明 細 書
感放射線性絶縁樹脂組成物
技術分野
[0001] 本発明は、感放射線性絶縁榭脂組成物に関する。より詳しくは、本発明は、ジスル フイド構造を有する化合物、榭脂および感放射線性ィ匕合物を含む感放射線性絶縁 榭脂組成物に関する。
背景技術
[0002] 従来、電子機器の半導体素子において、層間絶縁膜 (パッシベーシヨン膜)または 表面保護膜 (オーバーコート膜)を形成するために、種々の感光性榭脂組成物が用 いられている。たとえば、ネガ型の感光性榭脂組成物としては、エステル結合または イオン結合により光架橋基を導入されたポリイミド前駆体を含む榭脂組成物が挙げら れ、ポジ型の感光性榭脂組成物としては、ポリイミド前駆体とキノンジアジドィ匕合物と からなる組成物 (特許文献 1および特許文献 2参照)、ポリべンゾォキサゾール前駆体 とキノンジアジドィ匕合物とからなる組成物 (特許文献 3参照)が挙げられる。
[0003] しカゝしながら、上記榭脂組成物では、ネガ型の場合は、解像度、膜形成などに問題 があり、上記のポジ型の場合は、耐熱性、電気絶縁性とともに、基板への密着性など に問題があった。
[0004] これに対して、特許文献 4では、フエノール性水酸基を有するアルカリ可溶性榭脂、 キノンジアジド基を有する化合物、架橋微粒子、硬化剤および溶剤を含むポジ型の 感光性榭脂組成物を用いて、形成される硬化物において解像度、電気絶縁性、密 着性などの各特性を改善するための試みがなされている。
[0005] し力しながら、上記榭脂組成物力も形成される硬化物の各特性は改善の余地があ つた。このため、電気絶縁性および密着性とともに、解像度、耐熱衝撃性がバランス よく改善された硬化物を形成し得る榭脂組成物が求められていた。
[0006] なお、特許文献 5には、低吸湿性、耐熱性および密着性を改善するために、ェポキ シ榭脂、硬化剤、および改質剤としてジスルフイド構造を有するジスルフイドィ匕合物を 含む硬化性榭脂組成物が開示されている。
特許文献 1:特開平 5— 5996号公報
特許文献 2:特開 2000— 98601号公報
特許文献 3:特開平 11― 237736号公報
特許文献 4:特開 2003— 215789号公報
特許文献 5 :特開 2005— 2221号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0007] 本発明の目的は、電気絶縁性、解像度、密着性および耐熱衝撃性力 Sバランスよく 改善された硬化物が得られる感放射線性絶縁榭脂組成物を提供することにある。 課題を解決するための手段
[0008] 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、ジスルフイド構造を 有する化合物を用いれば、電気絶縁性、解像度、密着性および耐クラック性に優れ た硬化物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
[0009] すなわち、本発明に係る感放射線性絶縁榭脂組成物は、ジスルフイド構造を有す る化合物 (A)、榭脂 (B)および感放射線性化合物 (D)を含むことを特徴とする。
[0010] 榭脂(B)は、アルカリ可溶性榭脂 (B1)であることが好ま 、。
[0011] アルカリ可溶性榭脂 (B1)は、フ ノール性水酸基を有するアルカリ可溶性榭脂(B
2)であることが好ましい。
[0012] 上記感放射線性絶縁榭脂組成物は、アルカリ可溶性榭脂 (B1)と反応可能な官能 基を有する化合物 (C)をさらに含むことが好ま 、。
[0013] 感放射線性化合物(D)は、キノンジアジドィ匕合物(D1)であることが好ま U、。
[0014] 感放射線性化合物 (D)は、光感応性酸発生剤 (D2)であることが好ま ヽ。
[0015] 上記感放射線性絶縁榭脂組成物は、平均粒径が 30〜500nmの架橋微粒子 (E) をさらに含むことが好ましい。
[0016] ジスルフイド構造を有する化合物 (A)は、下記一般式 (A1)で表されることが好まし い。
[0018] (上記式中、 A'は置換基を有しても良い一価の有機基を示し、 Aは置換基を有して も良い二価の有機基を示す。 Aが複数あるときは、それぞれ同一であっても異なって いてもよい。 nは、 1〜10の整数を示す。 )
ジスルフイド構造を有する化合物 (A)は、反応活性基を有することが好まし!/、。
[0019] 上記感放射線性絶縁榭脂組成物は、さらに界面活性剤 (H)を 50〜: LOOOppm含 むことが好ましい。
[0020] 本発明に係る硬化物は、上記感放射線性絶縁榭脂組成物を用いて得られることを 特徴とする。
[0021] 本発明に係る半導体素子は、上記感放射線性絶縁榭脂組成物を用いて形成され た硬化膜を有することを特徴とする。
発明の効果
[0022] 本発明に係る感放射線性絶縁榭脂組成物によれば、電気絶縁性、解像度、密着 性および耐熱衝撃性がバランスよく改善された硬化物が得られる。また、上記硬化物 は、半導体素子などの層間絶縁膜 (パッシベーシヨン膜)および表面保護膜 (オーバ 一コート膜)として好適に用いられる。
図面の簡単な説明
[0023] [図 1]図 1は、本発明に係る半導体素子の一例を示す断面図である。
[図 2]図 2は、本発明に係る半導体素子の一例を示す断面図である。
[図 3]図 3は、熱衝撃性評価用基材の断面図である。
[図 4]図 4は、熱衝撃性評価用基材の上面図である。
[図 5]図 5は、電気絶縁性基材の上面図である。
符号の説明
[0024] 1 基板
2 金属パッド
3, 6 絶縁膜 (硬化膜)
5 半導体素子素材
10 銅箔
11 表面に金を有する銅箔
12 基板
13 基材
発明を実施するための最良の形態
[0025] 以下、本発明について具体的に説明する。
[0026] 本発明に係る感放射線性絶縁榭脂組成物は、ジスルフイド構造を有する化合物 (A )、榭脂 (B)および感放射線性化合物 (D)を含むことを特徴とする。上記感放射線性 絶縁榭脂組成物は、榭脂(B)がアルカリ可溶性榭脂(B1)である場合には、必要に 応じて、アルカリ可溶性榭脂 (B1)と反応可能な官能基を有する化合物 (C)、平均粒 径が 30〜500nmの架橋微粒子(E)などをさらに含むことが好まし!/、。
[0027] <ジスルフイド構造を有する化合物 (A) >
本発明に用いられるジスルフイド構造を有する化合物 (A) (本明細書において、「ジ スルフイドィ匕合物 (A)」ともいう。)としては、ジスルフイド構造(一S— S— )を有してい れば特に制限されないが、下記一般式 (A1)で表される化合物が好適に用いられる
[0028] [化 2]
A'十 S-S—A+H (A1)
[0029] 上記式中、 A'は置換基を有しても良い一価の有機基を示す。
[0030] 上記一価の有機基としては、ァリール基、アルキル基、これらの誘導体が挙げられ
、ァリール基、アルキル基が好ましい。
[0031] 上記ァリール基としては、炭素数 6〜20のァリール基が好ましぐ具体的には、フエ
-ル基、ナフチル基などが挙げられる。
[0032] 上記アルキル基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよぐ炭素数 1〜9のアルキ ル基が好適に用いられる。上記炭素数 1〜9のアルキル基としては、具体的には、メ
チル基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、ブチル基、イソブ チル基、 tert—ブチル基、シクロブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペン チル基、シクロペンチル基、へキシル基、シクロへキシル基、ヘプチル基、シクロヘプ チル基、ォクチル基、ノニル基などが挙げられる。
[0033] 上記式中、 Aは置換基を有しても良い二価の有機基を示す。
[0034] 上記二価の有機基としては、ァリーレン基、アルキレン基が挙げられる。 Aが複数あ るときは、それぞれ同一であっても異なっていてもよい。
[0035] 上記ァリーレン基としては、炭素数 6〜20のァリーレン基が好ましぐ具体的には、 p
—フエ-レン基、 m—フエ-レン基、 o—フエ-レン基、 2,6—ナフタレン基などが挙げ られる。
[0036] 上記アルキレン基は、直鎖状、分岐状のいずれであってもよぐメチレン基、炭素数 2〜9のアルキレン基が好適に用いられる。上記炭素数 2〜9のアルキレン基としては 、具体的には、エチレン基、トリメチレン基、プロピレン基などが挙げられる。
[0037] A'および Aは、それぞれ少なくとも 1つの置換基を有していてもよぐ該置換基とし ては、たとえば、ァリール基、アルキル基、アルコキシ基、ァラルキル基などが挙げら れる。上記ァリール基およびアルキル基としては、具体的には、上記と同様の基が挙 げられ、上記ァラルキル基としては、具体的には、ベンジル基、フエネチル基などが 挙げられる。
[0038] また、ジスルフイド化合物 (A)は、反応活性基を有することが好ま 、。これにより、 ジスルフイド化合物 (A)とアルカリ可溶性榭脂 (B1)とアルカリ可溶性榭脂 (B1)と反 応可能な官能基を有する化合物 (C)とが反応し、密着性、解像度、耐熱衝撃性に優 れた硬化物が得られる。
