WO2022220129A1 - 情報処理装置、情報処理方法およびプログラム - Google Patents

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Abstract

本発明の情報処理装置100は、利用者Uの生体に関する情報、前記利用者Uの生活に関する情報、前記利用者Uの身体に関する情報、前記利用者Uの病気に関する情報、および、前記利用者Uに対する検査の結果に関する情報のうち少なくとも1つの情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した情報を学習済モデルに入力することで、前記利用者Uの肥満に関する治療方法を特定する特定部とを具備する。

Description

情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
 本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
 健康寿命を長くし、労働年齢を上げ、少子高齢化で国際競争力や生産性の低下を防ぐことは、国からの要請であるばかりでなく、個々人にとっても、重要なことだと考えられる。その為には、既に明らかにされている肥満に伴うメタボリック症候群を防ぐ為にも、また生産性を上げるべく、記憶力・集中力を高める為にも、十分な快眠を得ることは、呼吸・循環・消化・吸収・代謝・排泄・免疫・内分泌機能など生命維持にも大きな役割を占める自律神経のバランスを保つ上でも重要である。
 睡眠が不足するとグレリンなど、食欲を亢進するホルモンが分泌されると共に、成長ホルモンなど代謝を高めるホルモンの分泌が抑制され、基礎代謝が低下し、肥満傾向を促進する。従って、睡眠不足または睡眠障害ではむしろ太りやすくなる。また、十分な深い睡眠は、腸内細菌叢にも消化吸収にも良い影響を齎らし、記憶を固定し、記憶力・集中力・判断力・意欲を高め、生産性を上げ、残業が減り、十分な睡眠を取りやすくなるなどポジティブな循環を作り、代謝が高まり、内分泌系や自立神経系のバランスが改善する。その結果、便通が改善し、食欲・運動欲等のバランス感覚も良くなり、肥満の軽減にも繋がる。更に、内分泌機能異常、例えば甲状腺機能低下症、クッシング症候群など副腎皮質機能亢進症、インスリノーマなど高インスリン血症や、うつや統合失調症など精神神経でも肥満が増悪する。
 通常、20歳前後で、体重を支える全身の骨格がほぼ固定化される。その後の体重増加が、大きければ大きい程、骨格に負担となり、骨格を支える筋肉が十分に発達していないと、腰痛や膝痛の原因ともなり、更に運動ができなくなり、筋肉が減少する悪循環に陥ってしまう。尚、体重が1kg増加するごとに、膝関節への負荷は3kgほど増加するとされる。また肥満は変形性膝関節症や変形性股関節症といった関節症のリスクも助長する。体重が5kg増えるごとに、変形性膝関節症のリスクは36%上昇するという。
 以上の通り、肥満症の治療が重要である。現在、高度肥満(BMI35以上)に対しての外科手術が健康保険診療として認められている。しかし、このような外科手術は、全く合併症がないとは言えない等の為、広く普及してはいない。一方、内服薬については、米国では普及が進みつつあるが、同様に副作用がないわけではない為、わが国では、一部しか認められていない。
 また、肥満の方々の多くは、食事指導や運動指導を受けながら、辛抱強く、減量の努力を継続して行うことそのものがストレスだと感じている人が少なくない。そこで、最近、個人輸入薬剤等を用いた、痩身クリニックが若年女性を中心に患者を集めている。しかし、そこで用いられているのは、必ずしも安全性が完全に担保されていない低周波の照射を伴う機器によるものや、糖尿病の内服薬や一部注射であり、投与後の経過観察も十分ではなく、低血糖など生命危機を伴う合併症のリスクまでもが想定される。また心不全・腎不全・ネフローゼ・甲状腺機能低下症などに伴う浮腫での体重増加を単なる肥満とみて、合併症のない肥満と同列に扱うことは、生命予後から見ても極めて危険である。
 何れにせよ、肥満からの脱却は、健康増進には必須のプロセスである。通常、肥満の目安は、身長と体重から計算されるBMIにより診断・判断される。ここで、例えば、日本では、男性では、BMIが25以上または腹囲が85cm以上、女性ではBMIが25以上または腹囲が90cm以上で肥満とされる。
 体内成分の内、約70%は水分が占める。したがって、水分バランスが、体重に大きな影響を与えることが容易に想定される。通常、食事またはお茶、水などを飲むことで、水分は補給される。そして、尿または便、汗、呼気中の水蒸気または、痰などにより水分は失われる。そこで、水分摂取が一定であると、尿量、排便量など排泄が、尿量の減少(尿閉も含めて)・便秘、腹水貯留・浮腫なども含めて増加すると、水分の体内貯留が進み水分バランスに大きく寄与し、体重にも影響する。
 また、脂肪組織の増殖、便秘、腫瘍の増大、嚢胞の増加・増大などの要因でも体重が増加する。特に、若年者では、脂肪組織や腫瘍の増大速度が速く、急激な体重増加の原因となり得る。また、便秘では、腹痛を伴う場合もあり、深い睡眠が取れないと、グレリンなど食欲を亢進するホルモン分泌を促す場合がある。
 更に、うつなど精神疾患または発達障害等により栄養バランスが乱れている場合にも、特に、甘いものなど炭水化物の摂取過剰は、インスリンの分泌を促し、高インスリン血症を招き、肥満を生じることになる。また中性脂肪値を上げ、脂肪肝を招き、肝臓等におけるホルモンバランス制御機能にも悪影響を招くことになる。
 また、過食による肥満では、膵臓などからの消化酵素をかなり、インスリンも含めて、無理して分泌していることにより、慢性膵炎(わが国では、膵臓がんのリスクが13倍と非常に高い)を来すことが稀でない。日本人男性ではBMIが30以上で、上記膵臓がんのリスクが3.5倍と高まることが証明されている。更に、代謝過程での補酵素などとして重要な作用を持つ各種ビタミン、特にビタミンB群などの摂取が低下すると、肥満傾向が進む。
 ところで、身長は、骨折などで急変することはあるが、通常、ほぼ一定である。それに対して、体重は、体内の水分量により、急激に変化することがあり得る。また、BMIが35~40以上の顕著な肥満では、心不全を合併することが稀ではない。例えば、急性心不全では、胸水・腹水、全身浮腫などにより、食事量を変えていないのに1週間で2kg以上の体重増加することもある。無論、急性または慢性心不全では、通常、階段の昇り降りや坂道歩行での動悸、横臥位、または時の咳・息切れ(座ると軽減)、呼吸困難、動いた後のピンク色の痰、すぐに疲れる、疲労感だけでなく、全身倦怠感、腹部膨満感(屈み込むと苦しい)、食欲不振、浮腫、下肢含め手足の冷感・指先が青くなる、発作性呼吸困難、昼間尿量・回数減少、夜間頻尿、息苦しく眠れないなど睡眠障害、頸部静脈の腫れ、血圧が低下しフラフラする、物忘れ、混乱など幅ひろい自覚症状があり、時に発熱を伴うこともある。逆に、マラソンなどの激しい運動では、給水や発汗能力にもよるが、発汗により運動後、体重が数kg減少することもある。
