JP7327479B2 - ジシアノスチリル基を有する複素環化合物を含むウェットエッチング可能なレジスト下層膜形成組成物 - Google Patents
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Description
a. 予め選択されたフェノール-もしくはカルボン酸-官能性染料と、2.0より大きく10未満であるエポキシ官能価を有するポリ(エポキシド)樹脂との染料-グラフト化ヒドロキシル-官能性オリゴマー反応生成物;該生成物は基底層のARC塗布に有効な光-吸収特性を有する;
b. メラミン、尿素、ベンゾグアナミンまたはグリコルリルから誘導されたアルキル化アミノプラスト架橋剤;
c. プロトン酸硬化触媒;および d. 低ないし中沸点アルコールを含む溶媒系;該溶媒系中、アルコールは総溶媒含量の少なくとも二十(20)重量%を占めおよびアルコールのモル比はアミノプラストの当量メチロール単位につき少なくとも4対1(4:1)である;
からなり、そして e. ポリ(エポキシド)分子から誘導されたエーテルもしくはエステル結合を有する、改良されたARC組成物であって;
該改良されたARCは、ARCsの熱硬化作用によってレジスト/ARC成分の相互混合をなくし、標的露光およびARC層厚において改善された光学濃度を提供し、ならびに高溶解度差を示す高分子量熱可塑性ARCバインダーの必要性をなくす、前記改良されたARC組成物
が開示されている。
しかしながら、10以上のエポキシ官能価を有するポリ(エポキシド)樹脂の開示はなく、複素環化合物を含むエポキシ化合物の開示もない。
[1] ジシアノスチリル基を有する複素環化合物、及び溶剤を含む、レジスト下層膜形成組成物。
[2] 前記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物がアミド基を含む環状化合物である、[1]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[3] 前記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物が、活性プロトン化合物と、エポキシ基を有する複素環化合物前駆体との反応生成物である、[1]又は[2]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[4] 前記ジシアノスチリル基が、下記式(1):
(式(1)中、Xはアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、nは0乃至4の整数を表し、*は複素環化合物への結合部分を示す)で表される、[1]又は[2]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[5] 前記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物が下記式(2)で表される、[1]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[式(2)中、
Qは複素環化合物からm個の末端原子を取り去った基であり、
mは1乃至4の整数であり、
m個のAは、それぞれ独立に、直接結合、分岐又は置換されていてもよい炭素原子数1乃至10のアルキレン基であり、アルキレン基中にエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を含んでもよく、
m個のBは、それぞれ独立に、直接結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
m個のR1乃至R3は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、
m個のLは、それぞれ独立に、下記式(3)で表され、
(式(3)中、Yはエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、
nは0乃至4の整数を表し、
n個のXは、それぞれ独立に、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表す)]
[6] 前記複素環がトリアジントリオンである、[1]乃至[4]何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[7] 前記式(2)におけるQがトリアジントリオンである、[5]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[8] 前記式(1)及び/又は式(3)におけるRが水素原子である、[4]又は[5]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[9] 前記式(3)におけるYがエーテル結合又はエステル結合で表される、[5]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[10] 前記式(2)におけるAが直接結合で表される、[5]に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[11] さらに架橋剤及び/又は架橋触媒を含む、[1]乃至[10]何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[12] 表面に銅を含む基板上で用いられる、[1]乃至[11]何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[13] [1]から[12]のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物からなる塗布膜から溶剤を除去して得たことを特徴とする、レジスト下層膜。
[14] 表面に銅を含む基板上に形成された、[13]に記載のレジスト下層膜。
