JP7046894B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
このようなスロットマシンにおいては、スロットマシンのシステムリセットや設定値の変更が行われた場合に、遊技者に有利な遊技状態に制御するものも知られている(例えば、特許文献1)。
スロットマシン1は、本発明に係る遊技機の一実施形態であり、通常のスロットマシンと同様、前面に開口部を有する筐体1bと、開口部を開閉可能に覆う前扉1aとを備えている。
また、表示窓6の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面には、メダルを投入するメダル投入口2と、遊技の開始に際して遊技者の押圧操作によりベット数を設定するベットボタン2aと、遊技者の操作により表示器8で表示されている演出等に変化を与えるための演出ボタン2cとを備えている。
また、段部の前面には、遊技者が遊技を開始する際に操作するスタートレバー3と、遊技者がリール41を停止する際に押圧操作する停止ボタン5を備えている。
表示器8は、例えば、液晶表示器から構成されており、画像による各種演出、遊技における各種情報の表示等を行う。
なお、表示器8は、図1に示すように、1つ設ける構成としているが、これに限らず、複数設けてもよい。例えば、2つの表示器(主表示器と副表示器)を設け、2つ並んだ状態で配置することで、主表示器と副表示器とを合わせて一つの表示部のように機能させてもよい。また、スロットマシン1の下方に配置される大型の表示部である下パネル表示器に表示器を設けてもよい。
また、前扉1aの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口7bを備えている。
また、筐体1bの中央部には、リール41を回転駆動させるドラムユニット4を備えている。ドラムユニット4は、水平方向に並設されるリール41a、リール41b、リール41cを備え、これらリール41a~41cが、ステッピングモータ(図示省略)の駆動によりそれぞれ回転可能に構成されている。また、各リール41a~41cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(識別情報)が表され、リール41の停止状態において、各リール41a~41cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄が表示窓6を透して視認可能となっている。
また、筐体1bの下部には、メダルの払い出しを行うメダル払出装置7、メダルを貯留するホッパー7aを備えており、メダル払出装置7から払い出されたメダルは、メダル払出口7bを介して遊技者に払い出される。
電源装置14は、主制御部10及び副制御部20を含む各装置に電力を供給するための装置であり、スロットマシン1の外部から入力される電源の電圧又は周波数を監視し、それらの電圧又は周波数が所定値以下に低下したことにより、スロットマシン1への電力供給が停止されたことを示す電断信号を主制御部10及び副制御部20に出力する。
さらに、電源装置14は、電源復帰により、所定値を超える電圧又は周波数を示す電力の供給を検出すると、スロットマシン1への電力供給が開始されたことを示す電源復帰信号を、主制御部10及び副制御部20に出力する。
また、主制御部10には、ベットボタン2a、メダルセレクタ2b、スタートレバー3、停止ボタン5(停止ボタン5a~5c)が接続され、各機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されている。
また、主制御部10は、スタートレバー3からの信号に基づいて遊技の開始処理や、乱数発生器(図示省略)からの乱数をサンプリングする処理等を行う。そして、主制御部10は、サンプリングされた乱数に基づき、複数の当選役の中から今回ゲームの当選役を抽選により決定する内部抽選処理を行う。また、主制御部10は、ROMに記憶された制御プログラム等を適宜読み出して実行することにより、後述する実施形態の各種機能を実現している。
すなわち、主制御部10は、遊技価値の付与に関する抽選を実行可能な抽選手段として機能する。
主制御部10は、電断信号を入力すると、その入力時における遊技情報をRAMに記憶(退避)する電源断処理を実行する。この遊技情報には、例えば、そのときの遊技状態、当選役、リール41の停止態様、ベット数等の情報が含まれている。
また、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、RAMに記憶(退避)した遊技情報をロードして遊技を再開する電源復帰処理を実行する。すなわち、主制御部10は、電源復帰信号を入力すると、ロードした遊技情報に基づいて電源断直前の状態に復帰させる。
また、主制御部10は、電源復帰処理において、遊技情報を副制御部20に送信する。これにより、副制御部20では、電源断直前の遊技状態に基づいて演出を再開することができる。
具体的には、主制御部10は、スタートレバー3や停止ボタン5からの信号に基づき、ドラムユニット4を駆動させてリール41a~41cを回転・停止させる処理、メダル払出装置7を駆動させてメダルを払い出す処理、遊技者にとって有利な遊技状態が発生した場合に有利区間ランプ13を点灯させる処理等を行う。
また、副制御部20には、演出ボタン2cが接続され、機器に内蔵されたセンサからの信号を入力可能に構成されているとともに、表示器8、スピーカ9、ランプ11、ナビランプ12が接続され、各機器に対して信号を出力可能に構成されている。例えば、副制御部20は、演出ボタン2cからの信号に基づき、各演出の切替タイミングを制御可能となっている。
具体的には、副制御部20は、主制御部10からの一方向のみのコマンド(制御情報)に応じて、表示器8において所定の演出の画像処理や、各種演出や報知を行うためのスピーカ9において音声出力処置や、LED等で構成されたランプ11、ナビランプ12の点灯処理等を行う。
副制御部20は、電断信号を入力すると、その入力時に実行中の演出内容を特定する演出情報をRAMに記憶(退避)する。この演出情報には、例えば、表示器8において表示されている各種情報等が含まれている。
また、副制御部20は、電源復帰信号を入力すると、主制御部10から受信した遊技情報とRAMに記憶(退避)した演出情報に基づいて、演出を再開する。
遊技の開始にあたり、メダル(クレジットメダルも含む)を用いてベット数の設定を行う。
ベット数の設定は、メダル投入口2から直接メダルを投入して設定する方法と、ベットボタン2aを押圧操作して設定する方法とがある。
なお、ベット数の上限は、「1」、「2」又は「4」以上でもよい。
なお、ベットボタンとして、2枚に対応するメダル数を設定する2ベットボタンを設けることで、2ベットボタンを1回押すことで2ベットを設定してもよい。
また、ベットボタンとして、1枚に対応するメダル数を設定する1ベットボタンを設けることで、1ベットボタンを2回押すことで2ベットを設定してもよく、1ベットボタンを3回押すことで3ベットを設定してもよい。
また、クレジットメダルは、メダル投入口2からのメダル投入や入賞により加算され、例えば、メダル50枚までクレジット(記憶)することができる。
そして、1回の遊技を実行可能なベット数になったときに、1回の遊技を開始可能な状態となる。
この遊技開始可能な状態では、スタートレバー3の操作が有効な状態となる。この有効な状態において、スタートレバー3が傾動操作されると、ゲームが開始され、複数の図柄の表されたリール41a~41cが変動を開始するとともに、リプレイ役、小役などの複数の当選役(ハズレを含む)の中から、今回ゲームの当選役をリール41の停止前に事前に決定する内部抽選処理が実行される。
