WO2019016994A1 - 画像処理装置及び方法、並びに、プログラム - Google Patents
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Abstract
悪天候の環境、特に霧等の散乱現象が生じる環境下であっても高精度な障害物の検知を実現することができること。 ターゲット信号処理部51は、光源部201から分割された信号光によるターゲットTからの反射光と、光源部201から分割された参照光との相互相関関数を計算する。推定部52は、信号光及び反射光の伝播経路の散乱特性を推定する。補正処理部53は、推定部52により推定された散乱特性に基づいて、ターゲット信号処理部51により計算された相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する。
Description
本発明は、画像処理装置及び方法、並びに、プログラムに関する。
現在、社会的に注目されている新技術に乗用車等の「自動運転」がある(例えば特許文献1参照)。この「自動運転」の実用化のためには、障害物の検知が必要になる。
しかしながら、特許文献1を含め従来の技術では、悪天候の環境、特に霧等の散乱現象が生じる環境での障害物の検知は、「自動運転」の実現に求められる精度を確保することは困難であった。
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、悪天候の環境、特に霧等の散乱現象が生じる環境下であっても高精度な障害物の検知を実現することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様の画像処理装置は、
光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する相関関数計算手段と、
前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する伝搬経路特性推定手段と、
前記伝搬経路特性推定手段により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算手段により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する補正手段と、
を備える。
光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する相関関数計算手段と、
前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する伝搬経路特性推定手段と、
前記伝搬経路特性推定手段により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算手段により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する補正手段と、
を備える。
本発明によれば、悪天候の環境、特に霧等の散乱現象が生じる環境下であっても高精度な障害物の検知を実現することができる。
本発明の実施形態の理解を容易なものとすべく、本発明の実施形態の説明の前に、本発明の基礎技術であるゴーストイメージングを用いた画像処理について説明する。
乗用車等の「自動運転」における障害物の検知の手法として、既存のカメラやレーダー等の画像処理を用いる手法を採用するとするならば、全天候性を考慮した場合には数100m先の障害物を鮮明に画像化することは困難である。つまり、このような手法を採用しても、乗用車等の「自動運転」の実現化は困難である。
そこで、大気の緩やかな乱流効果に対して耐性を持つ技術であるゴーストイメージングが、本発明の実施形態では採用されている。
ゴーストイメージングとは、光源からの光を2つに分割して、ターゲット(障害物)に照射する光と、ターゲットに照射しない参照として利用する光(以下、「参照光」と呼ぶ)との相互相関関数を計算することによって、ターゲットのイメージを取得する技術である。
ゴーストイメージングとは、光源からの光を2つに分割して、ターゲット(障害物)に照射する光と、ターゲットに照射しない参照として利用する光(以下、「参照光」と呼ぶ)との相互相関関数を計算することによって、ターゲットのイメージを取得する技術である。
例えば、2012年にJ.H.ShapiroとR.W.Boydは、種々のゴーストイメージングを利用する技術に対する統一理論を構築した。これにより、当該技術に対する乱流効果の定量的な評価が可能になった。その結果、一般に、当該技術は、大気の穏やかな乱流に対して耐性特性を持つことが証明されている。この点は、次の非特許文献1を参照するとよい。
[非特許文献1]J.H.Shapiro and R.W.Boyd,“The physics of ghost imaging,” Qunatum Infoumation Processing, vol-11,p494,(2012).
[非特許文献1]J.H.Shapiro and R.W.Boyd,“The physics of ghost imaging,” Qunatum Infoumation Processing, vol-11,p494,(2012).
ところで、上述の技術は、1995年に量子相関光(量子もつれ光)を用いたイメージング研究の中で、量子相関現象によるゴーストイメージングが確認されことを起源とする。ゴーストイメージングは、ターゲットからの反射光をシングル・ピクセル(単一画素)の検出器で検出しても、そのシングル・ピクセルからターゲットの2次元イメージを再生可能にする技術の一種である。
このゴーストイメージングにおいて、光源からの光は2つに分割されるが、その2つの光には相関がある。
即ち、分割された2つの光のうちターゲットに向かう光は「信号光」と呼ばれる。他方の光は、ターゲットに向かわず、上述の如く「参照光」と呼ばれる。
