WO2023063335A1 - 積層体布帛及びシングル丸編地 - Google Patents

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Abstract

少なくとも基層とシングル丸編地の層とを有する積層体布帛において、特殊な編地構造とすることにより、引っ掛かりや摩耗に対する耐久性が飛躍的に向上した積層体布帛を構成することができるシングル丸編地を提供する。二層積層体布帛(10)は、樹脂フィルムと不織布の一方又は両方からなる基層(12)と、天竺組織のシングル丸編地の層(14)とで構成されている。ここで、二層積層体布帛(10)のシングル丸編地の層(14)を形成するシングル丸編地は独特な編成構造を有している。すなわち、天竺組織の経方向の密度(コース数C)と天竺組織の緯方向の密度(ウエル数W)との比率を示すVh値(C/W)が1.5以上3.0以下の範囲内である。

Description

[規則37.2に基づきISAが決定した発明の名称] 積層体布帛及びシングル丸編地
 本発明は、雨具、スポーツウェア等の防風性、防水性、透湿性が要求される衣料品に用いられる積層体布帛を構成するシングル丸編地に関する。
 雨具、登山着、スポーツウェア、作業着、ユニホーム、戦闘服等の防風性、防水性、透湿性が要求される衣料品用として、織物、編物、不織布等の片面にコーティング又はラミネートで樹脂フィルムや不織布を積層した透湿防水性の布帛が開発されている。この透湿防水性布帛は、織編物等の積層されている樹脂フィルムの反対側の面に裏地が積層された三層構造を有している。これによって、透湿防水性布帛における樹脂フィルムや不織布の剥離や損傷、汚れ、油汚れ、べたつき等が抑えられる。
 このような透湿防水性布帛の裏地には、三層積層体の厚みや目付を増加させず、着用時の風合いをも損なわないことが要求される。そこで、裏地として表面に編組織上、凹凸構造があるトリコット編地を用いた透湿防水性布帛が開発されている(特許文献1)。しかし、上述した雨具や登山着等の衣料品には、面ファスナー(例えば、クラレファスニング(株)製の「NEWECO MAGIC(登録商標)」等)が用いられることが多い。裏面にトリコット編地を使用すると、このような面ファスナーのフック側やボタン等がトリコット編地の凹凸構造に引っ掛かりやすく、摩耗によって劣化し易いという問題があった。
 そこで、本出願人はこのような問題を解決するために、先の特許出願において示したように、裏地として高い編密度の丸編地を使用することによって、トリコット裏地と比較して高い摩擦耐久性を示し、かつ軽量で風合いに優れた、透湿防水性の三層積層体布帛を開発した(特許文献2)。
 また、本出願人は、先の特許出願において示したように、高い編密度を有するシングル丸編地と樹脂フィルムとを積層することによって、軽量で高い伸縮性を有するとともに、抗スナッグ性が高く面ファスナーに対する摩擦耐久性に優れ、かつ透湿防水性をも備えた二層積層体布帛を開発した(特許文献3)。
 これらの二層及び三層の積層体布帛は、特許文献1に示されるトリコット編地を裏地とした布帛に対して耐摩耗性が大幅に向上しており、丸編地を使用した積層体布帛としては、優れた耐久性を有するものであった。
特開昭55-007483号公報 特許第4805408号公報 特許第5602040号公報
 しかしながら、これらの特許文献2及び特許文献3に係る積層体布帛であっても、例えばユニホームや戦闘服等の、さらに摩擦耐久性が求められる用途においては十分でないのが実情であった。これに対して、より耐久性を高めようとして繊度や密度を上げると、シングル丸編地の目付も厚さも増大して、積層体布帛全体としても厚く重くなるという問題が生じていた。このような事情から、優れた風合いと軽量性を保持しつつ、さらに高い耐久性を有する積層体布帛の実現が要望されていた。
 本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、特殊な編成を有するシングル丸編地を用いることによって、引っ掛かりや摩耗に対する耐久性が飛躍的に向上した積層体布帛を提供することを目的とする。また、そのような積層体布帛を構成するためのシングル丸編地を提供することを目的とする。
 上記の目的を達成するために、本発明に係る積層体布帛は、
 少なくとも、樹脂フィルムと不織布の一方又は両方からなる基層と、天竺組織のシングル丸編地の層とを備えた積層体布帛であって、
 前記天竺組織の経方向の密度(コース数C)と前記天竺組織の緯方向の密度(ウエル数W)との比率を示すVh値(C/W)が1.5以上3.0以下の範囲内であることを特徴とする。
 前記積層体布帛は、織物、編物、不織布から選ばれる少なくとも一種の生地が、前記基層に対して前記シングル丸編地とは反対側に積層されていることが好ましい。
 前記積層体布帛においては、前記コース数Cが1インチ当たり90コース以上であることが好ましい。
 前記積層体布帛においては、前記シングル丸編地を構成する編糸がフィラメント生糸(ストレートヤーン)であることが好ましい。
 前記積層体布帛においては、前記シングル丸編地の編糸の繊度が36デシテックス以下であることが好ましい。
 前記積層体布帛においては、前記コース数Cが1インチ当たり100コース以上であることが好ましい。
 前記積層体布帛においては、前記コース数Cが1インチ当たり110コース以上であることが好ましい。
 前記積層体布帛においては、前記シングル編地のシンカーループ面が前記基層との接合面として積層されてなることが好ましい。
 前記シングル編地のシンカーループ面が前記基層との接合面として積層されてなる積層体布帛においては、前記天竺組織の表目(ニードルループ面)側に表われる編糸の経方向の長さが150μm以下であることが好ましい。
 また、上記の目的を達成するために、本発明に係るシングル丸編地は、上述したいずれかの積層体布帛に使用されることを特徴とする。
 本発明に係る積層体布帛においては、積層体に用いられるシングル丸編地を、特殊な編成による天竺組織で構成している。これによって、引っ掛かりや摩耗に対する耐久性が飛躍的に向上し、ユニホームや戦闘服等の、表面及び/又は裏面にさらに摩擦耐久性が求められる用途にも対応でき、かつ軽量で風合いが良い積層体布帛を得ることができる。
