WO2014155433A1

WO2014155433A1 - 電気刺激用装着具

Info

Publication number: WO2014155433A1
Application number: PCT/JP2013/005364
Authority: WO
Inventors: 章平神谷; 龍二秋本; 良之臼井
Original assignee: 株式会社ホーマーイオン研究所
Priority date: 2013-03-29
Filing date: 2013-09-11
Publication date: 2014-10-02
Also published as: WO2014155423A1

Abstract

【課題】人体に電気刺激を付与する帯状の電気刺激用装着具において、電流密度のバラツキを抑制することを目的とする。【解決手段】電気信号出力装置から出力される電気信号を用いて人体に電気刺激を付与する帯状の電気刺激用装着具であって、帯状に延びる金属板と、前記金属板を保持する非導電性の保持層と、を有し、前記金属板は、長尺本体部と、前記長尺本体部の短尺方向両端部に互い違いに形成される複数の突出片部と、を有することを特徴とする電気刺激用装着具。前記複数の突出片部は、前記短尺方向の一端部に形成される複数の第１突出片部と、前記短尺方向の他端部に形成される複数の第２突出片部とからなり、前記第１突出片部は、隣り合う前記第２突出片部の間隔に対応したサイズに形成されており、前記第２突出片部は、隣り合う前記第１突出片部の間隔に対応したサイズに形成することができる。

Description

電気刺激用装着具

　本発明は、電気刺激用装着具に関し、特に、電気信号出力装置から出力される電気信号を人体に伝達して電気刺激を付与する技術に関する。

　従来、医学、スポーツなどの業界では、筋肉増強、失禁の管理、脊椎奇形の管理、痙縮の管理などのために、骨格筋収縮を誘発する電気筋肉刺激（以下、ＥＭＳという）に関する技術が用いられている。電気刺激を行う装置として、長さ数百ミリメートルのベルトの皮膚接触面に導電ゴムを貼り付け、その導電ゴムの略中央に電極端子を取り付けたベルト型電極が知られている。そして、この電極端子に対して、電気信号出力装置から延びる出力コードを接続することにより、ベルト型電極を用いた電気刺激を行うことができる。

　また、特許文献２は、皮膚との接着不良や電極の破断による電流の循環不良を防ぎ、当該循環不良が原因で生じる火傷を防止する電極装置を開示する。図１０は、特許文献２に開示された電極装置の分解斜視図である。図１１は、特許文献２に開示された電極装置の平面図である。これらの図を参照しながら、特許文献２の電極装置の構成について詳細に説明する。電極装置１２０は、電極１００、ゲルパッド１１０、粘着パッド１１５、ワッシャー１０４及びスタッド１０３を含む。ゲルパッド１１０は、電解質が含まれる海綿体材料からなり、電極１００と略同じ形状に形成されている。ゲルパッド１１０は、電極１００よりも寸法が大きく設定されている。

　したがって、組み立て状態において、電極１００は、ゲルパット１１０の外縁よりも内側の領域に配置される。粘着パッド１１５は、長方形であり、電極１００及びゲルパッド１１０よりも寸法が大きく設定されている。粘着パッド１１５には、ポリエチレンを用いることができる。電極１００は、電極１００の短手方向（以下、短尺方向と称する）に対称に形成される指部１０１（ｆｉｎｇｅｒ　ｐｏｒｔｉｏｎ）と、指部１０１の隙間からなり短尺方向に対称に形成される窪み部（ｒｅｃｅｓｓ）１０２とを備える。また、電極１００は、ゲルパッド１１０と粘着パッド１１５の間に挟まれている。ここで、ワッシャー１０４は、粘着パッド１１５の両面に設置され、導電材料で形成されるスタッド１０３にとりつけられる。スタッド１０３は、電極１００に固定され電気信号出力装置に接続し、電流が流される。

