WO2016185764A1 - 電気手術用処置装置及び電気手術用処置装置の制御方法並びに電気手術システム - Google Patents

電気手術用処置装置及び電気手術用処置装置の制御方法並びに電気手術システム Download PDF

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Abstract

発生する煙や脂成分、飛沫等によって内視鏡手術時の視界が妨げられることを抑制することが可能な、新規かつ改良された電気手術用処置装置及び電気手術用処置装置の制御方法並びに電気手術システムを提案する。電気手術用処置装置は、電力が供給される処置部を先端に有する挿入部と、前記処置部に供給する電力を制御する電力制御部と、前記挿入部に備えられ前記挿入部の先端側に開口部を有する吸引通路と、前記吸引通路を介して流体を吸引する吸引部と、を備える。

Description

電気手術用処置装置及び電気手術用処置装置の制御方法並びに電気手術システム
 本開示は、電気手術用処置装置及び電気手術用処置装置の制御方法並びに電気手術システムに関する。
 従来、医療分野等において、腹腔鏡手術等に例示されるように、内視鏡を用いた手術(以下、単に「内視鏡手術」ともいう。)が行われている。このような内視鏡手術において、体腔内に挿入される挿入部の先端に、生体組織に対して処置を行うための処置部が設けられた処置装置が用いられる場合がある。例えば、生体組織に対して切開等の外科処置を行う処置装置の一態様として、処置部に通電することにより、処置部に接触する生体組織を電気的に切開、縫合、焼結する電気手術用処置装置が知られている。
 特許文献1には、生体に外科的処置を施した際に発生する煙霧を吸引する吸引口と、吸引口から吸引された煙霧を脱臭してから排気する脱臭フィルタ部と、吸引口と脱臭フィルタ部との間を連通し、吸引口を煙霧の発生位置に臨ませて配置可能な吸引チューブとを備えた手術用局所排気システムが開示されている。かかる手術用局所排気システムは、生体への外科的処置時に発生するガスが手術室内に滞留することを防止することが目的とされている。
 また、特許文献2には、吸引管と、吸引管に負圧を与える真空ポンプと、吸引管内の圧力を調整する真空レギュレータと、吸引管に接続された電気メス装置と、吸引管で摘出した病変組織を貯留する吸引瓶と、真空レギュレータ及び電気メス装置を制御するコンピュータとからなる病変組織摘出装置が開示されている。かかる病変組織摘出装置では、吸引管が電気メス電極として機能し、さらに真空レギュレータの圧力調整及び電気メス装置の出力調整により、病変組織の摘出量が調整可能となっている。
特開2014-204901号公報 特開2011-147719号公報
 内視鏡手術は、内視鏡の映像を視認しながら電気手術用処置装置を操作することにより行われるため、安全に視界を確保する必要がある。しかし、電気手術用処置装置は、電気や熱、超音波等により生体組織を破壊するため、術部の周辺に煙や脂の微粒子が飛散しやすい。そのため、内視鏡の撮像において視界が妨げられ、患部を適切に処置することが困難である場合があった。また、破壊された生体組織の飛沫が内視鏡のレンズ部分に付着した場合にも、視界が妨げられ得る。したがって、内視鏡手術時の視界を確保できるようにすることが望まれている。
 そこで、本開示では、発生する煙や脂成分、飛沫等によって内視鏡手術時の視界が妨げられることを抑制することが可能な、新規かつ改良された電気手術用処置装置及び電気手術用処置装置の制御方法並びに電気手術システムを提案する。
 本開示によれば、電力が供給される処置部を先端に有する挿入部と、
 前記処置部に供給する電力を制御する電力制御部と、
 前記挿入部に備えられ前記挿入部の先端側に開口部を有する吸引通路と、
 前記吸引通路を介して流体を吸引する吸引部と、
 を備える、電気手術用処置装置が提供される。
 また、本開示によれば、挿入部の先端に設けられた処置部への電力の供給状態を検出するステップと、
 前記電力の供給に基づき吸引部の作動を制御して、前記挿入部の先端側の開口部から流体を吸引するステップと、
 を備える、電気手術用処置装置の制御方法が提供される。
 また、本開示によれば、電力が供給される処置部を先端に有する挿入部と、
 前記処置部に供給する電力を制御する電力制御部と、
 前記挿入部に設けられ前記挿入部の先端側に開口部を有する吸引通路と、
 前記吸引通路を介して流体を吸引する吸引部と、
 前記吸引通路を介して吸引される前記流体を分析する分析部と、
 を備える、電気手術システムが提供される。
 以上説明したように本開示によれば、発生する煙や脂成分、飛沫等によって内視鏡手術時の視界が妨げられることを抑制することが可能になる。なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、又は上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、または本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の実施の形態に係る電気手術システムの構成の一例を示す模式図である。 同実施形態に係る電気手術システムの構成の一例を示すブロック図である。 同実施形態に係る挿入部の先端部分を示す斜視図である。 同実施形態に係る挿入部の先端部分を示す上面図である。 同実施形態に係る別の挿入部の先端部分を示す斜視図である。 同実施形態に係る別の挿入部の先端部分を示す側面図である。 吸引した流体の分析方法の一例を示す説明図である。 成分ごとのスペクトルを示す説明図である。 電力制御方法を示す説明図である。 同実施形態に係る吸引制御部の制御処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る吸引制御部の制御処理の別の例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る分析処理部の制御処理の一例を示すフローチャートである。 同実施形態に係る分析処理部の制御処理の一例を示すフローチャートである。 煙や脂成分の飛散による視界不良の状態を示す説明図である。
 以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
