JP2002279914A - 管内用抵抗器並びに電子銃構体及び陰極線管 - Google Patents

管内用抵抗器並びに電子銃構体及び陰極線管

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JP2002279914A
JP2002279914A JP2001078623A JP2001078623A JP2002279914A JP 2002279914 A JP2002279914 A JP 2002279914A JP 2001078623 A JP2001078623 A JP 2001078623A JP 2001078623 A JP2001078623 A JP 2001078623A JP 2002279914 A JP2002279914 A JP 2002279914A
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resistor
insulating substrate
electrodes
terminal
electron gun
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Yoshihisa Kaminaga
善久 神長
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 陰極線管等の管内用の抵抗器では、マイグレ
ーションによって端子用電極、抵抗体間で短絡すること
があり、そのために電子銃の各電極に供給している分圧
電圧に変動を生じ信頼性が劣化していたが、それを簡単
な構成でマイグレーションの発生を抑制し、長時間のラ
イフ時間でも良好な信頼性が得られる管内用抵抗器、電
子銃構体及び陰極線管を提供する。 【解決手段】 セラミックス系の材料によって形成され
た絶縁基板28に、複数の端子用電極29を配置し、こ
の端子用電極29間を所定の抵抗値となるように抵抗体
32を配設し、この抵抗体32及び端子用電極29の個
々、もしくは相互間の電位差の大きな箇所にスルーホー
ル33を形成して、マイグレーションを抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラー陰極線管等
に内蔵される分圧用の抵抗器、及びこの抵抗器を備えた
電子銃構体、更には、この電子銃構体を使用した陰極線
管に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、一般的なカラーテレビジョン受像
機等に使用されているカラー陰極線管は、図5に示すよ
うに、略矩形状を呈するフェースパネル61と、このフ
ェースパネル61に一体的に接合された漏斗状のファン
ネル62からなる外囲器を有し、そのフェースパネル6
1の内面に、青、緑、赤に発光するストライプ状あるい
はドット状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリーン6
3が形成され、この蛍光体スクリーン63に対向して、
その内側に多数のアパーチャの形成されたシャドウマス
ク64が装着されている。
【0003】一方、ファンネル62のネック65内に
は、3電子ビーム66B,66G,66Rを放出する水
平方向に一列に配列されたインライン型の電子銃67が
配設され、この電子銃67から放出される3電子ビーム
66を、ファンネル62の外側に装着された偏向ヨーク
68の発生する水平及び垂直偏向磁界によって偏向し、
シャドウマスク64を介して蛍光体スクリーン63を、
水平、垂直走査することによって、蛍光体スクリーン6
3上にカラー画像を再生表示するように構成されてい
る。
【0004】このようなカラー陰極線管においては、特
に電子銃67を同一水平面上を通るセンタービーム66
G、及びその両側の一対のサイドビーム66B,66R
を放出するインライン型の電子銃67として構成し、電
子銃67の主レンズ部分の低圧側と高圧側の電極のサイ
ドビーム通過孔の位置を偏心させることによって、蛍光
体スクリーン63中央において3本の電子ビーム66
B,66G,66Rを集中させ、偏向ヨーク68の発生
する水平偏向磁界をピンクッション形に、また垂直偏向
磁界をバレル形に構成することで、一列配置の3電子ビ
