WO2014068915A1 - 情報伝達システム、移動通信端末および情報伝達方法 - Google Patents

情報伝達システム、移動通信端末および情報伝達方法 Download PDF

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Abstract

 複数の移動通信端末を利用して所定エリアに配置された通信端末間の情報伝達を行う場合に、情報を効率的に伝達し、情報伝達遅延を削減することができる情報伝達システム、移動通信端末および情報伝達方法を提供する。管理端末60と複数の移動通信端末50-1~50-nとを備え、管理端末60は、所定のエリアを複数に分割したサブエリアごとに移動通信端末を割り当てるエリア分割部61を含み、移動通信端末50-1~50-nは、サブエリア内に配置された通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部51と、サブエリアからエリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、集合地点にて他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達したのちサブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部52と、サブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる切替部53とを含む。

Description

情報伝達システム、移動通信端末および情報伝達方法
 本発明は、情報伝達システム、移動通信端末および情報伝達方法に関し、特に通信端末の移動を利用して情報を伝達する通信ネットワークに適した情報伝達システム、移動通信端末および情報伝達方法に関する。
 近年、3G通信や無線LANの普及などにより、ユーザが使用する無線通信端末(以下、単に通信端末という。)を介して、気軽に無線通信を利用できる環境が整っている。しかし、現在利用されている無線通信の多くは、インフラストラクチャとして設置された通信装置(以下、通信インフラストラクチャという。)との通信である。
 一方、通信インフラストラクチャの十分な敷設には時間とコストを要する。新興国や新規開拓地など通信インフラストラクチャが存在しない場合のほか、災害時など通信インフラストラクチャが破壊されたケースや、戦地などそもそも通信インフラストラクチャをインフラストラクチャとして構築できないケースも存在する。特に大規模災害時や戦地などでは、通信へのニーズが非常に高いにも関わらず、通信インフラストラクチャが非常に脆弱なケースが多い。
 このような環境下において、アドホックネットワークの活用が期待される。アドホックネットワークは、通信装置を介することなく、通信端末間でネットワークを構築し、通信端末間でのデータ交換を繰り返すことにより情報の伝達を実現する。このため、通信インフラストラクチャが非常に脆弱な環境においても、ロバストな情報伝達が可能となる。
 また、無線通信の特徴として、通信端末の移動が挙げられる。これを利用し、アドホックネットワークにおいて、通信端末から通信端末への通信経路が部分的に構築されていないケースにおいても、通信端末の移動を利用して情報を伝達させる手法が知られている(例えば、非特許文献1、非特許文献2参照。)。当該手法により、通信端末の密度が疎であるなど、宛先通信端末までの接続経路が不安定または構築不可能な環境下においても、通信端末の移動を通じて情報を伝達することができる。
 図16は、宛先通信端末までの接続経路が不安定または構築不可能な環境下における情報伝達の流れの一例を示す説明図である。図16に示す例では、通信端末Aと通信端末Bとが通信可能に接続されている。また、通信端末Cと通信端末Dとが通信可能に接続されている。通信端末Aまたは通信端末Bと、通信端末Cまたは通信端末Dとの間には接続が確立されていない。また、通信端末A、通信端末C、通信端末Dは移動できず、通信端末Bのみが移動できるものと仮定する。以下、通信端末Bのように移動可能な通信端末を移動通信端末という。
 通信端末Aから通信端末Dを宛先とするメッセージが生成されたとする(図16(a))。すると、メッセージが移動通信端末である通信端末Bに送られる(図16(b))。その後、通信端末Bは移動し、あるタイミングで通信端末Cと通信可能に接続されたとする(図16(c))。すると、通信端末Bは、通信端末Cを介してメッセージの宛先である通信端末Dと通信可能となるため、通信端末Cを経由してメッセージを通信端末Dへ送る(図16(d))。
 図16(a)~(d)に示す動作を通じて、通信端末Aで発生したメッセージが通信端末Dまで伝達される。ここでは、通信端末Bが通信端末Cを発見し、通信端末Cを介して通信端末Dにメッセージを送る場合を例にしたが、通信端末Bがメッセージの宛先である通信端末Dを通信端末Cよりも先に発見した場合には、通信端末Bは通信端末Dに直接メッセージを送ることができる。
 このような、通信端末の移動を前提とした情報伝達システムにおいて効率的に情報を伝達するには、通信端末間での情報伝達の可否を決定するルーティングに加え、通信端末自身の移動制御が大きな役割を占める。通信端末が他の通信端末との間を効率的に移動できれば、それだけ通信端末間での情報伝達も効率的となる。そこで、通信端末の移動を前提とした情報伝達システムにおいて、通信端末の移動を最適化するための検討もなされている。
 通信端末の移動を最適化する技術として、フェリーと呼ばれる移動通信端末の移動アルゴリズムがある。フェリーは、クラスタと呼ばれる通信端末の集合が複数存在するときに、各クラスタからシンクノードと呼ばれる外部ネットワークへのゲートウェイへメッセージを配送する。非特許文献3には、フェリーがシンクノードと各クラスタとを往復する場合について、クラスタへの移動頻度を以下の式(1)に基づき決定することにより、メッセージの配送遅延を最小化できるフェリーの移動アルゴリズムが記載されている。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 ここで、pはクラスタiへの移動頻度を表す。λはクラスタごとのメッセージの発生頻度を表す。Sはシンクノードからクラスタまでの片道移動時間を表す。Nはクラスタの総数を表す。
 また、非特許文献4には、フェリーおよびシンクノードが複数存在できると仮定したときに、メッセージ配送遅延を最小化できるようなクラスタの分割およびシンクノードの割り当てアルゴリズムが開示されている。
A. Vahdat and D. Becker, "Epidemic routing for partially- connected ad hoc networks," Duke Tech. Rep. CS-2000-06, July 2000 B. K. Polat, P. Sachdeva, M. Ammar and E. W. Zegura, "Message Ferries as Generalized Dominating Sets in Intermittently Connected Mobile Networks," Proceedings of the Second International Workshop on Mobile Opportunistic Networking (MobiOpp), 2010 K. H. Kabir, M. Sasabe and T. Takine, "Optimal Visiting Order of Isolated Clusters in DTNs to Minimize the Total Mean Delivery Time of Bundles," Journal of Numerical Algebra, Control and Optimization of American Institute of Mathematical Science, December, 2011 K. H. Kabir, M. Sasabe and T. Takine, "Integer programming formulation for grouping clusters in ferry-assisted DTNs," International Conference on Advanced Information Networking and Applications Workshops, 2012
