WO2018198803A1

WO2018198803A1 - 情報処理装置、端末装置及び情報処理方法

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Publication number: WO2018198803A1
Application number: PCT/JP2018/015420
Authority: WO
Inventors: 東海林　孝年
Original assignee: パイオニア株式会社
Priority date: 2017-04-27
Filing date: 2018-04-12
Publication date: 2018-11-01

Abstract

情報処理装置（７００Ａ）では、検索用キー情報のそれぞれに対応して、少なくとも１つの施設の情報を含む検索用情報が記憶部（７１０）に記憶される。そして、更新部（７３０）が、検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを、端末装置（８１０Ａj）のいずれかから受信すると、記憶部（７１０）内の検索用情報における当該１つの施設の提示優先度を更新する。こうして提示優先度が適宜更新された検索用情報の端末装置（８１０Ａj）への直接的又は間接的な供給を、供給制御部（７４０）が制御する。この結果、目的地施設として実際に利用された回数に応じたランキングに応じた優先度で、目的地施設候補をユーザに提示することができる。

Description

情報処理装置、端末装置及び情報処理方法

　本発明は、情報処理装置、端末装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。

　従来から、キーワードを利用した検索が広く行われている。かかるキーワードを利用した検索については、利用者の利便性を向上させるために様々な技術が提案されている。こうした提案技術の一つとして、キーワードの指定に応じて検索された当該キーワードに関連する施設情報の一覧の表示に際して、表示順の信頼性を向上させる技術がある（特許文献１参照；以下、「従来例」という）。

　この従来例の技術では、過去に今回の検索に用いられたキーワードと同一のキーワードが用いられた施設検索が行われ、かつ、今回の検索に用いられたキーワードを入力した利用者以外の他の利用者が利用する端末装置によりアクセスされた施設情報ごとのアクセス回数を算出する。そして、算出されたアクセス回数の多い順に順位付けされたランキング情報を利用者に提示することにより、今回用いたキーワードによる検索に対する今回の検索利用者にとって、満足のいく可能性が高い、表示順の信頼性を向上した施設情報の検索結果を提示するようになっている。

特開２００８－２５０６６２号公報

　上述したように、従来例の技術では、施設情報へのアクセス回数によりランキング情報を算出するようになっている。このため、利用者にとっての有用度以外の要素であるアクセスのし易さに、ランキングが影響される傾向がある。

　ところで、移動体の移動ルートの探索に際しては、目的地施設の指定が必須である。こうした目的地施設の検索に、キーワード検索を用いることができれば、利用者にとって便利である。

　しかしながら、アクセスのし易さがランキングに影響する従来例の技術を使用したのでは、検索された目的地施設候補の中から選択され、アクセスが行われたとしても、アクセスされた目的地施設候補が実際に利用された回数、すなわち、目的地施設に設定され、かつ、当該設定された目的地施設までの移動が行われた回数に基づくランキングを算出することができない。もし、多くの利用者により目的地施設として実際に利用された回数に応じたランキング情報が提供されるようになれば、目的地施設をキーワード検索しようとする個別利用者にとっての利便性が大いに向上できる。

　このため、様々な利用者により目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補を利用者に提示できる技術が望まれている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。

　請求項１に記載の発明は、端末装置との通信を行う情報処理装置であって、検索用キー情報に対応した施設の情報を含む検索用情報を記憶する記憶部と；前記端末装置において、前記検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを受信した回数に応じて、前記対象となった施設の前記検索用情報における提示優先度を更新する更新部と；を備えることを特徴とする情報処理装置である。

　請求項６に記載の発明は、請求項１又は２に記載の情報処理装置との通信を行う端末装置であって、前記情報処理装置において記憶されている検索用情報を利用した検索結果情報の提示を制御する提示制御部と；目的地施設の設定、及び、前記目的地施設への到着を報告する報告部と；を備えることを特徴とする端末装置である。

　請求項１１に記載の発明は、検索用キー情報に対応した施設の情報を含む検索用情報を記憶する記憶部と；更新部と；を備え、端末装置との通信を行う情報処理装置において使用される情報処理方法であって、前記更新部が、前記端末装置において、前記検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを取得する取得工程と；前記更新部が、前記更新イベントの取得回数に応じて、前記対象となった施設の前記検索用情報における提示優先度を更新する更新工程と；を備えることを特徴とする情報処理方法である。

　請求項１２に記載の発明は、情報処理装置が有するコンピュータに、請求項１１に記載の情報処理方法を実行させる、ことを特徴とする情報処理プログラムである。

本発明の第１実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。図１の端末装置の構成を示すブロック図である。本発明の第２実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。図３の端末装置の構成を示すブロック図である。本発明の第１実施例に係る情報処理システムの概略的な構成を示すブロック図である。図５の情報処理装置の構成を示すブロック図である。図６の検索用情報の内容を示す図である。図５の端末装置の構成を示すブロック図である。図６の情報処理装置が実行する検索用情報の更新処理を説明するためのフローチャートである。図６の情報処理装置が実行する検索用情報の供給処理を説明するためのフローチャートである。図８の端末装置が実行する検索用情報の取得処理を説明するためのフローチャートである。図８の端末装置が実行する目的地施設関連処理を説明するためのフローチャートである。検索結果情報の表示例を説明するための図である。図８の端末装置が実行する到着位置の登録処理を説明するためのフローチャートである。図８の端末装置が実行する更新イベントの生成処理を説明するためのフローチャートである。本発明の第２実施例に係る情報処理システムの概略的な構成を示すブロック図である。図１６の情報処理装置の構成を示すブロック図である。図１６の端末装置の構成を示すブロック図である。図１７の情報処理装置が実行する検索処理を説明するためのフローチャートである。図１７の情報処理装置が実行するルート探索処理を説明するためのフローチャートである。図１８の端末装置が実行する目的地施設関連処理を説明するためのフローチャートである。

　１００Ａ，１００Ｂ　 …　情報処理装置
　１１０Ａ　　　　　　 …　制御ユニット（更新部、供給制御部）
　１１０Ｂ　　　　　　 …　制御ユニット（更新部、生成部、探索部）
　１２０Ａ，１２０Ｂ　 …　記憶ユニット（記憶部）
　２１０Ａ_j，２１０Ｂ_j　…　端末装置
　２１１Ａ_j，　　　　　…　制御ユニット（生成部、提示制御部、報告部）
　２１１Ｂ_j，　　　　　…　制御ユニット（提示制御部、報告部、探索要求部）
　７００Ａ，７００Ｂ　 …　情報処理装置
　７１０　　　　　　　 …　記憶部
　７３０　　　　　　　 …　更新部
　７４０　　　　　　　 …　供給制御部
　７５０　　　　　　　 …　生成部
　７６０　　　　　　　 …　探索部
　８１０Ａ_j，８１０Ｂ_j　…　端末装置
　８１６　　　　　　　 …　生成部
　８１７Ａ　　　　　　 …　提示制御部
　８１７Ｂ　　　　　　 …　提示制御部（提示制御部、探索要求部）
　８１９　　　　　　　 …　報告部

　以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

　［第１実施形態］
　まず、本発明の第１実施形態を、図１及び図２を参照して説明する。

　＜構成＞
　図１には、第１実施形態に係る情報処理システム９００Ａの構成が示されている。この図１に示されるように、情報処理装置７００Ａと、利用者装置８００Ａ_j（ｊ＝１，２，…）とを備えている。そして、情報処理装置７００Ａと、利用者装置８００Ａ_jのそれぞれとは、ネットワーク５００を介して通信可能となっている。

　上記の利用者装置８００Ａ_jは、端末装置８１０Ａ_jと、通信端末装置８９０_jとを備えている。そして、端末装置８１０Ａ_j及び通信端末装置８９０_jのそれぞれが、ネットワーク５００を介して、情報処理装置７００Ａと通信可能となっている。

　上記の端末装置８１０Ａ_jは、移動体ＭＶ_jに配置されるようになっている。なお、端末装置８１０Ａ_jの構成については、後述する。

　第１実施形態では、通信端末装置８９０_jは、建屋内等の固定的な位置に配設されるようになっている。この通信端末装置８９０_jは、情報処理装置７００Ａからダウンロードした情報データを可搬型記憶媒体に格納できるようになっている。そして、可搬型記憶媒体に記憶された態様で、ダウンロードされた情報データが、端末装置８１０Ａ_jに供給されるようになっている。

　《情報処理装置７００Ａの構成》
　上記の情報処理装置７００Ａは、図１に示されるように、記憶部７１０と、通信部７２０とを備えている。また、情報処理装置７００Ａは、更新部７３０と、供給制御部７４０とを備えている。

　上記の記憶部７１０は、情報処理装置７００Ａにおいて利用される様々な情報データを記憶する。こうした情報データには、検索用情報が含まれている。記憶部７１０には、更新部７３０及び供給制御部７４０がアクセス可能となっている。

　検索用情報は、検索用キー情報を利用して検索される施設ごとに関連付けて、最近の所定期間（例えば、過去１年間以内）に、当該施設が移動体ＭＶ_jのいずれかの移動に際しての目的地施設に設定され、かつ、当該目的地施設に到達した（以下、「更新イベント」の発生）回数が登録されている。なお、第１実施形態では、施設のそれぞれについての日付ごとの更新イベントの受信回数、すなわち、更新回数を示す更新履歴情報が記憶されている。

　上記の通信部７２０は、ネットワーク５００を介して、利用者装置８００Ａ_jとの間で通信を行う。通信部７２０は、検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことの報告として、当該対象となった施設が指定された更新イベントを受信する。そして、通信部７２０は、当該更新イベントを更新部７３０へ送る。

　また、通信部７２０は、検索用情報要求を受信する。そして、通信部７２０は、当該検索用情報要求を供給制御部７４０へ送る。

　なお、第１実施形態では、検索用情報要求には、全検索用情報要求、及び、日付が指定された更新用情報要求の２種が用意されている。

　また、通信部７２０は、検索用情報要求に対応して供給制御部７４０から送られた供給情報を受ける。そして、通信部７２０は、当該供給情報を、ネットワーク５００を介して、当該検索用情報要求を発行した装置へ返送する。

　上記の更新部７３０は、計時機構を備えて構成されている。そして、更新部７３０は、日付が変わるたびに（すなわち、午前０時となるたびに）、検索用情報における施設ごとに、１年よりも前の更新イベントの受信回数を減じる定期更新処理を行う。

　また、更新部７３０は、通信部７２０から送られた更新イベントを受ける。そして、更新部７３０は、当該更新イベントにおいて指定された施設について検索用情報において関連付けられている利用回数をインクリメント（すなわち、「１」を加算する）ことにより、検索用情報を更新する。そして、更新履歴情報における当該施設に関する現時点が含まれる日付の更新回数をインクリメントする。

　上記の供給制御部７４０は、通信部７２０から送られた検索用情報のダウンロード要求を受ける。当該ダウンロード要求が全検索用情報要求であった場合には、供給制御部７４０は、記憶部７１０から検索用情報の全てを読み取る。そして、供給制御部７４０は、読み取られた検索用情報の全てを、通信部７２０を利用し、供給情報として、当該全検索用情報要求を送信した装置へ返送する。

　一方、通信部７２０から送られたダウンロード要求が更新用情報要求であった場合には、供給制御部７４０は、更新履歴情報を参照して、更新用情報要求において指定された日付以後に利用回数が更新された施設に関する検索用情報を抽出する。そして、供給制御部７４０は、抽出された検索用情報を、通信部７２０を利用し、供給情報として、当該全検索用情報要求を送信した装置へ返送する。

