JP2000310942A - 疑似乱数発生器、ストリーム暗号化方法、及びストリーム暗号通信方法 - Google Patents

疑似乱数発生器、ストリーム暗号化方法、及びストリーム暗号通信方法

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JP2000310942A
JP2000310942A JP2000040899A JP2000040899A JP2000310942A JP 2000310942 A JP2000310942 A JP 2000310942A JP 2000040899 A JP2000040899 A JP 2000040899A JP 2000040899 A JP2000040899 A JP 2000040899A JP 2000310942 A JP2000310942 A JP 2000310942A
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克房 庄野
Osamu Ueno
治 植野
Tetsuya Ishihara
鉄也 石原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 カオスを抑制して自己相関及び相互相関の低
い周期時系列、すなわちカオス系列を多種類発生させ得
る疑似乱数発生器を提供する。 【解決手段】 カオス発生ループを、非線形入出力特性
を持ちカオスを発生させるための一次元写像回路13
と、一次元写像回路のアナログ出力をディジタル変換す
る線形又は非線形のAD変換器15と、AD変換器のデ
ィジタル変換値を外部クロックCに応答して保持出力す
るサンプルホールド回路17と、サンプルホールド回路
の出力に応じたアナログ変換値を一次元写像回路13に
出力する線形又は非線形のDA変換器19と、を含んで
構成し、サンプルホールド回路の出力に応じたカオス系
列たる2値系列を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カオス系列の疑似
乱数を発生する疑似乱数発生器、ストリーム暗号化方
法、及びストリーム暗号通信方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ディジタル・コンピュータの普及に伴
い、コンピュータ相互間のネットワーク化が最近急速に
進展し、そうした中での膨大な情報交換の要請に答える
ために、マルチユーザ通信への期待が高まっている。
【0003】こうしたマルチユーザ通信技術の普及目的
は、膨大なディジタル化された情報を確実に伝送するに
あたり、1本の通信線を共用するという利便性の向上に
あるが、それのみにとどまらず、社会システムとしての
通信網の頑健性、不正アクセス防止、機密の保証なども
同時に達成しようとしている。
【0004】さて、次世代に向けたマルチユーザ情報通
信においては、秘匿性に優れ、妨害波や干渉波に対する
排除能力が高いスペクトル拡散通信方式を用いた符号分
割多重方式(CDMA:Code Division Multiple Acces
s )が主流となる。こうしたスペクトル拡散通信方式で
は、疑似乱数を発生することが可能な疑似乱数発生器が
キーデバイスとなる。真の物理雑音は再現性がないか
ら、産業技術とはなりえない。そこで、人為的に再現で
き、かつ、疑似乱数とみなせる2値系列を多種類発生可
能な疑似乱数発生器の実現が望まる。
【0005】疑似雑音は疑似乱数と同じ意味である。真
の乱数は、たとえばコイン投げやサイコロ振りのように
再現性がないから、やはり産業技術とはなり得ない。一
方、予測不可能な数列でないと、十分なスクランブルや
十分な拡散は実現し得ない。考え方の上で矛盾すること
を産業技術として実現していかねば、理想的な疑似乱数
発生器を実現することはできない。
【0006】従来、疑似乱数発生器としては、フィード
バックシフトレジスタ回路が生成するM系列が知られて
いる。M系列は、その周期を長く設定すれば真の乱数と
大差ない時系列符号が得られることから、真の乱数に代
わるものとしてしばしば用いられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、通信の十分
な秘匿性を確保するためには、通信対象がいわゆる透け
て見えることのないようにする必要がある。そのため、
疑似乱数では、自己相関及び相互相関の低い周期時系列
であることが望まれる。しかし、従来のフィードバック
シフトレジスタ回路を用いる方式では、そのような自己
相関及び相互相関の低い周期時系列を多種類発生させる
ことは困難である。
【0008】ここで、カオスは、あらゆる周波数の波を
包含し、カオスと乱数は極めて近い関係にあることが知
られている。したがって、カオスを周期時系列化するこ
とができれば、疑似乱数として利用可能であることがわ
かっている。
【0009】しかし、カオスは、発散と収束を予期でき
ないように繰り返しているので、そのままでは利用でき
ず、カオスを抑制するなんらかの手段の追加が必要であ
り、それをどのように構成し実現するかが重要な問題と
なる。
【0010】本発明は、上記背景を鑑みてなされたもの
であり、あらゆる周波数成分の波を包含するカオスを出
発点とし、非線形量子化という、数学的には小数点以下
を切り捨てる操作を行うことで整数にスケーリングする
といった新規な発想に基づき、カオスを抑制して自己相
関及び相互相関の低い周期時系列、すなわちカオス系列
を多種類発生させることのできる疑似乱数発生器を提供
することを課題とする。
【0011】また、本発明は、疑似乱数発生器で得られ
た2値系列を用いてストリーム暗号化を行うことによ
り、例えば通信の用途に用いて最適なきわめて秘匿性が
高い暗号文コードを生成し得るストリーム暗号化方法を
提供することを課題とする。
【0012】さらに、本発明は、ストリーム暗号化方法
で得られた暗号文コードを用いてストリーム暗号通信を
行うことにより、きわめて秘匿性が高いストリーム暗号
通信を実現可能な及びストリーム暗号通信方法を提供す
ることを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、非線
形入出力特性を持ちカオスを発生させるための一次元写
像回路と、当該一次元写像回路のアナログ出力をディジ
タル変換するAD変換器と、当該AD変換器のディジタ
ル変換値を外部クロックに応答して保持出力するサンプ
ルホールド回路と、当該サンプルホールド回路の出力に
