WO2018011962A1 - 無線通信システム、基地局、及び無線端末 - Google Patents

無線通信システム、基地局、及び無線端末 Download PDF

Info

Publication number
WO2018011962A1
WO2018011962A1 PCT/JP2016/070932 JP2016070932W WO2018011962A1 WO 2018011962 A1 WO2018011962 A1 WO 2018011962A1 JP 2016070932 W JP2016070932 W JP 2016070932W WO 2018011962 A1 WO2018011962 A1 WO 2018011962A1
Authority
WO
WIPO (PCT)
Prior art keywords
base station
vcg
communication
wireless
information
Prior art date
Application number
PCT/JP2016/070932
Other languages
English (en)
French (fr)
Inventor
昂 平田
Original Assignee
富士通株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 富士通株式会社 filed Critical 富士通株式会社
Priority to PCT/JP2016/070932 priority Critical patent/WO2018011962A1/ja
Publication of WO2018011962A1 publication Critical patent/WO2018011962A1/ja

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/13Cell handover without a predetermined boundary, e.g. virtual cells
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W36/00Hand-off or reselection arrangements
    • H04W36/08Reselecting an access point
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W92/00Interfaces specially adapted for wireless communication networks
    • H04W92/16Interfaces between hierarchically similar devices
    • H04W92/20Interfaces between hierarchically similar devices between access points

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)

Abstract

無線端末(2)と、1以上の無線エリア(4)によって形成される第1の無線エリアにおける通信を制御する第1の基地局(3)と、1以上の無線エリア(4)によって形成される第2の無線エリアにおける通信を制御する第2の基地局(3)と、前記第1の基地局(3)と前記第2の基地局(3)との間を接続し、前記無線端末(2)の前記第1及び第2の無線エリア間の移動に伴って前記無線端末(2)に対する通信の制御を前記第1及び第2の基地局(3)間で引き継ぐための通信を行なうインタフェースと、を備え、前記通信の制御を前記第1及び第2の基地局(3)間で引き継ぐための通信は、前記無線端末(2)から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を前記第1及び第2の基地局(3)間で引き継ぐための通信を含む。

