JP7236356B2 - 制御プラットフォーム及び制御システム - Google Patents
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Description
本発明は、複数の作動体を制御するための制御プラットフォームなどに関する。
従来、制御プラットフォームとして、特許文献1に記載されたものが知られている。この制御プラットフォームは、作動体としてのロボットを制御するものであり、ロボットとの間で通信可能なクラウド・コンピューティング・プラットフォームで構成されている。この制御プラットフォームは、複数のロボットにそれぞれ対応した複数のブレインモジュールと、複数のブレインモジュールにそれぞれ対応した複数のソーシャルモジュールを備えている。
この制御プラットフォームでは、ロボットからのデータ及びリクエストなどを含む作業情報が受信された場合、ブレインモジュールは、作業情報を処理してその処理結果をロボットに送信するとともに、作業情報のリクエストに応じて、対応するロボットに制御指令を送信する。それにより、これらの処理結果及び制御指令に応じて、ロボットの行動などが制御される。また、ソーシャルモジュールは、複数のブレインモジュール間の通信を実行し、それにより、複数のロボットが制御される。
複数のロボットが互いに異なる能力を有する場合、すなわち互いに異なる所定動作を実行する場合、これらの複数のロボットを組み合わせて制御することにより、複数の所定動作を組み合わせて構成される第1タスクを実行することが考えられる。これに対して、上記従来の制御プラットフォームによれば、そのような第1タスクを実行することが考慮されていない関係上、第1タスクを適切に実行するように、複数のロボットを制御することができないという問題がある。この問題は、ロボット以外の作動体、例えば複数の作業機械を制御する場合においても同様に発生する。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、複数の所定動作を組み合わせて構成される第1タスクを適切に実行するように、複数の作動体を制御することができる制御プラットフォームを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、互いに異なる所定動作(発音、音声の受信、お茶の認識、お茶つかみ、お茶載置、移動)を実行する複数の作動体(ロボット2、2X~2Z)を含む少なくとも1つの作動体群が、第1通信網(通信網3a)を介して通信可能に接続され、ユーザによって操作される少なくとも1つのユーザ端末8が、第2通信網(通信網3c)を介して通信可能に接続されるとともに、少なくとも1つの作動体群を制御するための制御プラットフォーム5であって、少なくとも1つの作動体群及び少なくとも1つのユーザ端末8との間で通信を実行する通信部(通信モジュール50)と、少なくとも1つの作動体群と、少なくとも1つの作動体群が実行可能な第1タスク(サービス)とをリンク付けたリンクデータを記憶する記憶部(サービス生成モジュール52)と、ユーザ端末との通信により、第1タスクを認識する第1タスク認識部(CIブレインモジュール51)と、ユーザ端末との通信及び記憶部のリンクデータに基づき、第1タスクを実行させるための1つの作動体群を認識する作動体群認識部(CIブレインモジュール51)と、第1タスクを複数の第2タスク(ジョブ)として認識し、複数の第2タスクの各々を、作動体群認識部によって認識された1つの作動体群における複数の作動体の各々に割り当てるタスク割当部(CIブレインモジュール51)と、を備え、通信部は、タスク割当部によって各作動体に割り当てられた第2タスクを表す第2タスク信号を各作動体に対して送信する(STEP2,5,8,11,14)ことを特徴とする。
この制御プラットフォームによれば、第1タスク認識部において、ユーザ端末との通信により、第1タスクが認識され、作動体群認識部において、ユーザ端末との通信及び記憶部のリンクデータに基づき、第1タスクを実行させるための1つの作動体群が認識される。さらに、タスク割当部において、第1タスクが複数の第2タスクとして認識され、複数の第2タスクの各々が、作動体群認識部によって認識された1つの作動体群における複数の作動体の各々に割り当てられる。そして、通信部では、タスク割当部によって各作動体に割り当てられた第2タスクを表す第2タスク信号が各作動体に対して送信される。したがって、1つの作動体群における複数の作動体が互いに異なる所定動作を実行する場合において、複数の作動体が第1タスクを適切に実行するように、複数の作動体を制御することができる。
