WO2024075566A1 - 接合装置、接合システム及び接合方法 - Google Patents

接合装置、接合システム及び接合方法 Download PDF

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秀行 福島
幸浩 若元
祐平 松尾
敬一 齊木
範史 小濱
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東京エレクトロン株式会社
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Abstract

基板同士を接合する接合方法であって、(a)移動機構によって第1保持部と第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部の下面に保持された第1基板と前記第2保持部の上面に保持された第2基板とを対向配置する工程と、(b)当接部材によって第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる工程と、(c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、(d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を有する。

Description

接合装置、接合システム及び接合方法
 本開示は、接合装置、接合システム及び接合方法に関する。
 特許文献1には、ウェハ同士を接合する接合装置が開示されている。かかる接合装置は、下面に上ウェハを真空引きして吸着保持する上チャックと、上チャックの下方に設けられ、上面に下ウェハを真空引きして吸着保持する下チャックとを有し、2枚のウェハを上下に対向配置して接合する。
特開2015-095579号公報
 本開示にかかる技術は、基板の接合処理の状態を適切に検査する。
 本開示の一態様は、基板同士を接合する接合装置であって、下面に第1基板を保持する第1保持部と、前記第1保持部の下方に設けられ、上面に第2基板を保持する第2保持部と、第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる当接部材と、前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させる移動機構と、前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の位置を測定する測定部と、制御部と、を有し、前記制御部は、(a)前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部に保持された第1基板と前記第2保持部に保持された第2基板とを対向配置する工程と、(b)第1基板の中心部と第2基板の中心部を当接させる工程と、(c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、(d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を実行するように前記第1保持部、前記第2保持部、前記当接部材、前記移動機構及び測定部を制御する。
 本開示によれば、基板の接合処理の状態を適切に検査することができる。
本実施形態にかかる接合システムの構成の概略を示す平面図である。 本実施形態にかかる接合システムの内部構成の概略を示す側面図である。 上ウェハと下ウェハの構成の概略を示す側面図である。 接合装置の構成の概略を示す横断面図である。 接合装置の構成の概略を示す縦断面図である。 上チャックと下チャックの構成の概略を示す縦断面図である。 ウェハ接合処理の主な工程を示すフローチャートである。 ウェハ接合処理の主な工程を示す説明図である。 上チャックの位置偏差と下チャックの位置偏差の説明図である。 上チャックのθ軸位置偏差の経時的変化を示すグラフである。
 半導体デバイスを3次元に積層する3次元集積技術では、2枚の半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)の接合が行われる。接合処理では、例えばファンデルワールス力及び水素結合(分子間力)によってウェハ同士を接合する。
 特許文献1に開示された接合装置では、先ず、押動部材によって上チャックに吸着保持されている上ウェハの中心部を押圧して下降させ、下チャックに吸着保持されている下ウェハの中心部と当接させる。そうすると、押圧された上ウェハの中心部と下ウェハの中心部との間で、上述した分子間力による接合が開始する。次に、上ウェハの中心部から外周部に向けて上ウェハの真空引きを停止し、上ウェハが下ウェハ上に順次落下して当接し、上述した表面間の分子間力による接合が順次拡がる。こうして、上ウェハの表面と下ウェハの表面が全面で当接し、上ウェハと下ウェハが接合される。
 しかしながら、特許文献1に開示された接合装置では、ウェハの接合状態を検査することについては考慮されていない。
 ここで、ウェハの接合状態を検査するため、例えば上チャックに光学式の変位計(センサ)を設け、変位計の底面から上ウェハの裏面までの距離を測定することが考えられる。例えば、上ウェハの吸着保持された状態の距離と、上ウェハが落下して下ウェハに当接した状態の距離との変化によって、ウェハの接合状態を検査する。しかしながら、上ウェハの裏面の状態、例えば裏面の膜種や膜厚によっては、変位計が上記距離を測定できない場合がある。したがって、従来のウェハ同士の接合処理には改善の余地がある。
 本開示にかかる技術は、基板の接合処理の状態を適切に検査する。以下、本実施形態にかかる接合装置、当該接合装置を備えた接合システム、及び接合方法について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<接合システムの構成>
 先ず、本実施形態にかかる接合システムの構成について説明する。図1は、接合システム1の構成の概略を示す平面図である。図2は、接合システム1の内部構成の概略を示す側面図である。なお、以下においては、位置関係を明確にするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする。
 接合システム1では、図3に示すように例えば2枚の基板としてのウェハW、Wを接合する。以下、上側に配置されるウェハを、第1基板としての「上ウェハW」といい、下側に配置されるウェハを、第2基板としての「下ウェハW」という。また、上ウェハWが接合される接合面を「表面WU1」といい、当該表面WU1と反対側の面を「裏面WU2」という。同様に、下ウェハWが接合される接合面を「表面WL1」といい、当該表面WL1と反対側の面を「裏面WL2」という。そして、接合システム1では、上ウェハWと下ウェハWを接合して、重合基板としての重合ウェハWを形成する。
 接合システム1は、図1に示すように例えば外部との間で複数のウェハW、W、複数の重合ウェハWをそれぞれ収容可能なカセットC、C、Cが搬入出される搬入出ステーション2と、ウェハW、W、重合ウェハWに対して所望の処理を施す各種処理装置を備えた処理ステーション3とを一体に接続した構成を有している。
 搬入出ステーション2には、カセット載置台10が設けられている。カセット載置台10には、複数、例えば4つのカセット載置板11が設けられている。カセット載置板11は、水平方向のY軸方向(図1中の上下方向)に一列に並べて配置されている。これらのカセット載置板11には、接合システム1の外部に対してカセットC、C、Cを搬入出する際に、カセットC、C、Cを載置することができる。このように、搬入出ステーション2は、複数の上ウェハW、複数の下ウェハW、複数の重合ウェハWを保有可能に構成されている。なお、カセット載置板11の個数は、本実施形態に限定されず、任意に設定することができる。また、カセットの1つを異常ウェハの回収用として用いてもよい。すなわち、種々の要因で上ウェハWと下ウェハWとの接合に異常が生じたウェハを、他の正常な重合ウェハWと分離することができるカセットである。本実施形態においては、複数のカセットCのうち、1つのカセットCを異常ウェハの回収用として用い、他のカセットCを正常な重合ウェハWの収容用として用いている。