 通信端末の移動を利用した情報伝達システムにおいて、情報を効率的に伝達するには、移動通信端末を複数用意し、お互いが連携・協調しながら情報の収集・配送をする必要がある。しかし、非特許文献3または非特許文献4に記載された手法では、複数の移動通信端末が連携することが考慮されていない。
 例えば、災害時や戦場などにおいては、外部ネットワークへの接続が制限される可能性が高い。すなわち、外部ネットワークへ接続するための経路が限定されている可能性が高い。一方で、かかる環境下においても、移動可能な通信端末が複数存在する可能性は十分に考えられる。このような環境下では、非特許文献3または非特許文献4に記載されているような、移動通信端末単独での移動制御の最適化にとどまらず、複数の移動通信端末間での情報交換・協調動作を考慮した移動制御の最適化がなされることが望ましい。
 また、場合によっては、外部ネットワークへの接続が完全に断たれる可能性がある。あるエリアが外部ネットワークとの接続を完全に断たれた場合であっても、エリア内の通信端末間での通信に対するニーズは大きい。例えば災害時は、生活に直結する情報へのニーズが高まることから、ローカルかつリアルタイムな情報へのニーズが高まる。このため、近隣避難所の安否確認や物資などを逐次情報伝達できれば、エリア内のユーザはより正しい情報に基づいて行動できるようになる。また、特にローカル情報は迅速に伝達されることが望ましい。ローカル情報は、地域や時間の経過によって状況が逐一変化するためである。このため、情報伝達遅延を低く抑えるよう、通信端末の移動を制御できることが望ましい。
 しかし、非特許文献3または非特許文献4に記載された手法は、メッセージの宛先をシンクノードに固定した場合に適用できる手法である。つまり、非特許文献3または非特許文献4に記載された手法は、移動の際に必ずシンクノードを経由することを前提としている。従って、非特許文献3または非特許文献4に記載された手法をかかる環境下に適用すると、かえって情報伝達遅延が増加する可能性がある。
 そこで、本発明は、複数の移動通信端末を利用して所定エリアに配置された通信端末間の情報伝達を行う場合に、情報を効率的に伝達し、情報伝達遅延を削減することができる情報伝達システム、移動通信端末および情報伝達方法を提供することを目的とする。
 本発明による情報伝達システムは、所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する情報伝達システムであって、管理端末と複数の移動通信端末とを備え、管理端末は、所定のエリアを複数のサブエリアに分割し、サブエリアごとに移動通信端末を割り当てるエリア分割部を含み、移動通信端末は、サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部と、サブエリアからエリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、集合地点にて、他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したらサブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部と、サブエリア内情報伝達部とサブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させる切替部とを含み、切替部は、すべての移動通信端末が同時刻に集合地点へと到達するようにサブエリア内情報伝達部とサブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させることを特徴とする。
 本発明による移動通信端末は、所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する移動通信端末であって、エリアを分割したサブエリアのうち自端末が割り当てられたサブエリアにおいて当該サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部と、当該サブエリアからエリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、集合地点にて、エリア内の他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したらサブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部と、サブエリア内情報伝達部とサブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させる切替部とを備え、切替部は、すべての移動通信端末が同時刻に集合地点へと到達するようにサブエリア内情報伝達部とサブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させることを特徴とする。
 本発明による情報伝達方法は、所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する情報伝達方法であって、管理端末が、エリアを複数のサブエリアに分割し、サブエリアごとに移動通信端末を割り当て、移動通信端末が、サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達する処理と、サブエリアからエリア内に定められた集合地点へ、自端末を移動させて、集合地点にて、すべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したらサブエリアへ自端末を移動させる処理とを、他のすべての移動通信端末と同時刻に集合地点へ到達するように切り替えて行うことを特徴とする。
 本発明によれば、複数の移動通信端末を利用して所定エリアに配置された通信端末間の情報伝達を行う場合に、情報を効率的に伝達し、情報伝達遅延を削減することができる。
本発明による情報伝達システムの第1の実施形態の構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施形態における通信端末の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態における移動通信端末の構成を示すブロック図である。 第1の実施形態における管理端末の構成を示すブロック図である。 情報伝達システムを適用するエリアの一例を示す説明図である。 第1の実施形態における情報伝達システムのエリア分割動作を示すフローチャートである。 エリア分割およびサブエリア割り当て後のエリアの様子を示す説明図である。 第1の実施形態におけるサブエリア内情報伝達部の動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態におけるサブエリア間情報伝達部の動作を示すフローチャートである。 図7に示す各移動通信端末がサブエリアから集合地点に移動する様子を示す説明図である。 第1の実施形態における切替部の動作を示すフローチャートである。 情報伝達システムのシミュレーションの結果を表す説明図である。 本発明による情報伝達システムの最小構成主要部を示すブロック図である。 本発明による情報伝達システムの他の最小構成主要部を示すブロック図である。 本発明による移動通信端末の最小構成主要部を示すブロック図である。 宛先通信端末までの接続経路が不安定または構築不可能な環境下における情報伝達の流れの一例を示す説明図である。
実施形態1.
 以下、本発明の第1の実施形態を図面を参照して説明する。
 図1は、本発明による情報伝達システムの第1の実施形態の構成の一例を示すブロック図である。図1に示す情報伝達システムは、複数の移動通信端末20(移動通信端末20-1~20-n)と、管理端末30とを備える。移動通信端末20と管理端末30とは、通信可能に接続される。
 移動通信端末20および管理端末30は、予めユーザ等により指定された所定のエリアに配置された複数の通信端末10(通信端末10-1~10-m)と通信可能に接続される。
 本実施形態では、当該所定のエリア内に存在する2台の通信端末の一方を送信元、他方を宛先とするメッセージを、移動通信端末を介して伝達する情報伝達システムを例にする。
 図2は、第1の実施形態における通信端末10の構成を示すブロック図である。
 通信端末10は、通信部101と、メッセージ管理部102と、メッセージ制御部103とを含む。
