WO2022049842A1 - 情報処理方法及び情報処理装置 - Google Patents

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Abstract

情報処理方法は、少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を取得し(S101)、複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点を探索し(S102)、第1点と第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と第1点とを結ぶ直線と、基準点と第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出し(S103)、第1差異又は第2差異の少なくとも一方に基づいて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定し(S104)、後続処理の対象とすると判定した第2点の点情報を出力する(S105)、処理を含む。

Description

情報処理方法及び情報処理装置
 本開示は、情報処理方法及び情報処理装置に関する。
 自動運転車両の普及が見込まれており、自動運転車両に搭載する外界認識センサの候補として、LiDAR(Light Detection And Ranging)等の点群検出センサが使用されている。このような点群検出センサによる物体検出には、点群検出センサにセンシングされた複数の点から得られる水平方向に対する勾配又は勾配の法線ベクトルを用いる手法が一般的である。例えば特許文献1には、このような手法を用いた物体検出方法が開示されている。
 しかしながら、車両の走行中には、振動又は車両の歪み等により、点群検出センサの位置又は角度にずれ(以下、単に点群検出センサのずれとも称する)が生じ、後続処理において誤動作が生じることがある。例えば特許文献2には、点群検出センサのずれ量を計測し、計測したずれ量に基づいて点群検出センサの補正を行う手法が開示されている。
特開2019-50035号公報 特開2020-46411号公報
 しかしながら、特許文献2に開示されるような点群検出センサのずれの計測を正確に行うことは困難である。そのため、点群検出センサのずれによって点群情報を用いた後続処理で誤動作が生じるおそれがある。
 そこで、本開示は、点群検出センサのずれを計測することなく、当該ずれによって生じる後続処理での誤動作を抑制できる情報処理方法等を提供する。
 本開示に係る情報処理方法は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、移動体に備えられる少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を取得し、前記複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点を探索し、前記第1点と前記第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と前記第1点とを結ぶ直線と、前記基準点と前記第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出し、前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方に基づいて、前記第2点を後続処理の対象とするか否かを判定し、前記後続処理の対象とすると判定した前記第2点の点情報を出力する処理を含む。
 なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム又はコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
 本開示の一態様に係る情報処理方法等によれば、点群検出センサのずれを計測することなく、当該ずれによって生じる後続処理での誤動作を抑制できる。
図1は、点群検出センサによる障害物の検出の原理を説明するための図である。 図2は、点群検出センサの位置ずれによる障害物の誤検出を説明するための図である。 図3は、点群検出センサの角度ずれによる障害物の誤検出を説明するための図である。 図4は、実施の形態に係る情報処理装置の一例を示すブロック図である。 図5は、実施の形態に係る情報処理方法の一例を示すフローチャートである。 図6は、実施の形態に係る情報処理装置の障害物検出時の動作の一例を示すフローチャートである。 図7は、実施の形態に係る近傍点探索部の動作の具体例を示すフローチャートである。 図8は、近傍点及び非近傍点の一例を示す図である。 図9は、実施の形態に係る高低差判定部の動作の具体例を示すフローチャートである。 図10は、高低差の判定に基づく有効な近傍点及び無効な近傍点の一例を示す図である。 図11は、実施の形態に係る仰角差判定部の動作の具体例を示すフローチャートである。 図12は、仰角差の判定に基づく有効な近傍点及び無効な近傍点の一例を示す図である。 図13は、実施の形態に係る勾配算出可否判定部の動作の具体例を示すフローチャートである。 図14は、実施の形態に係る勾配算出部の動作の具体例を示すフローチャートである。 図15は、2点間の勾配の計算方法を説明するための図である。 図16は、実施の形態に係る障害物点判定部の動作の具体例を示すフローチャートである。 図17は、実施の形態に係る通知部の動作の具体例を示すフローチャートである。 図18は、今回の割合が過去の割合と比べて外れ値である場合の例を示す図である。 図19は、変形例1に係る情報処理装置の障害物検出時の動作の一例を示すフローチャートである。 図20は、変形例2に係る情報処理装置の障害物検出時の動作の一例を示すフローチャートである。
 上記のように、特許文献2に開示されるような点群検出センサのずれの計測を正確に行うことは困難である。そのため、点群検出センサのずれによって点群情報を用いた後続処理で誤動作が生じるおそれがある。
 仮に、点群検出センサのずれの計測を行うとした場合、振動検出器等の機器が必要であり、また、計算負荷も大きくなる。すなわち、従来技術では、点群検出センサのずれによって生じる後続処理での誤動作の抑制には、コスト及び計算量等の課題がある。
 そこで、本開示の一態様に係る情報処理方法は、コンピュータにより実行される情報処理方法であって、移動体に備えられる少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を取得し、前記複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点を探索し、前記第1点と前記第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と前記第1点とを結ぶ直線と、前記基準点と前記第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出し、前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方に基づいて、前記第2点を後続処理の対象とするか否かを判定し、前記後続処理の対象とすると判定した前記第2点の点情報を出力する処理を含む。
 例えば振動により点群検出センサに位置ずれ又は角度ずれが発生した場合、点群検出センサによってセンシングされた点の位置情報は、実際の位置とは異なる位置となっている場合がある。この場合、例えば勾配を用いた処理を行う後続処理では、実際には急勾配が生じていないのに急勾配が生じているといった障害物の誤検出等の誤動作が生じ得る。ただし、移動体の移動に伴う振動等により生じる点群検出センサの位置ずれ又は角度ずれは微小であることが多い。このため、点群検出センサの位置ずれ又は角度ずれによって生じた、急勾配と検出され得る2点間の高低差、又は、基準点と当該2点のそれぞれとを結ぶ直線それぞれがなす角も微小であることが多い。そこで、本開示では、点群検出センサによりセンシングされた所定範囲内にある第1点と第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と第1点とを結ぶ直線と、基準点と第2点とを結ぶ直線とがなす角(仰角差とも呼ぶ)である第2差異の少なくとも一方に基づいて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する。これにより、第1差異又は第2差異が微小であるのに、点群検出センサの位置ずれ又は角度ずれによって急勾配と誤検出されるような第2点を、後続処理の対象としないようにすることができる。したがって、点群検出センサのずれを計測することなく、当該ずれによって生じる後続処理での誤動作を抑制できる。