応じたアナログ変換値を前記一次元写像回路にフィード
バック出力するDA変換器と、を含んでカオス発生ルー
プを構成し、前記AD変換器又は前記DA変換器のうち
少なくともいずれか一方の量子区分を非線形とし、前記
サンプルホールド回路の出力に応じた2値系列を出力す
ることを要旨とする。
【0014】請求項1の発明によれば、非線形入出力特
性を持つ一次元写像回路は、サンプルホールド回路など
を介してカオス発生ループを構成したとき、カオスを生
成する写像関数を与える。この自己フィードバックをす
る一次元写像回路がもつ入出力特性を、AD変換器及び
DA変換器(以下、これらを「非線形量子化器」と総称
する場合がある。)を用いて写像を各ステップ毎に抑制
してフィードバックを与えることにより、カオスを周期
時系列化することができる。サンプルホールド回路の出
力は、例えば汎用のデコーダに与えられ、このデコーダ
出力から2値系列{Y(t)−t}が取り出される。な
お、tは離散時間である。
【0015】カオスは、あらゆる周波数の波を包含し、
非線形量子化してその内部状態を観測したとき、整数時
系列に多値化され、あらゆる整数列の組み合わせを内包
している。非線形量子化器をカオス発生ループに取り込
むことにより、周期と乱数が同時に取り出される。その
組み合わせの種類は、原理的には、すべての組み合わせ
を取り出せることを保証している。
【0016】また、請求項2の発明は、請求項1に記載
の疑似乱数発生器であって、前記AD変換器の量子区分
を線形とする一方、前記DA変換器の量子区分を非線形
としたことを要旨とする。
【0017】請求項2の発明によれば、AD変換器の量
子区分を線形とする一方、DA変換器の量子区分を非線
形としたので、したがって、一次元写像回路のダイナミ
ックレンジを広く活用することができる。
【0018】さらに、請求項3の発明は、請求項1又は
2のいずれか一項に記載の疑似乱数発生器であって、前
記一次写像回路は、CMOSインバータで構成し、前記
AD変換器は、AD重み抵抗アレイ、及び当該AD重み
抵抗アレイの合成抵抗から得られる出力と前記一次元写
像回路のアナログ出力との大小関係を比較出力する比較
器アレイを含んで構成し、前記サンプルホールド回路
は、前記AD変換器のディジタル出力を外部クロックに
応答して取り込み保持するフリップフロップアレイで構
成し、前記DA変換器は、DA重み抵抗アレイ、及び前
記サンプルホールド回路のディジタル出力に応じた当該
DA重み抵抗アレイの合成抵抗から得られる出力を前記
一次元写像回路にフィードバック出力するスイッチアレ
イを含んで構成したことを要旨とする。
【0019】請求項3の発明によれば、本発明に係る疑
似乱数発生器をCMOS集積回路で実現することができ
る。
【0020】しかも、請求項4の発明は、請求項3に記
載の疑似乱数発生器であって、前記AD変換器と前記サ
ンプルホールド回路との間に、前記比較器アレイを構成
する各比較器間出力の排他的論理和をとる排他的論理和
アレイを介挿したことを要旨とする。
【0021】さて、上述した各請求項では、ひとつの一
次元写像回路を含んでカオス発生ループを構成した疑似
乱数発生器の態様について述べてきた。これに対し次の
請求項では、一対の一次元写像回路を含んでカオス発生
ループを構成した疑似乱数発生器の態様について述べ
る。
【0022】すなわち、請求項5の発明は、非線形入出
力特性をもちカオスを発生させるための一対の一次元写
像回路と、外部クロックに同期して前記各一次元写像回
路における出力側経路の開閉動作を交互に行う一対のC
MOSスイッチと、前記各一次元写像回路のアナログ出
力を前記各CMOSスイッチを通じて相互にたすきがけ
状に前記各一次元写像回路の入力側にフィードバックす
る一対のフィードバックループと、を含んで構成される
カオス発生ループと、前記各CMOSスイッチを通じて
各々取り出された前記各一次元写像回路のアナログ出力
をそれぞれディジタル変換する一対のAD変換器と、を
備え、前記カオス発生ループにおいて外部クロックが刻
む離散時間の経過に従って、前記各一次元写像回路が交
互に写像を繰り返すことにより、前記各AD変換器を各
々通じてカオス系列たる2値系列を出力することを要旨
とする。
【0023】請求項5の発明に係る疑似乱数発生器で
は、カオス発生ループにおいて外部クロックが刻む離散
時間の経過に従って、各一次元写像回路が交互に写像を
繰り返すことにより、各AD変換器を各々通じてカオス
系列たる2値系列を出力することになる。こうして交互
に取り出された両2値系列は、「0」と「1」が混ぜ合
わされた乱数的な配列データである。これらの2値系列
を、統合的な時系列に従って配列させた2値系列を得る
ことにより、カオス系列の疑似乱数を発生させることが
できる。
【0024】カオスの視点で世界を眺めてみたとき、そ
の世界にはふたつと同じものは存在しない。また、一つ
の一次元写像回路がもつ個々の入出力特性に注目したと
き、その対称性を完全に保つことはかなり難しい。さら
に、一対の各一次元写像回路43,51がもつ個々の入
出力特性を各相互間で完全に一致させることもかなり難
しい。しかも、AD変換器49,57が同一の量子化を
行っているという保証もない。こうした種々の疑念を払
拭するには、ハードウェア化によって同一の集積回路を
工業的大量生産過程を通じて量産可能となるといった意
味で、本発明で提案する疑似乱数発生器のハードウェア
化がきわめて有効であると言える。
【0025】請求項5の発明によれば、一対の各一次元
写像回路が交互に繰り返し写像を行い、こうした写像で
えられたアナログ出力がたすきがけ状にフィードバック
されるので、一対の各一次元写像回路が織りなすアナロ
グ出力の発散・収束と、カオスに特有の初期値敏感性と
あいまって、得られる2値系列の「0」と「1」の出現
バランスを微妙に狂わせる。こうしたカオスに特有のゆ
れ現象は、カオスを用いたストリーム暗号の頑健性向上
に寄与するであろう。
【0026】こうして構成された疑似乱数発生器におい
て、長い時系列を生成しようとしたときには、カオス発
生ループにおいて写像を繰り返せばよい。そうして生成
した長い時系列から所要長の時系列を切り出してPN信
号の周期系列として使用する場面を想定したとき、切り
出した時系列の自己相関及び相互相関が充分に小さい必
要がある。すなわち、例えば1ビット毎に位相をずらし
ていったときに相互に重なり合わないことが求められ
る。暗号の頑健性を担保するためである。
【0027】しかも、切り出す時系列の種類が多いのみ