信号光は、ターゲットに反射されて反射光となり、シングル・ピクセルの検出器で検出される。参照光は、ターゲットには向かわず、ターゲットに関係ない場所にあるCCD(Charge Coupled Device)素子に照射される。
即ち、分割された2つの光のうちターゲットに向かう光は「信号光」と呼ばれる。他方の光は、ターゲットに向かわず、上述の如く「参照光」と呼ばれる。
信号光は、ターゲットに反射されて反射光となり、シングル・ピクセルの検出器で検出される。参照光は、ターゲットには向かわず、ターゲットに関係ない場所にあるCCD(Charge Coupled Device)素子に照射される。
ターゲットの2次元反射係数の形状がターゲットのイメージ情報(画像情報)となるので、当該イメージ情報を再生する機構が必要である。そのため、シングル・ピクセルの検出器により一括して受信された反射光の信号電流と、CCD素子で受信された参照光の2次元出力電流とに基づいて、両者の電流間の2次元の相互相関関数が計算される。その相互相関関数の2次元形状がターゲットの2次元反射係数の形状と一致することになり、ターゲットのイメージ情報が再生される。
このように、ゴーストイメージングは、2次元情報を運んでくる光を、空間分解能力を持たないシングル・ピクセルの受光器(検出器)で受信しても、イメージ情報を再生できるという画期的な技術のひとつである。
さらに以下、本発明の実施形態の基礎技術であるゴーストイメージングを利用した画像処理の技術(以下、単に「基礎画像処理技術」と呼ぶ)の概要について、図1を参照して簡単に説明していく。
図1に示すように、基礎画像処理技術を実現するために、例えば、光源Lと、受信器Rと、モニタ等が設けられる。
光源Lは、量子もつれ光若しくは擬似熱光を送信する。
受信器Rは、光源Lからの信号光に対するターゲットTからの反射光を受信する。受信器Rは、例えば図1の例では、CCDカメラK、シングル・ピクセル光検出器S、及び相関計算機Cを含んで構成される。受信器Rにおいて、シングル・ピクセル光検出器Sは、反射光のエネルギーを一括して受信する。相関計算機Cは、シングル・ピクセル光検出器Sの出力と、参照光のCCDカメラKの2次元出力との相互相関関数を計算する。これにより、その相互相関関数が被写体の画像として出現する。
光源Lは、量子もつれ光若しくは擬似熱光を送信する。
受信器Rは、光源Lからの信号光に対するターゲットTからの反射光を受信する。受信器Rは、例えば図1の例では、CCDカメラK、シングル・ピクセル光検出器S、及び相関計算機Cを含んで構成される。受信器Rにおいて、シングル・ピクセル光検出器Sは、反射光のエネルギーを一括して受信する。相関計算機Cは、シングル・ピクセル光検出器Sの出力と、参照光のCCDカメラKの2次元出力との相互相関関数を計算する。これにより、その相互相関関数が被写体の画像として出現する。
このような基礎画像処理技術では、ターゲットTのイメージ(画像)は相関計算機Cから出力される2次元の相互相関関数の形状に一致するので、相互相関関数をいかに正確に推定するのかが技術的課題となる。
その一方で、基礎画像処理技術では、ターゲットTのイメージ情報を運んでくる光信号(反射光)はシングル・ピクセル光検出器Sで受信されるため、その光信号が2次元空間の擾乱を受けても、その影響がある程度抑圧されるという特徴を有する。
これに対して、ターゲットTの2次元のイメージ情報を運んでくる光信号をステレオカメラなどによって直接2次元情報として取得する手法(図示せず)では、ターゲットTのイメージ情報を運んでくる2次元の光信号を正確に受信する必要がある。このため、反射光に擾乱があれば、それは直接的にターゲットTのイメージの再生における劣化要因となる。
以上のことから、ゴーストイメージングによる基礎画像処理技術は、光の伝搬経路(光源L、ターゲットT)における擾乱の影響を受けにくい技術であることが解る。しかし、この技術は、緩やかな大気の乱流下においては有用であるものの、霧などの散乱現象には必ずしも有用ではない。このように、ゴーストイメージングによる画像処理技術を用いても、多種多様な天候の環境下での被写体となるターゲットTのイメージ情報を適切に取得するためには、まだ解決すべき大きな課題がある。
例えば、ゴーストイメージングを利用しない画像処理技術としては、CCDカメラなどによるイメージ情報取得技術がある。しかし、この技術では、光の伝搬経路における擾乱によって大きな画質劣化を起こす。その劣化を補正する技術は画像処理技術であり、多数の補正技術が開発されている。
しかしながら、例えば自動車の環境下で起る光の伝搬経路の散乱や乱流は、2次元的な不均一性を持つ動的状態にあり、そのような環境下では、CCDカメラにより取得された画像情報に対して、従来の補正技術を用いたとしても画質の劣化の改善は殆ど期待できない。具体的には、光の伝搬経路における擾乱や散乱に関して、静的な乱流理論(例えば、非特許文献2参照)や、静的な散乱理論を動的な散乱理論に拡張した一般論(例えば、非特許文献3参照)が構築されている。例えば、非特許文献2の静的な乱流理論を動的理論として一般化すれば、補正によっても画質の劣化の改善が期待されないことが推定される。すなわち、上記したような環境下では、前提となる伝搬経路モデルがランダムに変化することになるため、CCDカメラにより取得された画像情報に対して適切に補正を行うことが難しい。
[非特許文献2]A.Ishimaru,“Wave propergation and scattering in random media”,IEEE Press,(1997).
[非特許文献3]廣田修、相馬正宜、“自動運転用の量子及び古典レーダーカメラと霧の効果”、第40回 情報理論とその応用シンポジューム、2017.
[非特許文献2]A.Ishimaru,“Wave propergation and scattering in random media”,IEEE Press,(1997).
[非特許文献3]廣田修、相馬正宜、“自動運転用の量子及び古典レーダーカメラと霧の効果”、第40回 情報理論とその応用シンポジューム、2017.