請求項2に係る制御システム1は、請求項1に記載の制御プラットフォーム5と、少なくとも1つの作動体群(ロボット2,2X~2Z)と、少なくとも1つのユーザ端末8と、を備え、作動体(ロボット2,2X~2Z)は、第2タスク信号を受信する作動体受信部(通信モジュール20)と、第2タスク信号が作動体受信部で受信された場合、第2タスク信号が表す第2タスク(ジョブ)を第3タスク(タスク)として認識する第3タスク認識部(ジョブ分解モジュール22)と、第3タスクに対応する所定動作を実行する動作実行部(タスク実行モジュール23)と、を備えることを特徴とする。
この制御システムによれば、作動体の作動体受信部において、第2タスク信号が受信された場合、第3タスク認識部では、第2タスク信号が表す第2タスクが第3タスクとして認識され、動作実行部では、第3タスクに対応する所定動作が実行される。このように、複数の作動体の各々が第3タスクに対応する所定動作を実行することによって、第2タスク及び第1タスクが適切に実行されることになる。その結果、作動体が第1タスクを適切に実行するような、制御システムを実現することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の制御システムにおいて、請求項2に記載の制御システムにおいて、第3タスク認識部は、第2タスクを複数の第3タスクとして認識し、動作実行部は、複数の第3タスクに対応する複数の所定動作を実行することを特徴とする。
この制御システムによれば、第3タスク認識部では、第2タスクが複数の第3タスクとして認識され、動作実行部では、複数の第3タスクに対応する複数の所定動作が実行されるので、1つの作動体により、複数の第3タスクを実行することができる。それにより、制御システムの有用性を向上させることができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る制御プラットフォームについて説明する。本実施形態の制御プラットフォームは、図1に示す制御システム1に適用されたものである。
この制御システム1は、複数のロボット2(4つのみ図示)で構成されるロボット群を制御するためのものであり、図1に示すように、制御装置としての制御プラットフォーム5、クライアントサーバ7及び複数のユーザ端末8(1つのみ図示)などを備えている。
まず、ロボット2(作動体)について説明する。ロボット2は、所定のサービスエリア(例えば店舗)内において、来客に対して各種のサービスを提供する接客ロボットタイプのものである。
また、本実施形態の場合、複数のロボット2で構成されるロボット群を1つとして、複数のロボット群が設けられている。複数のロボット群の各々は、複数のロボット2が互いに異なる所定動作を実行することによって、所定のサービスを実行するように構成されている。
各ロボット2は、図2に示すように、コントローラ2a、通信装置2b、動作装置2c及びセンサ装置2dなどを備えている。コントローラ2aは、通信装置2b及び動作装置2cを制御するためのものであり、プロセッサ、ストレージ及びI/Oインターフェース(いずれも図示せず)などを備えたコンピュータで構成されている。
通信装置2bは、無線通信網である通信網3aを介して、クラウドコンピューティング(以下「クラウド」という)4内の制御プラットフォーム5に接続されており、それにより、制御プラットフォーム5との間で無線通信可能に構成されている。
この通信装置2bには、通信業者と契約済みの1つのSIMカード(図示せず)が内蔵されており、このSIMカードは、1つの識別番号で通信業者と契約されている。それにより、通信装置2bは、この識別番号を識別情報として、制御プラットフォーム5との間で無線通信を実行する。
また、動作装置2cは、後述する各種動作を実行するための機能を備えており、センサ装置2dは、動作装置2cの動作状態及びロボット2の周辺環境状態を表す動作環境情報を検出して、それを表す検出信号をコントローラ2aに出力する。
なお、図1には、複数のロボット2として人型ロボットタイプのものが示されているが、本実施形態の複数のロボット2は、人型ロボットよりも単純な構造(図示せず)を有しており、単一の所定動作を実行するタイプのものと、複数の所定動作を実行するタイプのものとで構成されている。
