JP2017211192A - 撮像装置及び撮像装置の制御方法 - Google Patents

撮像装置及び撮像装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有用な干渉信号を利用して被検体の断層像を取得することができる撮像装置を提供する。
【解決手段】光を出射するとともに、光の周波数を掃引する光源部と、光源部から出射された光を被検体へ照射する照射光と参照光とに分割し、照射光の反射光と参照光による干渉光を発生させる干渉部と、干渉光を検出し、干渉信号を生成する検出部と、光源部から出射された光に基づいて、干渉信号をサンプリングするためのクロック信号を生成するクロック信号生成部とを備え、検出部は干渉信号に適用するローパスフィルタを有し、ローパスフィルタは、クロック信号の周波数に基づいて遮断周波数が変更される、撮像装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置及び撮像装置の制御方法に関する。
光干渉断層撮像法(Optical Coherence Tomography、以下、OCTという。)を用いる撮像装置(以下、OCT装置という。)が開発されている。OCT装置は、物体へ光を照射し、照射光の波長を変化させ、参照光と物体の異なる深さから戻ってくる反射光とを干渉させている。そして、干渉光の強度の時間波形に含まれる周波数成分を分析することによって物体の断層に関する情報、具体的には断層像を得ることができる。OCT装置は、例えば眼底検査に用いられる。
OCTには、大きく分けてタイムドメインOCT、フーリエドメインOCTと呼ばれる二つの方式がある。さらにフーリエドメインOCTの中でも、スペクトラルドメインOCT(Spectral Domain OCT:SD−OCT)、スウェプトソースOCT(Swept Source OCT:SS−OCT)の2つの方式が知られている。
SS−OCT(波長掃引型OCT)では、時間的に波長を広帯域に変化させる波長掃引光源を用い、被検体に照射光を照射し被検体からの反射光と参照光とを干渉させた光の強度を干渉信号として各々の波長で取得する。各々の波長での干渉信号についてフーリエ変換を行い、照射光の光軸上にある被検体の奥行き方向における反射面の位置を算出することで断層画像を構成することができる。特許文献1は、複数の波長掃引光源を用い、高速に断層画像(OCT断層画像)を取得する方法について開示している。
干渉信号をフーリエ変換するために、波長掃引光源は、一般的に、均一の光周波数間隔でサンプリングするためのk−clockと呼ばれるクロック信号(以下、kクロック信号)を出力する。
通常、OCTの干渉信号の波形(以下、干渉波形という。)から断層像を演算するために、干渉波形を2値化する必要がある。このため、OCT装置では、A/D変換器を用いて干渉波形を2値化する。干渉波形を2値化する際には、サンプリング定理に基づき、干渉波形の周波数の倍以上の周波数を有するkクロック信号を用いて干渉波形をサンプリングする。
また、OCT装置においては、サンプリングクロック、すなわちkクロック信号の周波数(kクロック周波数)に応じて被検体の奥行き方向における断層像の撮像範囲が決まることが知られている。さらに、kクロック信号を用いてサンプリングすべき干渉波形の周波数帯を越える周波数を有する干渉信号を取得した場合には、当該干渉信号に基づく撮像範囲を超えた像が、撮像範囲の境界で折り返され、撮像範囲内に映りこむことが知られている。本明細書においては、このような現象を折り返し現象という。
折り返し現象を防ぐために、OCT装置においては、一般にサンプリングすべき干渉波形の周波数に対応する、kクロック信号の周波数の半分より高い周波数を有する干渉信号を遮断する、ローパスフィルタを用いる。OCT装置では、取得した干渉信号にローパスフィルタを適用することで、サンプリングすべき干渉波形の周波数を越える周波数を有する干渉信号を遮断し、被検体の奥行き方向における撮像範囲を超えた像が撮像範囲内に折り返されることを防止する。
特開2014−16181号公報
しかしながら、SS−OCT装置のサンプルクロックであるkクロック信号は波長掃引光源からの出射光に基づいて生成されることから、kクロック信号の周波数(kクロック周波数)は時間に応じて変化する。このため、ローパスフィルタの遮断周波数を高いkクロック周波数に合わせた場合は、低い周波数のkクロック信号を用いたサンプリングにおいて、サンプリングすべき干渉波形の周波数帯を越えた周波数を有する干渉信号を適切に遮断することができない。そのため、折り返し現象が生じ、被検体の断層像に余計な像が現れる。
このことから、ローパスフィルタの遮断周波数(カットオフ周波数)は、低いkクロック周波数に合わせなければならない。しかしながら、この場合、高い周波数を有する干渉信号は遮断されるため、本来被検体の断層像の形成に有用な干渉信号を断層像の形成に利用できなくなってしまう。そのため、被検体の断層像の形成に利用できる光の波長範囲(周波数範囲)が狭くなってしまい、断層像の解像度が低下してしまう。
本発明は、有用な干渉信号を利用して被検体の断層像を取得することができる撮像装置及び撮像装置の制御方法を提供する。
本発明の一実施態様による撮像装置は、光を出射するとともに、前記光の周波数を掃引する光源部と、前記光源部から出射された前記光を被検体へ照射する照射光と参照光とに分割し、前記照射光の反射光と前記参照光による干渉光を発生させる干渉部と、前記干渉光を検出し、干渉信号を生成する検出部と、前記光源部から出射された前記光に基づいて、前記干渉信号をサンプリングするためのクロック信号を生成するクロック信号生成部とを備え、前記検出部は、前記干渉信号に適用するローパスフィルタを有し、前記ローパスフィルタは、前記クロック信号の周波数に基づいて遮断周波数が変更される。
