本出願は、2021年9月30日に出願された日本国特許出願2021-162298号に基づくものであって、その優先権の利益を主張するものであり、その特許出願の全ての内容が、参照により本明細書に組み込まれる。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る無線通信システムの概要の一例を示す図である。図1に示すように、無線通信システム1は、端末10と、基地局20と、コアネットワーク30と、を含んでもよい。なお、図1に示す端末10、基地局20の数は例示にすぎず、図示する数に限られない。
無線通信システム1は、3GPPにより規定される無線アクセス技術(Radio Access Technology:RAT)に準拠して通信するシステムである。無線通信システム1が準拠する無線アクセス技術としては、例えば、NR等の第5世代のRATが想定されるが、これに限られず、例えば、LTE、LTE-Advanced等の第4世代のRAT、第6世代以降のRAT、Wi-Fi(登録商標)等の非3GPPのRAT等、一つ又は複数のRATを利用できる。なお、無線通信システム1は、3GPPとは異なる標準策定団体(例えば、Institute of Electrical and Electronics Engineers(IEEE)、Internet Engineering Task Force(IETF))により規定される無線アクセス技術に準拠した通信を行う形態であってもよい。
端末10は、3GPP仕様書に規定される端末(例えば、UE(User Equipment))に相当する装置である。端末10は、例えば、スマートフォンや、パーソナルコンピュータ、車、車載端末、車載装置、静止装置、テレマティクス制御ユニット(Telematics control unit:TCU)、センサなどのIoT機器等、所定の端末又は装置である。端末10は、ユーザ装置(User Equipment:UE)、移動局(Mobile Station:MS)、端末(User Terminal)、無線装置(Radio apparatus)、加入者端末、アクセス端末等と呼ばれてもよい。また、端末10は、いわゆる、低減能力(Reduced capability:RedCap)端末であってもよく、例えば、産業用無線センサ(industrial wireless sensor)、監視カメラ(video serveilance)、ウエアラブルデバイス(wearable device)等であってもよい。端末10は、移動型であってもよいし、固定型であってもよい。端末10は、例えば、NR、LTE、LTE-Advanced、Wi-Fi(登録商標)等の一つ又は複数のRATを用いて通信可能に構成される。なお、端末10は、3GPP仕様書に規定される端末に限られず、他の標準策定団体で規定される標準規格に準拠した端末であってもよい。また、端末10は、標準規格に準拠した端末でなくともよい。
基地局20は、3GPP仕様書に規定される基地局(例えば、gNodeB(gNB)またはeNB)に相当する装置である。基地局20は、一以上のセルCを形成し、当該セルを用いて端末10と通信する。セルCは、サービングセル、キャリア、コンポーネントキャリア(Component Carrier:CC)等と相互に言い換えられてもよい。また、セルCは、所定の帯域幅を有してもよい。例えば、基地局20は、一以上のセルグループを用いて端末10と通信してもよい。各セルグループは、一以上のセルCを含んでもよい。セルグループ内の複数のセルCを統合することはキャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation)と呼ばれる。当該複数のセルCは、プライマリセル(Primary Cell:PCell)又はプライマリSCGセル(Primary Secondary Cell Group(SCG) Cell:PSCell)と、一以上のセカンダリセル(Secondary Cell:SCG)とを含んでもよい。また、2つのセルグループを用いて端末10と通信することはデュアルコネクティビティ(Dual Connectivity)とも呼ばれる。なお、端末10は、3GPP仕様書に規定される基地局に限られず、他の標準策定団体で規定される標準規格に準拠した端末であってもよい。また、端末10は、標準規格に準拠した基地局でなくともよい。
基地局20は、gNodeB(gNB)、en-gNB、Next Generation‐Radio Access Network(NG-RAN)ノード、低電力ノード(low-power node)、Central Unit(CU)、Distributed Unit(DU)、gNB-DU、Remote Radio Head(RRH)、Integrated Access and Backhaul/Backhauling(IAB)ノード、アクセスポイント等と呼ばれてもよい。基地局20は、一つのノードに限られず、複数のノード(例えば、DU等の下位ノードとCU等の上位ノードの組み合わせ)で構成されてもよい。
コアネットワーク30は、例えば、第5世代のコアネットワーク(5G Core Network:5GC)又は第4世代のコアネットワーク(Evolved Packet Core:EPC)であるが、これに限られない。コアネットワーク30上の装置(以下、「コアネットワーク装置」ともいう)は、端末10のページング、位置登録等のモビリティ管理(mobility management)を行ってもよい。コアネットワーク装置は、所定のインタフェース(例えば、S1又はNGインタフェース)を介して基地局20又は端末10に接続されてもよい。
コアネットワーク装置は、例えば、Cプレーンの情報(例えば、アクセス及び移動管理等に関する情報)を管理するAccess and Mobility Management Function(AMF)、Uプレーンの情報(例えば、ユーザデータ)の伝送制御を行うUser Plane Function(UPF)の少なくとも一つ等を含んでもよい。
無線通信システム1において、端末10は、基地局20からの下り(downlink:DL)信号の受信、及び/又は、基地局20に対する上り(uplink:UL)信号の送信を行う。端末10には、一以上のセルCが設定(configure)され、設定されたセルの少なくとも一つがアクティベイト(activate)される。各セルの最大帯域幅は、例えば、20MHz又は400MHz等である。
また、端末10は、基地局20からの同期信号(例えば、プライマリ同期信号(Primary Synchronization Signal:PSS)及び/又はセカンダリ同期信号(Secondary Synchronization Signal:SSS))に基づいて、セルサーチを行う。セルサーチとは、端末10が、セルにおける時間及び周波数の同期を取得し、当該セルの識別子(例えば、物理レイヤセルID)を検出する手順である。
端末10は、無線リソース制御(Radio Resource Control:RRC)メッセージに含まれるパラメータ(以下、「RRCパラメータ」という)に基づいて、サーチスペースセット及び/又は制御リソースセット(Control Resource Set:CORESET)を決定する。CORESETは、周波数領域リソース(例えば、所定数のリソースブロック)と時間領域リソース(例えば、所定数のシンボル)で構成されてもよい。なお、RRCパラメータは、RRC情報要素(Information Element:IE)等と呼ばれてもよい。
端末10は、CORESETに関連付けられるサーチスペースセット内で、下り制御チャネル(例えば、物理下り制御チャネル(Physical Downlink Control Channel:PDCCH))を介して伝送される下り制御情報(Downlink Control Information:DCI)のモニタリングを実行する。なお、RRCメッセージは、例えば、RRCセットアップメッセージ、RRC再設定(reconfiguration)メッセージ、RRC再開(resume)メッセージ、RRC再確立(reestablishment)メッセージ、システム情報等を含んでもよい。
DCIのモニタリングとは、端末10が、想定されるDCIフォーマットでサーチスペースセット内のPDCCH候補(PDCCH candidate)をブラインド復号することである。DCIフォーマットのビット数(サイズ、ビット幅等ともいう)は、当該DCIフォーマットに含まれるフィールドのビット数に応じて、予め定められる又は導出される。端末10は、DCIフォーマットのビット数と、当該DCIフォーマットの巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check:CRC)ビット(CRCパリティビットとも称される)のスクランブル(以下、「CRCスクランブル」という)に用いられる特定の無線ネットワーク一時識別子(Radio Network Temporary Identifier:RNTI)とに基づいて、当該端末10に対するDCIを検出する。DCIのモニタリングは、PDCCHモニタリング、モニタ等とも呼ばれる。また、DCI又はPDCCHのモニタリングを行う所定(given)期間は、PDCCHモニタリング機会(PDCCH monitoring occasion)とも呼ばれる。
サーチスペースセットは、一以上のサーチスペースの集合であり、一以上の端末10に共通に用いられるサーチスペースセット(以下、「共通サーチスペース(Common search space:CSS)セット」という)と、端末固有のサーチスペースセット(UE-specific search space(USS)セット)と、を含んでもよい。サーチスペースセットは、ページング用のサーチスペースセット(以下、「ページングサーチスペース」という)、ランダムアクセス(Random Access:RA)用のサーチスペースセット(以下、「RAサーチスペース」という)、及び、システム情報用のサーチスペースセット(以下、「システム情報サーチスペース」という)等を含んでもよい。端末10は、各サーチスペースセットの設定に関する情報を受信してもよい。
端末10は、PDCCHモニタリング機会においてサーチスペースセット(又はサーチスペース)を用いてPDCCHをモニタリングして、特定のRNTIによりCRCスクランブルされるDCIを受信(又は検出)する。端末10は、当該DCIを用いてスケジューリングされる下り共有チャネル(例えば、物理下り共有チャネル(Physical Downlink Shared Channel:PDSCH))の受信、及び/又は、上り共有チャネル(例えば、物理上り共有チャネル(Physical Uplink Shared Channel:PUSCH))の送信を制御する。
セルCで報知(broadcast)されるシステム情報は、マスター情報ブロック(Master Information Block:MIB)及び/又は一以上のシステム情報ブロック(System Information Block:SIB)を含んでもよい。MIBは、報知チャネル(例えば、物理報知チャネル(Physical Broadcast channel:PBCH))を介して報知される。MIB及びSIB1は、Minimum System Informationとも呼ばれ、SIB1は、Remaining Minimum System Information(RMSI)とも呼ばれる。SIB1以外のSIBx(x=2、3、…等の任意の文字列)は、Other System Information(OSI)とも呼ばれる。SIB1及びSIB1以外のSIBxは、PDSCHを介して報知される。SIB1はセル固有であり、SIB1以外のSIBxはセル固有又は一以上のセルを含むエリア固有であってもよい。
(SSB)
SSBは、同期信号、PBCH及びPBCHの復調用参照信号(Demodulation Reference Signal:DM-RS)の少なくとも一つを含むブロックである。SSBは、SS/PBCHブロック、SSブロック等とも呼ばれてもよい。
図2は、本実施形態に係るSSBの一例を示す図である。なお、図2は、一例にすぎず、SSBは図示するものに限られない。図2に示すように、SSBは、時間領域(time domain)リソースとしての所定数のシンボル(例えば、連続する4シンボル)及び周波数領域(frequency resource)リソースとしての所定数のサブキャリア(例えば、連続する240サブキャリア)で構成されてもよい。
例えば、図2では、PSSはSSB内の最初のシンボルで送信され、127サブキャリアにマッピングされる。当該最初のシンボルの残りのサブキャリアは空(empty)であってもよい。SSSは、SSB内の3番目のシンボルで送信され、PSSと同じ127サブキャリアにマッピングされる。SSSの両端には所定数(8又は9)の空サブキャリアが設けられてもよい。PBCHは、SSB内の2番目及び4番目のシンボルで送信され、240サブキャリアにマッピングされる。また、PBCHは、SSSの両端の48サブキャリアにマッピングされる。SSBには異なるニューメロロジー(例えば、サブキャリア間隔=15、30、120又は240kHz)を適用可能である。なお、図3においてPBCHとして示される一部のサブキャリアには、不図示のDMRSがマッピングされてもよい。
一以上のSSBのセットであるSSバーストセットは、所定周期で送信される。なお、SSバーストセットは、SSバースト等と呼ばれてもよい。端末10は、SSB又はSSバーストセットの周期(以下、「SSB周期」という)に関する情報(以下、「ssb-periodicityServingCell」という)を受信する。ssb-periodicityServingCellは、SSB周期(例えば、5、10、20、40、80又は160ms)を示してもよい。
SSバーストセット内の各SSBはインデックス(以下、「SSBインデックス」という)により識別される。マルチビーム運用の場合、SSバーストセット内の異なるインデックスのSSBは、異なるビームに対応し、ビームスウィーピングにより順次ビーム方向を切り替えて送信されてもよい。シングルビーム運用の場合、SSバーストセット内の特定のインデックスのSSB(一つ又は複数のSSB)が全方向で送信されてもよい。
端末10は、SSバーストセット内でのSSB送信に関する情報(以下、「ssb-PositionsInBurst」という)を受信する。例えば、ssb-PositionsInBurstは、SSバーストセット内の各SSBに対応するビットを含むビットマップであり、各ビットの値が、対応するSSBが実際に送信されるか否かを示してもよい。例えば、ビット値「1」は対応するSSBが実際に送信されることを示し、ビット値「0」は対応するSSBが実際に送信されないことを示してもよい。なお、ssb-PositionsInBurstは、上記に限られず、SSバーストセット内でのSSB送信に関するどのような情報であってもよい。ssb-PositionsInBurstは、セル固有であってもよい。また、ssb-PositionsInBurstは、例えば、SIB1に含まれるが、他のRRCメッセージに含まれてもよい。
