JP2002064418A - プレゼンテーション装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体 - Google Patents

プレゼンテーション装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体

Info

Publication number
JP2002064418A
JP2002064418A JP2000252698A JP2000252698A JP2002064418A JP 2002064418 A JP2002064418 A JP 2002064418A JP 2000252698 A JP2000252698 A JP 2000252698A JP 2000252698 A JP2000252698 A JP 2000252698A JP 2002064418 A JP2002064418 A JP 2002064418A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
presentation
terminal
terminals
message
link
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000252698A
Other languages
English (en)
Inventor
Shin Mikuni
伸 三国
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2000252698A priority Critical patent/JP2002064418A/ja
Publication of JP2002064418A publication Critical patent/JP2002064418A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Small-Scale Networks (AREA)
  • Communication Control (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ネットワーク構成の手続きを簡略化して会議
等の参加者が持参した端末内の電子ドキュメントの共有
的閲覧もしくは他端末への配布を自在に行う。 【解決手段】 いずれか一方がプロジェクタ1(外部表
示装置)に接続可能な一のプレゼンテーション装置2
(端末)と二のプレゼンテーション装置3〜5(端末)
との間を無線を媒体にして接続可能に構成すると共に、
前記一の端末と二の端末の間で接続要求メッセージと接
続許可メッセージとを交換して前記一の端末と二の端末
の間のリンクを構成し、該リンクを介して前記一の端末
と二の端末の間でプレゼンテーションに必要な情報をや
り取りするように構成する。一の端末と二の端末の間で
所要のメッセージ交換を行うことにより、当該一の端末
と二の端末のリンクを自動的に構成でき、人為的な手続
きを踏むことなく、ネットワーク構成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プレゼンテーショ
ン装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体に関
し、詳しくは、会議やプレゼンテーション等の場におい
て使用することができ、任意の電子ドキュメントを参加
者全員で共有的に閲覧することにより、意志の疎通やプ
レゼンテーション効果の向上を図るプレゼンテーション
装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体に関す
る。
【0002】
【従来の技術】今日、会議やプレゼンテーション等の場
においては、いちいち資料等を印刷物で配布することな
く、当該資料を参加者全員で共有的に閲覧することが行
われており、そのための装置として、いわゆるプレゼン
テーション装置が使用されている。
【0003】図23は、従来のプレゼンテーション装置
の使用概念図であり、100はプロジェクタ、101は
スクリーン、102〜106はノート型のパーソナルコ
ンピュータ(以下「パソコン」と略す。)である。ま
た、107〜111はプレゼンテーション実行者及び参
加者(以下単に「参加者」という。)であり、パソコン
102〜106のそれぞれは、各参加者107〜111
の手元に置かれている。すなわち、パソコン102は参
加者107によって操作され、パソコン103は参加者
108によって操作され、パソコン104は参加者10
9によって操作され、パソコン105は参加者110に
よって操作され、パソコン106は参加者111によっ
て操作されるものである。
【0004】ここで、一台のパソコン(図では便宜的に
パソコン104)のRGB信号出力ポートは、ケーブル
112を介してプロジェクタ100に接続されており、
このパソコン104の付属ディスプレイ装置に表示され
た電子ドキュメントと同じ画面をプロジェクタ100か
らスクリーン101に投影できるようになっている。
【0005】したがって、パソコン104の操作者(参
加者109)は、手元のパソコン104を操作し、当該
パソコン104上で、たとえば、ワープロソフト、表計
算ソフト、データベースソフト、ブラウザソフト、又
は、プレゼンテーションソフトなどのアプリケーション
プログラムを実行しつつ、そのプログラムに対応したフ
ァイル形式で事前に準備された会議資料やプレゼンテー
ション資料などの電子ドキュメントを参加者全員に共有
的に閲覧させることにより、いちいち印刷物を配布する
ことなく、効率的に、会議ないしはプレゼンテーション
を進めることができる。
【0006】ところで、かかるプレゼンテーション等の
場においては、しばしば、閲覧に供した電子ドキュメン
トを一部又はすべての参加者に配布することが求められ
ることがある。あるいは、他の参加者のパソコンに収め
られた電子ドキュメントをスクリーン101に投影する
ことが求められることもある。このような場合、従来
は、以下の二つの対策が行われていた。
【0007】第一は、その場限りのネットワークを構築
するという対策である。図24(a)において、各パソ
コン102〜106はそれぞれネットワークケーブル1
13〜117を介してハブ118に接続されており、各
パソコン102〜106は、たとえば、ピアtoピア型
のネットワーク端末として簡易ネットワークを構成して
いる。
【0008】第二は、可搬型の記憶媒体(典型的にはフ
ロッピィディスク)を用いて、電子ドキュメントの複製
コピーを行うという対策である。図24(b)におい
て、各パソコン102〜106の間に描かれたフロッピ
ーディスク119は、このフロッピー(登録商標)ディ
スク119を用いて、一のパソコンから他のパソコンへ
の電子ドキュメントの複製コピーが可能であることを模
式的に表している。
【0009】上記の第一の対策において、たとえば、パ
ソコン102のハードディスクに格納された任意の電子
ドキュメントをスクリーン101に投影しようとする場
合、パソコン102のハードディスクに共有フォルダを
作成し、その共有フォルダに対象となる電子ドキュメン
トを移動すればよい。共有フォルダは簡易ネットワーク
上の他のパソコンからアクセスできるため、プロジェク
タ101に接続されたパソコン104から当該電子ドキ
ュメントを読み出し、スクリーン101に投影すること
ができる。
【0010】また、上記の第二の対策においては、フロ
ッピーディスク119をパソコン102に装着して当該
電子ドキュメントをフロッピーディスク119にコピー
し、そのフロッピーディスク119をプロジェクタ10
1に接続されたパソコン104に装着し直して、パソコ
ン104から当該電子ドキュメントを読み出すことによ
り、スクリーン101に投影することができる。
【0011】したがって、いずれの対策も、参加者全員
のパソコン102〜106に格納された電子ドキュメン
トをスクリーン101に投影することができ、あるい
は、配布することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
第一の対策にあっては、いちいちケーブル113〜11
7を用いてネットワークを構築しなければならず、ケー
ブル結線の手間はもちろんのこと、簡易ネットワークと
いえども各パソコンごとに所要のネットワーク設定が必
要であるから、きわめて面倒であるうえ、場合によって
は設定が上手くゆかずにネットワーク構築を断念せざる
を得ないこともあるという問題点がある。
【0013】また、第二の対策にあっては、第一の対策
のような問題点はないものの、フロッピィディスク11
9を媒体にした電子ドキュメントの複写コピーは、特に
参加人数が多い場合、コピーに相当の時間がかかるとい
う問題点があるし、一部の携帯型パソコンのようにフロ
ッピーディスクドライブが未装備のものがあること、ま
た、フロッピーディスク119の記憶容量は1.44M
B程度と少なく、大きなサイズの電子ドキュメントの複
写コピーはファイル分割ツールを用いる必要があるなど
の点で使い勝手が悪いという問題点がある。
【0014】したがって、本発明が解決しようとする課
題は、ネットワーク構成の手続きを簡略化して、会議等
の参加者が持参した端末内の電子ドキュメントの共有的
閲覧、もしくは他端末への配布を自在に行うことができ
るプレゼンテーション装置又はプレゼンテーション方法
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
いずれか一方が外部表示装置に接続可能な一の端末と二