　《端末装置８１０Ａ_jの構成》
　次に、上記の端末装置８１０Ａ_jの構成について説明する。

　端末装置８１０Ａ_jは、図２に示されるように、記憶部８１１と、位置検出部８１２と、無線通信部８１３と、入力部８１４とを備えている。また、端末装置８１０Ａ_jは、検索用情報取得部８１５と、生成部８１６と、提示制御部８１７Ａとを備えている。さらに、端末装置８１０Ａ_jは、探索部８１８と、報告部８１９と、提示部８２０とを備えている。

　上記の記憶部８１１は、端末装置８１０Ａ_jで利用される様々な情報データを記憶する。こうした情報データには、装置内検索用情報及び地図情報が含まれている。この記憶部８１１には、検索用情報取得部８１５、生成部８１６及び探索部８１８がアクセス可能となっている。

　なお、地図情報には、道路の接続関係を示す道路データや、それらを表示するためのイメージデータ、ＰＯＩ（Point of Interest）情報等が含まれている。ここで、道路データには、複数の道路が交差、合流、分岐する地点（ノード）と、ノード間を結ぶ道路（リンク）の情報から成り、具体的にはノードやリンクの位置情報（緯度経度）や形状パターン、標準走行時間情報、及び、それらを一意に識別するためのＩＤ（Identifier：識別子）が含まれている。また、ＰＯＩ情報には、施設名、施設位置等が含まれている。

　上記の位置検出部８１２は、第１実施形態では、ＧＰＳ受信機等を備えて構成されている。この位置検出部８１２は、複数のＧＰＳ衛星からの電波の受信結果に基づいて、移動体ＭＶ_jの現在位置を検出する。位置検出部８１２による検出結果は、現在位置情報として、探索部８１８及び報告部８１９へ逐次送られる。

　上記の無線通信部８１３は、ネットワーク５００を介して、情報処理装置７００Ａとの通信を行う。無線通信部８１３は、検索用情報取得部８１５から送られた更新用情報要求を受けると、当該更新用情報要求を情報処理装置７００Ａへ送信する。そして、情報処理装置７００Ａから返送されてきた更新用情報を受信すると、当該更新用情報を検索用情報取得部８１５へ送る。

　また、無線通信部８１３は、報告部８１９から送られた更新イベントを受ける。そして、無線通信部８１３は、当該更新イベントを情報処理装置７００Ａへ送信する。

　上記の入力部８１４は、端末装置８１０Ａ_jに配置されたキー部、リモート入力装置等により構成される。ここで、端末装置８１０Ａ_j用に配置されたキー部としては、提示部８２０の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、音声入力する構成を採用することもできる。この入力部８１４を利用者が操作することにより、各種の指定や指令を入力することができる。こうした指定には、全検索用情報の読取指令、検索用キー情報を指定した検索指令、提示部８２０に提示された目的地施設候補のいずれかを目的地施設として指定した探索指令等が含まれる。

　ここで、全検索用情報の読取指令が入力されると、入力部８１４は、入力結果を検索用情報取得部８１５へ送る。また、検索指令が入力されると、入力部８１４は、入力結果を生成部８１６へ送る。さらに、探索指令が入力されると、入力部８１４は、入力結果を提示制御部８１７Ａへ送る。

　上記の検索用情報取得部８１５は、通信端末装置８９０_jにおいて情報処理装置７００Ａからダウンロードした情報データが格納された可搬型記憶媒体から情報データを読取可能な読取部を備えて構成されている。なお、通信端末装置８９０_jからは、情報処理装置７００Ａからダウンロードした全検索用情報が、ダウンロード日付とともに、可搬型記憶媒体に記憶された態様で、検索用情報取得部８１５に提供されるようになっている。

　全検索用情報が記憶された可搬型記憶媒体が読取部に接続された状態で、入力部８１４から送られた全検索用情報の読取指令を受けると、検索用情報取得部８１５は、当該可搬型記憶媒体から、全検索用情報及びダウンロード日付を読み取る。そして、検索用情報取得部８１５は、読取結果における全検索用情報及びダウンロード日付を、装置内検索用情報及び更新日付として、記憶部８１１内に格納する。

　また、検索用情報取得部８１５は、計時機構を備えて構成されている。そして、検索用情報取得部８１５は、記憶部８１１内の更新日付から所定期間（例えば、１週間）を経過している場合に、当該更新日付を指定した更新用情報要求を生成する。引き続き、検索用情報取得部８１５は、無線通信部８１３を利用して、更新用情報要求を情報処理装置７００Ａへ送信する。当該更新用情報要求に応答した情報処理装置７００Ａから返送されてきた更新用情報を、無線通信部８１３を介して受信すると、検索用情報取得部８１５は、受信した更新用情報に基づいて、記憶部８１１内の装置内検索用情報及び更新日付を更新する。

　上記の生成部８１６は、入力部８１４から送られた検索指令を受ける。そして、生成部８１６は、記憶部８１１内の装置内検索用情報を参照して、当該検索指令において指定されている検索用キー情報に関連する施設を、目的地施設候補として抽出する。引き続き、生成部８１６は、目的地施設候補ごとの利用回数が多い順に目的地施設候補が順次並べられた目的地候補一覧情報を、検索結果情報として生成する。こうして生成された検索結果情報は、提示制御部８１７Ａへ送られる。

　上記の提示制御部８１７Ａは、生成部８１６から送られた検索結果情報を受ける。そして、提示制御部８１７Ａは、当該検索結果情報に対応する提示データを生成し、生成された提示データを提示部８２０へ送る。この結果、検索結果情報が、提示部８２０の表示デバイスに表示される。

　また、提示制御部８１７Ａは、表示された検索結果情報を見た利用者が、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令を受ける。引き続き、提示制御部８１７Ａは、当該目的地施設を指定した探索要求を生成する。そして、提示制御部８１７Ａは、生成された探索要求を探索部８１８へ送る。

　また、提示制御部８１７Ａは、探索部８１８から送られた移動ルートの案内情報であるルート案内情報を受ける。そして、提示制御部８１７Ａは、当該ルート案内情報を提示部８２０へ送る。この結果、ルート案内情報が利用者に提示される。

　なお、第１実施形態では、ルート案内情報には、案内画面情報及び案内音声情報が含まれている。そして、案内画面情報は、提示部８２０における表示デバイスに表示される。また、案内音声情報は、提示部８２０における音出力デバイスから出力される。

　上記の探索部８１８は、提示制御部８１７Ａから送られた探索要求を受ける。引き続き、探索部８１８は、記憶部８１１内の地図情報を参照して、目的地施設の位置を特定し、特定された位置を報告部８１９へ送る。また、探索部８１８は、記憶部８１１内の地図情報を参照して、当該探索要求において指定された目的地施設までの移動ルートを探索する。

　こうして移動ルートが探索されると、探索部８１８は、当該移動ルートの目的地施設の位置を報告部８１９へ送る。また、探索部８１８は、位置検出部８１２から逐次送られた現在位置情報に従って記憶部８１１内の地図情報を参照しつつ、ルート案内処理を行い、案内情報を、適宜、提示制御部８１７Ａへ送る。

　また、探索部８１８は、目的地施設に到達したと判断すると、ルート案内処理を終了する。そして、探索部８１８は、ルート案内処理を終了すると、ルート案内終了報告を報告部８１９へ送る。

　上記の報告部８１９は、端末装置８１０Ａ_jの電源の「ＯＦＦ」操作が行われたことを検出するセンサを備えて構成されている。報告部８１９は、探索部８１８から送られた目的地施設の位置及びルート案内終了報告を受ける。また、報告部８１９は、位置検出部８１２から逐次送られた現在位置情報を受ける。

　なお、報告部８１９は、新たな目的地施設の位置を受けるたびに、内部に保持する目的地施設の位置を、当該新たな目的地施設の位置に更新するようになっている。

　報告部８１９は、電源の「ＯＦＦ」操作がされたことを検出すると、ルート案内中ではないときには、現在位置を到着位置として保持する。その後、電源が「ＯＮ」状態となると、報告部８１９は、ルート案内処理が終了しており、かつ、内部に保持されている目的地施設の位置と到着位置との距離が所定距離以内であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合、報告部８１９は、更新イベントが発生したと判断する。引き続き、報告部８１９は、当該目的地施設を指定した更新イベントを生成する。そして、報告部８１９は、無線通信部８１３を利用して、生成された更新イベントを情報処理装置７００Ａに報告する。この後、報告部８１９は、内部に保持している目的地施設の位置及び到着位置をクリアする。

　上記の提示部８２０は、表示デバイス及び音出力デバイスを備えて構成されている。提示部８２０は、表示デバイスに表示すべき情報に対応する表示データを、提示制御部８１７Ａから受ける。そして、提示部８２０は、当該表示データに対応する画像を表示デバイスに表示する。

　また、提示部８２０は、音出力デバイスから出力すべき情報に対応する出力音データを、提示制御部８１７Ａから受ける。そして、提示部８２０は、当該出力音データに対応する音声を音出力デバイスから出力する。

　＜動作＞
　次に、上記のように構成された情報処理システム９００Ａの動作について、情報処理装置７００Ａ及び端末装置８１０Ａ_jにおける処理に主に着目して説明する。

　なお、当初においては、通信端末装置８９０_jは、全検索用情報要求を発行することにより、既に全検索用情報をダウンロードしており、ダウンロードされた全検索用情報を、ダウンロード日付とともに、可搬型記憶媒体に格納しているものとする。また、端末装置８１０Ａ_jの電源は「ＯＮ」状態にあり、位置検出部８１２は、現在位置情報を逐次、探索部８１８及び報告部８１９へ送っているものとする。

　《端末装置８１０Ａ_jにおける検索用情報の取得処理》
　利用者が、全検索用情報が記憶された可搬型記憶媒体を検索用情報取得部８１５の読取部に接続し、入力部８１４から送られた全検索用情報の読取指令を受けると、検索用情報取得部８１５は、当該可搬型記憶媒体から、全検索用情報及びダウンロード日付を読み取る。そして、検索用情報取得部８１５は、読み取られた全検索用情報及びダウンロード日付を、装置内検索用情報及び更新日付として、記憶部８１１内に格納する。

　この後、検索用情報取得部８１５は、記憶部８１１内の更新日付から所定期間（例えば、１週間）を経過している場合に、当該更新日付を指定した更新用情報要求を生成する。引き続き、検索用情報取得部８１５は、無線通信部８１３を利用して、更新用情報要求を情報処理装置７００Ａへ送信する。

　当該更新用情報要求に応答した情報処理装置７００Ａから返送されてきた更新用情報を、無線通信部８１３を介して受信すると、検索用情報取得部８１５は、受信した更新用情報に基づいて、記憶部８１１内の装置内検索用情報及び更新日付を更新する。この結果、端末装置８１０Ａ_jは、現時点の日付から所定期間以内の鮮度の装置内検索用情報を、内部に保持することができるようになっている。

　《端末装置８１０Ａ_jにおける目的地施設候補の提示処理》
　上記のような現時点の日付から所定期間以内の鮮度の装置内検索用情報を、内部に保持している状態で、利用者が入力部８１４に入力した検索指令を受けると、生成部８１６は、記憶部８１１内の装置内検索用情報を参照して、当該検索指令において指定されている検索用キー情報に関連する施設を、目的地施設候補として抽出する。引き続き、生成部８１６は、目的地施設候補ごとの利用回数が多い順に目的地施設候補が順次並べられた目的地候補一覧情報を検索結果情報として生成する。そして、生成部８１６は、生成された検索結果情報を、提示制御部８１７Ａへ送る。

　生成部８１６から送られた検索結果情報を受けると、提示制御部８１７Ａは、当該検索結果情報を表示するための表示データを生成し、生成された表示データを提示部８２０へ送る。この結果、検索結果情報が、提示部８２０の表示デバイスに表示される。

