JP2947455B2 - 移動体の走行制御装置 - Google Patents

移動体の走行制御装置

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JP2947455B2
JP2947455B2 JP6189017A JP18901794A JP2947455B2 JP 2947455 B2 JP2947455 B2 JP 2947455B2 JP 6189017 A JP6189017 A JP 6189017A JP 18901794 A JP18901794 A JP 18901794A JP 2947455 B2 JP2947455 B2 JP 2947455B2
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健二 上村
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  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は移動体の走行制御装置に
関するものであり、特に、工場内の無人移動搬送装置
や、農業および土木建設分野等に使用される自走車両
等、各種移動体の走行制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】走行領域内での移動体の位置検知装置と
して、該移動体を中心に光ビームを円周方向に走査する
手段と、移動体から離れた少なくとも3か所に固定さ
れ、入射方向に光を反射する光反射手段と、該光反射手
段からの反射光を受光する受光手段とを具備した装置が
提案されている(例えば、特公平2−57843号)。
この装置では、前記反射光の受光方向により、移動体か
ら見た前記光反射手段の方位角を算出する。そして、こ
の方位角を使用して三角測量の原理で該移動体の位置を
検知する。
【0003】原則的には、三角測量の原理による移動体
位置算出に必要な基準点の数は、3個である。すなわ
ち、基準点となる光反射手段を走行領域を囲んで3本設
置すれば足りる。しかし、より高い精度で位置検知をす
るため、さらに基準点を1か所追加し、4か所の基準点
によって四角形の領域を設定し、4か所に設けた基準点
のうちから、より高い測定精度を期待できる最適の基準
点を3か所選択して位置検知を行う。
【0004】例えば、図7に示したような、基準点A,
B,C,Dで囲まれた走行領域を想定する。この走行領
域を4つの領域z1,z2,z3,z4に分割し、移動
体が範囲z1にあるときは基準点A,B,Cを、範囲z
2にあるときは基準点B,C,Dを、範囲z3にあると
きは基準点C,D,Aを、範囲z4にあるときは基準点
D,A,Bを、それぞれ移動体の位置等の計算に使用す
るようにする。このように基準点を選択して位置等を検
知する装置は、例えば、本出願人の出願に係る特開平2
−109106号公報に開示されている。
【0005】一方、前記4か所の基準点で囲まれた領域
を超えて移動領域が拡大して設定されている場合には、
位置検出精度が低下したり、基準点と移動体との距離が
遠くなりすぎて検知不能になったりすることもある。そ
こで、前記拡大された移動領域においても移動体の位置
検知精度を一定以上に維持できるようにするため、図7
に示すように、前記領域に隣接してさらに基準点C,D
および別の基準点E,Fで囲まれた領域を設けておく。
そうすることにより、移動体は1つの領域からはみ出し
て隣接領域に移行したときでもその領域内で、該隣接領
域を規定する基準点の位置および方位角情報に従って該
移動体の位置を正確に検知することができる。ある1つ
の移動領域を規定する3個の基準点のうち、2個の基準
点を共有し、順次1個の基準点を追加して隣接する移動
領域を拡大するようにした例が、特開平3−14260
7号公報に記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、隣接す
る領域同士で2個の基準点を共有するようにして複数の
領域を設定して、移動体を該複数の領域間で行き来させ
る場合、隣接する他の領域の基準点および現在移動中の
領域の基準点の双方から反射光が近接して検出される場
合が多く、それぞれの基準点の識別が容易ではなかっ
た。その結果、他の基準点を現在移動中の領域の基準点
として誤認識することがあり、移動体の位置検出誤差発
生の要因となっていた。
【0007】特に、移動体を中心として光ビームを一方
向に走査し、その走査方向に従って順次基準点を検知す
