WO2023058660A1 - 圧力センサ構造および圧力センサ装置 - Google Patents

圧力センサ構造および圧力センサ装置 Download PDF

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    • H01L29/84Types of semiconductor device ; Multistep manufacturing processes therefor controllable by variation of applied mechanical force, e.g. of pressure

Abstract

圧力センサ構造1は、センス電極として機能するダイアフラムプレート32、ダイアフラムプレート32に対向するベース電極31、およびダイアフラムプレート32とベース電極31との間の間隙を維持する側壁層20を含むセンサ本体と、該センサ本体を支持するための導電性のベース基板10とを備える。側壁層20は、ガード電極層22と、ガード電極層22を電気的に絶縁する上側および下側ガード電極絶縁層21,23を含む。ダイアフラムプレート32の外側表面および側壁層22の外側表面は電気絶縁膜40で被覆されている。電気絶縁膜40には、ガード電極層22の一部が外気に繋がるコンタクト領域CTが設けられる。こうした構成により、外乱の影響を抑制でき、高精度の圧力測定が実施できる。

Description

圧力センサ構造および圧力センサ装置
 本発明は、気圧や水圧などの圧力を測定するための圧力センサ構造およびそれを用いた圧力センサ装置に関する。
 圧力センサは、半導体製造技術を応用したMEMS(マイクロ電気機械システム)技術を用いて製造でき、例えば、約0.5~2mm角の超小型センサが実現できる。典型的な圧力センサは、2つの電極を備えたキャパシタ構造を有し、周囲圧力の変化に起因した静電容量の変化を検知することによって圧力測定が可能である。
 図5は、従来の圧力センサ構造の一例を示す断面図である。この圧力センサ構造は、例えば、特許文献1に開示されており、センス電極として機能するダイアフラムプレート32と、これに対向するベース電極31と、側壁層20などで構成される。側壁層20は、ガード電極層22と、その上下に配置された電気絶縁層21,23とを含む。ベース基板10は、導電性材料で形成され、ベース電極31と導通している。ガード電極層22は、ベース電極31と同一層内に形成され、上方のダイアフラムプレート32と下方のベース基板10との間に挟まれて3層電極構造を構成している。これにより圧力変化に関係しない浮遊静電容量をキャンセルすることが可能になる。
 圧力センサ構造の上側部分、即ち、ダイアフラムプレート32および側壁層20の外側表面は、パッシベーション膜として機能する電気絶縁膜40で全面に渡って被覆される。電気絶縁膜40は、例えば、SiN、SiOなどの電気絶縁材料で形成され、電極間の短絡を防止し、圧力センサ構造を保護する。
 図6は、図5に示す圧力センサ構造に接続可能な容量変換回路の一例を示す回路図である。この容量変換回路は、演算増幅器OP、ベース電極のためのベース端子TB、センス電極(ダイアフラムプレート)のためのセンス端子TS、ガード電極のためガード端子TG、電圧源CV、および基準インピーダンスRAを含む。こうした容量変換回路を使用することによって、浮遊静電容量をキャンセルして外乱の影響を抑制しつつ、ダイアフラムプレートとベース電極との間の静電容量を示す電圧出力が得られる。
国際公開第2015/107453号
 図5に示す圧力センサ構造は、MEMS技術を用いて1枚の半導体ウエハに多数形成した後、個々のチップに切断することによって得られる。得られたチップは、信号処理を行う集積回路とともに合成樹脂製のハウジング50内に収容されて、圧力センサ装置が完成する。
 この場合、圧力センサ構造の下側部分、即ち、ベース基板10の裏面および側面はハウジング50に密着しているが、圧力センサ構造の上側部分は外気に露出している。そのため結露や浸水などに起因して、電気絶縁膜40の上に水などの液体LQが付着する可能性がある。こうした液体LQは、一般にイオンなどの導電性成分を含んでいるため、導体または電極として機能し得る。そのためダイアフラムプレート32とベース基板10との間の浮遊容量が変化して、圧力出力値がシフトすることがある。また、ダイアフラムプレート32およびベース電極31は、外部から到来する電磁ノイズの影響を受けて、圧力出力値がシフトすることがある。