(a)は本実施の形態に係る二層積層体布帛を模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)におけるI-I断面を模式的に示す縦断面図である。 (a)は本実施の形態に係る三層積層体布帛を模式的に示す斜視図であり、(b)は(a)におけるII-II断面を模式的に示す縦断面図である。 一般的な天竺組織のシングル丸編地を表目側の面(ニードルループ面)から見て示す模式図である。 編密度を増大させたシングル丸編地を表目側の面(ニードルループ面)から見て示す模式図である。 本実施の形態に係るシングル丸編地の表目側の面(ニードルループ面)を示す模式図である。 本実施の形態に係るシングル丸編地の裏目側の面(シンカーループ面)を示す模式図である。 本実施の形態に係るシングル丸編地のニードルループ面側に表われる編糸の経方向の長さを算出する方法を説明するための模式図である。
 以下、本発明に係る積層体布帛を実施するための形態(本明細書では単に「本実施の形態」と略称する)について、図面を参照して詳細に説明する。
 図1(a)は、本実施の形態に係る積層体布帛としての二層積層体布帛を模式的に示す斜視図であり、図1(b)は、図1(a)におけるI-I断面を模式的に示す縦断面図である。図1(a)、(b)に示されるように、本実施の形態に係る二層積層体布帛10は、樹脂フィルムと不織布の一方又は両方からなる基層12と、天竺組織のシングル丸編地の層14とで構成されている。
 シングル丸編地は一列針床の丸編機で編成される丸編地(よこ編地)であり、本実施の形態に係るシングル丸編地は、その中で最も基本的な天竺組織(平編地)である。シングル丸編地の編密度は、緯方向に連続した編目の列(コース)の数と、経方向に連続した編目の列(ウエル)の数によって表される。シングル丸編地の経方向の1インチ(=2.54cm)当たりに形成されているコースの数を、コース数という。また、シングル丸編地の緯方向の1インチ当たりに形成されているウエルの数を、ウエル数という。本明細書では、以下、単に「コース数」及び「ウエル数」と呼称し、それぞれ変数「C」及び「W」で表す。
 本実施の形態に係る二層積層体布帛10は、積層体のシングル丸編地の層14を形成するシングル丸編地が独特な編成を有している。すなわち、シングル丸編地の層14は、天竺組織のシングル丸編地からなり、天竺組織の経方向の密度を示すコース数Cと、天竺組織の緯方向の密度を示すウエル数Wとの比率を表すVh値(C/W)が、1.5以上3.0以下の範囲内であることを特徴とする。
 また、図2(a)は、本実施の形態に係る積層体布帛としての三層積層体布帛を模式的に示す斜視図であり、図2(b)は、図2(a)におけるII-II断面を模式的に示す縦断面図である。図2(a)、(b)に示されるように、本実施の形態に係る三層積層体布帛20は、織物、編物、不織布から選ばれる少なくとも一種の生地からなる表面層21と、樹脂フィルムと不織布の一方又は両方からなる中間層22と、天竺組織のシングル丸編地からなる裏面層24とで構成されている。
 なお、本実施の形態においては、代表例として、シングル丸編地からなる層を裏面層24に用いた三層積層体布帛について説明するが、シングル丸編地からなる層を表面層に用いることもできる。この場合にも、従来技術による三層積層体布帛と比較して、引っ掛かりや摩耗に対する耐久性が飛躍的に向上した三層積層体布帛を得ることができる。
 本実施の形態に係る三層積層体布帛20においても、積層体の裏面層24を構成するシングル丸編地が独特な編成を有している。すなわち、裏面層24は、天竺組織のシングル丸編地からなり、天竺組織の経方向の密度を示すコース数Cと、天竺組織の緯方向の密度を示すウエル数Wとの比率を表すVh値(C/W)が、1.5以上3.0以下の範囲内であることを特徴としている。
 図3は、一般的な天竺組織のシングル丸編地を表目側の面(ニードルループ面)から見て示す模式図である。図3に示されるように、一般的な天竺組織のシングル丸編地100は、緯方向(幅方向)Hに延びる編糸101を使った編目102を連続させることによって形成されている。このような編成により、シングル丸編地100は薄くて軽量であり、緯方向(幅方向)Hに伸びやすいという特性を有する。これにより軽くて柔らかい風合いが得られる反面、編目102の隙間103の間から、面ファスナー等が編糸101に引っ掛かりやすくなる。
 これに対して、図4に示されるように、編目102を小さくして編密度を大きくすれば、隙間103が狭くなって引っ掛かりは起こりにくくなる。しかし、シングル丸編地100の目付が重くなる問題が生じ、また、丸編は針を用いて編み立てしているため、針の太さにより密度を高められる限界があり、飛躍的に引っ掛かりにくくする密度にすることはできなかった。
 そこで、従来の、丸編地の編目数を多くすると、図4に示されるように隙間103が狭くなって引っ掛かりにくくなるという考え方に縛られず研究を重ねた結果、コース数C/ウエル数Wの比を1.5以上とすることによって、編目数を増やさずに引っ掛かりを生じにくくできることが分かった。すなわち、コース数Cに対してウエル数Wを少なくすることは、編糸の長さのうち緯方向に使われる割合を大きくすることになる。その結果、経方向に使われる編糸の長さが減少するため、シングル丸編地の表面の経方向に表われる編糸の長さも短くなる。これによって、シングル丸編地の目付を上げなくても、引っ掛かりに対する耐久性を飛躍的に高めることができることを知見した。
 図5は、このような知見に基づいた本実施の形態に係るシングル丸編地34の表目側の面(ニードルループ面)を示す模式図である。シングル丸編地34はコース数C/ウエル数Wの比(Vh値)が1.5以上であることから、図5に示されるようにコースを形成する編糸31の編目32の経方向Nの間隔が狭くなる。これによって、表目側の面(ニードルループ面)の経方向Nに表われる編糸31の長さLは短くなる。すなわち、シングル丸編地34の表面において編糸31が浮いている部分が小さくなるため、編糸31に引っ掛かりにくくなる。そのため、編目32の緯方向Hの間隔が広くなっても摩擦耐久性を大幅に向上させることができ、目付が上がることもない。