一方、ゴーストイメージングを利用する相関関数イメージセンサ(相関計算機C)は、光の伝搬経路における大気の乱流効果(屈折率の連続的変動)に対して耐性を持っており、そのような緩やかな擾乱に対して補正の必要はない。しかし、霧や雨などの散乱現象が生じる場合には、通常のCCDカメラと同様な画質の劣化が起こることが、動的理論に基づいて解明されている。このため、画像処理装置として相関関数イメージセンサを用いた場合には、散乱現象による画質の劣化を防ぐための適切な補正が必要となる。
以上のように、画像処理装置としてCCDカメラを用いた場合には、大気の擾乱の影響に弱く、一方、画像処理装置として相関関数イメージセンサを用いた場合には大気の擾乱の影響には強いが、散乱現象には対処できないという課題がある。
このような課題を解決可能な画像処理装置が、本発明が適用される画像処理装置である。
即ち、本発明が適用される画像処理装置は、光の伝搬経路において霧や雨などによる散乱現象が生じる場合であっても、散乱現象の影響による画質の劣化を防止し、適切な画像を取得することができる。
具体的には例えば、本発明が適用される画像処理装置は、相関関数計算機能と、伝搬経路特性推定機能と、補正機能とを備える。
相関関数計算機能は、光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する機能である。
伝搬経路特性推定機能は、前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する機能である。
補正機能は、前記伝搬経路特性推定機能の発揮により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算機能の発揮により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する機能である。
以下、このような本発明が適用される画像処理装置の2つの実施形態を、第1実施形態と第2実施形態の夫々として、その順番で個別に説明していく。即ち、本発明が適用される画像処理装置として、第1実施形態では画像処理装置11a(図2等)について、第2実施形態では画像処理装置11b(図7)について説明する。
即ち、本発明が適用される画像処理装置は、光の伝搬経路において霧や雨などによる散乱現象が生じる場合であっても、散乱現象の影響による画質の劣化を防止し、適切な画像を取得することができる。
具体的には例えば、本発明が適用される画像処理装置は、相関関数計算機能と、伝搬経路特性推定機能と、補正機能とを備える。
相関関数計算機能は、光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する機能である。
伝搬経路特性推定機能は、前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する機能である。
補正機能は、前記伝搬経路特性推定機能の発揮により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算機能の発揮により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する機能である。
以下、このような本発明が適用される画像処理装置の2つの実施形態を、第1実施形態と第2実施形態の夫々として、その順番で個別に説明していく。即ち、本発明が適用される画像処理装置として、第1実施形態では画像処理装置11a(図2等)について、第2実施形態では画像処理装置11b(図7)について説明する。
[第1の実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面を用いて説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置11aの構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、画像処理装置11aは、ターゲット信号処理部51と、推定部52と、補正処理部53と、モニタ54とを含むように構成される。
以下、本発明の第1実施形態について、図面を用いて説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態に係る画像処理装置11aの構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、画像処理装置11aは、ターゲット信号処理部51と、推定部52と、補正処理部53と、モニタ54とを含むように構成される。
ターゲット信号処理部51は、ゴーストイメージング現象を利用する相関関数イメージセンサとして機能するものであり、光源部201と、光分波部202と、受信部203とを含む。受信部203は、光検出部221と、光受信素子部222と、相関関数計算部223とを含む。
光源部201は、例えば擬似熱光を発生して放射する。
光分波部202は、例えばハーフミラーとして構成され、光源部201から放射された擬似熱光を2分割して夫々出力する。
光分波部202により2分割されて出力された光のうち、一方の光は、ターゲットTに向けて放射される信号光であり、他方の光は、参照光である。擬似熱光源である光源部201から2分割された信号光と参照光とは、相互に古典光(擬似熱光)の揺らぎの相関を有する。
光分波部202は、例えばハーフミラーとして構成され、光源部201から放射された擬似熱光を2分割して夫々出力する。
光分波部202により2分割されて出力された光のうち、一方の光は、ターゲットTに向けて放射される信号光であり、他方の光は、参照光である。擬似熱光源である光源部201から2分割された信号光と参照光とは、相互に古典光(擬似熱光)の揺らぎの相関を有する。
信号光は、ターゲットTに向けて放射された後、ターゲットTから反射光として反射され、反射光の総エネルギーは、光検出部221によって一括して検出される。光検出部221は、例えばシングル・ピクセル光検出器として構成される。
参照光は、光受信素子部222によって受信される。光受信素子部222は、例えばCCD素子として構成される。
相関関数計算部223は、光検出部221によって検出された反射光の総エネルギーと、光受信素子部222によって受信された参照光との相互相関関数を計算して、補正処理部53に出力する。
推定部52は、伝搬経路の散乱特性を推定して、補正処理部53に出力する。
ここで、伝搬経路の散乱特性とは、例えば、霧等のように散乱現象が生じる環境下における、画像再生における劣化を表す伝達関数を意味する。
つまり、上述のゴーストイメージングを利用した画像処理技術においては、画像出力となる相互相関関数が伝達関数によって平均化され、最終的な画像にゆがみが生じる。この画像の劣化に係る伝達関数の正確な形状が分かれば、例えば、ウイーナーフィルタのような逆関数処理によって適切な補正が可能となるのである。
ここで、伝搬経路の散乱特性とは、例えば、霧等のように散乱現象が生じる環境下における、画像再生における劣化を表す伝達関数を意味する。
