WO2020158082A1 - 蒸着マスク及び蒸着マスクの製造方法 - Google Patents
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Definitions
- the vapor deposition chamber 100 has a configuration capable of accommodating an object on which a vapor deposition film is formed.
- the vapor deposition source 112 is disposed below the vapor deposition substrate 104.
- the vapor deposition source 112 has a substantially rectangular shape, and is arranged along one side of the vapor deposition substrate 104.
- Such an evaporation source 112 is called a linear source type.
- the vapor deposition chamber 100 has a structure in which the vapor deposition substrate 104 and the vapor deposition source 112 move relative to each other.
- FIG. 1 shows an example in which the vapor deposition source 112 is fixed and the vapor deposition target substrate 104 moves on it.
- the present invention is not limited to this, and for example, when the peeling layer 430 is not formed, a plating layer is formed on the substrate 410 exposed from the first insulating layer 450 and on the first insulating layer 450 by an electroless plating method,
- the mask body 310 may be formed by removing (lifting off) the plating layer formed on the first insulating layer 450 by peeling off the first insulating layer 450.
- the material of the mask body 310 is not particularly limited, but a magnetic material such as nickel (Ni) or nickel alloy can be used, and Invar having a small thermal expansion is particularly preferable.
- the thickness of the mask body 310 is preferably in the range of 5 ⁇ m or more and 10 ⁇ m or less.
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Abstract
蒸着マスクの製造方法は、基板上に、複数の開口を有するマスク本体を形成し、複数の開口を覆い、マスク本体の外周を露出する絶縁層を形成し、マスク本体の外周に接着部材を配置し、マスク本体の外周に、接着部材と接するように保持枠を配置し、マスク本体と保持枠との間に接続部材を形成し、絶縁層を除去し、マスク本体から基板を剥離すること、を含む。このように製造した蒸着マスクは、複数の開口を有するマスク本体と、マスク本体の外周に配置される保持枠と、保持枠の底面および側面に配置され、保持枠の底面とマスク本体との間に配置される接続部材と、を有する。
Description
本発明の実施形態の一つは、蒸着マスク及び蒸着マスクの製造方法に関する。特に、本発明の実施形態の一つは、薄膜状のマスク本体を備えた蒸着マスク及び蒸着マスクの製造方法に関する。
表示装置は、各画素に発光素子が設けられ、個別に発光を制御することで画像を表示する。例えば発光素子として有機EL素子を用いる有機EL表示装置においては、各画素に有機EL素子が設けられ、有機EL素子は、アノード電極、およびカソード電極から成る一対の電極間に有機EL材料を含む層(以下、「有機EL層」という)を挟んだ構造を有している。有機EL層は、発光層、電子注入層、正孔注入層といった機能層から構成され、これらの有機材料の選択により様々な波長の色で発光させることが可能である。
低分子化合物を材料とする有機EL素子の薄膜の形成には、真空蒸着法が用いられる。真空蒸着法においては、高真空下において蒸着材料をヒーターによって加熱することで昇華し、これを基板の表面に堆積(蒸着)させることで薄膜を形成する。このとき、多数の微細な開口パターンを備えたマスク(蒸着マスク)を用いることで、マスクの開口を介して高精細な薄膜パターンが形成される。
蒸着マスクにはその製法によって、エッチングでパターニングするファインメタルマスク(FMM)と、電鋳技術を用いるエレクトロファインフォーミングマスク(EFM)と、に分けられる。例えば、特許文献1には、高精細なパターンを備えたマスク部分を電鋳で形成し、このマスク部分を電鋳で枠体部分に固定する方法が開示されている。
有機EL素子の薄膜蒸着においては、マスクの位置精度を高く保つことが非常に重要である。しかしながら、特許文献1に開示される蒸着マスクは、面方向においてマスク部分と枠体部分とが段差を有する。このため、蒸着マスクと被蒸着基板とを密着したときに、蒸着マスクと被蒸着基板との間に隙間ができ、安定性が悪いという問題があった。また、蒸着マスクと被蒸着基板とを剥がすときに、マスク変形が起こりやすく耐久性が悪いという問題があった。本発明の一実施形態は、位置精度と耐久性を向上した蒸着マスクを提供することを目的の一つとする。
本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法は、基板上に、複数の開口を有するマスク本体を形成し、複数の開口を覆い、マスク本体の外周を露出する絶縁層を形成し、マスク本体の外周に接着部材を配置し、マスク本体の外周に、接着部材と接するように保持枠を配置し、マスク本体と保持枠との間に接続部材を形成し、絶縁層を除去し、マスク本体から基板を剥離すること、を含む。
本発明の一実施形態に係る蒸着マスクは、複数の開口を有するマスク本体と、マスク本体の外周に配置される保持枠と、保持枠の底面および側面に配置され、保持枠の底面とマスク本体との間に配置される接続部材と、を有する。
以下、本発明の各実施形態について、図面等を参照しつつ説明する。但し、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合がある。しかし図面に示す例は、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の構成には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
本発明において、ある一つの膜に対してエッチングや光照射を行うことで複数の膜を形成した場合、これら複数の膜は異なる機能、役割を有することがある。しかしながら、これら複数の膜は同一の工程で同一層として形成された膜に由来し、同一の層構造、同一の材料を有する。したがって、これら複数の膜は同一層に存在しているものと定義する。
