JP2009026119A - メモリ制御装置、信頼性判定期間の更新方法、及びデータの書込み方法 - Google Patents

メモリ制御装置、信頼性判定期間の更新方法、及びデータの書込み方法 Download PDF

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Abstract

【課題】データ記憶装置に記憶されるデータの信頼性を維持することが可能なメモリ制御装置、信頼性判定期間の更新方法、及びデータの書込み方法の提供。
【解決手段】フラッシュメモリと、計時部と、温度検出部と、制御プロセッサとを備えた情報処理装置が実行するフラッシュメモリ管理処理では、フラッシュメモリにデータが書き込まれると、信頼性判定値を最大値とし、以後、規定時間が経過する毎に、動作温度に基づく経過減算値を算出して(S130)、その経過減算値を信頼性判定値から減算することにより、信頼性判定値を更新する(S140)。読出し要求が出力されれば、読出減算値を信頼性判定値から減算することにより、信頼性判定値を更新する(S180)。順次更新される信頼性判定値が規定閾値以下となった場合、フラッシュメモリからデータを読み出し、その読み出したデータを書込み処理する(S230)。
【選択図】図3

Description

本発明は、データ記憶装置を制御するメモリ制御装置、メモリ制御装置による信頼性判定期間の更新方法、及びデータ記憶装置へのデータの書き込み方法に関する。
従来より、シリコン材料によって形成された浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶するデータ記憶装置(例えば、フラッシュEEPROM)と、データ記憶装置へのデータの書込み、データ記憶装置からのデータの読出しを制御する制御装置とを備えた情報処理装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
なお、データ記憶装置に記憶されるデータは、浮遊ゲートに保持された電荷量により決定される。
また、浮遊ゲートに保持される電荷量は、データ記憶装置にデータを書込んだ後、そのデータを長時間放置した場合、シリコン材料に含まれる不純物と、浮遊ゲートに保持されるべき電荷とが結びついて浮遊ゲートから電荷が抜け出ること(以下、この現象をデータの劣化と称す)により低下する。このため、この種の情報処理装置では、データ記憶装置に書き込んだデータと、データ記憶装置から読み出されるデータとが一致しなくなり、データ記憶装置に記憶されるデータの信頼性を維持することができない可能性があった。
これに対して、データ記憶装置にデータを書き込んでからの経過時間(以下、書込経過時間とする)を取得し、書込経過時間が予め規定された電荷維持可能時間を超えた場合、そのデータをデータ記憶装置に再書込みする情報処理装置(以下、従来装置とする)が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−301993号公報 特開2003−208352号公報 特開平08−147988号公報
ところで、データ記憶装置では、温度が高い状態で使用されると、浮遊ゲートに加わる熱エネルギーが大きくなるため、シリコン材料中の不純物が活性化し、浮遊ゲートに保持されるべき電荷が浮遊ゲートから抜け出やすくなる。
このため、従来装置では、データ記憶装置を高温の下で使用した場合には、データの劣化が促進され、書込経過時間が電荷維持可能時間となる前に(即ち、データの再書込みが行われる前に)、データ記憶装置に記憶されたデータの信頼性が低下する可能性があった。つまり、従来装置であっても、データ記憶装置に記憶されるデータの信頼性を維持することができない可能性があった。
そこで、本発明は、データ記憶装置に記憶されるデータの信頼性を維持することが可能なメモリ制御装置、信頼性判定期間の更新方法、及びデータの書込み方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するためになされた本発明のメモリ制御装置は、浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置に書込データを書き込む書込制御を実行するデータ書込手段と、データ記憶装置からデータを読み出す読出制御を実行するデータ読出手段とを備えたものである。
そのメモリ制御装置には、データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を検出する温度検出手段が備えられ、判定期間格納手段には、データ書込手段が書込制御を実行してから、そのデータの信頼性が維持されるものとして予め設定された信頼性担保期間を最大の期間とし、データ書込手段が書込制御を実行してからの経過時間である書込経過時間に従って短縮される信頼性判定期間が格納されている。そして、書込経過時間と、信頼性判定期間の短縮される期間との割合を短縮率として、短縮率設定手段が、温度検出手段を介して動作温度を取得する毎に、その取得した動作温度に基づき、動作温度が高いほど大きな短縮率を設定し、第一判定期間更新手段が、短縮率設定手段で短縮率が設定される毎に、その設定された短縮率に従って、判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間を更新すると共に、判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間が予め規定された規定閾値以下である場合、再書込手段が、データ記憶装置から読み出したデータを書込データとして、データ書込手段に書込制御を実行させる。
通常、浮遊ゲートに電荷を保持するデータ記憶装置(いわゆるフラッシュメモリ)は、データ記憶装置から読み出したデータの書込制御(即ち、再書込み、以下、フラッシュリフレッシュとも称す)が定期的に行われていれば、データ記憶装置に記憶されたデータの信頼性を維持することができる。しかしながら、例えば、データ記憶装置が高温に晒された状況下で使用される場合のように、浮遊ゲートに高温が加えられた状態では、浮遊ゲートに保持されるべき電荷の抜け(以下、この現象をデータの劣化と称す)が促進され、データが変化する可能性がある。
そこで、本発明のメモリ制御装置では、動作温度を考慮して短縮率を設定し、その短縮率に従って、信頼性判定期間を求めている。
つまり、本発明のメモリ制御装置によれば、データ記憶装置の動作温度によるデータの劣化速度の変化が反映された信頼性の高い信頼性判定期間を用いて、再書込みの必要性を判定することができる。これにより、本発明のメモリ制御装置によれば、データ記憶装置に記憶されたデータの信頼性が低下する前の適切なタイミングにて、データの再書込みが実行されることになり、データ記憶装置に記憶されているデータの信頼性を維持することができる。
ところで、例えば、従来装置において、電荷維持可能時間を短くすることにより、データの信頼性が低下する前にデータの再書込みを実行することは可能である。ところが、このような方法では、本来、一回の再書込みで十分な期間に数回の再書込みが行われる等、必要以上にデータの再書込みが行われることになり、書込みによるフラッシュメモリの劣化が促進されてしまう。
しかしながら、本発明のメモリ制御装置によれば、信頼性の高い信頼性判定期間を用いて、再書込みの必要性を判定するため、必要以上にデータの再書込みが行われることがないので、書込みによるフラッシュメモリの劣化を低減することができる。
なお、ここで言うデータの信頼性とは、読出制御を実行した時に読み出されるデータが、書込制御を実行した時に書き込まれるデータと一致することの確からしさを示すものであり、信頼性が低下するとは、読出制御を実行した時に読み出されるデータと、書込制御を実行した時に書き込まれるデータとが、一致しない可能性が高くなることを示すものとする。つまり、データの劣化が進むと、データの信頼性は低下する。
