WO2016121526A1 - 表示制御装置、表示方法および表示プログラム - Google Patents

Abstract

　表示制御装置である携帯電話機（１００Ａ）は、タッチパッド（１３）からタッチ位置の入力を受け付けると（Ｓ１）、当該タッチ位置に基づいてディスプレイ（２００）におけるポインタ（３００）の表示位置を計算する（Ｓ２～Ｓ３）。表示制御装置である携帯電話機は、タッチパッド上のタッチ位置を通り、ディスプレイに設定されたｘ軸、ｙ軸のうちのタッチパッドとディスプレイとの配列方向の軸に平行に伸びる直線がディスプレイの表示領域に含まれる場合に、ポインタの表示位置をその直線上とする。

Description

表示制御装置、表示方法および表示プログラム

　この開示は表示制御装置、表示方法および表示プログラムに関し、特に、タッチパッドによる操作に基づいてディスプレイの表示を制御する表示制御装置、その表示方法および表示プログラムに関する。

　ディスプレイ表示を制御する表示制御装置として、たとえば、テレビジョン受像機の表示を制御するリモートコントローラ（リモコン）がある。このような表示制御装置の中にはタッチパッドなどのタッチ式ポインティングデバイスを搭載し、当該デバイスに対するユーザのタッチ操作に基づいて表示を制御するものがある。たとえば、特開２０１２－２２１００８号公報は、リモコンのタッチパッドに対するタッチ位置を表示装置の表示部の座標に変換し、該表示部の上記タッチ位置に応じた位置にポインタを表示する技術を開示している。

特開２０１２－２２１００８号公報

　しかしながら、上記のような表示制御装置では、ユーザは、タッチパッドの位置と表示装置の表示位置との関係を知らないと、表示制御装置のタッチパッドをタッチすることで表示装置上の所望する表示位置を指定することができない。

　本開示のある局面における目的は、タッチ式ポインティングデバイスによって表示装置上の位置を指定しやすい表示制御装置を提供することである。また、本開示のある局面における目的は、タッチ式ポインティングデバイスによって表示装置の位置を指定しやすい表示方法を提供することである。また、本開示のある局面における目的は、タッチ式ポインティングデバイスによって表示装置の位置を指定しやすい表示プログラムを提供することである。

　ある実施の形態に従うと、表示制御装置は表示装置の表示を制御する装置であって、パッド式ポインティングデバイスからタッチ位置の入力を受け付けるための入力手段と、タッチ位置に基づいて表示装置におけるポインタの表示位置を計算するための計算手段と、該表示位置にポインタを表示するよう表示装置の表示を制御するための表示制御手段とを備える。表示装置の表示面には直交する第１軸と第２軸とが設定されている。計算手段は、パッド式ポインティングデバイスのタッチ位置を通り、第１軸と第２軸とのうちのパッド式ポインティングデバイスおよび表示装置の配列方向の軸に平行に伸びる直線が表示装置の表示面に含まれる場合に、ポインタの表示位置をその直線上とする。

　好ましくは、表示制御装置は表示装置とパッド式ポインティングデバイスとの位置関係を取得するための取得手段をさらに備える。計算手段は、パッド式ポインティングデバイスのタッチ位置についての、配列方向に直交する軸側の座標と、表示装置とパッド式ポインティングデバイスとの位置関係とを用いてポインタの表示位置を計算する。

　好ましくは、計算手段は、パッド式ポインティングデバイスのタッチ位置についての、配列方向に直交する軸側の座標に、パッド式ポインティングデバイスのサイズと表示装置の表示面のサイズとの比率を乗じてポインタの表示位置を計算する。

　他の実施の形態に従うと、表示方法は、パッド式ポインティングデバイスに対するタッチ位置に基づく表示装置上の表示位置にポインタを表示する方法である。この方法は、パッド式ポインティングデバイスからタッチ位置の入力を受け付けるステップと、タッチ位置に基づいて表示装置におけるポインタの表示位置を計算するステップと、表示位置にポインタを表示するよう表示装置の表示を制御するステップとを備える。表示装置の表示面には直交する第１軸と第２軸とが設定されている。計算するステップは、パッド式ポインティングデバイスのタッチ位置を通り、第１軸と第２軸とのうちのパッド式ポインティングデバイスおよび表示装置の配列方向の軸に平行に伸びる直線が表示装置の表示面に含まれる場合に、ポインタの表示位置をその直線上とすることを含む。