このような定常回転に達すると、各リール41a~41cに対応して設けられた停止ボタン5a~5cが押圧操作可能な状態となる。
なお、第3リールとは、3つのリール41a~41cの停止操作が各1回ずつ計3回された場合において、その最後である3操作目に停止操作をされたリールをいう。また、第3リール停止操作後とは、遊技者が第3リールを停止するために停止操作した停止ボタン5から指等を離した時点後のことをいう。
同様に、第1リールは、停止操作の最初である1操作目に停止操作がされたリールを示し、第2リールは、2操作目に停止操作がされたリールを示す。
例えば、本実施形態では、入賞の判定は、上・中・下段のライン、右下がりのライン、右上がりのラインの計5ライン何れかの入賞ライン上に停止した図柄の組合せに基づいて入賞の有無が判定される。なお、入賞を判定する入賞ラインの本数は、5ラインに限らず、図柄の配置構成、図柄の種類、当選役に対応する図柄の組合せなどの関係により、適宜変更することができる。
例えば、特定の役の当選確率を、低い当選確率から高い当選確率までの6段階に区分けし、各段階を設定1~6にそれぞれ対応させることにより、特定の役の当選確率を各設定値に応じた当選確率に変更することができる。
この場合、設定1が設定されているよりも、設定6が設定されている方が、特定の役に当選する確率が高く設定されており、その結果、設定1が設定されているよりも、設定6が設定されている方が、スロットマシン遊技が有利に進行するように制御される。
主制御部10は、確率設定手段において設定値の変更が行われた場合には、スロットマシン1のシステムリセットが行われた場合と同様に、RAMの全記憶情報(ボーナス役の当選状態の情報等)を初期化する処理を行う。
なお、設定値を6段階に設定可能としたが、これに限らず、例えば、4段階(設定1、2、5、6)や3段階(設定1、設定3、設定6)としてもよい。
次に、各当選役と各当選役に対応する図柄の組合せについて説明する。
当選役には、例えば、小役、リプレイ役、ボーナス役がある。
さらに、小役には、例えば、ベル役、スイカ役、チェリー役、チャンス役がある。
なお、以下の説明において、チェリー役、スイカ役、チャンス役を、纏めて「レア役」ともいう。
「押し順ベル」は、停止ボタン5a~5cに対する操作順序(以下、押し順ともいう)に従うことにより図柄の組合せが揃う当選役であり、6つの「押し順ベル1~6」が設けられている。なお、以下の説明において、「押し順ベル1~6」を、単に「押し順ベル」ともいう。
「押し順ベル1~6」は、6通りある押し順のうち、1通り(1/6)の押し順(正解押し順)によって停止ボタン5a~5cが操作されることで、対応する図柄の組合せが停止表示され、一方、他の5通り(5/6)の押し順(不正解押し順)によって停止ボタン5が操作された場合には、対応する図柄の組合せが停止表示されないようになっている。
例えば、「押し順ベル1」に当選した場合には、「左→中→右」の押し順(正解押し順)で停止ボタン5a~5cが操作されると、入賞ライン上に「ベル・ベル・ベル」が停止表示し、それ以外の押し順(不正解押し順)で停止ボタン5a~5cが操作された場合には、他の図柄の組合せ(以下、「押し順ベルこぼし目」という)が停止表示される。
また、第1リール停止操作時に停止した図柄の種類も組み合わせに加えることで、12通り以上になるようにしてもよい。
「共通ベル」は、押し順に関係なく対応する図柄の組合せが揃う当選役であり、入賞ライン上に「ベル・リプレイ・ベル」が停止表示する。
チェリー役には、「弱チェリー」と「強チェリー」が設けられている。
「弱チェリー」は、入賞ライン上に「チェリー・チェリー・ベル」などの図柄の組合せが停止可能であり、「強チェリー」は、入賞ライン上に「チェリー・チェリー・チェリー」などの図柄の組合せが停止可能である。
チャンス役(「チャンス目」)は、入賞ライン上に「リプレイ・ベル・ベル」の図柄の組合せが停止表示する。
リプレイ役(「通常リプレイ」)は、押し順に関係なく図柄の組合せが揃い、入賞ライン上に「リプレイ・リプレイ・リプレイ」の図柄の組合せが停止表示する。
「ボーナス」は、後述するRT状態のうちRT0滞在中に抽選対象となる当選役であり、当選したゲームでのみ、入賞させることができ、入賞すると、ボーナス状態(RT2)に移行する。
また、「ボーナス」は、3ベットが設定されたゲーム(3ベットゲーム)でのみ当選し、他の小役と当選が重複せずに単独で当選する。なお、これに限らず、他の小役(例えば、チャンス役やチェリー役)に当選した場合の一部で、重複当選するようにしてもよい。
このため、「ボーナス」に対応する図柄の組合せが停止表示するまでの期間は、「ボーナス」当選(特定抽選結果)の権利を持ち越している持越し状態となる。
一方、「ボーナス」に対応する図柄の組合せが停止表示する(「ボーナス」が入賞する)と、「ボーナス」当選(特定抽選結果)の権利を持ち越していない非持越し状態となる。
すなわち、持越し状態では、ボーナス役に当選しているが、未だボーナス役に対応する図柄の組合せが停止していない状態(以下、この状態をボーナス当選状態という)を示し、非持越し状態では、ボーナス役に当選していない状態(以下、この状態をボーナス非当選状態という)を示している。
したがって、ボーナス当選状態のゲームにおいて、ボーナス役が当選している状態であっても、当該ゲームでリプレイ役に当選した場合には、ボーナス役に対応する図柄の組合せはリール41に停止させることはできず、リプレイ役に対応する図柄の組合せがリール41に停止することとなり、ボーナス役に当選した状態が以降のゲームにおいて持ち越されることとなる。
図4に示す「配当テーブル」は、各当選役と、各当選役に入賞した場合のメダル払出数とを規定している。
図4に示すように、「共通ベル」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、15枚のメダルが払い出される。
また、「押し順ベル1~6」の当選時に、正解押し順で停止ボタン5a~5cを操作して対応する図柄の組合せが停止した場合には、15枚のメダルが払い出される。
一方、「押し順ベル1~6」の当選時に、不正解押し順で停止ボタン5a~5cを操作したときには、対応する図柄の組合せが停止されず、押し順ベルこぼし目が停止し、規定枚数のメダルは払い出されない。例えば、1枚のメダルが払い出される。
また、「スイカ」に対応する図柄の組合せが停止表示した場合には、3枚のメダルが払い出される。
また、「通常リプレイ」、チェリー役に対応する図柄の組合せの停止表示により、次ゲームにおいてメダルの投入を行うことなく、再遊技が可能な状態となる。
なお、本実施形態では、ベット数に関わらずメダルの払い出し数を同数としているが、ベット数に応じてメダルの払い出し数を異ならせてもよい。
また、各役に対応する図柄の組合せが停止表示した場合に払い出されるメダルの数は、上記した枚数以外でもよい。
次に、図5を参照して、各役の当選確率について説明する。
図5は、ボーナス役に関わる各状態(ボーナス非当選状態、ボーナス当選状態、ボーナス状態)でのゲーム実行時において、各役の抽選に用いられる内部抽選テーブルを示している。
また、図5に示す内部抽選テーブルは、3ベットゲームにおける各当選役の当選確率を示しており、確率設定手段により設定された設定値が設定1の場合を示している。
内部抽選テーブルは、主制御部10による内部抽選処理において取得する乱数値の取得範囲(個数)を65536個とし、そのうちの当たり値(当選)の個数を各々示している。
設定値に応じて当選確率が変動する当選役として、例えば、「チャンス目」、「スイカ」、「弱チェリー」、「強チェリー」、「通常リプレイ」があり、これらのうち「通常リプレイ」は、高設定である程、当選確率が低くなるように設定され、「通常リプレイ」以外の当選役は、高設定である程、当選確率が高くなるように設定されている。