Description

無線通信システム、基地局、及び無線端末
 本発明は、無線通信システム、基地局、及び無線端末に関する。
 無線通信システムの一例として、現在、3rd Generation Partnership Project(3GPP)で仕様が策定されるLong Term Evolution(LTE)又はLTE-Advanced(LTE-A)が提供されている。
 3GPPでは、複数のセルを1つの仮想的なセルとして扱うVirtual Cell(仮想セル)の実現が検討されている。なお、セルは、無線基地局が形成又は提供する無線エリアの一例であり、「物理セル」又は「物理的なセル」と称されてもよい。仮想セルは、複数の無線エリアを1つの仮想的な無線エリアとして扱う「仮想無線エリア」の一例である。無線エリアには、「セクタ」が含まれてもよく、仮想無線エリアには、複数のセクタを1つの仮想的なセクタとして扱う「仮想セクタ」が含まれてもよい。
特表2014-527354号公報 特表2014-525203号公報 特表2015-510352号公報 特表2015-513818号公報 特開2014-64088号公報
 仮想セルは、無線エリアで無線通信を行なう無線端末が仮想セルの実体である物理セル間を移動する場合であっても、物理的なセル間の移動を無線端末に意識させず、あたかも同一のセルに接続しているように仮想的に認識させる技術である。仮想セルにより、無線端末によるセル間移動のための処理が実施される頻度が減少するため、無線端末、無線基地局、又はネットワークの負荷を低減できる。
 仮想セルにより複数のセルを1つの仮想的なセルとして扱った場合でも、仮想セルと他の仮想セルとの間や、仮想セルと他の物理セルとの間には境界が存在することがある。
 従って、無線端末が仮想セル間又は仮想セルと物理セルとの間を移動した場合には、無線端末によりセル間移動のための処理が実施され、無線端末、無線基地局、又はネットワークに負荷が発生することがある。
 1つの側面では、本発明は、仮想無線エリアを提供する無線通信システムの負荷を低減させることを目的の1つとする。
 なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の1つとして位置付けることができる。
 1つの側面において、無線通信システムは、無線端末と、第1の基地局と、第2の基地局と、インタフェースとをそなえてよい。前記第1の基地局は、1以上の無線エリアによって形成される第1の無線エリアにおける通信を制御してよい。前記第2の基地局は、1以上の無線エリアによって形成される第2の無線エリアにおける通信を制御してよい。前記インタフェースは、前記第1の基地局と前記第2の基地局との間を接続し、前記無線端末の前記第1及び第2の無線エリア間の移動に伴って前記無線端末に対する通信の制御を前記第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信を行なってよい。前記通信の制御を前記第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信は、前記無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を前記第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信を含んでよい。
 1つの側面では、仮想無線エリアを提供する無線通信システムの負荷を低減できる。
仮想セルにおけるUser Equipment(UE)のセル間移動の一例を説明する図である。 LTE又はLTE-AにおけるUEのセル間移動の動作例を示す図である。 仮想セルにおけるUEのセル間移動の動作例を示す図である。 同じUplink Reference Signal(UL RS)を持つUEの衝突の動作例を示す図である。 同じUL RSが衝突しないように区切られたVirtual Cell Group(VCG)の一例を示す図である。 一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 UEの構成例を示すブロック図である。 無線基地局の構成例を示すブロック図である。 通信制御情報管理テーブルの一例を示す図である。 VCG内回線接続情報の一例を示す図である。 VCG外回線接続情報の一例を示す図である。 子セルを形成する無線基地局の構成例を示すブロック図である。 上位装置の構成例を示すブロック図である。 VCG管理情報の一例を示す図である。 VCG構成の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 VCG構成の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 VCG内Interface(IF)が確立された状態の一例を示す図である。 親セル決定の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 親セル決定の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 親セルが決定された状態の一例を示す図である。 VCG間IF確立の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 VCG間IFが確立された状態の第1の例を示す図である。 VCG間IF確立の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 VCG間IFが確立された状態の第2の例を示す図である。 近傍VCGへの問い合わせ及び応答の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 VCG内割当済テーブルの一例を示す図である。 割当可能テーブルの一例を示す図である。 他VCG用テーブルの一例を示す図である。 近傍VCGへの問い合わせ及び応答の第1の例を示す図である。 近傍VCGへの問い合わせ及び応答の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 近傍VCGへの問い合わせ及び応答の第2の例を示す図である。 UL RS情報が使用可能である旨の応答があった場合の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 予約テーブルの一例を示す図である。 UL RS情報が使用可能である旨の応答があった場合の第1の例を示す図である。 UL RS情報が使用可能である旨の応答があった場合の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 UL RS情報が使用可能である旨の応答があった場合の第2の例を示す図である。 UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 仮設定テーブルの一例を示す図である。 UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の第1の例を示す図である。 物理セルとUEとの間の接続の再構成の動作シーケンスの一例を示す図である。 物理セルとUEとの間のハンドオーバ処理の動作シーケンスの一例を示す図である。 UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の第2の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(1)の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(1)の第1の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(1)の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(1)の第2の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(2)の動作シーケンスの第1の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(2)の第1の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(2)の動作シーケンスの第2の例を示す図である。 UL RS情報の予約解除(2)の第2の例を示す図である。 UEの移動に合わせてVCGが変化する様子の一例を示す図である。 UEの移動に合わせてVCGが変化する様子の一例を示す図である。
 以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に説明する実施形態は、あくまでも例示であり、以下に明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。例えば、本実施形態を、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
 なお、以下の実施形態で用いる図面において、同一符号を付した部分は、特に断らない限り、同一若しくは同様の部分を表す。
 〔1〕一実施形態
 3GPPで規格の策定が進められている第5世代モバイル通信(5G)では、大容量化するトラフィックを制御するために、通信を行なうセルの小型化が進むことが想定され、セルの小型化に応じた複数の技術要件が検討されている。
 LTE又はLTE-A以前の技術では、例えばUser Equipment(UE)等の移動体が、頻繁なセル移動の度にセル間移動のための処理を実施することが想定される(図2参照)。
 この場合、UEの負荷が上がり、消費電力の増加等が生じることがある。また、セル間移動のための制御信号が頻繁に発生することは、ネットワークの負荷の増加にも繋がる場合がある。仮想セルは、このような弊害を回避するための技術の一つである。
 仮想セルでは、あたかもUEの周りにセルが構成され、UE自身は常にセルの中心にいるかのように通信できる技術と捉えられる。当然ながら、セルを構成する基地局は物理的に固定されているため、ビームフォーミングなどの技術を用いたとしても、常にセルそのものがUEを追随することは困難である。
 従って、仮想セルは、図1に例示するように、UEが仮想セル内の物理セルを移動した場合であってもUEにセル間移動を意識させず、同一のセルに接続しているように仮想的に見せかける技術であるといえる。換言すれば、仮想セルは、実際には複数のセルを一つの仮想的なセルとして扱うアーキテクチャである。
 例えば、図3に示すように、UEは、セルやネットワークに対して、LTE以前のようなセル間移動のための処理(図2参照)を実施せず、セルやネットワーク側が、UEの移動を検出し、移動先のセルがUEを受け入れるための処理を実施してよい。
 以下の説明では、仮想セルを構成する物理セルの集まりをVirtual Cell Group(VCG)と称する。
 UEがVCG内をセル間移動のための処理を実施せずに移動するには、VCGを構成する物理セル間で、UEのUplink Reference Signal(UL RS)を引き継ぎ、移動先の物理セルが、UEのUL RSを補足して当該UEを制御すればよい。UL RSとしては、物理セルがUEを識別可能な種々の情報、例えば、Demodulation Reference Signal(DM RS)やSounding Reference Signal(SRS)等の従来の信号が挙げられる。
 しかし、UL RSの構成要素が複雑なため、移動先の物理セルがUEを受け入れるために、UL RSそのものを移動元から引き継ぐのは非効率であり、また、誤処理の要因になる場合もある。なお、UL RSの構成要素としては、例えば、UL RSを実現する電波としての位相やシンボル等が挙げられる。
 そこで、引き継ぎ対象となる情報を、UL RSの生成に用いる情報とすることが考えられる。UL RSの生成に用いる情報とは、例えば、LTEにおけるCell-Radio Network Temporary Identifier(C-RNTI)又はTemporary Mobile Subscriber Identity(TMSI)等のパラメータであってもよい。C-RNTI又はTMSI等は、UEを識別する識別情報の一例である。
 UL RS等の参照信号の構成要素の情報、又は、参照信号の生成に用いるC-RNTI等の識別情報は、UEから送信される信号を識別するのに用いられる識別情報の一例である。以下、参照信号の構成要素の情報及びC-RNTI等の識別情報を総称して、「通信制御情報」又は「UL RS情報」と表記する場合がある。物理セルでは、UEから送信されるUEとの通信を制御するために用いられる信号、例えば参照信号を、通信制御情報を用いて識別できる。なお、通信制御情報は、UEと物理セルとの間の無線通信の通信方式に関する情報と位置付けられてもよい。
 しかし、UL RSの生成に用いる情報のパターンは有限である場合が多く、例えば、C-RNTIのパターンは65536通りである。このため、億単位で増大すると考えられているUEの全てを、UL RSの生成に用いる情報によって一意に識別することは難しい。
 なお、UL RSの生成に用いる情報のパターンが有限であることから、UL RSのパターンも有限である。従って、引き継ぎ対象の情報をUL RSそのものとした場合も同様に、全てのUEをUL RSによって一意に識別することは難しい。
 仮に、UL RS又は識別情報が重複することを考慮せずにVCGを構成した場合、図4に例示するように、別々の物理セルで同じUL RSを割り当てられたUE#1及び#2が、VCG内を移動して同じ物理セルの無線エリアに入ることがある。このとき、セルは、2つのUE#1及び#2を同一のUEと見做してしまい、正常な処理が困難になる場合がある。
 このため、VCGは、図5に例示するように、UL RSが一意となる範囲に区切られ(例えば、VCG#0~#2)、VCG同士の境界が発生する場合がある。
 LTE又はLTE-A等のアーキテクチャを用いた場合、上述のように、VCG同士の境界ではUEによってセル間移動のための処理が実施される。従って、UEがVCG間を移動した場合には、UEによりセル間移動のための処理が実施され、UEやネットワークに負荷が発生することがある。
 そこで、以下の一実施形態では、UEによるセル間移動のための処理の発生頻度を低減し、VCGにおけるセル間移動をさらに簡略化されたものとすることで、情報処理システムの負荷を低減する手法について説明する。
 〔1-1〕無線通信システムの構成例
 図6は、一実施形態に係る無線通信システム1の構成例を示すブロック図である。図6に示すように、一実施形態に係る無線通信システム1は、例示的に、1以上(図6の例では3つ)のUE2、複数(図6の例では14)の無線基地局3、及び、上位装置6を備えてよい。なお、2以上の上位装置6が無線通信システム1に存在してもよい。
 無線通信システム1は、UE2と無線基地局3との間で、予め定められた無線通信方式に従った無線通信を行なう。例えば、無線通信方式は、第5世代以降の無線通信方式であってもよく、LTE/LTE-A、又はWorldwide Interoperability for Microwave Access(WiMAX)等の既存の無線通信方式であってもよい。
 UE2は無線端末の一例である。無線端末としては、例えば、スマートフォン等の携帯電話、タブレット端末、ラップトップ等の移動可能なPersonal Computer(PC)、モバイルルータ等のデータ通信装置、等の、無線通信機能を有する移動局が挙げられる。なお、移動局は、例えば車両等の移動体に取り付けられて移動してもよい。また、UE2は、これらの移動局の他にも、無線通信機能を有するセンサ等の装置(Integrated Circuit(IC)チップを含む)であってもよい。
 無線基地局3は、基地局の一例である。基地局としては、例えば、マクロ基地局、マイクロ基地局、フェムト基地局、ピコ基地局、メトロ基地局、ホーム基地局、又はCentralized-Radio Access Network(C-RAN)に接続される無線信号送受信装置等であってもよい。無線信号送受信装置としては、例えば、Remote Radio Equipment(RRE)やRemote Radio Head(RRH)等が挙げられる。
 基地局として無線信号送受信装置が用いられる場合、図6に示す無線基地局3のいずれかの位置、又は、無線基地局3と離れた位置に、無線基地局3の各々と接続されたデータ処理装置が存在してよい。データ処理装置は、無線信号送受信装置から送信されるデータ又は無線信号送受信装置で受信されたデータに対する種々の処理を行なう。データ処理装置としては、例えば、Baseband Unit(BBU)又はCentralized-baseband Unit(C-BBU)等が挙げられる。この場合、無線基地局3としての機能は、データ処理装置及び無線信号送受信装置の双方に分散して存在してよい。
 基地局は、無線エリアを形成又は提供してよい。無線エリアは、セル又はセクタであってよい。図6に示すセル4は、無線基地局3が提供する無線エリアの一例である。セル4には、マクロセル、マイクロセル、フェムトセル、ピコセル、メトロセル、又はホームセル等のセルが含まれてよい。なお、セル4は、無線基地局3が送信する無線電波をUE2が所要品質で受信可能な範囲(例えば、所要の無線回線品質を満たすことができる範囲、カバレッジと称してもよい)に応じて形成される無線エリアの一例である。
 なお、「セル」という用語は、無線基地局3が無線サービスを提供する個々の地理的範囲を意味する他、その個々の地理的範囲においてUE2と通信を行なうために無線基地局3が管理する機能の一部をも意味してよい。以下の説明において、無線基地局3の機能又は動作を、当該無線基地局3が形成又は提供するセル4の機能又は動作として説明する場合がある。また、仮想セルと対比し、セル4を「物理セル4」と表記する場合がある。
 なお、仮想セルは、複数の無線エリアを1つの仮想的な無線エリアとして扱う「仮想無線エリア」の一例である。無線エリアには、「セクタ」が含まれてもよく、仮想無線エリアには、複数のセクタを1つの仮想的なセクタとして扱う「仮想セクタ」が含まれてもよい。「仮想無線エリア」は、一以上の無線エリアにより形成される無線エリアと位置付けられてよい。
 無線基地局3は、UE2との間で無線通信を行なうことにより、UE2と上位装置6との間、又は、UE2間の通信を中継してよい。無線通信は、無線基地局3からUE2に割り当てられた無線リソースを用いて行なわれてよい。なお、無線リソースは時間及び周波数に関連するリソースであってよい。無線基地局3は、例えばS1インタフェースを介して上位装置6に接続されてよい。
 図6に例示するように、複数のセル4は、VCG5を構成してよい。図6の例では、7つのセル4のグループによって、「VCG#0」と表記されるVCG5が構成され、VCG#0を構成する複数のセル4の無線エリアによって、仮想セル(例えば、第1の仮想セル)が提供されてよい。7つのセル4のグループによって、「VCG#1」と表記されるVCG5が構成され、VCG#1を構成する複数のセル4の無線エリアによって、仮想セル(例えば、第2の仮想セル)が提供されてよい。
 例えば、UE2は、当該UE2が位置するセル4との間で無線通信回線を設定した後、あたかも1つのセル内を移動するように、当該セル4の属するVCG5が形成する仮想セル内を移動できる。無線通信回線は、例えば、Radio Resource Control(RRC)接続手順によって確立されてよい。RRC接続手順は、例えば、UE2と無線基地局3との間のRandom Access(RA)手順後に実施されてよい。
