WO2014125812A1

WO2014125812A1 - 端末装置、計量装置、通信システム

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Publication number: WO2014125812A1
Application number: PCT/JP2014/000714
Authority: WO
Inventors: 古屋　智英; 國吉　賢治; 隆之新居; 明実塩川; 松田　亘弘; 薫向井
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2013-02-13
Filing date: 2014-02-12
Publication date: 2014-08-21
Also published as: JP2014155424A

Abstract

　本発明に係る端末装置は、第１の通信装置と通信するための第１の通信部と、第２の通信装置が接続される通信網に接続される第２の通信部と、を備える。前記第２の通信部は、スタンバイモードにおいて割り込みを受けると初期処理モードに移行する。前記第２の通信部は、前記初期処理モードに移行するとビーコン要求を送信する。前記第２の通信部は、前記ビーコン要求を送信してから待受期間が経過するまでにビーコンを受信できなければ、前記スタンバイモードに移行する。前記第２の通信部は、前記待受期間が経過するまでに前記ビーコンを受信すれば、前記第２の通信装置が存在すると判断する。

Description

端末装置、計量装置、通信システム

　本発明は、端末装置、計量装置、通信システムに関し、特に、需要家に設置された計量器が計量した資源の使用量を収集する第１の通信装置との間で通信する端末装置、この端末装置を計量器に付加した計量装置、端末装置を含む通信システムに関する。

　従来から、需要家に設置された計量器に通信機能を付加した計量装置が提案されている（たとえば、文献１［日本国公開特許公報第２０１０－４３８９号］参照）。

　文献１に記載された構成は、商用電力を宅内に供給する幹線系電力線と、幹線系電力線を介して供給される商用電力を宅内分電盤に接続された電気機器に供給する宅内系電力線との間に接続された計量装置（電力量計）を備える。

　計量装置は、幹線系電力線を介して電力線搬送通信を行う第１の通信部と、宅内系電力線を介して電力線搬送通信を行う第２の通信部と、資源としての電力の使用量を計量する電力量計器部とを備える。つまり、計量器としての電力量計器部と、端末装置としての第１の通信部および第２の通信部とを備えている。

　また、文献１に記載された構成では、第２の通信部（宅内系通信部）は宅内系電力線を介して端末と通信するように構成されている。

　文献１に記載されているように端末装置を備えた計量装置は、第１の通信部（幹線系通信部）により幹線系電力線を通して上位装置と通信すれば遠隔検針が可能になる。一方、この種の計量装置が需要家に設置されたとしても、需要家に端末が存在しなければ、第２の通信部は利用されることがないから、第２の通信部を駆動するために電力が無駄に消費される可能性がある。

　本発明は、第１の通信装置と通信する第１の通信部および第２の通信装置と通信する第２の通信部を備える構成であって、第２の通信部を使用する必要がない場合には電力の無駄な消費を抑制することを可能にした端末装置を提供することを目的とし、さらに、この端末装置を計量器に付加した計量装置、および端末装置を含む通信システムを提供することを目的とする。

　本発明に係る第１の形態の端末装置は、第１の通信装置と通信するための第１の通信部と、前記第１の通信装置と異なる第２の通信装置が接続される通信網に接続される第２の通信部と、を備える。前記第２の通信部は、スタンバイモードと、初期処理モードと、を有する。前記第２の通信部は、前記スタンバイモードでは、割り込みを待ち受けるように構成される。前記第２の通信部は、前記スタンバイモードにおいて前記割り込みを受けると前記初期処理モードに移行するように構成される。前記第２の通信部は、前記初期処理モードに移行するとビーコン要求を前記通信網に送信するように構成される。前記第２の通信部は、前記初期処理モードでは、前記通信網に送信されるビーコンを待ち受けるように構成される。前記第２の通信部は、前記初期処理モードにおいて、前記ビーコン要求の送信から所定の待受期間が経過するまでに前記ビーコンを受信できなければ、前記スタンバイモードに移行し、前記所定の待受期間が経過するまでに前記ビーコンを受信すれば、前記第２の通信装置が存在すると判断するように構成される。

　本発明に係る第２の形態の端末装置では、第１の形態において、前記第２の通信部は、通常通信モードをさらに有する。前記第２の通信部は、前記第２の通信装置が存在すると判断すると、前記通常通信モードに移行するように構成される。前記第２の通信部は、前記通常通信モードでは、前記通信網を通じて通信する通信機能を有効にするように構成される。

　本発明に係る第３の形態の端末装置では、第２の形態において、前記第２の通信部は、前記スタンバイモードでは、前記通信機能を無効にして、前記通常通信モードよりも消費電力を低下させるように構成される。

　本発明に係る第４の形態の端末装置では、第１～第３の形態のいずれか１つにおいて、前記第１の通信装置は、需要家に設置された計量器が計量した資源の使用量を収集するように構成される。前記第２の通信装置は、前記需要家に配置され、ホームエネルギーマネジメントシステムを構築する。

　本発明に係る第５の形態の端末装置では、第４の形態において、前記資源は電力であって、前記計量器は電力量を計量するように構成される。

　本発明に係る第６の形態の端末装置は、第１～第５の形態のいずれか１つにおいて、保守端末との間で通信する第３の通信部をさらに備える。前記第３の通信部は、前記保守端末から前記第２の通信部の起動が要求されると、前記第２の通信部に前記割り込みを与えるように構成される。

　本発明に係る第７の形態の端末装置では、第１～第６の形態のいずれか１つにおいて、前記第１の通信部は、前記第１の通信装置から前記第２の通信部の起動が要求されると、前記第２の通信部に前記割り込みを与えるように構成される。

　本発明に係る第８の形態の端末装置では、第１～第７の形態のいずれか１つにおいて、前記第１の通信部は、パケットを受信すると、前記第２の通信部に前記割り込みを与えるように構成される。

　本発明に係る第９の形態の端末装置では、第８の形態において、前記第１の通信部は、前記パケットを受信すると、前記受信したパケットが有効なパケットか無効なパケットかを判定するように構成される。前記第１の通信部は、前記受信したパケットが前記有効なパケットであれば前記第２の通信部に前記割り込みを与え、前記受信したパケットが前記無効なパケットであれば前記第２の通信部に前記割り込みを与えないように構成される。前記第１の通信部は、前記端末装置に関連付けられた第１の識別情報が前記受信したパケットのヘッダに含まれていれば前記受信したパケットが前記有効なパケットであると判定するように構成される。前記第１の通信部は、前記第１の識別情報が前記受信したパケットの前記ヘッダに含まれていなければ前記受信したパケットが前記無効なパケットであると判定するように構成される。

