JP2000005019A - 乳幼児用飲食容器 - Google Patents
乳幼児用飲食容器Info
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- JP2000005019A JP2000005019A JP17684798A JP17684798A JP2000005019A JP 2000005019 A JP2000005019 A JP 2000005019A JP 17684798 A JP17684798 A JP 17684798A JP 17684798 A JP17684798 A JP 17684798A JP 2000005019 A JP2000005019 A JP 2000005019A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ＰＣ製の乳幼児用飲食容器の特に使用時にお
いて、容器の素地であるＰＣからの環境ホルモンの一種
であるビスフェノールＡの生成、および、少なくとも内
容物が接触する面へのビスフェノールＡの溶出を確実に
阻止し、人体等への悪影響を防ぐことのできる乳幼児用
飲食容器を提供する。 【解決手段】 ＰＣ製容器の少なくとも内容物が接触す
る面に、ビスフェノールＡを含まない塗料を、塗膜の厚
さが５ミクロン〜５０ミクロンの範囲内にあり、好まし
くは１５ミクロン〜２５ミクロンの範囲内にあるように
コーティングしたものである。
いて、容器の素地であるＰＣからの環境ホルモンの一種
であるビスフェノールＡの生成、および、少なくとも内
容物が接触する面へのビスフェノールＡの溶出を確実に
阻止し、人体等への悪影響を防ぐことのできる乳幼児用
飲食容器を提供する。 【解決手段】 ＰＣ製容器の少なくとも内容物が接触す
る面に、ビスフェノールＡを含まない塗料を、塗膜の厚
さが５ミクロン〜５０ミクロンの範囲内にあり、好まし
くは１５ミクロン〜２５ミクロンの範囲内にあるように
コーティングしたものである。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリカーボネート
（以下、ＰＣという）により構成されている製品のう
ち、例えば哺乳瓶、乳幼児用マグカップ、飯椀、汁椀、
皿などの乳幼児が使用する乳幼児用飲食容器に係り、さ
らに詳しくは、乳幼児用飲食容器の使用時において、容
器の素地であるＰＣからのビスフェノールＡの生成、お
よび、少なくとも食品あるいは飲料水などの内容物が接
触している面へのビスフェノールＡの溶出を防止できる
乳幼児用飲食容器に関するものである。
（以下、ＰＣという）により構成されている製品のう
ち、例えば哺乳瓶、乳幼児用マグカップ、飯椀、汁椀、
皿などの乳幼児が使用する乳幼児用飲食容器に係り、さ
らに詳しくは、乳幼児用飲食容器の使用時において、容
器の素地であるＰＣからのビスフェノールＡの生成、お
よび、少なくとも食品あるいは飲料水などの内容物が接
触している面へのビスフェノールＡの溶出を防止できる
乳幼児用飲食容器に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】一般にＰＣは耐衝撃性が極めて大きく機
械的強度が高いため、金属に代わるプラスチックとして
エレクトロニクス関連、機械関連、シートや窓ガラスフ
ェンス、パイプや飲料容器など、多岐にわたって用いら
れている。そして、哺乳瓶や乳児用マグカップなどの乳
幼児用飲食容器にも、耐煮沸性、耐電子レンジ性、透明
性等を有することから広く用いられている。
械的強度が高いため、金属に代わるプラスチックとして
エレクトロニクス関連、機械関連、シートや窓ガラスフ
ェンス、パイプや飲料容器など、多岐にわたって用いら
れている。そして、哺乳瓶や乳児用マグカップなどの乳
幼児用飲食容器にも、耐煮沸性、耐電子レンジ性、透明
性等を有することから広く用いられている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在マ
スコミ関係などで、ＰＣ製哺乳瓶から外因性内分泌かく
乱化学物質（以下、環境ホルモンという）の一種である
