JP2000008869A - 可変容量ターボ過給機 - Google Patents

可変容量ターボ過給機

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JP2000008869A
JP2000008869A JP10171456A JP17145698A JP2000008869A JP 2000008869 A JP2000008869 A JP 2000008869A JP 10171456 A JP10171456 A JP 10171456A JP 17145698 A JP17145698 A JP 17145698A JP 2000008869 A JP2000008869 A JP 2000008869A
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Japan
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movable nozzle
nozzle vane
turbine
exhaust gas
nozzle vanes
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JP10171456A
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English (en)
Inventor
Seiji Fukaya
征史 深谷
Tetsuo Udagawa
哲男 宇田川
Tsutomu Okazaki
勉 岡崎
Seiji Sakagami
誠二 坂上
Chiyuki Kato
千幸 加藤
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

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  • Supercharger (AREA)
  • Control Of Turbines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】可動ノズルベーンのタービン翼車への近接配置
及び隙間流れの発生回避により、タービン効率の高い、
かつ材料強度の信頼性の点からも有利な構造を持つ連続
可変容量ターボ過給機を提供する。 【解決手段】タービンケース1で分配された排気ガスを
増速する可動ノズルベーン3を支持する支持部5を、ター
ビンケース1に設けられた案内孔6に嵌合させ、該案内孔
に沿って各可動ノズルベーン3を翼弦方向にスライド移
動させる。さらにタービンケース1面に設けられたレー
ル溝8に可動ノズルベーン3のレール部7を嵌め合わせて
スライド移動させる。これにより、可動ノズルベーン3
のタービン翼車への近接配置及び隙間流れの発生回避が
可能になり、タービン効率の高い、かつ強度的に信頼性
のある連続可変容量ターボ過給機を提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービンケース内
にノズルベーンを設けたタービンを有する可変容量ター
ボ過給機に関し、特にノズルベーンの可動方式に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、可変容量ターボ過給機は、図1
4に示すように、タービンケース1、タービン翼車2、可
動ノズルベーン3、センターハウジング20、コンプレッ
サケース21及びコンプレッサ翼車22等から構成されてい
る。
【0003】エンジンからタービンケース1に導かれた
排気ガスは周方向に分配され、可動ノズルベーン3間及
びタービン翼車2を通じて排出される。この時タービン
翼車2は排気ガスの流れにより回転し、排気ガスの流体
的エネルギーが機械的エネルギーに変換される。
【0004】それと共にタービン翼車2と同軸のコンプ
レッサ翼車22も回転し、外部からコンプレッサケース21
に導かれた空気が加圧され、エンジンに過給される。
【0005】従来から、低速域から高速域の全域におい
てターボ過給機を有効に作動させるために、タービン翼
車に排気ガスを導くタービンケース内に可動ノズルベー
ンを配した可変容量タービンが数多く提案されている。
【0006】従来の可動ノズルベーンの一例としては、
例えば特開昭61-1829号公報に記載されている方法があ
り、この方法を図13を用いて説明する。回転軸20によ
って支持された複数の可動ノズルベーン3がタービン翼
車2の入口に環状に配設されている。
【0007】小流量から大流量の排気ガスに対応するた