 また、ネフローゼなど腎機能異常でも、浮腫が顕著になることがある。従って、体重増加だけで、肥滿を判断することは危険である。また、基礎疾患に伴う過食による症候性肥滿としては、食欲に関係した摂食障害としての過食、クッシング症候群、甲状腺機能低下症、性線機能低下症、成人成長ホルモン分泌低下症、多嚢胞性卵巣症候群や視床下部性肥滿など内分泌(ホルモン)異常による体重増加、うつや統合失調症など精神神経系または神経症に伴う過食、糖尿病やインスリンーマなど膵臓機能異常に伴う過食、ナルコレプシー(何も睡眠障害を伴う)による代謝異常、睡眠時無呼吸症候群(SAS)に伴う肥滿など幅広い疾患に伴う場合がある。特に、心不全、腎機能異常、糖尿病、クッシング症候群、睡眠時無呼吸症候群、または、うつ等、精神疾患合併、発達障害等を見逃さないことが重要である。
 また、薬剤の副作用などによる肥満としては、副腎皮質ホルモン、即ち、ステロイドやインスリン及びその類似薬剤、ヒスロンなどが上げられる。また、最近の研究により、一部の肥満は遺伝的な影響を否定できないということも明らかとなってきた。特に男性肥満は遺伝的素因があるとされている。他方、女性の肥満は、遺伝よりも、生活習慣の役割が大きいとされている。ただ個別症例毎に、発達障害やうつなど認知機能、精神神経系機能も含めて、単独ではなく複数の原因が肥満を招来していることも知られている。
 なお、肥満では、内臓脂肪の高度な蓄積により、吸気時にも横隔膜が十分に下がらず、吸気が抑制され、酸素の取り込みが低下することで、脂肪の燃焼が妨げられ、脂質異常が起きやすい。
 肥満の有無に関わらず、喫煙も、肺気腫の状態ではむしろ痩せが進む場合があるが、同様に、酸素の取り込みが低下し、脂質異常を合併し、新型コロナウイルス感染症の重症化、心筋梗塞・脳卒中や大動脈解離・大動脈瘤、等、突然死しやすいだけでなく、肺がんなど、全身の種々の悪性腫瘍のリスクが高まる。飲酒は、脂肪肝を合併しやすく、肥満で飲酒(+喫煙)をすることで、効率よく、大腸がん、肺がん、膵臓がん、乳がん、卵巣腫瘍等が発生する。
 ただ、肥満を解消する為に、体重減少だけを目標とすると、一つ落とし穴がある。具体的には、糖尿病薬等による筋肉減少(サルコペニア)が起こり、フレール(運動機能や認識機能が低下した状態)に陥る可能性がある。これでは、新たな疾患群を招来することにもなり、健康痩身とは言えないこととなる。男性でも、2週間も入院して運動習慣を止めると、しばしば、主に下肢などの筋肉減少を来す。
 以上の通り、肥満の原因を明らかにする診断は、原因、家族歴などの素因、性格、肥満状態の時期・持続期間の長さ・肥満に対する過去の治療或いは介入(回数、時期、内容)の効果、リバウンドのリスクなどに応じた個別最適化した肥満の治療に必須である。また、肥満は、その原因・年齢・環境・程度・期間・合併症などに応じて治療の方法論が異なることも自明である。例えば、出生時体重が未熟児レベルでは糖尿病のリスクが高いとされ、少子化、共稼ぎもあり、幼少時からの食事の偏り、家族全体での肥満、更に、いじめ、失業、失恋、などによるストレス、PTSDなど心理的なダメージ、骨折・脳卒中・心不全等による運動量の急激な減少も、肥満の大きな原因となる。ストレスに対する反応は、家庭や学校または職場など周辺の個人の置かれている環境、他人の話を聞く性格か孤立しやすいかどうかによっても、また本人の情緒の安定性、女性であれば、生理の周期や閉経前後であれば更年期かどうかなど様々な要因によって異なっている。
 なお、ストレスに対するアジア人、特に日本人特有の反応が下記のように脳内セロトニン(精神の安定、心の安らぎに関与)分泌量によって規定されているという。更にそのセロトニン分泌量はセロトニントランスポーター遺伝子のタイプによって決まるとされる。即ち、欧米人と比較してアジア人は、ポジティブな性格のLL遺伝子を持つ人の割合が低い。(アジアが高温多湿で伝染病感染リスクが高い地域であり、ヒトの体が外敵のストレスに対して敏感になる遺伝子が組み込まれたという説もある。)つまり、日本人はLL型遺伝子(最も性格がおおらか、楽天的・ポジティブな性格)を持つ割合が、全体の3%しかいない。即ち、ネガティブな性格のSS型遺伝子(不安を感じやすく、うつ病の発症リスクが高い)を持つ者の割合が、世界で最も高い民族である。尚、その中間がヘテロのSL型である。
 食事指導・運動指導にもストレスを感じる女性が多い為、ストレスに対する耐性を齎し、ポジティブな考え方を生むためにも、脳内セロトニン分泌量を確実に上昇させる生活習慣の見直し等の指導(有田秀穂博士による、2500ルクス以上の朝の日光を30分以内浴びる、食事等でトリプトファンを摂取する、食物線維を取り腸内環境を整える、歌を歌うことで腹式呼吸を行い呼吸を整える、歩行やダンスなどリズム運動を行う、映画等で感動して涙を流す、好きな音楽を聴く、瞑想する、親しい人と会話する、働き方を変える、サプリや薬を使う)が痩身を楽しく実現する上でも必要となる。
 特許文献1には、皮下組織の粘弾性または全身の酸素レベルを指標として利用者の肥満レベルを推定する技術が開示されている。例えば、特許文献1の技術により推定した肥満レベルを、肥満に関する治療方法の特定に利用することも想定できる。治療方法は、例えば、心理療法、食事指導および運動指導等を含む生活習慣改善療法、薬物療法、外科療法などの各種の肥満を治療するための方法である。
特開2021-040792号公報
 しかし、特許文献1の技術では、利用者の個別の事情を加味して適切に肥満の治療方法の特定を特定することは困難である。以上の事情を考慮して、本発明では、利用者の個別の事情を加味して肥満に関する治療方法を個別最適に特定することを目的とする。
 上記の課題を解決するため、本発明に係る情報処理装置は、利用者の生体に関する情報、前記利用者の生活に関する情報、前記利用者の身体に関する情報、前記利用者の病気に関する情報、および、前記利用者に対する検査の結果に関する情報のうち少なくとも1つの情報を取得する取得部と、前記取得部が取得した情報を学習済モデルに入力することで、前記利用者の肥満に関する治療方法を特定する特定部とを具備する。
 本発明の好適な態様に係る情報処理装置によれば、利用者の個別の事情を加味して肥満に関する治療方法が個別最適に特定される。
実施形態に係る情報処理装置の構成を例示するブロック図である。 制御装置の機能的な構成を例示するブロック図である。 制御装置の処理の一例を示すフローチャートである。 変形例に係る情報処理装置の構成を例示する構成図である。 変形例に係る情報処理装置の構成を例示する構成図である。
 図1は、本発明の実施形態に係る情報処理装置100の構成を例示するブロック図である。具体的には、情報処理装置100は、利用者U(患者)の肥満に関する治療方法を特定する装置である。利用者Uを健康的に痩身させるために適切な治療方法が特定される。なお、情報処理装置100は、典型的には肥満の治療が可能な医療施設において利用される。
 例えば、スマートフォンおよびタブレット等の可搬型の情報端末、またはパーソナルコンピュータ等の可搬型または据置型の情報端末が、情報処理装置100として好適に利用される。具体的な治療方法については後述する。
 本実施形態の情報処理装置100は、制御装置11と記憶装置13と表示装置15と操作装置17とを具備する。
 表示装置15(例えば液晶表示パネル)は、制御装置11による制御のもとで各種の画像を表示する。本実施形態では、情報処理装置100により特定した治療方法を表示する。
 操作装置17は、利用者Uからの入力を受け付ける入力機器である。例えば、利用者Uが操作可能な複数の操作子、または、表示装置15の表示面に対する接触を検知するタッチパネルが操作装置17として好適に利用される。
 制御装置11(コンピュータの例示)は、例えばCPU(Central Processing Unit)等の単数または複数の処理回路で構成され、情報処理装置100の各要素を統括的に制御する。