 仮想セル内のセル4は、UE2が仮想セル内のセル4間を移動する場合、UE2に対するセル間移動のための処理の要求、例えばHand Over(HO)処理の要求を抑止できる。例えば、図6の例において、VCG#0内に位置するUE2は、VCG#0内で移動する場合、HO処理は不要である。同様に、VCG#1内に位置するUE2は、VCG#1内で移動する場合、HO処理は不要である。
 また、一実施形態において、UE2が位置する仮想セル内の第1のセル4は、UE2が他の仮想セルのセル4へ移動する場合、換言すれば、VCG5の境界を跨ぐ移動を行なう場合、移動先の仮想セル内の第2のセル4に対して、UE2の通信制御情報を予約する。移動先のVCG5では、予約された通信制御情報を、移動してくるUE2のために確保する。
 これにより、UE2が移動先の仮想セルに入った場合、移動先の仮想セルでは確保した通信制御情報を用いてUE2と通信できる。従って、セル4は、UE2に対してセル間移動のための処理を要求せずに済み、セル間移動のための処理に係る負荷が軽減される。
 換言すれば、図6において、VCG#0内の無線基地局3は、1以上の無線エリアによって形成される第1の無線エリアにおける通信を制御する第1の基地局の一例である。また、VCG#1内の無線基地局3は、1以上の無線エリアによって形成される第2の無線エリアにおける通信を制御する第2の基地局の一例である。さらに、無線通信システム1は、第1の基地局と第2の基地局との間を接続し、UE2の第1及び第2の基地局間の移動に伴ってUE2に対する通信の制御を第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信を行なうインタフェースをそなえるといえる。なお、当該通信の制御を第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信は、UE2から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信を含んでよい。無線通信システム1の動作例については後述する。
 上位装置6は制御装置の一例である。上位装置6としては、例えば、MME、SGW、及び、他の制御又は管理ノード、の少なくとも1つが挙げられる。「MME」はMobility Management Entityの略称であり、例えば、無線基地局3を収容し、ネットワーク制御のControl Plane(C-plane)の処理を行なってよい。「SGW」はServing Gatewayの略称であり、例えば、User Plane(U-plane)のデータ(ユーザデータ)を処理してよい。
 上位装置6は、パケット通信が行なわれる有線ネットワークに存在してよい。パケット通信は、例えばInternet Protocol(IP)パケット通信であってよい。有線ネットワークは、Evolved Packet Core(EPC)等のパケットコア網と称されてもよい。
 〔1-2〕各装置の構成例
 次に、図6に示すUE2、無線基地局3、及び、上位装置6の各々の構成例について説明する。
 〔1-2-1〕UEの構成例
 図7に示すように、UE2は、例示的に、無線Interface(IF)21、プロセッサ22、及びメモリ23をそなえてよい。
 無線IF21は、無線基地局3との間で無線信号を送受信するインタフェースである。無線IF21は、例えば、無線基地局3から送信されたDL(Downlink;下り)の無線信号を受信し、ULの無線信号を無線基地局3へ送信するアンテナと、Radio Frequency(RF)回路とを含んでよい。RF回路は、DLの受信信号又はULの送信信号について所定の受信処理又は送信処理を施す。アンテナ及びRF回路は、それぞれ、受信用及び送信用で別々に設けられてもよい。
 プロセッサ22は、UE2における種々の制御や演算を行なう。プロセッサ22は、UE2内の各ブロックとバスで相互に通信可能に接続されてよい。なお、プロセッサ22としては、Central Processing Unit(CPU)、Micro Processing Unit(MPU)、Application Specific Integrated Circuit(ASIC)、又は、Field Programmable Gate Array(FPGA)等の集積回路(IC)が挙げられる。
 プロセッサ22は、機能構成として、無線基地局3との間の通信に関する種々の制御を行なう通信部221をそなえてよい。
 通信部221による通信に関する制御には、通信の開始、変更、終了、又は、通信中に生じる種々のイベントに関する、制御信号やデータ(ユーザデータ)の処理が含まれてよい。制御信号やデータの処理には、これらの制御信号やデータの生成、送信、受信、識別、又は、記憶等の種々の処理が含まれてよい。
 なお、後述するUE2の処理は、上述した通信部221として機能するプロセッサ22により実現されてよい。
 例えば、通信部221は、仮想セルにおいてUE2との通信を制御するために用いられる信号、例えばUL RS等の参照信号を、仮想セルにおける無線基地局3へ送信する送信部の一例である。また、通信部221は、UE2が、第1の仮想セルから第2の仮想セルへ移動しても、第2の仮想セルにおける無線基地局3であって、UE2に対する通信の制御を引き継いだ無線基地局3宛に、送信部に上記信号を送信させる制御部の一例である。
 メモリ23は、制御信号やユーザデータ等の種々のデータ及びプログラム等の情報を格納するハードウェアの一例である。メモリ23としては、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの少なくとも一方が用いられてよい。揮発性メモリとしては、例えばRandom Access Memory(RAM)等が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えばRead Only Memory(ROM)、フラッシュメモリ、又は、Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory(EEPROM)等が挙げられる。
 メモリ23の記憶領域には、UE2の通信を制御するための通信制御情報231が格納されてよい。通信制御情報231としては、例えば、C-RNTI又はTMSI等のパラメータ、又は、UL RSの信号の構成要素の情報(例えば、位相やシンボル等の情報)等が挙げられる。
 〔1-2-2〕無線基地局の構成例
 図8に示すように、無線基地局3は、例示的に、IF31、プロセッサ32、及びメモリ33をそなえてよい。
 IF31は、UE2との間で無線信号を送受信する無線インタフェース、及び、他の無線基地局3又は上位装置6との間で信号を送受信する有線インタフェースを含んでよい。例えば、IF31は、VCG内IF311、無線IF312、及び、VCG間IF313をそなえてよい。
 無線IF312は、無線インタフェースの一例であり、例えば、UE2から送信されたULの無線信号を受信し、DLの無線信号をUE2へ送信してよい(符号(b)参照)。例えば、無線IF312は、アンテナと、DLの送信信号又はULの受信信号について所定の送信処理又は受信処理を施すRF回路とを含んでよい。アンテナ及びRF回路は、それぞれ、受信用及び送信用で別々に設けられてもよい。
 無線IF312は、UE2に対して、通信制御情報を通知してよい。通信制御情報は、UE2に割り当てられ、例えば、RA手順(例えばHO手順で実行されるRA手順を含む)、又は、後述する通信制御情報の変更処理等においてUE2に通知されてよい。
 なお、「通知」の用語は、通知対象の情報を含む信号が送信元から送信先へ送信され、送信先で当該信号が受信される(又は、さらに送信先で通知対象の情報が認識される)ことを意味する用語として用いられてよい。通知対象の情報を含む信号は、無線信号、光信号、及び電気信号のいずれの信号形態を含んでもよく、「通知」の過程で他の信号形態に変換されてもよい。通知対象の情報を含む信号は制御信号と称してもよい。また、通知はシグナリングと称してもよい。
 VCG内IF311は、VCG5内の無線基地局3との間で制御情報やデータを送受信してよい(符号(a)参照)。VCG内IF311は、有線インタフェースの一例であり、例えば、無線基地局3間のX2インタフェースを含んでよい。
 VCG内IF311は、例えば、同一VCG5内の別の物理セル4との間で、当該別の物理セル4が使用している通信制御情報を共有してよい。なお、別の物理セル4とは、例えば、自身の物理セル4と無線エリアの少なくとも一部が重複する若しくは隣接する物理セル4、又は、隣接はしないが近傍である物理セル4であってよい。以下、これらを総称して「近傍セル4」又は「近傍物理セル4」と表記する場合がある。
 なお、2つの物理セル4が近傍であるとは、例えば、2つの物理セル4が、X2インタフェースで通信可能な距離に位置し、これらのセル4間を移動するUE2が一定の割合で存在する(見込まれる)ことを意味してもよい。或いは、2つの物理セル4が近傍であるとは、2つの物理セル4間が一定の距離以下であることを意味してもよい。
 VCG間IF313は、仮想セル間インタフェースの一例であり、他のVCG5内の無線基地局3との間で制御情報やデータを送受信してよい(符号(c)参照)。VCG間IF313は、有線インタフェースの一例であり、例えば、X2インタフェース、及び、上位装置6との間のS1インタフェースの一方又は双方を含んでもよい。
 VCG間IF313は、例えば、他のVCG5内の物理セル4との間で、当該物理セル4が使用している通信制御情報を共有してよい。なお、他のVCG5とは、例えば、自身の属するVCG5と無線エリアが重なる若しくは隣接するVCG5、又は、隣接はしないが近傍であるVCG5であってよい。以下、これらを総称して、他のVCG5を「近傍VCG5」と表記する場合がある。
 なお、2つのVCG5が近傍であるとは、例えば、2つのVCG5間を移動するUE2が一定の割合で存在する(見込まれる)こと、或いは、2つのVCG5間が一定の距離以下であることを意味してもよい。
 近傍VCG5内の物理セル4は、近傍セル4であってもよいし、自身が後述する「親セル」である場合には、近傍VCG5内の親セル4であってもよい。親セル4間の通信は、例えば、X2インタフェースによる通信、又は、上位装置6を介したS1インタフェースによる通信、により実施されてもよい。
 換言すれば、VCG間IF313は、第1の仮想セルにおける通信を制御する第1の基地局と、第2の仮想セルにおける通信を制御する第2の基地局とを接続するインタフェースの一例である。当該インタフェースは、第1の仮想セルから第2の仮想セルへのUE2の移動に伴って、第1の仮想セルでのUE2に対する通信の制御を第2の基地局に引き継ぐための通信を行なってよい。
 メモリ33は、制御信号やユーザデータ、通信制御情報等の種々のデータ及びプログラム等の情報を格納するハードウェアの一例である。メモリ33としては、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの少なくとも一方が用いられてよい。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ、又は、EEPROM等が挙げられる。
 メモリ33の記憶領域には、通信制御情報管理テーブル331及びIF管理情報337が格納されてよい。
 通信制御情報管理テーブル331は、VCG5及び近傍VCG5で用いられる通信制御情報を管理してよい。図9に、通信制御情報管理テーブル331の一例を示す。通信制御情報管理テーブル331は、例示的に、「通信制御情報」、「割当済」、「割当先」、「予約状況」、及び「VCG外割当可否」の項目を含んでよい。なお、通信制御情報管理テーブル331には、全ての通信制御情報のパターン(例えば、C-RNTIの場合は65536通り)を記憶してもよい。
 「通信制御情報」は、通信制御情報の内容が設定されてよい。「割当済」は、通信制御情報の割当状況が設定されてよい。例えば、「割当済」が“TRUE”の場合は割当済、“FALSE”の場合は未割当を示してよい。「割当先」は、通信制御情報の割当先が設定されてよい。例えば、「割当先」が“OWN”の場合は自身のVCG5、“OTHER”の場合は他のVCG5を示してよい。
 「予約状況」は、割当先が他のVCG5の場合に、当該他のVCG5における通信制御情報の予約状況が設定されてよい。例えば、「予約状況」が“TEMP”の場合は仮設定、“RESERVED”の場合は予約(本予約)を示してよい。通信制御情報の仮設定及び予約については後述する。「VCG外割当可否」は、通信制御情報が未割当の場合に、当該通信制御情報を他のVCG5に割当可能か否かが設定されてよい。例えば、「VCG外割当可否」が“YES”の場合は割当可能、“NO”の場合は割当不可能を示してよい。「VCG外割当可否」は、例えば、UE2の移動状況に応じて仮想セル(例えばVCG5の親セル4)が割り当ててもよいし、事前にコンフィグにより割り当てられてもよい。
 図8に示すテーブル332~336は、通信制御情報管理テーブル331を基に検索又は抽出される情報であってよい。メモリ33には、通信制御情報管理テーブル331の情報とともにテーブル332~336の情報が格納されてもよい。或いは、メモリ33は、テーブル332~336の情報を格納せず、テーブル332~336のいずれかが利用される際に、通信制御情報管理テーブル331から適宜検索又は抽出されてもよい。テーブル332~336については後述する動作例において説明する。
 IF管理情報337は、VCG5及び近傍VCG5内のセル4に関する情報を管理してよい。IF管理情報337は、VCG内回線接続情報338及びVCG外回線接続情報339を含んでよい。
 図10に、VCG内回線接続情報338の一例を示す。VCG内回線接続情報338は、VCG5内のセル4に関する情報を管理し、例示的に、「セル識別子」及び「IPアドレス」の項目を含んでよい。
 「セル識別子」は、VCG5内の近傍セル4の識別子が設定されてよい。「IPアドレス」は、近傍セル4との通信のための情報の一例であり、例えば、近傍セル4のIPアドレスが設定されてよい。
 図11に、VCG外回線接続情報339の一例を示す。VCG外回線接続情報339は、他のVCG5のセル4に関する情報を管理し、例示的に、「セル識別子」、「グループ識別子」、及び、「IPアドレス」の項目を含んでよい。
 「セル識別子」は、VCG5外の近傍セル4又はVCG5外の親セル4の識別子が設定されてよい。「グループ識別子」は、当該近傍セル4又は親セル4が所属するVCG5の識別子が設定されてよい。「IPアドレス」は、当該近傍セル4又は親セル4のIPアドレスが設定されてよい。
 図8の説明に戻り、プロセッサ32は、無線基地局3における種々の制御や演算を行なう。プロセッサ32は、無線基地局3内の各ブロックとバスで相互に通信可能に接続されてよい。なお、プロセッサ32としては、CPU、MPU、ASIC、又は、FPGA等の集積回路(IC)が挙げられる。
 プロセッサ32は、UE2、無線基地局3、又は、上位装置6との間の通信に関する制御を行なってよい。プロセッサ32は、1以上の無線エリアによって形成される無線エリアにおける通信を制御する制御部の一例である。
 プロセッサ32は、機能構成として、VCG内情報管理部321、変更判定部322、VCG外情報管理部323、VCG内通信制御部324、及び、VCG外通信制御部325をそなえてよい。
 VCG内情報管理部321は、VCG内情報共有IFを介して、通信制御情報管理テーブル331への通信制御情報の反映、及び、VCG5内で割当可能又は割当不可能な通信制御情報の共有を行なう。なお、VCG内情報共有IF(以下、VCG内IFと表記する場合がある)は、VCG5内の近傍セル4との間で確立される論理的な接続を意味してよく、UL RSやC-RNTI等の通信制御情報を共有するために用いられてよい。
 例えば、VCG内情報管理部321は、VCG内IF311を介して近傍セル4と通信し、同一VCG5内の近傍セル4が使用している通信制御情報を、通信制御情報管理テーブル331に反映してよい(符号(d)参照)。また、VCG内情報管理部321は、無線IF312を介してUE2と通信し、UE2に割り当てている通信制御情報を通信制御情報管理テーブル331に反映してよい(符号(e)参照)。
 さらに、VCG内情報管理部321は、VCG5内の近傍セル4との間で、VCG5内で割当可能又は割当不可能な通信制御情報を共有してよい(符号(f)参照)。
 「共有」という用語は、共有対象の情報を自セル4で記憶するとともに、他の近傍セル4へ送信することを意味する用語として用いられてよい。なお、共有対象の情報は、自セル4で発生した情報でもよいし、近傍セル4若しくは親セル4から受信した情報でもよい。例えば、共有範囲(例えば、VCG5内)において、各セル4が通信制御情報を「共有」することにより、通信制御情報に関する追加、変更、又は削除等の情報が、VCG5に所属する全てのセル4に伝播してよい。
 例えば、VCG内情報管理部321は、近傍セル4から受信した通信制御情報に関する情報を通信制御情報管理テーブル331に格納してもよい。また、VCG内情報管理部321は、更新された(例えば反映された)通信制御情報を、VCG5内の近傍セル4に送信してもよい。
 変更判定部322は、接続済UE2への通信制御情報の変更の反映、及び、近傍セル4との間で接続済のUE2の通信制御情報の共有を行なう。
 例えば、変更判定部322は、近傍VCG5との通信等によって、UE2の通信制御情報を変更すると判定した場合、無線IF312を介してUE2との間で、通信制御情報の変更又はHO処理を実施してよい(符号(g)参照)。
 また、変更判定部322は、VCG5内の近傍セル4との間で、接続済UE2の通信制御情報を共有してよい(符号(h)参照)。
 VCG外情報管理部323は、VCG間情報共有IFを用いて、近傍VCG5からの問い合わせに応じた通信制御情報管理テーブル331への通信制御情報の反映、及び、他のVCG5で割当可能又は割当不可能な通信制御情報の共有を行なう。
 なお、VCG間情報共有IF(以下、VCG間IFと表記する場合がある)は、近傍VCG5の物理セル4との間で確立される論理的な接続を意味してよく、通信制御情報を共有するために用いられてよい。
 例えば、VCG外情報管理部323は、VCG外IF313を介して他のVCG5のセル4と通信し、当該セル4からの問い合わせに応じて通信制御情報の使用可否や予約状況等を通信制御情報管理テーブル331に反映してよい(符号(i)参照)。また、VCG外情報管理部323は、他のVCG5のセル4への応答を処理してよい。
 さらに、VCG外情報管理部323は、他のVCG5のセル4との間で、割当可能又は割当不可能な通信制御情報を共有してよい(符号(j)参照)。
 なお、他のVCG5のセル4とは、例えば、自セル4がVCG5の境界近傍に位置する場合は近傍VCG5に属する近傍物理セル4であってよく、自セル4が親セル4である場合は近傍VCG5の親セル4であってよい。
 VCG内通信制御部324は、同一VCG5の回線の管理や新規接続、親セル4の変更管理、親セル4化の管理等を行なう。
 例えば、VCG内通信制御部324は、VCG内回線接続情報338を参照し、上記処理を行なってよい(符号(k)参照)。なお、同一VCG5の回線の新規接続には、VCG内情報共有IFの確立のための処理が含まれてよい。
