JP3130530B2 - 陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) この発明は陰極線管の製造方法に係り、特に電子銃を
構成するカソードの電子放出特性を良好にする陰極線管
の製造方法に関する。
(従来の技術) 一般に陰極線管は、第4図に示すように、ガラス製フ
ェースプレート(1)とこのフェースプレート(1)と
一体のコーン部(2)とにより管(3)が構成され、そ
のフェースプレート(1)内面に蛍光体スクリーン
(4)が形成され、またコーン部(2)のネック(5)
内に電子銃(6)が配設され、この電子銃(6)から放
出される電子ビームをコーン部(2)外側に装着された
偏向ヨーク(7)の発生する水平および垂直偏向磁界に
より偏向して、上記蛍光体スクリーン(4)を水平、垂
直走査することにより、この蛍光体スクリーン(4)上
に画像を表示する構造に形成されている。
カラー受像管では、通常フェースプレート(1)はパ
ネルといわれ、そのパネル内側に3色蛍光体スクリーン
が形成され、この蛍光体スクリーンに対向して、その内
側に多数の電子ビーム通過孔の形成されたシャドウマス
クが配置され、一方、ネック内に3電子ビームを放出す
る電子銃が配設され、この電子銃から放出される3電子
ビームを上記シャドウマスクにより選別して蛍光体スク
リーンを走査する構造に形成されている。
第5図に上記陰極線管の電子銃として、特に同一平面
上を通るエンタービーム(9G)および一対のサイドビー
ム(9B),(9R)からなる一列配置の3電子ビーム(9
B),(9G),(9R)を放出するインライン型カラー受
像管用電子銃を示す。この電子銃は、バイポテンシャル
型電子銃であり、一列配置の3個のカソード(k)、そ
の各カソード(k)の内側に挿入された3個のヒータ
(H)、カソード(k)から蛍光体スクリーン方向に順
次配設された第1乃至第4グリッド(G1)〜(G4)およ
びその4グリッド(G4)に取付けられたコンバーゼンス
・カップ(C)を有し、カソード(k)およびこのカソ
ード(k)に順次隣接する第1、第2グリッド(G1),
(G2)からなる電子ビーム形成部により、カソード
(k)からの電子放出を制御しかつ放出された電子を加
速集束して電子ビーム(9B),(9G),(9R)を形成
し、この電子ビーム形成部から放出される電子ビーム
(9B),(9G),(9R)を、つぎの第3、第4グリッド
(G3),(G4)により形成される主レンズにより、蛍光
体スクリーン上に加速集中する構造に形成されている。
ところで、陰極線管のカソードとしては、第5図に示
したようにカソード(k)自体とは別にこれを加熱する
ヒータ(H)を備える傍熱型陰極が一般に用いられてお
り、その傍熱型陰極として、ニッケルを主成分とする基
体に電子放出層の形成された酸化物被覆陰極、および多
孔質タングステン基体に電子放出物質の含浸された含浸
型陰極が主として用いられている。
その酸化物被覆陰極は、ニトロセルローズをバインダ
ーとするBa、Sr、Caからなるアルカリ土類金属の炭酸塩
(三元炭酸塩)((Ba,Sr,Ca)CO3)の有機溶媒液をス
プレーなどの方法により基体に吹付けて、約100μm程
度の被覆層を形成し、この被覆層を陰極線管の製造工程
において加熱分解し活性化して、電子放出に寄与するBa
Oや遊離Baを生成させることにより得られる。
また、含浸型陰極は、多孔質タングステン基体中にBa
O、CaOおよびAl2O3を所定のモル比で含浸させ、これを
陰極線管の製造工程において加熱して、電子放出に寄与
するBaOや遊離Baを生成させることにより得られる。
上記電子放出に寄与するBaOや遊離Baを生成させる活
性化処理は、酸化物被覆陰極と含浸型陰極とで若干異な
るが、概してカソードの組込まれた電子銃を封止し、そ
の後おこなわれる陰極線管の排気中にヒーター電流を数
段階に別けて変化させ、カソードを約1000〜1460゜Kに
加熱して、カソードやヒーター吸着吸蔵されているガス
を放出させるとともに、酸化物被覆陰極については、バ
インダーとして添加されているニトロセルロースなどの
有機物を分解除去し、さらに炭酸塩を加熱分解して、下