本明細書および特許請求の範囲において、ある構造体の上に他の構造体が配置された態様を表現する際に、単に「上に」と表記する場合、特に断りの無い限りは、ある構造体に接するように、その構造体の直上に他の構造体が配置される場合と、ある構造体の上方に、さらに別の構造体を介して他の構造体が配置される場合と、の両方を含むものと定義される。
〈第1実施形態〉
図1から図17を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法、及びそれを用いる蒸着装置について説明する。
図1から図17を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク、蒸着マスクの製造方法、及びそれを用いる蒸着装置について説明する。
[蒸着装置10の構成]
図1から図3を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着装置10の構成について説明する。蒸着装置10は多様な機能を有する複数のチャンバを備えている。以下に示す例は複数のチャンバのうち1つの蒸着チャンバ100を示す例である。図1は、本発明の一実施形態に係る蒸着装置の上面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る蒸着装置の側面図である。
図1から図3を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着装置10の構成について説明する。蒸着装置10は多様な機能を有する複数のチャンバを備えている。以下に示す例は複数のチャンバのうち1つの蒸着チャンバ100を示す例である。図1は、本発明の一実施形態に係る蒸着装置の上面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る蒸着装置の側面図である。
図1に示すように、蒸着チャンバ100は、隣接するチャンバとロードロック扉102で仕切られている。蒸着チャンバ100は、蒸着チャンバ100の内部を高真空の減圧状態、又は窒素やアルゴンなどの不活性ガスで満たされた状態に維持することができる。したがって、図示しない減圧装置やガス吸排気機構などが蒸着チャンバ100に接続される。
蒸着チャンバ100は、蒸着膜が形成される対象物を収納可能な構成を有する。以下、この対象物として板状の被蒸着基板104が用いられる例について説明する。図1及び図2に示すように、被蒸着基板104の下に蒸着源112が配置される。蒸着源112は、概ね長方形の形状を有し、被蒸着基板104の一つの辺に沿って配置されている。このような蒸着源112をリニアソース型という。リニアソース型の蒸着源112が用いられる場合、蒸着チャンバ100は被蒸着基板104と蒸着源112とが相対的に移動する構成を有する。図1では、蒸着源112が固定され、その上を被蒸着基板104が移動する例が示されている。
蒸着源112には蒸着される材料が充填される。蒸着源112は、当該材料を加熱する加熱部122(後述する図3参照)を有する。蒸着源112の加熱部122によって材料が加熱されると、加熱された材料は気化し、蒸気となって蒸着源112から被蒸着基板104に向かう。材料の蒸気が被蒸着基板104の表面へ到達すると、当該蒸気は冷却されて固化し、被蒸着基板104の表面に材料が堆積する。このようにして被蒸着基板104の上(図2では被蒸着基板104の下側の面上)に当該材料の薄膜が形成される。
図2に示すように、蒸着チャンバ100は、被蒸着基板104及び蒸着マスク300を保持するためのホルダ108、ホルダ108を移動するための移動機構110、及びシャッタ114などをさらに備える。ホルダ108によって被蒸着基板104及び蒸着マスク300の互いの位置関係が維持される。移動機構110によって被蒸着基板104及び蒸着マスク300が蒸着源112の上を移動する。シャッタ114は蒸着源112の上に移動可能に設けられている。シャッタ114が蒸着源112の上に移動することで、シャッタ114は蒸着源112によって加熱された材料の蒸気を遮蔽する。シャッタ114が蒸着源112と重畳しない位置に移動することで、当該材料の蒸気はシャッタ114によって遮蔽されず、被蒸着基板104に到達することができる。シャッタ114の開閉は、図示しない制御装置によって制御される。
図1および図2に示す例では、リニアソース型の蒸着源112を示したが、蒸着源112は上記の形状に限定されず、任意の形状を有することができる。例えば、蒸着源112の形状は、蒸着に用いられる材料が被蒸着基板104の重心及びその付近に選択的に配置された、いわゆるポイントソース型と呼ばれる形状であってもよい。ポイントソース型の場合には、被蒸着基板104と蒸着源112との相対的な位置が固定され、被蒸着基板104を回転するための機構が蒸着チャンバ100に設けられてもよい。また、図1及び図2に示す例では、基板の主面が水平方向と平行になるように基板を配置する横型蒸着装置を示したが、蒸着マスク300は、基板の主面が水平方向に対して垂直になるように基板を配置する縦型蒸着装置に用いることもできる。
図3は、本発明の一実施形態に係る蒸着源の断面図である。蒸着源112は、収納容器120、加熱部122、蒸着ホルダ124、メッシュ状の金属板128、及び一対のガイド板132を有する。
収納容器120は蒸着する材料を保持する部材である。収納容器120として、例えば坩堝などの部材を用いることができる。収納容器120は加熱部122の内部において、取り外し可能に保持されている。収納容器120は、例えばタングステンやタンタル、モリブデン、チタン、ニッケルなどの金属やその合金を含むことができる。又は、収納容器120は、アルミナや窒化ホウ素、酸化ジリコニウムなどの無機絶縁物を含むことができる。
加熱部122は蒸着ホルダ124の内部において、取り外し可能に保持されている。加熱部122は、抵抗加熱方式で収納容器120を加熱する構成を有する。具体的には、加熱部122はヒータ126を有する。ヒータ126に通電することで、加熱部122が加熱され、収納容器120内の材料が加熱されて気化する。気化した材料は、収納容器120の開口部130から収納容器120の外に出射される。開口部130を覆うように配置されたメッシュ状の金属板128は、突沸した材料が収納容器120の外に放出されることを抑制する。加熱部122及び蒸着ホルダ124は、収納容器120と同様の材料を含むことができる。
一対のガイド板132は、蒸着源112の上部に設けられる。ガイド板132の少なくとも一部は、収納容器120の側面又は鉛直方向に対して傾いている。ガイド板132の傾きによって、材料の蒸気の広がる角度(以下、射出角度)が制御され、蒸気の飛翔方向に指向性を持たせることができる。射出角度は二つのガイド板132のなす角度θe(単位°)によって決まる。角度θeは被蒸着基板104の大きさ及び蒸着源112と被蒸着基板104との距離などによって適宜調整される。角度θeは、例えば40°以上80°以下、50°以上70°以下、典型的には60°である。ガイド板132の傾いた表面によって形成される面が臨界面160a、160bである。材料の蒸気は、ほぼ臨界面160a、160bに挟まれる空間を飛翔する。図示しないが、蒸着源112がポイントソースの場合、ガイド板132は円錐の表面の一部であってもよい。
蒸着する材料はさまざまな材料から選択することができ、有機化合物又は無機化合物のいずれであってもよい。有機化合物としては、例えば発光性の材料又はキャリア輸送性の有機化合物を用いることができる。無機化合物としては、金属、その合金、又は金属酸化物などを用いることができる。一つの収納容器120に複数の材料を充填し、成膜を行ってもよい。図示しないが、複数の蒸着源を用い、異なる材料を同時に加熱できるよう、蒸着チャンバ100を構成してもよい。
[蒸着マスク300の構成]