 また、さらに、前記基準点と前記第1点又は前記第2点との距離を算出し、前記基準点と前記第1点又は前記第2点との距離に応じて、前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方を算出するか否かを判定してもよい。
 基準点から離れるほどセンシングされる点群の間隔は広くなり、そのような点群における第2点を後続処理の対象としない場合、基準点から離れた位置について後続処理に用いることができる点数が少なくなり、後続処理を行うことが難しくなる。そこで、基準点と第1点又は第2点との距離が遠い場合には、第1差異又は第2差異の少なくとも一方を算出しない、すなわち、第2点を後続処理の対象としないようにする判定を行わないようにする。これにより、基準点から離れた第2点について後続処理の対象とすることができ、基準点から離れた位置について後続処理ができなくなることを抑制できる。
 また、前記少なくとも1つの点群検出センサは、複数の点群検出センサであってもよく、さらに、前記第1点をセンシングした点群検出センサと、前記第2点をセンシングした点群検出センサとが同一であるか否かを判定し、前記第1点をセンシングした点群検出センサと、前記第2点をセンシングした点群検出センサとが同一でない場合に、前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方を算出してもよい。
 複数の点群検出センサを用いてセンシングをする場合、同一の点群検出センサによりセンシングされた第1点及び第2点よりも、異なる点群検出センサによりセンシングされた第1点及び第2点の方が、点群検出センサのずれによる影響を受けやすく、後続処理において誤動作が生じやすい。そこで、第1点をセンシングした点群検出センサと、第2点をセンシングした点群検出センサとが同一でない場合に、第1差異又は第2差異の少なくとも一方を算出する。言い換えると、第1点をセンシングした点群検出センサと、第2点をセンシングした点群検出センサとが同一である場合には、第1差異又は第2差異の少なくとも一方を算出しないようにする、すなわち、第2点を後続処理の対象としないようにする判定を行わないようにする。これにより、後続処理において誤動作を生じさせにくい第2点を、なるべく多く後続処理の対象とすることができる。
 また、さらに、前記後続処理の対象とすると判定されなかった前記第2点の割合を算出し、算出した前記割合の履歴をシーンごとに記憶し、同じシーンにおいて、前記割合が異なる履歴が存在するか否かを判定し、前記割合が異なる履歴が存在する場合、通知を出力してもよい。例えば、前記シーンは、位置を含んでいてもよく、前記履歴は、前記少なくとも1つの点群検出センサがセンシングした位置又は位置の属性ごとに記憶され、前記位置又は前記位置の属性が合致するシーンにおいて、前記割合が異なる履歴が存在するか否かを判定してもよい。
 同じシーン(例えば位置又は位置の属性が合致するシーン)であるにも関わらず、後続処理の対象とすると判定されなかった割合が異なる履歴が存在する場合、点群検出センサ等に何かしらの異常が発生しているおそれがある。そこで、そのような場合に通知を出力することで、例えば点群検出センサ等の異常を移動体の乗員又は管理者等に認識させることができる。
 また、さらに、前記移動体の特性を示す移動体情報を取得し、前記移動体情報に基づいて前記所定範囲を決定してもよい。
 このように、移動体の特性に基づいて所定範囲が決定されることにより、移動体に適した所定範囲を決定することができる。言い換えると、移動体の移動に影響がある可能性が高い第2点を探索することができる。したがって、計算量を適正化しつつ、後続処理での誤動作を抑制することができる。
 また、前記移動体情報は、前記移動体の高さ又は幅の少なくとも一方を含んでいてもよく、前記移動体の高さ又は幅の少なくとも一方に基づいて前記所定範囲を決定してもよい。
 移動体の高さ又は幅を超えるような範囲の点情報については、後続処理において有効な情報とはならない場合がある。そこで、第2点を探索する所定範囲を移動体の高さ又は幅に基づいて決定することで、後続処理の対象とすると判定された第2点の点情報を有効に活用することができる。
 また、前記第2点を前記後続処理の対象とするか否かの判定は、前記第1差異が閾値以上であるか否かに応じて判定されてもよく、前記移動体情報は、前記移動体の振動特性又は前記移動体の段差乗り越え能力を含んでいてもよく、前記移動体の振動特性又は前記移動体の段差乗り越え能力に基づいて前記第1差異の閾値を決定してもよい。
 移動体の振動によって生じ得る、点群検出センサの最大の位置ずれを閾値とすることで、第1点との高低差が移動体の振動によって生じるような高低差となっており誤動作の原因となる第2点を、後続処理の対象としないようにすることができる。或いは、移動体が乗り越えることができない最大の高低差を閾値とすることで、第1点との高低差が、移動体が乗り越えることができる高低差となっており後続処理の対象としなくても問題とならないような第2点を、後続処理の対象としないようにすることができる。また、第2点を後続処理の対象としないようにするために、移動平均等を用いるノイズ除去フィルタ等を用いることも考えられるが、移動平均のパラメータは、時間窓幅のため調整が難しくなっている。一方で、本態様では、移動体の段差乗り越え能力といった直感的なパラメータを使用することができ、閾値の調整が容易となっている。また、第1差異の閾値を大きくするほど、誤検出率は下がり未検出率は上がる(言い換えると、第1差異の閾値を小さくするほど、誤検出率は上がり未検出率は下がる)ため、第1差異の閾値が調整できることで、移動体の能力又は使用環境等に応じて誤検出率及び未検出率を制御することができる。
 また、前記第2点を前記後続処理の対象とするか否かの判定は、前記第2差異が閾値以上であるか否かに応じて判定されてもよく、前記移動体情報は、前記移動体の振動特性を含んでいてもよく、前記移動体の振動特性に基づいて前記第2差異の閾値を決定してもよい。
 移動体の振動によって生じ得る、点群検出センサの最大の角度ずれを閾値とすることで、仰角差が移動体の振動によって生じるような仰角差となっており誤動作の原因となる第2点を、後続処理の対象としないようにすることができる。また、第2差異の閾値を大きくするほど、誤検出率は下がり未検出率は上がる(言い換えると、第2差異の閾値を小さくするほど、誤検出率は上がり未検出率は下がる)ため、第2差異の閾値が調整できることで、移動体の能力又は使用環境等に応じて誤検出率及び未検出率を制御することができる。
 また、前記後続処理は、物体検出処理を含んでいてもよい。
 これによれば、点群検出センサのずれを計測することなく、当該ずれによって生じる物体の誤検出を抑制できる。
 本開示の一態様に係る情報処理装置は、移動体に備えられる少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を取得する取得部と、前記複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点を探索する探索部と、前記第1点と前記第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と前記第1点とを結ぶ直線と、前記基準点と前記第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出する算出部と、前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方に基づいて、前記第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する判定部と、前記後続処理の対象とすると判定された前記第2点の点情報を出力する出力部と、を備える。
 これによれば、点群検出センサのずれを計測することなく、当該ずれによって生じる後続処理での誤動作を抑制できる情報処理装置を提供できる。
 以下、実施の形態について説明する前に、点群検出センサによる障害物の検出、及び、点群検出センサにずれが生じたときの障害物の誤検出について説明する。
 図1は、点群検出センサによる障害物の検出の原理を説明するための図である。図1には、2つの点群検出センサとしてLiDAR1及びLiDAR2を示している。