の端末との間を無線を媒体にして接続可能に構成すると
共に、前記一の端末と二の端末の間で接続要求メッセー
ジと接続許可メッセージとを交換して前記一の端末と二
の端末の間のリンクを構成し、該リンクを介して前記一
の端末と二の端末の間でプレゼンテーションに必要な情
報をやり取りするように構成したことを特徴とする。請
求項2記載の発明は、いずれか1台が外部表示装置に接
続可能な3台以上の端末の間を無線を媒体にして接続可
能に構成すると共に、複数の端末の間で接続要求メッセ
ージと接続許可メッセージとを交換して前記複数の端末
の間のリンクを構成し、該リンクを介して前記複数の端
末の間でプレゼンテーションに必要な情報をやり取りす
るように構成し、且つ、さらに他の端末からの接続要求
メッセージを前記複数の端末の一つで受信すると、該一
つの端末から前記他の端末に対して接続許可メッセージ
を送信すると共に、該一つの端末からリンク中の各端末
に対して追加通達メッセージを送信し、各端末からの追
加了解メッセージに応答して前記他の端末を含むように
前記リンクを再構築するように構成したことを特徴とす
る。請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2い
ずれかに記載の発明において、前記各端末は、メッセー
ジの送信と受信のタイミングを乱数に基づいて設定する
ことを特徴とする。請求項4記載の発明は、請求項1ま
たは請求項2いずれかに記載の発明において、前記各端
末は、メッセージの送信と受信のタイミングを乱数に基
づいて設定するとともに、該乱数の基数を各端末固有の
情報に基づいて設定することを特徴とする。請求項5記
載の発明は、他の通信機器と動的に無線接続可能な通信
装置を用いたプレゼンテーション方法において、前記他
の通信機器と無線接続して該他の通信機器からプレゼン
テーションに必要な情報を取得するステップと、前記他
の通信機器から取得した情報に基づいて外部表示装置に
表示する情報を生成してプレゼンテーションを実行する
ステップと、を有することを特徴とする。請求項6記載
の発明は、通信機器と無線接続して該他の通信機器から
プレゼンテーションに必要な情報を取得するステップ
と、前記他の通信機器から取得した情報に基づいて外部
表示装置に表示する情報を生成してプレゼンテーション
を実行するステップと、を実現させるためのプログラム
を記録する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本実施の形態にお
けるプレゼンテーション装置の使用状態を示す概念図で
あり、1はプロジェクタ、2〜5はプレゼンテーション
装置である。一つのプレゼンテーション装置(以下便宜
的にプレゼンテーション装置2とする。)はケーブル1
2を介してプロジェクタ1に接続されており、且つ、こ
のプレゼンテーション装置2を含むすべてのプレゼンテ
ーション装置2〜5は後述の無線リンクによってワイア
レス接続されている。なお、無線リンク状態にあるそれ
ぞれのプレゼンテーション装置2〜5のことを単に「端
末」ということもある。ここで、プレゼンテーション装
置2〜5は、たとえば、ノート型等の携帯可能なパソコ
ンをベースにして構成されたものであってもよいが、本
実施の形態においては、特に限定しないものの、説明の
便宜上、ハンドヘルド型のパームトップパソコンをベー
スにして構成されたものとすることにする。
【0017】以下、プレゼンテーション装置2〜5のう
ちプロジェクタ1に接続されたもの(プレゼンテーショ
ン装置2)を“マスタ装置”と呼称し、その他のもの
(プレゼンテーション装置3〜5)を“スレーブ装置”
と呼称することとする。マスタ装置2は、それ自体でプ
ロジェクタ1等の外部表示装置と連携して会議やプレゼ
ンテーションなどを行うことができるものであるが、ス
レーブ装置3〜5は、それ自体では会議やプレゼンテー
ションなどを行うことができないものであって、マスタ
装置2と無線リンクを構成することにより、はじめて会
議やプレゼンテーションなどを行うことができるもので
ある。スレーブ装置3〜5は、パソコンに限定されず、
たとえば、ディジタルカメラやムービーカメラなどであ
ってもよい。
【0018】図2は、マスタ装置2及びスレーブ装置3
〜5の共通外観図であり、マスタ装置2及びスレーブ装
置3〜5は持ち運びに適した形状を有するケース6に、
タッチパネル7を備えた表示部(後述の液晶ディスプレ
イ29参照;図3)を設けるとともに、カーソルキー8
や各種操作キー9および電源スイッチ10ならびに無線
通信用のアンテナ11などを設けて構成されているほ
か、マスタ装置2については、これらに加えて、さら
に、ケーブル12を介してプロジェクタ1に接続するた
めのコネクタ13を備えている。なお、14はタッチパ
ネル7を操作するためのタッチペンである。
【0019】図3は、マスタ装置2及びスレーブ装置3
〜5の共通内部ブロック図であり、20は高周波部、2
1は変復調部、22は通信制御部、23はCPU(Cent
ralProcessing Unit)、24はプログラムメモリ、25
はデータメモリ、26はワークメモリ、27はキー操作
部、28は表示制御部、29は液晶ディスプレイ、30
はタッチパネル制御部、31は音声出力部、32はスピ
ーカ、33はバス、34は電源部、35はRGBインタ
ーフェースである。なお、RGBインターフェース35
は、特にマスター装置2に必須の要素である。
【0020】これら各部の機能は、概ね以下のとおりで
ある。 <高周波部20>高周波部20は、変復調部21で変調
された中間周波数の送信信号を高周波信号に増幅してア
ンテナ11から空中に送信したり、アンテナ11で受信
された高周波の受信信号を中間周波数に変換して変復調
部21に出力したりする。 <変復調部21>変復調部21は、通信制御部22から
の送信信号を所定の方式で変調したり、高周波部20か
らの受信信号を所定の方式で復調したりする。変復調の
方式は特に限定しない。
【0021】<通信制御部22>通信制御部22は、バ
ス33と変復調部21との間の信号インターフェースを
とるもので、変復調部21からの受信信号をバス33に
伝えたり、バス33からの送信信号を変復調部21に伝
えたりする。なお、通信制御部22はOSI(Open Sys
tem Interconnection:解放型システム間相互接続)参
照モデルにおける物理層、データリンク層およびトラン
スポート層に相当するものとみなすことができる。 <CPU23>CPU23は、所定の制御プログラムに
従って、マスター装置2及びスレーブ装置3〜5の全体
的な動作、すなわち、アプリケーションプログラムの実
行や他の装置との間のネットワーク構成等の制御を行う
ものである。制御プログラムの詳細については後述す
る。
【0022】<プログラムメモリ24>プログラムメモ
リ24は、上記制御プログラムを不揮発的(電源オフ後
も記憶情報を保持する)に記憶するもので、この制御プ
ログラムには、特に、ワープロソフト、表計算ソフト、
データベースソフト、ブラウザソフト、又は、プレゼン
テーションソフトなどのように会議やプレゼンテーショ
ン等の場において使用される可能性があるアプリケーシ
ョンプログラムや、他のプレゼンテーション装置との間
のネットワーク構成等を行うためのプログラムなどが含
まれる。 <データメモリ25>データメモリ25は、プレゼンテ
ーション装置2〜5の個体識別情報(以下「端末ID」
又は単に「ID」という。)等を記憶するもので、この
データメモリ25には、情報の書き換えが可能で、且
つ、電源オフ後もその情報を失うことがない記憶デバイ
ス(例えば、フラッシュメモリまたはバッテリバックア
ップされた揮発性記憶デバイス)が用いられる。
【0023】<ワークメモリ26>ワークメモリ26
は、CPU23で所定の制御プログラムを実行する際の
作業用記憶空間となるもので、読み書き速度の速い揮発
性記憶デバイス、例えば、DRAM(Dynamic Random A
ccess Memory)やSRAM(Static Random Access Mem
ory)が用いられる。 <キー操作部27>キー操作部27は、ケース6に設け
られたカーソルキー8や各種操作キー9などの操作に対
応したキー信号を発生し、このキー信号をバス33を介
してCPU23に出力する。
【0024】<表示制御部28>表示制御部28は、C
PU23からの表示信号を所定の表示フォーマットに変
換し、液晶ディスプレイ29に出力する。 <液晶ディスプレイ29>液晶ディスプレイ29は、表
示制御部28の制御を受けてCPU23からの表示信号
を表示する。なお、この液晶ディスプレイ29は、図2
において、タッチパネル7の下側に設けられており、液
晶ディスプレイ29の表示画面はタッチパネル7を透し
て視認されるようになっている。
【0025】<タッチパネル制御部30>タッチパネル
制御部30は、タッチパネル7のタッチ座標を取り込
み、座標信号に変換してCPU23に出力する。 <音声出力部31>音声出力21は、CPU23からの
音声信号を電力増幅してスピーカ32を駆動し、拡声出
力する。 <電源部34>電源部34は、プレゼンテーション装置
2〜5の各部に必要な電源を供給するもので、プレゼン
テーション装置2〜5の携帯性を考慮して一次電池また
は二次電池で構成されているが、商用電源を直流変換し
て必要な電源を供給するものであってもよいし、その併
用型であってもよい。 <RGBインターフェース35>RGBインターフェー
ス35は、既述のとおり、特にマスター装置2に必須の
要素である。RGBインターフェース35からは所定の
RGB信号、すなわち、液晶ディスプレイ29の画面表
示と同等の画像表示信号が出力される。このRGB信号
