JP2980576B2 - 物理乱数発生装置及び方法並びに物理乱数記録媒体 - Google Patents

物理乱数発生装置及び方法並びに物理乱数記録媒体

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JP2980576B2
JP2980576B2 JP9249109A JP24910997A JP2980576B2 JP 2980576 B2 JP2980576 B2 JP 2980576B2 JP 9249109 A JP9249109 A JP 9249109A JP 24910997 A JP24910997 A JP 24910997A JP 2980576 B2 JP2980576 B2 JP 2980576B2
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    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F7/00Methods or arrangements for processing data by operating upon the order or content of the data handled
    • G06F7/58Random or pseudo-random number generators
    • G06F7/588Random number generators, i.e. based on natural stochastic processes

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は物理乱数発生装置
及び方法並びに記録媒体、更に詳しくは汎用のコンピュ
ータからパソコンやゲーム機のような民生レベルまで幅
広い分野へ適用される物理乱数発生装置及び方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】物理乱数とは、自然界のランダム現象を
利用して作成された乱数のことを言い、代表的なランダ
ム現象としては、放射線の発生や熱雑音のゆらぎ等が挙
げられる。
【0003】従来の物理乱数発生装置では、ノイズ源と
して放射線や熱雑音を用い、ノイズ源から発生するラン
ダム・パルスの発生間隔または発生頻度を測定してい
る。
【0004】例えば、単位時間当たりの放射線の発生個
数を何度も測定し、測定値の頻度分布を作成すると平均
N、標準偏差N1/2 の正規分布に近づく。すなわち、1
00回の測定を行った場合、そのうち99回は、N−3
1/2 からN+3N1/2 のいずれかの値になる。測定値
の頻度分布は正規分布なので、このまま正規分布乱数と
して用いることができるが、一般的には分布が一様な方
が便利なことが多いため正規分布を一様乱数に変換する
必要がある。
【0005】そこで、従来装置では、正規分布から一様
乱数を得るために、計数結果の最下位桁の値だけを用い
て頻度分布形状に依存しない乱数としている。さらに、
得られた計数値の最下位桁として1ビットの値を用いる
ことにより、計測結果を偶数または奇数の2通りに分類
することができ、Nが十分に大きければ各々の発生頻度
は50%になり、乱数としての性質が向上する。
【0006】従来装置では、このような1ビットの乱数
データ発生回路を複数個用意することにより、多ビット
の乱数データを発生している。このような従来技術は、
例えば石田正次氏の「モンテカルロ法と乱数」(科学基
礎論研究17.2.29(1965))等に記載されて
いる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述したよう
な従来の一様な物理乱数発生方法では、計数ノイズ信号
から乱数データを得るためには、N(100〜200)
個のノイズ信号を計数しなければならないため、1個の
乱数を発生するために多くの時間が必要となるという課
題がある。
【0008】また、計数結果として1つのノイズ源から
発生できる乱数データは1ビットのため、たとえば、計
算機が扱う最小単位であるバイト単位の乱数データを発
生するためには、8つの互いに相関のないノイズ源と8
系統の乱数発生回路が必要になる。これは装置の小型化
・低価格化を実現するために解決されるべき課題であ
る。
【0009】このような課題のため、物理乱数発生装置
から発生する乱数データを用いた膨大なシミュレーショ
ンを行う場合、計算機にいかに高速なCPUを搭載して
も、計算結果が得られる時間が乱数発生速度に依存する
ためシミュレーションの高速化を実現できないという状
況となっていた。
【0010】また、1バイトの乱数を発生するために8
系統のノイズ源と処理回路が必要となるため装置が大が
かりな物となり、これが低価格化を阻害し、物理乱数発
生装置の普及を阻む要因となつている。
【0011】一方、高速かつ安価な従来から物理乱数発
生装置が実現されれば、シミュレーション、知能関連の
研究、ネットワーク上のセキュリティー研究等の科学技
術計算分野や、通信機器分野(通信データのセキュリテ
ィー、変調の暗号化等の通信機器分野のみならず、パチ
ンコ台の出玉確率、一般のゲーム機等のゲーム機分野等
にも利用されることが考えられる。
【0012】本発明は、このような実情を考慮してなさ
れたもので、物理乱数発生速度を向上するとともに、乱
数として良質な特性を有する物理乱数を提供し、さらに
は汎用のコンピュータからパソコンやゲーム機のような
民生レベルまで幅広い分野への適用をできるようにした
物理乱数発生装置及び方法、物理乱数入力装置並びに物
理乱数記録媒体を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1に対応する発明は、ノイズ信号を出力する
ノイズ源と、ノイズ信号を交流結合により直流分を除去
しつつ増幅するAC結合増幅手段と、AC結合増幅手段
により増幅された増幅ノイズ信号をA/D変換する,2
ビット以上の精度を有して2ビット以上のビットデータ
に変換するA/D変換手段と、前記A/D変換手段によ
り変換された2ビット以上のビットデータを微分非直線
性を改善するよう加工し、この加工データに基づいて2
ビット以上の乱数データを提供する加工手段とを備えた
物理乱数発生装置である。本発明は、このような手段を
設け、直流成分が除去された増幅信号をA/D変換して
いるので、A/D変換されたディジタル値の各ビットは
そのままビット単位の乱数データとして取り扱い可能に
なっている。したがって、計数ノイズ信号から乱数デー
タを得るのに、多数のノイズ信号を計数する必要がなく
なり、1個の乱数を発生させるのに必要な時間を極めて
短くすることができる。また、ノイズ源及び乱数発生処
理回路を簡素化することができ、ひいては物理乱数発生
装置の低価格化にも寄与する。また、一度に2ビット以
上の乱数データを得ることができ、より一層多数の乱数
データを短時間で提供することができる。さらに、A/
D変換手段からのビットデータを微分非直線性を改善す
る加工手段を用いて加工するようにしているので、たと
え一度に2ビット以上の乱数データを取り出しても十分
に精度の高い乱数を得ることができる。また、請求項2
に対応する発明は、請求項1に対応する発明において、
A/D変換手段により変換されたディジタル値の平均値
を、A/D変換前若しくはA/D変換後のデータに加え
るオフセット調整手段を備えた物理乱数発生装置であ
る。本発明は、このような手段を設けたので、請求項1
に係る発明と同様な作用効果が得られる他、A/D変換
手段からの出力は多くの場合、その頻度分布が正規分布
あるいはこれに近い分布に従うと考えられるため、この
変換されたディジタル値の平均値をオフセットとして加
えることで、より完全に直流成分を除去することがで
き、良質な乱数とすることができる。さらに、請求項3
に対応する発明は、請求項1又は2に対応する発明にお
いて、A/D変換手段は6ビット以上の精度を有し、変
換されたディジタル値を構成する6ビット以上のビット
データのうち、上位から5ビット目以降の2つ以上のビ
ットデータを取り出して乱数データとする物理乱数発生
装置である。本発明は、このような手段を設けたので、
請求項1又は2に係る発明と同様な作用効果が得られ
る。また、A/D変換手段からの出力は多くの場合、そ
の頻度分布が正規分布あるいはこれに近い分布に従うと
考えられ、さらにこの場合、後述するシミュレーション
結果よれば5ビット目以降のデータのときに確実に一様
性が高くなるので、より一層良質な乱数データとするこ
とができる。さらにまた、請求項4に対応する発明は、
請求項1〜3に対応する発明において、変換されたディ
ジタル値の頻度分布が平均N、分散σ2 の正規分布とな
るとき、変換されたディジタル値がN±σ以上の範囲に
入る場合のみを有効とする物理乱数発生装置である。本
発明は、このような手段を設けたので、請求項1〜3に
係る発明と同様な作用効果が得られる他、変換されたデ
ィジタル値の有効範囲をN±σ以上の範囲とすること
で、上位ビットまでその一様性を確実に担保することが
でき、変換されたディジタル値が多数ビットの場合でも
全ビットについて良質な乱数データとして使用すること
ができる。一方、請求項5に対応する発明は、請求項1
〜4に対応する発明において、A/D変換手段が出力す
る2以上の変換されたディジタル値を加算平均する微分
非直線性改善手段を備えた物理乱数発生装置である。本
発明は、このような手段を設けたので、請求項1〜4に
係る発明と同様な作用効果が得られる他、A/D変換手
段に由来する微分非直線性を改善して良質な乱数データ
とすることができる。次に、請求項6に対応する発明
は、請求項1〜4に対応する発明において、A/D変換
手段の入力値に微分非直線性改善用データをオフセット
として加算するとともに、微分非直線性改善用データに
相当する改善用デジタルデータをA/D変換手段の出力
値から減算する微分非直線性改善手段を備えた物理乱数
発生装置である。本発明は、このような手段を設けたの
で、請求項1〜4に係る発明と同様な作用効果が得られ
る他、A/D変換手段に由来する微分非直線性を改善し
て良質な乱数データとすることができる。また、請求項
7に対応する発明は、請求項1〜6に対応する発明にお
いて、ノイズ源は、熱雑音をノイズ信号として使用する
物理乱数発生装置である。本発明は、このような手段を
設けたので、請求項1〜6に係る発明と同様な作用効果
が得られる他、熱雑音に基づく一様性の高い乱数データ
を提供することができる。さらに、請求項8に対応する
発明は、請求項1〜6に対応する発明において、ノイズ
源は、抵抗の熱雑音をノイズ信号として使用する物理乱
数発生装置である。本発明は、このような手段を設けた
ので、抵抗からの熱雑音により請求項8に係る発明と同
様な作用効果を得ることができる。さらにまた、請求項
9に対応する発明は、請求項1〜6に対応する発明にお
いて、ノイズ源は、半導体素子の熱雑音をノイズ信号と
して使用する物理乱数発生装置である。本発明は、この
ような手段を設けたので、抵抗からの熱雑音により請求
項8に係る発明と同様な作用効果を得ることができる。
一方、請求項10に対応する発明は、請求項1〜6に対
応する発明において、ノイズ源は、フォトマルチプライ
ヤの光電変換面の熱雑音をノイズ信号として使用する物
理乱数発生装置である。本発明は、このような手段を設
けたので、抵抗からの熱雑音により請求項8に係る発明
と同様な作用効果を得ることができる。次に、請求項1
1に対応する発明は、請求項1〜6に対応する発明にお
いて、ノイズ源は、真空管の陰極より発生する熱雑音を
ノイズ信号として使用する物理乱数発生装置である。本
発明は、このような手段を設けたので、抵抗からの熱雑
音により請求項8に係る発明と同様な作用効果を得るこ
