WO2013011618A1

WO2013011618A1 - 映像表示制御装置及び映像表示制御方法

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Publication number: WO2013011618A1
Application number: PCT/JP2012/003563
Authority: WO
Inventors: 昭久大森; 鈴木　秀和
Original assignee: パナソニック株式会社
Priority date: 2011-07-19
Filing date: 2012-05-30
Publication date: 2013-01-24
Also published as: JP2013026701A

Abstract

　三次元映像と二次元映像とが混在した入力映像信号を受信して表示する場合に、より確実に三次元映像か否かを判定できる映像表示制御装置（１）を提供する。当該映像表示制御装置（１）は、入力映像信号が示す映像を２分割した２つの分割映像の相関性情報を出力する画像解析部（１１７）と、相関性情報に応じて入力映像信号が三次元映像か否かを判定した結果を仮映像情報として記憶し、現在の映像表示方式を示す映像情報と仮映像情報とが一致せず、経過時間が一定期間以内の場合に、仮映像情報を用いて映像情報を更新することにより、映像表示方式を三次元映像表示方式または二次元映像に決定する映像判定部（１５１）と、入力映像信号を左目用映像と右目用映像とに分離して出力するストリーム処理部（１１５）と、立体映像を生成して出力する映像出力部（１１９）とを備える。

Description

映像表示制御装置及び映像表示制御方法

　本発明は、映像表示制御装置及び映像表示制御方法に関し、特に、三次元映像の表示が可能な表示デバイス上に、三次元映像と二次元映像とが混在した入力映像信号を用いて映像を表示するための技術に関するものである。

　近年、左右の目の視差を利用して作成した右目用映像と左目用映像を、それぞれ対応する目に個別に入射させるように構成して立体的な表示を行う三次元映像表示装置が実用化されている。三次元映像の入力映像信号は、例えば、衛星放送やケーブル放送などの放送番組の放送信号として、あるいは、イーサネット（登録商標）経由で提供される。

　三次元映像の映像表示方式（三次元映像表示方式）としては、例えば、左目用映像と右目用映像とをそれぞれ水平方向に１／２サブサンプリングし、サンプリングした左目用映像を画面左側に、サンプリングした右目用映像を画面右側に表示するサイドバイサイド方式や、左目用映像を奇数ラインに、右目用映像を偶数ラインに表示するトップアンドボトム方式等がある。

　近年、放送番組では、サイドバイサイド方式による三次元映像放送が開始された。サイドバイサイド方式で形成された三次元映像は、上述したように、表示装置側で立体視が可能となるように、１つのフレームの右目用映像が画面右側半分に、同じフレームの左目用映像が画面左側半分に、同時に表示される。

　ところで、二次元映像と三次元映像とが混在した入力映像信号の場合、入力映像信号に二次元映像であるか三次元映像であるかを示す情報が含まれない場合には、二次元映像であるか三次元映像であるかを適切に判定して、判定した結果に基づいて、表示を切り替える必要がある。

　このような二次元映像と三次元映像とが混在した入力映像信号を受信する映像表示装置としては、入力映像信号が三次元映像であると仮定した場合において、左目用映像に対応する画素と右目用映像に対応する画素とを比較して、差異値または類似度で相関性を求め、相関性に応じて自動的に二次元映像であるか、三次元映像であるかを判定する映像表示装置が開示されている（例えば、特許文献１参照）。この映像表示装置によれば、相関性に基づいて、映像表示装置の映像表示方式を二次元映像に対応した二次元映像表示方式と三次元映像に対応した三次元映像表示方式とを自動的に切替えることができる。

特開２０１０－６８３０９号公報

　なお、放送番組には、例えば、一部のみが異なる２枚の映像を、左右に並べて表示して、視聴者に間違い探しをさせる放送番組や、特殊効果を狙った放送番組など、類似度が非常に高い２枚の映像を並べて表示する放送番組がある。このような放送番組で表示される映像は、２次元映像である。

　しかしながら、上記特許文献１に開示されている映像表示装置では、上述した放送番組の場合、二次元映像であるにも関わらず、画面右側半分に表示される映像と画面左側半分に表示される映像の類似度が非常に高いと判定される可能性が高い。この場合、二次元映像であるにもかかわらず、画面右側半分に表示される映像と画面左側半分に表示される映像の相関性が高いために、三次元映像であると誤検出してしまい、三次元映像表示方式に切り替えられてしまうという問題があった。

