WO2021261320A1 - 車両用冷却装置 - Google Patents

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博之 井田
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Abstract

【課題】バッテリや車室の十分な冷却能力を確保し、放熱器として機能させる熱交換器の車載レイアウトの設計自由度を高める車両用冷却装置を提供する。 【解決手段】車室に送風する空気を冷却する第1冷媒回路R1と、冷却水を圧送する第1ポンプ21及び冷却水を冷却するラジエータ22を有する第1冷却水回路W1と、冷却水を圧送する第2ポンプ31及びバッテリBaを冷却するバッテリ冷却用熱交換器32を有する第2冷却水回路W2と、冷媒を圧縮する第2圧縮機41、圧縮された冷媒を放熱する第1熱媒体熱交換器42、放熱された冷媒を減圧膨張させる冷却水冷却用膨張装置43、及び冷媒に熱を吸収させる第2熱媒体熱交換器44を有する第2冷媒回路R2と、を備える。第1冷却水回路W1と第2冷媒回路R2とを第1熱媒体熱交換器42により熱的に結合し、第2冷却水回路W2と第2冷媒回路R2とを第2熱媒体熱交換器44により熱的に結合する。

Description

車両用冷却装置
 この発明は、車両に搭載されて車両走行用の電力を蓄電可能とするバッテリを冷却する機能と、車室内を温調可能とする機能を備えた車両用冷却装置に関する。
 従来において、車両に搭載されたバッテリ等の発熱機器を冷却すると共に、車室内を温調可能とする機能を備えた空調装置として、特許文献1に示される空調装置が公知となっている。
 これは、図12に示されるように、車室に供給する空気を冷却可能とするために冷媒を循環させる冷凍サイクル100と、車室に供給する空気を加熱可能とするために高温熱媒体を循環させる高温冷却水回路200と、バッテリBaや他の発熱機器ePTを冷却可能とするために低温熱媒体を循環させる低温冷却水回路300とを備えている。
 冷凍サイクル100は、圧縮機101、凝縮器102、第1膨張弁103、及び室外熱交換器104が直列に接続された直列冷媒流路100aと、第2膨張弁105、空気冷却用蒸発器106、および定圧弁107が直列に接続され、この直列経路が前記直列冷媒流路100aに対して並列に接続された第1並列冷媒流路100bと、第3膨張弁108、冷却水冷却用蒸発器109が直列に接続され、この直列経路が前記直列冷媒流路100aに対して並列に接続された第2並列冷媒流路100cと、を備え、第1膨張弁103によって、室外熱交換器104を吸熱器として機能させるか放熱器として機能させるかを切り替えるようにしている。
 高温冷却水回路200は、高温側ポンプ201、前記凝縮器102、ヒータコア202に高温熱媒体(高圧側冷却水)を循環させる高温側循環流路200aと、ヒータコア202に対して並列に接続され、二方弁203および高温側ラジエータ204に高温側冷却水を流すラジエータ流路200bとを備え、凝縮器102によって、圧縮機101から吐出した高圧側冷媒と高温冷却水回路200の冷却水とを熱交換させることで高圧側冷媒を凝縮させ、二方弁203によって、高温冷却水回路200における冷却水の流れを切り替えるようにしている。
 低温冷却水回路300は、第1低温側ポンプ301と前記冷却水冷却用蒸発器109が直列に接続された低温側主流路300aと、低温側ラジエータ302が配置された低温側ラジエータ流路300bとによって低温側冷却水を循環させる冷却水回路と、低温側主流路300aに対して並列に接続され、バッテリBaが配置された電池流路300cと、低温側主流路300aに対して並列に接続され、第2低温側ポンプ304及び他の発熱機器ePTが配置された機器流路300dとを備え、冷却水冷却用熱交換器109は、第3膨張弁108を流出した低圧冷媒と低温冷却水回路300の冷却水とを熱交換させることによって低圧冷媒を蒸発させ、第1三方弁305によって低温側主流路300aの冷却水が電池流路300cに流れる状態と流れない状態とを切り替え、第2三方弁306によって低温側主流路300aの冷却水を機器流路300dに流れる状態と流れない状態とを切り替えるようにしている。
 したがって、このような構成においては、冷凍サイクル100によって、空気冷却用蒸発器106で車室へ供給する空気から熱を吸収し、室外熱交換器104で放熱することができ、高温側冷却水回路200によって高温冷却水を高温側ラジエータ204で放熱することができ、低温冷却水回路300によってバッテリBaや他の発熱機器ePTで発熱した熱を低温側ラジエータ302で放熱することができる。
 また、空気冷却用蒸発器106によって吸収した熱を、凝縮器102を介して高温冷却水回路200へ移し、高温側ラジエータ204で放熱することが可能になると共に、冷却水冷却用蒸発器109を介して低温冷却水回路300へ移し、低温側ラジエータ302で放熱することが可能になる。さらに、バッテリBaや他の発熱機器ePTから発生した熱を、冷却水冷却用蒸発器109を介して冷凍サイクル100へ移し、室外熱交換器104で放熱することや、凝縮器102を介して高温冷却水回路200へ移し、高温側ラジエータ204で放熱することが可能になる。
 このように、従来の構成においては、空気冷却用蒸発器106にて吸熱した熱を、室外熱交換器104、高温側ラジエータ204、低温側ラジエータ302で放熱することや、バッテリBaを含む発熱機器からの熱を、低温側ラジエータ302、室外熱交換器104、高温側ラジエータ204で放熱することが可能となる。
特開2019-034587号公報
 しかしながら、上述の構成においては、1つの冷凍サイクル装置を用いて車室の冷房機能と冷却水の熱移動とを担っているので、車室が高温で空気冷却用熱交換器106に求められる冷却量が大きく、同時にバッテリBaが充電されて活発に発熱しこれを冷却するために求められる冷却量も大きい場合には、冷却能力が不足することが懸念される。
 また、放熱機能を司る熱交換器として、室外熱交換器104、高温側ラジエータ204、低温側ラジエータ302の3つが必要となるので、車載搭載性の自由度がないことに加え、空気冷却用熱交換器106やバッテリBaなどの冷却機器の冷却能力を高めるために新たに専用の放熱器を設けることは、限られた搭載スペースでのレイアウトの観点から現実的でない。
 本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、バッテリや車室の十分な冷却能力を確保でき、また、放熱器として機能させる熱交換器の車載レイアウトの設計自由度を高めることが可能な車両用冷却装置を提供することを主たる課題としている。
 上記課題を達成するために、本発明に係る車両用冷却装置は、冷媒を圧縮する第1圧縮機(11)、第1圧縮機(11)で圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器(13)、凝縮器(13)で凝縮された冷媒を減圧膨張させる空気冷却用膨張装置(14)、及び空気冷却用膨張装置(14)で減圧膨張された冷媒によって車室に送風される空気を冷却する空気冷却器(4)を少なくともこの順で接続する第1冷媒回路(R1)と、