とができる。また、請求項12に対応する発明は、請求
項1〜6に対応する発明において、ノイズ源は、真空マ
イクロ素子により発生する電子のゆらぎをノイズ信号と
して使用する物理乱数発生装置である。本発明は、この
ような手段を設けたので、請求項1〜6に係る発明と同
様な作用効果が得られる他、電子のゆらぎに基づく一様
性の高い乱数データを提供することができる。さらに、
請求項13に対応する発明は、請求項7〜11に対応す
る発明において、ノイズ源を高温で一定に保つ恒温手段
を備えた物理乱数発生装置である。本発明は、このよう
な手段を設けたので、請求項7〜11に係る発明と同様
な作用効果が得られる他、ノイズ源を安定な熱雑音発生
状態に保ち、安定なノイズ信号発生により安定した乱数
データの提供を行うことができる。さらにまた、請求項
14に対応する発明は、請求項1〜13に対応する発明
において、乱数データに基づくデータを表示する表示手
段を備えた物理乱数発生装置である。本発明は、このよ
うな手段を設けたので、請求項1〜13に係る発明によ
る高速で良質な乱数データに基づくデータを表示するこ
とを可能とした簡素かつ高性能で低価格な装置を提供す
ることができる。一方、請求項15に対応する発明は、
請求項1〜13に対応する発明において、乱数データを
用いて信号を変調する信号変調手段を備えた物理乱数発
生装置である。本発明は、このような手段を設けたの
で、請求項1〜13に係る発明による高速で良質な乱数
データを用いて信号を変調することを可能とした簡素か
つ高性能で低価格な装置を提供することができる。次
に、請求項16に対応する発明は、請求項1〜13に対
応する発明において、乱数データを用いてデータの暗号
化を行う暗号化手段を備えた物理乱数発生装置である。
本発明は、このような手段を設けたので、請求項1〜1
3に係る発明による高速で良質な乱数データを用いてデ
ータの暗号化を行うことを可能とした簡素かつ高性能で
低価格な装置を提供することができる。また、請求項1
7に対応する発明は、請求項1〜13記載のうち何れか
1項記載の物理乱数発生装置と、物理乱数発生装置から
の乱数データをコンピュータに入力可能に構成された,
コンピュータのデータ入出力バスとのインターフェイス
手段とを備えた物理乱数入力装置である。本発明は、こ
のような手段を設けたので、請求項1〜13に係る発明
による高速で良質な乱数データをコンピュータに入力す
ることができる。また、この装置の形態として例えば基
板形態又はカード形態の装置が考えられる。さらに、請
求項18に対応する発明は、請求項1〜13記載のうち
何れか1項記載の物理乱数発生装置と、物理乱数発生装
置からの乱数データをコンピュータの要求に応じてコン
ピュータ・ネットワークに送出可能に構成された,コン
ピュータ・ネットワークとのインターフェイス手段とを
備えた物理乱数入力装置である。本発明は、このような
手段を設けたので、請求項1〜13に係る発明による高
速で良質な乱数データを、要求に応じネットワークを介
してコンピュータに入力することができる。さらにま
た、請求項19に対応する発明は、請求項1〜13に対
応する発明において、生成された乱数データを記録する
記憶手段を備え、乱数出力要求があった場合に、この要
求に応じて乱数データを供給する物理乱数発生装置であ
る。本発明は、このような手段を設けたので、請求項1
〜13に係る発明と同様な作用効果が得られる他、要求
がないときには生成した乱数を記憶手段に蓄え、要求時
にこの蓄えた乱数を出力することで、安定的な乱数の供
給を可能とすることができる。一方、請求項20に対応
する発明は、請求項1〜13記載のうち何れか1項記載
の物理乱数発生装置により生成された乱数データを記録
した物理乱数記録媒体である。本発明は、このような手
段を設けたので、請求項1〜13に係る発明による高速
で良質な乱数データを記録媒体により提供することがで
きる。次に、請求項21に対応する発明は、請求項20
に対応する発明において、記録された乱数データについ
ての検定方法及び又は検定結果を記録した物理乱数記録
媒体である。本発明は、このような手段を設けたので、
請求項20に係る発明と同様な作用効果が得られる他、
その乱数データに対する信頼性を高めることができる。
さらに、請求項22に対応する発明は、ノイズ源からノ
イズ信号を出力するステップと、ノイズ信号を交流結合
により直流分を除去しつつ増幅するAC結合増幅ステッ
プと、AC結合増幅ステップにおいて増幅された増幅ノ
イズ信号をA/D変換する,2ビット以上の精度を有し
て2ビット以上のビットデータに変換するA/D変換ス
テップと、前記A/D変換ステップにより変換された
ビット以上のビットデータを微分非直線性を改善するよ
う加工し、この加工データに基づいて2ビット以上の乱
数データを提供するステップとを有する物理乱数発生方
法である。本発明は、このような手段を設けたので、請
求項1に係る発明と同様な作用効果を得ることができ
る。さらにまた、請求項23に対応する発明は、請求項
1〜4に対応する発明において、A/D変換手段の入力
信号が変換範囲を超えたときに無効とし、変換範囲を超
えずに変換されたディジタル値を乱数データとする物理
乱数発生装置である。本発明は、このような手段を設け
たので、請求項1〜4に係る発明と同様な作用効果を得
ることができる他、より良質な乱数データを得ることが
できる。次に、請求項24に対応する発明は、請求項1
〜16、19又は23に対応する発明において、加工手
段は、補正信号をD/A変換してA/D変換手段への入
力前の値に加算し、かつ、補正信号を前記A/D変換手
段の出力から差し引くことで乱数データに加工する手
段、又は、A/D変換手段から別々に出力されるA/D
変換値同士、若しくはA/D変換手段の出力とA/D変
換の出力以外のランダムなデータを、加算(排他OR)
して乱数データに加工する手段、の何れかである物理乱
数発生装置である。
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【0030】
【0031】
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】
【0043】
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】
【0050】
【0051】
【0052】
【0053】
【0054】
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
【0059】
【0060】
【0061】
【0062】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0063】(発明の第1の実施の形態)図1は本発明
の第1の実施の形態に係る物理乱数発生装置の構成例を
示すブロック図である。
【0064】この物理乱数発生装置においては、ノイズ
源101からのノイズ信号102がAC結合増幅器10
3に入力され、その増幅されたノイズ信号104がアナ
ログ・ディジタル変換器105にてA/D変換されて乱
数データ106として出力されるようになっている。こ
こで、アナログ・ディジタル変換器105は、1ビット
あるいは2ビット精度以上のA/D変換器である。
【0065】図2は本実施形態の物理乱数発生装置にお
けるAC結合増幅器の内部構成例を示す図である。
【0066】AC結合増幅器103は、交流結合により
信号の直流成分を通過させないようにしつつ増幅を行う
部分であり、ノイズ信号102を入力する入力コンデン
サ1801と、入力コンデンサ1801の出力信号を増
幅して出力コンデンサに入力する増幅器1802と、増
幅されたノイズ信号104を出力する出力コンデンサ1
803とによって構成されている。
【0067】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係る物理乱数発生装置の動作について説明す
る。
【0068】まず、ノイズ源101からランダム事象に
起因するノイズ成分が出力されるが、そのノイズ信号波
形例を図3に示す。
【0069】図3はノイズ信号波形の例を示す図であ
る。
【0070】使用するノイズ源101にもよるが、ノイ
ズ信号波形はオフセット1701電圧(または電流)と
その回りに分布するノイズ成分1702の加算合成され
た波形となる。
【0071】一般的にノイズ源101から得られるノイ
ズ成分のレベルが小さいので、大きな増幅度を有する増
幅器を用いてノイズ信号102を増幅する必要がある。
しかし、オフセット1701と共に増幅すると増幅器の
出力信号が飽和して動作しなくなる。そこで、増幅回路
としてAC結合増幅器103が使用され、オフセット1
701を除いたノイズ成分1702のみが増幅される。
【0072】すなわち図2に示すAC結合増幅器103
では以下のような増幅動作がなされる。
【0073】まず、入カコンデンサ1801により、ノ
イズ信号102のオフセット1701が除かれ、増幅器
1802によりノイズ成分1702のみが増幅される。
さらに、出力コンデンサ1803により、増幅器180
2自身が有するオフセットを増幅した直流電圧が、増幅
されたノイズ信号104に含まれないように除去され
る。
【0074】したがって、増幅されたノイズ信号104
は、AC結合によりオフセットが0で、0の回りにノイ
ズ成分が均等に分布する波形となっている。
【0075】たとえば、増幅されたノイズ信号104を
1ビッ卜精度のアナログ・ディジタル変換器105を用
いてディジタル値に変換すると、増幅されたノイズ信号
104の極性に応じて0または1の値となる。ノイズ源
から得られる信号はランダムであるから、0または1の
値になる順番は確定しない。また、AC結合されている
から、0になる確率と1になる確率が等しい。すなわち
一様性があり周期性のない質の良い1ビットの乱数デー
タを取得することができる。
【0076】これは、単純なレベルコンパレータを用い
て実現できる1ビット乱数データである。さらに2ビッ
ト精度以上のアナログ・ディジタル変換器105を用い
ることにより、増幅されたノイズ信号104の頻度分布
を有し、周期性のない乱数データを取得することができ
る。たとえば、ノイズ源101の発生要因が熱雑音であ
れば、正規分布状の発生確率を有する乱数データを取得
することができる。また、アナログ・ディジタル変換さ
れたディジタル値を構成する複数のビットの下位のビッ
トから乱数データを作成すれば、増幅されたノイズ源1
04の頻度分布形状に依存しない乱数データを取得する
ことができる。
【0077】更に例えば、12ビットの精度を有するア
ナログ・ディジタル変換器を用いて得られた12ビット
の乱数データの中から、下位の2ビットのみを用いる
と、一様性があり周期性のない2ビットの一様乱数が得
られる。
【0078】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、ランダム事象から起因
するノイズ源101からノイズ信号102を、AC結合
増幅器103を用いてアナログ・ディジタル変換器10
5の変換範囲まで増幅してディジタル値に変換して得ら
れたディジタル・データをもとに乱数データを生成する
ようにしたので、ノイズ源101の発生確率分布または
一様分布で、周期性がない乱数データを得ることができ
る。
【0079】また、本実施形態の物理乱数発生装置で
は、ノイズ信号のランダム・パルスを計数するのではな
く、増幅されたノイズ信号をアナログ・ディジタル変換
することにより、1回の変換動作で1つの乱数データを
取得することができるため、計数するよりも高速に物理
乱数を発生することができる。
【0080】さらに、2ビット以上の精度を有するアナ
ログ・ディジタル変換器105を用いる場合には、1回