[0039] 具体的には、上記式 (A1)中、 A'および Z又は Aが有する置換基のうち少なくとも 1つが反応活性基であることが好ましい。上記反応活性基としては、水酸基、カルボ キシル基、ビニル基、メルカプト基、アミノ基、アルデヒド基などが挙げられる。これら のうちで、水酸基、カルボキシル基がより好ましい。
[0040] 上記式 (A1)で表される化合物は繰り返し構造を有していてもよぐ nは、 1〜: LOの 整数を示し、好ましくは 1〜4である。これらのうちで、 nが 1である化合物が特に好適
に用いられる。 nが 1である化合物によれば、密着性および解像度などを保持したま ま、微細化した場合や過酷な条件下での使用の場合であっても、絶縁性に優れた硬 化物が得られる。
[0041] 上記のうち、ジスルフイド化合物(A)としては、ジチオビスフェノール、 2—ヒドロキシ ェチルジスルフイドが好ましく用いられる。
[0042] ジスルフイド化合物 (A)は、常温で、結晶状態であっても、非晶質状態であってもよ い。また、液状または固体である榭脂状物であってもよい。ジスルフイドィ匕合物 (A)の 分子量は特に制限されず、低分子であっても高分子であってもよいが、好ましくは 15 0〜: LOOOOであり、より好まし <は 200〜3000、特に好まし <は 200〜1000である。
[0043] ジスルフイド化合物 (A)は、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて用いてもょ ヽ
[0044] 本発明に係る榭脂組成物にお ヽて、得られる硬化物の絶縁性、密着性、解像度お よび耐熱衝撃性の観点より、ジスルフイド化合物 (A)の量は、アルカリ可溶性榭脂(B 1) (フエノールイ匕合物(Β' )を用いる場合は、アルカリ可溶性榭脂(B1)およびフエノ ール化合物(Β' )の合計) 100重量部に対して、好ましくは 0. 1〜30重量部、より好 ましくは 0. 1〜 10重量部である。
本発明に用いられる榭脂 (B)としては、アルカリ可溶性榭脂 (B1)が好まし 、。
[0046] アルカリ可溶性榭脂 (B1)としては、アルカリ可溶性であれば特に限定されな ヽが、 フエノール性水酸基を有するアルカリ可溶性榭脂(B2) (本明細書において、「フエノ 一ル榭脂 (B2)」とも 、う。)、ポリイミド前駆体などが好ま 、。
[0047] フエノール榭脂(B2)としては、ノボラック榭脂の他、ポリヒドロキシスチレンおよびそ の共重合体、フエノールーキシリレングリコール縮合榭脂、クレゾ一ルーキシリレンダリ コール縮合榭脂、フエノールージシクロペンタジェン縮合榭脂、ポリべンゾォキサゾ ール前駆体などが挙げられる。これらのうちで、ノボラック榭脂、ポリヒドロキシスチレン およびその共重合体、ならびにポリべンゾォキサゾール前駆体が好ましい。これらの 榭脂は、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[0048] 上記ノボラック榭脂は、触媒の存在下でフエノール類とアルデヒド類とを縮合させて
得られる。上記フエノール類としては、たとえば、フエノール、 o クレゾール、 m—タレ ゾーノレ、 p クレゾ一ノレ、 o ェチノレフエノーノレ、 m—ェチノレフエノーノレ、 p ェチノレフ エノーノレ、 o ブチルフエノール、 m—ブチノレフエノーノレ、 p ブチルフエノール、 2,3 —キシレノール、 2,4—キシレノール、 2,5 キシレノール、 2,6 キシレノール、 3,4—キ シレノール、 3,5—キシレノール、 2,3,5 トリメチルフエノール、 3,4,5—トリメチルフエノ ール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、 a ナフトール、 β ナフトーノレ などが挙げられる。
[0049] また、上記アルデヒド類としては、たとえば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド 、ァセトアルデヒド、ベンズアルデヒドなどが挙げられる。
[0050] このようなノボラック榭脂としては、具体的には、フエノール Ζホルムアルデヒド縮合 ノボラック榭脂、タレゾール Ζホルムアルデヒド縮合ノボラック榭脂、フエノール一ナフ トール Ζホルムアルデヒド縮合ノボラック榭脂などが挙げられる。
[0051] 上記ポリヒドロキシスチレンおよびその共重合体としては、具体的には、得られる硬 化物の絶縁性および耐熱衝撃性の観点から、下記一般式(1)で示される構造単位 ( b 1)および下記一般式 (2)で示される構造単位 (b2)力 なる共重合体 (B3)が好適 に用いられる。共重合体 (B3)は、下記一般式(1)で示される構造単位 (bl)を形成 し得るモノマーと、下記一般式(2)で示される構造単位 (b2)を形成し得るモノマーと の共重合体である。
[0052] [化 3]
(Raは、炭素数 1〜4のアルキル基、アルコキシ基またはァリル基を表す。 Rbは、水素 原子またはメチル基を表す。 nは 0〜3の整数、 mは 1〜3の整数である。 )
構造単位 (bl)を形成し得るモノマーとしては、 P-ヒドロキシスチレン、 m-ヒドロキシ スチレン、 o-ヒドロキシスチレン、 p-イソプロぺ-ルフエノール、 m-イソプロぺ-ルフエ ノール、 0-イソプロべ-ルフエノールなどが挙げられ、これらの中では、 p-ヒドロキシス チレン、 P-イソプロべ-ルフエノールが好ましい。
[0054] 構造単位 (bl)は、たとえば、 t_ブチル基、ァセチル基などで水酸基を保護された モノマーを重合して得てもよい。得られた重合体または共重合体は、公知の方法、た とえば、酸触媒下で脱保護することにより、ヒドロキシスチレン系構造単位に変換され る。
[0055] [化 4]
[0056] (Rcは、炭素数 1〜4のアルキル基、アルコキシ基またはァリル基を表す。 Rdは、水素 原子またはメチル基を表す。 nは 0〜3の整数である。 )
構造単位 (b2)を形成し得るモノマーとしては、たとえば、スチレン、 a—メチルスチ レン、 o—メチノレスチレン、 m—メチノレスチレン、 p—メチノレスチレン、 o—メトキシスチレ ン、 m—メトキシスチレン、 p—メトキシスチレンなどが挙げられる。これらの中では、ス チレン、 P-メトキシスチレンが好ましぐスチレンがより好ましい。
[0057] これらのモノマーは、それぞれ単独で用いても、 2種以上を組み合わせて用いても よい。
[0058] 共重合体 (B3)は、構造単位 (bl)を形成し得るモノマーと、構造単位 (b2)を形成 し得るモノマーとの共重合体であり、本質的に構造単位 (bl)および構造単位 (b2) のみ力もなることが好まし 、が、その他のモノマーが共重合されて 、てもよ!/、。
[0059] 上記その他のモノマーとしては、たとえば、不飽和カルボン酸またはそれらの酸無 水物類、上記不飽和カルボン酸のエステル類、不飽和二トリル類、不飽和アミド類、
不飽和イミド類、脂環式骨格を有する化合物、不飽和アルコール類、 N ビニルー ε 一力プロラタタム、 Ν ビュルピロリドン、 Ν ビュルイミダゾール、 Ν ビュルカルバゾ ールなどが挙げられる。
[0060] より具体的には、たとえば、
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、メサコン酸、シトラコン酸、イタ コン酸、無水マレイン酸、無水シトラコン酸等の不飽和カルボン酸またはそれらの酸 無水物類;
上記不飽和カルボン酸のメチルエステル、ェチルエステル、 η—プロピルエステル、 i プロピルエステル、 n ブチルエステル、 i ブチルエステル、 sec ブチルエステ ル、 t—ブチルエステル、 n—ァミルエステル、 n—へキシルエステル、シクロへキシル エステル、 2 ヒドロキシェチノレエステル、 2 ヒドロキシプロピノレエステル、 3 ヒドロキ シプロピルエステル、 2,2 ジメチルー 3 ヒドロキシプロピルエステル、ベンジルエス テル、イソポロ-ルエステル、トリシクロデ力-ルエステル、 1ーァダマンチルエステル 等のエステル類;
(メタ)アクリロニトリル、マレイン-トリル、フマロ-トリル、メサコン-トリル、シトラコン 二トリル、ィタコン-トリル等の不飽和-トリル類;
(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレインアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シト ラコンアミド、ィタコンアミド等の不飽和アミド類;
マレイミド、 N—フエ-ルマレイミド、 N—シクロへキシルマレイミド等の不飽和イミド類 ビシクロ [2.2.1 ]ヘプトー 2 ェン(ノルボルネン)、テトラシクロ [4.4.0.12'5.1"°]ドデカ 3—ェン、シクロブテン、シクロペンテン、シクロ才クテン、ジシクロペンタジェン、トリ シクロ [5.2.1.02'6]デセン等の脂環式骨格を有する化合物;
(メタ)ァリルアルコール等の不飽和アルコール類;
N ビュルァ-リン、ビュルピリジン類、 N ビニル一 ε —力プロラタタム、 Ν ビニル ピロリドン、 Ν—ビュルイミダゾール、 Ν ビ-ルカルバゾール等が挙げられる。
