JPH0216077B2

JPH0216077B2 -

Info

Publication number: JPH0216077B2
Application number: JP56082395A
Authority: JP
Inventors: Kazutomo Ookubo
Original assignee: Hokuryo Denko Co Ltd
Current assignee: Hokuryo Denko Co Ltd
Priority date: 1981-05-28
Filing date: 1981-05-28
Publication date: 1990-04-16
Also published as: JPS57196681A; US4486773A

Description

【発明の詳細な説明】〔産業上の利用分野〕本発明は、双方向CATV有料システム、詳し
くは、センターと、各テレビジヨン受像機に付設
される端末装置とこれ等を有線で接続する双方向
伝送回線とよりなり、当該回線によつてオンライ
ン方式でデーターの授受をおこなう館内双方向
CATV有料システムに係るものであつて、ホテ
ル、旅館等の館内で使用されるものである。

〔従来の技術〕

従来、ホテルや旅館等の館内で使用される有料
テレビジヨンシステムとしては、放送波再送信チ
ヤンネルの空きチヤンネルへ自主放送番組を送信
し、これに聴視を妨害する信号を加えて置き、硬
貨を投入する等の手段で、一定時間妨害を除去し
聴視を可能にする方法や、放送波再送信チヤンネ
ル以外で、通常のテレビジヨン受像機では受像で
きない周波数帯域のチヤンネル（例えば、
110MHz〜168MHz帯のミドルバンド・224MHz
〜468MHz帯のハイバンド）で自主放送番組を送
信し、テレビジヨン受像機側でコンバーターを用
い、コンバーターの作動を硬貨が投入されたとき
一定時間だけ作動させて聴視を可能にする方法を
利用し、これ等の方法とコインタイマーとを組合
せて前者の方法においては、コインタイマーによ
つて妨害信号発生器を制禦する有料システムとし
て、後者の方法においては、コインタイマーによ
つてコンバーターを制禦する有料システムとし
て、それぞれ汎用されている。

また、最近特開昭50−91215号公報、特開昭51
−115718号公報及び特開昭53−130917号公報及び
特開昭56−47180号公報等に見られる如く、双方
向CATV有料システムとして、中央制禦コンピ
ユターで端末装置間をポーリングして端末装置の
状況を常に管理し、端末装置に接続されたテレビ
ジヨン受像機で自主放送有料番組を聴視している
データーを得て、中央制禦コンピユターで全ての
端末装置における自主放送有料番組の聴視状況を
管理し、聴視料金を計算するという手段が提案さ
れ、その実施化が意図されている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

前記のホテル、旅管等の館内で汎用されている
コインタイマーを使用する有料システムでは、端
末が多い場合、集金業務に時間と労力が必要であ
り、かつ多額の現金を処理するため、集金業務を
担当する人材についても、人選に問題がある等の
欠点がある。一方、双方向CATV有料システム
でポーリングによる端末装置の管理については、
現実に実施するに当つては、聴視料金を意図的に
消滅させるための端末装置に対するいたづら（盗
聴視）や双方向CATV有料システムの伝送路に
故障が発生した場合に、いたづらや故障の発生し
た伝送路に接続されている１ブロツクの聴視料金
の計算が不能となつてしまう危険があり、更にシ
ステムの幹線に対していたづらや故障が発生した
場合には、全体の聴視料金の計算が不能となつて
しまう危険がある。有料システムにおいて聴視料
金の計算が不能となる危険性が内在していること
は致命的な欠点であり、事実この危険性が解決さ
れていないため、いまだ双方向CATV有料シス
テムは、ホテルや旅館等の館内では本格的に実用
されるに到つていないのである。

もつとも、特開昭53−130917号公報に見られる
オンライン方式の有料テレビジヨン聴視方法で
は、端末装置において聴視時間の監視処理を行な
いその結果、聴視時間を常に端末メモリーで保持
記憶し、センター装置では一定時間毎に端末メモ
リーの内容である聴視時間を読出しセンターメモ
リーへ格納する手段を採り、メモリーを分散させ
ることによつてどちらかのメモリー内容が失なわ
れても回復することを可能にする方法が提案され
ているが、センターにおけるメモリー容量として
は、端末全てのメモリー内容を格納するために端
末のメモリーと同数の容量を必要とし、また、端
末のメモリーは、聴視時間を記憶するものであつ
て伝送不能の状態が発生した場合には伝送不能状
態が復旧するまで聴視料金を調べる方法がないと
いう欠点がある。

