JP4426350B2 - 潤滑剤組成物およびトリアジン環含有化合物 - Google Patents

潤滑剤組成物およびトリアジン環含有化合物 Download PDF

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Description

本発明は、機械的摩擦摺動部に供給される潤滑剤組成物およびそれに用いられるトリアジン環含有化合物の技術分野に属し、より詳細には、極圧下における低摩擦特性および耐摩耗性、ならびにその効果の持続性に優れる潤滑剤組成物およびそれに用いられるトリアジン環化合物の技術分野に属する。
潤滑剤に求められる性能は、広い温度範囲および広い圧力範囲において、機械的摩擦摺動部の摩擦係数を低下することができ、さらにその効果ができるだけ持続することである。また、潤滑剤には、摩擦摺動部材間の潤滑性を向上させるという効果だけでなく、それによって摩擦摺動部材自体に耐磨耗性が付与できることも望まれる。エンジンオイル等の潤滑油の、摩擦摺動部における摩擦係数の低減効果およびその長寿命化は、機械駆動のための燃費の向上、すなわちエネルギーの節約に直結する。エンジンオイルの長寿命化は、廃オイル量の低減のみならず、CO2排出量の低減をも可能とするので、近年注目されている環境適合性の面でも好ましい。また、産業機械系の摺動部の中でも、特に苛酷な摩擦条件で摺動する軸受やギヤなどでは、従来の潤滑油やグリースなどの潤滑剤を用いた場合、潤滑条件が苛酷になると、潤滑剤が膜切れや焼付けを起こし、摩耗傷のために、所望の低摩擦係数を得られなくなる場合がある。その結果、装置の信頼性を損ねることがあり、特に装置を小型化した場合に、摺動部の摩擦条件が過酷化する傾向になり、装置の小型化の妨げにもなっていた。従って、苛酷な条件においても、摩耗や焼付きを生じず、装置の信頼性を向上させることができ、さらに装置の小型化に寄与することができるような省エネルギーな潤滑剤が望まれている。
ところで、従来、潤滑剤としては、一般的には、潤滑剤基油を主成分とし、これに有機化合物等の潤滑助剤を配合したものが用いられる。特に近年では、有機モリブデン化合物が、潤滑助剤として注目されている。有機モリブデン化合物は、機械装置の摺動部が、高温、高速または低速、高負荷、小型軽量化など、苛酷な摩擦条件で運動している場合も、なお耐摩耗性、極圧性(耐荷重性)、低摩擦特性などの性能に優れ、通常圧での流体潤滑条件より高圧下、即ち境界潤滑条件において効果的に潤滑性能を発揮できる素材として注目されている。
しかし、有機モリブデン化合物は、激しい摩擦条件下でも優れた潤滑効果を奏する、優れた素材ではあるが、潤滑油中にはモリブデンおよび亜鉛といった重金属、容易に酸化されて潤滑油のみならず摺動部材そのもの、さらには環境にも悪影響を及ぼす硫黄酸化物のもととなる硫化物、および河川や海を富栄養化してしまうリン酸がかなり含まれていて、環境適合性の点からは明らかに好ましくない。さらに、摺動面に形成される酸化/硫化モリブデン被膜は、摩擦で徐々に削り取られ、新たな被膜を形成するため、その元となる有機モリブデン化合物や有機亜鉛化合物のいずれかが不足すると急激にその効果を失う。しかし、有機モリブデン化合物および有機亜鉛化合物を増量すると、その皮膜が削られることによって副生される副生物が系内に増え、摺動機械そのものに悪影響を及ぼすため、増量することは有効ではなく、前記有機モリブデン化合物を利用した系では、潤滑剤の長寿命化による燃費改善等の効果はあまり期待できないのが実状である。この様に、従来の潤滑剤は、重金属元素、リン酸化合物および硫化物等の環境有害物質または環境汚染物質を含むことなく、潤滑剤としての優れた性能を示すとともに、その性能を長期的に維持できる材料は、未だに提供されていない。
ところで、トリアジン構造を有する化合物を主成分とする潤滑剤組成物が、環境適合性あるいは潤滑剤の長寿命化による燃費改善に優れ、摩擦係数の低減剤、極圧剤または磨耗防止剤として有用な潤滑性能示すことが知られている(特許文献1参照)。
潤滑剤は多様な性能が要求され、しかも、近年、種々の機械の高性能化、苛酷な使用条件などに伴い、さらなる高度な性能が要求されてきている。
特開2002−69472号公報
本発明は前記諸問題に鑑みなされたものであって、従来の潤滑剤基油と混合した形態のみならず、潤滑剤基油を混合しない形態でも、優れた潤滑剤性能を示す潤滑剤組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、摺動面において低摩擦性および耐摩耗性を長期的に維持できる、特に極圧下においても、低摩擦性および耐摩耗性を長期的に維持できる潤滑剤組成物を提供することを課題とする。さらに、本発明は、環境適合性に乏しい重金属元素、リン酸基および硫化物を排除することにより、長寿命化および環境適合性を両立し得る潤滑剤組成物を提供することを課題とする。また、本発明は、新規なトリアジン環含有化合物、特に、従来の潤滑剤基油と混合した形態のみならず、潤滑剤基油を混合しない形態でも、優れた潤滑剤性能を示す新規なトリアジン環含有化合物を提供することを課題とする。
本発明者らは、前記従来技術の問題点を解決するために鋭意研究した結果、特定の官能基部分構造を有する化合物が、優れた潤滑性能を示すとの知見を得、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
[1] 下記一般式(1)で表される化合物を含有する潤滑剤組成物。
Figure 0004426350
(式中、Dはm個の側鎖と結合可能な環状の基を表し、Xは各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表し、Rは各々独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。但し、m個のRのうち少なくとも1つは、エステル結合を含む。mは2〜11の整数を表す。)
[2] Dが5〜7員環構造の複素環残基である[1]に記載の潤滑剤組成物。
[3] 上記一般式(1)が下記一般式(2)で表される[1]または[2]の潤滑剤組成物。
Figure 0004426350