記反応式により炭酸塩を酸化物とする。
(Ba,Sr,Ca)CO3→(Ba,Sr,Ca)O+CO2↑ また、含浸型陰極については、動作時の仕事関数を低
下させるために、たとえば基体金属のタングステン表面
にIrやOsなどの白金族元素を被覆したものでは、タング
ステンとその白金族元素との合金を電子放射面に形成す
るため、カソードを約1500゜Kの温度に数十分保持し、
その後、約1000〜1500゜Kの温度に数十分保持して、基
体表面にBaO層を拡散形成する。
その後、陰極線管の排気管を封じ切り、電子銃ととも
に管内に封止したゲッターを飛散させて管内残留ガスを
吸着させて管内真空度を高めたのち、上記カソードを活
性化することによりおこなわれる。
この活性化処理は、上記カソードを約1000〜1500゜K
の温度に加熱するとともに、カソードおよびこのカソー
ドに順次隣接する第1、第2、第3グリッドなどに所定
の電圧を印加して、約500μA程度の陰極電流(直流)
を取出しながら、数十分乃至数百分にわたっておこなわ
れる。この活性化処理では、基体金属中に含有させたM
o、Al、Wなどの還元剤が下記反応式のようにBaOと反応
して、カソード表面に遊離Baを生成する。
n1BaO+n2M→Ba n1Mn2On1 +(n1−n3)Ba ただし、n1=1,2,3… n2=1,2,3… n3=0,1,2… ところで、カソードから大きなカソード電流を取出す
陰極線管、たとえば大形のカラー受像管では、蛍光体ス
クリーンの発光輝度を高めるため、カソードから高電流
を取出す必要がある。しかし、電流量を増やすと、カソ
ード電流が時間とともに低下するいわゆるスランプがお
こり、十分な発光輝度が得られなくなる。このスランプ
現象は、特にカソードから高電流を取出す場合に顕著に
おこる。これは、従来の陰極線管の製造工程で十分に活
性化されるカソードの面積は、約500μAの低電流時に
対応した動作領域であるが、高電流時には、その動作領
域が拡大され、十分に活性化されない領域から電子を取
出すためにおこる現象である。
すなわち、低電流時のカソードの動作領域は、隣接す
る第1グリッドの開孔と対向するきわめて小さな領域で
あるが、高電流時には、動作領域がその低電流時の小さ
な領域よりも拡大する。しかし、その拡大した部分は、
従来の陰極線管の活性化処理では、主としてヒーターの
加熱による熱的な活性化だけであるため、BaOや遊離Ba
の生成がカソードの表面にとどまり、カソード内部から
の供給が十分でなく、不十分なために時間とともに電子
の供給が減少するためと考えられる。
したがって、上記高電流時におこるスランプ現象を防
止するためには、高電流時における動作領域まで十分に
活性化することが必要であるが、その高電流時の動作面
積まで十分に活性化するために、従来の活性化処理にし
たがって、カソードから高電流を取出しながらBaOや遊
離Baの生成をおこなうと、カソードから放出される高エ
ネルギ電子の衝突により、管内部材や管壁に吸蔵されて
いるガスを放出させ、かつその放出ガスをイオン化し、
そのイオン化したガスがカソードの電子放出面に衝突し
て、スパッターをおこしたり、BaOや遊離Baの生成を妨
げ、所期の活性化が得られなくなる。
(発明が解決しようとする課題) 上記のように、陰極線管の電子銃を構成するカソード
としては、従来より主として酸化物被覆陰極や含浸型陰
極に用いられており、これら陰極については、陰極線管
の製造工程でBaOや遊離Baの生成させる活性化処理がお
こなわれる。その活性化処理は、酸化物被覆陰極と含浸
型陰極とでは若干異なるが、概して、カソードの組込ま
れた電子銃を封止し、その後おこなわれる陰極線管の排
気中にヒーター電流を数段階に別けて変化させ、カソー
ドを約1000〜1460゜Kに加熱して、カソードやヒーター
に吸着吸蔵されているガスを放出させるとともに、酸化
物被覆陰極については、バインダーとして添加されてい
るニトロセルローズなどの有機物を分解除去し、さらに
炭酸塩を加熱分解して酸化物とする。また、含浸型陰極
については、動作時の仕事関数を低下させるために、た
とえば基体金属のタングステン表面にIrやOsなどの白金
族元素を被覆したものについては、タングステンとその