のアナログ・ディジタル変換で多ビットの乱数データを
発生することができ、ひいては回路構成を簡素化するこ
とができる。
【0081】(発明の第2の実施の形態)第1の実施形
態では、ランダム・ノイズ源から得られるノイズ信号を
アナログ・ディジタル変換器を用いてディジタル・デー
タに変換したときの頻度分布は正規分布となる。この場
合、平均値の回りに一様に偶数または奇数データが分布
することになり、変換されたディジタル値を構成するす
べてのビットの奇数・偶数の頻度分布は一様になる。
【0082】しかし、増幅回路やアナログ・ディジタル
変換器のオフセットの絶対値の存在、またはオフセット
のドリフトにより、一様性が崩れる可能性がある。これ
に対し、本実施形態では、これらをキャンセルするオフ
セットを加えることにより、奇数・偶数の頻度分布が常
に一様になるようにし、一様性が保証された物理乱数を
発生するものである。
【0083】図4は本発明の第2の実施の形態に係る物
理乱数発生装置の構成例を示すブロック図であり、図1
と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0084】この物理乱数発生装置は、第1の実施形態
と同様に構成される他、アナログ・ディジタル変換器1
05からの出力206をもとにオフセット調整信号20
2出力するオフセッ卜検出器201と、この信号202
をD/A変換して出力するディジタル・アナログ変換器
203と、アナログ・オフセット調整信号204に変換
し、増幅されたノイズ信号104から引き去る演算器2
07とを備え、アナログ信号によるオフセット調整機能
を有している。
【0085】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係る物理乱数発生装置の作用について説明す
る。
【0086】第1の実施形態で説明したように、AC結
合増幅器103を用いることにより、増幅されたノイズ
信号104のオフセット成分(直流成分)が小さくな
る。しかし、この成分がアナログ・ディジタル変換器1
05自身のオフセット成分と同じ値にならない限り、頻
度分布の平均値が0にはならない。すなわちオフセット
成分の存在により、アナログ・ディジタル変換器のMS
Bが0になる確率と1になる確率とが変わるため一様性
に誤差が生じるのである。
【0087】また、微小な他のノイズ成分により正規分
布からのずれが発生することも予想される。そこで、正
規分布の平均値とアナログ・ディジタル変換器105自
身のオフセットが一致するよう調整することにより、乱
数データの一様性を向上させるのである。
【0088】また、オフセットや正規分布からのずれが
微小であり、温度等の環境条件により変化する可能性も
あるため、これらの調整を自動的におこなう必要があ
る。本実施形態ではこの自動調整方法としてはアナログ
方式を採用し、この自動調整機能部分が以下のように動
作する。
【0089】まず、オフセット検出器201により、ア
ナログ・ディジタル変換器105に変換されたディジタ
ル値206からその平均値が求められ、これにより増幅
されたノイズ信号104とアナログ・ディジタル変換器
105との間のオフセット量が検出される。
【0090】オフセット検出器201からは検出された
オフセット量に基づきディジタル・オフセット調整信号
202が出力される。
【0091】次に、ディジタル・オフセット調整信号2
02がディジタル・アナログ変換器203によりD/A
変換されアナログ・オフセット調整信号204として出
力される。
【0092】アナログ・オフセット調整信号204は、
演算器207に入力され、ここで増幅されたノイズ信号
104から当該調整信号204が引き去られ、これによ
りオフセット量が自動的に零に調整される。
【0093】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置は、第1の実施形態と同様な構成を
設けた他、オフセッ卜検出器201、ディジタル・アナ
ログ変換器203及び演算器207からなるオフセット
自動調整機能を設けたので、第1の実施形態と同様な効
果が得られる他、増幅回路やアナログ・ディジタル変換
器等の種々のオフセットやオフセットドリフト等をキャ
ンセルして奇数・偶数の頻度分布が常に一様になる、一
様性が保証された物理乱数を発生させることができる。
【0094】(発明の第3の実施の形態)本実施形態で
は、第2の実施形態と同様なオフセット自動調整機能を
ディジタル的に実現させるものである。
【0095】図5は本発明の第3の実施の形態に係る物
理乱数発生装置の構成例を示すブロック図であり、図1
及び図2と同一部分には同一符号を付してその説明を省
略する。
【0096】この物理乱数発生装置は、第1の実施形態
と同様に構成される他、第2の実施形態と同様なオフセ
ッ卜検出器201と、オフセッ卜検出器201からのデ
ィジタル・オフセット調整信号202をアナログ・ディ
ジタル変換器105からの出力206に加算し乱数デー
タとして出力するディジタル加算器205を備え、ディ
ジタル信号によるオフセット調整機能を有している。
【0097】以上のように構成された本発明の実施の形
態に係る物理乱数発生装置においては、アナログ信号に
よるオフセット調整の場合と同様に、オフセッ卜検出器
201からディジタル・オフセット調整信号202が出
力される。この調整信号202がアナログ・ディジタル
変換器105からの変換されたディジタル値206とデ
ィジタル加算器205により加算され、オフセット量が
自動調整される。
【0098】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置は、第1の実施形態と同様な構成を
設けた他、オフセッ卜検出器201及びディジタル加算
器205からなるオフセット自動調整機能を設けたの
で、第1及び第2の実施形態と同様な効果が得られる
他、第2の実施形態のようにアナログ回路を使用するこ
とによる部品点数の増加やオフセット印加回路自身のオ
フセット電圧変動要素を持ち込みを防止することができ
る。
【0099】また、オフセット自動調整機能でもディジ
タル処理が行われるので、温度特性に依存することもな
い。さらに、ディジタル回路は容易にLSI化等の小型
化を実現することができ、小形化に際し有利である。
【0100】(発明の第4の実施の形態)第1の実施形
態の物理乱数発生装置において、オフセットの調整をせ
ずにアナログ・ディジタル変換をおこなったとき、増幅
器やアナログ・ディジタル変換器のオフセット・ドリフ
トやゲイン変動、またはノイズ源のノイズ・レベル変動
があつた場合、アナログ・ディジタル変換器の上位ビッ
トが特に大きく影響を受けることになる。
【0101】シミュレーションによれば、多少のドリフ
トや変動があった場合でも一様性を保つことができるの
は、5ビット目以降のビット・データである。
【0102】そこで、本実施形態では、6ビット精度以
上のアナログ・ディジタル変換器を使用し、上位から5
ビット目以降の2つ以上のビット・データを乱数データ
とすることにより、各ビットの偶数・奇数発生頻度の一
様性を保つ乱数データを発生させるものである。
【0103】図6は本発明の第4の実施の形態に係る物
理乱数発生装置の構成例を示すブロック図であり、図1
と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0104】物理乱数発生装置は、第1の実施形態の装
置において、アナログ・ディジタル変換器105として
6ビット精度以上のA/D変換器が使用されるととも
に、その変換されたディジタル206を構成するビット
のうち、上位(MSB:Most Significa
nt Bit)から5番目以降のビットを乱数データ3
01として取り出すように構成されている。
【0105】次に、以上のように構成された本発明の実
施の形態に係る物理乱数発生装置の作用について説明す
る。
【0106】図7はオフセット及びゲイン変動に対する
一様性に関するシミュレーション結果を示す図である。
【0107】まず、図7(a)には、オフセットの変動
に対する一様性の変化が示めされている。同図に示すよ
うに、オフセットをアナログ・ディジタル変換器105
の変換範囲に対して±10%程度変化させ、変換された
ディジタル値206を構成する各ビット毎に、0または
1になる頻度を調べると、上位ビットほどオフセットに
対する一様性のずれが大きい結果となる。
【0108】一方、図7(b)には、ゲインの変動に対
する一様性の変化が示めされてる。増幅されたノイズ信
号104を標準正規分布とし、ゲインを変化させ、アナ
ログ・ディジタル変換器105の変換範囲を±6σ〜±
σとする。このとき、変換されたディジタル値206を
構成する各ビット毎に、0または1になる頻度を調べる
と、同図に示すように、上位ビットほどゲイン変動に対
する一様性のずれが大きい結果となる。
【0109】本実施形態の装置は、以上の知見に基づ
き、変換されたディジタル値206のうち上位から5ビ
ット目以降のデータが乱数データ301として取り出さ
れる。
【0110】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置は、第1の実施形態と同様な構成を
設けた他、上位(MSB)側から数えて第5ビット以降
のビットを乱数データ301として採用するようにした
ので、第1の実施形態と同様な効果が得られる他、より
一層、一様性の良い乱数データを得ることができる。
【0111】(発明の第5の実施の形態)本実施形態
は、各ビットの偶数・奇数発生頻度の一様性に関するシ
ミュレーション結果に基づき、ノイズ源のノイズ分布に
対しアナログ・ディジタル変換器の変換範囲を明確にす
ることにより、各ビットの偶数・奇数発生頻度の一様性
を保つ手法を与えるものである。
【0112】図8は本発明の第5の実施の形態に係る物
理乱数発生装置におけるA/D変換範囲を決定するため
のシミュレーション結果を示す図である。なお、本実施
形態は、図1に示す第1の実施形態と同様な構成を有す
る物理乱数発生装置に適用される。
【0113】図8には、変換されたディジタル値206
の頻度分布と本実施形態のアナログ・ディジタル変換器
の変換値の関係が示されている。同図において、N±σ
以上のアナログ・ディジタル変換器105の変換範囲4
01の両側に、オーバーフロー範囲402とアンダーフ
ロー範囲403が存在しており、これらの範囲402及
び403は、すなわちオーバーレンジ範囲404であ
る。
【0114】本実施形態の物理乱数発生装置は、このよ
うにアナログ・ディジタル変換器105の変換範囲40
1が設定され、第4の実施形態と同様に変換されたディ
ジタル値206の5ビット目以降を乱数データに用いる
他、第1の実施形態と同様に構成されている。
【0115】ここで、ゲインを大きくするということ
は、頻度分布に対する変換範囲を狭くすることに対応す
る。ゲインを大きくすると、相対的に平均値付近の変化
が少なくなるとみなせるので、オフセットの変動に対す
る一様性の変化が小さくなり、上位ビットを乱数データ
として採用できるようになる。
【0116】しかし、増幅されたノイズ信号104(図
1)がアナログ・ディジタル変換器105の変換範囲を
越える確率が高くなるため、乱数発生効率が低下する。
低下の度合いは、変換されたディジタル値206の確率
分布に従い、正規分布の場合、アナログ・ディジタル変
換器105の変換範囲が、増幅されたノイズ信号104
に対してN±σのとき約30%の損失が生じる。
【0117】したがって、変換範囲がN±σよりも大き
い範囲となるようゲインを下げ、ゲインを下げることに
よって生じる上位(MSB側)ビットの一様性の低下
(図7(b)参照)については、変換されたディジタル