つまり、上述のゴーストイメージングを利用した画像処理技術においては、画像出力となる相互相関関数が伝達関数によって平均化され、最終的な画像にゆがみが生じる。この画像の劣化に係る伝達関数の正確な形状が分かれば、例えば、ウイーナーフィルタのような逆関数処理によって適切な補正が可能となるのである。
ここで、既存の画像処理技術と補正処理部53で実行される補正技術について、簡単に説明する。
既存の画像処理技術においては、画像の劣化に係る伝達関数は既知であり、画像表現の空間において不変であることを前提とする。また、この伝達関数は空間的に均一であることが求められる。
これに対して、発明者等は、新たに補助機能として伝搬経路の散乱特性を上述の時空間依存の一般化された散乱伝達関数をフレーム毎に推定する機構を付与することで、動的な霧等のように伝達関数が時空間に依存してランダムに変化するような環境下であっても、ターゲットの画像を適切に取得することを実現したものである。
ここで、時空間依存の一般化された散乱伝達関数とは、非特許文献3の式25に示されるように、信号光及び反射光に対する大気の乱流と動的な霧による散乱の効果を、伝搬路の入出力の通信路モデルとして統一的にモデル化した際の数学的な公式である。従来の理論では、散乱現象は離散的であり、大気の乱流のような連続体の数理体系を適用できなかったが、散乱媒質に対する外力による誘電率の平滑化現象の発見により、連続系の理論に基づいて大気の乱流と散乱現象を理論統合した成果として導出されるものである。
既存の画像処理技術においては、画像の劣化に係る伝達関数は既知であり、画像表現の空間において不変であることを前提とする。また、この伝達関数は空間的に均一であることが求められる。
これに対して、発明者等は、新たに補助機能として伝搬経路の散乱特性を上述の時空間依存の一般化された散乱伝達関数をフレーム毎に推定する機構を付与することで、動的な霧等のように伝達関数が時空間に依存してランダムに変化するような環境下であっても、ターゲットの画像を適切に取得することを実現したものである。
ここで、時空間依存の一般化された散乱伝達関数とは、非特許文献3の式25に示されるように、信号光及び反射光に対する大気の乱流と動的な霧による散乱の効果を、伝搬路の入出力の通信路モデルとして統一的にモデル化した際の数学的な公式である。従来の理論では、散乱現象は離散的であり、大気の乱流のような連続体の数理体系を適用できなかったが、散乱媒質に対する外力による誘電率の平滑化現象の発見により、連続系の理論に基づいて大気の乱流と散乱現象を理論統合した成果として導出されるものである。
具体的に以下に記述する。これまでの光に対する霧の効果の理論は、空間的にランダムに置かれたミクロな粒子の集団による多重散乱の効果を解析するものであった。自動車のような移動体の環境では、ミクロな粒子の集団に対しマクロでランダムな外力による新たな擾乱が加わる。その外力の効果によって、ミクロな粒子の集団的運動が発生し、粒子の集合体の等価誘電率が変化し、離散系から連続系と見なせる平滑化現象が発生する。この現象の数理を大気の乱流の連続系の数理体系に等価的に繰り込むことで、大気の乱流と霧などの散乱現象による光の擾乱特性を統一的に表現することができる。その結果、大気の乱流による誘電率の連続的な変化に対するTATARSKI理論の形式の中に、動的な霧の等価誘電率を用いて光の伝達関数の公式を得ることができる。
これにより、定常で均一な外乱を持つ散乱の場合、現実の伝達関数は従来の散乱理論から得られるポイントスプレッド関数による伝達関数公式の中に等価誘電率を代入した形式で記述できる。一方、非定常・不均一な外力の場合、伝達関数は、上記の形式のポイントスプレッド関数の入力(出発点)の時空間のランダム性として取り扱うことができる。この一般化された散乱伝達関数の性質が分かれば、ゴーストイメージングにおける画像のゆがみなどの情報をあたえる等価的な相互コヒーレンス長が導出される。このパラメータ(等価的な相互コヒーレンス長)が確定すれば、相関関数によるイメージングにおける相関関数型ポイントスプレッド関数が決まるので、ゴーストイメージングの相関関数計算処理の過程で、そのゆがみを補正することが可能となる。
一方、散乱特性推定部102によって光の伝搬路の等価誘電率変動の分散、あるいは散乱体の粒子数密度変動の情報などのパラメータのみを入手すれば、上記理論より、等価相互コヒーレンス長を推定することができるため、補正処理部は補正処理を実施する。
一方、散乱特性推定部102によって光の伝搬路の等価誘電率変動の分散、あるいは散乱体の粒子数密度変動の情報などのパラメータのみを入手すれば、上記理論より、等価相互コヒーレンス長を推定することができるため、補正処理部は補正処理を実施する。
これらを適用したものが、本発明における時空間依存の一般化された散乱伝達関数の理論である。本理論の帰結として、時空間依存の一般化された散乱伝達関数の理論式が得られる。また、本理論中で導出した理論式をそれぞれ、同理論における理論式と呼称する。
そこで、補正処理部53は、推定部52により推定された伝搬経路の時空間依存する散乱特性に基づいて相関関数計算部223により計算された相互相関関数をフレーム毎に逆関数処理によって補正する。これは既存技術である補正技術法の一般化となっている。これにより、動的な散乱現象による画像データの劣化が補正される。
具体的には例えば、補正処理部53は、フレーム毎に得られた最初の再生画像に対応する相互相関関数の形状を補正する。
具体的には例えば、補正処理部53は、フレーム毎に得られた最初の再生画像に対応する相互相関関数の形状を補正する。
モニタ54は、補正処理部53で補正された画像データに対応する画像を表示する。
続いて、図3を用いて推定部52の詳細な構成について説明していく。
図3は、図2の画像処理装置11aのうち推定部の詳細の構成例を示すブロック図である。
図3は、図2の画像処理装置11aのうち推定部の詳細の構成例を示すブロック図である。
図3の例では、推定部52は、伝搬経路テスト部101と、散乱特性推定部102とを含む。伝搬経路テスト部101は、レーザ光部121と、レーザ光受信部122とを含む。
レーザ光部121は、ターゲットTに向けてレーザパルス(光パルス)をテスト光として繰り返し照射(送信)する。
レーザ光受信部122は、ターゲットTからの反射光(テスト反射光)を受信する。
レーザ光受信部122は、ターゲットTからの反射光(テスト反射光)を受信する。
散乱特性推定部102は、レーザ光部121によりターゲットTに向けて送信されたテスト光としてのレーザパルス(送信パルス)と、レーザ光受信部122によって受信されたテスト反射光としてのレーザパルス(受信パルス)とに基づいて、上述の時空間依存の一般化された散乱伝達関数より伝搬経路の散乱特性を推定して、補正処理部53に出力する。時空間依存の一般化された散乱伝達関数は、非特許文献3の式25に詳しい。
このような機能的構成を有する画像処理装置11aにより実行される、ターゲットTの画像を出力するまでの一連の処理を、以下、「画像出力処理」と呼ぶ。