 LiDARは、観測領域にレーザ光を照射し、その散乱光の光路長、及び、レーザ光を照射した角度から検出点の位置を算出することができるセンサである。例えば、LiDARによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報は、障害物等の物体の検出に利用することができる。
 図1に示されるように、LiDAR2によってセンシングされた点a1及び点a2を結ぶ直線の水平方向に対する勾配θの絶対値は閾値よりも小さくなっている。この閾値は、勾配θを生じさせている物体が障害物か否かを判定するための角度である。LiDAR2によって得られる点a1及び点a2から、この部分には障害物がないことを検出することができる。一方で、LiDAR1及びLiDAR2によってセンシングされた点a3及び点a4を結ぶ直線の水平方向に対する勾配θの絶対値は閾値以上となっている。LiDAR1及びLiDAR2によって得られる点a3及び点a4から、この部分には障害物があることを検出することができる。
 例えば、LiDAR等の点群検出センサは、車両等の移動体に備えられ、車両の周囲に存在する障害物の検出に用いられる。車両は移動時に振動し、それに伴い、車両に備えられた点群検出センサも振動して点群検出センサに位置ずれ又は角度ずれが生じる。点群検出センサの位置ずれによる影響を図2で説明し、点群検出センサの角度ずれによる影響を図3で説明する。
 図2は、点群検出センサの位置ずれによる障害物の誤検出を説明するための図である。
 点群検出センサが上下方向(例えば鉛直方向)に振動し、図2の上側に示されるように、LiDAR1が下にずれた瞬間に、LiDAR1によって点b1及び点b2がセンシングされたとする。LiDAR1及びLiDAR2によってセンシングされた点の位置情報は、LiDAR1及びLiDAR2の相対的な位置関係が、図2の下側に示されるように、LiDAR1が下にずれる前の位置関係になっているとして算出されるため、点b1及び点b2は実際よりも上方の点b3及び点b4の位置にあると算出される。このため、図2の下側の破線枠の領域において、勾配θの絶対値が閾値以上となっていると判定され障害物の誤検出が生じる。
 図3は、点群検出センサの角度ずれによる障害物の誤検出を説明するための図である。
 点群検出センサが振動し、図3の上側に示されるように、LiDAR1が回転(自転)した瞬間に、LiDAR1によって点c1、点c2及び点c3がセンシングされたとする。LiDAR1及びLiDAR2によってセンシングされた点の位置情報は、LiDAR1及びLiDAR2の相対的な位置関係が、図3の下側に示されるように、LiDAR1が回転する前の位置関係になっているとして算出されるため、点c1、点c2及び点c3は実際よりも斜め上方の点c4、点c5及び点c6の位置にあると算出される。このため、図3の下側の破線枠の領域において、勾配θの絶対値が閾値以上となっていると判定され障害物の誤検出が生じる。
 そこで、点群検出センサによって点群のセンシングが行われた後に行われる、物体検出処理等の後続処理での誤動作(以下では、例えば誤検出)を抑制できる情報処理方法及び情報処理装置について、図面を参照しながら具体的に説明する。
 なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。
 (実施の形態)
 図4は、実施の形態に係る情報処理装置100の一例を示すブロック図である。
 情報処理装置100は、点群検出センサによってセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を用いて、後続処理を行うための装置である。後続処理は、例えば、物体検出処理(障害物検出処理とも呼ぶ)を含む。なお、後続処理は、物体検出処理の代わりに又はそれと共に、距離検出処理又は形状検出処理等を含んでいてもよく、後続処理として、複数の処理が行われてもよい。情報処理装置100は、点情報取得部101、点情報統合部102、ノイズ除去部103、近傍点探索部104、高低差判定部105、仰角差判定部106、勾配算出可否判定部107、勾配算出部108、障害物点判定部109、障害物点群出力部110、閾値設定部111、記憶部112及び通知部113を備える。
 情報処理装置100は、プロセッサ及びメモリ等を含むコンピュータである。メモリは、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等であり、プロセッサにより実行されるプログラムを記憶することができる。点情報取得部101、点情報統合部102、ノイズ除去部103、近傍点探索部104、高低差判定部105、仰角差判定部106、勾配算出可否判定部107、勾配算出部108、障害物点判定部109、障害物点群出力部110、閾値設定部111及び通知部113は、メモリに格納されたプログラムを実行するプロセッサ等によって実現される。記憶部112は、プログラムが記憶されたメモリと同じメモリにより実現されてもよいし、異なるメモリによって実現されてもよい。
 情報処理装置100は、例えば、移動体に搭載される装置である。移動体は、例えば車両であるが、無人航空機、ロボット又は船舶等であってもよい。なお、情報処理装置100は、移動体に搭載されなくてもよく、サーバであってもよい。また、情報処理装置100を構成する構成要素は、複数のサーバに分散して配置されてもよい。
 点情報取得部101は、少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を少なくとも1つの点群検出センサから取得する取得部の一例である。なお、点情報取得部101は、少なくとも1つの点群検出センサから直接複数の点情報を取得してもよいし、他の機器を介して少なくとも1つの点群検出センサから複数の点情報を取得してもよい。また、点情報取得部101は、少なくとも1つの点群検出センサの位置情報を取得してもよい。なお、少なくとも1つの点群検出センサの位置情報は、情報処理装置100に予め記憶されていてもよい。
 例えば、少なくとも1つの点群検出センサは、移動体に備えられる。ここでは、少なくとも1つの点群検出センサは、複数の点群検出センサであるとし、複数の点群検出センサが移動体に備えられる。移動体の走行中には、振動又は移動体の歪み等により、点群検出センサの位置又は角度にずれが生じ得る。
 点情報統合部102は、複数の点群検出センサのそれぞれから得られる複数の点情報を統合する。
 ノイズ除去部103は、複数の点情報に含まれるノイズを除去する。具体的には、ノイズ除去部103は、空間的又は時間的に孤立している点をノイズとして除去する。例えば、ノイズ除去部103は、ある点について、当該点の周囲一定距離内に一定数以上の点が存在しない場合には、複数の点情報から当該点に対応する点情報を削除する。また、例えば、ノイズ除去部103は、ある点について、過去一定時間内に、当該点の周囲一定距離内に一定数以上の点が存在しない場合には、複数の点情報から当該点に対応する点情報を削除する。
 近傍点探索部104は、複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点(例えば第1点の近傍点)を探索する探索部の一例である。所定範囲は、例えば、閾値設定部111によって決定される。近傍点探索部104は、少なくとも1つの第2点を探索する。すなわち、近傍点探索部104は、第2点を1つのみ探索してもよいし、2つ以上探索してもよい。後続処理において三次元の勾配を算出する場合には、第1点に対して2つ以上の第2点が必要となる。
 高低差判定部105は、第1点と第2点との高低差である第1差異を算出し、第1差異に基づいて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する。例えば、高低差判定部105は、第1差異が閾値以上であるか否かに応じて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する。当該閾値は、例えば、閾値設定部111によって決定される。2つ以上の第2点が探索された場合には、高低差判定部105は、探索された2つ以上の第2点のそれぞれについて、第1差異を算出し、後続処理の対象とするか否かを判定する。