 搬入出ステーション2には、カセット載置台10に隣接してウェハ搬送部20が設けられている。ウェハ搬送部20には、Y軸方向に延伸する搬送路21上を移動自在なウェハ搬送装置22が設けられている。ウェハ搬送装置22は、鉛直方向及び鉛直軸(θ軸)周りにも移動自在であり、各カセット載置板11上のカセットC、C、Cと、後述する処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50、51との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
 処理ステーション3には、各種装置を備えた複数例えば3つの処理ブロックG1、G2、G3が設けられている。例えば処理ステーション3の正面側(図1のY軸負方向側)には、第1処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のY軸正方向側)には、第2処理ブロックG2が設けられている。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のX軸負方向側)には、第3の処理ブロックG3が設けられている。
 第1処理ブロックG1には、ウェハW、Wの表面WU1、WL1を改質する表面改質装置30が配置されている。表面改質装置30では、例えば減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガス又は窒素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオン又は窒素イオンが表面WU1、WL1に照射されて、表面WU1、WL1がプラズマ処理され、改質される。
 第2処理ブロックG2には、例えば純水によってウェハW、Wの表面WU1、WL1を親水化すると共に当該表面WU1、WL1を洗浄する表面親水化装置40、ウェハW、Wを接合する接合装置41が、搬入出ステーション2側からこの順で水平方向のX軸方向に並べて配置されている。なお、接合装置41の構成については後述する。
 表面親水化装置40では、例えばスピンチャックに保持されたウェハW、Wを回転させながら、当該ウェハW、W上に純水を供給する。そうすると、供給された純水はウェハW、Wの表面WU1、WL1上を拡散し、表面WU1、WL1が親水化される。
 第3の処理ブロックG3には、図2に示すようにウェハW、W、重合ウェハWのトランジション装置50、51が下から順に2段に設けられている。
 図1に示すように第1処理ブロックG1~第3の処理ブロックG3に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域60が形成されている。ウェハ搬送領域60には、例えばウェハ搬送装置61が配置されている。
 ウェハ搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向(X軸方向、Y軸方向)及び鉛直軸(θ軸)周りに移動自在な搬送アームを有している。ウェハ搬送装置61は、ウェハ搬送領域60内を移動し、周囲の第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2及び第3の処理ブロックG3内の所望の装置にウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
 以上の接合システム1には、制御部としての制御装置70が設けられている。制御装置70は、例えばCPUやメモリ等を備えたコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、接合システム1におけるウェハ処理を制御するプログラムが格納されている。なお、上記プログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、当該記憶媒体Hから制御装置70にインストールされたものであってもよい。また、上記記憶媒体Hは、一時的なものであっても非一時的なものであってもよい。
<接合装置の構成>
 次に、上述した接合装置41の構成について説明する。図4は、接合装置41の構成の概略を示す横断面図である。図5は、接合装置41の構成の概略を示す縦断面図である。
(接合装置の全体構成)
 接合装置41は、図4及び図5に示すように内部を密閉可能な処理容器100を有している。処理容器100のウェハ搬送領域60側の側面には、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口101が形成され、当該搬入出口101には開閉シャッタ102が設けられている。
 処理容器100の内部は、内壁103によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画されている。上述した搬入出口101は、搬送領域T1における処理容器100の側面に形成されている。また、内壁103にも、ウェハW、W、重合ウェハWの搬入出口104が形成されている。
 搬送領域T1のY軸正方向側には、ウェハW、W、重合ウェハWを一時的に載置するためのトランジション110が設けられている。トランジション110は、例えば2段に形成され、ウェハW、W、重合ウェハWのいずれか2つを同時に載置することができる。
 搬送領域T1には、ウェハ搬送機構111が設けられている。ウェハ搬送機構111は、例えば鉛直方向、水平方向(X軸方向、Y軸方向)及び鉛直軸(θ軸)周りに移動自在な搬送アームを有している。そして、ウェハ搬送機構111は、搬送領域T1内、又は搬送領域T1と処理領域T2との間でウェハW、W、重合ウェハWを搬送できる。
 搬送領域T1のY軸負方向側には、ウェハW、Wの水平方向の向きを調節する位置調節機構120が設けられている。位置調節機構120は、ウェハW、Wを保持して回転させる保持部(図示せず)を備えた基台121と、ウェハW、Wのノッチ部の位置を検出する検出部122と、を有している。そして、位置調節機構120では、基台121に保持されたウェハW、Wを回転させながら検出部122でウェハW、Wのノッチ部の位置を検出することで、当該ノッチ部の位置を調節してウェハW、Wの水平方向の向きを調節している。なお、基台121においてウェハW、Wを保持する方式は特に限定されるものではなく、例えばピンチャック方式やスピンチャック方式など、種々の方式が用いられる。
 また、搬送領域T1には、上ウェハWの表裏面を反転させる反転機構130が設けられている。反転機構130は、上ウェハWを保持する保持アーム131を有している。保持アーム131は、水平方向(X軸方向)に延伸している。また保持アーム131には、上ウェハWを保持する保持部材132が例えば4箇所に設けられている。
 保持アーム131は、例えばモータなどを備えた駆動部133に支持されている。この駆動部133によって、保持アーム131は水平軸周りに回動自在である。また保持アーム131は、駆動部133を中心に回動自在であると共に、水平方向(X軸方向)に移動自在である。駆動部133の下方には、例えばモータなどを備えた他の駆動部(図示せず)が設けられている。この他の駆動部によって、駆動部133は鉛直方向に延伸する支持柱134に沿って鉛直方向に移動できる。このように駆動部133によって、保持部材132に保持された上ウェハWは、水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動できる。また、保持部材132に保持された上ウェハWは、駆動部133を中心に回動して、位置調節機構120から後述する上チャック140との間を移動できる。
 処理領域T2には、上ウェハWを下面で吸着保持する第1保持部としての上チャック140と、下ウェハWを上面で載置して吸着保持する第2保持部としての下チャック141とが設けられている。下チャック141は、上チャック140の下方に設けられ、上チャック140と対向配置可能に構成されている。すなわち、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWは対向して配置可能となっている。
 上チャック140は、当該上チャック140の上方に設けられた上チャックステージ150に支持されている。上チャックステージ150には、下チャック141に保持された下ウェハWの表面WL1を撮像する上部撮像部151が設けられている。すなわち、上部撮像部151は上チャック140に隣接して設けられている。上部撮像部151には、例えばCCDカメラが用いられる。