本実施形態の場合、例えば、複数のロボット2として、挨拶ロボット2X、お茶取りロボット2Y及び搬送ロボット2Zなどが設けられている。この挨拶ロボット2Xは、動作装置2cとして、スピーカ(図示せず)などを備えており、センサ装置2dとして、カメラ、マイクロフォン及びGPS(いずれも図示せず)などを備えている。
この挨拶ロボット2Xは、後述するように、制御プラットフォーム5との間の通信により、注文受付処理及び到着報知処理を実行する。これに加えて、挨拶ロボット2Xは、自身の位置などをGPSにより取得する。
また、お茶取りロボット2Yは、動作装置2cとして、ロボットアーム、アクチュエータ及びカメラ(いずれも図示せず)などを備えている。このお茶取りロボット2Yは、後述するように、制御プラットフォーム5との間の通信により、お茶取り処理を実行する。
さらに、搬送ロボット2Zは、動作装置2cとして、車輪を駆動する車輪駆動装置と、GPS(いずれも図示せず)などを備えている。この搬送ロボット2は、後述するように、制御プラットフォーム5との間の通信により、第1移動処理及び第2移動処理を実行する。これに加えて、搬送ロボット2Zは、自身の位置などをGPSにより取得する。
一方、制御プラットフォーム5は、前述した複数のロボット群を制御するものであり、具体的には、サーバで構成されている。制御プラットフォーム5は、図3に示すように、プロセッサ5a、メモリ5b、ストレージ5c、I/Oインターフェース5d及び通信装置5eなどを備えている。
このメモリ5bは、RAM、E2PROM及びROMなどで構成されており、その内部には、後述するリンクデータなどが記憶されている。
また、通信装置5eは、前述したように、通信網3aを介して前述したロボット2に接続されているとともに、通信網3b,3cを介してクラウド6内のクライアントサーバ7及びユーザ端末8にそれぞれ接続されている。これらの通信網3b,3cはいずれもインターネットで構成されている。
以上の構成により、制御プラットフォーム5は、通信装置5eを介して、ロボット2、クライアントサーバ7及びユーザ端末8との間で相互に通信可能に構成されている。このクライアントサーバ7には、制御プラットフォーム5内の各種データが保存される。
さらに、複数のユーザ端末8の各々は、パーソナルコンピュータで構成されており、入力装置8a、ディスプレイ8b及び通信装置(図示せず)などを備えている。入力装置8aは、キーボード及びマウスなどで構成されている。
このユーザ端末8では、後述するように、ユーザ(図示せず)が入力装置8aを操作し、制御プラットフォーム5にアクセスすることによって、ロボット群に実行させるサービスが決定されるとともに、そのサービス(第1タスク)を実行させるロボット群が決定される。
次に、図4を参照しながら、本実施形態の制御システム1におけるロボット2及び制御プラットフォーム5などの機能的な構成について説明する。まず、ユーザ端末8の機能的な構成について説明する。ユーザ端末8は、通信モジュール80を備えており、この通信モジュール80は、具体的には、前述した通信装置によって構成されている。
この通信モジュール80は、制御プラットフォーム5の後述する通信モジュール50との間で通信を実行する機能を備えており、このユーザ端末8の場合、ユーザは、前述した入力装置8aを操作することにより、2つの通信モジュール80,50を介して、制御プラットフォーム5の後述するCIブレインモジュール51にアクセスすることができる。それにより、ユーザは、希望するサービスを決定した場合、そのサービスを実行可能なロボット群を複数のロボット群から選択することができる。
次に、制御プラットフォーム5の機能的な構成について説明する。制御プラットフォーム5は、図4に示すように、通信モジュール50、CIブレインモジュール51、サービス生成モジュール52及びデータ蓄積モジュール53を備えている。
なお、本実施形態では、通信モジュール50が通信部に相当し、CIブレインモジュール51が第1タスク認識部、作動体群認識部及びタスク割当部に相当する。
この通信モジュール50は、具体的には、前述した通信装置5eによって構成されている。この通信モジュール50は、後述するように、ロボット群を制御する際、上述したユーザ端末80の通信モジュール80及びロボット2の後述する通信モジュール20との間で通信を実行する機能を備えている。より具体的には、後述するように、各ジョブを表す各種の指令信号をロボット2に送信する機能と、ロボット2からの各種の終了信号を受信する機能を備えている。
