WO2023089996A1 - 作業機の遠隔制御システム - Google Patents

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Abstract

作業機(1)の遠隔制御時に通信遅延が生じてもリスクヘッジを行う。 作業機の遠隔制御システム(100)は、走行可能な作業機の周辺を監視した監視データを出力する監視装置(25)と、監視データに第1タイムスタンプを付与する第1付与部(21d)と、監視データと第1タイムスタンプを複数記憶する記憶装置(42、22)と、監視データを受信して監視結果を表示し且つ操作されることで遠隔操作信号を送信する遠隔制御端末(30)と、遠隔操作信号に第2タイムスタンプを付与する第2付与部(31d)と、遠隔操作信号を受け付けて、当該遠隔操作信号の第2タイムスタンプ及び記憶装置に記憶された監視データの第1タイムスタンプに基づいて遠隔操作信号の適否を判断して、適切でない遠隔操作信号を無効化する信号受付部(41a、21a)と、適切であると判断された遠隔操作信号に基づいて作業機の動作を制御する制御装置(21)とを備える。

Description

作業機の遠隔制御システム
 本発明は、走行可能な作業機を遠隔で制御する作業機の遠隔制御システムに関する。
 作業機の遠隔制御システムとして、例えば特許文献1に開示されたシステムが知られている。特許文献1の作業機の遠隔制御システムには、自律走行型の作業機(作業車両)と、作業機に搭載された車両制御装置と、作業機を遠隔操作可能な遠隔制御端末(遠隔操縦装置)とが備わっている。遠隔制御端末は、作業者により操作され、圃場の作業領域と作業内容とを示す遠隔操作信号を車両制御装置に無線で送信する。車両制御装置は、受信した遠隔操作信号に基づいて作業機を制御して、圃場の作業領域で作業又は走行を作業機に行わせる。作業機に設けられた障害物センサと、作業機又は圃場に設けられたカメラにより、作業機の周辺が監視される。障害物センサとカメラの監視データは、遠隔制御端末に送信されて、遠隔制御端末に設けられたディスプレイに表示される。作業者は、当該ディスプレイの表示を見ることで、作業機の周辺の状態を把握しながら、遠隔制御端末により作業機を遠隔操作することができる。
日本国特許公報「特許第6384545号公報」
 作業機の遠隔制御時に、通信遅延が生じて、監視データ又は遠隔操作信号のリアルタイム性が損なわれ、遠隔制御端末で監視している作業機の周囲の状態に対して、実際の作業機の周囲の状態が変化することがある。この場合、車両側の制御装置が遠隔制御端末からの遠隔操作信号に基づいて、作業機の走行又は作業動作などを制御すると、当該動作が無駄(無意味)になったり、作業機が障害物に衝突したりするなどのリスクが生じるおそれがある。
 そこで本発明は、上記問題に鑑み、作業機の遠隔制御時に、通信遅延が生じても、リスクヘッジを行うことができる作業機の遠隔制御システムを提供することを目的とする。
 上記技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、以下に示す点を特徴とする。
 本発明の一態様に係る作業機の遠隔制御システムは、走行可能な作業機の周辺を監視して、当該監視結果を示す監視データを出力する監視装置と、前記監視データに第1タイムスタンプを付与する第1付与部と、前記監視データを当該監視データに付与された前記第1タイムスタンプとともに複数記憶可能な記憶装置と、前記監視データを受信して当該監視データが示す前記監視結果を表示可能で且つ、操作されることで前記作業機を遠隔操作する遠隔操作信号を送信する遠隔制御端末と、前記遠隔制御端末から前記遠隔操作信号が送信される際に、当該遠隔操作信号に第2タイムスタンプを付与する第2付与部と、前記遠隔制御端末から送信された前記遠隔操作信号を受け付ける信号受付部と、前記作業機の動作を制御する制御装置と、を備え、前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号に付与された前記第2タイムスタンプと、前記記憶装置に記憶された前記監視データに付与された前記第1タイムスタンプとに基づいて、前記遠隔操作信号の適否を判断し、適切でないと判断した前記遠隔操作信号を無効化し、前記制御装置は、前記信号受付部により適切であると判断された前記遠隔操作信号に基づいて、前記作業機の動作を制御する。
 前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号に付与された前記第2タイムスタンプが示す第2時間と同一の第1時間、又は前記第2時間より過去で且つ前記第2時間に最も近い第1時間を示す前記第1タイムスタンプが付与された特定の前記監視データと、最新の前記監視データとを前記記憶装置から取得して、当該特定の監視データと最新の監視データとの差分を検出し、前記差分が所定の程度を上回らなかった場合に、受け付けた前記遠隔操作信号が適切であると判断し、当該遠隔操作信号を前記制御装置に転送して、前記制御装置が当該遠隔操作信号に基づいて前記作業機の動作を制御することを許容し、前記差分が所定の程度を上回った場合に、受け付けた前記遠隔操作信号が適切でないと判断し、当該遠隔操作信号を無効化して、前記制御装置が当該遠隔操作信号に基づいて前記作業機の動作を制御することを阻止してもよい。
 前記第1付与部は、前記監視装置から前記監視データを取得する度に、当該監視データに現在の時間を示す前記第1タイムスタンプを付与してもよい。
 前記第2付与部は、前記遠隔制御端末から前記遠隔操作信号を送信する際に、当該遠隔操作信号に現在の時間を示す前記第2タイムスタンプを付与してもよい。
 前記遠隔制御端末は、表示部を有し、前記記憶装置から最新の前記監視データを取得して、当該監視データが示す前記監視結果を前記表示部に表示可能であり、前記第2付与部は、前記遠隔制御端末の操作時に前記表示部で表示されていた前記監視結果を示す前記監視データに付与された前記第1タイムスタンプを参照し、当該第1タイムスタンプが示す第1時間と同一の第2時間を示す前記第2タイムスタンプを、前記遠隔操作信号に付与してもよい。
 前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号が適切であると判断した場合、当該遠隔操作信号を前記制御装置に転送することにより有効化し、受け付けた前記遠隔操作信号が適切でないと判断した場合、当該遠隔操作信号を前記制御装置に転送せずに破棄することにより無効化してもよい。
 前記信号受付部は、前記遠隔操作信号を無効化したことを前記遠隔制御端末に通知し、前記遠隔制御端末は、表示部を有し、前記信号受付部からの前記通知を受けて、当該通知の内容を前記表示部に表示させてもよい。
 前記遠隔制御端末は、オペレータにより操作される操作部を有し、当該操作部が操作されることによって入力された前記作業機の動作指示に応じた前記遠隔操作信号を生成し、前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号に応じた前記動作指示に基づいて、当該遠隔操作信号の適否を判断してもよい。
 前記遠隔制御端末は、オペレータにより操作される操作部を有し、当該操作部が操作されることによって入力された前記作業機の動作指示に応じた前記遠隔操作信号を生成し、前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号に応じた前記動作指示が、前記作業機の走行又は前記作業機に連結された作業装置によって行う作業に関する動作指示である場合に、当該遠隔操作信号の適否を判断してもよい。
 前記作業機の遠隔制御システムは、前記作業機に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置と、前記作業機以外で且つ前記遠隔制御端末以外に設けられた支援装置と、を備え、前記遠隔制御端末は、通信を行う第1通信部を有し、前記支援装置は、前記通信装置及び前記第1通信部と通信を行う第2通信部を有し、前記監視装置と前記第1付与部とは、前記作業機に設けられ、前記第2付与部は、前記遠隔制御端末に設けられ、前記記憶装置と前記信号受付部とは、前記支援装置に設けられていてもよい。
 前記作業機の遠隔制御システムは、前記作業機に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置と、前記作業機以外で且つ前記遠隔制御端末以外に設けられた支援装置と、を備え、前記遠隔制御端末は、通信を行う第1通信部を有し、前記支援装置は、前記通信装置及び前記第1通信部と通信を行う第2通信部を有し、前記監視装置と前記第1付与部とは、前記作業機に設けられ、前記第2付与部は、前記遠隔制御端末に設けられ、前記記憶装置と前記信号受付部とは、前記作業機又は前記支援装置に設けられてもよい。
 前記通信装置は、携帯電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線で通信を行い、前記第1通信部及び前記第2通信部は、携帯電話通信網、固定電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線若しくは有線で通信を行ってもよい。
 前記作業機の遠隔制御システムは、前記作業機に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置を備え、前記遠隔制御端末は、通信を行う第1通信部を有し、前記監視装置と前記第1付与部と前記記憶装置と前記信号受付部とは、前記作業機に設けられ、前記第2付与部は、前記遠隔制御端末に設けられていてもよい。
 前記通信装置は、携帯電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線で通信を行い、前記第1通信部は、携帯電話通信網、固定電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線若しくは有線で通信を行ってもよい。
 前記広域ネットワークは、インターネットから構成され、前記狭域ネットワークは、ローカルエリアネットワークから構成されていてもよい。
 前記作業機は、圃場で農作業を行う農業機械から構成され、前記監視装置は、前記農業機械に設けられて、前記農業機械の周辺にある対象物を検出するカメラ又はセンサを有し、前記監視データは、前記カメラが撮像した前記農業機械の周辺の画像データ又は前記センサの検出結果を示す検出データを含んでいてもよい。
 本発明によれば、作業機の遠隔制御時に、通信遅延が生じても、リスクヘッジを行うことができる作業機の遠隔制御システムを提供することが可能となる。
一実施形態の作業機の遠隔制御システムの概略構成図である。 図1Aの各部の一部詳細を示した構成図である。 図1Aの作業機の側面図である。 図1Aの作業機の電気的構成を示したブロック図である。 図1Aの遠隔制御端末の電気的構成を示したブロック図である。 図1Aの支援装置の電気的構成を示したブロック図である。 図1Aの遠隔制御端末が表示する遠隔監視操作画面を示した図である。 無効化通知を含んだ遠隔監視操作画面を示した図である。 図1Bの作業機の制御装置と支援装置と遠隔制御端末の動作を示したフローチャートである。 図7Aの続きのフローチャートである。 他の実施形態の支援装置の動作を示したフローチャートである。 他の実施形態の作業機の遠隔制御システムの構成図である。 他の実施形態の作業機の遠隔制御システムの構成図である。 他の実施形態の作業機の遠隔制御システムの構成図である。 他の実施形態の作業機の遠隔制御システムの構成図である。 他の実施形態の遠隔制御端末の表示部を示した図である。
 以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、便宜上、同一の構成及び対応する構成については、同一符号を付している。
