JPH0798424B2 - 熱転写記録媒体 - Google Patents

熱転写記録媒体

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JPH0798424B2
JPH0798424B2 JP60052823A JP5282385A JPH0798424B2 JP H0798424 B2 JPH0798424 B2 JP H0798424B2 JP 60052823 A JP60052823 A JP 60052823A JP 5282385 A JP5282385 A JP 5282385A JP H0798424 B2 JPH0798424 B2 JP H0798424B2
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/382Contact thermal transfer or sublimation processes
    • B41M5/385Contact thermal transfer or sublimation processes characterised by the transferable dyes or pigments

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  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は螢光を有するインク層の熱溶融性を利用して記
録紙上に螢光印字記録を行なうための熱転写記録媒体に
関する。
従来技術 従来、熱転写記録媒体としてはポリエステルフイルムの
ような耐熱性支持体上に染料及び顔料の少なくとも1種
からなる着色剤、固着剤としてワツクス類、及び樹脂結
着剤を含む熱溶融性インク層を設けたものが知られてい
る。このような記録媒体を用いる印字記録法は媒体の熱
溶融性インク層面に記録用紙を重ね、記録媒体側からサ
ーマルヘツドを当てて、その部分のインク層を記録用紙
上に溶融転写することにより行なわれる。
しかしこうして得られる記録物を特殊な目的、例えば小
切手、郵便料金切手等に用いた場合は偽造される恐れが
ある。そこで例えばインク層中に螢光物質を存在させる
ことが考えられる。即ちこの場合は通常状態(特定励起
波長の光がない状態)では転写像は普通の着色像である
が、特定励起波長の光を照射した時に螢光を発するので
偽造防止が可能である。この場合、一般の螢光染料、螢
光顔料等の螢光物質は着色力が低いので、多量に用いる
必要がある。しかし螢光物質は熱に対する感応性がない
ので、このように多量に用いると、インク層の熱転写特
性が低下して転写像のかすれ、むら等の原因となる。
目 的 本発明の目的は偽造の恐れがなく、しかも転写印字品質
に優れ、転写画像における色濃度が高いと共に、高強度
の螢光色が得られる熱転写記録媒体を提供することであ
る。
構 成 本発明の熱転写記録媒体は耐熱性支持体上に染料及び顔
料の少なくとも1種からなる着色剤、螢光物質、ワツク
ス固着剤及び樹脂結着剤を主成分とする熱溶融性インク
層を設けた熱転写記録媒体において、インク層中の螢光
物質が、螢光物質と50〜140℃の融点又は軟化点を有す
るワックス状物質及び樹脂の少なくとも1種の固溶体よ
りなり、且つこの螢光物質を耐熱性支持体上の近傍に存
在せしめたことを特徴とするものである。
本発明者は偽造防止の目的で熱溶融性インク層中に螢光
物質を含有させ、しかも多量に用いても熱転写印字品質
を悪化することなく、印字画像の色濃度、螢光強度を満
足させるべく熱溶融性インク層を有する熱転写記録媒体
について鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至
つた。
螢光物質としては一般に螢光材料又は螢光顔料が使用さ
れている。このような螢光物質を従来の熱溶融性インク
層に加えれば本発明目的である記録物の偽造防止は一応
達成できる。即ちこのような螢光物質を含む熱溶融性イ