図3は、本実施形態に係るSSバーストセットの一例を示す図である。なお、図3は、一例にすぎず、SSバーストセット内のSSB数、SSB周期、サブキャリア間隔、ビーム方向、SSバーストセットの配置位置等は図示するものに限られない。例えば、図3では、SSバーストセット内のSSB#0~#7が、それぞれ異なる指向性を有するビーム#0~#7で異なる時間に基地局20から送信される。
一以上のSSBを含むSSバーストセットは、無線フレームの前半又は後半のハーフフレーム(例えば、5ms)に配置され、SSB周期で繰り返される。例えば、図3では、SSB#0~#7を含むSSバーストセットは無線フレームの前半のハーフフレームに配置され、20msのSSB周期で繰り返される。図3に示すように、SSB#0~#7が送信されるハーフフレーム内の位置は、サブキャリア間隔に応じて異なってもよい。
また、例えば、図3では、ssb-PositionsInBurstは、SSB#0~#7それぞれに対応する8ビットのビットマップであり、「11111111」にセットされる。このため、端末10はSSバーストセット内のSSB#0~#7の全てが送信されると認識する。このように、端末10は、ssb-PositionsInBurstに基づいて、SSバーストセット内で実際に送信されるSSBを決定する。
なお、図3では、マルチビーム運用の一例が示されるが、シングルビーム運用の場合にも適用可能である。シングルビーム運用の場合、特定のSSB(例えば、SSB#0だけ)が全方向に送信されてもよく、ssb-PositionsInBurstにおいて当該特定のSSBに対応するビットが「1」にセットされ、他のビットが「0」にセットされてもよい。
(BWP)
一つのセルCに対して、一つ又は複数の帯域幅部分(Bandwidth Part:BWP)が設定されてもよい。BWPは、DL用のBWP(以下、「DL BWP」という)、及び/又は、UL用のBWP(以下、「UL BWP」という)を含んでもよい。また、BWPは、セル固有に設定されるBWP(以下、「初期BWP(initial BWP)」という)と、端末10固有に設定されるBWP(以下、「個別BWP(dedicated BWP)」という)と、を含んでもよい。初期BWPは、初期アクセスに用いられ、及び/又は、一以上の端末10に共通であってもよい。初期BWPは、DL用の初期BWP(以下、「初期DL BWP」という)と、UL用の初期BWP(以下、「初期UL BWP」という)とを含んでもよい。個別BWPは、「UE固有(UE-specific)BWP」とも呼ばれる。
初期DL BWP及び/又は初期UL BWP(以下、「初期DL/UL BWP」という)は、MIB内の特定のパラメータ(以下、「pdcch-ConfigSIB1」という)に基づいて決定されるCORESET#0と等しくてもよい。又は、初期DL/UL BWPは、端末10が基地局20から受信する初期DL/UL BWPに関する情報(以下、「初期DL/UL BWP情報」という)に基づいて、端末10に設定されてもよい。初期DL/UL BWP情報は、当該初期DL/UL BWPの周波数領域の位置及び/又は帯域幅を示す情報(以下、「locationAndBandwidth」という)、サブキャリア間隔を示す情報(以下、「subcarrierSpacing」という)、及び、サイクリックプリフィックスに関する情報(以下、「cyclicPrefix」という)の少なくとも一つを含んでもよい。初期DL/UL BWP情報は、セル固有のRRCパラメータであり、SIB1又は他のRRCメッセージに含まれてもよい
初期DL BWPは、BWPの識別子(以下、「bwp-id」という)=0のDL BWP(すなわち、DL BWP#0)であり、初期UL BWPは、bwp-id=0のUL BWP(すなわち、UL BWP#0)であってもよい。一方、DL用の個別BWP(以下、「個別DL BWP」という)はbwp-id≠0のDL BWP(すなわち、DL BWP#bwp-id)であり、UL用の個別BWP(以下、「個別UL BWP」という)はbwp-id≠0のUL BWP(すなわち、UL BWP#bwp-id)であってもよい。端末10に一以上の個別DL BWP及び/又は一以上の個別UL BWPが設定される場合、一つの個別DL BWP及び/又は一つの個別UL BWPがアクティブ化されてもよい。
一つ又は複数のDL BWPでは、SSBが送信される。例えば、初期DL BWP」では、セルデファイニング(Cell Defining:CD)-SSBが伝送され、個別DL BWPでは、CD-SSB、及び/又は、非セルデファイニング(Non Cell Defining:NCD)-SSBが伝送されてもよい。CD-SSBは、特定のセルに関連付けられたSSBであり、SIB1に関連してもよい。NCD-SSBは、特定のセルに関連付けられていないSSBであり、SIB1に関連しなくともよい。
図4は、本実施形態におけるDL BWPの一例を示す図である。なお、図4では、DL BWPを示すが、UL BWPが設定されてもよいことは勿論である。例えば、図4では、セルC(又はセルCの帯域幅)内の所定の周波数位置で複数のSSBX(ここでは、X=1~4)が伝送される。なお、Xは、異なる周波数領域のSSBを区別するために便宜上付された番号であり、SSバーストセット内の各SSBを識別するSSBインデックスを示すものではない。
例えば、図4では、端末10A及び10Bは、NRセルグローバル識別子(NR Cell Global Identifier:NCGI)=5であるセル#5に接続され、端末10Cは、NGCI=6であるセル#6に接続されるものとする。NGCIは、セルCの識別子である。また、SSB1は、CD-SSBであり、セル#5(及び/又は、セル#5で報知されるSIB1)に関連付けられる。同様に、SSB3は、CD-SSBであり、セル#6(及び/又は、セル#6で報知されるSIB1)に関連付けられる。一方、SSB2及びSSB4は、NCD-SSBであり、特定のセルのSIB1に関連づけられていない。
図4において、端末10A及び10Bは、セル#5に接続されるので、セル#5に関連づけられるSSB1を検出し、SSB1に基づいて初期DL BWP#0を設定してもよい。また、端末10Aは、端末10A固有のパラメータに基づいて、個別DL BWP#1及び#2を設定する。端末10Aは、個別DL BWP#1及び#2を時間的に切り替えて使用してもよい。一方、端末10Bは、端末10B固有のパラメータに基づいて、個別DL BWP#1を設定する。また、端末10Cは、セル#6に接続されるので、セル#6に関連づけられるSSB3を検出し、SSB3に基づいて初期DL BWP#0を設定してもよい。端末10Cは、端末10C固有のパラメータに基づいて、個別DL BWP#1及び#2を設定する。
端末10A~10Cの各々は、初期DL BWP又は個別DL BWP内の少なくとも一つのSSBに基づいて、メジャメント(measurement)を行ってもよい。メジャメントでは、例えば、SSBに基づいて受信電力(例えば、参照信号受信電力(Reference Signal Received Power:RSRP))が測定されてもよい。SSBに基づいて測定されるRSRPは、Synchronization Signal(SS)-RSRPと呼ばれてもよい。当該メジャメントは、無線リソース管理(radio resource management :RRM)、無線リンクモニタリング(radio link monitoring:RLM)及びモビリティ(mobility)の少なくとも一つのために行われてもよい。
(RedCap)
端末10は、3GPPのリリース15又は16でサポートされる既存端末よりも低い性能や価格帯を想定したRedCap端末であってもよい。RedCap端末は、例えば、産業用無線センサ(industrial wireless sensor)、監視カメラ(video serveilance)、ウエアラブルデバイス(wearable device)等に利用されることが想定されている。例えば、RedCap端末がサポートする最大帯域幅は、既存端末の最大帯域幅よりも狭くてもよい。
このような端末10には、複数の初期BWP(複数の初期DL BWP及び/又は複数の初期UL BWP)が設定されてもよい。例えば、端末10には、従来の初期DL/UL BWPとは独立(independently)に初期DL/UL BWPが設定されてもよい。以下、従来の初期DL/UL BWPを第1の初期DL/UL BWPと呼び、第1の初期DL/UL BWPとは独立に設定される初期DL/UL BWPを第2の初期DL/UL BWPと呼ぶ。
また、第1の初期DL/UL BWPの設定に用いられる上記初期DL/UL BWP情報は、第1の初期DL/UL BWP情報と呼び、第2の初期DL/UL BWPの設定に用いられる上記初期DL/UL BWP情報は、第2の初期DL/UL BWP情報と呼ぶものとする。第1及び第2の初期DL/UL BWP情報は、それぞれ、上記locationAndBandwidth、subcarrierSpacing及びcyclicPrefixの少なくとも一つを含んでもよい。
第1の初期DL/UL BWPは、CORESET#0、又は、第1の初期DL/UL BWP情報内のlocationAndBandwidthが示す周波数位置及び/又は帯域幅に基づいて設定されてもよい。第1の初期DL/UL BWPは、既存端末及び/又はRedCap端末に設定されてもよい。
一方、第2の初期DL/UL BWPは、予め仕様で定められた周波数位置及び/又は帯域幅のDL/UL BWPであってもよいし、又は、第2の初期DL/UL BWP情報内のlocationAndBandwidthが示す周波数位置及び/又は帯域幅に基づいて設定されてもよい。第2の初期DL/UL BWPはRedCap端末に設定されてもよい。第2の初期DL/UL BWPについて、上記subcarrierSpacing及び/又はcyclicPrefixは、設定されてもよいし、又は、設定されなくともよい。第2の初期DL/UL DWPは、セパレート(separate)初期DL/UL BWP、又は、追加(additional)初期DL/UL BWP等と呼ばれてもよい。RedCap端末は、第2の初期UL BWPを初期アクセスの間(例えば、メッセージ3以降)及び/又は初期アクセスの後(例えば、メッセージ4の後)に用いてもよい。RedCap端末は、第2の初期DL BWPを初期アクセスの後(例えば、メッセージ4の後)に用いてもよいし、初期アクセスの前(例えば、第2の初期DL BWPの設定情報の受信後)に用いてもよい。
第2の初期DL BWPにおいて、CORESET#0は、設定されなくともよい。また、第2の初期DL BWPにおいて、SIB1は送信されなくともよい。また、第2の初期DL BWPの少なくとも一部は、第1の初期UL BWPと重複しなくともよいし、又は、重複してもよい。また、第2の初期UL BWPの少なくとも一部は、第1の初期UL BWPと重複してもよいし、又は、重複しなくともよい。第2の初期DL BWP及び第2の初期UL BWPそれぞれの帯域幅は、RedCap端末の最大帯域幅よりも狭くてもよい。
図5は、本実施形態に係る第1及び第2の初期DL/UL BWPの一例を示す図である。図5に示すように、上り制御チャネル(例えば、物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel:PUCCH))用のリソース領域を共用するために、第1及び第2の初期UL BWPの一端が揃えられてもよい。時間分割複信(Time Division Duplex:TDD)では、第2の初期UL BWP及び第2の初期DL BWPが同一であってもよい。なお、図5は例示にすぎず、第1及び第2の初期DL/UL BWPの帯域幅及び配置は図示するものに限られない。
図6(A)及び(B)は、本実施形態に係る第1及び第2の初期DL BWPの一例を示す図である。図6(A)では、第1の初期DL BWPでSSB(例えば、CD-SSB)が送信されるが、第2の初期DL BWPでSSBは送信されない。この場合、第2の初期DL BWPでデータの送受信を行う端末10は、SSBに基づくメジャメントのためにRFリチューニングを行い、メジャメント後データの送受信のために再度RFリチューニングが必要となることが想定される。また、図6(A)において、CORESET#0は第1の初期DL BWPに設定され、第2の初期DL BWPに設定されなくともよい。図6(A)に示すように、SSBが送信されない及び/又はCORESET#0が設定されないBWPのサポートに関する情報(以下、「サポート情報」という)は、端末10の能力に関する情報(以下、「UE capability」いう)として規定されてもよい。UE capabilityは、端末10から基地局20に送信されてもよい。
図6(B)では、第1の初期DL BWPでSSB(例えば、CD-SSB)が送信さ、第2の初期DL BWPでもSSB(例えば、NC-SSB)が送信される。図6(B)では、図6(A)のように、メジャメントのためのRFリチューニングを行う必要がない。このため、第2の初期DL BWPにおけるSSB送信は、端末10の処理負荷の軽減に寄与し得る。
しかしながら、第1の初期DL BWPが設定されるセルC内で第2の初期DL BWPが設定され、第2の初期DL BWPでSSBが送信され得る場合、端末10が、第1の初期DL BWP又は第2の初期DL BWPのどちらのSSBに基づいて動作すべきかを適切に認識できない恐れがある。この結果、SSBに基づく動作を適切に制御できなくなる恐れがある。
そこで、端末10は、第1の初期DL BWPが設定されるセルC内で第2の初期DL BWPが設定されるか否かに基づいてSSBに基づく動作を制御する。例えば、端末10は、当該セルC内に第2の初期DL BWPが設定されるか否かに基づいて、第1の初期DL BWPで送信されるSSB(以下、「第1のSSB」という)又は第2の初期DL BWPで送信されるSSB(以下、「第2のSSB」という)のどちらに基づいて動作するかを決定してもよい。これにより、第1の初期DL BWPが設定されるセルC内で第2の初期DL BWPが設定され、第2の初期DL BWPでSSBが送信され得る場合でも、SSBに基づく動作を適切に制御できる。
以下では、SSBに基づく動作の例として、(1)ページング用のPDCCHモニタリング機会の決定動作、(2)RAプリアンブル及び/又はRAプリアンブルの送信に用いられるリソース(以下、「ランダムアクセス機会(Random access Occasion:RO)という」の選択動作、(3)MIB受信時の動作を説明する。なお、本実施形態は、以下の(1)~(3)だけでなく、SSBに基づく他の動作にも適宜適用可能である。
(設定)