 仰角差判定部106は、基準点と第1点とを結ぶ直線と、当該基準点と第2点とを結ぶ直線とがなす角(仰角差とも呼ぶ)である第2差異を算出し、第2差異に基づいて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する。基準点は、移動体が存在する空間上の任意の点であってよい。また、基準点は、移動体に基づく点であってもよい。例えば、基準点は、移動体上の点であってもよく、移動体と所定関係にある移動体外の点であってもよい。例えば、移動体上の点は、移動体に備えられる少なくとも1つの点群検出センサの位置、複数の点群検出センサの位置それぞれから計算される位置(例えば中間位置)、又は移動体の重心位置、等であってよい。また、移動体と所定関係にある移動体外の点は、例えば、移動体から上方に所定距離だけ離れた位置であってよい。以下では、基準点が少なくとも1つの点群検出センサの位置である例について説明する。仰角差判定部106は、移動体に1つの点群検出センサが備えられている場合には、当該1つの点群検出センサを基準点として第2差異を算出し、移動体に複数の点群検出センサが備えられている場合には、複数の点群検出センサのうちの任意の点群検出センサを基準点として第2差異を算出する。例えば、仰角差判定部106は、第2差異が閾値以上であるか否かに応じて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する。当該閾値は、例えば、閾値設定部111によって決定される。2つ以上の第2点が探索された場合には、仰角差判定部106は、探索された2つ以上の第2点のそれぞれについて、第2差異を算出し、後続処理の対象とするか否かを判定する。
 高低差判定部105及び仰角差判定部106は、第1点と第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と第1点とを結ぶ直線と、基準点と第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出する算出部の一例である。また、高低差判定部105及び仰角差判定部106は、第1差異又は第2差異の少なくとも一方に基づいて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する判定部の一例である。
 勾配算出可否判定部107は、後続処理の対象とすると判定された第2点の点情報を、後続処理を行う処理部に出力する出力部の一例である。2つ以上の第2点が探索された場合には、勾配算出可否判定部107は、探索された2つ以上の第2点のうち、後続処理の対象とすると判定された第2点の点情報を出力する。
 勾配算出部108及び障害物点判定部109は、後続処理として障害物検出処理を行う処理部の一例である。
 勾配算出部108は、第1点の位置、及び、勾配算出可否判定部107から出力された第2点の位置から勾配を算出する。
 障害物点判定部109は、勾配算出部108で算出された勾配の絶対値が閾値以上である場合、第1点及び第2点を障害物に対応する障害物点であると判定する。当該閾値は、例えば、閾値設定部111によって設定される。
 なお、近傍点探索部104、高低差判定部105、仰角差判定部106、勾配算出可否判定部107、勾配算出部108及び障害物点判定部109での処理は、少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた複数の点情報の示す点群のそれぞれの点について、繰り返し行われる。具体的には、複数の点情報の示す点群が100点存在する場合、まず、100点のうちの1点が第1点として選択され、その他の99点が第2点の候補として探索され、探索された第2点の中から後続処理の対象とすると判定された第2点が出力され、この第1点と第2点との組み合わせについて障害物検出が行われる。次に、100点のうちの別の1点が第1点として選択され、同様の処理が行われる。これが100点のそれぞれの点について繰り返される。
 障害物点群出力部110は、障害物点であると判定された全ての点を障害物点群として出力する。これにより、移動体等は、障害物を自動で回避する等の処理を行うことができる。
 閾値設定部111は、移動体の特性を示す移動体情報を取得し、移動体情報に基づいて所定範囲を決定する。移動体情報は、記憶部112に記憶されてもよいし、外部装置から取得されてもよい。
 例えば、閾値設定部111は、移動体の高さ又は幅の少なくとも一方を含む移動体情報を取得し、移動体の高さ又は幅の少なくとも一方に基づいて所定範囲を決定する。移動体の高さ又は幅を超えるような範囲の点情報については、後続処理において有効な情報とはならない場合がある。そこで、第2点を探索する所定範囲を移動体の高さ又は幅に基づいて決定することで、後続処理の対象とすると判定された第2点の点情報を有効に活用することができる。
 また、閾値設定部111は、移動体の振動特性又は移動体の段差乗り越え能力を含む移動体情報を取得し、移動体の振動特性又は移動体の段差乗り越え能力に基づいて第1差異の閾値を決定する。段差乗り越え能力は、移動体が乗り越えられる接地面からの高さを示す。なお、段差乗り越え能力は、登坂能力から推定されてもよい。具体的には、登坂能力が示す傾斜角度と水平方向の所定距離(例えば、近傍点探索における所定距離)とから高低差が算出され、算出された高低差が第1差異の閾値として決定されてもよい。移動体の振動によって生じ得る、点群検出センサの最大の位置ずれを閾値とすることで、第1点との高低差が移動体の振動によって生じるような高低差となっており誤検出の原因となる第2点を、後続処理の対象としないようにすることができる。或いは、移動体が乗り越えることができない最大の高低差を閾値とすることで、第1点との高低差が、移動体が乗り越えることができる高低差となっており後続処理の対象としなくても問題とならないような第2点を、後続処理の対象としないようにすることができる。また、第2点を後続処理の対象としないようにするために、移動平均等を用いるノイズ除去フィルタを用いることも考えられるが、移動平均のパラメータは、時間窓幅のため調整が難しい。一方で、本態様では、移動体の段差乗り越え能力といった直感的なパラメータを使用することができ、閾値の調整が容易となっている。また、第1差異の閾値を大きくするほど、誤検出率は下がり未検出率は上がる(言い換えると、第1差異の閾値を小さくするほど、誤検出率は上がり未検出率は下がる)ため、第1差異の閾値が調整できることで、移動体の能力又は使用環境等に応じて誤検出率及び未検出率を制御することができる。
 また、閾値設定部111は、移動体の振動特性を含む移動体情報を取得し、移動体の振動特性に基づいて第2差異の閾値を決定する。移動体の振動によって生じ得る、点群検出センサの最大の角度ずれを閾値とすることで、仰角差が移動体の振動によって生じるような仰角差となっており誤検出の原因となる第2点を、後続処理の対象としないようにすることができる。また、第2差異の閾値を大きくするほど、誤検出率は下がり未検出率は上がる(言い換えると、第2差異の閾値を小さくするほど、誤検出率は上がり未検出率は下がる)ため、第2差異の閾値が調整できることで、移動体の能力又は使用環境等に応じて誤検出率及び未検出率を制御することができる。
 また、閾値設定部111は、障害物と判定すべき勾配を閾値として設定する。
 高低差判定部105及び仰角差判定部106は、後続処理の対象とすると判定されなかった第2点の割合を算出し、記憶部112は、算出された割合の履歴をシーンごとに(具体的には、時間及び場所ごとに)記憶する。例えば、上記割合の履歴は、少なくとも1つの点群検出センサがセンシングした位置又は位置の属性ごとに記憶される。位置の属性とは、例えば、移動時に生じる振動の度合いに応じて区別することができるような属性であり、具体的には、一般道又は高速道等の属性である。
 通知部113は、記憶部112に、後続処理の対象とすると判定されなかった第2点の割合が異なる履歴が存在する場合、通知を出力する。通知部113の詳細については後述する。
 次に、情報処理装置の動作について、図5を用いて説明する。
 図5は、実施の形態に係る情報処理方法の一例を示すフローチャートである。なお、実施の形態に係る情報処理方法は、情報処理装置100(コンピュータ)により実行される方法であるため、図5は、実施の形態に係る情報処理装置100の動作の一例を示すフローチャートでもある。
 まず、点情報取得部101は、少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を取得する(ステップS101)。
 次に、近傍点探索部104は、複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点を探索する(ステップS102)。
