JP2001229832A - 陰極線管処理装置および陰極線管の製造方法 - Google Patents

陰極線管処理装置および陰極線管の製造方法

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JP2001229832A
JP2001229832A JP2000043595A JP2000043595A JP2001229832A JP 2001229832 A JP2001229832 A JP 2001229832A JP 2000043595 A JP2000043595 A JP 2000043595A JP 2000043595 A JP2000043595 A JP 2000043595A JP 2001229832 A JP2001229832 A JP 2001229832A
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cathode
ray tube
cathode ray
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Kazuhiko Mizokoshi
和彦 溝越
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Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子ビーム偏向手段を用いずにラスターエージ
ング処理を行って、陰極線管のエミッション特性を安定
化し、耐圧特性を向上させることができる陰極線管処理
装置および陰極線管の製造方法を提供する。 【解決手段】陰極線管を構成する部材を組み立てた後、
カソードから出射する電子ビームがデフォーカスした状
態で蛍光面7を照射する第1の条件と、カソードから放
出された電子ビームが蛍光面に到達しない第2の条件
と、カソードと第1グリッドとの間が放電する第3の条
件で、陰極線管に複数の電源EH 、EK 、Ec1、Ec2
c3、Eb からそれぞれ異なる電圧を印加する工程を有
する陰極線管の製造方法、およびそれに用いられる陰極
線管処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラスターエージン
グ処理を行うことができる陰極線管処理装置およびラス
ターエージング処理工程を含む陰極線管の製造方法に関
し、特に、電子ビーム偏向手段である偏向ヨークを用い
ずにラスターエージング処理を行って、陰極線管のエミ
ッション特性を安定化させることができる陰極線管処理
装置および陰極線管の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】陰極線管の製造においては、陰極線管を
構成する各部材を組み立てた後、カソードおよび表示面
の蛍光体被膜(蛍光面)に各種の安定化処理が行われ
る。通常、これらの安定化処理が施された陰極線管が製
品として出荷される。安定化処理としてはエージング処
理、ノッキング処理およびラスターエージング処理が挙
げられる。
【0003】エージング処理はタングステン等からなる
カソードのヒーターを加熱した状態で、電子銃の各電極
のうちカソード近傍の電極(通常、第1グリッドおよび
第2グリッド)とカソードとの間に所定の電圧を印加し
て、カソードのオキサイド膜から電子ビームを放出さ
せ、カソードを活性化する処理である。
【0004】ノッキング処理は、電子銃の各電極とアノ
ードとの間に定格(陰極線管の実動電圧)以上の高電圧
を周期的に印加して、カソードと第1グリッドとの間を
放電させる処理である。上記のエージング処理におい
て、放出された電子ビームの一部が蛍光面やシャドウマ
スク等、バルブ内の部材に衝突することによりガスが発
生する。
【0005】このガスが電子ビームと衝突してイオン化
すると、大部分はバルブ内のゲッター膜に吸着される
が、一部のイオンがカソード方向へ移動してカソードの
電子ビーム放射面であるオキサイド膜にダメージを与え
たり、オキサイド膜表面に堆積したりする。ノッキング
処理を行うことにより、オキサイド膜表面に付着した異
物が除去され、また、オキサイド膜の表面状態が改善さ
れる。
【0006】上記のエージング処理およびノッキング処
理を行った後、ラスターエージング処理が行われる。ラ
スターエージング処理においてはヒーター、カソードお
よび電子銃の各電極に定格の電圧を印加して電子ビーム
を放射させ、この電子ビームを偏向ヨークが発生する磁
界によって偏向させる。陰極線管が実際に使用される場
合と同様の条件で、電子ビームを偏向させて表示面上を
走査することにより、カソードのエミッション特性が安
定化される。また、ラスターエージング処理を行うこと
により、陰極線管の耐圧特性や、表示面に形成された蛍
光体被膜の安定性も向上する。
【0007】上記の従来の陰極線管に対する各種の安定
化処理方法によれば、電子ビームを偏向させる必要のな
いエージング処理とノッキング処理は共通の処理装置を
用いて行われ、電子ビームの偏向手段を要するラスター
エージング処理は、エージングおよび/またはノッキン