本実施形態におけるSSBに基づく動作(1)~(3)のための端末10の設定(configuration)について説明する。端末10は、基地局20からパラメータ又は情報を受信する。本実施形態において「設定される(configured)」とは、当該パラメータ及び/又は情報を受信することであってもよいし、受信したパラメータ及び/又は情報に基づいて端末10の動作を制御することであってもよい。以下では、当該パラメータ及び/又は情報として、RRCパラメータを例示するが、これに限られない。当該パラメータ及び/又は情報は、上位レイヤ(例えば、媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)レイヤ、非アクセスストレイタム(Non Access Stratum:NAS)レイヤ等の物理レイヤよりも上位レイヤ)のパラメータであってもよいし、物理レイヤのパラメータであってもよい。
<初期DL BWPに関する設定>
本実施形態において、第1の初期DL BWPは、基地局20からの上記第1の初期DL BWP情報に基づいて、端末10に設定されてもよい。ここで、第1の初期DL BWP情報は、上記locationAndBandwidth、subcarrierSpacing及びcyclicPrefixの少なくとも一つを含んでもよい。また、第1の初期DL BWP情報は、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「DownlinkConfigCommonSIB」内の「initialDownlinkBWP」としての「BWP-DownlinkCommon」内の「genericParameters」としての「BWP」)であってもよい。又は、第1の初期DL BWP情報は、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「DownlinkConfigCommon」内の「initialDownlinkBWP」としての「BWP-DownlinkCommon」内の「genericParameters」としての「BWP」)であってもよい。第1の初期DL BWP情報は、セル固有であってもよい。
また、第2の初期DL BWPは、基地局20からの上記第2の初期DL BWP情報に基づいて、端末10に設定されてもよい。ここで、第2の初期DL BWP情報は、上記locationAndBandwidth、subcarrierSpacing及びcyclicPrefixの少なくとも一つを含んでもよい。第2の初期DL BWP情報は、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「DownlinkConfigCommonSIB」内の「initialDownlinkBWP-RedCap」としての「BWP-DownlinkCommon」内の「genericParametersRedCap」としての「BWP」)であってもよい。又は、第2の初期DL BWP情報は、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「DownlinkConfigCommon」内の「initialDownlinkBWP-RedCap」としての「BWP-DownlinkCommon」内の「genericParametersRedCap」としての「BWP」)であってもよい。第2の初期DL BWP情報は、セル固有であってもよい。
<初期UL BWPに関する設定>
第1の初期UL BWPは、基地局20からの上記第1の初期UL BWP情報に基づいて、端末10に設定されてもよい。ここで、第1の初期DL BWP情報は、上記locationAndBandwidth、subcarrierSpacing及びcyclicPrefixの少なくとも一つを含んでもよい。また、第1の初期UL BWP情報は、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「UplinkConfigCommonSIB」内の「initialUplinkBWP」としての「BWP-UplinkCommon」内の「genericParameters」としての「BWP」)であってもよい。又は、第1の初期UL BWP情報は、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「UplinkConfigCommon」内の「initialUplinkBWP」としての「BWP-UplinkCommon」内の「genericParameters」としての「BWP」)であってもよい。第2の初期UL BWP情報は、セル固有であってもよい。
また、第2の初期UL BWPは、基地局20からの上記第2の初期UL BWP情報に基づいて、端末10に設定されてもよい。ここで、第2の初期UL BWP情報は、上記locationAndBandwidth、subcarrierSpacing及びcyclicPrefixの少なくとも一つを含んでもよい。第2の初期UL BWP情報は、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「UplinkConfigCommonSIB」内の「initialUplinkBWP-RedCap」としての「BWP-UplinkCommon」内の「genericParametersRedCap」としての「BWP」)であってもよい。又は、第2の初期UL BWP情報は、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「UplinkConfigCommon」内の「initialUplinkBWP-RedCap」としての「BWP-UplinkCommon」内の「genericParametersRedCap」としての「BWP」)であってもよい。第2の初期UL BWP情報は、セル固有であってもよい。
<SSBに関する設定>
第1のSSBは、第1のSSBの送信に関する情報(以下、「第1のSSB送信情報」という)に基づいて、端末10に設定されてもよい。第1のSSB送信情報は、SSバーストセット内での第1のSSB送信に関する情報(以下、「ssb-PositionsInBurst」という)、第1のSSBのSSB周期に関する情報(以下、「ssb-periodicityServingCell」という)、第1のSSBの送信電力に関する情報(以下、「ss-PBCH-BlockPower」という)、第1のSSBの送信周波数に関する情報(以下、「ssb-Frequency」という)、及び、第1のSSBのメジャメントタイミングに関する情報(以下、「SSB-MTC」という)の少なくとも一つを含んでもよい。第1のSSB送信情報は、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内のパラメータ)であってもよいし、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内のパラメータ)であってもよい。第1のSSB送信情報は、セル固有であってもよい。
第2のSSBは、第2のSSBの送信に関する情報(以下、「第2のSSB送信情報」という)に基づいて、端末10に設定されてもよい。第2のSSB送信情報は、SSバーストセット内での第2のSSB送信に関する情報(以下、「additionalSSB-PositionsInBurst」という)、第2のSSBのSSB周期に関する情報(以下、「additionalSSB-periodicityServingCell」という)、第2のSSBの送信電力に関する情報(以下、「additional-SS-PBCH-BlockPower」という)、第2のSSBの送信周波数に関する情報(以下、「additionalSSB-Frequency」という)、及び、第2のSSBのメジャメントタイミングに関する情報(以下、「additionalSSB-SMTC」という)の少なくとも一つを含んでもよい。第2のSSB送信情報は、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内のパラメータ)であってもよいし、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内のパラメータ)であってもよい。第2のSSB送信情報は、セル固有であってもよい。また、additionalSSB-PositionsInBurst、及び/又は、additionalSSB-periodicityServingCell、及び/又は、additional-SS-PBCH-BlockPower、及び/又は、additionalSSB-SMTCが設定されなかった場合、第1のSSB送信情報(ssb-PositionsInBurst、及び/又は、ssb-periodicityServingCell、及び/又は、ss-PBCH-BlockPower、及び/又は、ssb-SMTC)を第2のSSB送信情報に適用してもよい。
なお、第1のSSBの送信リソースと第2のSSBの送信リソースがオーバーラップした場合には、端末10は、第1のSSBを用いてもよい(すなわち、第1のSSBを優先してもよい)。送信リソースは、例えば、時間領域及び/又は周波数領域のリソースであってもよい。
<PDCCHに関する設定>
第1の初期DL BWPにおけるPDCCHの設定に関する情報(以下、「pdcch-ConfigCommon」という)が端末10に設定されてもよい。pdcch-ConfigCommonは、ページングサーチスペースに関する情報(以下、「pagingSearchSpace」という)、RAサーチスペースに関する情報(以下、「ra-SearchSpace」という)、CORESETに関する情報(以下、「commonControlResourceSet」という)、及び、ページング機会(paging occasion:PO)内の最初のPDCCHモニタリング機会に関する情報(以下、「firstPDCCH-MonitoringOccasionOfPO」という)の少なくとも一つを含んでもよい。pdcch-ConfigCommonは、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「DownlinkConfigCommonSIB」内の「initialDownlinkBWP」としての「BWP-DownlinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。又は、pdcch-ConfigCommonは、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「DownlinkConfigCommon」内の「initialDownlinkBWP」としての「BWP-DownlinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。pdcch-ConfigCommonは、セル固有であってもよい。pdcch-ConfigCommonは、第1の下り制御チャネル設定情報等と呼ばれてもよい。
第2の初期DL BWPにおけるPDCCHの設定に関する情報(以下、「pdcch-ConfigCommonRedCap」という)が端末10に設定されてもよい。pdcch-ConfigCommonRedCapは、pagingSearchSpace、ra-SearchSpace、commonControlResourceSet、及びfirstPDCCH-MonitoringOccasionOfPOの少なくとも一つを含んでもよい。pdcch-ConfigCommonRedCapは、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「DownlinkConfigCommonSIB」内の「initialDownlinkBWP」としての「BWP-DownlinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。又は、pdcch-ConfigCommonRedCapは、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「DownlinkConfigCommon」内の「initialDownlinkBWP」としての「BWP-DownlinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。pdcch-ConfigCommonRedCapは、セル固有であってもよい。pdcch-ConfigCommonRedCapは、第2の下り制御チャネル設定情報等と呼ばれてもよい。
<ランダムアクセスに関する設定>
第1の初期DL BWPにおけるランダムアクセスの設定に関する情報(以下、「rach-ConfigCommon」という)が端末10に設定されてもよい。rach-ConfigCommonは、ROあたりの第1のSSBの数、及び/又は、第1のSSB送信あたりのRAプリアンブルの数を示す情報(以下、「ssb-perRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB」という)、及び、第1のSSBの受信電力(例えば、RSRP)の閾値に関する情報(以下、「rsrp-ThresholdSSB」という)の少なくとも一つを含んでもよい。rach-ConfigCommonは、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「UplinkConfigCommonSIB」内の「initialUplinkBWP」としての「BWP-UplinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。又は、rach-ConfigCommonは、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「UplinkConfigCommon」内の「initialUplinkBWP」としての「BWP-UplinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。rach-ConfigCommonは、セル固有であってもよい。rach-ConfigCommonは、第1のランダムアクセスパラメータ等と呼ばれてもよい。
第2の初期DL BWPにおけるランダムアクセスの設定に関する情報(以下、「rach-ConfigCommonRedCap」という)が端末10に設定されてもよい。rach-ConfigCommonRedCapは、ROあたりの第2のSSBの数、及び/又は、第2のSSB送信あたりのRAプリアンブルの数を示す情報(以下、「ssb-perRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB」という)、及び、第2のSSBの受信電力(例えば、RSRP)の閾値に関する情報(以下、「rsrp-ThresholdSSB」という)の少なくとも一つを含んでもよい。rach-ConfigCommonRedCapは、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「UplinkConfigCommonSIB」内の「initialUplinkBWP」としての「BWP-UplinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。又は、rach-ConfigCommonRedCapは、他のRRCメッセージ内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommon」内の「UplinkConfigCommon」内の「initialUplinkBWP」としての「BWP-UplinkCommon」内のパラメータ)であってもよい。rach-ConfigCommonRedCapは、セル固有であってもよい。rach-ConfigCommonRedCapは、第2のランダムアクセスパラメータ等と呼ばれてもよい。
