JP3315515B2 - インクジェット記録物の製造方法およびインクジェットプリンター用記録シート - Google Patents

インクジェット記録物の製造方法およびインクジェットプリンター用記録シート

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    • B41M5/00Duplicating or marking methods; Sheet materials for use therein
    • B41M5/50Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
    • B41M5/52Macromolecular coatings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B41MPRINTING, DUPLICATING, MARKING, OR COPYING PROCESSES; COLOUR PRINTING
    • B41M7/00After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock
    • B41M7/0027After-treatment of prints, e.g. heating, irradiating, setting of the ink, protection of the printed stock using protective coatings or layers by lamination or by fusion of the coatings or layers

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  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、インクジェットプリン
ターに適する記録物の製造方法およびインクジェットプ
リンター用記録シートに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット方式、静電転写方式、昇
華型熱転写方式などの記録方式を用いて画像、特にフル
カラーの画像を形成する方法が急速に普及しつつある。
このような方式での目標は、銀塩写真であり、特に、色
再現性、画像密度、光沢、耐水性、耐候性などを、いか
に銀塩写真に近づけるかが開発の課題になっている。
【0003】このうちインクジェット方式は、ノズルか
ら高速で射出したインク液滴を、被記録材に付着させて
記録する方式であり、フルカラー化が容易なことや印字
騒音が低いなどの特長を有する。この記録方式では、使
用されるインクは多量の溶媒を含んでいるので、高い色
濃度を得るためには大量のインクを用いる必要がある。
また、インク液滴は連続的に射出されるので、最初の液
滴が吸収されないうちに次の液滴が射出されると、イン
ク液滴が融合してインクのドットが接合するビーディン
グ現象が生じて画像が乱れる。したがって、インクジェ
ットプリンター用の記録媒体には、インク吸収容量が大
きく、かつ、インクの吸収速度が高いことが要求され
る。
【0004】このため、普通の紙やフィルムでは十分な
吸収性、発色性、解像度が得られないので、特開平2−
276670号などのように、基材上にアルミナ水和物
からなる多孔質層を設けた記録媒体が提案されている。
このような記録媒体に、インクジェット方式で記録する
と、インクの吸収性、定着性に優れ、解像度の高い画像
が得られることが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】インクジェット方式で
は溶媒可溶性の色素により画像が形成されているので、
記録物の耐水性、耐候性については必ずしも十分ではな
く、屋外で長期間曝露されるような環境では、退色など
の問題が発生するおそれがある。また、多孔質のインク
受容層の場合、インク以外の成分を吸着して画像が汚れ
るおそれもある。本発明は、解像度、発色性が良好で、
かつ、耐水性、耐候性、耐汚染性に優れたインクジェッ
記録物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、基材上に形成
された、ベーマイトよりなる、細孔構造が実質的に半径
が1〜10nmの細孔からなり、細孔容積が0.3〜
1.0cc/gである多 孔質アルミナ水和物層の上に、
PVCラテックス、SBRラテックス及びNBRラテッ
クスからなる群より選ばれる1種以上のラテックスのみ