　《端末装置８１０Ａ_jにおける探索処理及び案内処理》
　上記のようにして提示部８２０に表示された検索結果情報を見た利用者により、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令が、入力部８１４に入力されると、提示制御部８１７Ａが当該探索指令を受ける。引き続き、提示制御部８１７Ａは、当該探索指令において指定された目的地施設を指定した探索要求を探索部８１８へ送る。当該探索要求を受けると、探索部８１８は、記憶部８１１内の地図情報を参照して、当該探索要求において指定された目的地施設までの移動ルートを探索する。

　こうして移動ルートが探索されると、探索部８１８は、当該移動ルートの目的地施設の位置を報告部８１９へ送る。そして、探索部８１８は、位置検出部８１２から逐次送られた現在位置情報に従って記憶部８１１内の地図情報を参照しつつ、ルート案内処理を行い、案内情報を、適宜、提示制御部８１７Ａへ送る。

　案内情報を受けると、提示制御部８１７Ａは、当該案内情報に対応する提示データを生成する。そして、提示制御部８１７Ａは、生成された提示データを提示部８２０へ送る。この結果、提示部８２０により、案内情報が利用者に提示される。

　探索部８１８は、目的地施設に到達したと判断すると、ルート案内処理を終了する。そして、探索部８１８は、ルート案内処理を終了すると、ルート案内終了報告を報告部８１９へ送る。

　《端末装置８１０Ａ_jにおける報告処理》
　新たな目的地施設の位置を受けると、報告部８１９は、内部に保持する目的地施設の位置を、当該新たな目的地施設の位置に更新するとともに、内部のルート案内フラグを「ＯＮ」にする。また、報告部８１９は、ルート案内終了報告を受けると、ルート案内フラグを「ＯＦＦ」にする。

　報告部８１９は、端末装置８１０Ａ_jの電源の「ＯＦＦ」操作が行われたことを検出すると、ルート案内中ではないときには、現在位置を到着位置として、内部に保持する。その後、電源が「ＯＮ」状態となると、報告部８１９は、ルート案内処理が終了しており、かつ、内部に保持されている目的地施設の位置と到着位置との距離が所定距離以内であるか否かを判定する。この判定の結果が肯定的であった場合、報告部８１９は、更新イベントが発生したと判断する。

　引き続き、報告部８１９は、当該目的地施設を指定した更新イベントを生成する。そして、報告部８１９は、無線通信部８１３を利用して、生成された更新イベントを情報処理装置７００Ａに報告する。この後、報告部８１９は、内部に保持している目的地施設の位置及び到着位置をクリアする。

　《情報処理装置７００Ａにおける検索用情報の更新処理》
　上述したようにして端末装置８１０Ａ_jから更新イベントが送信されると、情報処理装置７００Ａでは、更新部７３０が、通信部７２０を介して、当該更新イベントを受信する。そして、更新部７３０は、当該更新イベントにおいて指定された施設について検索用情報において関連付けられている利用回数をインクリメント（すなわち、「１」を加算する）ことにより、検索用情報を更新する。そして、更新履歴情報における当該施設に関する現時点が含まれる日付の更新回数をインクリメントする。

　また、更新部７３０は、日付が変わるたびに（すなわち、午前０時となるたびに）、検索用情報における施設ごとに、１年よりも前に受信した更新イベントの回数を減じる定期更新処理を行う。

　以上説明したように、第１実施形態では、情報処理装置７００Ａの更新部７３０が、検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを受信すると、記憶部７１０内の検索用情報における当該１つの施設の提示優先度を更新する。こうして提示優先度が適宜更新された検索用情報の端末装置８１０Ａ_jへの直接的又は間接的な供給を、供給制御部７４０が制御する。

　端末装置８１０Ａ_jにおいては、直接的又は間接的に供給された検索用情報を、装置内検索用情報として、記憶部８１１内に格納する。そして、端末装置８１０Ａ_jの利用者が、検索用キー情報を指定した検索要求を入力すると、生成部８１６が、記憶部８１１内の装置内検索用情報を参照して、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補が順に並べられた態様の検索結果情報を生成する。引き続き、提示制御部８１７Ａが、生成された検索結果情報を、提示部８２０を利用して、利用者に提示する。

　また、端末装置８１０Ａ_jにおいては、提示部８２０に表示された検索結果情報を見た利用者により、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令が入力されると、探索部８１８が、当該探索要求において指定された目的地施設までの移動ルートを探索する。そして、移動体ＭＶ_jが当該移動ルートの案内に従って移動し、目的地施設に到着すると、報告部７１９が、当該目的地施設を指定した更新イベントを情報処理装置７００Ａへ送信する。

　したがって、第１実施形態によれば、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補を利用者に提示できる。

　また、第１実施形態では、目的地施設の到着には、当該目的地施設から所定距離以内の地点への到着が含まれる。このため、目的地施設の到着を合理的に判断できる。

　また、第１実施形態では、目的地施設の到着の判断に際して、当該目的地施設から所定距離以内の地点へ到達した後、端末装置８１０Ａ_jの電源が「ＯＦＦ」状態となったことを条件としている。このため、目的地施設の到着を更に合理的に判断できる。

　［第２実施形態］
　まず、本発明の第２実施形態を、図３及び図４を主に参照して説明する。

　＜構成＞
　図３に示されるように、第２実施形態の情報処理システム９００Ｂは、情報処理装置７００Ｂと、利用者装置８００Ｂ_j（ｊ＝１，２，…）とを備えている。そして、情報処理装置７００Ｂと、利用者装置８００Ｂ_jのそれぞれとは、ネットワーク５００を介して通信可能となっている。

　上記の利用者装置８００Ｂ_jは、上述した第１実施形態の利用者装置８００Ａ_jと比べて、端末装置８１０Ａ_jに代えて、移動体ＭＶ_jに配置された端末装置８１０Ｂ_jを備える点、及び、通信端末装置８９０_jを備えていない点が異なっている、すなわち、利用者装置８００Ｂ_jは、端末装置８１０Ｂ_jのみから構成されている。

　なお、端末装置８１０Ｂ_jの構成については、後述する。

　《情報処理装置７００Ｂの構成》
　上記の情報処理装置７００Ｂは、図３に示されるように、上述した第１実施形態の情報処理装置７００Ａ（図１参照）と比べて、生成部７５０と、探索部７６０とを備える点、及び、供給制御部７４０を備えていない点が異なっている。以下、これらの相違点に主に着目して説明する。

　なお、情報処理装置７００Ｂにおける記憶部７１０には、上述した検索用情報に加えて、地図情報が更に記憶されている。

　第２実施形態では、通信部７２０は、更新イベント以外に、端末装置８１０Ｂ_jから送信され、検索用キー情報が指定された検索要求を受信する。引き続き、通信部７２０は、当該検索要求を生成部７５０へ送る。そして、生成部７５０から送られた当該検索要求に対応する検索結果情報を受けると、通信部７２０は、当該検索結果情報を、当該検索要求を送信した端末装置８１０Ｂ_jへ送信するようになっている。

　また、通信部７２０は、端末装置８１０Ｂ_jから送信され、目的地施設が指定された探索要求を更に受信する。引き続き、通信部７２０は、当該探索要求を探索部７６０へ送る。そして、探索部７６０から送られた当該探索要求に対応する探索結果を受けると、通信部７２０は、当該検索結果情報を、当該検索要求を送信した端末装置８１０Ｂ_jへ送信するようになっている。

　上記の生成部７５０は、通信部７２０から送られた検索要求を受ける。引き続き、生成部７５０は、記憶部７１０内の検索用情報を参照して、当該検索要求において指定されている検索用キー情報に関連する施設を、目的地施設候補として抽出する。そして、生成部７５０は、目的地施設候補ごとの利用回数が多い順に目的地施設候補が順次並べられた目的地候補一覧情報を、検索結果情報として生成する。こうして生成された検索結果情報は、通信部７２０へ送られる。

　上記の探索部７６０は、通信部７２０から送られた探索要求を受ける。引き続き、探索部７６０は、記憶部７１０内の地図情報を参照して、当該探索要求において指定された目的地施設までの移動ルートを探索する。こうして探索された移動ルートの情報（移動ルート情報）は、通信部７２０へ送られる。

　《端末装置８１０Ｂ_jの構成》
　次に、上記の端末装置８１０Ｂ_jの構成について説明する。

　端末装置８１０Ｂ_jは、図４に示されるように、上述した第１実施形態の端末装置８１０Ａ_j（図２参照）と比べて、検索用情報取得部８１５、生成部８１６及び探索部８１８に代えて、ルート案内部８２５を備える点が異なっている。また、端末装置８１０Ｂ_jは、端末装置８１０Ａ_j（図２参照）と比べて、提示制御部８１７Ａに代えて提示制御部８１７Ｂを備える点が異なっている。

　第２実施形態では、記憶部８１１には、端末装置８１０Ｂ_jが利用する地図情報等の様々な情報データが記憶されている。この記憶部８１１には、ルート案内部８２５がアクセス可能となっている。また、位置検出部８１２は、現在位置情報を、提示制御部８１７Ｂ、報告部８１９及びルート案内部８２５へ送るようになっている。

　また、第２実施形態では、無線通信部８１３は、報告部８１９から送られた更新イベント以外に、提示制御部８１７Ｂから送られた検索要求を受ける。引き続き、無線通信部８１３は、当該検索要求を情報処理装置７００Ｂへ送信する。そして、当該検索要求に対応して情報処理装置７００Ｂから返送された検索結果情報を受信すると、無線通信部８１３は、当該検索結果情報を提示制御部８１７Ｂへ送る。

　また、無線通信部８１３は、提示制御部８１７Ｂから送られた探索要求を受ける。引き続き、無線通信部８１３は、当該探索要求を情報処理装置７００Ｂへ送信する。そして、当該探索要求に対応して情報処理装置７００Ｂから返送された移動ルート情報を受信すると、無線通信部８１３は、当該移動ルート情報をルート案内部８２５へ送る。

　さらに、第２実施形態では、入力部８１４には、検索用キー情報を指定した検索指令、提示部８２０に提示された目的地施設候補のいずれかを目的地施設として指定した探索指令等が入力されるようになっており、当該検索指令及び当該探索指令は、提示制御部８１７Ｂへ送られるようになっている。また、報告部８１９は、目的地施設の位置及びルート案内終了報告をルート案内部８２５から受けるようになっている。

　上記の提示制御部８１７Ｂは、入力部８１４から送られた検索要求を受ける。そして、提示制御部８１７Ｂは、当該検索要求を、無線通信部８１３を利用して情報処理装置７００Ｂへ送信する。

　当該検索要求に対応して情報処理装置７００Ｂから返送された検索結果情報を、無線通信部８１３を介して受信すると、提示制御部８１７Ｂは、上述した提示制御部８１７Ａの場合と同様に、当該検索結果情報に対応する提示データを生成し、生成された提示データを提示部８２０へ送る。この結果、検索結果情報が、提示部８２０の表示デバイスに表示される。

　また、提示制御部８１７Ｂは、表示された検索結果情報を見た利用者が、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令を受ける。引き続き、提示制御部８１７Ｂは、当該目的地施設を指定した探索要求を生成する。そして、提示制御部８１７Ｂは、当該探索要求を、無線通信部８１３を利用して情報処理装置７００Ｂへ送信する。

　上記のルート案内部８２５は、無線通信部８１３を介して情報処理装置７００Ｂから送信された移動ルート情報を受信する。引き続き、ルート案内部８２５は、当該移動ルート情報に含まれている目的地施設の位置を報告部８１９へ送る。そして、ルート案内部８２５は、上述した探索部８１８の場合と同様に、位置検出部８１２から逐次送られた現在位置情報に従って記憶部８１１内の地図情報を参照しつつ、ルート案内処理を行い、案内情報を、適宜、提示制御部８１７Ｂへ送る。