　特許文献２には、当該構成によって、効果の及ぶ領域が広くなること、柔軟性が得られること、電気抵抗が非常に低くなること、発熱が少なくなること、患者に対して安全に使用できること、低い出力での使用が可能となること、これらの効果を享受できる点が記載されている（ｃｏｌｕｍ　８，　ｌｉｎｅｓ　１９－３０）。

特許４４８０７９７号特許公報米国特許第４１１７８４６号明細書

　しかしながら、上述のベルト型電極の場合、ベルト型電極の長手方向において電気抵抗が異なるため、電極端子から離隔する程電流密度が小さくなり、得られる電気刺激が弱くなってしまう。ベルト型電極の端部において良好な電気刺激を得るためには、出力を上げる必要があるが、出力が上がると、電極端子付近での電気刺激が強くなり、使用者に不快感を与える。

　また、特許文献２の電極装置は、指部１０１及び窪み部１０２が長尺方向に交互に並ぶ構成であるため、電極１００の短尺方向における幅が、指部１０１と窪み部１０２とで相違する。したがって、短尺方向における電気刺激の範囲が、指部１０１に対応する領域でより広くなり、窪み部１０２に対応する領域でより狭くなる。

　また、長尺方向に流れる電流の電流経路の幅は、窪み部１０２において相対的に狭くなり、指部１０１において相対的に広くなるため、長尺方向において刺激感の強弱のバラツキが大きくなる。すなわち、窪み部１０２に対応する領域では、電気刺激が相対的に強くなり、指部１０１に対応する領域では、電気刺激が相対的に弱くなる。したがって、特許文献２の構成では、刺激感のバラツキが大きくなるため、良好な電気刺激を付与することができない。本願は、筋肉増強などを目的とした骨格筋収縮を誘発するＥＭＳを対象としているため、刺激感のバラツキが大きくなると、刺激部位のうち一部の筋肉が集中的に強化され、バランスを欠いた、筋力分布となるおそれがある。

　また、電極１００を人体に巻きつけた場合に、幅寸法が小さい窪み部１０２に加わる曲げ応力が大きくなるため、電極１００の耐久性が低下するおそれがある。

　そこで、本願発明は、人体に電気刺激を付与する帯状の電気刺激用装着具において、電流密度のバラツキを抑制することを第１の目的とする。また、本願発明は、ループ状に折り曲げられる電極の耐久性低下を抑制することを第２の目的とする。

　上記第１の目的を達成するために、本発明の電気刺激用装着具は、（１）人体の刺激部位にループ状に巻き付けられて、電気刺激を付与する帯状の電気刺激用装着具であって、帯状に延びる金属板と、前記金属板を保持する非導電性の保持層と、を有し、前記金属板は、長尺本体部と、前記長尺本体部の短尺方向両端部に互い違いに形成される複数の突出片部と、を有することを特徴とする。

　（２）上記第１及び第２の目的を達成するために、上記（１）の構成において、前記複数の突出片部は、前記短尺方向の一端部に形成される複数の第１突出片部と、記短尺方向の他端部に形成される複数の第２突出片部とからなり、前記第１突出片部は、隣り合う前記第２突出片部の隙間に対応した位置に形成されており、前記第２突出片部は、隣り合う前記第１突出片部の隙間に対応した位置に形成されており、前記第１突出片部及び前記第２突出片部の前記短尺方向の幅は互いに同じにするとよい。（２）の構成によれば、金属板の短尺方向の寸法が全ての領域で略等しくなるため、短尺方向における電気刺激のバラツキを抑制することができる。これにより、より良好な電気刺激を付与することができる。また、金属板を短尺方向に沿って切断した切断面における断面２次モーメントがすべての領域で同じとなるため、金属板をループ状に折り曲げた際に、特定の部位に曲げ応力が集中することを抑制できる。これにより、耐久性を高めることができる。

