JP2678768B2 - テトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール誘導体及び該化合物を有効成分とする抗潰瘍剤 - Google Patents

テトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール誘導体及び該化合物を有効成分とする抗潰瘍剤

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JP2678768B2 JP63152117A JP15211788A JP2678768B2 JP 2678768 B2 JP2678768 B2 JP 2678768B2 JP 63152117 A JP63152117 A JP 63152117A JP 15211788 A JP15211788 A JP 15211788A JP 2678768 B2 JP2678768 B2 JP 2678768B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、新規なテトラヒドロイミダゾ[2,1−b]
ベンゾチアゾール誘導体及び該化合物を有効成分とする
抗潰瘍剤に関する。
更に詳細には、一般式(I) [式中、R1は水素原子;低級アルキル基を、R2は水素原
子;アルデヒド基;ヒドロキシアルキル基; (R4及びR5はそれぞれ同一又は異なり、水素原子;ヒド
ロキシ、アミノ、フェニル、チオフェン、フラン、ピリ
ジンなどの置換基を有するか又は有しない低級アルキル
基;シクロアルキル基;アダマンチル基あるいはR4とR5
はこれらが結合している窒素原子と一緒に、ヘキサメチ
レンイミノ基;置換基を有するか又は有しないイミダゾ
リル基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、
チオモルホリノ基などの環を形成することができる基を
表わす)を、R3は水素原子;アセチル基;カルボキシル
基;カルボン酸アルキルエステル基を表わす] で示されるテトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチ
アゾール誘導体又はその薬理学的に許容される塩及び該
化合物を有効成分とする抗潰瘍剤に関する。
従来の技術 一般的に、消化性潰瘍は胃酸やペプシンなどの攻撃因
子と粘液、重炭酸イオン分泌層や血流などとの間に不均
衡が生じた場合に発生するものと考えられており、その
発生部位についてみると胃及び十二指腸に特異的であ
る。これら消化性潰瘍に対する内科的な薬物療法は、制
酸剤や抗コリン剤を中心とした療法から、壁細胞受容体
をブロックすることにより強い酸分泌抑制作用を示すヒ
スタミンH2受容体拮抗剤を中心とした療法へと移行して
きている。しかし、ヒスタミンH2受容体拮抗剤は、薬剤
の服用を止めた場合に潰瘍の再発が高頻度に認められて
いることが報告されている。
近年に至り、胃の壁細胞における酸分泌機序と粘膜防
御機構の新たな知見に基づき、壁細胞における酸分泌過
程の最終段階に関与する[H+−K+]アデノシントリフォ
スファターゼ(ATPase)を阻害し、胃液分泌を抑制する
抗潰瘍剤が提案されている(特公昭60−34956号な
ど)。
他方、テトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチア
ゾール誘導体についてみると、例えば、糖尿病治療薬剤
(特開昭52−83586号)などとして既に文献公知となっ
ているが、抗潰瘍剤としての医薬上の用途に関しては未
だ具体的な開示はされておらず、示唆さえ見当たらな
い。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らはベンゾチアゾール誘導体を出発物質とし
て多くの化合物を合成し、これら化合物につき種々検討
を重ねた結果、一般式(I) [式中、R1、R2及びR3は前記と同じ意味を表わす] で示される新規なテトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベ
ンゾチアゾール誘導体が、公知の抗潰瘍作用を示す薬剤
とは化学構造的に異なるにも拘わらず、優れた抗潰瘍作
用を有するとの知見を得、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は一般式(I)で示される新規なテトラ
ヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール誘導体又
はその薬理学的に許容される塩を提供することを目的と
する。
更に、本発明は上記化合物を有効成分とする医薬組成
物、就中、防御因子増強作用に基づく抗潰瘍剤を提供す
ることを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明によって提供される一般式(I)で示される化
合物は新規化合物であり、更に該化合物を有効成分とす
る抗潰瘍剤を提供することにより、本発明の目的が達成
される。
本発明によって提供される一般式(I)で示される化
合物は、以下の方法に従って製造することが出来る。
[式中、R2及びR3は前記と同じ意味を表わす] [式中、R2及びR3は前記と同じ意味を表わす] 即ち、第一法及び第二法ともに一般式(III)で示さ
れる2−アミノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾ
ール誘導体を出発物質として、閉環反応を行うことによ
り一般式(I−a)、(I−a′)又は一般式(I−
b),(I−b′)で示される5,6,7,8−テトラヒドロ
イミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール誘導体を製造す
ることが出来る。
これらの製造方法を更に詳細に説明すると、2−ア
ミノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール誘導体
(III)とハロゲン化プロパルギルをエタノール、n−
ブタノール、エチレングリコールなどのアルコール中で
還流下もしくは90〜120℃で1〜16時間反応させて2−
イミノ−3−プロパルギル−4,5,6,7−テトラヒドロベ
ンゾチアゾール誘導体(II)とし、これを水酸化ナトリ
ウム、アルコキシナトリウムなどの縮合剤の存在下に前
記アルコール中で閉環させる方法(第一法)2−アミ
ノ−4,5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール誘導体(I
II)とクロルアセトアルデヒド水溶液をエタノール、n
−ブタノールなどのアルコール中で、還流下もしくは90
〜120℃で1〜16時間反応させて閉環させる方法(第二
法)などを適宜選択して応用することが出来る。
これらの方法において使用される一般式(III)で示
される出発物質は、当業者が必要に応じて容易に入手も
しくは合成することが出来るものであり、例えば、ジャ
ーナル・オブ・ザ・ケミカル・ソサエティー(Journal
of The Chemical Society)127巻,2023頁(1925年)、
ジャーナル・オブ・ザ・アメリカン・ケミカル・ソサエ
ティー(Journal of The American Chemical Society)
58巻,1364頁(1936年),オルガニック・シンセシイズ
(Organic Syntheses)22巻,16頁(1942年)などの文献
記載の方法に準じて合成することが出来る。
また、例えば、一般式(I−a)又は一般式(I−
b)の化合物の3位に置換基を導入する場合には、ウイ
ルスマイヤー(Vilsmyer)反応やマンニッヒ(Mannic
h)反応などの公知の反応方法に従い、所望の置換基を
導入して、目的とする化合物を取得することが出来る。
上記の製造方法により合成される一般式(I−a)、
(I−a′)又は一般式(I−b)、(I−b′)で示
される5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベン
ゾチアゾール誘導体は、例えば、溶媒抽出、クロマトグ
ラフィー、結晶化などの常法を用いて反応混合物から分
離、精製することができる。
更に、上記の製造方法による取得される一般式(I)
で示されるテトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチ
アゾール誘導体は、所望に応じて薬理学的に許容される
塩を形成することができ、これら化合物の酸付加塩とし
ては、例えば塩酸、硫酸、臭化水素酸などの無機酸の付
加塩、シュウ酸、クエン酸、メタンスルホン酸、パラト
ルエンスルホン酸などの有機酸の付加塩が、あるいはこ
れら化合物の塩基の塩としては、例えば、(ナトリウ
ム、カリウムなどの)アルカリ金属などの無機塩基との
塩、アンモニウム塩、アルキルアミン類、ピリジンなど
の有機塩基との塩が挙げられる。従って、一般式(I)
で示されるテトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチ
アゾール誘導体を薬理学的に許容される各種塩に変換す
る場合には、例えば、酸付加塩を形成する場合には、本
発明化合物を化学量論量に対応する酸と適当な溶媒中で
反応させることにより取得することが出来る。
なお、本発明により取得される化合物には、右旋性、
左旋性あるいはこれらの混合物などの光学異性体やシス
型、トランス型の立体異性体が存在する場合もあるが、
いずれの化合物も本発明の範囲内に包含されるものであ
る。
本発明に係わる化合物は興味ある薬理学的性質を有し
ており、特に防御因子増強作用に基づく抗潰瘍剤として
有用である。
本発明に係わる化合物を抗潰瘍剤として使用する場合
には、経口又は非経口などの適当な投与方法により投与
することができる。経口投与用の形態としては、例えば
錠剤、顆粒、カプセル剤、丸剤、散剤などが、また、非
経口投与用の形態としては、例えば、注射剤、坐剤、液
剤などが挙げられる。これら医薬投与用組成物の製剤化
に際しては、本発明の化合物(及びその塩)を常法に従
い調製することができ、例えば経口剤の場合には、乳
糖、ブドウ糖、コーンスターチ、ショ糖などの賦形剤、
カルボキシメチルセルロースカルシウム、ヒドロキシプ
ロピルセルロースなどの崩壊剤、ステアリン酸カルシウ
ム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレン
グリコール、硬化油などの滑沢剤、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カ
ルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ゼ
ラチン、アラビアゴムなどの結合剤、グリセリン、エチ
レングリコールなどの湿潤剤、その他必要に応じて界面
活性剤、矯味剤などを使用して所望の投与剤形に調製す
ることができる。
また、非経口剤の場合には、水、エタノール、グリセ