本発明の他の実施態様による撮像装置の制御方法は、波長掃引光源から出射された光を被検体へ照射する照射光と参照光とに分割し、前記照射光の反射光と前記参照光による干渉光を発生させる干渉部と、前記干渉光を検出し、干渉信号を生成する検出部と、前記干渉信号に適用されるローパスフィルタと、を備える撮像装置の制御方法であって、前記波長掃引光源から出射された前記光に基づいて、前記干渉信号をサンプリングするためのクロック信号を生成することと、前記クロック信号の周波数に基づいて前記ローパスフィルタの遮断周波数を変更することと、を含む。
本発明によれば、有用な干渉信号を利用して被検体の断層像を取得することができる撮像装置及び撮像装置の制御方法を提供することができる。
本発明の実施例1による撮像装置の概略的な構成を示す。 実施例1に係るkクロック生成部の概略的な構成を示す。 実施例1に係るkクロック信号の周波数変化の特性及びタイミング信号の波形の例を示す。 実施例1に係る検出部の概略的な構成を示す。 実施例1に係る制御信号生成部の概略的な構成を示す。 実施例1に係るローパスフィルタの例示的な回路を示す。 実施例1の変形例に係るローパスフィルタの例示的な回路を示す。 実施例2による撮像装置の概略的な構成を示す。 実施例2に係る検出部の概略的な構成を示す。 実施例2に係る制御信号生成部及び計測部の概略的な構成を示す。 実施例2に係る計測部における各信号のタイミングチャートである。 実施例2に係る計測部における処理のフローチャートである。
以下、本発明を実施するための例示的な実施例を、図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施例で説明する寸法、材料、形状、構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成又は様々な条件に応じて変更できる。また、図面において、同一であるか又は機能的に類似している要素を示すために図面間で同じ参照符号を用いる。なお、以下においては、被検体を人眼としているが、被検体は他の任意の臓器であってもよい。
[実施例1]
以下、図1乃至6を参照して、本発明の実施例1による光干渉断層撮像法を用いた撮像装置(OCT装置)について説明する。
図1は、本実施例によるOCT装置の概略的な構成例を示す。OCT装置1には、光を出射するとともに出射光の波長を掃引する光源部10と、干渉光を発生させる干渉部20と、干渉光を検出する検出部30と、干渉光に基づいて被検眼100の情報を取得する情報取得部40とが設けられている。また、OCT装置1には、被検眼100の眼底に照射光を照射し、被検眼100の眼底からの反射光を干渉部20へ出射する測定アーム50と、測定アーム50からの反射光と干渉させる参照光を出射する参照アーム60とが設けられている。さらに、OCT装置1には、kクロック信号405を生成するkクロック生成部80(クロック信号生成部)と、光源部10から出射された光を干渉部20に向かう光とkクロック生成部80に向かう光に分割するカプラ90(分割部)が設けられている。
光源部10は、波長掃引光源を備える。波長掃引光源は、出射する光の波長を掃引することができる。光源部10から出射された光は、カプラ90に導かれる。カプラ90は、光源部10からの光を、干渉部20に向かう光とkクロック生成部80に向かう光に分割する。なお、カプラ90による光の分割比は任意であってよい。また、光源部10は、出射光の波長掃引(周波数掃引)のタイミング、本実施例では波長掃引の開始のタイミングを示すタイミング信号402を検出部30の制御信号生成部33(制御部)に出力する。
干渉部20には、カプラ21,22が設けられている。カプラ21は、光ファイバを介してカプラ90、カプラ22、測定アーム50、及び参照アーム60に接続される。光源部10からの光はカプラ90を介して干渉部20のカプラ21に入射する。カプラ21は、光源部10から出射された光を、測定アーム50を経由して被検眼100の眼底へ照射する照射光と、参照アーム60を経由する参照光とに分割する。なお、カプラ21による光の分割比は任意であってよい。
照射光は、測定アーム50を経由して被検眼100の眼底に照射され、被検眼100の眼底によって反射された反射光として、測定アーム50とカプラ21を経由してカプラ22に入射する。一方、参照光は参照アーム60を経由し、カプラ22に入射する。
測定アーム50には、偏光コントローラ51、コリメータ52、X軸スキャナー53、Y軸スキャナー54、及びフォーカスレンズ55が設けられている。偏光コントローラ51は、カプラ21から測定アーム50に接続される光ファイバに設けられ、測定アーム50を通る照射光及び反射光の偏光状態を整える。コリメータ52は、光ファイバを介してカプラ21と接続されており、カプラ21から測定アーム50に入射し偏光コントローラ51で偏光状態を整えられた照射光を空間光として照射する。空間光として照射された照射光は、X軸スキャナー53、Y軸スキャナー54、フォーカスレンズ55を介して被検眼100の眼底に照射される。
X軸スキャナー53及びY軸スキャナー54はそれぞれ回転軸が互いに直交するよう配置された偏向ミラーで構成される。X軸スキャナー53、Y軸スキャナー54は、眼底を照射光で走査する機能を有する走査部を構成する。走査部によって、照射光の眼底への照射位置を変更(制御)することができる。ここで、X軸スキャナー53はX軸(水平)方向の走査を行い、Y軸スキャナー54はY軸(垂直)方向の走査を行う。X軸方向、Y軸方向の各方向は、眼球の眼軸方向に対して垂直な方向で、互いに垂直な方向である。
被検眼100の眼底に照射された照射光は、眼底において後方散乱光(反射光)として反射される。眼底からの反射光は、再びフォーカスレンズ55、Y軸スキャナー54、X軸スキャナー53、コリメータ52、偏光コントローラ51を経由して測定アーム50から出射される。測定アーム50から出射された光は、光ファイバを伝播し、カプラ21を経由してカプラ22に入射する。