 このような、編目32の緯方向Hの間隔を広くしつつ長さLを短くすることができるという効果を大きくするという観点からは、Vh値は1.6以上であることがより好ましく、1.7以上であることがさらに好ましい。
 また、コース数Cは、90コース/インチ以上であることが好ましい。コース数Cを大きくすることによって、上述したようにコースを形成する編糸31の編目32の経方向Nの間隔が狭くなり、編糸31が浮いている部分が小さくなって引っ掛かりが生じにくくなる。コース数Cは100コース/インチ以上であることがより好ましく、110コース/インチ以上であることがさらに好ましい。
 一方、ウエル数Wは少なくすることで軽量化しやすくなるため70ウエル/インチ以下であることが好ましく、65ウエル/インチ以下であることがより好ましい。また、生産のし易さからウエル数Wは37ウエル/インチ以上であることが好ましい。
 また、シングル丸編地34のVh値を1.5以上に仕上げることで、編糸31が全体的に直線状に張った状態となり、シングル丸編地34の単体の生地としての強度が向上する。このようにシングル丸編地34の強度が高くなることも、引っ掛かりに対する摩擦耐久性の向上に寄与しているものと考えられる。
 そのため、本実施の形態に係る三層積層体布帛20は、特許文献2の三層積層体布帛と異なり、シングル丸編地34の裏目側の面(シンカーループ面)を中間層22(樹脂フィルム)との接合面とすることを必須の要件としていない。すなわち、シングル丸編地34の表目側の面(ニードルループ面)を中間層22との接合面とした場合でも、引っ掛かりや摩擦に対する耐久性を従来よりも大幅に向上させることができる。
 但し、引っ掛かりや摩擦に対するより一層の耐久性を求める場合は、シングル丸編地34のシンカーループ面を中間層22と接合し、シングル丸編地34のニードルループ面が表面に見えるように積層した方が好ましい。
 シングル丸編地34のニードルループ面を中間層22との接合面とした場合、裏面層24の表面はシングル丸編地34のシンカーループ面となり、図6の模式図に示されるように、編糸31が長さMだけ浮いた状態になる。これに対して、シングル丸編地34のシンカーループ面を中間層22との接合面とした場合、裏面層24の表面は図5に示されるシングル丸編地34のニードルループ面となり、編糸31が長さLだけ浮いた状態になる。長さLは長さMより短いため、引っ掛かりや摩擦に対する耐久性がより良くなる。
 シングル丸編地34の編糸31を構成する繊維としては、天然繊維、人工繊維のいずれも用いることができる。天然繊維には、木綿、麻、羊毛、絹等がある。また人工繊維には、合成繊維、再生繊維(レーヨン、キュプラ等)、半合成繊維(アセテート、プロミックス等)、無機繊維(フッ素繊維、ガラス繊維、ステンレス繊維等)がある。本実施の形態に係るシングル丸編地34の編糸31を構成する繊維としては、耐久性、汎用性、コストの観点から、合成繊維が好ましい。
 編糸31の素材となる合成繊維は、特に限定されないが、ポリエチレンテレフタラート等の芳香族ポリエステル樹脂やポリ乳酸等の脂肪族ポリエステル樹脂等からなるポリエステル系繊維、ナイロン6、ナイロン6,6、バイオナイロン等のポリアミド系繊維、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維等が挙げられる。
 これらの合成繊維のうち、汎用性及び耐久性等の点からポリエチレンテレフタラート等のポリエステル系繊維、ナイロン6等のポリアミド系繊維、及びポリプロピレン系繊維が好ましい。特に、強度、耐久性、加工性、コストの観点から、ポリアミド系繊維及びポリエステル系繊維が好ましい。また、環境負荷を減らす観点から、PETボトルやフィルムの端材等を再利用して作ったリサイクル繊維や、バイオナイロンやバイオポリエステルを始めとする植物由来の原料からなる繊維や、染色による廃水を出さないために糸の段階で顔料等を練り込んで色を付けた原着繊維等を使用することも好ましい。
 シングル丸編地34を構成する編糸31の繊度は、36デシテックス以下であることが好ましい。編糸31の繊度が36デシテックスを超えて太くなるとシングル丸編地34の目付が重く肉厚になり、三層積層体布帛20の全体としても重く厚いものになってしまう。繊度は3デシテックス以上33デシテックス以下であることがより好ましく、4デシテックス以上22デシテックス以下であることがさらに好ましい。
 編糸31を構成する繊維は、長繊維(フィラメント)であってもよく、短繊維(ステープル)であってもよいが、編糸31は長繊維からなるフィラメント糸であることが好ましい。編糸31は、単繊維のモノフィラメント糸であっても、複数本の単繊維で構成されるマルチフィラメント糸であってもよいが、マルチフィラメント糸であることがより好ましい。
 編糸31がマルチフィラメント糸である場合の単糸繊度は、0.4デシテックス以上10デシテックス以下の範囲であることが好ましい。編糸31の単糸繊度は0.8デシテックス以上6デシテックス以下の範囲であることがより好ましく、1.6デシテックス以上4デシテックス以下の範囲であることがさらに好ましい。単糸繊度が10デシテックス以下であることによって、裏面層24の風合いがより柔らかい三層積層体布帛20を得ることができる。一方、単糸繊度が0.4デシテックス未満になると糸が細すぎて、引っ掛かりや摩耗に対する耐久性が低下する。
 合成繊維のマルチフィラメント糸としては、捲縮加工や嵩高加工等の高次加工がされていないストレートヤーン(以下、「生糸(なまいと)」ともいう。)、捲縮加工や嵩高加工等の高次の糸加工がされた仮撚り加工捲縮糸や空気混繊嵩高糸、又は撚糸等を使用することができる。特に、裏面層24を面ファスナー等が引っ掛かりにくく、かつ滑らかな表面にするためには、単繊維がほどけにくく集束性の良い糸を使用することが好ましい。中でもストレートヤーンを使用することが好ましく、引っ掛かりや摩耗に対する物性や衣料にしたときの着用のしやすさ、動きやすさをさらに向上させることができる。ストレートヤーンには、製糸段階で集束性を持たせるために圧縮空気の噴射で付与される軽い交絡程度の交絡を持つものも含まれる。
 本実施の形態に係るシングル丸編地34は、通常の丸編地と同様に、シングル丸編機を選択し、編み条件の設定を行い、製編し、染色仕上げ加工を行って製品とする。コース数とウエル数及びそれらの比を所定の数値範囲内として、所望の特性を有するシングル丸編地34を得るためには、特に製編工程と加工工程における加工条件が重要となる。