 上チャックステージ150は、当該上チャックステージ150の上方において、複数の支持部材152を介して処理容器110の天井面に設けられた、移動機構としての回転部153に支持されている。回転部153は、上チャックステージ150及び上チャック140を鉛直軸(θ軸)周りに回転させるように構成されている。なお、回転部153は、例えばサーボドライバであるドライバ153aと、サーボモータであるモータ153bを内蔵する。
 回転部153には、測定部としてのリニアスケール154が設けられている。リニアスケール154は、上チャック140のθ軸方向位置を測定する。なお、リニアスケール154は、回転部153のθ軸方向位置を測定するが、回転部153、支持部材152、上チャックステージ150及び上チャック140は剛体であり、実質的に上チャック140のθ軸方向位置を測定する。
 なお、上チャック140を回転させる構成と上チャック140のθ軸方向位置を測定する構成は、本実施形態に限定されず、任意に設計可能である。
 下チャック141は、当該下チャック141の下方に設けられた下チャックステージ160に支持されている。下チャックステージ160には、上チャック140に保持された上ウェハWの表面WU1を撮像する下部撮像部161が設けられている。すなわち、下部撮像部161は下チャック141に隣接して設けられている。下部撮像部161には、例えばCCDカメラが用いられる。
 下チャックステージ160には、測定部としての第1レーザ干渉計162と第2レーザ干渉計163が設けられている。第1レーザ干渉計162は、下チャックステージ160のY軸負方向側に設けられ、下チャック141のX軸方向位置及びZ軸方向位置を測定する。第2レーザ干渉計163は、下チャックステージ160のX軸正方向側に設けられ、下チャック141のY軸方向位置を測定する。なお、下チャック141のZ軸方向位置は、第2レーザ干渉計163によって測定されてもよい。
 下チャックステージ160は、当該下チャックステージ160の下方に設けられた、移動機構としての第1下チャック移動部164に支持されている。第1下チャック移動部164は、後述するように下チャック141を水平方向(X軸方向)に移動させるように構成されている。また、第1下チャック移動部164は、下チャック141を鉛直方向(Z軸方向)に移動させるように構成されている。なお、第1下チャック移動部164は、例えばサーボドライバであるドライバ164aと、サーボモータであるモータ164bを内蔵する。また、本実施形態では第1下チャック移動部164が下チャック141をX軸方向とZ軸方向に移動させたが、下チャック141をX軸方向に移動させる移動部とZ軸方向に移動させる移動部が個別に設けられていてもよい。
 第1下チャック移動部164は、当該第1下チャック移動部164の下面側に設けられ、水平方向(X軸方向)に延伸する一対のレール165、165に取り付けられている。そして、第1下チャック移動部164は、レール165に沿って移動自在に構成されている。
 一対のレール165、165は、移動機構としての第2下チャック移動部166に配設されている。第2下チャック移動部166は、当該第2下チャック移動部166の下面側に設けられ、水平方向(Y軸方向)に延伸する一対のレール167、167に取り付けられている。そして、第2下チャック移動部166は、レール167に沿って移動自在に構成され、すなわち下チャック141を水平方向(Y軸方向)に移動させるように構成されている。なお、第2下チャック移動部166は、例えばサーボドライバであるドライバ166aと、サーボモータであるモータ166bを内蔵する。また、一対のレール167、167は、処理容器100の底面に設けられた載置台168上に配設されている。
 なお、下チャック141をX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動させるさせる構成と、下チャック141のX軸方向位置、Y軸方向位置及びZ軸方向位置を測定する構成は、本実施形態に限定されず、任意に設計可能である。
(上チャックと下チャックの構成)
 次に、接合装置41の上チャック140と下チャック141の詳細な構成について説明する。図6は、上チャック140と下チャック141の構成の概略を示す縦断面図である。
 上チャック140には、図6に示すようにピンチャック方式が採用されている。上チャック140は、平面視において上ウェハWの径以上の径を有する本体部170を有している。本体部170の下面には、上ウェハWの裏面WU2に接触する複数のピン171が設けられている。また、本体部170の下面の外周部には、ピン171と同じ高さを有し、上ウェハWの裏面WU2の外周部を支持する外側リブ172が設けられている。外側リブ172は、複数のピン171の外側に環状に設けられている。
 また、本体部170の下面には、外側リブ172の内側において、ピン171と同じ高さを有し、上ウェハWの裏面WU2を支持する内側リブ173が設けられている。内側リブ173は、外側リブ172と同心円状に環状に設けられている。そして、外側リブ172の内側の領域174(以下、吸引領域174という場合がある。)は、内側リブ173の内側の第1吸引領域174aと、内側リブ173の外側の第2吸引領域174bとに区画されている。
 本体部170の下面には、第1吸引領域174aにおいて、上ウェハWを真空引きするための第1吸引口175aが形成されている。第1吸引口175aは、例えば第1吸引領域174aにおいて4箇所に形成されている。第1吸引口175aには、本体部170の内部に設けられた第1吸引管176aが接続されている。さらに第1吸引管176aには、第1真空ポンプ177aが接続されている。
 また、本体部170の下面には、第2吸引領域174bにおいて、上ウェハWを真空引きするための第2吸引口175bが形成されている。第2吸引口175bは、例えば第2吸引領域174bにおいて2箇所に形成されている。第2吸引口175bには、本体部170の内部に設けられた第2吸引管176bが接続されている。さらに第2吸引管176bには、第2真空ポンプ177bが接続されている。
 そして、上ウェハW、本体部170及び外側リブ172に囲まれて形成された吸引領域174a、174bをそれぞれ吸引口175a、175bから真空引きし、吸引領域174a、174bを減圧する。このとき、吸引領域174a、174bの外部の雰囲気が大気圧であるため、上ウェハWは減圧された分だけ大気圧によって吸引領域174a、174b側に押され、上チャック140に上ウェハWが吸着保持される。また、上チャック140は、第1吸引領域174aと第2吸引領域174b毎に上ウェハWを真空引き可能に構成されている。
 上チャック140の本体部170の中心部と上チャックステージ150の中心部には、当該本体部170と上チャックステージ150を厚み方向に貫通する貫通孔178が形成されている。本体部170の中心部は、上チャック140に吸着保持される上ウェハWの中心部に対応している。そして貫通孔178には、後述する押動部180におけるアクチュエータ部181の先端部が挿通するようになっている。
 上チャックステージ150の上面には、上ウェハWの中心部を押圧する押動部180が設けられている。押動部180は、当接部材としてのアクチュエータ部181とシリンダ部182とを有している。
 アクチュエータ部181は、電空レギュレータ(図示せず)から供給される空気により一定方向に一定の圧力を発生させるもので、圧力の作用点の位置によらず当該圧力を一定に発生させることができる。そして、電空レギュレータからの空気によって、アクチュエータ部181は、上ウェハWの中心部と当接して当該上ウェハWの中心部にかかる押圧荷重を制御することができる。また、アクチュエータ部181の先端部は、電空レギュレータからの空気によって、貫通孔178を挿通して鉛直方向に昇降自在になっている。
 アクチュエータ部181は、シリンダ部182に支持されている。シリンダ部182は、例えばモータを内蔵した駆動部によってアクチュエータ部181を鉛直方向に移動させることができる。
