JP2004331314A - フォークリフト用バッテリケース - Google Patents
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Abstract
【課題】左右両側壁の間隔よりも短い標準仕様フォークで吊下げることができるフォークリフト用バッテリケースの提供を目的とする。
【解決手段】本体2の内部空間5を横割りする隔壁6を設け、左側壁3と隔壁6とフォーク差込孔7を有するフォーク差込金具7を設けることにより、左側壁3のフォーク差込金具7と隔壁6のフォーク差込金具7に左側から標準仕様フォークを差込んで、これらのフォーク差込金具7を介してバッテリケース1を安定良く吊り上げるようにする。
【選択図】 図1
【解決手段】本体2の内部空間5を横割りする隔壁6を設け、左側壁3と隔壁6とフォーク差込孔7を有するフォーク差込金具7を設けることにより、左側壁3のフォーク差込金具7と隔壁6のフォーク差込金具7に左側から標準仕様フォークを差込んで、これらのフォーク差込金具7を介してバッテリケース1を安定良く吊り上げるようにする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフトに搭載するためのバッテリケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、バッテリフォークリフトにおいては、多数のバッテリセル(以下、単にセルという。)を上面が開放されているバッテリケースと呼ばれる直方形箱状の容器に収納して搭載している。フォークリフトで行う荷役作業が残っているにもかかわらずバッテリ容量が低下した場合、満充電されたバッテリを収容したバッテリケースを積替えて残りの作業を行う。バッテリの交換に際しては、クレーンを用いてバッテリケースを吊り上げて交換する。又は他のフォークリフトを用いて放電したバッテリを収容したバッテリケースと満充電のバッテリを収納したバッテリケースとを積替える方法が採用されることがある。
【0003】
バッテリケースをフォークリフトで吊り上げるためにフォークを差込むフォーク差込金具とを備えるものがあり、この種のバッテリケースとしては次掲の特許文献1、特許文献2などに記載されたものが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11―301987号公報
【特許文献2】
特開平11−228086号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの特許文献に記載されているバッテリケースでは、バッテリケース本体の左右の側壁にフォーク差込金具が付設されているので、これらの従来技術によりバッテリケースを吊り上げるためにはバッテリケース本体の左右両側壁の間隔よりも長いフォークを備えるフォークリフトを用いる必要があり、多くの場合には標準仕様よりも長いフォークを備えるフォークリフトが必要になるという問題がある。
【0006】
本発明は、この従来技術の課題を解決し、標準仕様のフォークあるいはこれよりも短いフォークを備えるフォークリフトで吊り上げることができるフォークリフトのバッテリケースを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の発明に係るフォークリフト用バッテリケースは、複数のバッテリセルを収容するバッテリケースにその内部空間を左右に横割りする隔壁を設け、該隔壁と該隔壁に対向するバッテリケースの側壁とにフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするものである。
【0008】
フォーク差込用の孔の間隔がバッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短くなるという作用を得ることができるので、バッテリケースの左右間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォークを備えるフォークリフトでも安全にバッテリケースを吊り上げることができる。
【0009】
又、隔壁によりバッテリケース本体が補強されるという作用を得ることができる。
【0010】
更に、バッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短い標準仕様のフォークをフォーク差込金具に差込むと、平面視においてフォークの先端がバッテリケース本体の平面投影内に収まるという作用を得ることができる。
【0011】
加えて、これによれば、フォークの基端寄りに荷重が受けられるという作用を得ることができる。
【0012】
又、この目的を達成するため、本発明の請求項2に記載の発明に係るフォークリフト用バッテリケースは、複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を横割りする複数の平行な隔壁を設け、これらの隔壁にフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするものである。