る構成のシステムでは、検知精度への影響が大きい。例
えば、特開平3−217909号公報に記載のシステム
では、次回の走査で検知するはずの基準点の方位角を今
回の走査で同一基準点を検知した方位角に基づいて予測
し、その予測方位角で光を受光したときに該基準点を検
知したと判断する。該予測方位角は、移動体の移動速度
と光ビームの走査速度つまりサンプリング間隔とによっ
て決定する。つまり、次回の走査時における移動体の位
置を、移動速度とサンプリング間隔とによって予測し、
その地点で同一の基準点を検知できるはずの方位角を予
測する。該予測方位角は予定の許容範囲(=識別幅)を
もって設定され、この識別幅内で反射光を検出したとき
に基準点を検出したと判断する。したがって、この識別
幅内で2つの基準点から反射光を検知すると基準点の区
別ができない。こうして、一旦、予定外の基準点を予定
の基準点と見誤ると、その後の検知に誤差が集積され、
走行制御の精度が低下する。
【0008】本発明の目的は、上記の問題点を解消し、
現在移動中の領域および隣接する他の領域の基準点を区
別できるようにして、あらかじめ設定された複数の隣接
する領域内で高い精度で位置検出をして走行できる移動
体の走行制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決し、目
的を達成するための本発明は、隣接領域同士で共有する
2つの基準点を含む4つの基準点で周囲が囲まれた領域
が複数設定された範囲を予定の走行コースに沿って走行
する移動体に搭載され、円周方向に光を投射して前記基
準点からの反射光を順次検出する光ビーム走査手段と、
検出された反射光に基づいて基準点の方位角を検出する
方位角検出手段と、前記移動体を囲む少なくとも3つの
基準点の位置座標および方位角に基づいて移動体の位置
を演算する位置演算手段と、前記移動体が現在位置して
いる領域に隣接する他の領域を囲む基準点のうち、前記
隣接領域同士で共有する2つの基準点を除く残りの基準
点の方位角を、該基準点に関する既知の位置情報および
移動体の現在位置に基づいて算出する領域外基準点方位
角演算手段と、前記方位角検出手段で実際に検出された
方位角および前記領域外基準点方位角演算手段で算出さ
れた方位角を比較して、実際に検出された前記方位角
が、移動体が現在位置している領域の基準点の方位角か
隣接領域の基準点の方位角であるかを判断する比較手段
と、前記移動体が隣接領域へ移行したことを検出して、
移行前の座標系を移行後の座標系に切替える領域切換手
段とを具備した点に第1の特徴がある。
【0010】また、本発明は、前記比較手段により、実
際に検出された前記方位角が、移動体が現在位置してい
る領域の隣接領域の基準点の方位角であると判断された
場合に、そのときの検出方位角を前記位置演算手段での
計算に使用することを禁止する領域外基準点方位角排除
手段をさらに具備した点に第2の特徴がある。
【0011】
【作用】第1の特徴によれば、移動体が現在走行中の領
域に隣接する領域の基準点のうち、現在走行中の領域と
で共有する2つの基準点を除く残りの基準点の方位角を
予測することができる。そして、この予測された方位角
に基づき、実際に検出した方位角が、現在走行中の領域
および隣接領域のいずれの基準点の方位角かを判断する
ことができる。さらに、第1の特徴によれば、移動体が
隣接領域に移行したときに座標系を切替えて、先に走行
中であった領域内と同様に走行制御を続行することがで
きる。このとき、隣接領域つまり移行後の領域を囲む基
準点の方位角は前記予測した方位角を含めてすべてが移
行直後に決定しているので移動体の位置検出動作を円滑
に続行することができる。
【0012】また、第2の特徴によれば、現在走行中の
領域を囲む基準点以外の隣接領域の基準点からの反射光
によって検出された方位角を、移動体の位置演算に使用
するのを禁止することができる。すなわち、正しい基準
点の方位角以外は移動体の位置演算には使用されないの
で正確な移動体の位置検出と、この結果による走行制御
とを行うことができる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。まず、本発明の実施例に係る移動体の構成を図2を
参照して説明する。同図において、移動体1は、光ビー
ム走査装置2、該移動体1を走行させる駆動装置3、該
移動体1の進行方向を決定する操舵装置4、ならびに前
記各装置を制御する制御装置5からなる。該制御装置5
はマイクロコンピュータで構成することができる。
【0014】前記光ビーム走査装置(以下「走査装置」