 なお、説明は以下の順序で行うものとする。
<<1.背景技術の詳述>>
<<2.電気手術システムの全体構成例>>
 <2.1.電気手術用処置器具>
  (2.1.1.基本的構成)
  (2.1.2.吸引通路)
 <2.2.吸引装置>
 <2.3.分析装置>
  (2.3.1.流体処置部)
  (2.3.2.分析処理部)
  (2.3.3.表示処理部)
  (2.3.4.警告処理部)
  (2.3.5.捕集タンク)
 <2.4.電力制御装置>
 <2.5.表示装置>
<<3.制御処理例>>
 <3.1.吸引制御処理の例>
  (3.1.1.第1の例)
  (3.1.2.第2の例)
 <3.2.表示処理及び警告処理の例>
 <3.3.電力制御処理の例>
<<1.背景技術の詳述>>
 まず、本開示の背景技術を詳述する。
 近年、モノポーラやバイポーラ、あるいはサンダービートなどと称される、生体組織を電気的に切開したり、縫合、焼結したりする電気手術用処置器具(以下、単に「処置器具」ともいう。)を備えた電気手術用処置装置(以下、単に「処置装置」ともいう。)が知られている。処置器具は、エナジーデバイスとも呼ばれる。係る処置装置によれば、切開や縫合、焼結を同時に行うこともできる。処置装置は、内視鏡の撮影画像を視認しながら行われる内視鏡手術に用いられることが多い。
 処置装置は、電気や熱、超音波等によって生体組織を破壊するものであり、術部の周辺に、煙や脂の微粒子が飛散して、視界を妨げる場合が見られる。また、破壊された生体組織の飛沫が内視鏡先端のレンズに付着することによって視界不良が発生する場合もある。図14は、内視鏡手術時の視界が妨げられる様子を示す説明図である。図14の上下の図はともに、処置具10が病細胞Cに対して処置を行っている様子を示している。図14の上の図は、視界が良好な状態を示し、図14の下の図は、視界不良の状態を示す。
 このように、術部の周辺で煙や脂成分が生じると、内視鏡の撮影画像を通じた視界が妨げられ、病細胞Cに対する適切な処置を行いづらくなる。これにより、例えば、取り除かなければならない病細胞Cの一部が残ってしまったり、逆に、除去しなければならない範囲を超えて正常な細胞まで過剰に取り除いてしまったりする可能性がある。また、視界不良の状態では、処置装置による縫合や焼結等についても正確に行うことが困難になる。
 この他、術部の周辺に生体組織の飛沫が飛び散ることによって、がん細胞等の病細胞が他に転移するおそれもある。これに対して、換気装置を用いて、術部の空気を強制的に換気し、視界を確保することが考えられる。しかしながら、換気装置によって体腔内に空気を送り込むと、内臓を乾燥させてしまったり、換気装置自体あるいは換気装置のフィルタに付着している菌等が体内に入り込むことによって感染症や合併症を引き起こしたりするおそれがある。内臓の乾燥を抑制するために、湿気を含む空気を体腔内に送り込んだ場合には、内視鏡のレンズが曇ってしまい、視界不良となる。
 また、内視鏡手術では、目視できない細胞レベルでの手術の結果の妥当性を確認するには、術後の生体検査の結果を待つか、あるいは、術中に手術を中断して生体検査を行う必要がある。結局のところ、内視鏡手術は、手術を行う医師の視界に強く依存する術形式であり、視界の良否は、手術の成否に多大な影響を及ぼし得る。
 以上の背景から、本開示に係る電気手術システムは、内視鏡手術時の視界の妨げになる煙や脂の微粒子等を取り除き、視界を良好に維持するものである。また、本開示に係る電気手術システムは、処置装置によって生体組織が破壊されることによって発生する煙や飛沫を適切に取り除くことによって、病細胞の転移や感染症の発生を抑制するものである。
<<2.電気手術システムの全体構成例>>
 まず、本開示の実施の形態に係る電気手術システムの全体構成の一例について説明する。図1は、本実施形態に係る電気手術システム100を示す概略図である。図2は、電気手術システム100の構成を機能に分けて示すブロック図である。電気手術システム100は、電気手術用処置器具110と、電力制御装置(電力制御部)200と、吸引装置(吸引部)300と、分析装置(分析部)400と、表示装置(表示部)500とを備える。このうち、電気手術用処置器具110及び吸引装置300は、電気手術用処置装置を構成する。
 <2.1.電気手術用処置器具>
  (2.1.1.基本的構成)
 処置器具110は、体腔内に挿入可能な挿入部112と、挿入部112に接続されて使用者によって操作入力が行われる操作部114とを備える。挿入部112は、挿入部112の長手方向に延びる筒状のシース120を有し、シース120の先端部には、患部に対して処置を行う処置部130a,130bが設けられる。
 操作部114は、シース120の後端部が固定される本体115と、本体115の後端に設けられ、使用者の指が挿入される係止部116と、本体115に接続され本体115の長手方向に進退動可能なハンドル118とを備える。ハンドル118の両側には、使用者の指が挿入される貫通孔が設けられている。本実施形態の処置器具110では、使用者によって操作部114のハンドル118が相対的に後ろ側にスライドしたときに、シース120の先端部に設けられた2つの処置部130a,130bが近接し、患部を挟み込むように動作する。
 処置器具110には、操作部114の位置において吸引管150が接続されている。当該吸引管150の他端は吸引装置300に接続されている。また、処置器具110には、操作部114の位置において電気ケーブル104が接続されている。当該電気ケーブル104の他端は電力制御装置200に接続される。電気ケーブル104は、他端側に設けられたコネクタを利用して、電力制御装置200へ接続されてもよい。電気ケーブル104を介して、シース120の先端部に設けられた2つの処置部130a,130bへと電力が供給可能になっている。また、使用者がハンドル118を後ろ側にスライドしたときには、電気ケーブル104を介して電気信号が電力制御装置200に出力される。