　（３）上記（１）又は（２）の構成において、前記長尺本体部と、前記複数の突出片部との境界は、Ｒ形状に形成することができる。（３）の構成によれば、金属板の剛性低下を抑制することができる。

　（４）上記（１）～（３）の構成において、前記金属板は、前記保持層が配置される面とは反対側の面に、通電液を保持するとともに、人体の刺激部位に接触する通電層を配置するための面を有していてもよい。（４）の構成によれば、金属板と刺激部位との間に通電層を介在させることにより、通電面積の低下を抑制することができる。

　（５）上記（１）～（３）の構成において、前記金属板を挟んで前記保持層と向き合う非透水性の導電層を有し、前記導電層は、前記金属板が配置される面とは反対側の面に、通電液を保持するとともに、人体の刺激部位に接触する通電層を配置するための面を有する。（５）の構成によれば、金属板と刺激部位との間に通電層及び導電層を介在させることにより、通電面積の低下をより一層抑制することができる。また、通電層に含まれる通電液が金属板に接触するのが防止されるため、金属板の腐食を抑制することができる。その結果、金属板の材料選択の幅を広げることができる。

　（６）上記（４）又は（５）の構成において、前記通電層は、通電液をシート状部材に含浸させた含浸シート、若しくは通電液を含む粘性体を用いることができる。

　（７）上記（１）～（６）の構成において、前記金属板は、該金属板の板厚方向に延びる突出部を有し、前記突出部に対して電極端子を固定することができる。

　本願発明によれば、人体に電気刺激を付与する帯状の電気刺激用装着具において、電流密度のバラツキを抑制することができる。

電気刺激用装着具の正面図である。図１の点線で囲んだ領域を拡大した金属板の一部における拡大図である。電気刺激用装着具の背面図である。図１の電気刺激用装着具をＡ－Ａ断面で切断した断面図である。図４の丸で囲んだ領域を拡大した拡大図である。電気刺激用装着具の使用状態を示している（膝上）電気刺激用装着具の別の使用状態を示している（足首）変形例の拡大図である。図２に対応しており、変形例に係る金属板の拡大図である。特許文献２に開示された電極装置の分解斜視図である。特許文献２に開示された電極装置の平面図である。

（第１実施形態）
　図面を参照しながら、本発明の実施形態である電気刺激用装着具について説明する。図１は、電気刺激用装着具の正面図である。図２は、図１の点線で囲んだ部分を拡大した金属板の一部における拡大図である。図３は、電気刺激用装着具の背面図である。図４は、図１の電気刺激用装着具をＡ－Ａ断面で切断した断面図である。図５は、図４の丸で囲んだ領域を拡大した拡大図である。図６は、電気刺激用装着具の使用状態を示す図であり、膝上に電気刺激装着具１をループ状に巻きつけた状態を示している。図７は、電気刺激用装着具の使用状態を示す図であり、足首に電気刺激装着具１をループ状に巻きつけた状態を示している。

　これらの図を参照して、電気刺激用装着具１は、帯状に延びており、金属板１０と、保持層２０と、不織布シート３０とを含む。なお、不織布シート３０は、図５のみに図示しており、他の図面では省略している。図２を参照して、金属板１０は、長尺本体部１１と、複数の第１突出片部１２と、複数の第２突出片部１３とを含む。長尺本体部１１は、電気刺激用装着具１の長手方向（以下、長尺方向と称する）に延びており、略長方形形状に形成されている。なお、金属板１０のうち一点鎖線に挟まれた長方形の領域が長尺本体部１１に相当する。

　第１突出片部１２及び第２突出片部１３は互い違いに形成されている。言い換えると、第１突出片部１２及び第２突出片部１３は千鳥状に配置されている。上述の構成によれば、前記長尺方向に延びる電流経路の面積のバラツキが小さくなるため、長尺方向における刺激感の強弱のバラツキを小さくすることができる。