 冷却水を圧送する第1ポンプ(21)、及びこの第1ポンプ(21)で圧送された冷却水を冷却するラジエータ(22)を有する第1冷却水回路(W1)と、
 冷却水を圧送する第2ポンプ(31)、及びこの第2ポンプ(31)で圧送された冷却水でバッテリ(Ba)を冷却するバッテリ冷却用熱交換器(32)を有する第2冷却水回路(W2)と、
 冷媒を圧縮する第2圧縮機(41)、第2圧縮機(41)で圧縮された冷媒を放熱する第1熱媒体熱交換器(42)、第1熱媒体熱交換器(42)で放熱された冷媒を減圧膨張させる冷却水冷却用膨張装置(43)、及び冷却水冷却用膨張装置(43)で減圧膨張された冷媒に熱を吸収させる第2熱媒体熱交換器(44)を少なくともこの順で接続する第2冷媒回路(R2)と、
を備え、
 第1冷却水回路(W1)と第2冷媒回路(R2)とは、第1熱媒体熱交換器(42)により熱的に結合され、
 第2冷却水回路(W2)と第2冷媒回路(R2)とは、第2熱媒体熱交換器(44)により熱的に結合されている、
ことを特徴としている。
 したがって、第1冷媒回路R1、第1冷却水回路W1、第2冷却水回路W2、第2冷媒回路R2の4つのサイクルを備え、車室空調用のサイクルとバッテリ冷却用のサイクルとを独立させるようにしたので、車室の冷房要求が大きくなり、バッテリの発熱量が多くなった場合でも、十分に冷却能力を確保することが可能となる。また、放熱器として機能させる熱交換器を、車室内空調用のサイクルでは凝縮器13とし、バッテリ冷却用のサイクルではラジエータ22とし、車両用冷却装置の放熱器をこの2つの熱交換器で担うようにしたので、車載レイアウトの観点から設計自由度を高くすることが可能となる(車載搭載性を良くすることが可能となる)。
 また、上述した構成において、第1冷却水回路(W1)と第2冷却水回路(W2)とを分離させた分離状態と、第1冷却水回路(W1)と第2冷却水回路(W2)とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態と、を切り替える循環回路切替装置(50)をさらに備えるとよい。
 このような循環回路切替装置50を設けることで、バッテリBaの発熱量が少ない場合は、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成してラジエータ22で放熱させ、バッテリBaの発熱量が多い場合は、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離状態としつつ、第2冷媒回路R2を介してバッテリBaの熱を積極的に回収するとともに第2冷媒回路R2に回収した熱を第1冷却水回路W1に移動することで、第2冷却水回路W2の熱を第1冷却水回路W1に汲み上げることが可能となる。
 ここで、バッテリ以外の発熱部材(ePT)は、第1冷却水回路(W1)の冷却水により冷却可能とするとよい。
 バッテリBaの適正な冷却温度は、他の発熱部材ePTの適正な冷却温度よりも一般に低く、異なる温度の冷却水回路での温度管理が求められるところ、バッテリBa以外の発熱部材ePTを、バッテリBaを冷却する第2冷却水回路W2と分離可能な第1冷却水回路W1に配置したので、それぞれに対して過不足なく冷却することが可能となる。
 なお、凝縮器(13)とラジエータ(22)は、これらを通過する空気の流れに対して凝縮器(13)と前記ラジエータ(22)とを重複して配置するとよい。このように凝縮器13とラジエータ22を重ねて配置することで、車両への搭載スペースが確保しやくなり、搭載レイアウトの自由度を向上させることが可能となる。
 また、第1熱媒体熱交換器(42)は、第1冷却水回路(W1)の冷却水が通流する第1流路(42a)と第2冷媒回路(R2)の冷媒が通流する第2流路(42b)とを備え、第1流路内(42a)を流れる冷却水と第2流路(42b)内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換させるものとし、また、第2熱媒体熱交換器(44)は、第2冷却水回路(W2)の冷却水が通流する第3流路(44a)と第2冷媒回路(R2)の冷媒が通流する第4流路(44b)とを備え、第3流路(44a)内を流れる冷却水と第4流路(44b)内を流れる冷媒を混合させずに熱交換させるものとするとよい。
 以上の構成に対して、第1冷媒回路(R1)は、第1圧縮機(1)で圧縮された冷媒を放熱する空気加熱器(5)、凝縮器(13)で凝縮された冷媒を減圧膨張させる他の冷却水冷却用膨張装置(45)、及び他の冷却水冷却用膨張装置(45)で減圧膨張された冷媒に熱を吸収させる第3熱媒体熱交換器(46)をさらに備え、
 前記第1冷媒回路(R1)と前記第2冷却水回路(W2)とは、前記第3熱媒体熱交換器(46)により熱的に結合され、
 第1冷却水回路(W1)は、ラジエータ(22)をバイパスするバイパス通路(16)と、ラジエータ(22)に冷却水を通流させる状態とバイパスさせる状態とを切り替える切替弁(17)とを更に備えるようにしてもよい。
 このような構成によれば、第1冷却水回路W1で回収したバッテリ以外の発熱部材ePTによる熱や第2冷却水回路W2で回収したバッテリBaの熱を第3熱媒体熱交換器46から第1冷媒回路R1に移動することができ、空気加熱器5で放熱して車室内温度制御用として用いることが可能となる。このため、バッテリや他の発熱部材の冷却を効果的に行うと共に、車室内温調制御もしやすいものとなる。
 ここで、第3熱媒体熱交換器(46)は、第2冷却水回路(W2)の冷却水が通流する第5流路(46a)と第1冷媒回路(R1)の冷媒が通流する第6流路(46b)とを備え、第5流路(46a)内を流れる冷却水と第6流路(46b)内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換させるものであるとよい。
 なお、以上の構成において、第1流路(42a)内を流れる冷却水の流れの方向と第2流路(42b)内を流れる冷媒の流れの方向とを反対とし(対向流とし)、第1冷却水回路(W1)の冷却水と第2冷媒回路(R2)の冷媒との熱交換を、効果的に行うようするとよい。また、第3流路(44a)内を流れる冷却水の流れの方向と第4流路(44b)内を流れる冷媒の流れの方向とを反対とし(対向流とし)、第2冷却水回路(W2)の冷却水と第2冷媒回路(R2)の冷媒との熱交換を、効果的に行うようにするとよい。さらに、第5流路(46a)内を流れる冷却水の流れの方向と第6流路(46b)内を流れる冷媒の流れの方向とを反対とし(対向流とし)、第2冷却水回路(W2)の冷却水と第1冷媒回路(R1)の冷媒との熱交換を、効果的に行うようにするとよい。
 以上述べたように、本発明によれば、第1冷媒回路R1、第1冷却水回路W1、第2冷却水回路W2、第2冷媒回路R2の4つのサイクルを備え、車室空調用のサイクルとバッテリ冷却用のサイクルとを独立させるようにしたので、車室の冷房要求が高く、同時にバッテリの冷却要求も高い場合でも、車室とバッテリの十分な冷却能力を確保することが可能となる。