はケース6のコネクタ13に取り出されるようになって
おり、コネクタ13を、たとえば、プロジェクタ1に接
続することにより、液晶ディスプレイ29の画面表示と
同等の画像をスクリーンに投影することができるように
なっている。
【0026】次に、プレゼンテーション装置2〜5のC
PU23で実行される制御プログラムの詳細について説
明する。 <メインプログラム>図4は、前記制御プログラムに相
当するメインプログラムのフローチャートである。この
メインプログラムは、プレゼンテーション装置2〜5の
電源スイッチ10をオンにすると実行を開始する。プロ
グラムを開始すると、まず、プレゼンテーション装置2
〜5の各部を初期化し(ステップS1)、次いで、ユー
ザのキー操作やタッチパネル7の操作イベントの種別を
判定する(ステップS2)。操作イベントのひとつはア
プリケーション起動のイベントであり、このイベント発
生に応答してアプリケーションプログラムを実行する
(ステップS3)。他のイベントのひとつは端末IDの
登録等の設定等を行う環境設定イベントであり、このイ
ベント発生に応答して環境設定プログラムを実行する
(ステップS4)。これらのイベントは、例えば、液晶
ディスプレイ29に「アプリケーション起動」と「環境
設定」の二つの選択ボタンを表示しておき、これらいず
れか一方のボタンがタッチペン14または指等によって
タッチされたときに対応するイベントを発生するように
してもよい。
【0027】<アプリケーションプログラム>図5は、
図4のステップS3に対応するアプリケーションプログ
ラムのフローチャートである。このプログラムは、たと
えば、ワープロソフト、表計算ソフト、データベースソ
フト、ブラウザソフト、又は、プレゼンテーションソフ
ト等、若しくはこれらのソフトと同等の機能を有するも
のであって、特に、会議やプレゼンテーション等の場に
おいて、任意ファイル形式の電子ドキュメントを液晶デ
ィスプレイ29に表示し、又は、RGBインターフェー
ス35を介して外部装置(プロジェクタ1など)に表示
し得るプログラム若しくはプロセスであり、そのアプリ
ケーションプログラム処理(ステップS5)を、ユーザ
による終了操作まで(ステップS6の“YES”判定)
の間、繰り返すというものである。この点において、公
知のプレゼンテーション装置(たとえば、図23のパソ
コン104)と類似するが、そのアプリケーションプロ
グラム処理(ステップS5)の実行中に定期的に発生す
るタイマー割り込み等のイベントに応答して、所定の通
信処理(ステップS7)を実行する点で公知のプレゼン
テーション装置と相違する。なお、タイマー割り込み等
の定期的イベントは、アプリケーションプログラム処理
の実行中のみならず、アプリケーションプログラム処理
の実行開始直後に発生してもよい。
【0028】<通信処理プログラム>図6は、図5のス
テップS7に対応する通信処理プログラムのフローチャ
ートである。このプログラムは、他のプレゼンテーショ
ン装置との間で無線リンク中であるか否かを判定し(ス
テップS8)、リンク中でなければ、「初期リンク確立
処理」を実行(ステップS9)する一方、リンク中であ
れば、「通常通信処理」を実行(ステップS10)し
て、いずれの場合も各々の処理の完了とともに、図5の
アプリケーションプログラム処理(ステップS5)にリ
ターンするというものである。なお、リターン先のアド
レスは、例えば、通信処理プログラムがタイマー割り込
みで起動された場合、その割り込み発生時に退避されて
いたアプリケーションプログラム処理の実行時アドレス
である。
【0029】この通信処理プログラムによれば、他のプ
レゼンテーション装置との間で無線リンクが確立されて
いない場合は、図5のアプリケーションプログラム処理
(ステップS5)を実行している間、定期的に「初期リ
ンク確立処理」を実行(ステップS9)し、また、他の
プレゼンテーション装置との間で無線リンクが確立され
ている場合は、図5のアプリケーションプログラム処理
(ステップS5)を実行している間、定期的に「通常通
信処理」を実行(ステップS10)するという作用が得
られる。
【0030】<初期リンク確立処理プログラム>図7
は、図6のステップS9に対応する初期リンク確立処理
プログラムのフローチャートである。このプログラム
は、まず、通信制御部22を介して高周波部20および
変復調部21からの受信信号をモニタする(ステップS
9a)。以下、このモニタのことを“受信動作”とい
う。次いで、受信動作中に所定のキャリア信号(プレゼ
ンテーション装置2〜5の通信プロトコルで規定された
キャリア信号)を受信したか否かを判定し(ステップS
9b)、受信しなければ、自端末の周囲に未だネットワ
ークが構成されていないものと判断して、他の端末を探
索するための接続要求メッセージを送信(ステップS9
c)した後、図5の通信処理へリターンする。ここで、
接続要求メッセージの宛先はすべての端末宛てであり、
当該接続要求メッセージを含む通信パケットのことをブ
ロードキャストパケット(略称「BC」)ということに
する。
【0031】一方、ステップS9bでキャリアありを判
定すると、そのキャリア信号に含まれる通信パケットの
宛先IDを調べ、自端末宛ての通信パケットであるか、
またはBCであるかを判定する(ステップS9d)。そ
して、自端末宛でなく、しかもBCでもない場合は、そ
のまま図5の通信処理へリターンし、自端末宛またはB
Cである場合は、そのパケット種別を判定して(ステッ
プS9e)、パケット種別に応じた処理(ステップS9
fまたはステップS9g)を実行した後、図5の通信処
理へリターンする。
【0032】ここで、パケット種別が他端末からの「接
続要求」である場合は、パケット送信元の端末に対して
接続を許可する「許可送信」メッセージを出力する(ス
テップS9f)。また、パケット種別が他端末からの
「接続許可」である場合は、パケット送信元の端末との
間のリンク確立処理を実行し(ステップS9f)、「接
続要求」や「接続許可」以外のその他のパケット種別の
場合は、そのまま図5の通信処理へリターンする。
【0033】この初期リンク確立処理によれば、定期的
に受信動作を実行してキャリア信号の有無を判定し、キ
ャリア信号が受信された場合は、(A)自端末宛てまた
はBCパケットであって、且つ、当該通信パケットが
「接続要求」であれば、そのパケットの送信元端末に対
して「接続許可」メッセージを送信する、(B)自端末
宛てまたはBCパケットであって、且つ、当該通信パケ
ットが「接続許可」であれば、そのパケットの送信元端
末との間でリンク確立を行う、という作用が得られる。
【0034】<通信パケットの構造>図8は、通信パケ
ットの一例の概念構造図であり、この例では二種類のパ
ケットを示している。第1のパケット30は送信先ID
部30a、種別コード部30bおよび送信元ID部30
cから構成されており、第2のパケット31は送信先I
D部31a、種別コード部31b、送信元ID部31c
およびデータ部31dから構成されている。第1のパケ
ット30は端末間のコマンド通知に用いられ、第2のパ
ケット31は一の端末から他の端末へのデータ転送に用
いられる。第1および第2のパケット30、31の送信
先ID部30a、31aには上記宛先ID(BCの場合
はすべての端末を表すID;以下、BC用のIDを便宜
的に“X”とする)が格納され、種別コード部30b、
31bにはパケットの種別を示すコード情報が格納され
る。また、送信元ID部30c、31cには当該パケッ
トの送信元端末IDが格納され、データ部31dにはリ
ンク確立後に端末間でやり取りされる情報本体が格納さ
れる。
【0035】<初期リンク確立処理の実際>図9は、初
期リンク確立処理の一例を示すタイムランであり、ここ
では二つの端末(ID=AA1のプレゼンテーション装
置とID=AB2のプレゼンテーション装置;以下、I
Dで呼称する)間における初期リンク確立の例を示して
いる。今、AA1とAB2の電源スイッチ10がオンに
なっている状態で、例えば、AA1の初期リンク確立処
理プログラム(図7参照)がAB2より先に実行された
と仮定する。
【0036】AA1は、受信動作(ステップS9a)を
行ってキャリア信号が受信されないことを確認すると接
続要求を出力する(ステップS9c)。同様に、AB2
も受信動作(ステップS9a)を行い、この受信動作に
よってAA1からの接続要求パケット(BCパケット)
を含むキャリア信号を受信すると、AB2はパケット種
別を判定し(ステップS9e)、そして、当該パケット
はAA1からの接続要求パケットであるから、AB2
は、AA1に対して接続許可メッセージを含むパケット
を送信する。AA1は、再び受信動作(ステップS9
a)を行ってこの接続許可パケットを受信し、パケット
種別判定の後、AB2との間でリンクを確立する(ステ
ップS9g)。
【0037】図9において、AA1からAB2へ送信さ
れる“XccpAA1”は、接続要求メッセージのパケ
ットをコマンド列で表したものである。また、AB2か
らAA1へ送信される“AA1rcAB2”も、同様に
接続許可メッセージのパケットをコマンド列で表したも
のである。これらのパケット構造は、図8(a)に対応
する。すなわち、最初の大文字列(“X”または“AA
1”)は送信先ID部30aの格納情報であり、中間の
小文字列(“ccp”または“rc”)は種別コード部
30bの格納情報であり、最後の大文字列(“AA1”
または“AB2”)は送信元ID部30cの格納情報で
ある。なお、“XccpAA1”は、AA1からBC
(ID=X)で送信した接続要求(ccp)を意味し、
“AA1rcAB2”は、AB2からAA1宛てに送信
した接続許可(rc)を意味するが、本発明はこのコマ
