WO2024142365A1 - 無線タグ認証試験システム - Google Patents

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無線タグ認証試験システムは、認証エリア内に位置する無線タグの認証試験を、より簡便に実施する。無線タグ認証試験システムは、タグ(1)及び携帯端末(6)を持って認証エリアを試験者が移動する際、カメラ(61)の撮影データに含まれる認証エリアに格子画像を重畳して生成した映像データをUI(65)に表示させるAR処理部(662)と、試験者がもつタグ(1)の位置が格子画像の格子点の位置に一致したときに試験用通信をHFA4に要求し、この要求に応じてHFA4が実施する当該格子点におけるタグ(1)の認証試験の結果情報を受信し、結果情報に当該格子点の位置情報を紐付けて試験結果情報記憶部(641)に記録する試験実行制御部(664)と、を有する。

Description

無線タグ認証試験システム
 本発明は、無線タグ認証試験システム、特に認証エリア内において認証試験を行う位置の特定に関する。
 ビル等の施設に導入される入退室管理システムとして、ハンズフリー認証装置を利用したシステム形態が存在する。この入退室管理システムでは、アンテナ部とコントローラ部とを有するハンズフリーアンテナ(以下、「HFA」)を施設の部屋の扉近傍に設置すると共に、固有識別情報を内部に保持し、その固有識別情報を発信する機能を有する無線タグを施設の利用者に携帯させる。
 そして、施設利用者が扉から所定の範囲内まで近付くと、無線タグは、HFAからの問合せ信号に応じて応答信号を返信する。返信する応答信号には、無線タグが保持する固有識別情報が含まれているので、HFAは、無線タグから受信した固有識別情報に基づく認証を実施し、その認証に成功すると、扉が解錠される。
 このように、施設利用者は、扉に近付くだけで、扉が自動的に解錠されるので、ICカードをカードリーダにかざす手間が省ける。このため、ハンズフリー認証装置は、手がふさがりやすい施設での利用に適しているといえる。
 ところで、無線タグからHFAに信号を発信する際にUHF帯等の短波を使用する場合、HFAは、上記所望する範囲内、すなわち無線タグに記録されている固有識別情報を受信して認証を正確に行う必要のある範囲(以下、「認証エリア」)内に無線タグが進入してきても、反射波等の影響により無線タグが発信した電波信号を正常に受信できない可能性が生じてくる。つまり、HFAの近くにいるからといって、換言すると受信強度が強いからといって、HFAが無線タグからの電波信号を正常に受信できるとは限らない。
 そこで、従来では、システムの運用を開始する前に、試験者が無線タグを携行して認証エリア内を移動し、認証エリア内で認証が正しく行われるのかどうかの無線タグの認証試験を行う。認証試験では、認証エリア内のいかなる位置に無線タグが存在しても認証が正しく行われることを確認するために、例えば、試験を実施する位置となる目印(ばみり)を認証エリア内の床に事前に付けておく。そして、試験者は、目印の位置にいるときに、認証が正しく行われるのかを確認する。そして、認証エリア内で認証が正確に実施できるように、必要によりHFAの取付位置の微調整を行う。
特開2021-071296号公報 特開2011-158411号公報 特開2008-026266号公報
 ところで、認証の試験は、認証エリア内で網羅的に実施されることが望ましい。そのために、従来では、試験位置となる目印を床に貼り付けるなどの作業を事前に行っていた。
 本発明は、認証エリア内に位置する無線タグの認証試験を、より簡便に実施可能なシステムを提供することを目的とする。
 本発明に係る無線タグ認証試験システムは、無線タグ及び撮影手段を少なくとも備える移動体と、前記無線タグの読取装置と、前記読取装置が前記無線タグの認証試験を行う範囲を示す認証エリアと、を含む範囲を撮影範囲とした画像データを取得すると、前記画像データに含まれる認証エリアに、前記無線タグの認証試験を行う試験位置を示すデジタル画像を重畳して映像データを生成するデータ生成手段と、試験者が使用し、前記映像データを表示する表示手段と、前記移動体に伴い移動する前記無線タグの位置が、前記表示手段に表示される映像データに含まれるいずれかの前記試験位置と一致したときに、前記無線タグの認証試験を要求する試験要求手段と、を有することを特徴とする。