 また、車室内空調用のサイクルで用いる放熱器(凝縮器13)とバッテリ冷却用のサイクルで用いる放熱器(ラジエータ22)を1つずつとし、この2つの放熱器で車両用冷却装置を構成するようにしたので、放熱器として機能させる熱交換器の車載レイアウトの設計自由度を高くすることが可能となる(車載搭載性を良くすることが可能となる)。
図1は、本発明に係る車両用冷却装置の構成例を示す図である。 図2は、図1の車両用冷却装置を用いてバッテリ及び車室へ供給する空気を冷却する態様例を示した図である。 図3は、図1の車両用冷却装置に、更に循環回路切替装置を設けた例を示す図であり、循環回路切替装置として四方弁を用いた例を示す図である。 図4は、図3の車両用冷却装置を用いてバッテリを冷却する各態様例を示した図であり、(a)は、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態とし、バッテリの熱を第2冷媒回路R2を介さずにラジエータで放熱させる態様例を示した図であり、(b)は、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態とし、バッテリの熱を第2冷媒回路R2を介して第1冷却水回路W1へ移動させ、ラジエータで放熱させる態様例を示した図である。 図5は、バッテリ以外の発熱部材を前記第1冷却水回路W1の冷却水により冷却可能とし、バッテリや他の発熱部材で発生した熱を、車室へ供給する空気を加熱するために利用可能とする車両用冷却装置の例を示した図である。 図6は、図5の車両用冷却装置を用いた動作態様を示した図であり、(a)は、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態とし、バッテリの熱を第3熱媒体熱交換器を介して第1冷媒回路R1に回収し、空気加熱器で放熱させる態様例を示した図であり、(b)は、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態とし、バッテリ及び他の放熱機器の熱を第3熱媒体熱交換器を介して第1冷媒回路R1に回収し、空気加熱器で放熱させる態様例を示した図である。 図7は、本発明に係る車両用冷却装置において、循環回路切替装置として三方弁を用いた例を示す図である。 図8(a)は、図7の構成において、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態とし、バッテリの熱を第2冷媒回路R2を介さずにラジエータで放熱させる態様例を示した図であり、図8(b)は、図7の構成において、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態とし、バッテリの熱を第2冷媒回路R2を介して第1冷却水回路W1へ移動させ、ラジエータで放熱させる態様例を示した図である。 図9は、本発明に係る車両用冷却装置において、循環回路切替装置として開閉弁を用いた例を示す図である。 図10(a)は、図9の構成において、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態とし、バッテリの熱を第2冷媒回路R2を介さずにラジエータで放熱させる態様例を示した図であり、図10(b)は、図9の構成において、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態とし、バッテリの熱を第2冷媒回路R2を介して第1冷却水回路W1へ移動させ、ラジエータで放熱させる態様例を示した図である。 図11は、図3に示す車両用冷却装置によってバッテリBaを冷却するときの動作例を説明するための、フローチャートである。 図12は、従来技術を示す図である。
 以下、本発明に係る車両用冷却装置の実施形態を図面により説明する。
 図1において、車両用冷却装置1は、車室を温調可能とする車両用空調装置2と、車両走行用の電力を蓄電可能なバッテリBaを冷却可能とするバッテリ温度管理装置70とを備えている。
 車両用空調装置2は、例えば自家用車やバス、建設用車両などの車両に搭載されるもので、空調ユニット3内に配置された空気冷却器4および空気加熱器5と、空調ユニット3外に配置され、外気と熱交換可能な凝縮器13とを備えている。
 車両は、少なくとも車両走行用の電動モータを有しており、内燃機関と電動モータ、または電動モータのみでの走行が可能とされている。
 空調ユニット3の最上流側には内外気切換装置6が設けられ、内気入口6aと外気入口6bとがインテークドア7によって選択的に開口されるようになっている。この空調ユニット2に選択的に導入される内気または外気は、送風機8の回転により吸引され、空気冷却器4および空気加熱器5に送られ、ここで熱交換されて所望の吹き出し口9a~9cから車室に供給されるようになっている。
 空気加熱器5は、空気冷却器4よりも空調ユニット2内の空気流れ方向下流側に配置されており、この空気加熱器5の空気流れ方向上流側かつ空気冷却器4の空気流れ方向下流側には、ダンパ10が設けられている。ダンパ10は、空気加熱器5の通過風量が最大となる位置(暖房位置:開度100%)から最小となる位置(冷房位置:開度0%)まで可変できるようになっており、開度を調整することにより、空気加熱器5を通過する空気とバイパスする空気との割合を調整できるようになっている。
 なお、ダンパ10は、エアミックスドアとも呼ばれる。また、空調ユニット2内の空気加熱器4の下流側には、図示しない電気発熱式の加熱装置(PTC)を配置するようにしてもよい。
 空気加熱器5の冷媒流入側5aは、第1圧縮機11の吐出側αに接続され、空気加熱器5の冷媒流出側5bは、凝縮器用膨張装置12の流入側12aに接続されている。また、空気冷却器4の冷媒流出側4bは、第1圧縮機11の吸入側βに接続されている。なお、空気加熱器5は、室内放熱器とか、インナーコンデンサとも呼ばれる。
 前記凝縮器用膨張装置12の流出側12bは、凝縮器13の冷媒流入側13aに接続され、この凝縮器13の冷媒流出側13bは、空気冷却用膨張装置14を介して空気冷却器4の冷媒流入側4aに接続されている。したがって、第1圧縮機11、空気加熱器5、凝縮器用膨張装置12、凝縮器13、空気冷却用膨張装置14、空気冷却器4、第1圧縮機11の順でループ状に接続された冷凍サイクル(第1冷媒回路R1)が形成されている。
 バッテリ温度管理装置70は、第1冷却水回路W1と、第2冷却水回路W2と、第2冷媒回路R2とによって構成されている。
 第1冷却水回路W1は、冷却水を圧送する第1ポンプ21と、この第1ポンプ21で圧送された冷却水を冷却するラジエータ22と、後述する第1熱媒体熱交換器42とを配管接続して構成されている。第1ポンプ21は、図示しないが、ラジエータ22の下流側に配置されて、ラジエータ22の内部の冷却水を吸引するとともに、吸引した冷却水を第1熱媒体熱交換器42に圧送することでもよい。
