WO2021033459A1 - 発光素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】発光効率が高く、低抵抗なIII 族窒化物半導体からなる紫外発光の発光素子を実現すること。 【解決手段】発光素子は、nコンタクト層12と、nコンタクト層12上に設けられた発光層13を有している。nコンタクト層12および発光層13の表面は、おわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状であり、凸部20の中心付近にらせん転位21が存在し、らせん転位21の近傍の領域にはAl組成がnコンタクト層12の他の領域23よりも高い高エネルギー領域22が存在している。高エネルギー領域22がキャリアに対してポテンシャルバリアを形成するため、発光効率が向上している。
Description
本発明は、III 族窒化物半導体からなる発光素子に関するものであり、特に紫外発光の発光素子に関するものである。また、その発光素子の製造方法に関するものである。
III 族窒化物半導体からなる紫外発光素子の光出力を向上させる技術として、特許文献1がある。特許文献1では、サファイアからなる基板の表面を多段のテラス状にし、その基板上にIII 族窒化物半導体をステップフロー成長させることで発光層も多段のテラス状とすることが記載されている。発光層をこのような形状とすることで、段差部分にGaを偏析させ、光出力の向上を図っている。
しかし、特許文献1のように発光層を多段のテラス状としても、Gaの偏析の割合は小さく、光出力の向上は十分でなかった。また、特許文献1では発光層が面内で均一に発光しない問題や、低抵抗化が十分でないという問題もあった。
そこで本発明の目的は、発光効率が高いIII 族窒化物半導体からなる紫外発光の発光素子を実現することである。
本発明は、n層と、n層上に位置する発光層と、発光層上に位置するp層と、を有したIII 族窒化物半導体からなる紫外発光の発光素子において、n層表面および発光層表面は、おわん型の凸部が2次元的に分布した凹凸形状を有しており、凸部の中心近傍にらせん転位または複合転位が存在し、そのらせん転位または複合転位の近傍の領域は、他の領域よりもバンドギャップエネルギーが高い、ことを特徴とする発光素子である。おわん型の形状とは、半球や球体の一部分、楕円、双曲面、放物面などの2次曲面である。
凸部の高さは、2nm以上、10nm以下、凸部の直径は100nm以上、2000nm以下であり、n層表面および発光層表面の平均粗さは、2nm以上、10nm以下であることが好ましい。この範囲であれば、発光効率をより向上させることができる。以下、「A(単位)以上、B(単位)以下」を、単に、「A~B(単位)」と記す。
凸部の個数密度は、1×106 ~1×108 /cm2 であることが好ましい。この範囲であれば、発光効率をより向上させることができる。バンドギャップエネルギーが高い領域の水平断面は円形であり、その直径は100nm以上、1000nm以下であることが望ましい。バンドギャップエネルギーが高い領域と他の領域とのバンドギャップエネルギー差は、0.1eV以上、0.6eV以下とすることが望ましい。これらの条件が満たされる場合に発光効率をより向上させることができる。
n層のSi濃度は、1×1019~5×1019/cm3 であることが好ましい。発光素子の低抵抗化を図ることができる。
また本発明は、n層と、n層上に位置する発光層と、発光層上に位置するp層と、を有したIII 族窒化物半導体からなる紫外発光の発光素子の製造方法において、n層は、成長温度を850~1100℃、V/III比を500~3200とし、さらに成長温度をT(℃)、V/III比をRとして、20T+R≦24000を満たす条件で形成することにより、n層表面および発光層表面を、おわん型の凸部が2次元的に分布した凹凸形状とし、凸部の中心近傍にらせん転位または複合転位が存在し、そのらせん転位または複合転位近傍の領域が他の領域よりもバンドギャップエネルギーが高くなるようにする、ことを特徴とする発光素子の製造方法である。
n層の形成は、成長温度を1000~1050℃、V/III比を1050~2200とすることが好ましい。発光効率をより向上させることができる。
本発明によれば、凸部中心近傍が高Al組成であるためキャリアに対してポテンシャルバリアを形成し、キャリアが凸部中心のらせん転位や複合転位、あるいはその近辺の他の転位にトラップされないため、発光効率を向上させることができる。