ここで言うデータ記憶装置周辺の温度とは、半導体メモリ(即ち、データ記憶装置)が、どのような温度下に置かれているのかを示したものであり、半導体メモリ表面の温度でも良いし、半導体メモリ周辺の気温でも良い。
また、本発明のメモリ制御装置における第一判定期間更新手段は、請求項2に記載のように、短縮率設定手段で設定される短縮率と、動作温度の取得間隔とに基づいて、短縮率が大きいほど、及び取得間隔が長いほど、長い期間を示す減算期間を算出し、信頼性判定期間から減算期間を減算することにより、判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間を更新するように構成されていても良い。
この場合、短縮率は、取得間隔が一定であれば動作温度が高いほど、動作温度が一定であれば取得間隔が長いほど、大きなものとなる。このため、第一判定期間更新手段にて算出される減算期間は、動作温度の取得間隔が一定であれば動作温度が高いほど、動作温度が一定であれば取得間隔が長いほど、長い期間となる。
なお、このような本発明のメモリ制御装置における短縮率設定手段は、請求項3に記載のように、予め規定された規定時間毎に、動作温度を取得するように構成されていることが望ましい。
このように構成された本発明のメモリ制御装置では、取得間隔を算出する必要が無いため、処理を簡易化することができる。
さらに、本発明のメモリ制御装置における短縮率設定手段は、請求項4に記載のように、メモリ制御装置が起動された時に、動作温度を取得するように構成されていることが望ましい。
このように構成された本発明のメモリ制御装置では、電源供給が停止されている期間を考慮して短縮率を設定し、その短縮率に従って信頼性判定期間が求められる。つまり、本発明のメモリ制御装置によれば、電源供給が停止されている期間に生じるデータの劣化が反映された、より信頼性の高い信頼性判定期間を求めることができる。
一般的に、データ記憶装置では、データ記憶装置に記憶されているデータの読出制御が繰り返し実行されることにより、データの劣化が生じる可能性があった。
そこで、本発明のメモリ制御装置は、請求項5に記載のように、データ読出手段が読出制御を実行するための読出要求が取得された場合、第二判定期間更新手段が、予め設定された設定期間を信頼性判定期間から減算することにより、判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間を更新するように構成されていても良い。
このように構成された本発明のメモリ制御装置によれば、読出制御によるデータの劣化が反映された、より信頼性の高い信頼性判定期間を求めることができる。
このような本発明のメモリ制御装置における第二判定期間更新手段は、請求項6に記載のように、温度検出手段を介して動作温度を取得し、その動作温度が高いほど設定時間を長くするように構成されていることが望ましい。
つまり、本発明のメモリ制御装置によれば、読出制御時のデータの劣化も動作温度の影響を受けるため、これを考慮した信頼性判定期間を求めることで、信頼性判定期間の信頼性をより確実なものとすることができる。
ところで、データ書込手段が書込制御を実行する時の動作温度が、浮遊ゲートを形成する材料(ここでは、不純物も含む)が活性化する規定温度よりも高い場合、浮遊ゲートに注入した電荷が浮遊ゲート内に保持されず一部が抜け出てしまう可能性があった。つまり、書込制御を実行した当初から、データの劣化が生じる可能性があった。
そこで、データ記憶装置とは別に設けられ、予め規定された規定温度以上でのデータの信頼性がデータ記憶装置よりも低下し難いメモリを退避メモリとした場合、本発明のメモリ制御装置は、請求項7に記載のように、データ退避手段が、温度検出手段を介して取得した動作温度が規定温度以上である場合に、書込データを退避メモリに記憶し、温度検出手段を介して取得する動作温度が規定温度未満となるまでの間、データ書込手段の動作を禁止すると共に、退避データ再書込手段が、データ退避手段による禁止が解除されると、退避メモリに記憶させたデータを書込データとして、データ書込手段に書込制御を実行させるように構成されていることが望ましい。
このように構成された本発明のメモリ制御装置では、書込制御が実行される場合に、動作温度が規定温度未満であれば、書込データがデータ記憶装置に書き込まれ、動作温度が規定温度以上であれば、書込データが退避メモリに退避される。そして、動作温度が規定温度未満まで低下すると、退避メモリに記憶されたデータをデータ記憶装置に書き込む。ただし、書込制御にて書き込まれる書込データは、初回書込み時のデータであっても良いし、データ記憶装置から読み出されたデータであっても良い。
このように構成された本発明のメモリ制御装置によれば、動作温度が規定温度よりも低い場合に、データ記憶装置に書込データを書き込むため、浮遊ゲートに保持すべき電荷を維持することができる。この結果、本発明のメモリ制御装置によれば、書込制御を実行した当初からデータの劣化が進むことを防止でき、結果として、データ記憶装置に記憶されるデータの信頼性を確実に維持することができる。
なお、本発明のメモリ制御装置は、浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置に書込データを書き込む書込制御を実行するデータ書込手段と、データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を検出する温度検出手段とを備えたものである場合、請求項8に記載のように、データ記憶装置とは別に設けられ、予め規定された規定温度以上でのデータの信頼性がデータ記憶装置よりも低下し難いメモリを退避メモリとして、温度検出手段を介して取得した動作温度が規定温度以上である場合に、データ退避手段が、書込データを退避メモリに記憶し、温度検出手段を介して取得する動作温度が規定温度未満となるまでの間、データ書込手段の動作を禁止すると共に、退避データ再書込手段が、データ退避手段による禁止が解除されると、退避メモリに記憶させたデータを書込データとして、データ書込手段に書込制御を実行させる。
このような本発明のメモリ制御装置によれば、動作温度が規定温度よりも低い場合に、データ記憶装置にデータの書込みを実行するため、請求項8に記載のメモリ制御装置と同様に、データの書込みをした当初からデータの劣化が進むことを防止できる。
ところで、本発明のメモリ制御装置は、請求項9に記載のように、フラッシュEEPROMを用いたデータ記憶装置を制御するように構成されていることが望ましい。
また、本発明は、浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置に書込データを書き込む書込制御を実行してから、その書込データの信頼性が維持されるものとして予め設定された信頼性担保期間を最大の期間として有し、書込制御を実行してからの経過時間に従って順次短縮される信頼性判定期間が予め規定された規定閾値以下である場合に、データ記憶装置から読み出したデータを書込データとして、書込制御を実行するメモリ制御装置での信頼性判定期間の更新方法としてなされたものでも良い。
ただし、この信頼性判定期間の更新方法では、請求項10に記載のように、動作温度取得過程にて、データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を取得し、判定期間更新過程にて、動作温度取得過程で取得された動作温度に基づき、動作温度が高いほど、信頼性判定期間で短縮される期間と経過時間との割合である短縮率を増加させると共に、その短縮率に従って信頼性判定期間を更新する必要がある。
このような本発明の信頼性判定期間の更新方法によれば、データ記憶装置の動作温度を考慮した信頼性の高い信頼性判定期間を求めることができ、データの信頼性が低下する前の適切なタイミングにて、データの再書込みを実行することができる。つまり、請求項1に記載のメモリ制御装置と同様の効果を得ることができる。