ンド列に限定されない。要は、送信先と送信元の情報お
よび送信先端末に対する指令情報を持つパケット(また
は「フレーム」ともいう)形式のコマンド列であればよ
い。
【0038】<通常通信処理>図10および図11は、
図7のステップS10に対応する通常通信処理プログラ
ムのフローチャートである。このプログラムは、まず、
通信制御部22を介して高周波部20および変復調部2
1からの受信信号をモニタ(受信動作)する(ステップ
S10a)。次いで、受信動作中に所定のキャリア信号
(プレゼンテーション装置2〜5の通信プロトコルで規
定されたキャリア信号)を受信したか否かを判定し(ス
テップS10b)、受信しなければ、送信すべきメッセ
ージ(後述)の有無を判定して(ステップS10c)、
送信すべきメッセージがあればそれを送信(ステップS
10d)した後、図6の通信処理へリターンする。
【0039】一方、ステップS10bでキャリア信号を
受信すると、そのキャリア信号に含まれる通信パケット
の宛先IDを調べ、自端末宛ての通信パケットである
か、またはBCであるかを判定する(ステップS10
e)。そして、自端末宛でなく、しかもBCでもない場
合は、そのまま図6の通信処理へリターンし、自端末宛
またはBCである場合は、そのパケット種別を判定して
(ステップS10f)、パケット種別に応じた処理(ス
テップS10g〜ステップS10j)を実行した後、図
6の通信処理へリターンする。
【0040】ここで、パケット種別が他端末からの「接
続要求」である場合は、パケット送信元の端末(接続要
求端末)に対して接続を許可する旨を通知する「接続許
可」メッセージと、すでにリンクを形成中の端末に対し
て新たな端末をリンクに加える旨を通知する「追加通
達」メッセージとを送信メッセージ(上記のステップS
10d参照)にセット(ステップS10g)して、図6
の通信処理へリターンする。また、パケット種別が他端
末からの「追加通達」である場合は、追加通達メッセー
ジの送信元端末に対して通達を了解する旨を回答する
「追加了解」メッセージを送信メッセージ(上記のステ
ップS10d参照)にセット(ステップS10h)し
て、図6の通信処理へリターンする。また、パケット種
別が他端末からの「追加了解」である場合は、「接続要
求」を出した端末をネットワークに参加させるための追
加処理を正常に終了(ステップS10i)して、図6の
通信処理へリターンする。あるいは、その他のパケット
種別の場合は、そのパケット種別に対応した処理を実行
(ステップS10j)して、図6の通信処理へリターン
する。
【0041】この通常通信処理によれば、定期的に受信
動作を実行してキャリア信号の有無を判定し、キャリア
信号が受信されなかった場合には、接続要求端末に対す
る「接続許可」メッセージやリンク中の他の端末に対す
る「追加通達」メッセージまたは「追加通達」メッセー
ジを送信した端末に対する「追加了解」メッセージを送
信する一方、キャリア信号が受信された場合には、
(A)自端末宛てまたはBCパケットであって、且つ、
当該通信パケットが「接続要求」であれば、上記の「接
続許可」メッセージと「追加通達」メッセージを送信
し、(B)自端末宛てまたはBCパケットであって、且
つ、当該通信パケットが「追加通達」であれば、上記の
「追加了解」メッセージを送信し、(C)自端末宛てま
たはBCパケットであって、且つ、当該通信パケットが
「追加了解」であれば、追加処理を政治要に終了して、
「接続要求」を出した端末をネットワークに参加させ、
(D)自端末宛てまたはBCパケットであって、且つ、
当該通信パケットがその他の種別であれば、その種別に
対応した処理を実行する、という作用が得られる。
【0042】<通常通信処理の実際>図12は、通常通
信処理の一例を示すタイムランである。この例は、二つ
の端末(ID=AA1のプレゼンテーション装置とID
=AB2のプレゼンテーション装置;以下、IDで呼称
する)間でリンクが確立しているときに、他のひとつの
端末(ID=AC3のプレゼンテーション装置;以下、
IDで呼称する)からネットワークへの参加を要求され
た場合の様子を示している。すなわち、AC3はAA1
とAB2の間でリンクが確立しているときに接続要求
(“XccpAA3”)を送信し、この接続要求は、A
A1またはAB3のいずれか一方によって受信される。
例えば、AA1で受信されたとすると、AA1は、受信
動作(図10のステップS10a)を行ってキャリア信
号を受信し、パケット種別を判定する(図10のステッ
プS10b)。そして、当該パケットはAC3からの接
続要求パケットであるから、AA1は、AC3に対して
接続許可メッセージ(“AA3rcAA1”)を含むパ
ケットを送信し、AC3はこの接続許可パケットを受信
して、パケット種別判定の後、AA1との間でリンクを
確立する(図7のステップS9g)。
【0043】一方、AA1は、AC3に対して接続許可
メッセージ(“AA3rcAA1”)の送信する際に、
リンク中のAB2に対して追加通達メッセージ(“AB
2capAC3 AA1”)を送信し、AB2はこの追
加通達メッセージを受信して、その了解応答(追加了
解)メッセージをAA1に返送する。AA1は、この追
加了解を受信して、追加処理を正常に終了し、AC3を
ネットワークに組み入れる。
【0044】したがって、リンク中の端末(AA1、A
B2)のうち新たな端末(AC3)からの追加要求を受
け取った端末(AA1)は、当該端末(AC3)に対し
て接続許可メッセージを返すとともに、リンク中の他の
端末(AB2)に対して新たな端末(AC3)をネット
ワークに加える旨の「追加通知」メッセージを送信し、
その通知を受け取った他の端末(AB2)は「追加了
解」メッセージを返送するというパケットのやり取りを
行い、最終的に、リンク中の端末(AA1、AB2)に
よって構成済みのネットワークに、新たな端末(AC
3)を参加させることができる。
【0045】<まとめ>以上のとおりであるから、本実
施の形態によれば、一のプレゼンテーション装置(端末
A)と他のプレゼンテーション装置(端末B)との間で
接続要求メッセージと接続許可メッセージとを交換して
両端末A、B間の無線リンクを自律的に形成することが
でき、二つの端末A、B同士のリンク手続きを簡略化し
て、ネットワーク構成の容易化を図ることができる。
【0046】しかも、新たなプレゼンテーション装置
(端末C)からの接続要求があった場合は、リンク中の
いずれかのプレゼンテーション装置(例えば、端末A)
と当該新たな端末Cとの間で接続要求メッセージと接続
許可メッセージとを交換し、両端末A、C間に新たなリ
ンクを形成するとともに、リンク中の他の端末Bにその
旨を通知(追加通達)して当該他の端末Bからの了解
(追加了解)が得られた場合に、新たな端末Cをネット
ワークに加えることができ、一対多のネットワーク構成
も人手を要することなく容易に行うことができる。した
がって、ネットワークへの参加手続きを自動化して、使
い勝手の改善を図ることができる。
【0047】また、相手側端末のネットワークプロトコ
ルを知らなくてもよいので、ネットワーク参加に必要な
プロトコルをサポートしているか否かを人為的に判定す
る必要もなく、ネットワークの知識がないユーザであっ
ても容易に使いこなすことができる。また、一対多のネ
ットワーク構成もサポートするので、3台以上のプレゼ
ンテーション装置を同時にネットワークに参加させるこ
とができる。
【0048】したがって、以上のことにより、会議やプ
レゼンテーション等の場において、スクリーンに投影し
て閲覧に供した電子ドキュメントを、一部又はすべての
参加者に配布することが求められた場合、あるいは、他
の参加者のプレゼンテーション装置に収められた電子ド
キュメントをスクリーンに投影することが求められた場
合であっても、参加者全員のプレゼンテーション装置2
〜5を無線リンクで接続してワイアレスネットワークを
構成できるため、電子ドキュメントの共有、配布、閲覧
を自由に行うことができ、会議やプレゼンテーション等
の場における利便性の向上を図ることができる。
【0049】<送信動作と受信動作の競合回避について
>なお、上記の実施の形態では、一のプレゼンテーショ
ン装置から所要のメッセージを送信し、このメッセージ
を他のプレゼンテーション装置で受信するように構成さ
れており、メッセージの受信動作は、二つの処理(「初
期リンク確立処理」と「通常通信処理」)で行われるよ
うになっているが、これらの処理プログラム(図7およ
び図10参照)は各プレゼンテーション装置で同様に実
行されるために、もし受信動作の実行タイミング(図7
のステップS9aまたは図10のステップS10a)が
端末間で一致していると、一のプレゼンテーション装置
から送信されたメッセージを他のプレゼンテーション装
置で受信することができないという不都合を招くおそれ
があるから、何らかの対策が必要である。
【0050】そこで、本実施の形態では、受信動作の期
間を送信動作の期間よりも長くするとともに、送信動作
の開始タイミングを乱数等により各プレゼンテーション
装置ごとに異ならせるようにする。このようにすれば、
一のプレゼンテーション装置がメッセージを送信してい
るときに、他のプレゼンテーション装置を受信動作させ
ることができ、一のプレゼンテーション装置から送信さ
れたメッセージを各プレゼンテーション装置で支障なく
受信させることができる。なお、上記乱数の基数に、各
プレゼンテーション装置の固有情報(例えばID)を用
いるようにすると好ましい。乱数の偶然の一致を防止し
て、上記の作用効果(一のプレゼンテーション装置がメ
ッセージを送信しているときに他のプレゼンテーション
装置を受信動作にさせること)の確実性を高めることが