[15] 表面に銅を含む基板上に[1]乃至[12]の何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物を塗布しベークしてレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジストを塗布しベークしてレジスト膜を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記レジストで被覆された半導体基板を露光する工程、露光後の前記レジスト膜を現像し、パターニングする工程を含む、パターニングされた基板の製造方法。
[16] 表面に銅を含む基板上に、[1]乃至[12]の何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物からなるレジスト下層膜を形成する工程と、
前記レジスト下層膜の上にレジスト膜を形成する工程と、
レジスト膜に対する光又は電子線の照射とその後の現像によりレジストパターンを形成する工程、次いでレジストパターン間に露出したレジスト下層膜を除去する工程と、
形成された前記レジストパターン間、好ましくはレジスト下層膜が除去されたレジストパターン間に銅めっきを行う工程と、
レジストパターン及びその下に存在するレジスト下層膜を除去する工程と、
を含むことを特徴とする、半導体装置の製造方法。
[17] 前記レジスト下層膜を除去する工程の少なくとも1つが、ウェット処理にて行われる、[16]に記載の製造方法。
[18] 下記式(4)で表される、化合物。
(式(4)中、A1乃至A3は、それぞれ独立に、直接結合、置換されてもよい炭素原子数1乃至6のアルキレン基であり、
B1乃至B3は、それぞれ独立に、直接結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
R4乃至R12は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、
Z1乃至Z3は、式(5):
(式(5)中、
n個のXは、それぞれ独立に、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、
Yはエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、
nは0乃至4の整数を表す。)
[19] エポキシ基を有する複素環化合物前駆体と、ジシアノスチリル基を有するプロトン化合物とを反応させる工程を含む、ジシアノスチリル基を有する複素環化合物の製造方法。
[20] エポキシ基を有する複素環化合物前駆体と、カルボニル基を有する活性プロトン化合物とを反応させて中間体を得る工程、及び当該中間体をシアノ化する工程を含む、ジシアノスチリル基を有する複素環化合物の製造方法。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は、ジシアノスチリル基を有する複素環化合物、及び溶剤を含む。
本発明にいうジシアノスチリル基とは、下記式で表される基をいう。
(式中、Xはアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、nは0乃至4の整数を表し、*は複素環化合物との結合部分を示す)
上記活性プロトン化合物としては、水酸基を有する化合物、カルボキシ基を有する化合物、チオール基を有する化合物、アミノ基を有する化合物及びイミド基を有する化合物が挙げられるが、水酸基またはカルボキシ基を有する化合物であることが好ましい。
(式(1-1)中、R1乃至R3は、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、
Xはアルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、シアノ基又はニトロ基を表し、
Yはエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、
nは0乃至4の整数を表し、**は複素環化合物前駆体への結合部分を示す)で表される。
[式(2)中、
Qは複素環化合物からm個の末端原子を取り去った基であり、
mは1乃至4の整数であり、
m個のAは、それぞれ独立に、直接結合、分岐又は置換されていてもよい炭素原子数1乃至10のアルキレン基であり、アルキレン基中にエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を含んでもよく、
m個のBは、それぞれ独立に、直接結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
m個のR1乃至R3は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、
m個のLは、それぞれ独立に、下記式(3)で表され、
(式(3)中、Yはエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、
nは0乃至4の整数を表し、
n個のXは、それぞれ独立に、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表す)]
(式(4)中、A4乃至A12は、それぞれ独立に、直接結合、置換されてもよい炭素原子数1乃至6のアルキレン基であり、
B1乃至B3は、それぞれ独立に、直接結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
R1乃至R9は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、
X1乃至X3は、式(5):
(式(5)中、
n個のXは、それぞれ独立に、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、
Yはエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、
nは0乃至4の整数を表す。)