　本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、三次元映像と二次元映像とが混在した映像情報を表示する場合に、より確実に三次元映像か否かを判定することができる映像表示制御装置および映像表示制御方法を提供することを目的とする。

　上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る映像表示制御装置は、入力映像信号が示す映像を、同じ大きさの２つの分割映像に分割し、前記２つの分割映像の間の相関性を示す相関性情報を求めて出力する画像解析部と、前記相関性情報に応じて、前記入力映像信号が示す映像が三次元映像か二次元映像かを判定する映像判定処理、および、前記映像判定処理の結果に応じて、映像表示方式を三次元映像表示方式または二次元映像表示方式に決定する表示方式決定処理を行う映像判定部と、前記映像判定部の前記表示方式決定処理において前記映像表示方式が前記三次元映像表示方式であると決定された後に、前記入力映像信号が示す映像を左目用映像と右目用映像とに分離して出力するストリーム処理部と、前記ストリーム処理部から入力された前記左目用映像と前記右目用映像とから立体映像を表示するための立体映像信号を生成して出力する映像出力部と、を備え、前記映像判定部は、前記表示方式決定処理において、前記映像判定処理の結果を仮映像情報として格納し、現在の前記映像表示方式を示す映像情報を取得して前記仮映像情報と比較し、前記映像情報と前記仮映像情報とが対応しないと判定した場合は、前記入力映像信号の経過時間情報を取得し、前記経過時間情報が所定時間以内の場合に前記映像情報を前記仮映像情報で更新することにより、前記映像表示方式を前記三次元映像表示方式または前記二次元映像表示方式に決定する。

　なお、これらの全般的または具体的な態様は、システム、方法、集積回路、またはコンピュータプログラムまたは記録媒体で実現されてもよく、システム、方法、集積回路、およびコンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。

　本発明によれば、三次元映像と二次元映像とが混在した番組を受信して表示する際に、より確実に三次元映像か否かを判定することが可能になる。

図１は、本発明に係る映像表示制御装置の構成例を示すブロック図である。図２は、本発明における映像表示制御装置で実行する映像表示制御方法の処理手順を示すフローチャートである。

　上述した問題を解決するために、本発明の一態様に係る映像表示制御装置は、入力映像信号が示す映像を、同じ大きさの２つの分割映像に分割し、前記２つの分割映像の間の相関性を示す相関性情報を求めて出力する画像解析部と、前記相関性情報に応じて、前記入力映像信号が示す映像が三次元映像か二次元映像かを判定する映像判定処理、および、前記映像判定処理の結果に応じて、映像表示方式を三次元映像表示方式または二次元映像表示方式に決定する表示方式決定処理を行う映像判定部と、前記映像判定部の前記表示方式決定処理において前記映像表示方式が前記三次元映像表示方式であると決定された後に、前記入力映像信号が示す映像を左目用映像と右目用映像とに分離して出力するストリーム処理部と、前記ストリーム処理部から入力された前記左目用映像と前記右目用映像とから立体映像を表示するための立体映像信号を生成して出力する映像出力部と、を備え、前記映像判定部は、前記表示方式決定処理において、前記映像判定処理の結果を仮映像情報として格納し、現在の前記映像表示方式を示す映像情報を取得して前記仮映像情報と比較し、前記映像情報と前記仮映像情報とが対応しないと判定した場合は、前記入力映像信号の経過時間情報を取得し、前記経過時間情報が所定時間以内の場合に前記映像情報を前記仮映像情報で更新することにより、前記映像表示方式を前記三次元映像表示方式または前記二次元映像表示方式に決定する。

　上記構成の映像表示制御装置によれば、特別な回路を追加することなく、２次元映像であるか三次元映像であるかの判定を、より確実に行うことが可能になる。なお、ここでの経過時間は、例えば、放送番組の場合、チャンネル切り替え時刻や番組開始時刻、再生開始時刻のうちの最も遅い時刻から現在までの時間を示している。

　ここで、二次元映像の放送番組において、相関性の高い２枚の映像を左右あるいは上下に並べて表示する場合とは、当該放送番組が開始されてから、一定期間以上経過した場合であることが多い。また、同一の放送番組等の途中で、二次元映像と三次元映像とが切り替わる可能性は非常に低いと考えられる。

　上記構成の映像表示制御装置では、経過時間が所定時間内であるときは映像情報を更新する、すなわち、放送番組が開始されてから一定時間経過後は、放送番組の開始当初における判定結果を維持する。つまり、上記構成の映像表示制御装置では、上述したように、放送番組が開始されてから一定時間経過後、二次元映像と三次元映像とが切り変わる可能性が非常に低くなった時点においては、映像情報の更新、すなわち、映像表示方式の切り替えを行わないように構成したので、誤判定をより効果的に防止することが可能である。また、誤判定の防止により、不必要な映像表示方式の切り替えが行われるのをより効果的に防止できる。