[0061] これらのモノマーは、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて用いてもよい。
[0062] 共重合体 (Β3)において、構造単位 (b l)と構造単位 (b2)との合計 100重量部に
対して、その他のモノマー力も形成される構造単位の量は 100重量部以下であり、好 ましくは 50重量部以下であり、より好ましくは 25重量部以下である。
[0063] 共重合体 (B3)中、構造単位 (bl)の含有量は 10〜99モル%であり、好ましくは 20 〜97モル%、より好ましくは 30〜95モル%であり、構造単位(b2)の含有量は 90〜 1モル0 /0であり、好ましくは 80〜3モル0 /0、より好ましくは 70〜5モル0 /0である(ここで 、共重合体 (B3)を構成する構造単位の全量を 100モル%とする。 )0構造単位 (bl) および構造単位 (b2)の含有量が上記範囲外であると、ノターユング特性が低下す ることがあり、硬化物の熱衝撃性などの物性が低下することがある。
[0064] 共重合体 (B3)が上記構造単位から構成され、各構造単位の含有量が上記の範囲 にあると、解像度、電気絶縁性、熱衝撃性、密着性などの諸特性に優れた硬化物、 特に電気絶縁性および熱衝撃性がともに優れた硬化物を形成できる。
[0065] 共重合体 (B3)において、構造単位 (bl)と、構造単位 (b2)と、上記その他のモノ マーカ 形成される構造単位との配列は特に限定されず、共重合体 (B3)はランダム 共重合体、ブロック共重合体の 、ずれであっても構わな 、。
[0066] 共重合体 (B3)を得るには、構造単位 (bl)を形成し得る化合物またはその水酸基 を保護した化合物と、構造単位 (b2)を形成し得るモノマーと、上記その他のモノマー とを、開始剤の存在下、溶剤中で重合させればよい。重合方法は特に限定されず、 所望の分子量の化合物を得るために、ラジカル重合ゃァ-オン重合などにより行え ばよい。
[0067] 通常、構造単位 (bl)で示される構造単位を形成しうるモノマーとしては、その水酸 基が保護されたモノマーを用いる。水酸基が保護されたモノマーは、重合後に、溶媒 中、塩酸、硫酸などの酸触媒下に、温度 50〜150°Cで 1〜30時間反応を行って脱 保護して、フエノール環含有構造単位に変換される。
[0068] アルカリ可溶性榭脂 (B1)の分子量は特に限定されないが、ゲルパーミエーシヨン クロマトグラフィー(GPC)法で測定したポリスチレン換算の重量平均分子量 (Mw)が 、たとえば、 200, 000以下、好ましくは 2, 000〜100, 000である。 Mw力 2, 000未 満であると、硬化物の耐熱性や伸びなどの物性が低下することがあり、 200, 000を 越えると、他成分との相溶性が低下したり、パターユング特性が低下することがある。
[0069] なお、フエノール榭脂(B2)として、アルカリ溶解性を改善するために、共重合体 (B 3)およびノボラック榭脂の混合物を用いてもよい。共重合体 (B3) 100重量部に対し て、ノボラック榭脂は、好ましくは 1〜200重量部の範囲で、より好ましくは 1〜150重 量部の範囲で、さらに好ましくは 1〜: LOO重量部の範囲で用いられる。
[0070] また、本発明に係る榭脂組成物にぉ 、て、アルカリ可溶性榭脂 (B1)とフエノール 性低分子化合物 (本明細書において、「フ ノールイ匕合物 (B' )」ともいう。)とを併用 してちよい。
[0071] フエノール化合物(B,)としては、たとえば、 4,4'-ジヒドロキシジフエ-ルメタン、 4,4'- ジヒドロキシジフエニルエーテル、トリス(4-ヒドロキシフエニル)メタン、 1,1-ビス(4-ヒド ロキシフエ-ル)- 1-フエ-ルェタン、トリス(4—ヒドロキシフエ-ル)ェタン、 1,3—ビス [1 - (4—ヒドロキシフエ-ル)一 1—メチルェチル]ベンゼン、 1,4—ビス [1— (4—ヒドロキ シフエ-ル)一 1—メチルェチル]ベンゼン、 4,6—ビス [1— (4—ヒドロキシフエ-ル)一 1 —メチルェチル]— 1,3—ジヒドロキシベンゼン、 1,1—ビス(4—ヒドロキシフエ二ル)一 1 — [4— { 1— (4—ヒドロキシフエ-ル)一 1—メチルェチル }フエ-ル]ェタン、 1,1,2,2— テトラ (4ーヒドロキシフエ-ル)ェタンなどが挙げられる。
[0072] フエノール化合物(Β' )を配合する場合は、上記榭脂組成物が充分なアルカリ溶解 性を発現できる程度に配合されるが、具体的には、アルカリ可溶性榭脂 (B1) 100重 量部に対して、好ましくは 1〜200重量部の範囲で、より好ましくは 1〜150重量部の 範囲で、さらに好ましくは 1〜: LOO重量部の範囲で用いられる。
[0073] 本発明に係る榭脂組成物にぉ 、て、アルカリ可溶性榭脂 (B1)の量 (フエノールイ匕 合物(Β' )を用いる場合は、アルカリ可溶性榭脂 (B1)およびフエノールイ匕合物(Β' ) の含有量の合計)は、該榭脂組成物 (ただし、溶剤を除く。 ) 100重量部に対して、通 常 40〜95重量部、好ましくは 50〜80重量部である。
[0074] <アルカリ可溶性榭脂 (B1)と反応可能な官能基を有する化合物 (C) >
本発明に用いられるアルカリ可溶性榭脂 (B1)と反応可能な官能基を有する化合 物 (C) (本明細書において、「架橋剤 (C)」ともいう。)は、アルカリ可溶性榭脂 (B1) およびフエノール化合物(Β' )と反応する架橋成分である。
[0075] 架橋剤 (C)としては、たとえば、メチロール基および Ζまたはアルコキシメチル基含
有芳香族化合物 (ただし、アミノ基を含有する芳香族化合物を除く。 ) (cl)、芳香族 アルデヒドィ匕合物(c2)、脂肪族アルデヒド化合物(c3)、アルキルエーテルィ匕された アミノ基含有化合物 (c4)、ならびにエポキシ基含有ィ匕合物 (c5)からなる群から選ば れる少なくとも 1つの化合物が挙げられる。これらのうちで、メチロール基および Zま たはアルコキシメチル基含有芳香族化合物 (ただし、アミノ基を含有する芳香族化合 物を除く。 ) (cl)、芳香族アルデヒドィ匕合物 (c2)、ならびに脂肪族アルデヒド化合物( c3)力もなる群から選ばれる少なくとも 1つの化合物(C1)、あるいは、アルキルエー テル化されたアミノ基含有化合物 (c4)およびエポキシ基含有化合物 (c5)からなる群 力 選ばれる少なくとも 1つの化合物(C2)が好ましい。
[0076] メチロール基および Zまたはアルコキシメチル基含有芳香族化合物(ただし、ァミノ 基を含有する芳香族化合物を除く。 ) (c l)としては、分子内にメチロール基および Z またはアルコキシメチル基を有し、かつアミノ基を有して 、なければ特に制限されず、 たとえば、 1 ,2 ベンゼンジメタノール、 1 ,3 ベンゼンジメタノール、 1 ,4 ベンゼンジ メタノール、 2,6 ビス(ヒドロキシメチル) p クレゾール、 2,6 ビス(ヒドロキシメチル )—4—メチルフエノール、 5— [1 , 1 ジメチルーェチル ]2 ヒドロキシ一 1 ,3 ベンゼン ジメタノール、 2 ヒドロキシ一 1 ,3,5 ベンゼントリメタノール、 2,6 ジメトキシメチル一 4 メチルフエノール、 2,6 ジメトキシメチルー 4一(1 , 1ージメチルェチル)フエノール 、 3,3'—メチレンビス(2 ヒドロキシ一 5—メチル一ベンゼンメタノール)、 4,4'— (1—メ チルェチリデン)ビス(2—メチルー 6—メトキシメチルフエノール)、 4,4'一(1一フエ- ルェチリデン)ビス(2 ヒドロキシエトキシフエノール)、 3,3',5,5'—テトラメチロールー2 ,2 ビス(4—ヒドロキシフエ-ルプロパン)、 3,3', 5,5'—テトラメトキシメチル一 2,2 ビ ス(4ーヒドロキシフエニルプロパン)、 1 ,2,4,5—テトラメチロールベンゼン、 1 ,2,4,5—テ トラメトキシメチルベンゼンなどが挙げられる。
[0077] 芳香族アルデヒド化合物(c2)および脂肪族アルデヒド化合物(c3)としては、アル デヒド基を分子内に含有していれば特に制限されず、たとえば、ホルムアルデヒド、ベ ンズアルデヒド、ァセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、フヱニルァセトアルデヒド、 a フエ-ルプロピルアルデヒド、 β フエ-ルプロピルアルデヒド、 ο ヒドロキシベン ズアルデヒド、 m—ヒドロキシベンズアルデヒド、 p ヒドロキシベンズアルデヒド、 o—メ
チルベンズアルデヒド、 m—メチルベンズアルデヒド、 p—メチルベンズアルデヒド、フ ルフラール、グリオキサール、グルタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、イソフタルァ ルデヒドなどが挙げられる。
[0078] アルキルエーテルィ匕されたァミノ基含有ィ匕合物(c4)としては、たとえば、(ポリ)メチ ロール化メラミン、(ポリ)メチロール化グリコールゥリル、(ポリ)メチロール化べンゾグ アナミン、(ポリ)メチロールィ匕ゥレアなどの活性メチロール基の全部または一部をアル キルエーテルィ匕した含窒素化合物が挙げられる。ここで、アルキルエーテルを構成 するアルキル基は、メチル基、ェチル基またはブチル基であり、互いに同一であって も異なっていてもよい。また、アルキルエーテル化されていないメチロール基は、一分 子内で自己縮合していてもよぐ二分子間で縮合して、その結果オリゴマー成分が形 成されていてもよい。具体的には、へキサメトキシメチル化メラミン、へキサブトキシメ チル化メラミン、テトラメトキシメチルイ匕グリコールゥリル、テトラブトキシメチルイ匕グリコ ールゥリルなどが好適に用いられる。