め、各可動ノズルベーン3を回転軸20を中心として回動
させることにより、各可動ノズルベーン間のスロート幅
Wが調節される。図10では回転軸20の位置はノズルベ
ーン中央付近となっているが、回転軸20を可動ノズルベ
ーン後縁部3b付近に設置した例もある。
【0008】この他、特開平5-18258号公報に記載され
ているように、ノズルベーンを単体ごとに回動させるの
ではなく、一部のノズルベーンは固定し、可動壁上に設
置した他のノズルベーン全体をタービン翼車の軸周りに
回動させることによりスロート幅を変化させる例もあ
る。
【0009】また、特開平4-66726号公報では、置き角
の異なる2つの大小のノズルベーンを軸方向に接合した
複合ノズルベーンが用いられており、この複合ノズルベ
ーンをタービンケース内に軸方向に出し入れすることで
大小2つの異なるスロート幅が得られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】回転軸を中心として可
動ノズルベーンを回動させる従来の方式においては、回
転軸を可動ノズルベーン中央付近に配置した場合、可動
ノズルベーン間のスロート幅を狭めた際に、可動ノズル
ベーン後縁部がタービン翼車から離れた位置となる。
【0011】このため、スロート部で増速させた排気ガ
スをタービン翼車に有効に作用させ難くなり、低速域に
おけるタービン効率の向上を図ることが困難になる。こ
の点を改善するために、回転軸を可動ノズルベーン後縁
部付近に配置した場合、スロート幅を狭めた際でもスロ
ート部とタービン翼車を近接させることが可能となる。
しかし、可動ノズルベーンに作用する流体力によって回
転軸に働く応力の増加により、材料強度上の信頼性低下
を招くという問題が生じる。
【0012】また、可動壁上に設置した可動ノズルベー
ンをタービン翼車の軸周りに回動させる従来の方式で
は、総てのスロート部において同時に最小のスロート幅
を得ることが幾何形状的に不可能であり、十分な排気ガ
スの増速が得られないという問題がある。
【0013】同様に、複合ノズルベーンをタービンケー
ス内に軸方向に出し入れする従来の方式においては、形
成されるスロートの幾何形状が2種類であるため、排気
ガスの流量変化に対して連続的な制御を行えないという
問題がある。
【0014】この他、可動ノズルベーンを回動させる上
述の従来方式においては、エンジン昇温に伴う高温の排
気ガスの影響を受けて可動ノズルベーンが熱膨張すると
き、可動ノズルベーンがタービンケース内面に対して引
掛かり、回動が困難となることを避けなくてはならな
い。
【0015】従って、エンジン始動時など排気ガスが低
温である状態において可動ノズルベーンとタービンケー
ス内面の間に隙間を設ける必要があり、それに伴う隙間
流れの発生がタービン効率の低下を招くという問題があ
る。
【0016】本発明の目的は、可動ノズルベーンのター
ビン翼車への近接配置及び隙間流れの発生回避により、
タービン効率の高い、かつ材料強度の信頼性の点からも
有利な構造を持つ可変容量ターボ過給機を提供すること
にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における可変容量ターボ過給機の特徴とする
ところは、タービンケースで分配された排気ガスを増速
する複数の可動ノズルベーンを、各可動ノズルベーンの
翼弦方向にスライド移動できるように構成することにあ
る。
【0018】具体的には本発明は次に掲げる装置を提供
する。
【0019】本発明は、エンジンからの排気ガスを周方
向に分配するタービンケースと、前記分配された排気ガ
スを増速する複数の可動ノズルベーンと、前記増速され
た排気ガスの流体的エネルギーを機械的エネルギーに変
換するタービン翼車とを有する可変容量ターボ過給機に
おいて、前記各可動ノズルベーンは、該各可動ノズルベ
ーンの翼弦方向にスライド移動することを特徴とする可
変容量ターボ過給機を提供する。
【0020】好ましくは、前記各可動ノズルベーンは、
前記タービンケースに設けられた案内孔に嵌合し、該案
内孔に沿って前記各可動ノズルベーンを翼弦方向にスラ
イド移動させる支持部を有する。
【0021】好ましくは、前記各可動ノズルベーンの前
記タービンケースに面した側の端部にレール部を設ける
と共に、前記タービンケースの内面に前記レール部と合
致するレール溝部を設け、前記レール部を前記レール溝
部に沿ってスライド移動させる。
【0022】好ましくは、前記各可動ノズルベーンのう
ち、少なくとも1個は可動ノズルベーンとして残し、そ
の他の可動ノズルベーンを固定する。
【0023】好ましくは、前記タービンケース内の水切