以下、本発明の具体的な実施例について図を参照に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、実施例1の発光素子の構成を示した図である。実施例1の発光素子は、フリップチップ型の紫外発光素子であり、基板10と、バッファ層11と、nコンタクト層12と、発光層13と、電子ブロック層14と、pコンタクト層15と、透明電極16と、p電極17と、n電極18と、を有している。nコンタクト層12は、本発明のn層に相当し、電子ブロック層14およびpコンタクト層15は、本発明のp層に相当する。
(各層の構成)
まず、実施例1の発光素子の各層の構成について説明する。
まず、実施例1の発光素子の各層の構成について説明する。
基板10は、サファイアからなる成長基板である。厚さは、たとえば900μmである。サファイア以外にも、AlN、Si、SiC、ZnOなどを用いることができる。
バッファ層11は、基板10上に位置している。バッファ層11は、核層、低温バッファ層、高温バッファ層の3層を順に積層した構造である。核層は、低温で成長させたノンドープのAlNからなり、結晶成長の核となる層である。核層の厚さは、たとえば10nmである。低温バッファ層は、核層よりも高温で成長させたノンドープのAlNからなる層である。低温バッファ層の厚さは、たとえば0.3μmである。高温バッファ層は、低温バッファ層よりも高温で成長させたノンドープのAlNからなる層である。高温バッファ層の厚さは、たとえば2.7μmである。このようなバッファ層11を設けることで、AlNの貫通転位の密度低減を図っている。
nコンタクト層12は、バッファ層11上に位置している。nコンタクト層12は、n-AlGaNからなる。Si濃度は1×1019~5×1019/cm3 とすることが好ましい。後述のように、実施例1の発光素子の発光効率向上と低抵抗化を両立できるためである。nコンタクト層12の構成の一例として、Al組成は62%、厚さは1.3μm、Si濃度は2×1019/cm3 である。
発光層13は、nコンタクト層12上に位置する。発光層13は、井戸層が2層のMQW構造である。つまり、第1障壁層、第1井戸層、第2障壁層、第2井戸層、第3障壁層の順に積層された構造である。第1井戸層および第2井戸層は、n-AlGaNからなる。そのAl組成は、所望の発光波長に応じて設定される。第1障壁層、第2障壁層、および第3障壁層は、第1井戸層および第2井戸層よりもAl組成の高いn-AlGaNからなる。第1井戸層および第2井戸層の構成の一例として、Al組成は40%、厚さは2.4nm、Si濃度は9×1018/cm3 である。第1障壁層および第2障壁層の構成の一例として、Al組成は55%、厚さは19nm、Si濃度は9×1018/cm3 である。第3障壁層の構成の一例として、Al組成は55%、厚さは4nm、Si濃度は5×1018/cm3 である。
電子ブロック層14は、発光層13上に位置している。電子ブロック層14は、第3障壁層よりもAl組成の高いp-AlGaNからなる。電子ブロック層14によって、電子がpコンタクト層15側に拡散してしまうのを抑制している。電子ブロック層14の構成の一例として、Al組成は80%、厚さは25nm、Mg濃度は5×1019/cm3 である。
pコンタクト層15は、電子ブロック層14上に位置している。pコンタクト層15は、第1pコンタクト層と第2pコンタクト層を順に積層した構造である。第1pコンタクト層および第2pコンタクト層は、p-GaNからなる。第1pコンタクト層の構成の一例として、厚さは700nm、Mg濃度は2×1019/cm3 である。また、第2pコンタクト層の構成の一例として、厚さは60nm、Mg濃度は1×1020/cm3 である。
pコンタクト層15表面の一部領域には溝が設けられている。溝はpコンタクト層15および発光層13を貫通し、nコンタクト層に達する深さである。この溝はn電極18を設けるためのものである。
透明電極16は、pコンタクト層15上に位置している。透明電極16の材料は、たとえばIZO、ITO、ICO、ZnOなどの透明導電性酸化物である。ここでいう透明は、可視光波長領域における透過率が高いことを意味する。
p電極17は、透明電極16上に位置している。p電極17は、Ni/Auなどである。
n電極18は、溝の底面に露出するnコンタクト層12上に位置している。n電極18は、Ti/Al/Ni、V/Al/Ni、V/Al/Ruなどである。
(各層の表面形状について)
次に、実施例1の発光素子の各層の表面形状について説明する。
次に、実施例1の発光素子の各層の表面形状について説明する。
nコンタクト層12の表面は、おわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状となっている(図2参照)。また、nコンタクト層12の表面はバッファ層11の表面に比べて凹凸が少なく、nコンタクト層12表面の平均粗さはバッファ層11の表面粗さに比べて小さい。