 通信部101は、他の通信端末あるいは移動通信端末と通信してメッセージを送受信するインタフェースである。通信部101は、例えば、3G(3rd Generation)通信、無線LAN、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、赤外線通信、NFC(Near Field Communication)などの無線通信を利用して、メッセージの送受信を行う。なお、通信部101は、その他の通信方法を利用してメッセージの送受信を行ってもよい。また、他の通信端末または移動通信端末と通信してメッセージを送受信可能であれば、通信部101は、その他の通信形態を利用してもよい。
 メッセージ管理部102は、例えば、データベースである。メッセージ管理部102は、送信するメッセージおよび受信したメッセージを保持し、管理する。なお、メッセージ管理部102は、データベースに限定されない。
 メッセージ制御部103は、メッセージ管理部102が保持する情報を参照して送信すべきメッセージを抽出し、抽出したメッセージを、通信部101を介してほかの通信端末あるいは移動通信端末へ送信する。また、メッセージ制御部103は、ほかの通信端末あるいは移動通信端末から通信部101を介してメッセージを受信し、受信したメッセージをメッセージ管理部102に格納する。
 メッセージ制御部103は、例えば、通信端末10が備えるCPUおよび当該CPU上で動作する通信制御プログラムによって実現される。通信制御プログラムの具体例としては、Epidemic RoutingやAODV(Ad-hoc On-demand Distance Vector)などのアドホックネットワークに適用されるルーティングアルゴリズムをプログラム化したものが挙げられるが、これらに限定されない。
 なお、通信部101およびメッセージ管理部102は、通信端末10が備えるソフトウェアに従って処理を実行するCPU等によって実現される。
 図3は、第1の実施形態における移動通信端末20の構成を示すブロック図である。
 移動通信端末20は、通信部201と、メッセージ管理部202と、メッセージ制御部203と、移動制御部204と、サブエリア内情報伝達部205と、サブエリア間情報伝達部206と、切替部207とを含む。
 通信部201、メッセージ管理部202およびメッセージ制御部203の機能は、それぞれ通信端末10の通信部101、メッセージ管理部102およびメッセージ制御部103と同様であるため、説明を省略する。
 移動制御部204は、サブエリア内情報伝達部205およびサブエリア間情報伝達部206からの制御に従い、移動通信端末20を移動させる。本実施形態では、移動通信端末20が車輪(図示せず)を備え、移動制御部204は当該車輪の駆動を制御する。なお、移動通信端末20が車輪以外の移動手段を備えている場合には、移動制御部204は当該移動手段を制御するようにしてもよい。
 移動制御部204は、例えば、移動通信端末20が備えるCPUおよび当該CPU上で動作する移動制御プログラムによって実現されるが、これに限定されない。移動制御プログラムは、サブエリア内情報伝達部205およびサブエリア間情報伝達部206から所定のタイミングで移動制御部204に提供される。
 サブエリア内情報伝達部205は、移動制御部204およびメッセージ制御部203を制御する。具体的には、サブエリア内情報伝達部205は、移動制御部204に、移動通信端末20を通信端末と通信可能な距離まで移動させるための指示を出力する。また、サブエリア内情報伝達部205は、メッセージ制御部203に、通信端末とのメッセージの送受信を実行させるための指示を出力する。
 サブエリア内情報伝達部205は、移動通信端末20がサブエリア内の各通信端末とメッセージの送受信ができるように、移動制御部204およびメッセージ制御部203に対して、同様の処理を繰り返す。
 サブエリア間情報伝達部206は、移動制御部204およびメッセージ制御部203を制御する。具体的には、サブエリア間情報伝達部206は、移動制御部204に、移動通信端末20を管理端末30によって定められた集合地点に移動させるための指示を出力する。また、サブエリア間情報伝達部206は、メッセージ制御部203に、集合地点に集まった他の移動通信端末とのメッセージの送受信を実行させるための指示を出力する。メッセージ制御部203が他のすべての移動通信端末とのメッセージの送受信を完了すると、サブエリア間情報伝達部206は、移動制御部204に、移動通信端末20を元のサブエリア、つまり移動通信端末20が割り当てられたサブエリアに移動させるための指示を出力する。
 サブエリア内情報伝達部205の処理とサブエリア間情報伝達部206の処理とを合わせることにより、移動通信端末20は、サブエリア内で収集したメッセージを他のサブエリアに送り届けることができる。
 切替部207は、サブエリア内情報伝達部205とサブエリア間情報伝達部206とを切り替えて動作させる。具体的には、切替部207は、サブエリア内情報伝達部205およびサブエリア間情報伝達部206に切替指示を送信して、サブエリア内情報伝達部205およびサブエリア間情報伝達部206の動作を開始または停止させる。
 なお、通信部201、メッセージ管理部202、サブエリア内情報伝達部205、サブエリア間情報伝達部206および切替部207は、移動通信端末20が備えるソフトウェアに従って処理を実行するCPU等によって実現される。
 図4は、第1の実施形態における管理端末30の構成を示すブロック図である。
 管理端末30は、通信部301と、エリア分割部302とを含む。
 通信部301の機能は、通信端末10の通信部101と同様であるため、説明を省略する。
 エリア分割部302は、所定のエリアを複数のサブエリアに分割し、サブエリアごとに移動通信端末20-1~20-nを割り当てる。なお、エリア分割部302は、所定のエリアの位置、大きさを含む情報を予め保持する。
 また、エリア分割部302は、移動通信端末20-1~20-nが定期的または間欠的に集合する場所である集合地点を決定する。エリア分割部302は、移動通信端末20-1~20-nに、割り当てられたサブエリアおよび集合地点を示す情報を通信部301を介して通知する。
 なお、通信部301およびエリア分割部302は、管理端末30が備えるソフトウェアに従って処理を実行するCPU等によって実現される。
 次に、本実施形態の動作を説明する。
 ここでは、通信端末が複数点在するエリアに適用された情報伝達システムの動作を説明する。図5は、情報伝達システムを適用するエリアの一例を示す説明図である。
 なお、移動通信端末20-1~20-nおよび管理端末30は、エリア1内外のいずれに配置されていてもよいため、図5には示さない。
 図6は、第1の実施形態における情報伝達システムのエリア分割動作を示すフローチャートである。
 本実施形態では、管理端末30は、通信端末間のメッセージ交換に先立って、エリア1をサブエリアに分割し、各移動通信端末に、割り当てられたサブエリアを示す情報(以下、サブエリア情報という。)および集合地点を示す情報(以下、集合地点情報という。)を通知する(ステップS101~S104)。
 まず、管理端末30のエリア分割部302は、エリア1を複数のサブエリアに分割し(ステップS101)、各々のサブエリアに対する移動通信端末の割り当てを決定する(ステップS102)。また、エリア分割部302は、各移動通信端末の集合地点を決定する(ステップS103)。
 エリア分割部302は、各移動通信端末に、サブエリア情報および集合地点情報を通知する(ステップS104)。サブエリア情報は、例えば、サブエリアの位置、大きさを特定可能な座標情報を含む。
 各移動通信端末は、管理端末30よりステップS104における通知を受信すると(ステップS105)、サブエリア情報および集合地点情報を記憶する(ステップS106,S107)。具体的には、各移動通信端末の通信部201が、通知内容を確認し、サブエリア情報をサブエリア内情報伝達部205に、集合地点情報をサブエリア間情報伝達部206に渡す。そして、サブエリア内情報伝達部205とサブエリア間情報伝達部206は、通信部201が入力した情報をそれぞれ保持する。
 各移動通信端末の通信部201は、通知を正常に受信できたことを、送信元である管理端末30に通知する(ステップS108)。管理端末30は、移動通信端末から当該通知を受信すると、処理を完了する。
 図7は、エリア分割およびサブエリア割り当て後のエリア1の様子を示す説明図である。
 図7に示す例では、エリア1が9つのサブエリアに分割されている。また、エリア1の中心に集合地点3が設けられている。各サブエリアには、移動通信端末と通信端末とが混在する。例えば、図7に示すサブエリア2には、移動通信端末20-1と、通信端末10-1、通信端末10-2とが混在する。