ンク層(着色剤も含む)から得られる転写像は外観上は
通常の着色画像と同一であるが、特定波長の励起光(あ
る物質が効率よく励起される光)を照射することによつ
て螢光を発するので、通常の着色画像とは識別し得る。
しかし螢光塗料や螢光顔料では熱感応性がないので、充
分な螢光強度を得るためにインク層に多量の螢光物質を
含有させると、インク層の熱転写性が低下して転写像の
かすれ、むら等の原因となる。これに対し本発明では螢
光染料にワツクス的又は樹脂的性質、従つて熱感応性を
付与した螢光物質を用いることにより、熱転写性を向上
することができる。
一方、螢光物質と着色剤とを混合使用した場合、着色剤
が螢光を吸収するような吸収帯を持つものであれば、こ
の混合物(固体状態)の螢光強度には体積内部方向の螢
光物質の関与が極めて小さい。これは着色剤のフイルタ
ー効果及び螢光の再吸収によるものと考えられる。従つ
て印字画像の表面近傍にいかに多くの螢光物質が存在す
るかによつてその螢光強度は決まるといつてよい。従つ
て本発明の熱転写記録媒体は支持体近傍に、より多くの
螢光物質を存在させることによつて、熱転写印字画像の
表面又はその近傍に、より多くの螢光物書を存在させる
ことができ、こうして高強度の螢光を発することが可能
である。
本発明の熱転写記録媒体を図面によつて説明すると、第
1図においてこの記録媒体1は耐熱性支持体10上に熱溶
融性インク層11を設けてなり、前記インク層11は耐熱性
支持体10の近傍には螢光物質2を、また層表面近傍には
着色剤3を存在させたものである。螢光物質2及び着色
剤3は固着剤としてワツクス類及び樹脂結着剤4によつ
て固着されている。第3図は本発明の熱転写記録媒体の
他の例であり、この記録媒体1は耐熱性支持体10上に螢
光物質2を含有する第一熱溶融性インク層13と着色剤3
を含有する第二熱溶融性インク層14を順次設けてなるも
のである。4はワツクス類及び樹脂結着剤である。
従つて例えば第1図のような熱転写記録体を用いて転写
紙に印字記録を行なえば、第2図に示すようにサーマル
ヘツド5のような印字手段によつて熱溶融性インク層11
は転写紙6上に溶融転写され、印字画像表面には螢光物
質2が、またその下には着色剤3が存在する、螢光強度
も色濃度も高い画像12が形成される。
次に本発明で使用される各成分について説明する。
まず螢光物質としては前述のように多量に用いても熱転
写性が低下しないように、螢光染料にワツクス的又は樹
脂的性状、従つて熱感応性を付与した、ワツクス状物質
固溶体及び樹脂固溶体の少なくとも1種が使用される。
これらの固溶体に用いられるワツクス状物質又は樹脂は
螢光染料と共に固溶体とした時に融点又は軟化点が50〜
140℃の範囲になり、且つ螢光塗料によつて染着可能な
ものであれば全て使用できる。なお後者の条件を満たす
ためには螢光染料と親和し得る極性基(例えばアミド
基、エステル基、水酸基、ラクトン結合、アクリル基
等)を有するものが選ばれる。具体的には次の通りであ
る。なお参考のため融点又は軟化点を併記した。まずワ
ツクス状物質としてはステアリン酸モノエタノールアミ
ド(mp 91〜95℃)、ラウリン酸モノエタノールアミド
(mp 80〜84℃)、やし油脂肪酸モノエタノールアミド
(mp 67〜71℃)、ソルビタンベヘニン酸エステル(mp
68.5℃)、ソルビタンステアリン酸エステル(mp 51
℃)、グリセリンモノステアリン酸エステル(mp 63〜6
8℃)、アセチルソルビツト(mp 99.5℃)、ベンゾイル
ソルビツト(mp 127℃)、アセチルマンニツト(mp 119
〜120℃)等が、また樹脂としては数平均分子量1万の
ポリカプロラクトン(mp 60〜65℃)、平均分子量6000
のポリエチレングリコール(mp 62℃)、低縮重合メラ
ミン・トルエンスルホンアミド樹脂(軟化点105℃)、
低縮重合ベンジルトルエンスルホンアミド樹脂(軟化点
68℃)、アクリル樹脂(軟化点85℃)、直鎖状ポリアミ
ド樹脂(軟化点60℃)等が挙げられる。一方、以上のワ
ツクス状物質又は樹脂を染着する螢光染料としてはチオ