 本発明の目的は、外乱の影響を抑制でき、高精度の圧力測定が実施できる圧力センサ構造およびそれを用いた圧力センサ装置を提供することである。
 本発明の一態様は、電極間の静電容量の変化を検知する圧力センサ構造であって、
 センス電極として機能するダイアフラムプレート、該ダイアフラムプレートに対向するベース電極、および前記ダイアフラムプレートと前記ベース電極との間の間隙を維持する側壁層を含むセンサ本体と、
 該センサ本体を支持するための導電性のベース基板と、を備え、
 前記側壁層は、ガード電極層、ならびに該ガード電極層を電気的に絶縁する上側および下側ガード電極絶縁層を含み、
 前記ダイアフラムプレートの外側表面および前記側壁層の外側表面が電気絶縁膜で被覆されており、
 該電気絶縁膜には、前記ガード電極層の一部が外気に繋がるコンタクト領域が設けられる。
 本発明の他の態様に係る圧力センサ装置は、上記の圧力センサ構造と、
 前記圧力センサ構造を収容するハウジングと、
 前記圧力センサ構造からの信号を処理し、前記ダイアフラムプレートの周囲にある浮遊静電容量をキャンセルする容量変換回路と、を備える。
 本発明によれば、外乱の影響を抑制でき、高精度の圧力測定が実施できる。
本発明の実施形態1に係る圧力センサ構造の一例を示す断面図である。 図1に示す圧力センサ構造に接続可能な容量変換回路の一例を示す回路図である。 本発明の実施形態2に係る圧力センサ構造の一例を示す断面図である。 図3に示す圧力センサ構造がハウジングに収納された状態を示す断面図である。 図5(A)は、本発明の実施形態4に係る圧力センサ構造1の一例を示す断面図である。図5(B)は、図5(A)に示す圧力センサ構造1の平面図であり、理解容易のために電気絶縁膜40を除去した状態を示す。 図5に示す圧力センサ構造がハウジングに収納された状態を示す断面図である。 従来の圧力センサ構造の一例を示す断面図である。 図7に示す圧力センサ構造に接続可能な容量変換回路の一例を示す回路図である。
 本発明の一態様は、電極間の静電容量の変化を検知する圧力センサ構造であって、
 センス電極として機能するダイアフラムプレート、該ダイアフラムプレートに対向するベース電極、および前記ダイアフラムプレートと前記ベース電極との間の間隙を維持する側壁層を含むセンサ本体と、
 該センサ本体を支持するための導電性のベース基板と、を備え、
 前記側壁層は、ガード電極層、ならびに該ガード電極層を電気的に絶縁する上側および下側ガード電極絶縁層を含み、
 前記ダイアフラムプレートの外側表面および前記側壁層の外側表面が電気絶縁膜で被覆されており、
 該電気絶縁膜には、前記ガード電極層の一部が外気に繋がるコンタクト領域が設けられる。
 この構成によれば、結露や浸水などに起因して電気絶縁膜の上に水などの液体が付着した場合でも、電気絶縁膜のコンタクト領域を経由してガード電極層および付着した液体は同じ電位に維持される。そのため液体の付着に起因した圧力出力値のシフトを防止でき、外乱の影響を抑制できる。
 前記コンタクト領域は、前記ガード電極層の一部が前記ダイアフラムプレートおよび前記上側ガード電極絶縁層に形成された開口を経由して外気に繋がるように設けられてもよい。
 この構成によれば、液体が付着し滞留しやすい場所にコンタクト領域CTを配置することによって、外乱の影響を抑制して高精度の圧力測定を実現できる。
 前記電気絶縁膜の上には、前記コンタクト領域を経由して前記ガード電極層と電気的に接続された導電膜が設けられてもよい。
 この構成によれば、結露や浸水などに起因して電気絶縁膜の上に水などの液体が付着した場合でも、導電膜および電気絶縁膜のコンタクト領域を経由してガード電極層および付着した液体は同じ電位に維持される。そのため液体の付着に起因した圧力出力値のシフトを防止でき、外乱の影響を抑制できる。
 前記導電膜は、Pt,Au,Ag,Al,Cu,Ir,Rh,Pd,Ti,Ni,Cr,Zr,NbもしくはSi、またはこれらの少なくとも1つを含む合金で形成されてもよい。
 この構成によれば、導電膜の耐腐食性が高くなる。そのため電気絶縁膜に付着する液体が、例えば、塩素水、海水などの腐食性液体である場合でも導電膜の劣化を抑制できる。
  本発明の一態様に係る圧力センサ装置は、上記の圧力センサ構造と、
 前記圧力センサ構造を収容するハウジングと、
 前記圧力センサ構造からの信号を処理し、前記ダイアフラムプレートの周囲にある浮遊静電容量をキャンセルする容量変換回路と、を備える。
 この構成によれば、結露や浸水、電磁ノイズなどの外乱の影響を抑制できる圧力センサ装置が実現できる。
(実施形態1)