　また、ルート案内部８２５は、探索部８１８の場合と同様に、目的地施設に到達したと判断すると、ルート案内処理を終了する。そして、ルート案内部８２５は、ルート案内処理を終了すると、ルート案内終了報告を報告部８１９へ送る。

　＜動作＞
　次に、上記のように構成された情報処理システム９００Ｂの動作について、情報処理装置７００Ｂ及び端末装置８１０Ｂ_jにおける処理に主に着目して説明する。

　なお、位置検出部８１２は、現在位置情報を逐次、提示制御部８１７Ｂ、報告部８１９及びルート案内部８２５へ送っているものとする。

　《検索処理及び検索結果情報の提示処理》
　端末装置８１０Ｂ_jの利用者が入力部８１４に入力した、検索用キー情報を指定した検索指令を受けると、提示制御部８１７Ｂは、当該検索用キー情報を指定した検索要求を生成する。そして、提示制御部８１７Ｂは、生成された検索要求を、無線通信部８１３を利用して情報処理装置７００Ｂへ送信する。情報処理装置７００Ｂでは、通信部７２０を介して、生成部７５０が、当該検索要求を受信する。

　引き続き、生成部７５０は、記憶部７１０内の検索用情報を参照して、当該検索指令において指定されている検索用キー情報に関連する施設を、目的地施設候補として抽出する。引き続き、生成部７５０は、目的地施設候補ごとの利用回数が多い順に目的地施設候補が順次並べられた目的地候補一覧情報を、検索結果情報として生成する。そして、生成部７５０は、生成された検索結果情報を、通信部７２０を利用して、当該検索結果情報に対応する検索要求を送信した端末装置８１０Ｂ_jへ返送する。

　端末装置８１０Ｂ_jでは、情報処理装置７００Ｂから返送された検索結果情報を、無線通信部８１３を介して提示制御部８１７Ｂが受信する。そして、提示制御部８１７Ｂは、当該検索結果情報を表示するための表示データを生成し、生成された表示データを提示部８２０へ送る。この結果、検索結果情報が、提示部８２０の表示デバイスに表示される。

　《探索処理及び案内処理》
　上記のようにして提示部８２０に表示された検索結果情報を見た利用者により、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令が、入力部８１４に入力されると、提示制御部８１７Ｂが当該探索指令を受ける。引き続き、提示制御部８１７Ｂは、目的地施設を指定した探索要求を生成し、生成された探索要求を、無線通信部８１３を利用して、情報処理装置７００Ｂへ送信する。

　情報処理装置７００Ｂでは、無線通信部８１３を介して、探索部７６０が、探索要求を受信する。引き続き、探索部７６０は、記憶部７１０内の地図情報を参照して、当該探索要求において指定された目的地施設までの移動ルートを探索する。そして、探索部７６０は、探索結果を、移動ルート情報として、通信部７２０を利用して、当該移動ルート情報に対応する探索要求を送信した端末装置８１０Ｂ_jへ返送する。

　端末装置８１０Ｂ_jでは、情報処理装置７００Ｂから返送された移動ルート情報を、無線通信部８１３を介してルート案内部８２５が受信する。引き続き、ルート案内部８２５は、当該移動ルートの目的地施設の位置を報告部８１９へ送る。そして、ルート案内部８２５は、位置検出部８１２から逐次送られた現在位置情報に従って記憶部８１１内の地図情報を参照しつつ、ルート案内処理を行い、案内情報を、適宜、提示制御部８１７Ｂへ送る。

　案内情報を受けると、提示制御部８１７Ｂは、当該案内情報に対応する提示データを生成する。そして、提示制御部８１７Ｂは、生成された提示データを提示部８２０へ送る。この結果、提示部８２０により、案内情報が利用者に提示される。

　ルート案内部８２５は、目的地施設に到達したと判断すると、ルート案内処理を終了する。そして、ルート案内部８２５は、ルート案内処理を終了すると、ルート案内終了報告を報告部８１９へ送る。

　《端末装置８１０Ｂ_jにおける報告処理》
　報告部８１９は、上述した第１実施形態の場合と同様にして、報告処理を実行する。そして、報告部８１９は、更新イベントが発生したと判断すると、目的地施設を指定した更新イベントを生成する。引き続き、報告部８１９は、無線通信部８１３を利用して、生成された更新イベントを情報処理装置７００Ｂに報告する。この後、報告部８１９は、内部に保持している目的地施設及び到着位置をクリアする。

　《情報処理装置７００Ｂにおける検索用情報の更新処理》
　上述したようにして端末装置８１０Ｂ_jから更新イベントが送信されると、情報処理装置７００Ｂでは、更新部７３０が、通信部７２０を介して、当該更新イベントを受信する。そして、更新部７３０は、第１実施形態の場合と同様にして、当該更新イベントに対応する個別更新処理を実行する。また、更新部７３０は、第１実施形態の場合と同様に、日付が変わるたびに（すなわち、午前０時となるたびに）、検索用情報における施設ごとに、１年よりも前に受信した更新イベントの回数を減じる定期更新処理を行う。

　以上説明したように、第２実施形態では、情報処理装置７００Ｂの更新部７３０が、検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを受信すると、記憶部７１０内の検索用情報における当該１つの施設の提示優先度を更新する。こうして提示優先度が適宜更新された検索用情報を参照して、生成部７５０が、端末装置８１０Ｂ_jからの検索用キー情報が指定された検索要求に応答して、当該検索用キー情報に関連する目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補が順に並べられた態様の検索結果情報を生成する。こうして得られた検索結果情報が、情報処理装置７００Ｂから、当該検索結果情報に対応する検索要求を送信した端末装置８１０Ｂ_jへ返送する。

　端末装置８１０Ｂ_jでは、提示制御部８１７Ｂが、情報処理装置７００Ｂから返送された検索結果情報を受信する。そして、提示制御部８１７Ｂが、検索結果情報に対応する提示データを生成し、生成された提示データを提示部８２０へ送る。この結果、検索結果情報が、利用者に提示される。

　また、端末装置８１０Ｂ_jにおいては、提示部８２０に表示された検索結果情報を見た利用者により、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令が入力されると、提示制御部８１７Ｂが、当該目的地施設を指定した探索要求を生成し、当該探索要求を情報処理装置７００Ｂへ送信する。情報処理装置７００Ｂでは、探索要求を受けると、探索部７６０が、当該探索要求において指定された目的地施設までの移動ルートを探索する。そして、探索部７６０が、当該移動ルートの情報を端末装置８１０Ｂ_jへ送信する。こうして探索された移動ルートの案内に沿って、端末装置８１０Ｂ_jが配置された移動体ＭＶ_jが移動し、ルート探索に際して設定された目的地施設に到着すると、報告部７１９が、当該目的地施設を指定した更新イベントを情報処理装置７００Ｂへ送信する。

　したがって、第２実施形態によれば、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補を利用者に提示できる。

　また、第２実施形態では、第１実施形態の場合と同様に、目的地施設の到着には、当該目的地施設から所定距離以内の地点への到着が含まれる。このため、目的地施設の到着を合理的に判断できる。

　また、第２実施形態では、第１実施形態の場合と同様に、目的地施設の到着の判断に際して、当該目的地施設から所定距離以内の地点へ到達した後、端末装置８１０Ｂ_jの電源が「ＯＦＦ」状態となったことを条件としている。このため、目的地施設の到着を更に合理的に判断できる。

　また、第２実施形態では、第１実施形態における端末装置８１０Ａ_jと比べて、検索用情報の取得機能、検索機能及び探索機能を有しない構成を採用している。このため、第２実施形態における端末装置８１０Ｂ_jは、端末装置８１０Ａ_jよりも簡素な構成とすることができる。

　また、第２実施形態では、検索用キー情報による目的地施設候補の検索に際して、情報処理装置７００Ｂの記憶部７１０内の検索用情報を参照する。このため、最新の検索用情報を参照した目的地施設候補の検索を行うことができる。

　［実施形態の変形］
　上記の実施形態に対しては、様々な変形を行うことができる。

　例えば、上記の第１実施形態では、端末装置による全検索用情報の取得に際して、通信端末装置を利用するようにした。これに対し、端末装置が、直接的なダウンロードにより全検索用情報の取得するようにしてもよい。

　また、第１実施形態では、生成部が、最初から、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補が順に並べられた態様の検索結果情報を生成するようにした。これに対し、生成部は、当初は、検索用キー情報に親和性の高い順に並べた目的地施設候補の一覧情報を生成し、利用者により優先度順表示の指令が行われた場合に、優先度が高い順に目的地施設候補が並べられた態様の検索結果情報を生成するようにしてもよい。

　また、上記の第１及び第２実施形態では、生成部が、優先度が高い順に目的地施設候補が並べられた一覧情報を、検索結果情報として生成するようにした。これに対し、生成部が、優先度に応じた配置、大きさ、登場順で提示される検索結果情報を生成するようにしてもよい。

　また、上記の第１及び第２実施形態では、検索結果情報を見た利用者が、検索結果情報として提示された目的地施設候補の一つを目的地施設として指定することにより、端末装置における目的地施設の設定が行われるようにした。これに対し、検索結果情報を参照せずに、音声入力等により利用者により行われた目的地施設の設定も、更新イベントの発生の要件としての「目的地施設の設定」に含めるようにしてもよい。こうした場合にも、設定された目的地施設への到着を更新イベントとして、端末装置から情報処理装置へ送信するようにすることにより、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度による目的地施設候補の利用者への提示を、更に精度良く、かつ、合理的に行うことができる。

　また、上記の第１及び第２実施形態では、端末装置が位置検出部及び提示部を備える構成を採用した。これに対し、これらの要素のうち少なくとも一方が共用可能な資源として存在する場合には、当該共用可能な資源を利用するようにしてもよい。

　また、上記の第１実施形態では、通信端末装置が固定位置に配置されるパーソナルコンピュータ等を想定したが、通信端末装置として可搬型パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の可搬型装置を採用してもよい。

　また、上記の第１及び第２実施形態では、検索用情報における目的地施設としての利用回数を、実際の利用回数そのものとした。これに対し、実際の目的地施設の利用から経過時間が長くなるほど重みを小さくして算出される重み付け加算値を、検索用情報における目的地施設としての利用回数として採用してもよい。

　上記の第１実施形態では、端末装置が検索機能及び探索機能を有し、上記の第２実施形態では、情報処理装置が検索機能及び探索機能を有する構成を採用した。これに対し、検索機能及び探索機能の一方を端末装置が有し、他方を情報処理装置が有する構成としてもよい。

　なお、上記の第１及び第２実施形態の情報処理装置の一部又は全部を、中央処理装置（ＣＰＵ：Central Processing Unit）等を備えた演算部としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、第１及び第２実施形態の情報処理装置の一部又は全部の機能を果たすようにしてもよい。また、上記の第１及び第２実施形態の端末装置の一部又は全部を、中央処理装置等を備えた演算部としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、第１及び第２実施形態の端末装置の一部又は全部の機能を果たすようにしてもよい。これらのプログラムはハードディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。

　以下、本発明の実施例を、図５～図２１を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、上述した実施形態を含めて、同一又は同等の要素については同一の符号を付し、重複する説明を省略する。

　［第１実施例］
　まず、本発明の第１実施例を、図５～図１５を参照して説明する。

　＜構成＞
　図５には、第１実施例に係る情報処理システム３００Ａの概略的な構成が示されている。この情報処理システム３００Ａは、上述した第１実施形態の情報処理システム９００Ａの一態様となっている。

　図５に示されるように、情報処理システム３００Ａは、情報処理装置１００Ａと、利用者装置２００Ａ_j（ｊ＝１，２，…）とを備えている。そして、情報処理装置１００Ａと、利用者装置２００Ａ_jのそれぞれとは、ネットワーク５００を介して通信可能となっている。