 次に、高低差判定部105及び仰角差判定部106は、第1点と第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と第1点とを結ぶ直線と、基準点と第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出する(ステップS103)。
 次に、高低差判定部105及び仰角差判定部106は、第1差異又は第2差異の少なくとも一方に基づいて、第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する(ステップS104)。
 そして、勾配算出可否判定部107は、後続処理の対象とすると判定した第2点の点情報を出力する(ステップS105)。
 以下、情報処理装置100の障害物検出時の動作の詳細について説明する。
 図6は、実施の形態に係る情報処理装置100の障害物検出時の動作の一例を示すフローチャートである。
 情報処理装置100は、複数の点群検出センサによりセンシングされた、障害物判定を行うエリア内の全ての点のそれぞれについて、ステップS202からステップS210までの処理を行う(ステップS201)。情報処理装置100は、障害物判定を行うエリア内の全ての点のうちのある1点を選択する。
 近傍点探索部104は、選択されたある1点を第1点とし、第1点から所定範囲内にある近傍点(すなわち第2点)を探索する(ステップS202)。以下では、第1点を対象点、第2点を近傍点と呼ぶ。ステップS202での近傍点探索部104の動作の詳細について、図7及び図8を用いて説明する。
 図7は、実施の形態に係る近傍点探索部104の動作の具体例を示すフローチャートである。
 近傍点探索部104は、障害物判定を行うエリア内の全ての点のうちの対象点以外の全ての点のそれぞれについて、ステップS302からステップS304までの処理を行う(ステップS301)。近傍点探索部104は、対象点以外の全ての点のうちのある1点(他の点と呼ぶ)を選択する。
 近傍点探索部104は、対象点と、選択された他の点との距離を計算する(ステップS302)。各点は位置情報を含む点情報であるため、各点の位置情報から、点間の距離を計算することができる。
 次に、近傍点探索部104は、計算した距離が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS303)。閾値は、上述したように、移動体の高さ又は幅の少なくとも一方を含む移動体情報に基づいて、閾値設定部111により決定された所定範囲に対応した値である。
 近傍点探索部104は、計算した距離が閾値未満である場合(ステップS303でNo)、選択された他の点を近傍点と判定する(ステップS304)。
 一方で、近傍点探索部104は、計算した距離が閾値以上である場合(ステップS303でYes)、選択された他の点を近傍点と判定しない。
 そして、近傍点探索部104は、対象点以外の全ての点のうち、まだ選択されていない点を他の点として選択し、当該他の点についてステップS302からステップS304までの処理を行う。近傍点探索部104は、対象点以外の全ての点について、ステップS302からステップS304までの処理を行い、対象点以外の全ての点のうちから、1以上の近傍点を探索する。
 図8は、近傍点及び非近傍点の一例を示す図である。
 図8に示されるように、対象点からの距離が閾値D未満のdである点が近傍点として判定され、対象点からの距離が閾値D以上の点が近傍点として判定されず、非近傍点となっていることがわかる。
 なお、近傍点探索部104は、移動体を中心とする球面グリッド、円柱グリッド又は多角形グリッド上に障害物判定を行うエリア内の全ての点をリマッピングし、隣り合うグリッド又は近傍のグリッド上に存在する点同士を近傍点としてもよい。これにより、近傍点探索時の計算負荷を抑制することができる。
 図6での説明に戻り、高低差判定部105は、近傍点探索部104によって探索された1以上の近傍点のそれぞれについて、対象点と近傍点との高低差に基づく判定を行う(ステップS203)。ステップS203での高低差判定部105の動作の詳細について、図9及び図10を用いて説明する。
 図9は、実施の形態に係る高低差判定部105の動作の具体例を示すフローチャートである。
 高低差判定部105は、対象点に対して探索された全ての近傍点のそれぞれについて、ステップS402からステップS404までの処理を行う(ステップS401)。高低差判定部105は、探索された全ての近傍点のうち、ある1つの近傍点を選択する。
 高低差判定部105は、対象点と、選択された近傍点との高低差を計算する(ステップS402)。各点は位置情報を含む点情報であるため、各点の位置情報から、点間の高低差を計算することができる。
 高低差判定部105は、計算した高低差が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS403)。閾値は、上述したように、移動体の振動特性又は移動体の段差乗り越え能力を含む移動体情報に基づいて、閾値設定部111により決定された閾値である。ステップS403では、高低差判定部105は、高低差に基づいて、近傍点を障害物検出処理の対象とするか否かを判定している。
 高低差判定部105は、計算した高低差が閾値未満である場合(ステップS403でNo)、選択された近傍点を障害物検出処理の対象から除外する(ステップS404)。すなわち、高低差判定部105は、対象点との高低差が閾値未満である近傍点を障害物検出処理の対象としないと判定する。
 一方で、高低差判定部105は、計算した高低差が閾値以上である場合(ステップS403でYes)、選択された近傍点を障害物検出処理の対象から除外しない。すなわち、高低差判定部105は、対象点との高低差が閾値以上である近傍点を障害物検出処理の対象とすると判定する。
 そして、高低差判定部105は、全ての近傍点のうち、まだ選択されていない近傍点を選択し、当該近傍点についてステップS402からステップS404までの処理を行う。高低差判定部105は、対象点に対する全ての近傍点について、ステップS402からステップS404までの処理を行い、全ての近傍点のうち、対象点との高低差が閾値未満の近傍点を障害物検出処理の対象から除外していく。
 図10は、高低差の判定に基づく有効な近傍点及び無効な近傍点の一例を示す図である。
 図10に示されるように、対象点との高低差が閾値H未満の近傍点が、障害物検出処理の対象から除外された近傍点(すなわち無効な近傍点)と判定され、対象点との高低差が閾値H以上のhである近傍点が、障害物検出処理の対象から除外されなかった近傍点(すなわち有効な近傍点)と判定されていることがわかる。
 図6での説明に戻り、高低差判定部105は、対象点との高低差が閾値以上の近傍点を抽出する(ステップS204)。つまり、図9で説明したように、高低差判定部105は、障害物検出処理の対象から除外しなかった近傍点を、障害物検出処理のために抽出する。
 次に、仰角差判定部106は、近傍点探索部104によって探索された1以上の近傍点のそれぞれについて、対象点と近傍点との仰角差に基づく判定を行う(ステップS205)。ステップS205での仰角差判定部106の動作の詳細について、図11及び図12を用いて説明する。
 図11は、実施の形態に係る仰角差判定部106の動作の具体例を示すフローチャートである。
 仰角差判定部106は、対象点に対して探索された全ての近傍点のそれぞれについて、ステップS502からステップS504までの処理を行う(ステップS501)。仰角差判定部106は、探索された全ての近傍点のうち、ある1つの近傍点を選択する。
 仰角差判定部106は、対象点と選択された近傍点との基準点に対する仰角差を計算する(ステップS502)。上述したように、移動体に備えられた複数の点群検出センサのうちの任意の点群検出センサの位置が基準点となる。また、各点は位置情報を含む点情報であるため、各点の位置情報から、基準点に対する各点間の仰角差を計算することができる。
 仰角差判定部106は、計算した仰角差が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS503)。閾値は、上述したように、移動体の振動特性を含む移動体情報に基づいて、閾値設定部111により決定された閾値である。ステップS503では、仰角差判定部106は、仰角差に基づいて、近傍点を障害物検出処理の対象とするか否かを判定している。