更に、前記コインタイマーを使用する有料シス
テムの場合には、利用客が投入する硬貨が聴視料
金であるから、利用客が聴視中の有料番組に係る
料金の加算状態を当該利用客に告示する必要はな
いが、前記双方向CATV有料システムの場合は
聴視料金が後払いであるから、利用客に聴視中の
有料番組に係る料金の加算状態を表示し告示する
サービスが要望される。ところが、聴視料金を表
示すると前述のいたずらが行われる蓋然性が高く
なるという問題点があり、このため、いまだホテ
ルや旅館等の館内で使用される双方向CATV有
料システムの端末装置において聴視中の聴視料金
の加算状態表示サービスは実施されていない。

本発明は、ホテルや旅館等の館内で汎用されて
いる前記コインタイマーを使用する有料システム
に代えて前掲各公開公報に開示されている如き従
来の双方向CATV有料システムを導入するに当
つて、従来の双方向CATV有料システムに内在
する上記諸欠点を改良することを技術的課題とす
るものである。

本発明の技術的課題をより具体的に列挙すれば
次の通りである。

(1) 端末装置、伝送回線等にいたずらや故障が発
生した場合にも聴視料金データーを確実に保持
し、消滅を防止するとともに該データーの読み
出しを可能とすること。

(2) センター側の各端末装置毎の聴視料金データ
ーを記憶するメモリーを不要とするとともにセ
ンターから端末装置への一定時間毎のポーリン
グを不要とすること。

(3) 端末装置において聴視中の聴視料金の加算状
態表示サービスを実施すること。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明者は、前記技術的課題を次の通りの技術
手段を採ることによつて達成した。

即ち、センターと各テレビジヨン受像機に付設
される端末装置と、これ等を有線で接続する双方
向伝送回線とよりなり、当該回線によつてオンラ
イン方式でデーターの授受をおこなう館内双方向
CATV有料システムにおいて、前記センターは、
放送波再送信装置、自主放送波送信装置、中央制
禦装置、中央制禦装置の指令データーを端末装置
へ送信する下り信号送信装置、聴視料金集計時の
みに端末装置から送信されてくる上り聴視料金デ
ーター信号を受信する上り信号受信装置、放送波
再送信装置の放送波テレビ信号と平面放送送信装
置の自主放送テレビ信号および下り信号送信装置
の下り指令データー信号を混合して双方向伝送回
線へ伝送する混合器、端末装置から送信されてく
る上り聴視料金データー信号を分波して上り信号
受信装置へ伝える分波器、中央制禦装置に指令デ
ーターを与え、また受信した上り聴視料金データ
ーを印字記録するための入出力装置とで構成さ
れ、前記端末装置は、双方向伝送回線に接続され
前記センターからの放送波テレビ信号および自主
放送波テレビ信号と下り指令データー信号を分波
し、かつ端末装置から送信する上り聴視料金デー
ター信号を混合する混合分波器、端末装置の利用
時間を計数し聴視料金を計算すると共に端末装置
を制禦する端末計数・制禦装置、混合分波器によ
り分波された下り指令データー信号を受信して端
末計数・制禦装置へ与える下り信号受信装置、下
り指令データー信号による聴視料金要求の指令デ
ーターを得たとき端末計数・制禦装置により制禦
され聴視料金要求時のみに上り聴視料金データー
を送信する上り信号送信装置、端末計数・制禦装
置によつて制禦され、利用者に希望の放送波が選
択させるチヤンネル選択スイツチ、端末計数・制
禦装置によつて制禦され、上記混合分波器から分
波された放送波テレビ信号および自主放送波テレ
ビ信号の一波をテレビジヨン受像機のチヤンネル
の一つへ変換するコンバーター、端末計数・制禦
装置で制禦され、該装置が計算した聴視料金のデ
ーターを記憶し保持する着脱可能に装着されてい
る不揮発性メモリー、端末計数・制禦装置で制禦
され、聴視料金のデーターを数字で目視可能に表
示する聴視料金表示器、端末計数・制禦装置に接
続され端末装置に個有のアドレスを設定するアド
レス設定器とを具備し、前記聴視料金データー信
号の伝送が不能になつたときにも端末装置におい
て聴視料金データーを保持させ表示させるととも
に端末装置において聴視料金データーの表示がで
きず且つ前記上り信号送信装置が作動しないとき
には前記不揮発性メモリーを取りはずして該不揮
発性メモリーに記憶されている聴視料金データー
を読み出せるようにしたことを特徴とする館内双
方向CATV有料システムである。