グ処理用の装置とは異なる装置を用いて行われる。
【0008】例えば、特開平8−87963号公報に
は、異なる種類の陰極線管に共用可能であるエージング
・ノッキング用パレットが開示されている。このエージ
ング・ノッキング用パレットを図4の斜視図に示す。図
4に示すように、このパレット22は陰極線管が載置さ
れる載置部11と、陰極線管の各電極に所定の電圧を印
加する電源部12とを有する。
【0009】図4に示すパレット22において、エージ
ングおよびノッキング処理を行う際に、陰極線管を表示
面が上となるように載置部11に投入すると、陰極線管
のネック先端のベースキャップ部分がソケット基板13
に形成されたソケットに装着される。ソケット基板13
には異なる種類の陰極線管に対応した複数のソケットが
形成されている。ソケット基板13上にネックガイド部
材14が形成されており、ソケット上部のネックガイド
部材14にはガイド孔15が形成されている。
【0010】図4に示すパレット22は、ソケット基板
13が水平方向および上下方向へのフローティング機能
を有する。したがって、陰極線管が載置部11に投入さ
れたときにベースキャップのステムピンとソケットのピ
ン孔位置とが完全に一致していない場合であっても、ソ
ケット基板13が揺動することにより、自動的にステム
ピンとソケットのピン孔との位置が調整される。
【0011】ソケット基板13の下方には支持板16が
形成されている。ソケット基板13と支持板16は、コ
イルスプリングを含む支持手段17により接続されてい
る。これにより、支持板16は水平を保ったまま上下方
向に移動可能となっている。また、上記の構成により陰
極線管をソケットに装着する際の衝撃が吸収され、陰極
線管のネック、ベースキャップあるいはソケット基板1
3等の損傷が防止されている。
【0012】陰極線管の載置部11に隣接して、エージ
ングあるいはノッキング処理のための所定の電圧を陰極
線管の各電極に印加する電源部12およびその制御盤1
8が設けられている。制御盤18にはヒーター電圧を印
加するための端子19H、カソード電圧を印加するため
の端子19K、電子銃の第1グリッドに第1グリッド電
圧を印加するための端子19Ec1、電子銃の少なくとも
第2グリッドに第2グリッド電圧を印加するための端子
19Ec2、およびアノード電圧を印加するための端子1
9Eb がそれぞれ設けられている。
【0013】図2は陰極線管の電子銃の構成例を示す概
略図である。図2の電子銃1はカソードを加熱するヒー
ターHと、赤、緑および青にそれぞれ対応する3つのカ
ソードKR 、KG 、KB 、および第1グリッド〜第5グ
リッドの5段のグリッドG1〜G5を有する。この電子
銃1において、第1および第2グリッドは電子ビームの
出射量(電流)の調整を行うプレフォーカス系を構成
し、第3〜第5グリッドは電子ビームをフォーカスさせ
る主電子レンズを構成する。
【0014】図4に示すエージング・ノッキング用パレ
ット22を用いて、図2に示す電子銃1を含む陰極線管
にエージングあるいはノッキング処理を行う場合、ヒー
ターHにはヒーター電圧EH が印加され、3つのカソー
ドKR 、KG 、KB にはカソード電圧EK が印加され
る。また、第1グリッドG1には第1グリッド電圧Ec1
が印加され、第2グリッドG2および第4グリッドG4
には第2グリッド電圧Ec2が印加される。
【0015】上記のヒーター、カソードおよび各グリッ
ドには、陰極線管のネック端部のステムピンを介して所
定の電圧が印加される。一方、表示面の内面に形成され
た導電膜からなるアノードには、陰極線管のファンネル
に設けられたアノード端子を介して所定のアノード電圧
b が印加される。
【0016】上記の構成の電子銃を有し、定格が例えば
25〜35kV程度である陰極線管にエージング処理を
行う場合の条件は、例えばアノード電圧Eb を0V(接
地)、第2グリッド電圧Ec2を0〜700V、第1グリ
ッド電圧Ec1を−20〜50V、ヒーター電圧EH を4
〜15V、カソード電圧EK を0V(接地)とする。ま
た、ノッキング処理を行う場合の条件は、例えばアノー
ド電圧Eb を交流で0〜50kV、第2グリッド電圧E
c2、第1グリッド電圧Ec1、ヒーター電圧E H およびカ
ソード電圧EK を交流で−30〜−90kVとする。
【0017】ラスターエージング処理の場合には、電子
ビームを偏向させ、表示面上を走査させる必要があるた
め、各電極への電圧印加手段に加えて偏向ヨークを有す
るラスターエージング装置が用いられる。図5は従来の
ラスターエージング装置の構成を示す概略図である。
【0018】図5に示すように、従来のラスターエージ
ング処理の場合、前述したエージング・ノッキング用パ
レットと同様に電子銃のヒーター、カソードおよび第1
〜第5グリッドに、陰極線管のネック2端部のステムピ
ン3を介してそれぞれ所定の電圧が印加される。また、
アノードには陰極線管のファンネル4に設けられたアノ
ード端子5を介して所定のアノード電圧Eb が印加され
る。これにより、カソードから電子ビームが出射され
る。
【0019】さらに、図5に示すように、陰極線管のフ
ァンネルとネックとの境界部分に偏向ヨーク6が装着さ