 図1は、本発明の実施形態1に係る圧力センサ構造1の一例を示す断面図である。この圧力センサ構造1は、ダイアフラムプレート32、ベース電極31および側壁層20を含むセンサ本体と、センサ本体を支持するベース基板10などを備える。
 ダイアフラムプレート32は、例えば、多結晶Si、アモルファスSi、単結晶Siなどの導電性材料で形成され、周囲圧力差に応じて変形可能なセンス電極として機能する。ダイアフラムプレート32は、単層構成を例示するが、2層以上を含んでもよい。
 ベース電極31は、例えば、多結晶Si、アモルファスSi、単結晶Siなどの導電性材料で形成され、ダイアフラムプレート32に対向して配置される。側壁層20は、ダイアフラムプレート32とベース電極31との間の間隙Gを維持するために設けられる。間隙Gは、外部から密閉された空間であり、例えば、不活性ガスが封入されて一定の圧力に維持される。
 ダイアフラムプレート32およびベース電極31は、平行板キャパシタを構成する。電極間の静電容量Cは、間隙Gの誘電率ε、電極面積S、電極間距離dを用いて、C=ε×S/dで表される。外部と間隙Gとの圧力差に応じてダイアフラムプレート32が弾性変形すると、電極間距離dが変化し、それに応じて静電容量Cも変化する。
 側壁層20は、間隙Gを取り囲むように枠状に設置され、少なくとも3層で構成され、ガード電極層22と、ガード電極層22およびベース電極31の下側に配置された電気絶縁層21と、ガード電極層22の上側に配置された電気絶縁層23とを含む。ここでは、側壁層20は3層構成を例示するが、4層以上を含んでもよい。ガード電極層22は単層構成を例示するが、2層以上を含んでもよい。電気絶縁層21,23は、単層構成を例示するが、2層以上を含んでもよい。
 ベース基板10は、例えば、多結晶Si、アモルファスSi、単結晶Siなどの導電性材料で形成される。ベース基板10は、1層または複数の層で構成でき、例えば、ベース基板10の下面に電気絶縁層を設けてもよい。
 ダイアフラムプレート32、ベース電極31および側壁層20の平面形状は、典型的には長方形状であるが、その他に正方形状、真円形状、楕円形状、多角形状などでもよい。
 ダイアフラムプレート32の外側表面および側壁層20の外側表面は、パッシベーション膜として機能する電気絶縁膜40で被覆される。電気絶縁膜40は、例えば、SiN、SiOなどの電気絶縁材料で形成され、電極間の短絡を防止し、圧力センサ構造を保護する。
 本実施形態では、電気絶縁膜40は、圧力センサ構造1の上側部分を全面に渡って被覆しておらず、電気絶縁膜40には、ガード電極層22の一部が外部に露出して、外気に繋がるコンタクト領域CTが設けられる。こうしたコンタクト領域CTは、ガード電極層22の外周に沿って連続的に設けてもよく、あるいは、例えば、点線、破線、一点鎖線のように部分的または間欠的に設けてもよい。
 次に、こうしたコンタクト領域CTの機能について説明する。結露や浸水などに起因して、電気絶縁膜40の上に水などの液体が付着する可能性がある。こうした液体は、一般にイオンなどの導電性成分を含んでいるため、ダイアフラムプレート32とベース基板10との間の浮遊容量が変化して、圧力出力値がシフトすることがある。本実施形態では、コンタクト領域CTが存在することによって、電気絶縁膜40の上に液体が付着した場合でも、コンタクト領域CTを経由してガード電極層22および付着した液体は同じ電位に維持される。そのため液体の付着に起因した圧力出力値のシフトを防止でき、外乱の影響を抑制できる。
 図2は、図1に示す圧力センサ構造1に接続可能な容量変換回路の一例を示す回路図である。この容量変換回路は、演算増幅器OP、ベース電極のためのベース端子TB、センス電極(ダイアフラムプレート)のためのセンス端子TS、ガード電極のためガード端子TG、電圧源CV、および基準インピーダンスRAを含む。液体LQが電気絶縁膜40の上に付着すると、センス端子TSとベース端子TBとの間の静電容量に影響を及ぼすが、コンタクト領域CTを経由してガード電極層22および付着した液体は同じ電位に維持されるため、液体LQの付着に起因した圧力出力値のシフトを防止できる。
 図2において、ベース端子TBは演算増幅器OPの反転入力の仮想接地点VGに接続し、かつ、ガード端子TGは接地電位である。このため、ガード電極とベース電極との間の電圧と電流は無視できるものであり、ベース電極とダイアフラムプレートとの間で測定される容量値に実質的に影響を及ぼさない。センス端子TSは、ガード電極とダイアフラムプレートとの間の電流が無視できるものであって、ダイアフラムプレートとベース電極との間で測定される容量値に実質的な影響を及ぼさないように、電圧源CVに接続される。ガード電極とベース電極との間の静電容量は、接地と仮想接地点VGとの間に接続され、ダイアフラムプレートとベース電極との間で測定される容量値に実質的な影響を及ぼさない。
