WO2018096609A1

WO2018096609A1 - 計算機、通信制御方法、及びプログラム

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Publication number: WO2018096609A1
Application number: PCT/JP2016/084719
Authority: WO
Inventors: 瑞紀上原; 伊織山崎
Original assignee: 株式会社日立製作所
Priority date: 2016-11-24
Filing date: 2016-11-24
Publication date: 2018-05-31

Abstract

ネットワークを介して接続される端末間の通信を制御する計算機であって、任意のセッションを介した通信の最適化を行う通信最適化機能を適用するか否かを判定するためのポリシを格納する設定情報、及び通信最適化機能を適用する最適化セッションから通信最適化機能を適用しない通常セッションへ切り替えられたセッションの情報を格納する切替履歴情報を格納し、最適化セッションの通信状態を示す指標を算出し、指標に基づいて、最適化セッションの中から、通常セッションに切り替える候補となる切替対象セッションを特定する判定処理を実行し、判定処理の結果に基づいて、切替対象セッションを通常セッションに切り替え、判定処理の結果に基づいて、切替履歴情報を更新し、切替履歴情報に基づいて、通常セッションとして設定するセッションを特定し、特定されたセッションの情報を設定情報に設定する。

Description

計算機、通信制御方法、及びプログラム

　本発明は、端末間の通信を制御する装置に関する。

　クラウド等に用いられる拠点間の通信網として、ＩＰ－ＶＰＮ（Ｉｎｔｅｒｎｅｔ　Ｐｒｏｔｏｃｏｌ－　Ｖｉｒｔｕａｌ　Ｐｒｉｖａｔｅ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）技術等を用いたＷＡＮ（Ｗｉｄｅ　Ａｒｅａ　Ｎｅｔｗｏｒｋ）を用いることが一般的になっている。

　ある拠点に存在する端末が別の拠点に存在する端末又はサーバとの間で通信を行う場合、自拠点ＬＡＮ及びＷＡＮを接続する回線と、ＷＡＮ及び別拠点ＬＡＮを接続する回線とを経由して通信が行われる。

　ＬＡＮとＷＡＮとの間にセッションを介した通信を最適化する機能を備えた通信装置を設置して、帯域を有効に活用する手法が知られている（例えば、特許文献１参照）。

　特許文献１には、「ネットワークに接続される通信装置が処理するパケットを解析する、解析装置であって、前記ネットワークを流れるパケットのミラーパケットを受信する、受信部と、前記ミラーパケットの一部情報を取得して解析し、前記解析の結果に基づき前記ネットワークを転送されるパケットに対する前記通信装置の機能の適用の要否を判定する解析部と、を含む。」ことが記載されている。

特開２０１６－１００７２１号公報

　特許文献１の技術を用いることによって、セッション数を増加させることなく、通信を最適化できる。しかし、特許文献１の技術では、通信装置とは異なる解析装置が必要なるため、システムの導入コストが高くなるという課題がある。また、解析装置の解析処理、及び解析装置及び通信装置との間の通信によるオーバーヘッドが発生するため、最適化処理を適用するセッションの切替処理の柔軟性及び即応性が低いという課題がある。特に、高速化対象のセッションを変更するためのオーバーヘッドが大きい。

　前述の課題を解決する方法として、セッションを介した通信を最適化する機能を備えた装置に、高速化対象のセッションを選択する機能を組み込む方法が考えられる。具体的には、装置が、コンフィグ情報に基づいて高速化対象のセッションを選択する。

　装置の計算機リソースは有限であるため、高速化できるセッションの数には上限がある。そのため、高速化対象のセッションを予めコンフィグ情報に設定する必要がある。しかし、高速化対象のセッションを決めるためには、実際の通信状況を把握する必要がある。したがって、予め高速化対象のセッションを定義することは難しい。また、通信状況は時々刻々と変化するため、固定的なコンフィグ情報を設定しても、効率的な通信の最適化を実現できない。

　本願において開示される発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、ネットワークを介して接続される端末間の通信を制御する計算機であって、前記計算機は、プロセッサ、前記プロセッサに接続されるメモリ、及び前記プロセッサに接続されるインタフェースを備え、前記メモリは、任意のセッションを介した通信の最適化を行う通信最適化機能を適用するか否かを判定するためのポリシを格納する設定情報、及び前記通信最適化機能を適用する最適化セッションから前記通信最適化機能を適用しない通常セッションへ切り替えられたセッションの情報を格納する切替履歴情報を格納し、前記プロセッサは、前記最適化セッションの通信状態を示す指標を算出し、前記指標に基づいて、前記最適化セッションの中から、前記通常セッションに切り替える候補となる切替対象セッションを特定する判定処理を実行し、前記判定処理の結果に基づいて、前記切替対象セッションを前記通常セッションに切り替え、前記判定処理の結果に基づいて、前記切替履歴情報を更新し、前記切替履歴情報に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定し、前記特定されたセッションの情報を前記設定情報に設定することを特徴とする。

　本発明によれば、内部情報を用いた最適化機能を適用するセッションの切替処理によって、当該切替処理のオーバーヘッドを削減でき、また、通信状況に応じて設定情報を更新することによって、効率的な通信の最適化を実現できる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。

実施例１のネットワークシステムの構成例を示す図である。実施例１のネットワークシステムの構成例を示す図である。実施例１のサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。実施例１のサーバのソフトウェア構成の一例を示す図である。実施例１のコンフィグ情報の一例を示す図である。実施例１のセッション管理情報の一例を示す図である。実施例１の切替履歴情報の一例を示す図である。実施例１の入出力管理モジュールが実行する処理の一例を説明するフローチャートである。実施例１のセッション切替処理モジュールが実行する処理の一例を説明するフローチャートである。実施例１のセッション切替処理モジュールが実行する切替判定処理の一例を説明するフローチャートである。実施例１のポリシ更新モジュールが実行するポリシ更新処理の一例を説明するフローチャートである。