れ、偏向ヨーク6の水平、垂直偏向コイルにそれぞれ所
定の偏向電流が供給される。これにより、電子銃から出
射される電子ビームを偏向させ、表示面の蛍光体被膜
(蛍光面)7を水平、垂直走査させることができる。電
子ビームはシャドウマスク8を介して蛍光面7に照射さ
れる。このような電子ビームによる蛍光面7の走査が一
定時間行われる。
【0020】ラスターエージング処理においては、陰極
線管の通常の動作時と同様な条件で各電極に電圧が印加
される。したがって、例えば図2に示す電子銃を含む陰
極線管に、前述したエージングおよびノッキング処理を
施した後、ラスターエージング処理を行う場合には、例
えばアノード電圧Eb を25〜35kV、第2グリッド
電圧Ec2を300〜500V、第1グリッド電圧Ec1
0V(接地)、ヒーター電圧EH を6〜8V、カソード
電圧EK を0〜100Vとする。また、第3グリッドG
3および第5グリッドG5にはフォーカス電圧Ec3を6
〜9kV印加する。
【0021】以上のように、エージングおよびノッキン
グ処理を行った後、ラスターエージング処理を行うこと
により、カソードの電子ビーム放射面であるオキサイド
膜の表面状態が改善され、また、表示面に形成された蛍
光体被膜等の耐圧特性も向上する。したがって、陰極線
管のエミッション特性が安定化し、陰極線管の耐圧不
良、特に初期耐圧不良が低減される。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来のラスターエージング方法によれば、偏向ヨークの
ような電子ビーム偏向手段を用いるため、ノッキングあ
るいはエージング装置をラスターエージング処理に共用
することが出来ない。したがって、ノッキングあるいは
エージング装置とは別に、電子ビーム偏向手段を含む高
価なラスターエージング装置を導入する必要がある。
【0023】また、従来のラスターエージング装置は、
陰極線管の電子銃の各電極に所定の電圧を供給して電子
ビームを出射させる電源部と、電子ビーム偏向手段とを
含む複雑な構成を有する。したがって故障が多く、装置
のメンテナンスに要する工数も多いという問題があっ
た。
【0024】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、したがって本発明は、電子ビーム偏向手段を
用いずにラスターエージング処理を行って、陰極線管の
エミッション特性を安定化させ、耐圧特性を向上させる
ことができる陰極線管処理装置および陰極線管の製造方
法を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の陰極線管処理装置は、電圧の印加により電
子ビームを出射するカソードと、前記カソードおよび複
数のグリッドを有する電子銃と、前記電子銃から離れて
形成されたアノードと、前記電子銃と前記アノードとの
間に形成され、前記電子ビームが照射される蛍光面とを
有する陰極線管を処理する陰極線管処理装置であって、
前記陰極線管を載置する載置部と、前記陰極線管に電圧
を印加する複数の電源とを有し、前記複数の電源は、前
記電子ビームがデフォーカスした状態で前記蛍光面を照
射する第1の条件に調整可能な電源であることを特徴と
する。
【0026】これにより、偏向ヨークのような電子ビー
ム偏向手段を用いずに、陰極線管の蛍光面上の一定の範
囲の領域に電子ビームを照射して、蛍光体被膜を安定化
させることができる。本発明の陰極線管処理装置によれ
ば、電子ビームを偏向させて蛍光面上を走査させる必要
がないため、ラスターエージング処理に用いられる装置
の構成を簡素化できる。したがって、装置のメンテナン
スに必要な時間や労力を削減することができる。また、
本発明の陰極線管処理装置を用いて陰極線管にラスター
エージング処理を行う場合、電子ビームを走査させる必
要がないため、処理時間を短縮することが可能である。
【0027】本発明の陰極線管処理装置は、好適には、
前記複数の電源は、前記カソードから電子ビームを出射
させ、前記電子ビームを前記蛍光面に到達させない第2
の条件と、前記カソードと、前記複数のグリッドのうち
前記カソードに最も近接した第1グリッドとの間を放電
させる第3の条件に、さらに調整可能な電源であること
を特徴とする。これにより、同一の処理装置を用いて陰
極線管にラスターエージング処理とエージング処理を行
うことが可能となる。
【0028】本発明の陰極線管処理装置は、好適には、
前記複数のグリッドは、前記第1グリッドの次に前記カ
ソードに近接した第2グリッドと、前記第2グリッドの
次に前記カソードに近接した第3グリッドとを有し、前
記複数の電源は、前記カソードにカソード電圧を印加す
るカソード電源と、前記第1グリッドに第1グリッド電
圧を印加する第1グリッド電圧印加電源と、少なくとも
前記第2グリッドに第2グリッド電圧を印加する第2グ
リッド電圧印加電源と、少なくとも前記第3グリッドに
フォーカス電圧を印加するフォーカス電圧印加電源と、
前記アノードにアノード電圧を印加するアノード電源と
を含有することを特徴とする。本発明の陰極線管処理装
置は、好適には、前記電子銃は、ヒーター電圧の印加に