を塗布乾燥して多孔質高分子層を形成し、多孔質高分子
層を通して多孔質アルミナ水和物層に色素を定着させて
画像を形成した後、多孔質高分子層を加熱処理すること
により緻密化して多孔質アルミナ水和物層の上層に透明
高分子膜を形成するインクジェット記録物の製造方法
提供する。
【0007】基材としては特に限定されず、種々のもの
を使用することができる。具体的には、ポリエチレンテ
レフタレートなどのポリエステル、ポリカーボネート、
ETFEなどのフッ素系樹脂など種々のプラスチック類
や紙類を好適に使用することができる。さらに、ガラ
ス、金属、天然皮革、人工皮革、布なども使用すること
ができる。これらの基材には、多孔質アルミナ水和物層
の接着強度を向上させるなどの目的で、コロナ放電処理
やアンダーコートなどの処理を行うこともできる。
【0008】基材として透明プラスチックフィルムなど
を使用した場合には、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などにも使用できる透明な記録物が得られる。
基材として、白色顔料を含んだ不透明プラスチックフィ
ルムや、紙などを使用した場合には、銀塩写真に匹敵す
る記録物が得られる。また、人工皮革や布などにも色濃
度が高く、細密な画像が形成できる。
【0009】多孔質アルミナ水和物は、アルミナ水和物
をバインダーで結合した層として基材上に形成されてい
る構成が好ましい。アルミナ水和物としては、ベーマイ
ト(Al23 ・nH2 O、n=1〜1.5)が、吸収
性が良好であるとともに、色素を選択的によく吸着する
ため、各種の記録方式を用いて、色濃度が高く鮮明な記
録物が得られる。
【0010】紙や布のように多孔性の基材表面に多孔質
アルミナ水和物層が形成されている場合には、基材と多
孔質アルミナ水和物層との間には、必ずしも明確な境界
面がなくてもよい。すなわち、基材の表面付近にアルミ
ナ水和物の多い部分があればよい。
【0011】多孔質アルミナ水和物は、その細孔構造が
実質的に半径が1〜10nmの細孔からなり、細孔容積
が0.3〜1.0cc/gである場合は、十分な吸収性
を有しかつ透明性もある。このとき、基材が透明であれ
ば、記録物も透明なものが得られる。基材が不透明であ
る場合には、基材の質感を損なわずに必要とされる吸収
性などの物性を付与することができる。これらの物性に
加え、多孔質アルミナ水和物の平均細孔半径が3〜7n
mである場合はさらに好ましい。なお、細孔径分布の測
定は、窒素吸脱着法による。
【0012】上記のような細孔構造を有する多孔質アル
ミナ水和物層を形成するには、アルミナゾルに、好まし
くはバインダーを加えてスラリー状とし、ロールコータ
ー、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコ
ーター、バーコーター、コンマコーターなどを用いて基
材上に塗布し、乾燥する方法を採用するのが好ましい。
【0013】バインダーとしては、でんぷんやその変性
物、ポリビニルアルコールおよびその変性物、SBRラ
テックス、NBRラテックス、ヒドロキシセルロース、
ポリビニルピロリドン等の有機物を用いることができ
る。バインダーの使用量は、少ないと多孔質アルミナ水
和物層の強度が不十分になるおそれがあり、逆に多すぎ
るとインクの吸収量や色素の担持量が低くなるおそれが
あるので、アルミナ水和物の5〜50重量%程度が好ま
しい。
【0014】多孔質アルミナ水和物層の厚さは、薄すぎ
ると色素を十分担持できず、色濃度の低い印刷物しか得
られないおそれがあるので好ましくない。逆に厚すぎる
と多孔質アルミナ水和物層の強度が低下したり、また
は、透明性が減少して印刷物の透明性もしくは質感が損
なわれるおそれがあるので好ましくない。多孔質アルミ
ナ水和物層の好ましい厚さは、1〜50μmである。
【0015】本発明における透明高分子膜は、上記多孔
質アルミナ水和物層の表面に形成されこれを被覆する。
この透明高分子膜は、画像の耐水性、耐候性を向上させ
る効果を有する。ここで透明とは、多孔質アルミナ水和
物層に形成された画像が、高分子膜を通して観察し得る
ことをいう。無色であることが好ましいが、意匠性を付
与するために着色したものであってもよい。透明高分子
膜の材質は特に限定されず、種々の高分子材料を用いる
ことができる。また、透明性を損なわない範囲で、充填
材などが配合されていてもさしつかえない。
【0016】透明高分子膜の厚さは、0.5〜30μm
が好ましい。透明高分子膜の厚さが0.5μmに満たな
い場合は、耐水性、耐候性向上の効果が十分でなく、ま
た、干渉色の発現によって画質が低下するおそれがある