　以下、添付図面を参照して本発明の実施例について説明する。各図において共通の構成については同一の参照符号を付している。

　図１Ａ及び図１Ｂは、実施例１のネットワークシステムの構成例を示す図である。

　図１Ａ及び図１Ｂのネットワークシステムは、オフィス１０及びデータセンタ１１から構成される。オフィス１０及びデータセンタ１１は、ＷＡＮ１５０を介して接続される。

　図１Ａのオフィス１０及びデータセンタ１１は、サーバ１００、複数の計算サーバ１１０、及び保守管理用端末１２０を備える。サーバ１００及び複数の計算サーバ１１０はＬＡＮ１６０を介して接続される。図１Ｂのオフィス１０は、複数の端末１３０を備え、また、図１Ｂのデータセンタ１１は、サーバ１００、複数の計算サーバ１１０、及び保守管理用端末１２０を備える。オフィス１０に含まれる複数の端末１３０はＬＡＮ１６０を介して接続され、また、データセンタ１１に含まれるサーバ１００及び複数の計算サーバ１１０はＬＡＮ１６０を介して接続される。

　図１Ａのネットワークシステムでは、オフィス１０に含まれる計算サーバ１１０及びデータセンタ１１に含まれる計算サーバ１１０が、セッションを介した通信を行う。図１Ｂのネットワークシステムでは、オフィス１０に含まれる端末１３０及びデータセンタ１１に含まれる計算サーバ１１０が、セッションを介した通信を行う。

　計算サーバ１１０は、アプリケーションサーバ及びＷｅｂサーバ等、特定のサービスを提供するサーバである。保守管理用端末１２０は、サーバ１００を管理するための端末である。端末１３０は、ユーザが使用する端末である。

　サーバ１００は、セッションを介した通信を中継し、特定のセッションを介した通信に対して最適化処理を実行する。

　本実施例のサーバ１００は、通信最適化モジュール３００を有する。通信最適化モジュール３００は、特定のセッションに対して、ＷＡＮ１５０を介した通信の最適化処理を実行する。これによって、特定のセッションを介した通信が高速化される。なお、高速化可能なセッションの数は予め設定されている。

　図１Ａでは、オフィス１０及びデータセンタ１１の双方向の通信が高速化される。図１Ｂでは、データセンタ１１からオフィス１０への通信が高速化される。

　図２は、実施例１のサーバ１００のハードウェア構成の一例を示す図である。

　サーバ１００は、プロセッサ２０１、メモリ２０２、記憶装置２０３、ネットワークインタフェース２０４、及びＩ／Ｏインタフェース２０５を有する。各ハードウェアは、内部バス２０６を介して互いに接続される。

　プロセッサ２０１は、メモリ２０２に格納されるプログラムを実行する。プロセッサ２０１は、プログラムにしたがって動作することによって、所定のモジュールとして機能する。

　メモリ２０２は、プロセッサ２０１が実行するプログラム及び当該プログラムが使用する情報を格納する。また、メモリ２０２は、バッファ及びワークエリア等の記憶領域を含む。

　本実施例では、メモリ２０２は、通信最適化モジュール３００、入出力管理モジュール３０１、セッション切替処理モジュール３０２、及びポリシ更新モジュール３０３を実現するプログラムを格納する。メモリ２０２は、コンフィグ情報３３０、セッション管理情報３３１、及び切替履歴情報３３２を格納する。また、メモリ２０２は、受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２を含む。

　記憶装置２０３は、データを永続的に格納する。記憶装置２０３は、例えば、ＨＤＤ（Ｈａｒｄ　Ｄｉｓｋ　Ｄｒｉｖｅ）及びＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ　Ｓｔａｔｅ　Ｄｒｉｖｅ）等が考えられる。なお、メモリ２０２に格納されるプログラム及び情報は、記憶装置２０３に格納されてもよい。この場合、プロセッサ２０１は、記憶装置２０３からプログラム及び情報を読み出し、メモリ２０２にプログラム及び情報をロードし、メモリ２０２にロードされたプログラムを実行する。

　ネットワークインタフェース２０４は、外部装置とネットワークを介して通信するためのインタフェースである。

　Ｉ／Ｏインタフェース２０５は、入力装置及び出力装置と接続するためのインタフェースである。なお、入力装置は、キーボード、マウス、及びタッチパネル等を含み、出力装置は、ディスプレイ及びタッチパネル等を含む。

　図２では、プロセッサ２０１、メモリ２０２、記憶装置２０３、ネットワークインタフェース２０４、及びＩ／Ｏインタフェース２０５の数は一つであるが、二つ以上でもよい。

　本実施例では、ネットワークインタフェース２０４又はＩ／Ｏインタフェース２０５を介して、保守管理用端末１２０が接続される。

　計算サーバ１１０、保守管理用端末１２０、及び端末１３０のハードウェア構成は、サーバ１００と同様であるため説明を省略する。

　図３は、実施例１のサーバ１００のソフトウェア構成の一例を示す図である。

　通信最適化モジュール３００は、最適化機能を提供するモジュールであり、特定のセッションを介した通信に対して最適化処理を実行する。最適化処理には、ＴＣＰ高速化処理、圧縮処理、アプリケーション高速化処理、差分転送処理、暗号高速化処理、及びキャッシュ処理等が含まれる。本実施例では、ＴＣＰ通信の高速化処理を実行する高速化処理モジュール３１０を含む通信最適化モジュール３００を一例として説明する。通信最適化モジュール３００は、高速化機能を適用できるセッションの最大数と同じ数だけ高速化処理モジュール３１０を含む。

　以下の説明では、最適化機能（高速化機能）を適用するセッションを最適化セッションと記載し、最適化機能（高速化機能）を適用しないセッションを通常セッションと記載する。

　入出力管理モジュール３０１は、パケットの転送処理（送信処理及び受信処理）を制御する。入出力管理モジュール３０１は、高速化判定モジュール３１１を含む。高速化判定モジュール３１１は、コンフィグ情報３３０を管理し、コンフィグ情報３３０に基づいて高速化機能を適用するセッションを特定する。本実施例では、高速化判定モジュール３１１が、通常セッションを最適化セッションに切り替える。

　受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２は、最適化セッションを流れるパケットを一時的に格納するバッファである。本実施例では、受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２は、高速化機能を適用できるセッションの最大数だけ設定することができる。なお、メモリ２０２には、常に受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２の記憶領域を確保する必要はなく、最適化セッションを介した通信に対して高速化処理を実行する時に必要なサイズの記憶領域を確保すればよい。また、受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２のサイズは、適宜変更できる。