フラビン(CI 49005);ベーシツクイエローHG(CI 460
40);フルオレセイン(CI45350);ローダミンB(CI4
5170);ローダミン6G(CI45160);エオシン(CI1538
0);一般的な白色の螢光増白剤、例えばCIフルオレツ
セントブライテニングエージエント85、同166、同174;
その他、以上の螢光染料を有機酸で油溶化(及び同時に
水不溶化)したもの、例えばローダミンBと油溶化した
オイルピンク#312、ローダミン6Gを油溶化したバリフ
アストレツド1308(以上はオリエント化学社製);及び
以上の螢光染料を金属塩、その他の沈澱剤でレーキ化し
たもの、例えばローダミン6Gをレーキ化したフアースト
ローズ及びフアーストローズコンク(以上は大日精化社
製)等が挙げられる。
以上のような材料を用いて本発明の固溶体を製造する方
法としては塊状樹脂粉砕法、乳化重合法、樹脂析出法等
があるが、中でも塊状樹脂粉砕法が好ましい。ここで塊
状樹脂粉砕法(英国特許第845462号)は樹脂及び螢光染
料を溶融混和後、冷却固化せしめ、得られた塊を粉砕す
るという方法であり、乳化重合法(英国特許第822709
号)は螢光染料の熱水溶液に、乳化重合による樹脂粉末
を加えて染料を樹脂粉末に吸尽せしめ、ついでこれを
過乾燥するという方法であり、また樹脂析出法は樹脂の
水溶性塩及び螢光染料を溶解した水溶液にAl2(SO4
・8H2Oのような水溶性金属塩の水溶液を加えて反応さ
せ、必要あれば液を酸性にして溶存する樹脂を、螢光染
料を付着したまま、金属塩として析出させ、ついでこれ
を過乾燥するという方法である。なお以上のようにし
て得られる固溶体は螢光染料の濃度の増大と共に螢光強
度も増大するが、ある濃度以上になると、濃度消耗を起
こして螢光強度は減少する。このため固溶体中の螢光染
料の割合は0.1〜5.0重量%程度が適当である。
次に前記塊状樹脂粉砕法による螢光染料のワツクス状物
質又は樹脂固溶体の製造例を示す。なお部は全て重量部
である。
製造例1 (a)低重縮合ベンジルトルエンスルホンアミド樹脂 9
7.5部 (b)ローダミンBエキストラ 1.0部 (c)ローダミン6GDNエキストラ 1.0部 (d)ブリリアントスルホフラビン 0.5部 を用意し、まず(a)を100℃に加熱溶融し、透明にな
つたところで温度を170〜180℃に上昇せしめる。次にこ
れに(b),(c)及び(d)を加えて溶解し、冷却固
化させた後、粉砕することにより、赤橙色の螢光を発す
る軟化点105℃の樹脂固溶体を得た。このものの螢光極
大波長は605nmで、またポリエステルフイルム上で10μ
厚の薄膜とした時の相対螢光強度は112であつた。なお
これらの性能は日立650−60螢光スペクトロホトメータ
ーを用いてスキヤン速度:120nm/分、スリツト巾:励起
側、発光側共に1nmの条件で測定した。
製造例2〜6 下記処方のワツクス状物質又は樹脂及び螢光染料を用い
て製造例1と同様にして螢光染料のワツクス状物質固溶
体又は樹脂固溶体を作つた。
製造例2の処方: 鎖状ポリアミド樹脂 97.5部 ローダミンBエキストラ 1.0部 ローダミン6GDNエキストラ 1.0部 ブリリアントスルホフラビン 0.5部 製造例3の処方: ソルビタンベヘニン酸エステル 98.5部 ローダミンBエキストラ 0.6部 ローダミン6GDNエキストラ 0.6部 ブリリアントスルホフラビン 0.3部 製造例4の処方: やし油脂肪酸モノエタノールアミド 99.5部 ブリリアントスルホフラビン 0.5部 製造例5の処方: ソルビタンベヘニン酸エステル 96.5部 C.I.フルオレツセントブライテニングエージエント176
3.5部 製造例6の処方: 鎖状ポリアミド樹脂 73.1部 ソルビタンベヘニン酸エステル 24.4部 ローダミンBエキストラ 1.0部 ローダミン6GDNエキストラ 1.0部 ブリリアントスルホフラビン 0.5部 以上のようにして得られた各固溶体の螢光極大波長、螢
光色及び相対螢光強度は第1表の通りである。融点又は
軟化点も併記した。
本発明の固溶体螢光物質は市販品として例えばシンロイ