　ここで、第１突出片部１２に短尺方向の端部は前記長尺方向に延びており、第２突出片部１３の前記短尺方向の端部は前記長尺方向に延びている。第２突出片部１３は、前記長尺方向に並ぶ第１突出片部１２の隙間に対応した位置に配置されており、第１突出片部１２は、前記長手方向に並ぶ第２突出片部１３の隙間に対応した位置に配置されている。また、第１突出片部１２の短尺方向の寸法をＡ１、第２突出片部１３の短尺方向の寸法をＢ１としたときに、寸法Ａ１及び寸法Ｂ１は、互いに同じであることが好ましい。すなわち、金属板１０の前記短尺方向の寸法は、全ての領域において略等しく形成するのが好ましい。

　上述の構成によれば、長尺方向に延びる電流経路の面積が全ての領域において略同じになる。したがって、長尺方向における刺激感の強弱のバラツキをより一層小さくすることができる。また、金属板１０の短尺方向の寸法が全ての領域において略等しくなるため、短尺方向における刺激感の強弱のバラツキを小さくすることができる。これにより、より良好な電気刺激を付与することができる。

　また、金属板１０を短尺方向に沿って切断した切断面における断面２次モーメントが全ての領域で同じとなるため、金属板１０をループ状に折り曲げた際に、特定の部位に曲げ応力が集中することを抑制できる。これにより、金属板１０の耐久性を高めることができる。

　長尺本体部１１と第１突出片部１２との連設箇所には、Ｒ形状部１２ａが形成されている。長尺本体部１１と第２突出片部１３との連設箇所には、Ｒ形状部１３ａが形成されている。これらのＲ形状部１２ａ、１３ａが形成されることにより、金属板１０の剛性を高めることができる。金属板１０には、チタンを用いることができる。

　図５を参照して、金属板１０の前記長尺方向における略中央には、外周面にネジ溝を有するネジ部（突出部に相当する）１４が形成されている。ネジ部１４は、金属板１０の板厚方向に延びており、電極端子１５が締結されている。電極端子１５がネジ部１４に締結されることにより、金属板１０及び電極端子１５が導通する。なお、ネジ部１４はネジ溝を有しない突出部であってもよい。この場合、カシメ手段を用いて該突出部及び電極端子１５を固定することができる。

　ここで、金属板１０、ネジ部１４及び電極端子１５は予めユニット化として組み立てておくことができる。このユニット品を金型にセットした状態で、保持層２０の母材となる絶縁樹脂を注入するインサート成形を行うことにより、金属板１０を保持層２０に保持させることができる。なお、電極端子１５は、保持層２０から突出している。ただし、保持層２０は非導電性のゴムから構成することもできる。この場合、金属板１０を収容する凹収容部を保持層２０に形成するとともに、この凹収容部に収められた金属板１０を接着剤で固定することにより、金属板１０を保持させることができる。

　図５を参照して、不織布シート（通電層に相当する）３０は、金属板１０を挟んで、保持層２０と向き合う位置に配置されている。図１及び図３を参照して、挟圧部５０は、不織布シート３０の四隅を挟圧する位置に設けられており、不織布シート３０を挟圧して固定する固定位置と、不織布シート３０を挟圧せずに交換を許容する非固定位置との間で動作させることができる。電気刺激用装着具１の装着状態において、不織布シート３０は人体に接触する。

　不織布シート３０には、通電液が含浸される。通電液には、水を用いることができる。ただし、不織布シート３０に代えて、通電液を含浸させることができる他のシート状部材、あるいは通電液を含むゲル状の粘性体を用いることもできる。粘性体には、通電液とシリコンとを含む、ゲル化物を用いることができる。このように、金属板１０と人体の刺激部位との間に不織布シート３０を介在させることにより、金属板１０を直接刺激部位に押し当てる構成よりも、刺激部位に対する接触面積を増やすことができる。