【0013】
これによれば、本発明の請求項1に記載の発明よりも更にフォーク差込用の孔の間隔がバッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短くなり、バッテリケースの左右どちら側からでも同じように標準仕様のフォークを差込んでバッテリケースを吊り上げることができるという作用を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例に係るフォークリフト用バッテリケースを図面に基づいて具体的に説明する。図面において、図1は本発明の一実施例に係るフォークリフト用バッテリケースを模式的に示す斜視図であり、この図1に示すように、このバッテリケース1の本体2は、上面が開放されている直方形の箱形に形成され、その左右両側壁3、4の間隔はこのバッテリケース1を搭載するフォークリフトの車体幅より少し短くしてある。このため、このバッテリケース1を吊り上げるフォークリフトの標準仕様フォーク長よりも長くなってしまうことがある。
【0015】
このバッテリケース1には、その内部空間5を例えば3対1の割合で左右方向に横割りする隔壁6が設けられ、この隔壁6と左側壁3との間隔は前記標準仕様フォーク長よりも短くなっている。
【0016】
これら左側壁3と隔壁6との上縁には、それぞれ前後方向に適当な間隔を置いて2個の逆溝形のフォーク差込金具7が例えば溶接により固定され、各フォーク差込金具7と左側壁3又は隔壁6の上縁とにより囲まれるフォーク差込孔8が形成される。
【0017】
前側及び後側でそれぞれ対をなす左側壁3のフォーク差込孔8と隔壁6のフォーク差込孔8とは左右に並べて、共通のフォークを差込めるようにしている。
【0018】
なお、前記内部空間5には多数のセル9が前後方向及び左右方向に密に並べて収納される。
【0019】
図2はこのバッテリケース1をフォークリフト10により吊り上げた状態を模式的に示す側面図であり、このフォークリフト10は、車体11の前部にティルト可能に支持した伸縮マスト12にリフトブラケット13を介して左右の標準仕様のフォーク14を昇降可能に支持させてあり、バッテリケース1の左側から例えば左のフォーク14を後側のフォーク差込孔7に差込むと同時に右側のフォーク14を前側のフォーク差込孔7に差込んでバッテリケース1を吊り上げる。
【0020】
ここで、バッテリケース1の左右両側壁3、4の間隔は標準仕様フォーク14の長さよりも長いが、左側壁3と隔壁6との間隔はこの標準仕様フォーク14の長さよりも短いので、フォークリフト10のフォーク14はこれら左側壁3と隔壁6との2箇所のフォーク差込孔7に挿通され、バッテリケース1を2本のフォーク14で4点支持されて安定よく吊り上げられることになる。
【0021】
このバッテリケース1を搭載するフォークリフト10はバッテリケース1を吊り上げて搬送するフォークリフト10と同様に構成され、車体11のフレーム15の上側に運転台16とバッテリケース1を収容するバッテリルーム17とが前後に並べて設けられる。
【0022】
バッテリルーム17の上側壁、即ち、バッテリカバー19はその後端がピン20を介してカウンタウェイト21又はフレーム15に跳ね上げ可能に支持されている。
【0023】
このフォークリフト10に搭載されているバッテリケース1を下す手順は、以下の通りである。
【0024】
即ち、先ず、上面に支持している運転席22と共にこのバッテリカバー19を跳ね上げてバッテリルーム17の上面を開放し、この後、フォーク14をバッテリルーム17内に搭載されているバッテリケース1のフォーク差込孔8の高さに上昇させた他のフォークリフト10を車体11の左側から接近させ、バッテリルーム17に搭載されているバッテリケース1のフォーク差込孔8に他のフォークリフト10のフォーク14を差込む。
【0025】
他のフォークリフト10のフォーク14をその基端が左側面3のフォーク差込金具7に当接するまで差込んだ後、フォーク14を更に上昇させてから該フォークリフト10を後退させることにより、バッテリルーム17からバッテリケース1が取出され、この後、所定の位置まで運んだ後、バッテリケース1を地面に下し、フォーク14をフォーク差込孔8から抜取る。
【0026】
ここで、フォーク14をその基端がバッテリケース1の左側面3のフォーク差込金具7に当接するまで深くフォーク14を差込んでも、フォーク14の先端はバッテリケース1の右側壁4にさえ届かないので、フォーク14の先端を例えば建屋の壁などの構造物に接触させることなく、バッテリケース1を該構造物に接近させて荷下しすることができる。
【0027】
地面に置かれている新しいセル9を収納したバッテリケース1の積込みは、この逆の順で行えばよい。
【0028】
以上に説明したように、このバッテリケース1は本体2の内部空間5を左右に横割りにする隔壁6を設け、本体2の左側壁3とこの隔壁6とにフォーク差込金具7を取付けているので、本体2の左右両側壁3、4の間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォーク14でもバッテリケース1を吊り上げてフォークリフト10に積み下ろしすることができる。