一方、参照アーム60には、偏光コントローラ61と、コリメータ62と、分散補償ガラス63と、光路長調整光学系64と、分散調整プリズムペア65と、コリメータ66とが設けられている。偏光コントローラ61は、カプラ21から参照アーム60に接続される光ファイバに設けられ、参照アーム60を通る参照光の偏光状態を整える。コリメータ62は、光ファイバを介してカプラ21と接続されており、カプラ21から参照アーム60に入射し偏光コントローラ61で偏光状態を整えられた参照光を空間光として出射する。空間光として出射された参照光は、分散補償ガラス63、光路長調整光学系64、分散調整プリズムペア65、コリメータ66を経由して参照アーム60から出射される。
ここで、分散補償ガラス63及び分散調整プリズムペア65は、測定アーム50を通る被検眼100からの反射光の分散に合うように参照光の分散を調整することができる。また、光路長調整光学系64は、図1の矢印A1で示すように、コリメータ62,66に対し近づく又は遠ざかる方向に移動することができ、参照アーム60の光路長を調整することができる。そのため、光路長調整光学系64によって、照射光が経由する被検眼100の眼底までの光路長に応じて、参照アーム60の光路長を調整することができる。
参照アーム60から出射された光は、コリメータ66とカプラ22とを接続する光ファイバを伝播し、カプラ22に入射する。
カプラ22に入射した、測定アーム50を経由した被検眼100の反射光及び参照アーム60を通った参照光は互いに干渉し、干渉光としてカプラ22から出射される。カプラ22は、2本の光ファイバを介して検出部30の差動検出器31に接続され、干渉光を互いに位相が反転した干渉光として分割して2本の光ファイバ内に出射する。2本の光ファイバに出射された干渉光は差動検出器31に入射する。
検出部30には、差動検出器31、A/D変換器32、制御信号生成部33(制御部)、及びローパスフィルタ34が設けられている。差動検出器31は、カプラ22で干渉光を発生させた後すぐに分波された干渉光を検出する。差動検出器31は、検出した干渉光を電気信号に変換し干渉信号を生成する。差動検出器31で生成された干渉信号は、上述の折り返し現象を防ぐために、ローパスフィルタ34に入力される。
ローパスフィルタ34は、制御信号生成部33から入力される制御信号に基づいて、遮断周波数を可変に制御できるように構成されている。制御信号生成部33は光源部10からタイミング信号402を受け取り、受け取ったタイミング信号402及び所定のkクロック周波数の時間的な変化に基づいて制御信号を生成し、生成した制御信号をローパスフィルタ34に出力する。ローパスフィルタ34は、制御信号に基づいて遮断周波数を変更することで、時間的に変化するkクロック信号405の周波数に応じて遮断周波数を変更し、有用な干渉信号を遮断してしまうことを防ぐことができる。
ローパスフィルタ34は、差動検出器31から入力された干渉信号のうち遮断周波数よりも高い周波数成分を遮断し、残りの干渉信号の成分(遮断周波数よりも低い周波数成分)を通過させる。ローパスフィルタ34を通過した干渉信号は、A/D変換器32に入力される。
A/D変換器32は、入力された干渉信号のサンプリングを行ってデジタル信号に変換し、情報取得部40に送る。A/D変換器32は、kクロック生成部80から出力されるkクロック信号405を受け取り、受け取ったkクロック信号405に基づいて等光周波数(等波数)間隔で干渉信号のサンプリングを行う。A/D変換器32は、サンプリングした干渉信号に基づいて、干渉信号のデジタル信号を生成し、情報取得部40に送る。
情報取得部40は、受け取ったデジタル信号に対してフーリエ変換などの周波数分析を行い、被検眼100の眼底に関する情報を取得する。情報取得部40は取得した眼底の情報を表示部70に送り、表示部70は受け取った情報を表示する。
以上は、被検眼100のある1点における断層に関する情報の取得のプロセスであり、このように被検眼100の奥行き方向の断層に関する情報を取得することをA−スキャンと呼ぶ。また、A−スキャンと直交する方向で被検体の断層に関する情報、すなわち2次元画像を取得するために照射光で被検眼100上を走査することをB−スキャンと呼ぶ。さらに、A−スキャン及びB−スキャンのいずれの走査方向とも直交する方向に照射光で被検眼100上を走査することをC−スキャンと呼ぶ。
被検眼100の3次元断層像を取得する際に、被検眼100の眼底面内に照射光を2次元ラスター走査する場合、高速な走査方向をB−スキャン方向と呼び、B−スキャンをその直交方向に並べて走査する低速な走査方向をC−スキャン方向と呼ぶ。A−スキャン及びB−スキャンを行うことで被検眼100の2次元の断層に関する情報が得られ、A−スキャン、B−スキャン及びC−スキャンを行うことで、被検眼100の3次元の断層に関する情報を得ることができる。B−スキャン及びC−スキャンは、上述したX軸スキャナー53及びY軸スキャナー54により行われる。
また、B−スキャン及びC−スキャンのライン走査方向(B−スキャン方向及びC−スキャン方向)と、X軸方向及びY軸方向とは、一致していなくてもよい。このため、B−スキャン及びC−スキャンのライン走査方向は、撮像したい2次元の断層像あるいは3次元の断層像に応じて、適宜決めることができる。
ここで、上述のように、A/D変換器32による干渉信号のサンプリングは、kクロック生成部80から出力されるkクロック信号405に基づいて行われる。kクロック生成部80は、カプラ90を介して光源部10からの光を受け取り、光源部10からの光に基づいてkクロック信号405を生成する。図2は、kクロック生成部80の概略的な構成例を示す。kクロック生成部80には、光ファイバ801,804,807,811、カプラ802,809、コネクタ803,805,806,808、及び光センサ810が設けられている。