 図1Aは、一実施形態の作業機の遠隔制御システム100の概略構成図である。図1Bは、図1Aの各部の一部詳細を示した構成図である。
 図1A及び図1Bに示す作業機の遠隔制御システム100は、作業機1、遠隔制御端末30、及び支援装置40を含んでいる。作業機1は、自律して走行及び作業を行うことが可能な農業機械(自律走行型農業機械とも言う。)などから構成されている。本実施形態では、作業機1は、圃場で農作業を行う農業機械の一例であるトラクタから構成されている。
 遠隔制御端末30は、タブレット装置若しくはスマートフォンなどの携帯型の端末装置、又は基地局(図示省略)に設置された据え置き型の端末装置から構成されている。本実施形態では、遠隔制御端末30は、オペレータ60によって携帯され且つ操作される携帯型の端末装置から構成されている。遠隔制御端末30は、作業機1を遠隔で制御(遠隔操作及び遠隔監視)するための装置である。
 支援装置40は、サーバ又はPC(パーソナルコンピュータ)などから構成されている。支援装置40は、例えば、作業機1の製造会社又は管理センタなどに設置されている。支援装置40は、遠隔制御端末30による作業機1の遠隔制御を支援する。また、支援装置40は、作業機1が圃場などで作業を行うための様々な情報及びデータを管理する。
 作業機1は、搭載する無線通信装置23(図1B)により、携帯電話通信網51などを介してインターネット50に接続可能である。遠隔制御端末30は、具備する通信部33(図1B)により、携帯電話通信網51などを介してインターネット50に接続可能である。支援装置40は、具備する後述の通信部43(図1B)により、携帯電話通信網51又は固定電話通信網52などを介してインターネット50に接続可能である。
 作業機1の無線通信装置23及び遠隔制御端末30の通信部33は、携帯電話通信網51又は固定電話通信網52とインターネット50などを介して、支援装置40に接続(アクセス)可能である。支援装置40は通信部43により、携帯電話通信網51又は固定電話通信網52とインターネット50などを介して、作業機1の無線通信装置23及び遠隔制御端末30の通信部33とそれぞれ相互に通信する。
 なお、作業機1の無線通信装置23、遠隔制御端末30、及び支援装置40は、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、及びインターネット50以外に、無線若しくは有線のLANなどを介して、相互に通信を行ってもよい。インターネット50は、公衆通信網を使った広域ネットワークの一例である。LANは、専用通信線を使った狭域ネットワークの一例である。
 図2は、作業機1の側面図である。本実施形態の作業機1は、図2に示すようなトラクタから構成されている。なお、作業機1を、トラクタ以外の農業機械、建設機械、又は作業車両により構成してもよい。
 図2に示すように、作業機1の車体3には、走行装置7が設けられている。走行装置7は、車体3の左右両側にそれぞれ設けられ、車体3を走行可能に支持している。走行装置7は、タイヤから成る前輪7F及び後輪7Rを有した装輪型の走行装置である。これ以外に、前輪又は後輪がクローラから成る走行装置を用いてもよい。
 車体3には、原動機4、変速装置5、及びキャビン9が搭載されている。原動機4は、エンジン(ディーゼルエンジン、ガソリンエンジン)又は電動モータなどから成る。変速装置5は、変速動作を行うことにより、走行装置7の推進力を可変し、且つ走行装置7の前進、後進の切り換えを行う。
 キャビン9には、運転席10と操縦装置11が設けられている。作業機1は無人で走行及び作業を行うことが可能なトラクタであるが、運転席10に着座した作業者が操縦装置11を操作することによって、作業機1を操縦することも可能である。キャビン9は、運転席10の前方、後方、上方及び左右側方を取り囲むことにより、運転席10を保護する保護装置である。キャビン9に代えて、少なくとも運転席10の上方を覆うロプスなどを用いてもよい。
 図2に矢印A1で示す方向が、作業装置(インプルメント等)2の前方である。矢印A2で示す方向が、作業装置2の後方である。矢印Z1で示す方向が、作業装置2の上方である。矢印Z2で示す方向が、作業装置2の下方である。そして、矢印A1、A2、Z1、Z2に対して直行する方向が、作業機1の幅方向(左右方向)である。図2に向かって手前側が作業機1の左方であり、奥側が作業機の右方である。
 車体3の後部には、連結部8が設けられている。連結部8は、3点リンク機構などで構成されている。連結部8には、作業装置2を着脱可能に連結することができる。連結部8に作業装置2を連結して、走行装置7を駆動することにより、作業機1(車体3)を走行させて、作業装置2を牽引することができる。また、連結部8により作業装置2を昇降させたり、作業装置2の姿勢を変更したりすることもできる。
 作業装置2は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置などから成る。
 キャビン9の前側には、ボンネット12が設けられている。ボンネット12は、車体3に取り付けられている。ボンネット12と車体3の間には、収容ルーム(符号省略)が形成されている。その収容ルームには、原動機4だけでなく、冷却ファン、ラジエータ、及びバッテリなど(図示省略)が収容されている。
 図3は、図1Aなどに示した作業機1の電気的構成を示したブロック図である。作業機1には、制御装置21、無線通信装置23、位置検出装置24、監視装置25、状態検出装置26、アクチュエータ群27、及び作業装置2が設けられている。これらの各部は、作業機1に構築されたCAN、LIN、又はFlexRayなどの車載通信ネットワークにより電気的に接続されている。
 制御装置21は、CPUとメモリを含んだECU(電子制御装置)から構成されている。制御装置21は、作業機1の各部の動作を制御する。制御装置21には、走行制御部21b、作業制御部21c、第1付与部21d、及び記憶部21eが設けられている。記憶部21eは、揮発性又は不揮発性のメモリなどから構成されている。記憶部21eには、制御装置21が作業機1の各部の動作を制御するための各種の情報とデータが読み書き可能に記憶される。走行制御部21b、作業制御部21c、及び第1付与部21dは、ソフトウェアプログラムまたはハードウェアにより構成されている。
 無線通信装置23は、携帯電話通信網51又はインターネット50を介して無線で通信を行う。また、無線通信装置23は、無線LANを介して無線で通信を行うことも可能である。
 位置検出装置24は、例えばキャビン9(図2)の上部に設置されている(詳細図示省略)。なお、位置検出装置24の設置位置は、キャビン9の上部に限定せず、車体3の別の箇所又は作業装置2の所定の箇所でもよい。位置検出装置24は、衛星測位システムを利用して、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出する。即ち、位置検出装置24は、測位衛星から送信された信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、当該信号に基づいて自己の位置を検出する。位置検出装置24は、測位衛星からの信号を受信可能な基地局(基準局)からの補正等の信号に基づいて補正した位置を、自己の位置として検出してもよい。
 また、位置検出装置24は、ジャイロセンサや加速度センサ等の慣性計測装置を有していてもよい。この場合、位置検出装置24は、測位衛星から受信した信号に基づいて検出した位置(緯度、経度)を、慣性計測装置によって補正して、当該補正後の位置を自己の位置として検出してもよい。位置検出装置24は、検出した自己の位置を作業機1の位置とみなす。又は、位置検出装置24は、検出した自己の位置と、予め記憶された作業機1の外形情報とに基づいて、作業機1の位置を算出してもよい。また、位置検出装置24は、検出した自己の位置と、予め記憶された作業装置2の外形情報と、車体3に対する作業装置2の取り付け位置とに基づいて、作業装置2の位置を算出してもよい。
 監視装置25は、レーザセンサ25a、超音波センサ25b、カメラ25c、及び対象物検出部25dを有している。レーザセンサ25a、超音波センサ25b、及びカメラ25cは、作業機1の前部、後部、左右側部、又は上部などの適宜箇所に設置されていて(詳細図示省略)、作業機1の周囲の状態を検出する。なお、レーザセンサ25a、超音波センサ25b、及びカメラ25cのうち、少なくともいずれか一つを監視装置25に設けてもよい。また、これら以外のセンサなどの検出手段を、監視装置25に設けてもよい。
 レーザセンサ25aは、ライダー(LiDAR: Light Detection And Ranging)などの光学式のセンサから成る。レーザセンサ25aは、レーザダイオードなどの光源から1秒間に何百万回ものパルス状の測定光(レーザ光)を照射し、当該測定光を回転ミラーで反射することにより水平方向又は鉛直方向に走査して、所定の検出範囲(センシング範囲)に投光する。そして、レーザセンサ25aは、測定光の対象物による反射光を、受光素子で受光する。
 対象物検出部25dは、レーザセンサ25aの受光素子から出力された受光信号に基づいて、対象物の有無、対象物の位置、及び対象物の種類などを検出する。また、対象物検出部25dは、レーザセンサ25aにより測定光を照射してから、反射光を受光するまでの時間に基づいて、対象物までの距離を検出する(TOF(Time of Flight)法)。対象物検出部25dが検出する対象物には、作業機1が走行及び作業を行う現場、圃場、圃場の作物、地面、路面、その他の物体、障害物、及び人などが含まれている。
 超音波センサ25bは、ソナーなどの空中超音波センサから成る。超音波センサ25bは、送波器により測定波(超音波)を所定の検出範囲に発信し、当該測定波が対象物で反射した反射波を受波器で受信する。対象物検出部25dは、超音波センサ25bの受波器から出力された信号に基づいて、対象物の有無、対象物の位置、及び対象物の種類などを検出する。また、対象物検出部25dは、超音波センサ25bにより測定波を発信してから、反射波を受波するまでの時間に基づいて、対象物までの距離を検出する(TOF法)。
 カメラ25cは、CCD(Charge Coupled Devices:電荷結合素子)イメージセンサを搭載したCCDカメラ、又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor:相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサを搭載したCMOSカメラなどの撮像装置から成る。カメラ25cは、作業機1の周囲を撮像して、画像信号を出力する。対象物検出部25dは、カメラ25cから出力された画像信号に基づいて、対象物の有無、対象物の位置、及び対象物の種類などを検出する。
 監視装置25は、レーザセンサ25a、超音波センサ25b、カメラ25c、及び対象物検出部25dにより、作業機1及び作業装置2の周囲の状態を監視し、その監視結果を示す監視データを制御装置21に出力する。この監視データには、少なくともカメラ25cが撮像した画像データと、対象物検出部25dが検出した対象物の検出データとが含まれている。
 制御装置21が監視装置25から監視データを取得すると、第1付与部21dは、当該監視データに第1タイムスタンプを付与する。制御装置21は、第1タイムスタンプが付与された監視データを、無線通信装置23により支援装置40へ送信する。制御装置21による監視データとこれに付与された第1タイムスタンプの送信は、所定の周期で行われたり、支援装置40からの要求に応じて行われたりする。