白金元素との合金を電子放射面に形成するためにカソー
ドを約1500゜Kの温度に数十分保持し、さらに約1000〜1
500゜Kの温度に数十分保持して基体表面にBaO層を拡散
形成する。その後、そのいずれかのカソードについて
も、陰極線管の排気管を封じ切り、ゲッターを飛散させ
て管内残留ガスを吸着させて管内真空度を高めたのち、
上記カソードを活性化することによりおこなわれる。
しかし、従来の活性化処理では、十分に活性化される
領域は、500μA程度の低電流時に対応した動作領域で
あるため、蛍光体スクリーンの高輝度発光に必要な高電
流時に対応して拡大する動作領域については、十分に活
性化されず、時間とともにカソード電流が低下するスラ
ンプをおこし、十分な発光輝度が得られなくなるという
問題がある。
上記高電流時のスランプをなくすためには、高電流時
に対応して拡大する動作領域まで十分に活性化すること
が必要であるが、従来の活性化処理にしたがってカソー
ドから高電流を取出しながらBaOや遊離Baの生成をおこ
なうと、カソードから放出される高エネルギ電子の衝突
により、管内部材や管壁に吸蔵されているガスを放出さ
せ、かつその放出ガスをイオン化し、そのイオン化した
ガスがカソードの電子放出面に衝突して、スパッターを
おこしたり、BaOや遊離Baの生成を妨げ、所期の活性化
が得られなくなるという問題がある。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたも
のであり、カソードをスパッターさせることなく、また
BaOや遊離Baの生成を妨げることなく、高電流時に対応
して拡大する動作領域まで十分に活性化できる陰極線管
の製造方法を得ることを目的とする。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) カソードおよびこのカソードに順次隣接して少なくと
も第1、第2、第3電極が配置されてなる電子銃を封止
し排気したのち、上記カソードおよび第1、第2、第3
電極に所定の電圧を印加して上記カソードを活性化する
陰極線管の製造方法において、上記カソードから交流的
に電子を放出させる交流電子放出法および上記カソード
から直流的に電子を放出させる直流電子放出法に交流的
に電子を放出させる交流電子放出法を重畳した方法のう
ちの少なくとも1つの方法により上記カソードを活性化
するようにした。
(作 用) 上記のように、交流電子放出法および直流電子放出法
に交流電子放出法を重畳した方法のうちの少なくとも1
つの方法によりカソードを活性化すると、直流電子放出
法により、カソードの第1電極の開孔に対向した低電流
時の動作領域を十分に活性化することができ、また、交
流電子放出法により、低電流時の動作領域よりも拡大し
た高電流時の動作領域を十分に活性化することができ
る。しかも、交流電子放出法は、直流電子放出法よりも
多量の電子を放出するが、交流電子放出法の適用時間を
直流電子放出法にくらべて短時間とすることにより、管
内ガスの放出量を少なくし、カソードを活性化を妨げな
いようにすることができる。
(実施例) 以下、図面を参照してこの発明を実施例をインライン
型カラー受像管の製造方法について説明する。
カラー受像管は、ガラス製パネル(フェースプレー
ト)にあらかじめ所定形状に成形されたシャドウマスク
を組合わせてパネル−マスク組合体をつくり、そのパネ
ル内面に蛍光体スクリーンを形成したのち、この蛍光体
スクリーンの形成されたパネルをフリットガラスを用い
て、内面に内部導電膜の塗布形成されたガラス製漏斗状
のファンネルに一体に接合する。つぎにそのファンネル
のネック内に、あらかじめ組立てられた一列配置の3個
のカソードおよびこのカソードに順次隣接して少なくと
も第1、第2、第3グリッドを有する電子銃、たとえば
一列配置の3個のカソードに順次隣接して第1乃至第4
グリッドを有するバイポテンシャル型電子銃(第5図参
照)を封止する。つぎにこの電子銃の封止された管を排
気装置に接続し、所定温度に加熱しながら排気する。こ
の排気の後段において、上記電子銃に組込まれた酸化物
被覆陰極または含浸型陰極からなるカソードをヒーター