ーム66B,66G,66Rを画面全域で自己集中する
セルフコンバーゼンス方式のカラー陰極線管が広く実用
化されている。
【0005】このようなカラー陰極線管に使用されてい
る電子銃67構体は、例えば図6に示すように、水平方
向に一列配置された3本のカソードKと、このカソード
Kを加熱するヒータ(図示せず)及びカソードKから電
子ビーム19の進行方向に順次配置された第1グリッド
電極G1〜第8グリッド電極G8からなる複数個のグリ
ッド電極、並びにコンバーゼンスカップCVを有し、こ
れら各グリッド電極G1〜G8は、ビードガラスからな
る絶縁支持体69によって、所定の間隔で支持固定され
ており、この絶縁支持体69の側面には、絶縁支持体6
9の長手方向に沿って抵抗器70が配設され、この抵抗
器70の高圧側には、陽極電圧が供給される。
【0006】これら各グリッド電極G1〜G8は、所定
の電位となるようにバイアスされており、例えば第1グ
リッド電極G1はアースもしくはマイナス電位に、第2
グリッド電極G2には500〜800V程度の低電位の
加速電圧が印加され、第3グリッド電極G3と第5−1
グリッド電極G5−1は共通に接続されて、抵抗器70
の中間部に設けた第1の電圧供給端子R1から一定の5
KV〜10KV程度のフォーカス電圧が、また第5−2
グリッド電極G5−2には、このフォーカス電圧と略同
等の第2のフォーカス電圧に偏向ヨーク68の偏向周波
数に同期したパラボラ状の交流電圧が重畳されたダイナ
ミックフォーカス電圧が与えられている。
【0007】更に、第4グリッド電極G4と第6グリッ
ド電極G6が共通に接続され、この第4グリッド電極G
4には、上記抵抗器70の中間部に設けた第2の電圧供
給端子R2を介して25〜35KV程度の陽極電圧の約
35〜45%程度に相当する電圧が供給され、また第7
グリッド電極G7には、抵抗器24の中間部に設けた第
3の電圧供給端子R3を介して、陽極電圧の50〜70
%程度に相当する電圧が供給され、第8グリッドG8に
は、第4の電圧供給端子R4及びコンバーゼンスカップ
CVを介して陽極電圧がそのまま印加され、これら各グ
リッド電極G1〜G8によって、電子ビーム66B,6
6G,66Rを蛍光体スクリーン63上に集束する主レ
ンズを含む複数の電子レンズが形成されている。また、
抵抗器70の第5の端子R5はアースされる。
【0008】このように陽極電圧を分圧して必要なグリ
ッド電極に動作電圧を供給する管内用抵抗器70は、図
7及び図8に示すように構成されている。
【0009】即ち、酸化アルミニウム等のセラミックス
系の材料で形成された長方形状の絶縁基板71を備え、
この絶縁基板71の所定の箇所には、端子用電極72が
配置されている。この電極72は、酸化ルテニウムを含
む金属酸化物とほう硅酸鉛系のガラスよりなる電極材料
を印刷して乾燥させ、焼成して形成されるものである。
この電極72の中央部には、絶縁基板71を貫通する透
孔73が形成され、更にこの電極72には、一端にはと
め部74を有する舌片状の端子片75が、はとめ部74
を透孔73中に挿入して後に、はとめ部74をかしめる
ことによって取着されている。この電極72には、電極
72間で所定の抵抗値が得られるように、その幅や電極
72間での長さを設定した抵抗体76が配設されてい
る。この抵抗体76は、酸化ルテニウムを含む金属酸化
物とほう硅酸鉛系のガラスよりなる抵抗材料を、所定の
抵抗値が得られるようにその幅や長さを、例えば図示の
ように、蛇行させたり間隔を異ならせる等して印刷し、
乾燥後に焼成して設けているものである。これらの抵抗
体76及び絶縁基板71面は、端子用電極72部分を除
いて絶縁被膜層77によって被覆して管内用抵抗器70
が構成されている。
【0010】このような管内用抵抗器70として要求さ
れる条件としては、 カラー陰極線管の製造工程中の耐圧処理や加熱工程で
安定であること 動作中に発生するジュール熱による抵抗値変化やガス
の放出が少ないこと 散乱電子が射突した際に二次電子放出源にならないこ
と 電子銃の電界部分を乱し、放電や電子の軌道をずらし
たりしないこと 等があげられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、各電極間
で所定の抵抗値が得られるように設定された抵抗体76