値206の一様性の低下していない5ビット目以降を用
いることで対応する。
【0118】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置は、第1及び第4の実施形態と同様
な構成を設けた他、ノイズ源のノイズ分布に対するアナ
ログ・ディジタル変換器105の変換範囲401をN±
σ以上としたので、第1及び第4の実施形態と同様な効
果が得られる他、各ビットの偶数・奇数発生頻度の一様
性を一層確実に保つことができる。
【0119】(発明の第6の実施の形態)本実施形態
は、第5の実施形態と同様にアナログ・ディジタル変換
器の変換範囲401(図8)を予め規定することにより
一様性の高い乱数を得ようとするものである。つまり、
ノイズ信号がアナログ・ディジタル変換器の変換範囲を
越えたときの具体的な取扱いに関する実施形態を示すも
のである。
【0120】変換範囲401を越えたときには、アナロ
グ・ディジタル変換器から出力されるディジタル・デー
タの値は保証されない。この場合、変換範囲を越えたと
きに出力されるデータを構成するビット・パターンが固
定化される可能性があり、多ビット・データを乱数デー
タとした時に著しくビット問の相関に影響を与える。
【0121】そこで、本実施形態では、変換範囲401
を越えたときに出力されるデータはランダム性をもたな
いものとみなし、乱数発生から除外するものである。
【0122】図9は本発明の第6の実施の形態に係る物
理乱数発生装置の構成例を示すブロック図であり、図1
と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
【0123】この物理乱数発生装置は、アナログ・ディ
ジタル変換器105からの変換後のディジタル値501
及びオーバーレンジ信号503に基づき、変換範囲40
1内のディジタル値501のみを乱数データ106とし
て出力するオーバーレンジ処理器502が設けられる
他、第1の実施形態と同様に構成されている。
【0124】このように構成された物理乱数発生装置に
おいては、まず、増幅されたノイズ信号104がアナロ
グ・ディジタル変換器105の変換範囲を越えた場合に
は、当該A/D変換器105からオーバーレンジ信号5
03が発生するようになっている。
【0125】このオーバーレンジ信号503を受けたオ
ーバーレンジ処理器502により、アナログ・ディジタ
ル変換後のディジタル値501が処理され、オーバーレ
ンジ範囲404にあるディジタル値501が乱数データ
106から取り除かれる。ここで、オーバーレンジ処理
器502の具体的な処理内容は、乱数データ106の出
力速度により異なることになる。
【0126】例えば乱数データ106を一定の速度で出
力する必要がある場合は、オーバーレンジ処理器502
にはFIFOメモリのような緩衝器を内蔵し、オーバー
レンジ処理によつて生じるデータ出力の欠落がないよう
に乱数データ106が出力される。
【0127】この場合、乱数データ出力速度は、アナロ
グ・ディジタル変換器105のデータ変換速度より遅く
なる。遅くなる割合は、増幅されたノイズ信号104を
アナログ・ディジタル変換したときの頻度分布で決ま
る。
【0128】乱数データを一定の速度で出力する必要が
ない場合、たとえば、乱数データ106の入出力におい
てハンドシェイクが行われる場合は、有効な乱数データ
を得るまでデータ出力を保留する。
【0129】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置は、第1の実施形態と同様な構成を
設けた他、オーバーレンジ処理器502により変換範囲
のディジタル値501のみを乱数データ106として出
力するようにしたので、第1の実施形態と同様な効果が
得られる他、各ビットの偶数・奇数発生頻度の一様性を
一層確実に保つことができる。つまり、変換範囲を越え
たときに出力されるデータはランダム性をもたないもの
とみなし、乱数発生から除外することにより、発生した
乱数の性質を向上させることができる。
【0130】(発明の第7の実施の形態)本実施形態で
は、アナログ・ディジタル変換器の変換範囲について種
々の位置で変換動作を行うことにより、微分非直線性に
よる一様性の低下を改善するものである。
【0131】高速なアナログ・ディジタル変換器の微分
非直線性は、最悪±0.5LSBである。たとえば、1
0ビット精度のA/D変換器は1.024Vの電圧を1
024に分割してデジタル値とすることができるが、微
分非直線性の影響により、変換結果がNとN+1との間
の電圧は正確に1mV(1.024/1024)にはな
らない。変換結果Nに応じて0.5mVから1.5mV
の値となる。これは、アナログ・デジタル変換結果を乱
数データとして用いる場合の一様性の低下につながる。
【0132】そこで、本発明では、微分非直線性が変換
結果Nに依存していることを利用し、アナログ信号に既
知の電圧を加え、アナログ・ディジタル変換を行ない、
アナログ信号に加えた値と同じ値のディジタル値を引き
去る機構を物理乱数発生装置に加えるものである。
【0133】図10は本発明の第7の実施の形態に係る
物理乱数発生装置の主要部の構成例を示すブロック図で
ある。
【0134】この物理乱数発生装置は、アナログ・ディ
ジタル変換器105の入力にアナログ補正信号2104
を加え、変換器105の出力からディジタル補正信号2
102を差し引くように構成される他、第1〜第6の実
施形態何れかと同様に構成されている。このために物理
乱数発生装置には、補正信号発生器2101と、ディジ
タル・アナログ変換器2103と、加算器2106と、
ディジタル減算器2105とが設けられている。
【0135】このように構成された物理乱数発生装置に
おいては、まず、補正信号発生器2101よりディジタ
ル補正信号2102が発生する。このディジタル補正信
号2102は、ディジタル・アナログ変換器2103に
よりアナログ補正信号2104に変換され、増幅された
ノイズ信号104と加算される。この加算値により、ア
ナログ・ディジタル変換器105により変換されたディ
ジタル値206が得られる。
【0136】一方、ディジタル補正信号2102は、デ
ィジタル減算器2105に入力され、変換されたディジ
タル値206から値を引き去ることにより乱数データ1
06が得られる。
【0137】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、アナログ信号に既知の
電圧を加え、アナログ・ディジタル変換を行い、アナロ
グ信号に加えた値と同じ値のディジタル値を引き去るよ
うにしたので、第1〜第6の実施形態と同様な効果が得
られる他、アナログ・ディジタル変換器105の変換結
果Nの値を変えながら、乱数データ106としては同じ
値を得ることができ、変換結果Nに依存した微分非直線
性が平均化され、乱数の一様性を改善することができ
る。
【0138】(発明の第8の実施の形態)本実施形態
は、第7の実施形態と同様に、アナログ・ディジタル変
換器の微分非直線性による一様性の低下を改善するもの
である。すなわち本実施形態における微分非直線性の影
響を低減する基本的な原理は第7の実施形態と同様であ
り、同じアナログ電圧をディジタル値に変換する場合、
異なる値を発生させることにより、変換結果Nに依存し
た一様性の低下を改善するものである。
【0139】図11は本発明の第8の実施の形態に係る
物理乱数発生装置の主要部の構成例を示すブロック図で
ある。
【0140】この物理乱数発生装置は、アナログ・ディ
ジタル変換器105の出力を格納するレジスタ(#1)
2201及びレジスタ(#2)2202と、両レジスタ
2201,2201の値を加算するディジタル加算器2
203が設けられる他、第1〜第6の実施形態何れかと
同様に構成されている。
【0141】このように構成された物理乱数発生装置に
おいては、まず、アナログ・ディジタル変換器105に
より変換されたディジタル値206がレジスタ2201
及びレジスタ2202に交互に記録される。
【0142】次に、レジスタ2201及びレジスタ22
02の出力のディジタル加算器2203により加算平均
が求められ、乱数データ106として出力される。
【0143】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、交互に変換されたディ
ジタル値206により加算平均を求めて乱数データ10
6として用いるようにしたので、第1〜第6の実施形態
と同様な効果が得られる他、変換結果Nに依存した乱数
一様性の低下を改善し、微分非直線性の影響を低減させ
ることができる。
【0144】これにより、アナログ・ディジタル変換さ
れたディジタル値をデータの加算によりビットが1又は
0になる確率を一様にすることができる。すなわち加算
する相手をランダムな値とすることにより、ランダム性
を失うことなく微分非直線性を改善するができる。
【0145】なお、図11に示す構成の物理乱数発生装
置では、乱数データ106の発生頻度がアナログ・ディ
ジタル変換器105の変換頻度の半分になってしまう。
【0146】そこで、乱数データ106の発生頻度を低
下させない方法としては、例えばレジスタ2202に入
力する値を、もう1系統のノイズ源を用いてディジタル
値に変換された値を用いてもよい。また、乱数データと
して多ビットを用いるのでなければ、周期的なディジタ
ル値をレジスタ#2に接続して加算(排他OR)するこ
とによつて、一様性を向上することもできる。
【0147】(発明の第9の実施の形態)本実施形態で
は、上記第1〜第8の実施形態に使用され得るノイズ源
として、アナログ・ディジタル変換した場合の頻度分布
が正規分布に従うノイズ源について説明する。本実施形
態は熱雑音を利用するものであり、熱雑音は統計的事象
から引き起こされ、熱雑音のゆらぎは正規分布になる。
【0148】図12は本発明の第9の実施の形態に係る
物理乱数発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成図
である。なお、このノイズ源101は、第1〜第8の実
施形態に示す物理乱数発生装置に適用されるものであ
る。
【0149】このノイズ源101は抵抗の熱雑音を利用
するものであり、ノイズ源101においては電源Vから
抵抗601と抵抗602とが直列接続され接地され、同
様にた電源Vからヒータ603とヒータ604とが直列
接続され接地されている。また、このヒータ603及び
ヒータ604は、それぞれ抵抗601及び抵抗602を
加熱するように配置され、抵抗601と抵抗602との
間からノイズ信号102が出力されるようになってい
る。
【0150】抵抗の熱雑音は小さいため、ヒータ603
およびヒータ604により抵抗を加熱し、熱雑音を大き
くするとともに、抵抗601および抵抗602の温度を
一定とすることにより、安定したノイズ信号102が得
られる。
【0151】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、上記したノイズ源を用
いるようにしたので、安定したノイズ信号により偶数・
奇数発生頻度の一様性の高い乱数データを得ることがで
きる。
【0152】(発明の第10の実施の形態)本実施形態
では、第9の実施形態と同様に、上記第1〜第8の実施
形態に使用され得るノイズ源について説明するものであ
る。本実施形態においても熱雑音が利用される。
【0153】図13は本発明の第10の実施の形態に係
る物理乱数発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成
図である。なお、このノイズ源101は、第1〜第8の
実施形態に示す物理乱数発生装置に適用されるものであ
る。
【0154】このノイズ源101は、トランジスタを使
用するものであり、電源接地間に直列接続された抵抗7