なお、本発明は、浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置、またはデータ記憶装置とは別に設けられ、予め規定された規定温度以上でのデータの信頼性がデータ記憶装置よりも低下し難いメモリである退避メモリを制御するメモリ制御装置が実行するデータの書込み方法としてなされたものでも良い。
ただし、このデータの書込み方法では、動作温度取得過程にて、データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を取得して、データ退避過程にて、動作温度取得過程で取得された動作温度が規定温度以上である場合に、退避メモリにデータを記憶し、動作温度取得過程で取得した動作温度が規定温度未満となるまでの間、データ記憶装置へのデータの書込みを禁止すると共に、データ退避過程での禁止が解除されると、退避データ再書込み過程にて、退避メモリに記憶させたデータをデータ記憶装置に書き込む必要がある。
このような本発明のデータの書込み方法によれば、請求項9に記載のメモリ制御装置と同様に、動作温度が規定温度よりも低い場合に、データ記憶装置にデータの書込むため、データの書込みをした当初からデータが劣化することを防止できる。このため、データ記憶装置に記憶されるデータの信頼性をより確実に維持することができる。
以下に本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、本発明が適用された情報処理装置を備え、車両に搭載されたナビゲーション装置1の概略構成を示したブロック図である。
ナビゲーション装置1は、自車両の現在位置を検出する位置検出器5と、ユーザーからの各種指示を入力するための操作スイッチ群6と、ユーザーが発話した音声に基づく電気信号を出力するマイクロフォン(図示せず)と、情報を表示する表示装置8と、各種のガイド音声等を出力するための音声出力部9と、位置検出器5、操作スイッチ群6、マイクロフォン等の入力に従って、表示装置8、及び音声出力部9を制御する情報処理装置20とを備えている。
位置検出器5は、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの電波を図示しないGPSアンテナを介して受信して、その受信信号を出力するGPS受信機5aと、車両に加えられる回転運動の大きさを検出するジャイロセンサ5bと、地磁気から進行方位を検出するための地磁気センサ5cとを備えている。そして、これら各センサ等5a〜5cからの出力信号に基づいて情報処理装置20が、車両の現在位置、進行方向の方位等を算出する。
また、表示装置8は、カラー表示装置であり、液晶ディスプレイ,有機ELディスプレイ,CRTなどがあるが、その何れを用いてもよい。
そして、操作スイッチ群6は、表示装置8の表示面と一体に構成されたタッチパネル、及び表示装置8の周囲に設けられたキースイッチ等から構成されている。なお、タッチパネルと表示装置8とは積層一体化されており、タッチパネルには、感圧方式、電磁誘導方式、静電容量方式、あるいはこれらを組み合わせた方式など各種の方式があるが、その何れを用いてもよい。
音声出力部9は、情報処理装置20からの信号を音声に変換して出力するスピーカであり、具体的には、フラッシュメモリ35(図2参照)に格納された施設のガイドや各種案内の音声を出力する。
さらに、マイクロフォンは、利用者が音声を入力(発話)するとその入力した音声に基づく電気信号(音声信号)を情報処理装置20に出力するものである。このマイクロフォンを介して入力される音声コマンドによって、ナビゲーション装置1の操作が可能なように構成されている。
〈情報処理装置について〉
次に、本発明の主要部である情報処理装置20について説明する。
ここで、図2は、情報処理装置の概略構成を示したブロック図である。
情報処理装置20は、処理プログラム等を格納するROM21と、データを一時的に格納するRAM22と、ナビゲーション装置1の使用者によって入力されたデータ等を格納するフラッシュメモリ35と、時刻を計時する計時部23と、フラッシュメモリ35の動作温度を検出する温度検出部24と、ROM21や、RAM22に格納されたプログラムに従って、各種処理を実行する制御プロセッサ30と、ROM21に格納された処理プログラムやデータ等を、制御プロセッサ30を介すことなくRAM22や、フラッシュメモリ35に転送するDMAコントローラ25とを備えている。
フラッシュメモリ35は、シリコン材料によって形成された浮遊ゲートに電荷を保持することによりデータを記憶する不揮発性の半導体メモリ、いわゆるフラッシュEEPROMを中心に構成された周知の記憶装置である。したがって、フラッシュメモリ35は、少なくとも一以上の浮遊ゲートからなるn個(nは3以上の自然数)の記憶ブロック36(図2中、第一記憶ブロック36a,第二記憶ブロック36b,第n記憶ブロック36c)を有しており、この記憶ブロック36a〜c毎に、データの書込み、及び消去が可能に構成されている。
そのフラッシュメモリ35には、地図データ(ノードデータ、リンクデータ、コストデータ、道路データ、地形データ、マークデータ、交差点データ、施設のデータ等)、案内用の音声データ、音声認識データ等が予め記憶されている。この他に、フラッシュメモリ35は、当該ナビゲーション装置1の使用者が入力したデータや、後述する各種処理を実行することで生成されるデータを記憶するようにされている。
温度検出部24は、フラッシュメモリ35の周辺(例えば、フラッシュメモリ35の表面)における温度(以下、動作温度とする)を計測する温度センサーであり、計測した動作温度を制御プロセッサ30に出力するように構成されている。
そして、ROM21には、現在位置付近の地図を表示してその中に車両現在位置マークを表示する現在位置表示処理、目的地までの経路を設定する経路設定処理、経路設定処理により設定された経路に従って表示装置8への表示や音声出力部9からの音声出力による経路案内を行う経路案内処理等の周知の処理に加えて、ナビゲーション装置1の起動時に、ナビゲーション装置1を構成する各部を起動(リセット)する起動処理等を実行するための処理プログラムが格納されている。さらに、ROM21には、フラッシュメモリ35へのデータの書込み、及びフラッシュメモリ35からのデータの読出しを制御することに加えて、温度検出部24にて検出される動作温度に基づき、信頼性判定値を演算し、その信頼性判定値に従って、フラッシュメモリ35から読み出したデータの書込み(即ち、再書込み)を行うフラッシュメモリ管理処理を実行するための処理プログラムが格納されている。
この他、ROM21には、フラッシュメモリ管理処理を制御プロセッサ30が実行する時に用いられ、信頼性判定値の最大値である信頼性担保値が格納されている。その信頼性担保値は、平常の温度(例えば、25℃)を保ち続けた状態にて、浮遊ゲートに保持される電荷が予め規定された規定量以上抜け出ることの無い、データの書込みを実行してからの期間(即ち、信頼性を維持可能な期間)として、予め設定された期間(本実施形態では、10年とする)である。
なお、フラッシュメモリ管理処理にて用いられる信頼性判定値とは、記憶ブロック36a〜c毎に設定されるものであり、フラッシュメモリ35の記憶ブロック36にデータの書込みを実行してからの経過時間に応じて、信頼性担保値から順次減少されることにより更新されるものである。つまり、データの書込みがなされた時に信頼性担保値となる信頼性判定値がマイナスとなった場合には、データの劣化が進み、記憶ブロック36に書込まれているデータの信頼性が低下する可能性が高くなる。
さらに、ROM21には、フラッシュメモリ管理処理を制御プロセッサ30が実行する時に用いられる温度係数と、動作温度とが対応付けられた温度係数マップが格納されている。なお、温度係数マップは、図9(A)に示すように、ナビゲーション装置1に電源供給されている時の動作温度(図中、Ta)と、温度係数とを対応付けた第一温度係数マップ、及び図9(B)に示すように、ナビゲーション装置1に電源供給されていない時の日時(より正確には、その日時にて求められる平均の動作温度)と、温度係数とを対応付けた第二温度係数マップから構成されている。