 記憶装置13は、例えば磁気記録媒体または半導体記録媒体等の公知の記録媒体で構成された単数または複数のメモリであり、制御装置11が実行するプログラムと制御装置11が使用する各種のデータとを記憶する。また、情報処理装置100に対して着脱可能な可搬型の記録媒体、または情報処理装置100が通信網を介して通信可能な外部記録媒体(例えばオンラインストレージ)を、記憶装置13として利用してもよい。
 図2は、制御装置11の機能的な構成を例示するブロック図である。図2に例示される通り、本実施形態の制御装置11は、利用者Uの肥満に関する治療方法Kを特定するための複数の機能(取得部112,特定部114,表示制御部116)として機能する。なお、複数の装置の集合(すなわちシステム)で制御装置11の機能を実現してもよいし、制御装置11の機能の一部または全部を専用の電子回路(例えば信号処理回路)で実現してもよい。
 具体的には、利用者に関する情報(以下「利用者情報」という)Pに応じて、治療方法Kが特定される。本実施形態では、以下の[1]~[5]の情報を利用者情報Pとして例示する。
 [1]利用者の生体に関する情報(以下「生体情報」P1という)
 [2]利用者の生活に関する情報(以下「生活情報」P2という)
 [3]利用者の身体に関する情報(以下「身体情報」P3という)
 [4]利用者の病気に関する情報(以下「病気情報」P4という)
 [5]利用者に対する検査の結果に関する情報(以下「検査情報」P5という)
 なお、生体情報P1、生活情報P2、身体情報P3、病気情報P4、および、検査情報P5の具体的な例示については後述する。
 利用者情報P(P1-P5)は、利用者Uまたは担当者(典型的には医師等の医療従事者)による操作装置17の操作のもと、事前に記憶装置13に記憶される。
 取得部112は、記憶装置13に記憶された利用者情報P(P1-P5)を取得する。
 特定部114は、取得部112が取得した利用者情報P(P1-P5)に応じて治療方法Kを特定する。具体的には、特定部114は、利用者情報P(P1-P5)を学習済モデルMに入力することで、利用者Uの肥満に関する治療方法K(利用者Uを痩身させるための治療方法K)を特定する。本実施形態では、事前に用意された複数の治療方法の何れかを利用者Uの肥満に関する治療方法Kとして特定する。
 複数の治療方法は、例えば、外科療法(例えば、スリーブ状胃切除手術,調節性胃バンディング手術,胃バイパス手術,胃内バルーン留置術等の痩身を目的とする外科手術)、生活習慣改善療法(例えば、糖質制限を含む食事指導,運動指導,サプリメントの摂取)、心理療法、認知行動療法、薬物療法、教育入院(断食療法含む)、専門診療科(例えば、婦人科,内分泌・代謝・糖尿病専門医,循環器科,呼吸器科,消化器科,精神神経科専門医,外科,脳外科,整形外科,泌尿器科,皮膚科,眼科,耳鼻咽喉科,睡眠時無呼吸外来、摂食障害専門外来、便移植術)の受診推奨、および、経過観察である。複数の治療方法は、利用者Uに提示する治療方法Kの候補であるとも換言できる。また治療法としては確立していないが、民間療法的に、低周波照射による内臓脂肪などを減少させる方法もある。
 学習済モデルMは、統計的推定モデル(例えばニューラルネットワーク)であり、入力Aに応じた出力Bを生成する。具体的には、学習済モデルMは、入力Aから出力Bを特定する演算を制御装置11に実行させるプログラム(例えば人工知能ソフトウェアを構成するプログラムモジュール)と、当該演算に適用される複数の係数との組合せで実現される。学習済モデルMの複数の係数は、入力Aと出力Bとを対応させた複数の教師データを利用した事前の機械学習(深層学習)により最適化されている。すなわち、学習済モデルMは、入力Aと出力Bとの間の関係を学習した統計的推定モデルである。学習済モデルMは、機械学習に使用した複数の教師データに潜在する傾向(入力Aと出力Bとの間の関係)のもとで入力Aに対して統計的に妥当な出力Bを生成する。
 本発明において、入力Aは利用者情報P(P1-P5)であり、出力Bは肥満に関する治療方法Kである。例えば、過去に肥満の治療を行った患者の利用者情報P(P1-P5)と、当該患者が実際に肥満を解消することができた治療方法とを対応させた教師データが機械学習に利用される。
 具体的には、特定部114は、学習済モデルMに利用者情報P(P1-P5)を入力し、当該学習済モデルMが出力した結果(すなわち複数の治療方法のうちの何れか)を、利用者Uの治療方法Kとして特定する。
 表示制御部116は、特定部114が特定した治療方法Kを表示装置15に表示させる。
 図3は、利用者情報P(P1-P5)から治療方法Kを特定する処理を例示するフローチャートである。例えば、担当者(典型的には医療従事者)からの指示を契機として図3の処理が開始される。
 取得部112は、記憶装置13に記憶された利用者情報P(P1-P5)を取得する(SA1)。特定部114は、取得部112が取得した利用者情報P(P1-P5)から利用者Uの肥満に関する治療方法Kを特定する(SA2)。具体的には、特定部114は、学習済モデルMに利用者情報P(P1-P5)に入力した出力を利用者Uに最適な治療方法Kとして特定する。表示制御部116は、特定部114が特定した治療方法Kを表示装置15に表示させる。
 以下、生体情報P1、生活情報P2、身体情報P3、病気情報P4、および、検査情報P5の具体的な例示を記載する。
 生体情報P1は、血圧、脈拍数、体温、および、心電図に関する情報のうち少なくとも1つを含む。ただし、生体情報P1に含まれる情報は、以上の例示に限定されない。
 生活情報P2は、食事(食事時間、内容、回数、間食の有無、外食の頻度、食の好みなど)、ストレス(家庭・学校・仕事での対人関係でのストレスの有無)、睡眠(時間、昼寝・二度寝の有無、睡眠時の姿勢、睡眠の質、いびきの有無など)、入浴(時間、温度、サウナの利用の有無、シャワーのみかなど)、嗜好品(飲酒・喫煙の有無・摂取量、牛乳・ヨーグルト・コーヒー・お茶・ジュースの摂取回数・摂取量)、運動(運動習慣の有無、内容など)、仕事(内容、勤務時間帯など)、学校、および、家族(同居家族の年齢・性別、介護族の有無、配偶者の有無、親族構成など)に関する情報のうち少なくとも1つを含む。
 ただし、生活情報P2に含まれる情報は、以上の例示に限定されない。例えば、1日の消費・摂取カロリーに関する情報、排尿(昼および夜での回数など)・排便に関する情報等が生活情報P2に含まれてもよい。また、過去の喫煙、過去の飲酒、過去の運動等の利用者Uの過去の生活に関する情報を生活情報P2として含んでもよい。
 身体情報P3は、年齢、性別、身長、体重(急激な体重変化であるか慢性的な肥満であるか等の体重の変化を含む)、BMI(Body Mass Index)、体組成(例えば、筋肉量、体脂肪率)、および、腹囲に関する情報のうち少なくとも1つを含む。
 ただし、身体情報P3に含まれる情報は、以上の例示に限定されない。例えば、利用者Uの部位毎について計測した結果(例えば四肢の筋肉量)等が身体情報P3に含まれてもよい。