図4から図6を用いて、本発明の一実施形態係る蒸着マスク300の構成について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの上面図である。蒸着マスク300は薄膜状のマスク本体310、保持枠330、接続部材350を有する。マスク本体310には、複数のパネル領域315が配置される。それぞれのパネル領域315には、マスク本体310を貫通する複数の開口311が表示装置の画素ピッチに合わせて設けられている。マスク本体310の開口311以外の領域を非開口部という。非開口部は各々の開口311を囲む。
図4から図6を用いて、本発明の一実施形態係る蒸着マスク300の構成について説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの上面図である。蒸着マスク300は薄膜状のマスク本体310、保持枠330、接続部材350を有する。マスク本体310には、複数のパネル領域315が配置される。それぞれのパネル領域315には、マスク本体310を貫通する複数の開口311が表示装置の画素ピッチに合わせて設けられている。マスク本体310の開口311以外の領域を非開口部という。非開口部は各々の開口311を囲む。
蒸着時には、蒸着対象の被蒸着基板104における蒸着領域と開口311が重なり、被蒸着基板104における非蒸着領域と非開口部が重なるように蒸着マスク300と被蒸着基板104が位置合わせされる。材料の蒸気が開口311を通過し、被蒸着基板104の蒸着領域に材料が堆積する。
保持枠330および接続部材350は、マスク本体310の外周に配置されている。保持枠330および接続部材350は、平面視で、マスク本体310と重畳し、マスク本体310の複数のパネル領域315、すなわち複数の開口311を囲む。
保持枠330は、マスク本体310の上面よりもさらに上方に設けられている。つまり、鉛直方向において、保持枠330の下端(底面331)はマスク本体310の上端よりも上方に設けられている。また、保持枠330は、マスク本体310の外縁よりも内側に設けられている。つまり、水平方向において、保持枠330はマスク本体310よりも内側に設けられている。なお、上記の鉛直方向は、マスク本体310の主面に対して直交する方向である。水平方向は、マスク本体310の主面に平行な方向である。
図5は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの断面図である。図5に示す断面図は、図4のA-A’線に沿った断面図である。図5の点線で囲まれた領域を拡大した図を図6に示す。接続部材350は、保持枠330の底面331および内側面333、外側面335に接して配置されている。一方、保持枠330の上面には接続部材350は設けられていない。しかしながらこれに限定されず、接続部材350は、さらに保持枠330の上面に接して配置されてもよい。ここで保持枠330の底面331とは、保持枠330のマスク本体310側を示す。また、保持枠330の内側面333とは保持枠330の中心側の内縁を示し、保持枠330の外側面335とは内側面333とは反対側の外縁を示す。
接続部材350は、さらにマスク本体310の面方向に延在してもよい。本実施形態において接続部材350は、接続部材350の底面および内側面から保持枠330の中心側に延在している。つまり、接続部材350は、接続部材350の内側面から、底面に沿って保持枠330の中心側に向けて突出している。ここで接続部材350の最も内側の縁部を第2内縁355とする。しかしながらこれに限定されず、接続部材350は、さらに接続部材350の底面および外側面から保持枠330の外側に延在していてもよい。つまり、接続部材350は、接続部材350の外側面から、底面に沿って保持枠330の外側に向けて突出していてもよい。ここで接続部材350の最も外側の縁部を第2外縁353とする。接続部材350は、少なくとも保持枠330の底面331とマスク本体310との間に配置されていればよい。
マスク本体310と接続部材350との間には、下地層370がさらに配置されている。下地層370は、平面視で接続部材350と重畳し、マスク本体310の複数の開口311を囲む。下地層370は、接続部材350とマスク本体310に接している。接続部材350と下地層370とは、マスク本体310と保持枠330とを接続する。下地層370は、マスク本体310の応力が大きい場合に、保持枠330側の変形を抑える効果が期待できる。また、マスク本体310と保持枠330との接合部近傍において、マスク本体330にピンホールが存在した場合に、予めそれを埋めておくことで、マスク本体310と保持枠330との接合不良を回避するといった効果が期待できる。しかしながらこれに限定されず、下地層370は配置されなくてもよい。この場合、接続部材350が、マスク本体310と保持枠330とを接続してもよい。
マスク本体310と保持枠330の底面331との間には、接着部材390がさらに配置されている。接着部材390は、接続部材350に分散されている。接着部材390は、保持枠330の底面331または下地層370の上面に接していてもよい。接着部材390は、平面視で保持枠330と重畳する領域に配置されている。すなわち、接着部材390は、保持枠330の底面331、下地層370の上面、および接続部材350に囲まれている。
接続部材350の第2外縁353およびマスク本体310の第3外縁313は、保持枠330の第1外縁(外側面335)よりも外側にある。ここで外側とは保持枠330、接続部材350、およびマスク本体310の中心に対して外側を示す。つまり、平面視において、接続部材350の第2外縁353とマスク本体310の第3外縁313とは、保持枠330の第1外縁(外側面335)より大きい。平面視において、マスク本体310の第3外縁313と接続部材350の第2外縁353とは、略同一である。上記の構成を換言すると、第2外縁353および第3外縁313は第1外縁(外側面335)を囲んでいる。
接続部材350の第2内縁355は、保持枠330の第1内縁(内側面333)よりも内側にある。ここで内側とは保持枠330、接続部材350、およびマスク本体310の中心側を示す。つまり、平面視において、接続部材350の第2内縁355は、保持枠330の第1内縁(内側面333)より小さい。上記の構成を換言すると、第2内縁355は第1内縁(内側面333)を囲んでいる。
上記の構成において、マスク本体310はめっき層であり、厚さd1は5μm以上10μm以下である。接続部材350はめっき層であり、保持枠330の底面331から保持枠330の鉛直下方に位置する接続部材350の下端までの厚さは、10μm以上100μm以下である。接続部材350の内側面および外側面の厚さは、50μm以上200μm以下である。下地層370はめっき層であり、厚さは50μm以上200μm以下である。
以上のように、本実施形態に係る蒸着マスク300によると、保持枠330および接続部材350が、平面視でマスク本体310と重畳していることから、保持枠330の鉛直下方でマスク本体310が面方向において段差を有さない。このため、マグネット等によって蒸着マスク300を被蒸着基板に密着させる際、蒸着マスク300の被蒸着基板に対面する面が平坦となり、蒸着マスクと被蒸着基板とが安定して密着することから位置精度が向上する。また、蒸着マスクから被蒸着基板を剥がすときに、マスク変形が起こりにくく耐久性が向上する。保持枠330の鉛直下方で、接続部材350と下地層370とがマスク本体310を接続することで、保持枠330とマスク本体310との接着強度を向上させることができ、これらが剥がれてしまうことを抑制することができる。
[蒸着マスク300の製造方法]
図7から図17を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法について説明する。図7から12および図14から17は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。図13は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す平面図である。