上記技術的手段、換言すれば、本発明に係る館
内双方向CATV有料システムの構成をより具体
的に図面によつて示せば第１図の通りである。

即ち、第１図は本発明に係る館内双方向
CATV有料システムの全体構成を説明するため
のブロツク線図である。同図において、１はセン
ター、２は双方向伝送回線、３ａ，３ｎはそれぞ
れ端末装置であり、センター１と端末装置３ａ，
３ｎはそれぞれ双方向伝送回線２によつて接続さ
れている。

〔作用〕

本発明に係る館内双方向CATV有料システム
の作用を構成の詳細とともに説明すれば次の通り
である。

第２図は、第１図におけるセンター１の構成例
を詳しく説明するためのブロツク線図である。同
図において、４は放送波再送信装置であり、放送
波テレビ信号を受信するアンテナ（図示せず。）
およびヘツドエンド（図示せず。）で構成し放送
波テレビ信号を再送信するための放送波再送信装
置であり混合器９に接続されている。

５は自主放送送信装置でありVTR（図示せ
ず。）、TVカメラ（図示せず。）等を用いた独自
の番組の映像信号と音声信号とを変調器（図示せ
ず。）で変調して自主放送テレビ信号として送信
する周知の自主放送送信装置であり、混合器９に
接続されている。

６は中央制禦装置であつて、入出力装置１０、
下り信号送信装置７、および上り信号受信装置８
と接続している。中央制禦装置６は、制禦をおこ
なうためのプログラムに従つて、入出力装置１０
から端末装置３ａ，３ｎに対するアドレスデータ
ーを含んだ聴視料金データーを要求する指令を入
力したとき、下り信号送信装置７にアドレスデー
ターを含んだ聴視料金データーを要求する下り指
令データーを与え下り信号送信装置７を制禦して
下り指令データー信号を送信する。また下り指令
データー信号を受信した端末装置３ａ，３ｎから
自己のアドレスデーターを含んだ送信されてくる
上り聴視料金データー信号は、上り信号受信装置
８によつて受信され、中央制禦装置６に上り聴視
料金データーを与え、中央制禦装置６は入出力装
置１０に端末装置３ａ，３ｎにおける聴視料金を
印字するものである。

９は混合器であり、前記放送波再送信装置４の
放送波テレビ信号と前記自主放送送信装置５の自
主放送テレビ信号および下り信号送信装置７の下
り指令データー信号を混合して分波器９Ａを通し
て双方向伝送回線２へ与える作用をおこなう。

９Ａは分波器であり、上記混合器９から与えら
れる放送波テレビ信号、自主放送テレビ信号およ
び下り指令データー信号を双方向伝送回線２へ与
えると共に双方向伝送回線２を通して端末装置３
ａまたは３ｎから送信されてくる上り聴視料金デ
ーター信号を分波して上り信号受信装置８へ与え
る作用をおこなう。

１０はキーボード入力装置とプリンター装置を
一体にして周知の入出力装置であつて中央制禦装
置６に接続されキーボードを操作して前記指令デ
ーターを中央制禦装置６に与え、また中央制禦装
置６によつて制禦され聴視料金データーをプリン
ター装置に印字させる作用をおこなう。

７は下り信号送信装置であつて、中央制禦装置
６によつて制禦され中央制禦装置６からの下り指
令データーをFSK変調（周波数偏移キーイング、
周波数変調の一種で、周波数が急激な状態遷移に
対してもスムースに変化する方式で、モデムの変
調方式として多用されている。データー“１”の
状態と“０”の状態を別の周波数で変調して表す
周知の方式。）して直列伝送（伝送方式の一つで、
情報の各ビツトを単一チヤンネルを介して直列に
伝送する周知の方式。）する送信装置である。

８は、上り信号受信装置であり、端末装置３
ａ，３ｎから前記FSK変調して前記直列伝送さ
れる上り聴視料金データー信号が双方向伝送回線
２を通して分波器９Ａにおいて分波され、上り信
号受信装置８に加えられる。上り信号受信装置８
では上記FSK変調して直列伝送されてくる上り
聴視料金データー信号を復調して中央制禦装置６
に与える作用をおこなう。