 病気情報P4は、病歴(現病歴および既往歴を含む)、および、自覚症状に関する情報のうち少なくとも1つを含む。病歴は、例えば、現在罹患している、または、過去に罹患した各種の病気(各種の癌、高血圧症、脳疾患、くも膜下出血、脳出血、脳梗塞、高度脳機能障害、脂質異常、高尿酸血症、脂肪肝、肝嚢胞、睡眠時無呼吸症候群、肥満関連腎臓病、腎嚢胞、肺気腫、水腎症、月経異常・妊娠合併症、卵巣機能異常、卵巣腫瘍、卵巣嚢胞、腹水、貧血、喘息など)に関する情報の他に、経過観察中の疾病や肥満の原因となる合併疾患(例えば、症候性肥満、うつ、統合失調症、甲状腺機能低下症、クッシング症候群、心血管疾患、1型糖尿病(自己免疫性を含む)、耐糖能異常、2型糖尿病、小児糖尿病、摂食障害、運動機能障害など)に関する情報、現在服薬中の薬剤に関する情報、薬剤の副作用に関する情報、アレルギーに関する情報等も含む。
 自覚症状は、例えば、過食、体重増加、頻脈、動悸、息切れ、むくみ、咳・痰、乏尿、頸静脈怒張、発作性夜間呼吸困難、頻呼吸、起座呼吸、夜間咳嗽、労作性呼吸困難、右季肋部痛、膨満感、食思不振、心窩部不快感、意識障害、不穏、記銘力低下、めまい・立ちくらみ、自律神経失調傾向、倦怠感、疲れが取れない、睡眠障害、日中の眠気、何度も目覚める、いびき、膝痛・腰痛、起床時頭痛、胸焼け、胃もたれ、便秘・血便・黒色便、ニキビ等何らかの皮膚症状、下肢静脈瘤、排尿痛、残尿感、血尿、疼痛、乳腺のしこり、乳頭分泌、腫脹、月経異常、おりもの異常、食欲不振、吐き気、血圧上昇、片(偏)頭痛、歯痛、歯茎からの出血など歯周病などである。
 ただし、病気情報P4に含まれる情報は、以上の例示に限定されない。例えば、血縁者(例えば3親等くらいまで)に高血圧症、心臓病、脳卒中、くも膜下出血、脳出血或いは脳梗塞、大動脈瘤或いは解離、肥満、(2型)糖尿病、脂質異常、悪性腫瘍(特に大腸、膵臓、腎臓、甲状腺、乳腺、卵巣や子宮腫瘍)等に罹患している者がいるか等の親族に関する病歴も病気情報P4に含まれる。
 検査情報P5は、例えば、血液検査、生化学検査、X線検査、CT(Computed Tomography)検査、MRI(magnetic resonance imaging)・MRA(magnetic resonance angiography)検査および、超音波検査(例えば腹部・下腹部や甲状腺に対する超音波検査)、尿検査のうち少なくとも1つの検査の結果に関する情報を含む。
 血液検査では、活性化SITH-1(ヘルペスウイルス6型(HHV-6(SITH-1遺伝子)))対する抗体価、グルココルチコイド、LDLコレステロール、各種脳下垂体及び視床下部ホルモン(成長ホルモン、オキシトシン、バゾプレッシンなど)、甲状腺ホルモン、副甲状腺ホルモン、各種副腎(皮質・髄質)ホルモン、コルチゾール、アルドステロン、アンギオテンシンII、卵巣ホルモン、インスリン(Cペプチド)、アディポネクチン、グレリン、レプチン、各種サイトカイン、貧血、多血傾向、白血球増多・減少、血小板減少・増多、脱水の有無、ナトリウム利尿ペプチド、NT-proBNP、BNP、TNF-α、IL-6、CRP、ST2(IL-33受容体)、エリスロポエチン、ビタミンD、β2ーミオグロビン、尿素窒素、血清クレアチニン、血清シスタチンCなどが検査される。
 生化学検査では、リポ多糖、血清アミラーゼ、尿酸、Na、K、Cl、Ca、P等が検査される。
 X線検査では、心陰影拡大、左室肥大の有無・程度、左下肺野斑状影、胸水・気管支壁肥厚・炎症性気腫性変化・縦隔・肺腫瘍・リンパ節腫大の有無、胸部大動脈瘤、変形性脊椎症などが検査される。
 CT検査では、内臓脂肪、皮下脂肪の厚さ、脂肪肝・結腸内の宿便・大腸憩室・脾腫・肝腫大・肝嚢胞・肝腫瘍、胆石・腎腫瘤・大動脈石灰化・大動脈拡大・肝嚢胞・副腎腫瘍・腎腫瘍・腹水・リンパ節腫大・子宮筋腫・卵巣腫瘍・骨嚢胞の有無などが検査される。
 MRI・MRA検査では、硬膜下血腫・脳動脈瘤など含め各種脳脊髄疾患、下垂体病変(腺腫など)、内耳・中耳、甲状腺病変、頭頸部腫瘍、すべり症・椎間板ヘルニアなど脊椎病変、などが検査される。
 超音波検査では、甲状腺腫・甲状腺嚢胞・甲状腺腫瘍・脂肪肝・内臓脂肪蓄積・膵臓腫瘤・横行結腸内の宿便・腎嚢胞・肝嚢胞・胆石・大動脈石灰化・大動脈拡大・腹水・リンパ節腫大・子宮筋腫・卵巣腫瘍・卵巣嚢胞有無の有無や、皮下脂肪の厚さ、腎エコーレベル変化、腎腫大・腎盂拡大・水腎症・腎萎縮、腎石灰化又は結石・尿路結石・膀胱腫瘤・肝腫大・膵臓腫瘤(嚢胞含め)の有無等が検査される。
 尿検査では、尿量、尿浸透圧、尿pH、ナトリウム量、タンパク質、NGAL(neutrophil gelatinase-associated Lipocain)、(L-FABP:l type fatty acid binding protein尿中L型脂肪酸結合タンパク)、潜血、細胞(特に異形細胞)の混入等が検査される。
 ただし、検査情報P5に含まれる情報は、以上の例示に限定されない。例えば、肥満の原因になる腸菌フローラや、肥満の症例では存在しないアッカーマンシア・ムシニフィラ菌の有無を確認する観点からは、検便検査の結果を検査情報P5として含んでもよい。また、睡眠時無呼吸症候群に関する検査(PSG検査:終夜睡眠ポリグラフ検査、簡易検査)、身体所見(リンパ節腫大、甲状腺腫、浮腫みの有無など)・聴診所見(肺での異音の有無、不整脈、心雑音等)の経過・結果等の結果を検査情報P5として含んでもよい。また、婦人科検診の結果に関する情報を検査情報P5とする場合は、スメア細胞診(特に異型細胞、カンジダ感染なども)以外に、パピローマウイルス感染の有無、パピローマのサブタイピングも検査される。なお、以上に例示した検査は、例えば、治療効果の確認、副作用・合併症発生の有無の確認の為、必要に応じて、治療期間中、再検査をした結果を検査情報P5として使用してもよい。
 以上の説明から理解される通り、本発明では、学習済モデルMに利用者情報Pを入力することで利用者Uの肥満に関する治療方法Kが特定されるから、利用者Uの個別の事情を加味して適切に肥満に関する治療方法Kを特定することが可能である。すなわち、利用者Uに個別最適化された治療方法Kが提供される。特に、利用者Uの生体、生活、身体、病気および検査の結果の全てを加味して最適な治療方法Kが特定されるという利点がある。
<変形例>
 以上に例示した各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
(1)前述の各形態において、利用者情報Pは、利用者Uまたは担当者(医療従事者)が入力する。例えば、利用者U自身で入力が可能な利用者情報P(例えば生活情報P2や病気情報P4)は利用者Uが入力し、担当者でなければ入力が不可能な利用者情報P(例えば生体情報P1、病気情報P4や検査情報P5)は担当者が入力することが想定される。したがって、例えば、図4に例示する情報処理装置100の構成も採用される。
 図4では、サーバ装置を情報処理装置100として使用する。図4のサーバ装置は、利用者Uの端末装置Gおよび担当者Dの端末装置Gとそれぞれインターネット等の通信網Nを介して相互に通信可能である。利用者Uおよび担当者Dは、それぞれ自身の端末装置Gにより利用者情報Pを入力し、入力した利用者情報Pは情報処理装置100に送信される。そして、情報処理装置100で治療方法Kを特定し、当該治療方法Kが利用者Uの端末装置Gおよび担当者Dの端末装置Gに送信される。
 また、図5に例示される通り、例えば、担当者Dの端末装置Gに情報処理装置100の機能を搭載してもよい。以上の構成では、利用者Uの端末装置Gから入力された利用者情報Pが担当者Dの端末装置Gに送信される。なお、図4および図5の構成の何れにおいても、利用者Uの端末装置Gに治療方法Kを送信することは必須ではない。