図7から図17を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法について説明する。図7から12および図14から17は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。図13は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す平面図である。
図7は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、導電性の剥離層430を形成する工程を示す断面図である。図7に示すように、基板410上の略全面に剥離層430を成膜する。基板410の材料としては、平坦性が高い基板が好ましく、特にガラス基板が好ましい。この場合、基板410の厚さは0.5mm以上1mm以下であってもよい。剥離層430の材料としては、ITO(酸化インジウム・スズ)、IZO(酸化インジウム・亜鉛)などの導電性酸化膜、又はAl(アルミニウム)、Mo(モリブデン)、Ti(チタン)、Cu(銅)、Cr(クロム)等の金属が好ましい。剥離層430の厚さは、マスク本体310を電解めっきで形成する場合には、めっき層が成長できるように十分な導電性が付与できる厚みが好ましく、例えばITOであれば50nm~500nm程度であることが好ましい。
図8は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、第1絶縁層450を形成する工程を示す断面図である。基板410上の略全面に感光性樹脂材料を塗布し、フォトリソグラフィおよびエッチングによって図8に示すような、マスク本体310を形成するための第1絶縁層(レジスト)450のパターンを形成する。第1絶縁層450のパターンは、マスク本体310を貫通する複数の開口311を配置する領域に対応する。
図9は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、マスク本体310を形成する工程を示す断面図である。マスク本体310は、剥離層430に通電する電解めっき法によって、第1絶縁層450から露出された剥離層430の上に選択的に形成することができる。しかしながらこれに限定されず、例えば剥離層430を形成しない場合、無電解めっき法によって第1絶縁層450から露出された基板410の上及び第1絶縁層450の上にめっき層を形成し、第1絶縁層450の剥離によって、第1絶縁層450の上に形成されためっき層を除去(リフトオフ)することで、マスク本体310を形成してもよい。マスク本体310の材料としては、特に限定しないが、例えばニッケル(Ni)またはニッケル合金などの磁性材料を用いることができ、熱膨張が小さいインバーが特に好ましい。マスク本体310の厚さは、5μm以上10μm以下の範囲であることが好ましい。
図10は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、第2絶縁層470を形成する工程を示す断面図である。基板410上の略全面に感光性樹脂材料を塗布し、フォトリソグラフィおよびエッチングによって図10に示すような、下地層370を形成するための第2絶縁層470のパターンを形成する。下地層370は、保持枠330を配置する領域に重なるように配置する。本実施形態においては、下地層370はマスク本体310の外周に配置する。このため第2絶縁層470は、マスク本体310の外周を露出し、マスク本体310の複数のパネル領域315の上を覆う。
図11は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、下地層370を形成する工程を示す断面図である。下地層370は、マスク本体310に通電する電解めっき法によって、第2絶縁層470から露出されたマスク本体310の上に選択的に形成することができる。下地層370の材料としては、特に限定しないが、例えばニッケル(Ni)またはニッケル合金などの磁性材料を用いることができ、熱膨張が小さいインバーが特に好ましい。下地層370の厚さは、50nm以上200nm以下の範囲であることが好ましい。
図12および図13は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、下地層370に保持枠330を仮止めする接着剤を塗布する工程を示す断面図および平面図である。本実施形態において、接着剤は、保持枠330を配置するマスク本体310の外周に配置する。しかしながらこれに限定されず、接着剤を塗布する領域の形状は、保持枠330を配置する領域内であれば特に限定しない。後述する接続部材350を形成するときに、メッキが保持枠330の底面331に周り込めばよい。接着剤は、後の工程を通じて脱ガス等が生じにくいものが望ましく、例えば無機材料を主成分とするもの、溶媒490に分散した接着部材390が含まれたものが選ばれる。接着剤に含まれる接着部材390の材料は、例えば、アルミナ粒子またはケイ酸ガラス粉体が好ましい。図中、接着部材390は球形状で示したが、接着部材390の形状は限定しない。接着剤に含まれる接着部材390の濃度は、接着剤を塗布する領域の形状や面積、接着部材390の形状や大きさによって適宜調整することができる。接着剤に含まれる溶媒490の材料は、後述する保持枠330を配置したときに十分な接着力を有し、後に容易に除去できればよい。溶媒490の材料としては、水またはアルコールが好ましい。
なお、前述の通り、接着剤は後の工程を通じて脱ガスが無いことが好ましく、好適な例として無機材料を用いた例を前述したが、例えば無溶剤で光硬化型の有機系接着剤を用いても良い。
図14は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、保持枠330を仮止めする工程を示す断面図である。保持枠330は、下地層370の上に配置した接着剤と接するように配置する。保持枠330は、接着剤によってマスク本体310の上に仮止めされる。本実施形態において、保持枠330は、マスク本体310の複数のパネル領域315を囲む矩形の枠である。保持枠330の材料は、剛性を有する材料であれば特に限定しない。保持枠330の材料としては、例えば、ガラス、ステンレス、インバー、スーパーインバー、シリコン、及び石英などを用いることができ、特にインバーを用いることが好ましい。保持枠330の厚さは、300μm以上3mm以下、好ましくは500μm以上2mm以下である。
保持枠330をマスク本体310に仮止めしたのち、接着剤に含まれる溶媒490を除去する。溶媒490は、例えば水を用いた場合、60℃以上100℃以下の範囲で30分間加熱処理することで蒸発させることができる。溶媒490が蒸発したのち、保持枠330は、接着部材390によってマスク本体310の外周に仮止めされる。すなわち、接着部材390は保持枠330の底面331と下地層370の上面とを接続する。溶媒490が蒸発することで、保持枠330の底面331と下地層370の上面の間にはスペースができる。このように、一旦溶媒490を蒸発させた後は、接着剤に含まれる接着部材390のみが残るため、後の工程での脱ガスは生じない。
図15は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、接続部材350を形成する工程を示す断面図である。接続部材350は、保持枠330又は下地層370に通電する電解めっき法によって、保持枠330の底面331、内側面333、外側面335および下地層370の上に選択的に形成することができる。このように形成することで、接続部材350を保持枠330の底面331と下地層370の間に効率よく形成することができる。しかしながらこれに限定されず、例えば保持枠330の材料が導電性ではない場合、無電解めっき法によって保持枠330の周り、下地層370の上、および第2絶縁層470の上にめっき層を形成し、第2絶縁層470の剥離によって、第2絶縁層470の上に形成されためっき層を除去(リフトオフ)することで、接続部材350を形成してもよい。接続部材350が保持枠330の底面331と下地層370の間に形成されることで、接着部材390は接続部材350に包埋される。つまり、保持枠330の底面331と下地層370の上面との間のスペースは、接続部材350によって充填される。このように接着剤によって仮止めをしてから、接続部材350によってマスク本体310と保持枠330との接続をすることで、マスク本体310の位置精度を向上することができる。接続部材350、下地層370および接着部材390によってマスク本体310と保持枠330との接続をすることで、接着強度を向上させることができ、これらが剥がれてしまうことを抑制することができる。