上記アルコキシカルボニル基としては、上記アルキル基に酸素原子及びカルボニル基が結合した基が挙げられる。例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等である。
上記アルキレン基としては、上記アルキル基から更に水素原子を取り去った2価の基が挙げられる。例えば、メチレン基、エチレン基、1,3-プロピレン基、1,2-プロピレン基等である。
上記アリーレン基としては、フェニレン基、o-メチルフェニレン基、m-メチルフェニレン基、p-メチルフェニレン基、α-ナフチレン基、β-ナフチレン基、o-ビフェニリレン基、m-ビフェニリレン基、p-ビフェニリレン基、1-アントリレン基、2-アントリレン基、9-アントリレン基、1-フェナントリレン基、2-フェナントリレン基、3-フェナントリレン基、4-フェナントリレン基及び9-フェナントリレン基が挙げられる。好ましくは炭素原子数6乃至14のアリーレン基、より好ましくは炭素原子数6乃至10のアリーレン基である。
上記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物は、下記2つの方法によって得てもよい。
ジシアノスチリル基を有する活性プロトン化合物と、エポキシ基を有する複素環化合物前駆体とを、公知の任意の方法により反応させることにより得ることができる。
エポキシ基を有する複素環化合物前駆体と、カルボニル基を有する活性プロトン化合物とを反応させて中間体化合物を得る工程、及び当該中間体化合物を、例えば上記に示した方法でシアノ化(ジシアノ化)する工程を含む。合成スキームを例示すると以下のとおりである。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物の溶剤としては、上記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物その他の成分を溶解できる溶剤であれば、特に制限なく使用することができる。特に、本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は均一な溶液状態で用いられるものであるため、その塗布性能を考慮すると、リソグラフィー工程に一般的に使用される溶剤を併用することが推奨される。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は架橋剤成分を含むことができる。その架橋剤としては、メラミン系、置換尿素系、またはそれらのポリマー系等が挙げられる。好ましくは、少なくとも2個の架橋形成置換基を有する架橋剤であり、メトキシメチル化グリコールウリル(例えば、テトラメトキシメチルグリコールウリル)、ブトキシメチル化グリコールウリル、メトキシメチル化メラミン、ブトキシメチル化メラミン、メトキシメチル化ベンゾグワナミン、ブトキシメチル化ベンゾグワナミン、メトキシメチル化尿素、ブトキシメチル化尿素、またはメトキシメチル化チオ尿素等の化合物である。また、これらの化合物の縮合体も使用することができる。
上記Ra、Rb、Rc、及びRdは水素原子又は炭素数1乃至10のアルキル基であり、na、nb、nc及びndは各々0乃至3の整数を表す。上記アルキル基は上述の例示を用いることができる。
架橋剤の添加量は、使用する塗布溶媒、使用する下地基板、要求される溶液粘度、要求される膜形状などにより変動するが、全固形分に対して0.001乃至80質量%、好ましくは 0.01乃至50質量%、さらに好ましくは0.05乃至40質量%である。これら架橋剤は自己縮合による架橋反応を起こすこともあるが、本発明の上記反応生成物中に架橋性置換基が存在する場合は、それらの架橋性置換基と架橋反応を起こすことができる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物は酸及び/又は酸発生剤を含有することができる。
酸としては例えば、p-トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムp-トルエンスルホン酸、ピリジニウムフェノールスルホン酸、サリチル酸、5-スルホサリチル酸、4-フェノールスルホン酸、カンファースルホン酸、4-クロロベンゼンスルホン酸、ベンゼンジスルホン酸、1-ナフタレンスルホン酸、クエン酸、安息香酸、ヒドロキシ安息香酸、ナフタレンカルボン酸等が挙げられる。
酸は一種のみを使用することができ、または二種以上を組み合わせて使用することができる。配合量は全固形分に対して、通常0.0001乃至20質量%、好ましくは0.0005乃至10質量%、さらに好ましくは0.01乃至3質量%である。
熱酸発生剤としては、ピリジニウムトリフルオロメタンスルホン酸、ピリジニウムp-トルエンスルホン酸、ピリジニウムフェノールスルホン酸、2,4,4,6-テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2-ニトロベンジルトシレート、その他有機スルホン酸アルキルエステル等が挙げられる。
本発明のレジスト下層膜形成組成物に含まれる光酸発生剤としては、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、及びジスルホニルジアゾメタン化合物等が挙げられる。
酸発生剤が使用される場合、その割合としては、レジスト下層膜形成組成物の固形分100質量部に対して、通常0.0001乃至20質量%、好ましくは0.0005乃至10質量%、さらに好ましくは0.01乃至3質量%である。