ならず、一方の一次元写像回路からのみ出発しても、与
える初期値の値を変えていくことにより、確実に異なる
組み合わせの長い時系列を生成できることが求められ
る。カオスでは初期値を実数で与えるが、実数は無限の
数列であるから産業技術としては採用されない。そこ
で、次述する請求項6では、DA変換器を通じて実数に
相当する印加電圧を与える旨を規定している。
【0028】すなわち、請求項6の発明は、請求項5に
記載の疑似乱数発生器において、ディジタル信号態様で
与えられる初期値をアナログ変換するDA変換器と、外
部クロックに同期して前記DA変換器における出力側経
路の開閉動作を行うCMOSスイッチと、をさらに備え
て構成されることを要旨とする。
【0029】請求項6の発明では、DA変換器を通じて
実数に相当する印加電圧を与える。DA変換器の量子化
分解能をあげていくことにより、初期値の種類を増す結
果として、取り出し得る時系列の種類を増やしていくこ
とができる。カオスの産業技術において、初期値敏感性
の保持はきわめて重要な要素である。
【0030】請求項6の発明によれば、初期値敏感性は
DA変換器を通じて与えられるので、相互に異なる初期
値を出発点とする一対の2値系列相互間では、両者をど
のように位相を変えて重ね合わせてみても、相互に重な
り合うことはなく、自己相関、相互相関ともに十分に小
さい時系列を得ることが可能となる。
【0031】また、疑似乱数発生器の構成要素たる各一
次元写像回路がもつ入出力特性を、外部から調整可能に
設計しておくことが好ましい。
【0032】こうした観点から、請求項7の発明は、請
求項5乃至6のいずれか一項に記載の疑似乱数発生器に
おいて、前記各一次元写像回路のうち少なくともいずれ
か一方は、外部調整電圧に応じて各自がもつ入出力特性
を調整可能に構成したことを要旨とする。
【0033】請求項7の発明では、各一次元写像回路の
うち少なくともいずれか一方は、外部調整電圧に応じて
各自がもつ入出力特性を調整可能に設計される。これよ
り、一次元写像回路がもつ入出力特性を外部から調整可
能となる結果として、取り出し得るカオス系列の種類を
さらに増やすことができる。
【0034】一方、請求項8の発明は、請求項1乃至7
のいずれか一項に記載の疑似乱数発生器で得られた2値
系列を用いてストリーム暗号化を行うことで暗号文コー
ドを得るストリーム暗号化方法であって、前記ストリー
ム暗号化は、前記疑似乱数発生器で得られた2値系列
と、暗号化対象となる平文コードとの排他的論理和演算
を実行することで達成されることを要旨とする。
【0035】請求項8の発明によれば、本発明に係る疑
似乱数発生器で得られた2値系列を用いてストリーム暗
号化を行うことで暗号文コードを得るにあたり、このス
トリーム暗号化は、本発明に係る疑似乱数発生器で得ら
れた2値系列と、暗号化対象となる平文コードとの排他
的論理和演算を実行することで達成されるので、したが
って、例えば通信の用途に用いて最適なきわめて秘匿性
が高い暗号文コードを生成し得るストリーム暗号化方法
を提案することができる。
【0036】また、請求項9の発明は、請求項8に記載
のストリーム暗号化方法で得られた暗号文コードを用い
てストリーム暗号通信を行うことを要旨とする。
【0037】請求項9の発明によれば、請求項8に記載
のストリーム暗号化方法で得られた暗号文コードを用い
てストリーム暗号通信を行うので、したがって、きわめ
て秘匿性が高いストリーム暗号通信を実現可能となる。
具体的には、暗号文コードを生成、拡張、混合、転送
し、同一の疑似乱数発生器を有するユーザが同期をとっ
てこれを復号しもとの平文コードを得るという、非同期
多重マルチユーザストリーム暗号通信システムを構築す
ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下に、本発明に係る疑似乱数発
生器の複数の実施形態について、図面を参照して説明す
る。
【0039】図1は、第1実施形態に係る疑似乱数発生
器の概略ブロック構成図である。
【0040】同図に示すように、請求項1の発明に対応
する第1実施形態に係る疑似乱数発生器11は、非線形
入出力特性をもちカオスを発生させるための一次元写像
回路13と、一次元写像回路13のアナログ出力をディ
ジタル変換するAD変換器15と、AD変換器15のデ
ィジタル変換値を外部クロックCに応答して保持出力す
るサンプルホールド回路17と、サンプルホールド回路
17の出力に応じたアナログ変換値を一次元写像回路1
3に出力するDA変換器19とを含んでカオス発生ルー
プ14を構成し、サンプルホールド回路17の出力を汎
用のデコーダに与え、デコーダの出力から2値系列{Y
(t)−t}を取り出すようにしたものである。ここ
で、tは離散時間である。なお、AD変換器15又はD
A変換器19のうち少なくともいずれか一方の量子区分
を非線形とする。
【0041】以上の構成要素と請求項1の構成要素との
対応関係は次のようになっている。
【0042】すなわち、一次元写像回路には一次元写像
回路13が対応し、AD変換器にはAD変換器15が対
応し、サンプルホールド回路にはサンプルホールド回路
17が対応し、そして、DA変換器にはDA変換器19
が対応する。
【0043】次に、本第1実施形態に係る疑似乱数発生
器11の動作を図1を参照して説明する。カオスを非線
形量子化してその内部状態を観測したタイムシリーズ、
つまり整数時系列{y(t)−t}には、発散、収束、
分岐が複雑に絡み合っている。カオス発生ループに非線
形量子化器(AD変換器及びDA変換器)を挿入するこ
とでカオスは抑制され、周期化された整数時系列信号と
なる。本実施形態では、その整数時系列信号を2値系列
{Y(t)−t}として出力する。これがカオス系列の
疑似乱数となる。
【0044】カオス系列は、M系列とGOLD系列との
中間の自己相関特性を持ち、耐雑音性が他の系列よりも
優れており、発生・復号がソフトウェアでも処理可能で
あり、しかも、多値雑音方式(白色雑音発生回路を使用
したもの)の特性を併せ持っている。しかも、拡散キー
を特定できるので復調が容易である。
【0045】閉じた整数列の順序は、AD変換器−DA
変換器の重みが固定され、その接続関係が固定されたと
き、1通りの時系列を与える。時系列の順序の入れ換え
は、AD変換器−DA変換器の接続関係をかえることに
より実現する。
【0046】4ビット量子化分解能の場合、16!〜
2.09×1013通りの入れ換えが可能である。もちろ