(2)前述の形態において、利用者Uが各種の利用者情報Pを入力するための情報端末(例えばタブレットまたはスマートフォン)を情報処理装置100とは個別に用意してもよい。以上の構成では、情報処理装置100と当該情報端末とは、インターネット等の通信網または近距離無線通信を介して相互に通信可能である。端末装置により利用者Uに入力された利用者情報Pは情報処理装置100に送信される。情報処理装置100は、端末装置から送信された利用者情報Pを利用して治療方法Kを特定する。
 また、例えばインターネット等の通信網を介して端末装置(例えばタブレットまたはスマートフォン)と通信するサーバ装置により情報処理装置100を実現してもよい。以上の構成では、端末装置から利用者情報Pが情報処理装置100に送信され、情報処理装置100は利用者情報Pを利用して治療方法Kを特定する。そして、特定した治療方法Kを端末装置に送信する。
(3)利用者Uが自身の端末装置において利用者情報Pを入力する構成においては、例えば、変化し得る利用者情報Pについては、利用者Uに特定の周期で(例えば毎日)利用者情報Pを入力させてもよい。例えば、食事に関する情報(例えば食事の内容や量)、嗜好品に関する情報(例えば飲酒の有無や量)、睡眠(例えば時間、質、快眠度)に関する情報、運動(例えば運動の有無や内容)に関する情報、入浴(例えば時間)に関する情報、体重に関する情報、体調(例えば疲労感や頭痛の有無)に関する情報、現在行っている治療方法Kに対する感想・満足度などは、日々変化し得る。
 情報処理装置100は、例えば、利用者Uが利用者情報Pを入力する度に治療方法Kを再度特定(すなわち更新)してもよい。すなわち、新規の利用者情報Pが入力されたことを契機として、治療方法Kを特定する処理が再度実行される。特定部114は、学習済モデルMに入力する利用者情報Pが更新された場合に、当該更新後の利用者情報Pを学習済モデルMに入力することで治療方法Kを再度特定する要素として機能する。したがって、利用者Uの変化を加味して適切に治療方法Kを特定することが可能である。
 また、情報処理装置100は、所定の期間毎にわたる利用者情報Pの変化(例えば、所定の期間にわたる利用者情報Pの平均、直前の期間における利用者情報Pとの比較など)を加味して治療方法Kを特定してもよい。以上の通り、利用者情報Pは、最初の治療方法Kを特定する前(すなわち治療前)と、特定後の治療方法Kに基づく治療中との双方において、入力され得る。そして、治療方法Kが特定された後も、利用者情報Pが入力(更新)される度に治療方法Kが再度特定(更新)される。したがって、治療前、治療中随時、利用者情報Pを学習済モデルに入力することで、その時々で個別最適化された治療方法Kが特定されるという利点がある。
(4)前述の形態において、特定部114は、治療方法Kを特定する前に、利用者情報Pを使用して利用者Uが肥満か否かを判定してもよい。肥満か否かの判定には、例えば学習済モデルが利用される。そして、特定部114は、利用者Uが肥満であると判定した場合に、利用者情報Pから治療方法Kを特定する。
(5)前述の形態では、生体情報P1、生活情報P2、身体情報P3、病気情報P4および検査情報P5の全てを利用者情報Pとして治療方法Kの特定に利用したが、治療方法Kの特定に利用される利用者情報Pは以上の例示に限定されない。生体情報P1、生活情報P2、身体情報P3、病気情報P4および検査情報P5のうち少なくとも1つの情報が治療方法Kの特定に利用されればよい。ただし、利用者に最適な治療方法Kを特定するという観点からは、生体情報P1、生活情報P2、身体情報P3、病気情報P4および検査情報P5の全てを治療方法Kの特定に利用する構成が好適である。
 また、以上に例示にした利用者情報P(P1-P5)の他に、各種の利用者情報Pが治療方法Kの特定に利用され得る。
 例えば、利用者Uによっては、外科療法や薬物療法は希望せず、生活習慣改善療法や心理療法等を中心に肥満を改善したいというような要望もある。したがって、利用者情報P(P1-P5)に加えて、利用者U自身が所望する治療方法Kに関する情報を学習済モデルに入力してもよい。
 利用者Uが女性である場合には、妊娠(妊娠の有無など)、出産(出産・授乳歴の有無など)、月経(周期、閉経の時期、初潮の時期など)、女性特有の疾患(例えば、乳がん、乳腺炎、子宮がん、子宮筋腫、子宮内膜症、貧血、卵巣がん、卵巣嚢腫、甲状腺がんなど)に関する情報を利用者情報Pとして含める構成が好適である。さらには、経口避妊薬を飲んでいるか、豊胸手術をしたことがあるか、子宮内避妊具を使用しているか、アフターピルを使用しているか、更年期症状があるか、家庭内暴力があるか、家事・育児・介護等・家庭内にトラブルがあるか、恋愛中か、失恋したか、職場環境に問題があるか、相談相手がいるか、困った時には自分で抱え込むか、乳がん・子宮がん・大腸がん検診を受けたことがあるか、乳がん・子宮がん・大腸がんの精密検査を受けたことがあるか等を利用者情報Pに含ませてもよい。
 また、以下の[1]-[3]のような情報が利用者情報Pに含められる。
[1]利用者Uの過去から現在までの環境の変化に関する情報(例えば、出生児体重や合併症など出来事、その後、5~10歳毎に、その間にあったいじめ、失恋、仕事がうまくいかないなど様々な出来事や両親ともに肥満である、シングルマザーに育てられジャンクフードで育ったなど家庭環境、うつや甲状腺機能低下症など合併症等)
[2]利用者Uの意向に関する情報(例えば、なぜ痩身クリニックを受診したのか、痩せたい理由、どの程度の体重減少をどの程度の期間で実現したいのか、摂取カロリーの抑制と消費カロリーの増大のどちらが好ましいか、アクセスしやすいか、何としても痩せたいか、何度も体重減少と体重増加を繰り返してきたが楽に痩せたい、痩せる努力がストレスになるので薬で痩せたい、部分的に太いのでその部分だけを痩せさせたい、運動は嫌い、痩せた姿を見せたい人がいるかなど)
[3]利用者Uの性格に関する情報(健康で好ましい・いやで仕方がない・諦めている等の現在の自分をどう見ているか、努力が嫌いか、同じことを続けることが得意・不得か、飽きっぽいか、飽きっぽいか、最初に口にするのは最も好きなものか、最後に口にするのは最も嫌いなものかなど)
 また、現在および過去の趣味や習い事、性経験の有無、パートナーの有無、現在の生活・環境(身体的健康状態、精神的或いは心理的健康状態、交友関係、経済的状態、家庭環境学校生活、成績、学校環境、職場生活、職場環境、現在の国内状況、将来の国内状況、現在の世界状況、将来の政界状況、新型コロナウイルス感染症など)への満足度、食欲、水分摂取量、テレビを見る時間、健康食品・サプリメント類の摂取等に関する各種の利用者Uに関する情報を利用者情報Pとして含んでもよい。
 以上の通り、利用者情報Pは各種の情報を含み、取得部112は、当該利用者情報Pを取得する要素として機能し、特定部114は、取得部112が取得した利用者情報Pを学習済モデルMに入力することで治療方法Kを特定する要素として機能する。
(6)治療方法Kの候補となる複数の治療方法は、上記の例示(生活習慣改善療法,心理療法,認知行動療法,薬物療法,教育入院,専門診療科の受診推奨,経過観察)には限定されない。例えば、CPAP療法(持続陽圧呼吸療法)を治療方法Kの候補となる複数の治療方法として含んでもよい。各治療方法をさらに細分類化したものを治療方法Kの候補となる複数の治療方法としてもよい。