により加熱し、たとえばその酸化物被覆陰極については
その被覆層を構成する炭酸塩を加熱分解して酸化物とす
る。ついで、上記排気装置に接続されている排気管を封
じ切る。その後、管内に電子銃とともに封止されたゲッ
ターを飛散させて、管内真空度を高めたのち、上記ヒー
ターの加熱により酸化物としたカソードの活性化処理を
おこなうことにより製造される。
上記カソードの活性化処理は、第1図に示すように、
ヒーター(H)にヒーター電圧Efとして6.3〜7.5V印加
して、カソード(K)を1000〜1500゜Kに加熱する。ま
たカソード(K)に第2図に折線(10)で示すように、
130〜200Vの直流電圧EKに−100〜−160Vのピーク電圧
をもつパルス電圧EPを重畳した電圧を印加し、さらに
第1グリッド(G1)を接地電位とし、第2グリッド(G
2)に第2グリッド電圧Ec2として600〜1000V、第3グリ
ッド(G3)に第3グリッド電圧Ec3として数kVの直流電
圧を印加して、一列配置の3個のカソード(K)から、
それぞれ約500μAの直流のカソード電流と数千μAの
ピーク電流値をもつパルス状のカソード電流とを放出さ
せることによりおこなわれる。つまり、この例の製造方
法では、カソード(K)から直流的に電子を放出させる
直流電子放出法と交流的に電子を放出させる交流電子放
出法とを重畳した方法によりカソードの活性化がおこな
われる。
上記カソード(K)に印加するパルス電圧EPは、そ
のパルス幅τ、繰返し周波数fおよびそのピーク電圧が
重要であり、それらの値は、カソード(K)の種類(酸
化物被覆陰極または含浸型陰極)や構造、電子銃、カラ
ー受像管の大きさなどにより異なる。
上記方法により活性化されたカソード(K)のスラン
プを評価するために、第3図に直線(11)で示すよう
に、縦軸にカソード電流Ik、横軸に時間tをとり、カソ
ードのカットオフ電圧を基準に約90%の振込み電圧をド
ライブ電圧として、カソード電流Ikの経時変化を調べ
た。すなわち、時間t=0のときの陰極電流Ik0を100%
として、時間t=1秒後の陰極電流Ik1の割合をS1、時
間t=20秒後の陰極電流Ik20の割合をS2として、 S1=(Ik1/Ik0)×100% S2=(Ik20/Ik0)×100% でスランプを評価した。この評価法では、S1、S2がとも
に100%に近い値程、スランプが少ないことを示してい
る。
この評価法は、カソードにとってきわめて厳しい条件
であり、カラーテレビに実装された状態では、このよう
な条件で動作することはないが、カソードの電子放出能
力を評価する方法としては有効適切な方法である。
具体例として、含浸型陰極をカソードとする電子銃を
封止した34インチ110度偏向の大形カラー受像管につい
て、カソードに印加する直流電圧EK=190V、パルス電
圧Ep=190Vとし、そのパルス電圧Epのパルス幅τ=50μ
sec、繰返し周波数f=1kHzとして、活性化処理した結
果を、表1に従来の活性化処理法で処理したものと比較
して示す。
なお、この表1に示したIKは、90%ドライブ時のカ
ソード電流、γは、いわゆるγ特性のI>1mAのγ値で
ある。また、表1の各値は、陽極電圧を29kV、フォーカ
ス電圧(第3グリッド電圧)を8.12kV、第1グリッドを
接地電位(0V)、カソードのカットオフ電圧190Vとし
て、第2グリッド電圧でカットオフ状態とし、ドライブ
電圧を30〜170Vに設定して測定した場合の値である。
この表1から明らかなように、上記方法により活性化
をおこなうと、従来の活性化処理にくらべて、S1で2ポ
イント、S2で11ポイント、IKを2.9mA、γ値を0.2向上
させることができた。特にS2が97%になり、カラーテレ
ビの実装状態では、全く問題ないレベルに改善できるこ
とが示されている。さらにIKが上昇し、それにともな
いγ値が上昇し、蛍光体スクリーンの発光輝度を大幅に
向上でき、さらにまたドライブ電圧の範囲を小さくでき
るため、カソードに映像信号を印加する回路素子の負担
を軽減でき、かつ周波数特性の向上により、解像度の高
いカラー受像管とすることができた。
つまり、カソードに高いパルス電圧を印加して高エネ