【0029】
又、この実施例によれば、隔壁6を設けることにより、本体2の剛性が高められるので、バッテリケース1の耐久性を高めることができる。
【0030】
更に、これによれば、バッテリケース1の本体2の左右両側壁3、4の間隔よりも短い標準仕様のフォーク14をフォーク差込金具7に差込むと、平面視においてフォーク14の先端が前記本体2の平面投影内に収まるので、地上の構造物にフォーク14を接触させることなく、該構造物に接近してバッテリケース1を荷下しすることができた。
【0031】
又、この実施例によれば、隔壁6により本体2が補強されるので、本体2の剛性が高められ、その耐久性を高めることができる。
【0032】
加えて、この実施例によれば、フォーク14の基端寄りに荷重が受けられるので、荷重中心をフォークリフト10の車体11側に近付けて作業時の安定性を高めることができる。
【0033】
なお、この実施例においては、棒材、帯板材などを曲げて形成したフォーク差込金具7を用いているが、これに代えてワイヤロープ製のフォーク差込金具を用いることができる。
【0034】
又、本体2と別体のフォーク差込金具7を用いることに代えて、図3の斜視図に示す本発明の他の実施例のように、少なくとも本体2の左側壁3と隔壁6とをセル9の上面から所定の高さまで延長し、これらの上部にフォーク差込孔8を透設することにより、フォーク差込金具7と左側壁3又は隔壁6とを一体物で形成するようにしてもよい。
【0035】
更に、本発明の一実施例では、隔壁6が前記内部空間5をその全高にわたって左右に横割りするようにしているが、隔壁6の下縁を本体2の底面に合わせることは本発明に必須のことではなく、例えば隔壁6の下縁をセル9の上面よりも高く位置させてもよい。
【0036】
もちろん、フォーク差込金具7を左側壁3や隔壁6に固定支持させる必要はなく、例えば前記特許文献1や特許文献2に記載されているようにフォーク差込孔8を有するフォーク差込金具7を左側壁3や隔壁6の上側に出没可能に設けてもよい。
【0037】
図4は本発明の又他の実施例に係るフォークリフト用バッテリケースを模式的に示す斜視図であり、このバッテリケース1では、左右両側壁3、4の内側に2枚の隔壁6が設けられ、前記フォーク差込金具7が各隔壁6の上縁に固定されている。
【0038】
図5の側面図に模式的に示すように、この実施例では、バッテリケース1の左側壁3がフォークリフト10の伸縮マスト12の前面に接触しない限り、バッテリケース1を前例よりも車体1に近付けて吊り上げることができ、作業の安定性を一層高めることができる。
【0039】
又、このバッテリケース1によれば、その左側からフォーク14を差込む場合と同様に、バッテリケース1の右側からでも同じように標準仕様のフォーク14を差込んで吊り上げることができる。
【0040】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は前記本発明の一実施例のそれと同様である。
【0041】
なお、以上の説明ではカウンタバランス型フォークリフトに搭載されるバッテリケースを例に採って本発明を説明したが、本発明はこれに限らず、例えばリーチ型フォークリフトなど、他の型式のフォークリフトに搭載されるバッテリケースにも適用されるものである。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の請求項1に記載の発明は、複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を横割りする隔壁を設け、該隔壁と該隔壁に対向する側壁とにフォーク差込用孔を有する差込部を形成したことを特徴とするので、以下の作用ないし効果を得ることができる。
【0043】
先ず、フォーク差込金具の間隔がバッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短くなるという作用を得ることができるので、この間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォークを備えるフォークリフトでも安全にバッテリケースを吊り上げて他のフォークリフトに積み下ろしできるという効果を得ることができる。
【0044】
又、隔壁によりバッテリケース本体が補強されるという作用を得ることができるので、剛性が高く、耐久性が高いバッテリケースを得ることができる。
【0045】
更に、バッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォークをフォーク差込金具に差込むと、平面視においてフォークの先端がバッテリケース本体の平面投影内に収まるという作用を得ることができるので、フォークの先端を他物に接触させることなく、他物の間近に置かれたバッテリケースを吊り上げたり、他物の間近にバッテリケースを置いたりすることができるという効果を得ることができる。
【0046】