本発明のレジスト下層膜形成組成物には、ピンホールやストレーション等の発生がなく、表面むらに対する塗布性をさらに向上させるために、界面活性剤を配合することができる。界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等のノニオン系界面活性剤、エフトップEF301、EF303、EF352(株式会社トーケムプロダクツ製、商品名)、メガファックF171、F173、R-40、R-40N、R-40LM(DIC株式会社製、商品名)、フロラードFC430、FC431(住友スリーエム株式会社製、商品名)、アサヒガードAG710、サーフロンS-382、SC101、SC102、SC103、SC104、SC105、SC106(旭硝子株式会社製、商品名)等のフッ素系界面活性剤、オルガノシロキサンポリマーKP341(信越化学工業株式会社製)等を挙げることができる。これらの界面活性剤の配合量は、レジスト下層膜材料の全固形分に対して通常2.0質量%以下、好ましくは1.0質量%以下である。これらの界面活性剤は単独で使用してもよいし、また二種以上の組み合わせで使用することもできる。界面活性剤が使用される場合、その割合としては、レジスト下層膜形成組成物の固形分100質量部に対して0.0001乃至5質量部、または0.001乃至1質量部、または0.01乃至0.5質量部である。
本発明において、半導体装置の製造に使用される基板には、例えば、シリコンウエハー基板、シリコン/二酸化シリコン被覆基板、シリコンナイトライド基板、ガラス基板、ITO基板、ポリイミド基板、及び低誘電率材料(low-k材料)被覆基板等が包含される。
なお、最近は、半導体製造工程の三次元実装分野において、半導体チップ間の配線長短縮化による高速応答性、省電力化を目的にFOWLPプロセスが適用され始めている。半導体チップ間の配線を作成するRDL(再配線)工程では、配線部材として銅(Cu)が使用され、銅配線が微細化するにしたがい、反射防止膜(レジスト下層膜形成組成物)を適用する必要がある。本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は、表面に銅を含む基板にも好適に適用することができる。
以下、本発明に係るレジスト下層膜形成組成物を用いたレジスト下層膜及び半導体装置の製造方法について説明する。
焼成する条件としては、焼成温度80℃乃至400℃、焼成時間0.3乃至60分間の中から適宜、選択される。好ましくは、焼成温度150℃乃至350℃、焼成時間0.5乃至2分間である。ここで、形成される下層膜の膜厚としては、例えば、10乃至1000nmであり、または20乃至500nmであり、または30乃至400nmであり、または50乃至300nmである。
現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、コリンなどの水酸化四級アンモニウムの水溶液、エタノールアミン、プロピルアミン、エチレンジアミンなどのアミン水溶液等のアルカリ性水溶液を例として挙げることができる。さらに、これらの現像液に界面活性剤などを加えることもできる。現像の条件としては、温度5乃至50℃、時間10乃至600秒から適宜選択される。
シリコン原子を多く含む無機下層膜は、酸素系ガスによるドライエッチングでは除去されにくいため、有機下層膜の除去はしばしば酸素系ガスによるドライエッチングによって行なわれる。
フッ素系ガスとしては、例えば、テトラフルオロメタン(CF4)、パーフルオロシクロブタン(C4F8)、パーフルオロプロパン(C3F8)、トリフルオロメタン、及びジフルオロメタン(CH2F2)等が挙げられる。
代表的なRDL工程においては、以下に説明されるがこの限りではない。まず、半導体チップ上に感光性絶縁膜を成膜させた後、光照射(露光)と現像によるパターニングを行うことで、半導体チップ電極部を開口させる。続いて、配線部材となる銅配線をめっき工程によって形成するための銅のシード層をスパッタリングによって成膜する。さらに、レジスト下層膜とフォトレジスト層を順に成膜した後、光照射と現像を行い、レジストのパターニングを行う。不要なレジスト下層膜はドライエッチングによって除去され、露出したレジストパターン間の銅シード層上に電解銅めっきを行い、第一の配線層となる銅配線を形成する。さらに、不要なレジスト及びレジスト下層膜及び銅シード層をドライエッチングまたはウェットエッチングまたはその両方によって除去する。さらに、形成した銅配線層を再び絶縁膜で被覆した後、銅シード層、レジスト下層膜、レジストの順で成膜し、レジストパターニング、レジスト下層膜除去、銅めっきを行うことにより、第二の銅配線層を形成する。この工程を繰り返して、目的の銅配線を形成させた後、電極取り出し用のバンプを形成させる。
本発明に係るレジスト下層膜形成組成物は、レジスト下層膜をウェットエッチングで除去することが可能であるため、このようなRDL工程におけるレジスト下層膜として、プロセス工程の簡略化や加工基板へのダメージ低減の観点から、特に好適に用いることができる。
装置:東ソー株式会社製HLC-8320GPC
GPCカラム:Shodex〔登録商標〕・Asahipak〔登録商標〕(昭和電工(株))
カラム温度:40℃
流量:0.35mL/分
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
標準試料:ポリスチレン(東ソー株式会社)
トリアジン型エポキシ化合物(製品名:TEPIC、日産化学株式会社製、エポキシ官能価:10.03eq./kg)10.00g、4-ヒドロキシベンズアルデヒド12.25g、テトラブチルホスホニウムブロマイド0.85g、プロピレングリコールモノメチルエーテル53.90gを反応フラスコに加え、窒素雰囲気下、23時間加熱還流した。続いて、マロノニトリル6.63gをプロピレングリコールモノメチルエーテル15.46gに溶解させた溶液を系内に加え、さらに5時間加熱還流した。得られた反応生成物は式(A-1)に相当し、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは800であった。