第３図は、第１図における双方向伝送回線２の
構成例を詳しく説明するためのブロツク線図であ
る。同図において、２０は増巾器であり、前記放
送波テレビ信号および自主放送波テレビ信号を増
巾して端末装置３ａ，３ｎに向つて伝送するもの
であり、更に双方向伝送特性（下り指令データー
信号および上り聴視料金データー信号については
分波されて増巾されずセンター１から端末装置３
ａ，３ｎの方向および端末装置３ａ，３ｎからセ
ンター１の方向へ伝送する特性。）を有する周知
の増巾器を用いる。

２１は分岐器であり上記双方向伝送特性を有す
る周知の分岐器を用いる。２２は分配器であり前
記双方向伝送特性を有する周知の分配器を用い
る。２３は直列ユニツトであり前記双方向伝送特
性を有する周知の直列ユニツトを用いる。２４は
伝送ケーブルであり周知の同軸ケーブルが用いら
れる。

上述するごとく、双方向伝送回線２の構成につ
いては周知の双方向伝送特性を有する機器を用い
て行なうものでセンター１からの放送波テレビ信
号と自主放送テレビ信号および下り指令データー
信号を端末装置３ａ，３ｎへ伝送すると共に端末
装置３ａ，３ｎからの上り聴視料金データー信号
をセンター１へ伝送する作用をおこなうものであ
る。

第４図は、第１図における端末装置３ａ，３ｎ
の構成例を詳しく説明するためのブロツク線図で
ある。同図において、１１は、混合分波器であ
り、双方向伝送回線２を通して伝送されてくる放
送波テレビ信号と自主放送波テレビ信号について
はコンバーター１５へ、また下り指令データー信
号については下り信号受信装置１３へ分波して与
え、上り信号送信装置１４の送信する上り聴視料
金データー信号を混合して双方向伝送回線２へ与
える作用をおこなう。

１２はマイクロコンピユーターを用いた端末計
数・制禦装置であり、制禦する動作をプログラム
した読出し専用メモリーROM、データーの授受
をおこなう入出力Ｉ／Ｏ、一時的にデーターを記
憶するレジスタ、データーの書込み読み出しがで
きるメモリーRAM、および演算処理をおこなう
アキユムレーターを一体にしたワンチツプマイク
ロコンピユーター（例えば、三菱電機(株)製
5L8049等の周知のワンチツプマイクロコンピユ
ーターである。）を用いるもので、プログラムに
従つて制禦動作をおこなう端末計数・制禦装置で
ある。

端末計数・制禦装置１２へは上記入出力Ｉ／Ｏ
を通して下り信号受信装置１３から下り指令デー
ターを、アドレス設定器１８から自己のアドレス
データーを、チヤンネル選択スイツチ１９からチ
ヤンネル選択データーを入力する。端末計数・制
禦装置１２からは上記入出力Ｉ／Ｏを通して不揮
発性メモリー１６へ聴視料金データー、および下
り指令データーを記憶（書き込み）又は読出しを
おこない、聴視料金表示器１７へは聴視料金デー
ターを与えて聴視料金の表示をおこない、上り信
号送信装置１４へは上り聴視料金データーを与え
ると共に上り信号送信装置１４を制禦して上り聴
視料金データー信号を送信する。また、コンバー
ター１５へは上記チヤンネル選択データーを入力
したときにコンバーター制禦データーを与えてコ
ンバーターの制禦をおこなう。また、端末計数・
制禦装置１２は上記チヤンネル選択データーが自
主放送テレビ信号の有料番組を選択したチヤンネ
ル選択データーである場合について有料番組を選
択して聴視している時間を計数し「聴視料金の計
算」を行ない計算した聴視料金データーを不揮発
性メモリー１６へ書込み記憶すると共に聴視料金
表示器１７へ与え聴視料金を表示する作用をおこ
なう。

また、端末計数・制禦装置１２は下り信号受信
装置１３によつて受信した下り指令データーが前
記下記指令データー（料金計算中止）、（料金計算
中止解除）、（料金設定データー）のいづれである
かの判別をすると共に不揮発性メモリー１６へ下
り指令データーの内容を書込み記憶する。

