WO2024142853A1 - 検体容器仕分け装置 - Google Patents

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敏史 三山
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Abstract

本発明の目的は、検体容器を短時間で仕分けできる検体容器仕分け装置を提供することにある。そのために、本発明の検体容器仕分け装置は、検体を収容する検体容器を把持しつつ鉛直方向へ移動させる容器把持昇降部と、前記容器把持昇降部を水平方向へ移動させる搬送部と、前記検体容器の属性を識別する容器識別部と、前記容器把持昇降部、前記搬送部及び前記容器識別部を制御する制御部と、を備え、異なる属性の前記検体容器が混在する第1のラックから、属性ごとに異なる第2のラックに前記検体容器を仕分けする検体容器仕分け装置であって、前記制御部は、前記容器把持昇降部に複数の前記検体容器を把持させた状態で、前記容器識別部に複数の前記検体容器の属性を識別させることを特徴とする。

Description

検体容器仕分け装置
 本発明は、検体容器仕分け装置に関する。
 病院や検査センタの臨床検査では、集められた多数の検体を血液検査、生化学検査、一般検査などの検査種別毎に仕分けし、種別に応じて遠心分離や開栓などの必要な前処理を行なった後、最終的に目的とする検査を行なっている。このような病院や検査センタにおける臨床検査では、集められた検体を速く、かつ正確に処理して検査することが重要である。従来は、検体の検査種別毎に検体容器の栓の色や形状などを区別し、その区別をもとに検体容器を人手により検査種別毎に仕分けして必要な処理を行なうようにしていたが、効率化のために検体の仕分け作業の自動化が求められている。
 検体を検査種別毎に自動的に仕分けする技術として、例えば特許文献1には、複数の容器が載置されたラックを受取って搬送すると共に当該ラックに載置された容器を所定の容器載置部に移載する仕分け手段を備えた仕分け装置が開示されている(同文献の請求項1)。
特開2013-140141号公報
 しかしながら、特許文献1に記載された技術では、ラックを一旦所定場所に搬送し、その際に容器から読み取ったバーコードの仕分け条件に基づき、容器を1本ずつ抜き取って1本ずつ仕分け先に挿し込むため、仕分け作業に時間がかかる。
 本発明の目的は、検体容器を短時間で仕分けできる検体容器仕分け装置を提供することにある。
 上記課題を達成するために、本発明の検体容器仕分け装置は、検体を収容する検体容器を把持しつつ鉛直方向へ移動させる容器把持昇降部と、前記容器把持昇降部を水平方向へ移動させる搬送部と、前記検体容器の属性を識別する容器識別部と、前記容器把持昇降部、前記搬送部及び前記容器識別部を制御する制御部と、を備え、異なる属性の前記検体容器が混在する第1のラックから、属性ごとに異なる第2のラックに前記検体容器を仕分けする検体容器仕分け装置であって、前記制御部は、前記容器把持昇降部に複数の前記検体容器を把持させた状態で、前記容器識別部に複数の前記検体容器の属性を識別させることを特徴とする。
 本発明によれば、検体容器を短時間で仕分けできる検体容器仕分け装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る検体容器仕分け装置の構成を示す斜視図。 検体容器を仕分けする際の搬送部の動作を示す上面図。 本発明の実施形態に係る検体容器仕分け装置のトレイを支持する引き出しが引き出された状態を示す斜視図。 各把持昇降機構が検体容器を独立して把持する様子を示す側面図。 検体容器のピッチが把持昇降機構の最小間隔よりも小さい場合の例を示す側面図。 図5の把持昇降機構によって仕分け前ラックの複数の検体容器を仕分けする場合に、各仕分けサイクルで把持する検体容器の例を示す平面図。 識別位置における容器識別部と容器把持昇降部の位置関係を示す斜視図。 検体容器に付されたバーコードを容器識別部が一括で識別する様子を示す側面図。 検体容器に収容された検体の液量を一括で検出する様子を示す側面図。 本発明の実施形態に係る把持昇降機構の全体構成を示す斜視図。 本発明の実施形態に係る把持昇降機構の要部を示す断面図。
 以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。ただし、本発明は以下に示す実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。本発明の思想ないし趣旨から逸脱しない範囲で、その具体的構成を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。