　セッション切替処理モジュール３０２は、セッション管理情報３３１に基づいて、最適化セッションを通常セッションに切り替える。

　ポリシ更新モジュール３０３は、切替履歴情報３３２を管理し、切替履歴情報３３２に基づいてコンフィグ情報３３０を更新する。

　コンフィグ情報３３０は、セッションを特定する情報及びセッションに対して最適化機能を適用するか否かを示す情報を格納する。コンフィグ情報３３０の詳細は図４を用いて説明する。

　セッション管理情報３３１は、セッションの情報を格納する。セッション管理情報３３１の詳細は図５を用いて説明する。

　切替履歴情報３３２は、セッション切替処理モジュール３０２によって最適化セッションから通常セッションに切り替えられたセッションの情報を格納する。切替履歴情報３３２の詳細は図６を用いて説明する。

　ここで、サーバ１００における処理の流れを説明する。

　ＬＡＮ側の入出力管理モジュール３０１がパケットを受信した場合、高速化判定モジュール３１１は、パケットのヘッダ情報に基づいてコンフィグ情報３３０を参照し、最適化セッションを流れるパケットであるか否かを判定する。最適化セッションを流れるパケットである場合、高速化判定モジュール３１１は、当該パケットを所定の受信バッファ３２１に出力する。通常セッションを流れるパケットである場合、高速化判定モジュール３１１は、ＷＡＮ側の入出力管理モジュール３０１にパケットを出力する。

　通信最適化モジュール３００の高速化処理モジュール３１０は、受信バッファ３２１に格納されるパケット及びセッション管理情報３３１を用いて高速化処理を実行し、処理後のパケットを送信バッファ３２２に出力する。

　ＷＡＮ側の入出力管理モジュール３０１は、ＬＡＮ側の入出力管理モジュール３０１が出力したパケット、又は、送信バッファ３２２に格納されるパケットを、ＷＡＮ１５０を介して接続される装置に送信する。

　なお、ＷＡＮ側の入出力管理モジュール３０１がパケットを受信した場合、同様の処理が実行される。すなわち、ＷＡＮ側の入出力管理モジュール３０１の高速化判定モジュール３１１は、受信バッファ３２１又はＬＡＮ側の入出力管理モジュール３０１にパケットを出力する。通信最適化モジュール３００は、受信バッファ３２１に格納されるパケット及びセッション管理情報３３１を用いて高速化処理を実行し、処理後のパケットを送信バッファ３２２に出力する。ＬＡＮ側の入出力管理モジュール３０１は、ＷＡＮ側の入出力管理モジュール３０１が出力したパケット、又は、送信バッファ３２２に格納されるパケットを、ＬＡＮ１６０を介して接続される装置に送信する。

　セッション切替処理モジュール３０２及びポリシ更新モジュール３０３は、入出力管理モジュール３０１及び通信最適化モジュール３００とは非同期で、処理を実行する。

　セッション切替処理モジュール３０２は、周期的にセッション管理情報３３１に基づいて、最適化セッションの中から切替対象のセッションを特定する。また、セッション切替処理モジュール３０２は、切替対象のセッションの中から実際に通常セッションに切り替えるセッションを特定し、特定されたセッションを最適化セッションから通常セッションに切り替える。

　ポリシ更新モジュール３０３は、セッション切替処理モジュール３０２の処理結果を切替履歴情報３３２に反映する。また、ポリシ更新モジュール３０３は、切替履歴情報３３２に基づいて、通常セッションとして設定するセッションを特定し、当該セッションの情報をコンフィグ情報３３０に反映する。

　図４は、実施例１のコンフィグ情報３３０の一例を示す図である。

　コンフィグ情報３３０は、ＩＤ４０１、ＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、ＷＡＮ側ポート番号４０５、ＶＬＡＮ　ＩＤ４０６、高速化４０７、及び優先度４０８から構成されるエントリを含む。一つのエントリが一つのポリシに対応する。

　ＩＤ４０１は、コンフィグ情報３３０のエントリを一意に識別する識別情報である。本実施例のＩＤ４０１には、１から順に番号が付与される。

　ＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、ＷＡＮ側ポート番号４０５、及びＶＬＡＮ　ＩＤ４０６は、セッションを特定するための情報である。なお、前述のカラム群は、セッションを特定する情報の一例であってこれに限定されない。

　ＬＡＮ側ＩＰアドレスは４０２及びＬＡＮ側ポート番号４０３は、ＬＡＮ１６０を介してサーバ１００と接続される装置のＩＰアドレス及びポート番号である。ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４及びＷＡＮ側ポート番号４０５は、ＷＡＮ１５０を介してサーバ１００と接続される装置のＩＰアドレス及びポート番号である。ＶＬＡＮ　ＩＤ４０６は、セッションを介した通信において使用されるＶＬＡＮの識別情報である。

　高速化４０７は、最適化機能を適用するか否かを示す情報である。高速化４０７には「ＯＮ」又は「ＯＦＦ」のいずれかが設定される。「ＯＮ」は、最適化機能を適用することを示し、「ＯＦＦ」は最適化機能を適用しないことを示す。

　優先度４０８は、ポリシの優先順位を示す。本実施例では、「１」が最も優先順位が高く、「１」から順に優先順位が低くなる。

　コンフィグ情報３３０にはセッション単位でポリシを設定する必要はない。そのため、ＶＬＡＮ　ＩＤ４０６等は空欄でもよい。全てカラムに値が設定されたポリシは、優先順位が高くなるように優先度４０８が設定される。一方、値が設定されていないカラムの数が多いポリシほど、優先順位が低くなるように優先度４０８が設定される。全てカラムの値が空欄のポリシは、未知のセッションに対するポリシである。本実施例では、未知のセッションに対して最適化機能を適用するように設定されている。

　本実施例では、初期のコンフィグ情報３３０は、設定されていなくてもよいし、また、粒度が荒いポリシが設定されてもよい。後述するように、サーバ１００は、最適化セッションから通常セッションへの切替結果に基づいて、粒度の細かいポリシ、すなわち、セッション単位のポリシを設定できる。

　図５は、実施例１のセッション管理情報３３１の一例を示す図である。

　セッション管理情報３３１は、セッションＩＤ５０１、ＬＡＮ側ＩＰアドレス５０２、ＬＡＮ側ポート番号５０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス５０４、ＷＡＮ側ポート番号５０５、ＶＬＡＮ　ＩＤ５０６、高速化５０７、及び判定回数５０８から構成されるエントリを含む。なお、セッション管理情報３３１は、サーバ１００が管理可能なセッションの数だけエントリを含む。