　他の実施の形態に従うと、表示プログラムは、表示制御装置に搭載されるコンピュータに、パッド式ポインティングデバイスに対するタッチ位置に基づいて表示装置にポインタを表示する処理を実行させるプログラムである。このプログラムはコンピュータに、パッド式ポインティングデバイスからタッチ位置の入力を受け付けるステップと、タッチ位置に基づいて表示装置におけるポインタの表示位置を計算するステップと、表示位置にポインタを表示するよう表示装置の表示を制御するステップとを実行させる。表示装置の表示面には直交する第１軸と第２軸とが設定されている。計算するステップは、パッド式ポインティングデバイスのタッチ位置を通り、第１軸と第２軸とのうちのパッド式ポインティングデバイスおよび表示装置の配列方向の軸に平行に伸びる直線が表示装置の表示面に含まれる場合に、ポインタの表示位置をその直線上とすることを含む。

　この開示によると、ユーザはタッチ式ポインティングデバイスを用いて容易に表示装置上の位置を指定することができる。

第１の実施の形態にかかる表示制御装置である、携帯電話機の外観の一例を表わした図である。 携帯電話機のハードウェア構成の一例を表わしたブロック図である。 第１の実施の形態にかかる携帯電話機の動作概要を表わした図である。 図３のステップＳ４の計算方法を説明するための図である。 携帯電話機の機能構成の一例を表わしたブロック図である。 第１の実施の形態にかかる携帯電話機の動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。 第２の実施の形態にかかる表示制御装置と表示装置との外観を表わした図である。 第２の実施の形態にかかる表示制御装置の動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。 第２の実施の形態にかかる表示制御装置と表示装置との位置関係の一例を表わした図である。

　以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらの説明は繰り返さない。

　［第１の実施の形態］
　＜装置構成＞
　図１は、第１の実施の形態にかかる表示制御装置である、携帯電話機１００Ａの外観の一例を表わした図である。図１を参照して、本実施の形態にかかる携帯電話機１００Ａは、表示装置であるディスプレイ２００と、数字キーなどの操作キー群１４と、タッチ式ポインティングデバイスの一例であるタッチパッド１３とを含む。

　タッチパッド１３はタッチ式ポインティングデバイスの一例であって、表示制御装置に搭載されるタッチ式ポインティングデバイスはタッチパッドに限定されない。たとえば、スライスパッドやトラックパッドなどと呼ばれるポインティングデバイスが表示制御装置に搭載されていてもよい。

　タッチパッド１３はディスプレイ２００に重ならない位置に配置されている。一例として、ディスプレイ２００に図１に表わされたようにｘ軸およびｙ軸が設定されている場合に、タッチパッド１３はｙ軸方向に並ぶ位置、つまり、ディスプレイ２００の下方に配置される。他の例として、タッチパッド１３はｘ軸方向に並ぶ位置、つまり、ディスプレイ２００の側方に配置されてもよい。

　図１の例の場合、タッチパッド１３の上層には操作キー群１４が配置されている。そのため、タッチパッド１３の領域はユーザに視認できないように構成されていてもよい。

　タッチパッド１３のサイズとディスプレイ２００のサイズとの関係は特定の関係に限定されない。好ましくは、タッチパッド１３のディスプレイ２００に近い側の辺の長さは、ディスプレイ２００のタッチパッド１３に近い側の辺の長さよりも短い。

　図２は、携帯電話機１００Ａのハードウェア構成の一例を表わしたブロック図である。図２を参照して、携帯電話機１００Ａは、装置全体を制御するためのＣＰＵ（Central　Processing　Unit）１０と、ＣＰＵ１０で実行されるプログラムや各種データなどを記憶するためのＲＯＭ（Read　Only　Memory）１１と、ＣＰＵ１０でプログラムを実行する際の作業領域となったり各種データなどを記憶するためのＲＡＭ（Random　Access　Memory）１２とを含む。また、携帯電話機１００Ａは、ディスプレイ２００と、タッチ式ポインティングデバイスの一例であるタッチパッド１３と、操作キー群１４とを含む。さらに、携帯電話機１００Ａは、他の装置との間の通信を制御するための通信コントローラ１５を含む。

　＜動作概要＞
　図３は、第１の実施の形態にかかる携帯電話機１００Ａの動作概要を表わした図である。図３を参照して、携帯電話機１００Ａは、タッチパッド１３に対するユーザのタッチ操作を受け付けると（ステップＳ１）、タッチ位置Ｔを特定する（ステップＳ２）。携帯電話機１００Ａは、タッチ位置Ｔに基づいてディスプレイ２００上でのポインタ３００の表示位置Ｄを計算する（ステップＳ３）。そして、携帯電話機１００Ａは、ディスプレイ２００上の表示位置Ｄにポインタ３００を表示する（ステップＳ４）。

　ディスプレイ２００には直交する第１軸と第２軸としてのｘ軸とｙ軸とが設定されている。上記ステップＳ３で、携帯電話機１００Ａは、タッチ位置Ｔを通り、ｘ軸とｙ軸とのうちのタッチパッド１３およびディスプレイ２００の配列方向の軸（図１の例の場合にはｙ軸）に平行に伸びる直線がディスプレイ２００の表示面（表示領域）に含まれる場合にポインタ３００の表示位置Ｄを計算し、その結果としてポインタ３００の表示位置Ｄを上記直線上とする。