 ベース端子TBとセンス端子TSとの間の静電容量をCSとし、ベース端子TBとガード端子TGとの間の静電容量をCLとする。また、電圧源CVを実効電圧UiのAC電圧源と仮定し、フィードバック回路要素RAをCFに等しい静電容量のコンデンサと仮定し、増幅器OPの開ループ利得をAと仮定する。増幅器の出力電圧Uoは、次のように表される。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 このように、CLの影響は、増幅器開ループ利得Aの量に応じて減少する。センス端子TSとガード端子TGとの間の静電容量もまた、理想的な電圧源として電圧を変化させることなく電流をこの静電容量に供給できる電圧源Uiと並列に接続されるので、出力電圧に影響を及ぼさない。
(実施形態2)
 図3は、本発明の実施形態2に係る圧力センサ構造1の一例を示す断面図である。この圧力センサ構造1は、ダイアフラムプレート32、ベース電極31および側壁層20を含むセンサ本体と、センサ本体を支持するベース基板10などを備える。これらの材質、機能は、図1に示す構造と同様であるため、重複説明を省略する。
 本実施形態では、電気絶縁膜40の上には、コンタクト領域CTを経由してガード電極層22と電気的に接続された導電膜24が設けられる。導電膜24は、コンタクト領域CTと物理的に接触しつつ、側壁層20の外壁を覆うように設けられる。これにより液体LQとガード電極層22とが導通する確率が増加する。こうした導電膜24は、ガード電極層22の外周に沿って連続的に設けてもよく、あるいは、例えば、部分的または間欠的に設けてもよく、メッシュ状に設けてもよい。
 図4は、図3に示す圧力センサ構造1がハウジング50に収納された状態を示す断面図である。圧力センサ構造1の下側部分、即ち、ベース基板10の裏面および側面はハウジング50に密着しているが、圧力センサ構造の上側部分は外気に露出している。そのため結露や浸水などに起因して、電気絶縁膜40の上に水などの液体LQが付着する可能性がある。ハウジング50の内部空間は、ボウル容器のように窪んでいるため、液体LQは、側壁層20の外壁付近に滞留する傾向がある。液体LQは導電膜24と物理的に接触するようになり、導電膜24および電気絶縁膜40のコンタクト領域CTを経由してガード電極層22および付着した液体LQは同じ電位に維持される。そのため液体の付着に起因した圧力出力値のシフトを防止でき、外乱の影響を抑制できる。
 導電膜24は、Pt,Au,Ag,Al,Cu,Ir,Rh,Pd,Ti,Ni,Cr,Zr,NbもしくはSi、またはこれらの少なくとも1つを含む合金、例えば、ステンレス鋼、アルミ合金、チタン合金、ニッケル合金などで形成されてもよい。これにより導電膜24の耐腐食性が高くなる。そのため電気絶縁膜40に付着する液体が、例えば、塩素水、海水などの腐食性液体である場合でも導電膜24の劣化を抑制できる。導電膜24の成膜方法は、例えば、蒸着、スパッタ、メッキ、塗布などが例示できる。
(実施形態3)
 図1、図3に示した圧力センサ構造1は、図2に示す容量変換回路とともに、図4に示すようなハウジング50に収納される。これにより結露や浸水、電磁ノイズなどの外乱の影響を抑制できる圧力センサ装置を実現できる。
(実施形態4)
 図5(A)は、本発明の実施形態4に係る圧力センサ構造1の一例を示す断面図である。図5(B)は、図5(A)に示す圧力センサ構造1の平面図であり、理解容易のために電気絶縁膜40を除去した状態を示す。この圧力センサ構造1は、ダイアフラムプレート32、ベース電極31および側壁層20を含むセンサ本体と、センサ本体を支持するベース基板10などを備える。これらの材質、機能は、図1に示す構造と同様であるため、重複説明を省略する。
 本実施形態では、図1に示す圧力センサ構造において、電気絶縁層23、ダイアフラムプレート32および電気絶縁膜40が部分的に除去され、ガード電極層22の上面の一部が外気に露出する開口が設けられる。ガード電極層22の露出部分は、外気に繋がるコンタクト領域CTとして機能する。図5(B)では、こうしたコンタクト領域CTが矩形状の連続線である場合を例示している。コンタクト領域CTは、矩形状以外にも正方形、円形、楕円形など他の幾何形状でもよく、連続線以外にも点線、破線、一点鎖線のように部分的または間欠的に設けてもよい。コンタクト領域CTの外側には、電気絶縁層23aおよびダイアフラムプレート32aが残留する。このように液体が付着し滞留しやすい場所にコンタクト領域CTを配置することによって、外乱の影響を抑制して高精度の圧力測定を実現できる。