 シングル丸編地34は46ゲージ以上のシングル丸編機を用いて編成することが好ましく、58ゲージ以上のシングル丸編機を用いて編成することがより好ましい。
 このようにして編成されたシングル丸編地34は、さらに染色仕上げ加工が実施されて裏地用の布帛製品となる。染色仕上げ加工としては、従来から知られている丸編の染色方法で加工することができる。
 ただし、本実施の形態に係るシングル丸編地34は、積層体布帛となった時点でウエル数Wに対するコース数Cの比、すなわちVh値が1.5以上3.0以下の範囲内とする必要がある。このようにして、本実施の形態に係るシングル丸編地34が作製される。
 次に、こうして作製されたシングル丸編地34を用いた積層体布帛の製造方法について説明する。積層体布帛としては、上述した二層積層体布帛10及び三層積層体布帛20に加えて、さらに多層の積層体布帛もあるが、ここでは、本実施の形態に係る積層体布帛の一例として、三層積層体布帛20の製造方法について説明する。
 本実施の形態に係る三層積層体布帛20における表面層21は、織物、編物、不織布から選ばれる少なくとも一種の生地から形成される。すなわち、表面層21は、織物、編物、不織布のいずれか一種の生地のみから形成してもよいし、これらのうち二種以上の生地を組み合わせて形成してもよい。二種以上の生地を組み合わせる方法としては、接着剤を用いて生地を積層させる、二種以上の生地を平面方向に繋ぎ合わせる、といった方法を用いることができる。
 表面層21を形成する生地の組織は特に限定されないが、織物の場合は、平織、斜文織(ツイル)、朱子織(サテン)、斜子織、梨地織、よこ二重織、たて二重織、袋織、ビロード等の組織とすることができる。編物の場合、緯編としては、平編(天竺)、鹿の子編、パイル編、リブ編(ゴム編)、パール編(リンクス編)、両面編等の組織とすることができる。また経編としては、シングルデンビ編、シングルコード編、シングルアトラス編、ハーフトリコット編、ダブルデンビ編、サテン・トリコット編、クイーンズコード編等の組織とすることができる。不織布としては、短繊維不織布、長繊維不織布、乾式不織布、湿式不織布等を使用することができる。
 表面層21に使用する生地を構成する素材は、裏面層24のシングル丸編地を形成する素材と同様に、綿、麻、絹等の天然繊維や、ポリエステル系繊維、ポリアミド系繊維、ポリウレタン系繊維、アクリル系繊維等の合成繊維を、三層積層体布帛20が使用される用途に応じて選定することができる。表面層21に使用する生地に対しては、必要に応じて従来から知られている撥水処理加工や制電処理加工等を施してもよい。
 同様に、表面層21に使用する生地の組織も、三層積層体布帛20が使用される用途に応じて選定することができる。例えば、本実施の形態に係る三層積層体布帛20を強度、耐久性及び軽量性が重視される登山着に使用する場合は、生地としてポリエステル繊維、ポリアミド繊維等で織り上げられた織物を使用することが好ましい。また、ストレッチ性及び軽量性が重視されるスポーツウェアに使用する場合は、生地としてポリエステル繊維、ポリアミド繊維等から編み上げられた編物を使用することが好ましい。
 本実施の形態に係る三層積層体布帛20の中間層22に使用する樹脂フィルム又は不織布としては、三層積層体布帛20の用途に応じて、従来から知られている各種樹脂フィルムや不織布を採用することができる。樹脂フィルムの材料には、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、含フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等があり、使用する用途に応じて適宜選択すればよい。
 例えば、三層積層体布帛20を透湿防水性の衣料に用いる場合は、中間層22を形成する樹脂フィルムとして、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、 含フッ素樹脂等からなる透湿防水性フィルムを使用することが好ましい。ここで、透湿防水性フィルムは、湿式製法により製造される多孔質樹脂薄膜と、乾式製法により製造される親水性無孔質樹脂薄膜とに分けられ、それぞれの特徴に基づいて使い分けることができる。
 また、中間層22に使用する不織布としては、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリアミド、アクリロニトリル、アセテート、セルロース、ポリウレタン等の短繊維不織布、長繊維不織布、フラッシュ紡糸法による不織布、メトロブロー法による不織布あるいはエレクトロスピニング法による不織布等があり、これらを適宜使用することができる。また、それらの複数を積層したものを使用することもできる。
 中間層22の厚さは、1μm以上300μm以下の範囲内であることが好ましく、5μm以上100μm以下の範囲内であることがより好ましい。
 本実施の形態に係る中間層22の樹脂フィルム又は不織布は、織物、編物、不織布から選ばれる表面層21及びシングル丸編地34からなる裏面層24に対して、従来から知られている方法を用いて積層される。具体的には、例えば、表面層21又は裏面層24に中間層22を形成する樹脂材料を直接コーティングする方法や、樹脂材料から皮膜を作製して樹脂フィルムとし、表面層21及び裏面層24に接着剤等で接着する方法(ラミネート法)等の、一般的な積層方法を適用することができる。
 直接コーティングする方法は、樹脂材料を表面層21又は裏面層24の表面に均一な薄膜状となるように塗工して、皮膜化させる方法である。樹脂材料を塗工する方法としては、従来から知られているナイフオーバーロールコーティング、ダイレクトロールコーティング、リバースロールコーティング、グラビアコーティング等を用いることができる。これらのコーティング方法を用いる際には、塗工した樹脂材料が、上述した範囲の厚さとなるように調整する。