 第2冷却水回路W2は、冷却水を圧送する第2ポンプ31と、この第2ポンプ31で圧送された冷却水でバッテリBaを冷却するバッテリ冷却用熱交換器32と、後述する第2熱媒体熱交換器44とを配管接続して構成されている。第2ポンプ31は、図示しないが、バッテリ冷却用熱交換器32の下流側に配置されて、バッテリ冷却用熱交換器32の内部の冷却水を吸引するとともに、吸引した冷却水を第2熱媒体熱交換器44に圧送することでもよい。
 バッテリBaは、車両走行用の電力を蓄えるもので、自動車の走行用の電動モータに電力を供給する。また、バッテリBaは充電と放電が可能であり、特に充電時に発熱する。過度に発熱することで劣化し、電力の蓄積容量が徐々に減少する。このため、充電時の発熱による温度上昇を抑制するために、冷却するよう要請される。
 第2冷媒回路R2は、冷媒を圧縮する第2圧縮機41と、第2圧縮機41で圧縮された冷媒を放熱する第1熱媒体熱交換器42と、第1熱媒体熱交換器42で放熱された冷媒を減圧膨張させる冷却水冷却用膨張装置43と、冷却水冷却用膨張装置43で減圧膨張された冷媒に熱を吸収させる第2熱媒体熱交換器44を少なくともこの順で配管接続して構成されている。
 なお、この例では、凝縮器13とラジエータ22は、これらを通過する空気の流れに対して凝縮器13がラジエータ22の下流側に配置されている。また、この例では、凝縮器13を通過する空気の流れに対して凝縮器13の下流側に空気流を形成する冷却ファン15が配置されている。しかしながら、ラジエータ22を凝縮器13の下流側に配置したうえで、冷却ファン15を、凝縮器13を通過する空気の流れに対して凝縮器13の上流側又はラジエータ22の下流側に配置して、空気流を形成してもよい。凝縮器13とラジエータ22とのどちらを上流側とするかは、第1冷媒回路R1の放熱量と第1冷却水回路W1の放熱量などを考慮して、適宜選択される。いずれにせよ、凝縮器13とラジエータ22とは、これらを通過する空気の流れに対して重複して配置される。車両への搭載スペースが確保しやすくなり、搭載レイアウトの自由度を向上させることができる。
 前記第1熱媒体熱交換器42は、第1冷却水回路W1の冷却水が通流する第1流路42aと第2冷媒回路R2の冷媒が通流する第2流路42bとを備え、第1流路42a内を流れる冷却水と第2流路42b内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換可能となっており、第1流路42a内を流れる冷却水の流れの方向と第2流路42b内を流れる冷媒の流れの方向とは、反対となっている。すなわち、第1流路42a内を流れる冷却水の流れの方向と第2流路42b内を流れる冷媒の流れの方向とは、カウンターフローの関係になっている。
 また、第2熱媒体熱交換器44は、第2冷却水回路W2の冷却水が通流する第3流路44aと第2冷媒回路R2の冷媒が通流する第4流路44bとを備え、第3流路44a内を流れる冷却水と第4流路44b内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換可能となっており、第3流路44a内を流れる冷却水の流れの方向と第4流路44b内を流れる冷媒の流れの方向とは、反対となっている。すなわち、第3流路44a内を流れる冷却水の流れの方向と第4流路44b内を流れる冷媒の流れの方向とは、カウンターフローの関係になっている。
 以上の構成において、車室内の冷房要請があり、かつバッテリBaの冷却要請がある場合には、図2に示されるように、車室内を温調するために第1圧縮機11を稼働して第1冷媒回路R1を稼働させ、また、バッテリBaを冷却するために、第1ポンプ21、第2ポンプ31、及び、第2圧縮機41を稼働させて、第1冷却水回路W1、第2冷却水回路W2、及び第2冷媒回路R2を稼働させる。
 すると、第1冷媒回路R1において、冷媒は、第1圧縮機11で圧縮されて高温高圧となり、空気加熱器5へ供給され、ダンパ10がフルクール位置(空気加熱器5の通風量を最小とする位置)に設定されている場合には、この空気加熱器5では熱交換されず、そのまま凝縮器13へ導かれてここで放熱する(ここで冷却される)。その後、空気冷却用膨張装置14によって減圧膨張された後に空気冷却器4へ導かれ、車室に送風する空気を冷却する(空気冷却器4によって車室に送風する空気から熱を吸収する)。そして第1圧縮機11に吸引され、再び圧縮される。
 また、第1の冷却水回路W1において、冷却水は、第1ポンプ21により、ラジエータ22と第1熱媒体熱交換器42の第1流路42aを経由して循環される。第2の冷却水回路W2において、冷却水は、第2ポンプ31により、バッテリ冷却用熱交換器32と第2熱媒体熱交換器44の第3流路44aを経由して循環される。第2冷媒回路R2において、冷媒は、第2圧縮機41で圧縮されて高温高圧となり、第1熱媒体熱交換器42の第2流路42bに導かれ、第1流路42aを流れる冷却水と熱交換して第1の冷却水回路W1の冷却水に放熱する(第1の冷却水回路W1の冷却水で冷却される)。その後、冷却水冷却用膨張装置43によって減圧膨張された後に第2熱媒体熱交換器44の第4流路44bへ導かれ、第3流路44aを流れる冷却水と熱交換して第2冷却水回路W2の冷却水の熱を吸収する(第2冷却水回路W2の冷却水で加熱される)。そして第2圧縮機41に吸引され、再び圧縮される。
 したがって、上述の構成においては、車室とバッテリBaの冷房・冷却要求を、2つの独立した伝熱系(第1冷媒回路R1からなる伝熱系と、第1冷却水回路W1+第2冷却水回路W2+第2冷媒回路R2で構成される伝熱系と)に分業して担当させることができるので、車室の冷房能力とバッテリBaの冷却能力を十分に確保することが可能となる。また、車室の冷房要求を満たすための第1圧縮機11と、バッテリBaの冷却要求を満たすための第2圧縮機41とをそれぞれの要求値に基づいてそれぞれ設定すればよいので、開発を容易化できる。例えば、車室の冷房要求は変更がない一方、バッテリBaの冷却要求が増した場合には、第2圧縮機41のみの仕様を変更すればよい。そして、バッテリBaの冷却においては、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離状態として熱的な結合度合いを弱めておきつつ、バッテリ冷却用熱交換器32を有する第2冷却水回路W2の熱を第2冷媒回路R2を介して第1冷却水回路W1へ汲み上げることで、バッテリBaを効率的に冷却することが可能となる。
 また、上述の構成においては、凝縮器13とラジエータ22は、これらを通過する空気の流れに対して重ねて配置することで、車両への搭載スペースが確保しやくなり、また、搭載レイアウトの自由度を向上させることが可能となる。
 また、第1熱媒体熱交換器42は、第1流路42a内を流れる冷却水と第2流路42b内を流れる冷媒とが対向流となっており、また、第2熱媒体熱交換器44は、第3流路44a内を流れる冷却水と第4流路44b内を流れる冷媒とが対向流となっているので、第1熱媒体熱交換器42や第2熱媒体熱交換器44での熱交換も効率よく行われ、第2冷媒回路R2を介してバッテリの熱の回収および第1冷却水回路への放熱を効率よく行うことが可能となる。