ので好ましくない。透明高分子膜の厚さが30μmを超
える場合は、それ以上、耐水性、耐候性向上の効果が増
大しないばかりでなく、透明高分子膜の隠ぺいにより画
質が低下したり、透明高分子膜のはがれや、記録物のカ
ールが発生するおそれがあるので好ましくない。透明高
分子膜のより好ましい厚さは、2〜10μmである。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】透明高分子膜の形成手段として、基材上の
多孔質アルミナ水和物層上にあらかじめ多孔質高分子層
を形成した記録シートを用い、インクジェットプリンタ
ーによって記録した後、多孔質高分子層を緻密化して多
孔質アルミナ水和物層上に透明高分子膜を形成する方法
を採用することもできる。このとき、インクは多孔質高
分子層を通して多孔質アルミナ水和物層まで浸透し、ア
ルミナ水和物層に定着されて画像を形成する。多孔質高
分子層の緻密化の手段としては、加熱処理が好ましい。
【0021】この方法に用いる記録シートの一例を図1
に示す。基材1には多孔質アルミナ水和物層2が形成さ
れており、さらに多孔質高分子層3が積層される。この
ような記録シートを用いる場合は、記録後に塗料などを
用いなくても透明高分子膜が形成された記録物を得られ
るという利点がある。
【0022】多孔質高分子層は、多孔質アルミナ水和物
層上に高分子ラテックスを塗布乾燥して形成する。高分
子ラテックスとしては、PVCラテックス、SBRラテ
ックス、NBRラテックスを単独で、または混合して用
いることができる。
【0023】高分子ラテックスは、平均粒子径0.05
〜0.5μmであることが好ましい。高分子ラテックス
の平均粒子径が0.05μmに満たない場合は、インク
の吸収性・透過性の良好な多孔質高分子層が形成され
ず、多孔質アルミナ水和物層に十分インクが浸透して定
着されず、所望の画像が形成できない。高分子ラテック
スの平均粒子径が0.5μmを超える場合は、インクの
ドットが不均一になり画像の低下が生ずるおそれがあ
る。高分子ラテックスより好ましい平均粒子径は、
0.08〜0.3μmである。
【0024】高分子ラテックスの皮膜形成最低温度は、
50〜150℃の範囲にあることが好ましい。皮膜形成
最低温度とは、高分子ラテックスの塗膜を加熱した際
に、これを均一に皮膜化することのできる最低温度であ
る。本発明においては、高分子ラテックスを塗布した
後、多孔質高分子層にするために、緻密な皮膜とはなら
ないが一定の機械的強度を持つ程度にはラテックス粒子
が結合するような条件で加熱乾燥する必要がある。皮膜
形成最低温度が50℃に満たない場合は、高分子ラテッ
クスを塗布して乾燥する際に、緻密な皮膜となりやすく
多孔質高分子層を得るのが困難で、これを防ごうとする
と乾燥時間が長くなり、工業的でないので好ましくな
い。皮膜形成最低温度が150℃を超える場合は、画像
形成後の熱処理温度を高くする必要があり、高分子の分
解や着色の問題、基材や色素の熱変性の問題があるので
好ましくない。より好ましい皮膜形成最低温度は、65
〜130℃である。
【0025】多孔質高分子層の厚さは、0.1〜10μ
mが好ましい。厚さが0.1μmに満たない場合は、皮
膜化したときの耐水性、耐候性向上の効果が十分でな
く、かつ、干渉色の発現による画質の低下をきたすおそ
れがあるので好ましくない。厚さが10μmを超える場
合は、インクの吸収性が低下したり、クラックが発生し
て皮膜化したときに画質が低下したり、耐水性、耐候性
向上の効果が発生しないおそれがあるので好ましくな
い。多孔質高分子層のより好ましい厚さは0.3〜5μ
m、特に好ましくは0.5〜3μmである。
【0026】高分子ラテックスの固形分濃度は特に制限
されないが、1〜50重量%の固形分濃度のラテックス
を適宜使用することができる。なお、高分子ラテックス
にはバインダー作用のある他の高分子成分を添加しても
よい。
【0027】高分子ラテックスの塗布方法は、特に制限
されず、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレー
ドコーター、ロッドコーター、バーコーター、グラビア
コーターなどを使用することができる。乾燥は、使用す
る高分子ラテックスの皮膜形成最低温度以下の温度で行
うことが好ましい。
【0028】このようにして形成された記録シートに、
多孔質高分子層の上からインクジェットプリンターで画
像を形成した場合、多孔質高分子層を通してインクがア
ルミナ水和物層まで到達する。アルミナ水和物は、イン
ク中の色素の吸着性が高いので、画像は実質的にアルミ
ナ水和物層の部分に形成される。この後、多孔質高分子