　なお、情報処理装置１００Ａは、上述した情報処理装置７００Ａの一態様となっている。また、利用者装置２００Ａ_jは、上述した利用者装置８００Ａ_jの一態様となっている。

　上記の利用者装置２００Ａ_jは、端末装置２１０Ａ_jと、通信端末装置２９０_jとを備えている。そして、端末装置２１０Ａ_j及び通信端末装置２９０_jのそれぞれが、ネットワーク５００を介して、情報処理装置１００Ａと通信可能となっている。

　上記の端末装置２１０Ａ_jは、移動体である車両ＣＲ_jに配置されるようになっている。この端末装置２１０Ａ_jは、上述した端末装置８１０Ａ_jの一態様となっている。なお、端末装置２１０Ａ_jの構成については、後述する。

　第１実施例では、通信端末装置２９０_jは、建屋内等の固定的な位置に配設されるようになっている。この通信端末装置２９０_jは、情報処理装置１００Ａからダウンロードした情報データを可搬型記憶媒体の格納できるようになっている。そして、可搬型記憶媒体に記憶された態様で、ダウンロードされた情報データが、端末装置２１０Ａ_jに供給されるようになっている。すなわち、通信端末装置２９０_jは、上述した通信端末装置８９０_jの機能を果たすようになっている。

　《情報処理装置１００Ａの構成》
　上記の情報処理装置１００Ａは、図６に示されるように、制御ユニット１１０Ａと、記憶ユニット１２０Ａと、外部通信ユニット１３０とを備えている。

　制御ユニット１１０Ａは、中央処理装置及びその周辺回路を備えて構成され、情報処理装置１００Ａの全体を統括制御する。この制御ユニット１１０Ａが様々なプログラムを実行することにより、情報処理装置１００Ａとしての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第１実施形態における更新部７３０及び供給制御部７４０の機能が含まれている。

　なお、制御ユニット１１０Ａが実行するプログラムはハードディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。

　上記の記憶ユニット１２０Ａは、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、情報処理装置１００Ａにおいて利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、検索用情報ＳＣＩが含まれている。この記憶ユニット１２０Ａには、制御ユニット１１０Ａがアクセス可能となっている。すなわち、記憶ユニット１２０Ａは、第１実施形態における記憶部７１０の機能を果たすようになっている。

　なお、検索用情報ＳＣＩの内容については、後述する。

　上記の外部通信ユニット１３０は、制御ユニット１１０Ａによる制御のもとで、ネットワーク５００を介して、利用者装置２００Ａ_jとの間で通信を行う。この外部通信ユニット１３０は、利用者装置２００Ａ_jから送信された情報データを受信すると、当該情報データを制御ユニット１１０Ａへ送る。また、外部通信ユニット１３０は、制御ユニット１１０Ａから送られ、送信先を指定された情報データを受けると、ネットワーク５００を介して、指定された送信先の装置へ当該情報データを送信する。

　すなわち、外部通信ユニット１３０は、上述した第１実施形態における通信部７２０の機能を果たすようになっている。

　（検索用情報の内容）
　上記の検索用情報ＳＣＩには、図７に示されるように、施設名と、目的地施設としての利用回数とが関連付けられて登録されている。ここで、当該利用回数は、最近の所定期間（例えば、過去１年間以内）に、当該施設が車両ＣＲ_jのいずれかの走行に際しての目的地施設に設定され、かつ、当該目的地施設に到着したという更新イベントの発生回数が登録されている。第１実施例では、施設のそれぞれについての日付ごとの更新イベントの受信回数、すなわち、更新履歴情報が、記憶ユニット１２０Ａ内に記憶されるようになっている。

　なお、図７では、検索用キー情報としての「○△□」に関連するとして検索される施設名に着目したときの例が示されている。

　《端末装置２１０Ａ_jの構成》
　次に、上記の端末装置２１０Ａ_jの構成について説明する。

　端末装置２１０Ａ_jは、図８に示されるように、制御ユニット２１１Ａと、記憶ユニット２１２Ａと、無線通信ユニット２１３と、読取ユニット２１４とを備えている。また、端末装置２１０Ａ_jは、音出力ユニット２１５と、表示ユニット２１６と、センサユニット２１７と、ＧＰＳ受信ユニット２１８と、入力ユニット２１９とを備えている。

　上記の制御ユニット２１１Ａは、中央処理装置及びその周辺回路を備えて構成され、端末装置２１０Ａ_jの全体を統括制御する。この制御ユニット２１１Ａが様々なプログラムを実行することにより、端末装置２１０Ａ_jとしての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第１実施形態における位置検出部８１２の一部、検索用情報取得部８１５、生成部８１６、提示制御部８１７Ａの一部、探索部８１８及び報告部８１９の一部の機能が含まれている。

　なお、制御ユニット２１１Ａが実行するプログラムはハードディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。

　上記の記憶ユニット２１２Ａは、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、端末装置２１０Ａ_jにおいて利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、装置内検索用情報ＴＳＩ及び地図情報ＭＰＩが含まれている。この記憶ユニット２１２Ａには、制御ユニット２１１Ａがアクセス可能となっている。すなわち、記憶ユニット２１２Ａは、上述した第１実施形態における記憶部８１１の機能を果たすようになっている。

　上記の検索用情報ＴＳＩには、最近の所定期間（例えば、１週間）以内のいずれかの時点における検索用情報ＳＣＩと一致する情報となっている。また、上記の地図情報ＭＰＩは、上述した実施形態における地図情報と同様の情報となっている。

　上記の無線通信ユニット２１３は、制御ユニット２１１Ａによる制御のもとで、ネットワーク５００を介して、情報処理装置１００Ａとの通信を行う。この無線通信ユニット２１３は、情報処理装置１００Ａから送信された情報データを受信すると、当該情報データを制御ユニット２１１Ａへ送る。また、無線通信ユニット２１３は、制御ユニット２１１Ａから送られた情報データを受けると、ネットワーク５００を介して、情報処理装置１００Ａへ当該情報データを送信する。

　すなわち、無線通信ユニット２１３は、上述した第１実施形態における無線通信部８１３の機能を果たすようになっている。

　上記の読取ユニット２１４には、通信端末装置２９０_jが情報処理装置１００Ａから取得した情報データが格納された可搬型記憶媒体が接続される。そして、読取ユニット２１４には、制御ユニット２１１Ａによる制御のもとで、当該可搬型記憶媒体から情報データを読み取る。こうして読み取られた情報データは、制御ユニット２１１Ａへ送られる。すなわち、読取ユニット２１４は、上述した検索用情報取得部８１５の機能の一部を果たすようになっている。

　上記の音出力ユニット２１５は、制御ユニット２１１Ａから送られた出力音データを受ける。そして、音出力ユニット２１５は、当該出力音データに対応する音声を出力する。すなわち、音出力ユニット２１５は、上述した提示部８２０の機能の一部を果たすようになっている。

　上記の表示ユニット２１６は、制御ユニット２１１Ａから送られた表示データを受ける。そして、表示ユニット２１６は、当該表示データに対応する画像を表示する。すなわち、表示ユニット２１６は、上述した提示部８２０の機能の一部を果たすようになっている。

　上記のセンサユニット２１７は、端末装置２１０Ａ_jの電源（アクセサリ電源：以下、「ＡＣＣ電源」とも記す）を「ＯＦＦ」にするための操作が行われたことを検出するセンサを備えている。さらに、センサユニット２１７は、車速センサ、加速度センサ、角速度センサ、傾斜センサを備えて構成されている。すなわち、センサユニット２１７は、上記の報告部８１９の機能の一部を果たすようになっている。また、センサユニット２１７は、位置検出部８１２の機能の一部を果たすようにもなっている。

　上記のＧＰＳ（Global Positioning System）受信ユニット２１８は、複数のＧＰＳ衛星からの電波の受信結果に基づいて、車両ＣＲの現在位置を算出する。この現在位置に関する情報は、ＧＰＳデータとして制御ユニット２１１Ａへ送られる。すなわち、ＧＰＳ受信ユニット２１８は、上述した位置検出部８１２の機能の一部を果たすようになっている。

　上記の入力ユニット２１９は、端末装置２１０Ａ_jの本体部に設けられたキー部、及び／又はキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、表示ユニット２１６の表示デバイスに設けられたタッチパネルを用いることができる。なお、キー部を有する構成に代えて、又は併用して音声認識技術を利用して音声にて入力する構成を採用することもできる。

　この入力ユニット２１９を利用者が操作することにより、端末装置２１０Ａ_jの動作内容の指定や動作指令が行われる。すなわち、入力ユニット２１９は、第１実施形態における入力部８１４の機能を果たすようになっている。

　なお、制御ユニット１１０Ａは、センサユニット２１７から送られたセンサデータ及びＧＰＳ受信ユニット２１８から受けたＧＰＳデータに基づいて、記憶ユニット１２０Ａ中の地図情報ＭＰＩ等を適宜参照し、マップマッチングの手法を用いて、精度良く現在位置を検出するようになっている。

　＜動作＞
　次に、上記のように構成された情報処理システム３００Ａの動作について、情報処理装置１００Ａにおける制御ユニット１１０Ａが実行する処理、及び、端末装置２１０Ａ_jにおける制御ユニット２１１Ａが実行する処理に主に着目して説明する。

　なお、当初においては、端末装置２１０Ａ_jは「ＯＮ」状態にあり、センサユニット２１７からは、各種センサによる検出結果が、センサデータとして、制御ユニット２１１Ａへ逐次送られているものとする。また、ＧＰＳ受信ユニット２１８からは、現在位置に関する情報が、ＧＰＳデータとして制御ユニット２１１Ａへ逐次送られているものとする。そして、制御ユニット２１１Ａは、センサユニット２１７から送られたセンサデータ、及び、ＧＰＳ受信ユニット２１８から送られたＧＰＳデータに基づくマップマッチングを逐次行い、現在位置を検出しているものとする。

　《検索用情報ＳＣＩの更新処理》
　まず、制御ユニット１１０Ａが実行する検索用情報ＳＣＩの更新処理について説明する。

　かかる検索用情報ＳＣＩの更新処理に際しては、図９に示されるように、まず、ステップＳ１１において、制御ユニット１１０Ａが、午前０時となったか否かを判定する。ステップＳ１１における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ１１：Ｎ）には、処理が、後述するステップＳ１３へ進む。

　ステップＳ１１における判定の結果が肯定的であった場合（ステップＳ１１：Ｙ）には、処理はステップＳ１２へ進む。このステップＳ１２では、制御ユニット１１０Ａが、定期更新処理を行う。かかる定期更新処理に際して、制御ユニット１１０Ａは、更新履歴情報を参照しつつ、検索用情報ＳＣＩにおける施設ごとに、１年よりも前に受信した更新イベントの回数を減じる。

　次に、ステップＳ１３において、制御ユニット１１０Ａが、新たな更新イベントを受信したか否かを判定する。ステップＳ１３における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ１３：Ｎ）には、処理はステップＳ１１へ戻る。

　ステップＳ１３における判定の結果が肯定的であった場合（ステップＳ１３：Ｙ）には、処理はステップＳ１４へ進む。このステップＳ１４では、制御ユニット１１０Ａが、個別更新処理を行う。かかる個別更新処理に際して、制御ユニット１１０Ａは、更新イベントにおいて指定された施設について検索用情報ＳＣＩにおいて関連付けられている利用回数をインクリメントすることにより、検索用情報ＳＣＩを更新する。引き続き、制御ユニット１１０Ａは、更新履歴情報における当該施設に関する現時点が含まれる日付の更新回数をインクリメントする。