(式中、X1、X2およびX3は各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表し、R11、R12およびR13は各々独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表すが、R11、R12およびR13のうち少なくとも1つはエステル結合を含む。)
[4] 上記一般式(1)が下記一般式(3)で表される[1]〜[3]のいずれかの潤滑剤組成物。
Figure 0004426350
(式中、X21、X22およびX23は、各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表し、R21、R22およびR23は各々独立に置換基を表し、R21、R22およびR23のうち少なくとも1つはエステル結合を含む。a21、a22およびa23は各々独立して1〜5の整数を表す。)
[5] 前記一般式(2)で表されるトリアジン環含有化合物。
[6] 前記一般式(3)で表されるトリアジン環含有化合物。
[7] 前記R21、R22およびR23のうち少なくとも1つが、下記一般式(4)で表される基である[6]のトリアジン環含有化合物。
Figure 0004426350
(式中、L01はアルキレン基、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表し、二価の連結基は置換基を有していてもよい。R01は炭素原子数が1〜30の置換もしくは無置換のアルキル基を表し、pおよびqは各々整数を表す。)
[8]前記R21、R22およびR23のうち少なくとも1つが、下記一般式(5)で表される基である[6]のトリアジン環含有化合物。
Figure 0004426350
(式中、R01は炭素原子数が1〜30の置換もしくは無置換のアルキル基を表し、mおよびnは各々整数を表す。)
[9]前記R21、R22およびR23のうち少なくとも1つが、下記一般式(6)で表される基である[6]のトリアジン環含有化合物。
Figure 0004426350
(式中、R25、は置換基を表す。a24は1〜5の整数を表す。)
本発明によれば、機械的摩擦摺動部において、耐摩耗性、極圧性および低摩擦特性に優れ、実用的な潤滑組成物が提供することができる。また、本発明によれば、潤滑剤基油と混合した形態のみならず、潤滑剤基油を混合しない形態でも、優れた潤滑剤性能を示す潤滑剤組成物を提供することができる。さらに、新規でかつ有用なエステル基含有の本発明の化合物は、広い温度域においても優れた潤滑性能を示す。
発明の実施の形態
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の潤滑剤組成物は、環状の基と、該環状の基に結合したm個(mは2〜11)の側鎖とを有する化合物を含む。前記m個の側鎖のうち少なくとも一つは、エステル結合を含む。前記化合物は、単独でも潤滑剤としての優れた性能を有するので、本発明の組成物は前記化合物のみからなっていてもよい。また、本発明の組成物は、潤滑剤基油等の基材に前記化合物は添加した態様であってもよく、該態様においては、前記化合物は潤滑剤基油に添加されることによって、その潤滑剤性能の向上に寄与する。
前記化合物の側鎖のうち少なくとも一つはエステル結合を含むが、該側鎖は、下記一般式(4a)または一般式(4b)で表される基を含んでいるのが好ましい。なお、以下の式中、左側(−X0)が環状の基側に結合する。
Figure 0004426350
Figure 0004426350
式中、X0は単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。
0は、アルキレン基、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。二価の連結基は置換基を有していてもよい。L0はアルキレン基が好ましい。
また、X0とL0との組み合わせの基としては、−O(C=O)−アルキレン−、−O(C=O)−シクロアルキレン−が好ましい。
0は化合物の側鎖末端に位置し、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のアリール基を表す。
前記化合物が有する側鎖のうち少なくとも一つは、前記一般式(4a)で表される基を含んでいるのがより好ましい。中でも、側鎖が下記一般式(4)で表される基を含んでいると、特に低い摩擦係数性能と低粘度を実現できる。なお、以下の式中、左側(−L01)が環状の基側に結合する。
Figure 0004426350
01はX0と同義である。L01は酸素原子、硫黄原子、−(C=O)O−、−NH−(C=O)O−であるのが好ましい。R01は炭素原子数が1〜30の置換もしくは無置換のアルキル基を表し、pおよびqは各々整数を表す。R01の炭素原子数は1〜40であるのが好ましく、1〜20であるのがより好ましい。置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ等)、スルフィド基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等)、アルキルアミノ基(メチルアミノ、プロピルアミノ等)、アシル基(アセチル、プロパノイル、オクタノイル、ベンゾイル等)およびアシルオキシ基(アセトキシ、ピバロイルオキシ、バンゾイルオキシ等)や、アリール基、複素環基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基、スルファモイル基、およびウレイド基等が挙げられる。pは1〜20が好ましく、2〜10がより好ましい。qは1〜10が好ましく、1〜5がより好ましい。
前記化合物が有する側鎖のうち少なくとも一つが、下記一般式(5)又は(6)で表される基を含んでいるのも好ましい。
Figure 0004426350
式中、R01は炭素原子数が1〜30の置換もしくは無置換のアルキル基を表し、mおよびnは各々整数を表す。
Figure 0004426350
式中、R25は置換基を表し、a24は1〜5の整数を表す。