加えて、フォークの基端寄りに荷重が受けられるという作用を得ることができるので、荷重中心を車体に近付けて作業の安定性を高めることができるという効果を得ることができる。
【0047】
又、本発明の請求項2に記載の発明は、複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を左右に横割りする複数の隔壁を設け、これらの隔壁にフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするバッテリケースであるので、本発明の請求項1に記載の発明と同様の作用ないし効果を得ることができる他、バッテリケースがマストに接触しない範囲でバッテリケースを更に車体寄りに吊下げることができ、荷重中心を車体に近付けて作業の安定性を高めることができるという効果を得ることができる。又、バッテリケースの左右どちら側からでも同じように標準仕様のフォークを差込んで吊り上げることができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の斜視図である。
【図2】本発明を搭載し、本発明の積み下ろしに用いるフォークリフトの側面図である。
【図3】本発明の斜視図である。
【図4】本発明の斜視図である。
【図5】本発明を搭載し、本発明の積み下ろしに用いるフォークリフトの側面図である。
【符号の説明】
1 バッテリケース
2 本体
3 左側壁
4 右側壁
5 内部空間
6 隔壁
7 フォーク差込金具
8 フォーク差込孔
10 フォークリフト
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォークリフトに搭載するためのバッテリケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、バッテリフォークリフトにおいては、多数のバッテリセル(以下、単にセルという。)を上面が開放されているバッテリケースと呼ばれる直方形箱状の容器に収納して搭載している。フォークリフトで行う荷役作業が残っているにもかかわらずバッテリ容量が低下した場合、満充電されたバッテリを収容したバッテリケースを積替えて残りの作業を行う。バッテリの交換に際しては、クレーンを用いてバッテリケースを吊り上げて交換する。又は他のフォークリフトを用いて放電したバッテリを収容したバッテリケースと満充電のバッテリを収納したバッテリケースとを積替える方法が採用されることがある。
【0003】
バッテリケースをフォークリフトで吊り上げるためにフォークを差込むフォーク差込金具とを備えるものがあり、この種のバッテリケースとしては次掲の特許文献1、特許文献2などに記載されたものが知られている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11―301987号公報
【特許文献2】
特開平11−228086号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
これらの特許文献に記載されているバッテリケースでは、バッテリケース本体の左右の側壁にフォーク差込金具が付設されているので、これらの従来技術によりバッテリケースを吊り上げるためにはバッテリケース本体の左右両側壁の間隔よりも長いフォークを備えるフォークリフトを用いる必要があり、多くの場合には標準仕様よりも長いフォークを備えるフォークリフトが必要になるという問題がある。
【0006】
本発明は、この従来技術の課題を解決し、標準仕様のフォークあるいはこれよりも短いフォークを備えるフォークリフトで吊り上げることができるフォークリフトのバッテリケースを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、本発明の請求項1に記載の発明に係るフォークリフト用バッテリケースは、複数のバッテリセルを収容するバッテリケースにその内部空間を左右に横割りする隔壁を設け、該隔壁と該隔壁に対向するバッテリケースの側壁とにフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするものである。
【0008】
フォーク差込用の孔の間隔がバッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短くなるという作用を得ることができるので、バッテリケースの左右間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォークを備えるフォークリフトでも安全にバッテリケースを吊り上げることができる。
【0009】
又、隔壁によりバッテリケース本体が補強されるという作用を得ることができる。
【0010】
更に、バッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短い標準仕様のフォークをフォーク差込金具に差込むと、平面視においてフォークの先端がバッテリケース本体の平面投影内に収まるという作用を得ることができる。
【0011】