 状態検出装置26には、作業機1又は作業装置2の各部に設置された各種センサが含まれている。状態検出装置26は、その各種センサからの出力信号に基づいて、作業機1及び作業装置2の走行及び作業などの動作状態を検出する。また、状態検出装置26は、位置検出装置24により検出された位置(作業機1の位置、作業装置2の位置)を所定の周期で取得し、当該位置の変化(変遷)も作業機1及び作業装置2の動作状態として検出する。そして、状態検出装置26は、作業機1及び作業装置2の動作状態の検出結果を示す動作検出データを生成し、当該動作検出データを制御装置21に出力する。
 アクチュエータ群27には、作業機1の走行装置7、変速装置5、原動機4、及び連結部8などの各部を作動させるための電動式若しくは油圧式のモータ、シリンダ、及び制御弁などが含まれている。制御装置21の走行制御部21bは、アクチュエータ群27に含まれる所定のアクチュエータを作動させて、走行装置7、変速装置5、及び原動機4などを駆動し、作業機1の走行を制御する。
 作業制御部21cは、作業装置2に備わる制御部2aと通信して、制御部2aに作業装置2の動作を制御させる。即ち、作業制御部21cは、制御部2aを介して作業装置2による作業を制御する。
 制御装置21は、監視装置25から出力される監視データと、状態検出装置26から出力される動作検出データと、位置検出装置24から出力される作業機1の位置などに基づいて、走行制御部21bにより作業機1の走行を制御し、作業制御部21cにより作業動作を制御し、又は作業機1のその他の動作も制御する。また、制御装置21は、遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号を無線通信装置23により受信した場合は、上記の各データに加えて、当該遠隔操作信号に基づいて、作業機1など(又は作業装置2)の走行、作業動作、及びその他の動作を制御する。
 また、制御装置21は、作業機1などの走行又は作業を制御する際に、対象物検出部25dにより作業機1の走行方向若しくは作業装置2の動作方向に対象物が有ることが検出された場合には、走行装置7又は作業装置2などを制御して、走行又は作業を停止し、対象物との衝突を回避する(衝突回避動作)。
 図4は、図1Aなどに示した遠隔制御端末30の電気的構成を示したブロック図である。遠隔制御端末30には、制御部31、記憶部32、通信部33、及び表示操作部34が設けられている。制御部31は、CPUなどから構成されている。制御部31は、遠隔制御端末30の各部の動作を制御する。制御部31には、第2付与部31dが設けられている。第2付与部31dは、ソフトウェアプログラムにより構成されている。他の例として、第2付与部31dを制御部31とは別のハードウェアにより構成してもよい。
 記憶部32は、揮発性又は不揮発性のメモリなどから構成されている。記憶部32には、制御部31が遠隔制御端末30の各部の動作を制御するための各種の情報とデータが読み書き可能に記憶される。通信部33は、携帯電話通信網51又はインターネット50を介して無線で通信を行う。また、通信部33は、無線LANを介して無線で通信を行うことも可能である。
 表示操作部34は、例えばタッチパネルとハードウェア型のスイッチなどから構成されている。表示操作部34には、作業機1を遠隔制御するための情報が表示される。また、作業機1を遠隔制御するための操作を、表示操作部34により行うことが可能である。他の例として、表示操作部34に代えて、別体の表示部と操作部とが遠隔制御端末30に設けられていてもよい。
 オペレータ60が表示操作部34を操作して、作業機1の動作指示を入力すると、制御部31が、当該動作指示に対応する遠隔操作信号を生成する。第2付与部31dは、生成された遠隔操作信号に第2タイムスタンプを付与する。制御部31は、第2タイムスタンプが付与された遠隔操作信号を、通信部33により支援装置40へ送信する。
 図5は、図1Aなどに示した支援装置40の電気的構成を示したブロック図である。支援装置40には、制御部41、記憶装置42、及び通信部43が設けられている。制御部41は、CPUなどから構成されている。制御部41は、支援装置40の各部の動作を制御する。制御部41には、信号受付部41aが設けられている。信号受付部41aは、デジタルフィルタ41bを有している。信号受付部41aは、ソフトウェアプログラムにより構成されている。他の例として、信号受付部41aを制御部41とは別のハードウェアにより構成してもよい。また、デジタルフィルタ41bを信号受付部41aとは別に構成してもよい。
 記憶装置42は、不揮発性のメモリ又はハードディスクなどから構成されている。記憶装置42には、作業データベース42aと監視データベース42dとが構築されている。作業データベース42aには、作業機1が作業を行うための作業データが複数記憶(保存)されている。監視データベース42dには、監視装置25(図3)の監視データが複数記憶(保存)されている。
 通信部43は、携帯電話通信網51又は固定電話通信網52とインターネット50とを介して無線若しくは有線で通信を行う。また、通信部43は、無線又は有線のLANを介して通信を行うことも可能である。
 作業機1の無線通信装置23から送信された監視データとこれに付与された第1タイムスタンプとは、支援装置40の通信部43により受信される。制御部41は、通信部43により受信した監視データとこれに付与された第1タイムスタンプとを、記憶装置42の監視データベース42dに記憶(保存)させる。
 記憶装置42の監視データベース42dに記憶された監視データと、作業データベース42aに記憶された作業データとは、遠隔制御端末30からの要求に応じて、制御部41により読み出されて、通信部43により遠隔制御端末30へ送信される。監視データが遠隔制御端末30へ送信される場合には、当該監視データに付与された第1タイムスタンプも、通信部43により遠隔制御端末30へ送信される。
 遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号は、支援装置40の通信部43により受信されて、信号受付部41aにより受け付けられる。信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプと、記憶装置42の監視データベース42dに記憶された監視データに付与された第1タイムスタンプに基づいて、受け付けた遠隔操作信号の適否を判断する。
 そして、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号が適切であると判断した場合には、当該遠隔操作信号を通信部43により作業機1の無線通信装置23に転送することによって有効化する。一方、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号が適切でないと判断した場合には、当該遠隔操作信号を転送せずに破棄することによって無効化する。デジタルフィルタ41bは、監視データベース42dから読み出された監視データに含まれる画像データ(画像信号)をフィルタリング処理する。
 図6A及び図6Bは、遠隔制御端末30の表示操作部34に表示される遠隔監視操作画面G1を示す図である。例えば、オペレータ60(図1B)が表示操作部34で所定の操作を行うことで、制御部31が作業機1を遠隔制御するためのアプリケーションプログラム(以下、「遠隔制御アプリ」という。)を実行(起動)し、図6Aなどに示す遠隔監視操作画面G1を表示操作部34に表示させる。遠隔監視操作画面G1には、入力欄J1~J3、操作キーB1~B6、表示欄D1、D2、及び通知欄M1、M2が設けられている。
 オペレータ60が、作業機1で農作業を行う圃場の名称(圃場の識別情報)を圃場入力欄J1に入力し、作業機1の機種(作業機の識別情報)を機種入力欄J2に入力し、農作業の種類(作業の識別情報)を作業入力欄J3に入力した後、決定キーB1をタッチ操作する。この操作を受けて、制御部31は、入力欄J1~J3の入力内容に対応する作業データを記憶部32から読み出す。入力欄J1~J3の入力内容に対応する作業データが記憶部32に記憶されていなければ、制御部31は、当該入力内容に対応する作業要求信号を生成し、当該作業要求信号を通信部33により支援装置40に送信する。
 支援装置40では、通信部43が作業要求信号を受信すると、制御部41が当該作業要求信号に対応する作業データを作業データベース42a(図5)から読み出して、当該作業データを遠隔制御端末30に送信する。
 遠隔制御端末30の制御部31は、記憶部32から作業データを読み出すと、又は通信部33により作業データを受信すると、当該作業データが示す作業情報を遠隔監視操作画面G1の作業表示欄D1に表示させる。また、制御部31は、通信部33により作業データを受信した場合、当該作業データを記憶部32に記憶させる。
 図6Aなどに示すように、作業表示欄D1に表示される作業情報には、圃場入力欄J1に入力された圃場H1を示す圃場マップMP2と、圃場H1で機種入力欄J2に入力された作業機1が作業入力欄J3に入力された作業を行う際に走行する走行ルートL1などが含まれている。
 走行ルートL1には、直進部L1a、旋回部L1b、開始位置Ps、及び終了位置Pgが含まれている。開始位置Psは、作業機1が作業を行うために走行を開始する位置である。直進部L1aは、作業機1が直進走行しながら作業装置2により作業を行うルートである。旋回部L1bは、作業機1が一方の直進部L1aから次の直進部L1aに向かって旋回するルートである。作業機1が旋回部L1bに沿って旋回しているときは、作業装置2による作業が停止される。終了位置Pgは、作業機1が作業及び走行を終了(停止)する位置である。
 また、制御部31は、決定キーB1がタッチ操作されると、監視データを要求する監視要求信号を生成し、当該監視要求信号を通信部33により支援装置40に送信する。支援装置40では、通信部43が監視要求信号を受信すると、制御部41が、当該監視要求信号に対応する監視データを監視データベース42d(図5)から読み出して、当該監視データを通信部43により遠隔制御端末30に送信する。このとき、制御部41は、監視データベース42dに記憶された監視データのうち、最新の監視データと、当該監視データに付与された第1タイムスタンプとを読み出して、これらを通信部43により送信する。
 遠隔制御端末30では、通信部33が監視データを受信すると、制御部31が当該監視データとこれに付与された第1タイムスタンプとを記憶部32に記憶させてから、当該監視データが示す監視結果(監視情報)を遠隔監視操作画面G1の表示欄D2、D1と通知欄M2に表示させる。
 詳しくは、制御部31は、監視データが示す監視結果のうち、監視装置25のカメラ25c(図3)により撮像された画像を、図6Aなどに示すように監視表示欄D2に表示させる。また、制御部31は、対象物検出部25d(図3)による対象物の検出結果を示すメッセージを、監視通知欄M2に表示させる。さらに、制御部31は、位置検出装置24により検出された作業機1の位置を示すマークX1を、作業表示欄D1に表示させる。
 図6A及び図6Bに示す例では、作業機1の周辺を俯瞰した状態の画像が監視表示欄D2に表示されている。この俯瞰画像は、監視データに基づいて制御部31により作成されている。詳しくは、監視データには、複数のカメラ25cが撮像した作業機1の前方、後方、及び左右側方などの画像が含まれていて、制御部31が当該複数の画像と、予め記憶された作業機像X2とを合成して、俯瞰画像を作成する。また、オペレータ60が画像切換キーB2をタッチ操作する度に、制御部31は、監視表示欄D2に表示させる画像を、例えば監視データに含まれる作業機1の前方の画像、後方の画像、左方の画像、右方の画像、及び俯瞰画像などの順で切り換える。