<ページングに関する設定>
第1の初期DL BWPにおけるページングの設定に関する情報(以下、「PCCH-Config」という)が端末10に設定されてもよい。PCCH-Configは、ページングサイクルに関する情報(以下、「PagingCycle」という)、firstPDCCH-MonitoringOccasionOfPO、ページングサイクル内のページングフレーム(paging frmae:PF)の数及び/又は時間オフセットを示す情報(以下、「nAndPagingFrameOffset」という)、PFあたりのPOの数に関する情報(以下、「ns」という)、及び、PO内のSSBあたりのPDCCHモニタリング機会の数に関する情報(以下、「nrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPO」という)の少なくとも一つを含んでもよい。PCCH-Configは、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「DownlinkConfigCommonSIB」内のパラメータ)であってもよい。PCCH-Configは、セル固有であってもよい。PCCH-Configは、第1のページング設定情報等と呼ばれてもよい。
第2の初期DL BWPにおけるページングの設定に関する情報(以下、「PCCH-ConfigRedCap」という)が端末10に設定されてもよい。PCCH-ConfigRedCapは、defaultPagingCycle、firstPDCCH-MonitoringOccasionOfPO、nAndPagingFrameOffset、ns及びnrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPOの少なくとも一つを含んでもよい。PCCH-ConfigRedCapは、SIB1内のRRCパラメータ(例えば、「ServingCellConfigCommonSIB」内の「DownlinkConfigCommonSIB」内のパラメータ)であってもよい。PCCH-Configは、セル固有であってもよい。PCCH-ConfigRedCapは、第2のページング設定情報等と呼ばれてもよい。
(SSBに基づく動作)
(1)ページング用のPDCCHモニタリング機会の決定動作
端末10は、PDCCHモニタリング機会においてPDCCHをモニタリングして、ページングメッセージを伝送するPDSCHのスケジューリングに用いられるDCIを受信する。当該DCIは、特定のRNTI(例えば、Paging(P)-RNTI)によりCRCスクランブルされてもよい。端末10は、第1の初期DL BWPが設定されるセルC内に第2の初期DL BWPが設定されるか否かに基づいて、PDCCHモニタリング機会を決定してもよい。
端末10は、DRX周期、DRX周期内のPFの数、時間オフセット及び端末10の識別子の少なくとも一つに基づいて、ページングフレームを決定する。ここで、PFは、例えば、POを含む無線フレーム(Radio Frame:RF)である。例えば、端末10は、以下の式(1)に基づいて、PFの識別番号(以下、「システムフレーム番号(System Frame Number:SFN)」という)を決定してもよい。
(式1)
(SFN+PF_offset) mod T
= (T div N)*(UE_ID mod N)
ここで、TはDRX周期であり、NはT内のPFの数であり、PF_offsetは所定のオフセットであり、UE_IDは端末10の識別子(例えば、5G-S-TMSI)に基づいて決定される値である。Tは、上記PagingCycleに基づいて決定されてもよい。PagingCycleは、例えば、32、64、128又は256RFを示してもよい。また、N及び/又はPF_offsetは、上記nAndPagingFrameOffsetに基づいて決定されてもよい。nAndPagingFrameOffsetは、T内のxRF毎にPFが配置されること(例えば、x=1、2、4、8又は16)及び/又は時間オフセットを示してもよい。
端末10は、ページングサーチスペースとして用いられるサーチスペースのID、上記firstPDCCH-MonitoringOccasionOfPO、及び、上記nrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPOの少なくとも一つに基づいて、PF内のPOを決定してもよい。POは、例えば、ページング用の一以上のPDCCHモニタリング機会のセットであり、firstPDCCH-MonitoringOccasionOfPOが示す時間位置からS*X個の連続するPDCCHモニタリング機会(例えば、ULシンボルを除くS*X個の連続するシンボル)で構成されてもよい。PO内の各PDCCHモニタリング機会は所定数のシンボルで構成されてもよい。firstPDCCH-MonitoringOccasionOfPOは、例えば、PF内の最初のPDCCHモニタリング機会の時間位置(例えば、シンボルの位置)を示してもよい。
ここで、上記Sは、SSバーストセット内で実際に送信されるSSBの数であり、上記ssb-PositionsInBurst又はadditionalSSB-PositionsInBurstで示されてもよい。Xは、PO内のSSBあたりのPDCCHモニタリング機会の数であり、nrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPOに基づいて決定されてもよい。nrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPOは、例えば、PO内のSSBあたりのPDCCHモニタリング機会の数が2~4のいずれかであることを示し、nrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPOが設定されない場合当該PDCCHモニタリング機会の数が1であることを示してもよい。
図7及び8は、本実施形態に係るSSB、PF及びPOの一例を示す図である。図7及び8では、それぞれ、第1及び第2の初期DL BWPにおける第1及び第2のSSB、PF及びPOの一例が示されるが、第1及び第2の初期DL BWPにおける第1及び第2のSSB、PF及びPOの設定は図示するものに限られず、各種パラメータの設定により適宜変更される。
例えば、第1の初期DL BWPでは、図7に示すように、T=32RFであり、nAndPagingFrameOffsetがT内の1RF毎にPFが配置されること(oneT)を示してもよい。端末10は、UE_IDに基づいて、T内の32PFのうちで当該端末10用のPF(ここでは、RF#0)を決定してもよい。また、第1の初期 DL BWP用のfirstPDCCH-MonitoringOccasionOfPOが、PF内のシンボル#0~#139内の最初から5番目のシンボル(すなわち、スロット#0のシンボル#4)を示す。また、ssb-PositionsInBurst=11111111であり、SSバーストセット内のSSB#0~#7(第1のSSB)が実際に送信されるので、S=8である。また、第1のSSBあたりのPDCCH機会の数が1であるので、X=1である。したがって、端末10は、RF#0のスロット#0のシンボル#4から連続する8シンボルをPOとして決定する。当該POはS*X個(ここでは、8個)のPDCCHモニタリング機会で構成され、SSB#0~#7はそれぞれPO内の1番目~8番目のPDCCHモニタリング機会(すなわち、スロット#0のシンボル#4~#11のPDCCHモニタリング機会)に対応してもよい。マルチビーム運用の場合、端末10は、PO内の各PDCCHモニタリング機会において対応するSSBとPDCCHのDM-RSが疑似コロケート(quasi-collocate)されると想定してもよい。
一方、第2の初期DL BWPでは、図8に示すように、T=32RFであり、nAndPagingFrameOffsetがT内の8RF毎にPFが配置されること(oneEightT)及び時間オフセット「2」を示してもよい。端末10は、UE_IDに基づいて、T内の4PFのうちで当該端末10用のPF(ここでは、RF#2)を決定してもよい。図8では、nAndPagingFrameOffsetがoneEightTを示すので、ページングモニタリング機会の最初のシンボルの候補位置は1120シンボル(すなわち、RF#0~#7のインデックス#0~#1119の1120シンボル(=8*10*14))である。図8では、第2の初期 DL BWP用のfirstPDCCH-MonitoringOccasionOfPOが、RF#0~#7内のシンボル#0~#1119内のシンボル#284(すなわち、PF#2のスロット#0のシンボル#4)を示す。なお、図8では、各RF内のスロット毎にシンボルインデックスが付されているが、RF#0~#7内の全シンボルに通しでシンボルインデックス#0~#1119が付されてもよい。また、additionalSSB-PositionsInBurst=11110000であり、SSバーストセット内のSSB#0~#3(第2のSSB)が実際に送信され、SSB#4~#7は実際に送信されないので、S=4である。また、SSBあたりのPDCCH機会の数が1であるので、X=1である。したがって、端末10は、RF#2のスロット#0のシンボル#4から連続する4シンボルをPOとして決定する。当該POはS*X個(ここでは、4個)のPDCCHモニタリング機会で構成され、SSB#0~#4はそれぞれPO内の1番目~4番目のPDCCHモニタリング機会(すなわち、スロット#0のシンボル#4~#7のPDCCHモニタリング機会)に対応してもよい。端末10は、PO内の各PDCCHモニタリング機会において対応するSSBとPDCCHのDM-RSが疑似コロケートされると想定してもよい。
図7及び8に示すように、端末10には、第1の初期DL BWP用のパラメータ(例えば、第1のSSB送信情報及びpdcch-ConfigCommon)と、第2の初期DL BWP用のパラメータ(例えば、第2のSSB送信情報及びpdcch-ConfigCommonRedCap)とが、独立に設定され得る。そこで、端末10は、第2の初期DL BWPが設定されるか否か、及び/又は、所定の条件が満たされるか否かに基づいて、第1の初期DL BWP用又は第2の初期DL BWP用のどちらのパラメータに基づいてページング用のPDCCHモニタリング機会を設定するかを決定する。
図9は、本実施形態に係るページング用のPDCCHモニタリング機会の決定動作の一例を示すフローチャートである。なお、図9において、端末10には、第1の初期DL BWPが設定されているものとする。ステップS101において、端末10は、第2の初期DL BWPが設定されるか否かを判定する。
ステップS102において、端末10に第2の初期DL BWPが設定される場合、端末10は、第2の初期DL BWPにおける第2のSSBの送信、第2の初期DL BWPにおけるページングサーチスペースの設定、及び、端末10の能力の少なくとも一つに関する条件を満たすか否かを判定する。具体的には、端末10は、以下の少なくとも一つの条件が満たされるか否かを判定してもよい。
(a)第2の初期DL BWPにおける第2のSSBの送信が設定される。
(b)第2の初期DL BWPにおいてページングサーチスペースが設定される。
(c)端末10が特定の能力を有すること。
例えば、上記条件(a)は、第2のSSB送信情報(例えば、additionalSSB-Frequency、additionalSSB-PositionsInBurst及びadditionalSSB-PeriodicityServingCellの少なくとも一つ)が設定されることであってもよい。また、上記条件(b)は、pdcch-ConfigCommonRedCap内にpagingsearchspace(例えば、ページングサーチスペースのサーチスペースID)が設定されること、又は、pdcch-ConfigCommonRedCap内にpagingsearchspace及びcommonControlResourceSetが設定されることであってもよい。また、上記条件(c)における特定の能力は、端末10がBWPにおけるCORESET#0及び/又はSSBに関する能力である。例えば、条件(c)は、端末10に設定される各BWPがCORESET#0及びSSBの帯域幅を含むこと(特徴(feature)グループ6-1)、及び/又は、当該CORESET#0及びSSBの帯域幅を含まないBWPを許容すること(特徴グループ6-1a)であってもよい。
第2の初期DL BWPが設定され、かつ、ステップS102の条件が満たされる場合(ステップS102;YES)、ステップS103において、端末10は、第2のSSBに関するadditionalSSB-PositionsInBurst及び/又は第2の初期DL BWPにおけるPDCCHの設定に関するpdcch-ConfigCommonRedCapに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定する。
具体的には、ステップS103において、端末10は、pdcch-ConfigCommonRedCap内のpagingsearchspaceによって示されるサーチスペースIDが0以外である場合、additionalSSB-PositionsInBurst及び/又はpdcch-ConfigCommonRedCapに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。例えば、図8に示すように、端末10は、additionalSSB-PositionsInBurst及びpdcch-ConfigCommonRedCap内のfirstPDCCH-MonitoringOccasionOfPOに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会をRF#2内のスロット#0内のシンボル#4~#7に決定してもよい。一方、端末10は、サーチスペースIDが0である場合、SIB1用のPDCCHモニタリング機会をページング用のPDCCHモニタリング機会として決定してもよい。