 以上のように押動部180は、アクチュエータ部181によって押圧荷重の制御をし、シリンダ部182によってアクチュエータ部181の移動の制御をしている。そして、押動部180は、後述するウェハW、Wの接合時に、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部とを当接させて押圧することができる。
 下チャック141には、上チャック140と同様にピンチャック方式が採用されている。下チャック141は、平面視において下ウェハWの径以上の径を有する本体部190を有している。本体部190の上面には、下ウェハWの裏面WL2に接触する複数のピン191が設けられている。また、本体部190の上面の外周部には、ピン191と同じ高さを有し、下ウェハWの裏面WL2の外周部を支持する外側リブ192が設けられている。外側リブ192は、複数のピン191の外側に環状に設けられている。
 また、本体部190の上面には、外側リブ192の内側において、ピン191と同じ高さを有し、下ウェハWの裏面WL2を支持する内側リブ193が設けられている。内側リブ193は、外側リブ192と同心円状に環状に設けられている。そして、外側リブ192の内側の領域194(以下、吸引領域194という場合がある。)は、内側リブ193の内側の第1吸引領域194aと、内側リブ193の外側の第2吸引領域194bとに区画されている。
 本体部190の上面には、第1吸引領域194aにおいて、下ウェハWを真空引きするための第1吸引口195aが形成されている。第1吸引口195aは、例えば第1吸引領域194aにおいて1箇所に形成されている。第1吸引口195aには、本体部190の内部に設けられた第1吸引管196aが接続されている。さらに第1吸引管196aには、第1真空ポンプ197aが接続されている。
 また、本体部190の上面には、第2吸引領域194bにおいて、下ウェハWを真空引きするための第2吸引口195bが形成されている。第2吸引口195bは、例えば第2吸引領域194bにおいて2箇所に形成されている。第2吸引口195bには、本体部190の内部に設けられた第2吸引管196bが接続されている。さらに第2吸引管196bには、第2真空ポンプ197bが接続されている。
 そして、下ウェハW、本体部190及び外側リブ192に囲まれて形成された吸引領域194a、194bをそれぞれ吸引口195a、195bから真空引きし、吸引領域194a、194bを減圧する。このとき、吸引領域194a、194bの外部の雰囲気が大気圧であるため、下ウェハWは減圧された分だけ大気圧によって吸引領域194a、194b側に押され、下チャック141に下ウェハWが吸着保持される。また、下チャック141は、第1吸引領域194aと第2吸引領域194b毎に下ウェハWを真空引き可能に構成されている。
 下チャック141において、本体部190の中心部付近には、当該本体部190を厚み方向に貫通する貫通孔(図示せず)が例えば3箇所に形成されている。そして貫通孔には、第1下チャック移動部162の下方に設けられた昇降ピンが挿通するようになっている。
 本体部190の外周部には、ウェハW、W、重合ウェハWが下チャック141から飛び出したり、滑落するのを防止するガイド部材(図示せず)が設けられている。ガイド部材は、本体部190の外周部に複数個所、例えば4箇所に等間隔に設けられている。
 なお、接合装置41における各部の動作は、上述した制御装置70によって制御される。
<接合方法>
 次に、以上のように構成された接合システム1を用いて行われるウェハW、Wの接合方法について説明する。図7は、ウェハ接合処理の主な工程を示すフローチャートである。図8は、ウェハ接合処理の主な工程を示す説明図である。
 先ず、複数枚の上ウェハWを収容したカセットC、複数枚の下ウェハWを収容したカセットC、及び空のカセットCが、搬入出ステーション2の所望のカセット載置板11に載置される。その後、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の上ウェハWが取り出され、処理ステーション3の第3の処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
 次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第1処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30では、所望の減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガス又は窒素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオン又は窒素イオンが上ウェハWの表面WU1に照射されて、当該表面WU1がプラズマ処理される。そして、上ウェハWの表面WU1が改質される(図7の工程S1)。
 次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40では、スピンチャックに保持された上ウェハWを回転させながら、当該上ウェハW上に純水を供給する。そうすると、供給された純水は上ウェハWの表面WU1上を拡散し、表面改質装置30において改質された上ウェハWの表面WU1に水酸基(シラノール基)が付着して当該表面WU1が親水化される。また、当該純水によって、上ウェハWの表面WU1が洗浄される(図7の工程S2)。
 次に上ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって第2処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、上ウェハWの水平方向の向きが調節される(図7の工程S3)。
 その後、位置調節機構120から反転機構130の保持アーム131に上ウェハWが受け渡される。続いて搬送領域T1において、保持アーム131を反転させることにより、上ウェハWの表裏面が反転される(図7の工程S4)。すなわち、上ウェハWの表面WU1が下方に向けられる。
 その後、反転機構130の保持アーム131が、駆動部133を中心に回動して上チャック140の下方に移動する。そして、反転機構130から上チャック140に上ウェハWが受け渡される。上ウェハWは、上チャック140にその裏面WU2が吸着保持される(図7の工程S5)。具体的には、真空ポンプ177a、177bを作動させ、吸引領域174a、174bにおいて吸引口175a、175bを介して上ウェハWを真空引きし、上ウェハWが上チャック140に吸着保持される。
 上ウェハWに上述した工程S1~S5の処理が行われている間、当該上ウェハWに続いて下ウェハWの処理が行われる。先ず、ウェハ搬送装置22によりカセットC内の下ウェハWが取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
 次に下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハWの表面WL1が改質される(図7の工程S6)。なお、工程S6における下ウェハWの表面WL1の改質は、上述した工程S1と同様である。
 その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハWの表面WL1が親水化される共に当該表面WL1が洗浄される(図7の工程S7)。なお、工程S7における下ウェハWの表面WL1の親水化及び洗浄は、上述した工程S2と同様である。
 その後、下ウェハWは、ウェハ搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハWは、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、下ウェハWの水平方向の向きが調節される(図7の工程S8)。
 その後、下ウェハWは、ウェハ搬送機構111によって下チャック141に搬送され、下チャック141にその裏面WL2が吸着保持される(図7の工程S9)。具体的には、真空ポンプ197a、197bを作動させ、吸引領域194a、194bにおいて吸引口195a、195bを介して下ウェハWを真空引きし、下ウェハWが下チャック141に吸着保持される。