できるからである。
【0051】<競合回避の他の対策例>但し、上記のよ
うに工夫しても、プレゼンテーション装置の数が増える
につれて、送信動作と受信動作の競合の可能性が高ま
り、メッセージ交換の失敗が避けられなくなるおそれが
あるため、別の対策を講じておく必要がある。図13
は、その対策例であり、図10のステップ10eの改良
例である。
【0052】図13において、キャリア信号ありを判定
(ステップS10b)すると、図10のステップ10e
に代わるステップS11を実行する。このステップS1
1は、まず、受信パケットのエラーチェック(例えば、
CRCチェック)を行い(ステップS11a)、そのチ
ェック結果がOKであれば(ステップS11b)、次
に、受信パケットのフォーマットチェックを行い(ステ
ップS11c)、そして、その結果もOKであれば(ス
テップS11d)、受信パケットの宛先IDをチェック
し(ステップS11e)、自端末宛てであれば(ステッ
プS11f)、最後に、パケット受信記録を更新する
(ステップS11g)というものである。この改良され
たステップ(ステップS11)のポイントは、パケット
受信記録を更新する点にある。
【0053】図14は、パケット受信記録の概念図であ
り、このパケット受信記録はプレゼンテーション装置2
〜5のプログラムメモリ24にあらかじめ格納されたも
のである。図示のパケット受信記録32は、送信メッセ
ージ32a、期待値32b、再要求上限回数32cおよ
び上限回数到達時処理32dの四つのフィールドを備え
る複数のデータレコードからなり、送信メッセージ32
aをキーフィールドにして一つのレコードの期待値32
b、再要求上限回数32cおよび上限回数到達時処理3
2dの各フィールドデータを参照するようになってい
る。例えば、送信メッセージが「接続要求」の場合、他
の端末からの応答メッセージの期待値は「接続許可」で
あるから、もしその期待値に一致する応答が得られない
場合は「接続要求」をn回(再要求上限回数)繰り返
し、それでも期待値に一致する応答が得られない場合は
上限回数到達時処理で定められた異常時処理(例えば
「処理中断」)を実行する。または、送信メッセージが
「追加要求」の場合、他の端末からの応答メッセージの
期待値は「追加了解」であり、もしその期待値に一致す
る応答が得られない場合は「追加要求」をn回(再要求
上限回数)繰り返し、それでも期待値に一致する応答が
得られない場合は上限回数到達時処理で定められた異常
時処理(「追加中止」、「転送設定」および「転送通
知」)を実行する。または、送信メッセージが「接続確
認」の場合、他の端末からの応答メッセージの期待値は
「確認応答」であり、もしその期待値に一致する応答が
得られない場合は「接続確認」をn回(再要求上限回
数)繰り返し、それでも期待値に一致する応答が得られ
ない場合は上限回数到達時処理で定められた異常時処理
(「切断処理」および「切断報告」)を実行する。
【0054】したがって、この対策例によれば、万が
一、送信メッセージの伝達に失敗した場合でも、その繰
り返しの上限回数(n)に達したときに、あらかじめ定
められた所要の異常時処理等を行うことができ、長時間
にわたる不必要な送信メッセージの繰り返しループを回
避して、プレゼンテーション装置のフリーズ現象を防止
することができる。
【0055】すなわち、図15に示すように、例えば、
タイマー割り込みによって定期的にパケット受信記録3
2をチェックし、送信メッセージに対応する応答記録
(期待値)があるか否かを判定(ステップS12)し、
いずれの端末からも期待値に対応する応答がない場合は
再要求上限回数の到達を判定(ステップS13)し、上
限回数に達していた場合は上限回数到達時処理で定めら
れた所定の処理を実行することにより、送信メッセージ
の無用な再送回避と必要な異常時処理を行うことができ
るのである。
【0056】<プレゼンテーション装置による中継>な
お、上記実施の形態では、プレゼンテーション装置2〜
5の間を無線リンクで接続しているが、無線電波の到達
エリアは限られているから、例えば、図16に示すよう
に、一部のプレゼンテーション装置が異なるエリアに属
していることもあり得る。図において、今、一部がオー
バーラップした二つのエリア33、34を考える。そし
て、一のエリア33にID=AB2のプレゼンテーショ
ン装置、ID=AC3のプレゼンテーション装置および
ID=AA1のプレゼンテーション装置が属し、二のエ
リア34にID=AA1のプレゼンテーション装置とI
D=AD4のプレゼンテーション装置が属しているもの
とする。以下、各プレゼンテーション装置2〜5をID
で呼称することにすると、一のエリア33に所属するA
B2、AC3およびAA1は電波35〜37によって相
互通信が可能であり、また、二のエリア34に所属する
AA1およびAD4も電波38によって相互通信が可能
であるが、AB2とAD4の間およびAC3とAD4の
間の直接通信はできない。距離が離れているために有効
な受信電力で電波が届かないからである。ところで、図
示の例に着目すると、二つのエリア33、34のオーバ
ーラップ部分にAA1が位置しており、このAA1は、
AB2やAC3と直接通信できるとともに、AD4とも
直接通信することができる。したがって、このAA1を
中継端末として機能させることにより、AB2とAD4
の間およびAC3とAD4の間の間接的な通信を行うこ
とができる。
【0057】または、図17に示すようなケースもあり
得る。図において、上記と同様に、一部がオーバーラッ
プした二つのエリア39、40を考える。そして、一の
エリア39にAC3、AB2およびAA1が属し、二の
エリア40にAB2、AA1およびAD4が属している
ものとする。一のエリア39に所属するAB2、AC3
およびAA1は電波41〜43によって相互通信が可能
であり、また、二のエリア40に所属するAB2、AA
1およびAD4も電波43〜45によって相互通信が可
能であるが、AC3とAD4の間の直接通信はできな
い。しかし、二つのエリア39、40のオーバーラップ
部分にAB2とAA1が位置しているため、このAB2
とAA1のいずれか一方を中継端末として機能させるこ
とにより、AC3とAD4の間の間接的な通信を行うこ
とができる。AB2とAA1のどちらを中継端末とする
かは、受信動作のタイミングによって決めることができ
る。すなわち、AC3またはAD4からの接続要求を最
初に受信した方が自動的に中継端末となる。
【0058】<ネットワークを利用したプレゼンテーシ
ョンの実際>以上のとおり、本発明によれば、プレゼン
テーション装置2〜5の無線リンク構成を自動化できる
とともに、すでに形成中のリンクへの新たなプレゼンテ
ーション装置の加入も自動的に行うことができるから、
人為操作を必要とすることなく、いつでも直ちに複数の
プレゼンテーション装置によるネットワークを構築する
ことができる。したがって、会議やプレゼンテーション
等の場に参加者が持参した端末内の電子ドキュメントの
共有的閲覧、もしくは他端末への配布を自在に行うこと
ができるという格別のメリットが得られる。
【0059】次に、マスタ装置2とスレーブ装置3〜5
の連係動作について説明する。上述のように、複数のプ
レゼンテーション装置2〜5で無線リンクによるネット
ワークを構成した場合、一のプレゼンテーション装置
(マスタ装置2)から、他のプレゼンテーション装置
(スレーブ装置3〜5)に格納されている電子ドキュメ
ントの利用が可能になる。しかし、この“利用”は、単
に電子ドキュメントを共有できることを意味するもので
あって、利用に際しては、たとえば、マスタ装置2から
のアクセスが不可欠であるから、使い勝手の点で通常の
ネットワーク共有の技術と同等レベルである。
【0060】図18は、上記連係動作を考慮した、マス
タ装置2のソフトウェア概念図である。この図におい
て、2aは表示ドライバ、2bはプロセス管理ソフトウ
ェア、2cはプレゼンテーションソフトウェア、2dは
携帯機器データリンクドライバ、2eは携帯機器データ
表示ソフトウェアである。なお、これらのドライバ及び
ソフトウェアは、マスタ装置2のプログラムメモリ24
(図3参照)にあらかじめ格納されたものである。
【0061】ここで、表示ドライバ2aは外部の表示装
置に出力するRGB信号を生成するものであり、このR
GB信号はマスタ装置2のRGBインターフェース35
を介してケース6のコネクタ13に取り出され、ケーブ
ル12を通して、たとえば、プロジェクタ1に出力され
る。プロセス管理ソフトウェア2bは一般にオペレーテ
ィングシステムの一部をなすもので、マスタ装置2で実
行される様々なプロセス管理機能を提供する。プレゼン
テーションソフトウェア2cは実行時にプロセス管理ソ
フトウェアの管理下で所要のプレゼンテーション機能を
提供するもので、当該プレゼンテーション機能には、会
議やプレゼンテーション等の場で用いられる電子ドキュ
メントの作成、編集、表示などが含まれる。
【0062】なお、プレゼンテーションソフトウェア2
cとしては、プレゼンテーション専用に設計されたアプ
リケーションプログラムはもちろんのこと、ワープロソ
フト、表計算ソフト、データベースソフト又はブラウザ
ソフトなど会議やプレゼンテーションに利用可能なその
他のアプリケーションプログラムであってもよい。
【0063】携帯機器データリンクドライバ2dは、ス
レーブ装置3〜5(図では便宜的に「携帯機器」と称し
ている。)との間で無線リンクを構築するための機能を
提供するものであり、前述の「通信処理」(図5のステ
ップS7)に相当するものである。携帯機器データ表示
ソフトウェア2eは無線リンクが確立されたスレーブ装