01及び抵抗702との間からトランジスタ703に接
続している。これによりトランジスタ703にバイアス
が掛けられる一方、電源接地間に抵抗704、トランジ
スタ703及び抵抗707が直列接続されている。そし
て、抵抗704の両端に発生するトランジスタ703の
熱雑音を利用し、抵抗704、トランジスタ703間か
らノイズ信号102が出力されるようになっている。
【0155】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、上記したノイズ源を用
いるようにしたので、安定したノイズ信号により偶数・
奇数発生頻度の一様性の高い乱数データを得ることがで
きる。
【0156】(発明の第11の実施の形態)本実施形態
では、第9の実施形態と同様に、上記第1〜第8の実施
形態に使用され得るノイズ源について説明するものであ
る。本実施形態においても熱雑音が利用される。
【0157】図14は本発明の第11の実施の形態に係
る物理乱数発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成
図である。なお、このノイズ源101は、第1〜第8の
実施形態に示す物理乱数発生装置に適用されるものであ
る。
【0158】このノイズ源101は、ツェナーダイオー
ドを使用する場合であり、電源接地間に抵抗705とツ
ェナーダイオード706が接続され、この両者間からノ
イズ信号102が出力されるようになっている。
【0159】このようにツェナーダイオードを用いる場
合には、抵抗705によりツェナーダイオード706に
ツェナー電流を流し、抵抗705の両端に発生する熱雑
音を利用する。ツェナーダイオード706に電流を流す
回路としては、抵抗ではなく例えば定電流回路でも良
い。
【0160】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、上記したノイズ源を用
いるようにしたので、安定したノイズ信号により偶数・
奇数発生頻度の一様性の高い乱数データを得ることがで
きる。
【0161】(発明の第12の実施の形態)本実施形態
では、第9の実施形態と同様に、上記第1〜第8の実施
形態に使用され得るノイズ源について説明するものであ
る。本実施形態においても熱雑音が利用される。
【0162】図15は本発明の第12の実施の形態に係
る物理乱数発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成
図である。なお、このノイズ源101は、第1〜第8の
実施形態に示す物理乱数発生装置に適用されるものであ
る。
【0163】このノイズ源101は、フォトマルチプラ
イヤを利用するものであり、同図に示すように、フォト
マルチプライヤ801、バイアス印加用の抵抗806,
807及び808並びに高圧電源809より構成され
る。
【0164】フォトマルチプライヤ801は、光を電子
に変換して増幅する。
【0165】すなわちフォトマルチプライヤ801の光
電面802に光が当たると、そこから電子が発生する。
発生した電子は電位の高い電極803に衝突し、電極8
03への電子衝突によりさらに多数の電子が発生する。
この発生した電子は、さらに電位の高い電極804に衝
突する。
【0166】このような電子の増倍を繰り返し、最後の
電極805に電子が衝突する。ここまでに到達した電子
の数から光電面に入射した非常に微弱な光の量を知るこ
とができ、ここよりノイズ信号102が得られる。
【0167】ところで、光電面802を遮光した場合で
も、光電面に存在する熱電子によりフォトマルチプライ
ヤの出力にはノイズ信号102が発生する。通常、この
ようにして発生するノイズを暗電流と呼び、光の量を測
定するときの下限となるため小さい方が良いとされる
が、熱雑音に起因したノイズであるため物理乱数のノイ
ズ源として利用できる。
【0168】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、上記したノイズ源を用
いるようにしたので、安定したノイズ信号により偶数・
奇数発生頻度の一様性の高い乱数データを得ることがで
きる。
【0169】(発明の第13の実施の形態)本実施形態
では、第9の実施形態と同様に、上記第1〜第8の実施
形態に使用され得るノイズ源について説明するものであ
る。本実施形態においても熱雑音が利用される。
【0170】図16は本発明の第13の実施の形態に係
る物理乱数発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成
図である。なお、このノイズ源101は、第1〜第8の
実施形態に示す物理乱数発生装置に適用されるものであ
る。
【0171】このノイズ源101は、真空管を利用する
ものであり、高圧電源906がバイアス印加用の抵抗9
05を介して2極真空管901に接続され、この2極真
空管901にはさらにヒータ電源907が接続されて構
成されている。
【0172】2極真空管901においては、ヒータ90
2を用いて電極903を加熱することにより熱電子が発
生し、発生した電子は電位の高い電極904に到達す
る。電極903から電極904に流れた電子の量は、抵
抗905の両端電圧を測定することにより得られる。
【0173】得られた電流値は、熱雑音を起因とするゆ
らぎを有し、このゆらぎをノイズ信号102として使用
する。なお、ここで使用するヒータ電源907にはAC
ノイズの影響が出ないよう直流電源を用いることが望ま
しい。
【0174】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、上記したノイズ源を用
いるようにしたので、安定したノイズ信号により偶数・
奇数発生頻度の一様性の高い乱数データを得ることがで
きる。
【0175】(発明の第14の実施の形態)本実施形態
では、第9の実施形態と同様に、上記第1〜第8の実施
形態に使用され得るノイズ源について説明するものであ
る。本実施形態においても熱雑音が利用される。
【0176】図17は本発明の第14の実施の形態に係
る物理乱数発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成
図である。なお、このノイズ源101は、第1〜第8の
実施形態に示す物理乱数発生装置に適用されるものであ
る。
【0177】このノイズ源101は、真空マイクロ素子
を利用するものであり、高圧電源1006がバイアス印
加用の抵抗1005を介して真空マイクロ素子1001
に接続され、この真空マイクロ素子1001には制御電
源1007が接続されて構成されている。
【0178】接地された電極1002の近傍に電極10
03をおき、この電極1003に制御電源1007より
電場をかけると、トンネル効果により電極1002から
電子が発生する。発生した電子は電極1003に向って
移動するが、電極1002とで電極1003を挟むよう
に配置される,より高い電位の電極1004に引きつけ
られる。このようにして、電極1002と電極1004
との間に電流が流れ、流れた電流は抵抗1005の両端
電圧として観測される。得られた電流値は統計的に発生
するトンネル効果を起因とするゆらぎを有し、このゆら
ぎをノイズ信号102として使用する。
【0179】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、上記したノイズ源を用
いるようにしたので、安定したノイズ信号により偶数・
奇数発生頻度の一様性の高い乱数データを得ることがで
きる。
【0180】(発明の第15の実施の形態)本実施形態
は、第9〜第13の実施形態のノイズ源に適用されるも
のであって、ノイズ源からのノイズ信号を安定化させる
ためのものである。
【0181】すなわち、熱雑音は絶対温度の平方根に比
例して変動することから、ノイズ源から発生する信号レ
ベルが周囲温度の影響により変動するので、これを防止
するものである。
【0182】なお、第14の実施形態に示す真空マイク
ロ素子のゆらぎ成分は、トンネル効果によるものであ
り、温度の影響を受けないためこの方法による定温化の
効果が得られないことから除外している。
【0183】図18は本発明の第15の実施の形態に係
る物理乱数発生装置におけるノイズ源恒温化装置の一例
を示す構成図である。
【0184】このノイズ源恒温化装置では、ノイズ源素
子2001を恒温ケース2002に収納する。恒温ケー
ス2002には、ヒータ2003が内蔵されており、恒
温制御器2005により温度が一定になるよう制御され
ている。なお、ノイズ源素子2001は、第7〜第12
の実施形態のノイズ源101に使用されるノイズ源の素
子部分である。
【0185】ノイズ源素子2001の温度は、測温体2
004を用いて測定し、温度信号2006として恒温制
御器2005に接続される。恒温制御器2005は、温
度信号2006にもとづきヒータ加熱信号2007を制
御し、ノイズ源素子2001の温度が一定になるようヒ
ータ加熱電力を制御する。
【0186】一定に制御する温度としては、ノイズ源素
子2001の動作限界よりも低く、環境温度よりも高い
温度を選択する。たとえば、コンピュータ周囲温度を2
5℃、物理乱数発生装置の周辺温度を35℃、ノイズ源
素子2001の上限動作温度を55℃とし、コンピュー
タ周辺温度が空調により±5℃変化して物理乱数発生装
置の周辺温度が最高40℃まで上昇すると仮定した場
合、制御する温度の値を45℃〜50℃にすれば、冷却
機能を内蔵せずにノイズ源素子2001の温度をヒータ
2003だけで一定に制御することができる。
【0187】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、そのノイズ源101を
ノイズ源恒温化装置により温度を一定に保つようにした
ので、ノイズレベルの変動を防ぐとともに、高温で一定
に保つことにより、熱雑音が出やすくなり、さらに冷却
を不要とすることができる。
【0188】(発明の第16の実施の形態)本実施形態
から第23の実施形態までは第1〜第15の実施形態で
説明した物理乱数発生装置を利用した装置について説明
する。
【0189】図19は本発明の第16の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた表示装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【0190】この表示装置は、物理乱数発生回路100
からの乱数データ106が表示処理器1101に入力さ
れ、さらにこの表示処理器1101からの表示データ1
102が表示器1103に表示されるようになってい
る。
【0191】表示処理器1101は、制御パネル110
4の制御により、入力された乱数データ106を利用し
て入力し表示データ1102を出力する。
【0192】制御パネル1104には、ボタン等が付い
ており、ボタンを押した結果が制御信号1105として
表示処理器1101に入力されるようになっている。
【0193】物理乱数発生回路100は、第1〜第15
の実施形態で説明した物理乱数発生装置の何れかと同様
に構成されている。
【0194】なお、この物理乱数発生回路100及び表
示処理器1101からなる乱数出力部分には、種々の乱
数発生機能が組み込まれている。この種々の乱数発生機
能は、例えばアナログ・ディジタル変換器105のビッ
ト数を変更することで発生させる一様乱数データ106
の値の範囲を変更し、表示処理器1101にて受信した
乱数データ106の取捨選択をするものである。
【0195】このように構成された物理乱数発生装置を
用いた表示装置の動作について説明する。
【0196】たとえば、サイコロの目を乱数で出す場合
を考える。まず、制御パネル1104のボタンで乱数発