トリアジン型エポキシ化合物(製品名:TEPIC、日産化学株式会社製、エポキシ官能価:10.03eq./kg)9.00g、4-ヒドロキシベンズアルデヒド5.51g、テレフタルアルデヒド酸6.78g、テトラブチルホスホニウムブロマイド1.53g、プロピレングリコールモノメチルエーテル34.23gを反応フラスコに加え、窒素雰囲気下、23時間加熱還流した。続いて、マロノニトリル5.96gをプロピレングリコールモノメチルエーテル32.93gに溶解させた溶液を系内に加え、さらに4時間加熱還流した。得られた反応生成物は式(A-2)に相当し、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは900であった。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(製品名:DEN、ダウ・ケミカル社製、エポキシ官能価:5.55eq./kg)15.00g、4-ヒドロキシベンズアルデヒド10.17g、テトラブチルホスホニウムブロマイド1.41g、プロピレングリコールモノメチルエーテル39.87gを反応フラスコに加え、窒素雰囲気下、24時間加熱還流した。続いて、マロノニトリル5.50gをプロピレングリコールモノメチルエーテル34.99gに溶解させた溶液を系内に加え、さらに4時間加熱還流した。得られた反応生成物は式(A-3)に相当し、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2100であった。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(製品名:DEN、ダウ・ケミカル社製、エポキシ官能価:5.55eq./kg)12.00g、4-ヒドロキシベンズアルデヒド4.07g、テレフタルアルデヒド酸5.00g、テトラブチルホスホニウムブロマイド1.13g、プロピレングリコールモノメチルエーテル33.30gを反応フラスコに加え、窒素雰囲気下、23時間加熱還流した。続いて、マロノニトリル4.40gをプロピレングリコールモノメチルエーテル28.77gに溶解させた溶液を系内に加え、さらに4時間加熱還流した。得られた反応生成物は式(A-4)に相当し、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは2400であった。
シクロヘキサン型エポキシ樹脂(製品名:EHPE3150、ダイセル株式会社製、エポキシ官能価:5.99eq./kg)12.00g、4-ヒドロキシベンズアルデヒド4.39g、テレフタルアルデヒド酸5.40g、テトラブチルホスホニウムブロマイド1.22g、プロピレングリコールモノメチルエーテル34.50gを反応フラスコに加え、窒素雰囲気下、23時間加熱還流した。さらに、マロノニトリル4.75gをプロピレングリコールモノメチルエーテル30.25gに溶解させた溶液を系内に加え、続いて4時間加熱還流した。得られた反応生成物は式(A-5)に相当し、GPCによるポリスチレン換算で測定される重量平均分子量Mwは5400であった。
前記式(A-1)に相当する反応生成物の溶液(固形分は25.8重量%)6.72gに、架橋剤としてテトラメトキシメチルグリコールウリル0.35g、架橋触媒としてピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル14.54g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-2)に相当する反応生成物の溶液(固形分は23.9重量%)7.56gに、架橋剤としてテトラメトキシメチルグリコールウリル0.27g、架橋触媒としてピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.78g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-2)に相当する反応生成物の溶液(固形分は23.9重量%)6.96gに、架橋剤として3,3’,5,5’-テトラキス(メトキシメチル)-4,4’-ジヒドロキシビフェニル(製品名:TMOM-BP、本州化学工業株式会社製)0.42g、架橋触媒としてピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル14.23g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-2)に相当する反応生成物の溶液(固形分は23.9重量%)8.20gに、架橋触媒としてピリジニウム-トリフルオロメタンスルホナート0.14g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.29g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-3)に相当する反応生成物の溶液(固形分は22.9重量%)7.58gに、架橋剤としてテトラメトキシメチルグリコールウリル0.35g、架橋触媒としてピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.69g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-4)に相当する反応生成物の溶液(固形分は22.7重量%)7.98gに、架橋剤としてテトラメトキシメチルグリコールウリル0.27g、架橋触媒としてピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.36g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-4)に相当する反応生成物の溶液(固形分は22.7重量%)7.35gに、架橋剤として3,3’,5,5’-テトラキス(メトキシメチル)-4,4’-ジヒドロキシビフェニル(製品名:TMOM-BP、本州化学工業株式会社製)0.42g、架橋触媒としてピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.85g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-4)に相当する反応生成物の溶液(固形分は22.7重量%)8.81gに、架橋触媒としてピリジニウム-トリフルオロメタンスルホナート0.10g、プロピレングリコールモノメチルエーテル12.72g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