より前記カソードを加熱するヒーターを有し、前記複数
の電源は、前記ヒーターに前記ヒーター電圧を印加する
ヒーター電源を含むことを特徴とする。
【0029】本発明の陰極線管処理装置は、さらに好適
には、前記第1の条件は、前記アノード電圧が前記陰極
線管の定格の約20〜40%の範囲に設定される条件で
あることを特徴とする。これにより、ラスターエージン
グ処理を行う際に電子ビームが高エネルギー密度で蛍光
面に照射され、管面が焼けた状態となるのを防止するこ
とができる。
【0030】本発明の陰極線管処理装置は、さらに好適
には、前記第1の条件は、前記フォーカス電圧が前記ア
ノード電圧の20〜60%の範囲に設定される条件であ
ることを特徴とする。これにより、電子ビームの軌道内
で電子とガスが衝突するのを防止することができる。
【0031】本発明の陰極線管処理装置は、さらに好適
には、前記第1の条件は、前記カソード電圧および前記
第1グリッド電圧を接地させる条件であることを特徴と
する。これにより、第2グリッド電圧のみで電子ビーム
の電流量が制御されるため、電子ビームの電流量の調整
を容易に行うことが可能となる。
【0032】本発明の陰極線管処理装置は、好適には、
前記載置部は、陰極線管のネック端部が装着されるソケ
ットを有することを特徴とする。本発明の陰極線管処理
装置は、さらに好適には、機種の異なる陰極線管にそれ
ぞれ対応する複数の前記ソケットを有することを特徴と
する。
【0033】本発明の陰極線管処理装置は、好適には、
前記ソケットを限定された範囲内で水平および上下方向
に移動可能とするソケット支持手段を有することを特徴
とする。これにより、陰極線管を載置部に装着する際
に、陰極線管のネック端部に形成されたステムピンとソ
ケットとの位置が完全に一致していない場合にも、自動
的に位置合わせがなされる。したがって、陰極線管をソ
ケットに装着する際に、衝撃により陰極線管あるいはソ
ケットが損傷するのを防止することができる。
【0034】さらに、上記の目的を達成するため、本発
明の陰極線管の製造方法は、電圧の印加により電子ビー
ムを出射するカソードと、前記カソードおよび複数のグ
リッドを有する電子銃と、前記電子銃から離れて形成さ
れたアノードと、前記電子銃と前記アノードとの間に形
成され、前記電子ビームが照射される蛍光面とを有する
陰極線管の製造方法であって、前記陰極線管を構成する
部材を組み立てた後、前記陰極線管に複数の電源からそ
れぞれ異なる電圧を印加する工程を有し、前記電圧の印
加は、前記カソードから出射する電子ビームがデフォー
カスした状態で前記蛍光面を照射する第1の条件で行わ
れることを特徴とする。これにより、電子ビームを偏向
させて蛍光面上を走査させなくても、陰極線管にラスタ
ーエージング処理を施すことが可能となる。
【0035】本発明の陰極線管の製造方法は、好適に
は、前記陰極線管を構成する部材を組み立てた後、前記
第1の条件で電圧を印加する前に、前記カソードから電
子ビームを放出させ、前記電子ビームを前記蛍光面に到
達させない第2の条件で電圧を印加する工程をさらに有
することを特徴とする。これにより、陰極線管にエージ
ング処理とラスターエージング処理を同一の処理装置を
用いて連続的に行うことが可能となる。したがって、陰
極線管の製造効率を向上させることができる。
【0036】本発明の陰極線管の製造方法は、さらに好
適には、前記第2の条件で電圧を印加した後、前記第1
の条件で電圧を印加する前に、前記カソードと、前記複
数のグリッドのうち前記カソードに最も近接した第1グ
リッドとの間を放電させる第3の条件で電圧を印加する
工程をさらに有することを特徴とする。これにより、陰
極線管にエージング処理、ノッキング処理およびラスタ
ーエージング処理の一連の安定化処理を、同一の処理装
置を用いて連続的に行うことが可能となる。したがっ
て、陰極線管の製造効率を向上させることができる。
【0037】あるいは、本発明の陰極線管の製造方法
は、好適には、前記陰極線管を構成する部材を組み立て
た後、前記第1の条件で電圧を印加する前に、前記カソ
ードと、前記複数のグリッドのうち前記カソードに最も
近接した第1グリッドとの間を放電させる第3の条件で
電圧を印加する工程をさらに有することを特徴とする。
これにより、陰極線管にノッキング処理とラスターエー
ジング処理を同一の処理装置を用いて連続的に行うこと
が可能となる。したがって、陰極線管の製造効率を向上
させることができる。
【0038】本発明の陰極線管の製造方法は、好適に
は、前記第1の条件で電圧を印加する工程において、前
記電子ビームが前記蛍光面に損傷を与えない程度のエネ
ルギー密度となるように、前記電子ビームをデフォーカ
スさせることを特徴とする。
【0039】これにより、電子ビームを蛍光面上に走査
させず、かつ、陰極線管に管面焼けを起こさずにラスタ
ーエージング処理を行うことができる。したがって、ラ
スターエージング処理に用いられる装置の構造を簡素化
することができる。また、ラスターエージング処理に要
する時間を短縮することが可能となる。
【0040】本発明の陰極線管の製造方法は、好適に
は、前記複数のグリッドは、前記第1グリッドの次に前