凸部20は、らせん転位の位置に対応して存在しており、凸部20の中心付近にらせん転位21が存在している。これは、凸部20がらせん転位21の回りに結晶がスパイラル成長したものであるためである。したがって、凸部20の密度は、らせん転位の密度におよそ一致している。なお、らせん転位21は、らせん転位と刃状転位の複合転位の場合もある。以下、らせん転位21と言った場合は複合転位の場合も含むものとする。また、凸部20には、刃状転位や複合転位(らせん転位と刃状転位の複合転位)も多く存在している。
凸部20の密度は、1×106 ~1×108 /cm2 であることが好ましい。この範囲であれば、発光効率をより向上させることができる。たとえば実施例1においては、凸部20の密度は7.8×107 /cm2 である。
凸部20の好ましい形状は次の通りである。凸部20の高さHは、2~10nmである。凸部の直径Wは、100~2000nmである。たとえば実施例1においては、凸部の直径Wは200~800nmの範囲である。nコンタクト層12表面の平均粗さは、2~10nmである。nコンタクト層12表面の平均粗さは、発光層13における第1井戸層および第2井戸層の厚さよりも大きいことが好ましい。
凸部20の中心近傍の領域(らせん転位21の近傍の領域)は、Al組成がnコンタクト層12の他の領域23よりも高い、または結晶の歪みによってバンドギャップエネルギーが他の領域23よりも大きくなっている高エネルギー領域22が存在している。この高エネルギー領域22は、平面視においておよそ円形であり、らせん転位21を中心に直径100~1000nmの円形である。高エネルギー領域22のバンドギャップエネルギーは、たとえば4.4~5eVであり、高エネルギー領域22と他の領域23とのバンドギャップエネルギー差は、たとえば0.1~0.6eVである。
発光層13の表面は、nコンタクト層12の表面の表面形状をそのまま引き継いでいる。すなわち、おわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状であり、凸部20の中心付近にらせん転位21が存在し、らせん転位21の近傍の領域には高エネルギー領域22が存在している。凸部20の高さH、直径W、密度、発光層13の表面の平均粗さもnコンタクト層12表面と同様である。
実施例1の発光素子では、発光層13の表面形状が上記のように設定されているため、発光効率が向上している。その理由を図3に示すエネルギーバンド図を基に説明する。図3は、発光層13の面内におけるエネルギーバンド図を模式的に示した図であり、凸部20の近傍について示している。おわん型の凸部20の中心付近にはらせん転位21が存在している。らせん転位21はトラップ準位を形成し、これにトラップされたキャリアは非発光結合する。そのため、らせん転位21は発光効率が低下する要因となっている。
実施例1の発光素子では、らせん転位21の回りに高エネルギー領域22が形成されていて、発光層13の他の領域23よりもバンドギャップエネルギーが大きくなっている。このため、高エネルギー領域22はキャリアに対してポテンシャルバリアを形成する。このポテンシャルバリアの存在により、らせん転位21やらせん転位21の近辺に存在する他の転位にトラップされるキャリアが少なくなり、非発光結合も低減する。また、その分、発光層13の他の領域23で発光結合するキャリアが増加する。このように、らせん転位21やその近辺の他の転位にトラップされるキャリアの減少と発光結合するキャリアの増加により、発光効率が向上する。
以上、実施例1の発光素子では、発光層13の表面形状がおわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状であり、その凸部20中心近傍にらせん転位21が存在し、らせん転位21の回りに高エネルギー領域22が存在するため、発光効率が向上している。
(実施例1の発光素子の製造方法について)
次に、実施例1の発光素子の製造方法について説明する。なお、III 族窒化物半導体の結晶成長にはMOCVD法を用い、窒素源としてアンモニア、Ga源としてトリメチルガリウム、Al源としてトリメチルアルミニウムを用いる。また、n型ドーパントガスとしてシラン、p型ドーパントガスとしてビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムを用いる。また、キャリアガスとして水素、窒素を用いる。
次に、実施例1の発光素子の製造方法について説明する。なお、III 族窒化物半導体の結晶成長にはMOCVD法を用い、窒素源としてアンモニア、Ga源としてトリメチルガリウム、Al源としてトリメチルアルミニウムを用いる。また、n型ドーパントガスとしてシラン、p型ドーパントガスとしてビス(シクロペンタジエニル)マグネシウムを用いる。また、キャリアガスとして水素、窒素を用いる。