これら以外の当選役は、設定値に応じて当選確率が変動しない当選役として設けられており、全ての設定値で同一の当選確率に設定されている。
また、各当選役に当選した以外の乱数値が抽出された場合に、抽選結果が「ハズレ」となり、設定値に応じて当選確率が変動するように設定されている。
「押し順ベル1~6」の各々は、ボーナス非当選状態及びボーナス当選状態において、当選確率が7280/65536で設定されている。
「共通ベル」は、ボーナス非当選状態及びボーナス当選状態において、当選確率が1760/65536で設定されている。
「チャンス目」は、ボーナス非当選状態及びボーナス当選状態において、当選確率が256/65536で設定されている。また、ボーナス状態において、当選確率が65536/65536で設定されている。すなわち、ボーナス中は、「チャンス目」のみが当選する。
「スイカ」は、ボーナス非当選状態及びボーナス当選状態において、当選確率が900/65536で設定されている。「弱チェリー」は、ボーナス非当選状態及びボーナス当選状態において、当選確率が1000/65536で設定されている。「強チェリー」は、ボーナス非当選状態及びボーナス当選状態において、当選確率が80/65536で設定されている。
「通常リプレイ」は、ボーナス非当選状態において当選確率が8870/65536、ボーナス当選状態において当選確率が17860/65536で設定されている。
また、「ハズレ」は、ボーナス非当選状態において当選確率が2437/65536、ボーナス当選状態において当選確率が0/65536で設定されている。
また、高設定である程、レア役の当選確率が高くなるように設定されているが、これに限らず、一部のレア役のみ高設定である程、当選確率が高くなるように設定してもよく、又は、低設定である程、レア役の当選確率が高くなるようにしてもよい。
また、「押し順ベル」や「共通ベル」等のレア役以外の当選役についても、高設定である程、当選確率が高くなるように設定してもよく、又は、低くなるように設定してもよい。
各遊技状態は、主制御部10が遊技制御手段として動作することにより、それぞれの遊技状態に制御(以下、移行ともいう)される。
まず、図6を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1が有するRT状態(以下、単にRTともいう)について説明する。
本実施形態に係るスロットマシン1は、RT状態として、RT0、RT1、RT2を有している。なお、本実施形態のRT状態は、3つであるが、2つ以下又は3つ以上であってもよい。
また、RT0は、3ベットゲーム中のボーナスの当選を契機として終了し、RT1に移行する(図6の矢印a)。
このように、RT0は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナスに当選しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
すなわち、RT1は、ボーナスに当選してからボーナスが入賞するまで継続するようになっており、RT1では、ボーナス当選状態で遊技が進行される。
このように、RT1は、予め遊技期間の定められた有限の遊技状態ではなく、ボーナス役が入賞しない限り、他の遊技状態に移行しない無限の遊技状態(無限RT)となっている。
RT2は、ボーナス状態であり、3ベットでゲームが行われ、図5に示すように「チャンス目」のみが当選可能な状態である。すなわち、RT2(ボーナス状態)では、実際に増加するメダルの純増枚数は「0枚」であり、遊技者は、メダルの増加を期待することができないようになっている。
そして、RT2は、メダルの払い出し数が所定数(例えば、60枚)に達すると終了し、RT0に移行する。
RT0において「ボーナス」に当選した場合には、このボーナス当選ゲームでのみ、ボーナスに入賞可能ではあるものの、「ボーナス」に当選したことが報知されないため、遊技者は、基本的に、ボーナスに対応する図柄の組合せを停止表示させることが困難である。
そのため、ボーナス当選ゲームの次ゲームから、「ボーナス」当選の権利を持ち越した状態で、RT1(ボーナス当選状態)へ移行することになる。
また、RT1中は、ボーナスの入賞が可能な「ハズレ」に当選しないため(図5参照)、ボーナスには入賞しないようになっている。
このようなことから、本実施形態に係るスロットマシン1は、基本的に、RT1からRT2へ移行することはなく、一旦、RT0からRT1に移行した場合には、スロットマシン1のシステムリセットが行われない限り、RT1に制御された状態で遊技が進行するようになっている。
なお、これに限らず、RT1中に、「ハズレ」に所定確率(例えば、1/200の確率)で当選可能とし、「ハズレ」の当選を契機に、RT1中にボーナスに入賞可能にしてもよい。
本実施形態のスロットマシン1は、「押し順ベル1~6」に関する遊技状態として、AT(アシストタイム)の状態を発生可能となっている。
ATは、「押し順ベル1~6」に当選すると、副制御部20が表示器8等を制御することにより、停止ボタン5に対する押し順や目押しの目安となる図柄等を報知する制御を行うことで、対応する図柄の組合せを停止可能に報知する遊技状態である。このため、AT中は、非AT中に比べて出玉スピードが速くなる。
本実施形態では、ATで制御されている期間をAT状態としている(図7参照)。
なお、本実施形態では、表示器8、ナビランプ12、スピーカ9等の報知手段によって押し順がナビゲートされることを「押し順ナビ」ともいう。
非AT状態は、各ゲームの内部抽選処理の当選結果が「押し順ベル1~6」であっても、停止ボタン5の押し順が報知されない。このため、遊技者は、操作した停止ボタン5の操作順序が、偶然に当選した「押し順ベル1~6」に対応する押し順と一致しない限り、基本的に、当選した「押し順ベル1~6」に対応する図柄の組合せを、停止表示させることができない。詳細は後述するが、本実施形態では、準備状態と通常遊技状態が、非AT状態に制御される遊技状態である。
このため、スロットマシン1の遊技性は、遊技者がAT状態に長時間滞在するような遊技を行うことにより、出玉を増やすといったものになる。
本実施形態に係るスロットマシン1の遊技は、遊技区間として通常区間と有利区間を有する。
具体的には、通常区間は押し順ナビ(特定情報)を報知不能な遊技区間であり、有利区間は押し順ナビ(特定情報)を報知可能な遊技区間である。
そして、主制御部10が区間制御手段として動作することにより、通常区間と有利区間との移行の制御を行うようになっている。
また、後述する「有利区間から通常区間への移行条件」が成立した場合には、有利区間から通常区間に突入する。
したがって、通常区間は、常に非AT状態に制御されており、本実施形態では、「準備状態」が通常区間に区分される。
なお、有利区間移行役は、ベル役及びレア役以外の当選役としてもよい。
また、その他の条件(所定の当選役に対応する図柄の組合せの停止表示、所定の当選役に対応しない図柄の組合せの停止表示(押し順ベルこぼし目など))の成立を契機に通常区間から有利区間に移行するようにしてもよい。
通常区間から有利区間に移行した場合には、非AT状態に維持され、この有利区間中の非AT状態においてAT状態への移行抽選が行われる。
・AT状態終了後の次の移行先として「通常区間」が選択された場合
AT状態のゲーム数(AT中ゲーム数)を消化した際に実行される後述の「区間移行抽選(有利区間)」において、移行先として「通常区間」が選択された場合には、有利区間が終了して通常区間に移行する(図7の矢印g)。
・天井ゲーム数に到達した場合
通常遊技状態において、後述の「天井ゲーム数」に到達した場合には、有利区間が終了して通常区間に移行する(図7の矢印e)。
・有利区間リミッタに到達した場合