 ところで、以上の構成においては、バッテリBaを冷却する場合に、第1及び第2冷却水回路W1,W2と第2冷媒回路R2を稼動させることで、バッテリBaで暖められた第2冷却水回路W2の冷却水の熱を第1冷却水回路W1に効果的に組み上げることができるが、バッテリBaを冷却する場合に第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2に加え、第2冷媒回路R2をも必ず稼動させる必要がある。このため、バッテリBaの発熱量が少ない場合でもバッテリBaを冷却したい場合には、第1ポンプ21及び第2ポンプ31の他に第2圧縮機41を稼動させる必要があり、効率的なエネルギー消費の観点からは改善の余地がある。
 そこで、上述の構成に対して、図3に示されるように、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態と、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態と、を切り替える循環回路切替装置50をさらに設けるようにしてもよい。
 具体的には、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路(W2)との間に四方弁51を設けるようにしてもよい。
 四方弁51は、弁体52の外面に第1開口52a、第2開口52b、第3開口52c、及び、第4開口52dの4つの開口を有すると共に、弁体52の内部に回転体53を有して構成され、第1開口52aが第1流路42aの流入口に接続され、第2開口52bがラジエータ22の流出口に接続され、第3開口52cが第2ポンプ31の吸入口に接続され、第4開口52dが第3流路44aの流出口に接続されている。回転体53は、後述する図4(a)に示すように、第1開口52aと第4開口52dとを連通し、第2開口52bと第3開口52cとを連通する状態と、後述する図4(b)に示すように、第1開口52aと第2開口52bとを連通し、第3開口52cと第4開口52dとを連通する状態とを、回転制御することにより切り換え可能となっている。
 従って、回転体53により、第1開口52aと第2開口52bとを連通させ、第3開口52cと第4開口52dとを連通させた状態においては、第1冷却水回路(W1)と第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態が形成され、それぞれの冷却水回路で冷却水が個別に循環することになる。また、回転体53により、第1開口52aと第4開口52dとを連通させ、第2開口52bと第3開口52cとを連通させた状態においては、冷却水が第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2との両方を循環する大きな循環経路が形成される。
 なお、他の構成は、図1で示す構成と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
 以上の構成において、バッテリBaの発熱量が小さい場合には、バッテリ冷却用熱交換器32によってバッテリBaから吸収した熱を空冷させれば足りる。そこで、図4(a)に示されるような連結状態を形成し、バッテリBaの熱を吸収した冷却水を第3流路44a、四方弁51、第1流路42a、及び第1ポンプ21を介してラジエータ22に導く。このラジエータ22に導かれた冷却水は、ここを通過する空気と熱交換して冷却され、四方弁51、第2ポンプ31を介して再びバッテリ冷却用熱交換器32を通流する。
 これに対して、バッテリBaの発熱量が多い場合には、バッテリ冷却用熱交換器32によってバッテリBaから吸熱した熱を積極的に放熱させる必要がある。そこで、図4(b)に示されるように、四方弁51の回転体53の回転位置を操作して、第1開口52aと第2開口52bを接続し、また、第3開口52cと第4開口52dを接続し、第1冷却水回W1と第2冷却水回路W2とを分離させた状態とする。また、第2圧縮機41を稼働して第2冷媒回路(R2)を稼動させる。これにより、第2冷却水回路W2の冷却水の熱(バッテリBaの熱)を第2熱媒体熱交換器44で第2冷媒回路R2に回収し、第2冷媒回路R2に回収した熱を第1熱媒体熱交換器42で第1冷却水回路W1に移動し、第1冷却水回路(W1)に組み上げた熱をラジエータ22で放熱することができる。したがって、バッテリBaで発生した熱を第2冷媒回路R2を介して積極的に第1冷却水回路W1に移動させ、ラジエータ22によって冷却することが可能となる。
 ここで、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離状態としたので、それぞれの冷却水回路を通流する冷却水の温度を異ならせることができる。バッテリ冷却用熱交換器32におけるバッテリBaからの吸熱量が、ラジエータ22における放熱量よりも多い状況にあっても、第2冷却水回路W2の熱を第2冷媒回路R2でいったん回収し、第1冷却水回路W1へと放熱することができるので、バッテリBaをいつでも冷却することができる。そしてこのとき、第1冷却水回路W1の冷却水の温度は、第2冷却水回路W2の冷却水の温度よりも高くなる場合がある。この状況(バッテリ冷却用熱交換器32におけるバッテリBaからの吸熱量が、ラジエータ22における放熱量よりも多い状況)が継続し、第1冷却水回路W1の冷却水の温度が上昇してゆくと、ラジエータ22における放熱量が次第に増し、やがてバッテリ冷却用熱交換器32におけるバッテリBaからの吸熱量と均衡する。このように、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離状態とし、それぞれの回路W1、W2の冷却水の温度を異ならせることができるので、バッテリBaの発熱量が大きく、バッテリ冷却用熱交換器32におけるバッテリBaからの吸熱量がラジエータ22における放熱量を超えていても、バッテリBaをいつでも確実に冷却し、冷却運転を持続することが可能となる。
 なお、バッテリ冷却用熱交換器32におけるバッテリBaからの吸熱量が、ラジエータ22における放熱量(第1冷却水回路W1の稼働初期の放熱量)よりも多い場合に、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離状態としてバッテリBaを効率よく冷却するためには、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結状態としたときのラジエータ22における放熱量よりも、第2冷媒回路R2による第2冷却水回路W2から第1冷却水回路W1への熱の汲み上げ量を大きくできることが好ましい。熱の汲み上げ量を大きくすることで、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結状態から分離状態に切替えた後も、バッテリBaから吸収した熱を第2冷却水回路W2の系外に円滑に移動して、バッテリBaを確実に冷却できる。