り部に近いノズルベーンを固定する。
【0024】また、本発明は、エンジンからの排気ガス
を周方向に分配するタービンケースと、前記分配された
排気ガスを増速する複数の可動ノズルベーンと、前記増
速された排気ガスの流体的エネルギーを機械的エネルギ
ーに変換するタービン翼車とを有する可変容量ターボ過
給機において、前記各可動ノズルベーンは、前記タービ
ン翼車の外周に円環状に配設され、前記分配された排気
ガスが小流量のとき、前記各可動ノズルベーン後縁部が
前記タービン翼車に近づき、かつ前記各可動ノズルベー
ン間のスロート幅が小さくなるように構成されているこ
とを特徴とする可変容量ターボ過給機を提供する。
【0025】本発明によれば、可動ノズルベーンによっ
て形成される適正な幅のスロート部は、タービン入口か
ら流入した排気ガスを増速し、タービン翼車に流入させ
る。また、可動ノズルベーン後縁部をタービン翼車に対
してより近接させることができ、且つ同時に各可動ノズ
ルベーンのスロート部において最小のスロート幅が実現
可能となる。
【0026】これにより、最小幅のスロート部によって
増速された小流量の排気ガスは、より有効に該タービン
翼車に作用するため車両の低速域の過給効果を高めるこ
とができる。
【0027】また、可動ノズルベーン後縁部がタービン
翼車から遠ざかるにつれてスロート幅が増大することに
より、排気ガスの流量変化に対して連続的な制御が可能
であり、高速域では大流量の排気ガスがタービン翼車に
流入することが可能になる。
【0028】さらに、可動ノズルベーンとタービンケー
ス面にそれぞれ設けたレール部とレール溝部の組み合わ
せ構造により、可動ノズルベーンとタービンケース内面
間の隙間流れの発生を防止することでタービン効率を改
善できる。
【0029】また同時に、可動ノズルベーンに作用する
流体力をレール部およびレール溝部全体で分散負荷させ
ることにより、材料強度上の信頼性の向上が可能とな
る。
【0030】よって、高効率で信頼性の高い可変容量タ
ーボ過給機を実現できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態例に係
わる可変容量ターボ過給機を、図を用いて説明する。
【0032】図1は、本発明の第1の実施の形態例に係
わる可変容量ターボ過給機タービン部の断面を示す。図
1に示すように、タービン部は、タービンケース1に包
括されたタービン翼車2と、タービン翼車2の外周に円環
状に配設された可動ノズルベーン3によって構成され
る。
【0033】タービンケース1入口より導入されたエン
ジンからの排気ガスは、可動ノズルベーン3間を流路と
してタービン翼車2に導かれる。可動ノズルベーン3の後
縁部3bにおいてスロート3cを形成することにより、排気
ガスが増速されてタービン翼車2に流入する。
【0034】これにより、排気ガスの流体的エネルギー
が機械的エネルギーに変換されタービン翼車2の回転数
が上昇し、同時にタービン翼車2と同軸のコンプレッサ
翼車(図示せず)も高回転となるため過給効果が得られ
る。なお、図2は、図1の可動ノズルベーン3周辺の拡
大図であり、可動ノズルベーン後縁部3bの位置がタービ
ン翼車2に最も近い状態を示す。図3は、可動ノズルベ
ーン後縁部3bの位置がタービン翼車2に最も遠い状態を
示す。
【0035】図4は、可動ノズルベーン3周辺の部分縦
断面を示し、図5は、可動ノズルベーン3周辺の部分斜
視を示す。図4、図5に示すように、可動ノズルベーン
3は直線翼形状を呈した板部材であり、タービンケース1
外部の駆動機構4(図示せず)と連動するための支持部5
を有している。
【0036】支持部5を、案内孔6内において、可動ノズ
ルベーン3の翼弦方向にスライド移動させることによ
り、可動ノズルベーン後縁部3bをタービン翼車2近傍か
ら遠方まで幅広く配置することができる。
【0037】但し、可動ノズルベーン3を翼弦方向にス
ライド移動させた際、案内孔6が流路に露出することに
よって大量の排気ガスがタービンケース1外へ漏出する
ことを避けるため、常にノズルベーン3が案内孔6を塞ぐ
ような構造となっている。
【0038】即ち、図4、図5において、支持部5の軸
径をD、案内孔6の長さをX、幅をYとするとき、可動ノズ
ルベーン前縁部3a付近で翼厚みがYとなる位置Aと支持部
5との距離をC1、同様にノズルベーン後縁部3b付近で翼
厚みがYとなる位置Bと支持部5との距離C2とすると、こ
れらの間にはC1がXとDの差より大きく(C1>X-D)、かつ
C2がXとDの差より大きい(C2>X-D )という関係があ
る。
【0039】なお、図中には示していないが、可動ノズ