有利区間中に、有利区間リミッタに到達した場合には、有利区間が終了して通常区間に移行する(図7の矢印h)。
有利区間リミッタとは、「有利区間中に実行されたゲーム回数が、上限回数(リミッタ)に到達したこと」、又は、「有利区間中の獲得枚数(差枚数)が、上限枚数(リミッタ)に到達したこと」の何れかの条件を満たすことである。
また、有利区間中に所定の当選役(通常区間移行役)に当選したことを契機に、通常区間に移行するようにしてもよい。例えば、押し順に応じて停止表示される図柄の組合せが異なる当選役である「押し順リプレイ」を設け、この押し順リプレイの当選を契機に、正解押し順に従って停止ボタン5a~5cが操作された場合には、有利区間が終了して通常区間に移行するようにしてもよい。
なお、興趣の低下を防止するために、実際にメダルの増加が見込める状態中のみ点灯させるようにしてもよい。例えば、通常遊技状態中は、有利区間ランプ13を点灯しないようにしてもよい。
有利区間中は、主制御部10が計数手段として動作することにより、以下に示すカウンタに関する情報をRAMに記憶する。
・カウンタA…有利区間中のゲーム回数の計数値
・カウンタB…有利区間中の獲得枚数(差枚数)の計数値
・カウンタC…AT状態中の獲得枚数(差枚数)の計数値
・カウンタD…天井ゲーム数の計数値
具体的には、主制御部10は、通常区間から有利区間に移行すると、有利区間中に実行したゲーム回数の計数(カウンタA)と、獲得したメダル枚数の計数(カウンタB)を開始し、カウンタAの示す値が「1500」に到達、又は、カウンタBの示す値が「2400」に到達した場合に、有利区間を強制的に終了する。
カウンタCは、AT状態中に獲得したメダル枚数を計数するカウンタであり、主制御部10は、非AT状態からAT状態に移行すると計数(カウンタC)を開始する。
具体的には、主制御部10は、後述する「天井ゲーム数抽選」において決定した天井ゲーム数をカウンタDにセットし、この天井ゲーム数(カウンタD)を後述する「天井ゲーム数減算抽選」において決定した「減算ゲーム数」で減算することで、計数する。
そして、主制御部10は、カウンタDの示す値が「0」に到達した場合に、有利区間を強制的に終了する。
なお、主制御部10は、上記以外にも、カウンタに関する情報をRAMに記憶しており、例えば、AT状態中に消化したゲーム回数等を計数し、記憶している。
また、各カウンタの値は、有利区間が終了した場合に消去される(初期化される)。
次に、図7を参照して、本実施形態に係るスロットマシン1の各遊技状態と、各遊技状態の遷移及び各遊技状態に基づくゲーム性について説明する。
なお、主制御部10は、通常区間及び有利区間の移行制御と、RT0~RT2間の移行制御と、図7に示す各遊技状態間の移行制御とを、独立して行うことができる。ただし、前述したように、本実施形態の遊技は、基本的に、RT1で行われるため、各遊技状態の遊技は、基本的に、RT1に滞在した状態で行われる。
以下、特に説明がない場合には、各遊技状態から他の遊技状態への移行タイミングは、基本的に、移行条件が成立した遊技の第3リール停止操作後(若しくは、メダルの払い出し終了後)である。なお、これに限定されず、移行条件の成立後、次ゲームから移行してもよい。
準備状態は、上述したように通常区間に区分されるため、スロットマシン1におけるシステムリセットが実行された場合、設定値が変更(設定値の打ち直しも含む)された場合に滞在する。
また、上述した「有利区間から通常区間への移行条件」が成立した場合、準備状態に突入する(図7の矢印e、g、h)。
準備状態の終了は、内部抽選処理により有利区間移行役に当選(有利区間移行条件が成立)した場合に、CZ又は通常遊技状態へ移行することで終了する(図7の矢印a、d)。
すなわち、準備状態の滞在期間は極めて短く、遊技中は、ほぼ準備状態以外の遊技状態に滞在することになる。
抽選により決定される移行先としては、例えば、「CZ」と「通常遊技状態」があり、「CZ」に移行する場合には、「CZ1」、「CZ2」、「CZ3」のうち何れかに移行する。詳細は後述するが、「CZ1」~「CZ3」は、「CZ1」<「CZ2」<「CZ3」の関係性に基づいて、AT状態の当選期待度が高くなるように設定されている。
このように、通常区間(準備状態)から有利区間へ移行する場合、有利区間に移行後の序盤の期間(1~10ゲーム)は、遊技者に有利な遊技状態(CZ(高確率状態))に制御される場合がある。
移行先の振り分けは、ボーナス当選状態か否かと、今回ゲームの当選役に基づいて選択される。
例えば、ボーナス非当選状態では、ベル役当選時では、200/256の確率で通常遊技状態に当選し、32/256の確率でCZ1に当選し、16/256の確率でCZ2に当選し、8/256の確率でCZ3に当選するように設定されており、レア役当選時では、160/256の確率でCZ1に当選し、64/256の確率でCZ2に当選し、32/256の確率でCZ3に当選し、通常遊技状態には当選しないように設定されている。
すなわち、本実施形態のスロットマシン1は、通常区間から有利区間へ移行する場合、ボーナス非当選状態である場合よりも、ボーナス当選状態である場合の方が、遊技者に対して有利な遊技状態に移行する可能性が高くなる。
そして、ボーナス非当選状態では、図5に示すように、ボーナスの当選確率(6553/65536)よりも、有利区間移行役(ベル役とレア役)の当選確率(47676/65536)の方が高いため、「ボーナス」に当選しないまま通常区間から有利区間に移行する確率が高い。
そのため、例えば、設定変更等を行ったスロットマシン1において、遊技場の開店直後に、遊技者に対して有利な遊技状態に制御する場合(所謂「モーニング機能」サービスの提供)には、遊技者に過剰な利益が付与されてしまう虞がある。
また、ボーナス役の当選の有無に応じて、遊技者に有利な遊技状態(CZ)への移行確率が変化することとなり、より遊技内容を多彩化でき、興趣性を向上させることが可能となるのである。
すなわち、確率設定手段において設定された設定値以外にも、遊技の進行状態を変化させることが可能となるので、確率設定手段おいて設定された設定値に、ボーナス役の当選に関わる制御内容が加わることとにより、相乗的に遊技内容を多彩化することが可能となる。
さらに、設定されている設定値が高くなるほど、CZ1よりもCZ2が、及びCZ2よりもCZ3が選択される確率が高くなるようにしてもよい。これにより、設定値が高いほど、AT状態の当選期待度が高くなり、設定値に応じて、多彩な遊技が実行可能となるとともに、遊技場と遊技者との間の利益バランスを確実に調整することが可能となる。
天井ゲーム数は、通常遊技状態に移行してからAT状態の抽選が行われるまでの期間に変化を与えるものであり、より詳しくは、遊技状態が通常遊技状態に移行してから準備状態に移行するまでのゲーム数である。
したがって、天井ゲーム数がより少ないものであれば、短い期間で準備状態に移行でき、準備状態を経由してCZに移行することで、AT状態の抽選がより早く実行されることになる。
また、天井ゲーム数は、通常遊技状態において、後述する「天井ゲーム数減算抽選」の結果に基づいて、毎ゲーム、1以上のゲーム数が減算されるようになっている。
主制御部10が、本発明に係る決定手段として動作することで、天井ゲーム数として、長さの異なる複数の期間(50、100、300、500、1000ゲーム)のうち何れかのゲーム数を決定する。
天井ゲーム数の選択は、ボーナス当選状態か否かと、今回ゲームの当選役に基づいて選択がされる。
すなわち、ボーナス当選状態で有利区間に突入した場合には、有利区間中に通常遊技状態に移行した場合、CZに移行するまでの遊技期間が短くなる、所謂「天国ゾーン」に滞在する可能性が高くなる。
一方、ボーナス非当選状態で有利区間に突入した場合には、有利区間中に通常遊技状態に移行した場合、CZに移行するまでの遊技期間が長くなる、所謂「ハマリゾーン」に滞在する可能性が高くなる。