リン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、寒天、トラガラントガムなどの希釈剤を用いて、必
要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、保存剤、香料、着色剤
などを使用することが出来る。
本発明の化合物を抗潰瘍剤として処方する場合、その
投与単位は本発明化合物として、成人一人当たり、経口
投与の場合、一日50〜800mg、好ましくは100〜400mg、
非経口投与の場合、一日10〜300mg、好ましは30〜200mg
の範囲で投与され、それぞれ一日1〜3回の分割投与に
より所望の治療効果が期待出来る。
発明の効果 本発明化合物はアスピリン潰瘍、水浸拘束ストレス潰
瘍並びにエタノール潰瘍に対して強い抗潰瘍作用を示
し、その作用機序において防御因子増強作用が期待出来
る。更に、本発明化合物の毒性は低いので、人に使用す
るための医療用薬剤としても有用である。
実施例及び試験例 以下に、本発明化合物の実施例並びに試験例を記載
し、本発明を更に詳細かつ具体的に説明する。
但し、本発明はその要旨を越えない限り、これら実施
例などにより限定されるものではない。
実施例1 5−カルボエトキシ−2−メチル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール 2−エトキシカルボニルシクロヘキサン50.0gをエー
テル50m1に溶かし、食塩浴で冷却下50.0gの臭素を滴下
し、同温度で2時間攪拌した後、反応液を乾固して得た
残渣をエタノール200m1に溶かし、これにチオ尿素22.0g
を加え2.5時間還流した。反応液を乾固し、残渣を水に
溶かしエーテル洗浄後、水相をアンモニアで中和し析出
した結晶52.0gをろ取した。この結晶46.5gをn−ブタノ
ール500m1に溶かし、115℃に加熱下臭化プロパルギル2
9.5gを滴下し4時間同温度で反応させた。反応液を活性
炭処理後、乾固し、残渣をアセトンで結晶化して2−イ
ミノ−4−エトキシカルボニル−3−プロパルギル−4,
5,6,7−テトラヒドロベンゾチアゾール臭化水素酸塩45.
0gを得た。この臭化水素酸塩45.0gをナトリウム2.97g、
エタノール200m1の混液中に加え30分間還流した。反応
液を乾固して得た残渣に水と酢酸エチルを加え分液し、
酢酸エチル相より、表記化合物28.3gを得た。
融点 70.0〜71.0℃ NMR δ(CDCl3) 1.25(t,3H,CH2CH3),2.31(d,3H,CH3),3.5〜3.8(m,1
H,CH),4.29(q,2H,CH2 CH3),6.98(d,1H,CH) 実施例2 3−ホルミル−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
イミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール 2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[2,1−
b]ベンゾチアゾール塩酸塩6.8gをオキシ塩化リン15.3
g、ジメチルホルムアミド70m1より調製したVilsmyer試
薬中に加え、60℃で3時間加熱した。反応液を氷水中に
注ぎ、次いでアンモニア水を加え、表記化合物6.1gを得
た。
融点 88.0〜90.0℃ NMR δ(CDCl3) 1.8〜2.1(m,4H,(CH22),2.5〜2.8(m,2H,CH2),2.9
〜3.1(m,2H,CH2),9.68(s,1H,CHO) 実施例3 2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[2,1−
b]ベンゾチアゾール−3−メタノール 3−ホルミル−2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロ
イミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール4.4gをエタノー
ル23m1に懸濁し、氷冷下、水素化ホウ素ナトリウム0.76
gを加え、室温で2時間攪拌した。その後、1N塩酸でpH
7.0とし、更に水20m1を加え析出した結晶をろ取し、エ
タノールより再結晶して、表記化合物2.64gを得た。
融点 192.0〜193.0℃ NMR δ(CDCl3) 1.8〜2.0(m,4H,(CH22),2.15(s,3H,CH3),2.5〜2.
8(m,2H,CH2),2.9〜3.1(m,2H,CH2),4.67(s,2H,C
H2) 実施例4 2−メチル−3−モルホリノメチル−5,6,7,8−テト
ラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール 2−メチル−5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[2,1−
b]ベンゾチアゾール2.5gをメタノール30m1に溶かし、
酢酸5m1、モルホリン2m1、37%ホルマリン2m1を順次加
え、30分間還流した。反応終了後、溶媒を留去して得た
残渣を酢酸エチルに溶かし、水酸化ナトリウム液、次い
で水で洗浄後、酢酸エチルを留去して得た残渣をn−ヘ
キサンより再結晶し、表記化合物1.8gを得た。
融点 −−−−− NMR δ(CDCl3) 1.8〜2.0(m,4H,(CH22),2.26(s,3H,CH3),2.3〜2.