本発明で用いる化合物は、前記した様に、エステル結合を含有する側鎖を有する環状構造の化合物である。前記化合物は、円盤状化合物であるのが好ましい。本明細書において、「円盤状化合物」とはその中心部に円盤状の部分構造を有する化合物をいう。円盤状の部分構造は、分子構造から側鎖部を除いた中心の部分構造であり、その形態的特徴を、例えば、その原形となる化合物である水素置換体について説明すれば、以下のように表現することができる。
まず、以下の1)〜5)の方法により、円盤状の部分構造の原形となる水素置換体についての分子の大きさを求める。
1) 対象となる分子につき、できる限り平面に近い、好ましくは平面分子構造を構築する。この場合、結合距離、結合角としては、軌道の混成に応じた標準値を用いる事が好ましく、例えば日本化学会編、化学便覧改訂4版基礎編、第II分冊15章(1993年刊 丸善)を参照することができる。
2) 前記1)で得られた構造を初期値として、分子軌道法や分子力場法にて構造最適化する。方法としては例えば、Gaussian92、MOPAC93、CHARMm/QUANTA、MM3が挙げられる。好ましくはGaussian92である。
3) 構造最適化によって得られた構造の重心を原点に移動させ、座標軸を慣性主軸(慣性テンソル楕円体の主軸)にとる。
4) 各原子にファンデルワールス半径で定義される球を付与し、これによって分子の形状を記述する。
5) ファンデルワールス表面上で各座標軸方向の長さを計測し、それらそれぞれをa、bおよびcとする。
以上の手順1)〜5)により求められたa、bおよびcを用いて、円盤状の形態を定義すると、a≧b>c且つa≧b≧a/2を満足する形態、好ましくはa≧b>c且つa≧b≧0.7aを満足する形態である。また、b/2>cを満足する形態も好ましい。
また、円盤状部分構造の原形となる水素置換体である円盤状化合物の具体例を挙げると、例えば、日本化学会編、季刊化学総説No.22「液晶の化学」第5章、第10章2節(1994年刊 学会出版センター);C.Destradeらの研究報告、Mol.Cryst.liq.Cryst.71巻、111頁(1981年);B.Kohneらの研究報告、Angew.Chem.96巻、70頁(1984年);J.M.Lehnらの研究報告、J.Chem.Soc.Chem.Commun.,1794頁(1985年);J.Zhang、J.s.Mooreらの研究報告、J.Am.Chem.Soc.,116巻、2655頁(1994年);に記載の母核化合物およびその誘導体が挙げられる。例えば、ベンゼン誘導体、トリフェニレン誘導体、トルキセン誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体、アントラセン誘導体、ヘキサエチニルベンゼン誘導体、ジベンゾピレン誘導体、コロネン誘導体およびフェニルアセチレンマクロサイクル誘導体が挙げられる。さらに、日本化学会編、"化学総説No.15 新しい芳香族の化学"(1977年 東京大学出版会刊)に記載の環状化合物およびそれらの複素原子置換等電子構造体を挙げることができる。
本発明の潤滑剤組成物に用いる側鎖にエステル結合を有する化合物は、下記一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004426350
式中、Dはm個の側鎖と結合可能な環状の基を表す。Dが分子の中心に位置し、m個の側鎖がDを中心にして放射状に配置されているのが好ましい。Xは各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。Rは各々独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表すが、m個のRのうち少なくとも1つは、エステル結合を含む。mは2〜11の整数を表す。
前記一般式(1)中、Dが表す環状の基の例には、芳香族基および複素環基が含まれる。芳香族基の芳香族環の例には、ベンゼン環、インデン環、ナフタレン環、トリフェニレン環、フルオレン環、フェナントレン環、アントラセン環およびピレン環が含まれる。芳香族基は置換基を有していてもよい。
複素環基は、5員、6員または7員の複素環を有することが好ましい。5員環または6員環がさらに好ましく、6員環が最も好ましい。複素環を構成する複素原子としては、窒素原子、酸素原子および硫黄原子が好ましい。複素環は、芳香族性複素環であることが好ましい。芳香族性複素環は、一般に不飽和複素環である。最多二重結合を有する不飽和複素環がさらに好ましい。複素環の例には、フラン環、チオフェン環、ピロール環、ピロリジン環、オキサゾール環、イソオキサゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、イミダゾール環、イミダゾリン環、イミダゾリジン環、ピラゾール環、ピラゾリン環、ピラゾリジン環、トリアゾール環、フラザン環、テトラゾール環、ピラン環、チイン環、ピリジン環、ピペリジン環、オキサジン環、モルホリン環、チアジン環、ピリダジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピペラジン環およびトリアジン環が含まれる。トリアジン環が好ましく、1,3,5−トリアジン環が特に好ましい。複素環に他の複素環、脂肪族環または芳香族環が縮合していてもよい。ただし、単環式複素環が好ましい。
前記一般式(1)中、Xは単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。Xが単結合の場合、複素環基でピペリジンのように遊離原子価をもった窒素原子で直接結合してもよく、さらに、遊離原子価がなくともヘテロ原子で結合し、オキソニウム塩、スルホニウム塩、アンモニウム塩のようにオニウム塩を形成してもよい。一般式(1)のXは、硫黄原子またはNR1基が好ましく、R1は炭素数が3以下のアルキル基または水素原子が好ましい。