ただし、この温度係数マップに示された温度係数は、予め実験等によって、各動作温度において浮遊ゲートから抜け出る単位時間当たりの電荷量を求めることにより設定されたものであり、動作温度が高いほど大きな値となるようにされている。つまり、データの劣化が促進される高温では、経過時間よりも大きな時間が信頼性判定値から減算されることで、記憶ブロック36に書き込まれたデータの信頼性が低下する前に、再書込みが行われるようにされている。
ただし、ここで言うデータの信頼性とは、フラッシュメモリ35から読み出されるデータが、フラッシュメモリ35に書込みを実行した時のそのデータと一致することの確からしさを示すものであり、データの劣化とは、浮遊ゲートに保持されるべき電荷が、シリコン材料に含まれる不純物等と結合して、浮遊ゲートから抜け出る現象を示すものとする。また、信頼性の低下とは、フラッシュメモリ35から読み出されるデータと、フラッシュメモリ35に書込みを実行した時のそのデータとが、一致しない可能性が予め規定された基準値(例えば、3%)よりも高くなることを示すものとする。つまり、データの劣化が進み、浮遊ゲートから抜け出る電荷量が多くなるとデータの信頼性は低下する。
また、RAM22は、予め規定された規定温度以上でのデータの信頼性が、規定温度以上でフラッシュメモリ35に書き込まれたデータの信頼性よりも低下し難い読み書き可能な周知のメモリである。そのRAM22には、図8に示すように、フラッシュメモリ35の記憶ブロック36a〜c毎に信頼性判定値を格納するための領域が確保されており、制御プロセッサ30がフラッシュメモリ管理処理等の各種処理を実行する時の作業領域として利用する。ただし、図8中の信頼性判定値は、小数点時間を4ビットとした上で、16進数にて、最大値(即ち、信頼性担保値、10年)を表している。
ところで、図2に示すように、制御プロセッサ30は、各種処理を実行するために必要なデータを一時的に格納するレジスタ31と、ROM21からの処理プログラムの読出しや、RAM22またはフラッシュメモリ35へのデータの書込み、及びそれらのデータの読出しを制御する制御装置32と、処理プログラムに従って各種演算を行う演算装置33とを備えている。
レジスタ31は、フラッシュメモリ管理処理を実行する時の演算結果を格納するリフレッシュ要求レジスタ31aと、フラッシュメモリ35へのデータの書込み要求を格納する書込み要求レジスタ(以下、WR要求レジスタ)31bと、フラッシュメモリ35からのデータの読出し要求を格納する読出し要求レジスタ(以下、RE要求レジスタ)31cとを少なくとも備えている。
なお、WR要求レジスタ31bは、経路設定処理等の処理を制御プロセッサ30が実行することや、ナビゲーション装置1の使用者が操作スイッチ群6を操作することで生成されるデータ、及びそれらのデータをフラッシュメモリ35に書込むための書込み要求が出力されたことを示す書込要求フラグを格納するようにされている。また、RE要求レジスタ31cは、経路設定処理等の処理を制御プロセッサ30が実行することや、ナビゲーション装置1の使用者が操作スイッチ群6を操作することで、フラッシュメモリ35からデータの読出しを実行するための読出し要求が出力されたことを示す読出要求フラグ、及びフラッシュメモリ35から読み出されたデータを格納するようにされている。
以上説明したように、制御プロセッサ30は、現在位置表示処理、経路設定処理、経路案内処理に加えて、フラッシュメモリ管理処理、及び起動処理を実行可能に構成されている。
ただし、情報処理装置20を含むナビゲーション装置1は、車両に搭載されたバッテリー(図示せず)から電源供給を受けることにより、動作可能に構成されており、バッテリーからの電源供給が停止された場合には、全ての機能が停止される。
〈フラッシュメモリ管理処理〉
次に、制御プロセッサ30が実行するフラッシュメモリ管理処理について説明する。
ここで、図3は、フラッシュメモリ管理処理の処理手順を示したフローチャートである。
このフラッシュメモリ管理処理が起動されると、まず、S110にて、計時部23から現在の時刻を取得し、予め規定された規定時間(本実施形態では、15分とする)経過したか否かを判定する。そして、その判定の結果、規定時間が経過しているものと判定された場合、S120へと進む。つまり、本フラッシュメモリ管理処理が起動されてから、もしくは前回S120へと進んでから、規定時間が経過していれば、S120へと進む。
S120では、温度検出部24を介して動作温度を取得して、S130へ進む。
そのS130では、S120で取得した動作温度に基づき、経過減算値を算出する。具体的に、本実施形態では、S120で取得した動作温度での温度係数を、ROM21に格納された第一温度係数マップから読出し、その読出した温度係数を規定時間に掛け合わせたものを経過減算値とする。したがって、S120で取得される動作温度が高いほど、S130で算出される経過減算値は大きなものとなる。
続くS140では、S130にて算出した経過減算値を、信頼性判定値から減算することにより、全ての記憶ブロック36について信頼性判定値を更新して、S150へと進む。
つまり、S120からS140では、規定時間が経過する毎に、その取得された動作温度の下に、フラッシュメモリ35が規定時間放置されたものとして経過減算値を算出すると共に、その算出した経過減算値を信頼性判定値から減算することで信頼性判定値を更新している。
一方、S110での判定の結果、規定時間を経過していない場合には、S150へと進む。つまり、フラッシュメモリ35の全ての記憶ブロック36について、信頼性判定値を更新することなくS150へと進む。
そして、S150では、本フラッシュメモリ管理処理とは異なる経路設定処理等の処理を制御プロセッサ30が実行することや、ナビゲーション装置1の使用者が操作スイッチ群6を操作することで、書込み要求が出力されているか否かを判定する。具体的には、制御プロセッサ30のWR要求レジスタ31bに書込要求フラグが立てられていれば、書込み要求が出力されているものと判断する。
そして、判定の結果、書込み要求が出力されたものと判断された場合、S160へと進み、動作温度が予め規定された規定温度未満であれば、フラッシュメモリ35にデータを格納し、動作温度が規定温度以上であれば、RAM22にデータを格納する書込み処理を実行し、その後、S170へと進む。なお、S150での判定の結果、書込み要求が出力されていないものと判断された場合には、書込み処理を実行することなく、S170へと進む。
そのS170では、本フラッシュメモリ管理処理とは異なる経路案内処理等の処理を制御プロセッサ30が実行することや、ナビゲーション装置1の使用者が操作スイッチ群6を操作することで、読出し要求が出力されているか否かを判定する。具体的には、制御プロセッサ30のRE要求レジスタ31cに読出要求フラグが立てられていれば、読出し要求が出力されているものと判断する。
そして、判定の結果、読出し要求が出力されたものと判断された場合、S180へと進み、フラッシュメモリ35からデータの読出しを行う読出し処理を実行し、その後、S190へと進む。なお、S170での判定の結果、読出し要求が出力されていないものと判断された場合には、読出し処理を実行することなく、S190へと進む。
そのS190では、ナビゲーション装置1の使用者が操作スイッチ群6を操作することで、ナビゲーション装置1を停止するための終了要求が入力されたか否かを判定する。そして、判定の結果、終了要求が入力されたものと判断された場合、S250にて、ナビゲーション装置1を停止するために必要な準備を行うための終了時処理を実行し、その後、本処理も終了する。一方、S190での判定の結果、終了要求が入力されていないものと判断された場合、S200へと進む。
