WO2013168752A1 - 移動局及び無線基地局 - Google Patents
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Abstract
大量の送信パケットの消失の発生に起因する「HFN mismatch」の発生を抑制する。本発明に係る移動局UEは、所定期間内に受信した送信パケットの数に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部11と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部12とを具備する。
Description
本発明は、移動局及び無線基地局に関する。
LTE(Long Term Evolution)方式に対応する無線基地局eNB及び移動局UEは、図6に示すように、PHY(物理)レイヤと、MAC(Media Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、RRC(Radio Resource Control)レイヤとを有している。
PDCPレイヤは、秘匿処理や改竄検出処理やヘッダ圧縮処理を行うように構成されている。
ここで、秘匿処理及び改竄検出処理では、COUNT値が用いられる。図7に示すように、かかるCOUNT値は、HFN(Hyper Frame Number)とPDCP-SN(Sequnece Number)」とによって構成されている。
PDCP-SNは、12ビット又は7ビットで構成されており、PDCPレイヤによってRLCに対してパケットが送出される度にインクリメントされるように構成されている。
また、HFNは、20ビット又は25ビットで構成されており、PDCP-SNが周回する度にインクリメントされるように構成されている。
なお、送信側のPDCPレイヤと受信側のPDCPレイヤとの間で、COUNT値が同期していなければ、受信側のPDCPレイヤにおいて、正しく解匿処理を行うことができない。
具体的には、送信側のPDCPレイヤは、RRCレイヤから受け取ったパケット(PDCP-SDU)に対して、COUNT値を用いて、秘匿処理(ヘッダ圧縮処理及び改竄検出処理)を施し、ヘッダにPDCP-SNを付与することによって、PDCP-PDUとしてRLCレイヤに送出するように構成されている。
一方、受信側のPDCPレイヤは、受信ウィンドウを管理しており、図8に示すように、受信したパケット(PDCP-PDU)に付与されているPDCP-SNが受信ウィンドウ外のPDCP-SNであれば、かかるパケットを破棄するように構成されている。
なお、受信側のPDCPレイヤは、受信したパケット(PDCP-PDU)に付与されているPDCP-SNが受信ウィンドウ内のPDCP-SNであれば、現在の受信状態から、かかるパケットの解匿処理に用いるべきHFNを推測し、かかるパケットに対して、推測したHFNを用いて解匿処理を施すことによって得られたパケット(PDCP-SDU)を上位レイヤに送出し、受信ウィンドウを更新するように構成されている。
また、LTE方式では、RLCレイヤには、AM(Acknowledge Mode)、UM(Unacknowledge Mode)及びTM(Transport Mode)の3種類のモードが存在する。以下、UMで動作するRLCレイヤを、RLC-UMレイヤと記載する。
送信側のRLC-UMレイヤは、送信すべきパケット(RLC-SDU)に対して、順番に、SN(Sequence Number)を付与してMACレイヤに送出するように構成されている。
なお、リアルタイム性を維持するために、送信側のRLC-UMレイヤは、受信側のRLC-UMレイヤにおける受信状況を意識することなく、再送制御について行わないように構成されている。
一方、受信側のRLC-UMレイヤは、受信ウィンドウを管理しており、図9に示すように、受信したパケットに付与されているSNを観測して、受信ウィンドウを更新するように構成されている。
また、図9に示すように、送信側のRLC-UMレイヤによって送信されたパケットが大量に消失された場合であっても、受信側のRLC-UMレイヤは、消失されたパケットの後続のパケットを受信した場合には、受信ウィンドウを更新するように構成されている。
3GPP TS36.322
3GPP TS36.323
しかしながら、従来のLTE方式では、送信側のRLC-UMレイヤによって送信されたパケットが大量に消失された場合には、送信側のRLC-UMレイヤと受信側のRLC-UMレイヤとの間で「HFN mismatch」が発生し、受信側のRLC-UMレイヤが、正常に解匿処理を行うことができなくなるという問題点があった。
具体的には、送信側のRLC-UMレイヤは、図10に示すように、送信パケットの大量消失が発生した場合であっても、送信側のRLC-UMレイヤは、新規のパケットの送信を継続するように構成されている。
かかる場合、図10に示すように、送信側のRLC-UMレイヤで用いられるHFNがインクリメントされる一方、受信側のRLC-UMレイヤで用いられるHFNがインクリメントされない。
したがって、送信側のRLC-UMレイヤが、インクリメントされたHFN(=1)を用いて秘匿処理を行ったパケットを送信しているにも関わらず、受信側のRLC-UMレイヤは、インクリメントされていないHFN(=0)を用いて解匿処理を行ってしまうため、正常なパケットを抽出することができないという問題点があった。
そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、大量の送信パケットの消失の発生に起因する「HFN mismatch」の発生を抑制することができる移動局及び無線基地局を提供することを目的とする。
本発明の第1の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、所定期間内に受信した前記送信パケットの数に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第2の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、前記MACレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、前記RLC-UMレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、前記PDCPレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、前記PDCPレイヤにおいて検出されたヘッダ伸張に失敗した前記送信パケットの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、所定期間内に受信した前記送信パケットの数に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、前記MACレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、前記RLC-UMレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第9の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、前記PDCPレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
本発明の第10の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、前記PDCPレイヤにおいて検出されたヘッダ伸張に失敗した前記送信パケットの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを要旨とする。
(本発明の第1の実施形態に係る移動通信システム)
図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。