という)2は、発光器6、受光器7、該発光器6および
受光器7を回動させるモータ8、ならびに該発光器6お
よび受光器7の回動に伴ってパルス信号を出力するロー
タリエンコーダ9からなる。発光器6は、例えば発光ダ
イオードを備えていて、光ビーム2Eを出力し、この光
ビーム2Eは該発光器6の回動方向に走査される。移動
体1の移動領域の周囲には該移動領域を画する基準点と
して少なくとも3本の光反射器10が配置されていて、
該光反射器10の逆反射面で反射された光ビーム2Rは
受光器7に入射される。受光器7には、例えばフォトダ
イオードが備えられていて、前記入射光はこのフォトダ
イオードによって電気信号に変換され、制御装置5に入
力される。
【0015】一方、ロータリエンコーダ9からのパルス
信号も制御装置5に入力され、前記受光器7から検出信
号が入力されるタイミング毎に前記パルス信号が計数さ
れる。制御装置5では、このパルス信号の数によって移
動体1の進行方向を基準とした各基準点の方位角および
各基準点間の開き角度を検出し、さらに、この開き角度
およびあらかじめ決定されて記憶されている各基準点1
0の位置情報に基づいて移動体1の位置が算出される。
そして、制御装置5は、移動体1の位置を、該制御装置
5内のRAM等に格納されている走行コース情報と比較
し、この比較結果に応じた操舵指示を操舵装置4に出力
する。駆動装置3はエンジンを備え、制御装置5は、こ
の駆動装置3に対してエンジンの始動・停止等の指示を
与える。移動体1の自己位置の算出方法およびその算出
結果に基づく操舵制御については、特開平1−2874
15号公報、または特開平1−316808号公報に詳
細に開示されており、該公報の説明は本発明の説明に援
用統合する。
【0016】次に、本実施例における制御の概要を図3
を参照して説明する。同図において、移動体1は互いに
隣接した2つの領域を予め設定された走行コース11
(図3(b))に沿って移動し、芝刈り等予定の作業を
行う。移動体1は領域a1を移動中は基準点P0〜P3
のうちのいずれか3個を使用して自己位置を検出し、走
行コース11から外れないように移動している。ところ
が、この領域a1を移動中に、隣接する領域a2の基準
点P4,P5つまり領域外基準点からの反射光を検出し
てしまうことがある。そうすると、領域a1の基準点と
領域a2の基準点を区別できなくなり、自己位置の検出
を誤ることがある。特に、今回検出した基準点の方位角
に対して識別幅を持たせ、次回の走査において該識別幅
内で反射光を検出したかどうかを基準点の識別基準とし
ている場合は、領域a1の基準点と領域a2の基準点と
の方位角の差が前記識別幅内のときは両者の区別が不可
能となる。
【0017】そこで、本実施例では、既知の基準点P
4,P5の座標と移動体1の現在位置座標をもとに基準
点P4,P5の方位角θ(0),θ(1)を算出し、走
査時に前記算出された方位角の許容幅内で反射光が検出
された場合には、この検出信号は排除するようにしてい
る。同様に、領域a2においては、基準点P0,P1の
方位角を算出し、該基準点P0,P1の反射光の検出信
号は採用しないようにしている。
【0018】移動体1の位置検出に採用しない前記基準
点の方位角は、該基準点の既知の座標と移動体1の座標
とから、次式(1)を使用して算出する。 θ1n=tan-1((yp(n)−y)/(xp(n)−x))…式(1) 但し、符号xp(n),yp(n)は基準点P(n)の
x座標およびy座標、符号x,yは移動体1のx座標,
y座標を示し、符号nは移動体1が現在走行中の領域以
外の領域の基準点を識別するための番号である。例え
ば、本実施例では、移動体1が領域a1を走行中は、領
域a1およびa2に共通する基準点P2,P3を除く2
つの基準点P4,P5がn=0,n=1にそれぞれ対応
する。
【0019】なお、式(1)で算出される角度θ1nは
x座標軸つまり線P0−P1を基準にした角度であるの
で、これを、次式(2)を使用して進行方向θFを基準
とした方位角θnに変換する。 θn=θ1n−θF…式(2) 次に、前記概要を示した本実施例の制御を図4のフロー
チャートを参照して説明する。なお、ここでは、移動体
1は領域a1から移動を開始するものとする。したがっ
て、図4のフローチャートの前処理で移動体1が領域a
1に存在することを示すパラメータつまり領域番号とし
て数値「0」を設定しておく。
【0020】以上の前処理の後、ステップS1では、各
基準点の方位角を検出する。ここで検出された方位角の
うち、領域外基準点の方位角として後述のステップS4