ヒ(株)製FZ−2000(軟化点110℃)、FZ−3000(軟化
点120〜130℃)、BO−100(軟化点90〜100℃)、FM−11
(軟化点110〜125℃)(以上はメラミン・トルエンスル
ホンアミド樹脂系);SM−13(軟化点71℃)、SB−10
(軟化点90℃)(以上はアルカリ樹脂系)等が入手でき
る。
以上のような固溶体螢光物質の使用量は転写像の螢光強
度によつて任意に選択できるが、一般にはインク層重量
の20〜70%、好ましくは30〜60%程度が適当である。
次に熱溶融性インク層に使用されるその他の材料につい
て説明する。
まず着色剤として使用される染料又は顔料はこの分野で
通常使用されているものでよい。即ち染料としては油溶
性染料、例えばスミカロンバイオレツトRS、ダイアニク
スフアーストバイオレツト3R−FS、カヤロンポリオール
ブリリアントブルーN−BGM(以上はアントラキノン系
染料)、カヤロンポリオールブリリアントブルーBM、カ
ヤロンポリオールダークブルー2BM、スミカロンジアゾ
ブラツク5G、ミクタセルブラツク5GH(以上はアゾ系染
料)、ダイレクトダークグリーンB、ダイレクトブラウ
ンM、ダイレクトフアストブラツクD(以上は直接染
料)、カヤノールミリングシアニン5R(酸性染料)、ス
ミカリルブルー6G、アイゼンマラカイトグリーン、ロー
ダミンB、ローダミン6G、ビクトリアブルー(以上は塩
基性染料)等が挙げられる。一方、顔料としてはビクト
リアブルーレーキ、無金属フタロシアニン、フタロシア
ニン、フアストスカイブルー、パーマネントレツド4R、
ブリリアントフアストスカーレツト、ブリリアントカー
ミンBS、パーマネントカーミンFB、リソールレツド、パ
ーマネントレツドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグ
メントスカーレツト3B、ローダミンレーキB、ローダミ
ンレーキT、アリザリンレーキ、フアストレツド、ブラ
イトレツドGトナー、リオノールレツドCP−A、クロム
イエロー(黄鉛)、ジンクイエロージンククロメート
(亜鉛黄)、レモンイエロー(クロム酸バリウム)、カ
ドミウムイエロー、ナフトールイエローB、ハンザイエ
ロー5G、ハンザイエロー3G、ハンザイエローG、ハンザ
イエローA、ハンザイエローRN、ハンザイエローR、ベ
ンジジンイエロー、ベンジジンイエローG、ベンジジン
イエローGR、パーマネントイエローNCG、キノリンイエ
ローレーキ、フアストイエロー等が挙げられる。なお本
発明では耐光性、色移行性、耐溶解性等の点から顔料の
方が好ましい。
次にワツクス類について説明する。ワツクス類は染料及
び顔料の少なくとも1種、螢光物質を支持体上に固着す
る固着剤として使用される。このようなワツクス類とし
てはカルナバワツクス、オーキユリーワツクス、マイク
ロクリスタリンワツクス、パラフインワツクス、セレシ
ンワツクス、モンタンろう、キヤンデリラワツクス、セ
ラツクろう、チユウハクろう、パームろう、密ろう、低
分子量ポリエチレン、ポリステアリン酸ビニル等の容易
に熱溶融し得るワツクス又は樹脂が挙げられる。
次に結着剤としてはポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、
ポリ弗化ビニル、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリビニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニ
ル共重合体、塩化ビニル−塩化ビニリデン共重合体、ポ
リスチレン、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重
合体、スチレン〜ブタジエン共重合体、アクリロニトリ
ル〜スチレン〜ブタジエン共重合体、セルロースエステ
ル類、セルロースエーテル類、石油樹脂等の容易に熱軟
化又は溶融し得る樹脂が挙げられる。
熱溶融性インク層にはその他、柔軟剤を添加することが