 また、第2冷媒回路R2による第2冷却水回路W2から第1冷却水回路W1への熱の汲み上げ量が、バッテリ冷却用熱交換器32におけるバッテリBaからの吸熱量と同じか、バッテリBaからの吸熱量よりも大きいことが好ましい。バッテリBaから吸収した熱が第2冷却水回路W2に蓄熱されることを防止して、バッテリBaを確実に冷却できる。
 以上においては、バッテリBaを冷却する車両用冷却装置について説明したが、バッテリ以外の発熱機器(ePT:インバータ、モータジェネレータ等)をも同時に冷却することも可能である。その場合には、バッテリ以外の発熱機器(ePT)を冷却する熱交換器23を、図3の破線で示すように、第1冷却水回路W1上に配置することが望ましい。
 これは、バッテリBaの適正動作を維持すると共にバッテリBaの劣化を回避するための許容温度帯と他の発熱部材ePTの許容温度帯とが異なり、バッテリの許容温度帯は他の発熱部材の許容温度帯よりも低い場合が一般的であるので、バッテリBaを冷却させる第2冷却水回路W2を他の発熱機器ePTを冷却させる第1冷却水回路W1と異ならせ、それぞれに対して過不足なく冷却できるようにすることが好ましいためである。
 また、以上の構成を前提として、バッテリBaの熱や他の発熱機器ePTの熱を空気加熱器5の熱源に利用するようにしてもよい。
 このような構成例が図5に示されている。この例では、第1冷媒回路R1に、第1圧縮機11で圧縮された冷媒を放熱する空気加熱器5があることを前提として、凝縮器13で凝縮された冷媒を減圧膨張させる他の冷却水冷却用膨張装置45と、他の冷却水冷却用膨張装置45で減圧膨張された冷媒に熱を吸収させる第3熱媒体熱交換器46を、空気冷却用膨張装置14及び空気冷却器4に対して並列的に設け、前記第1冷媒回路R1と前記第2冷却水回路W2とを第3熱媒体熱交換器46により熱的に結合している。また、第1冷却水回路W1に、ラジエータ22をバイパスするバイパス通路16と、ラジエータ22に冷却水を通流させる状態とバイパスさせる状態とを切り替える切替弁17とを更に設けるようにしている。
 ここで、第3熱媒体熱交換器46は、第2冷却水回路W2が通流する第5流路46aと第1冷媒回路R1の冷媒が通流する第6流路46bとを備え、第5流路46a内を流れる冷却水と第6流路46b内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換可能となっており、第5流路46a内を流れる冷却水の流れの方向と第6流路46b内を流れる冷媒の流れの方向とは、反対となっている。すなわち、第5流路46a内を流れる冷却水の流れの方向と第6流路46b内を流れる冷媒の流れの方向とは、カウンターフローの関係になっている。
 なお、他の構成は、図3で示す構成と同様であるので、同一箇所に同一符号を付して説明を省略する。
 このような構成には、図4に示される動作モードとすることも可能であるが、図6(a)に示されるように、四方弁51を第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離させる分離状態とする場合においては、バッテリBaの発熱量を第3熱媒体熱交換器46を介して第1冷媒回路R1に回収し、空気加熱器5で放熱させることで、車室内温度制御用として用いることが可能となる。このため、バッテリBaの冷却を促進すると共に、バッテリBaの熱を車室内温調制御に利用することが可能となる。
 なお、第1冷却水回路W1は、他の発熱機器ePTの発熱量に応じて稼働させ、他の発熱機器ePTで発生した熱をラジエータ22によって適宜放熱させてもよい。
 また、図6(b)に示されるように、四方弁50を第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2と連結させて1つの循環回路を形成する連結状態とする場合には、バッテリBaで発生した熱や他の発熱部材ePTで発生した熱を第3熱媒体熱交換器46を介して第1冷媒回路R1に回収し、空気加熱器5で放熱させて車室内温度制御用として用いることが可能となる。このような動作モードにおいては、バッテリBaや他の発熱部材ePTの冷却を効果的に行うと共に、車室内温調制御もしやすいものとなる。
 なお、上述においては、循環回路切替装置50として四方弁51を用いた例を示したが、循環回路切替装置50はこれに限らず、第1冷却水回路W1と前記第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態と、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態と、を切り替える構成であれば、他の切替装置を用いてもよい。
 循環回路切替装置50の他の例としては、図7に示すように、第1冷却水回路W1の途中に設けられて、第2熱媒体熱交換器44を流出した冷却水を第1熱媒体熱交換器42に通流する状態と、ラジエータ22を流出した冷却水を第2冷却水回路W2に通流することなく第1熱媒体熱交換器42に通流する状態とを切り替える第1三方弁54と、第2冷却水回路W2の途中に設けられて、ラジエータ22を流出した冷却水をバッテリ冷却用熱交換器32に通流する状態と、第2ポンプ31から送られた冷却水をバッテリ冷却用熱交換器32に通流する状態と、を切り替える第2三方弁55と、で構成するようにしてもよい。
 このような構成においては、図8(a)に示すように、第1三方弁54によって第2熱媒体熱交換器44を流出した冷却水を第1熱媒体熱交換器42に通流する状態とし、第2三方弁55によってラジエータ22を流出した冷却水をバッテリ冷却用熱交換器32に通流する状態とし、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成することで、図4(a)と同様の作用効果を得ることが可能となる。また、図8(b)に示すように、第1三方弁54によって第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2との連通状態を遮断するとともに、ラジエータ22を流出した冷却水を第2冷却水回路W2に通流することなく第1熱媒体熱交換器42に通流させて第1冷却水回路W1による単独での循環経路を形成し、第2三方弁55によって第2冷却水回路W2と第1冷却水回路W1との連通状態を遮断するとともに、第2ポンプ31から送られた冷却水をバッテリ冷却用熱交換器32に通流させて第2冷却水回路W2による単独での循環経路を形成し、第2冷媒回路R2稼動させることで、図4(b)と同様の作用効果を得ることが可能となる。
 循環回路切替装置50のさらに他の例としては、図9に示すように、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを2箇所で連結する第1中継通路56及び第2中継通路57を設け、第1中継通路56及び第2中継通路57の少なくともいずれか一方に開閉弁を設け(この例では、第2中継通路57に第1開閉弁58が設けられている)、また、第1冷却水回路W1の第1中継通路56との接続部位と第2中継通路57との接続部位の間に第2開閉弁59を設けると共に、第2冷却水回路W2の第1中継通路56との接続部位と第2中継通路57との接続部位の間に第3開閉弁60を設けるようにしてもよい。