5(m,2H,モルホリン),3.50(s,2H,CH2),3.5〜3.7(m,
2H,モルモリン) 実施例5 5−カルボエトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロイミダ
ゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール 2−アミノ−4−エトキシカルボニル−4,5,6,7−テ
トラヒドロベンゾチアゾール13.2g、40%クロルアセト
アルデヒド水29.5gをn−ブタノール40m1に溶かし、110
℃で6時間加熱した。反応終了後、乾固し、アセトンで
結晶化し、表記化合物の塩酸塩10.0gを得た。
融点 207.0℃(分解) NMR δ(DMSO−d6) 1.18(t,3H,CH2CH3),7.77(d,1H,CH),8.06(d,1H,C
H) 実施例6 5−カルボエトキシ−3−ピペリジノメチル−5,6,7,
8−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール 5−カルボエトキシ−5,6,7,8−テトラヒドロイミダ
ゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール塩酸塩10.0gをエタノー
ル20m1に溶かし、酢酸1m1、ピペリジン1.02g、37%ホル
マリン1.06gを加え、2時間還流した。反応液を乾固し
て、酢酸エチルに溶かし、炭酸カリウム液で中和洗浄
し、酢酸エチル相より、表記化合物1.90gを得た。
融点 104.0〜105.0℃ NMR δ(DMSO−d6) 1.21(t,3H,CH2CH3),3.35(q,2H,CH2),4.15(q,2H,CH
2CH3),4.7〜4.9(m,1H,CH),6.99(s,1H,CH) 実施例7 5−カルボエトキシ−2−メチル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール−3−メ
タノール 5−カルボエトキシ−2−メチル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾールの塩酸塩
4.0をオキシ塩化リン2m1とジメチルホルムアミド50m1よ
り調製したVilsmyer試薬中に加え、60℃で3時間、70℃
で酸3時間加熱した。冷後、炭酸水素ナトリウム水溶液
中に注ぎ、クロロホルム抽出した。クロロホルム相より
5−カルボエトキシ−3−ホルミル−2−メチル−5,6,
7,8−テトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾー
ル3.0gを得た。このものをエタノール20m1に溶解し、こ
れに水素化ホウ素ナトリウム1.0gを加え室温で1時間攪
拌した。反応液を1N塩酸で中和後、乾固し、クロロホル
ムを加え、クロロホルム相より得た残渣をエーテルで結
晶化後、エタノールより再結晶し、表記化合物1.5gを得
た。
融点 187.0〜188.0℃ NMR δ(CDCl3) 1.27(t,3H,CH2CH3),2.27(s,3H,CH3),4.18(q,2H,CH
2CH3) 実施例8〜20 5−カルボエトキシ−2−メチル−5,6,7,8−テトラ
ヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール塩酸塩0.0
1モルをエタノール40m1に溶かし、酢酸5m1、37%ホルマ
リン0.02モル、対応するアミン0.02モルを順次加え、室
温で2時間攪拌した。反応終了後、溶媒を乾固して得た
残渣を酢酸エチルに溶かし、炭酸カリウム液で中和、洗
浄した。酢酸エチル相より得たマンニッヒ塩基を再結晶
又は塩酸塩とした。
次表に、上記に準じて合成した各実施例化合物を掲げ
る。
実施例21(錠剤の調製) 本発明化合物(実施例6) 250g 乳糖 620g コーンスターチ 400g ヒドロキシプロピルセルロース 20g ステアリン酸マグネシウム 10g 上記した本発明化合物、乳糖及びコーンスターチを均
一になるまで混合した後、ヒドロキシプロピルセルロー
スの5w/v%エタノール溶液を加えて練合、顆粒化する。
16メッシュのふるいに通し整粒した後、常法により打錠
し、1錠当たりの重量130mg、直径7mm、主薬含量25mgの
錠剤とした 実施例22(カプセル剤の調製) 本発明化合物(実施例10) 250g 乳糖 620g アビセル 620g ステアリン酸マグネシウム 10g 上記した本発明化合物、乳糖、アビセル及びステアリ
ン酸マグネシウムを均一になるまで十分混合した後、3
号カプセルに充てんし、1カプセル当たりの内容物の重
量150mg、主薬含量25mgのカプセル剤とした。
試験例1 アスピリン潰瘍モデルに対する抗潰瘍作用 試験方法:24時間絶食したWistar系雄性ラット(7〜
8週齢、体重180〜250g;被験化合物投与群7匹、対照群