生機能をサイコロモードに切り替える。
【0197】ここで3ビットの一様乱数データ106を
用いて0から7の値を発生するが、サイコロには1から
6の目しかないので、0または7が出たときは、1から
6の目が出るまで乱数を発生するようにしておく。
【0198】制御パネル1104のボタンを押して乱数
の発生を開始する。乱数の発生を開始したことが分かる
ように発生した乱数の値を表示器1103に表示する。
次にボタンを押して乱数の発生を停止し、そのときの乱
数の値を表示器1103に表示する。
【0199】次に、ビンゴゲームの数字を出す場合を考
える。まず、制御パネル1104のボタンで乱数発生機
能をビンゴモードに切り替える。発生させた乱数データ
のうち、ビンゴゲームに必要のない数値が出たときの処
理はサイコロのときと同じであるが、ビンゴゲームの場
合は値は1度しか発生しないため、1度発生した値を覚
えておく必要がある。さらに、ゲームが終了したら、1
度発生した値をすぺて消去する機能も必要であるから、
ビンゴモードのスタート、ストップ機能のボタンに加え
てリセット機能を有するボタンも必要である。
【0200】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた表示装置においては、物理
乱数発生回路100、表示処理器1101及び制御パネ
ル1104を設けたので、手軽に乱数を取得し、種々の
用途に応用することができる。たとえば乱数表の作成、
さいころの模擬、ビンゴゲームの数字発生、福引き抽選
機等の用途に使用できる。このような用途に適用するこ
とで、ノイズ源および乱数データ発生回路の大量生産が
可能になり、装置の小型化、低価格化を実現させること
ができる。
【0201】(発明の第17の実施の形態)本実施形態
では、物理乱数発生装置を用いた通信装置について説明
する。このような通信方法として例えばスペクトラム拡
散方式があり、物理乱数発生装置で発生した乱数データ
を用いて周波数変調を行なうことにより、第三者に知ら
れることなく通信することができる。このような用途の
乱数には、乱数に周期性がないことと、一様性が求めら
れる。疑似乱数は周期性があり一様性も完全ではないの
で、乱数としては物理乱数を用いるほうが適している。
【0202】図20は本発明の第17の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた通信装置の構成例を示すブ
ロック図である。
【0203】この通信装置は、物理乱数発生回路10
0、変調信号発生器1201及び変調器1203により
構成されている。なお、物理乱数発生回路100は、第
1〜第15の実施形態で説明した物理乱数発生装置の何
れかと同様に構成されている。
【0204】このように構成された物理乱数発生装置を
用いた通信装置は以下のように動作する。
【0205】まず、物理乱数発生回路100からの乱数
データ106をもとに変調信号発生器1201におい
て、変調信号1202が生成される。そして、送信デー
タ1204と変調信号1202が変調器1203により
変調され、送信信号1205が作成され送信される。
【0206】スペクトラム拡散方式の通信方式では、こ
のように乱数データから変調信号を作成している。デー
タ通信の場合は、第3者に変調信号を知られてはならな
いが、通信をおこなう者同士は変調信号を互いに知って
おく必要がある。
【0207】そこで、変調信号発生器1201の役割
は、乱数データ106から変調信号を作成し、新たな変
調信号を通信を行う者同士で認識されるまで保持し、認
識された時点で新しい変調信号に更新することにある。
【0208】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた表示装置においては、スペ
クトラム拡散方式の通信等に物理乱数発生回路100か
らの物理乱数データ106を使用するようにしたので、
装置の小型化、低価格化を実現させることができるとと
もに、通信の秘匿性を確実に確保することができる。
【0209】すなわち疑似乱数のように、一定のルール
で作成された変調信号の場合、一旦変調信号を解読する
と新たな変調信号を発生しても容易に推定されるという
問題があるが、物理乱数の場合は周期性や発生する順番
に関するル一ルがないため、一度解読されても容易に類
推することができない。
【0210】(発明の第18の実施の形態)本実施形態
では、物理乱数発生器を用いたデータ暗号化装置につい
て説明する。たとえば、ABCという文字を暗号化して
他の3文字に置き換えるために乱数データを用いる。ま
た、戦闘機において、互いに見方であることを示す識別
コードとして暗号が使用されている。このような暗号は
頻繁に変更し、第3者に容易に解読されない必要があ
る。
【0211】図21は本発明の第18の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いたデータ暗号化装置の構成例
を示すブロック図である。
【0212】このデータ暗号化装置は、物理乱数発生回
路100、暗号化装置1302により構成されている。
なお、物理乱数発生回路100は、第1〜第15の実施
形態で説明した物理乱数発生装置の何れかと同様に構成
されている。
【0213】このように構成された物理乱数発生装置を
用いたデータ暗号化装置は以下のように動作する。
【0214】元データ1301とともに物理乱数発生回
路100からの乱数データ106が暗号化装置1302
に入力される。暗号化装置1302においては、この元
データ1301及び乱数データ106によって、暗号化
データ1303が作成され出力される。
【0215】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた表示装置においては、暗号
化に物理乱数発生回路100からの乱数データ106を
利用するようにしたので、装置の小型化、低価格化を実
現させることができるとともに、暗号化するコードとし
て物理乱数データ106を使用することにより、周期
性、データ発生の順番などの問題をなくすことができ、
暗号化の秘匿性を向上させることができる。
【0216】なお、従来のように、この乱数として疑似
乱数を使用する場合、周期性や一様性に関する課題があ
る。すなわち良く知られている疑似乱数発生手法を用い
て発生された乱数データについては、研究され尽くされ
ており、乱数系列の一部から乱数系列全体を推定するこ
とも可能になっているため、疑似乱数では完全な秘匿性
を確保できない可能性がある。これに対し、物理乱数発
生装置から得られる乱数データは、周期性がなく、一様
性が保証された良質の乱数であるため、秘匿性を確保す
ることができる。
【0217】(発明の第19の実施の形態)本実施形態
では、発生した物理乱数データを計算機に取り込むこと
を可能にする乱数入力装置について説明する。
【0218】図22は本発明の第19の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた乱数入力装置の一構成例を
示すブロック図である。
【0219】図23は本発明の第19の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた乱数入力装置の他の構成例
を示すブロック図である。
【0220】図24は本発明の第19の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた乱数入力装置のさらに他の
構成例を示すブロック図であり、図19〜図21におい
て同一部分には同一符号を付している。
【0221】図22〜図24に示す乱数入力装置におい
ては、物理算数発生回路100から出力された乱数デー
タ106がバス・インタフェース1401に入力され、
さらにバス・インタフェース1401からバスインタフ
ェース信号1402に変換された乱数が計算機に対して
出力されるようになっている。
【0222】なお、物理乱数発生回路100は、第1〜
第15の実施形態で説明した物理乱数発生装置の何れか
と同様に構成されている。
【0223】バスインタフェース信号1402は、コン
ピュータ・データ入出力バス1403(図22,図2
3)あるいはカード内部バス1404(図24)を介し
て計算機内に入力されるが、この部分及び全体のパッケ
ージ等は図22〜図24に示す乱数入力装置毎に異なっ
ている。なお、図22,図23の装置において、バス・
インタフェース1401は、コンピュータ・データ入出
力バス1403を介して受け取った計算機からの命令に
基づき、物理乱数発生回路100から乱数データ106
を取得し、要求元の計算機に送信する。
【0224】図22の場合は、乱数入力装置が基板とし
て提供される例である。この基板形態では、物理乱数発
生基板1400aをPCIバスのようなコンピュータの
スロットに挿入して使用される。
【0225】図23の場合は、乱数入力装置がカードと
して提供される例である。このカード形態では、物理乱
数発生カード1400bをPCMCIAのようなカード
用のスロットに挿入して使用される。
【0226】図24の場合は、乱数入力装置がICカー
ド1400cとして提供される例である。なお、ICカ
ードはCPU(図示せず)が内蔵され一種の計算機であ
るとみなせるので、この場合は乱数入力装置が計算機自
体に組み込まれた形になっている。
【0227】すなわちICカード1400cにはCPU
が内蔵されているため(図示せず)、コンピュータ・デ
ータ入出力バス1403ではなく、カード内部バス14
04を経由してICカード内部のCPUへ乱数データを
出力することになる。このような形態にすることによ
り、セキュリティ上性質の良い乱数が必要なICカード
を実現することができる。
【0228】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置を用いた乱数入力装置においては、
計算機への乱数入力に物理乱数発生回路100からの乱
数データ106を利用するようにしたので、装置の小型
化、低価格化を実現させることができる。
【0229】また特に、コンピュータの入出力バスとし
て、PCIバスのような汎用性のあるバスを用いれば、
1品種の基板の開発により、パソコンのような小さな計
算機からEWSや並列計算機まで対応することができる
ようになり、大量生産が可能になる。これにより本発明
の目的である低価格化がより効果的に実現される。
【0230】(発明の第20の実施の形態)本実施形態
では、1個の物理乱数発生装置をネットワークに接続し
て、複数の計算機に乱数データを供給することを可能に
する。
【0231】図25は本発明の第20の実施の形態に係
る物理乱数発生装置の構成例を示すブロック図である。
【0232】この物理乱数発生装置は、物理乱数発生回
路100及びネートワーク・インターフェイス1501
から構成されている。なお、物理乱数発生回路100
は、第1〜第15の実施形態で説明した物理乱数発生装
置の何れかと同様に構成されている。
【0233】ネットワーク・インターフェイス1501
は、ネートワーク・ケーブル1502を介して受け取っ
た命令にもとづき、物理乱数発生回路100から乱数デ
ータ106を取得し、ネットワークに送信する。
【0234】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、ネットワークに提供す
る乱数に、物理乱数発生回路100からの乱数データ1
06を利用するようにしたので、安価に複数の計算機に
おいて物理乱数を利用することができる。
【0235】すなわち、1台の専用物理乱数発生装置か
ら複数の計算機にデータを供給するため、計算機1台あ
たり物理乱数発生に関わる単価を低く抑えることができ
る。そのため、本発明の目的である低価格化を実現する
ことができる。