ビスフェノールＡ（２，２−ビス（４−ヒドロキシフェ
ニル）プロパン、なお、フェノールおよびｐ−ｔ−ブチ
ルフェノールを含む）が少量（２ｐｐｂ〜５ｐｐｂ）溶
出したという報道がなされ、消費者の間では、ビスフェ
ノールＡが生物の生殖機能等に影響を与えるホルモン
（内分泌物質）に似た働きをする物質の１つとして問題
視されている。
スコミ関係などで、ＰＣ製哺乳瓶から外因性内分泌かく
乱化学物質（以下、環境ホルモンという）の一種である
ビスフェノールＡ（２，２−ビス（４−ヒドロキシフェ
ニル）プロパン、なお、フェノールおよびｐ−ｔ−ブチ
ルフェノールを含む）が少量（２ｐｐｂ〜５ｐｐｂ）溶
出したという報道がなされ、消費者の間では、ビスフェ
ノールＡが生物の生殖機能等に影響を与えるホルモン
（内分泌物質）に似た働きをする物質の１つとして問題
視されている。
【０００４】このビスフェノールＡは加水分解によりＰ
Ｃから生成されるものであるが、法律上の許容範囲は
２．５ｐｐｍ以下となっている。ＰＣ製品の成形時にお
ける成形温度（樹脂温度）でのＰＣ樹脂状態は、 ３００℃〜で酸化崩壊（過酸化水素化合物が発生し、
進んで水と水酸化物が発生）し、 ３４０℃〜３８０℃で解重合（加水分解反応）し、 ４５０℃〜で分子結合崩壊する。 ＰＣの場合、成形機のシリンダー設定温度は２７０℃〜
３００℃であるため、ビスフェノールＡが生成される可
能性は低いが、ゲート通過時の摩擦熱等を考慮すると、
ＰＣ樹脂の温度はシリンダー設定温度以上となり、上記
およびの状態で製品化されることがあり得ると考え
られ、許容範囲内（２．５ｐｐｍ以下）ではあるものの
微量のビスフェノールＡが生成されているおそれがあ
る。
Ｃから生成されるものであるが、法律上の許容範囲は
２．５ｐｐｍ以下となっている。ＰＣ製品の成形時にお
ける成形温度（樹脂温度）でのＰＣ樹脂状態は、 ３００℃〜で酸化崩壊（過酸化水素化合物が発生し、
進んで水と水酸化物が発生）し、 ３４０℃〜３８０℃で解重合（加水分解反応）し、 ４５０℃〜で分子結合崩壊する。 ＰＣの場合、成形機のシリンダー設定温度は２７０℃〜
３００℃であるため、ビスフェノールＡが生成される可
能性は低いが、ゲート通過時の摩擦熱等を考慮すると、
ＰＣ樹脂の温度はシリンダー設定温度以上となり、上記
およびの状態で製品化されることがあり得ると考え
られ、許容範囲内（２．５ｐｐｍ以下）ではあるものの
微量のビスフェノールＡが生成されているおそれがあ
る。
【０００５】また、ＰＣは吸水性樹脂であるため常態で
も０．３％の含水量を有し、沸騰水中では０．５８％の
含水量を有すると言われている。例えば飲料容器などに
成形されたＰＣ製品が直接水に触れない状態であっても
含水しているといえ、その中に沸騰水を入れて使用する
ことにより含水量が倍加し、加水分解によるビスフェノ
ールＡの生成度合が高まるおそれがある。
も０．３％の含水量を有し、沸騰水中では０．５８％の
含水量を有すると言われている。例えば飲料容器などに
成形されたＰＣ製品が直接水に触れない状態であっても
含水しているといえ、その中に沸騰水を入れて使用する
ことにより含水量が倍加し、加水分解によるビスフェノ
ールＡの生成度合が高まるおそれがある。
【０００６】さらに、ＰＣは水以外の弱アルカリ、強酸
に対する抵抗性に限度があり、強アルカリ、芳香族炭化
水素および塩素化脂肪族炭化水素には溶解または分解し
てしまう耐薬品性を有する。これにより、例えば弱アル
カリの食器洗浄剤によりＰＣ製品をその抵抗性限度を越
える状態（濃度）で洗浄した場合は、ＰＣが加水分解し
てビスフェノールＡが生成されるおそれがある。
に対する抵抗性に限度があり、強アルカリ、芳香族炭化
水素および塩素化脂肪族炭化水素には溶解または分解し
てしまう耐薬品性を有する。これにより、例えば弱アル
カリの食器洗浄剤によりＰＣ製品をその抵抗性限度を越
える状態（濃度）で洗浄した場合は、ＰＣが加水分解し
てビスフェノールＡが生成されるおそれがある。
【０００７】本発明は、上記のような課題を解決するた
めになされたもので、ＰＣ製の乳幼児用飲食容器の特に