　ステップＳ１４の処理が終了すると、処理はステップＳ１１へ戻る。以後、ステップＳ１１～Ｓ１４の処理が実行されることにより、検索用情報ＳＣＩが更新される。

　《検索用情報ＳＣＩの供給処理》
　次に、制御ユニット１１０Ａが実行する検索用情報ＳＣＩの供給処理について説明する。この検索用情報ＳＣＩの供給処理は、上述した検索用情報ＳＣＩの更新処理と並行して実行される。

　検索用情報ＳＣＩの供給処理に際しては、図１０に示されるように、まず、ステップＳ２１において、制御ユニット１１０Ａが、検索用情報ＳＣＩのダウンロード要求を受信したか否かを判定する。ステップＳ２１における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ２１：Ｎ）には、ステップＳ２１の処理が繰り返される。

　なお、上述したように、ダウンロード要求には、全検索用情報要求及び更新用情報要求の２種がある。そして、第１実施例では、通信端末装置２９０_jが全検索用情報要求を発行し、端末装置２１０Ａ_jが更新用情報要求を発行するようになっている。

　ダウンロード要求を受信し、ステップＳ２１における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ２１：Ｙ）、処理はステップＳ２２へ進む。このステップＳ２２では、制御ユニット１１０Ａが、受信したダウンロード要求が全検索用情報要求であるか否かを判定する。

　ステップＳ２２における判定の結果が肯定的であった場合（ステップＳ２２：Ｙ）には、処理はステップＳ２３へ進む。このステップＳ２３では、制御ユニット１１０Ａが、その時点の検索用情報ＳＣＩの全て（全検索用情報）を、全検索用情報要求を送信した通信端末装置２９０_jへ送信する。そして、処理はステップＳ２１へ戻る。

　なお、全検索用情報要求を受信した通信端末装置２９０_jは、受信した全検索用情報を、ダウンロード日付とともに、可搬型記憶媒体に格納するようになっている。

　ステップＳ２２における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ２２：Ｎ）には、処理はステップＳ２４へ進む。このステップＳ２４では、制御ユニット１１０Ａが、更新履歴情報を参照して、更新用情報要求において指定された日付以後に利用回数が更新された施設に関する検索用情報を抽出する。引き続き、ステップＳ２５において、制御ユニット１１０Ａが、抽出された検索用情報を、更新用情報として、当該更新用情報要求を送信した端末装置２１０Ａ_jへ送信する。

　ステップＳ２５の処理が終了すると、処理はステップＳ２１へ戻る。以後、ステップＳ２１～Ｓ２５の処理が実行されることにより、検索用情報ＳＣＩの供給が行われる。

　《検索用情報ＳＣＩの取得処理》
　次いで、制御ユニット２１１Ａが実行する検索用情報ＳＣＩの取得処理について説明する。

　なお、通信端末装置２９０_jは、全検索用情報要求を発行することにより、既に検索用情報ＳＣＩをダウンロードしており、ダウンロードされた検索用情報ＳＣＩを、ダウンロード日付とともに、可搬型記憶媒体に格納しているものとする。そして、当該可搬型記憶媒体が、読取ユニット２１４に接続されているものとする。

　検索用情報ＳＣＩの取得処理に際しては、図１１に示されるように、まず、ステップＳ３１において、制御ユニット２１１Ａが、入力ユニット２１９から送られた全検索用情報の読取指令を受けたか否かを判定する。ステップＳ３１における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ３１：Ｎ）には、ステップＳ３１の処理が繰り返される。

　全検索用情報の読取指令を受け、ステップＳ３１における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ３１：Ｙ）、処理はステップＳ３２へ進む。このステップＳ３２では、制御ユニット２１１Ａが、読取ユニット２１４を利用して、当該可搬型記憶媒体に記憶されているダウンロード時点における検索用情報ＳＣＩ及びダウンロード日付を読み取る。そして、制御ユニット２１１Ａは、読取結果である検索用情報ＳＣＩ及びダウンロード日付を、装置内検索用情報ＴＳＩ及び更新日付として、記憶ユニット２１２Ａ内に格納する。

　次に、ステップＳ３３において、制御ユニット２１１Ａが、装置内検索用情報ＴＳＩにおける更新日付を参照して、当該更新日付から所定期間（例えば、１週間）を経過しているか否かを判定することにより、更新用情報の取得時期となっているか否かを判定する。ステップＳ３３における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ３３：Ｎ）には、ステップＳ３３の処理が繰り返される。

　更新用情報の取得時期となり、ステップＳ３３における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ３３：Ｙ）、処理はステップＳ３４へ進む。このステップＳ３４では、制御ユニット２１１Ａが、更新用情報要求を情報処理装置１００Ａへ送信する。

　次いで、ステップＳ３５において、制御ユニット２１１Ａが、更新用情報を受信したか否かを判定する。ステップＳ３５における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ３５：Ｎ）には、ステップＳ３５の処理が繰り返される。

　上述したステップＳ２５において情報処理装置１００Ａから送信された更新用情報を受信し、ステップＳ３５における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ３５：Ｙ）、処理はステップＳ３６へ進む。このステップＳ３６では、制御ユニット２１１Ａが、新たに取得された更新用情報に基づいて、装置内検索用情報ＴＳＩの更新を行う。そして、制御ユニット２１１Ａは、更新日付を更新用情報のダウンロード日付に更新する。

　こうしてステップＳ３６の処理が終了すると、処理はステップＳ３１へ戻る。以後、ステップＳ３１～Ｓ３６の処理が繰り返され、情報処理装置１００Ａにおける検索用情報ＳＣＩに対して、装置内検索用情報ＴＳＩが所定期間以内の鮮度であることが確保される。

　《目的地施設関連処理》
　次いで、制御ユニット２１１Ａが実行する目的地施設関連処理について説明する。この目的地施設関連処理は、上述した検索用情報ＳＣＩの取得処理と並行して実行される。

　目的地施設関連処理に際しては、図１２に示されるように、まず、ステップＳ４１において、制御ユニット２１１Ａが、検索用キー情報が指定された検索指令を入力ユニット２１９から受けたか否かを判定する。ステップＳ４１における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ４１：Ｎ）には、ステップＳ４１の処理が繰り返される。

　検索指令を受け、ステップＳ４１における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ４１：Ｙ）、処理はステップＳ４２へ進む。このステップＳ４２では、制御ユニット２１１Ａが、装置内検索用情報ＴＳＩを参照して、検索指令において指定されている検索用キー情報に関連する施設を、目的地施設候補として抽出する。そして、制御ユニット２１１Ａは、目的地施設候補ごとの利用回数が多い順に目的地施設候補が順次並べられた目的地候補一覧情報である検索結果情報として生成する。

　引き続き、ステップＳ４３において、制御ユニット２１１Ａが、検索結果情報の提示処理を行う。かかる提示処理に際して、制御ユニット２１１Ａは、当該検索結果情報を表示するための表示データを生成する。そして、制御ユニット２１１Ａは、生成された表示データを表示ユニット２１６へ送る。この結果、検索結果情報が、表示ユニット２１６の表示デバイスに表示される。

　次に、ステップＳ４４において、制御ユニット２１１Ａが、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として設定した探索指令を、入力ユニット２１９から受けたか否かを判定する。ステップＳ４４における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ４４：Ｎ）には、処理はステップＳ４５へ進む。

　ステップＳ４５では、制御ユニット２１１Ａが、新たな検索指定を入力ユニット２１９から受けたか否かを判定する。ステップＳ４５における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ４５：Ｎ）には、処理はステップＳ４４へ戻る。この後、ステップＳ４４又はステップＳ４５における判定の結果が肯定的となるまで、ステップＳ４４，Ｓ４５の処理が繰り返される。

　かかるステップＳ４４，Ｓ４５の処理の繰り返し中に新たな検索指定を受け、ステップＳ４５における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ４５：Ｙ）、処理はステップＳ４２へ戻る。以後、ステップＳ４４における判定結果が肯定的となるまで、ステップＳ４２～Ｓ４５の処理が繰り返される。

　探索指令を受け、ステップＳ４４における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ４４：Ｙ）、処理はステップＳ４６へ進む。このステップＳ４６では、制御ユニット２１１Ａが、地図情報ＭＰＩを参照して、探索要求において指定された目的地施設までの走行ルートを探索する。

　こうして走行ルートが探索されると、ステップＳ４７において、制御ユニット２１１Ａが、まず、探索された走行ルートの目的地施設を記憶ユニット２１２Ａ内に登録する。引き続き、制御ユニット２１１Ａは、現在位置の算出結果に従って地図情報ＭＰＩを参照しつつ行われるルート案内処理を開始する。

　ステップＳ４７の処理が終了すると、処理はステップＳ４１へ戻る。以後、ステップＳ４１～Ｓ４７が繰り返されて、目的地施設関連処理である目的地施設候補の検索処理、及び、目的地施設の設定に伴う走行ルートの探索処理が行われる。

　なお、ステップＳ４７の処理により開始されたルート案内処理は、上述した検索用情報ＳＣＩの取得処理及び目的地施設関連と並行して実行される。このルート案内処理に際して、制御ユニット２１１Ａは、算出された現在位置に従って地図情報ＭＰＩを参照しつつ、案内情報を、適宜、導出する。

　引き続き、導出された案内情報を利用者に提示するための表示データ及び出力音データを生成し、生成された表示データ及び出力音データを表示ユニット２１６及び音出力ユニット２１５へ送る。この結果、案内情報が利用者に提示される。

　また、ルート案内処理に際して、制御ユニット２１１Ａは、目的地施設に到達したと判断すると、ルート案内終了報告を記憶ユニット２１２Ａ内に登録する。ここで、制御ユニット２１１Ａは、目的地施設への到着を、地図情報ＭＰＩを参照して特定される当該目的地施設の位置との距離が所定距離以内となったときに、目的地施設へ到達したと判断するようになっている。ここで、所定距離は、目的地施設に到達したことを合理的に判断するとの観点から、実験、シミュレーション、実験等に基づき、予め定めされる。

　なお、当該到着報告は、新たなルート案内処理の開始時点でクリアされるようになっている。

　図１３には、上述したステップＳ４３の処理による表示ユニット２１６における検索結果情報の表示例が示されている。なお、図１３では、検索用キー情報が「○△□」であり、装置内検索用情報ＴＳＩの内容が、上述した図７に示した検索用情報ＳＣＩと同一内容であり、かつ、ＣＮＴ₅＞ＣＮＴ₈＞ＣＮＴ₁＞ＣＮＴ₂＞ＣＮＴ₃＞…であった場合の例が示されている。

　《到着位置の登録処理》
　次いで、制御ユニット２１１Ａが実行する到着位置の更新処理について説明する。なお、当該到着位置の更新処理は、ＡＣＣ電源の「ＯＦＦ」に伴う電源ＯＦＦ時処理の一部として実行される。

　到着位置の更新処理では、図１４に示されるように、まず、ステップＳ５１において、制御ユニット２１１Ａが、センサユニット２１７から送られたセンサデータに基づいて、ＡＣＣ電源の「ＯＦＦ」操作が行われた否かを判定する。ステップＳ５１における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ５１：Ｎ）には、ステップＳ５１の処理が繰り返される。

　ＡＣＣ電源の「ＯＦＦ」操作が行われ、ステップＳ５１における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ５１：Ｙ）、処理はステップＳ５２へ進む。このステップＳ５２では、制御ユニット２１１Ａが、ルート案内中であるか否かを判定する。ステップＳ５２における判定の結果が肯定的な場合（ステップＳ５２：Ｙ）には、到着位置の登録をすることなく、到着位置の登録処理を終了する。