接続部材350の材料としては、特に限定しないが、例えばニッケル(Ni)またはニッケル合金などの磁性材料を用いることができ、熱膨張が小さいインバーが特に好ましい。接続部材350の保持枠330の底面331から保持枠330の鉛直下方に位置する接続部材350の下端までの厚さは、10μm以上100μm以下であることが好ましい。接続部材350の内側面および外側面の厚さは、50μm以上200μm以下であることが好ましい。
図16は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、第1絶縁層450および第2絶縁層470を除去する工程を示す断面図である。第1絶縁層450および第2絶縁層470を除去することで、保持枠330の内側に、マスク本体310と、複数の開口311を介して剥離層430とが露出する。
なお、図15の工程において、無電解めっき法によって保持枠330の周り、下地層370の上、および第2絶縁層470の上にめっき層を形成し、第1絶縁層450および第2絶縁層470の剥離によって、第2絶縁層470の上に形成されためっき層を除去(リフトオフ)することで、図16に示す構造を形成してもよい。
図17は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法において、マスク本体310から基板410を剥離する工程を示す断面図である。本実施形態においては、まず、マスク本体310、下地層370、および接続部材350の外縁をレーザなどを用いて切断する。このとき、剥離層430が同時に切断されてもよい。しかしながらこれに限定されず、マスク本体310、下地層370、および接続部材350の外縁は切断せずに外側に延在していてもよい。また、基板410の外縁の領域に図9に示す第1絶縁層450を形成しておいてもよい。これによって第2絶縁層470を除去したときに、基板410の外縁の剥離層430が露出され、次の工程でより効率よく剥離層430を溶解することができる。
次に剥離層430を、溶解液によって溶解する。剥離層430として例えばITOを用いた場合、溶解液としては例えばシュウ酸を用いることができる。剥離層430は、側面(矢印)およびマスク本体310の複数の開口311を介して溶解液によって溶解される。剥離層430が溶解されることによって、マスク本体310から基板410を剥離することができる。このように剥離層430を溶解することで、マスク本体310に余計な負荷がかかることを抑制しつつ基板410を剥離することができ、剥離後にマスク本体310の裏面に剥離層430が残らないように除去することで、残膜の応力に起因したマスク変形が起こりにくく位置精度を向上することができる。しかしながらこれに限定されず、例えば基板410がガラスである場合、基板410のマスク本体310側の略全面に保護層を形成し、基板410を例えばフッ素で溶解してもよい。
以上のように、本実施形態に係る蒸着マスク300の製造方法によると、接着剤によって仮止めをしてから、接続部材350によってマスク本体310と保持枠330との接続をすることで、マスク本体310の位置精度を向上することができる。接続部材350、下地層370および接着部材390によってマスク本体310と保持枠330との接続をすることで、接着強度を向上させることができ、これらが剥がれてしまうことを抑制することができる。
〈第2実施形態〉
図18を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクについて説明する。図18は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの平面図である。図19は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの断面図である。本実施形態においては、保持枠330Aの形状以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図18を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクについて説明する。図18は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの平面図である。図19は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの断面図である。本実施形態においては、保持枠330Aの形状以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図18及び図19に示すように、蒸着マスク300Aは、格子状の保持枠330Aの各々の枠の部分に接続部材350Aが設けられている。マスク本体310Aには、複数のパネル領域315Aが配置される。それぞれのパネル領域315Aには、複数の開口311Aが設けられている。図4及び図5では、保持枠330に1つの開口が設けられた構成を例示したが、上記のように、保持枠330Aに複数の開口が設けられ、各々の開口の内側にマスク本体310Aのパネル領域315Aが設けられてもよい。
〈第3実施形態〉
図20を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法について説明する。図20は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。本実施形態においては、基板410Bと剥離層430Bの間に樹脂層435Bを成膜すること以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図20を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法について説明する。図20は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。本実施形態においては、基板410Bと剥離層430Bの間に樹脂層435Bを成膜すること以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図20は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300Bの製造方法において、マスク本体310Bから基板410Bを剥離する工程を示す断面図である。図20に示すように、まず、基板410B上の略全面に樹脂層435Bを成膜してから、第1実施形態と同様の工程により図20の構造を得る。樹脂層435Bの材料としては、特に限定しない。樹脂層435Bの材料としては、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、及びシロキサン樹脂などの樹脂材料を用いることができる。樹脂層435Bの厚さは、0.5μm以上2μm以下程度であることが好ましい。樹脂層435Bは、レーザ510を照射することで除去することができる。剥離層430Bを溶解液によって溶解する前に、樹脂層435Bをレーザアブレーションによって除去することで、マスク本体310Bから基板410Bを剥離することができ、剥離層430Bの基板410B側が露出されることから効率よく剥離層430Bを溶解することができる。