これにより、本実施形態のスロットマシン1は、設定変更等を行っても、ボーナス非当選状態であれば、遊技場の開店直後の遊技において、AT状態の抽選が行われるまでの遊技期間(CZに移行するまでの遊技期間)を長くすることができ、遊技者の利益が著しく大きくなってしまうことを防止することができる。
具体的には、設定値ごとに天井ゲーム数抽選テーブル(通常区間)を設けることで、確率設定手段により設定されている設定値が高いほど、少ない数の天井ゲーム数が決定される確率が高くすることもできる。
例えば、確率設定手段により設定1や設定2(第1設定値)が設定される場合よりも、設定5や設定6(第2設定値)が設定される場合の方が、天井ゲーム数(遊技期間)として短いゲーム数(期間)が決定される確率を高くすることができる。
なお、これに限らず、確率設定手段に設定されている設定値が高いほど、多い数の天井ゲーム数が決定される確率が高くなるようにしてもよい。
また、天井ゲーム数を、ボーナス当選状態か否かと、今回ゲームの当選役に基づいて決定する場合で説明したが、これに限らず、ボーナス当選状態か否かと、今回ゲームの当選役の何れか一方に基づいて天井ゲーム数を決定してもよい。
CZは、非AT状態に制御され、規定ゲーム数(例えば、10ゲーム)を消化するまで(残りゲーム数が「0」になるまで)継続し、この間、AT状態への移行をかけた「AT移行抽選」が行われる遊技状態である。
CZは、「CZ1」、「CZ2」、「CZ3」の3つの種別を有しており、直前の準備状態で決定されたCZの種別に突入する。なお、CZの種別は、2つ以下又は4つ以上設けてもよい。
例えば、CZ1に滞在する場合には、レア役以外の当選役(その他)に当選した場合、5%の確率で当選し、レア役に当選した場合、50%の確率で当選するように設定されている。
CZ2に滞在する場合には、レア役以外の当選役に当選した場合、10%の確率で当選し、レア役に当選した場合、75%の確率で当選するように設定されている。
CZ3に滞在する場合には、レア役以外の当選役に当選した場合、15%の確率で当選し、レア役に当選した場合、100%の確率で当選するように設定されている。
そのため、遊技者は、CZの開始時に、AT状態への移行が最も期待できる「CZ3」に突入することを期待して遊技を行うことになり、CZ中は、レア役に当選することを期待して遊技を行うことになる。
一方、AT状態への移行抽選に当選しないまま、規定ゲーム数(例えば、10ゲーム)を消化した場合には、主制御部10は、CZから通常遊技状態へ移行するように制御する(図7の矢印c)。
また、確率設定手段により設定されている設定値に基づいて、CZ種別ごとのAT当選確率を設けてもよい。例えば、設定されている設定値が高いほど、決定されるAT当選確率が高くなるように設定してもよい。
例えば、レア役の当選を契機に、所定の確率に基づいて、現在のCZ種別を変更(昇格)させるか否かの抽選を行い、当該抽選に当選した場合には、CZ種別を1つ又は2つ上の種別に変更(昇格)させてもよい。例えば、現在のCZ種別がCZ1の場合には、CZ2又はCZ3に昇格させるようにしてもよい。
また、昇格した旨を表示器8で報知することで、AT状態への移行に対する期待度が高まり、遊技の興趣性や遊技者の期待感を向上させることができる。
例えば、レア役の当選を契機に、所定の確率に基づいてゲーム数を上乗せするか否かの抽選を行い、当該上乗せ抽選に当選した場合、所定のゲーム数を残りゲーム数に上乗せすることで、CZの滞在を延長するように制御してもよい。
例えば、CZ1<CZ2<CZ3の関係性に基づいて、ゲーム数が多くなるように設定してもよい。
また、「CZ情報テーブル」では、レア役とレア役以外の当選役(その他)に区分してAT当選確率を設けたが、さらに細分化してAT当選確率を設定してもよい。例えば、「押し順ベル」と「共通ベル」でAT当選確率を異なるようにしてもよく、「弱チェリー」と「強チェリー」でAT当選確率が異なるようにしてもよい。
通常遊技状態は、非AT状態に制御され、AT状態への移行抽選が行われない遊技状態である。
通常遊技状態は、CZの終了後(図7の矢印c)又はAT状態の終了後(図7の矢印f)に突入し、天井ゲーム数を消化するまで(天井ゲーム数が「0」に到達するまで)滞在する。そして、遊技が進行することで、天井ゲーム数が「0」に到達した場合には、準備状態に移行する(図7の矢印e)。
そのため、通常遊技状態は、遊技を続けることで、遊技者の手持ちのメダルが漸次減少する遊技者にとって不利な遊技状態であり、遊技者は、一刻も早く、天井ゲーム数を消化して準備状態に移行することを望みながら遊技を行うことになる。
すなわち、通常遊技状態では、毎ゲーム、当選役に応じて準備状態に移行するまでの期間(天井ゲーム数)を減らすための処理が行われる。
例えば、レア役以外の当選役(その他)に当選した場合には、240/256の確率で「1ゲーム」が当選し、12/256の確率で「5ゲーム」が当選し、1/256の確率で「10ゲーム」、「20ゲーム」、「30ゲーム」が当選するように設定されており、「チャンス目」が当選した場合には、64/256の確率で「10ゲーム」、「20ゲーム」、「30ゲーム」、「50ゲーム」が当選するように設定されており、「強チェリー」が当選した場合には、「20ゲーム」以上が必ず当選するように設定されている。
そのため、レア役に当選した場合には、減算ゲーム数が大きくなるので、天井ゲーム数が終了値に到達するまでの期間が大幅に短縮される。特に、比較的当選確率が低いレア役(例えば、強チェリー)ほど、減算ゲーム数が大きくなり易いので、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。
そして、主制御部10は、遊技が進行することで、通常遊技状態中に天井ゲーム数が終了値(例えば、「0」)に到達したと判断した場合には、遊技状態を準備状態へ移行するように制御する。
このような、遊技状態が通常遊技状態から準備状態(通常区間)に移行するような遊技状況では、少なくとも天井ゲーム数分の遊技が実行された後であるため、「ボーナス」の当選確率(6553/65536)(図5参照)からすると、既にボーナス当選状態である可能性は高い。
そして、上述したように、ボーナス当選状態の準備状態(通常区間)では、有利区間移行役の当選を契機に、高い確率で有利な遊技状態(CZ)に制御されることになる(図8参照)。
なお、本実施形態では、天井ゲーム数が終了値に到達した場合、準備状態に制御されることを想定しているが、これに限らず、AT状態に制御するようにしてもよい。
例えば、CZよりも低い当選確率(例えば、1/512)に基づいて、毎ゲーム、AT状態への移行抽選を実行してもよく、レア役の当選を契機に、所定の確率に基づいてAT状態への移行抽選を実行してもよい。
また、通常遊技状態中に滞在可能な複数のモードを設けることで、滞在するモードに基づいてAT状態への当選確率を異ならせてもよい。
またさらに、通常遊技状態では、所定条件の成立(例えば、規定ゲーム数の経過、レア役に当選した場合の所定の確率)を契機として、CZに移行するように制御してもよい。すなわち、CZと通常遊技状態間を繰り返し移行するように制御してもよい。
例えば、レア役当選時の所定の確率で「準備状態」に当選してもよく、又は、特定役(例えば、「押し順リプレイ」)当選時に必ず「準備状態」に当選するようにしてもよい。この場合、天井ゲーム数が終了値(例えば、「0」)に到達していない場合でも、「準備状態」に移行するようにしてもよい。
すなわち、次回実行される天井ゲーム数減算抽選において決定される天井ゲーム数から、この上回った分のゲーム数を減算してもよい。
これにより、レア役の当選を契機に、多い減算ゲーム数が決定された際に減算ゲーム数が無駄になってしまうことを防ぐことができる。