　つまり、上記のように、ユーザはタッチパッド１３の領域を把握しない場合であっても、タッチすることで、ディスプレイ２００上の、タッチパッド１３のタッチ位置を通る直線上（図３の例ではタッチ位置の真上）にポインタ３００が表示されることになる。

　なお、表示制御装置としての携帯電話機１００Ａは、ディスプレイ２００にポインタ３００が表示されていない状態でタッチパッド１３に対するユーザのタッチ操作を受け付けると上記の計算を行なって、ポインタ３００を表示するようにしてもよい。つまり、すでにポインタ３００がディスプレイ２００に表示されている場合には、携帯電話機１００Ａは上記の動作を行なわないようにしてもよい。

　または、携帯電話機１００Ａは、すでにディスプレイ２００にポインタ３００が表示されている状態でタッチパッド１３に対するユーザのタッチ操作を受け付けると、上記の計算を行なって表示位置Ｄを得、ポインタ３００の現在の表示位置を計算された表示位置Ｄに更新してもよい。つまり、すでにポインタ３００がディスプレイ２００に表示されている場合には、携帯電話機１００Ａは上記の動作を行なうことでポインタ３００の位置をタッチ位置に応じて移動させてもよい。

　図４は、上記ステップＳ３の計算方法を説明するための図である。図４を参照して、第１の実施の形態にかかる表示制御装置である携帯電話機１００Ａは、ディスプレイ２００の装置情報およびタッチパッド１３の装置情報を予め記憶している。装置情報は、装置のサイズおよび位置を含む。すなわち、図４を参照して、タッチパッド１３の装置情報は、タッチパッド１３のサイズ（Ｘ１×Ｙ１）と、位置（ディスプレイ２００からのｘ軸方向のずれ量Ｘａ）とを含む。ディスプレイ２００の装置情報は、ディスプレイ２００のサイズ（Ｘ２×Ｙ２）と、位置（タッチパッド１３からのｘ軸方向のずれ量－Ｘａ）とを含む。また、携帯電話機１００Ａは、ディスプレイ２００およびタッチパッド１３に共通して設定されているｘ軸およびｙ軸の情報を記憶している。

　上記ステップＳ２で、携帯電話機１００Ａは、タッチ位置Ｔとして、タッチパッド１３に設定されているｘ軸およびｙ軸に基づいてタッチ位置Ｔの座標値＝（Ｘｂ，Ｙａ）を特定する。

　上記ステップＳ３で、携帯電話機１００Ａは、タッチ位置Ｔおよびディスプレイ２００ならびにタッチパッド１３の装置情報を用いてポインタ３００の表示位置Ｄを計算する。一例として、携帯電話機１００Ａは、タッチパッド１３のディスプレイ２００からのｘ軸方向のずれ量Ｘａと、タッチ位置Ｔのｘ座標Ｔｘ（＝Ｘｂ）とを加えて、表示位置Ｄのｘ座標Ｄｘ（＝Ｘａ＋Ｘｂ）を計算する。これにより、表示位置Ｄはタッチ位置Ｔを通りｙ軸に平行な直線上に位置する。

　好ましくは、携帯電話機１００Ａは、ディスプレイ２００およびタッチパッド１３のサイズ比（解像度比）αをさらに用いてポインタ３００の表示位置Ｄを計算する。一例として、携帯電話機１００Ａは、タッチパッド１３のディスプレイ２００からのｘ軸方向のずれ量Ｘａと、タッチ位置Ｔのｘ座標Ｔｘ（＝Ｘｂ）に上記サイズ比αを乗じた値（＝α×Ｘｂ）とを加えて、表示位置Ｄのｘ座標Ｄｘ（＝Ｘａ＋α×Ｘｂ）を計算する。これにより、表示位置Ｄはタッチ位置Ｔを通りｙ軸に平行な直線上に位置する。

　＜機能構成＞
　図５は、上記表示制御を行なうための携帯電話機１００Ａの機能構成の一例を表わしたブロック図である。図５の各機能は、携帯電話機１００ＡのＣＰＵ１０がＲＯＭ１１に記憶されているプログラムをＲＡＭ１２上に読み出して実行することで、主にＣＰＵ１０で実現される。しかしながら、少なくとも一部機能が、図２に表わされたハードウェア、または電気回路などの図示されないハードウェアによって実現されてもよい。

　図５を参照して、携帯電話機１００ＡのＣＰＵ１０は、入力部１０１と、計算部１０２と、表示制御部１０３とを含む。入力部１０１は、タッチパッド１３からタッチ位置の入力を受け付ける。計算部１０２は、タッチ位置Ｔに基づいてディスプレイ２００におけるポインタ３００の表示位置Ｄを計算する。表示制御部１０３は、計算された表示位置Ｄにポインタ３００を表示するようディスプレイ２００の表示を制御する。