図4は、図2の画像処理装置11aが実行する画像出力処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
図4は、図2の画像処理装置11aが実行する画像出力処理の流れの一例を説明するフローチャートである。
ステップS1において、ターゲット信号処理部51は、光源部201から分割された信号光によるターゲットTからの反射光と、光源部201から分割された参照光との相互相関関数を計算する。なお、以下、このようなステップS1の処理を、「ターゲット信号処理」と呼ぶ。ターゲット信号処理の詳細については、図5を参照して後述する。
ステップS2において、推定部52は、信号光及び反射光の伝播経路の散乱特性を推定する。なお、以下、このようなステップS2の処理を、「散乱特性推定処理」と呼ぶ。散乱特性推定処理の詳細については、図6を参照して後述する。
ステップS3において、補正処理部53は、ステップS2の処理で推定された伝搬経路の散乱特性に基づいて、相関関数計算部223により計算された相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する。これにより、散乱現象による画像データの劣化が補正される。
ステップS4において、補正処理部53は、補正された画像データに対応する画像をモニタ54に表示させる。
次に、図5を参照して、上述のステップS1におけるターゲット信号処理の詳細について説明する。
図5は、図4の画像出力処理のうちターゲット信号処理の詳細な流れの一例を説明するフローチャートである。
図5は、図4の画像出力処理のうちターゲット信号処理の詳細な流れの一例を説明するフローチャートである。
ステップS11において、光源部201は、擬似熱光を発生し、それを照射する。
ステップS12において、光分波部202は、ステップS11で照射された擬似熱光を2分割して、2分割した光のうち、一方を信号光として、他方を参照光として、夫々出力する。
ステップS13において、光受信素子部222は、ステップS11において照射されてステップS12において分割された参照光を受信する。
ステップS14において、光検出部221は、ステップS11において照射されステップS12において分割された信号光がターゲットTにおいて反射され、その結果得られる反射光を一括して検出する。
ステップS15において、相関関数計算部223は、ステップS13において受信された参照光の相関関数と、ステップS14において検出された反射光の総エネルギーとに基づいて、相互相関関数を計算する。
次に、図6を参照して、上述のステップS2における散乱特性推定処理について説明する。
図6は、図4の画像出力処理のうち散乱特性推定処理の詳細な流れの一例を説明するフローチャートである。
図6は、図4の画像出力処理のうち散乱特性推定処理の詳細な流れの一例を説明するフローチャートである。
ステップS21において、散乱特性推定部102は、レーザ光部121により送信された送信パルス(テスト光)と、レーザ光受信部122により受信された受信パルス(テスト反射光)との時間差により、ターゲットTまでの距離を推定する。
散乱特性推定部102は、送信パルスのエネルギーと受信パルスのエネルギーとの差分から、ターゲットTまでの往復における散乱エネルギー減衰率を推定する。すなわち、散乱特性推定部102は、伝搬経路の散乱現象に起因したターゲットの平面空間内の平均散乱減衰率を推定する。
ステップS23において、散乱特性推定部102は推定した散乱エネルギー減衰率に基づいて、一般化された散乱伝達関数の理論から、等価誘電率変動の分散、あるいは散乱体の粒子数密度変動を算出し、等価相互コヒーレンス長を推定する。
具体的には例えば、画像処理装置11aの図示せぬメモリには、上述の一般化された散乱伝達関数の理論から、等価誘電率変動の分散、あるいは散乱体の粒子数密度変動を算出し、等価相互コヒーレンス長を推定する変換公式が記憶されている。散乱特性推定部102は、この変換公式に基づいて等価相互コヒーレント長を推定する。
具体的には例えば、画像処理装置11aの図示せぬメモリには、上述の一般化された散乱伝達関数の理論から、等価誘電率変動の分散、あるいは散乱体の粒子数密度変動を算出し、等価相互コヒーレンス長を推定する変換公式が記憶されている。散乱特性推定部102は、この変換公式に基づいて等価相互コヒーレント長を推定する。
ステップS24において、散乱特性推定部102は、ステップS23において推定した等価相互コヒーレンス長に基づいて、非特許文献1のような、従来の大気の乱流に対する相関関数型ポイントスプレッド関数の理論を用いて、散乱による相関関数型ポイントスプレッド関数を推定する。
具体的には例えば、画像処理装置11aの図示せぬメモリには、従来の大気の乱流に対する相関関数型ポイントスプレッド関数の理論を用いて、散乱による相関関数型ポイントスプレッド関数を推定する変換公式が記憶されている。散乱特性推定部102は、この変換公式に基づいて散乱による相関関数型ポイントスプレッド関数を推定する。
具体的には例えば、画像処理装置11aの図示せぬメモリには、従来の大気の乱流に対する相関関数型ポイントスプレッド関数の理論を用いて、散乱による相関関数型ポイントスプレッド関数を推定する変換公式が記憶されている。散乱特性推定部102は、この変換公式に基づいて散乱による相関関数型ポイントスプレッド関数を推定する。
ステップS25において、散乱特性推定部102は、ステップS24において推定した相関関数型ポイントスプレッド関数の情報を補正情報として補正処理部53に出力する。
なお、補正処理部53は、散乱特性推定部102から出力された補正情報(相関関数型ポイントスプレッド関数)を用いて歪の逆処理を行うことで、相互相関関数を補正して、原型に近い相関関数として出力する。このように原型に近い相関関数が出力されることで、画像データの劣化が補正される。
以上のように、第1の実施形態に係る画像処理装置11aは、推定部52と補正処理部53とを備えている。推定部52により伝搬経路での散乱特性(具体的には、散乱による相関関数型ポイントスプレッド関数)が推定される。補正処理部53により、推定された散乱特性に基づいて画像データの劣化が補正される。
これにより、ターゲットTに向かう信号光とターゲットTからの反射光が濃霧などによるランダムな強い散乱に擾乱されたとしても、最終的に非常に高品質のターゲットTのイメージ情報(画像データ)を確保することが可能となる。
これにより、ターゲットTに向かう信号光とターゲットTからの反射光が濃霧などによるランダムな強い散乱に擾乱されたとしても、最終的に非常に高品質のターゲットTのイメージ情報(画像データ)を確保することが可能となる。
[第2実施形態]
上述の第1の実施形態では、ターゲットTからの反射光がそのまま光検出部221で取得されている。
しかし、ターゲットTの画像データを適切に取得するためには、ターゲットTからの反射光をそのまま取得するよりも、増幅して取得する方が好適である。
このようにターゲットTからの反射光を増幅して取得する実施形態を、第2実施形態として、以下説明をする。