 仰角差判定部106は、計算した仰角差が閾値未満である場合(ステップS503でNo)、選択された近傍点を障害物検出処理の対象から除外する(ステップS504)。すなわち、仰角差判定部106は、基準点に対する対象点との仰角差が閾値未満である近傍点を障害物検出処理の対象としないと判定する。
 一方で、仰角差判定部106は、計算した仰角差が閾値以上である場合(ステップS503でYes)、選択された近傍点を障害物検出処理の対象から除外しない。すなわち、仰角差判定部106は、基準点に対する対象点との仰角差が閾値以上である近傍点を障害物検出処理の対象とすると判定する。
 そして、仰角差判定部106は、全ての近傍点のうち、まだ選択されていない近傍点を選択し、当該近傍点についてステップS502からステップS504までの処理を行う。仰角差判定部106は、対象点に対する全ての近傍点について、ステップS502からステップS504までの処理を行い、全ての近傍点のうち、対象点との仰角差が閾値未満の近傍点を障害物検出処理の対象から除外していく。
 図12は、仰角差の判定に基づく有効な近傍点及び無効な近傍点の一例を示す図である。
 図12に示されるように、基準点に対する対象点との仰角差が閾値Ψ未満の近傍点が、障害物検出処理の対象から除外された近傍点(すなわち無効な近傍点)と判定され、対象点との仰角差が閾値Ψ以上のψである近傍点が、障害物検出処理の対象から除外されなかった近傍点(すなわち有効な近傍点)と判定されていることがわかる。
 図6での説明に戻り、仰角差判定部106は、基準点に対する対象点との仰角差が閾値以上の近傍点を抽出する(ステップS206)。つまり、図11で説明したように、仰角差判定部106は、障害物検出処理の対象から除外しなかった近傍点を、障害物検出処理のために抽出する。
 なお、ステップS203及びステップS204と、ステップS205及びステップS206とは、実行される順序が逆であってもよいし、並列に実行されてもよい。また、ステップS203、ステップS204、ステップS205、ステップS206の順序で各ステップが実行される場合、仰角差判定部106は、近傍点探索部104によって探索された1以上の近傍点のそれぞれについて仰角差に基づく判定を行わなくてもよく、高低差判定部105によって抽出された近傍点のそれぞれについて仰角差に基づく判定を行ってもよい。また、ステップS205、ステップS206、ステップS203、ステップS204の順序で各ステップが実行される場合、高低差判定部105は、近傍点探索部104によって探索された1以上の近傍点のそれぞれについて高低差に基づく判定を行わなくてもよく、仰角差判定部106によって抽出された近傍点のそれぞれについて高低差に基づく判定を行ってもよい。
 次に、勾配算出可否判定部107は、高低差判定部105及び仰角差判定部106により抽出された、障害物検出処理の対象から除外されなかった近傍点が十分存在するか否かを判定する(ステップS207)。近傍点が十分存在するとは、近傍点が勾配計算に要する数存在することを意味する。ステップS207での勾配算出可否判定部107の動作の詳細について、図13を用いて説明する。
 図13は、実施の形態に係る勾配算出可否判定部107の動作の具体例を示すフローチャートである。
 勾配算出可否判定部107は、障害物検出処理対象の近傍点の数をカウントする(ステップS601)。例えば、高低差判定部105により抽出された近傍点と、仰角差判定部106により抽出された近傍点とが重複している場合には、勾配算出可否判定部107は、重複している近傍点については二重にカウントしないようにする。
 勾配算出可否判定部107は、カウントした点数が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS602)。二次元の勾配を算出する場合には、対象点と少なくとも1つの近傍点とによって勾配を算出できるため、閾値は1に設定されてもよい。また、三次元の勾配を算出する場合には、対象点と少なくとも2つの近傍点とによって勾配を算出できるため、閾値は2に設定されてもよい。
 勾配算出可否判定部107は、カウントした点数が閾値以上である場合(ステップS602でYes)、言い換えると、障害物検出処理の対象から除外されなかった近傍点が十分存在する場合(図6のステップS207でYes)、障害物検出処理の対象とすると判定した点情報を、障害物検出処理を行う処理部に出力し、図6のステップS208の処理が行われる。
 カウントされた点数が閾値未満である場合(ステップS602でNo)、言い換えると、障害物検出処理の対象から除外されなかった近傍点が十分存在しない場合(図6のステップS207でNo)、今回選択された対象点及びその近傍点については、障害物検出処理の対象とされず、障害物判定を行うエリア内の全ての点のうちのまだ選択されていない点が対象点として選択されて、図6のステップS201のループが行われる。
 図6での説明に戻り、障害物検出処理の対象から除外されなかった近傍点が十分存在する場合(ステップS207でYes)、勾配算出部108は、勾配計算を行う(ステップS208)。ステップS208での勾配算出部108の動作の詳細について、図14及び図15を用いて説明する。
 図14は、実施の形態に係る勾配算出部108の動作の具体例を示すフローチャートである。
 勾配算出部108は、障害物検出処理対象の全ての近傍点(すなわち有効な近傍点)のそれぞれについて、ステップS702の処理を行う(ステップS701)。勾配算出部108は、全ての有効な近傍点のうち、ある1つの近傍点を選択する。
 勾配算出部108は、対象点と、選択された有効な近傍点との2点間の勾配を計算する(ステップS702)。2点間の勾配の計算方法について、図15を用いて説明する。
 図15は、2点間の勾配の計算方法を説明するための図である。
 図15に示されるように、対象点と有効な近傍点との2点間の勾配gは、対象点と有効な近傍点との高低差hを、対象点と有効な近傍点との水平距離pで割ることで計算することができる。
 図14での説明に戻り、勾配算出部108は、全ての有効な近傍点のうち、まだ選択されていない近傍点を選択し、当該近傍点についてステップS702の処理を行う。つまり、勾配算出部108は、全ての有効な近傍点のそれぞれについて、対象点との2点間の勾配を計算する。
 そして、勾配算出部108は、計算した全ての2点間の勾配のうち、絶対値が最大のものを、ステップS201で今回選択された対象点についての勾配として採用する(ステップS703)。なお、勾配算出部108は、全ての有効な近傍点のうち対象点に最も近い近傍点と対象点との2点間の勾配を、ステップS201で今回選択された対象点についての勾配として採用してもよい。また、勾配算出部108は、計算した全ての2点間の勾配の平均値を、ステップS201で今回選択された対象点についての勾配として採用してもよい。
 図6での説明に戻り、障害物点判定部109は、勾配算出部108で採用された勾配が大きいか否かを判定する(ステップS209)。ステップS209での障害物点判定部109の動作の詳細について、図16を用いて説明する。
 図16は、実施の形態に係る障害物点判定部109の動作の具体例を示すフローチャートである。
 障害物点判定部109は、採用された勾配の絶対値と閾値とを比較し(ステップS801)、勾配の絶対値が閾値以上であるか否かを判定する(ステップS802)。閾値は、上述したように、閾値設定部111により設定された閾値である。
 障害物点判定部109は、勾配の絶対値が閾値以上である場合(ステップS802でYes)、言い換えると、勾配算出部108で採用された勾配が大きい場合(図6のステップS209でYes)、図6のステップS210の処理が行われる。
 障害物点判定部109は、勾配の絶対値が閾値未満である場合(ステップS802でNo)、言い換えると、勾配算出部108で採用された勾配が小さい場合(図6のステップS209でNo)、今回選択された対象点及びその近傍点については、障害物に対応する障害物点であるとは判定されず、障害物判定を行うエリア内の全ての点のうちのまだ選択されていない点が対象点として選択されて、図6のステップS201のループが行われる。
 図6での説明に戻り、障害物点判定部109は、勾配算出部108で採用された勾配が大きい場合(ステップS209でYes)、ステップS201で選択された対象点及びその近傍点を障害物に対応する障害物点として判定する(ステップS210)。
 そして、障害物判定を行うエリア内の全ての点のうちのまだ選択されていない点を対象点として、ステップS202からの処理が行われ、障害物判定を行うエリア内の全ての点から障害物点群が抽出される。
 次に、通知部113の動作の詳細について図17及び図18を用いて説明する。