尚、端末計数・制禦装置１２は、不揮発性メモ
リー１６に記憶してある下り指令データーの内容
に従つて、例えば料金計算中の下り指令データー
が記憶されている時については、チヤンネル選択
スイツチ１９から自主放送テレビ信号の有料番組
を選択したチヤンネル選択データーを入力して
も、コンバーター１５へコンバーター制禦データ
ーを与えず、したがつて有料番組の選択を中止す
るものであり、聴視料金の計算をおこなわず、料
金計算中止解除の下り指令データーが下り信号受
信装置１３によつて受信されると端末計数・制禦
装置１２は不揮発性メモリー１６に書き込まれて
いる料金計算中止の下り指令データーを消去し
て、以後自主放送テレビ信号の有料番組を選択し
た場合に聴視料金の計算をおこなうものである。

次に、「聴視料金の計算」について説明すると、
前記有料番組の内容に適合する料金を設定した下
り指令データーで料金データー（例えば、複数の
有料番組について有料番組Ａについては、10分毎
に100円を加算し、有料番組Ｂについては15分毎
に100円を加算する如く100円で聴視することので
きる時間を料金データーとする−以下単に料金デ
ーターという−）を、センター１の入出力装置１
０を操作して入力すると、中央制禦装置６は下り
信号送信装置７を制禦して下り指令データー（料
金データー）信号を送信する。送信された下り指
令データー（料金データー）信号は、双方向伝送
回線２を通して端末装置３ａ，３ｎで受信され端
末計数・制禦装置１２によつて不揮発性メモリー
１６へそれぞれ記憶される。端末計数・制禦装置
１２は聴視料金の計算をするとき、前記有料番組
を選択して聴視している時間を計数し、計数した
時間が上記不揮発性メモリー１６に記憶している
料金データーの時間毎に聴視料金を100円づつ加
算して「聴視料金の計算」をおこなうのである。

また、「聴視料金の計算が聴視開始時より一定
時間については料金の計算をおこなわない」こと
について説明すると、前記有料番組を選択して聴
視している時間を計数して聴視料金の計算をおこ
なう場合に利用者が誤つて有料番組を選択して料
金が加算される事を防止すること、および利用者
が料金計算のしくみを知つて故意に料金が加算さ
れるまでの時間（例えば10分毎に100円を加算す
る場合は有料番組を選択してから９分59秒間をい
う。）有料番組を無料で聴視することを防止する
ものであり、有料番組を選択して聴視を開始して
から一定時間（例えば１分間）を経過したとき
100円を加算しその後10分毎に100円を加算する方
法によつて防止するものである。

上述の通り、端末計数・制禦装置１２はチヤン
ネル選択スイツチ１９によつて選択されたチヤン
ネル選択データーが有料番組を選択したチヤンネ
ル選択データーであるときコンバーター１５にコ
ンバーター制禦データーを与え有料番組をテレビ
ジヨン受像機２００によつて受像させると共に時
間の計数を開始し一定時間（１分間経過）後に聴
視料金表示器１７と不揮発性メモリー１６へ聴視
料金データー100円を与えるものであり、その後
は有料番組を聴視している時間が不揮発性メモリ
ーの料金設定データーの時間毎に100円を加算し
ていくものである。

１３は下り信号受信装置であり第２図に示した
上り信号受信装置８と同じ機能を有する信号受信
装置であり、受信した下り指令データーを端末計
数・制禦装置１２へ与える作用をおこなう。１４
は上り信号送信装置であり、第２図で示した下り
信号送信装置７と同じ機能を有する信号送信装置
であり、端末計数・制禦装置１２によつて制禦さ
れ、該装置１２から与えられる上り聴視料金デー
ターを上り聴視料金データー信号として送信する
作用をおこなう。

１５は電子同調コンバーターであつて端末計
数・制禦装置１２によつて制禦される。該コンバ
ーター１５の作用について説明すると、混合分波
器１１を通してコンバーター１５へ入力している
放送波テレビ信号および自主放送テレビ信号は前
記コンバーター制禦データーが与えられないとき
コンバーター１５の出力側に接続されたテレビジ
ヨン受像機２００の方向へは伝送されないが、端
末計数・制禦装置１２からコンバーター１５の制
禦入力に対してコンバーター制禦データーを与え
たとき、コンバーター１５へ入力している放送波
テレビ信号と自主放送テレビ信号のうちの一波を
テレビジヨン受像機２００のチヤンネルの一つ
（例えば２チヤンネル。）へ変換する作用をおこな
う。尚、コンバーター１５は、周知のTV用PLL
周波数シンセサイザ用IC（例えば、三菱電機(株)製
M54920P等の集積回路。）と、電子同調方式のコ
ンバーターによる周知のコンバーターを用いるも
のである。