　本発明に係る第１０の形態の端末装置は、第９の形態において、記憶部をさらに備える。前記第１の通信部は、前記第２の通信部が受信した前記ビーコンを送信した装置に関連付けられた識別情報が前記第１の識別情報と異なれば、前記装置に関連付けられた前記識別情報を第２の識別情報として前記記憶部に記憶させるように構成される。前記第１の通信部は、前記パケットを受信すると、前記パケットの前記ヘッダに前記第２の識別情報が含まれているか否かを判定するように構成される。前記第１の通信部は、前記受信したパケットの前記ヘッダに前記第２の識別情報が含まれていれば前記受信したパケットを前記無効なパケットと判定するように構成される。

　本発明に係る第１１の形態の端末装置では、第１０の形態において、前記第１の通信部と前記第２の通信部との少なくとも一方は、前記ビーコンを送信するように構成される。

　本発明に係る第１２の形態の端末装置では、第１～第１１の形態のいずれか１つにおいて、前記第２の通信部は、前記初期処理モードから前記スタンバイモードに移行してから所定時間が経過する毎に前記初期処理モードに移行するように構成される。

　本発明に係る第１３の形態の端末装置では、第１２の形態において、前記第２の通信部は、前記割り込みを受けてから所定の制限時間が経過した後は、前記初期処理モードから前記スタンバイモードに移行してから前記所定時間が経過しても前記初期処理モードに移行しないように構成される。

　本発明に係る第１４の形態の計量装置は、需要家に設置された計量器と、第１～第１３の形態のいずれか１つの端末装置と、を備える。前記端末装置は、前記計量器が計量した資源の使用量を、前記第１の通信部を通じて前記第１の通信装置に送信するように構成される。

　本発明に係る第１５の形態の通信システムは、それぞれ第１～第１３の形態のいずれか１つの端末装置と、第１の通信装置と、第２の通信装置と、を備える。前記第１の通信装置と、前記第２の通信装置と、前記端末装置の前記第１の通信部および前記第２の通信部と、は、同じ通信網に接続される。前記通信網を通じて送受信されるビーコン要求は、前記第１の通信装置と前記第１の通信部との間の第１の通信と前記第２の通信装置と前記第２の通信部との間の第２の通信とのいずれであるかを示す区分情報を含む。前記第１の通信装置と前記第１の通信部とのそれぞれは、前記ビーコン要求を受け取った際に、前記受け取ったビーコン要求の前記区分情報が前記第１の通信を示していなければ、前記ビーコンを送信しないように構成される。前記第２の通信装置と前記第２の通信部とのそれぞれは、前記ビーコン要求を受け取った際に、前記受け取ったビーコン要求の前記区分情報が前記第２の通信を示していなければ、前記ビーコンを送信しないように構成される。

本発明に係る一実施形態の通信システムを示すブロック図である。上記通信システムに用いる下位装置の構成例を示すブロック図である。上記通信システムの動作をフローチャートで示す動作説明図である。

　本実施形態は、需要家が使用する資源が電力である場合を想定して説明する。資源は、電力のほか、ガス、水（上水道）、熱であってもよい。この種の資源は、供給事業者が需要家に供給し、需要家に設置された計量器（メータ）で需要家での使用量が計量される。供給事業者は、計量器で計量された資源の使用量に基づいて需要家から対価を受け取る。

　図１に示すように、需要家が使用した電力量（電力の使用量）は、需要家に設置された計量装置１０が計量する。

　計量装置１０は、需要家が使用した電力量を計量する計量器１１と、他装置と通信するための端末装置１２とを備える。

　計量器１１は、需要家に設置され、資源の使用量を計量する。本実施形態では、資源は電力であって、計量器１１は電力量を計量するように構成される。なお、計量器１１は、需要家に電力を供給する電力線Ｌ１を通過する電流および電力線Ｌ１に印加される電圧を計測することによって電力を算出する電子式であることが望ましい。計量器１１は、１秒間のような短時間の電力量を瞬時電力として計量し、瞬時電力を積算することによって電力量を算出する構成を備える。

　端末装置１２は、計量器１１が計量した電力量を収集する第１の通信装置２０と通信する第１の通信部１２１と、需要家で使用する第２の通信装置３０と通信する第２の通信部１２２とを備える。第１の通信装置２０は複数台の端末装置１２と通信する。以下、必要に応じて、第１の通信装置２０を「上位装置」と呼び、第２の通信装置３０を「下位装置」と呼ぶ。

　第１の通信部１２１および第２の通信部１２２は、図示例では、電力線Ｌ１を通信路として兼用する電力線搬送通信による通信を行う構成を備える。言い換えると、第１の通信部１２１と第２の通信部１２２とは、ともに電力線Ｌ１に接続されている。

　このように、本実施形態では、第１の通信部１２１および上位装置２０が属する通信網と、第２の通信部１２２および下位装置３０が属する通信網と、はいずれも電力線Ｌ１である。つまり、上位装置２０と下位装置３０と第１の通信部１２１と第２の通信部１２２とは同じ通信網（電力線Ｌ１）に接続される。

　なお、電力線Ｌ１は計量器１１の前後において電気的には１系統であるが、上位装置２０と計量器１１とを含む電力線Ｌ１１と、計量器１１を含まずに下位装置３０が接続される電力線Ｌ１２との間に供給事業者と需要家との間の責任分界点が設定される。

　上位装置（第１の通信装置）２０は、需要家に設置された計量器１１が計量した資源の使用量を収集するように構成される。本実施形態では、上位装置２０は、計量器１１が計量した電力量を収集する。

　上位装置２０は、電力会社あるいは電力に関するサービスを提供するサービス提供会社が運営する通信装置であり、需要家が使用した電力量に対する対価を決めるために、端末装置１２を通して計量器１１が計量した所定時間（計量時間）ごとの電力量を取得する。計量時間は、たとえば、５分、１０分、３０分、１時間、１日などから選択される。

　上位装置２０は、端末装置１２を通して需要家への電力供給の入切を行う機能、端末装置１２を通して後述するコントローラ３００に需要家で使用する電力量の制限を要求する機能なども有している。

　端末装置１２は、検針員が携行する保守端末４０との間で通信する第３の通信部１２３を備えていてもよい。保守端末４０と第３の通信部１２３との間では、電波を伝送媒体とする無線通信路を用いることが望ましい。