 このような構成においては、図10(a)に示すように、第1開閉弁58を開、第2及び第3開閉弁59,60を閉として、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結させて1つの循環回路を形成することで、図4(a)と同様の作用効果を得ることが可能となる。また、図10(b)に示すように、第1開閉弁58を閉、第2及び第3開閉弁59.60を開として、第1冷却水回路W1と前記第2冷却水回路W2とを分離させた分離状態とし、その上で第2冷媒回路R2を稼動させることで、図4(b)と同様の作用効果を得ることが可能となる。
 続いて、図3に示す車両用冷却装置1によってバッテリBaを冷却するときの、一連の動作を説明する。
 第1冷却水回路W1は、第1熱媒体熱交換器42の第1流路42aの出口からラジエータ22までの間にラジエータ温度検知装置Aが設けられ、ラジエータ22で放熱される前の第1冷却水回路の冷却水の温度が計測可能とされている。
 第2冷却水回路W2は、バッテリ冷却用熱交換器32への冷却水の入口と出口には、それぞれ吸熱量計測用温度検知装置B,Cが設けられ、当該吸熱量計測用温度検知装置B,Cと、第2ポンプ31による冷却水の圧送量(第2冷却水回路W2を循環する冷却水の循環量)とにより、バッテリ冷却用熱交換器32によるバッテリBaから熱の吸収量(吸熱量)を計測可能とされている。例えば、バッテリ冷却用熱交換器32に流入する冷却水の温度差が大きく(入口側の吸熱量計測用温度検知装置Bが検知した温度が低く、出口側の吸熱量計測用温度検知装置Cが検知した温度が高い)、第2ポンプ31による冷却水の圧送量が多い場合、バッテリ冷却用熱交換器32によるバッテリBaから熱の吸収量(吸熱量)は大きい。
 さらに、第1冷却水回路W1は、第1熱媒体熱交換器42の第1流路42aの入口に熱移動前温度検知装置Dが設けられ、当該熱移動前温度検知装置Dと、ラジエータ温度検知装置Aと、第1ポンプ21による冷却水の圧送量と、により、第1熱媒体熱交換器42による放熱量を計測可能とされている。例えば、第1流路42aに流入する冷却水の温度と流出後の温度差が大きく(熱移動前温度検知装置Dが検知した温度が低く、ラジエータ温度検知装置Aが検知した温度が高い)、第1ポンプ21による冷却水の圧送量が多い場合、第2冷媒回路R2による第2冷却水回路W2から第1冷却水冷却回路W1への熱の移動量(熱の汲み上げ量)は大きい。
 この第1熱媒体熱交換器42による放熱量は、第2冷媒回路R2が稼働されるときに、第2冷却水回路W2から第1冷却水回路W1へ汲み上げる熱量に相当する。
 バッテリBaは、バッテリ温度検知装置Eにより、温度が計測されている。
 以上の構成において、図4及び図11に基き動作例を説明する。まず、バッテリBaに充電が開始されて、バッテリBaが発熱を開始する。バッテリ温度検知装置Eが検知した温度TBAが閾値温度TB1に達したこと、又は超えたことが確認されると(S101)、循環回路切替装置50を操作して第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結した状態とし、第1ポンプ21および/または第2ポンプ31を稼働する(S102)。これにより、バッテリ温度管理装置70は図4(a)の状態となり、バッテリBaの冷却が開始される。
 さらにバッテリBaへの充電が継続されてラジエータ温度検知装置Aが検知した温度TRAが閾値温度TR1に達したこと、又は超えたことが確認されると(S103)、第1冷却水回路W1および第2冷却水回路W2の冷却水を積極的に放熱する必要があるとして、冷却ファン15の稼働が開始される(S104)。
 さらにバッテリBaへの充電が継続されてバッテリ温度検知装置Eが検知した温度TBAが閾値温度TB1よりも高い温度に上昇していくとき、温度TBAの上昇に伴って第1ポンプ21の冷却水の圧送量W1と、冷却ファン15の稼働量Fの一方または両方を増加して、バッテリBaの冷却能力を増大させる(S105)。
 さらにバッテリBaへの充電が継続されてバッテリ温度検知装置Eが検知した温度TBAが閾値温度TB1よりも高い閾値温度TB2に達したこと、又は超えたことが確認されると(S106)、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結した状態のままバッテリBaの温度を管理することが難しいと見做して、循環回路切替装置50を操作して第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを分離した状態とし、第1ポンプ21と第2ポンプ31を両方とも稼働し、第2圧縮機41を稼働する(S107)。
 そして、バッテリ冷却用熱交換器32によるバッテリBaからの熱の吸収量に対して、第1熱媒体熱交換器42による放熱量(第2冷却水回路W2から第1冷却水回路W1へ汲み上げる熱量)が上回るように、第2圧縮機41の冷媒吐出量、冷却水冷却用膨張装置43の絞り開度、冷却ファン15の稼働量、第1ポンプ21の冷却水の圧送量、第2ポンプ31の冷却水の圧送量を調整する(S108)。
 例えば、バッテリ冷却用熱交換器32によるバッテリBaからの熱の吸収量に対し第1熱媒体熱交換器42による放熱量が下回っていて、バッテリBaの冷却能力を増大させる必要があるとき、第2圧縮機41の冷媒吐出量を増大し、冷却水冷却用膨張装置43の絞り開度を絞ってゆき、冷却ファン15の稼働量を増大し、第1ポンプ21の冷却水の圧送量を増大し、第2ポンプ31の冷却水の圧送量を増大する。これらの制御は、すべてを実施してもよく、あるいは一部を実施することでもよい。冷却水冷却用膨張装置43は、弁開度を制御可能な電子式膨張弁であると好ましい。
 これにより、バッテリ温度管理装置70は図4(b)の状態となり、バッテリBaの冷却がより強力に行われる。
 その後、バッテリBaの充電が終了し、あるいは充電量が減少して発熱量が減少されて、バッテリ温度検知装置Eが検知した温度TBAが閾値温度TB2(あるいは、ヒステリシスを考慮して閾値温度TB2よりも若干温度の低い閾値温度TB2α)を下回ったことが確認されると(S109)、第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結した状態でバッテリBaの温度の管理が可能になったとして、循環回路切替装置50を操作して第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結した状態とし、第2圧縮機41を停止する。第1ポンプ21と第2ポンプ31とは、継続して両方を稼働しも良いし、一方のみを稼働してもよい。第1冷却水回路W1と第2冷却水回路W2とを連結した状態で、冷却水が循環するように稼働すればよい(S110)。これにより、バッテリ温度管理装置70は、図4(a)の状態となる。