そして、S200では、信頼性判定値が予め規定された規定閾値以下であるか否かを、各記憶ブロック36a〜c毎に判定し、判定の結果、信頼性判定値が規定閾値以下である記憶ブロック36が一つでもあれば、S210へと進む。なお、本実施形態における規定閾値は、具体的に、0として設定されている。
さらに、S210では、S200にて信頼性判定値が規定閾値以下であるものと判定された記憶ブロック36についてのアドレス(以下、リフレッシアドレス)を算出する。
続くS220では、S210にて算出されたリフレッシュアドレスを指定して、フラッシュメモリ35からデータを読み出す。
さらに、S230では、S220で読み出したデータを、フラッシュメモリ35のリフレッシュアドレスによって指定される記憶ブロック36に再書込みするための書込み処理を実行する。したがって、動作温度が規定温度以上である時には、データがRAM22に書き込まれ、動作温度が規定温度未満である時にのみ、リフレッシュアドレスによって指定される記憶ブロック36に、データが書き込まれる(即ち、記憶ブロック36にデータが再書込みされる)。
そして、その後S110へと戻る。なお、S210からS240の処理は、信頼性判定値が規定閾値以下であるものと判定された全ての記憶ブロック36について実行される。
なお、S200での判定の結果、全ての記憶ブロック36についての信頼性判定値が規定閾値よりも大きいものと判定された場合にも、S110へと戻る。
つまり、フラッシュメモリ管理処理では、規定時間が経過する毎に、その時の動作温度に応じた経過減算値を算出し、その経過減算値を信頼性判定値から減算することにより信頼性判定値を更新する。そして、順次更新された信頼性判定値が、規定閾値以下となった場合、これ以上の期間、記憶ブロック36に記憶したデータを放置しておくと、そのデータの信頼性が低下する可能性が高くなるものとして、そのデータをフラッシュメモリ35に再書込みしている。
〈読出し処理について〉
次に、フラッシュメモリ管理処理にて実行される読出し処理について説明する。
ここで、図4は、読出し処理の処理手順を示したフローチャートである。
この読出し処理は、フラッシュメモリ管理処理のS180にて起動されると、まず、S410では、読出し要求により、フラッシュメモリ35から読み出されるべきデータが格納されている記憶ブロック36のアドレス(以下、読出アドレスとする)を算出する。以下、読出し処理において、読出し要求により読み出されるデータを読出データと称す。
続く、S415では、読出データがRAM22に格納されている(即ち、退避されている)かフラッシュメモリ35に格納されているかを判定する。そして、判定の結果、読出データがフラッシュメモリ35に格納されているものと判断された場合、S420へと進む。
なお、本実施形態では、具体的に、後述する書込み処理において、退避フラグがローレベルにセットされていれば、読出データがフラッシュメモリ35に格納されているものとし、退避フラグがハイレベルにセットされていれば、読出データがRAM22に格納されているものとする。
そして、S420では、S410にて算出された読出アドレスを指定して、記憶ブロック36に格納されているデータ(即ち、読出データ)を読み出し、S430へと進む。
続くS430では、温度検出部24を介して動作温度を取得して、S440へと進み、そのS440では、読出減算値を算出する。具体的に、本実施形態では、ROM21に格納された第一温度係数マップから、S430で取得した動作温度での温度係数を読出し、その読出した温度係数を、予め設定された設定時間に掛け合わせることにより読出減算値を算出する。
なお、設定時間とは、一回のデータの読み出しにより、浮遊ゲートに加わるエネルギーの大きさを、フラッシュメモリ35が常温(例えば、25℃)の下に放置されることで、浮遊ゲートに累積されるエネルギーと等しくなる時間として示したものである。本実施形態では、具体的に、信頼性担保値(10年)を、読出し可能な回数である読出限界回数(1万回)にて除した値(8時間)としている。
したがって、読出減算値は、S430で取得した動作温度が高いほど、大きな値となる。
そして、S450では、S440にて算出した読出減算値を、S420にてデータを読み出した記憶ブロック36についての信頼性判定値から減算することにより、その記憶ブロック36についての信頼性判定値を更新して、S460へと進む。
続くS460では、S450にて更新された信頼性判定値が規定閾値以下であるか否かを判定し、判定の結果、信頼性判定値が規定閾値以下であれば、S470へと進む。
そのS470では、先のS420にて読み出したデータを、動作温度が予め規定された規定温度未満であれば、フラッシュメモリ35に書込み、動作温度が規定温度以上であれば、RAM22に書込む書込み処理を実行する。
そして、S470にて実行された書込み処理が終了すると、本読出し処理を終了して、フラッシュメモリ管理処理のS190へと戻る。なお、S460での判定の結果、信頼性判定値が規定閾値よりも大きいものと判定された場合には、書込み処理を実行すること無く、フラッシュメモリ管理処理のS190へと戻る。
また、S415での判定の結果、読出データがRAM22に格納されているものと判断された場合には、S475にて、RAM22から読出データを読み出した上で、フラッシュメモリ管理処理のS190へと戻る。
つまり、読出し処理では、フラッシュメモリ35からデータの読出しが実行される毎に、その読出しによりデータの劣化が生じるものとして、そのデータが読出される記憶ブロック36についての信頼性判定値から、読出減算値を減算することにより信頼性判定値を更新している。これと共に、更新された信頼性判定値が規定閾値以下であれば、フラッシュメモリ35から読み出されたデータの再書込みを実行している。
〈書込み処理について〉
次に、フラッシュメモリ管理処理にて実行される書込み処理について説明する。
ここで、図5は、書込み処理の処理手順を示したフローチャートである。
この書込み処理は、フラッシュメモリ管理処理のS160、S230、読出し処理のS470にて起動されると、まず、S310では、温度検出部24を介して動作温度を取得する。
続くS320では、S310で取得した動作温度が、予め規定された温度閾値以上であるか否かを判定し、判定の結果、動作温度が温度閾値以上であるものと判断された場合には、S330へと進む。なお、温度閾値とは、フラッシュメモリ35の浮遊ゲートを形成するシリコン材料(ここでは、不純物も含む)が活性化する温度であり、本実施形態では、具体的に、65℃とする。
そして、S330では、フラッシュメモリ35に書き込むべきデータを、RAM22に格納する。以下では、このS330にてRAM22に書き込まれるデータを退避データと称す。そして、S340では、退避データをRAM22に格納したことを示す退避フラグをハイレベルとし、その後、フラッシュメモリ管理処理のS170、もしくはS240、読出し処理へと戻る。
一方、S320での判定の結果、S310で取得した動作温度が温度閾値未満であれば、S350へと進み、フラッシュメモリ35の指定された記憶ブロック36(即ち、アドレスを指定して)にデータを格納する。
そして、S360では、S350でデータを格納した記憶ブロック36についての信頼性判定値を最大値へとリセット、即ち、信頼性担保値に更新する。
さらに、S370では、今回の書込み処理の実行以前に実行された書込み処理にて、退避データがRAM22に格納されたか否かを判定する。そして、判定の結果、退避データがRAM22に格納されているものと判定された場合には、S380へと進む。具体的に、本実施形態では、退避フラグがハイレベルであれば、退避データがRAM22に格納されているものと判断する。
そのS380では、RAM22に格納されている全ての退避データを読み出して、その退避データを当初指定されていたフラッシュメモリ35の記憶ブロック36に書き込み、退避フラグをローレベルへと戻す。そして、その後、フラッシュメモリ管理処理のS170、もしくはS240、読出し処理へと戻る。