また、3つのモジュール51~53は、具体的には、前述したプロセッサ5a、メモリ5b及びストレージ5cで構成されており、CIブレインモジュール51は、以下に述べるような複数の機能を備えている。
まず、CIブレインモジュール51は、ユーザ端末8との通信により、ユーザが希望するサービスを認識し、サービス生成モジュール52にアクセスして後述するリンクデータを参照することにより、そのサービスを実行可能なロボット群を検索するとともに、その検索結果をユーザ端末8に送信する機能を備えている。
さらに、CIブレインモジュール51は、サービスを実行するロボット群がユーザによって選択された場合、サービスを複数のジョブに分解して、それら複数のジョブの各々を、ロボット群における複数のロボット2の各々に割り当てる機能を備えている。
また、CIブレインモジュール51は、そのように割り当てたジョブを各ロボット2が適切に実行できるように、ジョブを含む指令信号を各ロボット2に送信するスケジュールを決定する機能を備えている。
この場合、CIブレインモジュール51の以上の機能が、「ユーザ端末との通信により、第1タスクを認識する」機能、及び、「ユーザ端末との通信及び記憶部のリンクデータに基づき、当該第1タスクを実行させるための1つ作動体群を認識する」機能に相当する。
一方、サービス生成モジュール52は、制御システム1に設けられている複数のロボット群のデータと、これらの複数のロボット群が実行可能なサービスと複数のロボット群とをリンク付けたリンクデータなどを記憶する機能を備えている。
また、このサービス生成モジュール52は、ユーザがユーザ端末80を介してサービス生成モジュール52にアクセスすることにより、上述したリンクデータ及び複数のロボット群のデータなどを編集できる機能を備えている。さらに、サービス生成モジュール52は、複数のロボット群をモニタリングする機能を備えている。
一方、データ蓄積モジュール53は、各ロボット2の稼働データ、各サービスの実行状態(時間及び回数など)及び各ロボット2のメンテナンス状態などのデータを記憶して蓄積する機能を備えている。
次に、ロボット2の機能的な構成について説明する。図4に示すように、ロボット2は、通信モジュール20、ローカルブレインモジュール21、ジョブ分解モジュール22、タスク実行モジュール23及びセンサモジュール24を備えている。
なお、本実施形態では、ジョブ分解モジュール22が第3タスク認識部に相当し、タスク実行モジュール23が動作実行部に相当する。
この通信モジュール20は、具体的には、前述した通信装置2bによって構成されている。この通信モジュール20は、後述するように、ロボット2が制御プラットフォーム5によって制御される際、制御プラットフォーム5の前述した通信モジュール50との間で通信を実行する機能を備えている。
また、3つのモジュール21~23は、具体的には、前述したコントローラ2aで構成されている。ローカルブレインモジュール21は、制御プラットフォーム5からジョブデータ信号を受信したときに、このジョブデータ信号におけるジョブをジョブ分解モジュール22に出力する機能を備えている。
一方、ジョブ分解モジュール22は、ジョブとタスクの関係を定義したリンクデータを記憶しており、ローカルブレインモジュール21からのジョブを、複数のタスクに分解して認識したり、単一のタスクに変換して認識したりするとともに、これらの複数/単一のタスクをローカルブレインモジュール21に出力する機能を備えている。
また、ローカルブレインモジュール21は、ジョブ分解モジュール22からの複数/単一のタスクをタスク実行モジュール23に出力する機能をさらに備えている。
一方、タスク実行モジュール23は、ローカルブレインモジュール21からの複数/単一のタスクに応じて、ロボット2の動作装置2cを制御する機能を備えている。
さらに、センサモジュール24は、具体的には、センサ装置2dで構成されており、動作装置2cによるタスクの実行状態を表すタスク情報及び前述した動作環境情報を検出して、それらの情報をローカルブレインモジュール21に出力する。
また、ローカルブレインモジュール21は、センサモジュール24からのタスク情報及び動作環境情報を、通信モジュール20を介して、制御プラットフォーム5に送信する機能を備えている。