カプラ90により分割された光は光ファイバ801を通り、kクロック生成部80のカプラ802に入力される。カプラ802は入力された光を、コネクタ803に向かう光とコネクタ806に向かう光に分割する。なお、本実施例においてカプラ802は、コネクタ803に向かう光とコネクタ806に向かう光を50対50の分割比で分割するが、当該分割比は任意であってよい。
コネクタ803に向かう光は、コネクタ803と、コネクタ803,805に接続された光ファイバ804と、コネクタ805とを通り、カプラ809に入射する。コネクタ806に向かう光は、コネクタ806と、コネクタ806,808に接続された光ファイバ807と、コネクタ808とを通り、カプラ809に入射する。カプラ809に入力される各光は、互いに干渉し干渉光として光センサ810に入射する。光センサ810は、入射した干渉光を検出して、干渉信号を生成しkクロック信号405として光ファイバ811を介してA/D変換器32に出力する。
ここで、光ファイバ804,807は、光ファイバ804,807の光路差が、OCT装置1で取得する被検眼100の断層画像における深さ方向の距離の4倍となるように構成される。これにより、kクロック生成部80は、OCT装置1で取得すべき干渉波形(OCT干渉波形)の倍の周波数を有するkクロック信号405を生成することができる。
図3(a)は、kクロック信号405の周波数の時間的な変化の一例を示す。光源部10からの出射光の波長(周波数)が時間的に変化するため、出射光に基づいて生成されるkクロック信号405の周波数も図3(a)に示すように時間的に変化する。このため、A/D変換器32は、kクロック信号405を用いて、出射光に基づいて生成される被検眼100の干渉信号をサンプリングすることで、干渉信号を等周波数間隔でサンプリングすることができる。
なお、本実施例によるOCT装置1では、kクロック生成部80及びカプラ90は光源部10とは別個に設けられているが、OCT装置1の構成はこれに限られない。kクロック生成部80及びカプラ90は、光源部10に組み込まれていてもよい。
図3(b)は、光源部10から出力される、出射光の波長掃引の開始を示すタイミング信号402の時間的な変化の一例を示す。タイミング信号402は、図3(a)及び3(b)に示すように、kクロック信号405の周波数が時間的な変化する前に出力される。制御信号生成部33は、タイミング信号402が入力されることで出射光の波長掃引の開始を把握することできる。
以下、図4乃至6を参照して、本実施例によるOCT装置1における、ローパスフィルタ34の遮断周波数の制御について説明する。図4は、本実施例による検出部30の概略的な構成を示す。
図4に示すように、差動検出器31は、干渉部20からの干渉光に基づく干渉信号401(OCT干渉信号)をローパスフィルタ34に出力する。また、制御信号生成部33は、光源部10から入力されるタイミング信号402に基づいて制御信号403をローパスフィルタ34に出力する。ローパスフィルタ34は、制御信号403に基づいて遮断周波数が制御され、干渉信号401のうち遮断周波数よりも高い周波数成分を遮断し、遮断周波数よりも低い周波数成分を有する干渉信号404をA/D変換器32に出力する。A/D変換器32は、kクロック生成部80から入力されるkクロック信号405に基づいて、干渉信号404をサンプリングし、デジタル信号に変換した干渉信号406を情報取得部40に出力する。
図5は、制御信号生成部33の概略的な構成を示す。制御信号生成部33には、カウンタ331、ルックアップテーブル332、及びD/A変換器333が設けられている。
カウンタ331は、入力されるタイミング信号402を基準として、経過時間を計測する。カウンタ331は、タイミング信号402が入力されると、計測していた経過時間をリセットし、新たに経過時間を計測しなおす。また、カウンタ331は、不図示のCPU等からクロック501が入力されると、入力されたタイミングでの計測値502(経過時間)をルックアップテーブル332に出力する。
ルックアップテーブル332は、カウンタ331から入力された計測値502に基づいて参照すべきアドレスを特定し、特定されたアドレスに格納されているデータ503をD/A変換器333に出力する。ルックアップテーブル332の各アドレスには、予め測定されたkクロック周波数の時間的な変化に対応してローパスフィルタ34の遮断周波数を制御するための制御信号403に関するデータ503が格納されている。また、ルックアップテーブル332のアドレスは、光源部10による波長掃引の開始からの経過時間における所定の時間帯に対応付けられている。そのため、各アドレスには、アドレスに対応付けられた経過時間の時間帯に応じたkクロック周波数に対し、設定すべきローパスフィルタ34の遮断周波数に対応する制御信号403に関するデータ503が格納されている。
データ503は、例えば、kクロック周波数が高い場合には遮断周波数を高くするように、kクロック周波数が低い場合には遮断周波数を低くするように、ローパスフィルタ34を制御するための制御信号403を生成するためのデジタルデータである。より具体的には、データ503は、ローパスフィルタ34の遮断周波数を、光源部10の波長掃引の開始からの経過時間に応じたkクロック周波数の略半分の周波数に制御するための制御信号403に関するデータとすることができる。ここで、制御信号に関するデータとは、後段のD/A変換器333で所望の制御信号403を生成するために、D/A変換器333に入力すべきデータのことをいう。
D/A変換器333は、ルックアップテーブル332から入力されたデータ503を電圧信号である制御信号403に変換し、制御信号403をローパスフィルタ34に出力する。ローパスフィルタ34は、入力された制御信号403に基づいて遮断周波数が変更される。