一方、S370での判定の結果、退避データがRAM22に格納されていないものと判断された場合にも、フラッシュメモリ管理処理のS170、もしくはS240、読出し処理へと戻る。
つまり、書込み処理では、動作温度が温度閾値以上であれば、RAM22に退避データを格納し、動作温度が温度閾値未満であれば、フラッシュメモリ35にデータを格納する。さらに、動作温度が温度閾値未満であり、かつ退避データがRAM22に格納されていれば、その退避データをフラッシュメモリ35に書き込む。
〈終了時処理について〉
次に、フラッシュメモリ管理処理にて実行される終了時処理について説明する。
図6は、終了時処理の処理手順を示したフローチャートである。
この終了時処理は、フラッシュメモリ管理処理のS250にて起動されると、まず、S510では、現在(即ち、終了時)の年月日、及び時刻(以下、終了時刻とする)を計時部23から取得する。続くS520では、S510にて取得した終了時刻を、フラッシュメモリ35に格納する。
そして、S530では、先の書込み処理にてRAM22に書き込まれたデータや、信頼性判定値等のデータをフラッシュメモリ35に書き込み、それらのデータがフラッシュメモリ35に書き込まれた後、経路設定処理等の処理を終了する終了処理を実行する。なお、この終了処理にて、各種処理が終了された後に、フラッシュメモリ管理処理を終了し、その後、ナビゲーション装置1への電源供給を停止する。
〈起動処理について〉
次に、制御プロセッサ30が実行する起動処理について説明する。
ここで、図7は、起動処理の処理手順を示したフローチャートである。
この起動処理は、ナビゲーション装置1に電源の供給が開始された時(例えば、イグニッションキーがONとなった時)に起動され、起動されると、まず、S610にて、フラッシュメモリ35に格納されている全ての記憶ブロック36についての信頼性判定値をRAM22に転送すると共に、現在(即ち、起動時)の年月日、及び時刻(以下、起動時刻とする)を計時部23から取得する。
続く、S620では、フラッシュメモリ35に格納されている終了時刻を取得し、その終了時刻と、S610にて取得した起動時刻とに従って、ナビゲーション装置1への電源供給が停止されていた時間(ここでは、終了時(何月何日の何時)から、起動時(何月何日の何時)までの放置されていた時間、以下、放置時間とする)を算出する。
そして、S630では、S620にて算出した放置時間と、第二温度係数マップから読み出される温度係数に基づいて、放置減算値を算出する。
本実施形態では、具体的に、放置時間に対応する温度係数と、その放置時間とを掛け合わせることにより、放置減算値を算出している。ただし、起動処理における温度係数は、図9(B)に示すように、ナビゲーション装置1への電源供給が停止されていた月と、時刻とによって一律に決定される。
このため、例えば、図11に示すように、終了時刻が2007年8月1日20時00分であり、かつ起動時刻が2007年8月2日15時00分である場合、放置減算値は、第一放置減算値、第二放置減算値、第三放置減算値、第四放置減算値を足し合わせた(22.4)となる。ただし、第一放置減算値は、6月から9月(以下、夏季とする)における0時から6時までの温度係数(1.0)に、0時から6時までの放置時間(6時間)を掛け合わせたものであり、第二放置減算値は、夏季における6時から10時までの温度係数(1.4)に、6時から10時までの放置時間(4時間)を掛け合わせたものである。さらに、第三放置減算値は、夏季における10時から18時までの温度係数(2.0)に、10時から15時までの放置時間(5時間)を掛け合わせたものであり、第四放置減算値は、夏季における18時から24時までの温度係数(1.4)に、20時から24時までの放置時間(4時間)を掛け合わせたものである。
ここで、起動処理へと説明を戻し、続くS640では、全ての記憶ブロック36についての信頼性判定値から、S630にて算出された放置減算値を減算することにより信頼性判定値を更新する。
続く、S650では、S640にて、信頼性判定値が規定閾値以下であるか否かを、各記憶ブロック36a〜c毎に判定し、判定の結果、信頼性判定値が規定閾値以下である記憶ブロック36が一つでもあれば、S660へと進む。
そのS660では、S660にて信頼性判定値が規定閾値以下であるものと判定された記憶ブロック36からデータを読み出し、その読み出したデータをその記憶ブロック36に再書込みして、S670へと進む。
なお、S650での判定の結果、信頼性判定値が規定閾値以下である記憶ブロック36が一つも無い場合にも、S670へと進む。
そして、S670では、ナビゲーション装置1の各部を起動する周知のリセット処理を実行し、その後、フラッシュメモリ管理処理や、経路設定処理等を起動する。
〈情報処理装置の動作例について〉
次に、情報処理装置20の動作例(即ち、フラッシュメモリ管理処理の実行例)について説明する。
ここで、図10は、情報処理装置20の動作例を示した説明図である。
情報処理装置20では、例えば、図10に示すように、書込み処理が実行されることにより、フラッシュメモリ35の第一記憶ブロック36aにデータが書き込まれると、その第一記憶ブロック36aについての信頼性判定値を最大値にリセット、即ち、信頼性担保値へと更新する。
そして、規定時間が経過する毎に、動作温度を取得して、経過減算値を算出すると共に、その経過減算値を信頼性判定値から減算することにより、信頼性判定値を更新することを繰り返す。
例えば、図10に示す例では、第一記憶ブロック36aにデータを書き込んだ後、最初に規定時間(15分、図中、0.25時間、以下、カッコ内の数字は、動作例での例示とする)が経過した時に取得される動作温度が65℃であるため、第一温度係数マップから65℃での温度係数(4)を読み出して、経過減算値(1)を信頼性判定値から減算する(ただし、図中の信頼性判定値は、16進数にて表示している)。
さらに、次に規定時間が経過した時に取得される動作温度が85℃であるため、第一温度係数マップから85℃での温度係数(8)を読み出して、経過減算値(2)を信頼性判定値から減算する。
一方、本実施形態の情報処理装置20では、読出し要求が出力される毎に、動作温度を取得して、読出減算値を算出すると共に、その読出減算値を信頼性判定値から減算することにより、信頼性判定値を更新することを行っている。
例えば、図10に示す例では、読出し要求が出力された時(即ち、読出し処理が実行された時)に取得される動作温度が85℃であるため、第一温度係数マップから85℃での温度係数(8)を読み出して、その温度係数に設定時間(8時間)を掛け合わせることにより読出減算値(64)を算出すると共に、その読出減算値を信頼性判定値から減算する。
そして、これらのステップを繰り返すことにより、信頼性判定値を順次更新し、その更新された信頼性判定値が規定閾値(0)以下となった場合、第一記憶ブロック36aに書き込まれているデータを読み出し、その読み出したデータを第一記憶ブロック36aに再書込みする。
つまり、情報処理装置20では、動作温度が高いほど、データの劣化が促進されることから、大きな減算値(ここでは、経過減算値、読出減算値、放置減算値)を算出し、信頼性判定値を更新している。即ち、信頼性判定値は、動作温度が考慮されたものであるため、データの劣化速度が正確に反映されたものとなる。
そして、記憶ブロック36に記憶されているデータの信頼性が低下する前に、即ち、信頼性判定値が規定閾値以下となった場合、書込み処理を行い、データの再書込みを実行している。
[本実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態の情報処理装置20によれば、動作温度を考慮することにより、データの劣化速度を正確に反映した信頼性判定値を算出することができる。この結果、フラッシュメモリ35に記憶されたデータの信頼性が低下する前に、そのデータを読み出して再書込みすることができ、フラッシュメモリ35に記憶されたデータの信頼性を維持することができる。