で算出された方位角と同じ方位角からの反射光は演算に
使用しない。移動体1による作業は領域の端部から行う
のが一般的であり、実用上、支障なく走行を開始するこ
とができる。
【0021】ステップS2では、基準点P0〜P3のう
ち、例えば、移動体1を囲む三角形を形成する3個の基
準点の方位角に基づいて自己位置の演算を行う。ステッ
プS3では、操舵制御を行う。具体的には、演算された
自己位置と予め設定されている走行コース情報とに基づ
いて操舵角を決定し、前記操舵装置4に出力する。操舵
装置4では、供給された操舵角に従って操舵を行う。ス
テップS4では、移動体1が走行している領域以外の領
域の基準点つまり領域外基準点の方位角を計算する。こ
の処理は図5に関して後述する。
【0022】ステップS5では、移動体1が領域a1ま
たはa2のいずれに存在しているかを判断する。この判
断は、図6に関して後述する処理でセットされた領域番
号に基づいて判断する。なお、最初の処理では、あらか
じめ前処理で設定した領域番号の初期設定値「0」によ
り、移動体1が領域a1に存在していると判断されてス
テップS6に進む。移動体1が領域a2を走行中ならば
ステップS8に進む。まず、ステップS6では、基準点
P3とP2との方位角の差つまり基準点P3およびP2
間の開き角(進行方向後方の開き角)が180°以下か
否かを判断する。この判断が肯定ならば、領域a1から
領域a2に入ったと判断してステップS7で領域切換処
理を行う。この領域切換処理は図6に関して後述する。
【0023】一方、ステップS8でも、ステップS6と
同様の処理を行い、移動体1が領域a2からa1へ移行
したか否かを判断する。この判断が肯定ならば、ステッ
プS9で領域切換処理を行う。
【0024】続いて、領域外基準点方位角算出の詳細を
図5のフローチャートを参照して説明する。ステップS
10では、領域外基準点を区別するパラメータnに
「0」をセットする。領域a1を走行中は、n=「0」
の基準点は基準点P4に対応し、n=「1」の基準点は
基準点P5に対応する。また、領域a2を走行中は、n
=「0」の基準点は基準点P0に対応し、n=「1」の
基準点は基準点P1に対応する。ステップS11では前
記算出式(1)を使用して領域外基準点nに関する角度
θ1nを算出する。ステップS12では、前記角度θ1
nを、進行方向θFを基準とする方位角θnに変換す
る。ステップS13では、パラメータnをインクリメン
ト(+1)する。ステップS14では、(n=2)か否
かを判断する。この判断によって2つの基準点について
方位角θnを算出したかどうかが判断できる。この判断
が否定ならば、ステップS11に進んで他方の領域外基
準点に関する方位角算出を行う。
【0025】続いて、前記領域切換処理の詳細を図6の
フローチャートを参照して説明する。ステップS20で
は、移動体1が領域a1からa2に移行したか、または
領域a2からa1に移行したかを判断する。この判断
は、その時点の領域番号の設定によって行う。移動体1
が領域a1からa2に移行したと判断されたならばステ
ップS21に進み、基準点読替処理Aを行う。この読替
えは、次のように行う。すなわち、基準点P1の方位角
は基準点P3の方位角に読替え、基準点P0の方位角は
基準点P2の方位角に読替える。また、基準点P2の方
位角は基準点P4の方位角つまりθ(0)、基準点P3
の方位角は基準点P5の方位角つまり方位角θ(1)に
読替える。ステップS22では、領域a2のデータつま
り基準点P2〜P5の座標値を制御装置5内のメモリか
らワークエリアに読み出す。ステップS23では、領域
番号として領域a2を示す値「2」をセットする。
【0026】一方、ステップS20で、移動体1が領域
a2からa1に移行したと判断されたならばステップS
24に進み、基準点読替処理Bを行う。この読替えは、
次のように行う。すなわち、基準点P4の方位角は基準
点P2の方位角に読替え、基準点P5の方位角は基準点
P3の方位角に読替える。また、基準点P2の方位角は
基準点P0の方位角つまりθ(0)、基準点P3の方位
角は基準点P5の方位角つまり方位角θ(1)に読替え
る。ステップS25では、領域a1のデータつまり基準
点P0〜P3の座標値を制御装置5内のメモリからワー
クエリアに読み出す。ステップS26では、領域番号と
して領域a1を示す値「1」をセットする。
【0027】次に、上記説明による処理を行うための制
御装置5の要部機能を図1のブロック図を参照して説明
する。方位角検出部12では、走査装置2から入力され