ルベーン3は、タービンケース1外部に設置したアクチュ
エータ(図示せず)により、リンク機構(図示せず)お
よび支持部5を介して駆動される。また、可動ノズルベ
ーン3の向きも、外部駆動機構4によって保たれる。
【0040】図6及び図7には、本発明の第一の実施の
形態例及び図13に示す従来の回転軸支持による方式に
ついての幾何形状データを示す。図6は、可動ノズルベ
ーン3のスロート3cの幅Wに対する、可動ノズルベーン後
縁部3bとタービン翼車2間の距離L及びタービン効率ηの
関係を示している。
【0041】図4において、タービンケース1外部の駆
動機構4(図示せず)により駆動された可動ノズルベー
ン3は、案内孔6内においてスライド移動し、スロート幅
Wが変化することにより変動する排気ガス流量に対応す
る。
【0042】すなわち、流量が小のとき、図2に示すよ
うに、可動ノズルベーン後縁部3bが最もタービン翼車2
に近接(L=L1)するように配置され、各可動ノズルベーン
3間において最小幅(W=W1)のスロートが形成されること
により排気ガスが増速される。
【0043】また、流量が大きくなるにつれて、可動ノ
ズルベーン後縁部3bがタービン翼車2から遠ざかるよう
に配置され、スロート幅Wが増大することにより適切な
広さの流路が確保される。そして、図3に示すように、
可動ノズルベーン後縁部3bがタービン翼車2から最も遠
い位置(L=L2)になるとき、スロート幅が最大(W=W2)とな
ることで最大流量の排気ガスが通過可能となる。
【0044】一方、図13に示す従来の回転軸支持によ
る方式においては、スロート幅Wが最小(W=W1)のとき距離
Lが最大(L=L3(>L1))となり、スロート幅Wの増加に伴っ
て距離Lが減少する。そしてスロート幅Wが最大(W=W2)の
とき距離Lが最小(L=L4(<L2))となる。
【0045】図7は、可動ノズルベーン3のスロート幅W
に対する流入角β1および流出角β2の関係を示す。ここ
で流入角β1および流出角β2はそれぞれ、可動ノズルベ
ーン前縁部3a及び可動ノズルベーン後縁部3bにおいて、
タービン翼車2の軸を中心とする同心円の接線と翼弦が
なす角として定義される。
【0046】本第1の実施の形態例と従来の回転軸支持
による方式とを比較すると、流入角β1および流出角β2
について大きな差異はない。このためタービン効率ηは
可動ノズルベーン後縁部3bとタービン翼車2間の距離Lと
に大きく依存し、この距離Lが小さいほどスロート3cで
増速させた排気ガスをタービン翼車2に有効に作用させ
ることができる。
【0047】図6に示すように、本第1の実施の形態例
では従来の回転軸方式に比べ、変化するスロート幅Wの
全域において距離Lを小さく押さえることができ、特に
スロート幅Wが小のとき距離Lを非常に小さくできるよう
な構造(L1<L3)となっている。従って本第1の実施の形
態例によれば、特に低速域におけるタービン効率ηの向
上を図ることができる。
【0048】図8、図9に、本発明の第2の実施の形態
例を示す。図8は、可動ノズルベーン3周辺の部分縦断
面を示し、図9は、可動ノズルベーン3周辺の部分斜視
を示す。本第2の実施の形態例では、上述の第1の実施
の形態例の構成に加え、可動ノズルベーン3のタービン
ケース1に面した側の端部3dにレール部7を設け、タービ
ンケース1内面にはレール部7と合致するレール溝部8を
設けている。
【0049】図8、図9に示すように、レール部7がレ
ール溝部8内に入り込む構造により、可動ノズルベーン3
のタービンケース1に面した側の端部3dとタービンケー
ス1内面の間において隙間流れが生じない。
【0050】従って、スロート3cにおいてより有効な排
気ガスの増速が行われ、図6に示すように、本第2の実
施の形態例では変化するスロート幅の全域において第一
の実施の形態例よりも、さらにタービン効率ηを向上さ
せることができる。
【0051】また、可動ノズルベーン3を支持部5だけで
支持する場合には、排気ガスによって可動ノズルベーン
3に作用する流体力の負荷が支持部5に集中するが、本第
2の実施の形態例では、流体力がレール部7全体に分散
負荷されることにより、局所的な応力の集中を防ぐこと
ができる。
【0052】なお、タービンケース1内面にレール部7
を、可動ノズルベーン3のタービンケース1に面した側の
端部3dにレール溝部8を設けた構造としても、上記と同
様の効果が得られる。
【0053】このようなレール部7とレール溝部8の組合
せ構造に対しては、排気ガス中の煤状廃棄物などの付着
による可動ノズルベーン3の固着の発生が考えられる