できる。柔軟剤としては流動パラフイン、鉱物油、動物
油(例えば鯨油)、植物油(例えば菜種油)等が挙げら
れる。使用量はインク層重量の2%以下が適当である。
耐熱性支持体としてはポリエステルフイルム、ポリプロ
ピレンフイルム、ポリイミドフイルム、ポリカーボネー
トフイルム、グラシン紙、コンデンサー紙等が使用され
る。厚さは3〜20μ程度が適当である。
本発明の熱転写記録媒体を作る方法としては(1)螢光
物質を含有する熱溶融性インクと、着色剤を含有する熱
溶融性インク(螢光物質は含有しない)とを別々に用意
し、耐熱性支持体上に螢光物質含有インク、着色剤含有
インクの順に塗布して2層型の熱溶融性インク層を形成
する方法、(2)螢光物質と着色剤との比重差を利用し
て螢光物質はより支持体側に、また着色剤をよりインク
層表面に存在するように、耐熱性支持体上に螢光物質及
び着色剤を含む熱溶融性インクを塗布して1層型の熱溶
融性インク層を形成する方法等があるが、(1)の方法
が有利である。(1)の方法について更に詳しく説明す
ると、耐熱性支持体上に螢光物質、ワツクス類及び結着
剤を含有する熱溶融性インク(以下、螢光インクとい
う)を溶融塗布して1〜4μ厚程度の第一熱溶融性イン
ク層を形成した後、その上に着色剤、ワツクス類及び結
着剤を含む熱溶融性インク(以下、着色インクという)
を溶融塗布して1〜4μ厚程度の第二熱溶融性インク層
を形成することにより、積層型の熱溶融性インク層を有
する熱転写記録媒体が得られる。但し熱溶融性インク層
全体の厚さは3〜6μ程度が好ましい。これらのインク
層中にはその他の成分として柔軟剤等の添加剤を添加す
ることができる。また(2)の方法でもこの種の添加剤
を使用することができる。いずれにしても(1)の方法
においては塗膜形成時に両インク層が熱拡散によつてな
るべく混和しないように、インクの塗布(及び必要あれ
ば乾燥)は速やかに行なう。また印字記録の条件によつ
ては螢光インクが完全に転写されず印字物に螢光ムラを
生じることがある。この場合は各インクに用いるワツク
ス類として転写性のすぐれているカルナバワツクス、水
添ヒマシ油硬化物、キヤンデリラワツクス等を用いる
か、或いは印字後のヘツドの剥離時期を通常よりも若干
遅らせると良好な結果が得られる。
以上のように熱溶融性インク層を2層として形成する場
合、或いは前記(1)の方法のように熱溶融性インク層
を1層として形成する場合のいずれにおいても、螢光物
質、着色剤、ワツクス類、及び結着剤の使用量は熱溶融
性インク層全体に対し夫々5〜40重量%、1〜30重量
%、40〜90重量%、2〜20重量%とするのが適当であ
り、特に10〜25重量%、3〜15重量%、75〜85重量%、
3〜15重量%とするのが好ましい。添加剤の使用量は通
常、熱溶融性インク層全体に対し2重量%以下である。
本発明の熱転写記録媒体を用いて印字記録を行なうに
は、従来と同様、記録媒体のインク層面に記録用紙を重
ね、記録媒体側からサーマルヘツドを当ててその部分の
インク層を記録用紙上に転写すればよい。
以下に本発明を実施例によつて説明する。なお部は全て
重量部である。
実施例1〜2 下記組成からなる螢光インク及び青色インクを夫々溶融
分散して均一分散体とした。
螢光インク(赤橙色螢光): 製造例6で作つた螢光物質 50.0部 キヤンデリワツクス 49.0部 流動パラフイン 1.0部 着色インク(赤色): リオノールレツドCP−A(東洋インキ社製) 10 部 セイカフアーストイエロー2200M(大日精化社製) 5
部 カルナバワツクスNo.1 15.8部 パラフイン(155゜F) 63.2部 石油樹脂 5 部 流動 パラフイン1 部 次に6μ厚のポリエステルフイルム上に螢光インクを塗
膜厚が下記表−1に示す値となるように溶融塗布して第
一熱溶融性インク層(以下、螢光インク層という。)を
形成した後、その上に着色インクを塗膜厚が同表に示す
値となるように溶融塗布して第二熱溶融性インク層(以
下、着色インク層という。)を形成することにより、熱
転写記録媒体を作つた。