 次に、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWとの水平方向の位置調節を行う。具体的には、第1下チャック移動部164と第2下チャック移動部166によって下チャック141を水平方向(X軸方向及びY軸方向)に移動させ、上部撮像部151を用いて、下ウェハWの表面WL1上の予め定められた基準点を順次撮像する。同時に、回転部153によって上チャック140をθ軸方向に移動させ、下部撮像部161を用いて、上ウェハWの表面WU1上の予め定められた基準点を順次撮像する。撮像された画像は、制御装置70に出力される。制御装置70では、上部撮像部151で撮像された画像と下部撮像部161で撮像された画像に基づいて、上ウェハWの基準点と下ウェハWの基準点がそれぞれ合致するような位置に、第1下チャック移動部164と第2下チャック移動部166によって下チャック141を移動させると共に、回転部153によって上チャック140を回転させる。こうして上ウェハWと下ウェハWの水平方向位置が調節される(図7の工程S10)。
 その後、第1下チャック移動部164によって下チャック141を鉛直上方に移動させて、上チャック140と下チャック141の鉛直方向位置の調節を行い、当該上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWとの鉛直方向位置の調節を行う(図7の工程S11)。そして、図8(a)に示すように上ウェハWと下ウェハWが所望の位置に対向配置される。
 次に、上チャック140に保持された上ウェハWと下チャック141に保持された下ウェハWの接合処理が行われる。
 先ず、制御装置70から押動部180に下降指令が出力され(図7の工程S12)、押動部180では、この下降指令に基づいてシリンダ部182によってアクチュエータ部181を下降させる。そうすると、アクチュエータ部181の下降に伴い、図8(b)に示すようにアクチュエータ部181が上ウェハWの裏面WU2の中心部に当接した後(図7の工程S13)、さらに上ウェハWの中心部が押圧されて下降する(図7の工程S14)。そして、図8(c)に示すように押動部180によって、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を当接させて押圧する(図7の工程S15)。このとき、第1真空ポンプ177aの作動を停止して、第1吸引領域174aにおける第1吸引口175aからの上ウェハWの真空引きを停止すると共に、第2真空ポンプ177bは作動させたままにし、第2吸引領域174bを第2吸引口175bから真空引きする。そして、押動部180で上ウェハWの中心部を押圧する際にも、上チャック140によって上ウェハWの外周部を保持することができる。
 上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を当接させて押圧すると、当該中心部の間で接合が開始する(図8(c)中の太線部)。すなわち、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S1、S6において改質されているため、先ず、表面WU1、WL1間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該表面WU1、WL1同士が接合される。さらに、上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1はそれぞれ工程S2、S7において親水化されているため、表面WU1、WL1間の親水基が水素結合し(分子間力)、表面WU1、WL1同士が強固に接合される。そして図8(d)に示すように、上述した表面WU1、表面WL1間のファンデルワールス力と水素結合による接合は、中心部から外周部に向けて拡散する(図7の工程S16)。
 その後、図8(e)に示すように押動部180によって上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部を押圧した状態で第2真空ポンプ177bの作動を停止して、第2吸引領域174bにおける第2吸引口175bからの上ウェハWの真空引きを停止する。そうすると、上ウェハWの外周部が下ウェハW上に落下する。そして、図8(f)に示すように上ウェハWの表面WU1と下ウェハWの表面WL1が全面で当接し、上ウェハWと下ウェハWが接合される(図7の工程S17)。
 その後、押動部180のアクチュエータ部181を上チャック140まで上昇させる。また、真空ポンプ197a、197bの作動を停止し、吸引領域194における下ウェハWの真空引きを停止して、下チャック141による下ウェハWの吸着保持を停止する。
 上ウェハWと下ウェハWが接合された重合ウェハWは、ウェハ搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後搬入出ステーション2のウェハ搬送装置22によって所望のカセット載置板11のカセットCに搬送される。こうして、一連のウェハW、Wの接合処理が終了する。
<接合状態の検査方法>
 次に、本実施形態にかかる接合状態の検査方法について説明する。本発明者らは鋭意検討した結果、上チャック140の位置偏差と下チャック141の位置偏差をモニタリングすることで、接合処理の状態を検査できることを知見した。
(位置偏差の算出)
 図9は、上チャック140の位置偏差と下チャック141の位置偏差の説明図である。上述したように工程S10では、第1下チャック移動部164と第2下チャック移動部166によって下チャック141を水平方向に移動させると共に、回転部153によって上チャック140を回転させる。0下チャック移動部164では、ドライバ164aにおいて指令が電流に変換されてモータ164bに出力される。モータ164bはこの電流に基づいて下チャック移動部164をX軸方向に移動させる。同様に、制御装置70から第2下チャック移動部166に当該第2下チャック移動部166のY軸方向の設定位置を含む指令が出力され、第2下チャック移動部166ではドライバ166aにおいて指令が電流に変換されてモータ166bに出力される。また、制御装置70から回転部153に当該回転部153のθ軸方向の設定位置を含む指令が出力され、回転部153ではドライバ153aにおいて指令が電流に変換されてモータ153bに出力される。
 工程S11では、第1下チャック移動部164によって下チャック141を鉛直上方に移動させる。この際、制御装置70から第1下チャック移動部164に当該第1下チャック移動部164のZ軸方向の設定位置を含む指令が出力され、第1下チャック移動部164ではドライバ164aにおいて指令が電流に変換されてモータ164bに出力される。
 すなわち、工程S10、S11では、制御装置70から移動機構(回転部153、第1下チャック移動部164及び第2下チャック移動部166)に、θ軸方向、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の設定位置が出力される。
 一方、工程S12~S17では、リニアスケール154によって上チャック140のθ軸方向の実位置を測定する。また、第1レーザ干渉計162によって下チャック141のX軸方向の実位置及びZ軸方向の実位置を測定し、第2レーザ干渉計163によって下チャック141のY軸方向の実位置を測定する。これら測定されたθ軸方向、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の実位置は、制御装置70に出力される。
 制御装置70では、上チャック140のθ軸方向における設定位置と実位置との差分である位置偏差(以下、「θ軸位置偏差」という。)を算出する。同様に、下チャック141のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向における、設定位置と実位置との差分である位置偏差(以下それぞれ、「X軸位置偏差」、「Y軸位置偏差」及び「Z軸位置偏差」という。)を算出する。
 なお、本実施形態では、接合処理中、上チャック140のθ軸方向における設定位置と、下チャック141のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向における設定位置は変更しない。したがって、θ軸位置偏差、X軸位置偏差、Y軸位置偏差及びZ軸位置偏差はそれぞれ、上チャック140のθ軸方向における実位置、下チャック141のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向における実位置と実質的に同義である。