加えて、これによれば、フォークの基端寄りに荷重が受けられるという作用を得ることができる。
【0012】
又、この目的を達成するため、本発明の請求項2に記載の発明に係るフォークリフト用バッテリケースは、複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を横割りする複数の平行な隔壁を設け、これらの隔壁にフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするものである。
【0013】
これによれば、本発明の請求項1に記載の発明よりも更にフォーク差込用の孔の間隔がバッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短くなり、バッテリケースの左右どちら側からでも同じように標準仕様のフォークを差込んでバッテリケースを吊り上げることができるという作用を得ることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例に係るフォークリフト用バッテリケースを図面に基づいて具体的に説明する。図面において、図1は本発明の一実施例に係るフォークリフト用バッテリケースを模式的に示す斜視図であり、この図1に示すように、このバッテリケース1の本体2は、上面が開放されている直方形の箱形に形成され、その左右両側壁3、4の間隔はこのバッテリケース1を搭載するフォークリフトの車体幅より少し短くしてある。このため、このバッテリケース1を吊り上げるフォークリフトの標準仕様フォーク長よりも長くなってしまうことがある。
【0015】
このバッテリケース1には、その内部空間5を例えば3対1の割合で左右方向に横割りする隔壁6が設けられ、この隔壁6と左側壁3との間隔は前記標準仕様フォーク長よりも短くなっている。
【0016】
これら左側壁3と隔壁6との上縁には、それぞれ前後方向に適当な間隔を置いて2個の逆溝形のフォーク差込金具7が例えば溶接により固定され、各フォーク差込金具7と左側壁3又は隔壁6の上縁とにより囲まれるフォーク差込孔8が形成される。
【0017】
前側及び後側でそれぞれ対をなす左側壁3のフォーク差込孔8と隔壁6のフォーク差込孔8とは左右に並べて、共通のフォークを差込めるようにしている。
【0018】
なお、前記内部空間5には多数のセル9が前後方向及び左右方向に密に並べて収納される。
【0019】
図2はこのバッテリケース1をフォークリフト10により吊り上げた状態を模式的に示す側面図であり、このフォークリフト10は、車体11の前部にティルト可能に支持した伸縮マスト12にリフトブラケット13を介して左右の標準仕様のフォーク14を昇降可能に支持させてあり、バッテリケース1の左側から例えば左のフォーク14を後側のフォーク差込孔7に差込むと同時に右側のフォーク14を前側のフォーク差込孔7に差込んでバッテリケース1を吊り上げる。
【0020】
ここで、バッテリケース1の左右両側壁3、4の間隔は標準仕様フォーク14の長さよりも長いが、左側壁3と隔壁6との間隔はこの標準仕様フォーク14の長さよりも短いので、フォークリフト10のフォーク14はこれら左側壁3と隔壁6との2箇所のフォーク差込孔7に挿通され、バッテリケース1を2本のフォーク14で4点支持されて安定よく吊り上げられることになる。
【0021】
このバッテリケース1を搭載するフォークリフト10はバッテリケース1を吊り上げて搬送するフォークリフト10と同様に構成され、車体11のフレーム15の上側に運転台16とバッテリケース1を収容するバッテリルーム17とが前後に並べて設けられる。
【0022】
バッテリルーム17の上側壁、即ち、バッテリカバー19はその後端がピン20を介してカウンタウェイト21又はフレーム15に跳ね上げ可能に支持されている。
【0023】
このフォークリフト10に搭載されているバッテリケース1を下す手順は、以下の通りである。
【0024】
即ち、先ず、上面に支持している運転席22と共にこのバッテリカバー19を跳ね上げてバッテリルーム17の上面を開放し、この後、フォーク14をバッテリルーム17内に搭載されているバッテリケース1のフォーク差込孔8の高さに上昇させた他のフォークリフト10を車体11の左側から接近させ、バッテリルーム17に搭載されているバッテリケース1のフォーク差込孔8に他のフォークリフト10のフォーク14を差込む。
【0025】
他のフォークリフト10のフォーク14をその基端が左側面3のフォーク差込金具7に当接するまで差込んだ後、フォーク14を更に上昇させてから該フォークリフト10を後退させることにより、バッテリルーム17からバッテリケース1が取出され、この後、所定の位置まで運んだ後、バッテリケース1を地面に下し、フォーク14をフォーク差込孔8から抜取る。
【0026】
ここで、フォーク14をその基端がバッテリケース1の左側面3のフォーク差込金具7に当接するまで深くフォーク14を差込んでも、フォーク14の先端はバッテリケース1の右側壁4にさえ届かないので、フォーク14の先端を例えば建屋の壁などの構造物に接触させることなく、バッテリケース1を該構造物に接近させて荷下しすることができる。