図1乃至図3を参照して、本発明の第1の実施形態に係る移動通信システムについて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る移動通信システムは、無線基地局eNB及び移動局UEを具備しており、無線基地局eNB及び移動局UEは、PHY(物理)レイヤと、MACレイヤと、RLC-UMレイヤと、PDCPレイヤと、RRCレイヤとを有している。
なお、本実施形態では、LTE方式の移動通信システムが用いられるケースを例に挙げて説明するが、本発明は、かかるケースに限定されることはなく、他の通信方式の移動通信システムが用いられるケースにも適用可能である。
図2に示すように、本実施形態に係る移動局UEは、判定部11と、制御部12とを具備している。
判定部11は、無線基地局eNBが移動局UEに対して送信したパケット(以下、送信パケット)について所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている。
例えば、判定部11は、所定期間内に受信した送信パケットの数に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部11は、音声パケットのように周期的に発生する送信パケットであれば、所定期間(例えば、図3におけるパケット監視期間)において受信した送信パケットの数に基づいて、消失した送信パケットの数を推定することができる。
例えば、図3に示すように、移動局UEは、20msごとに、1個の音声パケットを受信するはずである。したがって、図3に示すように、移動局UEが、120msの期間(所定期間)中に、2個の音声パケットしか受信していない場合には、判定部11は、120msの期間(所定期間)中に、4個の音声パケットが消失したことを検出することができる。
ここで、判定部11は、所定期間において消失した送信パケットの数が所定の閾値を上回っている場合には、或いは、所定期間において受信した送信パケットの数が所定の閾値を下回っている場合には、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
或いは、判定部11は、MACレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
例えば、判定部11は、MACレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部11は、MACレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率の代わりに、MACレイヤにおいて所定期間において検出された送信パケットの抜けの数又は比率を用いてもよい。
或いは、判定部11は、RLC-UMレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
例えば、判定部11は、RLC-UMレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部11は、RLC-UMレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率の代わりに、RLC-UMレイヤにおいて所定期間において検出された送信パケットの抜けの数又は比率を用いてもよい。
或いは、判定部11は、PDCPレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
例えば、判定部11は、PDCPレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部11は、PDCPレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率の代わりに、PDCPレイヤにおいて所定期間において検出された送信パケットの抜けの数又は比率を用いてもよい。
或いは、判定部11は、PDCPレイヤにおいて連続して検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
ここで、移動局UEのPDCPレイヤは、検出した送信パケットについてのヘッダ伸張に失敗した場合、無線基地局eNBのPDCPレイヤに対して、ROHC(Robust Header Compression)制御のフィードバックパケットを送信するように構成されている。
例えば、判定部11は、PDCPレイヤにおいて連続して検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部11は、PDCPレイヤにおいて連続して検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率の代わりに、PDCPレイヤにおいて所定期間において検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率を用いてもよい。
制御部12は、判定部11によって送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている。
本実施形態に係る発明によれば、移動局UEが、受信した送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定した場合に、再接続手順を実行することによって、PDCPレイヤをリフレッシュし、HFN及びPDCP-SNをリセットすることができるため、送信パケットについて所定量の消失に起因する「HFN mismatch」の発生を回避することができる。
(第2の実施形態)
以下、図4及び図5を参照して、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
以下、図4及び図5を参照して、本発明の第2の実施形態に係る移動通信システムについて、上述の第1の実施形態に係る移動通信システムとの相違点に着目して説明する。
図4に示すように、本実施形態に係る無線基地局eNBは、判定部21と、制御部22とを具備している。
判定部21は、移動局UEが無線基地局eNBに対して送信したパケット(以下、送信パケット)について所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている。
例えば、判定部21は、所定期間内に受信した送信パケットの数に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部21は、音声パケットのように周期的に発生する送信パケットであれば、所定期間(例えば、図5におけるパケット監視期間)において受信した送信パケットの数に基づいて、消失した送信パケットの数を推定することができる。
例えば、図5に示すように、無線基地局eNBは、20msごとに、1個の音声パケットを受信するはずである。したがって、図5に示すように、無線基地局eNBが、120msの期間(所定期間)中に、2個の音声パケットしか受信していない場合には、判定部21は、120msの期間(所定期間)中に、4個の音声パケットが消失したことを検出することができる。
ここで、判定部21は、所定期間において消失した送信パケットの数が所定の閾値を上回っている場合には、或いは、所定期間において受信した送信パケットの数が所定の閾値を下回っている場合には、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
或いは、判定部21は、MACレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
例えば、判定部21は、MACレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部21は、MACレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率の代わりに、MACレイヤにおいて所定期間において検出された送信パケットの抜けの数又は比率を用いてもよい。