　すなわち、本実施形態の金属１０は千鳥形状に構成されることにより柔軟性が高められているものの、部分的には刺激部位に点接触するため、より柔軟な通電液を含む不織布シート３０等を介在させることにより、刺激部位に対する接触面積を増やすことができる。これにより、刺激部位における刺激感覚のバラツキを抑制することができる。

　保持層２０の一方の面には、小面ファスナー６０が設けられており（図１参照）、保持層２０の他方の面には、大面ファスナー７０が設けられている（図３参照）。上述の構成によれば、刺激部位のサイズに応じて、小面ファスナー６０の大面ファスナー７０に対する脱着位置を調整することができる。

　次に、電気刺激用装着具１の使用方法について説明する。本実施形態の電気刺激用装着具１は、正極タイプと、負極タイプとが対になって使用される。正極タイプの電気刺激用装着具１を刺激部位に装着し、負極タイプの電気刺激用装着具１を他の刺激部位に装着し、これらの電気刺激用装着具１の各電極端子１５に電気信号出力装置（不図示）から延びるコード１６（図６及び図７参照）を接続することにより、電気刺激を付与することができる。

　刺激部位は、例えば、足首、膝上、腰であってもよい。また、刺激部位は、複数箇所であってもよい。例えば、４個の電気刺激用装着具１を用いて、左右の足首、左右の膝上を刺激することができる。また、３個の電気刺激用装着具１を用いて、それぞれを腰部、膝上及び足首に装着してもよい。この場合、膝上に装着される電気刺激用装着具１の極性を正極、腰部及び足首に装着される電気刺激用装着具１の極性を負極にすることができる。なお、電気刺激用装着具１の長手方向の寸法は、刺激部位に応じて、適宜定めることができる。

　例えば、膝上が刺激部位である場合には、図６に示す様に、膝上周りを包囲するように電気刺激用装着具１をループ状に巻き付けることができる。足首が刺激部位である場合には、図７に示す様に、足首周りを包囲するように電気刺激用装着具をループ状に巻き付けることができる。

　ここで、本実施形態の金属板１０は、第１突出片部１２及び第２突出片部１３を互い違いに形成した千鳥形状に構成されているため、電気刺激用装着具１の柔軟性を高めることができる。これにより、電気刺激用装着具１を屈曲させて、所望の刺激部位に密着させやすくすることができる。

　また、ゴム電極の代わりに帯状に延びる金属板１０を用いることにより、長尺方向における電気抵抗のバラツキが抑制される。これにより、長尺方向における電気刺激が安定化して、良好な電気刺激を付与することができる。

　また、図２に図示するように、凹凸の位相をずらして金属板１０を打ち抜くことにより、金属材料のロスを無くしてコストを削減することができる。

　また、不織布シート３０を挟圧部５０に対して着脱可能に装着することにより、不織布シート３０の交換が容易になり、衛生面を向上させることができる。

　（変形例１）
　図８は、変形例１の電気刺激用装着具の部分断面図であり、図５に対応している。実施形態の要素と機能が共通する要素には、同一符号を付している。本変形例の電気刺激用装着具９０は、不織布シート３０と金属板１０との間に非透水性の導電層８０を介在させている。導電層８０が設けられることにより、人体の刺激部位と金属板１０との間に、不織布シート３０及び導電層８０が介在するため、刺激部位における刺激感覚のバラツキをより一層抑制することができる。また、不織布シート３０と金属板１０との間に非透水性の導電層８０を介在させることにより、不織布シート３０に含まれる通電液が金属板１０に接触するのが防止されるため、金属板１０の腐食を抑制することができる。その結果、金属板１０の材料選択の幅を広げることができる。

　例えば、上述の実施形態では、金属板１０の好ましい実施例として、チタンを例示したが、本変形例では、金属板１０の好ましい実施例として、チタン、ステンレスを例示することができる。導電層８０には、非透水性の導電性ゴムなどを用いることができる。なお、不織布シート３０は、他の導電層に代えることもできる。この点については、実施形態１と同じであるから、説明を繰り返さない。