記カソードに近接した第2グリッドと、前記第2グリッ
ドの次に前記カソードに近接した第3グリッドとを有
し、前記複数の電源から電圧を印加する工程は、前記カ
ソードにカソード電源からカソード電圧を印加し、前記
第1グリッドに第1グリッド電圧印加電源から第1グリ
ッド電圧を印加し、少なくとも前記第2グリッドに第2
グリッド電圧印加電源から第2グリッド電圧を印加し、
少なくとも前記第3グリッドにフォーカス電圧印加電源
からフォーカス電圧を印加し、前記アノードにアノード
電源からアノード電圧を印加する工程であることを特徴
とする。本発明の陰極線管の製造方法は、好適には、前
記複数の電源から電圧を印加する工程は、電子銃のヒー
ターにヒーター電源からヒーター電圧を印加する工程を
含むことを特徴とする。
【0041】本発明の陰極線管の製造方法は、さらに好
適には、前記第1の条件は、前記アノード電圧が前記陰
極線管の定格の約20〜40%の範囲に設定される条件
であることを特徴とする。これにより、ラスターエージ
ング処理を行う際に電子ビームが高エネルギー密度で蛍
光面に照射され、管面が焼けた状態となるのを防止する
ことができる。
【0042】本発明の陰極線管の製造方法は、さらに好
適には、前記第1の条件は、前記フォーカス電圧が前記
アノード電圧の20〜60%の範囲に設定される条件で
あることを特徴とする。これにより、電子ビームの軌道
内で電子とガスが衝突するのを防止することができる。
【0043】本発明の陰極線管の製造方法は、さらに好
適には、前記第1の条件は、前記カソード電圧および前
記第1グリッド電圧を接地させる条件であることを特徴
とする。これにより、第2グリッド電圧のみで電子ビー
ムの電流量が制御されるため、電子ビームの電流量の調
整を容易に行うことが可能となる。
【0044】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の陰極線管処理装
置および陰極線管の製造方法の実施の形態について、図
面を参照して説明する。 (実施形態1)図1は本実施形態の陰極線管処理装置の
構成を示す概略図である。本実施形態の陰極線管処理装
置によれば、陰極線管にエージング処理、ノッキング処
理およびラスターエージング処理を行うことが可能であ
る。本実施形態の陰極線管処理装置によれば、陰極線管
の各電極に印加する電圧を変化させることにより、同一
の装置を用いてエージング、ノッキングおよびラスター
エージングの各安定化処理を行うことができる。
【0045】図2は、図1の装置を用いて安定化処理が
施される陰極線管の電子銃部分を表す構成例である。図
2の電子銃1はカソードを加熱するヒーターHと、赤、
緑および青にそれぞれ対応する3つのカソードKR 、K
G 、KB 、および第1グリッド〜第5グリッドの5段の
グリッドG1〜G5を有する。この電子銃1において、
第1および第2グリッドは電子ビームの出射量(電流)
の調整を行うプレフォーカス系を構成し、第3〜第5グ
リッドは電子ビームをフォーカスさせる主電子レンズを
構成する。
【0046】図1に示す陰極線管処理装置を用いて、図
2に示す電子銃1を含む陰極線管にエージング、ノッキ
ングあるいはラスターエージングの各処理を行う場合、
ヒーターにはヒーター電圧EH が印加され、赤、緑およ
び青の3色に対応する3つのカソードにはカソード電圧
K が印加される。また、第1グリッドG1には第1グ
リッド電圧Ec1が印加され、第2グリッドG2および第
4グリッドG4には第2グリッド電圧Ec2が印加され
る。第3グリッドG3および第5グリッドG5にはフォ
ーカス電圧Ec3が印加される。
【0047】図1に示すように、上記のヒーター、カソ
ードおよび第1〜第5グリッドには、陰極線管のネック
2端部のステムピン3を介して所定の電圧が印加され
る。一方、アノードには陰極線管のファンネル4に設け
られたアノード端子5を介して所定のアノード電圧Eb
が印加される。
【0048】これにより、エージング処理においてはカ
ソードから電子ビームが出射される。また、ノッキング
処理においてはカソードと第1グリッドG1との間で放
電が起こる。ラスターエージング処理においてはカソー
ドから電子ビームが出射され、電子ビームがシャドウマ
スク8を介して蛍光面7に照射される。電子ビームはデ
フォーカスした状態で蛍光面7に照射される。
【0049】上記の構成を有し、定格が例えば25〜3
5kV程度である陰極線管にラスターエージング処理を
行う場合の条件は、アノード電圧Eb を陰極線管定格の
20〜40%の範囲(これをEb ’とする。)、例えば
10kVとする。フォーカス電圧Ec3をEb ’の20〜
60%の範囲、例えば4kVとする。第2グリッド電圧
c2を陰極線管定格の10〜30%の範囲とする。第1
グリッド電圧Ec1を0V(接地)とし、ヒーター電圧E
H を4〜10V、カソード電圧EK を0V(接地)とす
る。
【0050】エージング処理の場合、電子ビームをカソ
ードから出射させるが、電子ビームを表示面の蛍光体被
膜に照射させないため、フォーカス電圧Ec3は接地され
る。一方、本実施形態のラスターエージング処理の場合