 監視通知欄M2には、対象物の検出結果として、例えば作業機1の周囲における対象物の有無を示すメッセージが表示される。図6Aでは、作業機1の周囲に対象物が無いことを示すメッセージが監視通知欄M2に表示されているが、当該対象物が無いことを示すメッセージは表示されなくてもよい。また、対象物が有ることを示すメッセージが監視通知欄M2に表示される際には、当該対象物までの距離と、当該対象物の大きさなども監視通知欄M2に表示されてもよい。制御部31は、通信部33により支援装置40から監視データを受信する度に、当該監視データの示す監視結果を表示欄D2、D1と通知欄M2に表示させて、表示欄D2、D1と通知欄M2の表示内容を更新する。
 動作通知欄M1には、状態検出装置26(図3)による作業機1などの動作状態の検出結果が表示される。詳しくは、例えば制御部31は、作業機1などの動作状態の検出結果を示す動作検出データを要求する動作要求信号を、通信部33により支援装置40に送信する。支援装置40の制御部41は、通信部43により動作要求信号を受信すると、当該動作要求信号を作業機1の制御装置21に転送する。制御装置21は、無線通信装置23により動作要求信号を受信すると、状態検出装置26から出力された最新の動作検出データを無線通信装置23により支援装置40に送信する。支援装置40の制御部41は、通信部43により動作検出データを受信すると、当該動作検出データを遠隔制御端末30に転送する。遠隔制御端末30の制御部31は、通信部33により動作検出データを受信すると、当該動作検出データが示す作業機の動作状態の検出結果を動作通知欄M1に表示させる。
 上記の作業機1などの動作状態の検出結果として、例えば作業機1の走行の有無(走行中又は停止中)、作業装置2による作業の有無(作業中又は作業停止中)、又は作業機1の遠隔制御の実行の有無などを示すメッセージが、動作通知欄M1に表示される。制御部31は、動作検出データを通信部33により受信する度に、当該動作検出データの示す検出結果を動作通知欄M1に表示させて、動作通知欄M1の表示内容を更新する。
 走行作業開始キーB3と走行作業停止キーB4は、作業機1を遠隔操作するための操作キーの一例である。オペレータ60が走行作業開始キーB3をタッチ操作することで、作業機1が走行ルートL1に基づいて自動で走行と操舵を行いながら、作業装置2により作業を行うことを開始する指示を入力することができる。また、オペレータ60が走行作業停止キーB4をタッチ操作することで、上記作業機1の走行ルートL1に基づく走行と操舵と作業装置2による作業とを停止する指示を入力することができる。
 オペレータ60が次へキーB5又は前へキーB6をタッチ操作することで、操作キーB3、B4に代えて、作業機1を遠隔操作するための別の操作キーが表示される。別の操作キーとしては、例えば、作業機1の走行指示を入力するための走行キー、作業機1の停止指示を入力するための停止キー、作業機1の旋回指示を入力するための旋回キー、作業装置2の昇降指示を入力するための昇降キー、作業機1の暖機などのために原動機4の始動指示を入力するための原動機始動キー、又は原動機4の停止指示を入力するための原動機停止キーなどが含まれている。
 オペレータ60は、遠隔監視操作画面G1の表示欄D1、D2と通知欄M1に表示された作業情報と監視結果とを見ながら、作業機1の遠隔操作用の操作キーB2、B3などを操作して、作業機1の動作指示を入力することができる。
 図7A及び図7Bは、第1実施形態の作業機1の制御装置21、支援装置40、及び遠隔制御端末30の動作を示したフローチャートである。
 作業機1の監視装置25は、例えば作業機1の周辺の監視結果を示す監視データを所定の周期で制御装置21に出力する。制御装置21は監視データを取得すると(図7AのS1)、当該監視データに第1付与部21dにより第1タイムスタンプを付与する(S2)。このとき、第1付与部21dは、例えば現在の時間を示す第1タイムスタンプを監視データに付与する。ここでの現在の時間とは、制御装置21が監視データを取得した時間、又は制御装置21が第1タイムスタンプを付与する時間などである。制御装置21は、第1タイムスタンプが付与された監視データを当該第1タイムスタンプとともに、無線通信装置23により支援装置40に送信する(S3)。
 支援装置40の制御部41は、通信部43により監視データを取得すると(S4)、当該監視データをこれに付与された第1タイムスタンプとともに記憶装置42の監視データベース42dに記憶(保存)させる(S5)。
 作業機1の制御装置21は、遠隔操作信号を受信しない間は(図7BのS21:NO)、上述した図7Aの処理S1~S3と処理S21とを繰り返し実行する。支援装置40の制御部41も、遠隔操作信号を受信しない間は(図7BのS17:NO)、上述した図7Aの処理S4、S5と後述する処理S9、S10と処理S17とを繰り返し実行する。これにより、監視装置25から周期的に出力される作業機1と作業機の周辺の監視結果を示す監視データが、これに付与された第1タイムスタンプとともに支援装置40の監視データベース42dに随時記憶(保存)されて、当該監視データが蓄積される。
 遠隔制御端末の制御部31は、遠隔制御アプリを起動して、遠隔監視操作画面G1を表示操作部34に表示させると(図7AのS6)、入力欄J1~J3の入力内容に対応する作業データを記憶部32又は支援装置40から取得して、当該作業データが示す作業内容を表示操作部34に表示させる(S7)。また、制御部31は、監視データの要求信号を通信部33により支援装置40に送信する(S8)。このとき、制御部31は、動作検出データの要求信号も、通信部33により支援装置40に送信してもよい。
 支援装置40の制御部41は、監視データの要求信号を通信部43により受信すると(S9:YES)、当該要求信号に基づいて監視データベース42dから最新の監視データを読み出して、当該監視データを通信部43により遠隔制御端末30に送信する(S10)。
 遠隔制御端末30の制御部31は、監視データを通信部33により受信すると(S11)、当該監視データが示す監視結果を遠隔監視操作画面G1の表示欄D1、D2と通知欄M1に表示させる(S12)。
 そして、制御部31は、作業機1の動作指示が入力されない間は(図7BのS13:NO)、上述した図7Aの処理S8、S11、S12と処理S13とを繰り返し実行する。支援装置40の制御部41は、監視データの要求信号を受信する度に(図7AのS9:YES)、最新の監視データを監視データベース42dから読み出して、遠隔制御端末30に送信する(S10)。これにより、遠隔制御端末30の遠隔監視操作画面G1に表示される作業機1及び作業機1の周辺の監視結果が随時更新される。
 例えば、作業機1が作業を行う圃場に移動した後、オペレータ60が遠隔制御端末30の遠隔監視操作画面G1の操作キーB2、B3(図6Aなど)などを操作して、作業機1の動作指示を入力する。これにより、制御部31は、作業機1の動作指示の入力が有ったと判断して(図7BのS13:YES)、当該動作指示に対応する遠隔操作信号を生成する(S14)。
 そして、第2付与部31dが、生成された遠隔操作信号に第2タイムスタンプを付与する(S15)。このとき、第2付与部31dは、例えば現在の時間を示す第2タイムスタンプを遠隔操作信号に付与する。ここでの現在の時間とは、制御部31が遠隔操作信号を生成した時間、又は制御部31が第2タイムスタンプを付与する時間などである。
 或いは、第2付与部31dは、例えば、遠隔操作用の操作キーB2、B3などの操作時に表示欄D1、D2と通知欄M1に表示されていた監視結果を示す監視データに付与された第1タイムスタンプを参照し、当該第1タイムスタンプが示す第1時間と同一の第2時間を示す第2タイムスタンプを、遠隔操作信号に付与する。制御部31は、第2タイムスタンプが付与された遠隔操作信号を当該第2タイムスタンプとともに、通信部33により支援装置40に送信する(S16)。
 遠隔制御端末30からの遠隔操作信号を支援装置40の通信部43が受信すると(S17:YES)、信号受付部41aが当該遠隔操作信号を受け付けて、当該遠隔操作信号の適否を判断する(S18)。このとき、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプが示す第2時間と同一の第1時間、又は第2時間より過去で且つ第2時間に最も近い第1時間を示す第1タイムスタンプが付与された特定の監視データと、最新の監視データとを監視データベース42dから読み出す。
 そして、信号受付部41aは、読み出した特定の監視データと最新の監視データとをそれぞれデジタルフィルタ42bにかけてから、特定の監視データと最新の監視データとを比較して、当該両方のデータの差分を検出する。特定の監視データと最新の監視データとをデジタルフィルタ42bにかけることで、当該両方のデータのノイズを除去して、所定値より小さな差分を無視することができる。
 また、信号受付部41aは、特定の監視データと最新の監視データとの差分を検出する際には、当該両方の監視データの同一種類の監視データ同士を比較して、差分を検出する。即ち、カメラ25cの画像データ同士、レーザセンサ25aの検出データ同士、超音波センサ25bの検出データ同士、及び対象物検出部25dの検出データ同士のそれぞれを比較して、各データの差分を検出する。また、カメラ25cの画像データ同士、レーザセンサ25aの検出データ同士、超音波センサ25bの検出データ同士、及び対象物検出部25dの検出データ同士のうち、少なくとも1種類のデータ同士を比較して、差分を検出してもよい。
 遠隔制御端末30と支援装置40との通信において、所定時間以上の通信遅延が無い場合は、遠隔制御端末30で表示している作業機1の周囲の監視結果(監視データ)と、遠隔制御端末30から送信される遠隔操作信号のリアルタイム性がある程度確保される。この場合において、例えば作業機1の停止中に、遠隔制御端末30から走行作業開始キーB3に基づく遠隔操作信号が送信されると、支援装置40の信号受付部41aが当該遠隔操作信号を受け付けて、監視データベース42dから特定の監視データと最新の監視データとを読み出す。このとき読み出された特定の監視データ(即ち、遠隔制御端末30で表示されていた監視データ)で示されている作業機1の周囲の状態と、最新の監視データで示されている作業機1の周囲の状態とが略同等になるので、特定の監視データで示されていない対象物が、最新の監視データで示されることはない。
 また、遠隔制御端末30と支援装置40との通信において、所定時間以上の通信遅延が無い場合、例えば作業機1の走行中に、遠隔制御端末30から作業機1の旋回を指示する旋回キーに基づく遠隔操作信号が送信されると、信号受付部41aが当該遠隔操作信号を受け付けて、監視データベース42dから特定の監視データと最新の監視データとを読み出す。このときも読み出された特定の監視データで示されている作業機1の周囲の状態に対する、最新の監視データで示されている作業機1の周囲の状態の変化は小さく、特定の監視データで示されていない対象物が、最新の監視データで示されることはない。
 つまり、遠隔制御端末30と支援装置40との通信において、所定時間以上の通信遅延が無い場合には、信号受付部41aで検出された特定の監視データと最新の監視データとの差分、即ち当該両方の監視データに含まれるカメラ25cの画像データ同士、レーザセンサ25aの検出データ同士、超音波センサ25bの検出データ同士、及び対象物検出部25dの検出データ同士の差分が小さく、当該差分が所定の程度(閾値)を上回ることはない。