〈第4実施形態〉
図21および図22を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法について説明する。図21および図22は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す平面図である。本実施形態においては、接着剤を塗布する領域の形状が異なること以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図21および図22を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法について説明する。図21および図22は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す平面図である。本実施形態においては、接着剤を塗布する領域の形状が異なること以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図21は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300Cの製造方法において、下地層370Cに保持枠330Cを仮止めする接着剤を塗布する工程を示す平面図である。本実施形態において、溶媒490Cおよび接着部材390Cを含む接着剤は、保持枠330Cを配置するマスク本体310Cの外周の領域(点線)に、波線状に配置する。図22は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300Dの製造方法において、下地層370Dに保持枠330Dを仮止めする接着剤を塗布する工程を示す平面図である。本実施形態において、溶媒490Dおよび接着部材390Dを含む接着剤は、保持枠330Dを配置するマスク本体310Dの外周の領域(点線)に、点状に配置する。接着剤を塗布する領域の形状は、保持枠330を配置する領域内であれば特に限定しない。接続部材350を十分な強度で仮止めでき、接続部材350を形成するときにメッキが保持枠330の底面331に周り込みやすければよい。
〈第5実施形態〉
図23および図24を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法について説明する。図23および図24は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。本実施形態においては、第1絶縁層(レジスト)450Eおよびマスク本体310Eの形状が異なること以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図23および図24を用いて、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法について説明する。図23および図24は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスクの製造方法を示す断面図である。本実施形態においては、第1絶縁層(レジスト)450Eおよびマスク本体310Eの形状が異なること以外、第1実施形態と同様であることから、繰り返しの説明は省略する。
図23は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300Eの製造方法において、第1絶縁層(レジスト)450Eを形成する工程を示す断面図である。本実施形態において第1絶縁層(レジスト)450Eは逆テーパ構造に形成する。図24は、本発明の一実施形態に係る蒸着マスク300Eの製造方法において、マスク本体310Eを形成する工程を示す断面図である。マスク本体310Eは、剥離層430Eに通電する電解めっき法によって、第1絶縁層450Eから露出された剥離層430Eの上に選択的に形成することができる。第1絶縁層(レジスト)450Eは逆テーパ構造であることで、マスク本体310Eはテーパ構造に形成される。蒸着時には、基板410Eとは反対側から逆テーパ構造の開口311Eを介して材料の蒸気が堆積する。このため蒸着マスク300Eがテーパ構造であることによって角部がじゃまをすることなく、開口311E内に均一に材料の蒸気を堆積することができる。
〈第6実施形態〉
本実施形態では、第1実施形態から第5実施形態で説明した蒸着マスクを用いた薄膜形成法を応用した表示装置200の製造方法について説明する。第6実施形態に係る表示装置200として、それぞれ有機発光素子(以下、発光素子)を有する複数の画素が絶縁基板202上に形成された有機EL表示装置の製造方法について説明する。なお第1実施形態から第5実施形態で述べた内容については省略することがある。
本実施形態では、第1実施形態から第5実施形態で説明した蒸着マスクを用いた薄膜形成法を応用した表示装置200の製造方法について説明する。第6実施形態に係る表示装置200として、それぞれ有機発光素子(以下、発光素子)を有する複数の画素が絶縁基板202上に形成された有機EL表示装置の製造方法について説明する。なお第1実施形態から第5実施形態で述べた内容については省略することがある。
[アレイ基板の構成]
図25は、本発明の一実施形態に係る表示装置の上面図である。表示装置200は絶縁基板202を有し、その上に複数の画素204及び画素204を駆動するための駆動回路206(ゲート側駆動回路206a、ソース側駆動回路206b)が設けられている。絶縁基板202は、例えば、ガラス基板や樹脂基板である。複数の画素204は周期的に配置され、これらによって表示領域205が定義される。後述するように、各画素204には発光素子260が設けられる。
図25は、本発明の一実施形態に係る表示装置の上面図である。表示装置200は絶縁基板202を有し、その上に複数の画素204及び画素204を駆動するための駆動回路206(ゲート側駆動回路206a、ソース側駆動回路206b)が設けられている。絶縁基板202は、例えば、ガラス基板や樹脂基板である。複数の画素204は周期的に配置され、これらによって表示領域205が定義される。後述するように、各画素204には発光素子260が設けられる。
駆動回路206は、表示領域205の周囲の周辺領域に配置される。パターニングされた導電膜で形成される種々の配線(図示しない)が、表示領域205及び駆動回路206から絶縁基板202の一辺へ延び、絶縁基板202の端部付近で表面に露出されることで、端子207が形成される。これらの端子207は図示しないフレキシブル印刷回路基板(FPC)と電気的に接続される。表示装置200を駆動するための各種信号が端子207を介して駆動回路206及び画素204に入力される。図示しないが、駆動回路206とともに、あるいはその一部の替わりに集積回路を有する駆動ICがさらに搭載されてもよい。
図26は、隣接する二つの画素204(204a及び204b)にわたる断面模式図である。各画素204には画素回路が形成される。画素回路の構成は任意であり、図26では駆動トランジスタ210、保持容量230、付加容量250、及び発光素子260が示されている。
画素回路に含まれる各素子はアンダーコート208を介して絶縁基板202の上に設けられる。駆動トランジスタ210は、半導体膜212、ゲート絶縁膜214、ゲート電極216、ソース電極220、及びドレイン電極222を含む。ゲート電極216は、ゲート絶縁膜214を介して半導体膜212の少なくとも一部と交差するように配置される。半導体膜212は、ドレイン領域212a、ソース領域212b、及びチャネル212cを有する。チャネル212cは、半導体膜212とゲート電極216とが重なる領域である。チャネル212cはドレイン領域212aとソース領域212bとの間に設けられる。