　また、例えば、前記入力映像信号が示す映像の表示を開始した時刻である開始時刻情報と現在時刻情報とを取得し、前記開始時刻情報と前記現在時刻情報との差分を前記経過時間情報として取得する経過時間管理部を備える構成としてもよい。

　また、例えば、前記ストリーム処理部は、前記映像判定部の前記表示方式決定処理において、前記映像表示方式が前記二次元映像表示方式であると決定された後は、前記入力映像信号が示す映像を分離せずに出力する構成としてもよい。

　上述した問題を解決するために、本発明の一態様に係る映像表示制御方法は、入力映像信号が示す映像を、同じ大きさの２つの分割映像に分割し、前記２つの分割映像の間の相関性を示す相関性情報を求めて出力する画像解析ステップと、前記相関性情報に応じて、前記入力映像信号が示す映像が三次元映像か二次元映像かを判定する映像判定ステップと、前記映像判定ステップの結果に応じて、映像表示方式を前記三次元映像表示方式または前記二次元映像表示方式に決定する表示方式決定ステップと、前記表示方式決定ステップにおいて前記映像表示方式が三次元映像表示方式であると決定された後に、前記入力映像信号が示す映像を左目用映像と右目用映像とに分離するストリーム処理ステップと、前記ストリーム処理ステップで分離された前記左目用映像と前記右目用映像とから立体映像を表示するための立体映像信号を生成して出力する映像出力ステップとを含み、前記表示方式決定ステップでは、前記映像判定ステップの結果を仮映像情報として格納し、現在の前記映像表示方式を示す映像情報を取得して前記仮映像情報と比較し、前記映像情報と前記仮映像情報とが一致しないと判定した場合は、前記入力映像信号の経過時間情報を取得し、前記経過時間情報が所定時間以内の場合に前記映像情報を前記仮映像情報で更新することにより、前記映像表示方式を前記三次元映像表示方式または前記二次元映像表示方式に決定する。

　以下本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の望ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される構成要素、構成要素の配置位置および接続形態、処理、処理の順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より望ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。

　（実施の形態）
　本発明に係る映像表示制御装置（ディスプレイ装置）について、図１および図２を基に説明する。

　（ディスプレイ装置の構成）
　先ず、本発明に係るディスプレイ装置の構成について、図１を基に説明する。図１は、本実施の形態に係るディスプレイ装置の構成例を示すブロック図である。

　ディスプレイ装置１は、本実施の形態では、サイドバイサイド方式の三次元映像を表示可能な表示モジュール１２０を備え、サイドバイサイド方式の三次元映像信号と二次元映像信号とが混在する入力映像信号を受け付けて、三次元映像表示方式と二次元映像表示方式とを自動的に切り替えて表示する装置であり、復調ブロック１１と、コントロール部１５と、表示モジュール１２０とを備えて構成されている。

　また、ディスプレイ装置１は、装置外部に、ユーザが操作要求を入力するための操作部２を備えている。操作部２は、例えば、ディスプレイ装置１のフロントパネルやサイドパネルに配置されている操作パネルや、リモコンなどの端末で構成されている。

　復調ブロック１１は、入力映像信号を受け付け、コントロール部１５からの指示に基づいて、表示モジュール１２０上で表示可能な出力映像信号を出力するように構成されており、チューナー１１１と、イーサネット（登録商標）処理部１２１と、復調部１１２と、復号部１１３と、入力切換部１１４と、ストリーム処理部１１５と、デコード部１１６と、映像合成部１１８と、映像出力部１１９と、画像解析部１１７とを備える。

　チューナー１１１は、アンテナ（図示せず）で受信した放送波（入力映像信号の一例）から、コントロール部１５からの指示に基づいて、選局された放送局の変調波（ストリーム情報）を取り出す。ここで、放送波には、複数番組の変調波、すなわち、複数のストリーム情報が多重化されて構成されている。また、ストリーム情報には、映像ストリーム、音声ストリーム、および、番組開始時間情報や現時刻情報等が含まれるシステム管理情報が含まれている。