及び端子用電極72は、カラーディスプレイモニター用
等のミニネック化された電子銃では、陽極電圧と中間電
圧との端子用電極72間の距離が短く、陽極からの高電
圧26KVを中間電極用の電圧である15KV程度まで
降下させるためには、電位差が非常に大きなものとな
り、また、ミニネック化に伴って電子銃も小型化される
ために、付随的に管内用抵抗器70も小形化を余儀なく
され、このために抵抗体76や電極72等のパターンを
配置する面積が小さくなるので、これらパターンは必然
的に密集させて配置せざるを得ない状況にある。この密
集配置によってパターン間の電界強度や温度負荷条件が
悪化し、そのために抵抗体材料の不純物、例えばNaが
析出するイオンマイグレーションによって、パターン間
の短絡事故が発生する。この短絡事故が発生すると、抵
抗値が変動することになるので分圧電圧値が変わる結果
となり、中間電極に分圧される電圧が長期的に変化する
ためにフォーカスが劣化する問題が発生し、信頼性の高
い管内用抵抗器、牽いては電子銃構体及び陰極線管を得
ることができなかった。
【0012】本発明は、このような課題に対処してなさ
れたものであり、簡単な構成でありながら確実にイオン
マイグレーションの発生を防止することができ、そのた
めに信頼性の高い製品を得ることができるものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、セラミックス
系材料によって形成された方形の絶縁基板と、この絶縁
基板上に形成した複数の端子用電極と、この端子用電極
間を連結し絶縁基板上に所定の抵抗値を得るように配設
された抵抗体とを備え、この抵抗体並びに端子電極の電
位差発生個所間の絶縁基板に少なくとも1つ以上のスル
ーホールを穿設した管内用抵抗器である。
【0014】また、電子ビームを形成し加速集束させる
カソード及び複数のグリッド電極と、これらグリッド電
極に並設して配置されるセラミックス系材料によって形
成された長方形状の絶縁基板と、この絶縁基板上に形成
されグリッド電極内の所定の電極に接続された複数の端
子用電極と、この端子用電極間を連結し絶縁基板上に所
定の抵抗値を得るように配設された抵抗体とを備え、こ
の抵抗体並びに端子用電極の電位差発生個所間の絶縁基
板に少なくとも1つ以上のスルーホールを穿設した電子
銃構体である。
【0015】更に、略矩形状のフェースパネルと、この
フェースパネルに連接する漏斗状のファンネルと、フェ
ースパネル内面に形成された蛍光体スクリーンと、ファ
ンネルのネック内に配置され電子ビームを形成及び蛍光
体スクリーン上に集束させる複数のグリッド電極を備え
た電子銃と、この電子銃に並設してネック内に配置され
セラミックス系材料によって形成された長方形状の絶縁
基板と、この絶縁基板上に形成されグリッド電極内の所
定の電極に接続された複数の端子用電極と、この端子用
電極間を連結し絶縁基板上に所定の抵抗値を得るように
配設された抵抗体を備え、この抵抗体並びに端子用電極
の電位差発生個所間の絶縁基板に少なくとも1つ以上の
スルーホールを穿設した陰極線管である。
【0016】このように、比較的電位差の大きな箇所に
スルーホールを形成することによって、イオンマイグレ
ーションの発生を抑制することが可能となり、信頼性を
向上させることができるものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0018】本発明の陰極線管は、図1に示すように構
成されている。即ち、略矩形状を呈するフェースパネル
11と、このフェースパネル11に一体的に接合された
漏斗状のファンネル12からなる外囲器を有し、このフ
ェースパネル11の内面に、青、緑、赤に発光するスト
ライプ状あるいはドット状の3色蛍光体層からなる蛍光
体スクリーン13が形成され、この蛍光体スクリーン1
3に対向して、その内側に多数のアパーチャの形成され
たシャドウマスク14がマスクフレーム15に取着さ
れ、このマスクフレーム15は、スタッドピン16を介
してフェースパネル11内側に装着され、このマスクフ
レーム15には、磁気シールド板17が取着されてい
る。
【0019】一方、ファンネル12のネック18内に
は、3電子ビーム19B,19G,19Rを放出する水
平方向に一列に配列されたインライン型の電子銃20が