　ディスプレイ２００には直交する第１軸と第２軸とであるｘ軸とｙ軸とが設定されている。計算部１０２は、タッチパッド１３のタッチ位置Ｔを通り、ｘ軸とｙ軸とのうちのタッチパッド１３およびディスプレイ２００の配列方向の軸（ｙ軸）に平行に伸びる直線がディスプレイ２００の表示面に含まれる場合に、ポインタ３００の表示位置Ｄを上記直線上となるように計算する。

　メモリの一例として、ＲＯＭ１１は、ディスプレイ２００の装置情報を記憶するためのディスプレイ情報記憶部１１１と、タッチパッド１３の装置情報を記憶するためのタッチパッド情報記憶部１１２とを含む。ディスプレイ情報記憶部１１１は、ディスプレイ２００のサイズ情報や位置情報を予め記憶している。位置情報は、タッチパッド１３に対する相対位置の情報であってよい。また、タッチパッド情報記憶部１１２は、タッチパッド１３のサイズ情報や位置情報を予め記憶している。位置情報は、ディスプレイ２００に対する相対位置の情報であってよい。

　計算部１０２は、タッチ位置Ｔおよびディスプレイ２００ならびにタッチパッド１３の装置情報を用いてポインタ３００の表示位置Ｄを計算する。一例として、計算部１０２は、タッチパッド１３のディスプレイ２００からのｘ軸方向のずれ量Ｘａと、タッチ位置Ｔのｘ座標Ｔｘ（＝Ｘｂ）とを加えて、表示位置Ｄのｘ座標Ｄｘ（＝Ｘａ＋Ｘｂ）を計算する。

　好ましくは、計算部１０２は、ディスプレイ２００およびタッチパッド１３のサイズ比（解像度比）αをさらに用いてポインタ３００の表示位置Ｄを計算する。一例として、計算部１０２は、タッチパッド１３のディスプレイ２００からのｘ軸方向のずれ量Ｘａと、タッチ位置Ｔのｘ座標Ｔｘ（＝Ｘｂ）に上記サイズ比αを乗じた値（＝α×Ｘｂ）とを加えて、表示位置Ｄのｘ座標Ｄｘ（＝Ｘａ＋α×Ｘｂ）を計算する。

　なお、上記のように、すでにポインタ３００がディスプレイ２００に表示されているときに携帯電話機１００Ａが上記の表示制御を行なわない場合には、メモリの一例であるＲＡＭ１２は、現時点でポインタ３００がディスプレイ２００に表示されているか否かを表わす情報を記憶しておく。この場合、計算部１０２は、入力部１０１にタッチ位置が入力された場合に、ＲＡＭ１２を参照してポインタ３００がディスプレイ２００に表示されているか否かを確認する。そして、計算部１０２は、ポインタ３００がディスプレイ２００に表示されていない場合に上記の計算を行ない、ポインタ３００がディスプレイ２００に表示されている場合には上記の計算を行なわない。

　または、上記のように、すでにポインタ３００がディスプレイ２００に表示されているときに携帯電話機１００Ａが上記の表示制御を行なってポインタ３００を移動させる場合には、ＲＡＭ１２は、現在のポインタ３００の表示位置Ｄ’を記憶しておく。この場合、計算部１０２は、上記計算を行なって次の表示位置Ｄを計算する。そして、表示制御部１０３は、表示位置Ｄ’から表示位置Ｄにポインタ３００を移動させる。このため、計算部１０２は、表示位置Ｄ’から表示位置Ｄの間の表示位置も補完法などによって計算してもよい。

　＜動作フロー＞
　図６は、第１の実施の形態にかかる表示制御装置である携帯電話機１００Ａの表示制御のための動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。図６のフローチャートに表わされた動作は、タッチパッド１３に対するユーザのタッチ操作を受け付けると開始される。図６のフローチャートに表わされた動作は、携帯電話機１００ＡのＣＰＵ１０がＲＯＭ１１に記憶されているプログラムをＲＡＭ１２上に読み出して実行し、図５の各機能を発揮することによって実現される。図６は、具体例として、タッチパッド１３とディスプレイ２００とが図１、図３、および図４に表わされたようにｙ軸方向に配置され、タッチパッド１３のｘ軸方向の辺がディスプレイ２００のｘ軸方向の辺に含まれる位置関係であるときの表示制御の動作を表わしている。タッチパッド１３とディスプレイ２００とがｘ軸方向に配置されているときは、以降の説明のｘとｙとが逆となる。