 なお、作業機1の走行中は、作業機1の周囲の状態が変化するので、信号受付部41aが上記差分と比較する所定の程度(閾値)を、作業機1の停止中に上記差分と比較する所定の程度より大きく設定してもよい。又は、作業機1の走行中は、信号受付部41aが、特定の監視データと最新の監視データのうち、レーザセンサ25aの検出データ同士、超音波センサ25bの検出データ同士、又は対象物検出部25dの検出データ同士の差分を検出して所定の程度と比較し、カメラ25cの画像データ同士の差分は検出せず、所定の程度との比較もしないようにしてもよい。
 また、監視データベース42dへの監視データの記憶間隔が長かったり、遠隔制御端末30での監視データの受信間隔が短かったりした場合には、信号受付部41aが監視データベース42dから読み出す特定の監視データと最新の監視データとが同一になることもある。このケースでも、信号受付部41aで検出された特定の監視データと最新の監視データとの差分は所定の程度を上回らない。
 信号受付部41aは、検出した差分が所定の程度を上回らなかった場合には、受け付けた遠隔操作信号が適切であると判断し(S19:YES)、当該遠隔操作信号を作業機1の制御装置21に転送することにより有効化する(S20)。
 作業機1の制御装置21は、無線通信装置23により遠隔操作信号を受信すると(S21:YES)、当該遠隔操作信号に基づいて、走行制御部21b又は作業制御部21cにより作業機1(又は作業装置2)の動作を制御する(S22)。即ち、遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号に基づいて、制御装置21が作業機1又は作業装置2の動作を制御することが許容され、作業機1又は作業装置2が遠隔操作信号に対応する動作を実行する。
 遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号が、走行作業開始キーB3(図6Aなど)の操作に戻づく遠隔操作信号であった場合は、当該遠隔操作信号とともに、作業データも遠隔制御端末30から送信される(図7BのS16)。そして、当該遠隔操作信号が支援装置40の信号受付部41aで有効化された場合には(S20)、作業機1の無線通信装置23により当該遠隔操作信号とともに作業データも受信される(S21:YES)。このため、制御装置21は、受信した遠隔操作信号と作業データに含まれる走行ルートL1などに基づいて、走行制御部21b又は作業制御部21cにより作業機1又は作業装置2の動作を制御して、自動で作業機1の走行と操舵を行いながら、作業装置2により圃場に対して農作業を行う。他の例として、制御装置21が、所定のタイミングで支援装置40から作業データを取得(受信)するようにしてもよい。
 一方、遠隔制御端末30と支援装置40との通信において、所定時間以上の通信遅延が有る場合は、遠隔制御端末30で表示している作業機1の周囲の監視結果(監視データ)と、遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号のリアルタイム性が損なわれる。この場合、例えば作業機1の停止中に、遠隔制御端末30から走行作業開始キーB3に基づく遠隔操作信号が送信されたり、作業機1の走行中に、遠隔制御端末30から旋回キーに基づく遠隔操作信号が送信されたりすると、信号受付部41aが当該遠隔操作信号を受け付けて、監視データベース42dから特定の監視データと最新の監視データとを読み出す。このとき読み出された特定の監視データで示されていない対象物(障害物、例えば鳥獣などの動体)が、最新の監視データで示されることがある。また、作業機1の走行中には、特定の監視データで示されている作業機1の周囲の状態に対する、最新の監視データで示されている作業機1の周囲の状態の変化が大きくなる。
 そのため、遠隔制御端末30と支援装置40との通信において、所定時間以上の通信遅延が有る場合には、信号受付部41aで検出された特定の監視データと最新の監視データとの差分が大きくなって、当該差分が所定の程度(閾値)を上回ってしまう。このように差分が所定の程度を上回った場合には、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号が適切でないと判断し(S19:NO)、当該遠隔操作信号を制御装置21に転送せずに破棄することにより無効化する(S23)。そして、信号受付部41aは、遠隔操作信号を無効化したことを示す無効化通知(信号)を、通信部43により遠隔制御端末30に送信する(S24)。これにより、遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号に基づいて、制御装置21が作業機の動作を制御することが阻止される。
 遠隔制御端末30の制御部31は、通信部33により無効化通知を受信すると(S25)、当該無効化通知の内容を動作通知欄M1に表示する(S26)。詳しくは、制御部31は、無効化通知が示す遠隔操作(入力された作業機1の動作指示)が無効化された旨のメッセージを、図6Bに示すように動作通知欄M1に表示する。これにより、オペレータ60は、入力した作業機1の動作指示、即ち遠隔操作が実行されなかったことを認識することができる。
 上述した実施形態では、支援装置40の信号受付部41aが遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプが示す第2時間と、監視データベース42dに記憶されている監視データに付与された第1タイムスタンプが示す第1時間とに基づいて、監視データベース42dから特定の監視データと、最新の監視データとを読み出して、これらの差分に基づいて遠隔操作信号の適否を判断している。然るに、遠隔操作信号の適否の判断方法は、これのみに限定するものではなく、下記の判断方法を採用してもよい。
 例えば、信号受付部41aは、遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプが示す第2時間と、最新の監視データに付与された第1タイムスタンプが示す第1時間との時間差に基づいて、遠隔操作信号の適否を判断する。具体的には、遠隔操作信号の第2タイムスタンプが示す第2時間と、最新の監視データの第1タイムスタンプが示す第1時間との時間差が、所定時間未満であれば、遅延時間が短いので、信号受付部41aは遠隔操作信号が適切であると判断する。また、上記第2時間と第1時間の時間差が所定時間以上であれば、遅延時間が長いので、信号受付部41aは遠隔操作信号が適切でないと判断する。
 或いは、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示に基づいて、当該遠隔操作信号の適否を判断する。具体的には、例えば信号受付部41aは、作業機1の走行中に、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示が作業機1の走行停止指示であれば、リスクは小さいので、当該遠隔操作信号が適切であると判断する。また、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示が、原動機4の始動指示であったり、作業機1の走行及び作業に関係しない動作指示であったりしても、リスクは小さいので、当該遠隔操作信号が適切であると判断する。また、信号受付部41aは、作業機1の旋回中に、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示が作業装置2の下降指示であれば、作業装置2が着地するとリスクが大きいので、当該遠隔操作信号が適切でないと判断する。
 また、図8に示すように、信号受付部41aは、遠隔操作信号の適否の判断を実行してもよい。図8は、他の実施形態の支援装置40の動作を示したフローチャートである。図8の例では、支援装置40の通信部43が遠隔操作信号を受信すると(S17:YES)信号受付部41aは遠隔操作信号を受け付けて(S18a)、当該遠隔操作信号に応じた動作指示が、作業機1の走行又は作業装置2によって行う作業に関する動作指示であるか否かを確認する。ここで、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示が、作業機1の走行又は作業装置2によって行う作業に関する動作指示であれば(S18b:YES)、当該遠隔操作信号の適否を判断する(S18c)。
 一方、信号受付部41aは、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示が、作業機1の走行に関する動作指示でもなく、作業装置2による作業に関する動作指示でもなければ(S18b:NO)、当該遠隔操作信号の適否を判断せずに、当該遠隔操作信号を作業機1の制御装置21に転送することにより有効化する(S20)。その他の支援装置40の各処理は、図7A及び図7Bで説明した各処理と同様である。
 監視装置25からの監視データの出力、無線通信装置23からの監視データ若しくは動作検出データの送信、又は支援装置40からの監視データ若しくは動作検出データの送信は、所定の周期で行われたり、受信する装置からの要求に応じて行われたりしてもよい。
 上述した実施形態では、図1Bなどに示したように、データベース42d、42aが構築された記憶装置42と信号受付部41aとが支援装置40に設けられているが、例えば図9~図11に示すように、記憶装置42と信号受付部41aのうち一方が作業機1(又は作業装置2)に設けられていたり、両方が作業機1(又は作業装置2)に設けられていたりしてもよい。図9~図11は、他の実施形態の作業機の遠隔制御システム100の構成図である。
 図9に示す作業機の遠隔制御システム100では、監視データベース22dが構築された記憶装置22が作業機1に設けられている。つまり、支援装置40には、監視データベース22dが設けられていない。これ以外の構成の設置箇所は、図1B~図5に示した実施形態と同様である。
 図9において、作業機1の監視装置25から制御装置21に出力された監視データは、第1付与部21dにより第1タイムスタンプが付与された後、制御装置21により記憶装置22の監視データベース22dに記憶される。遠隔制御端末30は、監視データを要求する第1監視要求信号を通信部33により支援装置40に送信する。支援装置40は、通信部43により第1監視要求信号を受信して、作業機1の無線通信装置23に転送する。制御装置21は、無線通信装置23により受信された第1監視要求信号に応じて、監視データベース22dから監視データ(最新の監視データ)を読み出して、当該監視データを無線通信装置23により支援装置40に送信する。支援装置40は、通信部43により監視データを受信して、当該監視データを遠隔制御端末30に転送する。
 また、図9において、支援装置40の信号受付部41aは、遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号を、通信部43を介して受け付けると、当該遠隔操作信号に対応する監視データを要求する第2監視要求信号を、通信部43により作業機1の制御装置21に送信する。制御装置21は、無線通信装置23により第2監視要求信号を受信すると、当該第2監視要求信号で要求される監視データを監視データベース22dから読み出す。このとき、第2監視要求信号が送信される基(きっかけ)になった遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプが示す第2時間と同一の第1時間、又は第2時間より過去で且つ第2時間に最も近い第1時間を示す第1タイムスタンプが付与された特定の監視データと、最新の監視データとが、制御装置21により監視データベース22dから読み出される。そして、これらの監視データが無線通信装置23により支援装置40に送信されると、当該監視データを信号受付部41aが通信部43を介して取得する。その他の各部の動作は、図1A~図8で説明した各部の動作と同様である。