　ＬＡＮ側ＩＰアドレス５０２、ＬＡＮ側ポート番号５０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス５０４、ＷＡＮ側ポート番号５０５、ＶＬＡＮ　ＩＤ５０６、及び高速化５０７は、ＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、ＷＡＮ側ポート番号４０５、ＶＬＡＮ　ＩＤ４０６、及び高速化４０７と同一のカラムである。

　セッションＩＤ５０１は、セッション管理情報３３１に登録されたセッション情報を一意に識別するための識別情報である。本実施例では、セッションＩＤ５０１には、予め１から順に番号が付与される。

　判定回数５０８は、最適化セッションから通常セッションへ切り替える候補となるセッションと判定された回数である。以下の説明では、最適化セッションから通常セッションへ切り替える候補となるセッションを切替対象セッションと記載する。

　図６は、実施例１の切替履歴情報３３２の一例を示す図である。

　切替履歴情報３３２は、ＬＡＮ側ＩＰアドレス６０１、ＬＡＮ側ポート番号６０２、ＷＡＮ側ＩＰアドレス６０３、ＷＡＮ側ポート番号６０４、ＶＬＡＮ　ＩＤ６０５、切替回数６０６、及び日時６０７から構成されるエントリを含む。

　ＬＡＮ側ＩＰアドレス６０１、ＬＡＮ側ポート番号６０２、ＷＡＮ側ＩＰアドレス６０３、ＷＡＮ側ポート番号６０４、及びＶＬＡＮ　ＩＤ６０５は、ＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、ＷＡＮ側ポート番号４０５、及びＶＬＡＮ　ＩＤ４０６と同一のカラムである。一つのエントリが一つのセッションの切替履歴に対応する。

　切替回数６０６は、ＬＡＮ側ＩＰアドレス６０１、ＬＡＮ側ポート番号６０２、ＷＡＮ側ＩＰアドレス６０３、ＷＡＮ側ポート番号６０４、及びＶＬＡＮ　ＩＤ６０５によって特定されるセッションが、最適化セッションから通常セッションへ切り替えられた回数である。

　日時６０７は、ポリシ更新モジュール３０３に後述するポリシ更新処理が実行された日時である。

　図７は、実施例１の入出力管理モジュール３０１が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。図７では、ＬＡＮ側の入出力管理モジュール３０１が、ＬＡＮ１５０を介してサーバ１００と接続される装置からパケットを受信した場合の処理について説明する。

　入出力管理モジュール３０１は、パケットのヘッダ情報に基づいてセッションを特定し、セッション管理情報３３１に特定されたセッションのセッション情報が登録されているか否かを判定する（ステップＳ１０１）。

　具体的には、入出力管理モジュール３０１は、パケットのヘッダ情報を解析することによって、ＴＣＰオプション番号、送信元ＩＰアドレス、送信元ポート番号、送信先ＩＰアドレス、送信先ポート番号、及びＶＬＡＮタグ等を取得する。入出力管理モジュール３０１は、ＬＡＮ側ＩＰアドレス５０２、ＬＡＮ側ポート番号５０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス５０４、ＷＡＮ側ポート番号５０５、及びＶＬＡＮ　ＩＤ５０６がヘッダ情報に含まれる情報と一致するエントリが存在するか否かを判定する。

　セッション管理情報３３１に特定されたセッションの情報が登録されていると判定された場合、入出力管理モジュール３０１は、ステップＳ１０３に進む。

　セッション管理情報３３１に特定されたセッションの情報が登録されていないと判定された場合、入出力管理モジュール３０１は、特定されたセッションのセッション情報をセッション管理情報３３１に登録する（ステップＳ１０２）。具体的には、以下のような処理が実行される。

　入出力管理モジュール３０１は、セッション管理情報３３１を参照し、セッション情報が登録されていないエントリを検索する。本実施例では、上のエントリから順に検索されるものとする。入出力管理モジュール３０１は、検索されたエントリのＬＡＮ側ＩＰアドレス５０２、ＬＡＮ側ポート番号５０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス５０４、ＷＡＮ側ポート番号５０５、及びＶＬＡＮ　ＩＤ５０６にヘッダ情報の値を登録する。また、入出力管理モジュール３０１は、検索されたエントリの判定回数５０８に「０」を設定する。

　入出力管理モジュール３０１は、最適化セッションであるか否かを判定する（ステップＳ１０３）。セッション管理情報３３１にセッション情報が登録されている場合の処理、及びセッション管理情報３３１にセッション情報が登録されていない場合の処理について説明する。具体的には、以下のような処理が実行される。

　（セッション管理情報３３１にセッション情報が登録されている場合）
　入出力管理モジュール３０１は、セッション管理情報３３１を参照し、特定されたセッションのセッション情報が登録されたエントリの高速化５０７が「ＯＮ」であるか否かを判定する。高速化５０７が「ＯＮ」である場合、高速化判定モジュール３１１は、最適化セッションであると判定する。

　（セッション管理情報３３１にセッション情報が登録されていない場合）
　高速化判定モジュール３１１は、ＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、及びＷＡＮ側ポート番号４０５と、ヘッダ情報に含まれる情報とを比較して、適用可能なポリシを特定する。適用可能なポリシが複数存在する場合、高速化判定モジュール３１１は、優先度４０８に基づいて、優先順位が最も高いポリシ（エントリ）を選択する。なお、ポリシを検索する場合、コンフィグ情報３３０の各エントリの空欄のカラムはワイルドカードとして扱われる。高速化判定モジュール３１１は、検索されたエントリの高速化４０７が「ＯＮ」であるか否かを判定する。高速化４０７が「ＯＮ」である場合、高速化判定モジュール３１１は、最適化セッションであると判定する。高速化判定モジュール３１１は、セッション管理情報３３１を参照し、特定されたセッションのセッション情報が登録されたエントリの高速化５０７に検索されたエントリの高速化４０７を設定する。以上がステップＳ１０３の処理の説明である。

　最適化セッションであると判定された場合、入出力管理モジュール３０１は、受信したパケットを受信バッファ３２１に出力する（ステップＳ１０４）。その後、入出力管理モジュール３０１は処理を終了する。