AT状態は、当選した「押し順ベル1~6」における正解押し順が報知されることで、遊技者にとって有利にゲームを進行可能な遊技状態である。
AT状態の進行管理は、主制御部10により行われ、AT状態の初期移行時に付与された所定数のゲーム(例えば、50ゲーム)を、AT状態を継続可能な残ゲーム数として管理し、毎ゲーム、残ゲーム数が1減算されて、残ゲーム数を消化するまで(「0」になるまで)AT状態が継続される。
具体的には、主制御部10は、図12に示す「上乗せ抽選テーブル」を参照することで、現在の残ゲーム数に、ゲーム数を上乗せするか否かを上乗せ抽選により決定する。
例えば、図12に示すように、「チャンス目」又は「強チェリー」に当選した場合は、必ず、上乗せがされるようになっている。
「チャンス目」に当選した場合には、50/256の確率で「10ゲーム」が当選し、152/256の確率で「30ゲーム」が当選し、32/256の確率で「60ゲーム」が当選し、22/256の確率で「90ゲーム」が当選するように設定されている。
また、比較的当選確率が低いレア役ほど、上乗せ抽選に当選する確率が高くなっていて、さらに、上乗せされるゲーム数が大きくなっているので、遊技者の期待感をより高めることが可能となる。
例えば、AT状態が発生した場合に、そのAT状態中にゲーム数を上乗せする際の抽選確率に影響を与えるATモードを抽選により決定し、その決定されたATモードに応じてゲーム数の上乗せ抽選を行ってもよい。
さらに、ATモードを決定する際に、確率設定手段により設定された設定値に基づいて何れかのATモードを決定してもよい。
また、上乗せ抽選では、ゲーム数の上乗せに代えて、セット数(例えば、30ゲーム/1セット)の上乗せを行うようにしてもよい。
また、上乗せ抽選の契機は、レア役以外の当選役の当選を契機にしてもよく、上乗せゲーム数も任意に設定することができる。
具体的には、主制御部10は、図13に示す「区間移行抽選テーブル(有利区間)」を参照することで、その時点まで遊技していたAT状態中の獲得メダル枚数に基づいて、AT状態終了後の次の移行先を決定する。
例えば、「501枚以上」獲得した場合には、移行先として「有利区間」より「通常区間」が選択される確率が高くなるように設定されている。
より詳しくは、カウンタCの示す値が「501~1000」の場合には、192/256(75%)の確率で「通常区間」が選択され、カウンタCの示す値が「1001~2000」の場合には、224/256(87、5%)の確率で「通常区間」が選択され、カウンタCの示す値が「2001以上」の場合には、256/256(100%)の確率で「通常区間」が選択されるように設定されている。
通常区間(準備状態)に移行後は、有利区間移行役の当選を契機に、上述した「CZ移行抽選(通常区間)」によって「CZ1~CZ3」の何れかが選択されると、準備状態からCZへ移行する。
このような遊技状態がAT状態から準備状態に移行するような遊技状況では、既にボーナス当選状態である可能性が高い。
そして、上述したように、ボーナス当選状態の準備状態では、有利区間移行役の当選を契機に、高い確率でCZに制御されることになる。
これにより、メダルの獲得枚数が多かったAT状態の直後に、準備状態を経由してCZに高い確率で移行するため、連続してAT状態に突入する可能性が高くなり、遊技者に多くの出玉を付与することが可能になる。
この場合、例えば、区間移行抽選(有利区間)において、通常遊技状態とCZが所定の当選確率で何れかが選択されるように設定してもよく、或いは、AT状態中に獲得したメダル枚数に応じて、通常遊技状態とCZの何れかが選択されるように設定してもよい。
この場合、有利区間中の獲得メダル枚数が多いほど、「通常区間」に高い確率で移行するようにしてもよい。
例えば、カウンタBの示す値が「501~1000」の場合には、192/256(75%)の確率で「通常区間」が選択され、カウンタBの示す値が「1001~2000」の場合には、224/256(87、5%)の確率で「通常区間」が選択され、カウンタBの示す値が「2001以上」の場合には、256/256(100%)の確率で「通常区間」が選択されるように設定してもよい。
例えば、カウンタAの示す値が「500以下」の場合には、256/256(100%)の確率で「有利区間」が選択され、カウンタAの示す値が「501~1000」の場合には、128/256(50%)の確率で「通常区間」が選択され、カウンタAの示す値が「1001以上」の場合には、256/256(100%)の確率で「通常区間」が選択されるように設定してもよい。
例えば、AT状態中に獲得したメダル枚数が多い場合は、AT状態の終了後に短い有利区間に制御し、AT状態中に獲得したメダル枚数が少ない場合は、AT状態の終了後に長い有利区間に制御する等にしてもよい。
具体的には、主制御部10は、上述した区間移行抽選(有利区間)において、「通常区間」が選択されなかったと判断した場合(「有利区間」が選択されたと判断した場合)、図14に示す「天井ゲーム数抽選テーブル(有利区間)」を参照して、長さの異なる複数の期間(100、200、300、500ゲーム)のうち何れかのゲーム数を天井ゲーム数として決定する。
天井ゲーム数の選択は、確率設定手段により設定される設定値に基づいて選択される。
具体的には、天井ゲーム数抽選(通常区間)では、最大天井ゲーム数として「1000ゲーム」が設定されているのに対して、天井ゲーム数抽選(有利区間)では、「500ゲーム」が設定されている。
これは、天井ゲーム数抽選(有利区間)が実行されるAT状態の終了時においては、既に、AT状態に移行するまでの遊技期間とAT状態中の遊技期間において、有利区間中のゲーム数をある程度消化している(カウンタAの値が増えている)ため、AT状態の終了時に、「1000ゲーム」等の多い天井ゲーム数が決定されたとしても、この天井ゲーム数を消化する前に、有利区間リミッタ(1500ゲーム)に到達することで有利区間が終了してしまい、決定された天井ゲーム数が無駄になってしまうことを防ぐためである。
なお、これに限らず、天井ゲーム数抽選(通常区間)と同様に、最大で「1000ゲーム」が決定されるように設定してもよく、又は、「500ゲーム」より大きいゲーム数が当選しないように振り分け率を設定してもよい。
すなわち、設定されている設定値が高いほど、AT状態終了後に移行する通常遊技状態では、CZに移行するまでの遊技期間が短くなる、所謂「天国ゾーン」に滞在する可能性が高く、一方、設定されている設定値が低いほど、AT状態終了後に移行する通常遊技状態では、CZに移行するまでの遊技期間が長くなる、所謂「ハマリゾーン」に滞在する可能性が高くなる。
また、設定値が高設定(設定5や設定6)の場合には、「通常区間」が選択される確率が他の設定値よりも高いため、遊技者に高い期待感を与えることが可能となる。
これにより、本実施形態のスロットマシン1では、確率設定手段により設定される設定値に応じて、多彩な遊技が実行可能となるとともに、遊技店と遊技者との間の利益バランスを調整することが可能となる。
また、天井ゲーム数抽選(有利区間)が実行されるAT状態の終了時においては、ボーナス非当選状態である可能性は低いものの、ボーナス当選状態で有利区間移行役に当選した場合の方が、ボーナス非当選状態で有利区間移行役に当選した場合よりも、短い天井ゲーム数(期間)が決定される確率が高くなることが好ましい。
まず、図17を参照して、準備状態(ボーナス非当選状態)→通常遊技状態→準備状態(ボーナス当選状態)→CZの順に遊技状態が遷移する場合について説明する。
ボーナス非当選状態の準備状態では、表示器8において、例えば、現在の遊技状態に対応する演出画像G1が表示され、また、画面右上には、遊技状態画像81が表示される。図17(a)に示す例では、遊技状態画像81には、「準備状態」の文字情報が表示される。