が、コーティング等の表面処理により、それらの付着や
可動ノズルベーン3の固着を防ぐことができる。
【0054】図10、図11は、本発明の第3の実施の
形態例に係わる可変容量ターボ過給機タービン部の断面
を示し、可動ノズルベーンと固定ノズルベーンの組合せ
方が異なる2つの例を示している。図10において複数
の可動ノズルベーン3のうち一個以上が固定ノズルベー
ン12に置き換えられており、可動ノズルベーン3の駆動
部の減少によって構造信頼性が高められている。
【0055】本第3の実施の形態例の構成においては、
可動ノズルベーン後縁部3bとタービン翼車2間の距離Lが
小のとき、可動ノズルベーン3と固定ノズルベーン12の
間に形成されるスロート幅W'が小であり、逆に距離Lが
大のとき、スロート幅W'は大となる。これにより第1
の実施の形態例と同等のタービン効率が得られる。
【0056】図12は、本発明の第4の実施の形態例に
係わる可変容量ターボ過給機タービン部の断面を示す。
可動ノズルベーン3のうち、その翼弦長が他のノズルベ
ーン3よりも長い長形固定ノズルベーン9が、タービンケ
ース1内の水切り部10に最も近い位置で固定されてい
る。この長形固定ノズルベーン9により、タービンケー
ス1内排気ガス流れの終端部11における排気ガスの流れ
をほとんど全てタービン翼車2に導くことができる。
【0057】そして、本第4の実施の形態例の構成によ
れば、可動ノズルベーン3と固定ノズルベーン9の間に形
成されるスロート幅W'は、可動ノズルベーン3同士の間
に形成されるスロート幅Wと同様に変化させることが可
能である。すなわち、可動ノズルベーン後縁部3bとター
ビン翼車2間の距離Lが小のとき、スロート幅Wおよびス
ロート幅W'が小であり、逆に距離Lが大のとき、スロー
ト幅Wおよびスロート幅W'も大となる。以上により、タ
ービン効率ηの向上を図ることができる。
【0058】上述した実施の形態例では、可動ノズルベ
ーンとして直線翼部材を用い、その翼弦方向にスライド
移動させる場合について述べたが、直線翼部材の代わり
に円弧翼部材を用い、その反り線方向にスライド移動さ
せることも可能である。また本発明は、さらに複雑なノ
ズルベーン形状を用い、さらに複雑な移動の仕方を採用
した可変容量ターボ過給機にも同様に適用できる。
【0059】
【発明の効果】本発明によれば、可動ノズルベーンのタ
ービン翼車への近接配置および隙間流れの生成回避によ
ってタービンの作動効率を向上させることができる。
【0060】また、ノズルベーンに働く流体力の分散負
荷および固定翼の一部使用によって材料強度や構造の信
頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態例に係わる可変容量
ターボ過給機タービン部の断面図である。
【図2】図1の可動ノズルベーン周辺の拡大図であり、
可動ノズルベーンの後縁部の位置がタービン翼車2に最
も近い状態を示す図である。
【図3】図1の可動ノズルベーン周辺の拡大図であり、
可動ノズルベーンの後縁部の位置がタービン翼車2に最
も遠い状態を示す図である。
【図4】図1の可動ノズルベーン周辺の部分縦断面図で
ある。
【図5】図4の可動ノズルベーン周辺の部分斜視図であ
る。
【図6】可動ノズルベーンのスロート幅に対する、ノズ
ルベーン後縁部とタービン翼車間の距離及びタービン効
率の関係を示す図である。
【図7】可動ノズルベーンのスロート幅に対する流入角
β1および流出角β2の関係を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態例に係わる可変容量
ターボ過給機の可動ノズルベーン周辺の部分縦断面図で
ある。
【図9】図8の可動ノズルベーン3周辺の部分斜視図で
ある。
【図10】本発明の第3の実施の形態例に係わる可変容
量ターボ過給機タービン部の断面図で、可動ノズルベー
ン5枚、固定ノズルベーン5枚の例を示す図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態例に係わる可変容
量ターボ過給機タービン部の断面図で、可動ノズルベー
ン8枚、固定ノズルベーン4枚の例を示す図である。
【図12】本発明の第4の実施の形態例に係わる可変容
量ターボ過給機タービン部の断面図である。
【図13】従来のノズルベーン回転方式の可変容量ター
ボ過給機において、回転軸をノズルベーン中央部付近に
配置した断面図である。
【図14】従来のノズルベーン回転方式の可変容量ター
ボ過給機の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…タービンケース、2…タービン翼車、3…可動ノズル