使用時において、容器の素地であるＰＣからの環境ホル
モンの一種であるビスフェノールＡの生成、および、少
なくとも内容物が接触する面へのビスフェノールＡの溶
出を確実に阻止し、人体等への悪影響を防ぐことのでき
る乳幼児用飲食容器を提供することを目的としたもので
ある。
めになされたもので、ＰＣ製の乳幼児用飲食容器の特に
使用時において、容器の素地であるＰＣからの環境ホル
モンの一種であるビスフェノールＡの生成、および、少
なくとも内容物が接触する面へのビスフェノールＡの溶
出を確実に阻止し、人体等への悪影響を防ぐことのでき
る乳幼児用飲食容器を提供することを目的としたもので
ある。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明に係る乳幼児用飲
食容器は、ＰＣ製容器の少なくとも内容物が接触する面
に、ビスフェノールＡを含まない塗料をコーティングし
たものである。
食容器は、ＰＣ製容器の少なくとも内容物が接触する面
に、ビスフェノールＡを含まない塗料をコーティングし
たものである。
【０００９】また、本発明に係る乳幼児用飲食容器は、
コーティングした塗料の塗膜の厚さが、５ミクロン〜５
０ミクロンの範囲内にあり、好ましくは１５ミクロン〜
２５ミクロンの範囲内にあるものである。
コーティングした塗料の塗膜の厚さが、５ミクロン〜５
０ミクロンの範囲内にあり、好ましくは１５ミクロン〜
２５ミクロンの範囲内にあるものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて説明するが、はじめにＰＣ製乳幼児用飲食容器にコ
ーティングする塗料について説明する。
いて説明するが、はじめにＰＣ製乳幼児用飲食容器にコ
ーティングする塗料について説明する。
【００１１】ＰＣ製乳幼児用飲食容器である例えば哺乳
瓶の内容物が収容される少なくとも内面にコーティング
される塗料は、ビスフェノールＡを素原料に含まないも
のであり、以下に示す塗料のうち少なくとも１種類また
は２種類以上のものが用いられる。 油性塗料（乾性油（あまに油、きり油など）を使用し
たもの。） 合成樹脂塗料（アルキド樹脂塗料、ポリエステル樹脂
塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗料、ポリウレタン樹脂
塗料、アクリル樹脂塗料、紫外線硬化塗料、メラミン樹
脂塗料、ビニル樹脂塗料など。但し、ビスフェノールＡ
が素原料に含まれるエポキシ樹脂塗料およびフェノール
樹脂塗料は除く。） 繊維素誘導体塗料（ニトロセルロースなどの繊維素誘
導体を主成分とし、これに天然樹脂または合成樹脂、お
よび可塑剤を配合して得られたもの。） 無機質塗料（シリコーン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料な
ど。） その他の塗料（漆、黒ワニス、セラック、カシューナ
ット油および天然樹脂など。）
瓶の内容物が収容される少なくとも内面にコーティング
される塗料は、ビスフェノールＡを素原料に含まないも
のであり、以下に示す塗料のうち少なくとも１種類また
は２種類以上のものが用いられる。 油性塗料（乾性油（あまに油、きり油など）を使用し
たもの。） 合成樹脂塗料（アルキド樹脂塗料、ポリエステル樹脂
塗料、不飽和ポリエステル樹脂塗料、ポリウレタン樹脂
塗料、アクリル樹脂塗料、紫外線硬化塗料、メラミン樹
脂塗料、ビニル樹脂塗料など。但し、ビスフェノールＡ
が素原料に含まれるエポキシ樹脂塗料およびフェノール
樹脂塗料は除く。） 繊維素誘導体塗料（ニトロセルロースなどの繊維素誘
導体を主成分とし、これに天然樹脂または合成樹脂、お
よび可塑剤を配合して得られたもの。） 無機質塗料（シリコーン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料な
ど。） その他の塗料（漆、黒ワニス、セラック、カシューナ
ット油および天然樹脂など。）
【００１２】また、用いられる塗料に要求される特性と
しては、 ・塗料自身が食品衛生法上問題を有さない ・塗料自身からビスフェノールＡが生成および溶出しな