　ステップＳ５２における判定の結果が肯定的な場合（ステップＳ５２：Ｙ）には、処理はステップＳ５３へ進む。このステップＳ５３では、制御ユニット２１１Ａが、現在位置を、到着位置として記憶ユニット２１２Ａ内に登録する。そして、到着位置の登録処理を終了する。

　《更新イベントの生成処理》
　次いで、制御ユニット２１１Ａが実行する更新イベントの生成処理について説明する。なお、当該更新イベントの生成処理は、ＡＣＣ電源の「ＯＮ」に伴う電源ＯＮ時処理の一部として実行される。

　更新イベントの生成処理に際しては、図１５に示されるように、まず、ステップＳ５４において、制御ユニット２１１Ａが、ルート案内中であるか否かを判定する。ステップＳ５４における判定の結果が肯定的であった場合（ステップＳ５４：Ｙ）には、更新イベントの生成処理が終了する。

　ステップＳ５４における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ５４：Ｎ）には、処理はステップＳ５５へ進む。このステップＳ５５では、制御ユニット２１１Ａが、目的地施設に到着していたか否かの到着判定を行う。かかる到着判定に際して、制御ユニット２１１Ａは、記憶ユニット２１２Ａ内に登録されている目的地施設の位置を、地図情報ＭＰＩを参照して特定する。引き続き、特定された目的地施設の位置と、記憶ユニット２１２Ａ内に登録されている到着位置との距離が、上述した所定距離以内であるか否かを判定することにより、目的地施設に到着していたか否かを判定する。ステップＳ５５における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ５５：Ｎ）には、処理は、後述するステップＳ５８へ進む。

　ステップＳ５５における判定の結果が肯定的であった場合（ステップＳ５５：Ｙ）には、処理はステップＳ５６へ進む。このステップＳ５６では、制御ユニット２１１Ａが、目的地施設を指定した更新イベントを生成する。引き続き、ステップＳ５７において、制御ユニット２１１Ａが、生成された更新イベントを情報処理装置１００Ａへ送る。

　次に、ステップＳ５８において、制御ユニット２１１Ａが、記憶ユニット２１２Ａ内に登録されている目的地施設及び到着位置をクリアする。そして、更新イベントの生成処理が終了する。

　以上説明したように、第１実施例では、情報処理装置１００Ａの制御ユニット１１０Ａが、検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを受信すると、記憶ユニット１２０Ａ内の検索用情報ＳＣＩにおける当該１つの施設の提示優先度を更新する。こうして提示優先度が適宜更新された検索用情報ＳＣＩの端末装置２１０Ａ_jへの直接的又は間接的な供給を、制御ユニット１１０Ａが制御する。

　端末装置２１０Ａ_jにおいては、直接的又は間接的に供給された検索用情報ＳＣＩが、装置内検索用情報ＴＳＩとして、記憶ユニット２１２Ａ内に格納される。そして、端末装置２１０Ａ_jの利用者が、検索用キー情報を指定した検索要求を入力すると、制御ユニット２１１Ａが、記憶ユニット２１２Ａ内の装置内検索用情報ＴＳＩを参照して、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補が順に並べられた態様の検索結果情報を生成する。引き続き、制御ユニット２１１Ａが、生成された検索結果情報を、表示ユニット２１６を利用して、利用者に提示する。

　また、端末装置８１０Ａ_jにおいては、表示ユニット２１６に表示された検索結果情報を見た利用者により、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令が入力されると、制御ユニット２１１Ａが、当該探索要求において指定された目的地施設までの走行ルートを探索する。そして、当該走行ルートの案内に従って走行し、目的地施設に到着すると、制御ユニット２１１Ａが、当該目的地施設を指定した更新イベントを情報処理装置１００Ａへ送信する。

　したがって、第１実施例によれば、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補を利用者に提示できる。

　また、第１実施例では、目的地施設の到着には、当該目的地施設から所定距離以内の地点への到着が含まれる。このため、目的地施設の到着を合理的に判断できる。

　また、第１実施例では、目的地施設の到着の判断に際して、当該目的地施設から所定距離以内の地点へ到達した後、端末装置８１０Ａ_jの電源が「ＯＦＦ」状態となったことを条件としている。このため、目的地施設の到着を更に合理的に判断できる。

　［第２実施例］
　次に、本発明の第２実施例を、図１６～図２１を主に参照して説明する。

　＜構成＞
　図１６には、第２実施例に係る情報処理システム３００Ｂの概略的な構成が示されている。この情報処理システム３００Ｂは、上述した第２実施形態の情報処理システム９００Ｂの一態様となっている。

　図１６に示されるように、情報処理システム３００Ｂは、情報処理装置１００Ｂと、利用者装置２００Ｂ_j（ｊ＝１，２，…）とを備えている。そして、情報処理装置１００Ｂと、利用者装置２００Ｂ_jのそれぞれとは、ネットワーク５００を介して通信可能となっている。

　なお、情報処理装置１００Ｂは、上述した情報処理装置７００Ｂの一態様となっている。また、利用者装置２００Ｂ_jは、上述した利用者装置８００Ｂ_jの一態様となっている。

　上記の利用者装置２００Ｂ_jは、上述した第１実施例の利用者装置２００Ａ_jと比べて、端末装置２１０Ａ_jに代えて、車両ＣＲ_jに配置された端末装置２１０Ｂ_jを備える点、及び、通信端末装置２９０_jを備えていない点が異なっている、すなわち、利用者装置２００Ｂ_jは、端末装置２１０Ｂ_jのみから構成されており、端末装置２１０Ｂ_jは、上述した端末装置８１０Ｂ_jの一態様となっている。

　なお、端末装置２１０Ｂ_jの構成については、後述する。

　《情報処理装置７００Ｂの構成》
　上記の情報処理装置１００Ｂは、図１７に示されるように、制御ユニット１１０Ｂと、記憶ユニット１２０Ｂと、外部通信ユニット１３０とを備えている。

　制御ユニット１１０Ｂは、中央処理装置及びその周辺回路を備えて構成され、情報処理装置１００Ｂの全体を統括制御する。この制御ユニット１１０Ｂが様々なプログラムを実行することにより、情報処理装置１００Ｂとしての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第２実施形態における更新部７３０、生成部７５０及び探索部７６０の機能が含まれている。

　なお、制御ユニット１１０Ｂが実行するプログラムはハードディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。

　上記の記憶ユニット１２０Ｂは、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、情報処理装置１００Ｂにおいて利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、検索用情報ＳＣＩ及び地図情報ＭＰＩが含まれている。この記憶ユニット１２０Ｂには、制御ユニット１１０Ｂがアクセス可能となっている。すなわち、記憶ユニット１２０Ｂは、第２実施形態における記憶部７１０の機能を果たすようになっている。

　《端末装置２１０Ｂ_jの構成》
　次に、上記の端末装置２１０Ｂ_jの構成について説明する。

　端末装置２１０Ｂ_jは、図１８に示されるように、上述した第１実施例における端末装置２１０Ａ_jと比べて、制御ユニット２１１Ａに代えて制御ユニット２１１Ｂを備える点、記憶ユニット２１２Ａに代えて記憶ユニット２１２Ｂを備える点、及び、読取ユニット２１４を備えていない点が異なっている。

　上記の制御ユニット２１１Ｂは、上述した制御ユニット２１１Ａと同様に、中央処理装置及びその周辺回路を備えて構成され、端末装置２１０Ｂ_jの全体を統括制御する。この制御ユニット２１１Ｂが様々なプログラムを実行することにより、端末装置２１０Ｂ_jとしての各種機能が実現されるようになっている。こうした機能の中には、上述した第２実施形態における位置検出部８１２の一部、提示制御部８１７Ｂの一部、ルート案内部８２５及び報告部８１９の一部の機能が含まれている。

　なお、制御ユニット２１１Ｂが実行するプログラムはハードディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該記録媒体からロードされて実行される。また、このプログラムは、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。

　上記の記憶ユニット２１２Ｂは、上述した記憶ユニット２１２Ａと同様に、ハードディスク装置等の不揮発性の記憶装置を備えて構成され、端末装置２１０Ｂ_jにおいて利用される様々な情報データが記憶される。こうした情報データには、地図情報ＭＰＩが含まれている。この記憶ユニット２１２Ｂには、制御ユニット２１１Ｂがアクセス可能となっている。すなわち、記憶ユニット２１２Ｂは、上述した第２実施形態における記憶部８１１の機能を果たすようになっている。

　＜動作＞
　次に、上記のように構成された情報処理システム３００Ｂの動作について、情報処理装置１００Ｂにおける制御ユニット１１０Ｂが実行する処理、及び、端末装置２１０Ｂ_jにおける制御ユニット２１１Ｂが実行する処理に着目して説明する。

　制御ユニット１１０Ｂは、制御ユニット１１０Ａと同様に、上述した検索用情報ＳＣＩの更新処理を実行する。また、制御ユニット１１０Ｂは、当該検索用情報ＳＣＩの更新処理に加えて、検索処理及び探索処理を実行する。

　制御ユニット２１１Ｂは、制御ユニット２１１Ａと同様に、上述した到着位置の登録処理、更新イベントの生成処理及びルート案内処理を実行する。また、制御ユニット２１１Ｂは、これらの処理に加えて、制御ユニット２１１Ｂに独自の目的地施設関連処理を実行する。

　なお、当初においては、端末装置２１０Ｂ_jは「ＯＮ」状態にあり、センサユニット２１７からは、各種センサによる検出結果が、センサデータとして、制御ユニット２１１Ｂへ逐次送られているものとする。また、ＧＰＳ受信ユニット２１８からは、現在位置に関する情報が、ＧＰＳデータとして制御ユニット２１１Ｂへ逐次送られているものとする。そして、制御ユニット２１１Ｂは、センサユニット２１７から送られたセンサデータ、及び、ＧＰＳ受信ユニット２１８から送られたＧＰＳデータに基づくマップマッチングを逐次行い、現在位置を検出しているものとする。

　以下、第１実施例の場合とは異なる処理に主に着目して説明する。

　《検索処理》
　まず、制御ユニット１１０Ｂが実行する検索処理について説明する。なお、探索処理は、上述した検索用情報ＳＣＩの更新処理と並行して実行される。

　検索処理に際しては、図１９に示されるように、ステップＳ６１において、制御ユニット１１０Ｂが、検索用キー情報を指定した検索要求を受信したか否かを判定する。ステップＳ６１における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ６１：Ｎ）には、ステップＳ６１の処理が繰り返される。

　検索要求を受信し、ステップＳ６１における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ６１：Ｙ）には、処理はステップＳ６２へ進む。このステップＳ６２では、制御ユニット１１０Ｂが、まず、記憶ユニット１２０Ｂ内の検索用情報ＳＣＩを参照して、検索要求において指定されている検索用キー情報に関連する施設を、目的地施設候補として抽出する。引き続き、制御ユニット１１０Ｂは、目的地施設候補ごとの利用回数が多い順に目的地施設候補が順次並べられた目的地候補一覧情報である検索結果情報として生成する。

　次に、ステップＳ６３において、制御ユニット１１０Ｂが、生成された検索結果情報を、当該検索結果情報に対応する検索要求を送信した端末装置２１０Ｂ_jへ送信する。そして、処理はステップＳ６１へ戻る。以後、ステップＳ６１～Ｓ６３の処理が繰り返され、受信した検索要求に応じた検索処理が行われる。

　《探索処理》
　次に、制御ユニット１１０Ｂが実行する探索処理について説明する。なお、探索処理は、上述した検索用情報ＳＣＩの更新処理及び検索処理と並行して実行される。

　探索処理に際しては、図２０に示されるように、ステップＳ６６において、制御ユニット１１０Ｂが、目的地施設を指定した探索要求を受信したか否かを判定する。ステップＳ６６における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ６６：Ｎ）には、ステップＳ６６の処理が繰り返される。