前記一般式(1)中、Rはアルキル基の場合では、炭素数が1〜30であるのが好ましく、2〜30であることがより好ましく、4〜30であることがさらに好ましく、6〜30であることが最も好ましい。アルキル基は、直鎖状であっても、分枝状であってもよい。また、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ等)、スルフィド基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等)、アルキルアミノ基(メチルアミノ、プロピルアミノ等)、アシル基(アセチル、プロパノイル、オクタノイル、ベンゾイル等)およびアシルオキシ基(アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ等)や、水酸基、メルカプト基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基、スルファモイル基およびウレイド基等が挙げられる。
一般式(1)のRがアルケニル基、アルキニル基の炭素数および形状は、アルキル基と同義であり、また、同様の置換基を有していてもよい。
前記一般式(1)中、Rがアリール基の場合では、フェニル基、インデニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、フルオレニル基、フェナンスレニル基、アントラセニル基およびピレニル基等が挙げられるが、フェニル基やナフチル基が好ましい。さらに、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、上記アルキル基の置換基で例示したものの他、アルキル基が挙げられ、炭素数8以上の直鎖状あるいは分枝状のアルキル残基を含む置換基、例えばアルキル基(オクチル、デシル、ヘキサデシル、2−エチルヘキシル等)、アルコキシ基(ドデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ等)、スルフィド基(ヘキサデシルチオ等)、置換アミノ基(ヘプタデシルアミノ等)、オクチルカルバモイル基、オクタノイル基およびデシルスルファモイル基等で置換されることが好ましい。また、これらの置換基は、2つ以上置換していることが好ましく、さらに、上記の置換基の他にも、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基等に置換されていてもよい。
前記一般式(1)中、Rが複素環基の場合では、Dと同様に、5〜7員環構造の複素環基が好ましく、5員環または6員環がより好ましく、6員環が最も好ましい。これらの骨格の具体的な例も、岩波理化学辞典 第3版増補版(岩波書店発行)の付録11章 有機化学命名法 表4.主要複素単環式化合物の名称 1606頁および表5.主要縮合複素環式化合物の名称 1607頁に記載される化合物が挙げられる。また、これらは、アリール基と同様に、置換基を有していてもよく、炭素数8以上の直鎖状あるいは分枝状のアルキル残基を含む置換基で置換されることが好ましい。また、これらの置換基は、2つ以上置換していることが好ましく、さらに、上記の置換基の他にも、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基等に置換されていてもよい。
前記一般式(1)中、m個のRのうち少なくとも1つは、エステル結合を含む。m個のRのうち少なくとも1つは、前記一般式(4a)または(4b)で表される部分構造を含んでいるのが好ましく、前記一般式(4a)で表される部分構造を含んでいるのがより好ましく、前記一般式(4)で表される基を含んでいるのが特に好ましい。mは、2〜11の整数を表す。mが2以上の場合、2以上のXおよびRは各々同一でも異なってもよい。mは3以上が好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物の中でも、下記一般式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 0004426350
前記一般式(2)中、X1、X2およびX3は、各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。X1、X2、X3が単結合の場合、複素環基でピペリジンのように遊離原子価をもった窒素原子で直接結合してもよく、さらに、遊離原子価がなくともヘテロ原子で結合し、オキソニウム塩、スルホニウム塩、アンモニウム塩のようにオニウム塩を形成してもよい。X1、X2、X3は、単結合でない場合、NR1基(R1は、炭素数が1〜30のアルキル基または水素原子)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基、例えば、オキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ウレイレン基、オキシスルホニル基、スルファモイル基等を表す。X1、X2、X3は、硫黄原子またはNR1基が好ましく、R1は、炭素数が3以下のアルキル基または水素原子が好ましい。X1、X2、X3は、イミノ基(−NH−)がより好ましい。
前記一般式(2)中、R11、R12およびR13は、各々独立に、置換もしくは無置換のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基または複素環基を表す。R11、R12およびR13のうち少なくとも1つは、エステル結合を含む。
11、R12、R13でそれぞれ表されるアルキル基は、炭素数が1〜30であり、2〜30であることが好ましく、4〜30であることがより好ましく、6〜30であることが最も好ましい。アルキル基は、直鎖状であっても、分枝状であってもよい。また、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ等)、スルフィド基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等)、アルキルアミノ基(メチルアミノ、プロピルアミノ等)、アシル基(アセチル、プロパノイル、オクタノイル、ベンゾイル等)およびアシルオキシ基(アセトキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシ等)や、水酸基、メルカプト基、アミノ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基、スルファモイル基およびウレイド基等が挙げられる。R11、R12、R13がアルケニル基、アルキニル基の炭素数および形状は、アルキル基と同義であり、また、同様の置換基を有していてもよい。