以下に説明する発明の構成において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、重複する説明は省略することがある。また、図面等において示す各構成の位置、大きさ、形状、範囲などは、発明の理解を容易にするため、実際の位置、大きさ、形状、範囲などを表していない場合がある。このため、本発明は、必ずしも、図面等に開示された位置、大きさ、形状、範囲などに限定されない。
 図1は、本発明の実施形態に係る検体容器仕分け装置の構成を示す斜視図である。図1に示すように、検体容器仕分け装置1は、主に、容器把持昇降部11と、搬送部12と、容器識別部13と、操作部14と、表示部15と、制御部16と、を備える。容器把持昇降部11は、検体を収容する検体容器を把持しつつ鉛直方向へ移動させるものであり、搬送部12に取り付けられている。容器把持昇降部11は、把持昇降機構を複数(例えば4つ)有しており、複数の検体容器20を同時に把持及び昇降でき、処理速度の向上が可能となっている。搬送部12は、容器把持昇降部11を水平方向(図1のxy方向)へ移動させるものであり、検体容器仕分け装置1の筐体の天井面に設けられる。容器識別部13は、検体容器20の属性(検体容器20に収容された検体の検査種別や検査項目)を識別するものであり、例えば、検体容器20を撮影するカメラである。操作部14は、オペレータが検体容器仕分け装置1の設定などを入力するためのものであり、検体容器仕分け装置1の筐体の前面に設けられる。表示部15は、検体容器仕分け装置1の動作状況を表示するためのものであり、検体容器仕分け装置1の筐体の上部に設けられる。制御部16は、容器把持昇降部11、搬送部12及び容器識別部13、操作部14及び表示部15を制御するものである。
 また、検体容器仕分け装置1は、その筐体内の底面に、複数の仕分け前ラック170が設置される仕分け前トレイ17(第1のトレイ)と、複数の仕分け後ラック180が設置される仕分け後トレイ18(第2のトレイ)と、をさらに備えている。制御部16は、容器把持昇降部11及び搬送部12などを制御して、異なる属性の検体容器20が混在する各仕分け前ラック170から、属性ごとに異なる仕分け後ラック180に、検体容器20を仕分けする。
 図2は、検体容器を仕分けする際の搬送部の動作を示す上面図である。まず、搬送部12は、仕分け前トレイ17に設置された抜き取り対象の仕分け前ラック170の鉛直投影上に容器把持昇降部11を水平移動させる。次に、容器把持昇降部11の把持昇降機構が下降して検体容器20を把持した後に上昇すると、搬送部12は、図2の矢印201のように、識別位置まで容器把持昇降部11を水平移動させる。
 このとき、制御部16は、容器把持昇降部11に複数の検体容器20を把持させた状態で、容器識別部13(カメラ)に、複数の検体容器20の属性を仕分け先として一度で識別させるので、処理時間の短縮が可能である。検体容器20の属性を識別する際には、例えば、カメラが撮影した画像に含まれる検体容器20の蓋の色又は形状が抽出され、抽出結果と予め定められた属性テーブルとの対比により、検体容器20の属性が特定される。
なお、画像の解析処理は、カメラ内で実行されても、制御部16内で実行されても良い。
 検体容器20の属性が識別されると、当該属性に対応する仕分け後ラック180が特定されるため、搬送部12は、図2の矢印202のように、仕分け後トレイ18に設置された挿入対象の仕分け後ラック180の鉛直投影上に容器把持昇降部11を水平移動させる。なお、容器把持昇降部11が把持した複数の検体容器20に異なる属性のものが混在している場合、どの検体容器20から順に仕分け後ラック180に移動させるかは、例えば識別位置から近い仕分け後ラック180の順など、適宜定められる。
 次に、当該属性の検体容器20を把持する把持昇降機構は、独立して下降して検体容器20を仕分け後ラック180に挿入して把持を解放した後に上昇する。ここで、容器把持昇降部11が異なる属性の検体容器20をまだ把持している場合、容器把持昇降部11は、当該属性に対応する仕分け後ラック180の鉛直投影上に水平移動した後、検体容器20を挿入する。容器把持昇降部11が把持した複数の検体容器20を全て仕分け後ラック180に挿入すると、搬送部12は、図2の矢印203のように、次の抜き取り対象の検体容器20の鉛直投影上に容器把持昇降部11を水平移動させる。