第2実施形態の画像処理装置11bは、反射光の減衰が激しいような場合であっても、当該反射光を増幅して取得するので、ターゲットTの画像データを適切に取得することができる。
上述の第1の実施形態では、ターゲットTからの反射光がそのまま光検出部221で取得されている。
しかし、ターゲットTの画像データを適切に取得するためには、ターゲットTからの反射光をそのまま取得するよりも、増幅して取得する方が好適である。
このようにターゲットTからの反射光を増幅して取得する実施形態を、第2実施形態として、以下説明をする。
第2実施形態の画像処理装置11bは、反射光の減衰が激しいような場合であっても、当該反射光を増幅して取得するので、ターゲットTの画像データを適切に取得することができる。
図7は、本発明の第2実施形態に係る画像処理装置11bの構成の一例を示すブロック図である。
第2実施形態の画像処理装置11bは、第1実施形態の画像処理装置11aの構成と比較すると、増幅部55を有する点で異なり、それ以外の構成は共通である。そこで、第2の実施形態において、第1の実施形態と共通する構成については同一の参照符号を付し、その説明は省略する。
第2実施形態の画像処理装置11bは、第1実施形態の画像処理装置11aの構成と比較すると、増幅部55を有する点で異なり、それ以外の構成は共通である。そこで、第2の実施形態において、第1の実施形態と共通する構成については同一の参照符号を付し、その説明は省略する。
図7に示すように、第2の実施形態に係る画像処理装置11bは、第1実施形態と同様に、ターゲット信号処理部51と、推定部52と、補正処理部53と、モニタ54とに加えてさらに、増幅部55を含むように構成される。
増幅部55は、集光部301と、光増幅部302とを含む。
増幅部55は、集光部301と、光増幅部302とを含む。
集光部301は、ターゲットTから反射された反射光を2次元的に集光する。光増幅部302は、集光された反射光を1次元的に増幅する。即ち、光検出部221は、集光部301と、光増幅部302とを含むことから、反射光を増幅して検出することができる。
このように、第2実施形態に係る画像処理装置11bは、光増幅部302を備える。その結果、霧などのように散乱現象が非常に強いときに反射光のエネルギー減衰が大きい場合であっても、反射光の適切な検出が可能になる。
なお、2次元情報を受信する光検出手段であれば、通常の光増幅手段を利用することはできないが、本実施形態に係る画像処理装置11bは、光検出部221として1次元のシングル・ピクセル光検出器を採用することができる。
そのため、光検出部221がターゲットTからの反射光を受信する前に光増幅部302で2次元的な光をまとめて1次元的に増幅しても、画像情報に影響は出ない。したがって、反射光が弱い場合に、光増幅部302を利用して、光が弱いために起こる画像劣化を防ぐことができる。
そのため、光検出部221がターゲットTからの反射光を受信する前に光増幅部302で2次元的な光をまとめて1次元的に増幅しても、画像情報に影響は出ない。したがって、反射光が弱い場合に、光増幅部302を利用して、光が弱いために起こる画像劣化を防ぐことができる。
このように、第1実施形態の画像処理装置11a及び第2実施形態の画像処理装置11bは、相関関数イメージセンサ(ターゲット信号処理部51)の補助手段として、推定部52を備えている。これにより、推定された散乱特性に基づく補正が可能となるので、散乱現象が生じる環境下であってもターゲットの画像を適切に取得することが可能となる。
以上、本発明の一実施形態として第1実施形態及び第2実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、推定部52は、上述の第1の実施形態や第2の実施形態では、図3の構成を有していたが、特にこれに限定されない。即ち、推定部52による散乱特性の推定手法として、上述の第1実施形態及び第2実施形態では、ターゲットTに実際に送信された送信パルスとターゲットTから実際に反射された受信パルスとに基づいて伝搬経路の散乱特性を推定する手法が採用されていた。
しかし、散乱特性の推定手法は、特にこれに限定されない。例えば、画像処理装置11a及び画像処理装置11bは、伝搬経路の散乱や乱流による伝搬経路の平均散乱減衰度や散乱体の平均サイズ等の伝搬経路の散乱特性に関する種々のデータを事前に蓄積したビッグデータを取得して、当該ビッグデータを用いて適切な散乱モデルが抽出することで、散乱特性を推定してもよい。
より詳細には例えば、推定部52は、ターゲット信号処理部51からの出力の一部を参考にして人工知能などによりビッグデータから散乱モデルを抽出し、散乱の動的理論の理論式(例えば上述の時空間依存の一般化された散乱伝達関数の理論)による相関関数型ポイントスプレッド関数を瞬時に計算して補正情報を算出して、補正処理部53に提供してもよい。
なお、上述のビッグデータは、画像処理装置11a及び画像処理装置11b内のメモリに限らず、リムーバルメディアやネットワークを介して接続可能なサーバコンピュータ内に記憶されていてもよい。
しかし、散乱特性の推定手法は、特にこれに限定されない。例えば、画像処理装置11a及び画像処理装置11bは、伝搬経路の散乱や乱流による伝搬経路の平均散乱減衰度や散乱体の平均サイズ等の伝搬経路の散乱特性に関する種々のデータを事前に蓄積したビッグデータを取得して、当該ビッグデータを用いて適切な散乱モデルが抽出することで、散乱特性を推定してもよい。
より詳細には例えば、推定部52は、ターゲット信号処理部51からの出力の一部を参考にして人工知能などによりビッグデータから散乱モデルを抽出し、散乱の動的理論の理論式(例えば上述の時空間依存の一般化された散乱伝達関数の理論)による相関関数型ポイントスプレッド関数を瞬時に計算して補正情報を算出して、補正処理部53に提供してもよい。
なお、上述のビッグデータは、画像処理装置11a及び画像処理装置11b内のメモリに限らず、リムーバルメディアやネットワークを介して接続可能なサーバコンピュータ内に記憶されていてもよい。
また、上述の第1の実施形態や第2の実施形態に係る画像処理装置11a及び画像処理装置11bでは、光源部201は、擬似熱光を発生する擬似熱光源であるとしたが、量子力学的なもつれ効果を有する量子光源であってもよく、あるいは、人工的な可変ランダムパターンを通過する光源であってもよい。このような他の光源を用いても、光源から2分割された信号光と参照光とが相互に相関を有するようにすることができる。
また、上述の第1の実施形態や第2の実施形態に係る画像処理装置11a及び画像処理装置11bは、自動運転を行う自動車に取り付けられると好適である。これは、自動車の環境で起こる光の伝搬経路では、散乱や乱流が不均一な動的状態にある一方で、自動運転を行う自動車の環境では障害物等の正確な画像データの取得が求められるためである。
しかし、画像処理装置11a及び画像処理装置11bは、自動運転を行う自動車に取り付けられるものではなく、他の用途に用いられてもよい。例えば、悪天候であっても動作対象の鮮明な画像が求められるスポーツ中継のカメラとして用いられるものとしてもよい。