には、アノード電圧Eb ’の20〜60%のフォーカス
電圧Ec3が印加される。各電極に印加される電圧を上記
のように設定することにより、電子ビームがデフォーカ
スした状態で蛍光面に照射される。したがって、偏向ヨ
ークを用いて電子ビームを偏向させなくてもビーム径を
大きく確保することができる。
【0051】電子ビームがフォーカスされた状態で蛍光
面に照射されると、スポットサイズは例えば1mm程度
となり、エネルギーの局所的な集中による管面焼けが発
生する。それに対し、上記の条件で電子ビームをデフォ
ーカスさせた場合には、スポットサイズは30mm程度
となる。これにより、管面焼けが防止できる程度にエネ
ルギー密度が低減される。
【0052】また、上記のラスターエージング処理方法
によれば、電子ビームを偏向させないため、表示面以外
の陰極線管内部に電子ビームが照射されるのを防止する
ことができる。偏向ヨークを用いる従来のラスターエー
ジング処理方法においては、電子ビームを走査させるこ
とにより、電子ビームが蛍光体被膜以外の管内部材に衝
突し、管内部材からのガス放出が起こるという問題があ
った。このガスは電子ビームと衝突してイオン化する
と、カソード方向に移動してカソードに損傷を与える。
それに対して、本実施形態のラスターエージング処理方
法によれば、蛍光体被膜以外の管内部材に衝突する電子
ビームが低減されるため、ガスの発生によるカソードや
各グリッドの損傷を防止することができる。
【0053】以上のように、本実施形態のラスターエー
ジング処理方法によれば、電子ビームを偏向させる偏向
ヨークを用いずに、電子ビームをデフォーカスして蛍光
面に照射する。これにより、陰極線管のエミッション特
性および耐圧特性を向上させることができる。
【0054】また、本実施形態のラスターエージング処
理方法によれば、デフォーカスされた電子ビーム断面内
の領域に同時にラスターエージングを行うことができ
る。したがって、電子ビームを偏向させて蛍光面上を走
査させる場合に比較して、ラスターエージング処理に要
する時間を短縮することができる。さらに、本実施形態
の陰極線管処理装置によれば、偏向ヨークを持たないた
めに装置構成が比較的簡単となり、陰極線管処理装置の
メンテナンスも容易となる。
【0055】上記の本実施形態の陰極線管処理装置は、
エージング処理、ノッキング処理およびラスターエージ
ング処理の一連の安定化処理に共通に使用することがで
きる。図1に示す陰極線管処理装置を用いて、図2に示
す電子銃を含む、定格が例えば25〜35kV程度であ
る陰極線管にエージング処理を行う場合の条件は、例え
ばアノード電圧Eb を0V(接地)、フォーカス電圧E
c3を0V(接地)、第2グリッド電圧Ec2を0〜700
V、第1グリッド電圧Ec1を−20〜50V、ヒーター
電圧EH を4〜15V、カソード電圧EK を0V(接
地)とする。
【0056】また、ノッキング処理を行う場合の条件
は、例えばアノード電圧Eb を交流で0〜50kV、フ
ォーカス電圧Ec3、第2グリッド電圧Ec2、第1グリッ
ド電圧Ec1、ヒーター電圧EH およびカソード電圧EK
を交流で−30〜−90kVとする。以上の条件でエー
ジング処理、ノッキング処理およびラスターエージング
処理の一連の安定化処理を、同一の装置を用いて行うこ
とにより、陰極線管の組み立て後に行われる各種の安定
化処理を効率化させることができる。
【0057】(実施形態2)図3は、本実施形態の陰極
線管処理装置の斜視図である。図3に示すように本実施
形態の陰極線管処理装置21は、陰極線管が載置される
載置部11と、陰極線管の各電極に所定の電圧を印加す
る電源部12とを有する。本実施形態の陰極線管処理装
置21によれば、陰極線管にエージング処理、ノッキン
グ処理およびラスターエージング処理を行うことが可能
である。
【0058】図3に示す陰極線管処理装置21におい
て、エージング処理、ノッキング処理あるいはラスター
エージング処理を行う際に、陰極線管を表示面が上とな
るように載置部11に投入すると、陰極線管のネック先
端のベースキャップ部分がソケット基板13に形成され
たソケットに装着される。ソケット基板13には異なる
種類の陰極線管に対応した複数のソケットが形成されて
いる。ソケット基板13上にネックガイド部材14が形
成されており、ソケット上部のネックガイド部材14に
はガイド孔15が形成されている。
【0059】ソケット基板13の下方には支持板16が
形成されている。ソケット基板13と支持板16は、コ
イルスプリングを含む支持手段17により接続されてい
る。これにより、支持板16は水平を保ったまま上下方
向に移動可能となっている。また、上記の構成により陰
極線管をソケットに装着する際の衝撃が吸収され、陰極
線管のネック、ベースキャップあるいはソケット基板1
3等の損傷が防止されている。
【0060】図3に示す陰極線管処理装置21は、ソケ
ット基板13が水平方向および上下方向へのフローティ
ング機能を有する。したがって、陰極線管が載置部11
に投入されたときにベースキャップのステムピンとソケ
ットのピン孔位置とが完全に一致していない場合であっ
ても、ソケット基板13が揺動することにより、自動的