11、R12、R13でそれぞれ表されるアリール基は、炭素数が6〜50であり、6〜40であることが好ましく、6〜30であることがより好ましい。例としては、フェニル基、インデニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、フルオレニル基、フェナンスレニル基、アントラセニル基およびピレニル基等が挙げられるが、フェニル基やナフチル基が好ましい。さらに、炭素数8以上の直鎖状あるいは分枝状のアルキル残基を含む置換基、例えばアルキル基(オクチル、デシル、ヘキサデシル、2−エチルヘキシル等)、アルコキシ基(ドデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、2−ヘキシルデシルオキシ、ヘキシルオキシエチレンオキシエチレンオキシ等)、スルフィド基(ヘキサデシルチオ等)、置換アミノ基(ヘプタデシルアミノ等)、オクチルカルバモイル基、オクタノイル基およびデシルスルファモイル基等で置換されることが好ましい。また、これらの置換基は、2つ以上置換していることが好ましく、さらに、上記の置換基の他にも、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基等に置換されていてもよい。
11、R12、R13でそれぞれ表される複素環基は、炭素数が3〜50であり、3〜40であることが好ましく、3〜30であることがより好ましい。一般式(1)のDと同様に、5乃至7員環構造の複素環残基が好ましく、5員環または6員環がより好ましく、6員環が最も好ましい。これらの骨格の具体的な例も、岩波理化学辞典 第3版増補版(岩波書店発行)の付録11章 有機化学命名法 表4.主要複素単環式化合物の名称 1606頁および表5.主要縮合複素環式化合物の名称1607頁に記載される化合物が挙げられる。また、これらは、アリール基と同様に、炭素数8以上の直鎖状あるいは分枝状のアルキル残基を含む置換基で置換されることが好ましい。また、これらの置換基は、2つ以上置換していることが好ましく、さらに、上記の置換基の他にも、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基等に置換されていてもよい。
11、R12およびR13のうち少なくとも一つはエステル結合を含み、前記一般式(4a)または(4b)で表される基を含むのが好ましく、前記一般式(4a)で表される基を含むのがより好ましく、前記一般式(4)で表される基を含むのが特に好ましい。また、R11、R12およびR13の全てがエステル結合を含んでいるのが好ましい。
さらに前記一般式(2)で表される化合物のより好ましい態様として、下記一般式(3)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0004426350
式中、X21、X22およびX23は、各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。R21、R22およびR23は各々独立に置換基を表し、R21、R22およびR23のうち少なくとも1つは、エステル結合を含む。a21、a22およびa23は各々独立して1〜5の整数を表す。
前記一般式(3)中、X21、X22およびX23は、各々独立に、単結合、NR1基(R1は、水素原子または炭素数が1〜30のアルキル基)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基を表す。X21、X22およびX23が単結合の場合、複素環基でピペリジンのように遊離原子価をもった窒素原子で直接結合してもよく、さらに、遊離原子価がなくともヘテロ原子で結合し、オキソニウム塩、スルホニウム塩、アンモニウム塩のようにオニウム塩を形成してもよい。X21、X22およびX23が単結合でない場合、NR1基(R1は、炭素数が1〜30のアルキル基または水素原子)、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、スルホニル基またはこれらの組み合わせからなる二価の連結基、例えば、オキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ウレイレン基、オキシスルホニル基、スルファモイル基等を表す。X21、X22およびX23は、硫黄原子またはNR1基であるのが好ましく、R1は炭素数が3以下のアルキル基または水素原子が好ましい。X21、X22およびX23は、イミノ基(−NH−)がより好ましい。
置換基R21、R22およびR23の例には、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシアミノカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が含まれる。さらに、置換基R21、R22およびR23は、これらの置換基から選ばれる1種以上の置換基によって置換されたこれらの置換基も含まれる。R21、R22およびR23のうち少なくとも1つは、エステル結合を含む。さらに、R21、R22およびR23のうち少なくとも1つはエステル結合を含有する直鎖状あるいは分枝状のアルキル残基を含む置換基で置換されたアルコキシ基が好ましい。
21、R22およびR23の炭素原子数は各々1〜30であるのが好ましく、1〜20であるのがより好ましい。
21、R22およびR23のうち少なくとも1つは、エステル結合を含み、前記一般式(4a)または(4b)で表される部分構造を含むのが好ましく、前記一般式(4a)で表される基を含むのがより好ましく、前記一般式(4)で表される基であるのが特に好ましい。R21、R22およびR23の全てがエステル結合を含んでいるのが好ましい。また、R21、R22およびR23のうち少なくとも1つが(より好ましくは全てが)、前記一般式(5)又は(6)で表される基であるのも好ましい。