次に、図5を参照しながら、以上のように構成された制御システム1におけるロボット群の制御動作について説明する。なお、この制御動作の実行中、後述する3つのロボット2X~2Zの動作状態などは、ユーザ端末8側で常時モニタリングできるように構成されている。
同図に示すように、まず、サービス&ロボット群決定処理が実行される(図5/STEP1)。このサービス&ロボット群決定処理では、以下に述べるように、制御プラットフォーム5とユーザ端末8との間の通信により、サービスが決定されるとともに、そのサービスを実行するロボット群が選択/決定される。
まず、来客が所定のサービスエリア内で認識された場合、ユーザは、ユーザ端末8を介して、制御プラットフォーム5のCIブレインモジュール51にアクセスすることにより、ロボット群に実行させるサービスを決定する。
そして、サービスが決定された際、CIブレインモジュール51は、サービス生成モジュール52内のリンクデータを参照することにより、サービスを実行可能なロボット群を検索し、その検索結果をユーザ端末8に報知する。それにより、サービスを実行可能なロボット群が複数存在するときには、ユーザによるユーザ端末8の操作によって、複数のロボット群のいずれか1つが選択される。
なお、以下の説明では、サービスとして、ペットボトルタイプのお茶を提供する「お茶出しサービス」がユーザによって決定され、「お茶出しサービス」を実行可能なロボット群において、挨拶ロボット2X、お茶取りロボット2Y及び搬送ロボット2Z(図1参照)の3つにより構成されるロボット群が選択された場合の例について説明する。
上記のように、「お茶出しサービス」がユーザによって決定された後、「お茶出しサービス」を実行するロボット群(3つのロボット2X~2Z)がユーザによって選択された場合、CIブレインモジュール51では、「お茶出しサービス」が「注文受付ジョブ」、「第1移動ジョブ」、「お茶取りジョブ」、「第2移動ジョブ」及び「到達報知ジョブ」に分解して認識される。なお、本実施形態では、「注文受付ジョブ」、「第1移動ジョブ」、「お茶取りジョブ」、「第2移動ジョブ」及び「到達報知ジョブ」が第2タスクに相当する。
次いで、CIブレインモジュール51では、これらの「注文受付ジョブ」及び「到達報知ジョブ」が挨拶ロボット2Xに割り当てられ、「お茶取りジョブ」がお茶取りロボット2Yに割り当てられる。さらに、「第1移動ジョブ」及び「第2移動ジョブ」が搬送ロボット2Zに割り当てられる。
さらに、CIブレインモジュール51では、以上の5つのジョブを含む指令信号(後述する注文受付指令信号など)の、3つのロボット2X~2Zへの送信スケジュールが決定される。
図5に戻り、以上のようにサービス&ロボット群決定処理が実行された後、注文受付指令信号が制御プラットフォーム5から挨拶ロボット2Xに送信される(図5/STEP2)。この注文受付指令信号(第2タスク信号)は、上述した「注文受付ジョブ」を含む信号である。
挨拶ロボット2Xは、この注文受付指令信号を受信した場合、以下に述べるように、注文受付処理を実行する(図5/STEP3)。まず、ジョブ分解モジュール22において、注文受付指令信号に含まれる「注文受付ジョブ」が「注文受付タスク」に変換して認識される。
次いで、タスク実行モジュール23により、挨拶ロボット2Xの動作装置2cが「注文受付タスク」に応じて制御される。具体的には、動作装置2cのカメラによって、来客が視認され、動作装置2cのスピーカから挨拶が発音されるとともに、来客の注文を表す音声が動作装置2cのマイクロフォンで受信される。
挨拶ロボット2Xは、以上のように、注文受付処理を実行した後、注文受付終了信号を制御プラットフォーム5に送信する(図5/STEP4)。この注文受付終了信号は、上述した来客の注文内容(例えば紅茶)を表す信号である。
制御プラットフォーム5は、この注文受付終了信号を受信した場合、第1移動指令信号を搬送ロボット2Zに送信する(図5/STEP5)。この第1移動指令信号(第2タスク信号)は、前述した「第1移動ジョブ」を含む信号である。
搬送ロボット2Zは、この第1移動指令信号を受信した場合、以下に述べるように、第1移動処理を実行する(図5/STEP6)。まず、ジョブ分解モジュール22において、第1移動指令信号に含まれる「第1移動ジョブ」が「第1移動タスク」に変換して認識される。
次いで、タスク実行モジュール23によって、搬送ロボット2Zの動作装置2cが「第1移動タスク」に応じて制御される。具体的には、搬送ロボット2Zがお茶取りロボット2Yの近傍まで移動するように、動作装置2cが制御される。