 図5に示した作業データベース42aも支援装置40に設けずに、作業機1の記憶装置22に構築してもよい(図示省略)。この場合、記憶装置22に構築された作業データベース42a内の作業データは、上述した監視データと同様の手順で、作業機1の記憶装置22から支援装置40を経由して、遠隔制御端末30に送信される。
 図10に示す作業機の遠隔制御システム100では、信号受付部41a(図5など)が支援装置40に設けられておらず、信号受付部21aが作業機1に設けられている。これ以外の構成の設置箇所は、図1B~図5に示した実施形態と同様である。
 図10において、遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号が、支援装置40の通信部43を経由して、作業機1の無線通信装置23により受信され、信号受付部21aで受け付けられる。すると、信号受付部21aは、受け付けた遠隔操作信号に対応する監視データを要求する第2監視要求信号を無線通信装置23により支援装置40に送信する。支援装置40の制御部41は、通信部43により第2監視要求信号を受信すると、当該第2監視要求信号で要求される監視データを記憶装置42の監視データベース42dから読み出す。このとき、第2監視要求信号の基になった遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプが示す第2時間と同一の第1時間、又は第2時間より過去で且つ第2時間に最も近い第1時間を示す第1タイムスタンプが付与された特定の監視データと、最新の監視データとが、制御部41により監視データベース42dから読み出される。そして、これらの監視データが通信部43により無線通信装置23に送信され、当該監視データを信号受付部21aが無線通信装置23により取得(受信)する。
 信号受付部21aは、上記のように特定の監視データと最新の監視データとを取得すると、信号受付部41a(図5など)と同様に、特定の監視データと最新の監視データとの差分を検出し、当該差分に基づいて遠隔操作信号の適否を判断し、当該判断結果に応じて、遠隔操作信号を有効化又は無効化する。制御装置21は、信号受付部21aにより有効化(適切であると判断)された遠隔操作信号に基づいて、走行制御部21b又は作業制御部21cにより作業機1と作業装置2の動作を制御する。その他の各部の動作は、図1A~図8で説明した各部の動作と同様である。
 図11に示す作業機の遠隔制御システム100では、記憶装置22と信号受付部21aとが作業機1に設けられている。これ以外の構成の設置箇所は、図1B~図5に示した実施形態と同様である。図11において、支援装置40は、作業機1の無線通信装置23と遠隔制御端末30との間で、第1監視要求信号、監視データ、遠隔操作信号などを中継する。支援装置40の通信部43は、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、又はLAN(ローカルエリアネットワーク)53と、インターネット50を介して、作業機1の無線通信装置23及び遠隔制御端末30の通信部33と無線又は有線でそれぞれ相互に通信を行う。その他の各部の動作は、図1A~図8又は図9で説明した各部の動作と同様である。
 上述した実施形態では、支援装置40が作業機の遠隔制御システム100に含まれているが、図12に示す他の実施形態の作業機の遠隔制御システム100のように、支援装置を省略してもよい。図12に示す作業機の遠隔制御システム100では、作業機1の無線通信装置23と遠隔制御端末30とが、LAN53、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、又はインターネット50などを介して無線で通信を行う。作業機1には、記憶装置22と信号受付部21aとが設けられている。
 図12において、遠隔制御端末30は、監視データを要求する監視要求信号を通信部33により作業機1の無線通信装置23に送信する。作業機1の制御装置21は、無線通信装置23に監視要求信号を受信すると、記憶装置22の監視データベース22dから監視データを読み出して、無線通信装置23により遠隔制御端末30に送信する。作業データベース22aに記憶された作業データも、上記監視データと同様の手順で、無線通信装置23から遠隔制御端末30に送信される。
 また、遠隔制御端末30は、遠隔操作信号を通信部33により無線通信装置23に送信する。無線通信装置23が遠隔操作信号を受信すると、信号受付部21aが当該遠隔操作信号を受け付けて、当該遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプが示す第2時間と同一の第1時間、又は第2時間より過去で且つ第2時間に最も近い第1時間を示す第1タイムスタンプが付与された特定の監視データと、最新の監視データとを、監視データベース22dから読み出す。そして、信号受付部21aは、当該特定の監視データと最新の監視データとの差分に基づいて、受け付けた遠隔操作信号の適否を判断し、当該判断結果に応じて、遠隔操作信号を有効化又は無効化する。その他の各部の動作は、図1A~図8、図9、又は図10で説明した各部の動作と同様である。
 また、他の実施形態として、作業機1の無線通信装置23と遠隔制御端末30とが、ネットワークを介さずに、例えば、赤外線信号、BLU(Bluetooth(登録商標) Low Energy)信号、又はUHF(Ultra High Frequency)信号などのような近距離無線信号で、監視データと遠隔操作指令とを直接通信してもよい。この場合、無線通信装置23と遠隔制御端末30とに、近距離無線通信用のインタフェイスをそれぞれ設ければよい。またこれ以外の構成は、図12に示した構成と同様にすればよい。
 上述した実施形態では、遠隔制御端末30に送信される監視データに、カメラ25cにより撮像した作業機1の周囲の画像データが含まれる例を示したが、例えば、カメラ25cを省略して、センサと対象物検出部25dとにより検出した作業機1などの周囲の状態を示すデータを、監視データとして作業機1の無線通信装置23又は支援装置40から遠隔制御端末30に送信するようにしてもよい。この場合、例えば、図13に示すような表示部38を遠隔制御端末30に設けてもよい。
 図13に示す表示部38は、例えば、タッチパネルに表示される画面であってもよいし、又は遠隔制御端末30の表面に印刷と成形などの加工により形成されていてもよい。後者の場合、印刷された文字とインジケータランプ39a~39k(図13に示す丸印)で表示欄D2aと通知欄M1a、M2aとをそれぞれ構成し、押しボタン型の操作キーB3a、B4aを設ければよい。インジケータランプ39a~39kは、LEDなどにより構成される。
 例えば、レーザセンサ25a又は超音波センサ25bと対象物検出部25dとにより、作業機1及び作業装置2の周囲に対象物が検出された場合には、当該検出結果を含む監視データを受信した遠隔制御端末30の制御部31が、対象物の有る方向に対応する表示欄D2aのインジケータランプ39a~39hを点灯(ハッチングで示す状態)させる。また、制御部31は、車両状態として、作業機1及び作業装置2が停止中であるか又は作業中であるかを通知するため、それぞれに対応する通知欄M1aのインジケータランプ39i、39jを点灯させる。また、制御部31は、遠隔操作信号が無効化されたことを通知するため、対応する通知欄M2aのインジケータランプ39kを点灯させる。作業機1が走行ルートL1に基づいて自動で走行と操舵を行いながら作業装置2により作業を行うことの開始指示を入力するために、走行作業開始キーB3aは操作される。作業機1が走行ルートL1に基づいて自動で走行と操舵を行いながら作業装置2により作業を行うことの停止指示を入力するために、走行作業停止キーB4aは操作される。
 上述した実施形態では、信号受付部41aが適切でないと判断した遠隔操作信号を、制御装置21に転送せずに破棄することにより無効化しているが、無効化の方法は、これに限定するものではない。例えば、信号受付部41aが適切でないと判断した遠隔操作信号を、制御装置21ではなくて、遠隔制御端末30にエラーメッセージとともに返信してもよい。また、作業機1に信号受付部21aを設けた場合には、例えば信号受付部21aが受け付けた遠隔操作信号を適切でないと判断すると、制御装置21の記憶部21e(図3)の所定の記憶領域に、当該遠隔操作信号に基づく作業機1(又は作業装置2)の動作制御を禁止するフラグ(「遠隔制御禁止フラグ」という。)をONすることにより、当該遠隔操作信号を無効化してもよい。この場合、遠隔制御禁止フラグがONであるときは、制御装置21が、無線通信装置23により受信した遠隔操作信号に基づいて、作業機1などの動作制御を実行しない。また、信号受付部21aは、遠隔制御禁止フラグをONしてから所定時間が経過したとき、又は次の遠隔操作信号を受け付けたときなどに、遠隔制御禁止フラグをOFFにしてもよい。
 上述した実施形態では、監視装置25が作業機1に設けられているが、これ以外に、例えば作業機1が作業を行う現場(圃場など)に、作業機1及び作業機1の周囲を監視する監視装置が設けられていてもよい。またこの場合、例えば、監視装置に無線で通信を行う通信部を設けて、当該通信部により監視装置の監視結果を示す監視データを、作業機1の無線通信装置23、遠隔制御端末30、又は支援装置40に送信するようにしてもよい。
 上述した実施形態では、作業機1の無線通信装置23、遠隔制御端末30の通信部33、又は支援装置40の通信部43が、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、インターネット50、又はLAN53を介して相互に通信を行う例を示したが、通信網はこれらに限定するものではない。例えば、WAN(ワールドエリアネットワーク)、MAN(メトロポリタンエリアネットワーク)、VPN(仮想専用ネットワーク)、イーサネット、イントラネットなどのような広域ネットワーク若しくは狭域ネットワーク、又は公衆通信網を介して、無線通信装置23と通信部33、43が相互に通信するようにしてもよい。或いは、上記通信網とその他の通信網を組み合わせて、無線通信装置23と通信部33、43が相互に通信するようにしてもよい。
 以上説明した本実施形態の作業機の遠隔制御システム100は、以下の構成を備え、効果を奏する。
 本実施形態の作業機の遠隔制御システム100は、走行可能な作業機1の周辺を監視して、当該監視結果を示す監視データを出力する監視装置25と、監視データに第1タイムスタンプを付与する第1付与部21dと、監視データを当該監視データに付与された第1タイムスタンプとともに複数記憶可能な記憶装置42、22と、監視データを受信して当該監視データが示す監視結果を表示可能で且つ、操作されることで作業機1を遠隔操作する遠隔操作信号を送信する遠隔制御端末30と、遠隔制御端末30から遠隔操作信号が送信される際に、当該遠隔操作信号に第2タイムスタンプを付与する第2付与部31dと、遠隔制御端末30から送信された遠隔操作信号を受け付ける信号受付部41a、21aと、作業機1の動作を制御する制御装置21と、を備え、信号受付部41a、21aは、受け付けた遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプと、記憶装置42、22に記憶された監視データに付与された第1タイムスタンプとに基づいて、遠隔操作信号の適否を判断し、適切でないと判断した隔操作信号を無効化し、制御装置21は、信号受付部41a、21aにより適切であると判断された遠隔操作信号に基づいて、作業機1の動作を制御する。