まず、サファイアからなる基板10を用意する。そして、基板10上にバッファ層11を形成する。バッファ層11の形成は、まずスパッタによってAlNからなる核層を形成する。成長温度は、たとえば880℃である。つぎに、核層上に、MOCVD法によってAlNからなる低温バッファ層、高温バッファ層を順に形成する。低温バッファ層の成長条件は、たとえば成長温度が1090℃、成長圧力が5kPaである。また、高温バッファ層の成長条件は、たとえば成長温度が1270℃、成長圧力が5kPaである。
次に、バッファ層11上に、MOCVD法によってn-AlGaNからなるnコンタクト層12を形成する。成長温度は850~1100℃、V/III比は500~3200、成長圧力は2~20kPaとする。また、成長温度をT(℃)、V/III比をRとして、20T+R≦24000を満たすようにする。成長温度とV/III比をこのような範囲とすることで、らせん転位21を中心としてn-AlGaNをスパイラル成長させることができ、そのスパイラル成長した部分がおわん型の凸部20となる。その結果、nコンタクト層12の表面形状は、おわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状となる。また、このスパイラル成長は、ステップフロー成長(テラスからよりもステップからの成長が支配的な成長)であり、ステップでGaが取り込まれている。そのため、凹凸形状を多段のテラス形状とした従来に比べて、面内方向のGaの偏析が小さくなっている。また、このようにして凸部20を形成することで、凸部20中央付近のらせん転位21の回りに高エネルギー領域22を形成することができる。高エネルギー領域22のAl組成が高くなるのは、Alはマイグレーションしにくく、転位の周辺にトラップされやすいためである。逆に言えば、凸部20中央付近は他の領域23に比べて転位が多くなっている。
また、上記成長温度において、nコンタクト層12のSi濃度は、1×1019~5×1019/cm3 とすることが好ましい。この範囲であれば、nコンタクト層12の表面形状を上記凹凸形状とすることによる発光効率の向上を図りつつ、nコンタクト層12の低抵抗化も図ることができる。
上記凹凸形状を形成するためのnコンタクト層12のより好ましい成長条件は次の通りである。成長温度は、1000~1050℃とすることが好ましい。また、V/III比は、1050~2200とすることが好ましい。
次に、nコンタクト層12上に、MOCVD法によって発光層13を形成する。発光層13の形成は、第1障壁層、第1井戸層、第2障壁層、第2井戸層、第3障壁層の順に積層して形成する。発光層13の成長条件は、たとえば成長温度が975℃、成長圧力が40kPaである。ここで、発光層13は十分に薄いため、nコンタクト層12の表面形状が引き継がれ、発光層13の表面形状はnコンタクト層12の表面形状とおよそ同一となる。すなわち、おわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状であり、凸部20中央付近のらせん転位21の回りに高エネルギー領域22を有している。
次に、発光層13上に、MOCVD法によって電子ブロック層14を形成する。電子ブロック層14の成長条件は、たとえば成長温度が1025℃、成長圧力が5kPaである。電子ブロック層14も薄いため、発光層13の表面形状が引き継がれる。
次に、電子ブロック層14上に、MOCVD法によってpコンタクト層15を形成する。pコンタクト層15の形成は、第1pコンタクト層、第2pコンタクト層の順に積層して形成する。ここで、pコンタクト層15が成長するにしたがってその表面はnコンタクト層12や発光層13の表面に比べて平坦化していく。第1pコンタクト層の成長条件は、たとえば成長温度が1050℃、成長圧力が20kPaである。第2pコンタクト層の成長条件は、たとえば成長温度が1050℃、成長圧力が10kPaである。
次に、pコンタクト層15表面の所定領域をドライエッチングし、nコンタクト層12に達する深さの溝を形成する。
次に、pコンタクト層12上に透明電極16を形成する。次に、透明電極16上にp電極17、溝の底面に露出するnコンタクト層12上にn電極を形成する。透明電極16、p電極17、およびn電極18は、スパッタや蒸着などによって形成する。以上によって実施例1の発光素子が製造される。
(各種実験結果)
次に、実施例1の発光素子に関する各種実験結果について説明する。
次に、実施例1の発光素子に関する各種実験結果について説明する。
図4は、発光層13の表面を撮影したAFM像である。 図4(a)は成長温度1013℃、V/III比1587、図4(b)は成長温度1013℃、V/III比3174、図4(c)は成長温度1043℃、V/III比2116、図4(d)は成長温度1043℃、V/III比3174、図4(e)は成長温度1083℃、V/III比1058、図4(f)は成長温度1083℃、V/III比3174である。