　本実施例では、セッションＩＤ５０１と受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２とが、一対一に対応付けられている。したがって、入出力管理モジュール３０１は、特定されたセッションのセッション情報に対応する受信バッファ３２１にパケットを出力する。通信最適化モジュール３００は、受信バッファ３２１に格納されたパケットに対して最適化処理を実行し、セッション情報に対応する送信バッファ３２２に出力する。送信バッファ３２２に格納された情報は、ＷＡＮ側の入出力管理モジュール３０１によってＷＡＮ１５０を介して接続される装置に送信される。

　最適化セッションではないと判定された場合、入出力管理モジュール３０１は、受信したパケットをＷＡＮ側の入出力管理モジュール３０１に出力する（ステップＳ１０５）。その後、入出力管理モジュール３０１は処理を終了する。

　図８は、実施例１のセッション切替処理モジュール３０２が実行する処理の一例を説明するフローチャートである。

　セッション切替処理モジュール３０２は、サーバ１００の起動後、以下で説明する処理を開始する。

　セッション切替処理モジュール３０２は、セッション管理情報３３１が空であるか否かを判定する（ステップＳ２０１）。

　具体的には、セッション切替処理モジュール３０２は、セッション管理情報３３１に、セッション情報が登録されたエントリが存在するか否かを判定する。

　セッション管理情報３３１が空であると判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ステップＳ２０７に進む。

　セッション管理情報３３１が空ではないと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、セッションＩＤを示す変数ｓに初期値「１」を設定する（ステップＳ２０２）。

　次に、セッション切替処理モジュール３０２は、セッション管理情報３３１を参照し、セッションＩＤ５０１が変数ｓに一致するエントリに、最適化セッションのセッション情報が登録されているか否かを判定する（ステップＳ２０３）。

　具体的には、セッション切替処理モジュール３０２は、セッションＩＤ５０１が変数ｓに一致するエントリにセッション情報が格納されているか否かを判定する。セッションＩＤ５０１が変数ｓに一致するエントリにセッション情報が格納されていない場合、セッション切替処理モジュール３０２は、最適化セッションのセッション情報が登録されていないと判定する。一方、セッションＩＤ５０１が変数ｓに一致するエントリにセッション情報が格納されている場合、セッション切替処理モジュール３０２は、当該エントリの高速化５０７が「ＯＮ」であるか否かを判定する。当該エントリの高速化５０７が「ＯＮ」である場合、セッション切替処理モジュール３０２は、セッションＩＤ５０１が変数ｓに一致するエントリに、最適化セッションのセッション情報が登録されていると判定する。なお、以下の説明では、セッションＩＤ５０１が変数ｓに一致するエントリをターゲットエントリとも記載する。

　ターゲットエントリに最適化セッションのセッション情報が登録されていないと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ステップＳ２０５に進む。

　ターゲットエントリに最適化セッションのセッション情報が登録されていると判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、切替判定処理を実行する（ステップＳ２０４）。セッション切替処理モジュール３０２は、切替判定処理が完了した後、ステップＳ２０５に進む。なお、切替判定処理は、図９を用いて説明する。

　ステップＳ２０３の判定結果がＮＯ又はステップＳ２０４の処理が完了した後、セッション切替処理モジュール３０２は、変数ｓの値に「１」を加算した値を新たな変数ｓに設定する（ステップＳ２０５）。

　次に、セッション切替処理モジュール３０２は、変数ｓの値が最大セッション数より小さいか否かを判定する（ステップＳ２０６）。すなわち、セッション管理情報３３１の全てのエントリについて処理が完了したか否かが判定される。

　変数ｓの値が最大セッション数以上であると判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ステップＳ２０７に進む。

　変数ｓの値が最大セッション数より小さいと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ステップＳ２０３に戻り、同様の処理を実行する。

　ステップＳ２０１の判定結果がＹＥＳ又はステップＳ２０６の判定結果がＹＥＳの場合、セッション切替処理モジュール３０２は、一定時間待ち状態に移行し（ステップＳ２０７）、その後、ステップＳ２０１に戻る。ここで、一定時間は、処理の実行周期に対応する。

　なお、セッションを介した通信が終了した場合、入出力管理モジュール３０１等が、セッション管理情報３３１から当該セッションのセッション情報を削除する。すなわち、ＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、ＷＡＮ側ポート番号４０５、ＶＬＡＮ　ＩＤ４０６、高速化４０７、及び優先度４０８の値が削除される。

　図９は、実施例１のセッション切替処理モジュール３０２が実行する切替判定処理の一例を説明するフローチャートである。

　セッション切替処理モジュール３０２は、ステップＳ２０３において特定されたセッションに対応する受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２の使用状態を解析する（ステップＳ３０１）。

　具体的には、セッション切替処理モジュール３０２は、受信バッファ３２１及び送信バッファ３２２の使用率を算出する。

　次に、セッション切替処理モジュール３０２は、式（１）及び式（２）を満たすか否かを判定する（ステップＳ３０２）。すなわち、セッションを介した通信の通信量が多いか否かが判定される。式（１）及び式（２）を満たす場合、セッションを介した通信の通信量が少ないことを示す。セッションを介した通信の通信量が少ない場合、高速化の効果が低いため、セッション切替処理モジュール３０２は、特定されたセッションを切替対象セッションと判定する。閾値ｋ及び閾値ｌは予め設定されている。なお、各閾値は適宜更新できる。

　式（１）及び式（２）を満たすと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ステップＳ３０５に進む。

　式（１）及び式（２）の少なくともいずれか一方を満たさないと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、式（３）及び式（４）を満たすか否かを判定する（ステップＳ３０３）。すなわち、セッションを介した通信にボトルネックが発生しているか否かが判定される。式（３）及び式（４）を満たす場合、セッションを介した通信にボトルネックが発生しているを示す。ボトルネックが発生している場合、高速化の効果が低いため、セッション切替処理モジュール３０２は、特定されたセッションを切替対象セッションと判定する。閾値ｍ及び閾値ｎは、予め設定されている。なお、各閾値は適宜更新できる。

　式（３）及び式（４）を満たすと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ステップＳ３０５に進む。

　式（３）及び式（４）の少なくともいずれか一方を満たさないと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、セッションＩＤ５０１が変数ｓに一致するエントリの判定回数５０８に「０」を設定し（ステップＳ３０４）、その後、切替判定処理を終了する。