１６は不揮発性メモリーであつて、端末計数・
制禦装置１２に接続されている。該不揮発性メモ
リー１６は、端末装置３ａ，３ｎへの給電が断た
れた場合であつても消滅してはならない重要なデ
ーターを記憶する記憶部位であり、コアーメモリ
ー、または電池でバツクアツプしたCMOS
RAMを用い、更にこのコアーメモリー、または
電池でバツクアツプしたCMOS RAMは、端末
計数・制禦装置１２との接続部に周知のコネクタ
ー等を用いて着脱が可能な構成で接続され、必要
に応じて不揮発性メモリー１６を取りはづして記
憶されているデーター内容を読出しすることがで
きるものである。

１７は聴視料金表示器であり、周知のLED数
字表示器、液晶数字表示器、プラズマデスプレー
等を用い端末計数・制禦装置１２から与えられる
聴視料金データーを数字で表示する聴視料金表示
器であつて、端末装置３ａにおける有料番組を聴
視した聴視料金の金額の表示をおこなう。

１８はアドレス設定器であつて、８ビツトの２
進数で表される自己のアドレスデーター（例え
ば、“00000000”から“11111111”までの256通り
の組合せのうちの１つを端末装置の自己のアドレ
スデーターとして設定するものであり“０”を導
通状態、“１”を不導通状態として設定して前記
入出力Ｉ／Ｏへ与える設定器である。）と１ビツ
トのアドレス異状データー（例えば、アドレス設
定器が正常に接続されているとき“０”の導通状
態であり、アドレス設定器を取りはづした状態で
は“１”の不導通状態データーを与えるものであ
る。）から成る９ビツトのデーターを端末計数・
制禦装置１２へ与えるとアドレス設定器であつ
て、端末計数・制禦装置１２との接続部に周知の
コネクター等を用いて着脱ができる構造で接続し
てあり故意にアドレス設定器を取りはづした場合
にアドレス異状データー“１”が与えられるもの
である。

１９は利用者が聴視を希望する放送波テレビ信
号または自主放送テレビ信号のうち一波を選択す
るチヤンネル選択スイツチであつて、利用者が聴
視を希望してチヤンネルを選択したチヤンネル選
択データーを端末計数・制禦装置１２へ与えるも
のである。

２００はテレビジヨン受像機であつて、受像す
るチヤンネルは前記２チヤンネルに固定して用い
られ前記端末装置３ａ，３ｎに接続してコンバー
ター１５によつて２チヤンネルに変換されて出力
される放送波テレビ信号または自主放送波テレビ
信号を受像するテレビジヨン受像機である。

〔実施例〕

次に、本発明に係る双方向CATV有料システ
ムの具体的実施態様を述べる。

センター１をホテルの一室に設置しかつ入出力
装置１０を操作上都合のよいフロント等に設置し
館内の共聴設備の双方向伝送回線２を通して端末
装置３ａ，３ｎを各客室に設置した場合について
説明する。

各室においては、センター１から送信されてい
る放送波テレビ信号と自主放送波テレビ信号を端
末装置３ａまたは３ｎのチヤンネル選択スイツチ
１９を操作してテレビジヨン受像機２００によつ
て自由に聴視することができる。ここにおいて客
室において自主放送テレビ信号であつて有料の番
組を聴視した場合には、端末計数・制禦装置１２
は聴視した時間を計数し聴視料金を計算して端末
装置３ａまたは３ｎの聴視料金表示器１７へ聴視
料金を表示すると共に不揮発性メモリー１６へ聴
視料金データーを記憶させている。利用客がチエ
ツクアウトする場合、フロントに設置された入出
力装置１０のキーボード入力装置を操作してチエ
ツクアウトする客室の聴視料金要求を入力すると
中央制禦装置６は聴視料金要求をうけてチエツク
アウトする客の客室に設置された端末装置３ａま
たは３ｎのアドレスデーターを含んだ聴視料金要
求の下り指令データーを下り信号送信装置７へ与
え下り信号送信装置７を制禦して下り指令データ
ー信号を送信する。

送信された下り指令データー信号は混合器９と
分波器９Ａを通り双方向伝送回線２によつて接続
されている端末装置３ａ，３ｎへ伝送される。端
末装置３ａ，３ｎでは上記下り指令データー信号
を混合分波器１１を通して下り信号受信装置１３
で受信し下り指令データーを端末計数・制禦装置
１２へ与える。