 上記構成によれば、遠隔制御端末30による作業機1の遠隔制御時に、通信遅延が生じても、信号受付部41a、21aが遠隔操作信号を受け付けて、遠隔操作信号の第2タイムスタンプと、記憶装置42、22の監視データの第1タイムスタンプとに基づいて、遠隔操作信号の適否を判断する。そして、信号受付部41a、21aが、適切でないと判断した遠隔操作信号を無効化する。このため、通信遅延に起因した不適切な遠隔操作信号に基づいて、作業機1が無駄(無意味)に動作するのを回避することができる。また、例えば遠隔制御端末30に表示された監視データで示されなかった障害物(対象物)が、実際の作業機1の周囲に出現したときにも、通信遅延に起因した不適切な遠隔操作信号が無効化されるので、作業機1が当該遠隔操作信号に基づいて動作することによって障害物に衝突するのを回避することができる。よって、作業機1の遠隔制御時に、通信遅延が生じても、リスクヘッジを行うことが可能となる。また、信号受付部41a、21aが適切であると判断した遠隔操作信号に基づいて、制御装置21が作業機1の動作を制御するので、作業機1を有効且つ安定に動作させることが可能となる。
 本実施形態では、信号受付部41a、21aは、受け付けた遠隔操作信号に付与された第2タイムスタンプが示す第2時間と同一の第1時間、又は第2時間より過去で且つ第2時間に最も近い第1時間を示す第1タイムスタンプが付与された特定の監視データと、最新の監視データとを記憶装置42、22から取得して、当該特定の監視データと最新の監視データとの差分を検出し、当該差分が所定の程度を上回らなかった場合に、受け付けた遠隔操作信号が適切であると判断し、当該遠隔操作信号を制御装置21に転送して、制御装置21が当該遠隔操作信号に基づいて作業機1の動作を制御することを許容し、前記差分が所定の程度を上回った場合に、受け付けた遠隔操作信号が適切でないと判断し、当該遠隔操作信号を無効化して、制御装置21が当該遠隔操作信号に基づいて作業機1の動作を制御することを阻止する。
 上記によれば、遠隔制御端末30による作業機1の遠隔制御時に、通信遅延が生じて、遠隔制御端末30に表示されていた監視データと同等の特定の監視データで示されなかった障害物(対象物)が、記憶装置22に記憶された最新の監視データで示されたとき、即ち実際の作業機1の周囲に障害物が有るときに、遠隔制御端末30に表示されていた監視データと同等の特定の監視データと最新の監視データとの差分が所定の程度を上回る。そして、信号受付部41a、21aが、受け付けた遠隔操作信号を適切でないと判断して、当該遠隔操作信号を無効化するので、作業機1(又は作業装置2)が当該遠隔操作信号に基づいて動作(走行又は作業の開始など)することによって障害物に衝突するのを回避することができる。また、特定の監視データで示された作業機の周囲の状態に対して、最新の監視データで示された作業機の周囲の状態が大きく変化しているときにも、特定の監視データと最新の監視データとの差分が所定の程度を上回って、信号受付部41a、21aが受け付けた遠隔操作信号を無効化するので、作業機1が当該遠隔操作信号に基づいて無駄に動作するのを回避することができる。
 また、本実施形態では、第1付与部21dは、監視装置25から監視データを取得する度に、当該監視データに現在の時間を示す第1タイムスタンプを付与する。これにより、監視装置25から出力される全ての監視データを固有の時間情報を含む第1タイムスタンプで管理することができる。
 また、本実施形態では、第2付与部31dは、遠隔制御端末30から遠隔操作信号を送信する際に、当該遠隔操作信号に現在の時間を示す第2タイムスタンプを付与する。これにより、遠隔操作信号から送信する全ての遠隔操作信号を固有の時間情報を含む第2タイムスタンプで管理することができる。また、遠隔操作信号の送信時間と同等の第1タイムスタンプが付与された監視データを、記憶装置42、22から容易に読み出すことができる。
 また、本実施形態では、遠隔制御端末30は、表示部(表示操作部)34を有し、記憶装置42、22から最新の監視データを取得して、当該監視データが示す監視結果を表示部34に表示可能であり、第2付与部31dは、遠隔制御端末30の操作時に表示部34で表示されていた監視結果を示す監視データに付与された前記第1タイムスタンプを参照し、当該第1タイムスタンプが示す第1時間と同一の第2時間を示す第2タイムスタンプを、遠隔操作信号に付与する。これにより、遠隔操作信号から送信する全ての遠隔操作信号を、時間情報を含む第2タイムスタンプで管理することができる。また、オペレータ60による遠隔制御端末30の操作時に、表示部34に表示されていた監視データに相当する特定の監視データを、信号受付部41a、21aが記憶装置42、22から確実に取得することができる。
 また、本実施形態では、信号受付部41a、21aは、受け付けた遠隔操作信号が適切であると判断した場合、当該遠隔操作信号を制御装置21に転送することにより有効化し、受け付けた遠隔操作信号が適切でないと判断した場合、当該遠隔操作信号を制御装置21に転送せずに破棄することにより無効化する。これにより、遠隔制御端末30による作業機1の遠隔制御時に、通信遅延が生じても、制御装置21が適切な遠隔操作信号に基づいて、作業機1の動作を制御することができる。また、制御装置21が不適切な遠隔操作信号に基づいて、作業機1の動作を制御することを確実に阻止することができる。
 また、本実施形態では、信号受付部41a、21aは、遠隔操作信号を無効化したことを遠隔制御端末30に通知し、遠隔制御端末30は、表示部(表示操作部)34を有し、信号受付部41a、21aからの通知を受けて、当該通知の内容を表示部34に表示させる。これにより、オペレータ60は、遠隔制御端末30の表示部34を見て、入力した作業機1の動作指示に対応する遠隔操作信号が無効化されて、当該動作が作業機1で実行されなかったことを容易に把握することができる。
 また、本実施形態では、遠隔制御端末30は、オペレータ60により操作される操作部(表示操作部)34を有し、当該操作部34が操作されることによって入力された作業機1の動作指示に応じた遠隔操作信号を生成し、信号受付部41a、21aは、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示に基づいて、当該遠隔操作信号の適否を判断する。これにより、信号受付部41a、21aが受け付けた全ての遠隔操作信号について適否を判断しないので、信号受付部41a、21aの処理負担を軽減し、特定の動作指示に応じた遠隔操作信号に基づいて、制御装置21が作業機1の動作制御を迅速に実行することができる。
 また、本実施形態では、遠隔制御端末30は、オペレータ60により操作される操作部(表示操作部)34を有し、当該操作部34が操作されることによって入力された作業機1の動作指示に応じた遠隔操作信号を生成し、信号受付部41a、21aは、受け付けた遠隔操作信号に応じた動作指示が、作業機1の走行又は作業機1に連結された作業装置2によって行う作業に関する動作指示である場合に、当該遠隔操作信号の適否を判断する。これにより、通信遅延に起因したリスクを伴う作業機1の走行又は作業に関する動作指示に応じた遠隔操作信号については、信号受付部41a、21aが適否を判断して、有効化又は無効化するので、当該リスクヘッジを行うことができる。また、通信遅延に起因したリスクを伴わない作業機1のその他の動作指示に応じた遠隔操作信号については、信号受付部41a、21aが適否を判断しないので、信号受付部41a、21aの処理負担を軽減し、当該遠隔操作信号に基づいて、制御装置21が作業機1の動作制御を迅速に実行することができる。
 また、図1A~図8の本実施形態では、作業機1に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置(無線通信装置)23と、作業機1以外で且つ遠隔制御端末30以外に設けられた支援装置40と、を備え、遠隔制御端末30は、通信を行う第1通信部(通信部)33を有し、支援装置40は、通信装置23及び第1通信部33と通信を行う第2通信部(通信部)43を有し、監視装置25と第1付与部21dとは、作業機1に設けられ、第2付与部31dは、遠隔制御端末30に設けられ、記憶装置42と信号受付部41aとは、支援装置40に設けられている。これにより、作業機1の監視装置25から出力された監視データに第1タイムスタンプを付与してから、当該監視データを支援装置40の記憶装置42に保存することができる。また、支援装置40の信号受付部41aで遠隔制御端末30からの遠隔操作信号を受け付けて、当該遠隔操作信号の適否を判断してから、適切な遠隔操作信号を作業機1の制御装置21に送信し、不適切な遠隔操作信号を無効化することができる。
 また、図9~図11の本実施形態では、作業機1に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置(無線通信装置)23と、作業機1以外で且つ遠隔制御端末30以外に設けられた支援装置40と、を備え、遠隔制御端末30は、通信を行う第1通信部(通信部)33を有し、支援装置40は、通信装置23及び第1通信部33と通信を行う第2通信部43を有し、監視装置25と第1付与部21dとは、作業機1に設けられ、第2付与部31dは、遠隔制御端末30に設けられ、記憶装置22、42と信号受付部21a、41aとは、作業機1又は支援装置40に設けられている。これにより、作業機1の監視装置25から出力された監視データに第1タイムスタンプを付与してから、当該監視データを支援装置40の記憶装置42又は作業機1の記憶装置22に保存することができる。また、支援装置40の信号受付部41a又は作業機1の信号受付部21aで遠隔制御端末30からの遠隔操作信号を受け付けて、当該遠隔操作信号の適否を判断してから、適切な遠隔操作信号を制御装置21に送り、不適切な遠隔操作信号を無効化することができる。
 また、図9~図11の実施形態では、通信装置23は、携帯電話通信網51、広域ネットワーク(インターネット)50、又は狭域ネットワーク(LAN)53を介して無線で通信を行い、第1通信部33及び第2通信部43は、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、広域ネットワーク50、又は狭域ネットワーク53を介して無線若しくは有線で通信を行う。これにより、作業機1の遠隔制御時に、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、広域ネットワーク50、又は狭域ネットワーク53の通信不具合により、作業機1の通信装置23、支援装置40、及び遠隔制御端末30の間で通信遅延が生じても、これに起因したリスクヘッジを行うことが可能となる。
 また、図12の実施形態では、作業機1に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置(無線通信装置)23を備え、遠隔制御端末30は、通信を行う第1通信部33を有し、監視装置25と第1付与部21dと記憶装置22と信号受付部21aとは、作業機1に設けられ、第2付与部31dは、遠隔制御端末30に設けられている。これにより、作業機1の監視装置25から出力された監視データに第1タイムスタンプを付与してから、当該監視データを記憶装置22に保存することができる。また、作業機1の信号受付部21aで遠隔制御端末30からの遠隔操作信号を受け付けて、当該遠隔操作信号の適否を判断し、適切な遠隔操作信号に基づいて制御装置21により作業機1の動作制御を迅速に行うことができる。また、信号受付部21aで不適切な遠隔操作信号を無効化して、不適切な遠隔操作信号に起因するリスクを回避することができる。