　端末装置１２は、第１の通信部１２１、第２の通信部１２２、第３の通信部１２３を構成する通信用のデバイスを主なハードウェア要素として構成される。

　下位装置３０は、図２に示すように、需要家において電力を利用して動作する負荷機器３０１と、需要家に設置された分電盤３１を通過した電力を計測する計測機器３０２と、負荷機器３０１の動作を管理するコントローラ３００とを含む。

　端末装置１２は、下位装置３０のうちのコントローラ３００とのみ通信する構成と、コントローラ３００と負荷機器３０１と計測機器３０２とのいずれとも通信する構成とのどちらを採用してもよい。端末装置１２がコントローラ３００とのみ通信する構成では、コントローラ３００が負荷機器３０１および計測機器３０２と通信するように階層的な通信網が構築される。

　計測機器３０２は、計量器１１と同様に、１秒間のような短時間の電力量を瞬時電力として計測し、瞬時電力を積算することによって電力量を計測する。

　コントローラ３００は、計測機器３０２が計測した所定時間（計測時間）ごとの電力量を取得する。この計測時間は、たとえば、３０秒、１分、５分などから選択される。

　コントローラ３００は、たとえば、分電盤３１に内蔵されるか、分電盤３１に並設される。

　負荷機器３０１はコントローラ３００または端末装置１２との間で通信する機能を有する。

　コントローラ３００は、負荷機器３０１との通信により、負荷機器３０１の動作を監視し、また負荷機器３０１に動作を指示する。さらに、コントローラ３００は、分電盤３１に設けられた計測機器３０２が計測した電力を取得する機能も備える。

　コントローラ３００と計測機器３０２とは通信することが望ましいが、両者が分電盤３１に収納されている場合、コントローラ３００は計測機器３０２から通信によらずに電力を直接取得してもよい。コントローラ３００は、エネルギーマネジメントシステム、特にいわゆるＨＥＭＳ（Home Energy Management System）のコントローラとして機能する。

　計測機器３０２は、分電盤３１に収納された分岐ブレーカ（図示せず）を通過する電力を、分岐ブレーカごとに計測する機能を有する。計測機器３０２は、分電盤３１に収納された主幹ブレーカ（図示せず）を通過する電力を計測する機能を有していてもよい。

　コントローラ３００は、計測機器３０２から比較的短い時間間隔で電力を取得する。この時間間隔は、たとえば、３０秒、１分、５分などから選択される。したがって、コントローラ３００が取得する電力は、実際には、計測機器３０２から取得する時間間隔における電力量になる。

　端末装置１２に設けられた第２の通信部１２２は、スタンバイモードと初期処理モードと通常通信モードとが選択可能である。

　第２の通信部１２２は、スタンバイモードでは、割り込みを待ち受ける。第２の通信部１２２は、スタンバイモードにおいて割り込みを受けると初期処理モードに移行する。

　本実施形態では、第２の通信部１２２は、起動信号による割り込みを待ち受ける。起動信号は、端末装置１２（端末装置１２を構成するハードウェア）内で送受信される信号である。したがって、第２の通信部１２２は、通信網（電力線Ｌ１）を通じて通信する通信機能を無効にしても（通信網を通じて通信するための装置を起動しなくても）、起動信号を受け取ることができる。そのため、第２の通信部１２２は、スタンバイモードでは、通信機能を無効にする。これによって、スタンバイモードでは、第２の通信部１２２の消費電力が低減される。

　つまり、スタンバイモードは、少なくとも命令実行を停止させ起動信号による割り込みを受けると解除される動作モードである。スタンバイモードでは、第２の通信部１２２は、割り込みを受け付けるために必要な微小な電力のみで動作する。

　第２の通信部１２２は、初期処理モードに移行するとビーコン要求を通信網（電力線Ｌ１）に送信する。下位装置３０は、通信網（電力線Ｌ１）を通じてビーコン要求を受け取ると、通信網（電力線Ｌ１）にビーコンを送信する。そして、第２の通信部１２２は、初期処理モードでは、ビーコンを待ち受ける。

　第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいて、ビーコン要求の送信から所定の待受期間が経過するまでにビーコンを受信できなければ、スタンバイモードに移行する。一方、第２の通信部１２２は、所定の待受期間が経過するまでにビーコンを受信すれば、下位装置３０が存在すると判断する。

　つまり、初期処理モードは、スタンバイモードにおいて起動信号による割り込みを受けるとビーコン要求を送信し、下位装置３０からのビーコンを所定の待受期間において待ち受ける動作モードである。

　第２の通信部１２２は、下位装置３０が存在すると判断すると、通常通信モードに移行する。第２の通信部１２２は、通常通信モードでは、通信機能を有効にする。これによって、第２の通信部１２２は、下位装置３０との通信を可能にする。

　つまり、通常通信モードは、下位装置３０との間でデータを授受する動作モードである。

　このように、第２の通信部１２２は、スタンバイモードでは、通信機能を無効にして、通常通信モードよりも消費電力を低下させる。

　第２の通信部１２２は、図３に示すように、動作を開始するとスタンバイモードになり（Ｓ１１）、起動信号による割り込みを受けると（Ｓ１２：Ｙ）、初期処理モードに移行する（Ｓ１３）。第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいて、ビーコン要求の送信を行い（Ｓ１４）、ビーコン要求を送信した後、待受期間が経過するまでビーコンを待ち受ける（Ｓ１６）。第２の通信部１２２は、待受期間内にビーコンを受信すると（Ｓ１５：Ｙ）、当該ビーコンを送信した下位装置３０が端末装置１２との通信を許可されていることを確認する（Ｓ１７）。端末装置１２は、通信が許可された下位装置３０からビーコンを受け取った場合には（Ｓ１７：Ｙ）、通常通信モードに移行し、当該下位装置３０との間で通信を開始する（Ｓ１８）。

　一方、第２の通信部１２２は、ビーコン要求を送信しても待受期間内にビーコンを受信することがなければ（Ｓ１５：ＮかつＳ１６：Ｙ）、端末装置１２と通信可能な下位装置３０が存在しないと判断し、スタンバイモードに移行する（Ｓ１９）。

　以上説明した構成により、端末装置１２を備える計量装置１０が設置された需要家に、下位装置３０によるＨＥＭＳが構築されていない場合、第２の通信部１２２は通常はスタンバイモードになる。すなわち、ＨＥＭＳが構築されていない需要家では、端末装置１２が無駄に電力を消費することがなく電力の消費量が抑制される。

　上述のように、第２の通信部１２２は、ビーコン要求に対してビーコンの応答がなければ、ＨＥＭＳが構築されていないと判断する。しかし、ビーコン要求を送信した時間帯において、第２の通信部１２２と下位装置３０との間の通信路の通信品質が一時的に低下していたとすれば、実際にはＨＥＭＳが構築されているにもかかわらず、ＨＥＭＳが構築されていないと誤認するという問題が生じる。