 2つの処置部130a,130bには、それぞれ第1の電極及び第2の電極が設けられる。第1の電極及び第2の電極は、2つの処置部130a,130bの、互いに向き合う位置に設けられ、生体組織に接触可能になっている。使用者によるハンドル118の操作によって2つの処置部130a,130bが近接する際に、2つの処置部130a,130bに設けられた第1の電極及び第2の電極には高周波電流が供給される。これにより、使用者がハンドル118を後端側にスライドしたときに、第1の電極及び第2の電極に高周波電流が通電されつつ2つの処置部130a,130bが近接し、患部に対して電気的に切開等が施される。
 なお、2つの処置部130a,130bが近接して患部を切開する態様の処置器具110は一例に過ぎず、本実施形態に係る技術で使用可能な処置器具110は、かかる例に限られない。すなわち、処置器具110は、患部を電気的に処置するものであれば、モノポーラ式やバイポーラ式、その他の形式のものであってもよい。
  (2.1.2.吸引通路)
 図3及び図4は、処置器具110の先端部を示す斜視図及び上面図である。処置器具110の挿入部112のシース120には、先端部に吸引開口125aを有する吸引通路125が備えられている。吸引通路125は、吸引装置300によって、体腔内から、空気とともに煙や脂成分、飛沫等を含む流体を吸引する際の通路である。本実施形態では、吸引通路125はシース120の内部に長手方向に沿って設けられている。吸引通路125の後端側は、操作部114の位置において、吸引管150に連通している。吸引通路125は、吸引開口125aから操作部114の近傍まで配設され、適度に小さくされた直径を有する。また、吸引通路125は、手術の妨げにならない形状及び材質で構成される。
 かかる吸引通路125の一部あるいは全部が、2つの処置部130a,130bの第1の電極及び第2の電極へと電力を導く電気配線の配置スペースを兼ねていてもよい。これにより、シース120の外観や直径を変えずに吸引通路125を設けることができる。その際に、電気配線は、絶縁シート等によって被覆されてもよい。これにより、吸引通路125を介して吸引される煙や脂成分、飛沫等の流体が電気配線に付着して短絡等を生じることを防ぐことができる。また、図5及び図6に示すように、吸引通路は、シース120の外周部に吸引管140を取り付けることによって設けてもよい。この場合において、吸引管140の先端側の吸引開口140aは、シース120の先端側の処置部130a,130bの近傍に配置される。
 吸引通路125が連通する吸引管150は、処置器具110と分析装置400とを接続する。吸引管150は、吸引通路125の吸引開口125aから吸引された空気や煙、飛沫等を分析装置400に導く。また、分析装置400と吸引装置300との間にも吸引管160が接続されている。したがって、吸引装置300の動作時において、吸引通路125及び吸引管150,160を介して、体腔内の空気等が吸引される。
 <2.2.吸引装置>
 吸引装置300は、吸引通路125及び吸引管150,160を介して、処置器具110の先端の空気や煙、飛沫等の流体を吸引する。吸引装置300は、電力制御装置200及び分析装置400と、通信ケーブル108,109によって接続され、各装置との間で情報の送受信が可能になっている。吸引装置300は、真空ポンプ310と、吸引制御部320とを備える。真空ポンプ310は、吸引力を発生させる機器の一例であり、吸引力を発生可能な機器であれば、他の機器に置き換えられてもよい。吸引制御部320は、真空ポンプ310の出力を制御する。吸引装置300は、電力制御装置200と通信ケーブル108で接続されている。これにより、吸引制御部320は、電力制御装置200による処置器具110への通電状態を検知可能になっている。
 吸引制御部320は、電力制御装置200によって処置器具110への通電が行われる期間に合わせて、真空ポンプ310を作動してもよい。これにより、処置器具110への非通電状態において、すなわち、体腔内において煙や飛沫等が発生し得ない状態において、真空ポンプ310を停止させることができる。したがって、電力コストが抑制されるとともに、処置器具110の先端が生体組織に吸い付くことを防ぐことができる。
 処置器具110への通電期間に合わせて真空ポンプ310を作動する際には、通電量に応じて真空ポンプ310の出力を変化させてもよい。処置器具110により患部の処置が行われる場合、供給する電力量が大きいほど、生体組織の破壊による煙や飛沫等が発生しやすくなる。したがって、吸引制御部320は、通電量が大きいほど、真空ポンプ310の出力が大きくなるように、真空ポンプ310を制御することが好ましい。
 また、吸引制御部320は、処置器具110への通電開始後、あらかじめ設定した時間が経過したときに、真空ポンプ310の作動を停止し、吸引を中断させてもよい。これにより、生体組織に対する処置が中断している間に、真空ポンプ310を停止させて、電力コストを抑制することができる。
 また、吸引制御部320は、処置器具110への通電開始後、後述する分析装置400による分析結果に基づいて、吸引される空気等に、特定の異物が含まれていない場合に、真空ポンプ310の作動を停止し、吸引を中断させてもよい。これにより、適切な処置が行われている間において、真空ポンプ310を停止させて、電力コストを抑制することができる。
 <2.3.分析装置>
 分析装置400は、吸引した空気や煙等に含まれる成分を分析する。例えば、分析装置400は、吸引された空気等の流体を分析し、当該空気等に含まれる脂肪や細胞、水分量を検出する。分析結果は、患部の状態の判断や、患部に対する処置の状況の判断に用いられる。分析装置400は、流体処置部430と、分析処理部440と、表示処理部450と、警告処理部460とを備える。
 また、分析装置400は、分析処理部440や表示処理部450、警告処理部460により実行されるプログラムや、各処理部の演算結果を記憶する図示しない記憶部を備えている。分析装置400は、電力制御装置200及び吸引装置300と、通信ケーブル105,109によって接続され、各装置との間で情報の送受信が可能になっている。また、分析装置400には、通信ケーブル106を介して表示装置500が接続されている。
  (2.3.1.流体処置部)
 流体処置部430は、吸引された空気等の流体に対して所定の処置を行い、当該空気等の成分の分析を可能にする部分である。流体処置部430は、吸引された空気等を、特定成分を検知するための試薬が充填された検知管を通過させ、検知管の変色に基づいて特定成分の成分濃度を分析可能な構成としてもよい。例えば、有機小分子蛍光プローブ等のプローブ試薬が充填された検知管を用いることにより、分析処理部440は、吸引された空気等に癌細胞が含まれているか否かを判定することができる。