14匹)に5%アラビアゴム水溶液に懸濁した各被験化合
物100mg/5m1/kgを経口投与し、投与30分後に、更にアス
ピリン200mg/kgを経口投与した。アスピリン投与7時間
後にエーテル麻酔下に胃を摘出し、顕微鏡下で点状及び
線状のerosion(びらん)及び潰瘍の長径を測定し、潰
瘍指数並びに抑制率を算出した。
なお、対照群には5%アラビアゴム水溶液を5m1/kgの
用量で経口投与した。
試験結果:次表に示した。
試験例2 水浸拘束ストレス潰瘍モデルに対する抗潰瘍作用 試験方法:24時間絶食したWistar系雄性ラット(7〜
8週齢、体重180〜250g;被験化合物投与群7匹、対照群
14匹)に5%アラビアゴム水溶液に懸濁した各被験化合
物100mg/5m1/kgを経口投与し、投与30分後に、東大薬作
型ストレスケージを用いて22±1℃の水浴に剣状突起部
までを水浸し、6時間のストレス負荷を行った。ストレ
ス負荷後、ラットを頸椎脱臼により致死させ、胃を摘出
し、顕微鏡下で点状及び線状のerosion(びらん)及び
潰瘍の長径を測定し、潰瘍指数並びに抑制率を算出し
た。
なお、対照群には5%アラビアゴム水溶液を5m1/kgの
用量で経口投与した。
試験結果:次表に示した。
試験例3 エタノール潰瘍モデルに対する抗潰瘍作用 試験方法:24時間絶食したWistar系雄性ラット(7〜
8週齢、体重180〜250g;被験化合物投与群7匹、対照群
14匹)に5%アラビアゴム水溶液に懸濁した各被験化合
物100mg/5m1/kgを経口投与し、投与30分後に、更に無水
エタノール5m1/kgを経口投与した。無水エタノール投与
1時間後にエーテル麻酔下に胃を摘出し、顕微鏡下で点
状及び線状のerosion(びらん)及び潰瘍の長径を測定
し、潰瘍指数並びに抑制率を算出した。
なお、対照群には5%アラビアゴム水溶液を5m1/kgの
用量で経口投与した。
試験結果:次表に示した。
試験例4 胃酸分泌抑制作用 試験方法:24時間絶食したWistar系雄性ラット(7〜
8週齢、体重180〜250g;被験化合物投与群7匹、対照群
14匹)に5%アラビアゴム水溶液に懸濁した各被験化合
物100mg/5m1/kgを経口投与し、投与30分後に、エーテル
麻酔下に幽門結紮を行った。4時間後にエーテル麻酔
下、胃を摘出し胃液を採取した。採取した胃液を4℃で
10分間遠心分離(2500rpm)し、上清を採取後、胃液量
及びpHメーターを用いて胃液pHを測定した。更に、T
pfer試薬及びフェノールフタレイン試薬でそれぞれ遊離
塩酸量及び総酸度を測定した。また、胃液の一部を用い
てAnsonのカゼイン(Casein)法に準じて、胃液中のペ
プシン分泌量を測定した。
なお、対照群には5%アラビラゴム水溶液を55m1/kg
の用量で経口投与した。
試験結果:次表に示した。
試験例5 急性毒性 試験方法:ddy系雄性マウス(4〜5週齢、体重25〜35
g、一群2〜9匹)に5%アラビアゴム水溶液に懸濁し
た被験化合物を経口投与した。その後7日間マウスの死
亡の有無を観察し、死亡数からプロビット(Prpobit)
法によりLD50値を算出した。
試験結果:次表に示した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/54 A61K 31/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) [式中、R1は水素原子;低級アルキル基を、R2は水素原
    子;アルデヒド基;ヒドロキシアルキル基; (R4及びR5はそれぞれ同一又は異なり、水素原子;ヒド
    ロキシ、アミノ、フェニル、チオフェン、フラン、ピリ
    ジンなどの置換基を有するか又は有しない低級アルキル
    基;シクロアルキル基;アダマンチル基あるいはR4とR5
    はこれらが結合している窒素原子と一緒に、ヘキサメチ
    レンイミノ基;置換基を有するか又は有しないイミダゾ
    リル基、モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジノ基、
    チオモルホリノ基などの環を形成することができる基を
    表わす)を、R3は水素原子;アセチル基;カルボキシル
    基;カルボン酸アルキルエステル基を表わす] で示されるテトラヒドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチ
    アゾール誘導体又はその薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第(1)項記載のテトラヒ
    ドロイミダゾ[2,1−b]ベンゾチアゾール誘導体又は
    その薬理学的に許容される塩を有効成分とする抗潰瘍
    剤。
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