(接合状態の検査)
 次に、制御装置70では、算出されたθ軸位置偏差、X軸位置偏差、Y軸位置偏差及びZ軸位置偏差に基づいて、接合状態を検査する。本実施形態では、上述した工程S12~S17の接合状態を検査する。図10は、上チャック140のθ軸位置偏差の経時的変化を示すグラフである。図10の縦軸は上チャック140の位置偏差を示し、横軸は時間(工程)を示す。
 工程S12において、制御装置70から押動部180に下降指令が出力される際、θ軸位置偏差は0(ゼロ)である。なお、その後の工程S12から工程S13までの間は、アクチュエータ部181が待機位置から上ウェハWの裏面WU2に到達するまでの工程である。
 次に、θ軸位置偏差は±D4の振幅を有する波形で変動する。このようにθ軸位置偏差が大きくなるのは、工程S13においてアクチュエータ部181が上ウェハWの裏面WU2の中心部に当接した際、その衝撃で上チャック140が動くことに起因する。
 次に、θ軸位置偏差は±D2の振幅を有する波形で変動する。このようにθ軸位置偏差が小さくなるのは、工程S13における上チャック140の挙動が安定したことに起因する。すなわち、このθ軸位置偏差が±D2で変動する工程は、工程S14においてアクチュエータ部181によって上ウェハWの中心部が押圧されて下降する工程に対応する。この工程S14では、上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部が離間し、当該中心部間に空気が存在する。
 次に、θ軸位置偏差は±D1の振幅を有する波形で変動する。このようにθ軸位置偏差がさらに小さくなるのは、工程S15において上ウェハWの中心部と下ウェハWの中心部が当接して、上述した工程S14における空気による上チャック140の変動が軽減されたことに起因する。すなわち、このθ軸位置偏差が±D1で変動する工程は、工程S16において上ウェハWと下ウェハWの接合が中心部から外周部に向けて拡散する工程に対応する。
 次に、θ軸位置偏差は-D3に変動する。このようにθ軸位置偏差が大きくなるのは、工程S17において上ウェハWが下ウェハWに落下し、上ウェハWと下ウェハWが全面で接合されたことに起因する。
 以上の実施形態によれば、θ軸位置偏差の変動に基づいて接合状態を適切に検査することができる。
 例えば、工程S14におけるθ軸位置偏差の振幅D2を基準値と設定する。また例えば、接合の開始タイミングを判定する閾値をD2-D1に設定する。これら基準値と閾値から、接合の開始タイミングを判定する際のθ軸位置偏差の振幅はD1以下となる。かかる場合、上記例においては工程S15(すなわち、工程S16の開始点)においてθ軸位置偏差の振幅がD1になった際を、接合開始のタイミングであると判定することができる。
 また例えば、工程S14におけるθ軸位置偏差の振幅D2を基準値と設定し、接合の終了タイミングを判定する閾値をD3-D2に設定する。これら基準値と閾値から、接合の終了タイミングを判定する際のθ軸位置偏差の振幅はD3以上となる。かかる場合、上記例においては工程S17においてθ軸位置偏差が-D3になった際を、接合開始のタイミングであると判定することができる。
 このように本実施形態では、接合の開始タイミングと終了タイミングを把握することができれる。そして、接合処理のレシピ(処理条件)を、所望の仕様に応じて任意に設定して、これらこの接合の開始タイミングと終了タイミングを制御することが可能となる。
 また、接合状態を適切に検査することができるので、接合不良を検出することができる。これにより、製品の歩留まりを向上させることも可能となる。
 なお、本実施形態では、θ軸位置偏差の変動に基づいて接合状態を検査したが、X軸位置偏差、Y軸位置偏差、Z軸位置偏差の変動に基づいて接合状態を検査してもよい。X軸位置偏差、Y軸位置偏差、Z軸位置偏差の変動も、上述したθ軸位置偏差の変動と同様の変動傾向を有しており、接合状態を適切に検査することができる。
 また、上述したように本実施形態では、θ軸位置偏差、X軸位置偏差、Y軸位置偏差及びZ軸位置偏差はそれぞれ、上チャック140のθ軸方向における実位置、下チャック141のX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向における実位置と実質的に同義である。したがって、これらθ軸方向、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向における実位置に基づいて、接合状態を検査してもよい。
 以上の実施形態では、θ軸位置偏差に基づいて接合状態を検査したが、検査指標はこれに限定されない。例えば、θ軸位置偏差を時間微分して、θ軸位置偏差の微分値を算出してもよい。また、θ軸位置偏差の周波数解析、例えば高速フーリエ変換(FFT;Fast Fourier Transform)を行い、θ軸位置偏差の周波数を算出してもよい。
 例えば、工程S14におけるθ軸位置偏差の波形が安定しない場合、基準値となるθ軸位置偏差の振幅D2が設定できないおそれがある。また、工程S16におけるθ軸位置偏差の波形が安定しない場合、比較対象のθ軸位置偏差の振幅D1が特定できないおそれがある。したがって、このような場合には、θ軸位置偏差の微分値や周波数の変動をモニタリングすることで、接合状態を検査することも可能となる。
 また同様に、X軸位置偏差、Y軸位置偏差及びZ軸位置偏差についても、これらX軸位置偏差、Y軸位置偏差及びZ軸位置偏差の微分値や周波数を算出してもよい。
 以上のとおり、接合状態の検査指標としては、θ軸位置偏差、X軸位置偏差、Y軸位置偏差、Z軸位置偏差に加え、微分値や周波数も用いられる。すなわち、本例においては、4軸(θ軸、X軸、Y軸、Z軸)×3パラメータ(位置偏差、微分値、周波数)=合計12個の検査指標を用いることができる。そして、これら検査指標のうち、1つのみを用いてもよいし、複数を用いてもよい。複数の検査指標を用いる場合には、当該複数の検査指標のうちいずれか1つでも、図10に示した変動が生じれば、接合状態を適切に検査することができる。
 以上の実施形態では、工程S12~S17のθ軸位置偏差をモニタリングして接合状態を検査したが、θ軸位置偏差のモニタリングを開始するタイミングはこれに限定されない。例えば接合処理の開始タイミングと終了タイミングを把握するためには、少なくとも工程S14においてθ軸位置偏差がモニタリングされていればよい。換言すれば、工程S13まではθ軸位置偏差をモニタリングしなくてもよい。
 工程S12は制御装置70から押動部180に下降指令が出力される工程であるため、制御装置70はそのタイミングを把握している。そこで、工程S12からの遅延時間(Delay Time)を設定し、当該遅延時間が経過した後、θ軸位置偏差のモニタリングを開始してもよい。遅延時間は、例えば工程S13におけるθ軸位置偏差の変動が安定し、工程S14が開始されてるタイミングを予め測定しておいて設定する。
 このように遅延時間を設定してθ軸位置偏差のモニタリングの開始タイミングを制御すると、工程S13におけるθ軸位置偏差の大きな変動の影響を受けず、工程S14におけるθ軸位置偏差の基準値を適切に設定することができる。その結果、接合状態を適切に検査することができる。
 以上の実施形態では、θ軸位置偏差、X軸位置偏差、Y軸位置偏差及びZ軸位置偏差や、これら位置偏差の微分値、周波数を用いて接合状態を検査したが、検査指標はこれらに限定されない。例えば、モータ153b、164b、166bのトルクを測定して、接合状態を検査してもよい。これらモータ153b、164b、166bのトルクも、図10に示した変動と同様の変動傾向を示すので、上記実施形態の効果を享受することができる。
 以上の実施形態では、上チャック140のθ軸方向位置を測定する測定部としてリニアスケール154を用い、下チャック141のX軸方向位置、Y軸方向位置及びZ軸方向位置を測定する測定部としてレーザ干渉計162、163を用いたが、測定部はこれらに限定されない。例えば、測定部として振動計を用いてもよい。図10に示したようにθ軸位置偏差は経時的に波形状の挙動を示すため、振動計を用いて上ウェハのθ軸方向位置を測定すれば、θ軸方向位置を算出することができる。また、下チャック141のX軸方向位置、Y軸方向位置及びZ軸方向位置も振動計を用いて測定し、これらの位置偏差を算出することが可能である。