 ラミネート法は、樹脂材料を予め皮膜化して作製した樹脂フィルム又は上述した各種方法により作製した不織布を、その樹脂フィルム又は不織布の表面に接着剤を塗工して表面層21及び裏面層24を積層する方法、又は、表面層21及び裏面層24に接着剤を塗工して中間層22を積層する方法である。中間層22を作製する工程では、形成される樹脂フィルム又は不織布が上述した範囲の厚さとなるように調整する。接着剤を塗工する方法としては、従来から知られているナイフオーバーロールコーティング、ダイレクトロールコーティング、リバースロールコーティング、グラビアコーティング等がある。
 接着剤には、熱可塑性樹脂からなる接着剤を始めとして、加熱や紫外線照射により硬化する樹脂を用いた熱硬化性接着剤や紫外線硬化性接着剤等の、従来から知られている接着剤を使用することができる。接着剤に用いられる樹脂としては、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリオレフィン樹脂等がある。特に、本実施の形態に係る三層積層体布帛20を透湿防水性の衣類に用いる場合には、透湿性の高い接着剤を用いることが好ましい。
 接着剤の被覆率は特に限定されないが、被覆率が高い方が剥離強度は高くなる。高透湿性の接着剤であれば被覆率が100%の全面接着でも問題はないが、一般的には、透湿性と耐水性を両立させるため、20%以上で80%以下の被覆率とすることが好ましい。被覆率100%の全面接着とする場合にはナイフコーター等を用いることができ、被覆率を20%以上80%以下に制御する場合にはグラビアコーター等を用いることができる。グラビアコーターは、表面にドット状の凹部を有するロールを用いて、その凹部に充填された接着剤を樹脂フィルム等の接着面に転写する装置であり、凹部の面積、深さ、凹部間の間隔を調整することによって、接着剤の被覆率を自由に設定することができる。
 本実施の形態に係る三層積層体布帛20は、全体の目付が30g/m以上、180g/m以下の範囲内であることが好ましく、50g/m以上、150g/m以下の範囲内であることがより好ましい。目付が180g/mを超えると衣類にしたときに重くなり、着心地が悪くなるので好ましくない。一方、目付が30g/m未満になると、軽すぎて引裂強度等が弱くなり、衣類にしたときに傷みやすくなるので好ましくない。
 以上、本実施の形態に係る積層体布帛の一例として、三層積層体布帛20の製造方法について説明したが、二層積層体布帛10についても、表面層21に関する部分を除いて同様の製造方法を用いることができる。二層積層体布帛10の製造方法においては、上述した三層積層体布帛20の製造方法における裏面層24がシングル丸編地の層14に相当し、中間層22が基層12に相当する。
 次に、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
 上記本実施の形態に記載した製造方法に基づいて実施例1から6までに係る三層積層体布帛、及び実施例7に係る二層積層体布帛を作製し、その物性値を測定して特性を評価した。また、実施例との比較のために、比較例として4種類の三層積層体布帛を作製し、同様にして物性値を測定して特性を評価した。実施例及び比較例の各物性値は下記の方法によって測定した。
[1]コース数(C)
 経方向について1インチ当たりの編目の数をカウントした。異なる5箇所で編目の数をカウントし、その平均値をコース数とした。
[2]ウエル数(W)
 緯方向について1インチ当たりの編目の数をカウントした。異なる5箇所で編目の数をカウントし、その平均値をウエル数とした。
[3]コース数とウエル数の比率を表すVh値(C/W)
 上記の方法によって算出したコース数とウエル数を用いて。次の式によって算出した。
 Vh値 = C ÷ W
[4]表目側に表われる編糸の経方向の長さ
 シングル丸編地の表目側の面(ニードルループ面)を光学顕微鏡により倍率200倍で観察して、表目側に表われている編糸の経方向の長さを読み取った。ニードルループ面で異なる場所3ヶ所それぞれにおいて、10ヶ所の長さを読み取り、その平均値を編糸の経方向の長さとした。ここで、表目側に表れている編糸の経方向の長さは、図7の模式図に示すように、糸の重なりがない部分の長さを計測することとした。
 図7の模式図の例では、[1]から[10]までの10ヶ所の表目側に表れている編糸の糸の重なりがない部分の読み取り長さは、それぞれ、[1]0.08mm、[2]0.08mm、[3]0.07mm、[4]0.08mm、[5]0.13mm、[6]0.07mm、[7]0.11mm、[8]0.07mm、[9]0.09mm、[10]0.11mmであった。したがって、図7に示される10ヶ所の長さの平均値は、0.089mm(89μm)となる。実際にはニードルループ面の3ヶ所において、このように10ヶ所の長さを読み取って、合計30ヶ所の長さの平均値を算出した。
[5]スナッグ特性(面ファスナーに対する摩擦耐久性)
 ASTM D4966「繊維織物の耐摩耗性に関する標準試験法(マーチンデール摩耗試験法)」に準じて、摩擦耐久性を測定した。各実施例及び比較例の二層積層体布帛及び三層積層体布帛から切り出した供試体のシングル丸編地の面に、面ファスナーのフック側を押圧して所定回数回転させ、試験後の供試体表面の摩擦部位におけるスナッグの発生状態等を目視で観察した。面ファスナーとしてはクラレファスニング(株)製「A8693Y」を用いて、押圧荷重は9kPaとした。試験後の供試体の摩擦部位の表面状態を5級から1級までの各標準サンプルと比較観察して、対応する標準サンプルの級にランク付けした。なお、試験後の供試体に貫通孔が空いて測定不能状態となっていた場合は、最低の0級の評価とした。
[6]総合評価
 以上の物性値、特に摩擦耐久性と、目付や編糸の繊度から導かれる生地としての風合い等を勘案して、二層積層体布帛及び三層積層体布帛としての特性を総合評価した。評価基準は以下のとおりである。
[〇]二層積層体布帛又は三層積層体布帛として極めて優れた特性を有している
[×]従来の二層積層体布帛又は三層積層体布帛との違いは見られない
[実施例1]
 実施例1に係る三層積層体布帛においては、裏面層用のシングル丸編地を、編糸に総繊度22デシテックス、7フィラメント、単糸繊度3.1デシテックス(22dtex/7f)のナイロン製マルチフィラメント生糸(ストレートヤーン)を用いて58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。得られたシングル丸編地はウエル数54、コース数111で、コース数/ウエル数の比率Vh値は2.1であった。シングル丸編地の表目側に表われた編糸の長さは90μmであった。