図4(a)~(c)、(e)では、発光層13の表面はおわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状を有しており、図4(d)、(f)では、発光層13の表面はテラス状の凹凸形状を有していた。この結果、発光層13の表面形状をおわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状とするためには、成長温度をT(℃)、V/III比をRとして、20T+R≦24000を満たすようにすることが必要であるとわかった。また、成長温度については、1100℃以下であればよいことがわかった。成長温度の下限については、n-AlGaNの結晶性などの点から850℃以上であればよいと考えられる。また、V/III比は500~3200の範囲であればよいことがわかった。
図5は、発光層13の発光強度分布を示した写真である。図5において、発光強度が高いほど明るく示されている。図5のように、複数の黒い点が分布していることがわかる。これは、転位の位置に対応している。
図6は、発光層13のCL像を示している。図6において、発光層13のAl組成が高い領域ほど明るく示されている。図6のように、円形の白い領域が複数見られる。この領域は、凸部20中央付近である。つまり、円形の白い領域は実施例1の高エネルギー領域22に対応している。
また、図5の転位分布、図4、図6の凸部20の分布から、凸部20はらせん転位21を中心としてn-AlGaNがらせん状に結晶成長したものであり、凸部20中央付近にはらせん転位21が存在し、そのらせん転位21の回りに高エネルギー領域22が存在していることが推定される。
図7は、実施例1の発光素子の電流-光出力特性を示したグラフである。nコンタクト層12の成長条件は次のように変化させた。実施例1-1は、成長温度1013℃、V/III比1058とした。実施例1-2は、nコンタクト層12の成長温度1043℃、V/III比1058とした。また、比較例1は、成長温度1173℃、V/III比1058とした。
図7のように、実施例1の発光素子は、比較例1の発光素子に比べて光出力が大きく向上していることがわかった。また、nコンタクト層12の成長温度が低いほど光出力が向上することがわかった。
図8は、Al組成が62%のn-AlGaNの抵抗率とSi濃度との関係を示したグラフである。n-AlGaNの成長温度は1173℃、1043℃、1013℃の3パターンとした。
図8のように、成長温度がいずれの場合でも、Si濃度がある値までは抵抗率が減少し、ある値を超えると抵抗率が増加に転じる特性であり、下に凸の曲線を描く特性であった。1173℃の場合は、Si濃度が6×1018/cm3 のときに抵抗率が最小となり、そのときの抵抗率は2×10-2Ω・cmであった。また、1043℃の場合は、Si濃度が2×1019/cm3 のときに抵抗率が最小となり、そのときの抵抗率は7×10-3Ω・cmであった。また、1013℃の場合は、Si濃度が3×1019/cm3 のときに抵抗率が最小となり、そのときの抵抗率は3×10-3Ω・cmであった。このように、成長温度が低いほど抵抗率が最小となるSi濃度が高くなることがわかった。
この結果から、nコンタクト層12の成長温度に合わせてSi濃度を適切な値とすることで、nコンタクト層12の抵抗率を低減できることがわかった。したがって、成長温度についてnコンタクト層12の表面形状をおわん型の凸部20が2次元的に分布した凹凸形状となる範囲とし、その成長温度においてSi濃度を適切な範囲とすれば、発光効率の向上を図りつつ、低抵抗化を図ることもできることがわかった。
図9は、n-AlGaNの凸部20のSTEM像であり、図9(a)はBF-STEM像、図9(b)はHAADF-STEM像である。n-AlGaNのAl組成は62%、成長温度は1013℃、V/III比は1058である。図9において、重い元素ほど白く写っている。つまり、Gaが多いほど白く、Alが多いほど黒く写っている。
図9(a)のように、凸部20の中央に垂直方向に伸びる転位(らせん転位)が存在することがわかった。また、らせん転位の近辺には、斜め方向に伸びる転位(複合転位)や、横方向に伸びる転位(刃状転位)が多数存在することがわかった。
また、図9(b)のように、凸部20の中心付近はほぼ明暗がなく、中心から少し離れた領域で外側に向かって縞模様の明暗が見られることがわかった。このことから、凸部20がスパイラル成長により形成されることがわかった。また、水平方向において明暗はほとんどないことから、スパイラル成長はステップフロー成長であり、ステップでGaを取り込みながら成長しており、そのためGaの偏析が小さいことがわかった。
(変形例)
実施例1の発光素子はフリップチップ型の素子であったが、本発明はフェイスアップ型の素子や縦方向に導通を取る縦型の素子に対しても適用できる。