特に、本実施形態の情報処理装置20によれば、起動時にも信頼性判定期間を更新することにより、電源供給が停止されている期間でのデータの劣化を反映した、より正確な信頼性判定期間を求めることができる。
さらに、本実施形態の情報処理装置20では、データの読出しを実行する毎に、信頼性判定期間を更新することにより、読出しを繰り返すことによるデータの劣化(いわゆるリードディスターブ)を反映した、より正確な信頼性判定値を求めることができる。
なお、本実施形態の情報処理装置20によれば、規定時間毎に、信頼性判定値を更新しているため、記憶ブロック36に記憶されているデータの信頼性が低下する前の適切なタイミングで、データの再書込みを実施することができる。
さらに、本実施形態の情報処理装置20では、データの書込みを実行する場合、動作温度が規定温度以上であれば、RAM22にデータを退避させ、動作温度が規定温度未満まで低下した後に、その退避させたデータをフラッシュメモリ35に書き込んでいる(以下、この処理を退避処理とする)。
このため、本実施形態の情報処理装置によれば、動作温度が高いことにより、データの劣化が進むことを抑制でき、データを書き込んだ当初から、データの信頼性が低下することを防止できる。
特に、本実施形態の情報処理装置20によれば、データの再書き込みを実行する時であっても、動作温度が高ければ退避メモリにデータを書き込むため、データの再書込み当初から、データの信頼性が低下することを防止できる。
これらの結果、本実施形態の情報処理装置20によれば、フラッシュメモリ35に記憶されるデータの信頼性を、より確実に維持することができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において様々な態様にて実施することができる。
例えば、上記実施形態における温度検出部24は、フラッシュメモリ35表面の温度を動作温度として検出していたが、温度検出部24にて検出される動作温度はこれに限るものではなく、フラッシュメモリ35周辺の気温でも良い。また、ナビゲーション装置1内の温度でも良いし、外気温でも良い。つまり、フラッシュメモリ35が、どのような温度下に置かれているのかを示したものであれば、どの位置での温度でも良い。
また、上記実施形態におけるフラッシュメモリ管理処理では、規定時間が経過する毎に、全ての記憶ブロック36について信頼性判定値の更新を行っていたが、予め規定された記憶ブロックについての信頼性判定値のみを更新するようにしても良い。つまり、予め規定された特定データ(例えば、規定率以上の頻度で使用されるデータ)が格納される記憶ブロック36についてのみ、データの信頼性を管理するようにしても良い。
この場合の情報処理装置によれば、予め用意する必要のある信頼性判定値が少なくなるため、フラッシュメモリ管理処理のために使用するRAM22の作業領域を削減でき、その削減された作業領域を他の処理の作業領域に振り分けることができる。
さらに、上記実施形態における信頼性判定期間は、経過時間に従って減算していたが、経過時間に従って加算されるものでも良い。ただし、この場合、動作温度が高いほど長い期間が順次加算され、更新された信頼性判定値が信頼性担保値以下である場合に、データの再書込みを行う。つまり、信頼性判定値は、データが劣化するまでの期間を示すものであれば、どのようなものでも良い。
上記実施形態における制御プロセッサ30は、情報処理装置20に備えられたフラッシュメモリ35を制御対象としていたが、制御プロセッサ20の制御対象は、情報処理装置20に組み込まれたフラッシュメモリに限らない。例えば、フラッシュEEPROMを用いたメモリカード(例えば、SDカードや、USBフラッシュメモリ等)であっても良い。ただし、この場合、これらのメモリカードを装着する装着部が情報処理装置20に備えられ、その装着部を介して制御プロセッサ30がメモリカードを制御する必要がある。
また、上記実施形態における読出し処理では、S460にて、信頼性判定値が規定閾値以下であるか否かの判定、S470にて、書込み処理を実行していたが、これらの処理は実行されなくとも良い。つまり、読出し処理のS460、及びS470は省略されていても良い。
ところで、上記実施形態における書込み処理、読出し処理は、フラッシュメモリ管理処理に組み込まれていたが、フラッシュメモリ管理処理、書込み処理、読出し処理は、それぞれ独立した処理として、制御プロセッサ30に並列で実行されるようにされていても良い。つまり、情報処理装置が、規定時間が経過するごとに信頼性判定値を更新する処理(上記実施形態のフラッシュメモリ管理処理に相当する処理)、読出し要求が取得された場合に信頼性判定値を更新する処理(上記実施形態の読出し処理に相当する処理)、書込み時の動作温度が高ければ、RAM22に書込み、動作温度が低ければ、フラッシュメモリ35に書き込む処理(上記実施形態の書込み処理に相当する処理)を実行可能であれば、それらの処理がどのように構成されていても良い。
なお、上記実施形態における制御プロセッサ20は、フラッシュメモリ管理処理を実行することより、読出し処理、書込み処理も実行していたが、現在位置表示処理、経路設定処理、経路案内処理に加えて、書込み処理のみを実行可能に構成されていても良い。
ただし、この場合の書込み処理には、動作温度を取得するステップ(即ち、S310)の前に、書込み要求が出力されたか否かを判定するステップ(即ち、フラッシュメモリ管理処理のS150)が組み込まれており、その判定が否定判定であれば、書込み要求が出力されるまで待機し、その判定が肯定判定であれば、動作温度を取得するステップに進むようにされている必要がある。
このように構成された情報処理装置であっても、動作温度が規定温度よりも低い場合に、フラッシュメモリ35にデータの書込みを実行するため、データの書込みをした当初からデータの信頼性が低下することを防止できる。このため、フラッシュメモリ35に記憶されるデータの信頼性をより確実に維持することができる。
さらに、上記実施形態では、制御プロセッサ20のみが書き込み処理を行ったが、書込み処理は、DMAコントローラ25が実行しても良い。
また、上記実施形態における温度係数マップは、第一温度係数マップと、第二温度係数マップとの二つのマップから構成されていたが、一つのマップから構成されていても良いし、温度検出部24を介して取得される動作温度に従って、温度係数が算出されるような数式として表されていても良い。
ところで、上記実施形態における情報処理装置20には、ROM21が備えられていたが、ROM21は省略されていても良い。ただし、この場合、ROM21に格納されているデータは、フラッシュメモリ35に格納されている必要がある。また、情報処理装置20には、外部記憶装置として周知のハードディスク装置が備えられていても良い。この場合、地図データ等の容量の大きなデータや、フラッシュメモリ管理処理を実行するための処理プログラム等の各種処理プログラム、信頼性判定値(ここでは、信頼性担保値も含む)、温度係数マップ等がハードディスク装置に格納されていても良い。
なお、上記実施形態では、情報処理装置20は、ナビゲーション装置1に備えられていたが、これに限るものではない。
ナビゲーション装置の概略構成を示したブロック図である。 情報処理装置の概略構成を示したブロック図である。 フラッシュメモリ管理処理の処理手順を示したフローチャートである。 書込み処理の処理手順を示したフローチャートである。 読出し処理の処理手順を示したフローチャートである。 終了時処理の処理手順を示したフローチャートである。 起動処理の処理手順を示したフローチャートである。 記憶ブロック毎に設定される信頼性判定値を示した説明図である。 動作温度と温度係数とを対応付けた温度係数マップを示した説明図である。 情報処理装置の動作例を説明するための説明図である。 起動処理の動作例を説明するための説明図である。