配設され、この電子銃20から放出される3電子ビーム
19B,19G,19Rを、ファンネル12の外側に装
着された偏向ヨーク21の発生する水平及び垂直偏向磁
界によって偏向し、シャドウマスク14を介して蛍光体
スクリーン13を水平、垂直走査することにより、蛍光
体スクリーン13上にカラー画像を再生表示するように
構成されている。
【0020】このようなカラー陰極線管においては、特
に電子銃20が、同一水平面上を通るセンタービーム1
9G、及びその両側の一対のサイドビーム19B,19
Rを放出するインライン型の電子銃20として構成さ
れ、電子銃20の主レンズ部分の低圧側と高圧側の電極
のサイドビーム通過孔の位置を偏心させることによっ
て、蛍光体スクリーン13中央において3本の電子ビー
ム19B,19G,19Rを集中させ、偏向ヨーク21
の発生する水平偏向磁界をピンクッション形に、また垂
直偏向磁界をバレル形に構成することで、セルフコンバ
ーゼンス方式のカラー陰極線管を構成している。
【0021】この電子銃20構体は、図2に示すよう
に、水平方向に一列配置された3本のカソードKと、こ
のカソードKを加熱するヒータ(図示せず)及びカソー
ドKから電子ビーム19B,19G,19Rの進行方向
に順次同軸上に共通に配置された第1グリッド電極G1
〜第8グリッド電極G8からなる複数個のグリッド電
極、並びにコンバーゼンスカップCVを有し、これらカ
ソードK及び各グリッド電極G1〜G8は、ビードガラ
スからなる一対の絶縁支持体22によって、所定の間隔
で絶縁支持体22間に支持固定されており、この絶縁支
持体22の側面には、絶縁支持体22の長手方向に沿っ
て管内用抵抗器23が配設され、この抵抗器23の高圧
側には、陽極電圧が供給されている。
【0022】この第3グリッド電極G3と第5グリッド
電極G5とは共通に接続されており、コンバーゼンスカ
ップCVは第8グリッド電極G8と溶接にて固定され、
電気的な接続も行われている。このコンバーゼンスカッ
プCVには、導電スプリング24が取付けられており、
この導電スプリング24は、陽極電圧が供給される管内
内壁に被着されているグラファイト導電膜25に弾性的
に接触することによって陽極電圧を取込んでいるもの
で、この陽極電圧はコンバーゼンスカップCV及び第8
グリッド電極G8に供給されるとともに、端子片26を
介して抵抗器23の一端に供給されている。この抵抗器
23に供給された陽極電圧は、抵抗器23の抵抗によっ
て分圧され、各端子片26から分圧電圧を取出して第7
グリッド電極G7、第6グリッド電極G6及び第5グリ
ッド電極G5に供給され、抵抗器23の他端には、アー
スピン27に導くための端子片26が設けられている。
【0023】このような管内用抵抗器23は、図3及び
図4に示すように構成されている。
【0024】即ち、酸化アルミニウム等のセラミックス
系の材料で形成された長方形状の絶縁基板28を備え、
この絶縁基板28の所定の箇所には、端子用電極29が
配置されている。この端子用電極29は、酸化ルテニウ
ムを含む金属酸化物とほう硅酸鉛系のガラスよりなる電
極材料を印刷して、乾燥させた後に焼成して形成される
ものである。この端子用電極29の中央部には、絶縁基
板28を貫通する透孔30が穿設され、またこの端子用
電極29には、一端にはとめ部31を有する舌片状の端
子片26が、はとめ部31を透孔30中に挿入して、は
とめ部31をかしめることによって取着されている。こ
の端子用電極29には、端子用電極29間で所定の抵抗
値が得られるように、端子用電極29間の長さや幅を所
定の値に設定した抵抗体32が配設されている。この抵
抗体32は、酸化ルテニウムを含む金属酸化物とほう硅
酸鉛系のガラスよりなる抵抗材料を、所定の抵抗値が得
られるように幅や長さを、例えば図示のように蛇行させ
たり、間隔を異ならせる等して印刷して、その後に乾燥
及び焼成をして形成されているものである。
【0025】そして、電位差が大きくマイグレーション
の発生が予想される端子用電極29と抵抗体32間、あ
るいは端子用電極29同士間、または抵抗体32のパタ
ーン間等に、マイグレーション防止用の長方形のスリッ
ト状スルーホール33を絶縁基板28に穿設する。この
スルーホール33は単一でも良いが、マイグレーション