 以上の実施形態では、接合状態を検査するにあたり、上チャック140と下チャック141の位置を測定したが、これら上チャック140と下チャック141の周辺部材の位置を測定してもよい。例えば、上チャック140と下チャック141の周辺部材の位置偏差が、図10に示したように変動する場合、当該周辺部材の位置偏差に基づいて接合状態を検査することができる。
 以上の実施形態では、上チャック140が上方で下チャック141が下方に配置された例について説明したが、これら上チャック140と下チャック141の配置を上下反対にしてもよい。
 以上の実施形態では、上チャック140が回転自在に構成されていたが、下チャック141が回転自在であってもよいし、上チャック140と下チャック141の両方が回転自在であってもよい。また、X軸方向、Y軸方向及びZ軸方向も同様に、下チャック141がX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向に移動自在に構成されていたが、上チャック140が移動自在であってもよいし、上チャック140と下チャック141の両方が移動自在であってもよい。
 今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は、添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で省略、置換、変更されてもよい。例えば、上記実施形態の構成要件は任意に組み合わせることができる。当該任意の組み合せからは、組み合わせにかかるそれぞれの構成要件についての作用及び効果が当然に得られるとともに、本明細書の記載から当業者には明らかな他の作用及び他の効果が得られる。
 また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
 なお、以下のような構成例も本開示の技術的範囲に属する。
(1)基板同士を接合する接合装置であって、
下面に第1基板を保持する第1保持部と、
前記第1保持部の下方に設けられ、上面に第2基板を保持する第2保持部と、
第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる当接部材と、
前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させる移動機構と、
前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の位置を測定する測定部と、
制御部と、を有し、
前記制御部は、
(a)前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部に保持された第1基板と前記第2保持部に保持された第2基板とを対向配置する工程と、
(b)第1基板の中心部と第2基板の中心部を当接させる工程と、
(c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、
(d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を実行するように前記第1保持部、前記第2保持部、前記当接部材、前記移動機構及び測定部を制御する、接合装置。
(2)前記制御部は、
(e)前記(a)工程で前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させる際の設定位置を前記移動機構に出力する工程を実行し、
前記(d)工程において、前記設定位置と前記実位置との位置偏差を算出し、当該位置偏差に基づいて接合処理の状態を検査する、前記(1)に記載の接合装置。
(3)前記制御部は、前記(d)工程において、前記位置偏差を時間微分して微分値を算出し、前記位置偏差と前記微分値とに基づいて接合処理の状態を検査する、前記(2)に記載の接合装置。
(4)前記制御部は、前記(d)工程において、前記位置偏差の周波数解析を行い周波数を算出し、前記位置偏差と前記周波数とに基づいて接合処理の状態を検査する、前記(2)又は(3)に記載の接合装置。
(5)前記制御部は、
前記(d)工程を前記(b)工程の前から前記(c)工程まで行い、前記(b)工程の前における前記位置偏差に基づいて基準値を設定し、
前記(d)工程において、前記位置偏差と前記基準値とに基づいて前記(c)工程の開始タイミングを導出する、前記(2)~(4)のいずれかに記載の接合装置。
(6)前記制御部は、
前記(d)工程を前記(b)工程の前から前記(c)工程まで行い、前記(b)工程の前における前記位置偏差に基づいて基準値を設定し、
前記(d)工程において、前記位置偏差と前記基準値とに基づいて前記(c)工程の終了タイミングを導出する、前記(2)~(5)のいずれかに記載の接合装置。
(7)前記制御部は、前記(e)工程を行ってから予め定められた遅延時間が経過した後、前記(d)工程を開始する、前記(2)~(6)のいずれかに記載の接合装置。
(8)前記制御部は、前記当接部材が前記第1基板の中心部に当接した際の前記位置偏差の変動に基づいて、前記遅延時間を設定する、前記(7)に記載の接合装置。
(9)前記測定部は、前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の水平方向の位置、又は前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の回転方向の位置の少なくともいずれか一方を測定する、前記(1)~(8)のいずれかに記載の接合装置。
(10)前記測定部は、レーザ干渉計又はリニアスケールの少なくとも一方を含む、前記(1)~(9)のいずれかに記載の接合装置。
(11)接合装置を備えた接合システムであって、
前記接合装置を備えた処理ステーションと、
第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を有し、
前記処理ステーションは、
第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、
前記接合装置は、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合し、
前記接合装置は、
下面に第1基板を保持する第1保持部と、
前記第1保持部の下方に設けられ、上面に第2基板を保持する第2保持部と、
第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる当接部材と、
前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させる移動機構と、
前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の位置を測定する測定部と、
制御部と、を有し、
前記制御部は、
(a)前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部に保持された第1基板と前記第2保持部に保持された第2基板とを対向配置する工程と、
(b)第1基板の中心部と第2基板の中心部を当接させる工程と、
(c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、
(d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を実行するように前記第1保持部、前記第2保持部、前記当接部材、前記移動機構及び測定部を制御する、接合システム。
(12)基板同士を接合する接合方法であって、
(a)移動機構によって第1保持部と第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部の下面に保持された第1基板と前記第2保持部の上面に保持された第2基板とを対向配置する工程と、
(b)当接部材によって第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる工程と、
(c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、