なお、ステップS103において、端末10は、pdcch-ConfigCommonRedCapに代えて又はpdcch-ConfigCommonRedCapに加えて、pcch-ConfigRedCapに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。例えば、端末10は、pdcch-ConfigCommonRedCap又はpcch-ConfigRedCap内のfirstPDCCH-MonitoringOccasionOfPO、pcch-ConfigRedCap内のnrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPO、pcch-ConfigRedCap内のdefaultPagingCycle及びpcch-ConfigRedCap内のnAndPagingFrameOffsetの少なくとも一つに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。
第2の初期DL BWPが設定されない場合(ステップS101;NO)、又は、第2の初期DL BWPが設定され、かつ、ステップS102の条件が満たされない場合(ステップS102;NO)、ステップS104において、端末10は、第1のSSBに関するssb-PositionsInBurst及び/又は第1の初期DL BWPにおけるPDCCHの設定に関するpdcch-ConfigCommonに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定する。
具体的には、ステップS104において、端末10は、pdcch-ConfigCommon内のpagingsearchspaceによって示されるサーチスペースIDが0以外である場合、ssb-PositionsInBurst及び/又はpdcch-ConfigCommonに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。例えば、図7に示すように、端末10は、ssb-PositionsInBurst及びpdcch-ConfigCommon内のfirstPDCCH-MonitoringOccasionOfPOに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会をRF#0内のスロット#0内のシンボル#4~#11に決定してもよい。一方、サーチスペースIDが0である場合、端末10は、SIB1用のPDCCHモニタリング機会をページング用のPDCCHモニタリング機会として決定してもよい。
なお、ステップS104おいて、端末10は、pdcch-ConfigCommonに代えて又はpdcch-ConfigCommonに加えて、pcch-Configに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。例えば、端末10は、pdcch-ConfigCommonRedCap又はpcch-Config内のfirstPDCCH-MonitoringOccasionOfPO、pcch-Config内のnrofPDCCH-MonitoringOccasionPerSSB-InPO、pcch-Config内のdefaultPagingCycle及びpcch-Config内のnAndPagingFrameOffsetの少なくとも一つに基づいて、ページング用のPDCCHモニタリング機会を決定してもよい。
以上の動作によれば、第2の初期DL BWPにおいて第2のSSBが送信され得る場合でも、ページング用のPDCCHモニタリング機会を適切に決定できる。したがって、端末10は、PDCCHモニタリング機会で検出されるDCIに基づいて、ページングメッセージを受信できる。
(2)RAプリアンブル及び/ROの決定動作
ランダムアクセス手順において、端末10は、RAプリアンブルを送信する。端末10は、第1の初期DL BWPが設定されるセルC内に第2の初期DL BWPが設定されるか否かに基づいて、RAプリアンブル及び/又はRAプリアンブルの送信に用いられるROを決定してもよい。
RAプリアンブルは、所定の系列であり、PRACHプリアンブル又はプリアンブル、プリアンブル系列、メッセージ1、PRACH等とも呼ばれる。ROは、例えば、RAプリアンブルの送信用の時間領域及び/又は周波数領域のリソースであり、一以上のシンボル及びM(M≧1)個のリソースブロックで構成されてもよい。ROは、PRACH機会、ランダムアクセス機会、送信機会、機会等とも呼ばれる。RAプリアンブルは、ランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:PRACH)を用いて送信されてもよい。RACHは、RAプリアンブルの伝送に用いられるULチャネルであり、物理ランダムアクセスチャネル(Physical Random Access Channel:PRACH)等とも呼ばれる。
ランダムアクセス手順には、衝突ベースランダムアクセス(Contention based random access:CBRA)及び衝突フリーランダムアクセス(Contention free random access:CFRA)が含まれる。CBRA及びCFRAには、それぞれ、2つのタイプがサポートされる。第1のタイプは、タイプ1、タイプ1ランダムアクセス手順(Type-1 random access procedure)、4ステップRACH、又は、4ステップランダムアクセス等と呼ばれる。第2のタイプは、タイプ2、タイプ2ランダムアクセス手順(Type-2 random access procedure)、2ステップRACH、又は、2ステップランダムアクセス等と呼ばれる。
タイプ1のCBRAでは、端末10は、RAプリアンブルをランダムに選択し、選択したRAプリアンブルを基地局20送信する。端末10は、RAプリアンブルに応じて、PDSCHを介してランダムアクセス応答(Random Access Response:RAR)(メッセージ2とも呼ばれる)を受信し、RARに応じて、PUSCHを介してメッセージ3を送信する。端末10は、メッセージ3に応じてメッセージ4(衝突解決メッセージ)を、PDSCHを介して受信する。
タイプ1のCFRAでは、端末10は、基地局20によって割り当てられたRAプリアンブルを基地局20に送信する。端末10は、RAプリアンブルに応じて、PDSCHを介して、基地局20からRARを受信する。当該RAプリアンブルはDCIによって示されるので、CFRAはPDCCHオーダのRAとも呼ばれる。
タイプ2のCBRAでは、端末10は、タイプ1のCBRAにおけるRAプリアンブル及びメッセージ3をメッセージAとして送信し、メッセージB(すなわち、RAR)を受信する。タイプ2のCBRAでも、メッセージA内のRAプリアンブルは、ランダムに選択される。タイプ2のCFRAでは、基地局20からのDCIによって示されるRAプリアンブル及びメッセージ3をメッセージAとして送信し、メッセージBを受信する。
以上のタイプ1及び2のCBRA及びCFRAにおいて、端末10は、SSBのRSRPに基づいてRO及び/又はRAプリアンブルを選択し、選択されたROを用いて、RAプリアンブルを送信してもよい。基地局20は、端末10から受信したRAプリアンブル、及び/又は、RAプリアンブルの送信に用いられたROから、当該端末10がどのSSBを受信したか、すなわち、どのビームフォーミング方向にいるのかを認識できる。すなわち、基地局20は、端末10からのRAプリアンブル及び/又はRAプリアンブルの受信に用いたROに関連付けられるSSBに基づいて、端末10に対する疑似コロケーション(QCL)関係を推定してもよい。制御部203は、当該SSBと同一の空間パラメータ(ビーム)を用いて、DL信号の送信及び/又はUL信号の受信を制御してもよい。
また、端末10は、RAサーチスペースにおいてPDCCHをモニタリングして、特定のRNTI(例えば、RA-RNTI)でCRCスクランブルされたDCIを検出し、当該DCIによりスケジューリングされるPDSCHを介して、タイプ1及び2のCBRA及びCFRAにおけるRAR、メッセージ4及びメッセージBの少なくとも一つを受信してもよい。
図10は、本実施形態に係るSSBとRO及びRAプリアンブルとの関係の一例を示す図である。例えば、図10では、第1の初期DL BWPで実際に送信されるSSB#0~#7(第1のSSB)と第1の初期UL BWP内のRO及びRAプリアンブルの関係が示される。なお、図10は例示にすぎず、SSB、RO及びRAプリアンブルの関係は図示するものに限られない。
図10に示すように、RAプリアンブルの送信に用いられる一つ又は複数のスロット(以下、「RACHスロット」という)が所定周期(以下、「RACHリソース周期(RACH resource periodicity)」という)で設けられる。例えば、図10では、RACHリソース周期が10スロットであり、RF内の2、5、8番目のスロットがRACHスロットであるが、これに限られない。
例えば、図10に示すように、各RACHスロットには、一以上のROが設けられてもよい。一つのROは、M(M≧1)個のリソースブロックで構成される。また、周波数領域には、K(図10では、K=2)個のROを配置できる。また、時間領域には、1RACHスロットあたり1以上のROを配置できる。例えば、図10では、1RACHスロットあたり、周波数領域に2個、時間領域に1個の合計2ROが配置される。このように、各RACHスロットには、時間領域及び/又は周波数領域において、一以上のROが含まれてもよい。
SSBは、一以上のROに関連付けられる。また、一つのSSBは、一以上のRAプリアンブルに関連付けられる。SSBと、RO及び/又はRAプリアンブルの関連付けは、上記ssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSBによって示されてもよい。具体的には、上記ssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSBは、一つのROに関連付けられるSSB数及び/又は一つのSSBに関連付けられるRAプリアンブル数を示してもよい。
例えば、図10では、ssb-PositionsInBurst=11111111であり、SSバーストセット内のSSB#0~#7が第1の初期DL BWPにおいて実際に送信されるものとする。ssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSBは、一つのROに一つのSSBが対応すること(”one”)を示し、かつ、一つのSSBに8RAプリアンブルが対応すること(”n8”)を示す。なお、一つのROに関連付けられるSSB数Xは、1に限られず、1より大きい数(例えば、2、4、8又は16)であってもよいし、1より小さい数(例えば、1/8、1/4又は1/2)であってもよい。X≧1の場合、一つのROにはX個のSSBが関連付けられる。X<1の場合、一つのSSBがXの逆数個のROに関連付けられる。また、一つのSSBに関連付けられるRAプリアンブル数Yは、例えば、4、8、12等であるがこれに限られず、1以上であればよい。また、図10に示す各SSBに関連付けられるRO及びRAプリアンブルのインデックス等は一例にすぎず、図示するものに限られない。
図10において、端末10は、第1の初期DL BWPにおいてSSバーストセット内のSSB#0~#7を用いてRSRPを測定する。端末10には、SSB#0~#7のRSRPの測定結果と、rsrp-ThresholdSSBが示す閾値とに基づいて、SSB#0~#7の少なくとも一つを選択する。具体的には、端末10は、RSRPが当該閾値を越えるSSB#0~#7の少なくとも一つを選択してもよい。
例えば、図10において、端末10は、RSRPと当該閾値に基づいて2つのSSB#0及び#1を選択する場合、SSB#0及び#1に関連付けられるRAプリアンブル#0~#15の中からランダムに一つのRAプリアンブルを選択する。また、端末10は、SSB#0及び#1それぞれに関連付けられるRO#0及び#1の中から一つのROを選択する。端末10は、選択したROを用いて、選択されたRAプリアンブルを送信する。なお、CFRAの場合、端末10は、選択したROを用いて、DCIが示すRAプリアンブルを送信してもよい。
また、図10では、タイプ1のCBRA又はCFRAを想定したが、タイプ2のCBRA又はCFRAに適用可能である。メッセージA用のRO及び/又はRAプリアンブルの関連付けに関する情報(以下、「msgA-SSB-PerRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB」という)が端末10に設定されてもよい。また、タイプ2のCBRA又はCFRA用にSSBのRSRPの閾値に関する情報(以下、「msgA-RSRP-ThresholdSSB」という)が端末10に設定されてもよい。端末10は、図10で説明したssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びRSRP-ThresholdSSBと同様に、msgA-SSB-PerRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びmsgA-RSRP-ThresholdSSBに基づいて、メッセージAとしてのRAプリアンブル及び/又はRAプリアンブル送信用のROを選択してもよい。
図11は、本実施形態に係るSSBとRO及びRAプリアンブルとの関係の他の例を示す図である。例えば、図11では、第2の初期DL BWPで実際に送信されるSSB#0~#3(第2のSSB)と第2の初期UL BWP内のRO及びRAプリアンブルの関係が示される。なお、図11は例示にすぎず、SSB、RO及びRAプリアンブルの関係は図示するものに限られない。また、図11では、図10との相違点を中心に説明する。
例えば、図11では、additionalSSB-PositionsInBurst=11110000であり、SSバーストセット内のSSB#0~#3が第2の初期DL BWPにおいて実際に送信されるものとする。ssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSBは、一つのROに1/2個のSSBが対応する(すなわち、一つのSSBが2つのROに対応する)こと(”oneHalf”)を示し、かつ、一つのSSBに16RAプリアンブルが対応すること(”n16”)を示す。
図11において、端末10は、第2の初期DL BWPにおいてSSバーストセット内のSSB#0~#3を用いてRSRPを測定する。端末10には、SSB#0~#3のRSRPの測定結果と、rsrp-ThresholdSSBが示す閾値とに基づいて、SSB#0~#7の少なくとも一つを選択する。具体的には、端末10は、RSRPが当該閾値を越えるSSB#0~#3の少なくとも一つを選択してもよい。
例えば、図11において、端末10は、RSRPと当該閾値に基づいてSSB#1を選択する場合、SSB#1に関連付けられるRAプリアンブル#15~#31の中からランダムに一つのRAプリアンブルを選択する。また、端末10は、SSB#1に関連付けられるRO#2及び#3の中から一つのROを選択する。端末10は、選択したROを用いて、選択されたRAプリアンブルを送信する。なお、CFRAの場合、端末10は、選択したROを用いて、DCIが示すRAプリアンブルを送信してもよい。