　ステップＳ３０２又はステップＳ３０３の判定結果がＹＥＳである場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ターゲットエントリの判定回数５０８が閾値ｊ以上であるか否かを判定する（ステップＳ３０５）。

　ターゲットエントリの判定回数５０８が閾値ｊより小さいと判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ターゲットエントリの判定回数５０８に「１」を加算し（ステップＳ３０６）、その後、切替判定処理を終了する。

　ターゲットエントリの判定回数５０８が閾値ｊ以上であると判定された場合、セッション切替処理モジュール３０２は、ポリシ更新処理の実行指示をポリシ更新モジュール３０３に出力し（ステップＳ３０７）、最適化セッションを通常セッションに切り替える（ステップＳ３０８）。その後、セッション切替処理モジュール３０２は切替判定処理を終了する。

　具体的には、セッション切替処理モジュール３０２は、ターゲットエントリの高速化５０７を「ＯＦＦ」を設定し、また、判定回数５０８に「０」を設定する。また、セッション切替処理モジュール３０２は、ポリシ更新処理の実行指示にターゲットエントリに格納されるセッション情報を含める。

　図１０は、実施例１のポリシ更新モジュール３０３が実行するポリシ更新処理の一例を説明するフローチャートである。

　ポリシ更新モジュール３０３は、セッション切替処理モジュール３０２から実行指示を受け付けた場合、以下で説明するポリシ更新処理を開始する。

　ポリシ更新モジュール３０３は、切替履歴情報３３２に、ターゲットエントリに格納されるセッション情報が存在するか否かを判定する（ステップＳ４０１）。

　具体的には、ポリシ更新モジュール３０３は、ＬＡＮ側ＩＰアドレス６０１、ＬＡＮ側ポート番号６０２、ＷＡＮ側ＩＰアドレス６０３、ＷＡＮ側ポート番号６０４、及びＶＬＡＮ　ＩＤ６０５が、ターゲットエントリに格納されるセッション情報に含まれる値と一致するエントリを検索する。

　切替履歴情報３３２に、ターゲットエントリに格納されるセッション情報が存在しないと判定された場合、ポリシ更新モジュール３０３は、切替履歴情報３３２に、ターゲットエントリに格納されるセッション情報を登録する（ステップＳ４０７）。その後、ポリシ更新モジュール３０３はポリシ更新処理を終了する。

　具体的には、ポリシ更新モジュール３０３は、切替履歴情報３３２にエントリを追加し、追加されたエントリのＬＡＮ側ＩＰアドレス６０１、ＬＡＮ側ポート番号６０２、ＷＡＮ側ＩＰアドレス６０３、ＷＡＮ側ポート番号６０４、及びＶＬＡＮ　ＩＤ６０５に、ターゲットエントリに格納されるセッション情報に含まれる値を設定する。また、ポリシ更新モジュール３０３は、追加されたエントリの切替回数６０６に「０」を設定する。また、ポリシ更新モジュール３０３は、追加されたエントリの日時６０７にポリシ更新処理の開始時間等を設定する。

　切替履歴情報３３２に、ターゲットエントリに格納されるセッション情報が存在すると判定された場合、ポリシ更新モジュール３０３は、検索されたエントリの切替回数６０６が閾値ｃより小さいか否かを判定する（ステップＳ４０２）。

　検索されたエントリの切替回数６０６が閾値ｃ以上であると判定された場合、ポリシ更新モジュール３０３は、検索されたエントリに設定されたセッション情報に対応するセッションを通常セッションとしてコンフィグ情報３３０に登録する（ステップＳ４０３）。具体的には、以下のような処理が実行される。

　ポリシ更新モジュール３０３は、コンフィグ情報３３０のＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、及びＷＡＮ側ポート番号４０５が、ターゲットエントリに格納されるセッション情報と一致するエントリを検索する。すなわち、ターゲットエントリに格納されるセッション情報に対応するポリシが存在するか否かが判定される。なお、空欄のカラムを含むエントリは、検索対象から除外される。

　ターゲットエントリに格納されるセッション情報に対応するポリシが存在する場合、ポリシ更新モジュール３０３は、コンフィグ情報３３０のエントリの高速化４０７に「ＯＦＦ」を設定する。

　ターゲットエントリに格納されるセッション情報に対応するポリシが存在しない場合、ポリシ更新モジュール３０３は、コンフィグ情報３３０にエントリを追加し、追加されたエントリのＬＡＮ側ＩＰアドレス４０２、ＬＡＮ側ポート番号４０３、ＷＡＮ側ＩＰアドレス４０４、及びＷＡＮ側ポート番号４０５に、ターゲットエントリに格納されるセッション情報の値を設定する。また、ポリシ更新モジュール３０３は、追加されたエントリの高速化４０７に「ＯＦＦ」を設定する。さらに、ポリシ更新モジュール３０３は、追加されたエントリの優先度４０８に所定の値を設定する。優先度４０８には、例えば、「１」が設定される。以上がステップＳ４０３の処理の説明である。

　次に、ポリシ更新モジュール３０３は、切替履歴情報３３２から、ターゲットエントリに格納されるセッション情報を削除し（ステップＳ４０４）、ポリシ更新処理を終了する。

　ステップＳ４０２において、検索されたエントリの切替回数６０６が閾値ｃより小さいと判定された場合、ポリシ更新モジュール３０３は、前回のポリシ更新処理が完了してからの経過時間が閾値ｆより大きいか否かを判定する（ステップＳ４０５）。

　具体的には、ポリシ更新モジュール３０３は、検索されたエントリの日時６０７と現在時刻を用いて経過時間を算出し、経過時間が閾値ｆより大きいか否かを判定する。なお、経過時間の算出方法は一例であってこれに限定されない。

　経過時間が閾値ｆより大きいと判定された場合、ポリシ更新モジュール３０３は、ステップＳ４０４に進む。

　経過時間が閾値ｆ以下であると判定された場合、ポリシ更新モジュール３０３は、切替履歴情報３３２を更新する（ステップＳ４０６）。その後、ポリシ更新モジュール３０３はポリシ更新処理を終了する。

　具体的には、ポリシ更新モジュール３０３は、検索されたエントリの切替回数６０６に「１」を加算し、また、日時６０７にポリシ更新処理の開始時間等を設定する。

　以上で説明したように、サーバ１００は、パケット解析装置等の外部装置を用いることなく、サーバ１００内部の情報に基づいて、最適化セッション及び通常セッションを切り替えることができる。これによって、オーバーヘッドを発生させることなく、柔軟かつ即時に、セッションの切替処理を実現できる。