 図6は、図5に示す圧力センサ構造1がハウジング50に収納された状態を示す断面図である。圧力センサ構造1は、実施形態2と同様に、電気絶縁膜40の上に、コンタクト領域CTを経由してガード電極層22と電気的に接続された導電膜24が設けられる。こうした導電膜24は、実施形態1と同様に省略してもよい。
 圧力センサ構造1の下側部分、即ち、ベース基板10の裏面および側面はハウジング50に密着しているが、圧力センサ構造の上側部分は外気に露出している。そのため結露や浸水などに起因して、電気絶縁膜40の上に水などの液体LQが付着する可能性がある。ハウジング50の内部空間は、ボウル容器のように窪んでいるため、液体LQは、側壁層20の外壁付近に滞留する傾向がある。液体LQは導電膜24と物理的に接触するようになり、導電膜24および電気絶縁膜40のコンタクト領域CTを経由してガード電極層22および付着した液体LQは同じ電位に維持される。そのため液体の付着に起因した圧力出力値のシフトを防止でき、外乱の影響を抑制できる。
 導電膜24は、Pt,Au,Ag,Al,Cu,Ir,Rh,Pd,Ti,Ni,Cr,Zr,NbもしくはSi、またはこれらの少なくとも1つを含む合金、例えば、ステンレス鋼、アルミ合金、チタン合金、ニッケル合金などで形成されてもよい。これにより導電膜24の耐腐食性が高くなる。そのため電気絶縁膜40に付着する液体が、例えば、塩素水、海水などの腐食性液体である場合でも導電膜24の劣化を抑制できる。導電膜24の成膜方法は、例えば、蒸着、スパッタ、メッキ、塗布などが例示できる。
(実施形態5)
 図5に示した圧力センサ構造1は、図2に示す容量変換回路とともに、図6に示すようなハウジング50に収納される。これにより結露や浸水、電磁ノイズなどの外乱の影響を抑制できる圧力センサ装置を実現できる。
 本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
 本発明は、外乱の影響を抑制でき、高精度の圧力測定が実施できる圧力センサ構造が実現できるため、産業上極めて有用である。
  1  圧力センサ構造
 10  ベース基板
 20  側壁層
 21,23  電気絶縁層
 24  導電膜
 22  ガード電極層
 31  ベース電極
 32  ダイアフラムプレート
 40  電気絶縁膜
 50  ハウジング
 CT  コンタクト領域
 G  間隙
 LQ  液体

Claims (5)

  1.  電極間の静電容量の変化を検知する圧力センサ構造であって、
     センス電極として機能するダイアフラムプレート、該ダイアフラムプレートに対向するベース電極、および前記ダイアフラムプレートと前記ベース電極との間の間隙を維持する側壁層を含むセンサ本体と、
     該センサ本体を支持するための導電性のベース基板と、を備え、
     前記側壁層は、ガード電極層、ならびに該ガード電極層を電気的に絶縁する上側および下側ガード電極絶縁層を含み、
     前記ダイアフラムプレートの外側表面および前記側壁層の外側表面が電気絶縁膜で被覆されており、
     該電気絶縁膜には、前記ガード電極層の一部が外気に繋がるコンタクト領域が設けられる、圧力センサ構造。
  2.  前記コンタクト領域は、前記ガード電極層の一部が前記ダイアフラムプレートおよび前記上側ガード電極絶縁層に形成された開口を経由して外気に繋がるように設けられる、請求項1に記載の圧力センサ構造。
  3.  前記電気絶縁膜の上には、前記コンタクト領域を経由して前記ガード電極層と電気的に接続された導電膜が設けられる、請求項1に記載の圧力センサ構造。
  4.  前記導電膜は、Pt,Au,Ag,Al,Cu,Ir,Rh,Pd,Ti,Ni,Cr,Zr,NbもしくはSi、またはこれらの少なくとも1つを含む合金で形成される、請求項3に記載の圧力センサ構造。
  5.  請求項1~4のいずれかに記載の圧力センサ構造と、
     前記圧力センサ構造を収容するハウジングと、
     前記圧力センサ構造からの信号を処理し、前記ダイアフラムプレートの周囲にある浮遊静電容量をキャンセルする容量変換回路と、を備える圧力センサ装置。
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