ベーン、3a…可動ノズルベーン前縁部、3b…可動ノズル
ベーン後縁部、3c…スロート部、3d…可動ノズルベーン
のタービンケースに面した側の端部、4…駆動機構、5…
支持部、6…案内孔、7…レール部、8…レール溝部、9…
長形固定ノズルベーン、10…タービンケース内水切り
部、11…タービンケース内排気ガス流れの終端部、12…
固定ノズルベーン、20…回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡崎 勉 茨城県ひたちなか市大字高場2520番地 株 式会社日立製作所自動車機器事業部内 (72)発明者 坂上 誠二 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 (72)発明者 加藤 千幸 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内 Fターム(参考) 3G005 EA04 EA15 EA16 FA00 FA30 FA42 GA04 GB86 GB88 3G071 AB00 BA00 BA21 DA16

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エンジンからの排気ガスを周方向に分配す
    るタービンケースと、前記分配された排気ガスを増速す
    る複数の可動ノズルベーンと、前記増速された排気ガス
    の流体的エネルギーを機械的エネルギーに変換するター
    ビン翼車とを有する可変容量ターボ過給機において、 前記各可動ノズルベーンは、該各可動ノズルベーンの翼
    弦方向にスライド移動することを特徴とする可変容量タ
    ーボ過給機。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記各可動ノズルベー
    ンは、前記タービンケースに設けられた案内孔に嵌合
    し、該案内孔に沿って前記各可動ノズルベーンを翼弦方
    向にスライド移動させる支持部を有することを特徴とす
    る可変容量ターボ過給機。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2において、前記各
    可動ノズルベーンの前記タービンケースに面した側の端
    部にレール部を設けると共に、前記タービンケースの内
    面に前記レール部と合致するレール溝部を設け、前記レ
    ール部を前記レール溝部に沿ってスライド移動させるこ
    とを特徴とする可変容量ターボ過給機。
  4. 【請求項4】請求項1ないし請求項3のいずれかにおい
    て、前記各可動ノズルベーンのうち、少なくとも1個は
    可動ノズルベーンとして残し、その他の可動ノズルベー
    ンを固定することを特徴とする可変容量ターボ過給機。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記タービンケース内
    の水切り部に近いノズルベーンを固定することを特徴と
    する可変容量ターボ過給機。
  6. 【請求項6】エンジンからの排気ガスを周方向に分配す
    るタービンケースと、前記分配された排気ガスを増速す
    る複数の可動ノズルベーンと、前記増速された排気ガス
    の流体的エネルギーを機械的エネルギーに変換するター
    ビン翼車とを有する可変容量ターボ過給機において、 前記各可動ノズルベーンは、前記タービン翼車の外周に
    円環状に配設され、前記分配された排気ガスが小流量の
    とき、前記各可動ノズルベーン後縁部が前記タービン翼
    車に近づき、かつ前記各可動ノズルベーン間のスロート
    幅が小さくなるように構成されていることを特徴とする
    可変容量ターボ過給機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014111936A (ja) * 2012-11-16 2014-06-19 Abb Turbo Systems Ag ノズルリング
US9028202B2 (en) 2010-09-30 2015-05-12 Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. Variable geometry turbine
WO2023013189A1 (ja) * 2021-08-04 2023-02-09 株式会社Ihi タービン及び過給機

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