層を熱処理などで緻密化すると、透明化してアルミナ水
和物層に定着された色素の保護層として作用するように
なる。熱処理は、ラテックスの皮膜形成最低温度以上で
あればよく、加熱手段は、特に制限されず、熱風やアイ
ロンなどを採用することができる。
【0029】さらに、多孔質高分子層に異種微粒子が分
散している場合は、インクジェットプリンターで記録し
た場合の耐ビーディング特性が著しく向上するので好ま
しい。微粒子としては無機粒子が好ましく、具体的には
シリカ粒子が好適である。この微粒子は大きさと配合量
が適切であれば、多孔質高分子層を緻密化したときに透
明性を損なうことがない。
【0030】シリカ粒子を使用する場合、粒子の直径と
しては0.03〜0.3μm程度が好適である。粒子直
径が0.03μmに満たない場合は、上記効果が十分発
現しないので好ましくない。粒子直径が0.3μmを超
える場合は、多孔質高分子層を緻密化したときに、透明
性が不足して画質を劣化させるおそれがあるので好まし
くない。より好ましい粒子直径は0.05〜0.1μm
である。
【0031】シリカ粒子を使用する場合、多孔質高分子
層における高分子とシリカ粒子の混合割合は、高分子と
シリカ粒子の合計量に対してシリカ粒子が50重量%以
下であることが好ましい。シリカ粒子が50重量%を超
える場合は、記録後に緻密透明化するのが困難であるの
で好ましくない。より好ましい割合は、高分子とシリカ
粒子の合計量に対してシリカ粒子が15〜40重量%で
ある。
【0032】シリカ粒子が均一に分散した構成の多孔質
高分子層を得る方法としては、高分子ラテックスにシリ
カゾルを混合した塗工液を調製し、これをアルミナ水和
物層の上に塗布乾燥する方法が好適である。この場合、
シリカ粒子は多孔質高分子層の形成の際にクラックの発
生を抑制する効果も有する。塗布方法などはラテックス
単独の場合と同様なものを採用することができる。多孔
質高分子層の厚さもラテックス単独の場合と同じでよ
い。
【0033】高分子ラテックスを塗布して多孔質高分子
層を形成した場合、シリカなどの異種粒子を配合しても
しなくても、緻密透明化する際に層の厚さはほとんど変
化しない。すなわち多孔質ではあるが細孔容積の小さい
多孔質高分子層が形成されていると考えられる。このた
め加熱したときに粒子が容易に融着して透明化するもの
と考えられる。
【0034】透明高分子膜を形成することにより、記録
物の光沢度は向上する。特に、基材として紙を使用した
場合には、光沢度が向上することにより画質の向上もみ
られる。基材として平滑なプラスチックフィルムを使用
した場合は、もともと良好な光沢を有するので、光沢度
が高くなりすぎて、記録物の用途によっては逆に質感が
悪くことがありうる。このような場合には、透明高分子
膜に艶消し処理を施すこともできる。
【0035】本発明の記録物は、特にインクジェットプ
リンターを用いて記録する場合に好適であるが、色素を
用いて記録する他の記録方式にも適用可能である。
【0036】
【作用】本発明において透明高分子膜は、多孔質アルミ
ナ水和物層を被覆することにより、色素が水に触れた
り、空気中の酸素、オゾン、NOx と反応したり、ま
たは揮発するのを防止し、さらに紫外線を遮蔽する機能
を有する。基材が紙、布の場合のように空気等を透過す
るものであっても、色素はアルミナ水和物層の透明高分
子膜側により多く定着されているので、同様に効果を発
揮する。
【0037】
【実施例】参考例1 アルミニウムアルコキシドの加水分解・解膠法で合成し
た固形分18重量%のアルミナゾル100gと、ポリビ
ニルアルコール6.2重量%水溶液32gとを混合して
塗工液とした。この塗工液をポリエチレンテレフタレー
トフィルム(白フィルム、125μm厚)上に、乾燥後
の塗工厚さが30μmになるようにバーコーターを用い
て塗工した。これを乾燥後、140℃で熱処理して記録
シートとした。
【0038】この記録シートに、インクジェットプリン
ター(キヤノン株式会社製CJ−10型)を用いて画像
を形成した後、ウレタン系の合成樹脂塗料(関西ペイン
ト株式会社製ウレタンニス)を石油系シンナーで樹脂分
20重量%に希釈したものを刷毛により塗布し、自然乾
燥して、厚さ約5μmの透明高分子膜を形成し、記録物
を得た。
【0039】参考例2参考 例1の記録シートに、同様にインクジェットプリン
ターで記録した後、ポリビニルブチラール樹脂5重量%
のn−ブタノール溶液を塗料とし、参考例1と同様にし
て塗布乾燥して、厚さ約5μmの透明高分子膜を形成
し、記録物を得た。
【0040】実施例 参考 例1の記録シート上に、平均粒子直径0.1μmで