ん、そのすべてが拡散信号として有効であるというわけ
ではない。自己相関及び相互相関を調べて、適宜組み合
わせて選択することになる。
【0047】図2は、請求項1乃至4に対応する第1実
施形態に係る疑似乱数発生器11の回路構成を示す。
【0048】同図において、第1の疑似乱数発生器11
は、CMOSインバータ3段で構成される一次元写像回
路13と、AD重み抵抗アレイ25と、比較器アレイ2
7と、排他的論理和アレイ(以下「EXORアレイ」と
いう)29と、初期値を与えるスイッチアレイ31と、
サンプルホールド回路であるD型フリップフロップアレ
イ17と、DAスイッチアレイ33と、DA重み抵抗ア
レイ35と、デコーダ37と、を含んで構成されてい
る。
【0049】一次元写像回路13は、本願発明者のうち
一名が先に考案出願し既に公開されている特開平9−2
60952号公報が詳細に説明しているので、ここでは
概略説明にとどめることにする。すなわち、初段はソー
スホロアであり、入力に対し増加関数を与える。2段及
び3段目インバータは入力に対し減少関数を与える。3
段目インバータの入力23は、非線形写像関数の非線形
性を調整するためのものである。PMOS及びNMOS
型トランジスタに付された数字は、チャネルコンダクタ
ンスに与えた重みである。なお、入力に対する出力の状
態決定は高速度(〜MHz)でかつ高精度(<量子化分
解能)でなければならない。
【0050】AD重み抵抗アレイ25は、例えば各抵抗
器の抵抗値が1.2kΩという一定の抵抗アレイであ
る。すなわち、本実施形態では、線形に量子区分を与え
るAD変換器を設計した例を示している。両端の抵抗器
(抵抗値4.5kΩと28.7kΩ)は、一次元写像回
路13がもつ入出力特性の出力のダイナミックレンジに
AD変換器15の動作範囲を一致させるためのバイアス
抵抗である。
【0051】比較器アレイ27は、AD重み抵抗アレイ
25の合成抵抗値で規定される量子化基準電圧と、一次
元写像回路13がカオス発生ループの往路14に出力す
る電圧とを比較して、グレイコードを出力する。つま
り、AD重み抵抗アレイ25と比較器アレイ27とは、
全体としてAD変換器15を構成している。
【0052】EXORアレイ29は、図示例では、比較
器アレイ27の隣接比較器間の出力ビットの排他的論理
和をとり、グレイコードの不一致ビット間では出力を
「1」レベルに、一致ビット間では出力を「0」レベル
にする。
【0053】初期値を与えるスイッチアレイ31は、初
期値y(0)を与えるスイッチS5のみが電源に接続さ
れ、それ以外はすべて接地される。リセット・スタート
アップ信号でもある。
【0054】サンプルホールド回路であるD型フリップ
フロップアレイ17は、外部クロックCのタイミングに
同期してEXORアレイ29の出力を取り込み、DAス
イッチアレイ33及びデコーダ37に保持出力する。こ
れにより、D型フリップフロップアレイ17は、疑似乱
数発生器11の信号出力タイミングを制御する。
【0055】DAスイッチアレイ33は、フリップフロ
ップアレイ17の出力、つまり、EXORアレイ29の
出力が「1」レベルであるスイッチのみが閉じるように
動作する。
【0056】DA重み抵抗アレイ35は、各抵抗器の抵
抗値が非線形に重み付けされている。したがって、DA
スイッチアレイ33においてフリップフロップアレイ1
7の出力、つまり、EXORアレイ29の出力が「1」
レベルであるスイッチが閉じると、DA重み抵抗アレイ
35において非線形に電圧が生じ、カオス発生ループの
帰路21を介して一次元写像回路13の入力に与えられ
る。つまり、DAスイッチアレイ33とDA重み抵抗ア
レイ35とは、全体としてDA変換器19を構成してい
る。
【0057】なお、AD変換器15及びDA変換器19
のダイナミックレンジは、一次元写像回路13がもつ入
出力特性のx軸(入力)及びy軸(出力)のそれぞれに
一致させるようにする。
【0058】デコーダ37は、ダイオードがマトリクス
上に真理値表に従って配置され、フリップフロップアレ
イ17の出力、つまり、EXOR29の「1」レベルで
ある出力に対応した4ビットディジタルコードを出力す
る。なお、本第1実施形態では、2値系列{Y(t)
(D,D,D,D)−t}を得るためのタイミ
ング回路は図示省略されている。
【0059】本実施形態は、量子化分解能4ビット、2
値系列Y(t)が64ビット周期となる場合の具体例で
ある。
【0060】本第1実施形態で使用する自己相関係数は
下記の通りである。
【0061】
【数1】 その一例を図3に示す。図3は、2値系列{Y(t)(D
0,D1,D2,D3)}におけるビット1を+1に、ビッ
ト0を−1にそれぞれ置換して計算したものである。遅
れ時間τ=0及びτ=64で完全な同期がとれているこ
とを示している。サイドローブに1/4程度の山があ
り、一見相関が悪そうに見えるが、理論的には同期は取
り易い関数である。
【0062】2値系列{Y(t)−t}の種類をかえる
ためには、AD変換器−DA変換器の接続関係をかえ
る。これにより、16!〜2.09×1013通りの異
なる種類の2値系列{Y(t)−t}を原理的には取り
出すことができる。ただし、そのすべてが自己相関係数
の低い時系列であるという保証はないので、順列だけで
なく、図3に示す自己相関係数の分布を予め調べておく
必要がある。
【0063】自己相関係数は、デコーダの出力(D0,
D1,D2,D3)を取り出す順序によっても違ってく
るので、順列の種類をかえることに利用することができ
る。
【0064】マルチユーザが2値系列Y(t)をセット
にして、例えば2種類{YA(t)、YB(t)}を利用
してシステムを組むときには、下記に示す相互相関係数
の分布で相関が低いことをあらかじめ検証しておかねば
ならない。
【0065】
【数2】 なお、本第1実施形態では、量子化分解能n=4、2値
系列64ビット周期の場合を示したが、一次元写像回路
の状態決定精度から、分解能n=8、2値系列2048
ビット周期までは容易に実現可能である。
【0066】量子化分解能n=4、2値系列64ビット
のブレッドボードでクロック周波数20kHzまでは安
定な動作が確認されている。なお、第1実施形態では、
CMOSソースホロアをエンハンスメントモードMOS
トランジスタで構成しているが、集積回路のワンチップ
化にあたっては、CMOSソースホロアをディプレッシ
ョンモードMOSトランジスタで構成するようにする
と、クロック周波数をMHzオーダーまでは高めること
ができる。