しかし、画像処理装置11a及び画像処理装置11bは、自動運転を行う自動車に取り付けられるものではなく、他の用途に用いられてもよい。例えば、悪天候であっても動作対象の鮮明な画像が求められるスポーツ中継のカメラとして用いられるものとしてもよい。
ここで、既存の画像処理技術(例えば図1に記載の画像処理技術)と本発明の画像処理装置11a及び画像処理装置11bの相違点について、簡単に補足する。
まず、既存の技術における擾乱の伝搬経路モデルにおける伝達関数は、時空間的な変動が生じないことを前提としている。即ち、従来型の画像処理過程のモデルは、その前提として、擾乱原因体、送受信機とターゲット等が静止状態であること及び伝搬経路の擾乱が晴天時の空気の乱流現象の場合であることを前提としている。
そのため、従来型の画像処理過程モデルは、自動車のように送受信機とターゲットが相対的に動いている場合や、乱流などの擾乱原因が風によって不均一に揺らぐ場合に、適切に画像を取得できないという問題があった。
また、伝搬経路の擾乱に霧、雨、雪等による散乱が含まれる場合には、適切に画像を取得できないという問題があった。本発明の画像処理装置11a及び画像処理装置11bでは、このような課題の解決を図っている。
さらに、ターゲット(例えばターゲットT)の反射率は、金属以外の場合、通常、非常に低いことが一般的である。そして、擾乱原因自体が散乱現象の場合、伝搬のエネルギー減衰が大きいため、受信装置に到達する信号エネルギーが極めて小さいという問題があった。
このような場合であっても本発明の各実施形態(特に本発明の第2の実施形態)では、エネルギー減衰が大きい場合であっても、適切に画像を取得することができるのである。
まず、既存の技術における擾乱の伝搬経路モデルにおける伝達関数は、時空間的な変動が生じないことを前提としている。即ち、従来型の画像処理過程のモデルは、その前提として、擾乱原因体、送受信機とターゲット等が静止状態であること及び伝搬経路の擾乱が晴天時の空気の乱流現象の場合であることを前提としている。
そのため、従来型の画像処理過程モデルは、自動車のように送受信機とターゲットが相対的に動いている場合や、乱流などの擾乱原因が風によって不均一に揺らぐ場合に、適切に画像を取得できないという問題があった。
また、伝搬経路の擾乱に霧、雨、雪等による散乱が含まれる場合には、適切に画像を取得できないという問題があった。本発明の画像処理装置11a及び画像処理装置11bでは、このような課題の解決を図っている。
さらに、ターゲット(例えばターゲットT)の反射率は、金属以外の場合、通常、非常に低いことが一般的である。そして、擾乱原因自体が散乱現象の場合、伝搬のエネルギー減衰が大きいため、受信装置に到達する信号エネルギーが極めて小さいという問題があった。
このような場合であっても本発明の各実施形態(特に本発明の第2の実施形態)では、エネルギー減衰が大きい場合であっても、適切に画像を取得することができるのである。
上述の点を含めて換言すると、本発明に係る一実施形態では、動的散乱理論に基づく補正制御技術を導入することで、霧、雨、雪等による散乱の場合、障害物が相対的に動いている時や、乱流・散乱等の擾乱原因が風によって不均一に揺らぐ場合に、それらの環境に適応するための方法に係る。また、本発明に係る一実施形態では、光信号増強機構(例えば図7の増幅部55)を用いて、ターゲットからの反射光の弱さ(減衰が大きい場合)に対する対応策を備える。
例えば、上記した実施形態における一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであっても良い。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他、スマートフォンやパーソナルコンピュータ、又は各種デバイス等であってもよい。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであっても良い。
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他、スマートフォンやパーソナルコンピュータ、又は各種デバイス等であってもよい。
また例えば、このようなプログラムを含む記録媒体は、利用者にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で利用者に提供される記録媒体等で構成されるものであってもよい。
また例えば、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものであってもよい。
以上を換言すると、本発明が適用される画像処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される画像処理装置(例えば、図2の画像処理装置11a)は、
光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する相関関数計算手段(例えば、図2の相関関数計算部223)と、
前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する伝搬経路特性推定手段(例えば、図2の推定部52)と、
前記伝搬経路特性推定手段により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算手段により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する補正手段(例えば、図2の補正処理部53)と、
を備える画像処理装置であれば足りる。
これによれば、推定された散乱特性のデータに基づいた補正が行われるので、散乱現象が生じる環境下であってもターゲットの画像を適切に取得できる。
即ち、本発明が適用される画像処理装置(例えば、図2の画像処理装置11a)は、
光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する相関関数計算手段(例えば、図2の相関関数計算部223)と、
前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する伝搬経路特性推定手段(例えば、図2の推定部52)と、
前記伝搬経路特性推定手段により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算手段により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する補正手段(例えば、図2の補正処理部53)と、
を備える画像処理装置であれば足りる。
これによれば、推定された散乱特性のデータに基づいた補正が行われるので、散乱現象が生じる環境下であってもターゲットの画像を適切に取得できる。
また、前記伝搬経路特性推定手段は、
前記ターゲットにレーザ光を送信するレーザ光送信手段(例えば、図3のレーザ光部121)と、
当該ターゲットから反射されたレーザ光を受信するレーザ光受信手段(例えば、図3のレーザ光受信部122)と、