　復調部１１２は、チューナー１１１から入力された変調波をベースバンド信号に変換する。

　復号部１１３は、ベースバンド信号に対し、情報が欠落した際に誤り訂正用情報に基づいて、情報欠落箇所を修正して正しい情報に戻して、入力切換部１１４に対して出力する。

　イーサネット（登録商標）処理部１２１は、イーサネット（登録商標）経由で提供される入力映像信号を受け付け、入力切換部１１４に対して出力する。

　入力切換部１１４は、コントロール部１５からの指示に基づいて、復号部１１３から入力された信号、または、イーサネット（登録商標）処理部１２１から入力された信号の何れか一方を選択して、ストリーム情報としてストリーム処理部１１５に出力する。

　ストリーム処理部１１５は、コントロール部１５からの指示に基づいて、ディスプレイ装置１全体のストリーム情報の流れを統括制御している。ストリーム処理部１１５は、メモリ部１１５２と、変換部１１５１とを備えている。入力映像信号が三次元映像である場合は、ストリーム情報を分離することにより、左目用映像の左目用映像ストリームおよび右目用映像の右目用映像ストリームで構成される映像ストリーム、音声ストリーム、および、システム管理情報を得ることができる。

　メモリ部１１５２は、ストリーム情報を一時的に展開するための一時メモリ領域であり、少なくとも映像の１フレーム分のストリーム情報を格納しておける容量を持つ。ここでは、メモリ部１１５２は、上述した映像ストリーム、音声ストリーム、および、システム管理情報を分離した状態で格納している。なお、システム管理情報には、これらの識別番号が含まれている。

　変換部１１５１は、コントロール部１５により入力映像信号が三次元映像であるとされているときは、入力切換部１１４から入力された信号から左目用映像信号と右目用映像信号とを分離し、左目用映像信号および右目用映像信号それぞれについて、水平方向のサンプリングを２倍にして１フレームのサイズにする。そして、サイズ変更後の左目用映像信号および右目用映像信号それぞれに、識別情報を付与して、別個の映像ストリーム（ストリーム情報の一部）としてデコード部１１６に出力する。識別情報は、メモリ部１１５２に格納された複数の識別情報から、左目用映像信号および右目用映像信号それぞれに対応する識別情報を取得する。

　一方、ストリーム処理部１１５は、コントロール部１５により入力映像信号が二次元映像であるとされているときは、入力切換部１１４から入力された信号から１つの映像ストリームを分離してデコード部１１６に出力する。

　デコード部１１６は、ストリーム処理部１１５から出力される映像ストリームを復号化し、復号化により得られた映像信号を画像解析部１１７と映像合成部１１８とに対して出力する。なお、コントロール部１５により入力映像信号が三次元映像であるとされているときは、デコード部１１６は、画像解析部１１７に対して、右目用映像と左目用映像とを１／２サブサンプリングして合成した１フレーム分の映像信号を出力する。一方、映像合成部１１８に対しては、左目用映像と右目用映像とを示す識別番号を付した状態で、ストリーム処理部１１５から出力される映像ストリーム単位で個別に映像信号（左目用映像と右目用映像とで別個の映像信号となるように）を出力する。

　画像解析部１１７は、デコード部１１６から復号化された映像信号を受け付けて、映像信号が示す映像（１フレーム分の映像、以下、フレーム映像）を解析し、解析結果を映像判定部１５１に出力する。より詳細には、画像解析部１１７は、フレーム映像を同じ大きさの２つの分割映像に分割し、２つの分割映像の相関性を求めて、相関性情報として映像判定部１５１に出力する。本実施の形態では、画像解析部１１７は、入力映像信号が三次元映像信号の場合、サイドバイサイド方式の三次元映像信号であることから、フレーム映像を左右２つに分割し、左側の分割映像と右側の分割映像の相関性についての情報を求めて映像判定部１５１に出力する。

　ここでの相関性は、従来技術を用いて求めることができる。例えば、特許文献１に記載の映像表示装置では、２つの分割映像における全ての対応画素について、画素値の差分絶対値を算出する。対応画素は、ここでは、２つの分割映像の同じ位置にある２つの画素である。そして、差分絶対値（例えば、０～２５５）をグループ分けし（例えば、０～１０を１つのグループ、以下同様）、グループ別に出現頻度を求める。画像解析部１１７は、当該グループ別の出現頻度を相関性情報として、映像判定部１５１に対して出力する。