実施例1の発光素子はフリップチップ型の素子であったが、本発明はフェイスアップ型の素子や縦方向に導通を取る縦型の素子に対しても適用できる。
本発明の発光素子は、実施例1の発光素子の層構成に限るものではなく、n層、発光層、p層が順に積層された構造であれば任意の構成の発光素子に適用できる。
本発明の発光素子は、紫外発光であれば波長は任意でよいが、UVB~UVC(波長200~350nm)に好適である。特に波長300nm以下のUVC帯の発光素子は発光効率を向上させることが難しかったが、本発明によればこれが可能となる。
本発明の発光素子は、殺菌、照明、樹脂硬化などに使用することができる。
10:基板
11:バッファ層
12:nコンタクト層
13:発光層
14:電子ブロック層
15:pコンタクト層
16:透明電極
17:p電極
18:n電極
20:凸部
21:らせん転位
22:高エネルギー領域
11:バッファ層
12:nコンタクト層
13:発光層
14:電子ブロック層
15:pコンタクト層
16:透明電極
17:p電極
18:n電極
20:凸部
21:らせん転位
22:高エネルギー領域
Claims (11)
- n層と、前記n層上に位置する発光層と、前記発光層上に位置するp層と、を有したIII 族窒化物半導体からなる紫外発光の発光素子において、
前記n層表面および前記発光層表面は、おわん型の凸部が2次元的に分布した凹凸形状を有しており、
前記凸部の中心近傍にらせん転位または複合転位が存在し、そのらせん転位または複合転位の近傍の領域は、他の領域よりもバンドギャップエネルギーが高い、
ことを特徴とする発光素子。 - 前記凸部の高さは、2nm以上、10nm以下、凸部の直径は100nm以上、2000nm以下であり、
前記n層表面および前記発光層表面の平均粗さは、2nm以上、10nm以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子。 - 前記凸部の密度は、1×106 /cm2 以上、1×108 /cm2 以下である、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の発光素子。
- 前記バンドギャップエネルギーが高い領域の水平断面は円形であり、その直径は100nm以上、1000nm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れか1項に記載の発光素子。
- 前記バンドギャップエネルギーが高い領域と他の領域とのバンドギャップエネルギー差は、0.1eV以上、0.6eV以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の発光素子。
- 前記n層のSi濃度は、1×1019/cm3 以上、5×1019/cm3 以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の発光素子。
- n層と、前記n層上に位置する発光層と、前記発光層上に位置するp層と、を有したIII 族窒化物半導体からなる紫外発光の発光素子の製造方法において、
前記n層は、成長温度を850℃以上、1100℃以下、V/III比を500以上、3200以下とし、さらに成長温度をT(℃)、V/III比をRとして、20T+R≦24000を満たす条件で形成することにより、前記n層表面および前記発光層表面を、おわん型の凸部が2次元的に分布した凹凸形状とし、前記凸部の中心近傍にらせん転位または複合転位が存在し、そのらせん転位または複合転位の近傍の領域が他の領域よりもバンドギャップエネルギーが高くなるようにする、
ことを特徴とする発光素子の製造方法。 - 前記n層の形成は、成長温度を1000℃以上、1050℃以下、V/III比を1050以上、2200以下とすることを特徴とする請求項7に記載の発光素子の製造方法。
- 前記凸部の高さは、2nm以上、10nm以下、凸部の直径は100nm以上、2000nm以下であり、
前記n層表面および前記発光層表面の平均粗さは、2nm以上、10nm以下である、
ことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の発光素子の製造方法。 - 前記凸部の密度は、1×106 /cm2 以上、1×108 /cm2 以下であることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
- 前記n層のSi濃度は、1×1019/cm3 以上、5×1019/cm3 以下である、ことを特徴とする請求項7ないし請求項10のいずれか1項に記載の発光素子の製造方法。
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