或いは、判定部21は、RLC-UMレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
例えば、判定部21は、RLC-UMレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部21は、RLC-UMレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率の代わりに、RLC-UMレイヤにおいて所定期間において検出された送信パケットの抜けの数又は比率を用いてもよい。
或いは、判定部21は、PDCPレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
例えば、判定部21は、PDCPレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部21は、PDCPレイヤにおいて連続して検出された送信パケットの抜けの数又は比率の代わりに、PDCPレイヤにおいて所定期間において検出された送信パケットの抜けの数又は比率を用いてもよい。
或いは、判定部21は、PDCPレイヤにおいて連続して検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されていてもよい。
ここで、無線基地局eNBのPDCPレイヤは、検出した送信パケットについてのヘッダ伸張に失敗した場合、移動局UEのPDCPレイヤに対して、ROHC制御のフィードバックパケットを送信するように構成されている。
例えば、判定部21は、PDCPレイヤにおいて連続して検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率が、所定の閾値を上回っている場合、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定するように構成されていてもよい。
なお、判定部21は、PDCPレイヤにおいて連続して検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率の代わりに、PDCPレイヤにおいて所定期間において検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率を用いてもよい。
制御部22は、判定部21によって送信パケットの所定量の消失が発生していると判定された場合に、移動局UEに対して、Intra-cellハンドオーバを行うように指示するように構成されている。
ここで、Intra-cellハンドオーバが行われる場合には、「Layer-2 Re-establishment」が行われる、すなわち、PDCPレイヤ等がリフレッシュされるように構成されている。
本実施形態に係る移動通信システムによれば、無線基地局eNBが、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定した場合に、移動局UEにIntra-cellハンドオーバを行わせることによって、PDCPレイヤをリフレッシュし、HFN及びPDCP-SNをリセットすることができるため、送信パケットについて所定量の消失に起因する「HFN mismatch」の発生を回避することができる。
以上に述べた本実施形態の特徴は、以下のように表現されていてもよい。
本実施形態の第1の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局eNBから送信パケットを受信するように構成されている移動局UEであって、所定期間内に受信した送信パケットの数に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部11と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部12とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第2の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局eNBから送信パケットを受信するように構成されている移動局UEであって、MACレイヤにおいて検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部11と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部12とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第3の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局eNBから送信パケットを受信するように構成されている移動局UEであって、RLC-UMレイヤにおいて検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部11と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部12とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第4の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局eNBから送信パケットを受信するように構成されている移動局UEであって、PDCPレイヤにおいて検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部11と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部12とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第5の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局eNBから送信パケットを受信するように構成されている移動局UEであって、PDCPレイヤにおいて検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部11と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部12とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第6の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局UEから送信パケットを受信するように構成されている無線基地局eNBであって、所定期間内に受信した送信パケットの数に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部21と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、移動局UEに対して、Intra-cellハンドオーバ(セル内ハンドオーバ)を行うように指示するように構成されている制御部22とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第7の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局UEから送信パケットを受信するように構成されている無線基地局eNBであって、MACレイヤにおいて検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部21と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、移動局UEに対して、Intra-cellハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部22とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第8の