[0079] エポキシ基含有化合物(c5)としては、ォキシラン環を分子内に含有していれば特 に制限されず、たとえば、フエノールノボラック型エポキシ榭脂、クレゾ一ルノボラック 型エポキシ榭脂、ビスフエノール型エポキシ榭脂、トリスフエノール型エポキシ榭脂、 テトラフエノール型エポキシ榭脂、フエノールーキシリレン型エポキシ榭脂、ナフトー ルーキシリレン型エポキシ榭脂、フエノールーナフトール型エポキシ榭脂、フエノール ージシクロペンタジェン型エポキシ榭脂、脂環式エポキシ榭脂、脂肪族エポキシ榭 脂などが挙げられる。
[0080] 化合物(cl)〜化合物(c5)は、それぞれ単独で用いても、 2種以上を組み合わせ て用いてもよい。
[0081] 本発明に係る榭脂組成物において、架橋剤 (C)の量は、アルカリ可溶性榭脂 (B1)
(フエノール化合物(Β' )を用いる場合は、アルカリ可溶性榭脂 (B1)およびフエノー ル化合物(Β' )の合計) 100重量部に対して、好ましくは 1〜: LOO重量部、より好ましく は 2〜70重量部である。上記量が 1重量部未満であると、得られる硬化膜の耐薬品 性が低下することがあり、上記量が 100重量部を超えると、解像性が低下することが ある。
[0082] <感放射線性化合物(D) >
本発明に用いられる感放射線性ィ匕合物 (D)としては、キノンジアジド化合物 (D1) および光感応性酸発生剤 (D2)が挙げられる。
[0083] キノンジアジドィ匕合物(D1)は、たとえば、キノンジアジド基を有し、フエノール性水 酸基を 1つ以上有する化合物と、 1,2 ナフトキノンジアジドー 4ースルホン酸または 1,
2 -ナフトキノンジアジド 5 スルホン酸とのエステル化合物である。この化合物によ れば、放射線などの照射でポジ型のパターンを形成できる。
[0084] 上記フ ノール性水酸基を 1つ以上有する化合物としては、特に限定されないが、 以下に示す構造の化合物が好ましい。
[0085] [化 5]
( 3 )
[0086] (一般式(3)において、 X〜X は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよ
1 10
ぐ水素原子、炭素数 1〜4のアルキル基、炭素数 1〜4のアルコキシ基または水酸基 である。 X〜Xの少なくとも 1つは水酸基である。また、 Aは単結合、 0、 S、 CH、 C(C
1 5 2
H )、 C(CF )、 C=0、または SOである。 )
3 2 3 2 2
[0087] [化 6]
[0088] (一般式 (4)において、 X 〜X は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよ
ぐ X〜X の場合と同様である。 X 〜X の組み合わせにおいて少なくとも 1つは水
1 10 11 15
酸基である。また、 R〜Rは、水素原子または炭素数 1〜4のアルキル基である。 )
1 4
[化 7]
[0090] (一般式(5)において、 X 〜X は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよ
25 39
ぐ X〜X の場合と同様である。 X 〜X および X 〜x のそれぞれの組み合わせに
1 10 25 29 30 34
おいて少なくとも 1つは水酸基である。また、 Rは、水素原子または炭素数 1〜4のァ
5
ルキル基である。)
[0091] [化 8]
[0092] (一般式 (6)において、 X 〜X は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよ
40 58
く、 X〜X の場合と同様である。 X 〜X 、X 〜X および X 〜x のそれぞれの組
1 10 40 44 45 49 50 54
み合わせにおいて少なくとも 1つは水酸基である。また、 R〜Rは、水素原子または
6 8
炭素数 1〜4のアルキル基である。 )
[0093] [化 9]
[0094] (一般式(7)において、 X 〜X は、それぞれ相互に同一であっても異なっていてもよ
59 72
ぐ X〜X の場合と同様である。 X 〜X および X 〜x のそれぞれの組み合わせに
1 10 59 62 63 67
おいて少なくとも 1つは水酸基である。 )
このようなキノンジアジド化合物(D1)としては、 4,4'ージヒドロキシジフエ-ルメタン、 4,4'—ジヒドロキシジフエニルエーテル、 2,3,4—トリヒドロキシベンゾフエノン、 2,3,4,4' —テトラヒドロキシベンゾフエノン、 2,3,4,2',4'—ペンタヒドロキシベンゾフエノン、トリス( 4—ヒドロキシフエ-ル)メタン、トリス(4—ヒドロキシフエ-ル)ェタン、 1,1 ビス(4—ヒ ドロキシフエ-ル)一 1—フエ-ルェタン、 1,3 ビス [1— (4—ヒドロキシフエ-ル)一 1 —メチルェチル]ベンゼン、 1,4—ビス [1— (4—ヒドロキシフエ-ル)一 1—メチルェチ ル]ベンゼン、 4,6 ビス [1— (4—ヒドロキシフエ-ル)一 1—メチルェチル ] 1,3 ジ ヒドロキシベンゼン、 1, 1 ビス(4—ヒドロキシフエ-ル)一 1— [4— { 1— (4—ヒドロキシ フエニル) - 1—メチルェチル}フエ-ル]ェタン等の 1,2 ナフトキノンジアジド 4— スルホン酸エステル化合物または 1 ,2 ナフトキノンジアジドー 5—スルホン酸エステ ルイ匕合物などが挙げられる。
[0095] これらのキノンジアジド化合物(D1)は、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて 用いてもよい。
[0096] 本発明に係る榭脂組成物にぉ 、て、キノンジアジド化合物(D1)の量は、アルカリ 可溶性榭脂 (B1) (フエノール化合物 (Β' )を用いる場合は、アルカリ可溶性榭脂 (B1 )およびフエノールイ匕合物(Β' )の合計) 100重量部に対して、好ましくは 10〜50重 量部、より好ましくは 15〜30重量部である。上記量が 10重量部未満であると、未露 光部の残膜率が低下したり、マスクパターンに忠実な像が得られないことがある。また 、上記量が 50重量部を超えると、パターン形状が劣化したり、硬化時に発泡すること がある。
[0097] 本発明に用いられる光感応性酸発生剤 (本明細書にぉ ヽて、「酸発生剤 (D2)」と もいう。)は、放射線などの照射により酸を発生する化合物である。架橋剤 (C)にアル キルエーテル基が含まれる場合は、この酸の触媒作用により該アルキルエーテル基 とフエノール榭脂(Β2)とが脱アルコールを伴って反応するなど、ネガ型のパターンを 形成できる。
酸発生剤 (D2)としては、放射線などの照射により酸を発生する化合物であれば特 に限定されず、たとえば、ォ-ゥム塩ィ匕合物、ハロゲン含有化合物、ジァゾケトンィ匕合 物、スルホン化合物、スルホン酸化合物、スルホンイミド化合物、ジァゾメタン化合物 などが挙げられる。
[0098] 上記ォ-ゥム塩化合物としては、たとえば、ョードニゥム塩、スルホ -ゥム塩、ホスホ ニゥム塩、ジァゾ -ゥム塩、ピリジ-ゥム塩などを挙げることができる。好ましいォ-ゥ ム塩の具体例としては、ジフエ-ルョードニゥムトリフルォロメタンスルホネート、ジフエ -ノレョード -ゥム ρ-トノレエンスノレホネート、ジフエ-ノレョード -ゥムへキサフノレオ口アン チモネート、ジフエ-ノレョード -ゥムへキサフノレオ口ホスフェート、ジフエ-ノレョードニ ゥムテトラフノレオロボレート、トリフエニノレスノレホニゥムトリフリオロメタンスノレホネート、ト リフエ-ノレスノレホニゥム ρ-トノレエンスノレホネート、トリフエ-ノレスノレホニゥムへキサフノレ ォロアンチモネート、 4-t-ブチルフエ-ル'ジフエ-ルスルホ -ゥムトリフルォロメタン スノレホネート、 4- 1-ブチノレフエ-ノレ'ジフエ-ノレスノレホニゥム p-トノレエンスノレホネート、 4,7-ジ- n-ブトキシナフチルテトラヒドロチオフヱ-ゥムトリフリオロメタンスルホネートな どが挙げられる。
[0099] 上記ハロゲン含有ィ匕合物としては、たとえば、ハロアルキル基含有炭化水素化合物
、ハロアルキル基含有複素環式ィ匕合物などを挙げることができる。好ましいハロゲン 含有化合物の具体例としては、 1,10-ジブロモ- n-デカン、 1,1-ビス(4-クロ口フエ-ル ) -2,2,2-トリクロ口エタン、フエ-ル-ビス(トリクロロメチル) -s-トリァジン、 4-メトキシフエ ニル—ビス(トリクロロメチノレ)—s—トリァジン、スチリル-ビス(トリクロロメチノレ) S—トリアジ ン、ナフチル-ビス(トリクロロメチル) -S-トリアジンなどの s-トリァジン誘導体などが挙 げられる。
[0100] 上記ジァゾケトン化合物としては、たとえば、 1,3-ジケト -2-ジァゾ化合物、ジァゾベ ンゾキノン化合物、ジァゾナフトキノンィ匕合物などを挙げることができ、具体例としては フエノール類の 1,2-ナフトキノンジアジド -4-スルホン酸エステル化合物などが挙げら れる。