　図６を参照して、ＣＰＵ１０は、タッチパッド１３に対するユーザのタッチ操作を受け付けると、タッチ位置Ｔの座標（Ｘｂ，Ｙａ）を特定する（ステップＳ１０１）。

　次に、ＣＰＵ１０は、ポインタ３００の表示位置Ｄのｘ座標Ｄｘを計算する（ステップＳ１０３）。ステップＳ１０３でＣＰＵ１０は、一例として、タッチパッド１３のディスプレイ２００からのｘ軸方向のずれ量Ｘａと、タッチ位置Ｔのｘ座標Ｔｘ（＝Ｘｂ）とを加えて、ポインタ３００の表示位置Ｄのｘ座標ＤｘをＤｘ＝Ｘａ＋Ｘｂとする。好ましくは、ステップＳ１０３でＣＰＵ１０は、タッチパッド１３のディスプレイ２００からのｘ軸方向のずれ量Ｘａと、タッチ位置Ｔのｘ座標Ｔｘ（＝Ｘｂ）に上記サイズ比αを乗じた値（＝α×Ｘｂ）とを加えて、ポインタ３００の表示位置Ｄのｘ座標ＤｘをＤｘ＝Ｘａ＋α×Ｘｂとする。

　次に、ＣＰＵ１０は、ポインタ３００の表示位置Ｄのｙ座標Ｄｙを計算する（ステップＳ１０５）。ステップＳ１０５での計算方法は、特定の方法に限定されない。一例として、ＣＰＵ１０は、ディスプレイ２００およびタッチパッド１３のｙ軸方向のサイズ比を用いて相対座標を計算する。すなわち、一例として、ＣＰＵ１０は、タッチ位置Ｔのｙ座標Ｔｙ（＝Ｙａ）にディスプレイ２００およびタッチパッド１３のｙ軸方向のサイズ比（Ｙ１／Ｙ２）を乗じて、ポインタ３００の表示位置Ｄのｙ座標ＤｙをＤｙ＝Ｙａ／Ｙ１×Ｙ２とする。

　そして、ＣＰＵ１０は、上記ステップＳ１０３，Ｓ１０５で計算した表示位置Ｄにポインタ３００を表示するよう、ディスプレイ２００の表示を制御する（ステップＳ１０７）。

　＜実施の形態の効果＞
　第１の実施の形態にかかる表示制御装置である携帯電話機１００Ａにおいて上記の表示制御が行なわれることによって、タッチパッド１３のタッチ位置Ｔを通り、ｘ軸とｙ軸とのうちのタッチパッド１３およびディスプレイ２００の配列方向の軸（上記の例ではｙ軸）に平行に伸びる直線がディスプレイ２００の表示面に含まれる場合に、上記直線上にポインタ３００が表示される。

　このため、携帯電話機１００Ａのユーザは、タッチパッド１３でタッチした位置のディスプレイ２００に対する相対位置、またはタッチパッド１３に設定されている原点からの絶対座標位置を知らなくても、ディスプレイ２００上のタッチした位置の真上（または真横）の位置にポインタ３００を表示させることができる。それ故、ユーザは、ディスプレイ２００上の所望する位置にポインタ３００を表示させることが容易になる。すなわち、第１の実施の形態にかかる表示制御によって、タッチパッド１３を用いたディスプレイ２００でのポインタ３００の表示のための操作性を格段に向上させることができる。

　［第２の実施の形態］
　第１の実施の形態にかかる表示制御装置は、タッチパッド１３がディスプレイ２００の搭載された装置に配置されている。つまり、第１の実施の形態では、タッチパッド１３とディスプレイ２００との位置関係が固定されている。

　しかしながら、これらの位置関係が可変であってもよい。一例として、ディスプレイ２００を搭載した表示装置でのポインタ３００の表示位置を、タッチパッド１３を搭載したリモートコントローラ（リモコン）で遠隔操作できてもよい。

　そこで、第２の実施の形態として、タッチパッド１３とディスプレイ２００との位置関係が可変である場合について説明する。第２の実施の形態にかかる表示制御装置の装置構成および機能構成は、第１の実施の形態にかかる表示制御装置である携帯電話機１００Ａの装置構成および機能構成と概ね同じである。そのため、これらのうちの重複する説明は繰り返さない。

　図７は、第２の実施の形態にかかる表示制御装置と表示装置２００Ａとの外観を表わした図である。図７を参照して、第２の実施の形態では、ポインタ３００の表示位置が制御されるディスプレイ２００は、表示装置２００Ａに搭載されている。

　表示装置２００Ａにおけるポインタ３００の表示位置は、タッチパッド１３を搭載したリモコン１００Ｂに対するタッチ操作に基づいて制御される。リモコン１００Ｂは、タッチパッド１３を搭載し、表示装置２００Ａと通信可能な端末装置である。リモコン１００Ｂは、表示装置２００Ａの操作のための専用機であってもよいし、スマートフォンなどの既存の端末装置に表示制御用のプログラムがインストールされたものであってもよい。