図6は、本実施例に係るローパスフィルタ34を実現するための回路の一例を示す。ローパスフィルタ34は、通常のローパスフィルタにおいて用いられる固定コンデンサを、可変容量ダイオードに置き換えることにより実現できる。本実施例に係るローパスフィルタ34は、コイルと、可変容量ダイオード及びキャパシタ等によって形成される可変容量部とによって形成される。
ここで、例として、コイルと可変容量部によって形成される2次のフィルタの周波数特性について述べる。コイルによるインダクタンスをL、可変容量ダイオード及びキャパシタ等によって形成される可変容量部の容量をCとし、複素数をsとすると、コイルと可変容量部によって形成される2次のフィルタの伝達関数Vout/Vinは、1/(1+sLC)となる。伝達関数を周波数領域に変換すると、s=jωであるため、当該2次のフィルタの周波数特性は、1/(1+(jω)LC)となる。ここで、jは虚数単位であり、ωは角周波数(2πf)である。上記周波数特性から、当該2次のフィルタの遮断周波数は可変容量部の容量Cに応じて変化することが分かる。従って、可変容量ダイオードの容量を制御することで、可変容量部の容量Cを変更し、フィルタの遮断周波数を制御することができる。
図6に示す例では、ローパスフィルタ34は、コイルと可変容量部によって7次のフィルタとして構成される。この場合であっても、当業者によって理解されるように、上述の2次のフィルタの場合と同様に、可変容量ダイオードの容量を制御信号403によって制御することでローパスフィルタ34の遮断周波数を制御することができる。従って、本実施例に係るローパスフィルタ34では、制御信号403によって可変容量ダイオードの容量を制御することで、ローパスフィルタ34の遮断周波数を制御することができる。
また、バターワース型のフィルタ特性を得る場合には、各可変容量ダイオードによる容量の比を約2:3:2とする。図6に示す回路の例では、制御信号403が入力される各可変容量ダイオードの前段の抵抗の値を約3:2:3とすることで、各可変容量ダイオードによる容量の比を2:3:2とすることができる。
また、図7に示すように、同じ品種の可変容量ダイオードを2個、3個、2個ずつ並列に用いることによって3つの可変容量ダイオードの組を構成し、コイルに接続される3組の可変容量ダイオードの容量の比を2:3:2としてもよい。
このような構成によって、ローパスフィルタ34の遮断周波数を、OCT干渉信号のサンプリングクロックであるkクロック信号405の周波数の時間的な変化に合わせて変更することができる。
上記のように、本実施例によるOCT装置1は、光を出射するとともに、光の周波数を掃引する光源部10と、被検眼100への照射光と参照光とによる干渉光を発生させる干渉部20と、干渉光を検出し、干渉信号を生成する検出部30とを備える。干渉部20は、光源部10から出射された光を被検眼100へ照射する照射光と参照光とに分割し、照射光の反射光と参照光による干渉光を発生させる。さらに、OCT装置1は、光源部10から出射された光に基づいて、干渉信号をサンプリングするためのkクロック信号405を生成するkクロック生成部80を備える。検出部30は、干渉信号に適用するローパスフィルタ34を有する。ローパスフィルタ34は、kクロック信号405の周波数に基づいて、遮断周波数が変更される。
具体的には、本実施例によるOCT装置1は、ローパスフィルタ34の遮断周波数を制御する制御信号生成部33(制御部)をさらに備える。制御信号生成部33は、光源部10から出力される、光の周波数掃引のタイミングを示すタイミング信号402に基づいてkクロック信号405の周波数を特定し、特定したkクロック信号405の周波数に基づいて、制御信号403を生成する。制御信号生成部33は、生成した制御信号403によってローパスフィルタ34の遮断周波数を変更・制御する。特に、本実施例によるOCT装置1では、ローパスフィルタ34の遮断周波数は、kクロック信号405の周波数の略半分に設定される。
これにより、本実施例によるOCT装置1は、ローパスフィルタ34の遮断周波数を、OCT干渉信号のサンプリングクロックであるkクロック信号405の周波数の時間的な変化に合わせて変更することができる。従って、A/D変換器32において、有用なOCT干渉信号を適切にサンプリングすることができ、有用な干渉信号を利用して被検体の断層像を取得することができる。
また、本実施例によるOCT装置1において、ローパスフィルタ34は、コイルと、それぞれが少なくとも1つの可変容量ダイオードを有する3つの可変容量部を含む。また、3つの可変容量部は、それぞれの容量の比が2:3:2となるように構成されている。これにより、ローパスフィルタ34をバターワース型のローパスフィルタとして構成することができ、良好なフィルタ特性を得ることができる。また、3つの可変容量部のそれぞれに含まれる可変容量ダイオードの数の比を2:3:2とすることで、容易に可変容量ダイオードのそれぞれの組の容量の比を2:3:2とすることができる。
[実施例2]
実施例1によるOCT装置1では、予め測定されたkクロック周波数の時間的な変化に対応する、制御信号403に関するデータ503をルックアップテーブル332の各アドレスに格納し、ローパスフィルタ34の遮断周波数を制御していた。この場合、環境の変化などにより、光源部10の波長掃引動作などの特性に変化があった場合には、kクロック周波数の時間的な変化が予め測定されていたものから変わってしまう可能性がある。そのため、ローパスフィルタ34の遮断周波数を実際のkクロック周波数の時間的な変化に応じて適切に制御できない場合がある。
これに対し、実施例2によるOCT装置は、kクロック周波数の時間的な変化を測定する機能を有する。そのため、本実施例によるOCT装置は、OCT装置の周辺環境などにより光源部10の特性が変化した場合であっても、kクロック周波数の時間的な変化に合わせてローパスフィルタ34の遮断周波数の制御を行うことができる。