 なお、特定部114は、薬物療法を利用者Uに適切な治療方法Kとして特定する場合には、学習済モデルを利用して具体的な薬剤を特定してもよい。具体的な薬剤は、例えば、ジンドール、リラグリチド、SGLT2阻害剤(内服薬および注射での投与を含む)、ゼニカル、各種の漢方薬(防風通聖散、大柴胡湯、防已黄耆湯など)、GLP-1受容体作動薬(注射での投与)などである。
 また、特定部114は、生活習慣改善療法を利用者Uに適切な治療方法Kとして特定する場合には、具体的な食事の内容(例えば、糖質やタンパク質等の各栄養素の摂取量)や、具体的な運動の内容(例えば、有酸素運動の運動時間、無酸素運動の運動時間、無酸素運動を行うべき部位)等を治療方法Kとして特定してもよい。
(7)前述の形態では、複数の治療方法(生活習慣改善療法,心理療法,認知行動療法,薬物療法,教育入院,専門診療科の受診推奨,経過観察)のうち利用者Uに統計的に妥当な治療方法Kを特定したが、例えば、複数の治療方法において利用者Uに妥当な順番を特定してもよい。すなわち、学習済モデルMの出力は所定の治療方法Kには限定されない。なお、学習済モデルMの出力に応じて、機械学習に利用される教師データも適宜に変更し得る。
 また、特定部114は、複数の治療方法のうちの2以上の治療方法を特定してもよい。例えば、学習済モデルが出力した利用者Uに妥当な治療方法の順番において上位にある2以上の治療方法が特定される。以上の説明から理解される通り、特定部114は、複数の治療方法のうちの少なくとも1つを特定する要素として機能する。
(8)利用者情報Pのうち利用者Uにより入力可能な利用者情報Pは、例えば、問診に対する回答として情報処理装置100に入力させる構成が好適である。各利用者情報Pに対応する問診は、端末装置の表示制御部116により表示装置15に表示させる。問診に対する回答は、複数の選択肢から選択させる構成でも任意に記載させる構成でもよい。なお、利用者Uによる利用者情報Pの入力は、利用者Uの端末装置を介して行ってもよい。
 なお、対人恐怖や人間不信が著しい場合には、ロボットによる合成音声による問診、無人問診室で利用者U自身によるタブレット入力による問診が考慮されるべきで、本発明の主要な要素の一つである。また、効率的に運用する目的で、バーチャルリアリティーの手法を取り込むことも重要である。例えば、待合室などでの待ち時間に、利用者情報Pの入力の参考にする観点、利用者Uがどの治療方法が好ましく向いているかを検討する観点から、バーチャル健康痩身健診(問診、血液検査、画像診断、内科診察)、バーチャル心理療法・バーチャル認知行動療法、バーチャル食事指導・運動指導、バーチャル教育入院(断食療法を含む)、或いはバーチャル痩身の為の外科手術等を見ることが好ましい・
  ただ、利用者Uの状態を観察する目的、安全を確保する目的で防犯カメラによる観察が、利用者Uの同意のもとでの必要である。原則的には、看護師或いは保健師による問診、病歴確認が必要で、その際、受け答えの状態など含めて、気づいた点を担当者のみ入力可能な(パスワード或いは指紋・顔認証による本人確認後入力)ページに入力し、担当者間で情報共有することでその後の検査、診察をスムーズに行えるようにする。
(9)前述の形態に係る情報処理装置100は、コンピュータ(具体的には制御装置11)とプログラムとの協働により実現される。前述の形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体または磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体を含み得る。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体を除外するものではない。また、通信網を介した配信の形態でプログラムをコンピュータに提供することも可能である。
 また、本発明は、利用者情報P(P1-P5)の少なくとも一つを取得し、当該取得した利用者情報Pを学習済モデルに入力することで、当該利用者Uの肥満に関する治療方法Kを特定する、コンピュータにより実現される情報処理方法としても特定される。
(10)本発明において治療方法Kを特定する前(治療前)に、問診内容、諸検査結果、ご本人の意向・性向・過去の痩身努力の結果等を踏まえて学習済モデルによる個別最適化した治療方法Kを特定し、治療を開始する。ただ、実際の治療過程でも、効果・効率や利用者の希望、満足度、前向き度などを考慮し、学習済モデルによるアルゴリズムの見直しをしながら、その都度可能な範囲で最短期間で、筋肉量を減らさずに、最大の健康痩身効果を実現していく。
(11)肥満と睡眠とには深い関係がある。そこで、治療方法Kを特定するにあたって、睡眠促進因子と覚醒促進因子と食欲促進因子と食欲抑制因子とのバランスが取れているかを考慮する構成も採用される。具体的には、以下の通りである。
 因子(睡眠促進因子,覚醒促進因子,食欲促進因子,食欲抑制因子)に関する各項目について1~5の何れかのスコアを付ける。
 例えば、例えば、睡眠促進因子または食欲抑制因子が十分であれば、1どちらとも言えない場合には3、覚醒促進因子または食欲促進因子が強ければ5というようにスコアを付ける。各因子について付されたスコアを学習済モデルMに入力することで、治療方法Kを特定してもよい。
 各因子におけるスコアの付け方は、例えば、以下の通りである。以下の複数の項目の各々についてスコアが付けられる。なお、各項目のAに該当する場合には、睡眠促進因子・食欲抑制因子覚醒促進因子・食欲促進因子が十分であると判断して、1を付ける。一方で、各項目のBに該当する場合には、覚醒促進因子・食欲促進因子が高いと判断して、5を付ける。AおよびBの何れにも該当しない場合には3を付ける。なお、以下の各項目は例示であり、その他の項目も適宜に採用される。
 スコア(合計)を複数の段階に区分して、当該区分毎に最適な治療方法Kが特定される。スコアが高いほど問題があると判断されるため、より専門的な治療方法Kが特定される。治療方法Kを特定するにあたって、例えば、長期的にわたり因子について問題が多いと、体重を減少させ体調を改善するのが難しく、生活習慣の見直し等の必要があるため、それも加味して治療方法Kを特定する。
<長期的な背景:幼少期>
 項目(a1)
  A:環境(経済的、住環境、家族関係)が安定
  B:環境(経済的、住環境、家族関係)が不安定
 項目(a2)
  A:家族が健康で、食事・運動バランスが良かった。
  B:家族に肥満の上、通院或いは入院中の病気の方がいた。
 項目(a3)
  A:家族の健康の知識・情報が十分だった。
  B:家族の健康の知識・情報が不十分だった。
 項目(a4)
  A:家族に喫煙や飲酒をする人がいなかった。
  B:家族に喫煙や飲酒をする人がいた。
 項目(a5)
  A:運動が好きで、疲れて8時間以上よく眠れた。
  B:運動が苦手で、睡眠が6時間程度以下と短かった。
 項目(a6)
  A:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが安定。
  B:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが不安定。
 項目(a7)
  A:体重は標準体重か下回っていた。
  B:体重が増え、肥満か肥満傾向にあった。
<中長期的な背景:主に学校(生徒・学生)時代>
 上記の項目(a1)~(a7)に加えて、例えば下記の項目が採用される。
 項目(b1)
  A:栄養のことに気を配ることができた。
  B:栄養のことなど構う余裕がなかった。
 項目(b2)
  A:通学時間が短かく疲れを感じなかった。