 以上述べた動作が、仕分け前トレイ17に設置されていた全ての仕分け前ラック170の検体容器20が無くなるまで、又は、仕分け後トレイ18に設置されていた仕分け後ラック180のうちいずれか満杯になるまで、繰り返される。前者、すなわち、全ての仕分け前ラック170が空になった場合、オペレータが、当該仕分け前ラック170と、検体容器20が載置された新たな仕分け前ラック170とを交換した後、操作部14を操作して仕分け動作を再開する。後者、すなわち、仕分け後ラック180のいずれかが満杯になった場合、オペレータが、当該仕分け後ラック180と、空の新たな仕分け後ラック180とを交換した後、操作部14を操作して仕分け動作を再開する。
 図3は、本発明の実施形態に係る検体容器仕分け装置のトレイを支持する引き出しが引き出された状態を示す斜視図である。仕分け前トレイ17は仕分け前用の引き出し171によって支持され、仕分け後トレイ18は仕分け後用の引き出し181によって支持されている。以下、仕分け後トレイ18の構成を例に挙げて説明するが、仕分け前トレイ17についても同様に適用できる。
 仕分け後用の引き出し181は、図3の矢印301のように、検体容器仕分け装置1の下部から前面側へ引き出すことができる。また、仕分け後トレイ18は、図3の矢印302のように、仕分け後用の引き出し181から取り外すことが可能となっている。さらに、仕分け後ラック180は、図3の矢印303のように、仕分け後トレイ18から取り外すことが可能となっている。なお、仕分け後ラック180は、仕分け後トレイ18が仕分け後用引き出し181に支持されたままでも、仕分け後トレイ18から取り外すことが可能である。
 ここで、仕分け後トレイ18の底部上面には、仕分け後ラック180の形状及び大きさに対応したラック設置部が、溝や仕切りなどによって形成されており、仕分け後ラック180が仕分け後トレイ18に対して位置決めされている。オペレータを含むユーザが、既設の仕分け後トレイ18のラック設置部の形状又は大きさと対応しない仕分け後ラック180に変更して使用したい場合、ラック設置部の異なる別の仕分け後トレイ18を用意して既設のものと交換する。ただし、仕分け後トレイ18を交換した場合、すなわち、所望の仕分け後ラック180に変更した場合、オペレータは、仕分け後ラック180の位置情報として、ラック本数、ピッチ、基準座標などを、操作部14を用いて入力する。オペレータが位置情報を入力すると、制御部16は、検体容器20の仕分け先の位置情報を自動的に変更する。このように、本実施形態の検体容器仕分け装置1は、トレイを交換してラックの位置情報を登録するだけで、病院などの検査施設に応じて所望のラックを利用できるため、汎用性が高い。
 また、本実施形態の容器把持昇降部11は、複数の把持昇降機構110a~110dを有しており、それぞれを独立して動作させることが可能となっている。このため、検体容器20を同時に把持して搬送することで処理速度が向上するとともに、一部の把持昇降機構が故障しても、他の把持昇降機構で検体容器20を把持して搬送を継続することで、仕分け動作を停止せずに任意の時期にメンテナンスできる利点がある。以下、図4~図6を用いて、複数の検体容器20を把持する方法について具体的に説明する。
 図4は、各把持昇降機構が検体容器を独立して把持する様子を示す側面図である。容器把持昇降部11の各把持昇降機構110a~110dは、それぞれ独立したZ軸の移動機構を備えており、仕分け前ラック170に設置された検体容器20a~20dの高さに合わせて移動量を決定し、各検体容器を把持する。各把持昇降機構110a~110dは、それぞれ距離測定手段111a~111dを備えており、検体容器20a~20dの鉛直投影上の把持待機位置にあるときに、各検体容器との距離を測定できる。また、検体容器20に蓋が無い場合には、距離測定手段によって検体容器20内の検体の有無も判別でき、検体が収容されていない検体容器20は仕分けされないようにしても良い。また、把持昇降機構が検体容器20を把持できたかどうかを、距離測定手段111a~111dを用いて確認することも可能である。把持に失敗した場合は、対象の検体容器20の把持が成功するまでリトライ動作が実行されても良いが、把持の失敗は検体容器20の設置状態に起因する場合もあるので、別の検体容器20を先に把持するようにリトライ動作が実行されても良い。
 また、図4に示すように、仕分け前ラック170における検体容器20のピッチが各把持昇降機構の間隔が一致していると、把持昇降機構110a~110dは、検体容器20a~20dを同時に把持でき、高い処理速度の実現が可能である。このため、把持昇降機構110a~110dの設置間隔は、検査施設で使用される仕分け前ラック170に合わせて予め調整することが望ましい。なお、把持昇降機構の設置間隔の調整は、オペレータが手動で行っても良いが、検体容器20のピッチなどをオペレータが操作部14により入力することで制御部16が自動で行っても良い。また、検体容器仕分け装置1内に、仕分け前ラック170における検体容器20のピッチを監視するカメラを別途設け、制御部16が撮影画像に基づいて自動で調整できるようにしても良い。