　映像合成部１１８は、コントロール部１５により入力映像信号が三次元映像であるとされているときは、デコード部１１６から入力されたフレーム映像から左目用映像と右目用映像とを抽出し、左目用映像と右目用映像とを合成して、１本の映像とし、出力映像信号として映像出力部１１９に出力する。なお、合成とは、例えば、左目用映像を奇数ラインに表示し、右目用映像を偶数ラインに表示する等の処理を指す。一方、映像合成部１１８は、映像判定部１５１が生成した映像情報が二次元映像を示す情報である場合には、デコード部１１６から入力されたフレーム映像を示す信号を、出力映像信号としてそのまま映像出力部１１９へ出力する。

　映像出力部１１９では、入力された出力映像信号を、表示モジュール１２０に適合した信号に変換する。表示モジュール１２０は、映像出力部１１９から入力された出力映像信号の変換信号の表示を行う。

　表示モジュール１２０は、映像出力部１１９を経由して入力されるコントロール部１５からの命令に基づき、三次元映像に最適な三次元映像表示方式と二次元映像に最適な二次元映像表示方式を切り替える。すなわち、表示モジュール１２０は、三次元映像表示方式が指示された時には、三次元映像に最適な三次元映像表示方式で表示を行い、二次元映像表示方式が指示された時には、二次元映像に最適な二次元映像表示方式で表示を行う。

　コントロール部１５は、映像判定部１５１を備え、ディスプレイ装置１全体を統合制御するものであり、操作部２から出力される操作要求を受け付け、受け付けた操作要求の内容を解釈し、当該内容に基づいて、復調ブロック１１を制御する。

　映像判定部１５１は、ストリーム情報（入力映像信号）の再生開始時に、復調ブロック１１の画像解析部１１７から入力された相関性情報に応じて、入力映像信号が三次元映像信号か否か（三次元映像か二次元映像か）を判定する映像判定処理と、映像判定処理の判定結果に基づいて、映像表示方式を決定する表示方式決定処理を行う。さらに、映像判定部１５１は、復調ブロック１１に、表示方式決定処理で決定した映像表示方式を指示する。なお、映像判定部１５１は、コントロール部１５内のファームウェアなどで構成される。

　ここでの相関性情報は、上述したように、グループ別の差分絶対値の出現頻度である。所定のグループの出現頻度の合計が、所定値未満であれば、画像の差が小さいことを示しており、相関性が強いため、三次元映像であると判定できる。一方、所定のグループの出現頻度の合計が、所定値以上であれば、画像の差が大きいことを示しており、相関性が弱いため、二次元映像であると判定できる。

　（ディスプレイ制御方法）
　次に、ディスプレイ装置１で実行される本発明に係るディスプレイ制御方法（映像表示制御方法）の処理手順について、図２を基に説明する。

　なお、本実施の形態では、表示モジュール１２０が、サイドバイサイド方式の三次元映像を立体映像として表示可能に構成されている場合を例に説明する。

　ストリーム処理部１１５は、２Ｄ／３Ｄ映像判定処理と並行して、入力映像信号の経過時間情報を管理している（経過時間管理部に相当）。具体的には、入力映像信号が放送番組（チューナー１１１、復調部１１２および復号部１１３を介して入力された入力映像信号）である場合、入力切換部１１４において信号が切り替えられた時刻、メモリ部１１５２に格納されているシステム管理情報に含まれる番組開始時間情報（番組開始時刻）および映像ストリームの再生開始時刻のうち、最も遅い時刻を、入力映像信号の開始時刻とする。また、入力映像信号がイーサネット（登録商標）経由で入力された場合は、入力切換部１１４において信号が切り替えられた時刻を入力映像信号の開始時刻とする。ストリーム処理部１１５は、開始時刻からの経過時間をカウントし、メモリ部１１５２に格納する。

　映像判定部１５１は、ストリーム情報の再生開始時に、入力映像信号が示す映像が二次元映像であるか三次元映像であるかを判定する２Ｄ／３Ｄ映像判定処理を開始する。

　２Ｄ／３Ｄ映像判定処理が開始されると、図２に示すように、先ず、画像解析部１１７は、上述したように、入力映像信号を解析し、左側の分割映像と右側の分割映像の相関性についての情報である相関性情報を、映像判定部１５１に対して出力する（ステップＳ０１）。

　次に、映像判定部１５１は、画像解析部１１７から出力された相関性情報に基づいて、解析対象の映像ストリームが示すフレーム映像が、サイドバイサイド方式の三次元映像であるか否かを予め定められた相関性ルールに則って判定する映像判定処理を実行する（ステップＳ０１）。