 さらにバッテリ温度検知手段Eが検知した温度TBAが閾値温度TB2よりも低いTB1(あるいは、ヒステリシスを考慮して閾値温度TB1よりも若干温度の低い閾値温度TB1α)を下回ったことが確認されると(S111)、バッテリBaの冷却はもはや不要であるとして、それまで稼働していた第1ポンプ21および/または第2ポンプ31と、冷却ファン15の稼働を停止する(S112)。そして、次回のバッテリBaの発熱に備える。
 1 車両用冷却装置
 2 車両用空調装置
 4 空気冷却器
 5 空気加熱器
 11 第1圧縮機
 12 凝縮器用膨張装置
 13 凝縮器
 14 空気冷却用膨張装置
 21 第1ポンプ
 22 ラジエータ
 31 第2ポンプ
 32 バッテリ冷却用熱交換器
 41 第2圧縮機
 42 第1熱媒体熱交換器
 42a 第1流路
 42b 第2流路
 43 冷却水冷却用膨張装置
 44 第2熱媒体熱交換器
 44a 第3流路
 44d 第4流路
 45 他の冷却水用膨張装置
 46 第3熱媒体熱交換器
 46a 第5流路
 46b 第6流路
 50 循環回路切替装置
 51 四方弁
 54,55 三方弁
 58,59,60 開閉弁
 70 バッテリ温度管理装置
 Ba バッテリ
 ePT 他の発熱機器
 R1 第1冷媒回路
 R2 第2冷媒回路
 W1 第1冷却水回路
 W2 第2冷却水回路

Claims (11)

  1.  冷媒を圧縮する第1圧縮機(11)、前記第1圧縮機(11)で圧縮された冷媒を凝縮する凝縮器(13)、前記凝縮器(13)で凝縮された冷媒を減圧膨張させる空気冷却用膨張装置(14)、及び前記空気冷却用膨張装置(14)で減圧膨張された冷媒によって車室に送風される空気を冷却する空気冷却器(4)を少なくともこの順で接続する第1冷媒回路(R1)と、
     冷却水を圧送する第1ポンプ(21)、及びこの第1ポンプ(21)で圧送された冷却水を冷却するラジエータ(22)を有する第1冷却水回路(W1)と、
     冷却水を圧送する第2ポンプ(31)、及びこの第2ポンプ(31)で圧送された冷却水でバッテリ(Ba)を冷却するバッテリ冷却用熱交換器(32)を有する第2冷却水回路(W2)と、
     冷媒を圧縮する第2圧縮機(41)、前記第2圧縮機(41)で圧縮された冷媒を放熱する第1熱媒体熱交換器(42)、前記第1熱媒体熱交換器(42)で放熱された冷媒を減圧膨張させる冷却水冷却用膨張装置(43)、及び前記冷却水冷却用膨張装置(43)で減圧膨張された冷媒に熱を吸収させる第2熱媒体熱交換器(44)を少なくともこの順で接続する第2冷媒回路(R2)と、
    を備え、
     前記第1冷却水回路(W1)と前記第2冷媒回路(R2)とは、前記第1熱媒体熱交換器(42)により熱的に結合され、
     前記第2冷却水回路(W2)と前記第2冷媒回路(R2)とは、前記第2熱媒体熱交換器(44)により熱的に結合されている、
    ことを特徴とする車両用冷却装置。
  2.  前記第1冷却水回路(W1)と前記第2冷却水回路(W2)とを分離させた分離状態と、前記第1冷却水回路(W1)と前記第2冷却水回路(W2)とを連結させて1つの循環回路を形成する連結状態と、を切り替える循環回路切替装置(50)をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の車両用冷却装置。
  3.  前記バッテリ以外の発熱部材(ePT)を前記第1冷却水回路(W1)の冷却水により冷却可能とすることを特徴とする請求項1又は2記載の車両用冷却装置。
  4.  前記凝縮器(13)と前記ラジエータ(22)は、これらを通過する空気の流れに対して前記凝縮器(13)と前記ラジエータ(22)とを重複して配置されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両用冷却装置。
  5.  前記第1熱媒体熱交換器(42)は、前記第1冷却水回路(W1)の冷却水が通流する第1流路(42a)と前記第2冷媒回路(R2)の冷媒が通流する第2流路(42b)とを備え、前記第1流路内(42a)を流れる冷却水と前記第2流路(42b)内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換させるものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両用冷却装置。
  6.  前記第2熱媒体熱交換器(44)は、前記第2冷却水回路(W2)の冷却水が通流する第3流路(44a)と前記第2冷媒回路(R2)の冷媒が通流する第4流路(44b)とを備え、前記第3流路(44a)内を流れる冷却水と前記第4流路(44b)内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換させるものであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両用冷却装置。
  7.  前記第1冷媒回路(R1)は、前記第1圧縮機(11)で圧縮された冷媒を放熱する空気加熱器(5)、前記凝縮器(13)で凝縮された冷媒を減圧膨張させる他の冷却水冷却用膨張装置(45)、及び前記他の冷却水冷却用膨張装置(45)で減圧膨張された冷媒に熱を吸収させる第3熱媒体熱交換器(46)をさらに備え、
     前記第1冷媒回路(R1)と前記第2冷却水回路(W2)とは、前記第3熱媒体熱交換器(46)により熱的に結合され、
     前記第1冷却水回路(W1)は、前記ラジエータ(22)をバイパスするバイパス通路(16)と、前記ラジエータ(22)に冷却水を通流させる状態とバイパスさせる状態とを切り替える切替弁(17)とを更に備えることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の車両用冷却装置。
  8.  前記第3熱媒体熱交換器(46)は、前記第2冷却水回路(W2)の冷却水が通流する第5流路(46a)と前記第1冷媒回路(R1)の冷媒が通流する第6流路(46b)とを備え、前記第5流路(46a)内を流れる冷却水と前記第6流路(46b)内を流れる冷媒とを混合させずに熱交換させるものであることを特徴とする請求項7に記載の車両用冷却装置。
  9.  前記第1流路(42a)内を流れる冷却水の流れの方向と前記第2流路(42b)内を流れる冷媒の流れの方向とは、反対であることを特徴とする請求項5乃至8のいずれかに記載の車両用冷却装置。
  10.  前記第3流路(44a)内を流れる冷却水の流れの方向と前記第4流路(44b)内を流れる冷媒の流れの方向とは、反対であることを特徴とする請求項6乃至9のいずれかに記載の車両用冷却装置。
  11.  前記第5流路(46a)内を流れる冷却水の流れの方向と前記第6流路(46b)内を流れる冷媒の流れの方向とは、反対であることを特徴とする請求項8記載の車両用冷却装置。
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