 また、前記試験要求手段は、前記撮影手段により撮影される前記無線タグの映像が、前記表示手段に表示される映像データに含まれるいずれかの前記試験位置の映像と重なったときに、前記無線タグの認証試験を要求することを特徴とする。
 また、前記認証試験の要求に応じて実施された前記無線タグの認証試験の結果情報を取得すると、当該結果情報に、前記無線タグと位置が一致した前記試験位置の位置を示す試験位置情報を紐付けて記録する記録手段を有することを特徴とする。
 また、前記移動体に伴い移動する前記無線タグの位置が、前記表示手段に表示される映像データに含まれるいずれかの前記試験位置と一致したことを前記試験者に通知する通知手段を有することを特徴とする。
 また、前記認証試験の要求に応じて、前記無線タグと位置が一致している前記試験位置において実施される前記無線タグの認証試験が終了したことを前記試験者に通知する通知手段を有することを特徴とする。
 また、前記デジタル画像は、格子状に描画される線を含む格子画像であり、前記試験位置は、前記格子画像の格子点により特定される、ことを特徴とする。
 また、前記移動体は、前記試験者または前記試験者によって移動が制御されるロボットであることを特徴とする。
 本発明によれば、認証エリア内に位置する無線タグの認証試験を、より簡便に実施することができる。
本実施の形態における無線タグ認証試験システムの利用形態を示す概念図である。 本実施の形態における携帯端末のハードウェア構成図である。 本実施の形態における携帯端末及びHFAを示すブロック構成図である。 本実施の形態におけるタグの認証試験処理を示すフローチャートである。 本実施の形態において、認証エリアの一部分を上方から見たときの概念図である。
 以下、図面に基づいて、本発明の好適な実施の形態について説明する。
 図1は、本実施の形態における無線タグ認証試験システムの利用形態を示す概念図である。図1には、本実施の形態における無線タグ認証試験システムにより無線タグ(以下、単に「タグ」と称する)1の認証試験が実施される部屋2が示されている。タグ1は、タグ固有の識別情報(以下、「固有識別情報」)を記憶し、固有識別情報を電波信号により送信する機能を有している。部屋2は、ビル等の施設内に設けられる空間の一例である。部屋2の出入口となる扉3の近傍には、ハンズフリーアンテナ(HFA)4が設置される。HFA4の試験実施前の取付位置は、仮の位置である。HFA4の取付位置は、後述する認証試験が実施されることによって決定される。本実施の形態における「認証試験」というのは、HFA4がタグ1を正確に認証できるかを確認するための試験のことをいう。HFA4は、タグ1が発信する電話信号を受信することで固有識別情報を読み取る読取装置の一例である。
 タグ1の認証試験が実施される施設には、HFA4とタグ1を用いたハンズフリー認証装置を利用する入退室管理システムが導入されている。入退室管理システムの運用時、タグ1は、施設利用者個々に携帯される。施設利用者は、施設内を移動するときにタグ1を携行する。施設利用者が部屋2の扉3から所定の範囲内まで近付くと、HFA4は、タグ1から発信される電波信号により固有識別情報を取得し、その固有識別情報に基づきタグ1の認証を行う。そして、認証に成功すると、扉3が解錠される。
 ところで、HFA4によるタグ1の検出範囲は、HFA4が設置される空間によって個々に設定可能である。この検出範囲は、基本的には、施設管理者等によって指定されるが、その指定された範囲では、HFA4がタグ1を確実に検出し、固有識別情報に基づくタグ1の認証を正確に行えるようにする必要がある。本実施の形態では、この検出範囲を、HFA4がタグ1の認証試験を行う範囲を示す「認証エリア」とする。そして、本実施の形態における無線タグ認証試験システムは、HFA4が、認証エリア内にタグ1が所在するときにはタグ1の認証を正確に行えるようにするための試験を行うために利用される。つまり、タグ1の認証試験は、入退室管理システムの運用開始前に行われ、この認証試験によって、HFA4の取付位置は、タグ1が認証エリアのいずれの位置に所在するときでも認証を正確に行える位置に決定される。