以下、図8乃至12を参照して、実施例1によるOCT装置1との違いを中心に実施例2によるOCT装置2について説明する。なお、実施例1によるOCT装置1の構成要素と同様の機能を有するOCT装置2の構成要素については、同じ参照符号を用いて説明を省略する。
図8は、本実施例によるOCT装置2の概略的な構成を示す。OCT装置2の検出部300には、差動検出器31、A/D変換器32、制御信号生成部33、及びローパスフィルタ34に加えて、計測部350が設けられている。計測部350は、光源部10、制御信号生成部33、及びkクロック生成部80に接続されている。
図9は、検出部300の概略的な構成を示す。計測部350は、光源部10から入力されるタイミング信号402、kクロック生成部80から入力されるkクロック信号405を受け取り、kクロック周波数の時間的な変化を計測する。計測部350は、計測したkクロック周波数の時間的な変化に基づいて、所定の時間帯におけるkクロック周波数に対応するローパスフィルタ34の遮断周波数を設定するための制御信号403に関するデータ503を演算する。具体的には、ローパスフィルタ34の遮断周波数を、各時間帯におけるkクロック周波数の略半分の周波数に設定・制御するために、制御信号403に関するデータ503を演算する。計測部350は演算したデータ503を制御信号生成部33に出力する。
ここで、図10を参照して、計測部350によってデータ503を演算する際の動作について説明する。図10は、制御信号生成部33及び計測部350の概略的な構成を示す。計測部350には、周波数カウンタ351、メモリアレイ352、信号生成部353、アドレスカウンタ354、及び演算部355が設けられている。
周波数カウンタ351は、kクロック生成部80から入力されるkクロック信号405の周波数を計測する。周波数カウンタ351は、計測したkクロック周波数1002をメモリアレイ352に出力する。なお、周波数カウンタ351は、信号生成部353から入力されるリセット信号1001に基づいて、計測値をリセットするとともに、計測していたkクロック周波数1002をメモリアレイ352に出力する。
メモリアレイ352は、所定の時間間隔で、周波数カウンタ351から入力されたkクロック周波数1002を格納する。この際、メモリアレイ352は、信号生成部353から入力される書き込み信号1003に基づいて、アドレスカウンタ354から送られる計測値1004(アドレス値)に周波数カウンタ351から入力されたkクロック周波数1002を格納する。
信号生成部353は、周波数カウンタ351、メモリアレイ352、アドレスカウンタ354を制御するための信号を生成し、それぞれに出力する。信号生成部353は、光源部10から入力されるタイミング信号402に基づいて、周波数カウンタ351、メモリアレイ352、及びアドレスカウンタ354を制御するための信号を生成する。
具体的には、まず、タイミング信号402の周期、すなわち光源部10の波長掃引の周期を、ルックアップテーブル332においてデータ503を格納するアドレスの数と等しい所定の数に等時間間隔で分割する。また、当該分割数は、メモリアレイ352において、kクロック周波数1002を格納するアドレスの数とも等しい。ここで、タイミング信号402の周期の分割数、並びにルックアップテーブル332及びメモリアレイ352のアドレスの数は等しい数であれば任意の数に設定することができる。信号生成部353は、タイミング信号402を受け取った直後に、周波数カウンタ351にリセット信号1001を出力する。その後、信号生成部353は、タイミング信号402の周期を等間隔に分割した時間間隔が経過する度にリセット信号1001を周波数カウンタ351に出力する。また、信号生成部353は、タイミング信号402の直後にリセット信号1001を出力した後、タイミング信号402の周期を等間隔に分割した時間間隔が経過する度に書き込み信号1003をメモリアレイ352及びアドレスカウンタ354に出力する。
アドレスカウンタ354は、光源部10からタイミング信号402を受け取ると、計測値1004(アドレス値)をリセットし、0に設定する。その後、信号生成部353から書き込み信号1003が入力される毎に計測値1004(アドレス値)をメモリアレイ352に出力し、計測値を1だけ増加させる。
演算部355は、メモリアレイ352の各アドレスに格納されたkクロック周波数1002を読み出し、読み出した各kクロック周波数1002に対応するローパスフィルタ34の遮断周波数を設定するための制御信号403に関するデータ503を演算する。演算部355は、メモリアレイ352の各アドレスに格納されたkクロック周波数1002に対応するデータ503を、各アドレスに対応するルックアップテーブル332のアドレスに格納する。なお、演算部355は、CPUやMPUなどの任意の演算装置によって実装することができる。
以下、計測部350による処理について、図11及び12を参照して詳細に説明する。図11は、計測部350における各信号のタイミングチャートである。図11には、kクロック信号405、タイミング信号402、リセット信号1001、計測されたkクロック周波数1002、書き込み信号1003、及び計測値1004(アドレス値)が示されている。なお、図11では説明のために、kクロック周波数等の変化を実際より誇張して記載している。図12は、計測部350における処理のフローチャートである。
計測部350による動作が、ユーザの指示等に基づいて開始されると、ステップS1201において、タイミング信号402の周期を等時間間隔で分割する際の分割数Imaxが設定される。本実施例では、分割数Imaxは10に設定される。なお、上述のように、メモリアレイ352においてkクロック周波数1002を格納するアドレスの数及びルックアップテーブル332においてデータ503を格納するアドレスの数が当該分割数と同じ数に設定される。そのため、本実施例では、メモリアレイ352においてkクロック周波数1002を格納するアドレスの数及びルックアップテーブル332においてデータ503を格納するアドレスの数も10に設定される。