前記式(A-5)に相当する反応生成物の溶液(固形分は22.3重量%)8.12gに、架橋剤としてテトラメトキシメチルグリコールウリル0.27g、架橋触媒としてピリジニウム-p-トルエンスルホナート0.02g、プロピレングリコールモノメチルエーテル13.22g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.37gを加え、レジスト下層膜形成組成物の溶液を調製した。
光学定数の評価として、実施例1乃至実施例4で調製されたリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を膜厚50nm程度となるように、スピンコーターにてシリコンウェハー上に塗布し、ホットプレート上で200℃、90秒間ベーク(焼成)した。得られたレジスト下層膜を分光エリプソメーター(VUV-VASE、J.A.Woolam製)を用い、波長193nm(ArFエキシマレーザー光波長)、248nm(KrFエキシマレーザー光波長)及び365nm(i線波長)におけるn値(屈折率)及びk値(減衰係数)を測定した。その結果を表1に示す。
エッチング選択比の評価として、実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較例5で調製されたリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を、膜厚170nm程度となるように、スピンコーターにてシリコンウェハー上に塗布し、ホットプレート上で200℃、90秒間ベーク(焼成)した。得られた塗布膜を、ドライエッチング装置(製品名:RIE-10NR、サムコ株式会社製)を用い、CF4ガスによるドライエッチングを行うことで、レジスト下層膜のドライエッチング速度の比(ドライエッチング速度の選択比)を測定した。エッチング選択比の測定結果を表2に示す。尚、エッチング選択比が大きくなるほど、ドライエッチング速度が速いと言える。
レジスト溶剤(有機溶剤)に対する除去性評価として、実施例1乃至実施例4で調製されたレジスト下層膜形成組成物を100nm膜厚の銅基板上に塗布し、200℃、90秒間加熱することで、膜厚170nmとなるようにレジスト下層膜を成膜した。次に、前記レジスト下層膜組成物を塗布した銅基板を、一般的なレジスト溶剤であるプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)またはプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)中に室温で1分間浸漬し、浸漬後における塗布膜の除去性を目視にて観察した。その結果を表3に示す。尚、塗布膜が除去された場合は、レジスト溶剤(有機溶剤)に対する耐性を持たないものと判断し、除去されない場合は耐性を持つものと判断した。
レジスト現像液(アルカリ水溶液)への除去性評価として、実施例1乃至実施例6で調製されたレジスト下層膜形成組成物を100nm膜厚の銅基板上に塗布し、200℃、90秒間加熱することで、膜厚170nmとなるようにレジスト下層膜を成膜した。次に、前記レジスト下層膜組成物を塗布した銅基板を、アルカリ水溶液である2.38重量%水酸化テトラメチルアンモニウム(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド:TMAH)水溶液(製品名:NMD-3、東京応化工業株式会社製)中に室温で1分間浸漬し、浸漬後における塗布膜の除去性を目視にて観察した。その結果を表4に示す。尚、塗布膜が除去された場合は、レジスト現像液(アルカリ水溶液)に対する耐性を持たないものと判断し、除去されなかった場合は耐性を持つものと判断した。
ウェットエッチング薬液(塩基性有機溶剤)への除去性評価として、実施例1乃至実施例4及び比較例1、比較例3及び比較例5で調製されたレジスト下層膜形成組成物を100nm膜厚の銅基板上に塗布し、200℃、90秒間加熱することで、膜厚170nmとなるようにレジスト下層膜を成膜した。次に、前記レジスト下層膜組成物を塗布した銅基板を塩基性有機溶剤である0.5重量%水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)のジメチルスルホキシド溶液中に50℃で5分間浸漬し、浸漬後における塗布膜の除去性を目視にて観察した。その結果を表5に示す。尚、塗布膜が除去された場合は、塩基性有機溶剤に対して良好な除去性(剥離性)を持つものと判断し、除去されない場合は良好な除去性(剥離性)を持たないものと判断した。
ウェットエッチング薬液(塩基性有機溶剤)への溶解性評価として、実施例1乃至実施例4及び比較例1及至比較例5で調製されたレジスト下層膜形成組成物をシリコンウェハー基板上に塗布し、200℃、90秒間加熱することで、膜厚170nmとなるようにレジスト下層膜を成膜した。次に、成膜された前記レジスト下層膜を基板から剥離し、得られた塗布膜を塩基性有機溶剤である0.5重量%水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)のジメチルスルホキシド溶液中に50℃で5分間浸漬し、浸漬後における塗布膜の溶解性を目視にて観察した。その結果を表6に示す。尚、塗布膜が溶解した場合は、ウェットエッチング薬液に対して良好な溶解性を持つものと判断し、溶解しなかった場合(不溶)は良好な溶解性を持たないものと判断した。
Claims (19)
- ジシアノスチリル基を有する複素環化合物、及び溶剤を含み、前記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物がアミド基を含む環状化合物である、レジスト下層膜形成組成物。