【0067】上述した第1実施形態では、ひとつの一次
元写像回路13を含んでカオス発生ループを構成した疑
似乱数発生器の態様について述べてきた。これに対し第
2実施形態では、一対の一次元写像回路を含んでカオス
発生ループを構成した疑似乱数発生器の態様について以
下に説明する。
【0068】図4は、第2実施形態に係る疑似乱数発生
器の概略ブロック構成図である。
【0069】同図に示すように、第2実施形態に係る疑
似乱数発生器41は、非線形入出力特性をもちカオスを
発生させるための一対の1入力1出力態様の一次元写像
回路43,51と、外部クロックに同期して各一次元写
像回路43,51における出力側経路の開閉動作を交互
に行う一対のCMOSスイッチ45,53と、各一次元
写像回路43,51のアナログ出力を各CMOSスイッ
チ45,53を通じて相互にたすきがけ状に各一次元写
像回路43,51の入力側にフィードバックする一対の
フィードバックループ47,55と、を含んで構成され
るカオス発生ループ63と、各CMOSスイッチ45,
53を通じて各々取り出された各一次元写像回路43,
51のアナログ出力をそれぞれディジタル変換する一対
のAD変換器49,57と、ディジタル信号態様で与え
られる初期値x(0)をアナログ変換するDA変換器6
5と、外部クロックに同期してDA変換器65における
出力側経路の開閉動作を行うCMOSスイッチ67と、
を含んで構成されている。こうして構成された第2の疑
似乱数発生器41は、カオス発生ループ63において外
部クロックが刻む離散時間t(0,1,2,…)の経過
に従って、各一次元写像回路43,51が交互に写像を
繰り返すことにより、各AD変換器49,57を各々通
じてカオス系列たる2値系列を出力する。
【0070】図4に示す第2の疑似乱数発生器41を集
積回路化した回路図を図5に示す。なお、図4と図5と
は相互に対応するように描かれており、両図面で共通す
る部材間には共通の符号が付してある。この図5を参照
しながら、図4に示す第2の疑似乱数発生器41の各ブ
ロック毎の内部構成に言及する。
【0071】略N字形の入出力特性をもつ各一次元写像
回路43,51は、6個のMOS型トランジスタを含ん
で構成されている。図5には、各トランジスタのチャネ
ル寸法比W/L(ただし、Wは幅、Lは長さを表す。)
が重みとして数字で示されている。初段のCMOSイン
バータは増加関数を与え、2段目のCMOSインバータ
は減少関数を与える。両CMOSインバータの入出力を
共通にすることで関数合成を行い、結果として例えば図
6に示すような略N字形の入出力特性を得る。
【0072】3段目のCMOSインバータは、外部調整
電圧71,73を受けて、一次元写像回路43,51が
もつ入出力特性に歪みを与えている。外部調整電圧7
1,73の電圧値は共通であっても良く、また、相互に
異なる電圧値であっても良い。さらには、外部調整電圧
71,73のうち少なくともいずれか一方を省略しても
良い。
【0073】入力端子71,73に与えられる外部調整
電圧は、コンピュータで予め設定したディジタルコード
をDA変換器によってアナログ電圧に変換して与えても
良い。その場合、外部調整電圧の値はDA変換器の量子
化分解能に応じてステップ状に変化する。
【0074】CMOSスイッチ45,53,67は、P
MOSトランジスタとNMOSトランジスタを並列に接
続した伝送ゲートにCMOSインバータを組み合わせて
構成する。入力端子75,77,79に与えられる制御
信号に応じてCMOSスイッチの開閉が行われる。
【0075】入力端子75には初期値を与えるリセット
パルスが加えられ、初期値x(0)の値はDA変換器6
5を通じて与えられる。すなわち、離散時間t=0にお
けるループの内部状態の初期値x(0)は、CMOSス
イッチ67を介してDA変換器65を通じて一次元写像
回路51に対して与えられる。例えば、12ビットの量
子化分解能をもつDA変換器65を採用したシステムに
おいては、与えうる初期値x(0)の種類は212=4
096通りにも及ぶ。
【0076】入力端子77,79に与える外部クロック
(離散時間t)は、相互に重なることのない矩形波とす
る。このときの最大クロック周波数が、本疑似乱数発生
器の処理速度を律する。この処理速度は、一次元写像回
路の内部状態決定速度に依存して決まる。個別部品でプ
リント基板上にブレッドボードしたとき、クロック周波
数を20kHzまであげることができた。本一次元写像
回路は、標準的なCMOS集積回路技術を用いた集積回
路としてチップ化することを目標に掲げているが、最小
寸法=0.8マイクロmを想定して試作したとき、1M
Hzのクロック周波数では動作することが模擬実験によ
り確認されている。
【0077】1ビット出力のAD変換器49,57は、
一次元写像回路43,51の各出力を、外部クロックに
同期して各自が交互に開閉するCMOSスイッチ45,
53をそれぞれ介して入力し、入力レベルに応じた2値
符号列をそれぞれ出力する。詳しく述べると、AD変換
器49,57は、一対の各抵抗r,rでの分圧
によって得られた基準電圧と、各一次元写像回路43,
51の出力電圧と、を比較器によってそれぞれ比較し、
両者の大小関係に応じた「0」又は「1」の信号を変換
出力する。出力端子59,61からは、外部クロック
(離散時間t)の進行に従って、2値コード時系列デー
タが交互に取り出される。こうして取り出される2値コ
ード時系列データは、「0」と「1」が混ぜ合わされた
乱数的な配列データであり、各一次元写像回路43,5
1がもつ入出力特性の対称性が良好に保たれているとき
には、「0」と「1」の出現頻度はほぼ等しくなる。こ
のとき、孤立した「0」または「1」は、「00」,
「11」といった連続した値の2倍の頻度で出現する。
こうして各出力端子59,61から交互に取り出された
両2値コード時系列を、統合的な時系列に従って配列さ
せた2値コード時系列を得ることにより、カオス系列の
疑似乱数を発生させることができる。
【0078】カオスの視点で世界を眺めてみたとき、そ
の世界にはふたつと同じものは存在しない。また、一つ
の一次元写像回路がもつ個々の入出力特性に注目したと
き、その対称性を完全に保つことはかなり難しい。さら
に、一対の各一次元写像回路43,51がもつ個々の入
出力特性を各相互間で完全に一致させることもかなり難
しい。しかも、AD変換器49,57が同一の量子化を
行っているという保証もない。こうした種々の疑念を払
拭するには、ハードウェア化によって同一の集積回路を
工業的大量生産過程を通じて量産可能となるといった意