なお、これに限らず、準備状態中は、現在の遊技状態を外見上識別できないようにしてもよい。例えば、準備状態と通常遊技状態において、同じ演出画像を表示してもよい。
また、画面右下には、次に移行する遊技状態を示唆する移行先画像85が表示される。
移行先画像85は、顔画像の表情に応じて示唆する遊技状態が異なり、例えば、笑い顔の場合には、遊技者にとって有利な遊技状態(CZや準備状態)への移行を示唆しており、泣き顔の場合には、遊技者にとって不利な遊技状態(通常遊技状態)への移行を示唆している。
図17(b)では、移行先画像85には、泣き顔の画像が表示されているため、「通常遊技状態」への移行を示唆している。
すなわち、有利区間移行役の当選を契機に実行されるCZ移行抽選(通常区間)において、「通常遊技状態」が選択されたことを示しており、これにより、遊技者は、通常区間から有利区間に移行したことを認識することができ、また、次の移行先が遊技者に不利となる遊技状態(通常遊技状態)であることを認識することができる。
また、画面左下には、通常遊技状態中の残り遊技期間を示唆する天井ゲーム数画像82が表示される。
そのため、この天井ゲーム数画像82に表示される値も、カウンタDの値に対応して表示がされる。例えば、カウンタDの値が「0」に到達した場合には、天井ゲーム数画像82も「0」に到達するような表示がされる。
例えば、天井ゲーム数として「300ゲーム」が決定されている場合であっても、天井ゲーム数画像82には、最大天井ゲーム数「1000ゲーム」が表示される。
すなわち、天井ゲーム数抽選(通常区間)において決定された天井ゲーム数に関わらず、最大天井ゲーム数である「1000ゲーム」が表示されるようになっている(図17(c)参照)。
これにより、通常遊技状態の開始時には、遊技者に対して通常遊技状態の残りのゲーム数が明確に認識できないようになっている。
そのため、遊技者に天井ゲーム数を予測させることができ、遊技の興趣性を向上させることが可能となる。また、通常遊技状態に突入後、遊技者が遊技を止めてしまうことを防止することができる。
図17(d)に示す例では、「10ゲーム」の減算ゲーム数が決定された場合を示しており、この減算ゲーム数分だけ天井ゲーム数が減算されて表示が更新されている(990ゲーム)。
このとき、天井ゲーム数画像82に表示されている値が、カウンタDの値とは異なる数値が表示されている場合には、強制的に「0」になるような表示制御が行われる。
例えば、カウンタDの値が「5」であり、天井ゲーム数画像82の値が「200G」である場合、減算ゲーム数として「5」以上が決定された場合には、減算ゲーム数画像86には「-200G」が表示され、天井ゲーム数画像82には「0」が表示される。
このように、カウンタDの値が「0」に到達した場合には、天井ゲーム数画像82も強制的に「0」に到達するような表示がされる。
なお、これに限らず、天井ゲーム数画像82にカウンタDの値を、そのまま表示してもよい。また、天井ゲーム数画像82にカウンタDの値を表示するか否かの抽選を行い、当該抽選に当選した場合のみ、天井ゲーム数画像82に表示してもよい。
図17(f)に示す例は、現時点までの遊技において「ボーナス」に当選し、「ボーナス」当選の権利を持ち越しているボーナス当選状態の準備状態を示している。
なお、ボーナス当選状態の準備状態(図17(f))と、ボーナス非当選状態の準備状態(図17(a))の表示態様を異なるものとしているが、同様の表示態様としてもよい。
図17(g)では、移行先画像85には、笑い顔の画像が表示されているため、「CZ」への移行を示唆している。
すなわち、CZ移行抽選(通常区間)において、「CZ」が選択されたことを示しており、遊技者は、次の移行先が遊技者に有利となる遊技状態(CZ)であることを認識することができる。なお、図17(g)に示す例では、「CZ1」が当選している場合を例示している。
また、画面左下には、CZ1中の残り遊技期間を示唆するCZゲーム数画像87が表示される。
図18(a)は、前述の図17(h)と同じ遊技状態(CZ1)を示している。
CZ1中に、AT状態への移行抽選に当選すると、表示器8には、AT状態の発生が報知される(図18(b))。例えば、「AT突入」の文字画像等が表示される。
なお、AT状態への移行抽選に当選した場合には、当選したゲームでAT状態の発生を報知してもよく、又は、遊技者に対してAT状態への当選の期待感を高めるために、所定ゲーム数(例えば、10ゲーム)の前兆演出を実行した後に報知してもよい。
また、AT状態への当選契機となるレア役に当選したものの、AT状態への移行抽選に当選しなかった場合にも同様に、所定ゲーム数(例えば、8ゲーム)のガセ前兆演出を実行してもよい。
また、画面左上には、AT状態中に獲得したメダル枚数83が表示され、画面左下には、AT状態中の消化ゲーム数と残ゲーム数を示すAT中ゲーム数84が表示される(図18(c))。
図18(d)に示す例では、上乗せゲーム数として「60ゲーム」が当選した例を示しており、AT中ゲーム数84が110ゲームに増加していることを示している。
例えば、今回のAT状態中に獲得したメダルの総数(総獲得枚数)や、実行したゲーム回数の合計(総ゲーム数)等が表示される。また、画面右下には、移行先画像85が表示される。
図18(e)に示す例では、移行先画像85には、笑い顔の画像が表示されているため、遊技者に有利となる遊技状態(準備状態)への移行を示唆している。
すなわち、AT状態の終了時に実行される区間移行抽選(有利区間)において、「通常区間」が選択されたことを示している。
準備状態において、有利区間移行役に当選すると、「移行完了!」の文字画像が表示され、画面右下には、移行先画像85が表示される(図18(g))。
図18(g)に示す例では、移行先画像85には、笑い顔の画像に加えて、手を挙げた画像が表示されていることから、「CZ」への移行を示唆するとともに、当選期待度の高いCZ種別に移行することを示唆している。
すなわち、CZ移行抽選(通常区間)において、「CZ3」が選択されたことを示している。
また、画面左下には、CZ3中の残り遊技期間を示唆するCZゲーム数画像87が表示される。
なお、図18(h)の演出態様は、図18(a)と比較して、表示器8において、AT状態への当選期待度が高いことを示唆する賑やかな演出が実行されている。
本実施形態に係るスロットマシン1は、次に示すような変形例とすることもできる。
上述の実施形態では、「CZ移行抽選(通常区間)」において、ボーナス当選状態で有利区間移行役に当選した場合の方が、ボーナス非当選状態で有利区間移行役に当選した場合よりも、有利な遊技状態(例えば、CZ)に高い確率で移行する場合で説明したが、これに限らず、ボーナス非当選状態で有利区間移行役に当選した場合の方が、ボーナス当選状態で有利区間移行役に当選した場合よりも、有利な遊技状態(例えば、CZ)に高い確率で移行するようにしてもよい。
例えば、ボーナス非当選状態では、ベル役当選時では、20/256の確率で通常遊技状態に当選し、156/256の確率でCZ1に当選し、48/256の確率でCZ2に当選し、32/256の確率でCZ3に当選するように設定し、レア役当選時では、64/256の確率でCZ1に当選し、160/256の確率でCZ2に当選し、32/256の確率でCZ3に当選し、通常遊技状態には当選しないように設定することができる。
その結果、遊技店の開店直後に遊技した遊技者に対して、より期待感の高い遊技を行わせることが可能となり、遊技場の開店直後から、遊技者が、当該スロットマシン1を遊技するようになるため、スロットマシン1の稼働率を上げることができる。