  B:通学時間が長く、いつも疲れていた。
 項目(b3)
  A:ストレスは少なく、解決策を編み出していた。
  B:ストレスが多く、食事や間食など口にすることで解決した。
 項目(b4)
  A:友人も多く、ストレスが少なかった。
  B:人付合いが苦手で、苛め等ストレスがあった。
 項目(b5)
  A:授業内容が理解でき学業成績も良かった。
  B:授業内容が理解できず、学業成績が悪かった。
 項目(b6)
  A:体重は標準体重以内で安定していた。
  B:体重の増加・減少を繰り返し、平均して標準体重を超えていた。
<中期的な背景:主に社会に出てからの期間>
 項目(c1)
  A:友人も多く、ストレスが少なかった。
  B:人付合いが苦手で、苛め等ストレスがあった。
 項目(c2)
  A:恋愛など異性との付き合いも問題ない。
  B:異性との付き合いもうまく行かなかった。
 項目(c3)
  A:業務内容が理解でき業務成績も良かった。
  B:業務内容が理解できず、業務成績が悪かった。
 項目(c4)
  A:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが安定。
  B:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが不安定。
 項目(c5)
  A:帰宅後食事を済ませ、入浴後、スマートフォンやパソコン等せずに就寝する。
  B:帰宅後、まず入浴し、食事をし、喫煙しながらコーヒーを飲み、スマートフォンやパソコン等しながら寝床に入る。
 項目(c6)
  A:喫煙や飲酒を経験しなかった。
  B:喫煙や飲酒を始めてしまった。
 項目(c7)
  A:通勤時間が短く疲れを感じなかった。
  B:通勤時間も長く、いつも疲れて居眠りした。
 項目(c8)
  A:ストレスは少なく、解決策を編み出していた。
  B:ストレスが多く、食事や間食など口にすることで解決した。
 項目(c9)
  A:体重は標準体重以内で安定していた。
  B:体重の増加・減少を繰り返し、平均して標準体重を超えていた。
<短期的な背景:数ヶ月以内>
 項目(d1)
  A:環境(経済的、住環境、家族関係)が安定。
  B:環境(経済的、住環境、家族関係)が不安定。
 項目(d2)
  A:家族が健康で、食事・運動バランスが良かった。
  B:家族に通院或いは入院中の病気の方がいた。
 項目(d3)
  A:家族の健康の知識・情報が十分だった。
  B:家族の健康の知識・情報が不十分だった。
 項目(d4)
  A:栄養のことに気を配ることができた。
  B:栄養のことなど構う余裕がなかった。
 項目(d5)
  A:体重は標準体重か下回っていた。
  B:体重が増え、肥満か肥満傾向にあった。
 項目(d6)
  A:家族に喫煙や飲酒をする人がいなかった。
  B:家族に喫煙や飲酒をする人がいた。
 項目(d7)
  A:運動が好きで、疲れて8時間以上よく眠れた。
  B:運動が苦手で、睡眠が6時間以下と短かった。
 項目(d8)
  A:疼痛なく、運動しても平気。
  B:腰痛や膝痛で歩けなくなり、運動量減少。
 項目(d9)
  A:友人も多く、ストレスが少なかった。
  B:人付合いが苦手で、苛め等ストレスがあった。
 項目(d10)
  A:恋愛など異性との付き合いも問題ない。
  B:異性との付き合いもうまく行かなかった。
 項目(d11)
  A:業務内容が理解でき業務成績も良かった。
  B:業務内容が理解できず、業務成績が悪かった。
 項目(d12)
  A:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが安定。
  B:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが不安定。
 項目(d13)
  A:健康で、手術や治療を受けずにいた。
  B:他の疾病の為の手術や治療を受けていた。
 項目(d14)
  A:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが安定。
  B:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが不安定。
 項目(d15)
  A:喫煙や飲酒を経験しなかった。
  B:喫煙や飲酒を始めてしまった。
 項目(d16)
  A:通勤時間が短く疲れを感じなかった。
  B:通勤時間が長く、いつも疲れていた。
 項目(d17)
  A:ストレスは少なく、安定している。
  B:ストレスが強く、運動する時間もないので、ついつい食事・間食を口にすることで、ストレス解消をしている。
 項目(d18)
  A:体重は標準体重以内で安定している。
  B:体重の増加・減少を繰り返し、平均して標準体重を超えている。
<短期的な背景:2~3週間以内>
 上記の項目(d1)~(d18)に加えて、例えば、以下の項目が採用される。
 項目(e1)
  A:業務内容が理解でき業務成績も良かった。
  B:業務内容が理解できず、業務成績が悪かった。
 項目(e2)
  A:仕事の上で、高い評価を受けて居る。
  B:仕事上、ミスが重なり、批判を浴びている。
 項目(e3)
  A:出張やプレゼンがなく、ストレスがない。
  B:出張、プレゼン等緊張を強いられストレス有り。
 項目(e4)
  A:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが安定。
  B:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが不安定。
 項目(e5)
  A:健康で、手術や治療を受けずにいた。
  B:他の疾病の為の手術や治療を受けていた。
 項目(e6)
  A:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが安定。
  B:夕食、入浴、就寝時間など生活リズムが不安定。
 項目(e7)
  A:喫煙や飲酒を経験しなかった。
  B:喫煙や飲酒を始め、或いは再開してしまった。
 項目(e8)
  A:通勤時間が短かく疲れを感じなかった。
  B:通勤時間が長く、いつも疲れて居眠りもする。
 項目(e9)
  A:最近もストレスは少なく、安定している。
  B:特に最近ストレスが強く、運動する時間もない。
 項目(e10)
  A:体重は標準体重以内で安定していた。
  B:体重は増加し、或いは減少しているが、平均して標準体重を超えている。
<ごく短期的な背景:直近の2、3日以内>
 上記の項目(d1)~(d18)や項目(e1)~(e10)と同様の項目が採用される。
 なお、肥満に対して影響力がある項目(例えば項目(a)~(c))については、適宜に重みづけをしてスコアを付けてもよい。
 さらに、睡眠時間、起床時間、就寝時間、室内外気温、寝室の状況、睡眠時に利用者が置かれている環境、食生活、心理的な状況、緊張感、消化の状況、入眠時の血圧、身体的な疲労、乳酸濃度、アドレナリン濃度、メラトニン濃度、オレキシン濃度、アミノ酸バランス、一日当たりの運動量、消費カロリー、身長の変化、脈拍、BMI、発汗、睡眠に関する自覚症状(例えば、いびき、寝返り、睡眠時無呼吸)、過去の治療の状況(減量の為、食事療法・運動療法などを受けたが失敗したなど)等に関する項目も採用される。