　探索要求を受信し、ステップＳ６６における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ６６：Ｙ）には、処理はステップＳ６７へ進む。このステップＳ６７では、制御ユニット１１０Ｂが、記憶ユニット１２０Ｂ内の地図情報ＭＰＩを参照して、探索要求において指定されている目的地施設までの走行ルートを探索する。

　次に、ステップＳ６８において、制御ユニット１１０Ｂが、探索結果である走行ルート情報を、当該探索結果に対応する探索要求を送信した端末装置２１０Ｂ_jへ送信する。そして、処理はステップＳ６６へ戻る。以後、ステップＳ６６～Ｓ６８の処理が繰り返され、受信した探索要求に応じた探索処理が行われる。

　《目的地施設関連処理》
　次いで、制御ユニット２１１Ｂが実行する目的地施設関連処理について説明する。

　目的地施設関連処理に際しては、図２１に示されるように、まず、ステップＳ７１において、制御ユニット２１１Ｂが、検索用キー情報が指定された検索指令を入力ユニット２１９から受けたか否かを判定する。ステップＳ７１における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ７１：Ｎ）には、ステップＳ７１の処理が繰り返される。

　検索指令を受け、ステップＳ７１における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ７１：Ｙ）、処理はステップＳ７２へ進む。このステップＳ７２では、制御ユニット２１１Ｂが、検索指令で指定された検索用キー情報を指定した探索要求を生成し、生成された検索要求を情報処理装置１００Ｂへ送信する。

　次に、ステップＳ７３において、制御ユニット２１１Ｂが、検索結果情報を受信したか否かを判定する。ステップＳ７３における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ７３：Ｎ）には、ステップＳ７３の処理が繰り返される。

　上述したステップＳ６３において情報処理装置１００Ｂから送信された検索結果情報を受信し、ステップＳ７３における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ７３：Ｙ）には、処理はステップＳ７４へ進む。このステップＳ７４では、制御ユニット２１１Ｂが、検索結果情報の提示処理を行う。かかる提示処理に際して、制御ユニット２１１Ｂは、当該検索結果情報を表示するための表示データを生成する。そして、制御ユニット２１１Ｂは、生成された表示データを表示ユニット２１６へ送る。この結果、検索結果情報が、表示ユニット２１６の表示デバイスに表示される。

　次に、ステップＳ７５において、制御ユニット２１１Ｂが、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として設定した探索指令を、入力ユニット２１９から受けたか否かを判定する。ステップＳ７５における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ７５：Ｎ）には、処理はステップＳ７６へ進む。

　ステップＳ７６では、制御ユニット２１１Ｂが、新たな検索指定を入力ユニット２１９から受けたか否かを判定する。ステップＳ７６における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ７６：Ｎ）には、処理はステップＳ７５へ戻る。この後、ステップＳ７５又はステップＳ７６における判定の結果が肯定的となるまで、ステップＳ７５，Ｓ７６の処理が繰り返される。

　かかるステップＳ７５，Ｓ７６の処理の繰り返し中に新たな検索指定を受け、ステップＳ７６における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ７６：Ｙ）、処理はステップＳ７２へ戻る。以後、ステップＳ７５における判定結果が肯定的となるまで、ステップＳ７２～Ｓ７６の処理が繰り返される。

　探索指令を受け、ステップＳ７５における判定の結果が肯定的となると（ステップＳ７５：Ｙ）、処理はステップＳ７７へ進む。このステップＳ７７では、制御ユニット２１１Ｂが、探索指令において指定された目的地施設を指定した探索要求を生成し、生成された探索要求を情報処理装置１００Ｂへ送る。

　次いで、ステップＳ７８において、制御ユニット２１１Ｂが、探索された走行ルート情報を探索結果として受信したか否かを判定する。ステップＳ７８における判定の結果が否定的であった場合（ステップＳ７８：Ｎ）には、ステップＳ７８の処理が繰り返される。

　上述したステップＳ６８において情報処理装置１００Ｂから送信された探索結果を受信し、ステップＳ７８における判定の結果が肯定的となると、処理はステップＳ７９へ進む。このステップＳ７９では、制御ユニット２１１Ｂが、上述した制御ユニット２１１Ａの場合と同様にして、ルート案内処理を開始する。

　ステップＳ７９の処理が終了すると、処理はステップＳ７１へ戻る。以後、ステップＳ７１～Ｓ７９が繰り返されて、目的地施設関連処理である目的地施設候補の検索処理、及び、目的地施設の設定に伴う走行ルートの探索処理が行われる。

　以上説明したように、第２実施例では、情報処理装置１００Ｂの制御ユニット１１０Ｂが、検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを受信すると、記憶ユニット１２０Ｂ内の検索用情報ＳＣＩにおける当該１つの施設の提示優先度を更新する。こうして提示優先度が適宜更新された検索用情報ＳＣＩを参照して、制御ユニット１１０Ｂが、端末装置２１０Ｂ_jからの検索用キー情報が指定された検索要求に応答して、当該検索用キー情報に関連する目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補が順に並べられた態様の検索結果情報を生成する。こうして得られた検索結果情報が、情報処理装置１００Ｂから、当該検索結果情報に対応する検索要求を送信した端末装置２１０Ｂ_jへ返送される。

　端末装置２１０Ｂ_jでは、制御ユニット２１１Ｂが、情報処理装置７００Ｂから返送された検索結果情報を受信する。そして、制御ユニット２１１Ｂが、検索結果情報に対応する表示データを生成し、生成された表示データを表示ユニット２１６へ送る。この結果、検索結果情報が、利用者に提示される。

　また、端末装置２１０Ｂ_jにおいては、表示ユニット２１６に表示された検索結果情報を見た利用者により、表示中の目的地施設候補の一つを目的地施設として指定した探索指令が入力されると、制御ユニット２１１Ｂが、当該目的地施設を指定した探索要求を生成し、当該探索要求を情報処理装置１００Ｂへ送信する。情報処理装置１００Ｂでは、探索要求を受けると、制御ユニット１１０Ｂが、当該探索要求において指定された目的地施設までの走行ルートを探索する。そして、制御ユニット１１０Ｂが、当該走行ルートの情報を端末装置２１０Ｂ_jへ送信する。こうして探索された移動ルートの案内に沿って、端末装置２１０Ｂ_jが配置された車両ＣＲ_jが移動し、ルート探索に際して設定された目的地施設に到着すると、制御ユニット２１１Ｂが、当該目的地施設を指定した更新イベントを情報処理装置１００Ｂへ送信する。

　したがって、第２実施例によれば、目的地施設として実際に利用された回数に応じた優先度で、目的地施設候補を利用者に提示できる。

　また、第２実施例では、第１実施例の場合と同様に、目的地施設の到着には、当該目的地施設から所定距離以内の地点への到着が含まれる。このため、目的地施設の到着を合理的に判断できる。

　また、第２実施例では、第１実施例の場合と同様に、目的地施設の到着の判断に際して、当該目的地施設から所定距離以内の地点へ到達した後、端末装置２１０Ｂ_jの電源が「ＯＦＦ」状態となったことを条件としている。このため、目的地施設の到着を更に合理的に判断できる。

　また、第２実施例では、第１実施形態における端末装置２１０Ａ_jと比べて、検索用情報の取得機能、検索機能及び探索機能を有しない構成を採用している。このため、第２実施例における端末装置２１０Ｂ_jは、端末装置２１０Ａ_jよりも簡素な構成とすることができる。

　また、第２実施例では、検索用キー情報による目的地施設候補の検索に際して、情報処理装置１００Ｂの記憶ユニット１２０Ｂ内の検索用情報を参照する。このため、最新の検索用情報を参照した目的地施設候補の検索を行うことができる。

　［実施例の変形］
　上記の実施例に対しては、様々な変形を行うことができる。

　例えば、上記の第１実施例については、上述した第１実施形態に対する変形と同様の変形を行うことができる。

　また、上記の第２実施例については、上述した第２実施形態に対する変形と同様の変形を行うことができる。

Claims

　端末装置との通信を行う情報処理装置であって、
　検索用キー情報に対応した施設の情報を含む検索用情報を記憶する記憶部と；
　前記端末装置において、前記検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを受信した回数に応じて、前記対象となった施設の前記検索用情報における提示優先度を更新する更新部と；
　を備えることを特徴とする情報処理装置。
　前記目的地施設の設定には、前記検索用キー情報の１つを利用した検索の結果に含まれる１つの施設を対象に行われる設定が含まれる、ことを特徴とする請求項１に記載の情報処理装置。
　前記端末装置に対する前記検索用情報の供給を制御する供給制御部；
　を更に備えることを特徴とする請求項１又は２に記載の情報処理装置。
　前記端末装置の利用者により指定された検索用キー情報を含む検索要求を受信した場合に、前記検索用情報を参照して、前記指定された検索用キー情報の提示優先度に応じた提示を行うための検索結果情報を生成し、前記生成された検索結果情報を、前記検索要求を送信した端末装置へ返送する生成部；
　を更に備えることを特徴とする請求項１又は２に記載の情報処理装置。
　前記端末装置の利用者により、前記検索用情報に含まれる施設を目的地施設に指定したルート探索要求を受信した場合に、前記指定された目的地施設までの移動ルートを探索し、探索されたルート情報を、前記ルート探索要求を送信した端末装置へ返送する探索部；
　を更に備えることを特徴とする請求項１～４のいずれか一項に記載の情報処理装置。
　請求項１又は２に記載の情報処理装置との通信を行う端末装置であって、
　前記情報処理装置において記憶されている検索用情報を利用した検索結果情報の提示を制御する提示制御部と；
　目的地施設の設定、及び、前記目的地施設への到着を報告する報告部と；
　を備えることを特徴とする端末装置。
　請求項３に記載の情報処理装置との通信を行う端末装置であって、
　前記情報処理装置から供給された検索用情報を参照して、利用者により指定された検索用キー情報を含む検索要求を受けた場合に、前記指定された検索用キー情報の提示優先度に応じた提示を行うための検索結果情報を生成する生成部と；
　前記生成部により生成された検索結果情報の提示を制御する提示制御部と；
　目的地施設の設定、及び、前記目的地施設への到着を報告する報告部と；
　を備えることを特徴とする端末装置。
　請求項４に記載の情報処理装置との通信を行う端末装置であって、
　利用者により指定された検索用キー情報を含む検索要求の前記情報処理装置への送信、及び、前記検索要求に応答して前記情報処理装置から送信された検索結果情報の提示を制御する提示制御部と；
　目的地施設の設定、及び、前記目的地施設への到着を報告する報告部と；
　を備えることを特徴とする端末装置。
　請求項５に記載の情報処理装置との通信を行う端末装置であって、
　検索用情報に含まれる施設を目的地施設に設定したルート探索要求を送信する探索要求部と；
　前記目的地施設の設定、及び、前記目的地施設への到着を報告する報告部；
　を備えることを特徴とする端末装置。
　前記目的地施設への到着には、前記目的地施設から所定距離以内の地点への到着が含まれる、ことを特徴とする請求項６～９のいずれか一項に記載の端末装置。
　検索用キー情報に対応した施設の情報を含む検索用情報を記憶する記憶部と；更新部と；を備え、端末装置との通信を行う情報処理装置において使用される情報処理方法であって、
　前記更新部が、前記端末装置において、前記検索用キー情報の１つに対応する１つの施設が目的地施設の設定及び到着の組み合わせの対象となったことを示す更新イベントを取得する取得工程と；
　前記更新部が、前記更新イベントの取得回数に応じて、前記対象となった施設の前記検索用情報における提示優先度を更新する更新工程と；
　を備えることを特徴とする情報処理方法。
　情報処理装置が有するコンピュータに、請求項１１に記載の情報処理方法を実行させる、ことを特徴とする情報処理プログラム。