　ここでは、画像解析部１１７から、相関性情報として、グループ別の差分絶対値の出現頻度が出力される場合について説明する。例えば、所定のグループの出現頻度の合計が、所定値未満であれば、相関性が強く（画像の差が小さい）、三次元映像であると判定し、所定値以上であれば、相関性が弱く（画像の差が大きい）、二次元映像であると判定する。

　映像判定部１５１は、ステップＳ０１において、サイドバイサイド方式の三次元映像であると判定した場合（ステップＳ０２で「Ｙｅｓ」）、次のステップＳ０３に進み、三次元映像であることを示す情報を仮映像情報として格納し、ステップＳ０５に進む。

　一方、映像判定部１５１は、ステップＳ０１において、サイドバイサイド方式の三次元映像でないと判定した場合（ステップＳ０２で「Ｎｏ」）には、次のステップＳ０４に進み、二次元映像であることを示す情報を仮映像情報として格納し、ステップＳ０５に進む。

　次に、映像判定部１５１は、現在の映像表示方式を示す映像情報と仮映像情報とを比較する（ステップＳ０５）。

　映像判定部１５１は、映像情報（現在、表示モジュール１２０で選択されている映像表示方式）が仮映像情報と同じであると判定した場合（ステップＳ０５で「Ｙｅｓ」）、仮映像情報を破棄して２Ｄ／３Ｄ映像判定処理を終了する。

　一方、映像判定部１５１は、ステップＳ０５において、映像情報が仮映像情報と異なると判定した場合（ステップＳ０５で「Ｎｏ」）には、ステップＳ０６に進み、ストリーム処理部１１５に格納されている映像コンテンツの経過時間情報を取得し、ステップＳ０７に進む。

　次に、映像判定部１５１は、経過時間情報がＮ（例えば１分）以上であるか否かを判定する（ステップＳ０７）。ここで、上述したように、誤判定される可能性の高い番組放送としては、二次元映像の放送番組において、相関性の高い２枚の映像を左右あるいは上下に並べて表示する場合がある。当該表示は、放送番組が開始されてから、一定期間以上経過した場合であることが多い。このため、放送番組の開始から一定期間内であれば、誤判定される可能性の高い映像が表示される可能性が小さいため、入力映像信号全体での二次元映像であるか三次元映像であるかの判定をより高精度に行える。従って、Ｎの値は、当該一定期間に応じて設定する。

　映像判定部１５１は、ステップＳ０７において、経過時間情報がＮ（例えば１分）以上であると判定した場合（ステップＳ０７で「Ｎｏ」）には、仮映像情報に格納されている映像情報は正しくないと判定し、仮映像情報を破棄して判定処理を終了する。なお、経過時間情報がＮ以上である場合は、番組等の再生途中であり、上述したように、映像ストリームの再生開始直後に判定された方式が、番組等の途中で変更されることはないと考えられることから、仮映像情報が映像情報と異なる場合は、仮映像情報が正しくないと判定できる。

　映像判定部１５１は、ステップＳ０７において、経過時間情報がＮ（例えば１分）以下であると判定した場合（ステップＳ０７で「Ｙｅｓ」）、仮映像情報に格納されている映像情報は正しいと判定し、映像情報を、仮映像情報を用いて更新する（ステップＳ０８）。映像情報の更新により、三次元映像であるか二次元映像であるかが最終的に決定される。

　映像判定部１５１は、ステップＳ０８で映像情報が更新されることにより、映像情報が三次元映像であることを示す情報である場合は、映像表示方式を三次元映像表示方式に決定し、映像情報が二次元映像であることを示す情報である場合は、映像表示方式を二次元映像表示方式に決定する。

　このとき、コントロール部１５は、映像出力部１１９を介して、表示モジュール１２０に対し、現在の映像表示方式を、更新された映像情報が示す新たな映像表示方式に切り替える命令を出力する。これにより、表示モジュール１２０上で、映像表示方式が二次元映像表示方式と三次元映像表示方式との間で切り替えられる。

　映像情報が三次元映像を示す情報に更新された場合は、その後、復調ブロック１１のストリーム処理部１１５を構成する変換部１１５１において、メモリ部１１５２に保持されているストリーム情報を、左目用映像と右目用映像とを示す２本の二次元映像に分離し、各映像における水平方向のサンプリングを２倍にして、それぞれの映像をオリジナルの映像サイズに変換し、各映像には別々の後述する識別番号を付加した後で、デコード部１１６に出力する。