味で、本発明で提案する疑似乱数発生器のハードウェア
化がきわめて有効であると言える。
【0079】カオスの産業技術において、初期値敏感性
の保持はきわめて重要な要素である。本発明において初
期値敏感性はDA変換器65を通じて与えられる。すな
わち、相互に異なる初期値を出発点とする一対の2値コ
ード時系列出力59,61相互間では、両者をどのよう
に位相を変えて重ね合わせてみても、相互に重なり合う
ことはなく、自己相関、相互相関ともに十分に小さい時
系列が得られる。
【0080】いま、出力端子59,61から交互に取り
出された値を時系列的に配列させた2値コード時系列を
Y(t)としよう。このなかから周期系列を切り出して
PN信号とするためには、例えば周期64ビットの2値
系列PN信号の場合、Y(0)〜Y(63)、Y(6
4)〜Y(127)、…の如く切り取るのは一例に過ぎ
ない。t=216=65536までカオスの内部状態を観
察していたとすると、1024通りの周期64ビットの
2値系列PN信号が得られる。初期値を与えるDA変換
器65の量子化分解能を12ビットとしたとき、初期値
は212=4096通りに与えることができ、このとき得
られるPN信号の種類は4,194,304通りにも及
ぶ。
【0081】しかし、こうして取り出されたPN信号の
全種類が独立して使用できるという保証はない。PN信
号たるカオス符号系列が発揮する予測不可能性は、一次
元写像回路がもつ個々の入出力特性や、与える初期値な
どのパラメータに大きく依存するからである。従って、
こうして取り出されたPN信号について、自己相関及び
相互相関を位相を変えて調べて、周期以外で十分に相関
度が小さいことを検証しておく必要がある。
【0082】上述した第2の疑似乱数発生器41におい
て、各一次元写像回路43,51がもつ個々の入出力特
性の対称性は、各出力端子59,61から取り出される
2値時系列における「0」と「1」の出力分布に直接影
響を与える。一般に、理想的な疑似乱数の場合には、
「0」と「1」の出力分布比率は均等になる。そのよう
に本第2の疑似乱数発生器41を動作させたいときに
は、一次元写像回路43,51の両者がともに等しい入
出力特性をもち、かつ、対称性を良好に保つことを考慮
して、一次元写像回路43,51を設計すれば良い。
【0083】しかし、産業技術としての疑似乱数発生器
は、必ずしも「0」と「1」の出力分布比率が均等にな
ることを要求しない。位相をシフトしていったときの自
己相関及び相互相関が充分に小さいという必要条件させ
満足していれば、ストリーム暗号の暗号文コードにおい
て「0」と「1」の出力分布比率に偏りがあったとして
も、暗号の秘匿性の観点からは不都合が生じないからで
ある。特に、その対称性をあえて損なうように設計した
場合には、対称性が良好に保たれていることを前提とし
て第三者による暗号文コードの解読が試みられたとき、
その解読は必ずや失敗に終わるという意味で、却って暗
号システムの頑健性が強化されているという立場を採る
こともできる。
【0084】各一次元写像回路43,51がもつ個々の
入出力特性を等価にする必然性もない。各一次元写像回
路43,51は、各自の構成要素たる各トランジスタに
与える重みを意識的に異ならせるようにして与えること
によって実現することができる。また、各回路43,5
1がもつ個々の入出力特性を等価に設計した場合でも、
相互に異なる外部調整電圧を各回路43,51毎に独立
して与えることにより、各自がもつ入出力特性の等価性
を崩すことができる。さらに、写像のダイナミックレン
ジを拡げることを企図して、相互に歪んだ入出力特性を
組み合わせるように設計しても良い。
【0085】以上述べてきた第2の疑似乱数発生器41
において、DA変換器とクロック発生器をワンチップ化
対象に含めない前提下では、図5に示すように、十分小
規模の集積回路をワンチップ化した疑似乱数発生器を実
現することができる。疑似乱数発生器41の主要部であ
る一対の一次元写像回路43,51を含むカオス発生ル
ープ63がアナログ回路で構成されるのに対し、DA変
換器とクロック発生器はディジタル回路で構成できるの
で、これら全てを含めた集積回路をワンチップ化するこ
とも容易であろう。
【0086】CMOS集積回路は一般にはエンハンスメ
ントモードで設計実現されるが、本第2の疑似乱数発生
器41に含まれる一次元写像回路43,51の構成要素
である初段のCMOSソースフォロアはディプレッショ
ンモードで設計実現するのが好ましい。このようにすれ
ば、MOSトランジスタの重みを小さく設計することが
でき、バランスのとれた一次元写像回路のマスク設計を
実現することができる。
【0087】一次元写像回路43,51がもつ入出力特
性の対称性と、一対の各一次元写像回路43,51がも
つ入出力特性相互間の一致または不一致具合とを含むパ
ラメータが、カオスに特有の初期値敏感性とあいまっ
て、得られる2値系列の「0」と「1」の出現バランス
を微妙に狂わせる。こうしたパラメータの変動に由来す
るカオスに特有のゆれ現象は、カオス・ストリーム暗号
の頑健性向上に寄与する。
【0088】次に、上述した第2の疑似乱数発生器41
を、ストリーム暗号通信システムに適用した例につい
て、図6を参照して説明する。図6には、ストリーム暗
号通信システムの機能ブロック構成図が示されている。
なお、図6中の送信側において、符号aは第2の疑似乱
数発生器41に含まれる一次元写像回路43がもつ入出
力特性を表す一方、符号bは同発生器41に含まれる一
次元写像回路51がもつ入出力特性を表し、また、図6
中の受信側において、符号cは第2の疑似乱数発生器4
1に含まれる一次元写像回路43がもつ入出力特性を表
す一方、符号dは同発生器41に含まれる一次元写像回
路51がもつ入出力特性を表している。
【0089】まず、以下に使用する用語の定義付けを行
う。ストリーム暗号とは、ディジタルファイルを時系列
とみなし、他の人為的に作成された時系列たる疑似乱数
を用いてスクランブルをかける暗号方式をいい、ブロッ
ク暗号に対比される。人為的に作成する時系列信号をP
N信号という。疑似雑音信号の略である。また、ストリ
ーム暗号通信システムとは、送信側において、ストリー
ム暗号方式を用いて平文を暗号化し、この暗号文を受信
側宛に送信する一方、受信側において、受信した暗号文
を復号化することでもとの平文を得る暗号通信システム
のことを言う。
【0090】図6に示すように、ストリーム暗号通信シ
ステム81は、送信側装置83と、受信側装置85と、