[0101] 上記スルホン化合物としては、たとえば、 j8 -ケトスルホン化合物、 j8 -スルホニルス ルホン化合物およびこれらの化合物の α -ジァゾ化合物を挙げることができ、具体例 としては、 4-トリスフェナシルスルホン、メシチルフエナシルスルホン、ビス(フエナシル スルホニル)メタンなどが挙げられる。
[0102] 上記スルホン酸化合物としては、たとえば、アルキルスルホン酸エステル類、ハロア ルキルスルホン酸エステル類、ァリールスルホン酸エステル類、イミノスルホネート類 などを挙げることができる。好ましい具体例としては、ベンゾイントシレート、ピロガロー ノレトリストリフノレオロメタンスノレホネート、 0—二トロべンジノレトリフノレオロメタンスノレホネー ト、 0-二トロべンジル ρ-トルエンスルホネートなどが挙げられる。
[0103] 上記スルホンイミド化合物としては、たとえば、 Ν- (トリフルォロメチルスルホ-ルォキ シ)スクシンイミド、 Ν- (トリフルォロメチルスルホ -ルォキシ)フタルイミド、 Ν- (トリフル ォロメチルスルホ -ルォキシ)ジフエ-ルマレイミド、 Ν- (トリフルォロメチルスルホ-ル ォキシ)ビシクロ [2.2.1]ヘプト -5-ェン- 2,3-ジカルボキシイミド、 Ν- (トリフルォロメチル スルホニルォキシ)ナフチルイミドなどが挙げられる。
[0104] 上記ジァゾメタン化合物としては、たとえば、ビス(トリフルォロメチルスルホ -ル)ジ ァゾメタン、ビス(シクロへキシルスルホ -ル)ジァゾメタン、ビス(フエ-ルスルホ -ル) ジァゾメタンなどが挙げられる。
[0105] これらの酸発生剤 (D2)は、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて用いてもよ
い。
[0106] また、本発明に係る榭脂組成物において、酸発生剤 (D2)の量は、該榭脂組成物 の感度、解像度、パターン形状などを確保する観点から、アルカリ可溶性榭脂 (B1) ( フエノール化合物(Β' )を用いる場合は、アルカリ可溶性榭脂 (B1)およびフエノール 化合物(Β' )の合計) 100重量部に対して、好ましくは 0. 1〜: LO重量部、より好ましく は 0. 3〜5重量部である。上記量が 0. 1重量部未満であると、硬化が不充分になり、 耐熱性が低下することがあり、上記量が 10重量部を超えると、放射線に対する透明 性が低下し、パターン形状の劣化を招くことがある。
[0107] <架橋微粒子 (Ε) >
本発明に用いられる架橋微粒子 (Ε)としては、架橋微粒子を構成する重合体のガ ラス転移温度 (Τ )が 100°C以下であれば特に限定されず、不飽和重合性基を 2個
g
以上有する架橋性モノマー (本明細書において、「架橋性モノマー (el)」ともいう。)と 、架橋微粒子 (E)の少なくとも 1つの Tが 0°C以下となるように選択される 1種以上の
g
その他のモノマー(本明細書において、「その他のモノマー(e2)」ともいう。)との共重 合体が好ましい。その他のモノマー(e2)としては、重合性基以外の官能基、たとえば 、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基、イソシァネート基、水酸基などの官能基を 有するモノマーが好まし 、。
[0108] なお、本明細書において、架橋微粒子 (E)の Tとは、架橋微粒子の分散液を凝固
g
、乾燥した後、セイコーインスツールメンッ SSC/5200Hの DSCを用いて一 100°C〜15 0°Cの範囲で昇温速度 10°CZminで測定した値である。
[0109] 架橋性モノマー(el)としては、たとえば、ジビュルベンゼン、ジァリルフタレート、ェ チレングリコールジ (メタ)アタリレート、プロピレングリコールジ (メタ)アタリレート、トリメ チロールプロパントリ(メタ)アタリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アタリレート、ポ リエチレングリコールジ (メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコールジ (メタ)アタリレー トなどの重合性不飽和基を複数有する化合物が挙げられる。これらの中では、ジビニ ルベンゼンが好ましい。
[0110] 架橋微粒子 (E)を構成する架橋性モノマー(el)の比率は、共重合に用いられる全 モノマーに対して、好ましくは 1〜20重量%の範囲であり、より好ましくは 2〜10重量
%の範囲である。
その他のモノマー(e2)としては、たとえば、
ブタジエン、イソプレン、ジメチルブタジエン、クロ口プレン、 1,3-ペンタジェン等のジ ェン化合物;
(メタ)アクリロニトリル、 ひ クロ口アクリロニトリル、 ひ クロロメチルアクリロニトリル、 a—メトキシアクリロニトリル、 a—エトキシアクリロニトリル、クロトン酸-トリル、ケィ皮 酸-トリル、ィタコン酸ジ-トリル、マレイン酸ジ-トリル、フマル酸ジ-トリル等の不飽 和二トリル化合物類;
(メタ)アクリルアミド、 Ν,Ν'—メチレンビス(メタ)アクリルアミド、 Ν,Ν' エチレンビス( メタ)アクリルアミド、 Ν,Ν' へキサメチレンビス(メタ)アクリルアミド、 Ν ヒドロキシメチ ル (メタ)アクリルアミド、 Ν— (2—ヒドロキシェチル)(メタ)アクリルアミド、 Ν,Ν ビス(2 ーヒドロキシェチル)(メタ)アクリルアミド、クロトン酸アミド、ケィ皮酸アミド等の不飽和 アミド類;
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸ェチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ) アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、ポリエチレン グリコール (メタ)アタリレート、ポリプロピレングリコール (メタ)アタリレート等の(メタ)ァ クリル酸エステル類;
スチレン、 α—メチノレスチレン、 ο—メトキシスチレン、 ρ ヒドロキシスチレン、 ρ—ィ ソプロべ-ルフヱノール等の芳香族ビュル化合物;
ビスフエノール Αのジグリシジルエーテル、グリコールのジグリシジルエーテルなどと (メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル (メタ)アタリレートなどとの反応によって得られる エポキシ (メタ)アタリレート、ヒドロキシアルキル (メタ)アタリレートとポリイソシアナート との反応によって得られるウレタン (メタ)アタリレート類、グリシジル (メタ)アタリレート、 (メタ)ァリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有不飽和化合物;
(メタ)アクリル酸、ィタコン酸、コハク酸— β - (メタ)アタリ口キシェチル、マレイン酸 — β— (メタ)アタリ口キシェチル、フタル酸— β - (メタ)アタリ口キシェチル、へキサヒ ドロフタル酸— β― (メタ)アタリロキシェチル等の不飽和酸ィ匕合物;
ジメチルァミノ (メタ)アタリレート、ジェチルァミノ (メタ)アタリレート等のアミノ基含有
不飽和化合物;
(メタ)アクリルアミド、ジメチル (メタ)アクリルアミド等のアミド基含有不飽和化合物; ブチル (メタ)アタリレート等の水酸基含有不飽和化合物などが挙げられる。
[0112] これらの中では、ブタジエン、イソプレン、 (メタ)アクリロニトリル、 (メタ)アクリル酸ァ ルキルエステル類、スチレン、 p-ヒドロキシスチレン、 p-イソプロぺ-ルフエノール、グ リシジル (メタ)アタリレート、 (メタ)アクリル酸、ヒドロキシアルキル (メタ)アタリレート類 などが好ましく用いられる。
[0113] このようなその他のモノマー(e2)としては、少なくとも 1種のジェン化合物、具体的 にはブタジエンを用いることが好ましい。このようなジェンィ匕合物は、共重合に用いる 全モノマーに対して 20〜80重量%、好ましくは 30〜70重量%の量で用いられること が望ましい。本発明に用いられる架橋微粒子 (E)は、その他のモノマー(e2)として上 記ジェンィ匕合物が上記の量で共重合されていると、ゴム状の軟らかい微粒子となり、 特に得られる硬化膜において、クラック (割れ)を防止でき、耐久性に優れた硬化膜 が得られる。また、その他のモノマー(e2)として、スチレンとブタジエンとをともに用い ると、誘電率が低 、硬化膜を得られる点で好まし 、。
[0114] 架橋微粒子(E)の平均粒径は 30〜500nmであり、好ましくは 40〜200nmであり、 より好ましくは 50〜120nmである。粒径のコントロール方法は、特に限定されず、た とえば、乳化重合により架橋微粒子を合成する場合であれば、使用する乳化剤の量 により、乳化重合中のミセルの数を制御し、粒径をコントロールできる。
[0115] なお、本明細書において、架橋微粒子 (E)の平均粒径とは、大塚電子製の光散乱 流動分布測定装置 LPA-3000を用い、架橋微粒子の分散液を常法にしたがって希釈 して測定した値である。