い ・耐煮沸性、耐電子レンジ性、耐薬品性（耐洗剤性も含
む）、耐剥離性（接着強度）および耐傷付き性を有する ・好ましくは、塗装後、透明性を維持する である。
しては、 ・塗料自身が食品衛生法上問題を有さない ・塗料自身からビスフェノールＡが生成および溶出しな
い ・耐煮沸性、耐電子レンジ性、耐薬品性（耐洗剤性も含
む）、耐剥離性（接着強度）および耐傷付き性を有する ・好ましくは、塗装後、透明性を維持する である。
【００１３】次に、上述した塗料の塗装方法について説
明する。塗装方法は、選択される塗料に対応しており以
下に示す方法を適宜用いる。 （１）コールドスプレー塗装 （２）ホットスプレー塗装 （３）エアレススプレー塗装 （４）静電塗装 （５）電着塗装 （６）フローコータ塗装 （７）浸し（漬）塗装 （８）ローラブラシ塗装 （９）ローラコータ塗装 （１０）はけ塗り （１１）粉体塗装
明する。塗装方法は、選択される塗料に対応しており以
下に示す方法を適宜用いる。 （１）コールドスプレー塗装 （２）ホットスプレー塗装 （３）エアレススプレー塗装 （４）静電塗装 （５）電着塗装 （６）フローコータ塗装 （７）浸し（漬）塗装 （８）ローラブラシ塗装 （９）ローラコータ塗装 （１０）はけ塗り （１１）粉体塗装
【００１４】また、塗料は物理的な変化を伴う乾燥と、
化学反応による硬化によって成膜する。乾燥様式は、溶
剤が単に蒸発しあるいは粉体塗料のように粉末が熱溶融
し、塗膜成形成分が物理的に融合する場合と、塗膜成形
成分の分子間に化学的橋かけ（架橋反応）が生じて三次
元網目構造をつくる場合との２通りがあり、油性塗料は
酸化乾燥、ビニル樹脂塗料は揮発乾燥、アルキド樹脂塗
料、不飽和ポリエステル樹脂塗料および紫外線硬化塗料
などは架橋乾燥と、各塗料によって乾燥形式が異なって
いるため、使用する塗料により乾燥方法は適宜選択され
る。
化学反応による硬化によって成膜する。乾燥様式は、溶
剤が単に蒸発しあるいは粉体塗料のように粉末が熱溶融
し、塗膜成形成分が物理的に融合する場合と、塗膜成形
成分の分子間に化学的橋かけ（架橋反応）が生じて三次
元網目構造をつくる場合との２通りがあり、油性塗料は
酸化乾燥、ビニル樹脂塗料は揮発乾燥、アルキド樹脂塗
料、不飽和ポリエステル樹脂塗料および紫外線硬化塗料
などは架橋乾燥と、各塗料によって乾燥形式が異なって
いるため、使用する塗料により乾燥方法は適宜選択され
る。
【００１５】さらに、塗料の硬化についても、ラジカル
が関与する重合、縮合反応および付加反応と、各塗料に
よって硬化反応が異なるため、使用する塗料により塗料
の硬化は適宜選択される。
が関与する重合、縮合反応および付加反応と、各塗料に
よって硬化反応が異なるため、使用する塗料により塗料
の硬化は適宜選択される。
【００１６】そして、成形されたＰＣ製の乳幼児用飲食
容器において、少なくとも食品などの内容物が接触する
面に塗料をコーティングする。この時、塗膜の厚さは、
長年の実験およびその結果に基づいて、１回塗りまたは
重ね塗りを問わず５ミクロン〜５０ミクロンの範囲内と
し、好ましくは１５ミクロン〜２５ミクロンの範囲内と
する。塗膜の厚さは均一であることが望ましく、５ミク
ロン未満では塗り残しが生じる可能性が高く、５０ミク
ロンを越えると、繰り返し発生する素地（ＰＣ）および
塗膜それぞれの膨脹と収縮とによって剥離、クラックあ
るいはクレージングが生じる可能性が高くなるからであ
る。
容器において、少なくとも食品などの内容物が接触する
面に塗料をコーティングする。この時、塗膜の厚さは、
長年の実験およびその結果に基づいて、１回塗りまたは
重ね塗りを問わず５ミクロン〜５０ミクロンの範囲内と
し、好ましくは１５ミクロン〜２５ミクロンの範囲内と
する。塗膜の厚さは均一であることが望ましく、５ミク
ロン未満では塗り残しが生じる可能性が高く、５０ミク
ロンを越えると、繰り返し発生する素地（ＰＣ）および
塗膜それぞれの膨脹と収縮とによって剥離、クラックあ
るいはクレージングが生じる可能性が高くなるからであ
る。
【００１７】このように、素地（ＰＣ）に塗料をコーテ
ィングすることにより、その塗り残し部分が無くコーテ