　第２の実施の形態にかかる表示制御装置は、リモコン１００Ｂであってもよい。この場合、ディスプレイ２００は表示制御装置に搭載されていない。つまり、ディスプレイ２００は必ずしも表示制御装置に搭載されていなくてもよく、表示制御装置がポインタ３００の表示を制御可能であれば、表示制御装置とディスプレイ２００とはどのような関係であってもよい。

　または、第２の実施の形態にかかる表示制御装置は、表示装置２００Ａに搭載される表示制御部１００Ｃであってもよい。この場合、タッチパッド１３は表示制御装置に搭載されていない。つまり、タッチパッド１３は必ずしも表示制御装置に搭載されていなくてもよく、表示制御装置がタッチパッド１３からタッチ位置を取得できれば、表示制御装置とタッチパッド１３とはどのような関係であってもよい。

　さらには、表示制御装置は、タッチパッド１３を搭載したリモコン１００Ｂにもディスプレイ２００を搭載した表示装置２００Ａとも異なる装置であってもよい。この場合、表示制御装置は、一例としてリモコン１００Ｂと通信することでリモコン１００Ｂからタッチパッド１３のタッチ位置や装置情報などを取得することができる。また、表示制御装置は、一例として表示装置２００Ａと通信することで表示を制御することができる。

　以降では、主に、表示制御装置がリモコン１００Ｂである例を説明し、補足的に表示制御装置が表示装置２００Ａに搭載される表示制御部１００Ｃである例を説明する。表示制御装置がいずれの例の場合でも、装置構成は、図２に表わされた装置構成と概ね同じである。ただし、表示制御装置がリモコン１００Ｂである場合、当該表示制御装置はディスプレイ２００を含まず、通信コントローラ１５を介してディスプレイ２００と通信可能である。また、表示制御装置が表示装置２００Ａに搭載される表示制御部１００Ｃである場合、当該表示制御装置はタッチパッド１３を含まず、通信コントローラ１５を介してタッチパッド１３と通信可能である。

　第２の実施の形態にかかる表示制御装置であるリモコン１００ＢのＣＰＵ１０は、図５に表わされたように、取得部１０４をさらに含む。取得部１０４は、ディスプレイ２００の装置情報を取得する。ディスプレイ２００の装置情報のうちのディスプレイ２００のサイズ情報は、ディスプレイ情報記憶部１１１に予め記憶されていてもよい。または、以前に取得したディスプレイ２００のサイズ情報がディスプレイ情報記憶部１１１に記憶されていてもよい。

　取得部１０４は、一例として表示装置２００Ａと通信することで、少なくともディスプレイ２００の位置情報を表示装置２００Ａから取得する。または、取得部１０４は位置センサを含み、当該センサによってディスプレイ２００の位置を検出してもよい。または、取得部１０４は撮影部を含み、撮影画像を解析してディスプレイ２００を抽出することで、ディスプレイ２００の位置を特定してもよい。位置情報は、ＧＰＳ（Global　Positioning　System）などから得られる絶対的な位置情報であってもよいし、リモコン１００Ｂに対する相対的な位置情報であってもよい。

　計算部１０２は、入力されたタッチ位置と、タッチパッド情報記憶部１１２に予め記憶されている、リモコン１００Ｂに搭載されているタッチパッド１３の装置情報と、取得部１０４で取得され、ディスプレイ情報記憶部１１１に記憶されているディスプレイ２００の装置情報とを用いて、ポインタ３００の表示位置を計算する。

　表示制御部１０３は、通信コントローラ１５を介して表示装置２００Ａにコマンドを送信することで、ポインタ３００の表示位置を制御する。

　第２の実施の形態にかかる表示制御装置が表示装置２００Ａに搭載される表示制御部１００Ｃである場合、入力部１０１は、通信コントローラ１５でリモコン１００Ｂと通信することで、タッチパッド１３に対するタッチ位置の入力を受け付ける。

　取得部１０４は、リモコン１００Ｂに搭載されたタッチパッド１３の装置情報を取得する。タッチパッド１３の装置情報のうちのタッチパッド１３のサイズ情報は、タッチパッド情報記憶部１１２に予め記憶されていてもよい。または、以前に取得したタッチパッド１３のサイズ情報がタッチパッド情報記憶部１１２に記憶されていてもよい。

　取得部１０４は、一例としてリモコン１００Ｂと通信することで、少なくともタッチパッド１３の位置情報をリモコン１００Ｂから取得する。または、取得部１０４は位置センサを含み、当該センサによってタッチパッド１３の位置を検出してもよい。または、取得部１０４は位置センサであって、当該センサによってタッチパッド１３の位置を検出してもよい。または、取得部１０４は撮影部を含み、撮影画像を解析してタッチパッド１３を抽出することで、タッチパッド１３の位置を特定してもよい。位置情報は、ＧＰＳなどから得られる絶対的な位置情報であってもよいし、表示装置２００Ａに対する相対的な位置情報であってもよい。