の発生が危惧される箇所の全てに対応して複数個配置す
るようにすれば、マイグレーションの発生を確実に防止
することができる。このスルーホール33は、端子用電
極29や抵抗体32が印刷形式で形成されるので、印刷
誤差等を考慮して、該当端子用電極29あるいは抵抗体
32のパターン配置位置から0.2mm〜0.3mm程
度離間した箇所に穿設するようにする。
【0026】そして、これらの抵抗体32及び絶縁基板
28面は、端子用電極29部分及び特に高圧部分側に形
成されたスルーホール33を除いて、絶縁被膜層34に
よって被覆することで、管内用抵抗器23が構成されて
いる。なお、低圧側のスルーホール33の場合には、ス
ルーホール33上から印刷することも可能だが、安全を
見込めば、スルーホール33上には絶縁被膜層34は設
けない方がよい場合もある。
【0027】このような管内用抵抗器23は、次のよう
にして形成される。
【0028】即ち、酸化アルミニウムを主成分とするセ
ラミックス系絶縁基板28に、所定数の透孔30及びス
ルーホール33を穿設し、次いで酸化ルテニウムを含む
金属酸化物とほう硅酸鉛系のガラスよりなる電極ペース
ト材を印刷して乾燥させ、その後に焼成して端子用電極
29を形成する。次いでほう硅酸鉛系のガラスを含む抵
抗ペーストを全体の抵抗値が1.0×10〜2.0×
10Ω程度になるように、スクリーン法を用いて印刷
して乾燥させ、その後に焼成を行って抵抗体32を形成
する。次にこの抵抗体32を覆い、且つ、各透孔30及
びスルーホール33並びに端子用電極29部分を除いた
絶縁基板28面に、遷移金属酸化物とほう硅酸鉛を主成
分とする絶縁被膜層34を、絶縁基板28の表裏にわた
ってスクリーン法によって印刷して乾燥させ、その後に
焼成させて絶縁被膜を形成する。そして、一端にはとめ
部31を設けた別ピースの端子片26を、このはとめ部
31を透孔30中に挿入してかしめることによって、端
子用電極29に取着し、管内用抵抗器23が形成され
る。
【0029】このようにして構成された管内用抵抗器2
3を有する電子銃構体を採用したカラー陰極線管を用い
て評価試験を行った。この評価は、短期間にマイグレー
ションを確認するようにするために、電界強度を通常の
設計値の3倍の強度を印加して行った。その結果、カラ
ー陰極線管のライフ時間3,000時間では、従来品で
はサンプルの42%が基準抵抗値を大きく外れて不良品
となったのに対して、本発明を実施した発明品について
は、全てのサンプルが基準抵抗値内に収まっていた。そ
こで従来品の不良サンプルを分解調査したところ、パタ
ーン間でのマイグレーションが進行して、パターン間で
短絡現象が発生しており、そのために抵抗値が大幅に変
動していたことが確認された。
【0030】これに対して発明品では、スルーホール3
3の端縁でマイグレーションを抑制しており、このスル
ーホール33の先まではマイグレーションが進行してお
らず、そのためにパターン間での短絡が予防されてい
た。
【0031】また、複数の端子用電極29間にスルーホ
ール33を設けた場合には、最も電位差が大きくなる箇
所であるために、マイグレーションの発生抑制効果は最
も優れており、また、端子用電極29と抵抗体32間に
スルーホール33を配置した場合には、夫々のパターン
が印刷ずれ等によって重なった場合でも、端子用電極2
9側を削除するような位置にスルーホール33を形成し
ておけば問題がないので、両者の接触を防止する効果も
期待することができ、また抵抗体32間にスルーホール
33を配置する場合には、印刷ずれを左程気にする必要
がない等の効果も併せて発揮させることができる。
【0032】なお、本発明はこれら実施の形態に限定さ
れることなく、例えばグリッド電極構成が異なる電子銃
構体や白黒用の電子銃構体等にも適用することが可能で
あり、また陰極線管に限らず分圧抵抗器を内蔵するよう
なその他の電子管にも適用が可能であり、更には、スル
ーホールの形状や大きさ、設定位置等は使用形態に応じ
て変形が可能であり、また絶縁基板の形状も長方形状に
限定されることなく、管内スペースに応じた方形状に形
成すれば使用可能であり、更に絶縁基板のスペースファ
クターの観点から、抵抗体を基板の両面に形成して、そ
の間をスルーホールピン等で電気的に接続するように構