- 前記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物が、活性プロトン化合物と、エポキシ基を有する複素環化合物前駆体との反応生成物である、請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記ジシアノスチリル基を有する複素環化合物が下記式(2)で表される、請求項1に記載のレジスト下層膜形成組成物。
[式(2)中、
Qは複素環化合物からm個の末端原子を取り去った基であり、
mは1乃至4の整数であり、
m個のAは、それぞれ独立に、直接結合、分岐又は置換されていてもよい炭素原子数1乃至10のアルキレン基であり、アルキレン基中にエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を含んでもよく、
m個のBは、それぞれ独立に、直接結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
m個のR 1 乃至R 3 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、
m個のLは、それぞれ独立に、下記式(3)で表され、
(式(3)中、Yはエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、
nは0乃至4の整数を表し、
n個のXは、それぞれ独立に、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表す)] - 前記複素環がトリアジントリオンである、請求項1乃至3何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記式(2)におけるQがトリアジントリオンである、請求項4に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記式(1)及び/又は式(3)におけるRが水素原子である、請求項3又は4に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記式(3)におけるYがエーテル結合又はエステル結合で表される、請求項4に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 前記式(2)におけるAが直接結合で表される、請求項4に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- さらに架橋剤及び/又は架橋触媒を含む、請求項1乃至9何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 表面に銅を含む基板上で用いられる、請求項1乃至10何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物。
- 請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物からなる塗布膜から溶剤を除去して得たことを特徴とする、レジスト下層膜。
- 表面に銅を含む基板上に形成された、請求項12に記載のレジスト下層膜。
- 表面に銅を含む基板上に請求項1乃至11の何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物を塗布しベークしてレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジストを塗布しベークしてレジスト膜を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記レジストで被覆された半導体基板を露光する工程、露光後の前記レジスト膜を現像し、パターニングする工程を含む、パターニングされた基板の製造方法。
- 表面に銅を含む基板上に、請求項1乃至11の何れか1項に記載のレジスト下層膜形成組成物からなるレジスト下層膜を形成する工程と、
前記レジスト下層膜の上にレジスト膜を形成する工程と、
レジスト膜に対する光又は電子線の照射とその後の現像によりレジストパターンを形成する工程、次いでレジストパターン間に露出したレジスト下層膜を除去する工程と、
形成された前記レジストパターン間に銅めっきを行う工程と、
レジストパターン及びその下に存在するレジスト下層膜を除去する工程と、
を含むことを特徴とする、半導体装置の製造方法。 - 前記レジスト下層膜を除去する工程の少なくとも1つが、ウェット処理にて行われる、請求項15に記載の製造方法。
- 下記式(4)で表される、化合物。
(式(4)中、A 1 乃至A 3 は、それぞれ独立に、直接結合、置換されてもよい炭素原子数1乃至6のアルキレン基であり、
B 1 乃至B 3 は、それぞれ独立に、直接結合、エーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
R 4 乃至R 12 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はエチル基を表し、
Z 1 乃至Z 3 は、式(5):
(式(5)中、
n個のXは、それぞれ独立に、アルキル基、水酸基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、ハロゲン原子、シアノ基又はニトロ基を表し、
Rは水素原子、アルキル基又はアリーレン基を表し、
Yはエーテル結合、チオエーテル結合又はエステル結合を表し、
nは0乃至4の整数を表す。) - エポキシ基を有する複素環化合物前駆体と、ジシアノスチリル基を有するプロトン化合物とを反応させる工程を含む、ジシアノスチリル基を有する複素環化合物の製造方法。
- エポキシ基を有する複素環化合物前駆体と、カルボニル基を有する活性プロトン化合物とを反応させて中間体を得る工程、及び当該中間体をシアノ化する工程を含む、ジシアノスチリル基を有する複素環化合物の製造方法。
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