端末計数・制禦装置１２は下り指令データーに
含まれたアドレスデーターがアドレス設定器１８
のアドレスデーターと一致し内容が聴視料金要求
の指令データーであれば不揮発性メモリー１６に
記憶されている聴視料金データーと自己のアドレ
スデーターを上り信号送信装置１４へ与え、上り
信号送信装置１４を制禦して上り聴視料金データ
ー信号を送信し次に不揮発性メモリー１６の記憶
をクリヤーする。送信された上り聴視料金データ
ー信号は混合分波器１１を通し双方向伝送回線２
を通して伝送され下り指令データーとは逆の順を
経てセンター１の上り信号受信装置８で受信され
て中央制禦装置６へ聴視料金データーが入力さ
れ、次に中央制禦装置６で制禦される入出力装置
１０のプリンター装置へ客室番号と聴視料金が印
字される。

尚、センター１から聴視料金を要求する下り指
令データー信号を送信しても端末装置３ａまたは
３ｎからの上り聴視料金データー信号が受信され
ない場合には、中央制禦装置６は双方向伝送回線
２または端末装置３ａまたは３ｎに停電状態等の
異状が発生したときの判断をおこない入出力装置
１０を制禦して異状発生のメツセージを印字する
ものである。この場合においても、端末装置３ａ
または３ｎでは不揮発性メモリー１６に聴視料金
データーは記憶されているため必要に応じ端末装
置３ａまたは３ｎから不揮発性メモリー１６を取
りはずして読出することができる。更に双方向伝
送回線２の異状で聴視料金データーの伝送が不能
の場合でも端末装置３ａ，３ｎに表示されている
聴視料金を見ることによつて聴視料金を確認する
ことができるものである。

尚、センター１から端末装置３ａ，３ｎに対し
て与える下り指令データー信号には、前記した料
金計算中止、料金計算中止解除、料金の設定、聴
視料金の要求等の他にもテレビジヨン受像機２０
０の電源を制禦する指令や、自主放送テレビ信号
の一波又は複数波の聴視を禁止する指令、複数の
客室に対してセンター１からのメツセージを伝達
する指令についても個々の指令データーを入出力
装置１０によつて設定して同様におこなうことが
できる。

更に、センター１の中央制禦装置６とホテルで
使用している中央コンピユーターとを接続して相
互にデーターの交信を行なえばチエツクアウト時
ホテルの伝票に登算させることができ、より請
求・清算事務が容易となる。

〔効果〕

以上説明した通りの本発明に係る館内双方向
CATV有料システムによれば、聴視料金の計算
が不能となつてしまう危険性が可及的に少なくな
ることが保証でき、また、設備者側においては聴
視料金の確認が容易且つ確実に行えるとともに利
用者側においては料金の加算状態を確認しながら
聴視することが可能となる。

しかも、聴視料金管理のための一定時間毎のポ
ーリングが不要なので、センターから端末装置に
対して多くの下り指令データーを与えることが可
能であり、例えば、有料番組の内容に適合する料
金を設定する下り指令データー（料金設定データ
ー）、有料番組の送信が行われていないとき誤つ
て有料番組のチヤンネルを選択した場合に端末装
置で聴視料金の計算を行わせないように指令する
下り指令データー（料金計算中止）、料金計算中
止を解除する下り指令データー（料金計算中止解
除）、特定の番組について聴視を禁止しまたは解
除する下り指令データー、あるいは特定の番組を
指定した端末装置だけで聴視させる下り指令デー
ター等々を余裕をもつて与えることができる。更
に、前出特開昭53−130917号公報に開示の技術手
段と比較してセンター側のメモリー容量を小さく
することができる。

従つて、本発明に係る館内双方向CATV有料
システムはホテルや旅館等に導入されるものとし
て最適のシステムである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係る館内双方向CATV有料
システムの全体構成を説明するためのブロツク線
図である。第２図は第１図におけるセンター１の
構成を説明するためのブロツク線図、第３図は第
１図における双方向伝送回線２を説明するための
ブロツク線図、第４図は第１図における端末装置
３ａ，３ｎの構成を説明するためのブロツク線図
である。第１図〜第４図において；１はセンター、２は
双方向伝送回線、３ａ，３ｎはそれぞれ端末装置
を示す。４は放送波再送信装置、５は自主放送送
信装置、６は中央制禦装置、７は下り信号送信装
置、８は上り信号受信装置、９は混合器、１０は
入出力装置を示す。１１は混合分波器、１２は端
末計数・制禦装置、１３は下り信号受信装置、１
４は上り信号送信装置、１５はコンバーター、１
６は不揮発性メモリー、１７は聴視料金表示器、
１８はアドレス設定器、１９はチヤンネル選択ス
イツチを示す。２０は増巾器、２１は分岐器、２
２は分配器、２３は直列ユニツト、２４は伝送ケ
ーブルを示す。２００はテレビジヨン受像機を示
す。