ィングした塗膜に傷が無ければ、素地（ＰＣ）は塗膜に
より遮断されて、水をはじめ弱アルカリ、強酸、強アル
カリ、芳香族炭化水素および塩素化脂肪族炭化水素など
の素地（ＰＣ）を加水分解させる物質の直接的な接触が
なくなるため、素地（ＰＣ）の加水分解は起こらなくな
り、素地（ＰＣ）からビスフェノールＡが生成されるお
それがない。また、仮に成形時の条件により素地（Ｐ
Ｃ）内に水が存在したり、成形後の製品の使用時におい
て素地（ＰＣ）の少なくとも内容物が接触する面以外の
コーティングされていない部分が大気中の水分を吸水し
たとしても、それにより加水分解して生成されるビスフ
ェノールＡが塗膜により遮断されるため、塗料がコーテ
ィングされている表面に溶出することもない。
ィングすることにより、その塗り残し部分が無くコーテ
ィングした塗膜に傷が無ければ、素地（ＰＣ）は塗膜に
より遮断されて、水をはじめ弱アルカリ、強酸、強アル
カリ、芳香族炭化水素および塩素化脂肪族炭化水素など
の素地（ＰＣ）を加水分解させる物質の直接的な接触が
なくなるため、素地（ＰＣ）の加水分解は起こらなくな
り、素地（ＰＣ）からビスフェノールＡが生成されるお
それがない。また、仮に成形時の条件により素地（Ｐ
Ｃ）内に水が存在したり、成形後の製品の使用時におい
て素地（ＰＣ）の少なくとも内容物が接触する面以外の
コーティングされていない部分が大気中の水分を吸水し
たとしても、それにより加水分解して生成されるビスフ
ェノールＡが塗膜により遮断されるため、塗料がコーテ
ィングされている表面に溶出することもない。
【００１８】したがって、ＰＣ製の乳幼児用飲食容器の
少なくとも食品などの内容物が接触する面に塗料を５ミ
クロン〜５０ミクロンの範囲内、好ましくは１５ミクロ
ン〜２５ミクロンの厚さにコーティングすることによっ
て、塗膜により素地（ＰＣ）の素原料の１つであるビス
フェノールＡの生成および内容物の接触面への溶出を防
止でき、人体等への悪影響を与えるおそれのないＰＣ製
乳幼児用飲食容器を得ることができる。
少なくとも食品などの内容物が接触する面に塗料を５ミ
クロン〜５０ミクロンの範囲内、好ましくは１５ミクロ
ン〜２５ミクロンの厚さにコーティングすることによっ
て、塗膜により素地（ＰＣ）の素原料の１つであるビス
フェノールＡの生成および内容物の接触面への溶出を防
止でき、人体等への悪影響を与えるおそれのないＰＣ製
乳幼児用飲食容器を得ることができる。
【００１９】
【発明の効果】以上のように本発明に係る乳幼児用飲食
容器は、ＰＣ製容器の少なくとも内容物が接触する面
に、ビスフェノールＡを含まない塗料をコーティングし
たので、塗膜により素地であるＰＣが水およびＰＣを加
水分解させる物質に直接接触するのを遮断するため、Ｐ
Ｃの加水分解は起こらなくなり、ＰＣからのビスフェノ
ールＡの生成を防ぐことができるとともに、仮にＰＣ内
に水が存在したり、少なくとも内容物が接触する面以外
のコーティングされていない部分が大気中の水分を吸水
したとしても、それにより加水分解して生成されたビス
フェノールＡが塗膜により遮断され、塗料がコーティン
グされている表面への溶出を確実に阻止することができ
る。これにより、人体等への悪影響を与えるおそれのな
いＰＣ製乳幼児用飲食容器を得ることができる。
容器は、ＰＣ製容器の少なくとも内容物が接触する面
に、ビスフェノールＡを含まない塗料をコーティングし
たので、塗膜により素地であるＰＣが水およびＰＣを加
水分解させる物質に直接接触するのを遮断するため、Ｐ
Ｃの加水分解は起こらなくなり、ＰＣからのビスフェノ
ールＡの生成を防ぐことができるとともに、仮にＰＣ内
に水が存在したり、少なくとも内容物が接触する面以外
のコーティングされていない部分が大気中の水分を吸水
したとしても、それにより加水分解して生成されたビス
フェノールＡが塗膜により遮断され、塗料がコーティン
グされている表面への溶出を確実に阻止することができ
る。これにより、人体等への悪影響を与えるおそれのな
いＰＣ製乳幼児用飲食容器を得ることができる。
【００２０】また、本発明に係る乳幼児用飲食容器は、