置3〜5のいずれかからの要求に応答して、そのスレー
ブ装置から送信された電子ドキュメントを取り込み、プ
ロセス管理ソフトウェア2b及び表示ドライバ2aを介
して、外部の表示装置(たとえば、プロジェクタ1)に
出力し、表示させる機能を提供するものである。
【0064】すなわち、図18(a)は、マスタ装置2
のみを用いたプレゼンテーション実行時の状態を模式的
に表しており、この状態では、プロセス管理ソフトウェ
ア2bの調停によって、プレゼンテーションソフトウェ
ア2cと表示ドライバ2aが有機的に結合し、マスタ装
置2の内部に格納された電子ドキュメントが外部の表示
装置(たとえば、プロジェクタ1)に表示され、参加者
全員の閲覧に供される。一方、図18(b)にあって
は、携帯機器データリンクドライバ2dが任意のスレー
ブ装置から要求を受けている状態を模式的に表してお
り、この状態では、プロセス管理ソフトウェア2bが携
帯機器データ表示ソフトウェア2eと表示ドライバ2a
とを有機的に結合し、当該スレーブ装置の内部に格納さ
れた電子ドキュメントが外部の表示装置(たとえば、プ
ロジェクタ1)に表示され、参加者全員の閲覧に供され
る。
【0065】図19は、上記連係動作のフローチャート
である。なお、以下ではマルチタスクを例にして説明す
るがこれに限定されない。図19において、マスタ装置
2のプロセス管理ソフトウェア2bは、まず、タスク#
0とタスク#1の二つのタスクを起動する(ステップS
21及びステップS26)。タスク#0は携帯機器デー
タリンクドライバ2dの起動(ステップS22)とプレ
ゼンテーションソフトウェア2cの起動(ステップS2
3)を行うためのタスクであり、プロセス管理ソフトウ
ェア2bは、プレゼンテーションソフトウェア2cの正
常起動確認後、プレゼンテーションを実行(ステップS
25)するためのタスク#2を起動する(ステップS2
4)。
【0066】一方、タスク#1は携帯機器データリンク
ドライバ2dの起動及び当該ドライバを用いた他の携帯
機器との間の無線リンク構築を行うためのタスクであ
り、このタスク#1では、まず、携帯機器からのコマン
ド送信をチェックし(ステップS27)、コマンド送信
ありであれば(ステップS28の“Yes”判定)、そ
のコマンド種別が割り込み要求であるか否かを判定する
(ステップS29)。そして、割り込み要求であれば
(ステップS29の“Yes”判定)、携帯機器データ
表示ソフトウェア2eを起動(ステップS30)すると
ともに、携帯機器からのデータを取り込んで表示する
(ステップS33)ためのタスク#3を起動(ステップ
S32)した後、画面表示を携帯機器データ表示ソフト
ウェア2eに切り替える(ステップS31)。
【0067】一方、割り込み要求でなければ(ステップ
S29の“No”判定)、コマンド種別が終了要求であ
るか否かを判定し(ステップS34)、終了要求であれ
ば、再び、携帯機器からのコマンド送信チェックしステ
ップ(ステップS27)に復帰し、終了要求でなければ
画面表示をプレゼンテーションソフトウェア2cに切り
替え(ステップS35)、携帯機器データ表示ソフトウ
ェア2eに対して終了命令を発するとともに、タスク#
3をターミネーションする(ステップS36)。
【0068】このように、図19のフローチャートによ
れば、タスク#1により、定期的に携帯機器からのコマ
ンド送信をチェックし、携帯機器から割り込み要求があ
った場合に、携帯機器データ表示ソフトウェア2eを起
動するとともに、その携帯機器からのデータを表示する
ためのタスク#3を起動して、プレゼンテーションソフ
トウェア2cの代わりに携帯機器データ表示ソフトウェ
ア2eを用い、携帯機器からのデータを表示させるの
で、特別面倒な操作を要することなく、マスタ装置2と
スレーブ装置3〜5とを連携運用させることができる
【0069】したがって、会議やプレゼンテーション等
の場において、プロジェクタ1等の外部表示装置に非接
続の携帯機器(スレーブ装置3〜5)に格納されたデー
タを、当該外部表示装置に接続されたパソコン等(マス
タ装置2)に容易に転送することができ、その転送デー
タを当該外部表示装置に表示させることができる。
【0070】図20は、マスタ装置2に格納されたデー
タをスレーブ装置3〜5に転送するための機能を備えた
マスタ装置2のソフトウェア概念図である。この図にお
いて、プレゼンテーションソフトウェア2cは、ローカ
ルデータ表示プログラム2c_1、携帯機器データ表示
プログラム2c_2及びローカルデータ転送プログラム
2c_3を有している。
【0071】このような構成を有するプレゼンテーショ
ンソフトウェア2cは、ローカルディスク2fに格納さ
れた任意の電子ドキュメントを、表示ドライバ2aを介
して外部の表示装置(プロジェクタ1等)に出力して表
示させる通常処理を実行するほか、携帯機器データリン
クドライバ2dを介して、任意の携帯機器(スレーブ装
置3〜5の一つ)からデータ表示要求を受け取った場合
は、携帯機器データ表示プログラム2c_2を起動し、
当該携帯機器から送信される表示データを、表示ドライ
バ2aを介して外部の表示装置(プロジェクタ1等)に
出力して表示させる第一の処理を実行し、また、携帯機
器データリンクドライバ2dを介して、任意の携帯機器
(スレーブ装置3〜5の一つ)からデータ転送要求を受
け取った場合は、ローカルデータ転送プログラム2c_
3を起動し、上記通常処理で外部表示装置に表示中のロ
ーカルデータをローカルディスク2fから読み出し、そ
のローカルデータを携帯機器リンクドライバ2dを介し
て、要求元の携帯機器に転送する第二の処理を実行す
る。
【0072】したがって、この構成によれば、会議やプ
レゼンテーション等の場において、プロジェクタ1等の
外部表示装置に非接続の携帯機器(スレーブ装置3〜
5)に格納されたデータを、当該外部表示装置に接続さ
れたパソコン等(マスタ装置2)に容易に転送し、その
転送データを当該外部表示装置に表示させることができ
るとともに、さらに、マスタ装置2に格納されていたロ
ーカルデータを、任意の携帯機器に転送することもで
き、ローカルデータの配布を容易に行うことができると
いうメリットが得られる。
【0073】図21は、上記図20の構成に対応した連
係動作のフローチャートである。なお、以下でもマルチ
タスクを例にして説明するがこれに限定されない。図2
1において、マスタ装置2のプロセス管理ソフトウェア
2bは、まず、タスク#0とタスク#1の二つのタスク
を起動する(ステップS41及びステップS43)。タ
スク#0は携帯機器データリンクドライバ2dの起動
(ステップS42)とプレゼンテーションソフトウェア
2cの起動(ステップS49)を行うためのタスクであ
り、プロセス管理ソフトウェア2bは、プレゼンテーシ
ョンソフトウェア2cの正常起動確認後、プレゼンテー
ションを実行するためのタスク#2を起動する(ステッ
プS50)。
【0074】このタスク2では、まず、ローカルデータ
読み込み表示を行うとともに(ステップS51)、PC
キーボード(図3のキー操作部27参照)からのローカ
ルキーや次ページキーの指示チェックを行う(ステップ
S52)。そして、指示ありであれば(ステップS53
の“Yes”判定)、受信バッファ2f_1を調べて携
帯機器データ転送指示があるか否かをチェックし(ステ
ップS54及びステップS55)、ありであれば、現在
読み込まれているデータ(ローカルデータ)を送信バッ
ファ2f_2にセット(ステップS56)した後、再
び、ローカルキーや次ページキーの指示チェック(ステ
ップS52)以降を繰り返す。
【0075】一方、タスク#1は携帯機器データリンク
ドライバ2dの起動及び当該ドライバを用いた他の携帯
機器との間の無線リンク構築を行うためのタスクであ
り、このタスク#1では、まず、携帯機器(スレーブ装
置3〜5)からの受信パケットであるか否かを判定し
(ステップS44)、受信データであれば、当該パケッ
トを受信バッファ2f_1に格納する等の受信データ処
理を実行し(ステップS46)、受信データでなけれ
ば、送信バッファ2f_2にセットされているデータ
(ローカルデータ)を読み込む送信データ処理を実行す
る(ステップS45)とともに、送信データがある場合
は、そのデータを要求元の携帯機器(スレーブ装置3〜
5)に送信する(ステップS47及びステップS4
8)、
【0076】このように、図21のフローチャートによ
れば、タスク#1により、定期的に携帯機器からのパケ
ットをチェックし、受信パケットであれば、そのパケッ
トを受信バッファ2f_1にセットするとともに、その
受信パケットが携帯機器データ転送指示である場合は、
ローカルデータを送信バッファ2f_2にセットして、
要求元の携帯機器(スレーブ装置3〜5の一つ)に送信
することができる。したがって、マスタ装置2に格納さ
れていたローカルデータを、任意の携帯機器に転送する
ことができ、ローカルデータの配布を容易に行うことが
できる。
【0077】なお、以上の説明では、スレーブ装置3〜
5から任意の電子ドキュメントをマスタ装置2に転送
し、その電子ドキュメントをマスタ装置2で再生して外
部の表示装置(プロジェクタ1等)に表示させている
が、そのためには、当該電子ドキュメントのファイル形
式に対応したデータ表示ソフト(上述の例示では携帯機
器データ表示ソフトウェア2e)があらかじめマスタ装
置2にインストールされていなければならないという条
件がある。
【0078】しかし、電子ドキュメントのファイル形式
は種々雑多であり、これらのファイル形式に対応するす
べてのデータ表示ソフトをあらかじめマスタ装置2にイ
ンストールしておくことは現実的でない。マスタ装置2
のディスク容量に限りがある上、今後も新しいファイル