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局UEから送信パケットを受信するように構成されている無線基地局eNBであって、RLC-UMレイヤにおいて検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部21と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、移動局UEに対して、Intra-cellハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部22とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第9の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局UEから送信パケットを受信するように構成されている無線基地局eNBであって、PDCPレイヤにおいて検出された送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部21と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、移動局UEに対して、Intra-cellハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部22とを具備することを要旨とする。
本実施形態の第10の特徴は、MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局UEから送信パケットを受信するように構成されている無線基地局eNBであって、PDCPレイヤにおいて検出されたヘッダ伸張に失敗した送信パケットの数又は比率に基づいて、送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部21と、送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、移動局UEに対して、Intra-cellハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部22とを具備することを要旨とする。
なお、上述の移動局UEや無線基地局eNBの動作は、ハードウェアによって実施されてもよいし、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールによって実施されてもよいし、両者の組み合わせによって実施されてもよい。
ソフトウェアモジュールは、RAM(Random Access Memory)や、フラッシュメモリや、ROM(Read Only Memory)や、EPROM(Erasable Programmable ROM)や、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable ROM)や、レジスタや、ハードディスクや、リムーバブルディスクや、CD-ROMといった任意形式の記憶媒体内に設けられていてもよい。
かかる記憶媒体は、プロセッサが当該記憶媒体に情報を読み書きできるように、当該プロセッサに接続されている。また、かかる記憶媒体は、プロセッサに集積されていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ASIC内に設けられていてもよい。かかるASICは、移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。また、かかる記憶媒体及びプロセッサは、ディスクリートコンポーネントとして移動局UEや無線基地局eNB内に設けられていてもよい。
以上、上述の実施形態を用いて本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
なお、日本国特許出願第2012-109548号(2012年5月11日出願)の全内容が、参照により、本願明細書に組み込まれている。
以上説明したように、本発明によれば、送信パケットの大量消失の発生に起因する「HFN mismatch」の発生を抑制することができる移動局及び無線基地局を提供することができる。
UE…移動局
eNB…無線基地局
11、12…判定部
12、22…制御部
eNB…無線基地局
11、12…判定部
12、22…制御部
Claims (10)
- MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、
所定期間内に受信した前記送信パケットの数に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする移動局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、
前記MACレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする移動局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、
前記RLC-UMレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする移動局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、
前記PDCPレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする移動局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、無線基地局から送信パケットを受信するように構成されている移動局であって、
前記PDCPレイヤにおいて検出されたヘッダ伸張に失敗した前記送信パケットの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、再接続手順を実行するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする移動局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、
所定期間内に受信した前記送信パケットの数に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする無線基地局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、
前記MACレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする無線基地局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、
前記RLC-UMレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする無線基地局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、
前記PDCPレイヤにおいて検出された前記送信パケットの抜けの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする無線基地局。 - MACレイヤとRLC-UMレイヤとPDCPレイヤとを有しており、移動局から送信パケットを受信するように構成されている無線基地局であって、
前記PDCPレイヤにおいて検出されたヘッダ伸張に失敗した前記送信パケットの数又は比率に基づいて、該送信パケットについて所定量の消失が発生しているか否かについて判定するように構成されている判定部と、
前記送信パケットについて所定量の消失が発生していると判定された場合に、前記移動局に対して、セル内ハンドオーバを行うように指示するように構成されている制御部とを具備することを特徴とする無線基地局。
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