 図17は、実施の形態に係る通知部113の動作の具体例を示すフローチャートである。
 通知部113は、あるシーンで今回行った障害物検出処理において、障害物検出処理の対象とすると判定されなかった近傍点の割合を算出する(ステップS901)。具体的には、対象点ごとに、全ての近傍点のうち無効な近傍点と判定された割合を算出し、その平均を算出する。
 通知部113は、今回算出した割合と過去の割合とを比較する(ステップS902)。過去の割合は、記憶部112に記憶されており、例えば、通知部113は、今回算出した割合と、今回と同じシーン(具体的には、位置又は位置の属性が合致するシーン)についての過去の割合とを比較する。
 通知部113は、今回の割合が過去の割合と比べて外れ値であるか否かを判定する(ステップS903)。今回の割合が過去の割合と比べて外れ値である場合の例について、図18を用いて説明する。
 図18は、今回の割合が過去の割合と比べて外れ値である場合の例を示す図である。図18には、移動体が同じ地点Aを走行したときに、障害物検出処理の対象とすると判定されなかった近傍点の割合の分布を示す。この分布は、障害物検出処理の対象とすると判定されなかった近傍点の割合の履歴から算出することができる。
 図18に示されるように、移動体が過去に地点Aを走行したときには、無効な近傍点と判定された割合は低くなっているが、今回移動体が同じ地点Aを走行したときには、無効な近傍点と判定された割合は高くなっていることがわかる。つまり、今回の割合が過去の割合と比べて外れ値であることがわかる。
 図17での説明に戻り、通知部113は、今回の割合が過去の割合と比べて外れ値である場合(ステップS903でYes)、メンテナンスアラートを通知する(ステップS904)。今回と過去とで移動体が同じ地点Aを走行しているのに対して、今回の割合が過去の割合と比べて外れ値であるということは、点群検出センサ等に何かしらの異常が発生しているおそれがあるためである。通知部113は、今回の割合が過去の割合と比べて外れ値でない場合(ステップS903でNo)、通知を行わず処理を終了する。
 なお、図18では、同じ地点について、割合の比較が行われる例について説明したが、同じ地点でなくてもよく、同じ属性(例えば一般道又は高速道等)について、割合の比較が行われてもよい。
 このように、同じシーン(例えば位置又は位置の属性が合致するシーン)であるにも関わらず、障害物検出処理の対象とすると判定されなかった割合が異なる履歴が存在する場合(例えば、今回の履歴における割合が過去の履歴における割合と比べて外れ値である場合)、点群検出センサ等に何かしらの異常が発生しているおそれがある。そこで、そのような場合に通知を出力することで、例えば点群検出センサ等の異常を移動体の乗員又は管理者等に認識させることができる。
 なお、情報処理装置100は、点群検出センサ(基準点)と対象点又は近傍点との距離を算出し、基準点と対象点又は近傍点との距離に応じて、高低差又は仰角差の少なくとも一方を算出するか否かを判定してもよい。これについて、図19を用いて説明する。
 図19は、変形例1に係る情報処理装置100の障害物検出時の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図19におけるステップS201からステップS210については図6におけるものと同じであるため、説明を省略する。
 情報処理装置100は、基準点と対象点又は探索された近傍点との距離を算出し、当該距離が近いか(例えば閾値以下であるか)否かを判定する(ステップS211)。基準点と対象点又は探索された近傍点との距離が近い場合(ステップS211でYes)、ステップS203からステップS206までの処理が行われ、基準点と対象点又は探索された近傍点との距離が遠い場合(ステップS211でNo)、ステップS203からステップS206までの処理が行われない。なお、対象点と近傍点とは基準点から見るとほぼ同じ距離にあるため、基準点との距離が算出されるのは、対象点又は近傍点のどちらであってもよい。
 基準点から離れるほどセンシングされる点群の間隔は広くなり、そのような点群における近傍点を障害物検出処理の対象としない場合、基準点から離れた位置について障害物検出処理に用いることができる点数が少なくなり、障害物検出処理を行うことが難しくなる。そこで、基準点と対象点又はその近傍点との距離が遠い場合には、高低差又は仰角差の少なくとも一方を算出しない、すなわち、近傍点を障害物検出処理の対象としないようにする判定を行わないようにする。これにより、基準点から離れた近傍点について障害物検出処理の対象とすることができ、基準点から離れた位置について障害物検出処理ができなくなることを抑制できる。
 また、情報処理装置100は、対象点をセンシングした点群検出センサと、近傍点をセンシングした点群検出センサとが同一であるか否かを判定し、対象点をセンシングした点群検出センサと、近傍点をセンシングした点群検出センサとが同一でない場合に、高低差又は仰角差の少なくとも一方を算出してもよい。これについて、図20を用いて説明する。
 図20は、変形例2に係る情報処理装置100の障害物検出時の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図20におけるステップS201からステップS210については図6におけるものと同じであるため、説明を省略する。
 情報処理装置100は、探索された近傍点が、対象点を観測した点群検出センサと異なる他の点群検出センサで観測されたものであるか否かを判定する(ステップS212)。探索された近傍点が他の点群検出センサで観測されたものである場合(ステップS212でYes)、ステップS203からステップS206までの処理が行われ、探索された近傍点が他の点群検出センサで観測されたものでない場合(ステップS211でNo)、ステップS203からステップS206までの処理が行われない。
 複数の点群検出センサを用いてセンシングをする場合、同一の点群検出センサによりセンシングされた対象点及び近傍点よりも、異なる点群検出センサによりセンシングされた対象点及び近傍点の方が、点群検出センサのずれによる影響を受けやすく、障害物検出処理において誤検出が生じやすい。そこで、対象点をセンシングした点群検出センサと、近傍点をセンシングした点群検出センサとが同一でない場合に、高低差又は仰角差の少なくとも一方を算出する。言い換えると、対象点をセンシングした点群検出センサと、近傍点をセンシングした点群検出センサとが同一である場合には、高低差又は仰角差の少なくとも一方を算出しないようにする、すなわち、近傍点を障害物検出処理の対象としないようにする判定を行わないようにする。これにより、障害物検出処理において誤検出を生じさせにくい第2点を、なるべく多く障害物検出処理の対象とすることができる。
 以上説明したように、例えば振動により点群検出センサに位置ずれ又は角度ずれが発生した場合、点群検出センサによってセンシングされた点の位置情報は、実際の位置とは異なる位置となっている場合がある。この場合、例えば勾配を用いた処理を行う障害物検出処理では、実際には急勾配が生じていないのに急勾配が生じているといった誤検出(例えば障害物の誤検出)が生じ得る。ただし、移動体の移動に伴う振動等により生じる点群検出センサの位置ずれ又は角度ずれは微小であることが多い。このため、点群検出センサの位置ずれ又は角度ずれによって生じた、急勾配と検出され得る2点間の高低差、又は、基準点に対する当該2点間の仰角差も微小であることが多い。そこで、本開示では、点群検出センサによりセンシングされた所定範囲内にある対象点と近傍点との高低差、又は、基準点に対する対象点と近傍点との仰角差の少なくとも一方に基づいて、近傍点を障害物検出処理の対象とするか否かを判定する。これにより、高低差又は仰角差が微小であるのに、点群検出センサの位置ずれ又は角度ずれによって急勾配と誤検出されるような近傍点を、障害物検出処理の対象としないようにすることができる。したがって、点群検出センサのずれを計測することなく、当該ずれによって生じる障害物検出処理での誤検出を抑制できる。
 (その他の実施の形態)
 以上、本開示の一つ又は複数の態様に係る情報処理方法及び情報処理装置100について、実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を各実施の形態に施したものや、異なる実施の形態における構成要素を組み合わせて構築される形態も、本開示の一つ又は複数の態様の範囲内に含まれてもよい。