以上のように、第1移動処理が実行され、搬送ロボット2Zがお茶取りロボット2Yの近傍まで移動した場合、第1移動終了信号が搬送ロボット2Zから制御プラットフォーム5に送信される(図5/STEP7)。この第1移動終了信号は、搬送ロボット2Zがお茶取りロボット2Yの近傍まで移動したことを表す信号である。
制御プラットフォーム5では、この第1移動終了信号を受信した場合、お茶取り指令信号がお茶取りロボット2Yに送信される(図5/STEP8)。このお茶取り指令信号(第2タスク信号)は、前述した「お茶取りジョブ」を含む信号である。
お茶取りロボット2Yは、このお茶取り指令信号を受信した場合、以下に述べるように、お茶取り処理を実行する(図5/STEP9)。まず、ジョブ分解モジュール22において、お茶取り指令信号に含まれる「お茶取りジョブ」が、「お茶認識タスク」、「お茶つかみタスク」及び「お茶載せタスク」に分解して認識される。
次いで、タスク実行モジュール23により、「お茶認識タスク」、「お茶つかみタスク」及び「お茶載せタスク」に応じて、お茶取りロボット2Yの動作装置2cが以下に述べるように制御される。
まず、動作装置2cのカメラによって、来客によって注文された「紅茶」のペットボトルが認識される。次いで、動作装置2cのロボットアームによって、来客によって注文された「紅茶」のペットボトルが把持された後、搬送ロボット2Zの載置場所に載置される。
以上のように、お茶取り処理が実行され、「紅茶」のペットボトルが搬送ロボット2Zの載置場所に載置された場合、お茶取り終了信号がお茶取りロボット2Yから制御プラットフォーム5に送信される(図5/STEP10)。このお茶取り終了信号は、「紅茶」のペットボトルが搬送ロボット2Zの載置場所に載置されたことを表す信号である。
制御プラットフォーム5は、このお茶取り終了信号を受信した場合、第2移動指令信号を搬送ロボット2Zに送信する(図5/STEP11)。この第2移動指令信号(第2タスク信号)は、前述した「第2移動ジョブ」を含む信号である。
搬送ロボット2Zは、この第2移動指令信号を受信した場合、以下に述べるように、第2移動処理を実行する(図5/STEP12)。まず、ジョブ分解モジュール22において、第2移動指令信号に含まれる「第2移動ジョブ」が「第2移動タスク」に変換して認識される。
次いで、タスク実行モジュール23によって、搬送ロボット2Zの動作装置2cが「第2移動タスク」に応じて制御される。具体的には、搬送ロボット2Zが来客の近傍まで移動するように、動作装置2cが制御される。
以上のように、第2移動処理が実行され、搬送ロボット2Zが来客の近傍まで移動した場合、第2移動終了信号が搬送ロボット2Zから制御プラットフォーム5に送信される(図5/STEP13)。この第2移動終了信号は、搬送ロボット2Zが来客の近傍まで移動したことを表す信号である。
制御プラットフォーム5は、この第2移動終了信号を受信した場合、到着報知指令信号を挨拶ロボット2Xに送信する(図5/STEP14)。この到着報知指令信号(第2タスク信号)は、前述した「到着報知ジョブ」を含む信号である。
挨拶ロボット2Xは、この到着報知指令信号を受信した場合、以下に述べるように、到着報知処理を実行する(図5/STEP15)。まず、ジョブ分解モジュール22によって、到着報知指令信号に含まれる「到着報知ジョブ」が、「到着報知タスク」に変換して認識される。
次いで、タスク実行モジュール23により、「到着報知タスク」に応じて、挨拶ロボット2Xの動作装置2cが制御される。具体的には、「紅茶」のペットボトルが到着したことを表す音声が、動作装置2cのスピーカから来客に対して出力される。
以上のように、到着報知処理が実行され、「紅茶」のペットボトルが到着したことを表す音声が来客に対して出力された場合、到着報知終了信号が挨拶ロボット2Xから制御プラットフォーム5に送信される(図5/STEP16)。この到着報知終了信号は、「紅茶」のペットボトルが到着したことを報知する音声が、挨拶ロボット2Xから来客に対して出力されたことを表す信号である。
制御プラットフォーム5は、この到着報知終了信号を受信した場合、お茶出し完了信号をユーザ端末8に送信する(図5/STEP17)。このお茶出し完了信号は、「お茶出しサービス」が完了したことを表す信号である。
ユーザ端末8では、このお茶出し完了信号を受信した場合、お茶出し完了処理を実行する(図5/STEP18)。このお茶出し完了処理では、「お茶出しサービス」の完了がディスプレイ8bに表示される。以上のように、制御システム1における制御動作が実行される。