　また、サーバ１００は、最適化セッションから通常セッションへの切替回数に基づいて、通常セッションとして設定すべきセッションを特定し、コンフィグ情報３３０に設定する。これによって、効率的な通信の最適化を実現できる。

　なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。また、例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために構成を詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、各実施例の構成の一部について、他の構成に追加、削除、置換することが可能である。

　また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、本発明は、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をコンピュータに提供し、そのコンピュータが備えるＣＰＵが記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施例の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ＣＤ－ＲＯＭ、ＤＶＤ－ＲＯＭ、ハードディスク、ＳＳＤ（Ｓｏｌｉｄ　Ｓｔａｔｅ　Ｄｒｉｖｅ）、光ディスク、光磁気ディスク、ＣＤ－Ｒ、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ＲＯＭなどが用いられる。

　また、本実施例に記載の機能を実現するプログラムコードは、例えば、アセンブラ、Ｃ／Ｃ＋＋、ｐｅｒｌ、Ｓｈｅｌｌ、ＰＨＰ、Ｊａｖａ等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。

　さらに、実施例の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することによって、それをコンピュータのハードディスクやメモリ等の記憶手段又はＣＤ－ＲＷ、ＣＤ－Ｒ等の記憶媒体に格納し、コンピュータが備えるＣＰＵが当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしてもよい。