[0116] これらの架橋微粒子 (E)は、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて用いてもよ い。
[0117] また、本発明に係る榭脂組成物において、架橋微粒子 (E)の量は、アルカリ可溶性 榭脂 (B1) (フエノールイ匕合物 (Β' )を用いる場合は、アルカリ可溶性榭脂 (B1)およ びフエノールイ匕合物(Β' )の合計) 100重量部に対して、好ましくは 0. 1〜50重量部
であり、より好ましくは 1〜20重量部である。上記量が 0. 1重量部未満であると、得ら れる硬化膜の熱衝撃性が低下することがあり、また、 50重量部を越えると、耐熱性が 低下したり、他成分との相溶性 (分散性)力 S低下することがある。
[0118] <その他 >
本発明に係る榭脂組成物は、必要に応じてさらに溶剤 (F)、密着助剤 (G)、界面活 性剤 (H)、その他の添加剤などを含んで 、てもよ!/、。
[0119] 〔溶剤 (F)〕
本発明に用いられる溶剤 (F)は、榭脂組成物の取り扱い性を向上させたり、粘度や 保存安定性を調節するために添加される。
[0120] このような溶剤 (F)としては、特に制限されず、たとえば、エチレングリコールモノメ チノレエーテノレアセテート、エチレングリコーノレモノェチノレエーテノレアセテート等のェ チレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;
プロピレングリコーノレモノメチノレエーテノレ、プロピレングリコーノレモノェチノレエーテノレ 、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコーノレモノブチノレエーテ ル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;
プロピレングリコールジメチノレエーテル、プロピレングリコールジェチノレエ一テル、プ ロピレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジブチルエーテル等の プロピレングリコールジアルキルエーテル類;
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコーノレモノェチ ノレエーテノレアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート、プロピ レングリコーノレモノブチノレエーテノレアセテート等のプロピレングリコーノレモノァノレキノレ エーテルアセテート類;
ェチルセ口ソルブ、ブチルセ口ソルブ等のセロソルブ類、ブチルカルビトール等の力 ノレビトーノレ類;
乳酸メチル、乳酸ェチル、乳酸 n—プロピル、乳酸イソプロピル等の乳酸エステル 類;
酢酸ェチル、酢酸 n—プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸 n—ブチル、酢酸イソブチ ル、酢酸 n—ァミル、酢酸イソァミル、プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸 n-ブチ
ル、プロピオン酸イソブチル等の脂肪族カルボン酸エステル類;
3—メトキシプロピオン酸メチル、 3—メトキシプロピオン酸ェチル、 3—エトキシプロピ オン酸メチル、 3—エトキシプロピオン酸ェチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸ェチ ル等の他のエステル類;
トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;
2—へプタノン、 3—へプタノン、 4一へプタノン、シクロへキサノン等のケトン類;
N—ジメチルホルムアミド、 N—メチルァセトアミド、 Ν,Ν—ジメチルァセトアミド、 Ν—メ チルピロリドン等のアミド類;
7—プチロラクン等のラタトン類
などが挙げられる。これらの溶剤 (F)は、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて 用いてもよい。
[0121] 本発明に係る榭脂組成物において、溶剤 (F)の量は、該榭脂組成物中の溶剤 (F) 以外の成分の合計 100重量部に対して、通常 40〜900重量部であり、好ましくは 60 〜400重量部である。
[0122] 〔密着助剤 (G)〕
本発明に用いられる密着助剤 (G)としては、官能性シランカップリング剤が好ましく 、たとえば、カルボキシル基、メタクリロイル基、イソシァネート基、エポキシ基などの反 応性置換基を有するシランカップリング剤が挙げられる。具体的には、トリメトキシシリ ル安息香酸、 y—メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリァセトキシシラン 、ビニルトリメトキシシラン、 γ—イソシアナ一トプロピルトリエトキシシラン、 γ—グリシ ドキシプロピルトリメトキシシラン、 j8 — (3,4—エポキシシクロへキシル)ェチルトリメト キシシラン、 1, 3, 5— N—トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシァヌレートなどが挙 げられる。これらの密着助剤(G)は、単独で用いても、 2種以上を組み合わせて用い てもよい。
[0123] 本発明に係る榭脂組成物において、密着助剤 (G)の量は、アルカリ可溶性榭脂 (B 1) (フエノールイ匕合物(Β' )を用いる場合は、アルカリ可溶性榭脂(B1)およびフエノ 一ルイ匕合物(Β' )の合計) 100重量部に対して、好ましくは 0. 01〜20重量部であり、 より好ましくは 0. 01〜10重量部である。
[0124] 〔界面活性剤 (H)〕
界面活性剤お)は、榭脂組成物の塗布性を向上さるために通常添加される。
[0125] このような界面活性剤 (H)としては、特に制限されず、例えば、ポリオキシエチレン ラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステリアルエーテル、ポリオキシエチレンセチル エーテル、ポリオキシエチレンォレインエーテル等のポリオキシエチレンアルキルェ ーテノレ類;
ポリオキシエチレンォクチルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエニル エーテル等のポリオキシエチレンァリールエーテル類;
ポリオキシエチレンジラウレート、ポリオキシエチレンジステアレート等のポリオキシ エチレンジアルキルエステル類;
ポリオキシエチレンォクチルフエノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフエノー ルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルァリルエーテル類;
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー類;
ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート等 のソルビタン脂肪酸エステル類;
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパル ミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタ ントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシェチレ ンソルビタン脂肪酸エステルのノニオン系界面活性剤;
エフトップ EF301、 EF303、 EF352 (トーケムプロダクツ)、メガファック F171、 F17 2、 F173 (大日本インキ化学工業)、フロラード FC430、 FC431 (住友スリーェム)、 アサヒガード AG710、サーフロン S— 381、 S— 382、 SC101、 SC102、 SC103、 S C104、 SC105、 SC106、サーフィノール E1004、 KH— 10、 KH— 20、 KH— 30、 KH— 40 (旭硝子)、フタ一ジエンド 250、 251、 222F、 FTX— 218 (ネオス)等のフ ッ素系界面活性剤;
オルガノシロキサンポリマー KF— 640、 642、 643、 KP341、 X— 70— 092、 X— 70— 093 (信越ィ匕学工業)、 SH— 28PA、 SH— 190、 SH— 193、 SZ— 6032、 SF 8428、 DC— 57、 DC— 190 (東レ'ダウコーユング 'シリコーン)等のシリコン系界
面活性剤;
アクリル酸系又はメタクリル酸系共重合体ポリフロー No. 75、 No. 77、 No. 90、 N o. 95 (共栄社油脂化学工業)などが挙げられる。
[0126] これらを単独であるいは 2種以上組み合わせて使用することができる。
[0127] 界面活性剤 (H)の配合量は、榭脂組成物中、通常 50〜: LOOOppmが好ましぐより 好ましくは 70〜800ppmであり、更に好ましくは 100〜500ppmである。 50ppm未満 の場合は段差を有する基板上等への均一塗布性が悪化することがあり、 lOOOppm を超える場合は現像時や硬化後の密着性が低下することがある。