形式の電子ドキュメントが出現する可能性があるからで
ある。
【0079】このような点を考慮すると、望ましくは、
スレーブ装置3〜5からマスタ装置2に電子ドキュメン
トを転送する際に、その電子ドキュメントに対応したデ
ータ表示ソフトも一緒にマスタ装置2に転送することが
好ましい。たとえば、図22は、前記図19を一部改良
したフローチャートであるが、このフローチャートで
は、一点鎖線で囲まれた新たなステップ(ステップs6
0)が追加されている。この追加ステップは、携帯機器
からの割り込み要求時に、データ表示ソフトも一緒に受
信するというものである。マスタ装置2は、このデータ
表示ソフトを使用して、携帯機器からのデータを再生
し、外部表示装置に出力して表示する。したがって、マ
スタ装置2は、あらかじめ多種多様なデータ表示ソフト
をインストールしておく必要がなく、ディスク容量の節
減及び多様なファイル形式の電子ドキュメントにも柔軟
に対応できるという格別なメリットが得られる。
【0080】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、一の端末
と二の端末の間で所要のメッセージ交換を行うことによ
り、当該一の端末と二の端末のリンクを自動的に構成で
きる。したがって、人為的な手続きを踏むことなく、一
対一のネットワークを構成することができ、一の端末と
二の端末との間で自在にプレゼンテーションに必要な情
報のやり取りを行うことができる。請求項2記載の発明
によれば、リンク中の端末のうちの一つと新たな端末と
の間で所要のメッセージ交換を行うことにより、当該一
つの端末と新たな端末のリンクを自動的に構成でき、し
かも、リンク中の他の端末からの追加了解メッセージを
受信して、当該新たな端末を含むネットワークを構成で
きる。したがって、人為的な手続きを踏むことなく、一
対多のネットワークを構成することができ、より多くの
端末の間でプレゼンテーションに必要な情報のやり取り
を行うことができる。請求項3記載の発明によれば、各
端末の送信タイミングと受信タイミングがランダムに設
定されるため、各端末間の送信タイミングまたは受信タ
イミングの競合を回避して、端末間のデータ転送を良好
に行うことができる。請求項4記載の発明によれば、各
端末の送信タイミングと受信タイミングのランダム性が
より向上し、各端末間の送信タイミングまたは受信タイ
ミングの競合をさらに確実に回避できる。請求項5記載
の発明によれば、無線接続された他の通信端末からプレ
ゼンテーションに必要な情報を取得し、その情報に基づ
いて外部表示装置に表示する情報を生成してプレゼンテ
ーションを実行することができる。請求項6記載の発明
によれば、マイクロコンピュータを含むハードウェア資
産と該プログラムとの有機的結合により、他の通信機器
と無線接続して該他の通信機器からプレゼンテーション
に必要な情報を取得する機能と、この取得した情報に基
づいて外部表示装置に表示する情報を生成してプレゼン
テーションを実行する機能とを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態におけるプレゼンテーション装置
の使用状態を示す概念図である。
【図2】プレゼンテーション装置の外観図である。
【図3】プレゼンテーション装置の内部ブロック図であ
る。
【図4】メインプログラムのフローチャートである。
【図5】アプリケーションプログラムのフローチャート
である。
【図6】通信処理プログラムのフローチャートである。
【図7】初期リンク確立処理プログラムのフローチャー
である。
【図8】通信パケットの概念構造図である。
【図9】初期リンク確立処理の一例を示すタイムランで
ある。
【図10】通常通信処理プログラムのフローチャート
(1/2)である。
【図11】通常通信処理プログラムのフローチャート
(2/2)である。
【図12】通常通信処理の一例を示すタイムランであ
る。
【図13】競合回避の他の対策例を示す図である。
【図14】パケット受信記録の概念図である。
【図15】パケット受信記録を利用したタイマー割り込
み処理を示す図である。
【図16】一部のプレゼンテーション装置が異なるエリ
アに属している場合のエリア図(その1)である。
【図17】一部のプレゼンテーション装置が異なるエリ
アに属している場合のエリア図(その2)である。
【図18】スレーブ装置3〜5との連係動作を考慮した
マスタ装置2のソフトウェア概念図である。
【図19】連係動作のフローチャートである。
【図20】マスタ装置2に格納されたデータをスレーブ
装置3〜5に転送するための機能を備えたマスタ装置2
のソフトウェア概念図である。
【図21】図20の構成に対応した連係動作のフローチ
ャートである。
【図22】図19を一部改良したフローチャートであ
る。
【図23】従来のプレゼンテーション装置の使用概念図
である。
【図24】従来のデータ転送概念図である。
【符号の説明】
1 プロジェクタ(外部表示装置) 2〜5 プレゼンテーション装置(端末) 20 高周波部 21 変復調部 22 通信制御部 23 CPU 24 プログラムメモリ 25 データメモリ 26 ワークメモリ 27 キー操作部 28 表示制御部 29 液晶ディスプレイ 30 タッチパネル制御部 31 音声出力部 32 スピーカ 33 バス 34 電源部 35 rgbインターフェース

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 いずれか一方が外部表示装置に接続可能
    な一の端末と二の端末との間を無線を媒体にして接続可
    能に構成すると共に、 前記一の端末と二の端末の間で接続要求メッセージと接
    続許可メッセージとを交換して前記一の端末と二の端末
    の間のリンクを構成し、 該リンクを介して前記一の端末と二の端末の間でプレゼ
    ンテーションに必要な情報をやり取りするように構成し
    たことを特徴とするプレゼンテーション装置。
  2. 【請求項2】 いずれか1台が外部表示装置に接続可能
    な3台以上の端末の間を無線を媒体にして接続可能に構
    成すると共に、 複数の端末の間で接続要求メッセージと接続許可メッセ
    ージとを交換して前記複数の端末の間のリンクを構成
    し、 該リンクを介して前記複数の端末の間でプレゼンテーシ
    ョンに必要な情報をやり取りするように構成し、 且つ、さらに他の端末からの接続要求メッセージを前記
    複数の端末の一つで受信すると、 該一つの端末から前記他の端末に対して接続許可メッセ
    ージを送信すると共に、 該一つの端末からリンク中の各端末に対して追加通達メ
    ッセージを送信し、 各端末からの追加了解メッセージに応答して前記他の端
    末を含むように前記リンクを再構築するように構成した
    ことを特徴とするプレゼンテーション装置。
  3. 【請求項3】 前記各端末は、メッセージの送信と受信
    のタイミングを乱数に基づいて設定することを特徴とす
    る請求項1または請求項2いずれかに記載のプレゼンテ
    ーション装置。
  4. 【請求項4】 前記各端末は、メッセージの送信と受信
    のタイミングを乱数に基づいて設定するとともに、該乱
    数の基数を各端末固有の情報に基づいて設定することを
    特徴とする請求項1または請求項2いずれかに記載のプ
    レゼンテーション装置。
  5. 【請求項5】 他の通信機器と動的に無線接続可能な通
    信装置を用いたプレゼンテーション方法において、 前記他の通信機器と無線接続して該他の通信機器からプ
    レゼンテーションに必要な情報を取得するステップと、 前記他の通信機器から取得した情報に基づいて外部表示
    装置に表示する情報を生成してプレゼンテーションを実
    行するステップと、 を有することを特徴とするプレゼンテーション方法。
  6. 【請求項6】 通信機器と無線接続して該他の通信機器
    からプレゼンテーションに必要な情報を取得するステッ
    プと、 前記他の通信機器から取得した情報に基づいて外部表示
    装置に表示する情報を生成してプレゼンテーションを実
    行するステップと、 を実行させるためのプログラムを記録した情報記録媒
    体。
JP2000252698A 2000-08-23 2000-08-23 プレゼンテーション装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体 Pending JP2002064418A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000252698A JP2002064418A (ja) 2000-08-23 2000-08-23 プレゼンテーション装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000252698A JP2002064418A (ja) 2000-08-23 2000-08-23 プレゼンテーション装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002064418A true JP2002064418A (ja) 2002-02-28

Family

ID=18741898