(d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を有する、接合方法。
  41  接合装置
  70  制御装置
  140 上チャック
  141 下チャック
  153 回転部
  154 リニアスケール
  162 第1レーザ干渉計
  163 第2レーザ干渉計
  164 第1下チャック移動部
  166 第2下チャック移動部
  181 アクチュエータ部
  W  上ウェハ
  W  下ウェハ
  W  重合ウェハ

Claims (12)

  1. 基板同士を接合する接合装置であって、
    下面に第1基板を保持する第1保持部と、
    前記第1保持部の下方に設けられ、上面に第2基板を保持する第2保持部と、
    第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる当接部材と、
    前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の位置を測定する測定部と、
    制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    (a)前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部に保持された第1基板と前記第2保持部に保持された第2基板とを対向配置する工程と、
    (b)第1基板の中心部と第2基板の中心部を当接させる工程と、
    (c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、
    (d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を実行するように前記第1保持部、前記第2保持部、前記当接部材、前記移動機構及び測定部を制御する、接合装置。
  2. 前記制御部は、
    (e)前記(a)工程で前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させる際の設定位置を前記移動機構に出力する工程を実行し、
    前記(d)工程において、前記設定位置と前記実位置との位置偏差を算出し、当該位置偏差に基づいて接合処理の状態を検査する、請求項1に記載の接合装置。
  3. 前記制御部は、前記(d)工程において、前記位置偏差を時間微分して微分値を算出し、前記位置偏差と前記微分値とに基づいて接合処理の状態を検査する、請求項2に記載の接合装置。
  4. 前記制御部は、前記(d)工程において、前記位置偏差の周波数解析を行い周波数を算出し、前記位置偏差と前記周波数とに基づいて接合処理の状態を検査する、請求項2に記載の接合装置。
  5. 前記制御部は、
    前記(d)工程を前記(b)工程の前から前記(c)工程まで行い、前記(b)工程の前における前記位置偏差に基づいて基準値を設定し、
    前記(d)工程において、前記位置偏差と前記基準値とに基づいて前記(c)工程の開始タイミングを導出する、請求項2に記載の接合装置。
  6. 前記制御部は、
    前記(d)工程を前記(b)工程の前から前記(c)工程まで行い、前記(b)工程の前における前記位置偏差に基づいて基準値を設定し、
    前記(d)工程において、前記位置偏差と前記基準値とに基づいて前記(c)工程の終了タイミングを導出する、請求項2に記載の接合装置。
  7. 前記制御部は、前記(e)工程を行ってから予め定められた遅延時間が経過した後、前記(d)工程を開始する、請求項2に記載の接合装置。
  8. 前記制御部は、前記当接部材が前記第1基板の中心部に当接した際の前記位置偏差の変動に基づいて、前記遅延時間を設定する、請求項7に記載の接合装置。
  9. 前記測定部は、前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の水平方向の位置、又は前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の回転方向の位置の少なくともいずれか一方を測定する、請求項1に記載の接合装置。
  10. 前記測定部は、レーザ干渉計又はリニアスケールの少なくとも一方を含む、請求項1に記載の接合装置。
  11. 接合装置を備えた接合システムであって、
    前記接合装置を備えた処理ステーションと、
    第1の基板、第2の基板又は第1の基板と第2の基板が接合された重合基板をそれぞれ複数保有可能で、且つ前記処理ステーションに対して第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬入出する搬入出ステーションと、を有し、
    前記処理ステーションは、
    第1の基板又は第2の基板の接合される表面を改質する表面改質装置と、
    前記表面改質装置で改質された第1の基板又は第2の基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    前記表面改質装置、前記表面親水化装置及び前記接合装置に対して、第1の基板、第2の基板又は重合基板を搬送するための搬送装置と、を有し、
    前記接合装置は、前記表面親水化装置で表面が親水化された第1の基板と第2の基板を接合し、
    前記接合装置は、
    下面に第1基板を保持する第1保持部と、
    前記第1保持部の下方に設けられ、上面に第2基板を保持する第2保持部と、
    第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる当接部材と、
    前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させる移動機構と、
    前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の位置を測定する測定部と、
    制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    (a)前記第1保持部と前記第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部に保持された第1基板と前記第2保持部に保持された第2基板とを対向配置する工程と、
    (b)第1基板の中心部と第2基板の中心部を当接させる工程と、
    (c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、
    (d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を実行するように前記第1保持部、前記第2保持部、前記当接部材、前記移動機構及び測定部を制御する、接合システム。
  12. 基板同士を接合する接合方法であって、
    (a)移動機構によって第1保持部と第2保持部とを相対的に移動させ、前記第1保持部の下面に保持された第1基板と前記第2保持部の上面に保持された第2基板とを対向配置する工程と、
    (b)当接部材によって第1基板の中心部と第2基板の中心部とを当接させる工程と、
    (c)第1基板の中心部と第2基板の中心部が当接した状態で、第1基板の中心部から外周部に向けて、第1基板と第2基板を順次接合する工程と、
    (d)少なくとも前記(c)工程において、前記(a)工程で移動された前記第1保持部又は前記第2保持部の少なくとも一方の実位置を測定し、当該実位置に基づいて接合処理の状態を検査する工程と、を有する、接合方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016105458A (ja) * 2014-11-25 2016-06-09 東京エレクトロン株式会社 接合方法、プログラム、コンピュータ記憶媒体、接合装置及び接合システム
JP2020127045A (ja) * 2016-11-09 2020-08-20 東京エレクトロン株式会社 接合装置、接合システム、接合方法及びコンピュータ記憶媒体

Patent Citations (2)

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