符号の説明
1…ナビゲーション装置 20…情報処理装置 21…ROM 22…RAM 23…計時部 24…温度検出部 25…DMAコントローラ 30…制御プロセッサ 35…フラッシュメモリ 36…記憶ブロック

Claims (11)

  1. 浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置に書込データを書き込む書込制御を実行するデータ書込手段と、前記データ記憶装置からデータを読み出す読出制御を実行するデータ読出手段とを備えたメモリ制御装置であって、
    前記データ書込手段が書込制御を実行してから、そのデータの信頼性が維持されるものとして予め設定された期間を信頼性担保期間とし、前記信頼性担保期間を最大の期間として、前記データ書込手段が書込制御を実行してからの経過時間である書込経過時間に従って短縮される信頼性判定期間を格納する判定期間格納手段と、
    前記データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を検出する温度検出手段と、
    前記書込経過時間と、前記信頼性判定期間の短縮される期間との割合を短縮率として、前記温度検出手段を介して動作温度を取得する毎に、その取得した動作温度に基づき、前記動作温度が高いほど大きな前記短縮率を設定する短縮率設定手段と、
    前記短縮率設定手段で短縮率が設定される毎に、その設定された短縮率に従って、前記判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間を更新する第一判定期間更新手段と、
    前記判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間が予め規定された規定閾値以下である場合、前記データ記憶装置から読み出したデータを書込データとして、前記データ書込手段に書込制御を実行させる再書込手段と
    を備えることを特徴とするメモリ制御装置。
  2. 前記第一判定期間更新手段は、
    前記短縮率設定手段で設定される短縮率と、前記動作温度の取得間隔とに基づいて、前記短縮率が大きいほど、及び前記取得間隔が長いほど、長い期間を示す減算期間を算出し、前記信頼性判定期間から減算期間を減算することにより、前記判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間を更新することを特徴とする請求項1に記載のメモリ制御装置。
  3. 前記短縮率設定手段は、
    予め規定された規定時間毎に、前記動作温度を取得することを特徴とする請求項2に記載のメモリ制御装置。
  4. 前記短縮率設定手段は、
    当該メモリ制御装置が起動された時に、前記動作温度を取得することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のメモリ制御装置。
  5. 前記データ読出手段が読出制御を実行するための読出要求が取得された場合、予め設定された設定期間を前記信頼性判定期間から減算することにより、前記判定期間格納手段に格納されている信頼性判定期間を更新する第二判定期間更新手段を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のメモリ制御装置。
  6. 前記第二判定期間更新手段は、
    前記温度検出手段を介して前記動作温度を取得し、その動作温度が高いほど前記設定時間を長くすることを特徴とする請求項5に記載のメモリ制御装置。
  7. 前記データ記憶装置とは別に設けられ、予め規定された規定温度以上でのデータの信頼性が前記データ記憶装置よりも低下し難いメモリを退避メモリとして、前記温度検出手段を介して取得した動作温度が前記規定温度以上である場合に、前記書込データを前記退避メモリに記憶し、前記温度検出手段を介して取得する動作温度が前記規定温度未満となるまでの間、前記データ書込手段の動作を禁止するデータ退避手段と、
    前記データ退避手段による禁止が解除されると、前記退避メモリに記憶させたデータを前記書込データとして、前記データ書込手段に書込制御を実行させる退避データ再書込手段と
    を備えることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のメモリ制御装置。
  8. 浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置に書込データを書き込む書込制御を実行するデータ書込手段を備えたメモリ制御装置であって、
    前記データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を検出する温度検出手段と、
    前記データ記憶装置とは別に設けられ、予め規定された規定温度以上でのデータの信頼性が前記データ記憶装置よりも低下し難いメモリを退避メモリとして、前記温度検出手段を介して取得した動作温度が前記規定温度以上である場合に、前記書込データを前記退避メモリに記憶し、前記温度検出手段を介して取得する動作温度が前記規定温度未満となるまでの間、前記データ書込手段の動作を禁止するデータ退避手段と、
    前記データ退避手段による禁止が解除されると、前記退避メモリに記憶させたデータを前記書込データとして、前記データ書込手段に書込制御を実行させる退避データ再書込手段と
    を備えることを特徴とするメモリ制御装置。
  9. 前記データ記憶装置は、フラッシュEEPROMを用いたものであることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のメモリ制御装置。
  10. 浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置に書込データを書き込む書込制御を実行してから、その書込データの信頼性が維持されるものとして予め設定された期間を信頼性担保期間とし、前記信頼性担保期間を最大の期間として有し、前記書込制御を実行してからの経過時間に従って順次短縮される期間を信頼性判定期間として、前記信頼性判定期間が予め規定された規定閾値以下である場合に、前記データ記憶装置から読み出したデータを前記書込データとして、前記書込制御を実行するメモリ制御装置での信頼性判定期間の更新方法であって、
    前記データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を取得する動作温度取得過程と、
    前記信頼性判定期間で短縮される期間と経過時間との割合を短縮率とし、前記動作温度取得過程で取得された動作温度に基づき、前記動作温度が高いほど短縮率を増加させると共に、その短縮率に従って前記信頼性判定期間を更新する判定期間更新過程と
    を有することを特徴とする信頼性判定期間の更新方法。
  11. 浮遊ゲートに電荷を保持することでデータを記憶する不揮発性の半導体メモリからなるデータ記憶装置、または前記データ記憶装置とは別に設けられ、予め規定された規定温度以上でのデータの信頼性が前記データ記憶装置よりも低下し難いメモリである退避メモリを制御するメモリ制御装置が実行するデータの書込み方法であって、
    前記データ記憶装置周辺の温度を表す動作温度を取得する動作温度取得過程と、
    前記動作温度取得過程で取得された動作温度が前記規定温度以上である場合に、前記退避メモリにデータを記憶し、前記動作温度取得過程で取得した動作温度が前記規定温度未満となるまでの間、前記データ記憶装置へのデータの書込みを禁止するデータ退避過程と、
    前記データ退避過程での禁止が解除されると、前記退避メモリに記憶させたデータを前記データ記憶装置に書き込む退避データ再書込過程と
    を有することを特徴とするデータの書込み方法。
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