　言い換えると、映像情報が更新される前（二次元映像を示す）は、ストリーム処理部１１５は、入力切換部１１４から入力される信号を、左目用映像と右目用映像とに分離することなくデコード部１１６に出力するのに対し、映像情報が三次元映像であることを示す情報に更新された後は、ストリーム処理部１１５は、入力切換部１１４から入力される信号を、左目用映像と右目用映像とに分離した上でデコード部１１６に出力する。三次元映像であると判定された場合には、その後、ストリーム処理部１１５から出力される信号は左目用映像と右目用映像とを示す識別番号（それぞれ異なる値に設定されている）を参照して、左目映像信号と右目映像信号とをそれぞれ別個の情報としてデコード部１１６へ出力する。デコード部１１６ではそれぞれを個別に復号化した後、２本の映像情報を映像合成部１１８へ出力する。

　一方、映像情報が二次元映像を示す情報に更新され、入力映像信号が二次元映像信号であると決定された場合には、コントロール部１５は、あらかじめストリーム情報を構成している映像ストリーム、音声ストリーム、システム管理情報の識別番号を読み出しているので、映像ストリームを識別番号で分離抽出させた後、これらの情報をデコード部１１６へ出力させる。

　なお、映像判定部１５１は、本実施の形態では、映像情報に基づいて映像表示方式を決定するとしているが、当該決定は仮想的な処理であり、他の機能ブロック（ストリーム処理部１１５、デコード部１１６および映像合成部１１８）に映像情報をそのまま出力するように構成してもよい。

　本実施の形態では、映像ストリームの復号化についてのみ図示しているが、音声ストリームやシステム管理情報は、図示しない他のデコード部により復号化される。

　上記実施の形態によれば、特別な回路追加を行うことなく、三次元映像表示方式か否かをより確実に決定することができるため、三次元映像の表示に要する機器の誤作動をコストアップする事なく抑えることができる。

　このため本発明のディスプレイ装置１は、表示品質の向上が図ることができるといった効果を奏する。また別の効果として、即座に三次元映像表示方式か否かを決定するため、ディスプレイ装置１は、二次元映像表示方式と三次元映像表示方式の切替えを自動的に、しかもより正確に行うことができる。

　なお、上述した特許文献１に記載の映像表示装置は、初期の判定を精度よく行うための技術であるが、相関性しか考慮されていないため、上述したように、間違い探しをさせる番組など、左右の映像の相関性が強い二次元映像については、誤判定を防止するのは困難であり、番組の途中で二次元映像表示方式から三次元映像表示方式に切り替わるのを防止することは困難である。これに対し、本願発明では、経過時間を考慮しているので、番組の途中での二次元映像表示方式と三次元映像表示方式との間の切り替えを防止できる。これにより、視聴者の不快感の軽減や、不要な切り替えによる電力消費を抑えることができる。

　（実施の形態の変形例）
　（１）上記実施の形態では、図２のステップＳ０６において用いる映像コンテンツの経過時間情報は、ストリーム処理部１１５が、映像コンテンツの開始時刻（入力切換部１１４における信号切り替え時刻、番組開始時刻および映像ストリームの再生開始時刻のうちの最も遅い時刻）からの経過時間をカウントしている場合について説明したが、これに限るものではない。

　ストリーム処理部１１５は、映像判定部１５１からの経過時間情報の取得要求時に、現在時刻を取得し、現在時刻と開始時刻との差を算出して経過時間情報として出力するように構成してもよい。

　（２）上記実施の形態では、サイドバイサイド方式の三次元映像信号と二次元映像信号とが混在する入力映像信号を受け付ける場合を想定して説明したが、サイドバイサイド方式に加え、他の方式の三次元映像が混在する入力映像信号を受け付けるように構成されていてもよい。

　この場合には、画像解析部１１７を、ステップＳ０１において、三次元映像信号の種類別に、相関性情報を作成するように構成する。

　また、映像判定部１５１は、ステップＳ０２において、三次元映像信号の種類別に、相関性情報を判定して、三次元映像であるか否か、および、三次元映像信号の種類別について判定する。さらに、三次元映像である場合は、ステップＳ０３において、仮映像情報に、三次元映像であることを示す情報と共に、三次元映像信号の種類についての情報を格納する。ステップＳ０５では、通常、三次元映像表示方式の番組の途中では、三次元映像信号の種類が切り替えられることはないと考えられるため、映像情報と仮映像情報とが、三次元映像信号の種類を含めて完全に一致するか否かを判定する。また、ステップＳ０８で映像情報を更新する場合において、仮映像情報が三次元映像であることを示す情報を含む場合は、映像情報に、三次元映像であることを示す情報と共に、三次元映像信号の種類についての情報を格納する。