　（変形例２）
　上述の実施形態では、第１突出片部１２、第２突出片部１３、隣接する第１突出片部１２の隙間及び隣接する第２突出片部１３の隙間の長尺方向における寸法をすべて同じに設定したが、本願発明はこれに限るものではない。図９は、図２に対応しており、変形例に係る金属板の拡大図である。

　同図を参照して、第１突出片部１２の長尺方向の寸法Ｘ０´及び第２突出片部１３の長尺方向の寸法Ｙ１´は互いに同じであり、隣接する第１突出片部１２の間に形成された隙間の長尺方向の寸法Ｘ１´及び隣接する第２突出片部１３の間に形成された隙間の長尺方向の寸法Ｙ０´は互いに同じである。また、寸法Ｙ１´は、寸法Ｙ０´よりも小さい。つまり、第１突出片部１２及び第２突出片部１３は、長尺方向に沿って長尺本体部１１の両側に互い違いに形成されているが、第１突出片部１２及び第２突出片部１３に対応した領域では短尺方向の寸法が相対的に大きく設定されており、第１突出片部１２及び第２突出片部１３のいずれにも対応しない領域では短尺方向の寸法が相対的に小さく設定されている。

　上述の構成は、短尺方向の寸法が一定でないため、長尺方向における電気刺激のバラツキを抑制する効果が上述の実施形態よりも低くなるが、指部１０１を短尺方向に並べた特許文献２の構成よりは、長尺方向における電気刺激のバラツキを抑制することができる。

１　９０　　電気刺激用装着具
１０　金属板
１１長尺本体部
１２　第１突出片部
１３　第２突出片部
１４　ネジ部
１５　電極端子
１６　コード
２０　非導電層
３０　不織布シート
８０　導電層

Claims

　人体の刺激部位にループ状に巻き付けられて、電気刺激を付与する帯状の電気刺激用装着具であって、
　帯状に延びる金属板と、
　前記金属板を保持する非導電性の保持層と、を有し、
　前記金属板は、長尺本体部と、前記長尺本体部の短尺方向両端部に互い違いに形成される複数の突出片部と、を有することを特徴とする電気刺激用装着具。
　前記複数の突出片部は、前記短尺方向の一端部に形成される複数の第１突出片部と、
前記短尺方向の他端部に形成される複数の第２突出片部とからなり、
　前記第１突出片部は、隣り合う前記第２突出片部の隙間に対応した位置に形成されており、前記第２突出片部は、隣り合う前記第１突出片部の隙間に対応した位置に形成されており、前記第１突出片部及び前記第２突出片部の前記短尺方向の幅は互いに同じであることを特徴とする請求項１に記載の電気刺激用装着具。
　前記長尺本体部と、前記複数の突出片部との境界が、Ｒ形状に形成されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の電気刺激用装着具。
　前記金属板は、前記保持層が配置される面とは反対側の面に、通電液を保持するとともに、人体の刺激部位に接触する通電層を配置するための面を有することを特徴とする請求項１乃至３のうちいずれか一つに記載の電気刺激用装着具。
　前記金属板を挟んで前記保持層と向き合う非透水性の導電層を有し、
　前記導電層は、前記金属板が配置される面とは反対側の面に、通電液を保持するとともに、人体の刺激部位に接触する通電層を配置するための面を有することを特徴とする請求項１乃至３のうちいずれか一つに記載の電気刺激用装着具。
　前記通電層は、通電液をシート状部材に含浸させた含浸シート、若しくは通電液を含む粘性体からなることを特徴とする請求項４又は５に記載の電気刺激用装着具。
　前記金属板は、該金属板の板厚方向に延びる突出部を有し、前記突出部に対して電極端子が固定されていることを特徴とする請求項１乃至６のうちいずれか一つに記載の電気刺激用装着具。