　この問題を回避するために、第２の通信部１２２は、起動信号により割り込みを受けてビーコン要求を送信した後にスタンバイモードを選択した場合（Ｓ１９）、間欠的かつ自動的に起動し、起動時に初期処理モードを選択する間欠起動モードを備えている。

　図３に破線で示すように、間欠起動モードは、初期処理モードにおいて下位装置３０が検出されることなくスタンバイモードに移行した場合に、所定時間（休眠時間）が経過するたびに（Ｓ２０）、自動的に起動して初期処理モードを選択する（Ｓ１３）。休眠時間は、たとえば、５分、１０分、３０分などから選択される。

　間欠起動モードは、ＨＥＭＳが構築されている場合の見落としを防止する目的で設けられ、第２の通信部１２２が間欠起動モードを選択している間に、通信可能な下位装置３０が検出されると通常通信モードに移行する。一方、実際にＨＥＭＳが構築されていない場合には、間欠起動モードの動作を継続することは無駄な電力を消費することになる。

　そのため、第２の通信部１２２は、間欠起動モードを選択した後、起動信号を受けた時点から所定の制限時間が経過するまでにビーコンを受信しなければ間欠起動モードを終了する（Ｓ２１）。制限時間は、たとえば、１～６時間の範囲で選択される。

　間欠起動モードは、スタンバイモードおよび初期処理モードを組み合わせたモードである。間欠起動モードは、割り込みに応答してビーコン要求を送信してから所定の待受期間が経過するまでに第２の通信部１２２がビーコンを受信できなければ、開始される。そして、間欠起動モードは、第２の通信部１２２が割り込みを受けてから所定の制限時間が経過すると、終了される。また、所定の制限時間が経過する前であっても、第２の通信部１２２が通常通信モードに移行すると、間欠起動モードは終了される。

　このように、第２の通信部１２２は、初期処理モードからスタンバイモードに移行してから所定時間が経過する毎に初期処理モードに移行する。そして、第２の通信部１２２は、割り込みを受けてから（起動信号を受け取ってから）所定の制限時間が経過した後は、初期処理モードからスタンバイモードに移行してから所定時間が経過しても初期処理モードに移行しない。

　また、間欠起動モードが終了した場合には、第２の通信部１２２は、ステップＳ１１に戻り、次に起動信号を受けるまでスタンバイモードを選択する。第２の通信部１２２は、間欠起動モードが終了した当日には次の起動信号を受け付けないようにしてもよい。

　ところで、上述した起動信号は、第１の通信部１２１または第３の通信部１２３から第２の通信部１２２に入力される。ここでは、第２の通信部１２２に起動信号を入力する３種類の方法を示す。これらの方法は、すべてを採用する必要はなく、いずれか１種類または２種類の方法を採用してもよい。

　第１の通信部１２１は上位装置２０と通信するために設けられている。このことを利用し、上位装置２０から第１の通信部１２１を通して第２の通信部１２２に起動を要求することが可能である。つまり、第１の通信部１２１は、上位装置２０から起動が要求されると、起動信号を生成して第２の通信部１２２に起動信号を与えるように構成される。「第１の方法」では、上位装置２０が、第１の通信部１２１から第２の通信部１２２に起動信号を与えるように指示する。

　第１の通信部１２１は、上位装置２０との通信のために構成され、下位装置３０との通信は禁止されている。また、第２の通信部１２２は下位装置３０との通信のために構成され、上位装置２０との通信は禁止されている。ただし、第１の通信部１２１と第２の通信部１２２とは、通信路が区別されていないから、第１の通信部１２１は下位装置３０が発生したパケットのペイロードを受け取ることはできないが、パケットのヘッダの一部は検出可能である。

　このことから、第１の通信部１２１は、下位装置３０のＭＡＣ（Media Access Control）アドレスは認識することが可能である。また、ＭＡＣアドレスがわかることによって、第１の通信部１２１は、上位装置２０が共通である通信網内の受信可能な（利用可能な）パケットか否かを判断することが可能である。上位装置２０が共通である通信網内で受信可能なパケットは、他の端末装置１２または下位装置３０が送り出したパケットである。

　このようなパケットは、他の需要家における端末装置１２または下位装置３０から受け取る可能性があるが、自家の下位装置３０から受け取る確率が高い。したがって、第２の通信部１２２は、このパケットにより起動されると、自家のＨＥＭＳを構築する下位装置３０と通信できる可能性が高くなる。

　「第２の方法」では、上位装置２０が共通である通信網内で受信可能なパケットを伝送することにより、第１の通信部１２１から第２の通信部１２２に起動信号を与える。つまり、第１の通信部１２１は、パケットを検出すると、第２の通信部１２２に起動信号を与える。

　第２の方法によれば、自家のＨＥＭＳを構築する下位装置３０が起動し、ＨＥＭＳに参加するパケットを送信すると、端末装置１２の第１の通信部１２１は通信網内で有効なパケットを認識する。すなわち、第１の通信部１２１はパケットのＭＡＣヘッダ部分を認識し、第２の通信部１２２に起動信号を与え、スタンバイモードから初期処理モードに移行させる。これにより、端末装置１２はＨＥＭＳにビーコン要求を送信する。

　その後、下位装置３０は、ビーコン要求に対してビーコンを返送するから、第２の通信部１２２は、下位装置３０が存在することを認識して通常通信モードに移行する。つまり、上位装置２０からの指示を受けることなく、需要家において端末装置１２を通常通信モードに移行させることが可能になる。

　一方、第３の通信部１２３は、保守端末４０から起動が要求されることを契機として第３の通信部１２３から第２の通信部１２２に起動信号を与える。「第３の方法」では、保守端末４０の操作により、第３の通信部１２３から第２の通信部１２２に起動信号を与える。第３の方法は、検針員が携行する保守端末４０を用いるから、需要家ごとに起動信号を個別にかつ確実に与えることが可能である。

　ところで、第２の方法は、上位装置２０を共通にしている受信可能なパケットが発生するたびに第１の通信部１２１が第２の通信部１２２に対して起動信号を与える。つまり、第１の通信部１２１がパケットを検出するたびに第２の通信部１２２に起動信号が与えられる。そのため、第１の通信部１２１は、他家からのパケットを受信したことを契機として第２の通信部１２２に対する起動信号を出力する可能性がある。

　第１の通信部１２１が受信するパケットを発生する装置は、自家の下位装置３０とは限らず、他家の下位装置３０であるか、他家の端末装置１２に設けられた第１の通信部１２１あるいは第２の通信部１２２である可能性がある。