 また、図12の実施形態では、通信装置(無線通信装置)23は、携帯電話通信網51、広域ネットワーク50、又は狭域ネットワーク53を介して無線で通信を行い、第1通信部33は、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、広域ネットワーク50、又は狭域ネットワーク53を介して無線若しくは有線で通信を行う。これにより、作業機1の遠隔制御時に、携帯電話通信網51、固定電話通信網52、広域ネットワーク50、又は狭域ネットワーク53の通信不具合により、作業機1の通信装置23と遠隔制御端末30との間で通信遅延が生じても、これに起因したリスクヘッジを行うことが可能となる。
 また、本実施形態では、広域ネットワーク50は、インターネットから構成され、狭域ネットワーク53は、ローカルエリアネットワークから構成されている。これにより、作業機1の遠隔制御時に、インターネット又はローカルエリアネットワークの通信不具合により、作業機1の通信装置23、支援装置40、又は遠隔制御端末30の間で通信遅延が生じても、これに起因したリスクヘッジを行うことが可能となる。
 さらに、本実施形態では、作業機1は、圃場で農作業を行う農業機械から構成され、監視装置25は、前記農業機械に設けられ、前記農業機械の周辺にある対象物を検出するカメラ25c又はセンサ25a、25bを有し、監視データは、カメラ25cが撮像した前記農業機械の周辺の画像データ又はセンサの検出結果を示す検出データを含んでいる。これにより、農業機械から構成された作業機1の周辺の状態又は当該周辺の対象物をカメラ25c又はセンサ25a、25bにより監視して、当該監視結果を遠隔制御端末30に表示させることができる。このため、遠隔制御端末30を操作するオペレータ60が作業機1の周囲の状態を把握し易くなり、作業機1の遠隔操作を行い易くなる。また、農業機械から構成された作業機1の遠隔制御時に、通信遅延が生じても、リスクヘッジを行うことが可能となる。
 以上、本発明について説明したが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
  1  作業機(農業機械)
  2  作業装置
 21  制御装置
 21a、41a  信号受付部
 21d 第1付与部
 22、42  記憶装置
 23  無線通信装置(通信装置)
 25  監視装置
 25a レーザセンサ(センサ)
 25b 超音波センサ(センサ)
 25c カメラ
 30  遠隔制御端末
 31d 第2付与部
 33  通信部(第1通信部)
 34  表示操作部(表示部、操作部)
 38  表示部
 40  支援装置
 43  通信部(第2通信部)
 50  インターネット(広域ネットワーク)
 51  携帯電話通信網
 52  固定電話通信網
 53  LAN(狭域ネットワーク)
 60  オペレータ
 100 作業機の遠隔制御システム

Claims (16)

  1.  走行可能な作業機の周辺を監視して、当該監視結果を示す監視データを出力する監視装置と、
     前記監視データに第1タイムスタンプを付与する第1付与部と、
     前記監視データを当該監視データに付与された前記第1タイムスタンプとともに複数記憶可能な記憶装置と、
     前記監視データを受信して当該監視データが示す前記監視結果を表示可能で且つ、操作されることで前記作業機を遠隔操作する遠隔操作信号を送信する遠隔制御端末と、
     前記遠隔制御端末から前記遠隔操作信号が送信される際に、当該遠隔操作信号に第2タイムスタンプを付与する第2付与部と、
     前記遠隔制御端末から送信された前記遠隔操作信号を受け付ける信号受付部と、
     前記作業機の動作を制御する制御装置と、を備え、
     前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号に付与された前記第2タイムスタンプと、前記記憶装置に記憶された前記監視データに付与された前記第1タイムスタンプとに基づいて、前記遠隔操作信号の適否を判断し、適切でないと判断した前記遠隔操作信号を無効化し、
     前記制御装置は、前記信号受付部により適切であると判断された前記遠隔操作信号に基づいて、前記作業機の動作を制御する作業機の遠隔制御システム。
  2.  前記信号受付部は、
     受け付けた前記遠隔操作信号に付与された前記第2タイムスタンプが示す第2時間と同一の第1時間、又は前記第2時間より過去で且つ前記第2時間に最も近い第1時間を示す前記第1タイムスタンプが付与された特定の前記監視データと、最新の前記監視データとを前記記憶装置から取得して、当該特定の監視データと最新の監視データとの差分を検出し、
     前記差分が所定の程度を上回らなかった場合に、受け付けた前記遠隔操作信号が適切であると判断し、当該遠隔操作信号を前記制御装置に転送して、前記制御装置が当該遠隔操作信号に基づいて前記作業機の動作を制御することを許容し、
     前記差分が所定の程度を上回った場合に、受け付けた前記遠隔操作信号が適切でないと判断し、当該遠隔操作信号を無効化して、前記制御装置が当該遠隔操作信号に基づいて前記作業機の動作を制御することを阻止する請求項1に記載の作業機の遠隔制御システム。
  3.  前記第1付与部は、前記監視装置から前記監視データを取得する度に、当該監視データに現在の時間を示す前記第1タイムスタンプを付与する請求項1又は2に記載の作業機の遠隔制御システム。
  4.  前記第2付与部は、前記遠隔制御端末から前記遠隔操作信号を送信する際に、当該遠隔操作信号に現在の時間を示す前記第2タイムスタンプを付与する請求項1~3のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  5.  前記遠隔制御端末は、表示部を有し、前記記憶装置から最新の前記監視データを取得して、当該監視データが示す前記監視結果を前記表示部に表示可能であり、
     前記第2付与部は、前記遠隔制御端末の操作時に前記表示部で表示されていた前記監視結果を示す前記監視データに付与された前記第1タイムスタンプを参照し、当該第1タイムスタンプが示す第1時間と同一の第2時間を示す前記第2タイムスタンプを、前記遠隔操作信号に付与する請求項1~3のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  6.  前記信号受付部は、
     受け付けた前記遠隔操作信号が適切であると判断した場合、当該遠隔操作信号を前記制御装置に転送することにより有効化し、
     受け付けた前記遠隔操作信号が適切でないと判断した場合、当該遠隔操作信号を前記制御装置に転送せずに破棄することにより無効化する請求項1~5のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  7.  前記信号受付部は、前記遠隔操作信号を無効化したことを前記遠隔制御端末に通知し、
     前記遠隔制御端末は、表示部を有し、前記信号受付部からの前記通知を受けて、当該通知の内容を前記表示部に表示させる請求項1~6のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  8.  前記遠隔制御端末は、オペレータにより操作される操作部を有し、当該操作部が操作されることによって入力された前記作業機の動作指示に応じた前記遠隔操作信号を生成し、
     前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号に応じた前記動作指示に基づいて、当該遠隔操作信号の適否を判断する請求項1~7のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  9.  前記遠隔制御端末は、オペレータにより操作される操作部を有し、当該操作部が操作されることによって入力された前記作業機の動作指示に応じた前記遠隔操作信号を生成し、
     前記信号受付部は、受け付けた前記遠隔操作信号に応じた前記動作指示が、前記作業機の走行又は前記作業機に連結された作業装置によって行う作業に関する動作指示である場合に、当該遠隔操作信号の適否を判断する請求項1~7のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  10.  前記作業機に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置と、
     前記作業機以外で且つ前記遠隔制御端末以外に設けられた支援装置と、を備え、
     前記遠隔制御端末は、通信を行う第1通信部を有し、
     前記支援装置は、前記通信装置及び前記第1通信部と通信を行う第2通信部を有し、
     前記監視装置と前記第1付与部とは、前記作業機に設けられ、
     前記第2付与部は、前記遠隔制御端末に設けられ、
     前記記憶装置と前記信号受付部とは、前記支援装置に設けられている請求項1~9のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  11.  前記作業機に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置と、
     前記作業機以外で且つ前記遠隔制御端末以外に設けられた支援装置と、を備え、
     前記遠隔制御端末は、通信を行う第1通信部を有し、
     前記支援装置は、前記通信装置及び前記第1通信部と通信を行う第2通信部を有し、
     前記監視装置と前記第1付与部とは、前記作業機に設けられ、
     前記第2付与部は、前記遠隔制御端末に設けられ、
     前記記憶装置と前記信号受付部とは、前記作業機又は前記支援装置に設けられている請求項1~9のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  12.  前記通信装置は、携帯電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線で通信を行い、
     前記第1通信部及び前記第2通信部は、携帯電話通信網、固定電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線若しくは有線で通信を行う請求項10又は11に記載の作業機の遠隔制御システム。
  13.  前記作業機に設けられ且つ無線で通信を行う通信装置を備え、
     前記遠隔制御端末は、通信を行う第1通信部を有し、
     前記監視装置と前記第1付与部と前記記憶装置と前記信号受付部とは、前記作業機に設けられ、
     前記第2付与部は、前記遠隔制御端末に設けられている請求項1~9のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
  14.  前記通信装置は、携帯電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線で通信を行い、
     前記第1通信部は、携帯電話通信網、固定電話通信網、広域ネットワーク、又は狭域ネットワークを介して無線若しくは有線で通信を行う請求項13に記載の作業機の遠隔制御システム。
  15.  前記広域ネットワークは、インターネットから構成され、
     前記狭域ネットワークは、ローカルエリアネットワークから構成されている請求項12又は14に記載の作業機の遠隔制御システム。
  16.  前記作業機は、圃場で農作業を行う農業機械から構成され、
     前記監視装置は、前記農業機械に設けられて、前記農業機械の周辺にある対象物を検出するカメラ又はセンサを有し、
     前記監視データは、前記カメラが撮像した前記農業機械の周辺の画像データ又は前記センサの検出結果を示す検出データを含んでいる請求項1~15のいずれか1項に記載の作業機の遠隔制御システム。
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