 VCG外通信制御部325は、近傍VCG5との間の回線の管理や新規接続、親セル4の変更管理等を行なう。
 例えば、VCG外通信制御部325は、VCG外回線接続情報339を参照し、上記処理を行なってよい(符号(l)参照)。なお、近傍VCG5との間の回線の新規接続には、VCG間情報共有IFの確立のための処理が含まれてよい。
 後述する動作例における各セル4の処理は、VCG内情報管理部321、変更判定部322、VCG外情報管理部323、VCG内通信制御部324、及び、VCG外通信制御部325の少なくとも1つとして機能するプロセッサ32により実現されてよい。
 〔1-2-2A〕親セルが存在する場合の無線基地局の構成例
 VCG5を構成する複数の物理セル4には、親セル4が存在してもよい。親セル4は、仮想セル全体を管理する特別なセル4と位置付けられてよい。VCG5内では、VCG5内の情報共有用のIFを用いて各物理セル4の情報が親セル4で共有されてよい。
 親セル4は、VCG5内の処理を行なうとともに、他のVCG5の親セル4との間でVCG5間の処理を行なってよい。従って、親セル4は、図8に示す無線基地局3の構成例をそなえてよい。
 一方、VCG5内の親セル4以外の他の物理セル4(以下、子セル4と表記する場合がある)は、VCG5内の処理を行なってよい。例えば、子セル4は、図12に示すように、無線基地局3Aの構成例をそなえてよい。無線基地局3Aの構成は、例えば、図8に示す無線基地局3から、VCG5間の通信に関する機能を除いたものに相当してよい。
 図12に示すように、無線基地局3Aは、例示的に、IF31A、プロセッサ32A、及び、メモリ33Aをそなえてよい。
 IF31Aは、IF31からVCG間IF313を除いた機能をそなえてよい。プロセッサ32Aは、プロセッサ32からVCG外情報管理部323及びVCG外通信制御部325を除いた機能をそなえてよい。メモリ33Aは、メモリ33と同様の通信制御情報管理テーブル331の情報を記憶するとともに、IF管理情報337からVCG外回線接続情報339を除いたIF管理情報337Aを記憶してよい。
 子セル4は、同一VCG5内の親セル4からの制御に応じて、図8を参照して説明した処理と同様に、VCG5内の処理を行なってよい。VCG5内の処理には、親セル4及び子セル4との間の通信制御情報の共有や、自セル4に接続されるUE2の制御等が含まれてよい。
 〔1-2-3〕上位装置の構成例
 図13に示すように、上位装置6は、例示的に、IF61、プロセッサ62、及びメモリ63をそなえてよい。
 IF61は、無線基地局3又は有線ネットワーク内の装置との間で信号を送受信する有線インタフェースを含んでよい。
 プロセッサ62は、上位装置6における種々の制御や演算を行なう。プロセッサ62は、上位装置6内の各ブロックとバスで相互に通信可能に接続されてよい。なお、プロセッサ62としては、CPU、MPU、ASIC、又は、FPGA等の集積回路(IC)が挙げられる。
 プロセッサ62は、無線基地局3に対する制御に着目した場合、機能構成として、無線基地局3との間の通信に関する種々の制御を行なう通信部621をそなえてよい。
 通信部621による通信に関する制御には、UE2の通信の開始、変更、終了、又は、通信中に生じる種々のイベントに関する、制御信号やデータ(ユーザデータ)の処理の他、VCG5及びセル4の管理に関する制御信号の処理が含まれてよい。制御信号又はデータの処理には、これらの制御信号又はデータの生成、送信、受信、識別、又は、記憶等の種々の処理が含まれてよい。
 なお、後述する無線通信システム1の動作例における上位装置6の処理は、上述した通信部621として機能するプロセッサ62により実現されてよい。
 メモリ63は、制御信号やユーザデータ等の種々のデータ及びプログラム等の情報を格納するハードウェアの一例である。メモリ63としては、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの少なくとも一方が用いられてよい。揮発性メモリとしては、例えばRAM等が挙げられる。不揮発性メモリとしては、例えばROM、フラッシュメモリ、又は、EEPROM等が挙げられる。
 メモリ63の記憶領域には、VCG管理情報631が格納されてよい。
 VCG管理情報631は、上位装置6が管理するVCG5に関する情報を管理してよい。VCG管理情報631は、図14に示すように、例えば、図11に示すVCG外回線接続情報339と同様の項目を含んでよい。また、VCG管理情報631は、各VCG5、各物理セル4、及び/又は、各UE2等の位置情報を管理してもよい。
 〔1-3〕動作例
 次に、上述の如く構成された無線通信システム1の動作例について説明する。
 以下の動作シーケンスにおいて、複数の物理セル4の各々や複数のVCG5の各々を区別する場合、符号の後に“-”及び英数字を付して、例えば、物理セル4-1、物理セル4-x、VCG5-1のように表記する場合がある。
 また、以下の説明において、VCG5の境界に位置し、他のVCG5に属する物理セル4の近傍である物理セル4を「物理セル(端)4」と表記する場合がある。また、通信制御情報を「UL RS情報」と表記する場合がある。
 さらに、以下の説明において、親セル4が存在しない場合と存在する場合とで共通する処理については、先に親セル4が存在しない場合の処理を説明した上で、親セル4が存在する場合の処理の説明を適宜省略する。この場合、親セル4が存在する場合の処理は、親セル4が存在しない場合の処理の説明における「物理セル(端)」等を、「親セル」等に適宜読み替えればよい。
 (A)VCG5の構成処理
 はじめに、VCG5の構成に係る動作例について、図15~図17を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内通信制御部324によって実行されてよい。
 (A-1)第1の例(図15、図17)
 図15に例示するように、物理セル4-1は、発見した近傍物理セル4-3に対して、VCG識別子を問い合わせる(処理A1)。近傍物理セル4-3は、物理セル4-1にVCG識別子を回答する(処理A2)。
 なお、VCG識別子としては、既知の識別子が用いられてもよいし、専用の識別子が用いられてもよい。既知の識別子としては、例えば、Tracking Area Code(TAC)等の物理セル4の位置情報が用いられてもよい。VCG識別子は、例えば、事前に上位装置6から各物理セル4に通知されてもよい。なお、VCG識別子として、図14に示すグループ識別子が用いられてもよい。
 物理セル4-1は、近傍物理セル4-3から受信したVCG識別子が、物理セル4-1のVCG識別子と同一か否かを判定し、異なると判定した場合(処理A3)、近傍の他の物理セル4を探索する。
 例えば、物理セル4-1は、発見した近傍物理セル4-2に対して、VCG識別子を問い合わせる(処理A4)。近傍物理セル4-2は、物理セル4-1にVCG識別子を回答する(処理A5)。
 物理セル4-1は、近傍物理セル4-2から受信したVCG識別子が、物理セル4-1のVCG識別子と同一であると判定した場合(処理A6)、近傍物理セル4-2との間で、VCG関係を構築する(処理A7)。
 VCG関係の構築には、VCG内情報共有IFの確立のための処理が含まれてよい。VCG内情報共有IFの確立のための処理には、例えば、物理セル4-1から近傍物理セル4-2への確立要求と、近傍物理セル4-2から物理セル4-1への確立応答が含まれてよい。
 以上のように、各物理セル4は、発見した全ての近傍物理セル4に対して、VCG識別子を問い合わせ、近傍物理セル4と同一のVCG5に属すると判定した場合に、当該近傍物理セル4との間でVCG関係を構築する。換言すれば、各物理セル4は、他の物理セル4と連携して、自律的にVCG5を構築してよい。
 これにより、図17に例示するように、7つの物理セル4によってVCG5-1が構成され、VCG5-1内の近傍物理セル4間ではUE2の通信制御情報を共有するためのVCG内情報共有IFが確立される。同様に、7つの物理セル4によってVCG5-2が構成され、VCG5-2内の近傍物理セル4間ではVCG内情報共有IFが確立される。
 なお、VCG5内の物理セル4は、VCG内情報共有IFの確立後、各物理セル4でUE2に割り当てられた通信制御情報に関する情報を、VCG内情報共有IFを用いて物理セル4間で共有してよい。
 以下の動作例の説明において、VCG5内の物理セル4間の通信は、確立されたVCG内情報共有IFを用いてよい。
 (A-2)第2の例(図16、図17)
 第1の例では、近傍物理セル4間でVCG識別子を通知する場合を説明したが、上位装置6から各物理セル4に対して、VCG5を構成する物理セル4の一覧情報を通知してもよい。
 図16に例示するように、物理セル4-1は、上位装置6に対して、物理セル4-1のVCG識別子を通知する(処理A8)。上位装置6は、物理セル4-1に対して、物理セル4-1と同一のVCG5を構成する近傍物理セル4の情報を通知する(処理A9)。
 例えば、上位装置6は、VCG管理情報631に基づき、物理セル4-1と同一のVCG識別子の近傍物理セル4の情報を通知してよい。なお、近傍物理セル4の情報としては、例えば、セル識別子、又は、IPアドレス等が挙げられる。
 物理セル4-1は、上位装置6から通知された情報に基づき、例えば、近傍物理セル4-2との間でVCG関係を構築する(処理A10)。なお、処理A10は、上位装置6から通知された全ての近傍物理セル4に対して実施されてよい。
 以上のように、各物理セル4は、上位装置6から通知された情報に基づいて、近傍物理セル4との間でVCG関係を構築する。換言すれば、各物理セル4は、上位装置6からの指示によってVCG5を構築してよい。第2の例によっても、図17に例示するVCG5-1及び5-2が構成され、各VCG5内の近傍物理セル4間ではUE2の通信制御情報を共有するためのVCG内情報共有IFが確立される。
 (B)親セル4の決定処理
 次に、親セル4の決定の動作例について、図18~図20を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内通信制御部324及びVCG外通信制御部325の少なくとも一方によって実行されてよい。
 なお、親セル4の決定の処理は、VCG関係の構築の過程で実施されてもよい。又は、親セル4の決定の処理は、VCG関係の構築後、或いは、無線通信システム1の運用中に実施されてもよい。
 (B-1)第1の例(図18、図20)
 図18に例示するように、物理セル4-1は、同一VCG5内の物理セル4-2~4-4に親セル決定用識別子を要求する(処理B1)。物理セル4-2~4-4の各々は、物理セル4-1に親セル決定用識別子を回答する(処理B2)。なお、親セル決定用識別子としては、例えば、物理セル4の識別子等が用いられてよい。
 物理セル4-1は、VCG5内の物理セル4-1~4-4の親セル決定用識別子を比較し、自身の物理セル4-1の優先度が最も高いか否かを判定する(処理B3)。この判定は、例えば、親セル決定用識別子の値の比較や、事前に定めた条件の適用等によって行なわれてよい。
 自身の物理セル4-1の優先度が最も高い場合、物理セル4-1は、自身が親セル4になることを決定し(処理B4)、VCG5内の物理セル4-2~4-4に物理セル4-1が親セル4になることを通知する(処理B5)。通知を受けた物理セル4-2~4-4の各々は、親セル4の設定又は変更を認識し(処理B6)、親セル4の決定の処理が終了する。
 一方、処理B3の結果、自身の物理セル4-1の優先度が最も高くはない場合、例えば、物理セル4-2の優先度が最も高い場合、物理セル4-1は、以下の処理の少なくとも一方を実施してよい。
 例えば、物理セル4-1は、親セル4の決定の処理を終了してよい(処理B7)。VCG5に親セル4を設けることが決まっている場合、上述した親セル4の決定の処理は、VCG5内の各物理セル4によって実行される。従って、物理セル4-1が親セル4の決定の処理を終了しても、物理セル4-2主導により上述した処理B1~B6が実施され、物理セル4-2が親セル4になることが期待できる。
 或いは、物理セル4-1は、物理セル4-2が親セル4になることを認識しているため、物理セル4-2に親セル4になること(親セル化)を通知し(処理B8)、VCG5内の物理セル4-2以外の物理セル4-3及び4-4に対して、親セル4の情報を通知してもよい(処理B9)。これにより、VCG5内の複数の物理セル4が、それぞれ親セル4の決定の処理を行なうよりも、無線基地局3やネットワークの負荷を低減できる。
 以上のように、物理セル4間で親セル4を決定するための識別子を共有し、例えば、識別子の値の大小から判定される最も優先度の高い物理セル4が自律的に親セル4となることで、親セル4が決定される。
 これにより、図20に例示するように、VCG5-1のうちの物理セル4-2が親セル4に決定される。VCG5-2においても、1つの物理セル4が親セル4として決定される。なお、図20では、VCG5の中央に位置する物理セル4が親セル4になっている例を示しているが、VCG5内のいずれの位置の物理セル4が親セル4になってもよい。
 (B-2)第2の例(図19、図20)
 第2の例では、物理セル4以外の装置、例えば上位装置6が、親セル4を指定してもよい。
 図19に例示するように、上位装置6は、VCG管理情報631を用いて、例えばVCG5ごとに、親セル4を決定する(処理B11)。例えば、上位装置6は、VCG5-1について、物理セル4-2を親セル4として決定する。
 上位装置6は、親セル4として決定した物理セル4-2に対して、親セル化を通知する(処理B12)。また、VCG5-1内の物理セル4-2以外の物理セル4-1、4-3、及び、4-4に対して、親セル情報を通知し(処理B13)、親セル4の決定の処理が終了する。なお、親セル情報としては、例えばIPアドレス等の親セル4間の通信に用いる情報が挙げられる。
 以上の処理により、物理セル4-1、4-3、及び、4-4では、親セル4の設定又は変更を認識できる。第2の例によっても、図20に例示するように、VCG5-1及び5-2の各々において、親セル4が決定される。
 (C)VCG間IF確立処理
 次に、VCG間IF確立の動作例について、図21~図24を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内通信制御部324及びVCG外通信制御部325の少なくとも一方によって実行されてよい。
 なお、VCG間IF確立の処理は、VCG関係の構築後、或いは、無線通信システム1の運用中に実施されてもよい。
 (C-1)第1の例(図21、図22)
 図21に例示するように、VCG5-1に属する物理セル(端)4-1は、VCG5-1とは異なるVCG5-2に属する近傍物理セル(端)4-3を発見する(処理C1)。
 物理セル4-1は、近傍物理セル4-3に対して、VCG間IFの確立可否判定要求を送信する(処理C2)。近傍物理セル4-3は、物理セル4-1にVCG間IFの確立可否判定回答を送信する(処理C3)。
 物理セル4-1は、近傍物理セル4-3からの回答に基づいて、VCG間IFを確立可能か否かを判定する(処理C4)。この判定は、例えば、回答が確立可能を示すか否かを判定することで行なわれてもよい。
 VCG間IFを確立可能である場合、物理セル4-1は、近傍物理セル4-3にVCG間IF確立要求を送信し(処理C5)、近傍物理セル4-3は、物理セル4-1にVCG間IF確立応答を送信する(処理C6)。これにより、VCG間IFが確立される。
 一方、VCG間IFを確立不可能である場合、物理セル4-1は、VCG5-2の物理セル4との間のVCG間IFの確立に関する処理を終了し、例えば、他のVCG5に属する近傍物理セル4を検索してよい(処理C7)。
 なお、近傍物理セル4-3がVCG間IFを確立できない場合としては、例えば、VCG5-2側で、既に大量のC-RNTIが払い出されており、VCG5-1からC-RNTIの予約の要求があったとしても受け入れられない状況である場合等が挙げられる。
 以上のように、各物理セル4は、自身が属するVCG5には属さない近傍物理セル4を検出した場合、当該近傍物理セル4に対して、近傍VCG5の親セル4との間でUE2の通信制御情報を共有するためのインタフェース確立を要求する。
 これにより、図22に例示するように、VCG5-1の物理セル4-1と、VCG5-2の物理セル4-3及び4-yとの間に、それぞれVCG間情報共有IFが確立される。同様に、VCG5-1の物理セル4-xと、VCG5-2の物理セル4-3及び4-yとの間に、それぞれVCG間情報共有IFが確立される。
 なお、処理C1を実施する物理セル4は、例えば、VCG5内の物理セル4のうち、物理セル(端)4に制限されてもよい。自身の物理セル4がVCG5の境界に位置するか否かは、例えば、VCG関係の構築の際に認識できる。これにより、通信量を削減でき、無線基地局3やネットワークの負荷を低減できる。
 なお、VCG間情報共有IFを確立した物理セル4は、各々のVCG5内の物理セル4でUE2に割り当てられた通信制御情報に関する情報を、VCG間情報共有IFを用いてVCG5間で共有してよい。
 以下の動作例の説明において、異なるVCG5に属する物理セル4間の通信は、確立されたVCG間情報共有IFを用いてよい。
 (C-2)第2の例(図23、図24)
 第1の例では、親セル4が存在せず、複数の近傍物理セル4が協調してVCG間IFを確立する場合を説明したが、親セル4が存在する場合には、VCG5の親セル4同士がVCG間IFを確立してもよい。
 図23に例示するように、親セル4に決定された物理セル4-2は、親セル化の処理を行ない(処理C11)、上位装置6に親セル化を通知する(処理C12)。なお、親セルの決定の動作例の第2の例(図19参照)のように、親セル4が上位装置6により決定される場合には、処理C12をスキップしてもよい。
 上位装置6は、VCG管理情報631を参照して、親セル4である物理セル4-2が属するVCG5-1の近傍VCG5-2における親セル4、例えば物理セル4-6を検索する(処理C13)。そして、上位装置6は、近傍VCG5-2の親セル情報を物理セル4-2に通知する(処理C14)。
 物理セル4-2は、近傍VCG5-2の親セル4である物理セル4-6に対して、VCG間IF確立要求を送信する(処理C15)。物理セル4-6は、物理セル4-2にVCG間IF確立応答を送信し(処理C16)、VCG間IFが確立される。
 以上のように、第2の例では、親セル4が存在する場合、親セル4が上位装置6に問い合わせ、近傍VCG5の親セル情報を取得することで、近傍VCG5の親セル4との間でUE2の通信制御情報を共有するためのインタフェースを確立できる。
 これにより、図24に例示するように、VCG5-1の親セル4である物理セル4-2と、VCG5-2の親セル4である物理セル4-6との間に、VCG間情報共有IFが確立される。なお、VCG間情報共有IFは、例えば、X2インタフェースを介した無線基地局3間の通信経路であってもよいし、S1インタフェースを介して上位装置6を経由するIPネットワークの通信経路であってよい。
 (D)UEの検出による近傍VCG5への問い合わせ及び応答
 次に、UE2の検出による近傍VCG5への問い合わせ及び応答の動作例について、図25~図31を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内情報管理部321、VCG外情報管理部323、VCG内通信制御部324、及び、VCG外通信制御部325の少なくとも1つによって実行されてよい。