比較例1 螢光物質としてローダミンBエキストラ〜ローダミン6G
DN混合(1:1)染料のトリアジン樹脂固溶体(シンロイ
ヒ社製レツドオレンジカラーFA−41,軟化点150℃以上)
(塊状樹脂粉砕法による。)を用いた他は実施例1と同
じ方法で螢光インク及び着色インクを調整した。次に両
インクを螢光インク/着色インク=1/1(重量)の比率
で混合し、実施例1と同濃度の螢光物質及び着色剤を含
む混合インク(螢光物質25.0%、着色剤7.5%)を調製
し、これを6μ厚のポリエステルフイルム上に塗膜厚が
4.0μとなるよう溶融塗布して熱溶融性インク層が1層
タイプの熱転写記録媒体を作つた。
比較例2 混合インクとして下記組成のもの(螢光及び着色インク
層全体に対し螢光物質50%、着色剤7.5%)を用いた他
は比較例1と同じ方法で熱溶融性インク層が1層タイプ
の熱転写記録媒体を作成した。
混合インク: レツドオレンジカラーFA−41 50.0部 リノールレツドCP−A 5.0部 セイカフアーストイエロー2200M 2.5部 カルナバワツクス 7.5部 キヤンデリラツクス 14.0部 パラフイン(mp.約68.5℃) 15.0部 石油樹脂 5.0部 流動パラフイン 1.0部 以上の記録媒体のインク層面に市販のPPC(普通紙複写
機)用転写紙を重ねサーマルヘツドへの印加熱エネルギ
ー0.50mJ/ドツト(8ドツト/mmヘツドにおいて)及び押
付け圧約500g/cm3の条件で記録媒体側からサーマルヘツ
ドを当て、その部分の各インク層を転写紙上に溶融転写
した後、100msec後に記録媒体を転写紙面に対し鋭角に
引剥すことにより、印字記録を行なつた。その結果を表
−2に示した。
また以上の記録媒体及び印字物について螢光スペクトル
を測定し、表−2に示した。
この表から明らかなように同濃度の螢光物質を使用した
にも拘らず、本発明品は比較品に比べて高強度の螢光を
発している。比較品で実施例1と同強度の螢光を得るに
は比較例2のように螢光物質がインク層中に約25%必要
となり、その結果、特に印字の細線部にカスレが発生す
る。
効 果 以上の如く本発明の熱転写記録媒体は熱溶融性インク層
中に螢光物質を含有するので、印字画像の偽造が防止で
きるばかりでなく、この螢光物質にワツクス的又は樹脂
的性質を持たせると共に、これを支持体近傍に含有させ
ることにより、印字転写画像の色濃度及び螢光色強度が
高くなると共に、熱転写性、従つて印字品質を向上する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第3図は本発明の熱転写記録媒体の断面図、
第2図はこの記録媒体を用いた印字記録法についての説
明図、第4図は実施例及び比較例で作つた熱転写記録媒
体の螢光スペクトルを測定するための説明図である。 1……本発明の熱転写記録媒体 2……螢光物質、3……着色剤 4……ワツクス類及び結着剤 5……サーマルヘツド、6……転写紙 10,10′……耐熱性支持体(又は10は支持体側、10′は
転写紙側) 11……熱溶融性インク層、12……印字転写画像 13……第一熱溶融性インク層又は螢光インク層 14……第二熱溶融性インク層又は着色インク層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐熱性支持体上に染料及び顔料の少なくと
    も1種からなる着色剤、螢光物質、ワックス固着剤及び
    樹脂結着剤を主成分とする熱溶融性インク層を設けた熱
    転写記録媒体において、インク層中の螢光物質が、螢光
    物質と50〜140℃の融点又は軟化点を有するワックス状
    物質及び樹脂の少なくとも1種の固溶体よりなり、且つ
    この螢光物質を耐熱性支持体の近傍に存在せしめたこと
    を特徴とする熱転写記録媒体。
JP60052823A 1984-06-22 1985-03-15 熱転写記録媒体 Expired - Lifetime JPH0798424B2 (ja)

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