固形分10重量%のPVCラテックス(日本ゼオン株式
会社製、商品名G351)を、バーコーターを用いて乾
燥時の厚さが2μmになるように塗布し、60℃の雰囲
気で加熱乾燥し多孔質高分子層を形成した。
【0041】この記録シートにインクジェットプリンタ
ー(アイリス社製)を用いて画像を形成した後、熱風
(100℃)で熱処理することにより、多孔質高分子層
を緻密化して透明高分子膜を形成し、記録物を得た。透
明高分子膜の厚さは2μmであった。
【0042】実施例 参考 例1の記録シート上に、平均粒子直径0.12μm
で固形分5重量%のSBRラテックス(日本ゼオン株式
会社製、商品名ニポールLX382)を、バーコーター
を用いて乾燥時の厚さが1μmになるように塗布し、9
0℃の雰囲気で加熱乾燥し多孔質高分子層を形成した。
【0043】この記録シートにインクジェットプリンタ
ー(アイリス社製)を用いて画像を形成した後、熱風
(130℃)で熱処理することにより、多孔質高分子層
を緻密化して透明高分子膜を形成し、記録物を得た。透
明高分子膜の厚さは1μmであった。
【0044】実施例 平均粒子直径0.12μmで固形分5重量%のSBRラ
テックス(日本ゼオン株式会社製、商品名ニポールLX
382)と平均粒子直径0.08μmのシリカゾル(触
媒化成工業株式会社製、商品名カタロイドSI−80
P)を固形分重量比で80:20の割合で混合して、総
固形分濃度10重量%の塗工液を調製した。この混合塗
工液は、経時的に特に変化はみられず安定であった。こ
の塗工液を、参考例1の記録シート上に、バーコーター
を用いて乾燥時の厚さが1.5μmになるように塗布
し、90℃の雰囲気で加熱乾燥し、シリカ粒子が含有さ
れた多孔質高分子層を形成した。
【0045】この記録シートにインクジェットプリンタ
ー(アイリス社製)を用いて画像を形成した後、熱風
(130℃)で熱処理することにより、多孔質高分子層
を緻密化して透明高分子膜を形成し、記録物を得た。透
明高分子膜の厚さは1.5μmであった。
【0046】印字例 これらの記録物について、耐水性および耐候性を次のよ
うにして評価した。透明高分子膜を形成しない以外は同
様にして得た記録物を比較例として、結果を表1に示
す。耐水性は、記録物を静水中に1日浸漬し、まったく
変化のないものを○、若干にじみのあるものを△、著し
く画質が低下したものを×として評価した。耐候性は、
記録物を室内に3ケ月間曝露し、黒色記録部の変色度合
い(退色:黒から褐色)について、まったく変化しない
ものを○、若干変色したものを△、褐色に変化したもの
を×として評価した。
【0047】
【表
【0048】
【発明の効果】本発明の製造方法により得られる記録物
は、耐水性、耐候性に優れ、長期間にわたって高画質を
維持する保存安定性を有する。特に、水性インクを用い
た記録に対して好適である。また、本発明の記録方法
は、記録物に好ましい光沢を付与することができるとい
う効果も有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の記録シートの1例の構成を示す説明図
【符号の説明】
1:基材 2:多孔質アルミナ水和物層 3:多孔質高分子層

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材上に形成された、ベーマイトよりな
    る、細孔構造が実質的に半径が1〜10nmの細孔から
    なり、細孔容積が0.3〜1.0cc/gである多孔質
    アルミナ水和物層の上に、PVCラテックス、SBRラ
    テックス及びNBRラテックスからなる群より選ばれる
    1種以上のラテックスのみを塗布乾燥して多孔質高分子
    層を形成し、多孔質高分子層を通して多孔質アルミナ水
    和物層に色素を定着させて画像を形成した後、多孔質高
    分子層を加熱処理することにより緻密化して多孔質アル
    ミナ水和物層の上層に透明高分子膜を形成するインクジ
    ェット記録物の製造方法。
  2. 【請求項2】基材上に形成された、ベーマイトよりな
    る、細孔構造が実質的に半径が1〜10nmの細孔から
    なり、細孔容積が0.3〜1.0cc/gである多孔質
    アルミナ水和物層の上に、PVCラテックス、SBRラ
    テックス及びNBRラテックスからなる群より選ばれる
    1種以上のラテックスのみを塗布乾燥して多孔質高分子
    層が形成されたインクジェットプリンター用の記録シー
    ト。
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