[0128] 〔その他の添加剤〕
本発明に係る榭脂組成物中には、その他の添加剤として、増感剤、レべリング剤、 酸発生剤 (酸発生剤 (D2)以外の酸発生剤)などを、該榭脂組成物の特性を損なわ な 、程度に含有させてもょ 、。
[0129] <感放射線性絶縁榭脂組成物の調製方法 >
本発明に係る榭脂組成物の調製方法は特に限定されず、通常の調製方法が適用 できる。たとえば、サンプル瓶に各成分を中に入れ完全に栓をした後、ウェーブロー ターの上で撹拌して調製される。榭脂組成物の使用に際しては適宜ろ過を行ったも のを用いるのが好ましい。
[0130] <硬化物 >
本発明に係る硬化物は、上記感放射線性絶縁榭脂組成物を用いて得られる。本発 明によれば、シリコン、金、銅、チタン、半田、アルミニウムなど多様な金属に対して、 密着性、電気絶縁性、解像度、耐熱衝撃性のノ ランスに優れた硬化物が得られる。
[0131] 本発明の硬化物を形成するには、まず、本発明に係る榭脂組成物を支持体 (榭脂 付き銅箔、銅張り積層板や金属スパッタ膜付きシリコンウェハーやアルミナ基板など) に塗工し、乾燥させ、溶剤などを揮発させて塗膜を形成する。
[0132] その後、ポジ型の榭脂組成物の場合は、所望のマスクパターンを介して露光し、ァ ルカリ性現像液により現像して、露光部を溶解、除去すれば、所望のポジ型のパター ンが得られる。一方、ネガ型の榭脂組成物の場合は、所望のマスクパターンを介して 露光し、加熱処理 (本明細書において、この加熱処理を「PEB」ともいう。)を行い、フ
エノール榭脂と架橋剤との反応を促進させる。次いで、アルカリ性現像液により現像 して、未露光部を溶解、除去すれば、所望のネガ型のパターンが得られる。
[0133] 上記のようにして得られたパターンの絶縁膜特性を充分に発現させるために、現像 後にさらに加熱処理を行って、上記塗膜を充分に硬化させてもよい。
[0134] 榭脂組成物を支持体に塗工する方法としては、たとえば、デイツビング法、スプレー 法、バーコート法、ロールコート法、スピンコート法などの塗布方法が用いられる。また
、塗布膜の厚さは、塗布手段、組成物溶液の固形分濃度や粘度を調節して、適宜制 御すればよい。
[0135] 露光に用いられる放射線としては、たとえば、低圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハラ イドランプ、 g線ステッパー、 i線ステッパー等の紫外線や電子線、レーザー光線など が挙げられる。露光量は、使用する光源や榭脂膜厚などによって適宜選定されるが、 たとえば、高圧水銀灯力もの紫外線照射の場合、榭脂膜厚 10〜50 ;ζ ΐηでは、 1, 00 0〜50, OOOjZm2程度である。
[0136] 上記のように、ネガ型の榭脂組成物を用いる場合は、露光後、現像に先立って、 P EB処理を行う。この条件は、上記榭脂組成物の配合量や膜厚などによって異なるが 、通常 70〜150°C、好ましくは 80〜120°Cで、 1〜60分程度である。
[0137] 露光後の現像方法としては、シャワー現像法、スプレー現像法、浸漬現像法、パド ル現像法などが挙げられる。現像条件は、通常 20〜40°Cで 1〜: LO分程度である。 上記アルカリ性現像液としては、たとえば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモ ユア水、テトラメチルアンモ-ゥムヒドロキシド、コリンなどのアルカリ性ィ匕合物を水に 溶解して得られる、濃度が 1〜10重量%程度のアルカリ性水溶液が挙げられる。上 記アルカリ性水溶液には、たとえば、メタノール、エタノール等の水溶性の有機溶剤 や界面活性剤などを適量添加してもよい。なお、上記塗膜は、アルカリ性現像液で現 像した後に水で洗浄し、乾燥させる。
[0138] さらに、現像後に行われる上記加熱処理において、硬化条件は特に制限されない 力 硬化物の用途に応じて、 50〜200°Cの温度で 30分〜 10時間程度加熱して、上 記塗膜を硬化させればょ ヽ。
[0139] また、得られたパターン状の塗膜の硬化を充分に進行させたり、得られたパターン
状の塗膜の変形を防止するために、二段階以上の工程で上記加熱処理を施しても よい。たとえば、第一段階では 50〜120°Cの温度で 5分〜 2時間程度加熱し、第二 段階では 80〜200°Cの温度で 10分〜 10時間程度加熱して、得られたパターン状の 塗膜を硬化させてもよい。
[0140] このような硬化条件であれば、加熱設備としてホットプレート、オーブン、赤外線炉 などが使用できる。
[0141] 本発明に係る半導体素子は、上記のようにして形成された硬化膜を有する。この硬 化膜は、半導体素子において、表面保護膜や層間絶縁膜などとして好適に使用でき る。
[0142] 上記半導体素子としては、たとえば、図 1および 2に示す半導体素子(回路付基板) が挙げられる。図 1に示す回路付基板は、まず、基板 1上に金属パッド 2をパターン状 に形成した後、上記榭脂組成物を用いて絶縁膜 (硬化膜) 3をパターン状に形成する 。次いで、金属配線 4をパターン状に形成し、さらに絶縁膜 (硬化膜) 6を形成して得 られる。また、図 2に示す回路付基板は、図 1に示す回路付基板の上にさらに金属配 線 4をパターン状に形成し、次いで、上記榭脂組成物を用いて絶縁膜 (硬化膜) 6を 形成して得られる。
[0143] [実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する力 本発明はこれらの 実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例、比較例における「部」は特 に断らない限り重量部の意味で用いる。
[0144] また、硬化物の特性については、下記の方法で評価した。
[0145] <解像度 >
6インチのシリコンウェハーに感放射線性絶縁榭脂組成物をスピンコートし、ホット プレートを用いて 100°Cで 5分間加熱し、 20 m厚の均一な塗膜を作製した。その 後、ァライナー(Suss Mictotec社製 MA— 150)を用い、パターンマスクを介して 高圧水銀灯からの紫外線を、波長 350nmにおける露光量が 3, OOOjZm2となるよう に露光した。次いで、 2. 38重量%テトラメチルアンモ -ゥムハイドロキサイド水溶液を 用いて 23°Cで 3分浸漬現像した。得られたパターンの最小寸法を解像度とした。
[0146] <熱衝撃性 >
図 3、 4に示すように、基板 12上にパターン状に、表面に金を有する銅箔 11を有し ている熱衝撃性評価用の基材 13を用いた。この基材 13上に榭脂組成物を塗布し、 ホットプレートを用いて 110°Cで 3分間加熱した。これにより、表面に金を有する銅箔 11上に、厚さが 10 mである榭脂塗膜を作製した。その後、対流式オーブンを用い て 190°Cで 1時間加熱して榭脂塗膜を硬化させて硬化膜を得た。この基材を冷熱衝 撃試験器 (タバイエスペック (株)社製 TSA-40L)で 65°CZ30分〜 150°CZ30分 を 1サイクルとして耐性試験を行った。硬化膜にクラックなどの欠陥が発生するまでの サイクル数を 100サイクル毎に確認した。
[0147] <電気絶縁性 (マイグレーション試験) >
図 5に示すように、基板 12上にパターン状の銅箔 10を有している熱衝撃性評価用 の基材 13を用いた。この基材 13上に榭脂組成物を塗布し、ホットプレートを用いて 1 10°Cで 3分間加熱した。これにより、銅箔 10上に厚さが 10 mである榭脂塗膜を作 製した。その後、対流式オーブンを用いて 190°Cで 1時間加熱して榭脂塗膜を硬化 させて硬化膜を得た。この基材をマイグレーション評価システム (タバイエスペック (株 )社製 AEI,EHS-221MD)に投入し、温度 121°C、湿度 85%、圧力 1. 2気圧、印可 電圧 10Vの条件で 200時間処理した。その後、試験基材の抵抗値(Ω )を測定し、絶 縁性を確認した。
[0148] <密着性>
銅、金、アルミニウムをスパッタしたシリコンウェハーに榭脂組成物を塗布し、ホット プレートで 120°C、 5分間加熱し、 10 /z m厚の均一な榭脂塗膜を作製した。その後、 イナートガスオーブン (窒素下)を用いて、 250°Cで 1時間加熱し、榭脂塗膜を硬化さ せて硬化膜を得た。この硬化膜をプレッシャータッカー試験装置 (タバイエスペック( 株)製)で、温度 121°C、湿度 100%、圧力 2. 1気圧の条件下で 168時間処理した。 試験前後での密着性を JIS K 5400に準拠してクロスカット試験 (碁盤目テープ法) を行い、評価した。
[0149] また、榭脂組成物の塗布性は、以下のようにして評価した。
[0150] <塗布性>
図 5に示す金属配線パターンが形成された 4インチのシリコンウェハに榭脂組成物 をスピンコートで塗布し、ホットプレートを用いて 110°Cで 3分間加熱した。得られた榭 脂塗膜を以下の基準で目視により評価した。
AA:塗布ムラなし (金属配線上面、金属配線側面およびシリコンウェハ上面も均一に 塗布されている)。
BB:金属配線を起点に僅かにストリエーシヨンが見られる。
CC:基板全面にお!、て厚さにむらがある。
[0151] [合成例 1]
ポリべンゾォキサゾール前駆体 (B2-1)の合成