分割数Imaxが設定された後、光源部10からタイミング信号402が計測部350に入力されると、ステップS1202において、アドレスカウンタ354がアドレスIを0に設定する。また、信号生成部353が、図11に示すように、タイミング信号402に応じてリセット信号1001を周波数カウンタ351に出力する。周波数カウンタ351は、信号生成部353からのリセット信号を受け取ると、計測値をリセットし、kクロック周波数1002の計測を開始する。なお、アドレスカウンタ354は、タイミング信号402を待たずに、分割数Imaxが設定されると同時にアドレスIを0に設定してもよい。
周波数カウンタ351は、ステップS1203において、kクロック周波数1002の計測開始から、信号生成部353によってリセット信号1001が出力されるまでkクロック周波数1002を計測し続ける。
信号生成部353は、リセット信号1001を出力した時間から、タイミング信号402の周期を等間隔に分割数Imaxで分割した時間間隔に対応する時間が経過すると、図11に示すように、周波数カウンタ351にリセット信号1001を出力する。周波数カウンタ351は、リセット信号1001を受け取ると、計測値をリセットするとともに計測していたkクロック周波数1002をメモリアレイ352に出力する。
また、信号生成部353は、図11に示すように、リセット信号1001の出力と同時に、メモリアレイ352及びアドレスカウンタ354に書き込み信号1003を出力する。アドレスカウンタ354は、書き込み信号1003を受け取ると、計測値1004であるアドレスIをメモリアレイ352に出力する。メモリアレイ352は、kクロック周波数1002、書き込み信号1003、及びアドレスIを受け取ると、ステップS1204において、アドレスIにkクロック周波数1002を格納する。なお、当該格納に関する処理は、メモリアレイ352を制御する演算部355によって行われることができる。
演算部355は、ステップS1205において、アドレスIがImaxに達したか否かを判断する。演算部355はアドレスIがImaxに達していない場合には、処理をステップS1206に進める。ステップS1206では、アドレスカウンタ354がアドレスIを1だけ増加させる。その後、処理はステップS1203に戻る。これに対し、アドレスIがImaxに達している場合には、演算部355が処理をステップS1207に進める。
なお、ステップS1204からステップS1206を順序立てて記載したが、ステップS1206の動作はステップS1204の動作とほぼ同時に行われてもよい。すなわち、ステップS1206におけるアドレスIの増加は、アドレスカウンタ354が書き込み信号1003を受け取ってアドレスIをメモリアレイ352に出力すると同時に行われてもよい。その場合には、アドレスIの増加後に、ステップS1205において、アドレスIがImax+1に達したかを判断する。
ステップS1207において、演算部355は、アドレスIを0に設定し、処理をステップS1208に進める。ステップS1208においては、演算部355はメモリアレイ352のアドレスIに格納されたkクロック周波数1002を取得する。
次に、ステップS1209において、演算部355は、ローパスフィルタ34の遮断周波数を、取得したkクロック周波数1002の半分の周波数に設定するための制御信号403に関するデータ503を演算する。演算部355は、演算したデータ503を制御信号生成部33のルックアップテーブル332のアドレスIに格納する。
その後、ステップS1210において、アドレスIがImaxに達していない場合には、演算部355は処理をステップS1211に進め、アドレスIを1増加し、処理をステップS1208に戻す。これに対し、アドレスIがImaxに達している場合には、演算部355は処理を終了する。
上記動作により、計測部350は、kクロック周波数1002を計測し、計測時の周辺環境等の状況に応じた制御信号403に関するデータ503をルックアップテーブル332に格納することができる。このため、OCT装置2は、OCT装置2の周辺環境の変化に応じて光源部10の特性が変化した場合であっても、kクロック信号405の周波数に応じてローパスフィルタ34の遮断周波数を適切に設定することができる。
上記のように、本実施例によるOCT装置2は、kクロック信号405の周波数の時間的な変化を計測する計測部350をさらに備える。制御信号生成部33は、タイミング信号402と、計測部350によって計測されたkクロック信号405の周波数の時間的な変化に関する情報(データ503)とに基づいて、kクロック信号405の周波数を特定する。このため、OCT装置2は、OCT装置2の周辺環境の変化に応じて光源部10の特性が変化した場合であっても、kクロック信号405の周波数に応じてローパスフィルタ34の遮断周波数を適切に設定することができる。従って、A/D変換器32において、有用なOCT干渉信号を適切にサンプリングすることができ、有用な干渉信号を利用して被検体の断層像を取得することができる。
なお、上記計測部350によるkクロック周波数の時間的な変化の計測及びルックアップテーブル332に格納されるデータ503の演算・更新は、任意のタイミングで行うことができる。従って、これらの動作は、例えば、OCT装置1を稼動させる際に行ってもよいし、OCT装置1によって被検体の撮影を行う直前に行ってもよいし、ユーザからの指示に基づいて行ってもよいし、A−スキャンやB−スキャン毎に行ってもよい。