 また、膵液漏検出光プローブ等のプローブ試薬が充填された検知管を用いることにより、分析処理部440は、膵液漏の有無を判定することができる。膵液漏は、手術の予後を著しく悪化させることが知られており、係る膵液漏を監視することによって、手術の成功率を改善することができる。この場合において、検知しようとする成分に応じて異なる試薬が充填された複数の検知管を備えていてもよい。また、各試薬等を検知管に充填するのではなく、直接噴霧等してもよい。
 また、手術中に、光線力学的診断あるいは光線力学的療法に用いる薬剤を使用している場合には、流体処置部430は、吸引された空気等に対して励起光を照射し、蛍光具合あるいは発光具合を観察可能な構成としてもよい。例えば腫瘍等の特定の細胞を発光させる薬剤が用いられている場合においては、流体処置部430において蛍光具合を観察することによって、分析処理部440により、薬剤が付着している細胞の有無を判定することができる。そして、吸引した空気中に蛍光が見られる場合、処置器具110による切除位置が、患部に近すぎる、あるいは、切除しきれていないと判断することが可能になる。
 また、流体処置部430は、吸引された空気等に対して赤外光を照射し、透過光のスペクトルを検出可能な構成としてもよい。係る流体処置部430であれば、分析処理部440は、赤外分光法により、吸引された空気等に含まれる成分の分子構造を判別し、吸引された空気等に含まれる水分、脂肪分あるいは細胞に含まれるたんぱく質を判別することができる。
 図7及び図8は、赤外分光法による成分分析について説明するための図である。図7に示すように、赤外分光法では、所定のスペクトルの赤外光を測定対象に照射し、透過光のスペクトルを測定して解析することにより、測定対象の成分の分子構造の違いを判別する。赤外分光法は、測定対象に対して非接触で測定でき、また、測定対象は粉体又は液体を問わない。図8は、水、脂質、たんぱく質の近赤外スペクトルを示している。縦軸は吸光度を示し、係る吸光度が高いほど、当該波長の光が吸収される程度が大きいことを示す。このように、水、脂質、たんぱく質によって、それぞれ吸収する光の波長域が異なるため、透過光のスペクトルを観察することによって、分析処理部440は、吸引された空気等に含まれる成分及び成分量を解析することができる。
 本来であれば、蛍光や発光を観察する手法の分析は、手術室内の明るい環境下で行うことが困難であるが、本実施形態の電気手術システム100では、分析装置400内の流体処置部430に、吸引した空気等を通過させることによって、周囲が暗い中での測定が可能になる。
  (2.3.2.分析処理部)
 分析処理部440は、流体処置部430における測定結果や観察結果に基づいて、吸引した空気等の流体中の成分を特定する。分析処理部440は、上述のように、採用する手法に従って、吸引した空気等に含まれる水分、脂質、たんぱく質の他、腫瘍や癌細胞等の特定の病細胞や、膵液等の異物を特定する。また、分析処理部440は、これらの水分や脂質等の量を求めてもよい。
 空気等に含まれる水分量が多い場合、生体組織の破壊による煙の量が多く、視界不良になりやすい状態であると言える。この原因としては、処置器具110の第1の電極及び第2の電極に供給する電力量が大きすぎることが考えられる。同様に、吸引した空気等に含まれる脂質やたんぱく質の量が多い場合にも、視界不良になりやすい状態であると言うことができる。この原因も、処置器具110の第1の電極及び第2の電極に供給する電力量が大きすぎることが考えられる。したがって、この場合には、電力制御装置200により処置器具110に供給される電力量を減少させることが望ましい。
 また、光線力学的診断あるいは光線力学的治療において、吸引された空気等に蛍光が多く観察された場合、吸引された空気等に腫瘍が含まれていると判別することができる。この原因としては、切除している位置が腫瘍に近すぎることや、腫瘍を切除しきれていないことが考えられる。また、吸引された空気等に癌細胞その他の異物が含まれている場合においても同様に、切除している位置が異物に近すぎることや、異物を切除しきれていないことが考えられる。したがって、この場合には、表示装置500や図示しない警告機器によって、手術を行っている医師等に知らせることが望ましい。
 さらに、膵液漏が多くみられる場合においても、表示装置500や警告機器によって、医師等に知らせることにより、医師等は、合併症を防止するための処置を取ることができる。
 したがって、分析処理部440は、分析結果に基づいて表示装置500による表示内容を決定し、表示処理部450に表示指令を出力してもよい。また、分析処理部440は、分析結果に基づいて警告動作の要否を決定し、警告処理部460に警告指令を出力してもよい。
 また、分析処理部440は、分析結果に基づいて、処置器具110の第1の電極及び第2の電極への通電量が適正範囲か否かを判定し、電力制御装置200に電力強度を増減する指令を出力してもよい。吸引された空気等に含まれる脂成分や、その他の異物成分の量が多い場合には供給電力を低下させ、脂成分等の量が少なすぎる場合には供給電力を増加させてもよい。
 図9は、処置器具110への供給電力と、脂成分の検出量及び水分その他の成分の検出量との関係を示す説明図である。脂成分や水分その他の成分の検出量は、処置器具110への供給電力に応じて変化する。煙状の細かな異物成分は、図9中にAで示すように、供給電力の増大に伴って、比較的緩やかに噴出する。また、より視界の妨げになりやすい脂肪成分などの脂成分は、図9中にBで示すように、供給電力の増大に伴って、ある電力値を超えるときに急激に噴出する傾向が見られる。
 分析処理部440は、脂成分以外の水分その他の成分の検出量が、あらかじめ設定された適正域に収まるように、供給電力を増減する指示信号を電力制御装置200に対して出力する。その際に、分析処理部440は、視界の妨げになりやすい脂成分の検出量が、あらかじめ設定された脂成分限界値を超えないように、供給電力を増減するよう指示を行う。これにより、処置器具110を用いた内視鏡手術において、患部に対して、切開や縫合、焼結等の処置を適切に行うことができる。