　そのため、第２の方法を採用する場合には、以下に説明する技術を採用し、第１の通信部１２１が他家からのパケットを受信した場合には、当該パケットを無効とすることが望ましい。

　要するに、パケットが無効であれば、第１の通信部１２１は第２の通信部１２２に起動信号を与えないから、初期処理モードに移行することがなく、ビーコン要求が無駄に送信されることが防止される。

　端末装置１２は、別技術によって、自家のＨＥＭＳを構築する下位装置３０に対応付けられる。そのため、端末装置１２は、需要家を識別するための識別情報を記憶する記憶部１２４を備える。

　記憶部１２４は、自家に関する識別情報を記憶する。ただし、識別情報の種類によっては、記憶部１２４は、他家に関する識別情報を併せて記憶することが可能である。

　図には１個の記憶部１２４を示しているが、この記憶部１２４は、第１の通信部１２１と第２の通信部１２２との両方が利用する。ただし、第１の通信部１２１と第２の通信部１２２とが、それぞれ記憶部を備えていてもよい。

　第２の通信部１２２は、初期処理モードで送信したビーコン要求に対してビーコンを受信すると、通常通信モードに移行する。第２の通信部１２２は、通常通信モードに移行すると、ビーコンを送信した装置が属している需要家に関する識別情報をパケットのヘッダから取得し、取得した識別情報を記憶部１２４に記憶させる。

　識別情報は、需要家ごとに構築されている通信網の識別情報（以下、「ＮＥＴ－ＩＤ」という）、需要家ごとに構築されている通信網で用いられる暗号鍵、計量器１１に設定されている識別情報から選択される。他家の暗号鍵は記憶部１２４に記憶されないが、第１の通信部１２１は、パケットのペイロードを記憶部１２４に登録されている暗号鍵では復号できない場合、自家の下位装置３０ではない装置からのパケットと判別する。また、他家のＮＥＴ－ＩＤあるいは他家の計量器１１の識別情報は、受信したパケットのヘッダから取得できる場合には、記憶部１２４に記憶させることが可能である。

　識別情報が記憶部１２４に記憶された後、第１の通信部１２１は、パケットを受信すると、受信したパケットのヘッダに含まれる識別情報と、記憶部１２４に記憶している識別情報とを比較する。さらに、第１の通信部１２１は、受信したパケットが自家の下位装置３０からのパケットか、それ以外の装置からのパケットかを判別する。

　第１の通信部１２１は、他家の下位装置３０から送信されたパケットと、他家の端末装置１２に設けられた第１の通信部１２１あるいは第２の通信部１２２から送信されたパケットである場合に、当該パケットを無効にする。

　記憶部１２４が自家に関する識別情報のみを記憶している場合には、第１の通信部１２１は、受信したパケットのヘッダに自家に関する識別情報が含まれていなければ、自家の下位装置３０ではない装置からのパケットと判断し、このパケットを無効とする。

　このように、第１の通信部１２１は、パケットを受信すると、受信したパケットが有効なパケットか無効なパケットかを判定する。第１の通信部１２１は、受信したパケットが有効なパケットであれば第２の通信部１２２に起動信号を与える。第１の通信部１２１は、受信したパケットが無効なパケットであれば第２の通信部１２２に起動信号を与えない。

　第１の通信部１２１は、この第１の通信部１２１を有する端末装置１２に関連付けられた識別情報（第１の識別情報）が受信したパケットのヘッダに含まれていれば受信したパケットが有効なパケットであると判定する。第１の通信部１２１は、第１の識別情報（つまりは、自家の識別情報）が受信したパケットのヘッダに含まれていなければ受信したパケットが無効なパケットであると判定する。

　一方、記憶部１２４が他家に関する識別情報を記憶している場合には、第１の通信部１２１は、受信したパケットのヘッダに他家に関する識別情報が含まれていると、このパケットを無効とする。

　すなわち、第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいて下位装置３０が送信したビーコンを受信すると、当該ビーコンを送信した下位装置３０が属する需要家に関する識別情報を記憶部１２４に記憶させる。

　また、当該ビーコンが他家の下位装置３０から送信された場合は、これを第１の通信部１２１に通知することにより、第１の通信部１２１が記憶部１２４に他家の識別情報を記憶させる。

　第１の通信部１２１は、その後に受信した前記パケットに含まれる識別情報を記憶部１２４に記憶されている識別情報と比較し、当該パケットに含まれる識別情報が自家に関する識別情報ではない場合に当該パケットを無効とする。

　このように、第１の通信部１２１は、第２の通信部１２２が受信したビーコンを送信した装置に関連付けられた識別情報が第１の識別情報と異なれば、当該装置に関連付けられた識別情報を第２の識別情報として記憶部１２４に記憶させる。この場合、第１の通信部１２１は、パケットを受信すると、パケットのヘッダに第２の識別情報が含まれているか否かを判定する。第１の通信部１２１は、受信したパケットのヘッダに第２の識別情報が含まれていれば受信したパケットを無効なパケットと判定する。

　なお、ビーコンは、下位装置３０だけではなく、第１の通信部１２１および第２の通信部１２２からも送信される場合がある。したがって、第１の通信部１２１は、第２の通信部１２２が受信したビーコンを送信した装置が、他家の下位装置３０、他家の第１の通信部１２１、および他家の第２の通信部１２２のいずれかであれば、当該装置に関連付けられた識別情報（要するに、他家の識別情報）を第２の識別情報として記憶部１２４に記憶させる。

　第１の通信部１２１は、無効なパケットを受信した場合には、第２の通信部１２２に対する起動信号を出力しない。したがって、このパケットによって第１の通信部１２１から無駄にビーコン要求が出力されることが防止される。

　上述した構成例では、ビーコン要求は、上位装置２０を共通にする装置であれば、端末装置１２と上位装置２０と下位装置３０とのいずれもが受信可能であったが、ビーコン要求を受信可能な装置を制限してもよい。

　すなわち、上位装置２０を共通にする通信網において送信されるビーコン要求は、第１の通信部１２１と上位装置２０との間で用いるビーコン要求か、第２の通信部１２２と下位装置３０との間で用いるビーコン要求であるかを区分する区分情報を含む。

　つまり、上位装置２０と下位装置３０と端末装置１２とが接続される通信網を通じて送受信されるビーコン要求は、上位装置２０と第１の通信部１２１との間の通信（第１の通信）と下位装置３０と第２の通信部１２２との間の通信（第２の通信）とのいずれであるかを示す区分情報を含む。