 図1に示す試験者5は、タグ1の認証試験を実施する作業者であり、移動体の一例である。試験者5は、タグ1の認証試験を実施する際、タグ1と携帯端末6を携行する。
 図1には、更に前述した認証エリア7が示されている。なお、本実施の形態においては、認証エリア7を示す目印等を部屋2に付けていないが、説明の便宜上、図示している。本実施の形態においては、図1に示すように認証エリア7を矩形で示している。認証エリア7の形状、広さ、またHFA4との位置関係は、前述したようにHFA4が設置される空間によって個別に設定されるが、ここでは、便宜上、矩形形状としている。本実施の形態においては、認証エリア7を、2次元平面上において矩形形状の複数のセル71に分割する。セル71の大きさは、試験者5の身体の大きさに応じて設定する。本実施の形態では、例えば50cm四方の大きさを想定しているが、この大きさに限定する必要はない。認証エリア7は、図1に示すように格子状に分割されることになるが、詳細は後述するように、本実施の形態では、タグ1の認証試験を行う試験位置を、格子点72により特定する。
 なお、図1では、HFA4が部屋2の内側に設置されていることから、退室用のHFA4がタグ1の認証試験を行う場合について図示している。ただ、HFAが部屋2の外側に設置されていてもよく、この場合は、入室用のHFAがタグの認証試験を行うことになる。
 図2は、本実施の形態における携帯端末6のハードウェア構成図である。本実施の形態における携帯端末6は、認証試験を主導的に行うために用いる情報処理装置の一例である。本実施の形態では、携帯端末6として、スマートフォンを想定しているが、その他にもタブレット端末や携帯PC等を用いてもよい。
 携帯端末6は、カメラ61、測距センサ62、通信インタフェース(IF)63、ストレージ64、ユーザインタフェース(UI)65及び制御装置66をバス67で接続して構成される。カメラ61は、静止画像及び動画像を撮影可能な撮影手段として設けられている。測距センサ62は、携帯端末6から目標とする物体までの距離を測定する。距離を測定する方式は、特に限定する必要はないが、例えば光学式のLiDAR(Light Detection And Ranging)を利用してもよい。近年では、LiDAR機能を標準搭載しているスマートフォンが登場しているが、この機種を利用するのが便利である。仮に、携帯端末6が測距センサを搭載していなければ、試験者5は、認証試験を行う際に測距センサを別途用意してもよい。
 通信インタフェース63は、HFA4との間で無線通信を行う。無線通信方式は、特に限定する必要はない。ストレージ64は、記憶手段として設けられている。ユーザインタフェース65は、入力手段であり表示手段でもあるタッチ式の液晶パネルで実現される。制御装置66は、構成要素61~65の動作制御を行う制御手段である。制御装置66は、ROMやRAMに記憶されるプログラムを実行するCPUで実現される。
 図3は、本実施の形態における携帯端末6及びHFA4を示すブロック構成図である。携帯端末6は、図2に示したように制御装置66を有しているが、制御装置66は、画像データ取得部661、AR(Augmented Reality)処理部662、表示制御部663及び試験実行制御部664を有している。なお、本実施の形態の説明に用いない構成要素については、図から省略する。
 画像データ取得部661は、カメラ61により撮影された画像データ(以下、「撮影データ」と称する)を取得する。
 AR処理部662は、AR技術を利用して、後述するようにHFA4と認証エリア7全体が撮影範囲内に入る撮影データを、画像データ取得部661から取得すると、撮影データに映し出されているHFA4を座標の起点とする格子画像をデジタル画像として生成し、認証エリア7に格子画像を紐付ける。そして、AR処理部662は、認証エリア7をカメラ61が撮影しているときには、撮影データの中の認証エリア7に格子画像を重畳して映像データを生成するデータ生成手段として機能する。また、AR処理部662は、タグ1が格子画像の格子点の位置に一致したことを検知する。
 表示制御部663は、ユーザインタフェース65への表示の制御を行う。なお、本実施の形態では、ユーザインタフェース65を主に表示手段として利用するので、以下の説明では、説明の便宜上、「表示部65」と称する。