 水分その他の成分の検出量の適正域や、脂成分の限界値は、術式や患者の体格等に応じて、適切な値に設定される。すなわち、脂成分の限界値が、水分その他の成分の検出量の適正域を超える場合もあれば、当該適正域の範囲内となる場合も有り得る。
  (2.3.3.表示処理部)
 表示処理部450は、分析処理部440からの表示指令に従って、分析結果の情報を表示装置500に表示する。特に、吸引された空気等に腫瘍や癌細胞等の病細胞が含まれている場合や、水分、脂質、たんぱく質、あるいは膵液の量が多い場合に、その旨を表示装置500に表示する。なお、表示処理部450は、これらの情報以外の情報を表示装置500に表示してもよい。
  (2.3.4.警告処理部)
 警告処理部460は、分析処理部440からの警告指令に従って、図示しない警告機器を作動させる。例えば、警告処理部460は、吸引された空気等に腫瘍や癌細胞等の病細胞が含まれている場合や、水分、脂質、たんぱく質、あるいは膵液の量が多い場合に、警告機器を作動させる。警告機器としては、例えば、警告音や警告ランプが挙げられるが、これら以外の警告機器であってもよい。
  (2.3.5.捕集タンク)
 本実施形態では、分析装置400は、捕集タンク410及びフィルタ420を備える。吸引管150,160は、いずれも捕集タンク410の上部の気相部分に接続されている。したがって、吸引された空気等に飛沫が含まれている場合であっても、当該飛沫は捕集タンク410内に捕集される。また、フィルタ420は、捕集タンク410のうち、吸引装置300に通じる吸引管160の接続位置に設けられている。したがって、吸引された空気等に含まれる水分や脂成分は、フィルタ420に捕集される。これにより、真空ポンプ310内に脂成分や飛沫が入り込みににくくなり、真空ポンプ310を清潔に保ちやすくなる。
 なお、本実施形態の電気手術システム100では、処置器具110と吸引装置300との間に分析装置400が設けられているが、処置器具110と分析装置400との間に吸引装置300が設けられ、分析装置400が、吸引装置300の下流側に置かれてもよい。
 <2.4.電力制御装置>
 電力制御装置200は、処置器具110の処置部130に設けられた第1の電極及び第2の電極への通電制御を行う。これにより、患部に対する電気的な切開等が可能になる。電力制御装置200は、医師等によって処置器具110のハンドル118が操作され、2つの処置部130a,130bが近づけられるときに、2つの処置部130a,130bの第1の電極及び第2の電極に対して高周波電流を供給してもよい。これにより、患部に対する処置が行われない間に第1の電極及び第2の電極に対して電力が供給されることがなくなり、電力コストを低減することができる。
 電力制御装置200は、吸引装置300及び分析装置400と、通信ケーブル105,108によって接続され、各装置との間で情報の送受信が可能になっている。また、電力制御装置200は、分析装置400からの供給電力の増減指令に基づいて、第1の電極及び第2の電極に供給する電力を増減させてもよい。上述のとおり、分析装置400は、吸引された空気中の煙や脂成分が多い場合には供給電力が大きすぎると判断して、電力制御装置200に対して電力を低下するよう指示信号を出力する。また、分析装置400は、吸引された空気中の煙や脂成分が少ない場合には供給電力が小さすぎると判断して、電力制御装置200に対して電力を増加するよう指示信号を出力する。電力制御装置200は、係る指示信号に従って、供給電力を制御する。
 <2.5.表示装置>
 表示装置500は、表示処理部450からの指示信号に従って、吸引された空気等の分析結果を表示する。表示装置500は、分析結果以外に、処置器具110への供給電力のオンオフや電力量、あるいは、真空ポンプ310の作動の有無や出力の大きさを表示してもよい。また、表示装置500は、警告処理部460からの指示信号に従って、警告表示を行ってもよい。表示装置500は、液晶ディスプレイ等に代表される公知の表示装置とし得る。
<<3.制御処理例>>
 以上、本実施形態に係る電気手術システムの構成例について説明した。次に、係る電気手術システムにおける制御処理の例について説明する。
 <3.1.吸引制御処理の例>
 まず、吸引制御部320による真空ポンプ310を用いた吸引制御処理の例について説明する。
  (3.1.1.第1の例)
 図10は、吸引制御処理の第1の例を示すフローチャートである。まず、吸引制御部320は、ステップS10において、処置器具110の第1の電極及び第2の電極に対して通電が開始されたか否かを判別する。吸引制御部320は、電力制御装置200の通電状態を読み取ることにより、通電が開始されたか否かを判別することができる。第1の電極及び第2の電極への通電が開始されていない場合(S10:No)、吸引制御部320は、吸引を開始せずに、ステップS10の判定を繰り返す。
 一方、第1の電極及び第2の電極への通電が開始された場合(S10:Yes)、吸引制御部320は、ステップS14において、真空ポンプ310を作動し、体腔内の空気や飛沫等の吸引を開始する。このとき、吸引制御部320は、タイマカウンタをリセットし、吸引開始からの経過時間を計測する。
 次いで、吸引制御部320は、ステップS18において、タイマ値があらかじめ設定した所定の時間を超えたか否かを判定する。所定の時間は、例えば、患部に対して切開や縫合、焼結等の処置を行う場合の、一回の処置に要する時間を考慮して適宜の値に設定し得る。例えば、所定の時間は、3~10秒の範囲内の値とすることができる。
 タイマ値が所定の時間を超えていなければ(S18:No)、吸引制御部320は、タイマ値が所定の時間を超えるまで、ステップS18の判定を繰り返す。一方、タイマ値が所定の時間を超えた場合(S18:Yes)、吸引制御部320は、ステップS22に進み、真空ポンプ310を停止して、体腔内の空気や飛沫等の吸引を停止する。この後は、再びステップS10に戻り、これまでに説明した手順に沿って、各ステップの処理が繰り返される。