容量電極232はゲート電極216と同一の層に存在し、ゲート絶縁膜214を介してドレイン領域212aと重なる。ゲート電極216及び容量電極232の上には層間絶縁膜218が設けられる。層間絶縁膜218及びゲート絶縁膜214には、ソース領域212b及びドレイン領域212aに達する開口がそれぞれ形成されている。これらの開口の内部にソース電極220及びドレイン電極222が配置される。ドレイン電極222は、層間絶縁膜218を介して容量電極232と重なる。ドレイン領域212a、容量電極232、及びそれらの間のゲート絶縁膜214、並びに、容量電極232、ドレイン電極222、及びそれらの間の層間絶縁膜218によって保持容量230が形成される。
駆動トランジスタ210及び保持容量230の上には平坦化膜240が設けられる。平坦化膜240は、ドレイン電極222に達する開口を有している。この開口と平坦化膜240の上面の一部を覆う接続電極242がドレイン電極222と接するように設けられる。平坦化膜240上には付加容量電極252が設けられている。接続電極242及び付加容量電極252を覆うように容量絶縁膜254が設けられている。容量絶縁膜254は、平坦化膜240の開口において接続電極242の一部を露出する。これにより、接続電極242を介し、発光素子260の画素電極262とドレイン電極222とが電気的に接続される。容量絶縁膜254には開口256が設けられている。容量絶縁膜254の上に設けられた隔壁258と平坦化膜240とは、開口256を介して接触する。この構成によって、開口256を通して平坦化膜240中の不純物を除去することができ、画素回路や発光素子260の信頼性を向上させることができる。なお、接続電極242や開口256の形成は任意である。
容量絶縁膜254の上には、接続電極242及び付加容量電極252を覆うように、画素電極262が設けられる。容量絶縁膜254は付加容量電極252と画素電極262との間に設けられている。この構造によって付加容量250が構成される。画素電極262は、付加容量250及び発光素子260によって共有される。画素電極262の上には、画素電極262の端部を覆う隔壁258が設けられる。絶縁基板202及びアンダーコート208から隔壁258までの構造をアレイ基板ということがある。アレイ基板の製造は、公知の材料や方法を適用することで行うことができるため、その説明は省略する。
[発光素子260の構成]
図26に示すように、発光素子260は、画素電極262、EL層264、及び対向電極272を含む。EL層264及び対向電極272は、画素電極262及び隔壁258を覆うように設けられている。図26に示す例では、EL層264は、ホール注入・輸送層266、発光層268(発光層268a、268b)、及び電子注入・輸送層270を有している。ホール注入・輸送層266及び電子注入・輸送層270は複数の画素204に共通に設けられ、複数の画素204に共有される。同様に、対向電極272は複数の画素204を覆い、複数の画素204によって共有される。一方、発光層268は各画素204に対して個別に設けられている。
図26に示すように、発光素子260は、画素電極262、EL層264、及び対向電極272を含む。EL層264及び対向電極272は、画素電極262及び隔壁258を覆うように設けられている。図26に示す例では、EL層264は、ホール注入・輸送層266、発光層268(発光層268a、268b)、及び電子注入・輸送層270を有している。ホール注入・輸送層266及び電子注入・輸送層270は複数の画素204に共通に設けられ、複数の画素204に共有される。同様に、対向電極272は複数の画素204を覆い、複数の画素204によって共有される。一方、発光層268は各画素204に対して個別に設けられている。
画素電極262及び対向電極272、並びに、EL層264の各々の構造及び材料としては、公知のものを適用することができる。例えばEL層264は、上記の構成以外にホールブロック層、電子ブロック層、及び励起子ブロック層など、種々の機能層を有していてもよい。
EL層264の構造は、複数の画素204間で同一でも良く、隣接する画素204間で構造の一部が異なっていてもよい。例えば隣接する画素204間で発光層268の構造又は材料が異なり、他の層は同一の構造を有するよう、画素204が構成されていてもよい。
[発光素子260の形成方法]
EL層264及び対向電極272は、第1及び第2実施形態の蒸着マスクを用いて形成することができる。以下、図27から図33を用いてEL層264及び対向電極272の形成方法を説明する。これらの図ではEL層264及び対向電極272が隔壁258及び画素電極262の上に形成されている。しかし、EL層264及び対向電極272の蒸着時には、絶縁基板202の下に蒸着源112が配置され、蒸着領域が蒸着源112に対面するように絶縁基板202が配置される。つまり、隔壁258や画素電極262が絶縁基板202よりもより蒸着源112に近くなるように配置される。
EL層264及び対向電極272は、第1及び第2実施形態の蒸着マスクを用いて形成することができる。以下、図27から図33を用いてEL層264及び対向電極272の形成方法を説明する。これらの図ではEL層264及び対向電極272が隔壁258及び画素電極262の上に形成されている。しかし、EL層264及び対向電極272の蒸着時には、絶縁基板202の下に蒸着源112が配置され、蒸着領域が蒸着源112に対面するように絶縁基板202が配置される。つまり、隔壁258や画素電極262が絶縁基板202よりもより蒸着源112に近くなるように配置される。
図27及び図28に示すように、アレイ基板上にホール注入・輸送層266を蒸着法を用いて形成する。ホール注入・輸送層266は全ての画素204によって共有されるため、ホール注入・輸送層266の蒸着に用いられる蒸着マスク300は、表示領域205全体と重なる一つの開口311を有する。詳細は省略するが、この開口311が表示領域205と重なるように蒸着マスク300をアレイ基板と蒸着源112の間に配置し、ホール注入・輸送層266に含まれる材料を蒸着源112において気化させることでホール注入・輸送層266が形成される。
次に、ホール注入・輸送層266の上に発光層268を形成する。フルカラー表示を行う場合、表示領域205には赤色に発光する画素204a、青色に発光する画素204b、及び緑色に発光する画素204cがそれぞれ複数配置される。なお、画素204a、204b、及び204cを特に区別しない場合、単に画素204という。画素204がマトリクス状に配列される場合、通常、発光色の異なる画素204が順に周期的に配列される。発光層268は発光色ごとに、異なる工程で形成される。例えば、赤色発光する画素204aを形成する場合、図29に示すように、蒸着マスク300(マスク本体310)の開口311が画素204aと重なり、非開口部が画素204b及び204cと重なるよう、蒸着マスク300が配置される。
このように、開口311が画素204aと重なり、非開口部が他の画素204b及び204cと重なる位置で、開口311が設けられた蒸着マスク300を、その下面148が上面150よりも絶縁基板202に近くなるように配置し(図29及び図30)、画素204aに発光層268aの材料を蒸着する。これにより、画素204aの画素電極262の上に発光層268aが選択的に形成される(図31)。なお、図31では、蒸着時に蒸着マスク300(マスク本体310)がホール注入・輸送層266に接するように配置されているが、蒸着マスク300は隔壁258と接するように配置されてもよく、又は隔壁258やホール注入・輸送層266から離れて配置されてもよい。
次に、発光層268aの形成と同様に、発光層268bが形成される。図32及び図33に示すように、開口311が画素204bと重なり、非開口部が他の画素204a及び204cと重なる位置で、蒸着マスク300を、その下面148が上面150よりも絶縁基板202に近くなるように配置し(図32)、画素204bに発光層268bの材料を蒸着する。これにより、画素204bの画素電極262の上に発光層268bが選択的に形成される(図33)。画素204c上における発光層268cの形成も同様の方法で行われる。