【0236】(発明の第21の実施の形態)本実施形態
では、物理乱数データの要求に対する供給を安定化する
記録再生機能付きの物理乱数発生装置について説明す
る。
【0237】特に、乱数データを要求する相手が計算機
の場合、乱数データだけを高速に要求する可能性は小さ
く、乱数データの要求を行う間にいくつかの演算を行う
ため、物理乱数発生装置の乱数データ供給が過剰になる
ことが多い。
【0238】そこで、本実施形態の物理乱数発生装置
は、たとえば物理乱数データの要求が少ない夜間に乱数
データを記憶装置に記録しておき、要求に対する乱数デ
ータの供給を記憶装置から行うことにより、記憶装置の
容量までの要求に対して充分に高速に乱数データの提供
を可能とするものである。
【0239】図26は本発明の第21の実施の形態に係
る物理乱数発生装置の構成例を示すブロック図である。
【0240】この記録再生機能付きの物理乱数発生装置
は、物理乱数発生回路100、記憶装置インターフェイ
ス1601及び記憶装置1604より構成されている。
なお、物理乱数発生回路100は、第1〜第15の実施
形態で説明した物理乱数発生装置の何れかと同様に構成
されている。
【0241】記億装置インターフェイス1601は、乱
数データ106を一旦記憶装置1604に記録し、図示
しない外部装置の要求に従って、記憶装置1604から
乱数データを再生して再生乱数データ1605として出
力する。
【0242】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、乱数の出力頻度にばら
つきがあるような状態で乱数データ106を使用する場
合、緩衝の役割をする記億装置1604を用いることに
より、乱数発生の要求が瞬問的に多くなっても対応する
ことができる。
【0243】すなわち過剰に発生した乱数データを、一
旦記憶装置に記録することにより、瞬間的に乱数データ
の要求が発生する場合の緩衝が可能になり、安定に乱数
データを供給することができる。
【0244】(発明の第22の実施の形態)本実施形態
では、物理乱数データをフロッピ・ディスクやCD−R
OMのような記憶媒体に記録して提供することを可能と
する物理乱数発生装置について説明する。
【0245】物理乱数は、周期性のない一様な質の良い
乱数を発生することができる反面、発生する乱数データ
の順序を予測できないことが利用上の課題となることが
ある。たとえば、送信するデータを暗号化する場合、受
信側が持っている媒体に記録された内容と同じ内容を記
録した媒体を利用し、送信データと一緒に暗号化に使用
した乱数データが存在する場所だけを示すデータ(解読
キー)を送信することにより、第三者に全く解読されな
い状態で情報のやり取りができるようになる。そこで、
本実施形態では第1〜第15の実施形態の物理乱数発生
装置の何れかで作成した物理乱数データを可搬な媒体に
記録する。このための記録媒体としては、FD、MO、
CD−ROM、DVD−ROM等が用いられる。
【0246】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、第1〜第15の実施形
態の物理乱数発生装置で生成した物理乱数データを可搬
な媒体に記録するようにしたので、物理乱数データを記
録した媒体を通信を行う当事者間で保有することがで
き、第3者に知られることなくデータの暗号化/解読を
行なうことができる。
【0247】これにより、ハードウエアを購入するより
もはるかに安価に乱数データを取得することができる。
【0248】(発明の第23の実施の形態)本実施形態
では、第22の実施形態において乱数データの質を保証
して供給するようにしたものである。
【0249】乱数の質を示すための検定手法は複数あ
り、乱数を使用する場合はいくつかの検定を行った上で
乱数データを利用するのが一般的であるが、そのための
ソフトウェア開発等の作業に要する時間は膨大になる。
したがって、本実施形態では乱数の質を示す検定方法と
検定結果を乱数データとともに記録した可搬な媒体を供
給するようにしたものである。
【0250】本実施形態では第1〜第15の実施形態の
物理乱数発生装置の何れかで作成した物理乱数データを
可搬な媒体に記録するとともに、当該媒体にその検定方
法及び検定結果を記録する。
【0251】ここで、検定方法について説明する。
【0252】与えられた数列を乱数列と見なして良いか
否かを判定するための確固たる手順は、現在のところ存
在しないといってもよい。普通に使われている方法は、
その数列が、一様母集団からのランダムサンプルである
という仮設を、幾つかの方法で検定し、その総合結果か
ら判断する,というものである。
【0253】検定の種類とか、実行手順、パラメータの
選択等については、検定を行う者の好みにまかされてお
り、標準的な検定方法さえ確立していない。
【0254】検定方法には以下のようなものがある。
【0255】まず、 (1)一次元、二次元、三次元の頻度検定 (2)マルコフ性の検定 与えられた数列を、状態間の推移が等確率であるような
マルコフ過程の一つの実現値と見て、標本推移度数の等
確率性を検定する。
【0256】 (3)モーメント(平均、分散)の検定 (4)遅れが1,2,...の系列相関係数の検定 (5)二次元、三次元のランダム距離の検定 (6)連の検定(上昇連、下降連の長さの分布、個数の
平均、符号連) 等が考えられる。
【0257】また、他の方法(日本規格協会等の乱数表
の検定に用いられている伝統的な方法)として、 (1)一次元度数検定 (2)二次元度数検定(系列検定) (3)ポーカー検定 (4)連の検定(上昇連、下降連) (5)ギャップの検定 (6)衝突検定 (7)OPSO検定 等も考えられる。
【0258】さらに、他の方法(パチンコ台用の乱数発
生器)として、 (1)一次元度数検定 (2)二次元度数検定 (3)スペクトル検定 (4)相関係数による検定 (5)自己相関係数、偏自己相関係数による検定 (6)連の検定 等も考えられる。
【0259】また、このための媒体としては、FD、M
O、CD−ROM、DVD−ROM等が用いられる。
【0260】上述したように、本発明の実施の形態に係
る物理乱数発生装置においては、第1〜第15の実施形
態の物理乱数発生装置で生成した物理乱数データ、その
検定方法及び検定結果を可搬な媒体に記録するようにし
たので、第22の実施形態と同様な効果が得られる他、
その検定方法及び検定結果により、媒体に記録された乱
数データの質を容易に確認することができる。
【0261】すなわち媒体に記録された乱数データを利
用するユーザが改めて検定を行うことなく安心してデー
タを利用することができ、物理乱数の普及につながるも
のである。
【0262】なお、上記各実施形態の物理乱数発生装置
により得られる効果を整理すると以下の通りである。
【0263】(1)物理乱数発生速度の向上 従来の乱数発生方法が、ランダム・パルスの計数による
ものであったのに対し、本発明ではノイズ源を直接サン
プリングして得られる統計的分布を利用したものである
ため、乱数を高速に発生することができる。
【0264】(2)ノイズ源および乱数発生処理回路の
簡素化 従来の乱数発生方法では、1つのノイズ源に対して1ビ
ットの乱数発生であったのに対し、本発明ではアナログ
・ディジタル変換器を用いることにより、1度に複数の
ビットを発生することができる。
【0265】(3)乱数として良質な特性を有する乱数
の提供 熱雑音のような統計的現象を電気的にとらえているの
で、発生する乱数は自然界のランダム現象に基づくもの
であり、良質な特性を有する乱数の提供が可能である。
【0266】(4)乱数発生装置の幅広い分野への適用 計算機への応用ではパソコンから汎用コンピュータ、民
生用ではゲーム機やパチンコ台、そしてICカードへの
適用を行うことができる。
【0267】なお、本発明は、上記各実施の形態に限定
されるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々に
変形することが可能である。
【0268】また、実施形態に記載した手法は、計算機
に実行させることができるプログラム(ソフトウエア手
段)として、例えば磁気ディスク(フロッピーディス
ク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、
DVD等)、半導体メモリ等の記憶媒体に格納し、また
通信媒体により伝送して頒布することもできる。なお、
媒体側に格納されるプログラムには、計算機に実行させ
るソフトウエア手段(実行プログラムのみならずテーブ
ルやデータ構造も含む)を計算機内に構成させる設定プ
ログラムをも含むものである。本装置を実現する計算機
は、記憶媒体に記録されたプログラムを読み込み、また
場合により設定プログラムによりソフトウエア手段を構
築し、このソフトウエア手段によって動作が制御される
ことにより上述した処理を実行する。
【0269】
【発明の効果】以上詳記したように本発明によれば、物
理乱数発生速度を向上するとともに、乱数として良質な
特性を有する物理乱数を提供し、汎用のコンピュータか
らパソコンやゲーム機のような民生レベルまで幅広い分
野への適用をできるようにした物理乱数発生装置及び方
法、物理乱数入力装置並びに物理乱数記録媒体を提供す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る物理乱数発生
装置の構成例を示すブロック図。
【図2】同実施形態の物理乱数発生装置におけるAC結
合増幅器の内部構成例を示す図。
【図3】ノイズ信号波形の例を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る物理乱数発生
装置の構成例を示すブロック図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る物理乱数発生
装置の構成例を示すブロック図。
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る物理乱数発生
装置の構成例を示すブロック図。
【図7】オフセット及びゲイン変動に対する一様性に関
するシミュレーション結果を示す図。
【図8】本発明の第5の実施の形態に係る物理乱数発生
装置におけるA/D変換範囲を決定するためのシミュレ
ーション結果を示す図。
【図9】本発明の第6の実施の形態に係る物理乱数発生
装置の構成例を示すブロック図。
【図10】本発明の第7の実施の形態に係る物理乱数発
生装置の主要部の構成例を示すブロック図。
【図11】本発明の第8の実施の形態に係る物理乱数発
生装置の主要部の構成例を示すブロック図。
【図12】本発明の第9の実施の形態に係る物理乱数発
生装置におけるノイズ源の一例を示す構成図。
【図13】本発明の第10の実施の形態に係る物理乱数
発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成図。
【図14】本発明の第11の実施の形態に係る物理乱数
発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成図。
【図15】本発明の第12の実施の形態に係る物理乱数
発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成図。
【図16】本発明の第13の実施の形態に係る物理乱数
発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成図。
【図17】本発明の第14の実施の形態に係る物理乱数
発生装置におけるノイズ源の一例を示す構成図。
【図18】本発明の第15の実施の形態に係る物理乱数
発生装置におけるノイズ源恒温化装置の一例を示す構成
図。
【図19】本発明の第16の実施の形態に係る物理乱数