 なお、本実施形態では、各サブエリアに移動通信端末が1台ずつ配置されているが、1つのサブエリアに複数台の移動通信端末が配置されていてもよい。
 また、管理端末30は、エリア1内外のいずれに配置されていてもよいため、図7には示さない。
 続いて、メッセージの送受信動作を説明する。
 図8は、第1の実施形態におけるサブエリア内情報伝達部205の動作を示すフローチャートである。
 移動通信端末20のサブエリア内情報伝達部205は、切替部207より、サブエリア内情報伝達部205の処理に切り替えるべく切替指示を受信すると(ステップS201のYes)、サブエリア内での移動経路を決定する(ステップS202)。このとき、サブエリア内情報伝達部205は、サブエリア内情報伝達用の移動制御プログラムを移動制御部204に格納する。移動制御部204に既にサブエリア間情報伝達用の移動制御プログラムが格納されている場合には、サブエリア内情報伝達部205は、サブエリア間情報伝達用の移動制御プログラムとサブエリア内情報伝達用の移動制御プログラムとを入れ替える。移動経路は、サブエリア内の通信端末の位置情報が既知であれば、TSP(Travelling Salesman Problem:巡回セールスマン問題)に基づく解、またはTSPのヒューリスティックアルゴリズムに基づく近似解などにより決定される。
 サブエリア内情報伝達部205は、移動経路を決定したら、移動制御部204に、移動通信端末20を移動経路に従って次の通信端末の通信範囲内まで移動させるための指示を出力する(ステップS203)。移動通信端末20が次の通信端末の通信範囲内まで到達したら、サブエリア内情報伝達部205は、メッセージ制御部203に、当該通信端末とのメッセージの送受信を実行させるための指示を出力する(ステップS204)。メッセージ制御部203は、サブエリア内情報伝達部205から指示を入力すると、通信制御アルゴリズムに従って当該通信端末とメッセージの送受信を行う。
 サブエリア内情報伝達部205は、メッセージ送受信が完了したのち、サブエリア間情報伝達部206の処理に切り替えるべく切替指示を切替部207より受信しているか否かを確認する(ステップS205)。切替部207より当該切替指示を受信していない場合は(ステップS205のNo)、サブエリア内情報伝達部205は、次の通信端末に対して、ステップS203,S204の処理を行う。つまり、移動通信端末20は、再び移動経路に従って次の通信端末まで移動し、次の通信端末とメッセージの送受信を行う。切替部207より当該切替指示を受信した場合は(ステップS205のYes)、サブエリア内情報伝達部205は、サブエリア間情報伝達部206の処理に切り替えるために、メッセージ制御部203および移動制御部204の処理を終了させ(ステップS206)、ステップS201の処理に遷移し、再び切替指示を待ち受ける。
 なお、本実施形態では、通信端末の位置情報が既知であるものとしたが、通信端末の位置情報が未知である場合には、移動通信端末は、サブエリア内をくまなく巡回する等により、サブエリア内のすべての通信端末とメッセージを送受信することができる。
 図9は、第1の実施形態におけるサブエリア間情報伝達部206の動作を示すフローチャートである。
 移動通信端末20のサブエリア間情報伝達部206は、切替部207より、サブエリア間情報伝達部206の処理に切り替えるべく切替指示を受信すると(ステップS301のYes)、移動処理を切り替える。具体的には、サブエリア間情報伝達部206は、移動制御部204に格納されたサブエリア内情報伝達用の移動制御プログラムを、サブエリア間情報伝達用の移動制御プログラムに入れ替える。サブエリア間情報伝達部206は、移動制御部204に、移動通信端末20をあらかじめ定められた集合地点に移動させるための指示を出力する。これにより、移動通信端末20が、集合地点への移動を開始する(ステップS302)。
 図10は、図7に示す各移動通信端末がサブエリアから集合地点3に移動する様子を示す説明図である。
 各移動通信端末のサブエリア間情報伝達部206は、自移動通信端末が集合地点3へ到達すると、メッセージ制御部203に、集合地点3に到達した他の移動通信端末とのメッセージの送受信を実行させるための指示を出力する(ステップS303)。メッセージ制御部203は、サブエリア間情報伝達部206から指示を入力すると、通信制御アルゴリズムに従って他の移動通信端末とメッセージの送受信を行う。
 サブエリア間情報伝達部206は、自身を除くすべての移動通信端末とのメッセージ送受信が完了したか否かを確認する(ステップS304)。すべての移動通信端末とのメッセージ送受信が完了していない場合は(ステップS304のNo)、サブエリア間情報伝達部206は、自移動通信端末を集合地点3に待機させて(ステップS305)、ステップS303の処理に移行する。すべての移動通信端末とのメッセージ送受信が完了している場合は(ステップS304のYes)、サブエリア間情報伝達部206は、自移動通信端末に再び元のサブエリア、つまり自移動通信端末が割り当てられたサブエリア内の通信端末とメッセージを交換させるべく、移動制御部204に、移動通信端末20を元のサブエリアへ移動させるための指示を出力する(ステップS306)。
 サブエリア間情報伝達部206は、自移動通信端末が元のサブエリアに到達したら、サブエリア内情報伝達部205に処理を切り替えるべく、切替部207へ切替要求を送出する(ステップS307)。また、サブエリア間情報伝達部206は、メッセージ制御部203および移動制御部204の処理を終了させ、サブエリア内情報伝達部205に処理を切り替えるための準備を行う(ステップS308)。サブエリア間情報伝達部206は、ステップS308の処理完了後、ステップS301の処理に遷移して再び切替指示を待ち受ける。
 図11は、第1の実施形態における切替部207の動作を示すフローチャートである。
 各移動通信端末の切替部207は動作を開始すると、まず、自移動通信端末にサブエリア内の通信端末とメッセージを送受信させるために、切替指示を送出する(ステップS401)。つまり、切替部207は、サブエリア内情報伝達部205に処理を切り替えるべく切替指示を送出する。
 切替部207は、タイマ機能を備え、切替指示を送出後、次の処理の切り替えまでの時間、つまり、サブエリア間情報伝達部206に処理を切り替えるまでの時間を示すタイマを設定する(ステップS402)。このとき、切替部207は、タイマ設定時間を、自移動通信端末の集合地点3への到達時刻が他の移動通信端末と同時刻になるようにする。
 タイマが設定された時間に到達したら(ステップS403のYes)、切替部207は、サブエリア間情報伝達部206に動作を切り替えるべく、サブエリア内情報伝達部205およびサブエリア間情報伝達部206に切替指示を送出する(ステップS404)。
 ステップS404の処理を実行した後、切替部207は、サブエリア間情報伝達部206からの切替要求を待ち受ける(ステップS405)。切替部207は、切替要求を受信したら(ステップS405のYes)、サブエリア内情報伝達部205に処理を切り替えるため、ステップS401の処理に移行する。
 このように、本実施形態における情報伝達システムは、エリア1内の通信端末からのメッセージを効率的に伝達することができる。本実施形態に示す環境におけるメッセージ配送遅延は、以下の式により算出できる。
 (メッセージ配送遅延)=(メッセージ発生から移動通信端末にメッセージ送信するまでの時間)+(送信元サブエリアの移動通信端末でのメッセージ保持時間)+(宛先サブエリアの移動通信端末でのメッセージ保持時間)
 ここで、送信元サブエリアは、送信元の通信端末が属するサブエリアである。宛先サブエリアは、宛先の通信端末が属するサブエリアである。
 エリア1を複数のサブエリアに分割することにより、各移動通信端末がすべての通信端末を巡回するのに要する移動時間を削減することができる。つまり、上記の式の第1項に示す時間を削減することができる。
 また、集合地点3への到達時刻を全移動通信端末で合わせるように動作させることで、各移動通信端末が、集合地点3における他の移動通信端末を待つ時間を削減することができる。それにより、より多くの時間をサブエリア内の通信端末とのメッセージ送受信に費やすことができるので、上記の式の第2項に示す時間だけでなく、第1項および第3項に示す時間を削減することができる。
 ここで、本実施形態における情報伝達システムの具体的な効果を、シミュレーションを用いて確認する。