 図5は、検体容器のピッチが把持昇降機構の最小間隔よりも小さい場合の例を示す側面図である。検体容器のピッチが把持昇降機構の最小間隔より小さい場合、把持昇降機構の間隔は検体容器のピッチの整数倍に設定されるのが望ましい。図5は、把持昇降機構110a~110dの間隔を、検体容器20a~20dのピッチの3倍に設定することで、各把持昇降機構が2個飛ばしで検体容器を同時に把持できることを示している。これにより、検体容器のピッチが小さい仕分け前ラックに対しても、複数の検体容器を同時に把持して効率的な搬送が可能となり、処理速度の向上を実現できる。
 図6は、図5の把持昇降機構によって仕分け前ラックの複数の検体容器を仕分けする場合に、各仕分けサイクルで把持する検体容器の例を示す平面図である。仕分けサイクルとは、図2に示すように、抜き取り、識別、挿入の順で繰り返される1回の循環のことを意味する。図6における数字は、何番目の仕分けサイクルかを示している。
 処理速度の向上の観点で鑑みれば、容器把持昇降部11が識別位置に位置するとき、可能な限り全ての把持昇降機構が検体容器20を把持していることが望ましい。図6の例では、(1)~(5)のいずれの仕分けサイクルにおいても、少なくとも2回の昇降動作により、4つの把持昇降機構がすべて検体容器20を把持した状態となる。
 図6の例では、検体容器20を10本×5列で設置できるタイプの仕分け前ラック170が用いられている。一方で、容器把持昇降部は、前述のとおり、仕分け前ラック170に設置された検体容器20のピッチの3倍の設置間隔で、4つの把持昇降機構を有している。このため、本実施形態では、各列の検体容器の本数である「10」と把持昇降機構の個数である「4」の最小公倍数である「20」を1セットとして、仕分け前ラック170のうち最初の2列をまず仕分けする。
 まず、サイクル(1)では、1回の昇降動作で、1列目の10個の検体容器のうち、4個の検体容器を同時に把持する。次に、サイクル(2)では、1回目の昇降動作で、1列目に残っている3個の検体容器を同時に把持し、2回目の昇降動作で、2列目の10個の検体容器のうち、1個の検体容器を把持する。さらに、サイクル(3)では、1回目の昇降動作で、1列目に残っている3個の検体容器を同時に把持し、2回目の昇降動作で、2列目に残っている1個の検体容器を把持する。そして、サイクル(4)では、1回の昇降動作で、2列目に残っている4個の検体容器を同時に把持する。最後に、サイクル(5)では、1回目の昇降動作で、2列目に残っている2個の検体容器を同時に把持し、2回目の昇降動作で、2列目に残っている2個の検体容器を同時に把持する。
 以上述べたようなシーケンスにより、合計8回の昇降動作で、仕分け前ラック170のうち最初の2列までの20個の検体容器を効率よく仕分けすることが可能となる。なお、前述したシーケンスはあくまで一例であり、仕分け前ラック170のタイプ、把持昇降機構の個数などにより、適宜シーケンスが定められる。
 図7は、識別位置における容器識別部と容器把持昇降部の位置関係を示す斜視図である。前述のとおり、容器把持昇降部11が識別位置に位置するとき、基本的には全ての把持昇降機構が検体容器20を把持した状態となっている。したがって、複数の検体容器20の属性を一度で識別するためには、カメラ(容器識別部13)が撮影する画像に、複数の検体容器20がすべて含まれている必要がある。そこで、本実施形態の制御部16は、搬送部12を制御して、識別位置において、カメラの撮影方向に対して直角な方向に、複数の把持昇降機構が一列に並ぶようにした。カメラによる撮影精度を良好に保つため、識別位置では、搬送部12を停止させるのが望ましい。また、複数の把持昇降機構の列は、カメラの撮影方向に対して、厳密な直角でなくても良く、直角から一定角度のズレ(例えば±3°)を有していても構わない。容器識別部13に対する容器把持昇降部11の位置調整は、基本的に制御部16が搬送部12を制御することで行うが、図7に示すように、制御部16が、容器識別部13が固定される識別部位置調整機構19を制御することで行っても良い。