 以上の第1の例による吸引制御処理によれば、医師等が患部に対する処置を行っている間に、生体組織の破壊によって生じる煙や脂成分、飛沫が吸引され、処置器具110の先端近傍で飛散することが抑制される。これにより、内視鏡手術中に、医師等が患部に対する処置を行っている間における視界不良が改善される。したがって、内視鏡手術の成功率の向上に資することができる。また、第1の例による吸引制御処理では、煙や飛沫等が発生するおそれがない間には、真空ポンプ310が停止されることから、電力コストを低減させることができる。
  (3.1.2.第2の例)
 図11は、吸引制御処理の第2の例を示すフローチャートである。まず、ステップS30において、吸引制御部320は、ステップS30において、処置器具110の第1の電極及び第2の電極に対して通電が開始されたか否かを判別する。吸引制御部320は、電力制御装置200の通電状態を読み取ることにより、通電が開始されたか否かを判別することができる。第1の電極及び第2の電極への通電が開始されていない場合(S30:No)、吸引制御部320は、吸引を開始せずに、ステップS30の判定を繰り返す。
 一方、第1の電極及び第2の電極への通電が開始された場合(S30:Yes)、吸引制御部320は、ステップS34において、真空ポンプ310を作動し、体腔内の空気や飛沫等の吸引を開始する。次いで、吸引制御部320は、ステップS38において、吸引装置300による吸引された空気等の分析結果を読み取り、吸引された空気等に所定の異物が含まれているか否かを判定する。所定の異物は、例えば、腫瘍や癌細胞、膵液等であり、分析装置400では、これらの異物の特徴量が現れているか否かを観察することによって、吸引された空気等内での異物を特定することができる。
 吸引された空気等に所定の異物が含まれている場合(S38:Yes)、吸引制御部320は、異物が含まれなくなるまで、ステップS38の判定を繰り返す。一方、吸引された空気等に所定の異物が含まれていなければ(S38:No)、吸引制御部320は、ステップS42に進み、真空ポンプ310を停止して、体腔内の空気や飛沫等の吸引を停止する。この後は、再びステップS30に戻り、これまでに説明した手順に沿って、各ステップの処理が繰り返される。
 以上の第2の例による吸引制御処理によれば、医師等が、視界が良好な状態で患部に対する処置を始めた場合に、発生する煙や脂成分、飛沫が吸引され、処置器具110の先端近傍で飛散することが抑制される。これにより、内視鏡手術中に、医師等が患部に対する処置を行っている間における視界不良が改善される。したがって、内視鏡手術の成功率の向上に資することができる。そして、第2の例による吸引制御処理では、その後に吸引される空気等に所定の異物が見られない場合には、真空ポンプ310が停止されることから、患部を含む、患部に近い位置で切開等が行われることを防ぎつつ、電力コストを低減させることができる。
 <3.2.表示処理及び警告処理の例>
 次に、分析処理部440による表示処理及び警告処理の例について説明する。
 図12は、本実施形態に係る表示処理及び警告処理の一例を示すフローチャートである。まず、分析処理部440は、吸引装置300による体腔内からの空気等の吸引が行われているか否かを判定する。吸引中でなければ(S50:No)、分析処理部440は、吸引される空気等の分析を行えないため、そのままステップS50の判定を繰り返す。
 一方、分析処理部440は、吸引装置300によって体腔内から空気等が吸引されている場合(S50:Yes)、ステップS54に進み、分析処理部440は、吸引された空気等の分析を行う。分析処理は、例えば、特定成分を検知するための試薬が充填された検知管を用いた分析であってもよいし、蛍光試薬を用いる手法や赤外分光法による光線力学的手法による分析であってもよい。本実施形態に係る電気手術システムは、手術を中断することなく、体腔内から空気等を取り出し、成分分析をすることができる。
 次いで、分析処理部440は、ステップS58に進み、分析結果に基づき、吸引された空気等に警告すべき異物が含まれているか否かを判定する。吸引された空気等に所定の異物が含まれている場合(S58:Yes)、分析処理部440は、ステップS66に進み、警告処理部460に対して警告機器を作動するよう指示信号を出力する。これにより、警告音が発生したりや警告ランプが点灯したりする。
 一方、吸引された空気等に所定の異物が含まれていない場合(S58:No)、あるいは、ステップS66で警告処理部460への指示信号の出力を行った後、分析処理部440は、ステップS62において、表示処理部450に指示信号を出力し、表示装置500における表示内容を更新させる。これにより、吸引された空気等の分析結果の表示や、警告表示等が更新される。表示内容を更新した後は、再びステップS50に戻り、これまでに説明した手順に沿って、各ステップの処理が繰り返される。
 以上の表示処理及び警告処理によれば、内視鏡手術を中断することなく、手術中において、処置器具110による患部に対しての適切に処置がなされているかを知らせることができる。これにより、患部に対する処置部130a,130bの位置を修正しながら内視鏡手術を進めることができる。あるいは、内視鏡手術において、病細胞をすべて除去することが可能になる。したがって、内視鏡手術の成功率の向上に資することができる。
 <3.3.電力制御処理の例>
 次に、分析処理部440による、処置器具110に通電する電力を制御する電力制御処理の例について説明する。
 図13は、本実施形態に係る電力制御処理の一例を示すフローチャートである。まず、分析処理部440は、図12に示したステップS50及びS54と同様にして、体腔内から空気等が吸引されている場合に、吸引された空気等の分析を行う。
 次いで、分析処理部440は、ステップS70において、吸引された空気等の分析結果から得られる水分その他の成分の検出量が適正域にあるか否かを判定する。水分その他の成分の検出量が適正域であれば(S70:Yes)、そのままステップS78に進む。一方、水分その他の成分の検出量が適正域にない場合(S70:No)、分析処理部440は、ステップS72に進み、電力制御装置200に対して強度制御信号を出力する。
 具体的には、分析処理部440は、水分その他の成分の検出量が不足域にあるならば、供給電力を増大させるよう強度制御信号を出力する。また、分析処理部440は、水分その他の成分の検出量が過剰域にあるならば、供給電力を削減するよう強度制御信号を出力する。処置器具110への供給電力を増減させる際には、所定の増減割合で供給電力が調節されるようになっていてもよいし、所定の増減幅で供給電力が調節されるようになっていてもよい。強度制御信号を出力した後は、ステップS78に進む。