　この場合、ビーコン要求を受信した装置は、区分情報を用いてビーコン要求を送信した装置に対してビーコンの送信の要否を判断する。すなわち、各装置は、ビーコン要求を受信すると、ビーコン要求に含まれる区分情報が、同区分か否かを判断し、同区分である場合にのみビーコンを送信し、異区分であればビーコンを送信しないように構成される。

　つまり、上位装置２０と第１の通信部１２１とのそれぞれは、ビーコン要求を受け取った際に、受け取ったビーコン要求の区分情報が第１の通信を示していなければ、ビーコンを送信しない。また、下位装置３０と第２の通信部１２２とのそれぞれは、ビーコン要求を受け取った際に、受け取ったビーコン要求の区分情報が第２の通信を示していなければ、ビーコンを送信しない。

　上述のように、ビーコン要求にビーコンを要求する範囲を制限する区分情報を含めることによって、通信網におけるトラフィック量の増加が抑制される。しかも、第１の通信部１２１と下位装置３０とが誤って通信することが防止され、かつ、第２の通信部１２２と上位装置２０とが誤って通信することが防止される。

　以上述べたように、本実施形態の端末装置１２は、需要家に設置された計量器１１が計量した資源の使用量を収集する第１の通信装置２０との間で通信する第１の通信部１２１と、需要家に配置されＨＥＭＳを構築する第２の通信装置３０との間で通信する第２の通信部１２２とを備える。第２の通信部１２２は、命令実行を停止させ起動信号による割り込みを受けると解除されるスタンバイモードと、スタンバイモードにおいて起動信号による割り込みを受けるとビーコン要求を送信し、第２の通信装置３０からのビーコンを所定の待受期間において待ち受ける初期処理モードとが選択可能である。第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいてビーコンを受信した場合は、ビーコンを返送した第２の通信装置３０との間で通信を開始する。第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいてビーコンを受信しない場合は、通信可能な範囲に第２の通信装置３０が存在しないと判断してスタンバイモードを選択する。

　また、本実施形態の端末装置１２では、資源は電力であって、計量器１１は電力量を計量する。

　また、本実施形態の端末装置１２は、検針員が携行する保守端末４０との間で通信する第３の通信部１２３をさらに備える。第３の通信部１２３は、保守端末４０から起動が要求されると、第２の通信部１２２に起動信号を与える。

　また、本実施形態の端末装置１２では、第１の通信部１２１は、第１の通信装置２０から起動が要求されると、第２の通信部１２２に起動信号を与える。

　また、本実施形態の端末装置１２では、第１の通信部１２１は、第１の通信装置２０が共通である通信網内の有効なパケットを検出すると、第２の通信部１２２に起動信号を与える。

　また、本実施形態の端末装置１２は、需要家に関する識別情報を記憶する記憶部１２４をさらに備える。第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいて第２の通信装置３０が送信したビーコンを受信すると、当該ビーコンを送信した第２の通信装置３０が属する需要家に関する識別情報を記憶部１２４に記憶させる。第２の通信部１２２は、当該ビーコンが他家の第２の通信装置３０から送信された場合は、これを第１の通信部１２１に通知することにより、第１の通信部１２１が記憶部１２４に他家の識別情報を記憶させる。第１の通信部１２１は、その後に受信したパケットに含まれる識別情報を記憶部１２４に記憶されている識別情報と比較し、当該パケットに含まれる識別情報が自家に関する識別情報ではない場合に当該パケットを無効とする。

　また、本実施形態の端末装置１２は、需要家に関する識別情報を記憶する記憶部１２４をさらに備える。第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいて他の需要家に設置された端末装置１２の第１の通信部１２１が送信したビーコンを受信すると、当該ビーコンを送信した端末装置１２が属する需要家を区別する識別情報を記憶部１２４に記憶させる。第２の通信部１２２は、当該ビーコンが他家の第１の通信部１２１から送信された場合は、これを第１の通信部１２１に通知することにより、第１の通信部１２１が記憶部１２４に他家の識別情報を記憶させる。第１の通信部１２１は、その後に受信したパケットに含まれる識別情報を記憶部１２４に記憶されている識別情報と比較し、当該パケットに含まれる識別情報が自家に関する識別情報ではない場合に当該パケットを無効とする。

　また、本実施形態の端末装置１２は、需要家に関する識別情報を記憶する記憶部１２４をさらに備える。第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいて他の需要家に設置された端末装置１２の第２の通信部１２２が送信したビーコンを受信すると、当該ビーコンを送信した端末装置１２が属する需要家を区別する識別情報を記憶部１２４に記憶させる。第２の通信部１２２は、当該ビーコンが他家の第２の通信部１２２から送信された場合は、これを第１の通信部１２１に通知することにより、第１の通信部１２１が記憶部１２４に他家の識別情報を記憶させる。第１の通信部１２１は、その後に受信したパケットに含まれる識別情報を記憶部１２４に記憶されている識別情報と比較し、当該パケットに含まれる識別情報が自家に関する識別情報ではない場合に当該パケットを無効とする。

　また、本実施形態の端末装置１２では、第２の通信部１２２は、起動信号を受けてビーコン要求を送信した後にスタンバイモードを選択した場合、間欠的かつ自動的に起動し、起動時に初期処理モードを選択する間欠起動モードを有する。

　また、本実施形態の端末装置１２では、第２の通信部１２２は、間欠起動モードが選択された後、起動信号を受けた時点から所定の制限時間が経過するまでにビーコンを受信しなければ間欠起動モードを終了する。

　以上述べたように、本実施形態の端末装置１２は、以下の第１～第１３の特徴を有する。なお、第２～第１３の特徴は任意の特徴である。

　第１の特徴では、端末装置１２は、第１の通信装置２０と通信するための第１の通信部１２１と、第１の通信装置２０と異なる第２の通信装置３０が接続される通信網（電力線Ｌ１）に接続される第２の通信部１２２と、を備える。第２の通信部１２２は、スタンバイモードと、初期処理モードと、を有する。第２の通信部１２２は、スタンバイモードでは、割り込みを待ち受けるように構成される。第２の通信部１２２は、スタンバイモードにおいて割り込みを受けると初期処理モードに移行するように構成される。第２の通信部１２２は、初期処理モードに移行するとビーコン要求を通信網（電力線Ｌ１）に送信するように構成される。第２の通信部１２２は、初期処理モードでは、通信網（電力線Ｌ１）に送信されるビーコンを待ち受けるように構成される。第２の通信部１２２は、初期処理モードにおいて、ビーコン要求の送信から所定の待受期間が経過するまでにビーコンを受信できなければ、スタンバイモードに移行し、所定の待受期間が経過するまでにビーコンを受信すれば、第２の通信装置３０が存在すると判断するように構成される。