 (D-1)第1の例(図25~図29)
 図25に例示するように、VCG5-2の物理セル(端)4-3は、使用可能なUL RS情報を他の物理セル4から収集する(処理D1)。
 なお、VCG5内の各物理セル4は、同一VCG5内の他の物理セル4配下に、どのようなUL RSのUE2が存在するかを表す情報を、VCG内IFにより他の物理セル4との間で共有してよく、或いは、上位装置6から取得してもよい。
 VCG5-1に属する物理セル(端)4-1は、VCG5-1を跨ぐような移動を行なう候補となるUE2(以下、「移動候補のUE2」と表記する場合がある)を検出すると(処理D2)、当該UE2のUL RS情報を抽出する(処理D3)。
 なお、移動候補のUE2とは、例えば、物理セル(端)4-1の無線エリアを、VCG5-1の境界に向かって移動する傾向のあるUE2であってよい。このようなUE2の検出は、UE2からのSRSの受信強度やUE2の位置情報による分析等、既知の種々の手法により実現可能である。
 UE2を検出した物理セル4は、通信制御情報管理テーブル331を更新し、VCG5内の他の物理セル4との間で当該UE2のUL RS情報に関する情報を共有してよい。例えば、UE2を検出した物理セル4は、図26に示すVCG内割当済テーブル332の少なくとも一部の情報を共有してよい。図26に示すように、VCG内割当済テーブル332は、通信制御情報管理テーブル331から「割当済」が“TRUE”のエントリを抽出した情報に相当する。
 なお、UE2がVCG5内の他の物理セル4を経由してきた場合、当該UE2のUL RS情報に関する情報は既に共有されているため、UE2を検出した物理セル4による、通信制御情報管理テーブル331の更新や共有は不要としてもよい。
 なお、通信制御情報管理テーブル331の更新は、情報が更新される都度又は一定周期ごと等の所定のタイミングで、各物理セル4において実施されてよい。VCG5-2内の物理セル4においても同様である。
 物理セル(端)4-1は、抽出したUL RS情報の使用可否を、UE2が移動する可能性のあるVCG5-2の物理セル(端)4-3に対して、VCG間IFを介して問い合せる(処理D4)。使用可否とは、当該UE2がその時点で使用しているUL RSを、VCG5-2でも利用可能であるか否か、換言すれば、UL RS情報を引き継ぐことによってUE2を受け入れ可能であるか否かを意味してよい。
 この問い合わせは、UE2の移動に伴って、UE2から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を移動先の仮想セルで引き継いで使用可能か否かを、VCG間IF313を介して近傍VCG5の無線基地局3に問い合わせる第1の通信の一例である。
 物理セル(端)4-3は、問い合わせのあったUL RS情報の使用可否を判定し(処理D5)、物理セル(端)4-1にUL RS情報の使用可否を応答する(処理D6)。
 例えば、物理セル(端)4-3は、VCG5-2で用いられているUL RS情報から問い合わせのあったUL RS情報の使用可否を判定してもよい。一例として、物理セル(端)4-3は、VCG内割当済テーブル332を参照してもよい。或いは、物理セル(端)4-3は、通信制御情報管理テーブル331から、図27に例示する割当可能テーブル335を抽出又は生成してもよい。図27に示すように、割当可能テーブル335は、通信制御情報管理テーブル331から、「割当済」が“FALSE”のエントリを抽出した情報に相当する。
 なお、物理セル(端)4-3は、例えば、通信制御情報管理テーブル331又は割当可能テーブル335から、図28に示す他VCG用テーブル336を抽出又は生成してもよい。図28に示すように、他VCG用テーブル336は、通信制御情報管理テーブル331又は割当可能テーブル335から、「割当済」が“FALSE”且つ「VCG外割当可否」が“YES”のエントリを抽出した情報に相当する。
 そして、物理セル(端)4-3は、割当可能テーブル335において問い合わせのあったUL RS情報の「VCG外割当可否」が“YES”であるか否か、或いは、他VCG用テーブル336に問い合わせのあったUL RSが存在するか否かを判定する。“YES”又は存在する場合、物理セル(端)4-3は、UL RS情報が使用可能である旨を応答してよい。
 これにより、図29に例示するように、VCG5-1を跨ぐ可能性のあるUE2が位置する物理セル(端)4-1と、移動先の候補となる近傍VCG5-2の物理セル(端)4-3との間で、UL RL情報の使用可否の問い合わせ及び応答が実施される。また、物理セル(端)4-1と、近傍VCG5-2の物理セル(端)4-xとの間でも、UL RL情報の使用可否の問い合わせ及び応答が実施されてもよい。
 (D-2)第2の例(図30、図31)
 第2の例では、親セル4が存在する場合における、UE2の検出による近傍VCG5への問い合わせ及び応答の動作例を説明する。
 図30に例示するように、VCG5-2の親セル4-4は、使用可能なUL RS情報を他の物理セル4、例えば物理セル4-3から収集する(処理D11)。
 VCG5-1に属する物理セル(端)4-1は、移動候補のUE2を検出すると(処理D12)、当該UE2のUL RS情報を抽出する(処理D13)。
 また、物理セル(端)4-1は、UE2の検出通知をVCG5-1の親セル4-2に送信する(処理D14)。UE2の検出通知には、処理D13で抽出したUL RS情報に関する情報が含まれてもよい。
 なお、処理D13は、処理D14の通知を受けた親セル4-2が実施してもよい。或いは、当該UE2にUL RS情報が割り当てられたときから、親セル4-2が当該UL RS情報を管理してもよい。
 次いで、親セル4-2は、UL RS情報の使用可否を、UE2が移動する可能性のあるVCG5-2の親セル4-4に対して、VCG間IFを介して問い合せる(処理D15)。
 親セル4-4は、問い合わせのあったUL RS情報の使用可否を判定し(処理D16)、親セル4-2にUL RS情報の使用可否を応答する(処理D17)。
 これにより、図31に例示するように、VCG5-1を跨ぐ可能性のあるUE2が位置するVCG5の親セル4-2と、移動先の候補となる近傍VCG5-2の親セル4-4との間で、UL RL情報の使用可否の問い合わせ及び応答が実施される。
 (E)UL RS情報が使用可能である旨の応答があった場合
 次に、近傍VCG5への問い合わせの結果、UL RS情報が使用可能である旨の応答があった場合の動作例について、図32~図36を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内情報管理部321、VCG外情報管理部323、VCG内通信制御部324、及び、VCG外通信制御部325の少なくとも1つによって実行されてよい。
 (E-1)第1の例(図32~図34)
 図32に例示するように、VCG5-2の物理セル(端)4-3は、図25に示す応答(処理D6参照)として、UL RS情報が使用可能である旨をVCG5-1の物理セル(端)4-1に応答する(処理E1)。
 VCG5-2の物理セル(端)4-3は、通信制御情報管理テーブル331に対して、該当するUL RS情報を割当不可として更新し、VCG5-2内で当該UL RS情報の更新に関する情報を共有する(処理E2)。
 なお、物理セル(端)4-3は、該当するUL RS情報を、図33に例示する予約テーブル333に登録することで、該当するUL RS情報を割当不可として更新してもよい。図33に示すように、予約テーブル333は、通信制御情報管理テーブル331から「割当先」が“OTHER”のエントリを抽出した情報に相当する。
 例えば、割当不可とする更新対象のUL RS情報は、通信制御情報管理テーブル331において、「割当済」が“FALSE”且つ「VCG外割当可否」が“YES”のエントリに相当する(図9参照)。物理セル(端)4-3は、当該エントリについて、「割当済」を“TRUE”、「割当先」を“OTHER”、「予約状況」を“RESERVED”、「VCG外割当可否」を“-”(例えばNULL)に変更してよい。これにより、当該エントリを割当可能テーブル335や他VCG用テーブル336から削除し、予約テーブル333に登録でき、UL RS情報を割当不可として更新できる。
 以上により、図34に例示するように、VCG5-2の物理セル(端)4-3は、VCG5-1の物理セル(端)4-1から問い合わせを受けたUE2の現状のUL RS情報を、VCG5-2内で割当可能なUL RS情報の候補から除外する。
 換言すれば、UE2の移動元のVCG5の物理セル4から、UE2の移動先のVCG5の物理セル4への問い合わせ(図25の処理D4参照)は、移動先のVCG5に対する、UE2のUL RS情報の予約要求である。
 なお、処理E1の応答を受けた物理セル(端)4-1は、UE2が物理セル(端)4-1からVCG5-2に属する物理セル(端)4に移動する際に、HO処理等の、セル間移動のための処理の実施が不要である。また、VCG5-2の物理セル(端)4-3は、VCG5-1から移動してきたUE2との間で、予約しているUL RS情報を用いて通信を行なうことができる。
 これにより、UE2は、VCG5-1からVCG5-2への移動の前後で、例えばHO処理等を行なわずに継続して通信を行なうことができ、セル間移動のための処理負荷の発生を回避できる。また、セル間移動のための通信の発生も抑制できるため、無線基地局3やネットワークの負荷も低減できる。
 なお、VCG5-2の物理セル(端)4は、処理E2で予約したUL RS情報について、UE2が自身の物理セル(端)4に移動してきた場合、通信制御情報管理テーブル331を更新し、更新した情報をVCG5-2内で共有してよい。
 例えば、物理セル(端)4は、処理E2で予約したUL RS情報について、「割当先」を“OWN”、「予約状況」を“-”(例えばNULL)に更新することで、当該エントリを予約テーブル333から削除し、VCG内割当済テーブル332に登録してよい。
 (E-2)第2の例(図35、図36)
 第2の例では、親セル4が存在する場合において、近傍VCG5への問い合わせの結果、UL RS情報が使用可能である旨の応答があった場合の動作例を説明する。
 図35に例示するように、VCG5-2の親セル4-4は、図30に示す応答(処理D17参照)として、UL RS情報が使用可能である旨をVCG5-1の親セル4-2に応答する(処理E11)。
 VCG5-1の親セル4-2は、UE2が位置する物理セル(端)4-1に対して、UL RS情報が使用可能である旨を応答する(処理E12)。
 VCG5-2の親セル4-4は、通信制御情報管理テーブル331に対して、該当するUL RS情報を割当不可として更新し、VCG5-2内で当該UL RS情報の更新に関する情報を共有する(処理E13)。
 以上により、図36に例示するように、VCG5-2の親セル4-4は、VCG5-1の親セル4-2から問い合わせを受けたUE2の現状のUL RS情報を、VCG5-2内で割当可能なUL RS情報の候補から除外する。
 換言すれば、UE2の移動元のVCG5の物理セル4から、UE2の移動先のVCG5の物理セル4への問い合わせ(図30の処理D15参照)は、移動先のVCG5に対する、UE2のUL RS情報の予約要求である。
 (F)UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合
 次に、近傍VCG5への問い合わせの結果、UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の動作例について、図37~図45を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内情報管理部321、変更判定部322、VCG外情報管理部323、VCG内通信制御部324、及び、VCG外通信制御部325の少なくとも1つによって実行されてよい。
 (F-1)第1の例(図37~図42)
 図37に例示するように、VCG5-2の物理セル(端)4-3は、図25に示す応答(処理D6参照)として、UL RS情報が使用不可能である旨をVCG5-1の物理セル(端)4-1に応答する(処理F1)。
 応答を受信したVCG5-1の物理セル(端)4-1は、近傍VCG5-2の物理セル(端)4-3に対して、使用可能なUL RS情報を問い合わせる(処理F2)。この問い合わせは、第2の通信の一例である。
 近傍VCG5-2の物理セル(端)4-3は、使用可能なUL RS情報を検索して選定し(処理F3)、使用可能なUL RS情報をVCG5-1の物理セル(端)4-1に通知する(処理F4)。処理F4で通知される情報は、使用可能な複数のUL RS情報を含む情報(例えばリスト)であってもよい。
 なお、処理F3では、例えば、通信制御情報管理テーブル331から他VCG用テーブル336(図28参照)の情報が検索又は抽出されてよい。また、処理F4では、検索又は抽出された他VCG用テーブル336の情報の少なくとも一部が物理セル(端)4-1に通知されてよい。
 物理セル(端)4-3は、通信制御情報管理テーブル331に対して、通知したUL RS情報を、VCG5-2内で割当不可として仮設定し、VCG5-2内で当該UL RS情報の仮設定に関する情報を共有する(処理F5)。仮設定されたUL RS情報は、VCG5-2における割当可能なUL RS情報から一定期間除外されてよい。
 なお、物理セル(端)4-3は、通知したUL RS情報を、図38に例示する仮設定テーブル334に登録することで、通知したUL RS情報を一定期間割当不可として更新してもよい。図38に示すように、仮設定テーブル334は、予約テーブル333から「予約状況」が“TEMP”のエントリを抽出した情報に相当する。
 例えば、一定期間割当不可とする更新対象のUL RS情報は、通信制御情報管理テーブル331において、「割当済」が“FALSE”且つ「VCG外割当可否」が“YES”のエントリに相当する(図9参照)。物理セル(端)4-3は、当該エントリについて、「割当済」を“TRUE”、「割当先」を“OTHER”、「予約状況」を“TEMP”、「VCG外割当可否」を“-”(例えばNULL)に変更してよい。これにより、物理セル(端)4-3は、当該エントリを割当可能テーブル335や他VCG用テーブル336から削除し、仮設定テーブル334に登録でき、UL RS情報を一定期間割当不可として更新できる。
 VCG5-1の物理セル(端)4-1は、受信したUL RS情報を用いて、移動候補のUE2に対して、UL RS情報の変更要求を行なう(処理F6)。
 そして、物理セル(端)4-1と移動候補のUE2との間で、新たなUL RS情報による接続の再構成が行なわれる(処理F7)。
 なお、処理F4で受信したUL RS情報がVCG5-1で使用できない、例えば、VCG5-1で管理する通信制御情報管理テーブル331において、受信したUL RS情報の「使用済」に“TRUE”が設定されている可能性もある。この場合、物理セル(端)4-1は、物理セル(端)4-3に他の候補を問い合わせてもよい。
 また、VCG5-1とVCG5-2との間で共通に使用可能なUL RS情報が存在しない場合、物理セル(端)4-1は、VCG5-2に対する問い合わせに係る処理を終了してもよい。この場合、当該UE2がVCG5-2に移動する際に、物理セル(端)4-3は、UE2との間でHO処理を行なってもよい。
 UE2との間で接続の再構成が完了すると、物理セル(端)4-1は、近傍VCG5-2の物理セル(端)4-3に対して、接続の再構成によってUE2が使用することとなった(例えば、処理F4で通知された)UL RS情報の予約を通知する(処理F8)。
 物理セル(端)4-3は、通信制御情報管理テーブル331に対して、予約を要求されたUL RS情報を、VCG5-2内で割当不可として更新し、VCG5-2内で当該UL RS情報の更新に関する情報を共有する(処理F9)。更新に係るUL RS情報は、VCG5-2における割当可能なUL RS情報から除外されてよい。
 例えば、割当不可とする更新対象のUL RS情報は、仮設定テーブル334において、「予約状況」が“TEMP”のエントリに相当する(図38参照)。物理セル(端)4-3は、当該エントリについて、「予約状況」を“RESERVED”に変更することで、当該エントリを仮設定テーブル334から削除し、予約テーブル333に登録できる。これにより、UL RS情報を割当不可、換言すれば、使用不可能として更新できる。
 なお、VCG5-2の物理セル(端)4-3は、処理F5でUL RS情報の仮設定後、一定期間の計時を行ない、計時の間に処理F8の通知がある場合に、計時を終了して処理F9を実施してもよい。なお、一定期間とは、VCG5-1及び5-2における各物理セル(端)4の範囲(広さ)、UE2の移動速度や物理セル4における位置等に応じて、異なる期間に設定されてよい。
 図39に例示するように、物理セル(端)4-3は、処理F8の通知がないまま、処理F5からの一定期間の計時が終わると、換言すれば、UE2が一定期間移動してこないと、該当UL RS情報の予約がないと判断してよい(処理F10)。
 この場合、物理セル(端)4-3は、該当UL RS情報を、VCG5-2内での一定期間割当不可の仮設定から解除し、該当UL RS情報の仮設定の解除に関する情報をVCG5-2内で共有してよい(処理F11)。
 例えば、物理セル(端)4-3は、該当UL RS情報について、仮設定テーブル334において「割当済」を“FALSE”、「割当先」及び「予約状況」をそれぞれ“-”(例えばNULL)、「VCG外割当可否」を“YES”(又は“NO”)に更新してよい。これにより、当該エントリを仮設定テーブル334から削除し、割当可能テーブル335や他VCG用テーブル336に登録でき、UL RS情報を仮設定から解除して割当可能として更新できる。なお、全てのUL RS情報について「VCG外割当可否」に“YES”が設定される場合、全てのUL RS情報がVCG5外部の予約に使用される可能性がある。一方、自セル4(又は自VCG5)配下からUE2が初期接続してくる可能性もある。従って、初期接続してくるUE2用のUL RS情報を確保するために、一定数又は一定割合のUL RS情報について「VCG外割当可否」が“NO”となるようにVCG5内で管理されてもよい。
 以上により、図40に例示するように、VCG5-1の物理セル(端)4-1は、VCG5-2の物理セル(端)4-3に対して、使用可能なUL RS情報の候補を要求する(矢印(1-1)参照)。また、物理セル(端)4-1は、受信した候補のUL RS情報を用いて、移動候補のUE2にUL RS情報の変更を要求する(矢印(2)参照)。
 なお、物理セル(端)4-1は、物理セル(端)4-3に加えて、VCG5-2の物理セル(端)4-xに対して、使用可能なUL RS情報の候補を要求してもよい(矢印(1-2)参照)。
 また、物理セル(端)4-3は、物理セル(端)4-1に通知した使用可能なUL RS情報の候補を、VCG5-2内での割当可能なUL RS情報から一定期間除外する。
 これにより、移動候補のUE2が一定期間内にVCG5-2に移動する場合、当該UL RS情報がVCG5-2内で使用されずに済むため、UE2の移動前にUL RS情報がVCG5-2内で使用不可能になる可能性を低減できる。
 ここで、図37の処理F7における接続の再構成では、例えば、UL RS情報の更新が行なわれてよい。図41は、物理セル4とUE2との間の接続の再構成の動作シーケンスの一例を示す図である。