(12)家族(例えば三親等以内)や自身の病歴については、病気毎にスコアを特定して、病気について付されたスコアを学習済モデルMに入力することで、治療方法Kを特定してもよい。例えば、新型コロナ感染症は5を付し、各種悪事性腫瘍は10を付し、循環器疾患は3を付す。また、現在服薬中の薬剤について特定したスコアを学習済モデルMに入力することで、治療方法Kを特定してもよい。
(13)また、睡眠関連以外の自覚症状(例えば、過食、頻脈、動悸、息切れ、むくみ、咳・痰、乏尿、胸焼け、胃もたれ、便秘、意識障害、肩こり、関節痛、筋肉痛、筋肉のつり、しびれ、薄毛、発疹、ニキビ、排尿痛、残尿感、血尿、下腹部痛、側腹部痛、尿量増加、頻尿、口臭、眼精疲労、不安、抑うつ、前向きに考えられない、自殺念慮など)について特定したスコアを学習済モデルMに入力することで、治療方法Kを特定してもよい。さらには、自身の性格に関するスコアを学習済モデルMに入力することで、治療方法Kを特定してもよい。
(14)肥満と睡眠とが密接に関係することから、利用者情報Pは、睡眠に関する各種の情報が含まれる。具体的には、以下の通りである。利用者情報Pは、例えば、睡眠障害に関する自覚症状(例えば睡眠不足、アルコールなしでは眠れない、早朝覚醒、いびき、起床時口内乾燥感、日中の眠気(エプワース眠気尺度)、寝返りの有無などに関する自覚症状)、睡眠時間(例えば、時間帯、起床時刻、就寝時刻、昼寝や二度寝の時間等を含む)、睡眠環境(例えば騒音・振動・煙・埃・塵・匂い・花粉の有無、住居周囲の照明の有無、標高、近隣における河川・海・国道・高速道路・鉄道の有無、個室/相部屋、隣室との間の壁の性状)、および、睡眠内容(例えば睡眠の質、中途覚醒の回数、夜間のトイレ回数、寝返りのうちやすさなど)を含む。
 また、利用者情報Pは、血圧、脈拍数、体温、心電図、食事(食事時間、内容、回数、間食の有無、外食の頻度、食の好みなど)、ストレス(家庭・学校・仕事での対人関係でのストレスの有無)、入浴(時間、温度、サウナの利用の有無、シャワーのみかなど)、嗜好品(飲酒・喫煙の有無・摂取量、牛乳・ヨーグルト・コーヒー・お茶・ジュースの摂取回数・摂取量)、運動(運動習慣の有無、内容など)、仕事(内容、勤務時間帯など)、学校、家族(同居家族の年齢・性別、介護家族の有無、配偶者の有無、親族構成など)、1日の消費・摂取カロリーに関する情報、排尿(昼および夜での回数など)・排便、喫煙、飲酒、運動、年齢、性別、身長、体重(急激な体重変化であるか慢性的な肥満であるか等の体重の変化を含む)、BMI(Body Mass Index)、体組成(例えば、筋肉量、体脂肪率)、腹囲、病歴(現病歴および既往歴を含む)、自覚症状などに関する情報を含んでもよい。
(15)日記をつける習慣がある人は、言語化することで自分を少なくとも客観視する可能性があることが考えられ、睡眠日誌及び食事日誌をつけることを治療方法Kとして特定することが好ましい。人の話をよく聞いて、判断し行動するタイプの人には、認知行動療法を治療方法Kとして特定することが好ましい。自分の信じることを貫くタイプの人には、心理療法を治療方法Kとして特定することが好ましい。以上のように、肥満の原因、家庭環境、本人の年齢・性別・性格、家族歴、既往歴、現在の肥満の程度、合併症、肥満状態の持続期間などに応じて利用者の性格や習慣に応じて個別最適な治療方法Kが特定できるようにする。
 なお、肥満は、食べ過ぎが原因となる。したがって、血糖値の上昇を防ぐ為、血中のインスリン濃度が上昇傾向となる。その結果、インスリンの作用により、細胞増殖が促進され、乳がん、大腸がん、膵臓がんなど悪性腫瘍のリスクが高まる。また、糖尿病を合併する場合など、免疫能の低下を伴うことも、様々な悪性腫瘍の発生リスクを高める。したがって、定期的な各種がん検診の受診を勧めることを治療方法Kとして特定してもよい。
11  :制御装置
13  :記憶装置
15  :表示装置
17  :操作装置
100 :情報処理装置
112 :取得部
114 :特定部
116 :表示制御部
D   :担当者
G   :端末装置
K   :治療方法
N   :通信網
P   :利用者情報
U   :利用者
  

Claims (12)

  1.  利用者の生体に関する情報、前記利用者の生活に関する情報、前記利用者の身体に関する情報、前記利用者の病気に関する情報、および、前記利用者に対する検査の結果に関する情報のうち少なくとも1つの情報を取得する取得部と、
     前記取得部が取得した情報を学習済モデルに入力することで、前記利用者の肥満に関する治療方法を特定する特定部と
     を具備する情報処理装置。
  2.  前記利用者の生体に関する情報は、血圧、脈拍数、体温、および、心電図に関する情報のうち少なくとも1つを含む
     請求項1の情報処理装置。
  3.  前記利用者の生活に関する情報は、食事、ストレス、睡眠、入浴、嗜好品、運動、仕事、学校、および、家族に関する情報のうち少なくとも1つを含む
     請求項1の情報処理装置。
  4.  前記利用者の身体に関する情報は、年齢、性別、身長、体重、BMI(Body Mass Index)、体組成、および、腹囲に関する情報のうち少なくとも1つを含む
     請求項1の情報処理装置。
  5.  前記利用者の病気に関する情報は、病歴、および、自覚症状に関する情報のうち少なくとも1つを含む
     請求項1の情報処理装置。
  6.  前記利用者に対する検査の結果に関する情報は、血液検査、生化学検査、X線検査、CT検査、MRI・MRA検査、超音波検査、および、尿検査のうち少なくとも1つの検査の結果に関する情報を含む
     請求項1の情報処理装置。
  7.  前記取得部は、前記利用者の性格に関する情報を取得し、
     前記特定部は、前記利用者の性格に関する情報を前記学習済モデルに入力する
     請求項1の情報処理装置。
  8.  前記特定部は、外科療法、生活習慣改善療法、心理療法、認知行動療法、薬物療法、教育入院、専門診療科の受診推奨、および、経過観察のうち少なくとも1つを前記治療方法として特定する
     請求項1の情報処理装置。
  9.  前記取得部は、前記利用者が所望する治療方法に関する情報を取得し、
     前記特定部は、前記利用者が所望する治療方法に関する情報を前記学習済モデルに入力する
     請求項1の情報処理装置。
  10.  前記特定部は、前記学習済モデルに入力する情報が更新された場合に、当該更新後の情報を前記学習済モデルに入力することで前記治療方法を再度特定する
     請求項1の情報処理装置。
  11.  利用者の生体に関する情報、前記利用者の生活に関する情報、前記利用者の身体に関する情報、前記利用者の病気に関する情報、および、前記利用者に対する検査の結果に関する情報のうち少なくとも1つの情報を取得し、
     前記取得した情報を学習済モデルに入力することで、前記利用者の肥満に関する治療方法を特定する
     コンピュータにより実現される情報処理方法。
  12.  利用者の生体に関する情報、前記利用者の生活に関する情報、前記利用者の身体に関する情報、前記利用者の病気に関する情報、および、前記利用者に対する検査の結果に関する情報のうち少なくとも1つの情報を取得する処理と、
     前記取得した情報を学習済モデルに入力することで、前記利用者の肥満に関する治療方法を特定する処理とを
     コンピュータに実行させるプログラム。 
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