発生装置を用いた表示装置の構成例を示すブロック図。
【図20】本発明の第17の実施の形態に係る物理乱数
発生装置を用いた通信装置の構成例を示すブロック図。
【図21】本発明の第18の実施の形態に係る物理乱数
発生装置を用いたデータ暗号化装置の構成例を示すブロ
ック図。
【図22】本発明の第19の実施の形態に係る物理乱数
発生装置を用いた乱数入力装置の一構成例を示すブロッ
ク図。
【図23】同実施形態の物理乱数発生装置を用いた乱数
入力装置の他の構成例を示すブロック図。
【図24】同実施形態の物理乱数発生装置を用いた乱数
入力装置のさらに他の構成例を示すブロック図。
【図25】本発明の第20の実施の形態に係る物理乱数
発生装置の構成例を示すブロック図。
【図26】本発明の第21の実施の形態に係る物理乱数
発生装置の構成例を示すブロック図。
【符号の説明】
101…ノイズ源 103…AC結合増幅器 105…アナログ・ディジタル変換器 106…乱数データ 201…オフセッ卜検出器 203…ディジタル・アナログ変換器 205…ディジタル加算器 401…アナログ・ディジタル変換器の変換範囲 402…オーバーフロー範囲 403…アンダーフロー範囲 404…オーバーレンジ範囲 502…オーバーレンジ処理器 601,602…抵抗 603,604…ヒータ 701,702,704,705,707…抵抗 703…トランジスタ 706…ツェナーダイオード 801…フォトマルチプライヤ 806,807,808…バイアス印加用の抵抗 809…高圧電源 901…2極真空管 905…バイアス印加用の抵抗 906…高圧電源 907…ヒータ電源 1001…真空マイクロ素子 1005…バイアス印加用の抵抗 1006…高圧電源 1007…制御電源 1101…表示処理器 1103…表示器 1104…制御パネル 1201…変調信号発生器 1203…変調器 1302…暗号化装置 1401…バス・インタフェース 1403…コンピュータ・データ入出力バス 1404…カード内部バス 1501…ネートワーク・インターフェイス 1502…ネートワーク・ケーブル 1601…記憶装置インターフェイス 1602…記憶装置 1801…入力コンデンサ 1802…増幅器 1803…出力コンデンサ 2001…ノイズ源素子 2002…恒温ケース 2003…ヒータ 2005…恒温制御器 2101…補正信号発生器 2103…ディジタル・アナログ変換器 2105…ディジタル減算器 2106…加算器 2201…レジスタ 2202…レジスタ 2203…ディジタル加算器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−97170(JP,A) 特開 平5−80987(JP,A) 特開 平6−259233(JP,A) 特開 平6−168210(JP,A) 特開 平4−140947(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G06F 7/58 G09C 1/00 650 H04L 9/26 H03K 3/84 H03B 29/00

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノイズ信号を出力するノイズ源と、 前記ノイズ信号を交流結合により直流分を除去しつつ増
    幅するAC結合増幅手段と、 前記AC結合増幅手段により増幅された増幅ノイズ信号
    をA/D変換する,2ビット以上の精度を有して2ビッ
    ト以上のビットデータに変換するA/D変換手段と、 前記A/D変換手段により変換された2ビット以上のビ
    ットデータを微分非直線性を改善するよう加工し、この
    加工データに基づいて2ビット以上の乱数データを提供
    する加工手段とを備えたことを特徴とする物理乱数発生
    装置。
  2. 【請求項2】 前記A/D変換手段により変換されたデ
    ィジタル値の平均値を、前記A/D変換前若しくは前記
    A/D変換後のデータに加えるオフセット調整手段を備
    えたことを特徴とする請求項1記載の物理乱数発生装
    置。
  3. 【請求項3】 前記A/D変換手段は6ビット以上の精
    度を有し、変換されたディジタル値を構成する6ビット
    以上のビットデータのうち、上位から5ビット目以降の
    2つ以上のビットデータを取り出して乱数データとする
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の物理乱数発生装
    置。
  4. 【請求項4】 前記変換されたディジタル値の頻度分布
    が平均N、分散σ2の正規分布となるとき、前記変換さ
    れたディジタル値がN±σ以上の範囲に入る場合のみを
    有効とすることを特徴とする請求項1乃至3記載のうち
    何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  5. 【請求項5】 前記A/D変換手段が出力する2以上の
    前記変換されたディジタル値を加算平均する微分非直線
    性改善手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4記
    載のうち何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  6. 【請求項6】 前記A/D変換手段の入力値に微分非直
    線性改善用データをオフセットとして加算するととも
    に、前記微分非直線性改善用データに相当する改善用デ
    ジタルデータを前記A/D変換手段の出力値から減算す
    る微分非直線性改善手段を備えたことを特徴とする請求
    項1乃至4記載のうち何れか1項記載の物理乱数発生装
    置。
  7. 【請求項7】 前記ノイズ源は、熱雑音を前記ノイズ信
    号として使用することを特徴とする請求項1乃至6記載
    のうち何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  8. 【請求項8】 前記ノイズ源は、抵抗の熱雑音を前記ノ
    イズ信号として使用することを特徴とする請求項1乃至
    6記載のうち何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  9. 【請求項9】 前記ノイズ源は、半導体素子の熱雑音を
    前記ノイズ信号として使用することを特徴とする請求項
    1乃至6記載のうち何れか1項記載の物理乱数発生装
    置。
  10. 【請求項10】 前記ノイズ源は、フォトマルチプライ
    ヤの光電変換面の熱雑音を前記ノイズ信号として使用す
    ることを特徴とする請求項1乃至6記載のうち何れか1
    項記載の物理乱数発生装置。
  11. 【請求項11】 前記ノイズ源は、真空管の陰極より発
    生する熱雑音を前記ノイズ信号として使用することを特
    徴とする請求項1乃至6記載のうち何れか1項記載の物
    理乱数発生装置。
  12. 【請求項12】 前記ノイズ源は、真空マイクロ素子に
    より発生する電子のゆらぎを前記ノイズ信号として使用
    することを特徴とする請求項1乃至6記載のうち何れか
    1項記載の物理乱数発生装置。
  13. 【請求項13】 前記ノイズ源を高温で一定に保つ恒温
    手段を備えたことを特徴とする請求項7乃至11記載の
    うち何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  14. 【請求項14】 前記乱数データに基づくデータを表示
    する表示手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至1
    3記載のうち何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  15. 【請求項15】 前記乱数データを用いて信号を変調す
    る信号変調手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至
    13記載のうち何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  16. 【請求項16】 前記乱数データを用いてデータの暗号
    化を行う暗号化手段を備えたことを特徴とする請求項1
    乃至13記載のうち何れか1項記載の物理乱数発生装
    置。
  17. 【請求項17】 前記請求項1乃至13記載のうち何れ
    か1項記載の物理乱数発生装置と、 前記物理乱数発生装置からの乱数データをコンピュータ
    に入力可能に構成された,前記コンピュータのデータ入
    出力バスとのインターフェイス手段とを備えたことを特
    徴とする物理乱数入力装置。
  18. 【請求項18】 前記請求項1乃至13記載のうち何れ
    か1項記載の物理乱数発生装置と、 前記物理乱数発生装置からの乱数データをコンピュータ
    の要求に応じてコンピュータ・ネットワークに送出可能
    に構成された,前記コンピュータ・ネットワークとのイ
    ンターフェイス手段とを備えたことを特徴とする物理乱
    数入力装置。
  19. 【請求項19】 生成された乱数データを記録する記憶
    手段を備え、 乱数出力要求があった場合に、この要求に応じて乱数デ
    ータを供給することを特徴とする請求項1乃至13記載
    のうち何れか1項記載の物理乱数発生装置。
  20. 【請求項20】 前記請求項1乃至13記載のうち何れ
    か1項記載の物理乱数発生装置により生成された乱数デ
    ータを記録したことを特徴とする物理乱数記録媒体。
  21. 【請求項21】 記録された乱数データについての検定
    方法及び又は検定結果を記録したことを特徴とする請求
    項20記載の物理乱数記録媒体。
  22. 【請求項22】 ノイズ源からノイズ信号を出力するス
    テップと、 前記ノイズ信号を交流結合により直流分を除去しつつ増
    幅するAC結合増幅ステップと、 前記AC結合増幅ステップにおいて増幅された増幅ノイ
    ズ信号をA/D変換する,2ビット以上の精度を有して
    2ビット以上のビットデータに変換するA/D変換ステ
    ップと、 前記A/D変換ステップにより変換された2ビット以上
    のビットデータを微分非直線性を改善するよう加工し、
    この加工データに基づいて2ビット以上の乱数データを
    提供するステップとを有することを特徴とする物理乱数
    発生方法。
  23. 【請求項23】 前記A/D変換手段の入力信号が変換
    範囲を超えたときに無効とし、変換範囲を超えずに変換
    されたディジタル値を乱数データとすることを特徴する
    請求項1乃至4記載のうち何れか1項記載の物理乱数発
    生装置。
  24. 【請求項24】 前記加工手段は、 補正信号をD/A変換して前記A/D変換手段への入力
    前の値に加算し、かつ、前記補正信号を前記A/D変換
    手段の出力から差し引くことで乱数データに加工する手
    段、 又は、 前記A/D変換手段から別々に出力されるA
    /D変換値同士、若しくは前記A/D変換手段の出力と
    前記A/D変換の出力以外のランダムなデータを、加算
    (排他OR)して乱数データに加工する手段、 の何れかであることを特徴する請求項1乃至16記載の
    うち何れか1項、又は請求項19項、若しくは請求項2
    3項記載の物理乱数発生装置。
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