 一方、三層積層体布帛の表面層としては、経糸及び緯糸ともに22デシテックス、20フィラメントのナイロンマルチフィラメント仮撚糸で形成したダブルリップ組織の織物にフッ素系撥水剤で撥水処理をした織物生地を準備した。また、中間層として、ポリウレタン系樹脂製の多孔質樹脂フィルム(厚み35μm)を準備した。
 この多孔質樹脂フィルムの片面に表面層用の織物、もう片面に裏面層用のシングル丸編地をシンカーループ面側が接着するように貼り合わせて、実施例1に係る三層積層体布帛(102g/m)を得た。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
[実施例2]
 実施例2に係る三層積層体布帛の裏面層用シングル丸編地は、実施例1と同様にして作製した。すなわち、編糸に総繊度22デシテックス、7フィラメント、単糸繊度3.1デシテックス(22dtex/7f)のナイロン製マルチフィラメント生糸を用いて58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。得られたシングル丸編地はウエル数53、コース数113であり、コース数/ウエル数の比率Vh値は2.1であった。
 また、表面層及び中間層としては、実施例1と同様の素材を使用したが、実施例2においては、樹脂フィルム面にニードルループ面が接着するように裏面層用のシングル丸編地を貼り合わせて、実施例2に係る三層積層体布帛(102g/m)を作製した。すなわち、実施例2に係る三層積層体布帛は、シングル丸編地の接着面が実施例1と逆になっている。したがって、実施例1に係る三層積層体布帛では裏地の表面がニードルループ面であるのに対して、実施例2に係る三層積層体布帛は、裏地の表面がシンカーループ面となっている。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
[実施例3]
 実施例3に係る三層積層体布帛では、裏面層用のシングル丸編地を、編糸に総繊度8デシテックス、5フィラメント、単糸繊度1.6デシテックス(8dtex/5f)のナイロン製マルチフィラメント生糸を用いて58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。得られたシングル丸編地はウエル数56、コース数121で、コース数/ウエル数の比率Vh値は2.2であった。シングル丸編地の表目側に表われた編糸の長さは122μmであった。
 一方、三層積層体布帛の表面層としては、経糸及び緯糸ともに56デシテックス、24フィラメントのナイロンマルチフィラメント仮撚糸で構成し平織の織物にフッ素系撥水剤で撥水処理をした織物生地を準備した。また、中間層として、ポリウレタン系樹脂製の親水性無孔質樹脂フィルム(厚み14μm)を準備した。
 この親水性無孔質樹脂フィルムの片面に表面層用の織物、もう片面に裏面層用のシングル丸編地をシンカーループ面側が接着するように貼り合わせて、実施例3に係る三層積層体布帛(104g/m)を得た。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
[実施例4]
 実施例4に係る三層積層体布帛では、裏面層用のシングル丸編地を、編糸に総繊度22デシテックス、24フィラメント、単糸繊度0.9デシテックス(22dtex/24f)のナイロン製マルチフィラメント生糸を用いて58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。得られたシングル丸編地はウエル数54、コース数95で、コース数/ウエル数の比率Vh値は1.8であった。シングル丸編地の表目側に表われた編糸の長さは129μmであった。
 また、表面層及び中間層としては、実施例1と同様の素材を使用し、樹脂フィルム面にシンカーループ面が接着するように裏面層用のシングル丸編地を貼り合わせて、実施例4に係る三層積層体布帛(101g/m)を作製した。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
[実施例5]
 実施例5に係る三層積層体布帛では、裏面層用のシングル丸編地を、編糸に総繊度17デシテックス、7フィラメント、単糸繊度2.4デシテックス(17dtex/7f)のナイロン製マルチフィラメント生糸を用いて58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。得られたシングル丸編地はウエル数47、コース数130で、コース数/ウエル数の比率Vh値は2.8であった。シングル丸編地の表目側に表われた編糸の長さは58μmであった。
 また、表面層及び中間層としては、実施例3と同様の素材を使用し、樹脂フィルム面にシンカーループ面が接着するように裏面層用のシングル丸編地を貼り合わせて、実施例5に係る三層積層体布帛(113g/m)を作製した。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
[実施例6]
 実施例6に係る三層積層体布帛においては、裏面層用のシングル丸編地を、編糸に総繊度33デシテックス、36フィラメント、単糸繊度0.9デシテックス(33dtex/36f)のポリエステル製マルチフィラメント生糸を用いて58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。得られたシングル丸編地はウエル数54、コース数102で、コース数/ウエル数の比率Vh値は1.9であった。シングル丸編地の表目側に表われた編糸の長さは95μmであった。
 また、表面層及び中間層としては、実施例1と同様の素材を使用し、樹脂フィルム面にシンカーループ面が接着するように裏面層用のシングル丸編地を貼り合わせて、実施例6に係る三層積層体布帛(116g/m)を作製した。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
[実施例7]