両装置83,85間を相互にデータ交換可能に接続する
公衆電話網などの通信線87と、を含んで構成されてい
る。
【0091】両装置83,85の各々には、第2の疑似
乱数発生器41が内蔵または接続されており、同疑似乱
数発生器41で生成された疑似乱数(PN信号)が各装
置83,85宛にそれぞれ送られる。
【0092】ストリーム暗号通信システム81の動作は
次述の通りである。すなわちまず、送信側において、ス
トリーム暗号方式を用いて平文を暗号化する。この暗号
化は、第2の疑似乱数発生器41で得られた2値系列
(PN信号)と、暗号化対象となる平文コードを含む平
文コードとの排他的論理和演算を実行することで達成さ
れる。こうして暗号化された暗号文は受信側宛に送信さ
れる。こうしたストリーム暗号化方法によれば、例えば
通信の用途に用いて最適なきわめて秘匿性が高い暗号文
コードを生成することができる。
【0093】一方、受信側において、受信した暗号文を
復号化することでもとの平文を得る。この復号化は、第
2の疑似乱数発生器41で得られた2値系列(PN信
号)と、暗号文コードとの排他的論理和演算を実行する
ことで達成される。
【0094】ここで、上述した暗号文を、両装置相互間
で同期をとって復号化する上で考慮すべき必要条件は、
暗号化のために用いる2値系列(PN信号)と、復号化
のために用いる2値系列(PN信号)とを、同一に維持
しておくことである。これは、ある平文コードとPN信
号間で排他的論理和をとることで得られた暗号文コード
に対し、同一のPN信号との間で排他的論理和演算を作
用させると、もとの平文コードに戻るといった排他的論
理和演算の性質に由来している。こうした必要条件は、
換言すれば、図6に示すように、両装置83,85の各
々に2値系列(PN信号)を供給する第2の疑似乱数発
生器41に含まれる構成要素のうち、少なくとも相互に
対応する一次元写像回路43,51がもつ入出力特性が
共通であること(図6中のaとcに同じ重みを与える、
図6中のbとdに同じ重みを与える、と同意。)、か
つ、両疑似乱数発生器41に対して同一の初期値x
(0)を与えること、であると言える。こうした条件を
満足して初めて、必要な情報の正確な伝達を実現するこ
とができることになる。このように、このストリーム暗
号化方法で得られた暗号文コードを用いてストリーム暗
号通信を行えば、きわめて秘匿性が高いストリーム暗号
通信システムを構築することができる。
【0095】なお、上述した実施の形態は、本発明の理
解を容易にするために例示的に記載したものであって、
本発明の技術的範囲を限定するために記載したものでは
ない。すなわち、本発明は、その技術的範囲に属する全
ての実施の形態を含むことは当然として、そのいかなる
均等物をも含む趣旨である。
【0096】具体的には、例えば、上述した実施形態に
おいて、第2の疑似乱数発生器41を、ストリーム暗号
通信システムに適用した例について言及したが、本発明
は、この例に限定されることなく、第1の疑似乱数発生
器11を、ストリーム暗号通信システムに適用する例を
もその技術的範囲に含むことは言うまでもない。
【0097】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、一次元写像回路がアナログ的写像を行うのに対
し、非線形量子化器をカオス発生ループに挿入したこと
により、同じ2値系列{Y(t)−t}が繰り返しどこ
でも取り出せるという意味で、同一といえる固有の疑似
乱数発生器を提供できる。
【0098】また、請求項2の発明によれば、AD変換
器の量子区分を線形とする一方、DA変換器の量子区分
を非線形としたので、したがって、一次元写像回路のダ
イナミックレンジを広く活用することができる。
【0099】さらに、 請求項3の発明によれば、本発
明に係る疑似乱数発生器をCMOS集積回路として実現
でき、公知のフィードバックシフトレジスタ回路に代わ
る、新規の産業技術を提供できる。
【0100】しかも、請求項1乃至4の発明によれば、
本発明に係る疑似乱数発生器は、2値系列{Y(t)−
t}だけでなく整数列{y(t)−t}の2の周期
(ただし、nは分解能)の信号を出力するので、したが
って、整数列のすべての組み合わせを保証することは、
ディジタル計算機の計算能力の向上に寄与する。また、
巡回セールスマン問題(TSP)の解の存在を保証する
ので、通信に限らず、計算機の発展に寄与する基本技術
を提供できる。
【0101】請求項5の発明によれば、一対の各一次元
写像回路が交互に繰り返し写像を行い、こうした写像で
えられたアナログ出力がたすきがけ状にフィードバック
されるので、一対の各一次元写像回路が織りなすアナロ
グ出力の発散・収束と、カオスに特有の初期値敏感性と
あいまって、得られる2値系列の「0」と「1」の出現
バランスを微妙に狂わせる。こうしたカオスに特有のゆ
れ現象は、カオスを用いたストリーム暗号の頑健性向上
に寄与するであろう。
【0102】また、請求項6の発明によれば、初期値敏
感性はDA変換器を通じて与えられるので、相互に異な
る初期値を出発点とする一対の2値系列相互間では、両
者をどのように位相を変えて重ね合わせてみても、相互
に重なり合うことはなく、自己相関、相互相関ともに十
分に小さいカオス系列を得ることが可能となる。
【0103】さらに、請求項7の発明によれば、一次元
写像回路がもつ入出力特性を外部から調整可能となる結
果として、取り出し得るカオス系列の種類をさらに増や
すことができる。
【0104】一方、請求項8の発明によれば、例えば通
信の用途に用いて最適なきわめて秘匿性が高い暗号文コ
ードを生成し得るストリーム暗号化方法を提案すること
ができる。
【0105】そして、請求項9の発明によれば、きわめ
て秘匿性が高いストリーム暗号通信を実現可能である。
具体的には、暗号文コードを生成、拡張、混合、転送
し、同一の疑似乱数発生器を有するユーザが同期をとっ
てこれを復号しもとの平文コードを得るという、非同期
多重マルチユーザストリーム暗号通信システムを構築す
ることができるといったきわめて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明に係る疑似乱数発生器の概略ブ
ロック構成図である。
【図2】図2は、本発明に係る疑似乱数発生器を具現化
した回路図である。
【図3】図3は、自己相関係数の分布図である。
【図4】図4は、第2実施形態に係る疑似乱数発生器の
概略ブロック構成図である。
【図5】図5は、図4に示す第2の疑似乱数発生器41