 本シミュレーションでは、移動通信端末を16台用意し、エリア1を4×4、計16個のサブエリアに分割する。そして、各サブエリアに対して移動通信端末を1台ずつ配置する。各移動通信端末は18(m/s)で移動する。また、移動制御アルゴリズムとしてGreedy TSPを用いる。Greedy TSPは、都度最短距離に位置する通信端末を次の経路となるように移動経路を決定するアルゴリズムである。
 また、本シミュレーションでは、通信端末を160台用意し、通信端末を各エリアにランダムに配置する。このとき、各エリアに最低1台の通信端末が配置されるようにする。また、各通信端末において5~10秒に1度メッセージを発生させる。なお、移動通信端末および通信端末の通信範囲は10m(メートル)とし、通信制御アルゴリズムとしてEpidemic Routingを採用する。
 また、本シミュレーションでは、集合地点をエリアの中央に設定する。サブエリア内情報伝達部205とサブエリア間情報伝達部206とを切り替えるためのタイマ設定時間は、「各移動通信端末が集合地点へ移動するまでの所要時間のうち最も長い時間」から「自移動通信端末が集合地点に移動するまでの時間」を差し引くことにより決定される。具体的には、各移動通信端末が、集合地点にて当該所要時間を互いに通知し合い、他の移動通信端末の当該所要時間を示す情報を自移動通信端末が備える記憶部(図示せず)に格納する。そして、各移動通信端末の切替部207が当該情報をもとにタイマ設定時間を決定する。ここで、当該所要時間は、各移動通信端末が各々担当するサブエリア(以下、担当サブエリアという。)内の全ての端末を巡回したのちに、集合地点へ到達するまでに要する時間である。
 図12は、上記の情報伝達システムのシミュレーションの結果を表す説明図である。図12に示すグラフの横軸はエリアの広さを、縦軸はメッセージ配送遅延の平均時間をそれぞれ示す。
 図12に示すグラフにおける“Proposed”は、本実施形態における情報伝達システムのシミュレーションの結果を表す。図12には、“Proposed”の比較対象として、エリアを分割せず移動制御アルゴリズムとしてGreedy TSPを採用した情報伝達システム(図12に示す“C1”)、および、エリアを分割せず移動制御アルゴリズムとして次の移動先の通信端末をランダムに選択する情報伝達システム(図12に示す“C2”)のシミュレーション結果が示されている。“C1”、“C2”では、移動通信端末の集合地点の設定を行っていない。
 図12に示すように、本シミュレーションにより、本実施形態における情報伝達システム(図12に示す“Proposed”)が、“C1”と比較し、エリアの広さを変化させたときのいずれのケースにおいてもメッセージ配送遅延をおよそ半分に削減できることがわかる。また“C2”と比較し、エリアが広い、すなわち通信端末の密度が低い場合において、よりメッセージ配送遅延を削減する効果が高いことがわかる。
 以上に説明したように、本実施形態では、所定のエリアを複数のサブエリアに分割し、各サブエリアに割り当てられた移動通信端末がサブエリア内情報伝達とサブエリア間情報伝達とを合わせて実行する。それにより、各移動通信端末は、サブエリア内で収集したメッセージを他のサブエリアに送り届けることができる。つまり、各移動通信端末は他の移動通信端末と連携して、エリア内の通信端末から発生したメッセージを宛先の通信端末に伝達することができる。また、所定のエリアを複数のサブエリアに分割するので、メッセージが発生したときに送信元サブエリアの移動通信端末に当該メッセージが送信されるまでの時間を削減することができる。従って、メッセージの配送遅延を削減することができる。
 また、本実施形態では、各移動通信端末は、集合地点への到達時刻が他の移動通信端末と同時刻になるように、サブエリア内情報伝達部とサブエリア間情報伝達部との動作を切り替える。このように、各移動通信端末が協調動作することにより、移動通信端末におけるメッセージ保持時間を削減することができ、メッセージの配送遅延をより削減することができる。
 従って、本実施形態によれば、複数の移動通信端末を利用して所定エリアに配置された通信端末間の情報伝達を行う場合に、情報を効率的に伝達し、情報伝達遅延を削減することができる。
 なお、本実施形態では、各移動通信端末は、担当サブエリア内のすべての通信端末を巡回したのちに集合地点へ到達するまでに要する時間をもとに、切替部のタイマ設定時間を決定するようにしたが、別の指標に基づいて決定するようにしてもよい。
 例えば、サブエリア内の通信端末を巡回する時間と、それによる情報伝達遅延との間の関係式に基づいて、遅延を最小化するようなタイマ設定時間を決定するようにしてもよい。より具体的には、各移動通信端末において、サブエリア内の通信端末から集合地点まで情報を伝達するのにかかる遅延時間と、集合地点からサブエリア内の通信端末まで情報を伝達するのにかかる遅延時間とを、集合地点を離れてからサブエリア内を巡回し再び集合地点を訪れるまでの時間(以下、サイクル時間という。)を変数とする関数で、それぞれ表現する。その後、集合地点にて、すべての移動通信端末間で当該関数を通知しあう。そして、各移動通信端末の切替部は、すべての関数の和を求め、和が最小となるようなサイクル時間を求める。切替部は、サイクル時間から、自移動通信端末が担当サブエリアから集合地点までの移動に要する時間を差し引いた時間を、タイマ設定時間とする。そのような形態によれば、サイクル時間と配送遅延の総和との関係式から最適化問題として解くことでサイクル時間およびタイマ設定時間を決定できることから、より効率的にメッセージを送受信できるようになる。
 また、本実施形態では、エリアを格子状に分割しているが、別の方針に基づいて分割してもよい。たとえば、管理端末30のエリア分割部302は、サブエリア内に配置された通信端末の巡回に要する時間と、サブエリアから集合地点までの往復時間との合計が、すべてのサブエリアについて等しくなるようにエリアを分割してもよい。そのような形態を実現するには、エリア分割部302が各移動通信端末から予め通知された移動通信端末の移動速度や通信端末の位置情報をもとに当該合計時間を算出するようにすればよい。なお、各移動通信端末が各々、移動制御部が算出した当該合計時間を管理端末30に通知するようにしてもよい。そのような形態によれば、集合地点においてすべての移動通信端末を同時刻に集合させることがさらに容易となり、より効率的にメッセージを送受信できるようになる。
 また、本実施形態において、集合地点3をエリア1の中心に設けるようにしたが、全サブエリアからの移動通信端末の移動時間の合計が最小となるように集合地点を決定してもよい。そのような形態を実現するには、エリア分割部302が各移動通信端末から予め通知された移動通信端末の移動速度をもとに、各移動通信端末のサブエリアからの移動時間の合計を算出するようにすればよい。そのような形態によれば、メッセージの交換が行われない移動時間をより少なくすることができる。従って、より多くの時間をメッセージ交換に割くことができる。
 また、本実施形態において、管理端末30は、エリア分割および移動通信端末の割り当て以降は本実施形態の動作に関係なくエリア1の内外いずれに配置してもよいとしたが、エリア1の内部、例えば集合地点3に配置するようにしてもよい。
 また、管理端末30のエリア分割部302は、集合地点3における移動通信端末同士のメッセージ送受信の都度、エリア分割および移動通信端末の割り当てを行うようにしてもよい。そのような形態によれば、サブエリア内の端末分布に応じて最適なエリア分割を行うことができる。
 例えば、各移動通信端末が担当サブエリアにおける通信端末の数および通信端末からのメッセージの総量を算出し、算出結果を管理端末30に通知する。管理端末30のエリア分割部302は、各移動通信端末から通知された情報をもとに、特定のサブエリアに通信端末あるいは通信端末からのメッセージの総量が偏っていないかを確認する。そして、エリア分割部302は、特定のサブエリアに通信端末あるいは通信端末からのメッセージの総量が偏り、当該サブエリアにおける移動通信端末の巡回時間が長くなったと判断したときに、当該サブエリアの一部を隣接サブエリアに譲渡するよう再割り当てを行う。それにより、各サブエリアにおける移動通信端末の巡回時間を平滑化し、よりメッセージ配送遅延を削減することができる。
 以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等が可能である。
 例えば、エリア分割部302は管理端末30が備えこれを実行しているが、移動通信端末20のうち1台が代表してエリア分割部を備え実行するようにしてもよい。そのような構成によれば、管理端末30の役割を移動通信端末20が担うこととなり、管理端末30が不要となる。従って、情報伝達システムの構成をより簡素化することができる。