 上記実施例1から6までが三層積層体布帛の実施例であるのに対して、実施例7は二層積層体布帛についての実施例である。実施例7に係る二層積層体布帛においては、シングル丸編地を、編糸に総繊度22デシテックス、20フィラメント、単糸繊度1.1デシテックス(22dtex/20f)のナイロン製マルチフィラメント生糸を用いて58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。得られたシングル丸編地はウエル数55、コース数122で、コース数/ウエル数の比率Vh値は2.2であった。シングル丸編地の表目側に表われた編糸の長さは89μmであった。
 一方、樹脂フィルムとして、ポリウレタン系樹脂製の親水性無孔質樹脂フィルム(厚み14μm)を準備した。この親水性無孔質樹脂フィルムの片面にシングル丸編地をシンカーループ面側が接着するように貼り合わせて、実施例7に係る二層積層体布帛(43g/m)を得た。この二層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
 以上の実施例1から6までに係る三層積層体布帛、及び実施例7に係る二層積層体布帛と比較するために、まず比較例1から3までの三層積層体布帛を作製し、その物性値等を評価した。
(比較例1)
 比較例1の三層積層体布帛においては、裏面層用のシングル丸編地の編糸として、総繊度8デシテックス、5フィラメント、単糸繊度1.6デシテックス(8dtex/5f)のナイロン製マルチフィラメント生糸を用いている。この編糸は、実施例3のシングル丸編地に用いられた編糸と同じである。この編糸を58ゲージの丸編機で製編し、染色仕上げ加工を行ってシングル丸編地を作製した。得られたシングル丸編地はウエル数が78、コース数が91で、コース数/ウエル数の比率Vh値は1.2であった。このように、比較例1のシングル丸編地は、Vh値が1.5未満であり、本発明の要件を満たしていない。シングル丸編地の表目側に表われた編糸の長さは167μmであった。
 また、表面層及び中間層としては、実施例3と同様の素材を使用し、樹脂フィルム面にシンカーループ面が接着するように裏面層用のシングル丸編地を貼り合わせて、比較例1に係る三層積層体布帛(105g/m)を作製した。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
 表2に示されるように、比較例1の三層積層体布帛は、摩擦回数500回でのスナッグ特性が0.0級であり、貫通孔が空いて測定不能となっている。すなわち、比較例1の三層積層体布帛の摩擦抵抗性は従来の三層積層体布帛と変わらないものであり、衣料品等に用いた場合に、より長期間の使用に耐えられるような物性を有していない。
(比較例2)
 比較例2の三層積層体布帛においては、裏面層用の編地として、編糸に総繊度8デシテックス、5フィラメント、単糸繊度1.6デシテックス(8dtex/5f)のナイロン製マルチフィラメント生糸を用いてダブルデンビ組織のトリコット編地を製編し、染色仕上げ加工を行って作製した。トリコット編地はウエル数32、コース数69であった。また、表面層及び中間層としては、実施例3と同様の素材を使用し、比較例2に係る三層積層体布帛(108g/m)を作製した。この三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2に示す。
 この比較例2の三層積層体布帛は、裏地にトリコット編地を用いている点で、上述した特許文献1に記載された透湿防水性布帛と同じであり、特許文献1の透湿防水性布帛と同じ問題点を有している。すなわち、トリコット編地の表面は凹凸構造を有しているため、面ファスナーのフック側やボタン等がこの凹凸構造に引っ掛かり、摩耗によって劣化し易い。具体的に表2に示されるように、比較例3の三層積層体布帛は、摩擦回数500回でのスナッグ特性が0.0級であり、貫通孔が空いて測定不能となっている。つまり、比較例3の摩擦抵抗性は従来の三層積層体布帛と変わりがなく、衣料品等に用いた場合に、より長期間の使用に耐えられるものではない。
 以上の実施例1から6までに係る三層積層体布帛及び実施例7に係る二層積層体布帛、並びに比較例1及び2の三層積層体布帛について測定した物性値及び評価結果等を、表1及び表2にまとめて示す。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 表2に示されるように、実施例1から6までに係る三層積層体布帛、及び実施例7に係る二層積層体布帛は、摩擦回数100回でのスナッグ特性測定結果が全て最高の5.0級であり、極めて優れた摩擦耐久性を有している。これに対して、比較例1及び2の三層積層体布帛は、摩擦回数100回でのスナッグ特性が4.5級以下であり、さらに摩擦回数500回での測定結果は2.0級以下で、耐久性が求められる衣料品の生地には適していない。この結果から、二層及び三層の積層体布帛において極めて優れた摩擦耐久性を得るためには、本発明の要件が必須であることが明確となった。
 すなわち、表1に示されるように、実施例1から7までに係る二層及び三層の積層体布帛は、全てコース数Cとウエル数Wの比を示すVh値が1.5を上回っており、Vh値が1.5以上という本発明の要件を満たしている。これによって、表2に示されるように極めて優れたスナッグ特性が得られる。これに対して、比較例1及び2の三層積層体布帛は、いずれも、Vh値が1.5以上という要件を満たしていない。
 さらに、上述したように、実施例2に係る三層積層体布帛は、実施例1と同様に作製したシングル丸編地を、ニードルループ面を中間層の樹脂フィルムとの接合面として積層したものである。つまり、実施例2に係る三層積層体布帛の裏地表面はシンカーループ面であり、このシンカーループ面が面ファスナー等の引っ掛かりに晒されることになる。しかしながら、表2に示されるように、実施例2のスナッグ特性は、実施例1と同じく、摩擦回数100回及び500回で5.0級である。このように、本実施の形態に係る三層積層体布帛は、摩擦に晒される面をシングル丸編地のシンカーループ面とした場合でも、引っ掛かりや摩擦に対する耐久性を従来よりも大幅に向上させることができる。
[実施例1、2及び7と織物からなる裏地とのスナッグ3000回による比較]