にステムピンとソケットのピン孔との位置が調整され
る。
【0061】陰極線管の載置部11に隣接して、エージ
ング処理、ノッキング処理あるいはラスターエージング
処理のための所定の電圧を陰極線管の各電極に印加する
電源部12およびその制御盤18が設けられている。制
御盤18にはヒーター電圧を印加するための端子19
H、カソード電圧を印加するための端子19K、電子銃
の第1グリッドに第1グリッド電圧を印加するための端
子19Ec1、電子銃の少なくとも第2グリッドに第2グ
リッド電圧を印加するための端子19Ec2、電子銃の少
なくとも第3グリッドにフォーカス電圧を印加するため
の端子19Ec3、およびアノード電圧を印加するための
端子19Eb がそれぞれ設けられている。
【0062】上記の本実施形態の陰極線管処理装置の構
成によれば、異なる種類の陰極線管を容易に装着するこ
とが可能である。また、エージング、ノッキングおよび
ラスターエージングの各安定化処理を同一の装置で行え
るため、陰極線管の組み立て後の安定化処理を効率化さ
せることができる。
【0063】本発明の陰極線管処理装置および陰極線管
の製造方法の実施形態は、上記の説明に限定されない。
例えば、陰極線管の各電極に印加される電圧は、陰極線
管の機種に合わせて適宜変更することができる。その
他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可
能である。
【0064】
【発明の効果】本発明の陰極線管処理装置によれば、電
子ビーム偏向手段を用いずに陰極線管にラスターエージ
ング処理を行って、陰極線管のエミッション特性を安定
化させ、耐圧特性を向上させることができる。また、本
発明の陰極線管の製造方法によれば、簡単な構成を有す
る同一の装置を用いて、陰極線管にエージング処理、ノ
ッキング処理およびラスターエージング処理を行うこと
が可能となる。したがって、陰極線管処理装置の故障を
低減して、陰極線管処理装置のメンテナンスを容易と
し、かつ、陰極線管の安定化処理を高効率化することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る陰極線管処理装置の
構成を示す概略図である。
【図2】図1に示す本発明の陰極線管処理装置、あるい
は図4に示す従来の陰極線管処理装置を用いて安定化処
理が施される陰極線管の電子銃部分を表す構成例を示す
図である。
【図3】本発明の実施形態2に係り、陰極線管にエージ
ング処理、ノッキング処理およびラスターエージング処
理を行うことができる陰極線管処理装置の斜視図であ
る。
【図4】陰極線管にエージング処理およびノッキング処
理を行うための、従来の陰極線管処理装置の斜視図であ
る。
【図5】陰極線管にラスターエージング処理を行うため
の、従来の陰極線管処理装置の構成を示す概略図であ
る。
【符号の説明】
1…電子銃、2…ネック、3…ステムピン、4…ファン
ネル、5…アノード端子、6…偏向ヨーク、7…蛍光
面、11…載置部、12…電源部、13…ソケット基
板、14…ネックガイド部材、15…ガイド孔、16…
支持板、17…支持手段、18…制御盤、19H、19
K、19Ec1、19Ec2、19Ec3、19Eb …端子、
21…陰極線管処理装置、22…パレット。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電圧の印加により電子ビームを出射するカ
    ソードと、 前記カソードおよび複数のグリッドを有する電子銃と、 前記電子銃から離れて形成されたアノードと、 前記電子銃と前記アノードとの間に形成され、前記電子
    ビームが照射される蛍光面とを有する陰極線管を処理す
    る陰極線管処理装置であって、 前記陰極線管を載置する載置部と、 前記陰極線管に電圧を印加する複数の電源とを有し、 前記複数の電源は、前記電子ビームがデフォーカスした
    状態で前記蛍光面を照射する第1の条件に調整可能な電
    源である陰極線管処理装置。
  2. 【請求項2】前記複数の電源は、前記カソードから電子
    ビームを出射させ、前記電子ビームを前記蛍光面に到達
    させない第2の条件と、 前記カソードと、前記複数のグリッドのうち前記カソー
    ドに最も近接した第1グリッドとの間を放電させる第3
    の条件に、さらに調整可能な電源である請求項1記載の
    陰極線管処理装置。
  3. 【請求項3】前記複数のグリッドは、前記第1グリッド
    の次に前記カソードに近接した第2グリッドと、前記第
    2グリッドの次に前記カソードに近接した第3グリッド
    とを有し、 前記複数の電源は、前記カソードにカソード電圧を印加
    するカソード電源と、 前記第1グリッドに第1グリッド電圧を印加する第1グ
    リッド電圧印加電源と、 少なくとも前記第2グリッドに第2グリッド電圧を印加
    する第2グリッド電圧印加電源と、 少なくとも前記第3グリッドにフォーカス電圧を印加す
    るフォーカス電圧印加電源と、 前記アノードにアノード電圧を印加するアノード電源と
    を含有する請求項2記載の陰極線管処理装置。