 図8は、検体容器に付されたバーコードを容器識別部が一括で識別する様子を示す側面図である。容器把持昇降部11の把持昇降機構110a~110dは、それぞれ独立した回転機構を備えており、図8の矢印801a~801dのように、把持した検体容器20を回転させることができる。制御部16は、容器把持昇降部11が識別位置にあるときに、各把持昇降機構によって検体容器20を回転させ、そのときにカメラで撮影された各検体容器のバーコード情報に基づいて、検体容器の属性を識別しても良い。ここで、バーコード情報の識別の前には、検体容器の蓋の色又は検体容器の形状によって、検体容器の属性が識別されている。したがって、バーコードに基づく識別結果が、検体容器の蓋の色などに基づく識別結果と一致しない場合、制御部16は、表示部15などにエラーを出力することもできる。検体容器の蓋の色等による識別とバーコードによる識別とのダブルチェックにより、間違った検体容器への検体の採取や、バーコードの貼り間違いなどが確認でき、仕分けの精度が向上する。
 図9は、検体容器に収容された検体の液量を一括で検出する様子を示す側面図である。
制御部16は、検体容器20を回転させ、カメラが撮影した画像に基づいてバーコード情報を識別すると、識別できた時点から所定角度、図9の矢印901a~901dのように、把持昇降機構110a~110dで検体容器20をさらに回転させる。すると、検体容器20のうちバーコードの貼り付け面以外の面が、カメラの正面に位置するようになる。
このとき、制御部16は、カメラが撮影した検体容器20の画像に基づいて、検体の液量を検出する。液量の検出方法としては、撮影画像からバーコードの隙間にあるエッジの高さを抽出した後、検体容器の属性によって定まる、検体容器の長さ情報を考慮して、液体の量を計算する方法が考えられる。なお、前述の所定角度は、バーコードの貼り付け領域によって適宜設定されるものであり、例えば半回転である。検出された液量が適正範囲でない場合、制御部16は、表示部15などにエラーを出力することもできる。
 この他、制御部16は、カメラによる撮影画像に基づいて、把持昇降機構による検体容器20の把持状態(例えば検体容器の傾き)を検出し、検体容器20が正しく把持されていない場合には、エラーを出力しても良い。また、検体容器20が正しく把持されていない場合、仕分け後ラック180に検体容器20を正しく挿入できない可能性があるため、仕分け先を、挿入場所が穴などで規制されているラックではなく、規制のない箱状のものとしても良い。
 次に、図10及び図11を用いて、本実施形態に係る把持昇降機構110の構造について説明する。
 図10は、本発明の実施形態に係る把持昇降機構の全体構成を示す斜視図である。図10に示すように、把持昇降機構110は、Z軸移動機構113を有し、第1の駆動源112により、Z軸方向(鉛直方向)に駆動する。第1の駆動源112は、ブレーキを備えており、電源がOFFの時には、動作しないようになっている。これにより、停電や緊急停止の際でも、検体容器を落下させることなく所定の高さに保持することが可能である。また、把持昇降機構110は、距離測定手段111を有し、検体容器の高さを測定できる。
 図11は、本発明の実施形態に係る把持昇降機構の要部を示す断面図である。図11に示すように、本実施形態の把持昇降機構110では、第2の駆動源114からの動力が、駆動軸115を介して、爪先118の開閉動作へと伝達する。爪先118は、カム構造により開閉し、ばね力によって閉じる。また、把持昇降機構110は、駆動軸115に対して、第1のワンウェイクラッチ116及び第2のワンウェイクラッチ117が2重構造で配置されている。すなわち、第1のワンウェイクラッチ116は、CCW方向をロックするように駆動軸115に取り付けられ、第2のワンウェイクラッチ117は、CW方向をロックするように駆動軸115に取り付けられている。これにより、駆動軸115がCW方向1101に回転する際は、駆動軸115の回転が第1のワンウェイクラッチ116に伝達し、第2のワンウェイクラッチ117の間で回転することにより、カムを回転させることなく、把持状態を維持しながら検体容器を回転できる。一方、駆動軸115がCCW方向1102に回転する際は、駆動軸115のみが回転するため、爪先118がカム構造により開閉する。この時、駆動軸115から受ける第1のワンウェイクラッチ116の回転の伝達力を、第2のワンウェイクラッチ117がロックすることで止めることができる。
 このように、本実施形態の把持昇降機構110は、検体容器の把持及び解放の動作、すなわち、爪先118の開閉動作と、把持した検体容器の回転動作と、を同一の第2の駆動源114で実行できるので、小型化が可能である。
 1…検体容器仕分け装置、11…容器把持昇降部、12…搬送部、13…容器識別部、14…操作部、15…表示部、16…制御部、17…仕分け前トレイ、18…仕分け後トレイ、19…識別部位置調整機構、20,20a~20d…検体容器、110,110a~110d…把持昇降機構、111,111a~111d…距離測定手段、112…第1の駆動源、113…Z軸移動機構、114…第2の駆動源、115…駆動軸、116…第1のワンウェイクラッチ、117…第2のワンウェイクラッチ、118…爪先、170…仕分け前ラック、171…仕分け前用の引き出し、180…仕分け後ラック、181…仕分け後用の引き出し