　計算部１０２は、入力されたタッチ位置と、ディスプレイ情報記憶部１１１に予め記憶されているディスプレイ２００の装置情報と、取得部１０４で取得され、タッチパッド情報記憶部１１２に記憶されているタッチパッド１３の装置情報とを用いて、ポインタ３００の表示位置を計算する。

　図８は、第２の実施の形態にかかる表示制御装置の表示制御のための動作の流れの一例を表わしたフローチャートである。図８のフローチャートに表わされた動作は、タッチパッド１３に対するユーザのタッチ操作を受け付けると開始される。図８のフローチャートに表わされた動作は、表示制御装置であるたとえばリモコン１００ＢのＣＰＵ１０がＲＯＭ１１に記憶されているプログラムをＲＡＭ１２上に読み出して実行し、図５の各機能を発揮することによって実現される。なお、図８において、図６に表わされた、第１の実施の形態にかかる携帯電話機１００Ａの表示制御の動作と同じ動作については同じステップ番号が付されている。その動作についての説明は繰り返さない。図８は、具体例として、タッチパッド１３がディスプレイ２００に対して、図７に表わされたようにｙ軸方向に位置しているときの表示制御の動作を表わしている。タッチパッド１３がディスプレイ２００に対してｘ軸方向に位置しているときは、以降の説明のｘとｙとが逆となる。

　図８を参照して、ＣＰＵ１０は、タッチパッド１３に対するユーザのタッチ操作を受け付けると、タッチパッド１３およびディスプレイ２００それぞれのサイズ、ならびに位置関係を特定する（ステップＳ２０１）。そして、ＣＰＵ１０は、タッチパッド１３とディスプレイ２００との位置関係に応じて、ディスプレイ２００に設定されている座標系と同じ方向の座標系をタッチパッド１３に設定する（ステップＳ２０３）。

　ＣＰＵ１０は、タッチパッド１３に設定した座標系に基づいて、タッチ位置Ｔの座標（Ｘｂ，Ｙａ）を特定する（ステップＳ１０１）。

　ここで、ＣＰＵ１０は、タッチ位置Ｔのｘ座標がディスプレイ２００の表示面内であるか否かを確認する。つまり、ここでＣＰＵ１０は、図７に表わされたように、タッチ位置Ｔを通りｙ軸に平行な直線がディスプレイ２００の表示面内に含まれるか否かを確認する。タッチ位置Ｔのｘ座標がディスプレイ２００の表示面内である場合（ステップＳ２０５でＹＥＳ）、ＣＰＵ１０は、第１の実施の形態にかかる表示制御装置である携帯電話機１００Ａと同様に上記ステップＳ１０３～Ｓ１０７を行なってポインタ３００の表示位置を計算し、ディスプレイ２００にポインタ３００を表示する。

　一方、第２の実施の形態においては、タッチパッド１３を搭載したリモコン１００Ｂとディスプレイ２００を搭載した表示装置２００Ａとの位置関係がユーザがリモコン１００Ｂを携帯する位置によって変化する。その結果、たとえば図９に表わされたように、リモコン１００Ｂが表示装置２００Ａの正面に対して斜めになり、タッチ位置Ｔのｘ座標がディスプレイ２００の表示面に含まれなくなる場合もある。この場合、ディスプレイ２００上にタッチ位置Ｔを通りｙ軸に平行な直線上となるポインタ３００の表示位置を計算することができない。そこで、この場合に（ステップＳ２０５でＮＯ）ＣＰＵ１０は、上記ステップＳ１０３～Ｓ１０７を行なわずにポインタ３００の表示位置の計算および表示を行なわない。好ましくは、ＣＰＵ１０は、たとえば図９に表わされたような「タッチパッドの位置が斜めのために、ポインタが表示できません。タッチパッドを正面にして下さい。」などのエラー表示を行なう（ステップＳ２０７）。

　＜実施の形態の効果＞
　リモコン１００Ｂまたは表示装置２００Ａの表示制御部１００Ｃなどである第２の実施の形態にかかる表示制御装置において上記の表示制御が行なわれることによって、タッチパッド１３の位置がディスプレイ２００の位置に対して可変であった場合であっても、タッチパッド１３のタッチ位置Ｔを通り、ｘ軸とｙ軸とのうちのタッチパッド１３およびディスプレイ２００の配列方向の軸（上記の例ではｙ軸）に平行に伸びる直線がディスプレイ２００の表示面に含まれる場合に、上記直線上にポインタ３００が表示される。

　このため、リモコン１００Ｂ等のユーザは、タッチパッド１３の位置をディスプレイ２００に対して規定された位置にする、などの煩雑な操作を行なうことなく、ディスプレイ２００上のタッチした位置の真正面（または真横）の位置にポインタ３００を表示させることができる。それ故、ユーザは、ディスプレイ２００上の所望する位置にポインタ３００を表示させることが容易になる。すなわち、第２の実施の形態にかかる表示制御によって、タッチパッド１３を用いた遠隔でのディスプレイ２００でのポインタ３００の表示のための操作性を格段に向上させることができる。