【0027】
地面に置かれている新しいセル9を収納したバッテリケース1の積込みは、この逆の順で行えばよい。
【0028】
以上に説明したように、このバッテリケース1は本体2の内部空間5を左右に横割りにする隔壁6を設け、本体2の左側壁3とこの隔壁6とにフォーク差込金具7を取付けているので、本体2の左右両側壁3、4の間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォーク14でもバッテリケース1を吊り上げてフォークリフト10に積み下ろしすることができる。
【0029】
又、この実施例によれば、隔壁6を設けることにより、本体2の剛性が高められるので、バッテリケース1の耐久性を高めることができる。
【0030】
更に、これによれば、バッテリケース1の本体2の左右両側壁3、4の間隔よりも短い標準仕様のフォーク14をフォーク差込金具7に差込むと、平面視においてフォーク14の先端が前記本体2の平面投影内に収まるので、地上の構造物にフォーク14を接触させることなく、該構造物に接近してバッテリケース1を荷下しすることができた。
【0031】
又、この実施例によれば、隔壁6により本体2が補強されるので、本体2の剛性が高められ、その耐久性を高めることができる。
【0032】
加えて、この実施例によれば、フォーク14の基端寄りに荷重が受けられるので、荷重中心をフォークリフト10の車体11側に近付けて作業時の安定性を高めることができる。
【0033】
なお、この実施例においては、棒材、帯板材などを曲げて形成したフォーク差込金具7を用いているが、これに代えてワイヤロープ製のフォーク差込金具を用いることができる。
【0034】
又、本体2と別体のフォーク差込金具7を用いることに代えて、図3の斜視図に示す本発明の他の実施例のように、少なくとも本体2の左側壁3と隔壁6とをセル9の上面から所定の高さまで延長し、これらの上部にフォーク差込孔8を透設することにより、フォーク差込金具7と左側壁3又は隔壁6とを一体物で形成するようにしてもよい。
【0035】
更に、本発明の一実施例では、隔壁6が前記内部空間5をその全高にわたって左右に横割りするようにしているが、隔壁6の下縁を本体2の底面に合わせることは本発明に必須のことではなく、例えば隔壁6の下縁をセル9の上面よりも高く位置させてもよい。
【0036】
もちろん、フォーク差込金具7を左側壁3や隔壁6に固定支持させる必要はなく、例えば前記特許文献1や特許文献2に記載されているようにフォーク差込孔8を有するフォーク差込金具7を左側壁3や隔壁6の上側に出没可能に設けてもよい。
【0037】
図4は本発明の又他の実施例に係るフォークリフト用バッテリケースを模式的に示す斜視図であり、このバッテリケース1では、左右両側壁3、4の内側に2枚の隔壁6が設けられ、前記フォーク差込金具7が各隔壁6の上縁に固定されている。
【0038】
図5の側面図に模式的に示すように、この実施例では、バッテリケース1の左側壁3がフォークリフト10の伸縮マスト12の前面に接触しない限り、バッテリケース1を前例よりも車体1に近付けて吊り上げることができ、作業の安定性を一層高めることができる。
【0039】
又、このバッテリケース1によれば、その左側からフォーク14を差込む場合と同様に、バッテリケース1の右側からでも同じように標準仕様のフォーク14を差込んで吊り上げることができる。
【0040】
この実施例のその他の構成、作用ないし効果は前記本発明の一実施例のそれと同様である。
【0041】
なお、以上の説明ではカウンタバランス型フォークリフトに搭載されるバッテリケースを例に採って本発明を説明したが、本発明はこれに限らず、例えばリーチ型フォークリフトなど、他の型式のフォークリフトに搭載されるバッテリケースにも適用されるものである。
【0042】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明の請求項1に記載の発明は、複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を横割りする隔壁を設け、該隔壁と該隔壁に対向する側壁とにフォーク差込用孔を有する差込部を形成したことを特徴とするので、以下の作用ないし効果を得ることができる。
【0043】
先ず、フォーク差込金具の間隔がバッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短くなるという作用を得ることができるので、この間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォークを備えるフォークリフトでも安全にバッテリケースを吊り上げて他のフォークリフトに積み下ろしできるという効果を得ることができる。
【0044】
又、隔壁によりバッテリケース本体が補強されるという作用を得ることができるので、剛性が高く、耐久性が高いバッテリケースを得ることができる。
【0045】