Claims

【特許請求の範囲】１センターと、各テレビジヨン受像機に付設さ
れる端末装置と、これ等を有線で接続する双方向
伝送回線とよりなり、当該回線によつてオンライ
ン方式でデーターの授受をおこなう館内双方向
CATV有料システムにおいて、前記センターは、
放送波再送信装置、自主放送波送信装置、中央制
御装置、中央制御装置の指令データーを端末装置
へ送信する下り信号送信装置、聴視料金集計時の
みに端末装置から送信されてくる上り聴視料金デ
ーター信号を受信する上り信号受信装置、放送波
再送信装置の放送波テレビ信号と自主放送波送信
装置の自主放送テレビ信号および下り信号送信装
置の下り指令データー信号を混合して双方向伝送
回線へ伝送する混合器、端末装置から送信されて
くる上り聴視料金データー信号を分波して上り信
号受信装置へ伝える分波器、中央制御装置に指令
データーを与えまた受信した上り聴視料金データ
ーを印字記録するための入出力装置とで構成さ
れ、前記端末装置は、前記双方向伝送回線に接続さ
れ前記センターからの放送波テレビ信号および自
主放送波テレビ信号と下り指令データー信号を分
波しかつ端末装置から送信する上り聴視料金デー
ター信号を混合する混合分波器、端末装置の利用
時間を計数し聴視料金を計算すると共に端末装置
を制御する端末計数・制御装置、混合分波器によ
り分波された下り指令データー信号を受信して端
末計数・制御装置へ与える下り信号受信装置、下
り指令データー信号による聴視料金要求の指令デ
ーターを得たとき端末計数・制御装置により制御
され聴視料金要求時のみに上り聴視料金データー
を送信する上り信号送信装置、端末計数・制御装
置によつて制御され、利用者に希望の放送波を選
択させるチヤンネル選択スイツチ、端末計数・制
御装置によつて制御され、上記混合分波器から分
波された放送波テレビ信号および自主放送波テレ
ビ信号の一波をテレビジヨン受像機のチヤンネル
の一つへ変換するコンパーター、端末計数・制御
装置で制御され該装置が計算した聴視料金のデー
ターを記憶し保持する着脱可能に装着されている
不揮発性メモリー、端末計数・制御装置で制御さ
れ聴視料金のデーターを数字で目視可能に指示す
る聴視料金表示器、端末計数・制御装置に接続さ
れ端末装置に個有のアドレスを設定するアドレス
設定器とを具備し、前記聴視料金データー信号の
伝送が不能になつたときにも端末装置において聴
視料金データーを保持させ表示させるとともに端
末装置において聴視料金データーの表示ができず
且つ前記上り信号送信装置が作動しないときには
前記不揮発性メモリーを取りはずして該不揮発性
メモリーに記憶されている聴視料金データーを読
み出せるようにしたことを特徴とする館内双方向
CATV有料システム。２端末計数・制御装置による聴視料金の計算が
聴視開始時より一定時間経過後から自動的に開始
されるようにした特許請求の範囲第１項に記載の
館内双方向CATV有料システム。３端末装置の不揮発性メモリーが、聴視料金デ
ーターを記憶すると共に自主放送テレビ信号とし
て送信されている番組内容に適合する料金を設定
した下り指令データーを記憶して保持する特許請
求の範囲第１項に記載の館内双方向CATV有料
システム。４端末装置のアドレス設定器が、アドレスデー
ターとアドレス異状データーとを備えている特許
請求の範囲第１項に記載の館内双方向CATV有
料システム。５中央制御装置は自主放送テレビ信号が放送さ
れていないときに、端末装置へ料金計算中止の下
り指令データーを送信し、端末装置は上記料金計
算中止の下り指令データーを受信することにより
自主放送がおこなわれていない場合には料金計算
をおこなわない特許請求の範囲第１項に記載の館
内双方向CATV有料システム。