 また、複数の移動通信端末がエリア分割部を備え、そのうちの1台のみがエリア分割部を動作させ、他の移動通信端末はエリア分割部を動作させずに停止させておくようにしてもよい。例えば、各移動通信端末のエリア分割部は通信部を介して互いに通信し、エリア分割部を含む他の移動通信端末が存在するか否かを確認する。エリア分割部を含む他の移動通信端末が存在する場合には、当該他の移動通信端末がサブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを実行したかどうかを確認する。そして、当該他の移動通信端末がサブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行っていない場合には、サブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行う。そのような構成によれば、例えば、エリア分割部を動作させる移動通信端末が仮に停止したとしても、他の移動通信端末が代わりにエリア分割部を動作させることができ、情報伝達システムは、システムとして動作を継続することができる。
 また、本実施形態では、メッセージの送信元または宛先がいずれもエリア内に存在する通信端末である場合を例にしたが、メッセージの送信元または宛先の一方が、エリア内に存在していればよい。つまり、他方は、エリア外に存在し、エリア内に存在する通信端末と外部ネットワークを介して通信する通信端末または通信機器であってもよい。そのような場合においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
 また、本実施形態において用いられた図面および具体的な構成を、発明の解釈に用いてはならない。
 また、本発明による情報伝達システムの全部又は一部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより各部の処理を行ってもよい。また、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
 また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、光磁気ディスク、ROM、不揮発性半導体メモリ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。更に「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、更に前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
 以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施形態に記載の範囲に限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかであるような変更又は改良を加えた形態も、本発明の技術的範囲に含まれ得る。
 図13は、本発明による情報伝達システムの最小構成を示すブロック図である。図14は、本発明による情報伝達システムの他の最小構成を示すブロック図である。図15は、本発明による移動通信端末の最小構成を示すブロック図である。
 図13に示すように、情報伝達システムは、所定のエリア内に配置された通信端末(図1に示す通信端末10-1~10-mに相当。)を送信元または宛先とする情報を伝達する情報伝達システムであって、管理端末60(図1に示す管理端末30に相当。)と複数の移動通信端末50-1~50-n(図1に示す移動通信端末20-1~20-nに相当。)とを備え、管理端末60は、所定のエリアを複数のサブエリアに分割し、サブエリアごとに移動通信端末を割り当てるエリア分割部61(図4に示す管理端末30におけるエリア分割部302に相当。)を含み、移動通信端末50-1~50-nは、サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部51(図3に示す移動通信端末20におけるサブエリア内情報伝達部205に相当。)と、サブエリアからエリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、集合地点にて、他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したらサブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部52(図3に示す移動通信端末20におけるサブエリア間情報伝達部206に相当。)と、サブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる切替部53(図3に示す移動通信端末20における切替部207に相当。)とを含み、切替部53は、すべての移動通信端末が同時刻に集合地点へと到達するようにサブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる。
 そのような構成によれば、各移動通信端末が他の移動通信端末と連携して、エリア内の通信端末から発生したメッセージを宛先の通信端末に伝達することができる。また、所定のエリアを複数のサブエリアに分割するので、メッセージが発生したときに送信元サブエリアの移動通信端末に当該メッセージが送信されるまでの時間を削減することができ、メッセージの配送遅延を削減することができる。また、集合地点への到達時刻が他の移動通信端末と同時刻になるように各移動通信端末が協調動作するので、移動通信端末におけるメッセージ保持時間を削減することができ、メッセージの配送遅延をより削減することができる。
 上記の実施形態には、以下のような情報伝達システムも開示されている。
(1)切替部53は、サブエリア内情報伝達部51を動作させてからサブエリア間情報伝達部52を動作させるまでの時間を、各移動通信端末がサブエリア内のすべての通信端末を巡回したのちに集合地点へ移動するまでの所要時間のうち、最も長い時間に基づいて決定する情報伝達システム。
 そのような構成によれば、各移動通信端末がサブエリア内のすべての通信端末からメッセージを確実に収集することができる。
 (2)切替部53は、サブエリア内情報伝達部51を動作させてからサブエリア間情報伝達部52を動作させるまでの時間と、情報伝達遅延との関係式を決定し、サブエリア内情報伝達部51を動作させてからサブエリア間情報伝達部52を動作させるまでの時間を、すべての移動通信端末における関係式の総和を最小化するように決定する情報伝達システム。
 そのような構成によれば、サイクル時間と配送遅延の総和との関係式から最適化問題として解くことでサイクル時間およびタイマ設定時間を決定できることから、より効率的にメッセージを送受信できるようになる。
(3)エリア分割部61は、サブエリア内に配置された通信端末を巡回する時間と、サブエリアと集合地点との往復に要する時間との合計が、すべての移動通信端末で等しくなるように、サブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行う情報伝達システム。
 そのような構成によれば、集合地点においてすべての移動通信端末を同時刻に集合させることがさらに容易となり、より効率的にメッセージを送受信できるようになる。
(4)エリア分割部61は、集合地点において移動通信端末同士の情報伝達が行われる度に、エリアの分割および移動通信端末の再割り当てを行う情報伝達システム。
 そのような構成によれば、サブエリア内の端末分布に応じて最適なエリア分割を行うことができる。
(5)エリア分割部61は、サブエリア内に配置された通信端末の数または通信端末間の情報伝達量に偏りが生じたときに、エリアの分割および移動通信端末の再割り当てを行う
情報伝達システム。
 そのような構成によれば、各サブエリアにおける移動通信端末の巡回時間を平滑化し、よりメッセージ配送遅延を削減することができる。
(6)エリア分割部61は、各移動通信端末のサブエリアからの移動時間の合計が最小となるように集合地点を決定する情報伝達システム。
 そのような構成によれば、メッセージの交換が行われない移動時間をより少なくすることができる。従って、より多くの時間をメッセージ交換に割くことができる。
 また、図14に示すように、上記の実施形態には、以下のような情報伝達システムも開示されている。
(7)複数の移動通信端末50-1~50-nのうちのいずれか1つ以上の移動通信端末が、エリア分割部54を含む情報伝達システム。