ルギ電子を放出させることにより活性化しても、そのパ
ルス電圧の印加時間を短時間とすることにより、カソー
ドの活性化を妨げることなく、スランプのきわめて少な
いカソードとすることができる。
なお、上記実施例では、カソードの活性化処理に直流
電圧にパルス電圧を重畳した電圧を印加したが、そのパ
ルス電圧のかわりに正弦波などの交流電圧を重畳した電
圧を印加しても、同様の効果が得られる。
また、上記実施例では、カソードの活性化処理に直流
電圧にパルス電圧または正弦波などの交流電圧を重畳し
た電圧を印加する場合について説明したが、このカソー
ドの活性化は、交流電圧のみを印加しても同様の活性化
が得られる。
また、活性化時カソードに直流電圧にパルス電圧また
は交流電圧を重畳した電圧を印加するかわりに、活性化
時電圧を印加する他の電極に印加しても、カソードから
交流的なカソード電流を取出すことができ、前記実施例
と同様の効果が得られる。
[発明の効果] カソードおよびこのカソードに順次隣接して少なくと
も第1、第2、第3電極が配置されてなる電子銃を封止
し排気したのち、そのカソードから交流的に電子を放出
させる交流電子放出法および直流的に電子を放出させる
直流電子放出法に交流的に電子を放出させる交流電子放
出法を重畳した方法のうちの少なくとも1つの方法によ
りカソードを活性化すると、直流電子放出法により、カ
ソードの第1電極の開孔に対向した低電流時の動作領域
を十分に活性化することができ、また、交流電子放出法
により、低電流時の動作領域よりも拡大した高電流時の
動作領域を十分に活性化することができる。しかし、交
流電子放出法により直流電子放出法よりも多量の電子を
放出させても、交流電子放出法の適用時間を直流電子放
出法にくらべて短時間とすることにより、管内ガスの放
出量を少なくし、カソードを活性化を妨げないようにす
ることができ、スランプが少なく、またカソード電流の
上昇によりγ特性が向上し、蛍光体スクリーンの発光輝
度を大幅に向上させることができる。さらに映像信号回
路の負担を軽減でき、それにともない回路の周波数特性
を向上でき、解像度の高い陰極線管とすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第3図はこの発明の実施例の説明図で、第1
図はその一実施例であるインライン型カラー受像管の製
造方法におけるカソードの活性化を説明するための図、
第2図はその活性化時にカソードに印加するカソード電
圧の図、第3図はカソードのスランプ評価方法を説明す
るための図、第4図および第5図は従来の陰極線管の製
造方法を説明するための図で、第4図は陰極線管の構成
を示す図、第5図はその電子銃の構成を示す図である。 G1……第1グリッド、G2……第2グリッド G3……第3グリッド、H……ヒーター K……カソード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 時田 清 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株 式会社東芝深谷ブラウン管工場内 (56)参考文献 特開 平2−168531(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/44

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カソードおよびこのカソードに順次隣接し
    て少なくとも第1、第2、第3電極が配置されてなる電
    子銃を封止し排気したのち、上記カソードおよび第1、
    第2、第3電極に所定の電圧を印加して上記カソードを
    活性化する陰極線管の製造方法において、 上記カソードから交流的に電子を放出させる交流電子放
    出法および上記カソードから直流的に電子を放出させる
    直流電子放出法に交流的に電子を放出させる交流電子放
    出法を重畳した方法のうちの少なくと1つの方法により
    上記カソードを活性化することを特徴とする陰極線管の
    製造方法。
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