成すれば、パターン配置に余裕を持たせたり、あるいは
それだけ基板自体を小型化することが可能となる等、そ
の他種々の応用や変形が可能なことはいうまでもない。
【0033】
【発明の効果】以上述べてきたように、本発明によれ
ば、陽極電圧と中間電圧の端子間距離が短く、陽極から
の高電圧と中間電極の電圧の電位差が非常に大きくなる
電子銃構体の設計や、抵抗器の小形化によるパターン間
の電界強度及び温度負荷条件の厳しい設計においても、
抵抗器材料の不純物から発生するイオンマイグレーショ
ンを抑制し、抵抗値(分圧比)変化を防止することがで
きる管内用抵抗器を得ることができ、従ってこれら管内
用抵抗器を組込んだ電子銃構体、牽いては陰極線管の信
頼性を向上させることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る陰極線管を示す断面図。
【図2】同じく陰極線管を構成する電子銃構体を示す縦
断面図。
【図3】本発明に係る管内用抵抗器を示す平面図。
【図4】同じく管内用抵抗器の一部を断面にして示す断
面図。
【図5】従来のカラー陰極線管を示す断面図。
【図6】同じく陰極線管を構成する電子銃構体を示す縦
断面図。
【図7】従来の管内用抵抗器を示す平面図。
【図8】同じく管内用抵抗器の一部を断面にして示す断
面図。
【符号の説明】
11::フェースプレート 12:ファンネル 13:蛍光体スクリーン 18:ネック 20:電子銃 23:管内用抵抗器 28:絶縁基板 29:端子用電極 32:抵抗体 33:スルーホール K:カソード G1〜G8:グリッド電極

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックス系材料によって形成された
    方形の絶縁基板と、 この絶縁基板上に形成した複数の端子用電極と、 この端子用電極間を連結し、前記絶縁基板上に所定の抵
    抗値を得るように配設された抵抗体と、 この抵抗体並びに前記端子用電極の電位差発生個所間の
    前記絶縁基板に穿設された少なくとも1つ以上のスルー
    ホールとを具備することを特徴とする管内用抵抗器。
  2. 【請求項2】 前記スルーホールは、前記端子用電極及
    び抵抗体間に形成されていることを特徴とする請求項1
    記載の管内用抵抗器。
  3. 【請求項3】 前記スルーホールは、前記端子用電極間
    に形成されていることを特徴とする請求項1記載の管内
    用抵抗器。
  4. 【請求項4】 前記スルーホールは、前記抵抗体間に形
    成されていることを特徴とする請求項1記載の管内用抵
    抗器。
  5. 【請求項5】 電子ビームを形成し加速集束させるカソ
    ード及び複数のグリッド電極と、 これらグリッド電極に並設して配置されるセラミックス
    系材料によって形成された長方形状の絶縁基板と、 この絶縁基板上に形成され前記グリッド電極内の所定の
    電極に接続された複数の端子用電極と、 この端子用電極間を連結し前記絶縁基板上に所定の抵抗
    値を得るように配設された抵抗体と、 この抵抗体並びに前記端子用電極の電位差発生個所間の
    前記絶縁基板に穿設された少なくとも1つ以上のスルー
    ホールとを具備することを特徴とする電子銃構体。
  6. 【請求項6】 略矩形状のフェースパネルと、 このフェースパネルに連接する漏斗状のファンネルと、 前記フェースパネル内面に形成された蛍光体スクリーン
    と、 前記ファンネルのネック内に配置され電子ビームを形成
    及び前記蛍光体スクリーン上に集束させる複数のグリッ
    ド電極を備えた電子銃と、 この電子銃に並設して前記ネック内に配置されセラミッ
    クス系材料によって形成された長方形状の絶縁基板と、 この絶縁基板上に形成され前記グリッド電極内の所定の
    電極に接続された複数の端子用電極と、 この端子用電極間を連結し前記絶縁基板上に所定の抵抗
    値を得るように配設された抵抗体と、 この抵抗体並びに前記端子用電極の電位差発生個所間の
    前記絶縁基板に穿設された少なくとも1つ以上のスルー
    ホールとを具備することを特徴とする陰極線管。
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