　上述の実施例において、制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていてもよい。

Claims

　ネットワークを介して接続される端末間の通信を制御する計算機であって、
　前記計算機は、プロセッサ、前記プロセッサに接続されるメモリ、及び前記プロセッサに接続されるインタフェースを備え、
　前記メモリは、任意のセッションを介した通信の最適化を行う通信最適化機能を適用するか否かを判定するためのポリシを格納する設定情報、及び前記通信最適化機能を適用する最適化セッションから前記通信最適化機能を適用しない通常セッションへ切り替えられたセッションの情報を格納する切替履歴情報を格納し、
　前記プロセッサは、
　前記最適化セッションの通信状態を示す指標を算出し、
　前記指標に基づいて、前記最適化セッションの中から、前記通常セッションに切り替える候補となる切替対象セッションを特定する判定処理を実行し、
　前記判定処理の結果に基づいて、前記切替対象セッションを前記通常セッションに切り替え、
　前記判定処理の結果に基づいて、前記切替履歴情報を更新し、
　前記切替履歴情報に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定し、
　前記特定されたセッションの情報を前記設定情報に設定することを特徴とする計算機。
　請求項１に記載の計算機であって、
　前記切替履歴情報は、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えられたセッション毎のエントリを含み、
　前記切替履歴情報に含まれるエントリは、前記最適化セッションから前記通常セッションへ切り替えられた切替回数を含み、
　前記設定情報は、セッションを特定する情報及び前記通信最適化機能を適用するか否かを示すフラグから構成されるエントリを含み、
　前記プロセッサは、前記切替回数及び第１の閾値の比較結果に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定し、
　第１のセッションを介した通信のデータを受信した場合、当該データを解析することによって取得される前記第１のセッションを特定する情報に基づいて前記設定情報を参照して、前記第１のセッションを介した通信に前記通信最適化機能を適用するか否かを判定することを特徴とする計算機。
　請求項２に記載の計算機であって、
　前記切替履歴情報に含まれるエントリは、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えられた時間を示す日時情報を含み、
　前記プロセッサは、
　現在時刻及び前記日時情報を用いて経過時間を算出し、
　前記経過時間及び第２の閾値の比較結果に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定することを特徴とする計算機。
　請求項３に記載の計算機であって、
　前記プロセッサは、前記通常セッションとして設定するセッションの情報を前記設定情報に設定する場合、当該セッションを特定する情報及び前記通信最適化機能を適用しないことを示すフラグを含むエントリを前記設定情報に追加することを特徴とする計算機。
　請求項３に記載の計算機であって、
　前記メモリは、前記最適化セッションを介して送受信されるデータを格納するバッファを含み、
　前記プロセッサは、前記最適化セッションに割り当てられる前記バッファの使用状態を示す値を、前記指標として算出することを特徴とする計算機。
　請求項５に記載の計算機であって、
　前記メモリは、セッションを管理するセッション管理情報を格納し、
　前記セッション管理情報は、セッションを特定する情報、前記通信最適化機能が適用されているか否かを示す情報、及び前記切替対象セッションとして判定された判定回数から構成されるエントリを含み、
　前記プロセッサは、
　前記指標に基づいて、通信量が第３の閾値より小さい通信に対応するセッション及びボトルネックが発生している通信に対応するセッションを、前記切替対象セッションとして特定して、当該セッションに対応する前記セッション管理情報のエントリの前記判定回数を更新し、
　第４の閾値より大きい前記判定回数を含むエントリに対応する前記切替対象セッションを、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えることを特徴とする計算機。
　ネットワークを介して接続される端末間の通信を制御する計算機における通信制御方法であって、
　前記計算機は、プロセッサ、前記プロセッサに接続されるメモリ、及び前記プロセッサに接続されるインタフェースを備え、
　前記メモリは、任意のセッションを介した通信の最適化を行う通信最適化機能を適用するか否かを判定するためのポリシを格納する設定情報、及び前記通信最適化機能を適用する最適化セッションから前記通信最適化機能を適用しない通常セッションへ切り替えられたセッションの情報を格納する切替履歴情報を格納し、
　前記通信制御方法は、
　前記プロセッサが、前記最適化セッションの通信状態を示す指標を算出する第１のステップと、
　前記プロセッサが、前記指標に基づいて、前記最適化セッションの中から、前記通常セッションに切り替える候補となる切替対象セッションを特定する判定処理を実行する第２のステップと、
　前記プロセッサが、前記判定処理の結果に基づいて、前記切替対象セッションを前記通常セッションに切り替える第３のステップと、
　前記プロセッサが、前記判定処理の結果に基づいて、前記切替履歴情報を更新する第４のステップと、
　前記プロセッサが、前記切替履歴情報に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定する第５のステップと、
　前記プロセッサが、前記特定されたセッションの情報を前記設定情報に設定する第６のステップと、を含むことを特徴とする通信制御方法。
　請求項７に記載の通信制御方法であって、
　前記切替履歴情報は、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えられたセッション毎のエントリを含み、
　前記切替履歴情報に含まれるエントリは、前記最適化セッションから前記通常セッションへ切り替えられた切替回数を含み、
　前記設定情報は、セッションを特定する情報及び前記通信最適化機能を適用するか否かを示すフラグから構成されるエントリを含み、
　前記第５のステップは、前記プロセッサが、前記切替回数及び第１の閾値の比較結果に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定するステップを含み、
　前記通信制御方法は、
　前記プロセッサが、第１のセッションを介した通信のデータを受信した場合、当該データを解析することによって前記第１のセッションを特定する情報を取得するステップと、
　前記プロセッサが、前記第１のセッションを特定する情報に基づいて前記設定情報を参照して、前記第１のセッションを介した通信に前記通信最適化機能を適用するか否かを判定するステップと、を含むことを特徴とする通信制御方法。
　請求項８に記載の通信制御方法であって、
　前記切替履歴情報に含まれるエントリは、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えられた時間を示す日時情報を含み、
　前記第５のステップは、
　前記プロセッサが、現在時刻及び前記日時情報を用いて経過時間を算出するステップと、
　前記プロセッサが、前記経過時間及び第２の閾値の比較結果に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定するステップとを、含むことを特徴とする通信制御方法。
　請求項９に記載の通信制御方法であって、
　前記第６のステップは、前記プロセッサが、前記通常セッションとして設定するセッションを特定する情報及び前記通信最適化機能を適用しないことを示すフラグを含むエントリを前記設定情報に追加するステップを含むことを特徴とする通信制御方法。
　請求項９に記載の通信制御方法であって、
　前記メモリは、前記最適化セッションを介して送受信されるデータを格納するバッファを含み、
　前記第１のステップは、前記プロセッサが、前記最適化セッションに割り当てられる前記バッファの使用状態を示す値を、前記指標として算出するステップを含むことを特徴とする通信制御方法。
　請求項１１に記載の通信制御方法であって、
　前記メモリは、セッションを管理するセッション管理情報を格納し、
　前記セッション管理情報は、セッションを特定する情報、前記通信最適化機能が適用されているか否かを示す情報、及び前記切替対象セッションとして判定された判定回数から構成されるエントリを含み、
　前記第２のステップは、前記プロセッサが、前記指標に基づいて、通信量が第３の閾値より小さい通信に対応するセッション及びボトルネックが発生している通信に対応するセッションを、前記切替対象セッションとして特定して、当該セッションに対応する前記セッション管理情報のエントリの前記判定回数を更新するステップを含み、
　前記第３のステップは、前記プロセッサが、第４の閾値より大きい前記判定回数を含むエントリに対応する前記切替対象セッションを、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えるステップを含むことを特徴とする通信制御方法。
　ネットワークを介して接続される端末間の通信を制御する計算機に実行させるプログラムであって、
　前記計算機は、プロセッサ、前記プロセッサに接続されるメモリ、及び前記プロセッサに接続されるインタフェースを備え、
　前記メモリは、任意のセッションを介した通信の最適化を行う通信最適化機能を適用するか否かを判定するためのポリシを格納する設定情報、及び前記通信最適化機能を適用する最適化セッションから前記通信最適化機能を適用しない通常セッションへ切り替えられたセッションの情報を格納する切替履歴情報を格納し、
　前記設定情報は、セッションを特定する情報及び前記通信最適化機能を適用するか否かを示すフラグから構成されるエントリを含み、
　第１のセッションを介した通信のデータを受信した場合、当該データを解析することによって取得される前記第１のセッションを特定する情報に基づいて前記設定情報を参照して、前記第１のセッションを介した通信に前記通信最適化機能を適用するか否かを判定する第１の手順と、
　前記最適化セッションの通信状態を示す指標を算出する第２の手順と、
　前記指標に基づいて、前記最適化セッションの中から、前記通常セッションに切り替える候補となる切替対象セッションを特定する判定処理を実行する第３の手順と、
　前記判定処理の結果に基づいて、前記切替対象セッションを前記通常セッションに切り替える第４の手順と、
　前記判定処理の結果に基づいて、前記切替履歴情報を更新する第５の手順と、
　前記切替履歴情報に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定する第６の手順と、
　前記特定されたセッションの情報を前記設定情報に設定する第７の手順と、を前記計算機に実行させることを特徴とするプログラム。
　請求項１３に記載のプログラムであって、
　前記メモリは、前記最適化セッションを介して送受信されるデータを格納するバッファを含み、
　前記切替履歴情報は、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えられたセッション毎のエントリを含み、
　前記切替履歴情報に含まれるエントリは、前記最適化セッションから前記通常セッションへ切り替えられた切替回数、及び前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替えられた時間を示す日時情報を含み、
　前記第２の手順は、前記最適化セッションに割り当てられる前記バッファの使用状態を示す値を、前記指標として算出する手順を含み、
　前記第５の手順は、
　前記切替回数及び第１の閾値の比較結果に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定する手順と、
　現在時刻及び前記日時情報を用いて算出される経過時間及び第２の閾値の比較結果に基づいて、前記通常セッションとして設定するセッションを特定する手順とを、含み、
　前記第７の手順は、前記通常セッションとして設定するセッションを特定する情報及び前記通信最適化機能を適用しないことを示すフラグを含むエントリを前記設定情報に追加する手順を含むことを特徴とするプログラム。
　請求項１４に記載のプログラムであって、
　前記メモリは、セッションを管理するセッション管理情報を格納し、
　前記セッション管理情報は、セッションを特定する情報、前記通信最適化機能が適用されているか否かを示す情報、及び前記切替対象セッションとして判定された判定回数から構成されるエントリを含み、
　前記第３の手順は、前記指標に基づいて、通信量が第３の閾値より小さい通信に対応するセッション及びボトルネックが発生している通信に対応するセッションを、前記切替対象セッションとして特定して、当該セッションに対応する前記セッション管理情報のエントリの前記判定回数を更新する手順を含み、
　前記第４の手順は、第４の閾値より大きい前記判定回数を含むエントリに対応する前記切替対象セッションを、前記最適化セッションから前記通常セッションに切り替える手順を含むことを特徴とするプログラム。