　［第３の実施の形態］
　さらに、上述の表示制御を携帯電話機などの端末装置のＣＰＵに実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムを提供することによって、既存の端末装置を上記の表示制御装置として機能させることができる。

　このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、ＣＤ－ＲＯＭ（Compact　Disk-Read　Only　Memory）、ＲＯＭ、ＲＡＭおよびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。

　なお、本開示にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーティングシステム（ＯＳ）の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずＯＳと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本開示にかかるプログラムに含まれ得る。

　また、本開示にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本開示にかかるプログラムに含まれ得る。

　提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　１０　ＣＰＵ、１１　ＲＯＭ、１２　ＲＡＭ、１３　タッチパッド、１４　操作キー群、１５　通信コントローラ、１００，１００Ａ　携帯電話機、１００Ｂ　リモコン、１００Ｃ，１０３　表示制御部、１０１　入力部、１０２　計算部、１０４　取得部、１１１　ディスプレイ情報記憶部、１１２　タッチパッド情報記憶部、２００　ディスプレイ、２００Ａ　表示装置、３００　ポインタ、Ｄ　表示位置、Ｔ　タッチ位置。

Claims (5)

1. 　表示装置の表示を制御する表示制御装置であって、
   　パッド式ポインティングデバイスからタッチ位置の入力を受け付けるための入力手段と、
   　前記タッチ位置に基づいて前記表示装置におけるポインタの表示位置を計算するための計算手段と、
   　前記表示位置にポインタを表示するよう前記表示装置の表示を制御するための表示制御手段とを備え、
   　前記表示装置の表示面には直交する第１軸と第２軸とが設定されており、
   　前記計算手段は、前記パッド式ポインティングデバイスの前記タッチ位置を通り、前記第１軸と前記第２軸とのうちの前記パッド式ポインティングデバイスおよび前記表示装置の配列方向の軸に平行に伸びる直線が前記表示装置の前記表示面に含まれる場合に、前記ポインタの表示位置を前記直線上とする、表示制御装置。
2. 　前記表示装置と前記パッド式ポインティングデバイスとの位置関係を取得するための取得手段をさらに備え、
   　前記計算手段は、前記パッド式ポインティングデバイスの前記タッチ位置についての、前記配列方向に直交する軸側の座標と、前記表示装置と前記パッド式ポインティングデバイスとの位置関係とを用いて前記ポインタの表示位置を計算する、請求項１に記載の表示制御装置。
3. 　前記計算手段は、前記パッド式ポインティングデバイスの前記タッチ位置についての、前記配列方向に直交する軸側の座標に、前記パッド式ポインティングデバイスのサイズと前記表示装置の表示面のサイズとの比率を乗じて前記ポインタの表示位置を計算する、請求項１または２に記載の表示制御装置。
4. 　パッド式ポインティングデバイスに対するタッチ位置に基づく表示装置上の表示位置にポインタを表示する方法であって、
   　前記パッド式ポインティングデバイスから前記タッチ位置の入力を受け付けるステップと、
   　前記タッチ位置に基づいて前記表示装置におけるポインタの表示位置を計算するステップと、
   　前記表示位置にポインタを表示するよう前記表示装置の表示を制御するステップとを備え、
   　前記表示装置の表示面には直交する第１軸と第２軸とが設定されており、
   　前記計算するステップは、前記パッド式ポインティングデバイスの前記タッチ位置を通り、前記第１軸と前記第２軸とのうちの前記パッド式ポインティングデバイスおよび前記表示装置の配列方向の軸に平行に伸びる直線が前記表示装置の前記表示面に含まれる場合に、前記ポインタの表示位置を前記直線上とすることを含む、表示方法。
5. 　表示制御装置に搭載されるコンピュータに、パッド式ポインティングデバイスに対するタッチ位置に基づいて表示装置にポインタを表示する処理を実行させるプログラムであって、
   　前記プログラムは前記コンピュータに、
   　前記パッド式ポインティングデバイスから前記タッチ位置の入力を受け付けるステップと、
   　前記タッチ位置に基づいて前記表示装置におけるポインタの表示位置を計算するステップと、
   　前記表示位置にポインタを表示するよう前記表示装置の表示を制御するステップとを実行させ、
   　前記表示装置の表示面には直交する第１軸と第２軸とが設定されており、
   　前記計算するステップは、前記パッド式ポインティングデバイスの前記タッチ位置を通り、前記第１軸と前記第２軸とのうちの前記パッド式ポインティングデバイスおよび前記表示装置の配列方向の軸に平行に伸びる直線が前記表示装置の前記表示面に含まれる場合に、前記ポインタの表示位置を前記直線上とすることを含む、表示プログラム。

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