 試験実行制御部664は、タグ1の認証試験の実行を制御する。例えば、試験実行制御部664は、タグ1と格子点72との位置が一致したことが検知されると、タグ1の認証試験を要求する試験要求手段として機能する。また、試験実行制御部664は、認証試験の要求に応じて実施されたタグ1の認証試験の結果情報を取得すると、当該結果情報に、タグ1と位置が一致した格子点72の位置を示す試験位置情報を紐付けて記録する記録手段として機能する。具体的には、試験実行制御部664は、結果情報と試験位置情報との組を、ストレージ64により実現される試験結果情報記憶部641に登録する。
 制御装置66における各構成要素661~664は、制御装置66を形成するCPUと、CPUで動作するプログラムとの協調動作により実現される。また、本実施の形態で用いるプログラムは、通信手段により提供することはもちろん、読み取り可能な記録媒体に格納して提供することも可能である。通信手段や記録媒体から提供されたプログラムは携帯端末6にインストールされ、CPUがプログラムを順次実行することで各種処理が実現される。
 HFA4は、無線通信処理部41、認証処理部42及び認証情報記憶部43を有している。無線通信処理部41は、携帯端末6及びタグ1との間で無線通信を行う。認証情報記憶部43には、試験者5が携帯するタグ1に記録されている固有識別情報が認証情報として記憶されており、認証処理部42は、タグ1から受信した電波信号に含まれる固有識別情報を認証情報と照合することで認証処理を行う。
 なお、システム運用時では、認証に成功すると扉3を解錠することになるが、ここでは、認証試験なので扉3を解錠してもしなくてもよい。また、試験に利用する固有識別情報をHFA4の認証情報記憶部43に保持させるようにしたが、これに限らず、入退室管理システムの管理サーバ等に保持させ、認証試験の際に管理サーバ等に認証の是非を問い合わせるようにしてもよい。いずれにしても、HFA4は、システム運用時に使用する既存の装置を利用することができる。
 次に、本実施の形態における動作について説明する。
 本実施の形態では、HFA4が認証エリア7内にいるタグ1が発信する固有識別情報を受信し、その固有識別情報に基づき認証を正確に行えるかどうかを検証する。前述したように、タグ1からHFA4に電波信号を発信する際にUHF帯等の短波を使用する場合、HFA4が反射波等の影響によりタグ1が発信した電波信号を正常に受信できない可能性が生じてくる。つまり、受信強度が強いからといって、HFAがタグ1から固有識別情報を正しく受信できるとは限らない。そのために、認証エリア7の各試験位置において、HFA4がタグ1から受信した固有識別情報によって認証を正しく行えるか、タグ1の認証試験を行う。以下、タグ1の認証試験を実施する際の本実施の形態における処理について、図4に示すフローチャートを用いて説明する。なお、タグ1の「認証試験」という場合、狭義には、1カ所の試験位置における認証試験のことをいう場合もあり、広義には、各試験位置において実施される試験をまとめて「認証試験」という場合もある。ステップ160における要求により実施される処理は前者に該当し、図4に示す認証試験の処理は後者に該当する。
 試験者5は、まずHFA4と認証エリア7全体が撮影範囲内に入る位置からカメラ61を操作して写真、いわゆる静止画像を撮る。画像データ取得部661は、試験者5による撮影により生成された撮影データをカメラ61から取得する(ステップ110)。
 続いて、AR処理部662は、撮影データを画像データ取得部661から取得すると、撮影データに映し出されているHFA4を座標の起点とし、線を格子状に描画することで格子画像をデジタル画像として生成する(ステップ120)。この格子画像に相当する、2次元平面上に表した格子(「マス目」ともいう)を図1に図示している。
 なお、本実施の形態においては、前述したように試験者5の身体の大きさに合わせて、例えば50cm四方の格子を形成する。また、格子画像は、床から例えば130cmの高さに映し出されるように撮影データに合成される。