前記一般式(4)及び(5)中、R01は炭素原子数が1〜30の置換もしくは無置換のアルキル基を表し、mおよびnは各々整数を表す。R01の炭素原子数は1〜25であるのが好ましく、1〜20であるのがより好ましい。置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、メトキシエトキシ、フェノキシ等)、スルフィド基(メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ等)、アルキルアミノ基(メチルアミノ、プロピルアミノ等)、アシル基(アセチル、プロパノイル、オクタノイル、ベンゾイル等)およびアシルオキシ基(アセトキシ、ピバロイルオキシ、バンゾイルオキシ等)や、アリール基、複素環基、水酸基、メルカプト基、アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、スルホ基、カルバモイル基、スルファモイル基、およびウレイド基等が挙げられる。mは1〜20が好ましく、2〜10がより好ましい。nは0〜10が好ましく、0〜5がより好ましい。
前記一般式(6)中、置換基R25の例には、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロオキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニリオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシアミノカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、アルファモイルアミノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよびヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が含まれる。さらに、置換基R25は、これらの置換基から選ばれる1種以上の置換基によって置換されたこれらの置換基も含まれる。R25の置換基としては直鎖状あるいは分枝状のアルキル残基を含む置換基で置換されたアルコキシ基が好ましい。a24は1〜5の整数であり、好ましくは1〜3である。R25の炭素原子数は1〜40であるのが好ましく、1〜20であるのがより好ましい。
以下に、本発明に使用可能な前記一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
Figure 0004426350
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Figure 0004426350
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Figure 0004426350
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本発明の化合物の製造方法としては、例えば、種々の構造の母核となる円盤状化合物に、エステル基を有する側鎖を反応させる方法(例えば塩化シアヌルの求核置換反応やチオシアヌル酸のアルキル化、ベンゼン誘導体のカップリング反応あるいはヒドロキシ置換されたベンゼン誘導体のアルキル化、アシル化、エーテル化およびアミド化等)、およびエステル基を有する側鎖構造の化合物を用いて環状構造を構築して円盤状化合物とする方法が挙げられる。中でも、ハロゲン原子を有する環状化合物(例えば塩化シアヌル、塩化ピリミジン等が挙げられる)と活性水素を持った化合物(アミン、アニリン、アルコール、フェノール、チオアルコール、チオフェノール等の誘導体が上げられる)との反応より合成する方法が好ましい。その中でも塩化シアヌルを用いた反応が好ましい。
反応に使用される有機溶媒としては、ハロゲン化炭化水素系有機溶媒、例えばジクロロメタン、エステル系有機溶媒、例えば、酢酸メチル若しくは酢酸エチル、ケトン系有機溶媒、例えばアセトン若しくはメチルエチルケトン、エ−テル系有機溶媒、例えばテトラヒドロフラン若しくはジオキサン、ニトリル系有機溶媒、例えばアセトニトリル若しくはプロピオニトリル、アミド系有機溶媒、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリドン、1,3−ジメチル−3,4,5,6,−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミジノン(DMPU)若しくはヘキサメチルリン酸トリアミド、若しくは、スルホキシド系有機溶媒、例えばジメチルスルホキシド等があげられる。また、必要ならば、触媒、塩基を用いてもよい。
本発明の潤滑剤組成物に用いられる化合物は、それ自体のみで、潤滑剤組成物の基材油として用いることができるが、通常、潤滑油組成物の基油として用いられる鉱油や合成油と、混合して本発明の潤滑剤組成物の基材油としても用いられる。混合基材油として用いられる鉱油や合成油は、特に限定されるものではなく、一般に潤滑油基油として用いられているものならば何でも使用することができる。すなわち、これらに該当するものとしては、鉱油、合成油、あるいはそれらの混合油がある。鉱油としては、例えば、パラフィン系、中間基系またはナフテン系原油の常圧または減圧蒸留により誘導される潤滑油原料をフェノール、フルフラール、N−メチルピロリドンの如き芳香族抽出溶剤で処理して得られる溶剤精製ラフィネート、潤滑油原料をシリカーアルミナを担体とするコバルト、モリプデン等の水素化処理用触媒の存在下において水素化処理条件下で水素と接触させて得られる水素化処理油、水素化分解触媒の存在下において苛酷な分解反応条件下で水素と接触させて得られる水素化分解油、ワックスを異性化用触媒の存在下において異性化条件下で水素と接触させて得られる異性化油、あるいは溶剤精製工程と水素化処理工程、水素化分解工程および異性化工程等を組み合わせて得られる潤滑油留分等を挙げることができる。特に、水素化分解工程や異性化工程によって得られる高粘度指数鉱油が好適なものとして挙げることができる。いずれの製造法においても、脱蝋工程、水素化仕上げ工程、白土処理工程等の工程は、常法により、任意に採用することができる。