また、図11では、タイプ1のCBRA又はCFRAを想定したが、タイプ2のCBRA又はCFRAに適用可能である。メッセージA用のRO及び/又はRAプリアンブルの関連付けに関する情報(以下、「msgA-SSB-PerRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB」という)が端末10に設定されてもよい。また、タイプ2のCBRA又はCFRA用にSSBのRSRPの閾値に関する情報(以下、「msgA-RSRP-ThresholdSSB」という)が端末10に設定されてもよい。端末10は、図11で説明したssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びRSRP-ThresholdSSBと同様に、msgA-SSB-PerRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びmsgA-RSRP-ThresholdSSBに基づいて、メッセージAとしてのRAプリアンブル及び/又はRAプリアンブル送信用のROを選択してもよい。
図10及び図11に示すように、端末10には、第1の初期DL BWP用のパラメータ(例えば、第1のSSB送信情報及びrach-ConfigCommon)と、第2の初期DL BWP用のパラメータ(例えば、第2のSSB送信情報、rach-ConfigCommonRedCap)とが、独立に設定され得る。そこで、端末10は、第2の初期DL BWPが設定されるか否か、及び/又は、所定の条件が満たされるか否かに基づいて、第1の初期DL BWP用又は第2の初期DL BWP用のどちらのパラメータに基づいてRO及び/又はRAプリアンブルを選択するかを決定する。
図12は、本実施形態に係るRO及び/又はRAプリアンブルの選択動作の一例を示すフローチャートである。なお、図12において、端末10には、第1の初期DL BWPが設定されているものとする。ステップS201において、端末10は、第2の初期DL BWPが設定されるか否かを判定する。
ステップS202において、端末10に第2の初期DL BWPが設定される場合、端末10は、第2の初期DL BWPにおける第2のSSBの送信、第2の初期DL BWPにおけるRAサーチスペースの設定、第2のランダムアクセスパラメータの設定、及び、端末10の能力の少なくとも一つに関する条件を満たすか否かを判定する。具体的には、端末10は、以下の少なくとも一つの条件が満たされるか否かを判定してもよい。
(A)第2の初期DL BWPにおける第2のSSBの送信が設定される。
(B)第2の初期DL BWPにおいてRAサーチスペースが設定される。
(C)第2のランダムアクセスパラメータが設定される。
(D)端末10が特定の能力を有する。
例えば、上記条件(B)は、pdcch-ConfigCommonRedCap内にra-searchspace(例えば、RAサーチスペースのサーチスペースID)が設定されること、又は、pdcch-ConfigCommonRedCap内にra-searchspace及び上記commonControlResourceSetが設定されることであってもよい。また、上記条件(C)は、rach-ConfigCommonRedCap内でssb-perRACH-OccasionAndCB-preamblesPerSSB及び/又はRSRP-ThresholdSSBが設定されることであってもよい。なお、上記条件(A)及び(D)は、上記条件(a)及び(c)と同様である。
第2の初期DL BWPが設定され、かつ、ステップS202の条件が満たされる場合(ステップS202;YES)、ステップS203において、端末10は、第2のSSBに関するadditionalSSB-PositionsInBurst及び/又はRACH-ConfigCommonRedCapに基づいて、RAプリアンブル及び/又はROを選択する。
具体的には、ステップS203において、端末10は、additionalSSB-PositionsInBurst、RACH-ConfigCommonRedCap内のssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びRSRP-ThresholdSSB、及び、第2のSSBのRSRPの少なくとも一つに基づいて、RAプリアンブル及び/又はROを選択してもよい。例えば、図11に示すように、端末10は、additionalSSB-PositionsInBurst及びRACH-ConfigCommonRedCap内のssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSBに基づいて、SSB#0~#3それぞれに対応するRO及び/又はRAプリアンブルを決定してもよい。また、端末10は、SSB#0~#3のRSRP及びRACH-ConfigCommonRedCap内のRSRP-ThresholdSSBに基づいて、SSB#0~#3の少なくとも一つ(例えば、図11では、RSRP-ThresholdSSBが示す閾値を越えるRSRPを有するSSB#1)を選択してもよい。また、図11では、端末10は、選択されたSSBに対応するRO#2及び#3の一つ、及び/又は、選択されたSSB#1に対応するRAプリアンブル#15~#31の一つを選択してもよい。
第2の初期DL BWPが設定されない場合(ステップS201;NO)、又は、第2の初期DL BWPが設定され、かつ、ステップS202の条件が満たされない場合(ステップS202;NO)、ステップS204において、端末10は、第1のSSBに関するssb-PositionsInBurst及び/又はRACH-ConfigCommonに基づいて、RAプリアンブル及び/又はROを選択する。
具体的には、ステップS204において、端末10は、ssb-PositionsInBurst、RACH-ConfigCommon内のssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びRSRP-ThresholdSSB、及び、第1のSSBのRSRPの少なくとも一つに基づいて、RAプリアンブル及び/又はROを決定してもよい。例えば、図10に示すように、端末10は、ssb-PositionsInBurst及びRACH-ConfigCommon内のssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSBに基づいて、SSB#0~#7それぞれに対応するRO及び/又はRAプリアンブルを決定してもよい。また、端末10は、SSB#0~#7のRSRP及びRACH-ConfigCommon内のRSRP-ThresholdSSBに基づいて、SSB#0~#7の少なくとも一つ(例えば、図10では、RSRP-ThresholdSSBが示す閾値を越えるRSRPを有するSSB#0及び#1)を選択してもよい。また、図10では、端末10は、選択されたSSB#0及び#1に対応するRO#0及び#1の一つ、及び/又は、選択されたSSB#0及び#1に対応するRAプリアンブル#0~#15の一つを選択してもよい。
なお、図12に示す動作は、タイプ2のCBRA及びCFRAにも適用可能である。タイプ2の場合、上記RACH-ConfigCommon及びRACH-ConfigCommonRedCapはそれぞれ、msgA-ConfigCommon及びmsgA-ConfigCommonRedCapに置き換えられてもよい。また、ssb-perRACHOccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びRSRP-ThresholdSSBは、それぞれ、msgA-SSB-PerRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB及びmsgA-RSRP-ThresholdSSBに置き換えられてもよい。
以上の動作によれば、第2の初期DL BWPにおいて第2のSSBが送信され得る場合でも、RO及び/又はRAプリアンブルを適切に選択できる。したがって、ランダムアクセスに関する動作を適切に制御できる。なお、上記におけるRAプリアンブルの選択とは、一つ又は複数のRAプリアンブルのグループ(又は、セット)の中から、RACHを用いて端末10によって送信される一つのRAプリアンブルを選択(又は、決定)することであってもよい。また、当該RAプリアンブルの選択は、当該RAプリアンブルのインデックスの選択又は決定と言い換えられてもよく、端末10は、選択されたインデックスのRAプリアンブルを、RACHを介して送信してもよい。
(3)MIB受信時の動作
端末10は、PBCHを介して、MIBを受信する。端末10は、第1の初期DL BWPが設定されるセルC内に第2の初期DL BWPが設定されるか否かに基づいて、MIB受信時の動作を制御してもよい。具体的には、端末10は、第2の初期DL BWPが設定される場合、端末10は、第2の初期DL BWPで送信されるSSB内のPBCHを介して受信されたMIB内の特定のパラメータを無視する、又は、当該特定のパラメータが送信されないと想定してもよい。
図13は、本実施形態に係るMIBの一例を示す図である。図13に示すように、MIBは、以下の少なくとも一つのパラメータを含んでもよい。
・SFNに関する情報(以下、「systemFrameNumber」という)
・サブキャリア間隔に関する情報(以下、「subCarrierSpacingCommon」という)
・SSBとリソースブロックグリッドとの間の周波数オフセット(kSSB)に関する情報(以下、「ssb-SubcarrierOffset」という)
・DM-RSの位置に関する情報(以下、「dmrs-TypeA-Position」という)
・共通CORESET(CORESET#0)及び/又は共通サーチスペース(サーチスペース#0)に関する情報(以下、「pdcch-ConfigSIB1」という)
・セル(に対するキャンプオン)が禁止されるか否かに関する情報(以下、「cellBarred」という)
・同周波数セルの選択及び/又は再選択に関する情報(以下、「intraFreqReselection」という)
図14は、本実施形態に係るMIB受信時の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図14において、端末10には、第1の初期DL BWPが設定されているものとする。ステップS301において、端末10は、第2の初期DL BWPが設定されるか否かを判定する。
ステップS302において、端末10に第2の初期DL BWPが設定される場合、端末10は、第2の初期DL BWPにおける第2のSSBの送信、第2の初期DL BWPにおけるページングサーチスペースの設定、第2の初期DL BWPにおけるRAサーチスペースの設定、端末10の能力の少なくとも一つに関する条件を満たすか否かを判定する。具体的には、端末10は、以下の少なくとも一つの条件が満たされるか否かを判定してもよい。
(i)第2の初期DL BWPにおける第2のSSBの送信が設定される。
(ii)第2の初期DL BWPにおいてページングサーチスペースが設定される。
(iii)第2の初期DL BWにおいてRAサーチスペースが設定される。
(iv)端末10が特定の能力を有する。
例えば、上記条件(i)、(ii)及び(iv)は、上記条件(a)、(b)及び(c)と同様である。上記条件(iii)は、上記条件(B)と同様である。
第2の初期DL BWPが設定され、かつ、ステップS302の条件が満たされる場合(ステップS302;YES)、ステップS303において、端末10は、第2のSSB内のPBCHを介して受信されたMIB内の特定のパラメータを無視する、又は、当該特定のパラメータが送信されないと想定してもよい。
ここで、MIB内の特定のパラメータは、例えば、cellBarred、intraFreqReselection及びssb-SubcarrierOffsetの少なくとも一つであるが、これに限られない。当該特定のパラメータは、MIB内の少なくとも一つのパラメータであればよい。端末10は、MIB内の当該特定のパラメータ以外のパラメータに基づいて、第2の初期DL BWPにおけるDL信号の受信、及び/又は、第2の初期UL BWPにおけるUL信号の送信を制御してもよい。
第2の初期DL BWPが設定されない場合(ステップS301;NO)、又は、第2の初期DL BWPが設定され、かつ、ステップS302の条件が満たされない場合(ステップS302;NO)、ステップS304において、端末10は、第1のSSB内のPBCHを介して受信されたMIB内の各パラメータに基づいて、第1の初期DL BWPにおけるDL信号の受信、及び/又は、第1の初期UL BWPにおけるUL信号の送信を制御してもよい。
なお、第2の初期DL BWPが設定される場合における端末10の動作は上記に限られない。例えば、端末10は、第2の初期DL BWPが設定される場合、端末10は、第2のSSB内のPBCHを介して受信されるMIB内の特定のパラメータの値に関係なく、特定の意味に解釈してもよい。当該特定のパラメータは、例えば、cellBarredであり、端末10は、cellBarredがセルが禁止されることを示しても、セルが禁止されないことを示すと解釈してもよい。
以上の動作によれば、第1の初期DL BWPだけでなく第2の初期DL BWPにおいても第2のSSBが送信され得る場合、MIBに基づいて適切に動作を行うことができる。
(パラメータ)
図15~18を参照し、本実施形態における上記SSBに基づく動作(1)~(3)のための端末10の設定に用いられる上記パラメータ又は情報の一例を説明する。なお、図15~18に示す各パラメータ又は情報は、例示にすぎず、名称、サイズ、階層構造等は図示するものに限られない。また、本実施形態における上記動作(1)~(3)には、図15~18に図示しないパラメータ又は情報が用いられてもよいことは勿論である。
図15は、本実施形態に係るBWP-DownlinkCommonの一例を示す図である。BWP-DownlinkCommonは、DL BWPの共通パラメータの設定に用いられる情報であり、ServingCellConfigCommon又はServingCellConfigCommonSIBに含まれてもよい。ServingCellConfigCommonSIBは、セル固有のパラメータであり、SIB1に含まれてもよい。ServingCellConfigCommonは、セル固有の設定パラメータであり、他のRRCメッセージに含まれてもよい。
図15に示すように、BWP-DownlinkCommonは、以下の少なくとも一つを含んでもよい。
・上記第1の初期DL BWP情報であるgenericParameters
・第1の初期DL BWPにおけるPDCCHの設定に関する情報であるpdcch-ConfigCommon