更に、バッテリケース本体の互いに対向する側壁の間隔よりも短いフォーク、例えば標準仕様のフォークをフォーク差込金具に差込むと、平面視においてフォークの先端がバッテリケース本体の平面投影内に収まるという作用を得ることができるので、フォークの先端を他物に接触させることなく、他物の間近に置かれたバッテリケースを吊り上げたり、他物の間近にバッテリケースを置いたりすることができるという効果を得ることができる。
【0046】
加えて、フォークの基端寄りに荷重が受けられるという作用を得ることができるので、荷重中心を車体に近付けて作業の安定性を高めることができるという効果を得ることができる。
【0047】
又、本発明の請求項2に記載の発明は、複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を左右に横割りする複数の隔壁を設け、これらの隔壁にフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするバッテリケースであるので、本発明の請求項1に記載の発明と同様の作用ないし効果を得ることができる他、バッテリケースがマストに接触しない範囲でバッテリケースを更に車体寄りに吊下げることができ、荷重中心を車体に近付けて作業の安定性を高めることができるという効果を得ることができる。又、バッテリケースの左右どちら側からでも同じように標準仕様のフォークを差込んで吊り上げることができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の斜視図である。
【図2】本発明を搭載し、本発明の積み下ろしに用いるフォークリフトの側面図である。
【図3】本発明の斜視図である。
【図4】本発明の斜視図である。
【図5】本発明を搭載し、本発明の積み下ろしに用いるフォークリフトの側面図である。
【符号の説明】
1 バッテリケース
2 本体
3 左側壁
4 右側壁
5 内部空間
6 隔壁
7 フォーク差込金具
8 フォーク差込孔
10 フォークリフト
Claims (2)
- 複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を横割りする隔壁を設け、該隔壁と該隔壁に対向するバッテリケースの側壁とにフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするフォークリフト用バッテリケース。
- 複数のバッテリセルを収納するバッテリケースにその内部空間を横割りする複数の平行な隔壁を設け、これらの隔壁にフォーク差込用の孔を有する差込部を形成したことを特徴とするフォークリフト用バッテリケース。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003129356A JP2004331314A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | フォークリフト用バッテリケース |
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---|---|---|---|
JP2003129356A JP2004331314A (ja) | 2003-05-07 | 2003-05-07 | フォークリフト用バッテリケース |
Publications (1)
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ID=33505225
Family Applications (1)
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004331314A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008222397A (ja) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Sumitomonacco Materials Handling Co Ltd | 車両用バッテリ交換装置 |
JP2013218936A (ja) * | 2012-04-11 | 2013-10-24 | Unicarriers Corp | バッテリケース吊下げ具 |
-
2003
- 2003-05-07 JP JP2003129356A patent/JP2004331314A/ja active Pending
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JP2008222397A (ja) * | 2007-03-14 | 2008-09-25 | Sumitomonacco Materials Handling Co Ltd | 車両用バッテリ交換装置 |
JP2013218936A (ja) * | 2012-04-11 | 2013-10-24 | Unicarriers Corp | バッテリケース吊下げ具 |
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