例えば、ボーナス非当選状態では、ベル役当選時では、16/256の確率で「50ゲーム」が当選し、32/256の確率で「100ゲーム」が当選し、64/256の確率で「300ゲーム」が当選し、80/256の確率で「500ゲーム」が当選し、64/256の確率で「1000ゲーム」が当選し、レア役当選時では、64/256の確率で「50ゲーム」が当選し、64/256の確率で「100ゲーム」が当選し、128/256の確率で「300ゲーム」が当選し、「500ゲーム」及び「1000」は当選しないように設定されている。
そのため、遊技場の開店直後の遊技において、AT状態の抽選が行われるまでの遊技期間を短くすることができ、遊技者に対して有利な遊技状態に制御するサービスを提供することができる。
その結果、遊技場の開店直後から、遊技者が、当該スロットマシン1を遊技するようになるため、スロットマシン1の稼働率を上げることができる。
これにより、メダルの獲得枚数が少なかったAT状態の直後に、連続してAT状態に突入する可能性が高くなり、遊技の興趣を高めることができる。
また、これに代えて、有利区間中の獲得メダル枚数が少ないほど、準備状態(通常区間)に移行するようにしてもよく、又は、有利区間中の消化ゲーム数が少ないほど、準備状態(通常区間)に移行するようにしてもよい。この場合にも、同様の効果を奏することができる。
例えば、通常遊技状態中の今回ゲームで当選した当選役に基づいて、遊技者に付与するポイント数を抽選により決定し、このポイント数の累積値が上限値に到達した場合には、通常遊技状態から準備状態へ移行するようにしてもよい。
また、これに限らず、例えば、小役当選回数、メダルの獲得枚数、メダルの払出数、メダルの差枚数(投入メダルと払出メダルの差分)等の少なくとも1つを用いることで、これらの値が通常遊技状態中に上限値に到達した場合には、通常遊技状態から準備状態へ移行するようにしてもよい。
例えば、通常遊技状態中に、強チェリーのみの当選を契機に、所定の確率でATへの移行抽選を行うようにしてもよい。また、現在スロットマシン1に設定されている遊技設定値が高設定であるほど、当選確率が高くなるようにしてもよい。
すなわち、天井ゲーム数の減算(カウンタDの計数)をCZ中にも行ってもよい。
また、CZ中は、毎ゲーム固定のゲーム数(例えば、1ゲーム)が減算されるようにしてもよい。
すなわち、ボーナス非当選状態で通常区間から有利区間に移行した場合には、遊技者に有利な遊技状態(CZ)への移行確率を低くすることで、スロットマシン1の設定変更等を行った際に滞在するボーナス非当選状態において、遊技者に有利な遊技状態へ移行してしまう可能性を低減させることができる。
これにより、スロットマシン1の設定変更等を行っても、遊技者に過度な利益が付与されることを防止することができ、遊技者の射幸心を過度に煽ってしまうことを防止することができる。
そして、この有利区間の序盤でAT状態に当選した場合には、その後、有利区間に滞在し続けることで有利区間リミッタに到達した際には、1500ゲームを消化する前に2400枚を獲得することができ、遊技者に多くの出玉を付与することが容易となり、遊技の興趣を高めることができる。
この遊技機においては、設定変更等を行うと、遊技者に有利な遊技状態へ移行するため、遊技場の利益を考慮すると、遊技場の管理者は気軽に設定変更を行うことができなかった。
また、設定変更等を行うことで、遊技者に過度な利益が付与されてしまう虞があり、遊技者の射幸心を過度に煽ってしまう虞があった。
このように、本実施形態のスロットマシン1によれば、従来の遊技機が改善すべきこのような課題の全部又は一部などを解決することができる。
本実施形態では、ATを管理可能な値としてゲーム数を用いているが、これに限らず、例えば、押し順ナビの発生回数、小役当選回数、メダルの獲得枚数、メダルの払出数、メダルの差枚数(投入メダルと払出メダルの差分)等の少なくとも1つで管理するようにしてもよい。
また、本実施形態では、AT状態中は、ゲーム数減算方式を適用する場合で説明したが、これに限らず、ゲーム数加算方式としてもよい。ゲーム数加算方式は、1ゲームごとに、ゲーム数を加算していき、この加算されたゲーム数が残りゲーム数に到達した場合に特定遊技状態が終了する。
例えば、特化ゾーン中は、他の遊技状態よりも、上乗せ確率を高めたり、多数のゲーム数を上乗せしたり等の制御が行われるようにしてもよい。
また、各種テーブルに係る当選確率は、前述した値に限らず、任意に設定変更することができる。
また、反対に、副制御部20が表示器8等において演出を実行する手段として動作を行ったが、主制御部10がその一部又は全部を行い、主制御部10が各種手段として動作することもできる。
また、メダル、遊技球等の現物の遊技媒体を用いることなく、データ形式の擬似遊技媒体を用いてゲームを実行可能な、いわゆる封入式遊技機にも、本発明を適用することができる。
5 停止ボタン(操作手段)
8 表示器(報知手段)
10 主制御部(抽選手段、遊技制御手段、区間制御手段、判定手段、決定手段、遊技期間更新手段、計数手段)
Claims (2)
- 遊技価値の付与に関する抽選を実行可能な抽選手段と、
第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、当該第1遊技状態よりも有利な第3遊技状態と、を含む複数の遊技状態の中から何れかの遊技状態に制御可能な遊技制御手段と、
停止操作に関する情報である特定情報を報知可能な報知手段と、
前記特定情報を報知不能な通常区間と、前記特定情報を報知可能な有利区間と、に制御可能な区間制御手段と、
前記有利区間における差遊技価値数を計数可能な計数手段と、
を備え、
前記抽選手段は、
次の遊技に持越し可能な抽選結果である特定抽選結果を抽選により決定可能であり、
前記区間制御手段は、
前記通常区間において、有利区間移行条件が成立した場合、前記有利区間に移行させる制御を実行可能であり、
前記計数手段により計数された計数結果が第1差遊技価値数である場合よりも、当該第1差遊技価値数よりも少ない差遊技価値数を示す第2差遊技価値数である場合の方が、前記第3遊技状態の終了後において、高い確率で前記有利区間を継続させることが可能であり、
前記遊技制御手段は、
前記特定抽選結果が持ち越している状態である持越し状態で前記有利区間に移行した方が、前記特定抽選結果が持ち越していない状態である非持越し状態で前記有利区間に移行するよりも、高い確率で遊技状態を前記第2遊技状態に制御可能である
ことを特徴とする遊技機。 - 遊技価値の付与に関する抽選を実行可能な抽選手段と、
第1遊技状態と、当該第1遊技状態よりも有利な第2遊技状態と、を含む複数の遊技状態の中から何れかの遊技状態に制御可能な遊技制御手段と、
停止操作に関する情報である特定情報を報知可能な報知手段と、
前記特定情報を報知不能な通常区間と、前記特定情報を報知可能な有利区間と、に制御可能な区間制御手段と、
前記第1遊技状態に継続して制御される遊技期間を、長さの異なる複数の期間のうち、何れかを決定可能な決定手段と、
を備え、
前記抽選手段は、
次の遊技に持越し可能な抽選結果である特定抽選結果を抽選により決定可能であり、
前記区間制御手段は、
前記通常区間において、有利区間移行条件が成立した場合、前記有利区間に移行させる制御を実行可能であり、
前記遊技制御手段は、
前記特定抽選結果が持ち越している状態である持越し状態で前記有利区間に移行した方が、前記特定抽選結果が持ち越していない状態である非持越し状態で前記有利区間に移行するよりも、高い確率で遊技状態を前記第2遊技状態に制御可能であり、
前記決定手段は、
前記持越し状態で前記有利区間に移行した方が、前記非持越し状態で前記有利区間に移行するよりも、前記遊技期間として短い期間を決定する確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
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