Claims (9)

  1. 検体を収容する検体容器を把持しつつ鉛直方向へ移動させる容器把持昇降部と、
    前記容器把持昇降部を水平方向へ移動させる搬送部と、
    前記検体容器の属性を識別する容器識別部と、
    前記容器把持昇降部、前記搬送部及び前記容器識別部を制御する制御部と、
    を備え、
    異なる属性の前記検体容器が混在する第1のラックから、属性ごとに異なる第2のラックに前記検体容器を仕分けする検体容器仕分け装置であって、
    前記制御部は、前記容器把持昇降部に複数の前記検体容器を把持させた状態で、前記容器識別部に複数の前記検体容器の属性を識別させることを特徴とする検体容器仕分け装置。
  2. 請求項1に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記容器把持昇降部は、独立した把持昇降機構を複数有し、
    前記制御部は、
    前記搬送部を制御して、前記容器識別部が識別した属性に対応する前記第2のラックの鉛直投影上へ前記容器把持昇降部を水平移動させた後、
    前記把持昇降機構を制御して、前記容器識別部が識別した前記検体容器を独立して下降させて前記第2のラックに挿入させることを特徴とする検体容器仕分け装置。
  3. 請求項1に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記第1のラック又は前記第2のラックの形状及び大きさに対応したラック設置部が形成されたトレイと、
    前記トレイが支持される引き出しと、
    をさらに備え、
    前記トレイは、前記ラック設置部の異なるものに交換可能であることを特徴とする検体容器仕分け装置。
  4. 請求項3に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記トレイが交換された場合、前記制御部は、前記第1のラック又は前記第2のラックの位置情報を変更することを特徴とする検体容器仕分け装置。
  5. 請求項2に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記容器識別部は、前記検体容器を撮影するカメラであって、
    前記制御部は、前記カメラの撮影方向に対して垂直な方向に、複数の前記把持昇降機構を一列に位置させた状態で、前記容器識別部に複数の前記検体容器の属性を識別させることを特徴とする検体容器仕分け装置。
  6. 請求項2に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記容器識別部は、前記検体容器を撮影するカメラであって、
    前記カメラが撮影した画像に含まれる前記検体容器の蓋の色又は前記検体容器の形状に基づいて、前記検体容器の属性が識別されることを特徴とする検体容器仕分け装置。
  7. 請求項6に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記把持昇降機構は、把持した前記検体容器を回転させる回転機構を備え、
    前記制御部は、前記検体容器を回転させたときに前記カメラで撮影された前記検体容器のバーコードに基づいて、前記検体容器の属性を識別し、
    前記検体容器の色又は前記検体容器の形状に基づく識別結果と、前記バーコードに基づく識別結果と、が一致しない場合、エラーが出力されることを特徴とする検体容器仕分け装置。
  8. 請求項2に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記容器識別部は、前記検体容器を撮影するカメラであって、
    前記把持昇降機構は、把持した前記検体容器を回転させる回転機構を備え、
    前記制御部は、前記検体容器のバーコードを前記カメラが撮影してから所定角度、前記検体容器を前記回転機構で回転させた後、前記カメラが撮影した前記検体容器の画像に基づいて、検体の液量を検出することを特徴とする検体容器仕分け装置。
  9. 請求項2に記載の検体容器仕分け装置において、
    前記把持昇降機構は、ワンウェイクラッチの2重構造により、前記検体容器の把持および解放の動作と、把持した前記検体容器の回転動作と、を共通の駆動源で実行することを特徴とする検体容器仕分け装置。
PCT/JP2023/044024 2022-12-27 2023-12-08 検体容器仕分け装置 WO2024142853A1 (ja)

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