 分析処理部440は、ステップS78において、吸引された空気等の分析結果から得られる脂成分の検出量が限界値を超えたか否かを判定する。脂成分の検出量が限界値を超えていなければ(S78:No)、分析処理部440は、再びステップS50に戻る。一方、脂成分の検出量が限界値を超えている場合(S78:Yes)、分析処理部440は、ステップS82において、供給電力を削減するよう強度制御信号を出力する。
 処置器具110への供給電力を削減させる際には、所定の増減割合で供給電力が削減されるようになっていてもよいし、所定の削減幅で供給電力が削減されるようになっていてもよい。強度制御信号を出力した後は、再びステップS50に戻る。以降、分析処理部440は、ここまでに説明した手順に沿って、各ステップの処理を繰り返し行う。
 以上の電力制御処理によれば、電気手術用処置装置を用いた内視鏡手術において、吸引された空気等の分析結果に基づき、脂成分や水分その他の成分が適正範囲に収まるように、処置器具への供給電力が自動的に調節される。これにより、医師等による供給電力の手動調整を行うことなく視界を良好に保つことができる。したがって、内視鏡手術の成功率の向上に資することができる。
 以上説明した本開示に係る電気手術システム100は、内視鏡手術中において、処置器具110の先端側の近傍から空気等を吸引する吸引装置300を備えている。これにより、内視鏡手術において、生体組織の破壊により生じる煙や飛沫等が体腔内から排出され、視界を良好に維持することができる。また、病細胞を含む飛沫が他に転移するおそれも低減される。したがって、内視鏡手術の成功率の向上に資することができる。
 また、本開示に係る電気手術システム100では、処置器具110への電力の供給が開始されたときに、吸引装置300による吸引が開始される。また、吸引装置300は、所定時間が経過した後、あるいは、吸引された空気等に所定の異物が含まれていない場合に、吸引を停止する。したがって、視界が良好に維持された状態で、処置部130a,130bによる患部への処置を開始できるとともに、煙や飛沫等が発生する可能性が低くなったときに吸引装置300が停止されて電力コストを低減することができる。
 また、本開示に係る電気手術システム100では、吸引された空気等から所定の異物が検出された場合には、その旨の警告や、表示が行われる。これにより、医師等は、内視鏡手術を中断することなく、現在の処置状況を把握し、調整することができる。したがって、内視鏡手術の成功率の向上に資することができる。
 さらに、本開示に係る電気手術システム100では、吸引された空気等に含まれる脂成分の検出量や、水分その他の成分の検出量に応じて、処置器具110に供給される電力量が増減される。これにより、内視鏡手術の視界が妨げられることが抑制され、内視鏡手術の成功率の向上に資することができる。
 以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
 例えば、上記実施形態では、分析装置400に表示装置500が接続されていたが、本開示はかかる例に限定されない。表示装置500は、吸引装置300に接続されていてもよい。
 また、吸引装置300、分析装置400、電力制御装置200がそれぞれ有する機能の一部が、他の装置に備えられてもよい。さらに、吸引装置300、分析装置400、電力制御装置200のうちのいずれか二つあるいは三つ全てが、一つの装置として一体化されていてもよい。
 また、上記実施形態では、表示装置500が液晶パネル等のモニタとされていたが、インジケータランプ等の光学的表示部であってもよい。
 また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、または上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
 なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)電力が供給される処置部を先端に有する挿入部と、
 前記処置部に供給する電力を制御する電力制御部と、
 前記挿入部に備えられ前記挿入部の先端側に開口部を有する吸引通路と、
 前記吸引通路を介して流体を吸引する吸引部と、
 を備える、電気手術用処置装置。
(2)前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
 前記吸引制御部は、前記処置部に供給される前記電力に基づいて前記吸引部の出力を制御する、前記(1)に記載の電気手術用処置装置。
(3)前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
 前記吸引制御部は、前記処置部に対して前記電力の供給が開始されたときに、前記吸引部の作動を開始する、前記(1)又は(2)に記載の電気手術用処置装置。
(4)前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
 前記吸引制御部は、前記吸引通路を介して吸引される前記流体の分析結果に基づいて前記吸引部の出力を制御する、前記(1)~(3)のいずれか1項に記載の電気手術用処置装置。
(5)前記吸引制御部は、前記分析結果に基づき、前記流体中に所定の異物が含まれていない場合に、前記吸引部を停止する、前記(4)に記載の電気手術用処置装置。
(6)前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
 前記吸引制御部は、吸引開始後、あらかじめ設定された時間が経過したときに吸引を停止する、前記(1)~(5)のいずれか1項に記載の電気手術用処置装置。
(7)前記電力制御部は、前記吸引通路を介して吸引される前記流体の分析結果に基づいて前記処置部に供給する電力を制御する、前記(1)~(6)のいずれか1項に記載の電気手術用処置装置。
(8)前記吸引通路が、前記処置部に前記電力を導く電気配線の配置スペースを兼ねる、前記(1)~(7)のいずれか1項に記載の電気手術用処置装置。
(9)前記吸引通路が、前記挿入部に取り付けられた吸引管である、前記(1)~(7)のいずれか1項に記載の電気手術用処置装置。