次に、電子注入・輸送層270及び対向電極272を形成する。電子注入・輸送層270及び対向電極272は全ての画素204によって共有されるため、ホール注入・輸送層266の蒸着と同様の蒸着マスク300を用いて形成することができる。これにより、図26に示した構造を得ることができる。図示しないが、対向電極272の上には、発光層268からの光を調整する光学調整層及び偏光板、並びに発光素子260を保護するための保護膜及び対向基板が設けられてもよい。
本発明の実施形態として上述した各実施形態および変形例は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の表示装置を基にして、当業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
本明細書においては、開示例として主にEL表示装置の場合を例示したが、他の適用例として、その他の自発光型表示装置、液晶表示装置、あるいは電気泳動素子などを有する電子ペーパ型表示装置など、あらゆるフラットパネル型の表示装置が挙げられる。また、中小型から大型まで、特に限定することなく適用が可能である。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
10:蒸着装置、 100:蒸着チャンバ、 102:ロードロック扉、 104:被蒸着基板、 108:ホルダ、 110:移動機構、 112:蒸着源、 114:シャッタ、 120:収納容器、 122:加熱部、 124:蒸着ホルダ、 126:ヒータ、 128:金属板、 130:開口部、 132:ガイド板、 148:下面、 149:第3面、 150:上面、 160a、160b:臨界面、 200:表示装置、 202:絶縁基板、 204:画素、 205:表示領域、 206:駆動回路、 207:端子、 208:アンダーコート、 210:駆動トランジスタ、 212:半導体膜、 212a:ドレイン領域、 212b:ソース領域、 212c:チャネル、 214:ゲート絶縁膜、 216:ゲート電極、 218:層間絶縁膜、 220:ソース電極、 222:ドレイン電極、 230:保持容量、 232:容量電極、 240:平坦化膜、 242:接続電極、 250:付加容量、 252:付加容量電極、 254:容量絶縁膜、 256:開口、 258:隔壁、 260:発光素子、 262:画素電極、 264:EL層、 266:ホール注入・輸送層、 268:発光層、 270:電子注入・輸送層、 272:対向電極、 300:蒸着マスク、 310:マスク本体、 311:開口、 313:第3外縁、 315:パネル領域、 330:保持枠、 331:保持枠330の底面、 333:保持枠330の内側面、 335:保持枠330の外側面、 350:接続部材、 353:第2外縁、 355:第2内縁、 370:下地層、 390:接着部材、 410:基板、 430:剥離層、 450:第1絶縁層、 470:第2絶縁層、 490:溶媒
Claims (27)
- 基板上に、複数の開口を有するマスク本体を形成し、
前記複数の開口を覆い、前記マスク本体の外周を露出する絶縁層を形成し、
前記マスク本体の外周に接着部材を配置し、
前記マスク本体の外周に、前記接着部材と接するように保持枠を配置し、
前記マスク本体と前記保持枠との間に接続部材を形成し、
前記絶縁層を除去し、
前記マスク本体から前記基板を剥離すること、を含む蒸着マスクの製造方法。 - 前記接続部材を電解めっき法により形成する、請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記接続部材を前記保持枠の底面および側面に接するように形成する、請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記接続部材を形成することは、前記接続部材が前記接着部材を包埋することを含む、請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記接続部材をインバーまたはニッケルを含む材料を用いて形成する、請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記接着部材を配置することは、前記接着部材が溶媒に分散した接着剤を塗布し、
前記保持枠を配置した後、前記溶媒を蒸発させること、をさらに含む請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。 - 前記接着部材は、アルミナ粒子またはケイ酸ガラス粉体である、請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記接着部材を配置する前に、前記マスク本体の外周に下地層を形成すること、をさらに含む請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記下地層を電解めっき法により形成する、請求項8に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記下地層をインバーまたはニッケルを含む材料を用いて形成する、請求項8に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記マスク本体を形成する前に、前記基板上に導電性の剥離層を形成すること、をさらに含み、
前記マスク本体から前記基板を剥離することは、溶解液によって前記剥離層を溶解する、請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。 - 前記剥離層をITOまたはIZOを含む材料を用いて形成し、
前記溶解液はシュウ酸である、請求項11に記載の蒸着マスクの製造方法。 - 前記マスク本体を形成する前に、前記基板上に樹脂層を形成すること、をさらに含み、
前記マスク本体から前記基板を剥離することは、レーザアブレーションによって前記樹脂層を除去すること、をさらに含む請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。 - 前記基板はガラスである、請求項11に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記マスク本体を電解めっき法により形成する、請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記マスク本体を形成することは、前記複数の開口が配置される領域に逆テーパー構造のレジストを形成すること、をさらに含む請求項1に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 前記マスク本体をインバーまたはニッケルを含む材料を用いて形成する、請求項1乃至16の何れか1項に記載の蒸着マスクの製造方法。
- 複数の開口を有するマスク本体と、
前記マスク本体の外周に配置される保持枠と、
前記保持枠の底面および側面に配置され、前記保持枠の底面と前記マスク本体との間に配置される接続部材と、を有する蒸着マスク。 - 前記マスク本体と前記保持枠との間には接着部材がさらに配置される、請求項18に記載の蒸着マスク。
- 前記接着部材は前記保持枠の底面に接する、請求項19に記載の蒸着マスク。
- 前記マスク本体と前記接続部材との間には下地層がさらに配置される、請求項19に記載の蒸着マスク。
- 前記接着部材は前記下地層の上面に接する、請求項21に記載の蒸着マスク。
- 前記接着部材は前記接続部材に分散されている、請求項19に記載の蒸着マスク。
- 前記接続部材の外縁および前記マスク本体の外縁は、前記保持枠の外縁より外側に設けられる、請求項18に記載の蒸着マスク。
- 前記接続部材の内縁は、前記保持枠の内縁より内側に設けられる、請求項18に記載の蒸着マスク。
- 前記接続部材は、めっき層である、請求項18に記載の蒸着マスク。
- 前記マスク本体は、めっき層である、請求項18に記載の蒸着マスク。
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