鉱油の具体例としては、軽質ニュートラル油、中質ニュートラル油、重質ニュートラル油およびブライトストック等が挙げられ、要求性状を満たすように適宜混合することにより基油を調整することができる。合成油としては、例えば、ポリα−オレフィン、α−オレフィンオリゴマー、ポリブテン、アルキルベンゼン、ポリオールエステル、二塩基酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール、ポリオキシアルキレングルコールエーテル、シリコーン油等を挙げることができる。これらの基油は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用することができ、鉱油と合成油を組み合わせて使用してもよい。本発明の潤滑剤組成物の混合基材油として使用してもよい、このような通常基油は、100℃において、一般に、2〜20mm2/sの動粘度を有し、好適な動粘度は3〜15mm2/sの範囲である。本発明の潤滑剤組成物が用いられる機械的摩擦摺動部の潤滑条件に適するように、適宜、最適な動粘度を有した混合基材油が選択される。
本発明の潤滑剤組成物において、前記エステル結合を有する化合物と、通常基油との配合割合は、基材油全量基準で、通常、前者のエステル構造を有する化合物が0.1〜20質量%であり、後者の通常基油、すなわち鉱油および/または合成油が80〜99.9質量%である。好ましくは、前記エステル結合を有する化合物が0.1〜10質量%であり、最も好ましくは、前記エステル結合を有する化合物が0.1〜5質量%である。しかし、エステル結合を有する化合物は、前記したように、それ自体のみでも、潤滑剤組成物の基材油として用いることができ、単独で用いる方が効果的な場合が多く、苛酷な潤滑条件でも広い温度範囲で低摩擦係数が得られ、同時に耐摩耗性にも優れた効果が発揮される。
本発明の潤滑剤組成物は、側鎖にエステル結合を有する化合物を主成分として含有するものであるが、種々の用途に適応した実用性能を確保するため、さらに必要に応じて、潤滑剤、例えば軸受油、ギヤ油、動力伝達油などに用いられている各種添加剤、すなわち摩耗防止剤、極圧剤、酸化防止剤、粘度指数向上剤、清浄分散剤、金属不活性化剤、腐食防止剤、防錆剤、消泡剤等を本発明の目的を損なわない範囲で適宜添加することができる。
本発明の潤滑剤組成物は、苛酷な潤滑条件において、摩擦係数が低いこと、耐摩耗性と極圧性に優れていること等の特徴を有している。本発明の潤滑剤組成物は、前記一般式(1)で表される化合物、好ましくは前記一般式(2)、より好ましくは前記一般式(3)で表される構造を有する化合物を種々混合して、最適なもの、すなわち、−40℃でも液状なものなどにすることにより、低温でも使用可能になり、実用的なものとできる。
さらに、本発明の潤滑剤組成物は、前記のような特徴を活かして、従来の潤滑油やグリースなどの潤滑剤では、油膜切れを生じるような苛酷な潤滑条件であっても、焼付きを生じるようなことなく、耐摩耗性であって、低摩擦係数を得ることができ、苛酷な潤滑条件の軸受やギヤなどにおいて、省エネルギーな潤滑剤として好適に使用することができる。しかも、本発明の潤滑剤組成物は、苛酷な潤滑条件であっても、焼付きを生じないため、摺動部装置の信頼性が向上し、摺動部装置の小型化に寄与することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、試薬、割合、操作等は、本発明の精神から逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例に制限されるものではない。
[合成例:N−28の合成例]
以下の合成スキームに従って、N−28を合成した。
Figure 0004426350
(化合物(N−28−A)の合成)
撹拌器および還流冷却器を装着した1Lの反応容器に、トルエン130mL、11−ブロモウンデカン酸345g(1.3mol)およびN,N−ジメチルホルムアミド0.1mLを加えた。この溶液に塩化チオニル114mL(1.58mol)を30分間かけて滴下した。滴下後、60℃に制御しながら2時間撹拌を行った。反応終了後、溶媒を減圧留去して、373gの化合物(N−28−A)を得た(収率:99%)。
(化合物(N−28−B)の合成)
撹拌器、滴下漏斗および温度計を備えた3Lの反応容器に、アセトニトリル1L、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル272g(1.3mol)、およびトリエチルアミン199g(1.43mol)を加え、撹拌して溶液を得た。溶液を16℃に冷却し、得られた(N−28−A)369g(1.3mol)を、溶液を撹拌しながら1時間かけて滴下した。滴下終了後、室温で1.5時間撹拌した。酢酸エチルで抽出、有機層を水で洗浄した後、有機層を分取して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、590gの化合物(N−28−B)を得た。
(化合物(N−28−C)の合成)
撹拌器、還流冷却器および温度計を装着した3Lの反応容器に、4−ニトロカテコール70g(0.45mol)、得られた(N−28−B)481g(1.1mol)およびN,N−ジメチルホルムアミド350mLを加え、撹拌して溶液を得た。これに炭酸カリウム152g(1.1mol)を加え、98℃に加熱して2時間撹拌した。室温に冷却後、酢酸エチルで抽出して、有機層を水で洗浄した後、有機層を分取して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、455gの化合物(N−28−C)を得た。
(化合物(N−28−D)の合成)
撹拌器、還流冷却器および温度計を装着した3Lの反応容器に、還元鉄150g(2.7mol)、イソプロピルアルコール600mL、水120mLおよび塩化アンモニウム15gを加え、90℃に加熱撹拌し、還流させた。この中に、得られた化合物(N−28−C)を滴下し、そのまま2時間加熱撹拌を続けた。反応終了後、加熱状態のままセライトろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を酢酸エチルで抽出、水で洗浄した後、有機層を分取して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、425gの粗生成物を得た。シリカゲルカラム分取によって精製を行い、237g(91%)の化合物(N−28−D)を得た。