 図41に示すように、物理セル4は、UE2に対して、新たなUL RS情報、例えばC-RNTIを含む、接続の再構成を要求するRRCConnectionReconfigurationメッセージを送信してよい(処理F21)。
 メッセージを受信したUE2は、UE2が使用中のC-RNTIを、受信したメッセージに含まれるC-RNTIによって書き換えることで、RRC接続を再構成してよい。接続の再構成を行なうと、UE2は、物理セル4に対して、接続の再構成の完了を通知するRRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを送信してよい(処理F22)。
 図42は、図41の比較例として、物理セル4とUE2との間のHO処理の動作シーケンスの一例を示す図である。HO処理では、図42に示すように、UE2の移動元(ソース)の物理セル4が、UE2に対して、HO先で使用する情報を含むRRCConnectionReconfigurationメッセージを送信する(処理P1)。
 メッセージを受信したUE2は、移動先(ターゲット)の物理セル4に対して、RACHPreambleを送信する(処理P2)。移動先の物理セル4は、UE2にC-RNTIを割り当て、UE2に対してRACHResponseを送信する(処理P3)。
 UE2は、割り当てられたC-RNTIを用いてRRC接続を再構成し、RRCConnectionReconfigurationCompleteメッセージを送信する(処理P4)。このように、HO処理では、ランダムアクセスが実行される。
 以上のように、図37の処理F7では、UE2が在圏中の物理セル(端)4-1内でUL RSの変更を行なうことで、HO処理を実施するのに比べて、ランダムアクセスを実施せずに済み、UE2や無線基地局3の処理負荷を低減できる。また、ネットワークの負荷も低減できる。
 なお、図37に示す処理は、適宜変更して実施してもよい。例えば、物理セル(端)4-3は、処理F9においてUL RS情報の予約が完了したことを、予約を依頼したVCG5-1の物理セル(端)4-1に通知してもよい。
 VCG5-2から予約の完了通知を受けることが保証されるならば、予約をしたVCG5-1は、UE2へのUL RS情報の変更処理(例えば処理F6及びF7)を、予約の完了通知の受信後に実施してもよい。
 また、VCG5は、近傍VCG5からの予約に備えて、UE2に通常の処理で割り当てるUL RS情報とは別に、近傍VCG5からの予約用のUL RS情報を管理してもよい。UE2に通常の処理で割り当てるUL RS情報とは、例えば、当該VCG5の仮想セルで通信を開始する他のUE2から送信される信号を識別するのに用いられる情報であってよい。一例として、UE2からの新規接続(例えばランダムアクセス)や、UE2への通常のHO処理等で割り当てるUL RS情報が挙げられる。
 (F-2)第2の例(図43~図45)
 第2の例では、親セル4が存在する場合において、近傍VCG5への問い合わせの結果、UL RS情報が使用不可能である旨の応答があった場合の動作例を説明する。
 図43に例示するように、VCG5-2の親セル4-4は、図30に示す応答(処理D17参照)として、UL RS情報が使用不可能である旨をVCG5-1の親セル4-2に応答する(処理F31)。
 応答を受信したVCG5-1の親セル4-2は、近傍VCG5-2の親セル4-4に対して、使用可能なUL RS情報を問い合わせる(処理F32)。
 親セル4-4は、使用可能なUL RS情報を検索し(処理F33)、使用可能なUL RS情報をVCG5-1の親セル4-2に通知する(処理F34)。
 親セル4-4は、通信制御情報管理テーブル331に対して、通知したUL RS情報を、VCG5-2内で割当不可として仮設定し、VCG5-2内で当該UL RS情報の仮設定に関する情報を共有する(処理F35)。仮設定されたUL RS情報は、VCG5-2における割当可能なUL RS情報から一定期間除外されてよい。
 VCG5-1の親セル4-2は、移動候補のUE2が在圏中の物理セル(端)4-1に対して、受信したUL RS情報を用いたUE2のUL RS情報の変更を要求する(処理F36)。物理セル(端)4-1は、親セル4-2からの通知に応じて、移動候補のUE2に対して、UL RS情報の変更要求を行なう(処理F37)。
 そして、物理セル(端)4-1と移動候補のUE2との間で、新たなUL RS情報による接続の再構成が行なわれる(処理F38)。
 UE2との間で接続の再構成が完了すると、物理セル(端)4-1は、親セル4-2にUL RS情報の変更応答を送信する(処理F39)。親セル4-2は、近傍VCG5-2の親セル4-4に対して、接続の再構成によってUE2が使用することとなったUL RS情報の予約を通知する(処理F40)。
 親セル4-4は、通信制御情報管理テーブル331に対して、予約を要求されたUL RS情報を、VCG5-2内で割当不可として更新し、VCG5-2内で当該UL RS情報の更新に関する情報を共有する(処理F41)。更新に関するUL RS情報は、VCG5-2における割当可能なUL RS情報から除外されてよい。
 一方、図44に例示するように、親セル4-4は、処理F40の通知がないまま、処理F35からの一定期間の計時が終わると、該当UL RS情報の予約がないと判断してよい(処理F42)。
 この場合、親セル4-4は、該当UL RS情報を、VCG5-2内での一定期間割当不可の仮設定から解除し、該当UL RS情報の仮設定の解除に関する情報をVCG5-2内で共有してよい(処理F43)。
 以上により、図45に例示するように、VCG5-1の親セル4-2は、VCG5-2の親セル4-4に対して、使用可能なUL RS情報の候補を要求する(矢印(1)参照)。また、親セル4-2は、受信した候補のUL RS情報を用いて、移動候補のUE2にUL RS情報の変更を要求する(矢印(2)参照)。
 さらに、親セル4-4は、親セル4-2に通知した使用可能なUL RS情報の候補を、VCG5-2内での割当可能なUL RS情報から一定期間除外する。
 これにより、第2の例によっても、移動候補のUE2が一定期間内にVCG5-2に移動する場合、当該UL RS情報がVCG5-2内で使用されずに済むため、UE2の移動前にUL RS情報がVCG5-2内で使用不可能になる可能性を低減できる。
 また、第2の例においても、図43の処理F38では、UE2が在圏中の物理セル(端)4-1内でUL RSの変更を行なうことで、HO処理を実施するのに比べて、ランダムアクセスを実施せずに済み、UE2や無線基地局3の処理負荷を低減できる。また、ネットワークの負荷も低減できる。
 (G)UL RS情報の予約解除(1)
 次に、VCG5-1が予約済のUL RS情報の予約解除を行なう場合の動作例について、図46~図49を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内情報管理部321、VCG外情報管理部323、VCG内通信制御部324、及び、VCG外通信制御部325の少なくとも1つによって実行されてよい。
 (G-1)第1の例(図46、図47)
 図46に例示するように、VCG5-2でのUL RS情報の予約後、VCG5-1の物理セル(端)4-1が、移動候補のUE2がVCG5-2に移動する可能性が低下したと判断する(処理G1)。なお、UE2の移動可能性の判断は、既知の種々の手法により実現可能である。
 このように、予約したUL RS情報が不要となった場合、物理セル(端)4-1は、VCG5-2の物理セル(端)4-3に対して、UL RS情報の予約解除要求を送信する(処理G2)。
 物理セル(端)4-3は、予約解除を要求されたUL RS情報を、VCG5-2内での割当不可から解除し、該当UL RS情報の予約解除に関する情報をVCG5-2内で共有する(処理G3)。
 例えば、物理セル(端)4-3は、該当UL RS情報について、予約テーブル333において「割当済」を“FALSE”、「割当先」及び「予約状況」をそれぞれ“-”(例えばNULL)、「VCG外割当可否」を“YES”(又は“NO”)に更新してよい。これにより、当該エントリを予約テーブル333から削除し、割当可能テーブル335や他VCG用テーブル336に登録でき、UL RS情報を予約から解除して割当可能として更新できる。
 以上により、図47に例示するように、移動候補のUE2の直近の移動可能性の低下を検出したVCG5-1の物理セル(端)4-1は、VCG5-2の物理セル(端)4-3及び4-xの少なくとも一方に、UL RS情報の予約解除を要求する。VCG5-2の物理セル(端)4-3及び/又は4-xは、予約済のUL RS情報を、VCG5-2内で割当不可能なUL RS情報から除外し、VCG5-2で割当可能として管理する。
 これにより、未使用であるものの他のUE2への割当が不可能な、予約済のUL RS情報の増加を抑制でき、VCG5に収容可能なUE数の減少を抑制できる。
 (G-2)第2の例(図48、図49)
 第2の例では、親セル4が存在する場合において、VCG5-1が予約済のUL RS情報の予約解除を行なう場合の動作例を説明する。
 図48に例示するように、VCG5-2でのUL RS情報の予約後、VCG5-1の親セル4-2が、物理セル(端)4-1との間の情報の共有により、移動候補のUE2がVCG5-2に移動する可能性が低下したと判断する(処理G11)。
 予約したUL RS情報が不要となった場合、親セル4-2は、VCG5-2の親セル4-4に対して、UL RS情報の予約解除要求を送信する(処理G12)。
 親セル4-4は、予約解除を要求されたUL RS情報を、VCG5-2内での割当不可から解除し、該当UL RS情報の予約解除に関する情報をVCG5-2内で共有する(処理G13)。
 以上により、図49に例示するように、移動候補のUE2の直近の移動可能性の低下を検出したVCG5-1の親セル4-2は、VCG5-2の親セル4-4に、UL RS情報の予約解除を要求する。VCG5-2の親セル4-4は、予約済のUL RS情報を、VCG5-2内で割当不可能なUL RS情報から除外し、VCG5-2で割当可能として管理する。
 これにより、第2の例によっても、予約済のUL RS情報の増加を抑制でき、VCG5に収容可能なUE数の減少を抑制できる。
 (H)UL RS情報の予約解除(2)
 次に、VCG5-2がVCG5-1にUL RS情報の予約解除の可否を問い合わせ、予約解除可否の応答によって予約解除を行なう場合の動作例について、図50~図53を参照して説明する。なお、以下の処理は、例えば、各物理セル4のVCG内情報管理部321、VCG外情報管理部323、VCG内通信制御部324、及び、VCG外通信制御部325の少なくとも1つによって実行されてよい。
 (H-1)第1の例(図50、図51)
 図50に例示するように、VCG5-2の物理セル(端)4-3において、UL RS情報を予約してから一定期間が経過する(処理H1)。このような場合としては、当該UL RS情報を使用しているUE2が一定期間経過しても移動してこなかった場合が挙げられる。
 この場合、物理セル(端)4-3は、予約を行なったVCG5-1の物理セル(端)4-1に対して、UL RS情報の予約解除可否を問い合わせる(処理H2)。この問い合わせは、UE2から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報の引き継ぎの要否を、VCG間IFを介して無線基地局3に問い合わせる第3の通信の一例である。
 物理セル(端)4-1は、該当UL RS情報の解除判定を行ない(処理H3)、物理セル(端)4-3に予約解除可能又は不可能の旨を通知する(処理H4)。
 物理セル(端)4-3は、通知が予約解除不可能を示す場合、例えば、物理セル(端)4-1がUL RS情報の予約の継続を望む場合、予約を継続する。予約の継続では、例えば、一定期間の計時の初期化や期間の延長等の処理が行なわれてもよい。
 一方、物理セル(端)4-3は、通知が予約解除可能を示す場合、該当UL RS情報を割当不可から解除し、該当UL RS情報の予約解除に関する情報をVCG5-2内で共有する(処理H5)。
 以上により、図51に例示するように、VCG5-2の物理セル(端)4-3及び4-xの少なくとも一方は、一定期間経過後も移動してこないUE2のUL RS情報について、VCG5-1の物理セル(端)4-1に対して予約の継続を問い合わせる。物理セル(端)4-1は、問い合わせに対して予約の継続の要否を応答する。
 これにより、予約の継続が不要であるUL RS情報については予約を解除して割当可能にできるため、割当不可のUL RS情報の増加を抑制でき、VCG5に収容可能なUE数の減少を抑制できる。
 (H-2)第2の例(図52、図53)
 第2の例では、VCG5-2の親セル4-4がVCG5-1の親セル4-2にUL RS情報の予約解除の可否を問い合わせ、予約解除可否の応答によって予約解除を行なう場合の動作例を説明する。
 図52に例示するように、VCG5-2の親セル4-4において、UL RS情報を予約してから一定期間が経過する(処理H11)。
 この場合、親セル4-4は、予約を行なったVCG5-1の親セル4-2に対して、UL RS情報の予約解除可否を問い合わせる(処理H12)。
 親セル4-2は、物理セル(端)4-1との間の情報の共有により、該当UL RS情報の解除判定を行ない(処理H13)、親セル4-4に予約解除可能又は不可能の旨を通知する(処理H14)。
 親セル4-4は、通知が予約解除可能を示す場合、該当UL RS情報を割当不可から解除し、該当UL RS情報の予約解除に関する情報をVCG5-2内で共有する(処理H15)。
 以上により、図53に例示するように、VCG5-2の親セル4-4は、一定期間経過後も移動してこないUE2のUL RS情報について、VCG5-1の親セル4-2に対して予約の継続を問い合わせる。親セル4-2は、問い合わせに対して予約の継続の要否を応答する。
 これにより、第2の例によっても、割当不可のUL RS情報の増加を抑制でき、VCG5に収容可能なUE数の減少を抑制できる。
 以上のように、一実施形態に係る無線通信システム1によれば、UE2に対して、VCG5の境界を意識させずにセル間移動を実施させることができる。従って、仮想セルを提供する無線通信システム1の負荷を低減できる。
 〔1-4〕変形例
 上述した無線通信システム1では、VCG5間で移動候補のUE2の通信制御情報の使用可否を共有し、移動先のVCG5でも通信制御情報が使用可能な場合に、UE2は、VCG5間の移動を意識せずに移動先のVCG5に移動できる。
 これは、UE2から見た場合、1つのVCG5内を移動することと相違なく、UE2にとってのVCG5を構成する物理セル4が変化したと捉えることができる。
 換言すれば、VCG5は、UE2の移動に合わせて、周辺の物理セル4をVCG5に取り込むというように、VCG5をUE2に括り付けて考えることも可能である。
 一例として、図54に示すように、VCG5の物理セル(端)4は、VCG5の境界を越える可能性のあるUE2について、VCG5の周囲の物理セル4に受け入れ可否を問い合わせる(符号(1)参照)。受け入れ可否の問い合わせは、例えば、周辺の物理セル4でUE2の通信制御情報が使用可能か否か、換言すれば、周辺の物理セル4をVCG5に取り込み可能であるか否か、の情報共有と位置付けられてよい。
 周辺の物理セル4をVCG5に取り込み可能である場合、図54の符号(2)に示すように、VCG5は、周辺の物理セル4を新たに取り込んでVCG5’となり、新たな仮想セルを構成してよい。
 「物理セル4の取り込み」では、一実施形態に係る無線通信システム1の動作例で説明したように、当該物理セル4(例えば他のVCG5)で、移動候補のUE2の通信制御情報を確保しておく処理が行なわれればよい。すなわち、VCG5からVCG5’への変化は、あくまでUE2の通信制御の観点から、UE2のHO処理が不要な仮想セルの範囲の拡大を例示するものである。
 従って、実際には、通信制御情報の更新以外に関する処理、例えば、VCG関係の情報(例えば、VCG内回線接続情報338及びVCG外回線接続情報339等)の更新は行なわれなくてもよい。
 図55に例示するように、VCG5’には、UE2の移動可能性が低減した物理セル4も存在する場合がある。このような物理セル4は、VCG5(VCG5’)の範囲が拡大するにつれて増加することが考えられる。そこで、UE2の移動可能性が低減した物理セル4に関しては、VCG5’から解放する処理が行なわれてもよい(符号(3)参照)。
 図55の符号(4)に示すように、VCG5’は、物理セル4の解放後、当該物理セル4を除外した新たなVCG5”となり、新たな仮想セルを構成してよい。
 「物理セル4の解放」では、例えば、UE2の移動可能性が低減した物理セル4が、VCG5’の親セル4或いは任意の物理セル4に対して切り離しを要求してもよい。又は、VCG5’の親セル4或いは任意の物理セル4が、UE2の移動可能性が低減した物理セル4に対して切り離しを指示してもよい。
 例えば、物理セル4の解放の処理は、UE2の移動可能性が低減した物理セル4が管理する通信制御情報から、当該UE2用に割当済の通信制御情報を、当該物理セル4内で割当可能に管理する処理を含んでよい。すなわち、VCG5’からVCG5”への変化は、あくまでUE2の通信制御の観点から、UE2のHO処理が不要な仮想セルの範囲の縮小を例示するものである。
 従って、実際には、通信制御情報の更新以外に関する処理、例えば、VCG関係の情報(例えば、VCG内回線接続情報338及びVCG外回線接続情報339等)の更新は行なわれなくてもよい。
 なお、図54及び図55の例において、UE2が移動する可能性のある1以上の物理セル4は、近傍VCG5に属すると扱ってもよい。
 以上のように、変形例によれば、UE2の位置変化に追従してVCG5の構成が変化するため、UE2の周囲に仮想セルを構成することができる。これにより、UE2に対して、VCG5の境界を意識させずにセル間移動を実施させることができる。従って、仮想セルを提供する無線通信システム1の負荷を低減できる。
 なお、「物理セル4の取り込み」及び「物理セル4の解放」において、実際にVCG関係の情報が更新され、新たなVCG5’及びVCG5”が構成されてもよい。
 〔2〕その他
 上述した実施形態及び変形例は、各実施形態の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。各実施形態の各構成及び各処理は、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせてもよい。
 1  無線通信システム
 2  UE
 21、312  無線IF
 22、32、32A、62  プロセッサ
 221、621  通信部
 23、33、33A、63  メモリ
 231  通信制御情報
 3  無線基地局
 31、31A、61  IF
 311  VCG内IF
 313  VCG間IF
 321  VCG内情報管理部
 322  変更判定部
 323  VCG外情報管理部
 324  VCG内通信制御部
 325  VCG外通信制御部
 331  通信制御情報管理テーブル
 332  VCG内割当済テーブル
 333  予約テーブル
 334  仮設定テーブル
 335  割当可能テーブル
 336  他VCG用テーブル
 337、337A  IF管理情報
 338  VCG内回線接続情報
 339  VCG外回線接続情報
 4、4-1~4-6、4-x、4-y  物理セル
 5、5-1、5-2、5’、5”  VCG
 6  上位装置
 631  VCG管理情報