・第1の初期DLBWPにおけるPDSCHの設定に関する情報であるpdsch-ConfigCommon
・上記第2の初期DL BWP情報であるgenericParametersRedCap
・第2の初期DL BWPにおけるPDCCHの設定に関する情報であるpdcch-ConfigCommonRedCap
・第2の初期DL BWPにおけるPDSCHの設定に関する情報であるpdsch-ConfigCommonRedCap、及び、第2のSSB送信情報としてのadditionalSSB-PositionsInBurst、additionalSSB-periodicityServingCell、additional-SS-PBCH-BlockPower、additionalSSB-Frequency及びadditionalSSB-SMTCの少なくとも一つ
なお、additionalSSB-PositionsInBurst内のgroupPresenceは、SSバーストセット内で最大64個送信可能なSSBを8つのSSBグループに分割したとき、各SSBグループが実際に送信されるか否かを、対応する各ビットの値によって示す情報である。また、inOneGroupは、SSBグループ内の各SSBが実際に送信されるか否かを、対応する各ビットの値によって示す情報である。6GHzを下回るオペレーションバンドでは、inOneGroupが示す情報のみが用いられてもよい。また、6GHzを上回るオペレーションバンドでは、inOneGroup及びgroupPresenceが示す情報が用いられてもよい。
図16は、本実施形態に係るBWP-UplinkCommonの一例を示す図である。BWP-UplinkCommonは、UL BWPの共通パラメータの設定に用いられる情報であり、ServingCellConfigCommon又はServingCellConfigCommonSIBに含まれてもよい。ServingCellConfigCommonSIBは、セル固有のパラメータであり、SIB1に含まれてもよい。ServingCellConfigCommonは、セル固有の設定パラメータであり、他のRRCメッセージに含まれてもよい。
図16に示すように、BWP-UplinkCommonは、以下の少なくとも一つを含んでもよい。
・上記第1の初期UL BWP情報であるgenericParameters
・第1の初期UL BWPにおけるランダムアクセスの設定に関する情報であるrach-ConfigCommon
・第1の初期ULBWPにおけるPUSCHの設定に関する情報であるpusch-ConfigCommon
・第1の初期ULBWPにおけるPUCCHの設定に関する情報であるpucch-ConfigCommon
・第1の初期UL BWPにおけるメッセージAの送信に関する情報であるmsgA-ConfigCommon
・上記第2の初期UL BWP情報であるgenericParametersRedCap
・第2の初期UL BWPにおけるランダムアクセスの設定に関する情報であるrach-ConfigCommonRedCap
・第2の初期ULBWPにおけるPUSCHの設定に関する情報であるpusch-ConfigCommonRedCap
・第2の初期ULBWPにおけるPUCCHの設定に関する情報であるpucch-ConfigCommonRedCap
・第2の初期UL BWPにおけるメッセージAの送信に関する情報であるmsgA-ConfigCommonRedCap
図17は、本実施形態に係るRACH-ConfigCommonの一例を示す図である。RACH-ConfigCommonは、上記第1の初期UL BWPにおけるランダムアクセスの設定に関する情報(すなわち、rach-ConfigCommon)として機能してもよいし、又は、第2の初期UL BWPにおけるランダムアクセスの設定に関する情報(すなわち、rach-ConfigCommonRedCap)として機能してもよい。
図17に示すように、pusch-ConfigCommonは、以下の少なくとも一つのパラメータを含んでもよい。
・ROあたりの第1又は第2のSSBの数、及び/又は、第1又は第2のSSBあたりのRAプリアンブルの数を示す情報であるssb-perRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB
・第1又は第2のSSBのRSRPの閾値に関する情報であるrsrp-ThresholdSSB
図18は、本実施形態に係るRACH-ConfigCommonTwoStepRAの一例を示す図である。RACH-ConfigCommonTwoStepRAは、第1の初期UL BWPにおけるメッセージAの送信に関する情報(すなわち、msgA-ConfigCommon)として機能してもよいし、第2の初期UL BWPにおけるメッセージAの送信に関する情報(すなわち、msgA-ConfigCommonRedCap)として機能してもよい。
図18に示すように、RACH-ConfigCommonTwoStepRAは、以下の少なくとも一つのパラメータを含んでもよい。
・ROあたりの第1又は第2のSSBの数、及び/又は、第1又は第2のSSBあたりのRAプリアンブルの数を示す情報であるmsgA-SSB-perRACH-OccasionAndCB-PreamblesPerSSB
・第1又は第2のSSBのRSRPの閾値に関する情報であるmsgA-rsrp-ThresholdSSB
(無線通信システムの構成)
次に、以上のような無線通信システム1の各装置の構成について説明する。なお、以下の構成は、本実施形態の説明において必要な構成を示すためのものであり、各装置が図示以外の機能ブロックを備えることを排除するものではない。
<ハードウェア構成>
図19は、本実施形態に係る無線通信システム内の各装置のハードウェア構成の一例を示す図である。無線通信システム1内の各装置(例えば、端末10、基地局20、CN30など)は、プロセッサ11、記憶装置12、有線又は無線通信を行う通信装置13、各種の入力操作を受け付ける入力装置や各種情報の出力を行う入出力装置14を含む。
プロセッサ11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)であり、無線通信システム1内の各装置を制御する。プロセッサ11は、プログラムを記憶装置12から読み出して実行することで、本実施形態で説明する各種の処理を実行してもよい。無線通信システム1内の各装置は、1又は複数のプロセッサ11により構成されていてもよい。また、当該各装置は、コンピュータと呼ばれてもよい。
記憶装置12は、例えば、メモリ、HDD(Hard Disk Drive)及び/又はSSD(Solid State Drive)等のストレージから構成される。記憶装置12は、プロセッサ11による処理の実行に必要な各種情報(例えば、プロセッサ11によって実行されるプログラム等)を記憶してもよい。
通信装置13は、有線及び/又は無線ネットワークを介して通信を行う装置であり、例えば、ネットワークカード、通信モジュール、チップ、アンテナ等を含んでもよい。また、通信装置13には、アンプ、無線信号に関する処理を行うRF(Radio Frequency)装置と、ベースバンド信号処理を行うBB(BaseBand)装置とを含んでいてもよい。
RF装置は、例えば、BB装置から受信したデジタルベースバンド信号に対して、D/A変換、変調、周波数変換、電力増幅等を行うことで、アンテナから送信する無線信号を生成する。また、RF装置は、アンテナから受信した無線信号に対して、周波数変換、復調、A/D変換等を行うことでデジタルベースバンド信号を生成してBB装置に送信する。
BB装置は、データをデジタルベースバンド信号に変換する処理を行う。具体的には、BB装置は、データをサブキャリアにマッピングし、IFFTしてOFDMシンボルを生成し、生成したOFDMシンボルにCPを挿入し、デジタルベースバンド信号を生成してもよい。なお、BB装置は、データをサブキャリアにマッピングする前に、トランスフォームプリコーダ(DFT拡散)を適用してもよい。
また、BB装置は、デジタルベースバンド信号をデータに変換する処理を行う。具体的には、BB装置は、RF装置から入力されたデジタルベースバンド信号からCPを除去し、CPを除去した信号に対してFFTを行い、周波数領域の信号を抽出してもよい。なお、BB装置は、当該周波数領域の信号に対してIDFTを適用してもよい。
入出力装置14は、例えば、キーボード、タッチパネル、マウス及び/又はマイク等の入力装置と、例えば、ディスプレイ及び/又はスピーカ等の出力装置とを含む。
以上説明したハードウェア構成は一例に過ぎない。無線通信システム1内の各装置は、図19に記載したハードウェアの一部が省略されていてもよいし、図19に記載されていないハードウェアを備えていてもよい。また、図19に示すハードウェアが1又は複数のチップにより構成されていてもよい。
<機能ブロック構成>
≪端末≫
図20は、本実施形態に係る端末の機能構成の一例を示す図である。図20に示すように、端末10は、受信部101と、送信部102と、制御部103と、を備える。図20に示す機能構成は一例にすぎず、本実施形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。また、受信部101と送信部102とをまとめて通信部と称してもよい。
なお、受信部101と送信部102とが実現する機能の全部又は一部は、通信装置13を用いて実現することができる。また、受信部101と送信部102とが実現する機能の全部又は一部と、制御部103とは、プロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体(Non-transitory computer readable medium)であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
受信部101は、信号(例えば、DL信号及び/又はサイドリンク信号)を受信する。また、受信部101は、当該信号を介して伝送された情報及び/又はデータを受信してもよい。ここで、「受信する」とは、例えば、無線信号の受信、デマッピング、復調、復号、モニタリング、測定の少なくとも一つ等の受信に関する処理を行うことを含んでもよい。DL信号は、例えば、PDSCH、PDCCH、下り参照信号、同期信号、PBCH等の少なくとも一つを含んでもよい。
受信部101は、サーチスペース内のPDCCH候補をモニタリングして、DCIを検出する。受信部101は、DCIを用いてスケジューリングされるPDSCHを介して、DLデータを受信してもよい。DLデータは、下りユーザデータ、及び/又は、上位レイヤの制御情報(例えば、MACレイヤ、RRCレイヤ及びNon Access Stratum(NAS)レイヤの少なくとも一つのパラメータ)を含んでもよい。受信部101は、PBCH及び/又はPDSCHを介して、システム情報を受信してもよい。
送信部102は、信号(例えば、UL信号及び/又はサイドリンク信号)を送信する。また、送信部102は、当該信号を介して伝送される情報及び/又はデータを送信してもよい。ここで、「送信する」とは、例えば、符号化、変調、マッピング、無線信号の送信の少なくとも一つ等の送信に関する処理を行うことを含んでもよい。UL信号は、例えば、PUSCH、PRACH、PUCCH、上り参照信号等の少なくとも一つを含んでもよい。
送信部102は、受信部101で受信されたDCIを用いてスケジューリングされるPUSCHを介して、ULデータを送信してもよい。ULデータは、上りユーザデータ、及び/又は、上位レイヤの制御情報(例えば、MACレイヤ、RRCレイヤ及びNASレイヤの少なくとも一つのパラメータ)を送信してもよい。
制御部103は、端末10における各種制御を行う。具体的には、制御部103は、基地局20又は他の端末10から受信部101によって受信される各種の設定(configuration)に関する情報(例えば、RRCレイヤのパラメータ)に基づいて、端末10の動作を制御してもよい。当該情報に基づいて端末10が動作することは、「設定情報が端末10に設定されること(configured)」と同義であってもよい。
制御部103は、受信部101における信号の受信を制御してもよい。また、制御部103は、送信部102における信号の送信を制御してもよい。制御部103は、送信部102によって送信される信号にトランスフォームプリコーダを適用するか否かを決定してもよい。
本実施形態において、端末10は、所定期間(例えば、PDCCHモニタリング機会)においてサーチスペース(例えば、ページングサーチスペース)を用いて下り制御チャネルをモニタリングして、ページングメッセージを伝送する下り共有チャネルのスケジューリングに用いられる下り制御情報を受信する受信部101と、第1の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるセルC内に第2の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるか否かに基づいて、前記所定期間を決定する制御部103と、を備えてもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定される場合、前記第2の初期DL BWPにおける第2の同期信号ブロック(SSB)の送信、前記第2の初期DL BWPにおける前記サーチスペースの設定、及び、前記端末の能力の少なくとも一つに関する条件が満たされるか否かに基づいて、前記所定期間を決定してもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定され、かつ、前記条件が満たされる場合、前記第2のSSBの送信に関する情報(例えば、additionalSSB-PositionInBurst)及び前記第2の初期DL BWPにおける前記下り制御チャネルの設定に関する情報(例えば、pdcch-ConfigCommonRedCap)の少なくとも一つに基づいて、前記所定期間を決定してもよい。
制御部103は、前記サーチスペースとして特定のID(例えば、「0」)以外のサーチスペースが設定される場合、前記第2のSSBの送信に関する情報(例えば、additionalSSB-PositionInBurst)及び前記第2の初期DL BWPにおける前記下り制御チャネルの設定に関する情報(例えば、pdcch-ConfigCommonRedCap)の少なくとも一つに基づいて、前記所定期間を決定してもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定され、かつ、前記条件が満たされない場合、前記第1のSSBの送信に関する情報(例えば、SSB-PositionInBurst)及び前記第1の初期DL BWPにおける前記下り制御チャネルの設定に関する情報(例えば、pdcch-ConfigCommon)の少なくとも一つに基づいて、前記所定期間を決定してもよい。