前記レーザ光送信手段から送信された前記レーザ光と、前記レーザ光受信手段において受信された前記レーザ光とに基づいて、前記散乱特性を推定する散乱特性推定手段(例えば、図3の散乱特性推定部102)とを含んでもよい。
これによれば、ターゲットに対するレーザ光の送受信に基づいて散乱特性が推定され、このデータに基づいた補正が行われるので、散乱現象が生じる環境下あってもターゲットの画像を適切に取得できる。
前記ターゲットにレーザ光を送信するレーザ光送信手段(例えば、図3のレーザ光部121)と、
当該ターゲットから反射されたレーザ光を受信するレーザ光受信手段(例えば、図3のレーザ光受信部122)と、
前記レーザ光送信手段から送信された前記レーザ光と、前記レーザ光受信手段において受信された前記レーザ光とに基づいて、前記散乱特性を推定する散乱特性推定手段(例えば、図3の散乱特性推定部102)とを含んでもよい。
これによれば、ターゲットに対するレーザ光の送受信に基づいて散乱特性が推定され、このデータに基づいた補正が行われるので、散乱現象が生じる環境下あってもターゲットの画像を適切に取得できる。
また、前記伝搬経路特性推定手段は、
前記伝搬経路の散乱特性に関して事前に得られる複数のデータに基づく所定の散乱モデルを用いて、前記散乱特性を推定してもよい。
前記伝搬経路の散乱特性に関して事前に得られる複数のデータに基づく所定の散乱モデルを用いて、前記散乱特性を推定してもよい。
また、本発明が適用される画像処理装置は、次のような構成を有する各種各様の実施形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される画像処理装置(例えば、図7の画像処理装置11b)は、
前記信号光による前記ターゲットからの反射光を増幅する増幅手段(例えば、図7の増幅部55)をさらに備え、
前記相関関数計算手段は、前記増幅手段により増幅された前記反射光と、前記参照光との相互相関関数を計算する、
ものであってもよい。
即ち、本発明が適用される画像処理装置(例えば、図7の画像処理装置11b)は、
前記信号光による前記ターゲットからの反射光を増幅する増幅手段(例えば、図7の増幅部55)をさらに備え、
前記相関関数計算手段は、前記増幅手段により増幅された前記反射光と、前記参照光との相互相関関数を計算する、
ものであってもよい。
本発明の画像処理装置は、自動運転において障害物を撮像する画像処理装置に用いられることで、センサ技術で課題となっている悪天候での前方の障害物のイメージの取得が可能となるため、近未来の産業に寄与する。また、光源を擬似熱光源とした場合、装置の製造が低コスト化され得るので大量生産にも向いている。さらに高性能が要求される場合には量子光源を採用するシステムの開発へと繋がるので、非常に広範な産業技術との融合が期待できる。
11a,11b・・・画像処理装置、51・・・ターゲット信号処理部、52・・・推定部、53・・・補正処理部、54・・・モニタ、55・・・増幅部、101・・・伝搬経路テスト部、102・・・散乱特性推定部、121・・・レーザ光部、122・・・レーザ光受信部、201・・・光源部、202・・・光分波部、203・・・受信部、221・・・光検出部、222・・・光受信素子部、223・・・相関関数計算部、301・・・集光部、302・・・光増幅器
Claims (6)
- 光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する相関関数計算手段と、
前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する伝搬経路特性推定手段と、
前記伝搬経路特性推定手段により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算手段により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する補正手段と、
を備える画像処理装置。 - 前記伝搬経路特性推定手段は、
前記ターゲットにレーザ光を送信するレーザ光送信手段と、
当該ターゲットから反射されたレーザ光を受信するレーザ光受信手段と、
前記レーザ光送信手段から送信された前記レーザ光と、前記レーザ光受信手段において受信された前記レーザ光とに基づいて、前記散乱特性を推定する散乱特性推定手段と、
を含む請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記伝搬経路特性推定手段は、
前記伝搬経路の散乱特性に関して事前に得られる複数のデータに基づく所定の散乱モデルを用いて、前記散乱特性を推定する、
請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記信号光による前記ターゲットからの反射光を増幅する増幅手段をさらに備え、
前記相関関数計算手段は、前記増幅手段により増幅された前記反射光と、前記参照光との相互相関関数を計算する、
請求項1乃至3のうち何れか1項に記載の画像処理装置。 - 画像処理装置が実行する画像処理方法において、
光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する相関関数計算ステップと、
前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する伝搬経路特性推定ステップと、
前記伝搬経路特性推定ステップの処理により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算ステップの処理により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する補正ステップと、
を含む画像処理方法。 - コンピュータに、
光源から分割された信号光によるターゲットからの反射光と、前記光源から分割された参照光との相互相関関数を計算する相関関数計算ステップと、
前記信号光及び前記反射光の伝播経路の散乱特性を推定する伝搬経路特性推定ステップと、
前記伝搬経路特性推定ステップの処理により推定された前記散乱特性に基づいて、前記相関関数計算ステップの処理により計算された前記相互相関関数に対して所定の補正処理を実行する補正ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
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Legal Events
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NENP | Non-entry into the national phase |
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122 | Ep: pct application non-entry in european phase |
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