Claims (24)

  1.  無線端末と、
     1以上の無線エリアによって形成される第1の無線エリアにおける通信を制御する第1の基地局と、
     1以上の無線エリアによって形成される第2の無線エリアにおける通信を制御する第2の基地局と、
     前記第1の基地局と前記第2の基地局との間を接続し、前記無線端末の前記第1及び第2の無線エリア間の移動に伴って前記無線端末に対する通信の制御を前記第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信を行なうインタフェースと、を備え、
     前記通信の制御を前記第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信は、前記無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を前記第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信を含む、無線通信システム。
  2.  前記第1の基地局は、前記無線端末の前記第1及び第2の無線エリア間の移動に伴って、前記識別情報を前記第2の無線エリアで引き継いで使用可能か否かを、前記インタフェースを介して前記第2の基地局に問い合わせる第1の通信を行なう、
    請求項1記載の無線通信システム。
  3.  前記第2の基地局は、前記第1の通信に応じて、前記識別情報の使用可否を、前記第2の無線エリア内で用いられている識別情報から判定し、判定結果を含む応答を、前記インタフェースを介して前記第1の基地局に送信する、
    請求項2記載の無線通信システム。
  4.  前記第1の基地局は、前記第2の基地局からの応答が使用不可能を示す場合、前記第2の無線エリアで使用可能な識別情報を、前記インタフェースを介して前記第2の基地局に問い合わせる第2の通信を行なう、
    請求項3記載の無線通信システム。
  5.  前記第2の基地局は、前記第2の通信に応じて、前記第2の無線エリアで使用可能な識別情報を選定し、前記使用可能な識別情報を示す応答を、前記インタフェースを介して前記第1の基地局に送信する、
    請求項4記載の無線通信システム。
  6.  前記使用可能な識別情報は、前記第2の無線エリアで通信を開始する他の無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報とは別に管理される、
    請求項5記載の無線通信システム。
  7.  前記第1の基地局は、前記無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を、前記第2の基地局からの応答が示す前記使用可能な識別情報に変更する制御を前記無線端末に対して行なう、
    請求項5又は請求項6記載の無線通信システム。
  8.  前記第2の基地局は、前記第1の基地局に応答した識別情報を、前記第2の無線エリアで使用不可能な識別情報として管理する、
    請求項2~7のいずれか1項記載の無線通信システム。
  9.  前記第1の基地局は、前記無線端末の移動に伴って、前記識別情報の引き継ぎが不要になったことを、前記インタフェースを介して前記第2の基地局に通知する、
    請求項2~8のいずれか1項記載の無線通信システム。
  10.  前記第2の基地局は、前記無線端末が前記第1の無線エリアから前記第2の無線エリアに移動してこない場合、前記識別情報の引き継ぎの要否を、前記インタフェースを介して前記第1の基地局に問い合わせる第3の通信を行なう、
    請求項2~9のいずれか1項記載の無線通信システム。
  11.  前記第1の基地局が提供する第1の無線エリアは、前記第2の基地局が提供する第2の無線エリアと隣接若しくは少なくとも一部が重複し、又は、前記第1及び第2の無線エリア間が一定距離以下である、請求項1~10のいずれか1項記載の無線通信システム。
  12.  前記第1の基地局は、前記第1の無線エリアの管理を行ない、前記第2の基地局は、前記第2の無線エリアの管理を行なう、請求項1~10のいずれか1項記載の無線通信システム。
  13.  第1及び第2の基地局のうちの第1の基地局であって、
     1以上の無線エリアによって形成される第1の無線エリアにおける通信を制御する制御部と、
     1以上の無線エリアによって形成される第2の無線エリアにおける通信を制御する前記第2の基地局と接続されるインタフェースであって、前記第1の無線エリアから前記第2の無線エリアへの無線端末の移動に伴って、前記第1の無線エリアでの前記無線端末に対する前記通信の制御を前記第2の基地局に引き継ぐための通信を前記第2の基地局と行なうインタフェースと、を備え、
     前記通信の制御を前記第2の基地局に引き継ぐための通信は、前記無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を前記第2の基地局に引き継ぐための通信を含む、基地局。
  14.  前記無線端末の前記第1及び第2の無線エリア間の移動に伴って、前記識別情報を前記第2の無線エリアで引き継いで使用可能か否かを、前記インタフェースを介して前記第2の基地局に問い合わせる第1の通信を行なう、
    請求項13記載の基地局。
  15.  前記第1の通信に対する前記第2の基地局からの応答が使用不可能を示す場合、前記第2の無線エリアで使用可能な識別情報を、前記インタフェースを介して前記第2の基地局に問い合わせる第2の通信を行なう、
    請求項14記載の基地局。
  16.  前記制御部は、前記無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を、前記第2の基地局からの応答が示す前記使用可能な識別情報に変更する制御を前記無線端末に対して行なう、
    請求項15記載の基地局。
  17.  前記無線端末の移動に伴って、前記識別情報の引き継ぎが不要になったことを、前記インタフェースを介して前記第2の基地局に通知する、
    請求項14~16のいずれか1項記載の基地局。
  18.  第1及び第2の基地局のうちの第2の基地局であって、
     1以上の無線エリアによって形成される第1の無線エリア、及び、1以上の無線エリアによって形成される第2の無線エリアのうちの前記第2の無線エリアにおける通信を制御する制御部と、
     前記第1の無線エリアにおける通信を制御する前記第1の基地局と接続されるインタフェースであって、前記第1の無線エリアから前記第2の無線エリアへの無線端末の移動に伴って、前記第1の無線エリアでの前記無線端末に対する前記通信の制御を前記第1の基地局から引き継ぐための通信を前記第1の基地局と行なうインタフェースと、を備え、
     前記通信の制御を前記第1の基地局から引き継ぐための通信は、前記無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報を前記第1の基地局から引き継ぐための通信を含む、基地局。
  19.  前記識別情報を前記第2の無線エリアで引き継いで使用可能か否かを問い合わせる前記第1の基地局からの第1の通信に応じて、前記識別情報の使用可否を、前記第2の無線エリア内で用いられている識別情報から判定し、判定結果を含む応答を、前記インタフェースを介して前記第1の基地局に送信する、
    請求項18記載の基地局。
  20.  前記第2の無線エリアで使用可能な識別情報を問い合わせる前記第1の基地局からの第2の通信に応じて、前記第2の無線エリアで使用可能な識別情報を選定し、前記使用可能な識別情報を示す応答を、前記インタフェースを介して前記第1の基地局に送信する、
    請求項19記載の基地局。
  21.  前記使用可能な識別情報は、前記第2の無線エリアで通信を開始する他の無線端末から送信される信号を識別するのに用いられる識別情報とは別に管理される、
    請求項20記載の基地局。
  22.  前記第1の基地局に応答した識別情報を、前記第2の無線エリアで使用不可能な識別情報として管理する、
    請求項19~21のいずれか1項記載の基地局。
  23.  前記無線端末が前記第1の無線エリアから前記第2の無線エリアに移動してこない場合、前記識別情報の引き継ぎの要否を、前記インタフェースを介して前記第1の基地局に問い合わせる第3の通信を行なう、
    請求項19~22のいずれか1項記載の基地局。
  24.  無線端末であって、
     1以上の無線エリアによって形成される第1の無線エリアにおいて前記無線端末との通信を制御するために用いられる信号を、前記第1の無線エリアにおける第1の基地局へ送信する送信部と、
     前記無線端末が、前記第1の無線エリアから、1以上の無線エリアによって形成される第2の無線エリアへ移動しても、前記第2の無線エリアにおける第2の基地局であって、前記無線端末に対する通信の制御を前記第1及び第2の基地局間のインタフェースを介した通信によって前記第1の基地局から引き継いだ前記第2の基地局宛に、前記送信部に前記信号を送信させる制御部と、を備え、
     前記インタフェースを介した通信は、前記無線端末から送信される前記信号を識別するのに用いられる識別情報を前記第1及び第2の基地局間で引き継ぐための通信を含む、無線端末。
PCT/JP2016/070932 2016-07-15 2016-07-15 無線通信システム、基地局、及び無線端末 WO2018011962A1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/070932 WO2018011962A1 (ja) 2016-07-15 2016-07-15 無線通信システム、基地局、及び無線端末