(化合物N−28の合成)
撹拌器、還流冷却器および温度計を装着した3Lのガラス釜に、N,N−ジメチルホルムアミド500mLを注ぎ、得られた化合物(N−28−D)220g(0.26mol)を添加した。ついで、シアヌルクロリド15g(0.08mol)を30分かけて添加した。そして炭酸カリウム40g(0.3mol)を加え、98℃で2時間加熱撹拌した。室温に冷却後、酢酸エチルで抽出、有機層を水で洗浄した後、有機層を分取して、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去して、232gの粗生成物を得た。シリカゲルカラム分取によって精製を行い、166g(収率80%)の化合物(N−28)を得た。
以下に、合成した化合物のNMRデータを示す。
1H NMR (300MHz CDCl3):δ7.15−6.80(m,9H)、4.25(t,12H)、3.95(t,12H),、3.70(t,12H)、3.65(t,12H)、3.60(m,12H),、3.45(t,12H)、2.30(t,12H)、1.80−1.30(m,144H)、0.85(t,18H)。
なお、N−28の上記合成例において、試薬の4−ニトロカテコールをカテコールに代え、チオール化してトリアジンと反応させることによってS−28を、また、4−ニトロカテコールをヘキサヒドロキシトリフェニレンに代えることによってB−9を合成することができる。
[実施例1〜10:潤滑剤組成物の性能評価]
本発明の化合物としてN−8、N−28、N−34、S−34、B−5、B−9および潤滑剤基油を用いて、下記表1および2に示す潤滑剤組成物(実施例1〜8)を調製した。また、潤滑剤基油のみ、および下記比較化合物M1またはM2を用いて、同様に潤滑剤組成物(比較例1〜8)を調製した。
調製したこれらの組成物のそれぞれについて、以下の条件で摩擦試験を実施し、摩擦係数を測定した。なお、実施例における摩擦係数は、往復動型摩擦試験機(SRV摩擦摩耗試験機)を用いて測定し、下記の試験条件で摩擦試験を行った。実施例1〜10の結果を表1に、比較例1〜8の結果を表2に各々示した。
(試験条件)
試験条件はシリンダ−オンプレートの条件で行った。
試験片(摩擦材):SUJ−2
プレート:φ24×6.9mm
シリンダ:φ11×15mm
温度:60℃および100℃
荷重:400N
振幅:1.5mm
振動数:50Hz
試験時間:試験開始5分間
Figure 0004426350
Figure 0004426350
[実施例11〜16:潤滑剤組成物の性能評価]
本発明の化合物としてE−31、E−32、E−36、E−37、E−51、E−53および潤滑剤基油を用いて、下記表3に示す潤滑剤組成物(実施例11〜16)を調製した。また、潤滑剤基油のみ、および下記比較化合物M1またはM2を用いて、同様に潤滑剤組成物(比較例9及び10)を調製した。
調製したこれらの組成物のそれぞれについて、以下の条件で摩擦試験を実施し、摩擦係数を測定した。なお、実施例における摩擦係数は、往復動型摩擦試験機(SRV摩擦摩耗試験機)を用いて測定し、下記の試験条件で摩擦試験を行った。実施例11〜16の結果を表3に示した。
(試験条件)
試験条件はシリンダ−オンプレートの条件で行った。
試験片(摩擦材):SUJ−2
プレート:φ24×6.9mm
シリンダ:φ11×15mm
温度:150℃および200℃
荷重:400N
振幅:1.5mm
振動数:50Hz
試験時間:試験開始30分間
Figure 0004426350
Figure 0004426350
Figure 0004426350

Claims (6)

  1. 下記一般式(3)で表される化合物を含有する潤滑剤組成物。
    Figure 0004426350
    (式中、X21、X22およびX23、NHを表し、R21、R22およびR23は各々独立に置換基を表し、R21、R22およびR23がそれぞれ、下記式(5)又は(6)で表される基であり;
    Figure 0004426350
    (式中、R01は炭素原子数が1〜30の無置換のアルキル基を表し、mは1〜20およびnは0〜10を表す。)
    Figure 0004426350
    (式中、R25は炭素原子数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル残基を含むアルコキシ基を表し、a24は1〜5の整数を表す。);
    a21、a22およびa23は各々独立して1〜5の整数を表す。)
  2. 21、R22およびR23がそれぞれ、式(5)で表される基である請求項1に記載の潤滑剤組成物。
  3. 21、R22およびR23がそれぞれ、式(6)で表される基である請求項1に記載の潤滑剤組成物。
  4. 下記一般式(3)で表される化合物。
    Figure 0004426350
    (式中、X21、X22およびX23、NHを表し、R21、R22およびR23は各々独立に置換基を表し、R21、R22およびR23がそれぞれ、下記式(5)又は(6)で表される基であり;
    Figure 0004426350
    (式中、R01は炭素原子数が1〜30の無置換のアルキル基を表し、mは1〜20およびnは0〜10を表す。)
    Figure 0004426350
    (式中、R25は炭素原子数1〜20の直鎖状あるいは分岐状のアルキル残基を含むアルコキシ基を表し、a24は1〜5の整数を表す。);a21、a22およびa23は各々独立して1〜5の整数を表す。)
  5. 21、R22およびR23がそれぞれ、式(5)で表される基である請求項4に記載の化合物。
  6. 21、R22およびR23がそれぞれ、式(6)で表される基である請求項に記載の化合物。
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