　第２の特徴では、第１の特徴において、第２の通信部１２２は、通常通信モードをさらに有する。第２の通信部１２２は、第２の通信装置３０が存在すると判断すると、通常通信モードに移行するように構成される。第２の通信部１２２は、通常通信モードでは、通信網（電力線Ｌ１）を通じて通信する通信機能を有効にするように構成される。

　第３の特徴では、第２の特徴において、第２の通信部１２２は、スタンバイモードでは、通信機能を無効にして、通常通信モードよりも消費電力を低下させるように構成される。

　第４の特徴では、第１～第３の特徴のいずれか１つにおいて、第１の通信装置２０は、需要家に設置された計量器１１が計量した資源の使用量を収集するように構成される。第２の通信装置３０は、需要家に配置され、ホームエネルギーマネジメントシステムを構築する。

　第５の特徴では、第４の特徴において、資源は電力であって、計量器１１は電力量を計量するように構成される。

　第６の特徴では、第１～第５の特徴のいずれか１つにおいて、端末装置１２は、保守端末４０との間で通信する第３の通信部１２３をさらに備える。第３の通信部１２３は、保守端末４０から第２の通信部１２２の起動が要求されると、第２の通信部１２２に割り込みを与えるように構成される。

　第７の特徴では、第１～第６の特徴のいずれか１つにおいて、第１の通信部１２１は、第１の通信装置２０から第２の通信部１２２の起動が要求されると、第２の通信部１２２に割り込みを与えるように構成される。

　第８の特徴では、第１～第７の特徴のいずれか１つにおいて、第１の通信部１２１は、パケットを受信すると、第２の通信部１２２に割り込みを与えるように構成される。

　第９の特徴では、第８の特徴において、第１の通信部１２１は、パケットを受信すると、受信したパケットが有効なパケットか無効なパケットかを判定するように構成される。第１の通信部１２１は、受信したパケットが有効なパケットであれば第２の通信部１２２に割り込みを与え、受信したパケットが無効なパケットであれば第２の通信部１２２に割り込みを与えないように構成される。第１の通信部１２１は、端末装置１２に関連付けられた第１の識別情報が受信したパケットのヘッダに含まれていれば受信したパケットが有効なパケットであると判定するように構成される。第１の通信部１２１は、第１の識別情報が受信したパケットのヘッダに含まれていなければ受信したパケットが無効なパケットであると判定するように構成される。

　第１０の特徴では、第９の特徴において、端末装置１２は、記憶部１２４をさらに備える。第１の通信部１２１は、第２の通信部１２２が受信したビーコンを送信した装置に関連付けられた識別情報が第１の識別情報と異なれば、装置に関連付けられた識別情報を第２の識別情報として記憶部１２４に記憶させるように構成される。第１の通信部１２１は、パケットを受信すると、パケットのヘッダに第２の識別情報が含まれているか否かを判定するように構成される。第１の通信部１２１は、受信したパケットのヘッダに第２の識別情報が含まれていれば受信したパケットを無効なパケットと判定するように構成される。

　第１１の特徴では、第１０の特徴において、第１の通信部１２１と第２の通信部１２２との少なくとも一方は、ビーコンを送信するように構成される。

　第１２の特徴では、第１～第１１の特徴のいずれか１つにおいて、第２の通信部１２２は、初期処理モードからスタンバイモードに移行してから所定時間が経過する毎に初期処理モードに移行するように構成される。

　第１３の特徴では、第１２の特徴において、第２の通信部１２２は、割り込みを受けてから所定の制限時間が経過した後は、初期処理モードからスタンバイモードに移行してから所定時間が経過しても初期処理モードに移行しないように構成される。

　また、本実施形態における計量装置１０は、需要家に設置され需要家における資源の使用量を計量する計量器１１と、他装置と通信するための端末装置１２とを備え、端末装置１２は、計量器１１が計量した資源の使用量を第１の通信装置２０に通知する第１の通信部１２１と、需要家に配置されＨＥＭＳを構築する第２の通信装置３０との間で通信する第２の通信部１２２とを備え、第２の通信部１２２は、命令実行を停止させ起動信号による割り込みを受けると解除されるスタンバイモードと、スタンバイモードにおいて起動信号による割り込みを受けるとビーコン要求を送信し、第２の通信装置３０からのビーコンを所定の待受期間において待ち受ける初期処理モードとが選択可能であり、かつ、初期処理モードにおいてビーコンを受信した場合は、ビーコンを返送した第２の通信装置３０との間で通信を開始し、初期処理モードにおいてビーコンを受信しない場合は、通信可能な範囲に第２の通信装置３０が存在しないと判断してスタンバイモードを選択する。

　換言すれば、本実施形態における計量装置１０は、需要家に設置された計量器１１と、上記第１の特徴を有する端末装置１２と、を備える。端末装置１２は、計量器１１が計量した資源の使用量を、第１の通信部１２１を通じて第１の通信装置（上位装置）２０に送信するように構成される。なお、端末装置１２は、必要に応じて、第２～第１３の特徴を有していてもよい。

　また、本実施形態における通信システムは、端末装置１２を複数台備え、さらに、複数台の端末装置１２と通信する第１の通信装置２０と、端末装置１２の少なくとも１台と通信する第２の通信装置３０とを備え、第１の通信装置２０が共通である通信網において送信されるビーコン要求は、第１の通信部１２１と第１の通信装置２０との間の通信であるか、第２の通信部１２２と第２の通信装置３０との間の通信であるかの区分を示す区分情報を含み、端末装置１２と第１の通信装置２０と第２の通信装置３０とは、ビーコン要求を受信した場合に、ビーコン要求に含まれる区分情報とは区分が異なっていればビーコンを送信しない。

　換言すれば、本実施形態における通信システムは、上記第１の特徴を有する端末装置１２と、第１の通信装置（上位装置）２０と、第２の通信装置（下位装置）３０と、を備える。第１の通信装置２０と、第２の通信装置３０と、端末装置１２の第１の通信部１２１および第２の通信部１２２と、は、同じ通信網（電力線Ｌ１）に接続される。通信網（電力線Ｌ１）を通じて送受信されるビーコン要求は、第１の通信装置２０と第１の通信部１２１との間の第１の通信と第２の通信装置３０と第２の通信部１２２との間の第２の通信とのいずれであるかを示す区分情報を含む。第１の通信装置２０と第１の通信部１２１とのそれぞれは、ビーコン要求を受け取った際に、受け取ったビーコン要求の区分情報が第１の通信を示していなければ、ビーコンを送信しないように構成される。第２の通信装置３０と第２の通信部１２２とのそれぞれは、ビーコン要求を受け取った際に、受け取ったビーコン要求の区分情報が第２の通信を示していなければ、ビーコンを送信しないように構成される。なお、端末装置１２は、必要に応じて、第２～第１３の特徴を有していてもよい。