 ここで、追加試験として、一般的に編物と比べてスナッグが起こりにくいとされている織物からなる裏地との比較を行ってみた。裏面層用の織物として、経糸及び緯糸ともに総繊度17デシテックス、5フィラメント、単糸繊度3.4デシテックス(17dtex/5f)のナイロン製マルチフィラメント仮撚糸を用いて平織の織物を製織し、染色仕上げ加工を行って作製した。平織の織物はウエル数143、コース数102であった。また、表面層及び中間層としては、実施例1と同様の素材を使用し、三層積層体布帛(97g/m)を作製した。
 この織物を裏地に用いた三層積層体布帛を比較例3として、この比較例3と対比した摩擦耐久性を評価するため、実施例1及び2に係る三層積層体布帛、並びに実施例7に係る二層積層体布帛について、摩擦回数を3000回としたスナッグ特性を測定した。その結果、表3に示されるように、実施例1及び実施例7においては、裏地として織物を用いた場合と同じく5.0級の評価が得られた。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
 これに対して、比較例3の三層積層体布帛は、スナッグ特性の測定結果は100回、500回、3000回の全てで5.0級であるが、裏地として織物を用いている。このため、裏地としてシングル丸編地を用いた本発明の実施例1から6までに係る三層積層体布帛と比較すると、風合いにおいて劣っている。これによって、「シングル丸編地を用いて優れた風合いと軽量性を保持しつつ、ユニホームや戦闘服等の、さらに高い摩擦耐久性が求められる用途にも十分に対応可能な耐久性を有する積層体布帛を提供する」という本発明の目的が達成されたことが明らかになった。
 以上説明したように、本発明においては、二層及び三層の積層体布帛に用いられるシングル丸編地を特殊な編成とすることによって、引っ掛かりや摩耗に対する耐久性が飛躍的に向上した積層体布帛を得ることができる。
 なお、本発明を別の観点から言い換えると、本発明に係るシングル丸編地は、繊維からなる層を含む積層体布帛に用いられる天竺組織のシングル丸編地であって、前記天竺組織の経方向の密度(コース数C)と前記天竺組織の緯方向の密度(ウエル数W)との比率を示すVh値(C/W)が1.5以上3.0以下の範囲内であることを特徴とする。
 本発明に係るシングル丸編地は、前記コース数Cが1インチ当たり90コース以上であることが好ましい。
 前記シングル丸編地を構成する編糸がフィラメント生糸(ストレートヤーン)であることが好ましい。
 前記シングル丸編地の編糸の繊度が36デシテックス以下であることが好ましい。
 本発明に係るシングル丸編地は、前記コース数Cが1インチ当たり100コース以上であることが好ましい。
 さらに、本発明に係るシングル丸編地は、前記コース数Cが1インチ当たり110コース以上であることが好ましい。
 また、本発明に係る積層体布帛は、上記のいずれかのシングル丸編地を用いてなる積層体布帛であって、
 少なくとも、前記シングル丸編地と、樹脂フィルムと不織布の一方又は両方からなる基層とを備えることを特徴とする。
 本発明に係る積層体布帛は、織物、編物、不織布から選ばれる少なくとも一種の生地が、前記基層に対して前記シングル丸編地の反対側に積層されることが好ましい。
 本発明に係る積層体布帛は、前記シングル編地の天竺組織のシンカーループ面が前記基層との接合面として積層されてなることが好ましい。
 さらに、シングル編地の天竺組織のシンカーループ面が前記基層との接合面として積層されてなる積層体布帛において、前記シングル編地の天竺組織の表目(ニードルループ面)側に表われる編糸の経方向の長さが150μm以下であることが好ましい。
 本発明に係る積層体布帛は、従来技術による二層及び三層の積層体布帛と比較して極めて耐摩耗性に優れており、また表面及び裏面の風合いも良く着心地にも優れるため、雨具、スポーツウェア、作業着、アウトドアウェア、レジャーウェア、ユニホーム、戦闘服等の各種の衣料用途等に使用することができる。
 また、衣料用途以外にも、テント、バッグ、寝袋等の分野においても好適に使用することができる。
 10 二層積層体布帛
 12 基層
 14 シングル丸編地の層
 20 三層積層体布帛
 21 表面層
 22 中間層
 24 裏面層
 31,101 編糸
 32,102 編目
 34,100 シングル丸編地
 103 隙間
 H 緯方向(幅方向)
 L 経方向に表われる編糸の長さ
 M シンカーループ面に表われる編糸の長さ
 N 経方向(長さ方向)

 

Claims (10)

  1.  少なくとも、樹脂フィルムと不織布の一方又は両方からなる基層と、天竺組織のシングル丸編地の層とを備えた積層体布帛であって、
     前記天竺組織の経方向の密度(コース数C)と前記天竺組織の緯方向の密度(ウエル数W)との比率を示すVh値(C/W)が1.5以上3.0以下の範囲内であることを特徴とする積層体布帛。
  2.  織物、編物、不織布から選ばれる少なくとも一種の生地が、前記基層に対して前記シングル丸編地とは反対側に積層されていることを特徴とする請求項1に記載された積層体布帛。
  3.  前記コース数Cが1インチ当たり90コース以上であることを特徴とする請求項1に記載された積層体布帛。
  4.  前記シングル丸編地を構成する編糸がフィラメント生糸(ストレートヤーン)であることを特徴とする請求項1に記載された積層体布帛。
  5.  前記シングル丸編地の編糸の繊度が36デシテックス以下であることを特徴とする請求項1に記載された積層体布帛。
  6.  前記コース数Cが1インチ当たり100コース以上であることを特徴とする請求項1に記載された積層体布帛。
  7.  前記コース数Cが1インチ当たり110コース以上であることを特徴とする請求項1に記載された積層体布帛。
  8.  前記シングル編地のシンカーループ面が前記基層との接合面として積層されてなることを特徴とする請求項1に記載された積層体布帛。
  9.  前記天竺組織の表目(ニードルループ面)側に表われる編糸の経方向の長さが150μm以下であることを特徴とする請求項8に記載された積層体布帛。
  10.  請求項1から9までのいずれか1項に記載された積層体布帛に使用されることを特徴とするシングル丸編地。

     
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