る光検出信号と該走査装置2の回転角度を代表するエン
コーダのパルス信号によって基準点の方位角が検出され
る。検出された方位角はバッファ13を介して自己位置
演算部14に入力される。座標記憶部15には移動体1
が移動する領域a1,a2に配置された基準点P0〜P
5の座標値が記憶されている。自己位置演算部14は、
前記方位角検出部12で検出された方位角と、座標記憶
部15に格納されている基準点の座標値とに基づいて自
己位置を計算する。自己位置演算部14は前回の走査で
検出した基準点の方位角に対して予定の識別幅をもった
予測方位角内で検出された方位角だけを正しい基準点の
方位角として認識し、移動体1の位置計算等に使用す
る。
【0028】領域外基準点方位角演算部16は、前記自
己位置演算部14で算出された移動体1の位置と座標記
憶部15から供給される領域外基準点の座標とによって
領域外基準点の方位角を計算する。比較部17では、方
位角検出部12で検出された方位角と領域外基準点の方
位角とを比較し、両者が予定許容範囲内で一致していれ
ば一致信号を出力する。バッファ13は前記一致信号に
応答して方位角データを自己位置演算部14出力するの
を禁止する。こうして、領域外基準点が検出されてもそ
の方位角は自己位置演算部14への入力を阻止され、移
動体1の位置演算には使用されない。
【0029】なお、前記比較部17からの一致信号によ
り、領域外基準点の方位角をバッファ13から自己位置
演算部14へ出力するのを禁止するほか、次のような構
成をとることもできる。つまり、自己位置演算部14で
は各基準点の方位角が1走査分蓄積され、この蓄積され
た方位角を使用して移動体1の位置を算出する。したが
って、前記領域外基準点の方位角を排除せずに、移動体
1が現在存在する領域の基準点と同様、記憶エリアに蓄
積し、前記比較部17からの一致信号が供給されたとき
には領域外基準点の方位角を移動体1の位置演算に使用
しないようにすることもできる。
【0030】一方、前記方位角検出部12で検出された
方位角は移行検出部18にも供給される。移行検出部1
8は領域a1およびa2で共有されている2個の基準点
の方位角に基づき、隣接する領域の境界を移動体1が超
えたか否かを判断する。この判断は、隣接する2つの領
域で共有する2個の基準点の開き角度が180°以下か
否かによって行う。1つの領域から隣接領域に移行した
と判断されたならば、領域番号記憶部19に移行検出信
号を出力する。領域番号記憶部19には現在移動体1が
存在する領域を示す情報(数値)がセットされる。本実
施例では領域は2つだけなので、「0」と「1」のいず
れかの数値が領域情報としてセットされている。そし
て、前記移行検出信号により、現在セットされている数
値が他方の数値に切換えられる。前記移行検出信号は座
標記憶部15と自己位置演算部14にも供給される。
【0031】座標記憶部15は、該移行検出信号に応答
して自己位置演算部14と領域外基準点方位角演算部1
6に現在移動体1が存在する領域に対応した基準点の座
標値を出力する。また、自己位置演算部14では、該移
行検出信号に応答して方位角の読替えを行う。前記方位
角の読替えおよび基準点の座標値の書替え時の領域判断
のため、領域番号記憶部19から領域を示す前記数値が
供給される。なお、自己位置演算部14で算出された移
動体1の位置情報に基づいて行われる操舵制御に関して
は本実施例の要部ではないので図示は省略した。
【0032】以上、2個の基準点を共有し、それぞれが
4個の基準点で囲まれた2つの移動領域間を移動して作
業をする移動体1の動作について説明した。しかし、本
発明は、この実施例に限定されず、例えば、移動領域が
3つ以上つながっている場合でも、隣接する各移動領域
の境界で座標位置のデータの書替えや基準点の読替えを
行うことで、上述の実施例を変形して同様に適用でき
る。また、走行コース11に直交する方向つまり図3に
おいて横方向に移動領域がつながっている場合にも、領
域外基準点や隣接領域で共有する2個の基準点に基づい
て制御を行えば、本実施例とは実質的に変わりなく実施
することができる。
【0033】なお、移動領域の数が2つ以上になった場
合でも、領域外基準点は隣接する領域の基準点のみを考
慮しておけばよい。走査装置2の受光距離の限界から、
それ以上遠い領域の基準点からの反射光を考慮するまで
もないからである。
【0034】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1の発明によれば、領域外基準点の方位角を予測するこ