なお、本実施例では、演算部355は、計測部350に設けられているが、演算部355の構成はこれに限られない。ルックアップテーブルに格納されるデータ503の演算・更新は、制御信号生成部33に設けられた演算部によって行われてもよいし、制御信号生成部33及び計測部350とは別の構成要素に設けられた演算部によって行われてもよい。これに関連して、制御信号生成部33が取得する、計測部350によって計測されたkクロック信号405の周波数の時間的な変化に関する情報は、データ503以外に、メモリアレイ352に格納されたkクロック周波数1002のデータ等であってもよい。
また、実施例1及び2によるOCT装置1及び2はA/D変換器を1つのみ用いた例であるが、A/D変換器を2つ用い並列に同時にOCT干渉信号のA/D変換を行ってもよい。この場合には、例えば、2つのA/D変換器は、それぞれkクロック信号の立ち上がり又は立ち下がりに同期してOCT干渉信号のサンプリングを行い、サンプリングしたデータを合わせることでOCT干渉信号のデジタル信号を生成する。すなわち、2つのA/D変換器のそれぞれによってkクロック周波数に対応したサンプリングデータを得ることができる。従って、2つのA/D変換器を用いる場合には、kクロック周波数は干渉波形の周波数の倍にする必要がないため、電圧制御フィルタの遮断周波数もkクロック周波数と等しい値に設定することができる。
なお、上記実施例においては、A/D変換器32は検出部30内に設けられたが、A/D変換器の構成はこれに限られない。A/D変換器は情報取得部40に設けられていてもよい。また、kクロック生成部80及びカプラ90は光源部10と別個に設けられているが、これらは光源部10の内部に組み込まれていてもよい。
さらに、上記実施例では、光分割手段としてカプラを使用したファイバ光学系を用いているが、コリメータとビームスプリッタを使用した空間光学系を用いてもよい。また、差動検出器31の代わりに一般的な光検出器を用いて干渉光の差動検出を行わない構成としてもよい。この場合、カプラ22と差動検出器31は1本の光ファイバで接続されてよい。また、上記実施例によるOCT装置1,2はマッハツェンダー干渉計の構成を有するが、OCT装置の構成はこれに限られず、例えばマイケルソン干渉計の構成を有していてもよい。
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、実施例を参照して本発明について説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではない。本発明の趣旨に反しない範囲で変更された発明、及び本発明と均等な発明も本発明に含まれる。また、上述の各実施例及び変形例は、本発明の趣旨に反しない範囲で適宜組み合わせることができる。
10:光源部、20:干渉部、30:検出部、34:ローパスフィルタ、80:kクロック生成部(クロック信号生成部)、100:被検眼(被検体)、405:kクロック信号

Claims (8)

  1. 光を出射するとともに、前記光の周波数を掃引する光源部と、
    前記光源部から出射された前記光を被検体へ照射する照射光と参照光とに分割し、前記照射光の反射光と前記参照光による干渉光を発生させる干渉部と、
    前記干渉光を検出し、干渉信号を生成する検出部と、
    前記光源部から出射された前記光に基づいて、前記干渉信号をサンプリングするためのクロック信号を生成するクロック信号生成部と、
    を備え、
    前記検出部は、前記干渉信号に適用するローパスフィルタを有し、
    前記ローパスフィルタは、前記クロック信号の周波数に基づいて遮断周波数が変更される、撮像装置。
  2. 前記光源部から出力される、前記光の周波数掃引のタイミングを示すタイミング信号に基づいて前記クロック信号の周波数を特定し、特定した前記クロック信号の周波数に基づいて、前記ローパスフィルタの前記遮断周波数を制御する制御部をさらに備える、請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記クロック信号の周波数の時間的な変化を計測する計測部をさらに備え、
    前記制御部は、前記タイミング信号と、前記計測部によって計測された前記クロック信号の周波数の時間的な変化に関する情報とに基づいて、前記クロック信号の周波数を特定する、請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記遮断周波数は前記クロック信号の周波数の半分に設定される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 前記ローパスフィルタは、コイルと可変容量ダイオードを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記ローパスフィルタは、それぞれが少なくとも1つの前記可変容量ダイオードを備える3つの可変容量部を含み、
    前記3つの可変容量部は、それぞれの容量の比が2:3:2である、請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記3つの可変容量部のそれぞれに含まれる前記可変容量ダイオードの数の比が2:3:2である、請求項6に記載の撮像装置。
  8. 波長掃引光源から出射された光を被検体へ照射する照射光と参照光とに分割し、前記照射光の反射光と前記参照光による干渉光を発生させる干渉部と、前記干渉光を検出し、干渉信号を生成する検出部と、前記干渉信号に適用されるローパスフィルタと、を備える撮像装置の制御方法であって、
    前記波長掃引光源から出射された前記光に基づいて、前記干渉信号をサンプリングするためのクロック信号を生成することと、
    前記クロック信号の周波数に基づいて前記ローパスフィルタの遮断周波数を変更することと、
    を含む、撮像装置の制御方法。
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