　以上述べた本実施形態によれば、第１の通信装置２０と通信する第１の通信部１２１および第２の通信装置３０と通信する第２の通信部１２２を備える構成であって、第２の通信部１２２を使用する必要がない場合にはスタンバイモードを選択することにより、電力の無駄な消費が抑制されるという利点を有する。

Claims

　第１の通信装置と通信するための第１の通信部と、
　前記第１の通信装置と異なる第２の通信装置が接続される通信網に接続される第２の通信部と、
　を備え、
　前記第２の通信部は、スタンバイモードと、初期処理モードと、を有し、
　前記第２の通信部は、前記スタンバイモードでは、割り込みを待ち受けるように構成され、
　前記第２の通信部は、前記スタンバイモードにおいて前記割り込みを受けると前記初期処理モードに移行するように構成され、
　前記第２の通信部は、前記初期処理モードに移行するとビーコン要求を前記通信網に送信するように構成され、
　前記第２の通信部は、前記初期処理モードでは、前記通信網に送信されるビーコンを待ち受けるように構成され、
　前記第２の通信部は、前記初期処理モードにおいて、
　　前記ビーコン要求の送信から所定の待受期間が経過するまでに前記ビーコンを受信できなければ、前記スタンバイモードに移行し、
　　前記所定の待受期間が経過するまでに前記ビーコンを受信すれば、前記第２の通信装置が存在すると判断する
　ように構成される
　ことを特徴とする端末装置。
　前記第２の通信部は、通常通信モードをさらに有し、
　前記第２の通信部は、前記第２の通信装置が存在すると判断すると、前記通常通信モードに移行するように構成され、
　前記第２の通信部は、前記通常通信モードでは、前記通信網を通じて通信する通信機能を有効にするように構成される
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記第２の通信部は、前記スタンバイモードでは、前記通信機能を無効にして、前記通常通信モードよりも消費電力を低下させるように構成される
　ことを特徴とする請求項２に記載の端末装置。
　前記第１の通信装置は、需要家に設置された計量器が計量した資源の使用量を収集するように構成され、
　前記第２の通信装置は、前記需要家に配置され、ホームエネルギーマネジメントシステムを構築する
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記資源は電力であって、
　前記計量器は電力量を計量するように構成される
　ことを特徴とする請求項４に記載の端末装置。
　保守端末との間で通信する第３の通信部をさらに備え、
　前記第３の通信部は、前記保守端末から前記第２の通信部の起動が要求されると、前記第２の通信部に前記割り込みを与えるように構成される
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記第１の通信部は、前記第１の通信装置から前記第２の通信部の起動が要求されると、前記第２の通信部に前記割り込みを与えるように構成される
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記第１の通信部は、パケットを受信すると、前記第２の通信部に前記割り込みを与えるように構成される
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記第１の通信部は、前記パケットを受信すると、前記受信したパケットが有効なパケットか無効なパケットかを判定し、前記受信したパケットが前記有効なパケットであれば前記第２の通信部に前記割り込みを与え、前記受信したパケットが前記無効なパケットであれば前記第２の通信部に前記割り込みを与えないように構成され、
　前記第１の通信部は、前記端末装置に関連付けられた第１の識別情報が前記受信したパケットのヘッダに含まれていれば前記受信したパケットが前記有効なパケットであると判定し、前記第１の識別情報が前記受信したパケットの前記ヘッダに含まれていなければ前記受信したパケットが前記無効なパケットであると判定するように構成される
　ことを特徴とする請求項８に記載の端末装置。
　記憶部をさらに備え、
　前記第１の通信部は、前記第２の通信部が受信した前記ビーコンを送信した装置に関連付けられた識別情報が前記第１の識別情報と異なれば、前記装置に関連付けられた前記識別情報を第２の識別情報として前記記憶部に記憶させるように構成され、
　前記第１の通信部は、前記パケットを受信すると、前記パケットの前記ヘッダに前記第２の識別情報が含まれているか否かを判定するように構成され、
　前記第１の通信部は、前記受信したパケットの前記ヘッダに前記第２の識別情報が含まれていれば前記受信したパケットを前記無効なパケットと判定するように構成される
　ことを特徴とする請求項９に記載の端末装置。
　前記第１の通信部と前記第２の通信部との少なくとも一方は、前記ビーコンを送信するように構成される
　ことを特徴とする請求項１０に記載の端末装置。
　前記第２の通信部は、前記初期処理モードから前記スタンバイモードに移行してから所定時間が経過する毎に前記初期処理モードに移行するように構成される
　ことを特徴とする請求項１に記載の端末装置。
　前記第２の通信部は、前記割り込みを受けてから所定の制限時間が経過した後は、前記初期処理モードから前記スタンバイモードに移行してから前記所定時間が経過しても前記初期処理モードに移行しないように構成される
　ことを特徴とする請求項１２に記載の端末装置。
　需要家に設置された計量器と、
　請求項１に記載の端末装置と、
　を備え、
　前記端末装置は、前記計量器が計量した資源の使用量を、前記第１の通信部を通じて前記第１の通信装置に送信するように構成される
　ことを特徴とする計量装置。
　請求項１に記載の端末装置と、
　第１の通信装置と、
　第２の通信装置と、
　を備え、
　前記第１の通信装置と、前記第２の通信装置と、前記端末装置の前記第１の通信部および前記第２の通信部と、は、同じ通信網に接続され、
　前記通信網を通じて送受信されるビーコン要求は、前記第１の通信装置と前記第１の通信部との間の第１の通信と前記第２の通信装置と前記第２の通信部との間の第２の通信とのいずれであるかを示す区分情報を含み、
　前記第１の通信装置と前記第１の通信部とのそれぞれは、前記ビーコン要求を受け取った際に、前記受け取ったビーコン要求の前記区分情報が前記第１の通信を示していなければ、前記ビーコンを送信しないように構成され、
　前記第２の通信装置と前記第２の通信部とのそれぞれは、前記ビーコン要求を受け取った際に、前記受け取ったビーコン要求の前記区分情報が前記第２の通信を示していなければ、前記ビーコンを送信しないように構成される
　ことを特徴とする通信システム。