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/070932 WO2018011962A1 (ja) 2016-07-15 2016-07-15 無線通信システム、基地局、及び無線端末

Publications (1)

Publication Number Publication Date
WO2018011962A1 true WO2018011962A1 (ja) 2018-01-18

Family

ID=60951700

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
PCT/JP2016/070932 WO2018011962A1 (ja) 2016-07-15 2016-07-15 無線通信システム、基地局、及び無線端末

Country Status (1)

Country Link
WO (1) WO2018011962A1 (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013108901A1 (ja) * 2012-01-19 2013-07-25 京セラ株式会社 基地局及び通信制御方法
WO2015063819A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 富士通株式会社 無線通信方法、無線通信システム、基地局、および無線局
WO2016021541A1 (ja) * 2014-08-06 2016-02-11 三菱電機株式会社 通信システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013108901A1 (ja) * 2012-01-19 2013-07-25 京セラ株式会社 基地局及び通信制御方法
WO2015063819A1 (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 富士通株式会社 無線通信方法、無線通信システム、基地局、および無線局
WO2016021541A1 (ja) * 2014-08-06 2016-02-11 三菱電機株式会社 通信システム

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11523311B2 (en) Cell ID disambiguation
JP6370750B2 (ja) 方法及び基地局
EP3008952B1 (en) Layered mobility
JP5829677B2 (ja) 移動端末、基地局、セル受信品質測定方法及びセル受信品質測定システム
EP2705689B1 (en) Methods in a base station for handling handover, base station, computer program and computer program product
WO2017196215A1 (en) Radio access network node, radio node and methods performed therein
US20210250822A1 (en) Neighbor Relations for Moving Cells
CN105432116A (zh) 小区切换的方法、基站及系统
EP3445090A1 (en) Communication method
US20210377821A1 (en) Communications method and related apparatus, system, and storage medium
WO2015159574A1 (ja) 基地局、無線通信システム、通信方法
CN105794302A (zh) 管理第一移动终端和第二移动终端之间通信的方法
CN107810658B (zh) 用于多连接性的装置、方法和计算机可读介质
WO2017114284A1 (zh) 一种终端的切换方法和控制器、终端、基站以及系统
WO2018011962A1 (ja) 無線通信システム、基地局、及び無線端末
EP3340662A1 (en) Method and apparatus for acquiring device-to-device (d2d) authorization information
CN106332098A (zh) 一种分配物理小区标识的方法及装置
EP2999255B1 (en) Inter-operator radio resource sharing in dense deployments of small cell networks
JP6469750B2 (ja) 層構造のモビリティ
KR20130131055A (ko) 액세스 포인트 제어 방법, 액세스 포인트의 통신 방법, 핸드오버 수행 방법, 이동통신 관리 장치, 액세스 포인트

Legal Events

Date Code Title Description
121 Ep: the epo has been informed by wipo that ep was designated in this application

Ref document number: 16908863

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: DE

122 Ep: pct application non-entry in european phase

Ref document number: 16908863

Country of ref document: EP

Kind code of ref document: A1

NENP Non-entry into the national phase

Ref country code: JP