を集積回路化した回路図である。
【図6】図6は、ストリーム暗号通信システムの機能ブ
ロック構成図である。
【符号の説明】
11 第1の疑似乱数発生器 13 一次元写像回路 14 カオス発生ループの往路 15 AD変換器 17 サンプルホールド回路(フリップフロップアレ
イ) 19 DA変換器 21 カオス発生ループの帰路 23 一次元写像回路3段目インバータの入力 25 AD重み抵抗アレイ 27 比較器アレイ 29 排他的論理和(EXOR)アレイ 31 スイッチアレイ 33 DAスイッチアレイ 35 DA重み抵抗アレイ 37 デコーダ 41 第2の疑似乱数発生器 43 一次元写像回路 45 CMOSスイッチ 47 フィードバックループ 49 AD変換器 51 一次元写像回路 53 CMOSスイッチ 55 フィードバックループ 57 AD変換器 59,61 出力端子 63 カオス発生ループ 65 DA変換器 67 CMOSスイッチ 71,73,75,77,79 入力端子 81 ストリーム暗号通信システム 83 送信側装置 85 受信側装置 87 通信線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 鉄也 静岡県裾野市御宿1500 矢崎総業株式会社 内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非線形入出力特性をもちカオスを発生さ
    せるための一次元写像回路と、当該一次元写像回路のア
    ナログ出力をディジタル変換するAD変換器と、当該A
    D変換器のディジタル変換値を外部クロックに応答して
    保持出力するサンプルホールド回路と、当該サンプルホ
    ールド回路の出力に応じたアナログ変換値を前記一次元
    写像回路にフィードバック出力するDA変換器と、を含
    んでカオス発生ループを構成し、前記AD変換器又は前
    記DA変換器のうち少なくともいずれか一方の量子区分
    を非線形とし、前記サンプルホールド回路の出力に応じ
    た2値系列を出力することを特徴とする疑似乱数発生
    器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の疑似乱数発生器であっ
    て、 前記AD変換器の量子区分を線形とする一方、前記DA
    変換器の量子区分を非線形としたことを特徴とする疑似
    乱数発生器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2のいずれか一項に記載の
    疑似乱数発生器であって、 前記一次写像回路は、CMOSインバータで構成し、 前記AD変換器は、AD重み抵抗アレイ、及び当該AD
    重み抵抗アレイの合成抵抗から得られる出力と前記一次
    元写像回路のアナログ出力との大小関係を比較出力する
    比較器アレイを含んで構成し、 前記サンプルホールド回路は、前記AD変換器のディジ
    タル出力を外部クロックに応答して取り込み保持するフ
    リップフロップアレイで構成し、 前記DA変換器は、DA重み抵抗アレイ、及び前記サン
    プルホールド回路のディジタル出力に応じた当該DA重
    み抵抗アレイの合成抵抗から得られる出力を前記一次元
    写像回路にフィードバック出力するスイッチアレイを含
    んで構成したことを特徴とする疑似乱数発生器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の疑似乱数発生器であっ
    て、 前記AD変換器と前記サンプルホールド回路との間に、
    前記比較器アレイを構成する各比較器間出力の排他的論
    理和をとる排他的論理和アレイを介挿したことを特徴と
    する疑似乱数発生器。
  5. 【請求項5】 非線形入出力特性をもちカオスを発生さ
    せるための一対の一次元写像回路と、外部クロックに同
    期して前記各一次元写像回路における出力側経路の開閉
    動作を交互に行う一対のCMOSスイッチと、前記各一
    次元写像回路のアナログ出力を前記各CMOSスイッチ
    を通じて相互にたすきがけ状に前記各一次元写像回路の
    入力側にフィードバックする一対のフィードバックルー
    プと、を含んで構成されるカオス発生ループと、 前記各CMOSスイッチを通じて各々取り出された前記
    各一次元写像回路のアナログ出力をそれぞれディジタル
    変換する一対のAD変換器と、 を備え、前記カオス発生ループにおいて外部クロックが
    刻む離散時間の経過に従って、前記各一次元写像回路が
    交互に写像を繰り返すことにより、前記各AD変換器を
    各々通じてカオス系列たる2値系列を出力することを特
    徴とする疑似乱数発生器。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の疑似乱数発生器におい
    て、 ディジタル信号態様で与えられる初期値をアナログ変換
    するDA変換器と、 外部クロックに同期して前記DA変換器における出力側
    経路の開閉動作を行うCMOSスイッチと、 をさらに備えて構成されることを特徴とする疑似乱数発
    生器。
  7. 【請求項7】 請求項5乃至6のいずれか一項に記載の
    疑似乱数発生器において、 前記各一次元写像回路のうち少なくともいずれか一方
    は、外部調整電圧に応じて各自がもつ入出力特性を調整
    可能に構成したことを特徴とする疑似乱数発生器。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか一項に記載の
    疑似乱数発生器で得られた2値系列を用いてストリーム
    暗号化を行うことで暗号文コードを得るストリーム暗号
    化方法であって、 前記ストリーム暗号化は、前記疑似乱数発生器で得られ
    た2値系列と、暗号化対象となる平文コードとの排他的
    論理和演算を実行することで達成されることを特徴とす
    るストリーム暗号化方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のストリーム暗号化方法
    で得られた暗号文コードを用いてストリーム暗号通信を
    行うことを特徴とするストリーム暗号通信方法。
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