 そのような構成によれば、管理端末の役割を移動通信端末が担うこととなり、管理端末を省くことが可能となる。従って、情報伝達システムの構成をより簡素化することができる。
 図15に示すように、上記の実施形態には、以下のような移動通信端末も開示されている。
(8)所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する移動通信端末であって、エリアを分割したサブエリアのうち自端末が割り当てられたサブエリアにおいて当該サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部51と、当該サブエリアからエリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、集合地点にて、エリア内の他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したらサブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部52と、サブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる切替部53とを備え、切替部53は、すべての移動通信端末が同時刻に集合地点へと到達するようにサブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる移動通信端末。
 そのような構成によれば、各移動通信端末が他の移動通信端末と連携して、エリア内の通信端末から発生したメッセージを宛先の通信端末に伝達することができる。また、所定のエリアを複数のサブエリアに分割するので、メッセージが発生したときに送信元サブエリアの移動通信端末に当該メッセージが送信されるまでの時間を削減することができ、メッセージの配送遅延を削減することができる。また、集合地点への到達時刻が他の移動通信端末と同時刻になるように各移動通信端末が協調動作するので、移動通信端末におけるメッセージ保持時間を削減することができ、メッセージの配送遅延をより削減することができる。
 また、上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下
に限られない。
 (付記1)所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する情報伝達システムであって、管理端末60と複数の移動通信端末50-1~50-nとを備え、管理端末60は、エリアを複数のサブエリアに分割し、サブエリアごとに移動通信端末を割り当てるエリア分割部61を含み、移動通信端末50-1~50-nは、サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部51と、サブエリアからエリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、集合地点にて、他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したらサブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部52と、サブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる切替部53とを含み、切替部53は、すべての移動通信端末が同時刻に集合地点へ到達するようにサブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させることを特徴とする情報伝達システム。
 (付記2)切替部53は、サブエリア内情報伝達部51を動作させてからサブエリア間情報伝達部52を動作させるまでの時間を、各移動通信端末がサブエリア内のすべての通信端末を巡回したのちに集合地点へ移動するまでの所要時間のうち、最も長い時間に基づいて決定する付記1に記載の情報伝達システム。
 (付記3)切替部53は、サブエリア内情報伝達部51を動作させてからサブエリア間情報伝達部52を動作させるまでの時間と、情報伝達遅延との関係式を決定し、サブエリア内情報伝達部51を動作させてからサブエリア間情報伝達部52を動作させるまでの時間を、すべての移動通信端末における関係式の総和を最小化するように決定する付記1に記載の情報伝達システム。
 (付記4)エリア分割部61は、サブエリア内に配置された通信端末を巡回する時間と、サブエリアと集合地点との往復に要する時間との合計が、すべての移動通信端末で等しくなるように、サブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行う付記1から付記3のうちのいずれか1つに記載の情報伝達システム。
 (付記5)エリア分割部61は、集合地点において移動通信端末同士の情報伝達が行われる度に、エリアの分割および移動通信端末の再割り当てを行う付記1から付記4のうちのいずれか1つに記載の情報伝達システム。
 (付記6)エリア分割部61は、サブエリア内に配置された通信端末の数または通信端末間の情報伝達量に偏りが生じたときに、エリアの分割および移動通信端末の再割り当てを行う付記5に記載の情報伝達システム。
 (付記7)エリア分割部61は、各移動通信端末のサブエリアからの移動時間の合計が最小となるように集合地点を決定する付記1から付記6のうちのいずれか1つに記載の情報伝達システム。
 (付記8)複数の移動通信端末50-1~50-nのうちのいずれか1つ以上の移動通信端末が、エリア分割部54を含む付記1から付記7のうちのいずれか1つに記載の情報伝達システム。
 (付記9)移動通信端末のエリア分割部54は、エリア分割部を含む他の移動通信端末が存在するときは、他の移動通信端末がサブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行っていない場合に、サブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行う付記8に記載の情報伝達システム。
 そのような構成によれば、エリア分割部を含む移動通信端末を複数用意し、そのうちの1台のエリア分割部のみを動作させることができる。従って、例えば、エリア分割部を動作させる移動通信端末が仮に停止したとしても、他の移動通信端末が代わりにエリア分割部を動作させることができ、情報伝達システムは、システムとして動作を継続することができる。
 (付記10)所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する移動通信端末であって、エリアを分割したサブエリアのうち自端末が割り当てられたサブエリアにおいて自端末を移動させて、当該サブエリア内に配置された通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部51と、当該サブエリアからエリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、集合地点にて、エリア内の他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したらサブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部52と、サブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる切替部53とを備え、切替部53は、すべての移動通信端末が同時刻に集合地点へと到達するようにサブエリア内情報伝達部51とサブエリア間情報伝達部52とを切り替えて動作させる移動通信端末。
 (付記11)切替部53は、サブエリア内情報伝達部51を動作させてからサブエリア間情報伝達部52を動作させるまでの時間を、各移動通信端末がサブエリア内のすべての通信端末を巡回したのちに集合地点へ移動するまでの所要時間のうち、最も長い時間に基づいて決定する付記10に記載の移動通信端末。
 そのような構成によれば、各移動通信端末がサブエリア内のすべての通信端末からメッセージを確実に収集することができる。
 (付記12)所定のエリアを複数のサブエリアに分割し、自端末を含む複数の移動通信端末をサブエリアごとに割り当てるエリア分割部54を含む付記10または付記11に記載の移動通信端末。
 そのような構成によれば、管理端末の役割を移動通信端末が担うこととなり、管理端末が不要となる。従って、情報伝達システムの構成をより簡素化することができる。