 続いて、試験者5は、認証試験を実施する際には認証エリア7の中を移動することになるが、その際、移動(進行)する方向をカメラ61で撮影しながら移動する。このとき、AR処理部662は、AR技術により、カメラ61による撮影により生成される現実世界の撮影データに含まれる認証エリア7に、ステップ120において生成した格子画像を重畳させて、表示部65に表示する映像データをリアルタイムに生成する。より詳細には、AR処理部662は、試験者5の移動に伴い、携帯端末6が備える加速度センサ等(図示せず)により測定可能な試験者5の移動方向や移動速度、またカメラ61の撮影範囲を検知し、前述したように表示部65に表示させる映像データをリアルタイムに生成する。表示制御部663は、AR処理部662により生成された映像データを表示部65に表示させる(ステップ130)。これにより、試験者5は、表示部65を参照すると、実際には描かれていないが、認証エリア7にマス目が描かれているように見える。
 試験者5は、表示部65に表示される映像データを見ながら、タグ1を手に持って認証エリア7の中を移動する。そして、試験者5は、携行しているタグ1を仮想的に画面表示されている格子点の位置を合わせる。
 図5は、認証エリア7の一部分を上方から見たときの概念図であり、格子画像8の一部のみを図示している。また、図5からは、図1に示す試験者5の図示を省略し、試験者5が持つタグ1のみを図示している。更に、図5では、タグ1を便宜的に透過させて、格子点82a,82b,82cの位置が確認できるように図示している。なお、格子点82a,82b,82cを区別なく説明するときには、「格子点82」と総称する。
 試験者5は、認証エリア7を移動して、格子画像により特定されるいずれかの格子点82の位置と合うようにタグ1の位置を調整する。なお、表示部65には、カメラ61の撮影範囲に対応する映像データが表示されており、また、試験者5は、その表示部65に表示されている格子点82にタグ1を合わせるため、タグ1もカメラ61により撮影されて表示部65に表示される。このため、試験者5は、表示部65に表示されているタグ1の位置を、表示部65に表示されているいずれかの格子点82の位置に合わせようとする。つまり、試験者5は、表示部65を見ながらタグ1の位置を、格子点82の位置と重なるよう行動する。
 AR処理部662は、試験者5がタグ1の位置を格子点82の位置に一致させるまで(ステップ140でN)、表示部65に表示される映像データを適宜更新する。そして、表示部65に表示されるタグ1の映像がいずれかの格子点82の映像と重なったことによって、試験者5がタグ1の位置をいずれかの格子点82の位置に一致させたことを検知すると(ステップ140でY)、AR処理部662は、タグ1の位置と格子点82の位置、すなわち試験位置との一致を検知したことを表示部65に表示するなどして試験者5に通知する(ステップ150)。これにより、試験者5は、タグ1の位置を格子点82の位置からずれないように維持した状態で、その格子点82の位置(試験位置)における認証試験が終了するまで立ち止まる。
 なお、本実施の形態におけるAR処理部662は、表示部65への表示によって試験者5に通知する通知手段として機能するが、試験者5に通知する手法はこれに限らず、例えば、音や光を携帯端末6に出力させることによって通知するよう機能させてもよい。
 試験者5は、AR処理部662からの通知によってタグ1の位置が試験位置と一致していることを知ると、試験実行制御部664は、試験者5による所定の操作に応じて通信インタフェース63を介して所定の認証試験要求を送信することによって、試験用通信をHFA4に要求する(ステップ160)。
 なお、本実施の形態においては、試験用通信の要求を試験者5からの指示に応じて行うようにしたが、タグ1の位置が格子点82の位置と一致したことを検知したタイミングで、自動的に要求するように処理してもよい。
 HFA4における認証処理部42は、無線通信処理部41を介して携帯端末6からの要求を受け取ると、タグ1の認証試験を開始する。認証試験は、例えば次のようにして行う。
 まず、認証処理部42は、タグ1に対して問合せ信号を送信する。タグ1は、HFA4からの問合せ信号に応じて応答信号を返信する。この応答信号には、自己の固有識別情報が含まれている。