以上のように、本実施形態の制御システム1の制御プラットフォーム5によれば、CIブレインモジュール51において、ユーザ端末8との通信により、ユーザが希望する「お茶出しサービス」が決定され、その「お茶出しサービス」を実行可能なロボット群がリンクデータから検索される。そして、その検索結果に基づき、サービスを実行するロボット群(ロボット2X~2Z)がユーザによって選択される。
次いで、「お茶出しサービス」が「注文受付ジョブ」、「第1移動ジョブ」、「お茶取りジョブ」、「第2移動ジョブ」及び「到達報知ジョブ」に分解して認識され、これらのジョブがロボット2X~2Zに割り当てられる。さらに、そのように割り当てたジョブをロボット2X~2Zが適切に実行できるように、ジョブを含む各種の指令信号をロボット2X~2Zに送信するスケジュールが決定される。したがって、ロボット2X~2Zが互いに異なる所定動作を実行する場合において、ロボット2X~2Zがサービスを適切に実行するように、ロボット2X~2Zを制御することができる。
また、ロボット2X~2Zの各々では、各種の指令信号が通信部2bで受信された場合、指令信号が表すジョブが1つのタスクとして認識されたり、3つのタスクとして分解されたりするとともに、それらのタスクに対応する所定動作を実行するように、動作装置2cが制御される。このように、ロボット2X~2Zの各々がタスクに対応する所定動作を実行することによって、サービスが適切に実行されることになる。その結果、ロボット群がサービスを適切に実行するような、制御プラットフォーム5及び制御システム1を実現することができる。
さらに、お茶取りロボット2Yでは、お茶取り指令信号に含まれる「お茶取りジョブ」が、「お茶認識タスク」、「お茶つかみタスク」及び「お茶載せタスク」の3つに分解して認識され、これらのタスクを実行するように、動作装置2cのカメラ及びロボットアームが制御される。それにより、1つのロボット2Yにより、複数のタスクを実行することができることで、制御システム1の有用性を向上させることができる。
なお、実施形態は、サービスを第1タスクとした例であるが、本発明の第1タスクは、これに限らず、複数の所定動作を組みあわせて構成されるものであればよい。例えば、構造物の組み立て、道路の敷設及び構造物の分解などを第1タスクとしてもよい。
また、実施形態は、ジョブを第2タスクとした例であるが、本発明の第2タスクは、これに限らず、第1タスクが複数の第2タスクとして認識されるものであればよい。例えば、第1タスクが構造物の組み立ての場合、構造物の構成部材の運搬、構成部材の設置及び構成部材の連結などを第2タスクとしてもよい。
さらに、実施形態は、タスクを第3タスクとした例であるが、本発明の第3タスクは、これに限らず、第2タスクが単一又は複数の第3タスクとして認識されるものであればよい。例えば、第1タスクが構造物の組み立てであり、第2タスクが、構造物の構成部材の運搬、構成部材の設置及び構成部材の連結などの場合、構成部材の把持及び方向変換などを第3タスクとしてもよい。
一方、実施形態は、制御プラットフォーム5として、サーバを用いた例であるが、本発明の制御プラットフォームは、これに限らず、通信部、記憶部、作動体群選択部及びタスク割当部を備えたものであればよい。例えば、制御プラットフォームとして、分散コンピューティングシステム、又は、クラウドコンピューティングにおける各種のリソースなどを用いてもよい。
また、実施形態は、複数の作動体として、複数のロボット2を用いた例であるが、本発明の複数の作動体は、これらに限らず、第1通信網を介して制御プラットフォームに対して通信可能に接続され、互いに異なる所定動作を実行するものを含んでいればよい。
例えば、複数の作動体として、移動、加振、駆動、送風、発光、発音及び発臭などの物理的な事象を伴う所定動作を少なくとも1つを実行するものを組み合わせて用いてもよい。また、複数の作動体として、施解錠を自動的に行う施解錠装置と発光装置などを組み合わせて用いてもよい。
さらに、実施形態は、複数のロボット2として、挨拶ロボット2X、お茶取りロボット2Y及び搬送ロボット2Zを用いた例であるが、複数のロボット2として、これら以外の動作を実行するものを用いてもよい。例えば、複数のロボットとして、発音のみを実行する発音ロボットと、発光のみを実行する発光ロボットと、送風のみを実行する送風ロボットなどを用いてもよい。