 (付記13)エリア分割部54は、サブエリア内に配置された通信端末を巡回する時間と、サブエリアと集合地点との往復に要する時間との合計が、すべての移動通信端末で等しくなるように、サブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行う付記12に記載の移動通信端末。
 そのような構成によれば、集合地点においてすべての移動通信端末を同時刻に集合させることがさらに容易となり、より効率的にメッセージを送受信できるようになる。
 (付記14)エリア分割部54は、サブエリア内に配置された通信端末の数または通信端末間の情報伝達量に偏りが生じたときに、エリアの分割および移動通信端末の再割り当てを行う付記12または付記13に記載の移動通信端末。
 そのような構成によれば、各サブエリアにおける移動通信端末の巡回時間を平滑化し、よりメッセージ配送遅延を削減することができる。
 (付記15)エリア分割部54は、エリア分割部を含む他の移動通信端末が存在するときは、他の移動通信端末がサブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行っていない場合に、サブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行う付記12から付記14のうちのいずれか1つに記載の移動通信端末。
 そのような構成によれば、エリア分割部を含む移動通信端末を複数用意し、そのうちの1台のエリア分割部のみを動作させることができる。従って、例えば、エリア分割部を動作させる移動通信端末が仮に停止したとしても、他の移動通信端末が代わりにエリア分割部を動作させることができ、情報伝達システムは、システムとして動作を継続することができる。
 この出願は、2012年11月5日に出願された日本特許出願2012-243514を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
 以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記の実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
 1 エリア
 2 サブエリア
 3 集合地点
 10、10-1~10-m 通信端末
 20、20-1~20-n、50-1~50-n 移動通信端末
 30、60 管理端末
 51、205 サブエリア内情報伝達部
 52、206 サブエリア間情報伝達部
 53、207 切替部
 54、61、302 エリア分割部
 101、201、301 通信部
 102、202 メッセージ管理部
 103、203 メッセージ制御部
 204 移動制御部

Claims (10)

  1.  所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する情報伝達システムであって、
     管理端末と複数の移動通信端末とを備え、
     前記管理端末は、
     前記エリアを複数のサブエリアに分割し、前記サブエリアごとに移動通信端末を割り当てるエリア分割部を含み、
     前記移動通信端末は、
     サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部と、
     前記サブエリアから前記エリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、前記集合地点にて、他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したら前記サブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部と、
     前記サブエリア内情報伝達部と前記サブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させる切替部とを含み、
     前記切替部は、すべての移動通信端末が同時刻に前記集合地点へ到達するように前記サブエリア内情報伝達部と前記サブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させる
     ことを特徴とする情報伝達システム。
  2.  切替部は、サブエリア内情報伝達部を動作させてからサブエリア間情報伝達部を動作させるまでの時間を、各移動通信端末がサブエリア内のすべての通信端末を巡回したのちに集合地点へ移動するまでの所要時間のうち、最も長い時間に基づいて決定する
     請求項1に記載の情報伝達システム。
  3.  切替部は、サブエリア内情報伝達部を動作させてからサブエリア間情報伝達部を動作させるまでの時間と、情報伝達遅延との関係式を決定し、サブエリア内情報伝達部を動作させてからサブエリア間情報伝達部を動作させるまでの時間を、すべての移動通信端末における前記関係式の総和を最小化するように決定する
     請求項1に記載の情報伝達システム。
  4.  エリア分割部は、サブエリア内に配置された通信端末を巡回する時間と、サブエリアと集合地点との往復に要する時間との合計が、すべての移動通信端末で等しくなるように、サブエリアの分割および移動通信端末の割り当てを行う
     請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載の情報伝達システム。
  5.  エリア分割部は、集合地点において移動通信端末同士の情報伝達が行われる度に、エリアの分割および移動通信端末の再割り当てを行う
     請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載の情報伝達システム。
  6.  エリア分割部は、サブエリア内に配置された通信端末の数または通信端末間の情報伝達量に偏りが生じたときに、エリアの分割および移動通信端末の再割り当てを行う
     請求項5に記載の情報伝達システム。
  7.  エリア分割部は、各移動通信端末のサブエリアからの移動時間の合計が最小となるように集合地点を決定する
     請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載の情報伝達システム。
  8.  複数の移動通信端末のうちのいずれか1つ以上の移動通信端末が、エリア分割部を含む
     請求項1から請求項7のうちのいずれか1項に記載の情報伝達システム。
  9.  所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する移動通信端末であって、
     前記エリアを分割したサブエリアのうち自端末が割り当てられたサブエリアにおいて当該サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達するサブエリア内情報伝達部と、
     当該サブエリアから前記エリア内に定められた集合地点へと自端末を移動させて、前記集合地点にて、前記エリア内の他のすべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したら前記サブエリアへ自端末を移動させるサブエリア間情報伝達部と、
     前記サブエリア内情報伝達部と前記サブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させる切替部とを備え、
     前記切替部は、すべての移動通信端末が同時刻に前記集合地点へと到達するように前記サブエリア内情報伝達部と前記サブエリア間情報伝達部とを切り替えて動作させる
     ことを特徴とする移動通信端末。
  10.  所定のエリア内に配置された通信端末を送信元または宛先とする情報を伝達する情報伝達方法であって、
     管理端末が、
     前記エリアを複数のサブエリアに分割し、前記サブエリアごとに移動通信端末を割り当て、
     前記移動通信端末が、
     サブエリア内に配置された通信端末と通信可能な距離まで自端末を移動させて、当該通信端末と情報を相互に伝達する処理と、前記サブエリアから前記エリア内に定められた集合地点へ、自端末を移動させて、前記集合地点にて、すべての移動通信端末と情報を相互に伝達し、伝達が完了したら前記サブエリアへ自端末を移動させる処理とを、他のすべての移動通信端末と同時刻に前記集合地点へ到達するように切り替えて行う
     ことを特徴とする情報伝達方法。
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