とができる。そして、移動体が隣接領域に移行したとき
に座標系を切替えることもできる。したがって、例え
ば、領域が移った直後の処理では、元は領域外の基準点
であった新たな移動領域の基準点の方位角として、前記
予測された領域外基準点の方位角を使用できるので、隣
接領域での走行制御に円滑に移行することができる。
【0035】また、請求項2の発明によれば、複数の移
動領域を互いに隣接させて設定しても、現在走行中の領
域以外の隣接領域の基準点の反射光によって検出された
方位角を正しい基準点の方位角であると誤認識すること
がない。したがって、基準点で囲まれた移動領域を隣接
させて複数設定することができ、移動体の移動範囲つま
り作業エリアの拡大が容易となる。
【0036】さらに、請求項3の発明によれば、前回の
走査で検出した基準点の方位角に対して予定の識別幅内
で検出された方位角だけを正しい基準点の方位角として
認識するようにしている場合に、領域外基準点を移動体
が現在存在する領域の基準点と区別できるので、前記識
別幅内で領域外基準点が検出されることがあってもこれ
を排除して走行制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示す走行位置制御装置の
要部機能ブロック図である。
【図2】 移動体の要部ハード構成を示すブロック図で
ある。
【図3】 領域外基準点の方位角と走行コースの例を示
す移動領域の平面図である。
【図4】 移動体の制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図5】 領域外基準点の方位角計算のフローチャート
である。
【図6】 領域切換処理のフローチャートである。
【図7】 基準点の使い分けのために移動領域内に設定
した範囲を示す図である。
【符号の説明】
1…移動体、 2…光ビーム走査装置、 12…方位角
検出部、 14…自己位置演算部、 15…座標記憶
部、 16…領域外基準点方位角演算部、 18…移行
検出部、 19…領域番号記憶部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G05D 1/02

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 隣接領域同士で共有する2つの基準点を
    含む4つの基準点で周囲が囲まれた領域が複数設定され
    た範囲を予定の走行コースに沿って走行する移動体の走
    行制御装置において、 前記移動体に搭載され、円周方向に光を投射して前記基
    準点からの反射光を順次検出する光ビーム走査手段と、 検出された反射光に基づいて基準点の方位角を検出する
    方位角検出手段と、 前記移動体を囲む少なくとも3つの基準点の位置座標お
    よび方位角に基づいて移動体の位置を演算する位置演算
    手段と、 前記移動体が現在位置している領域に隣接する他の領域
    を囲む基準点のうち、前記隣接領域同士で共有する2つ
    の基準点を除く残りの基準点の方位角を、該基準点に関
    する既知の位置情報および移動体の現在位置に基づいて
    算出する領域外基準点方位角演算手段と、 前記方位角検出手段で実際に検出された方位角および前
    記領域外基準点方位角演算手段で算出された方位角を比
    較して、実際に検出された前記方位角が、移動体が現在
    位置している領域の基準点の方位角か隣接領域の基準点
    の方位角であるかを判断する比較手段と、 前記移動体が隣接領域へ移行したことを検出して、移行
    前の座標系を移行後の座標系に切替える領域切換手段と
    を具備したことを特徴とする移動体の走行制御装置。
  2. 【請求項2】 前記比較手段により、実際に検出された
    前記方位角が、移動体が現在位置している領域の隣接領
    域の基準点の方位角であると判断された場合に、そのと
    きの検出方位角を前記位置演算手段での計算に使用する
    ことを禁止する領域外基準点方位角排除手段をさらに具
    備したことを特徴とする請求項1記載の移動体の走行制
    御装置。
  3. 【請求項3】 前回の走査で検出した基準点の方位角に
    対して予定の識別幅内で検出された方位角だけを正しい
    基準点の方位角として認識する手段を前記自己位置演算
    手段に設けたことを特徴とする請求項1または2記載の
    移動体の走行制御装置。
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