  4. 【請求項4】前記電子銃は、ヒーター電圧の印加により
    前記カソードを加熱するヒーターを有し、 前記複数の電源は、前記ヒーターに前記ヒーター電圧を
    印加するヒーター電源を含む請求項3記載の陰極線管処
    理装置。
  5. 【請求項5】前記第1の条件は、前記アノード電圧が前
    記陰極線管の定格の約20〜40%の範囲に設定される
    条件である請求項4記載の陰極線管処理装置。
  6. 【請求項6】前記第1の条件は、前記フォーカス電圧が
    前記アノード電圧の20〜60%の範囲に設定される条
    件である請求項4記載の陰極線管処理装置。
  7. 【請求項7】前記第1の条件は、前記カソード電圧およ
    び前記第1グリッド電圧を接地させる条件である請求項
    4記載の陰極線管処理装置。
  8. 【請求項8】前記載置部は、陰極線管のネック端部が装
    着されるソケットを有する請求項2記載の陰極線管処理
    装置。
  9. 【請求項9】機種の異なる陰極線管にそれぞれ対応する
    複数の前記ソケットを有する請求項8記載の陰極線管処
    理装置。
  10. 【請求項10】前記ソケットを限定された範囲内で水平
    および上下方向に移動可能とするソケット支持手段を有
    する請求項8記載の陰極線管処理装置。
  11. 【請求項11】電圧の印加により電子ビームを出射する
    カソードと、 前記カソードおよび複数のグリッドを有する電子銃と、 前記電子銃から離れて形成されたアノードと、 前記電子銃と前記アノードとの間に形成され、前記電子
    ビームが照射される蛍光面とを有する陰極線管の製造方
    法であって、 前記陰極線管を構成する部材を組み立てた後、前記陰極
    線管に複数の電源からそれぞれ異なる電圧を印加する工
    程を有し、 前記電圧の印加は、前記カソードから出射する電子ビー
    ムがデフォーカスした状態で前記蛍光面を照射する第1
    の条件で行われる陰極線管の製造方法。
  12. 【請求項12】前記陰極線管を構成する部材を組み立て
    た後、前記第1の条件で電圧を印加する前に、前記カソ
    ードから電子ビームを放出させ、前記電子ビームを前記
    蛍光面に到達させない第2の条件で電圧を印加する工程
    をさらに有する請求項11記載の陰極線管の製造方法。
  13. 【請求項13】前記第2の条件で電圧を印加した後、前
    記第1の条件で電圧を印加する前に、前記カソードと、
    前記複数のグリッドのうち前記カソードに最も近接した
    第1グリッドとの間を放電させる第3の条件で電圧を印
    加する工程をさらに有する請求項12記載の陰極線管の
    製造方法。
  14. 【請求項14】前記陰極線管を構成する部材を組み立て
    た後、前記第1の条件で電圧を印加する前に、前記カソ
    ードと、前記複数のグリッドのうち前記カソードに最も
    近接した第1グリッドとの間を放電させる第3の条件で
    電圧を印加する工程をさらに有する請求項11記載の陰
    極線管の製造方法。
  15. 【請求項15】前記第1の条件で電圧を印加する工程に
    おいて、前記電子ビームが前記蛍光面に損傷を与えない
    程度のエネルギー密度となるように、前記電子ビームを
    デフォーカスさせる請求項13記載の陰極線管の製造方
    法。
  16. 【請求項16】前記複数のグリッドは、前記第1グリッ
    ドの次に前記カソードに近接した第2グリッドと、前記
    第2グリッドの次に前記カソードに近接した第3グリッ
    ドとを有し、 前記複数の電源から電圧を印加する工程は、前記カソー
    ドにカソード電源からカソード電圧を印加し、 前記第1グリッドに第1グリッド電圧印加電源から第1
    グリッド電圧を印加し、 少なくとも前記第2グリッドに第2グリッド電圧印加電
    源から第2グリッド電圧を印加し、 少なくとも前記第3グリッドにフォーカス電圧印加電源
    からフォーカス電圧を印加し、 前記アノードにアノード電源からアノード電圧を印加す
    る工程である請求項15記載の陰極線管の製造方法。
  17. 【請求項17】前記複数の電源から電圧を印加する工程
    は、電子銃のヒーターにヒーター電源からヒーター電圧
    を印加する工程を含む請求項16記載の陰極線管の製造
    方法。
  18. 【請求項18】前記第1の条件は、前記アノード電圧が
    前記陰極線管の定格の約20〜40%の範囲に設定され
    る条件である請求項17記載の陰極線管の製造方法。
  19. 【請求項19】前記第1の条件は、前記フォーカス電圧
    が前記アノード電圧の20〜60%の範囲に設定される
    条件である請求項17記載の陰極線管の製造方法。
  20. 【請求項20】前記第1の条件は、前記カソード電圧お
    よび前記第1グリッド電圧を接地させる条件である請求
    項17記載の陰極線管の製造方法。
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