2, 2—ビス(4—アミノー 3—ヒドロキシフエ-ル)へキサフルォロプロパン 58. 6gを N —メチル一 2—ピロリドン 400mLおよびトリェチルァミン 10. Ogに溶解した。イソフタ ル酸クロリド 28. 4gの γ —ブチロラタトン 400mL溶液を 10°C以下で滴下した。滴下 終了後室温で 3時間、 60°Cで 3時間反応後、蒸留水 10Lに入れて沈殿物を回収し た。
[0152] [合成例 2]
m -タレゾール ZP-タレゾール = 60Z40 (モル比)からなるクレゾ一ルノボラック榭脂( B2-2)の合成
m—タレゾールと p—タレゾールとをモル比 60: 40の割合で混合し、これにホルマリ ンを加え、シユウ酸触媒を用いて常法により縮合して、 Mwが 6, 500のクレゾールノ ポラック榭脂 (B2-2)を得た。
[0153] [合成例 3]
p—ヒドロキシスチレン Zスチレン共重合体(B2-3)の合成
p—t—ブトキシスチレンおよびスチレンの混合物(p—t—ブトキシスチレン:スチレン = 80 : 20 (モル比))合計 100重量部をプロピレングリコールモノメチルエーテル 150 重量部に溶解させ、窒素雰囲気下、反応温度を 70°Cに保持し、ァゾビスイソプチ口 二トリル 4重量部を用いて 10時間重合させた。その後、反応溶液に硫酸を加え、反応 温度を 90°Cに保持して 10時間反応させ、 p—t—ブトキシスチレンを脱保護してヒドロ キシスチレンに変換した。得られた共重合体に酢酸ェチルをカ卩え、水洗を 5回繰り返
し、酢酸ェチル相を分取し、溶剤を除去して、 p ヒドロキシスチレン Zスチレン共重 合体 (B2-3)を得た。
[0154] ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー(GPC)により測定した、共重合体 (B2- 1)の 分子量をしたところ、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)は 10, 000、重量平 均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(MwZMn)は 3. 5であった。また、 13 C—NMR分析の結果、 p ヒドロキシスチレンとスチレンとの共重合モル比は 80 : 20 であった。
[0155] [合成例 4]
1 , 1-ビス(4-ヒドロキシフエ-ル) - 1- [4- [1- (4-ヒドロキシフエ-ル) -1-メチルェチル]フ ェ -ル]ェタンと 1,2-ナフトキノンジアジド -5-スルホン酸との 2.0モル縮合物(D1-1)
1 , 1-ビス(4-ヒドロキシフエ-ル) - 1- [4- [1- (4-ヒドロキシフエ-ル) -1-メチルェチル] フエ-ル]ェタン 1モルと 1,2-ナフトキノンジアジド -5-スルホン酸クロリド 1. 5モルとを、 ジォキサン中で攪拌しながら溶解させた。次いで、この溶液の入ったフラスコを 30°C にコントロールされた水浴中に浸し、内温が 30°C—定となった時点で、この溶液にト リエチルァミン 1. 5モルを、内温が 35°Cを越えないように滴下ロートを用いてゆっくり 滴下した。その後、析出したトリェチルァミン塩酸塩をろ過により取り除き、ろ液を大量 の希塩酸中に注ぎこんで析出させた。次いで、析出物をろ取し、 40°Cにコントロール された真空乾燥器で一昼夜乾燥してキノンジアジドィ匕合物 (D1-1)を得た。
[0156] [実施例 1]
表 1 1に示すとおり、ジスルフイド化合物 (A-1) 5重量部、ポリべンゾォキサゾール 前駆体 (B2- 100重量部、キノンジアジド化合物(D1-1) 30重量部および密着助剤( G-1) 3重量部を溶剤(F-1) 200重量部に溶解させ、榭脂組成物を調製した。この組 成物から得られる硬化膜の特性、およびこの組成物の塗布性を上記評価方法により 測定した。得られた結果を表 2および 3に示す。
[0157] [実施例 2〜4]
表 1—1に示した成分力もなる組成物を実施例 1と同様に調製し、この組成物から得 られる硬化膜の特性、およびこの組成物の塗布性を実施例 1と同様に測定した。得ら れた結果を表 2および 3に示す。
[0158] [比較例 1〜3]
表 1—1に示した成分力もなる組成物を実施例 1と同様に調製し、この組成物から得 られる硬化膜の特性、およびこの組成物の塗布性を実施例 1と同様に測定した。得ら れた結果を表 2および 3に示す。
[0159] [実施例 5]
表 1 2に示すとおり、ジスルフイド化合物 (A-1) 5重量部、クレゾ一ルノボラック榭 脂 (B2-2UOO重量部、へキサメトキシメチルメラミン (C-l)15重量部、プロピレングリコ 一ルジグリシジルエーテル (C-3)5重量部、光酸発生剤 (D2-1) 3重量部、密着助剤( G-1) 3重量部およびフタージェント 251 (H-1)を溶剤 (F-1) 200重量部に溶解させ、 榭脂組成物を調製した。この組成物カゝら得られる硬化膜の特性、およびこの組成物 の塗布性を上記評価方法により測定した。得られた結果を表 2および 3に示す。
[0160] [実施例 6]
表 1 2に示した成分力 なる組成物を実施例 5と同様に調製し、この組成物から得 られる硬化膜の特性、およびこの組成物の塗布性を実施例 5と同様に測定した。得ら れた結果を表 2および 3に示す。
[0161] [表 1-1]
[表 1一 1]
アルカリ
ジスノレ 可 ^i¾s脂 感藤纖化合物 (D)
(B1) 娜
フィド 密着翻 翻 キノン 微粒子
\Y^ (c) (G) (F)
フエノーノレ (E)
(A) ジアジド 発铺
樹脂 (B 2)
化 (D1) (D2)
w^.;部 ;部 ^ ,;部 種類;部 ;部 ¾g;部 ^ .;部 難;部 実施例
A-i;5 B2-i;i00 Dl i;30 G-i;3 F-i;200
1
纖例 c-i;
A-2;5 B2-2;i00 Dl-i;30 G-2;3 F-2;i70
2 40
実施例 C-17C-2;
A-L5 B2-3;i00 Dl-i;30 E-L10 G-2;3 F-2;i80 3 20/20
実施例 C-l/C-3;
A-L5 B2-2; 100 D2-i;3 E-2;10 G-L3 F-2J140 4 20/10
比翻
B2 i;i00 D1-L30 G-i;3 F-l;200 1
比聿媚 C-l/C-2;
B2-3;i00 Dl-1;30 E-i;i0 G-2;3 F-2;180 2 20/20
比翻 C l/C-3;
B2-2;i00 D2-i;3 E-2;i0 G-i;3 F-2;i40 3 20/10
[表 1— 2]
[0163] 表 1 1、 1 2に記載の各成分は、以下のとおりである。
[0164] <ジスルフイド化合物(A) >
A-1:ジチオビスフェノール (東洋化成製)
A-2: 2—ヒドロキシェチルジスルフイド (Aldrich製)
<アルカリ可溶性榭脂 (B1) >
[フエノール榭脂 (B2) ]
B2-1:ポリべンゾォキサゾール前駆体
B2-2: m -タレゾール ZP-タレゾール = 60Z40 (モル比)からなるクレゾールノボラッ ク榭脂(Mw=6, 500)
B2-3: P-ヒドロキシスチレン Zスチレン = 80/20 (モル比)力 なる共重合体、ポリ スチレン換算重量平均分子量(Mw) = 10, 000
く架橋剤 (C) >
C-1:へキサメトキシメチルメラミン (三井サイテック (株)製、商品名;サイメル 300) C- 2 :ビスフエノール A型エポキシ榭脂(ジャパンエポキシレジン (株)製、商品名; EP -828)
C-3 :プロピレングリコールジグリシジルエーテル (共栄社 (株)製、商品名;ェポライ ト 70P)
く感放射線性化合物 (D) >
[キノンジアジドィ匕合物 (D1) ]
D1-1: 1,1-ビス(4-ヒドロキシフエ-ル)- 1- [4- [1- (4-ヒドロキシフエ-ル)- 1-メチル ェチル]フエ-ル]ェタンと 1,2-ナフトキノンジアジド -5-スルホン酸との 2.0モル縮合物 [光酸発生剤 (D2) ]
D2-1: 4,7-ジ- n-ブトキシナフチルテトラヒドロチオフヱ-ゥムトリフルォロメタンスルホ ネート
<架橋微粒子 (E) >
E-1:ブタジエン Zヒドロキシブチルメタタリレート Zメタクリル酸 Zジビュルベンゼン = 60Z32Z6Z2(重量%)、 Tg=—40°C、平均粒径 =65nm
0Z24Z14Z2(重量%)、 Tg=— 35°C、平均粒径 =70nm
<密着助剤 (G)>
G- 2:1, 3, 5— N-トリス(トリメトキシシリルプロピル)イソシァヌレート(GE東芝シリコ ーン (株)製; Y11597)
<溶剤 (F)>
F-1:N-メチルピロリドン
F- 2:乳酸ェチル
く界面活性剤 (H)>
H— 1:フタージ ント 251 (ネオス (株)製、商品名)
H— 2:ポリフロー No. 90 (共栄社ィ匕学 (株)製、商品名)
[表 2]
[表 2]
[表 3]
[表 3]
本発明に係る感放射線性絶縁榭脂組成物によれば、電気絶縁性、解像度、密着 性および耐熱衝撃性にバランスよく優れた硬化物が得られる。このため、上記硬化物 は、半導体素子などの層間絶縁膜 (パッシベーシヨン膜)および表面保護膜 (オーバ 一コート膜)として好適に用いられる。