コーティングした塗料の塗膜の厚さが、５ミクロン〜５
０ミクロンの範囲内にあり、好ましくは１５ミクロン〜
２５ミクロンの範囲内にあるので、塗料の塗り残しを無
くし、厚塗りによる塗膜の剥離、クラックおよびクレー
ジングの発生を防ぐことができ、確実に塗料がコーティ
ングされた信頼性の高いＰＣ製乳幼児用飲食容器を得る
ことができる。
コーティングした塗料の塗膜の厚さが、５ミクロン〜５
０ミクロンの範囲内にあり、好ましくは１５ミクロン〜
２５ミクロンの範囲内にあるので、塗料の塗り残しを無
くし、厚塗りによる塗膜の剥離、クラックおよびクレー
ジングの発生を防ぐことができ、確実に塗料がコーティ
ングされた信頼性の高いＰＣ製乳幼児用飲食容器を得る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） // Ｃ０９Ｄ 201/00 Ｃ０９Ｄ 201/00 Ｆターム(参考） 3B001 AA01 AA02 AA11 BB10 CC37 3E062 AA09 AA10 AA20 AB02 AB14 AC02 JA01 JB11 JC02 JD06 4F100 AK45A BA02 CC00B EH46B GB71 JA20B YY00B 4J002 AB021 AE051 AF001 BD121 BG001 CC181 CF011 CF031 CF211 CH01 CK001 CP031 4J038 EA011 PB04
Claims (2)
- 【請求項１】 少なくとも内容物が接触する面に、ビス
フェノールＡを含まない塗料をコーティングしたことを
特徴とするポリカーボネート製の乳幼児用飲食容器。 - 【請求項２】 コーティングした塗料の塗膜の厚さが、
５ミクロン〜５０ミクロンの範囲内にあり、好ましくは
１５ミクロン〜２５ミクロンの範囲内にあることを特徴
とする請求項１記載の乳幼児用飲食容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17684798A JP2000005019A (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 乳幼児用飲食容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17684798A JP2000005019A (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 乳幼児用飲食容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000005019A true JP2000005019A (ja) | 2000-01-11 |
Family
ID=16020880
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17684798A Pending JP2000005019A (ja) | 1998-06-24 | 1998-06-24 | 乳幼児用飲食容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2000005019A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007130436A (ja) * | 2005-10-12 | 2007-05-31 | Yutaka Suzuki | 瘻孔造設術用拡張器 |
| JP2011016979A (ja) * | 2009-06-11 | 2011-01-27 | Hyozaemon:Kk | 食器又は箸用塗料組成物、食器・箸及びそれらの製造方法 |
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-
1998
- 1998-06-24 JP JP17684798A patent/JP2000005019A/ja active Pending
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