(10)挿入部の先端に設けられた処置部への電力の供給状態を検出することと、
 前記電力の供給に基づき吸引部の作動を制御して、前記挿入部の先端側の開口部から流体を吸引することと、
 を備える、電気手術用処置装置の制御方法。
(11)電力が供給される処置部を先端に有する挿入部と、
 前記処置部に供給する電力を制御する電力制御部と、
 前記挿入部に設けられ前記挿入部の先端側に開口部を有する吸引通路と、
 前記吸引通路を介して流体を吸引する吸引部と、
 前記吸引通路を介して吸引される前記流体を分析する分析部と、
 を備える、電気手術システム。
(12)前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
 前記吸引制御部は、前記分析部による分析結果に基づいて前記吸引部の出力を制御する、前記(11)に記載の電気手術システム。
(13)前記分析部は、前記吸引される前記流体の油成分を検出する、前記(11)又は(12)に記載の電気手術システム。
(14)前記分析部は、前記吸引される前記流体の病細胞を検出する、前記(11)~(13)のいずれか1項に記載の電気手術システム。
(15)前記分析部による分析結果を表示する表示部を備える、前記(11)~(14)のいずれか1項に記載の電気手術システム。
(16)前記分析部による分析結果に異常が見られた場合に警告を発する警告処理部を備える、前記(11)~(15)のいずれか1項に記載の電気手術システム。
(17)前記警告処理部は、前記分析部による分析の結果、あらかじめ設定された所定の異物が検出された場合に警告を発する、前記(16)に記載の電気手術システム。
 100  電気手術システム
 110  電気手術用処置器具(処置器具)
 112   挿入部
 114  操作部
 120  シース
 125  吸引通路
 125a  吸引開口
 130a,130b  処置部
 140  吸引管
 140a  吸引開口
 150,160  吸引管
 200  電力制御装置(電力制御部)
 300  吸引装置(吸引部)
 310  真空ポンプ
 320  吸引制御部
 400  分析装置(分析部)
 430  流体処置部
 440  分析処理部
 450  表示処理部
 460  警告処理部
 500  表示装置(表示部)

Claims (17)

  1.  電力が供給される処置部を先端に有する挿入部と、
     前記挿入部に備えられ前記挿入部の先端側に開口部を有する吸引通路と、
     前記吸引通路を介して流体を吸引する吸引部と、
     を備える、電気手術用処置装置。
  2.  前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
     前記吸引制御部は、前記処置部に供給される前記電力に基づいて前記吸引部の出力を制御する、請求項1に記載の電気手術用処置装置。
  3.  前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
     前記吸引制御部は、前記処置部に対して前記電力の供給が開始されたときに、前記吸引部の作動を開始する、請求項1に記載の電気手術用処置装置。
  4.  前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
     前記吸引制御部は、前記吸引通路を介して吸引される前記流体の分析結果に基づいて前記吸引部の出力を制御する、請求項1に記載の電気手術用処置装置。
  5.  前記吸引制御部は、前記分析結果に基づき、前記流体中に所定の異物が含まれていない場合に、前記吸引部を停止する、請求項4に記載の電気手術用処置装置。
  6.  前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
     前記吸引制御部は、吸引開始後、あらかじめ設定された時間が経過したときに吸引を停止する、請求項1に記載の電気手術用処置装置。
  7.  前記処置部に供給する電力を制御する電力制御部と、
     前記電力制御部は、前記吸引通路を介して吸引される前記流体の分析結果に基づいて前記処置部に供給する電力を制御する、請求項1に記載の電気手術用処置装置。
  8.  前記吸引通路が、前記処置部に前記電力を導く電気配線の配置スペースを兼ねる、請求項1に記載の電気手術用処置装置。
  9.  前記吸引通路が、前記挿入部に取り付けられた吸引管である、請求項1に記載の電気手術用処置装置。
  10.  挿入部の先端に設けられた処置部への電力の供給状態を検出することと、
     前記電力の供給に基づき吸引部の作動を制御して、前記挿入部の先端側の開口部から流体を吸引することと、
     を備える、電気手術用処置装置の制御方法。
  11.  電力が供給される処置部を先端に有する挿入部と、
     前記処置部に供給する電力を制御する電力制御部と、
     前記挿入部に設けられ前記挿入部の先端側に開口部を有する吸引通路と、
     前記吸引通路を介して流体を吸引する吸引部と、
     前記吸引通路を介して吸引される前記流体を分析する分析部と、
     を備える、電気手術システム。
  12.  前記吸引部の出力を制御する吸引制御部を備え、
     前記吸引制御部は、前記分析部による分析結果に基づいて前記吸引部の出力を制御する、請求項11に記載の電気手術システム。
  13.  前記分析部は、前記吸引される前記流体の油成分を検出する、請求項11に記載の電気手術システム。
  14.  前記分析部は、前記吸引される前記流体の病細胞を検出する、請求項11に記載の電気手術システム。
  15.  前記分析部による分析結果を表示する表示部を備える、請求項11に記載の電気手術システム。
  16.  前記分析部による分析結果に異常が見られた場合に警告を発する警告処理部を備える、請求項11に記載の電気手術システム。
  17.  前記警告処理部は、前記分析部による分析の結果、あらかじめ設定された所定の異物が検出された場合に警告を発する、請求項16に記載の電気手術システム。
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