制御部103は、前記サーチスペースとして特定のID(例えば、「0」)以外のサーチスペースが設定される場合、前記第1のSSBの送信に関する情報(例えば、SSB-PositionInBurst)及び前記第1の初期DL BWPにおける前記下り制御チャネルの設定に関する情報(例えば、pdcch-ConfigCommon)の少なくとも一つに基づいて、前記所定期間を決定してもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定されない場合、前記第1のSSBの送信に関する情報(例えば、SSB-PositionInBurst)及び前記第1の初期DL BWPにおける前記下り制御チャネルの設定に関する情報(例えば、pdcch-ConfigCommon)の少なくとも一つに基づいて、前記所定期間を決定してもよい。
また、本実施形態において、端末10は、ランダムアクセスプリアンブルを送信する送信部102と、第1の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるセル内に第2の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるか否かに基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブル、及び/又は、前記ランダムアクセスプリアンブルの送信に用いられるリソースを選択する制御部103と、を備えてもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定される場合、前記第2の初期DL BWPにおける第2の同期信号ブロック(SSB)の送信、前記第2の初期DL BWPにおけるランダムアクセス用のサーチスペースの設定、前記第2の初期DL BWPにおけるランダムアクセスに関する第2のランダムアクセスパラメータの設定、及び、前記端末の能力の少なくとも一つに関する条件が満たされるか否かに基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブル及び/又は前記リソースを選択してもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定され、かつ、前記条件が満たされる場合、前記第2のSSBの送信に関する情報(例えば、additionalSSB-PositionInBurst)、前記第2のランダムアクセスパラメータ(例えば、RACH-ConfigCommonRedCap)、及び、前記第2のSSBの受信電力の少なくとも一つに基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブル及び/又は前記リソースを選択してもよい。
前記第2のランダムアクセスパラメータは、前記第2のSSBと前記リソース及び/又は前記ランダムアクセスプリアンブルとの関連付けに関する情報(例えば、ssb-perRACH-OccasionAndCB-preamblesPerSSB)、及び、前記第2のSSBの受信電力の閾値に関する情報(例えば、RSRP-ThresholdSSB)の少なくとも一つを含んでもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定され、かつ、前記条件が満たされない場合、前記第1の初期DL BWPにおける第1の同期信号ブロック(SSB)の送信に関する情報(例えば、ssb-PositionsInBurst)、前記第1の初期DL BWPにおけるランダムアクセスに関する第1のランダムアクセスパラメータ(例えば、Rach-ConfigCommon)、及び、前記第1のSSBの受信電力の少なくとも一つに基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブル及び/又は前記リソースを選択してもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定されない場合、前記第1の初期DL BWPにおける第1の同期信号ブロック(SSB)の送信に関する情報(例えば、ssb-PositionsInBurst)、前記第1の初期DL BWPにおけるランダムアクセスに関する第1のランダムアクセスパラメータ(例えば、Rach-ConfigCommon)、及び、前記第1のSSBの受信電力の少なくとも一つに基づいて、前記ランダムアクセスプリアンブル及び/又は前記リソースを選択してもよい。
前記第1のランダムアクセスパラメータは、前記第1のSSBと前記リソース及び/又は前記ランダムアクセスプリアンブルとの関連付けに関する情報(例えば、ssb-perRACH-OccasionAndCB-preamblesPerSSB)、及び、前記第1のSSBの受信電力の閾値に関する情報(例えば、RSRP-ThresholdSSB)の少なくとも一つを含んでもよい。
本実施形態において、端末10は、マスター情報ブロック(MIB)を受信する受信部101と、第1の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるセル内に第2の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるか否かに基づいて、前記MIB内の特定のパラメータに基づく動作を制御する制御部103と、を備えてもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定される場合、前記第2の初期DL BWPにおける第2の同期信号ブロック(SSB)の送信、前記第2の初期DL BWPにおけるページング用のサーチスペースの設定、前記第2の初期DL BWPにおけるランダムアクセス用のサーチスペースの設定、及び、前記端末の能力の少なくとも一つに関する条件が満たされるか否かに基づいて、前記特定のパラメータを無視する、又は、前記特定のパラメータが送信されないと想定してもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定され、かつ、前記条件が満たされる場合、前記第2のSSBに含まれる報知チャネルを介して受信された前記MIB内の前記特定のパラメータを無視する、又は、前記特定のパラメータが送信されないと想定してもよい。
前記特定のパラメータは、セルが禁止されるか否かに関する情報(例えば、cellBarred)、同周波数セルの選択及び/又は再選択に関する情報(例えば、intraFreqReselection)、及び、前記第2のSSBとリソースブロックグリッドとの間の周波数領域オフセットに関する情報(例えば、ssb-SubcarrierOffset)の少なくとも一つを含んでもよい。
制御部103は、前記第2の初期DL BWPが設定される場合、前記特定のパラメータの値に関係なく、特定の意味に解釈してもよい。前記特定のパラメータは、セルが禁止されるか否かに関する情報(例えば、cellBarred)を含み、制御部103は、前記情報が示す値に関係なく、前記セルが禁止されないと解釈してもよい。
≪基地局≫
図21は、本実施形態に係る基地局の機能ブロック構成の一例を示す図である。図21に示すように、基地局20は、受信部201と、送信部202と、制御部203と、を備える。図21に示す機能構成は一例にすぎず、本実施形態に係る動作を実行できるのであれば、機能区分及び機能部の名称はどのようなものでもよい。また、受信部201と送信部202とをまとめて通信部と称してもよい。
なお、受信部201と送信部202とが実現する機能の全部又は一部は、通信装置13を用いて実現することができる。また、受信部201と送信部202とが実現する機能の全部又は一部と、制御部203とは、プロセッサ11が、記憶装置12に記憶されたプログラムを実行することにより実現することができる。また、当該プログラムは、記憶媒体に格納することができる。当該プログラムを格納した記憶媒体は、コンピュータ読み取り可能な非一時的な記憶媒体であってもよい。非一時的な記憶媒体は特に限定されないが、例えば、USBメモリ又はCD-ROM等の記憶媒体であってもよい。
受信部201は、信号(例えば、UL信号及び/又はサイドリンク信号)を受信する。また、受信部201は、当該信号を介して伝送された情報及び/又はデータ(例えば、上記ULデータ)を受信してもよい。
送信部202は、信号(例えば、DL信号及び/又はサイドリンク信号)を送信する。また、送信部202は、当該信号を介して伝送される情報及び/又はデータ(例えば、上記DLデータ)を送信してもよい。なお、送信部202から送信される一部の情報は、コアネットワーク装置内の送信部によって送信されてもよい。
制御部203は、端末10との通信のための各種制御を行う。具体的には、制御部203は、端末10に通知される各種の設定に関する情報を決定してもよい。当該情報を端末10に送信することは、「当該情報が端末に設定されること」と同義であってもよい。
制御部203は、受信部201における信号の受信を制御してもよい。また、制御部203は、送信部202における信号の送信を制御してもよい。
本実施形態において、基地局20は、所定期間(例えば、PDCCHモニタリング機会)においてサーチスペース(例えば、ページングサーチスペース)を用いて下り制御チャネルをモニタリングして、ページングメッセージを伝送する下り共有チャネルのスケジューリングに用いられる下り制御情報を送信する送信部202と、第1の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるセルC内に第2の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるか否かに基づいて、前記所定期間を決定する制御部203と、を備えてもよい。
また、本実施形態において、基地局20は、ランダムアクセスプリアンブルを受信する受信部201と、前記ランダムアクセスプリアンブル及び/又は前記ランダムアクセスプリアンブルの受信に用いられるリソースに基づいて、DL信号の送信及び/又はUL信号の受信を制御する制御部203とを備えてもよい。
制御部203は、前記ランダムアクセスプリアンブル及び/又は前記ランダムアクセスプリアンブルに関連付けられる同期信号ブロック(SSB)に基づいて、端末10に対する疑似コロケーション(QCL)関係を推定してもよい。制御部203は、前記SSBと同一のビームを用いて、DL信号の送信及び/又はUL信号の受信を制御してもよい。
本実施形態において、基地局20は、マスター情報ブロック(MIB)を送信する送信部202と、第1の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるセル内に第2の初期下り帯域幅部分(DL BWP)が設定されるか否かに基づいて、前記MIB内の特定のパラメータの送信を制御する制御部203と、を備えてもよい。
制御部203は、前記第2の初期DL BWPが設定される場合、前記第2の初期DL BWPにおける第2の同期信号ブロック(SSB)の送信、前記第2の初期DL BWPにおけるページング用のサーチスペースの設定、前記第2の初期DL BWPにおけるランダムアクセス用のサーチスペースの設定、及び、前記端末の能力の少なくとも一つに関する条件が満たされるか否かに基づいて、前記第2のSSBに含まれる報知チャネルを介した前記MIB内の前記特定のパラメータの送信を中止してもよい。
制御部203は、前記第2の初期DL BWPが設定され、かつ、前記条件が満たされる場合、前記第2のSSBに含まれる報知チャネルを介した前記MIB内の前記特定のパラメータの送信を中止してもよい。
(補足)
上記実施形態における各種の信号、情報、パラメータは、どのようなレイヤでシグナリングされてもよい。すなわち、上記各種の信号、情報、パラメータは、上位レイヤ(例えば、NASレイヤ、RRCレイヤ、MACレイヤ等)、下位レイヤ(例えば、物理レイヤ)等のどのレイヤの信号、情報、パラメータに置き換えられてもよい。また、所定情報の通知は明示的に行うものに限られず、黙示的に(例えば、情報を通知しないことや他の情報を用いることによって)行われてもよい。
また、上記実施形態における各種の信号、情報、パラメータ、IE、チャネル、時間単位及び周波数単位の名称は、例示にすぎず、他の名称に置き換えられてもよい。例えば、スロットは、所定数のシンボルを有する時間単位であれば、どのような名称であってもよい。また、RBは、所定数のサブキャリアを有する周波数単位であれば、どのような名称であってもよい。また、「第1の~」、「第2の~」は、複数の情報又は信号の単なる識別にすぎず、適宜順番が入れ替えられてもよい。
例えば、上記本実施形態では、DLデータを伝送する物理チャネル、ULデータを伝送する物理チャネル、DCIを伝送する物理チャネル、報知情報を伝送する物理チャネル及びRAプリアンブルを伝送する物理チャネルの一例として、それぞれ、PDSCH、PUSCH、PDCCH、PBCH及びPRACH等を例示するが、同様の機能を有する物理チャネルであれば、名称はこれらに限られない。また、これらの物理チャネルは、物理チャネルがマッピングされるトランスポートチャネルに言い換えられてもよい。また、PDSCH、PUSCH、PDCCH、PBCH及びPRACH等は、それぞれ、物理チャネルにマッピングされるトランスポートチャネル(例えば、下り共有チャネル(Downlink Shared Channel:DL-SCH)、上り共有チャネル(Uplink Shared Channel:UL-SCH)、報知チャネル(Broadcast Channel:BCH及びランダムアクセスチャネル(Random Access Channel:RCH)の少なくとも一つ)等と言い換えられてもよい。また、これらのトランスポートチャネルは、トランスポートチャネルがマッピングされる論理チャネルに言い換えられてもよい。また、DLデータ及びULデータは、それぞれ、下りリンク及び上りリンクのデータであり、当該データはユーザデータ及び上位レイヤの制御情報(例えば、RRCパラメータ、媒体アクセス制御(Medium Access Control:MAC)パラメータ等)を含んでもよい。
また、上記実施形態における端末10の用途(例えば、RedCap、IoT向け等)は、例示するものに限られず、同様の機能を有する限り、どのような用途(例えば、eMBB、URLLC、Device-to-Device(D2D)、Vehicle-to-Everything(V2X)等)で利用されてもよい。また、各種情報の形式は、上記実施形態に限られず、ビット表現(0又は1)、真偽値(Boolean:true又はfalse)、整数値、文字等適宜変更されてもよい。また、上記実施形態における単数、複数は相互に変更されてもよい。
以上説明した実施形態は、本開示の理解を容易にするためのものであり、本開示を限定して解釈するためのものではない。実施形態で説明したフローチャート、シーケンス、実施形態が備える各要素並びにその配置、インデックス、条件等は、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、上記実施形態で説明した少なくとも一部の構成を部分的に置換し又は組み合わせることが可能である。