 認証処理部42は、タグ1からの応答信号を受信すると、応答信号に含まれている固有識別情報を、認証情報記憶部43に設定されている固有識別情報と照合し、一致すれば認証成功と判定する。このタグ1との信号の交換を指定回数分、繰り返し行う。そして、指定回数分実行した認証のうち成功した数が所定の閾値以上の場合、最終的に認証は成功したと判定する。認証処理部42は、この認証試験の結果を含む結果情報を携帯端末6へ送信する。なお、認証処理部42は、送信する結果情報に、認証の結果のみならず、例えば信号を交換した指定回数及び指定回数のうち成功した回数などの情報を含めてもよい。
 試験用通信の要求に応じてHFA4から送信されてくる結果情報、すなわち認証試験の結果を受信すると(ステップ170)、試験実行制御部664は、受信した結果情報に、タグ1と位置が一致した格子点82の位置を示す試験位置情報を紐付けて試験結果情報記憶部641に記録する(ステップ180)。試験位置情報に含める試験位置情報は、AR処理部662から取得する。
 本実施の形態においては、各試験位置における試験結果を試験結果情報記憶部641に記録するようにしたので、各試験位置における試験結果を、タグ1の認証試験の終了後に確認することができる。
 なお、本実施の形態では、各試験位置における試験結果を試験結果情報記憶部641に記録するようにしたが、これに限らず、例えばネットワーク経由で管理者の端末装置等へ送信するようにしてもよい。
 以上のようにして認証試験の結果を記録すると、試験実行制御部664は、1カ所の格子点83における認証試験が終了したことを表示部65に表示するなどして試験者5に通知する(ステップ190)。なお、認証試験が終了した旨だけでなく認証結果を表示するようにしてもよい。
 従来では、認証結果を、HFA4の表面にあるインジケータを視認することで確認していた。つまり、試験者は、認証試験の合否を判定するために、HFA4から離れた位置や角度のある位置からインジケータを視認する必要があった。本実施の形態では、携帯している表示部65に表示するようにしたので、認証試験の終了及び試験結果を手元で確認することができる。
 なお、本実施の形態における試験実行制御部664は、表示部65への表示によって試験者5に通知する通知手段として機能するが、試験者5に通知する手法はこれに限らず、例えば、音や光を携帯端末6に出力させることによって通知するよう機能させてもよい。
 試験者5は、試験実行制御部664からの通知によってタグ1の位置を合わせた格子点82における認証試験の終了を知ることになるが、全ての格子点82において前述した認証試験が実施していなければ(ステップ200でN)、まだ実施していない格子点82にタグ1を合わせるために移動する。AR処理部662は、試験者5の移動に合わせて映像データを更新して表示部65に表示させる(ステップ130)。
 そして、全ての格子点82において認証試験が実施することで(ステップ200でY)、認証エリア7全体における認証試験は終了する。
 以上説明したように、本実施の形態によれば、AR技術を利用して、撮影データに含まれる認証エリア7に格子画像を重畳表示させるようにしたので、床に目印など付けることなく認証エリア7を特定することができ、更に格子画像の格子点により試験位置を特定することができる。
 ところで、上記説明では、試験者5は、タグ1の位置を、表示部65に表示されているいずれかの格子点82の位置に合わせるようにすると説明した。ただ、試験者5は、格子点82を無作為に選出するわけではなく、基本的には、認証エリア7の1つの角を形成する格子点82からスタートして、格子点82を順番に探し出すものと考えられる。
 例えば、図5に示すように、試験者5は、矢印A方向に移動してきて格子点82aにおいて認証試験が終了した後、矢印B方向に移動する場合、矢印B方向に隣接する格子点82bの位置で認証試験を行うと考えられる。そして、格子点82bにおいて認証試験が終了すると、例えば矢印A,B方向と同じ矢印C方向に移動することにより、矢印C方向に隣接する格子点82cの位置で認証試験を行うのが典型的な認証試験の実施手順であると考えられる。もちろん、これは、典型例であって、次に認証試験を行う格子点82は、隣接する位置にあるものと限定する必要はないが、試験者5は、基本的には隣接する格子点82に対して認証試験を順番に実施することで、認証エリア7に含まれる全ての試験位置において漏れなく効率よくタグ1の認証試験を実施することができる。