一方、実施形態は、ユーザ端末として、パソコンタイプのものを用いた例であるが、本発明のユーザ端末は、これに限らず、第2通信網を介して制御プラットフォームに対して通信可能に接続され、ユーザによって操作されるものであればよい。例えば、ユーザ端末として、スマートフォン及びタブレットPCなどを用いてもよい。
また、実施形態は、第1通信網として、無線通信網である通信網3aを用いた例であるが、本発明の第1通信網は、これに限らず、制御プラットフォームと作動体との間を通信可能に接続するものであればよい。例えば、第1通信網として、有線LAN通信網などの有線通信網を用いてもよい。
さらに、実施形態は、第2通信網として、インターネットである通信網3cを用いた例であるが、本発明の第2通信網は、これに限らず、制御プラットフォームとユーザ端末との間を通信可能に接続するものであればよい。例えば、第2通信網として、無線LAN通信網などの無線通信網、又は有線LAN通信網などの有線通信網を用いてもよい。また、第2通信網は、第1通信網と同一の通信網としてもよく、異なる通信網としてもよい。
1 制御システム
2 ロボット(作動体)
2X 挨拶ロボット(作動体)
2Y お茶取りロボット(作動体)
2Z 搬送ロボット(作動体)
20 通信モジュール(作動体受信部)
22 ジョブ分解モジュール(第3タスク認識部)
23 タスク実行モジュール(動作実行部)
3a 通信網(第1通信網)
3c 通信網(第2通信網)
5 制御プラットフォーム
50 通信モジュール(通信部)
51 CIブレインモジュール(第1タスク認識部、作動体群認識部、タスク割当部)
52 サービス生成モジュール(記憶部)
8 ユーザ端末
2 ロボット(作動体)
2X 挨拶ロボット(作動体)
2Y お茶取りロボット(作動体)
2Z 搬送ロボット(作動体)
20 通信モジュール(作動体受信部)
22 ジョブ分解モジュール(第3タスク認識部)
23 タスク実行モジュール(動作実行部)
3a 通信網(第1通信網)
3c 通信網(第2通信網)
5 制御プラットフォーム
50 通信モジュール(通信部)
51 CIブレインモジュール(第1タスク認識部、作動体群認識部、タスク割当部)
52 サービス生成モジュール(記憶部)
8 ユーザ端末
Claims (3)
- 互いに異なる所定動作を実行する複数の作動体を含む少なくとも1つの作動体群が、第1通信網を介して通信可能に接続され、ユーザによって操作される少なくとも1つのユーザ端末が、第2通信網を介して通信可能に接続されるとともに、前記少なくとも1つの作動体群を制御するための制御プラットフォームであって、
前記少なくとも1つの作動体群及び前記少なくとも1つのユーザ端末との間で通信を実行する通信部と、
前記少なくとも1つの作動体群と、当該少なくとも1つの作動体群が実行可能な第1タスクとをリンク付けたリンクデータを記憶する記憶部と、
前記ユーザ端末との通信により、第1タスクを認識する第1タスク認識部と、
前記ユーザ端末との通信及び前記記憶部の前記リンクデータに基づき、当該第1タスクを実行させるための1つの前記作動体群を認識する作動体群認識部と、
前記第1タスクを複数の第2タスクとして認識し、当該複数の第2タスクの各々を、前記作動体群認識部によって認識された前記1つの作動体群における前記複数の前記作動体の各々に割り当てるタスク割当部と、
を備え、
前記通信部は、前記タスク割当部によって前記各作動体に割り当てられた第2タスクを表す第2タスク信号を前記各作動体に対して送信することを特徴とする制御プラットフォーム。 - 請求項1に記載の制御プラットフォームと、
前記少なくとも1つの作動体群と、
前記少なくとも1つのユーザ端末と、を備え、
前記作動体は、
前記第2タスク信号を受信する作動体受信部と、
当該第2タスク信号が当該作動体受信部で受信された場合、当該第2タスク信号が表す前記第2タスクを第3タスクとして認識する第3タスク認識部と、
当該第3タスクに対応する前記所定動作を実行する動作実行部と、
を備えることを特徴とする制御システム。 - 請求項2に記載の制御システムにおいて、
前記第3タスク認識部は、前記第2タスクを複数の前記第3タスクとして認識し、
前記動作実行部は、前記複数の前記第3タスクに対応する複数の前記所定動作を実行することを特徴とする制御システム。
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