 例えば、上記実施の形態では、情報処理装置100は、高低差判定部105及び仰角差判定部106の両方を備える例について説明したが、いずれか一方を備えていなくてもよい。すなわち、第1差異又は第2差異の両方が算出されなくてもよく、少なくとも一方が算出されればよい。例えば、第1差異が算出される場合には、第1差異に基づいて第2点を後続処理の対象とするか否かが判定され、第2差異が算出される場合には、第2差異に基づいて第2点を後続処理の対象とするか否かが判定される。
 例えば、上記実施の形態では、情報処理装置100は、記憶部112及び通知部113を備える例について説明したが、記憶部112及び通知部113を備えていなくてもよい。すなわち、後続処理の対象とすると判定されなかった第2点の割合が算出されなくてもよく、割合の履歴がシーンごとに記憶されなくてもよく、メンテナンスアラート等の通知が出力されなくてもよい。
 例えば、上記実施の形態では、情報処理装置100は、閾値設定部111を備える例について説明したが、閾値設定部111を備えていなくてもよい。すなわち、移動体の高さ又は幅の少なくとも一方を含む移動体情報に基づいて所定範囲が決定されなくてもよいし、移動体の振動特性又は移動体の段差乗り越え能力を含む移動体情報に基づいて第1差異又は第2差異の閾値が決定されなくてもよい。
 なお、第1差異及び第2差異の閾値は、事前の試験に基づき設定されてもよい。例えば、振動試験又は走行試験などの試験を行い、試験結果に基づいて許容高低差と許容仰角差が設定されてよい。
 例えば、本開示は、情報処理方法に含まれるステップを、プロセッサに実行させるためのプログラムとして実現できる。さらに、本開示は、そのプログラムを記録したCD-ROM等である非一時的なコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現できる。
 例えば、本開示が、プログラム(ソフトウェア)で実現される場合には、コンピュータのCPU、メモリ及び入出力回路等のハードウェア資源を利用してプログラムが実行されることによって、各ステップが実行される。つまり、CPUがデータをメモリ又は入出力回路等から取得して演算したり、演算結果をメモリ又は入出力回路等に出力したりすることによって、各ステップが実行される。
 なお、上記実施の形態において、情報処理装置100に含まれる各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
 上記実施の形態に係る情報処理装置100の機能の一部又は全ては典型的には集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
 さらに、本開示の主旨を逸脱しない限り、本開示の各実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本開示に含まれる。
 本開示は、LiDAR等の点群検出センサによりセンシングされた点情報を用いて処理を行う装置に適用できる。
 100 情報処理装置
 101 点情報取得部
 102 点情報統合部
 103 ノイズ除去部
 104 近傍点探索部
 105 高低差判定部
 106 仰角差判定部
 107 勾配算出可否判定部
 108 勾配算出部
 109 障害物点判定部
 110 障害物点群出力部
 111 閾値設定部
 112 記憶部
 113 通知部

Claims (11)

  1.  コンピュータにより実行される情報処理方法であって、
     移動体に備えられる少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を取得し、
     前記複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点を探索し、
     前記第1点と前記第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と前記第1点とを結ぶ直線と、前記基準点と前記第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出し、
     前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方に基づいて、前記第2点を後続処理の対象とするか否かを判定し、
     前記後続処理の対象とすると判定した前記第2点の点情報を出力する
     情報処理方法。
  2.  さらに、
     前記基準点と前記第1点又は前記第2点との距離を算出し、
     前記基準点と前記第1点又は前記第2点との距離に応じて、前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方を算出するか否かを判定する
     請求項1に記載の情報処理方法。
  3.  前記少なくとも1つの点群検出センサは、複数の点群検出センサであり、
     さらに、
     前記第1点をセンシングした点群検出センサと、前記第2点をセンシングした点群検出センサとが同一であるか否かを判定し、
     前記第1点をセンシングした点群検出センサと、前記第2点をセンシングした点群検出センサとが同一でない場合に、前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方を算出する
     請求項1又は2に記載の情報処理方法。
  4.  さらに、
     前記後続処理の対象とすると判定されなかった前記第2点の割合を算出し、
     算出した前記割合の履歴をシーンごとに記憶し、
     同じシーンにおいて、前記割合が異なる履歴が存在するか否かを判定し、
     前記割合が異なる履歴が存在する場合、通知を出力する
     請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  5.  前記シーンは、位置を含み、
     前記履歴は、前記少なくとも1つの点群検出センサがセンシングした位置又は位置の属性ごとに記憶され、
     前記位置又は前記位置の属性が合致するシーンにおいて、前記割合が異なる履歴が存在するか否かを判定する
     請求項4に記載の情報処理方法。
  6.  さらに、前記移動体の特性を示す移動体情報を取得し、
     前記移動体情報に基づいて前記所定範囲を決定する
     請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  7.  前記移動体情報は、前記移動体の高さ又は幅の少なくとも一方を含み、
     前記移動体の高さ又は幅の少なくとも一方に基づいて前記所定範囲を決定する
     請求項6に記載の情報処理方法。
  8.  前記第2点を前記後続処理の対象とするか否かの判定は、前記第1差異が閾値以上であるか否かに応じて判定され、
     前記移動体情報は、前記移動体の振動特性又は前記移動体の段差乗り越え能力を含み、
     前記移動体の振動特性又は前記移動体の段差乗り越え能力に基づいて前記第1差異の閾値を決定する
     請求項6又は7に記載の情報処理方法。
  9.  前記第2点を前記後続処理の対象とするか否かの判定は、前記第2差異が閾値以上であるか否かに応じて判定され、
     前記移動体情報は、前記移動体の振動特性を含み、
     前記移動体の振動特性に基づいて前記第2差異の閾値を決定する
     請求項6~8のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  10.  前記後続処理は、物体検出処理を含む
     請求項1~9のいずれか1項に記載の情報処理方法。
  11.  移動体に備えられる少なくとも1つの点群検出センサによりセンシングされた点の位置情報を含む複数の点情報を取得する取得部と、
     前記複数の点情報の示す点群における第1点から所定範囲内にある第2点を探索する探索部と、
     前記第1点と前記第2点との高低差である第1差異、又は、基準点と前記第1点とを結ぶ直線と、前記基準点と前記第2点とを結ぶ直線とがなす角である第2差異、の少なくとも一方を算出する算出部と、
     前記第1差異又は前記第2差異の少なくとも一方に基づいて、前記第2点を後続処理の対象とするか否かを判定する判定部と、
     前記後続処理の対象とすると判定された前記第2点の点情報を出力する出力部と、を備える
     情報処理装置。
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