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000252698A Pending JP2002064418A (ja) 2000-08-23 2000-08-23 プレゼンテーション装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002064418A (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003110555A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Sony Corp ネットワーク情報処理システム及び情報処理方法
JP2005129029A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Microsoft Corp 一対多のデータ投影のシステムおよび方法
KR100703405B1 (ko) * 2005-09-09 2007-04-03 삼성전자주식회사 휴대단말기를 통한 프리젠테이션 수행 방법
JP2008052136A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Necディスプレイソリューションズ株式会社 プレゼンテーションシステム、情報処理端末およびプログラム
JP2009061271A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Carl Zeiss Surgical Gmbh 無線電気作動装置を医療機器に接続する方法
WO2009093687A3 (ja) * 2008-01-24 2009-10-29 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 無線制御装置および無線送信タイミング決定方法
JP2010271431A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Casio Computer Co Ltd 表示システム及び表示装置
JP2013080486A (ja) * 2012-11-26 2013-05-02 Funai Electric Co Ltd 通信方法、マスター表示装置、スレーブ表示装置、及びそれらを備えた通信システム
KR101537598B1 (ko) * 2008-10-20 2015-07-20 엘지전자 주식회사 영상 프로젝터를 구비한 휴대 단말기 및 그 제어 방법
JP5903533B1 (ja) * 2013-03-11 2016-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. マルチユーザー無線ドッキング
CN109040008A (zh) * 2017-06-08 2018-12-18 佳能株式会社 信息处理装置和设置装置、及其控制方法和存储介质

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003110555A (ja) * 2001-09-28 2003-04-11 Sony Corp ネットワーク情報処理システム及び情報処理方法
JP2005129029A (ja) * 2003-10-23 2005-05-19 Microsoft Corp 一対多のデータ投影のシステムおよび方法
US8260857B2 (en) 2003-10-23 2012-09-04 Microsoft Corporation One to many data projection system and method
KR100703405B1 (ko) * 2005-09-09 2007-04-03 삼성전자주식회사 휴대단말기를 통한 프리젠테이션 수행 방법
JP2008052136A (ja) * 2006-08-25 2008-03-06 Necディスプレイソリューションズ株式会社 プレゼンテーションシステム、情報処理端末およびプログラム
JP2009061271A (ja) * 2007-09-04 2009-03-26 Carl Zeiss Surgical Gmbh 無線電気作動装置を医療機器に接続する方法
US8994509B2 (en) 2007-09-04 2015-03-31 Carl Zeiss Meditec Ag Method for connecting wireless electric actuating devices to a medical appliance
US8565172B2 (en) 2008-01-24 2013-10-22 Ntt Docomo, Inc. Radio control apparatus and radio transmission timing determination method
WO2009093687A3 (ja) * 2008-01-24 2009-10-29 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 無線制御装置および無線送信タイミング決定方法
JP5200035B2 (ja) * 2008-01-24 2013-05-15 株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ 無線制御装置および無線送信タイミング決定方法
KR101537598B1 (ko) * 2008-10-20 2015-07-20 엘지전자 주식회사 영상 프로젝터를 구비한 휴대 단말기 및 그 제어 방법
JP2010271431A (ja) * 2009-05-20 2010-12-02 Casio Computer Co Ltd 表示システム及び表示装置
JP2013080486A (ja) * 2012-11-26 2013-05-02 Funai Electric Co Ltd 通信方法、マスター表示装置、スレーブ表示装置、及びそれらを備えた通信システム
JP5903533B1 (ja) * 2013-03-11 2016-04-13 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. マルチユーザー無線ドッキング
CN109040008A (zh) * 2017-06-08 2018-12-18 佳能株式会社 信息处理装置和设置装置、及其控制方法和存储介质
JP2018207405A (ja) * 2017-06-08 2018-12-27 キヤノン株式会社 情報処理装置、設定装置、情報処理装置の制御方法、設定装置の制御方法、及び、プログラム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5100854B2 (ja) 通信装置、及び通信方法
US7486946B2 (en) Electronic apparatus and wireless communication control method
WO2013178110A1 (zh) 实现复杂软件服务的方法、客户端及云服务器
JP2002064418A (ja) プレゼンテーション装置、プレゼンテーション方法及び情報記録媒体
US20030217186A1 (en) Apparatus for and method of seamless wireless multimedia download path to peer networked appliances
US20150358428A1 (en) Information processing system, information processing method, information processing apparatus, and control methods and control programs thereof
CN1322421C (zh) 代理系统、计算机网络以及用于把代理系统从主计算机装载到计算机网络的客户计算机上的方法
US20080033962A1 (en) Proxy service providing apparatus, control method, and network system
JP4958611B2 (ja) 通信装置、ネットワークシステム、通信方法、及びプログラム
JP7311999B2 (ja) 情報処理装置、通信装置、制御方法、及びプログラム
JPWO2008047919A1 (ja) 携帯端末、サーバ及びネットワークを利用した携帯端末の機能の実現方法
JP2004280636A (ja) ユーザインターフェース非装備の通信接続型情報処理装置を含む情報処理システムおよびその制御方法
JP2003177981A (ja) 動作環境設定支援装置及びプログラム
WO2021057351A1 (zh) 在glibc环境下控制安卓蓝牙的装置、方法及终端设备
JPH11143567A (ja) ネットワークシステムの情報保護方法及びそれに用いられる情報処理装置
JP3088683B2 (ja) データ通信システム
JP2004151888A (ja) 端末装置の制御方法
JP2002041378A (ja) 遠隔制御方法及び遠隔制御システム
JP2004200807A (ja) 無線通信の制御方法
JPH03267835A (ja) ローカルエリアネットワーク制御方式
JP2003015925A (ja) 情報端末管理装置及びプログラム
JP3001425B2 (ja) 携帯通信システム、携帯通信装置および携帯通信方法
EP4333315A1 (en) File transmission method and apparatus, and electronic device and storage medium
JP2003150462A (ja) 情報遠隔設定通信システム及び情報処理方法
JP2812274B2 (ja) 疎結合多重計算機システムにおけるトランザクション負荷分散システム