 なお、AR処理部662は、格子点82の表示形態を異ならせることによって、認証試験が終了した格子点82と終了していない格子点82とが判別できるように格子画像を表示させるようにしてもよい。また、図5における矢印のように推奨する移動方向を試験者5に提示するよう表示してもよい。これにより、試験者5は、認証試験未実施の格子点82を容易に探し出せるようになる。
 なお、上記説明では、試験者5を移動体の例として説明した。ただ、必ずしも試験者5でなくても、例えば試験者によって移動が制御される自立走行可能なロボットを利用してもよい。この場合、ロボットは、タグ1及び撮影手段を備えて認証エリア7を移動することになり、試験者5は、映像データを表示する表示手段を見ながらロボットの走行制御を行うことになる。
 また、本実施の形態では、携帯端末6は、試験用通信をHFA4に直接要求するようにした。ただ、HFA4が携帯端末6との無線通信機能を有していない場合等、携帯端末6は、所定の認証試験要求を、例えば入退室管理システムの管理サーバ等他の装置へ送信することによって、試験用通信をHFA4に間接的に要求するようにしてもよい。
 1 タグ、2 部屋、3 扉、4 HFA、5 試験者、6 携帯端末、41 無線通信処理部、42 認証処理部、43 認証情報記憶部、61 カメラ、62 測距センサ、63 通信インタフェース(IF)、64 ストレージ、65 ユーザインタフェース(UI)、65 表示部、66 制御装置、67 バス、641 試験結果情報記憶部、661 画像データ取得部、662 AR処理部、663 表示制御部、664 試験実行制御部。
 

Claims (7)

  1.  無線タグ及び撮影手段を少なくとも備える移動体と、
     前記無線タグの読取装置と、前記読取装置が前記無線タグの認証試験を行う範囲を示す認証エリアと、を含む範囲を撮影範囲とした画像データを取得すると、前記画像データに含まれる認証エリアに、前記無線タグの認証試験を行う試験位置を示すデジタル画像を重畳して映像データを生成するデータ生成手段と、
     試験者が使用し、前記映像データを表示する表示手段と、
     前記移動体に伴い移動する前記無線タグの位置が、前記表示手段に表示される映像データに含まれるいずれかの前記試験位置と一致したときに、前記無線タグの認証試験を要求する試験要求手段と、
     を有することを特徴とする無線タグ認証試験システム。
  2.  前記試験要求手段は、前記撮影手段により撮影される前記無線タグの映像が、前記表示手段に表示される映像データに含まれるいずれかの前記試験位置の映像と重なったときに、前記無線タグの認証試験を要求することを特徴とする請求項1に記載の無線タグ認証試験システム。
  3.  前記認証試験の要求に応じて実施された前記無線タグの認証試験の結果情報を取得すると、当該結果情報に、前記無線タグと位置が一致した前記試験位置の位置を示す試験位置情報を紐付けて記録する記録手段を有することを特徴とする請求項1に記載の無線タグ認証試験システム。
  4.  前記移動体に伴い移動する前記無線タグの位置が、前記表示手段に表示される映像データに含まれるいずれかの前記試験位置と一致したことを前記試験者に通知する通知手段を有することを特徴とする請求項1に記載の無線タグ認証試験システム。
  5.  前記認証試験の要求に応じて、前記無線タグと位置が一致している前記試験位置において実施される前記無線タグの認証試験が終了したことを前記試験者に通知する通知手段を有することを特徴とする請求項1に記載の無線タグ認証試験システム。
  6.  前記デジタル画像は、格子状に描画される線を含む格子画像であり、
     前記試験位置は、前記格子画像の格子点により特定される、
     ことを特徴とする請求項1に記載の無線タグ認証試験システム。
  7.  前記移動体は、前記試験者または前記試験者によって移動が制御されるロボットであることを特徴とする請求項1に記載の無線タグ認証試験システム。
     
PCT/JP2022/048541 2022-12-28 無線タグ認証試験システム WO2024142365A1 (ja)

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