　（３）上記実施の形態では、画像解析部１１７により、グループ別の差分絶対値の出現頻度を相関性情報として求め、映像判定部１５１により、所定のグループの出現頻度の合計が、所定値未満であれば、三次元映像であると判定し、所定値以上であれば、二次元映像であると判定する場合について説明したが、これに限るものではない。差分絶対値の画像全体での和等、他の相関性情報を用いてもよい。

　（４）上記実施の形態では、映像判定部１５１は、コントロール部１５内のファームウェアなどで構成される例を示しているが、コントロール部１５の外部に設けても良いし、当該機能を有するハードウェアであっても良い。

　一方、画像解析部１１７は、ハードウェアで構成されている例を示しているが、コントロール部１５内のファームウェアで構成しても良い。

　言い換えると、上記実施の形態において、ブロック図（図２）の各機能ブロック（構成要素）は、専用のハードウェアにより構成されてもよいし、あるいは、ソフトウェアにより実現可能な構成要素については、ファームウェアなど、プログラムを実行することによって実現されてもよい。

　なお、上記実施の形態において、ブロック図（図２）の各機能ブロックを、ハードウェアで構成する場合は、典型的には集積回路であるＬＳＩとして実現される。これらは個別に１チップ化されてもよいし、一部または全てを含むように１チップ化されてもよい。ここでは、ＬＳＩとしたが、集積度の違いにより、ＩＣ、システムＬＳＩ、スーパーＬＳＩ、ウルトラＬＳＩと呼称されることもある。

　また、集積回路化の手法はＬＳＩに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。ＬＳＩ製造後に、プログラムすることが可能なＦＰＧＡ（Ｆｉｅｌｄ　Ｐｒｏｇｒａｍｍａｂｌｅ　Ｇａｔｅ　Ａｒｒａｙ）や、ＬＳＩ内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。

　さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりＬＳＩに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてありえる。

　以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。上述した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲において、あるいは均等の範囲内において、様々な変形や追加、変更が可能である。

　本発明によれば、特別な回路追加を行うことなく三次元映像か否かを確実に判定することができるため、三次元映像の表示を行う全てのＡＶ機器で有用である。

　１　　ディスプレイ装置
　２　　操作部
　１１　　復調ブロック
　１５　　コントロール部
　１１１　　チューナー
　１１２　　復調部
　１１３　　復号部
　１１４　　入力切換部
　１１５　　ストリーム処理部
　１１６　　デコード部
　１１７　　画像解析部
　１１８　　映像合成部
　１１９　　映像出力部
　１２０　　表示モジュール
　１２１　　イーサネット（登録商標）処理部
　１５１　　映像判定部
　１１５１　　変換部
　１１５２　　メモリ部

Claims

　入力映像信号が示す映像を、同じ大きさの２つの分割映像に分割し、前記２つの分割映像の間の相関性を示す相関性情報を求めて出力する画像解析部と、
　前記相関性情報に応じて、前記入力映像信号が示す映像が三次元映像か二次元映像かを判定する映像判定処理、および、前記映像判定処理の結果に応じて、映像表示方式を三次元映像表示方式または二次元映像表示方式に決定する表示方式決定処理を行う映像判定部と、
　前記映像判定部の前記表示方式決定処理において前記映像表示方式が前記三次元映像表示方式であると決定された後に、前記入力映像信号が示す映像を左目用映像と右目用映像とに分離して出力するストリーム処理部と、
　前記ストリーム処理部から入力された前記左目用映像と前記右目用映像とから立体映像を表示するための立体映像信号を生成して出力する映像出力部と、を備え、
　前記映像判定部は、前記表示方式決定処理において、前記映像判定処理の結果を仮映像情報として格納し、現在の前記映像表示方式を示す映像情報を取得して前記仮映像情報と比較し、前記映像情報と前記仮映像情報とが対応しないと判定した場合は、前記入力映像信号の経過時間情報を取得し、前記経過時間情報が所定時間以内の場合に前記映像情報を前記仮映像情報で更新することにより、前記映像表示方式を前記三次元映像表示方式または前記二次元映像表示方式に決定する
　映像表示制御装置。
　前記入力映像信号が示す映像の表示を開始した時刻である開始時刻情報と現在時刻情報とを取得し、前記開始時刻情報と前記現在時刻情報との差分を前記経過時間情報として取得する経過時間管理部を備える
　請求項１に記載の映像表示制御装置。
　前記ストリーム処理部は、前記映像判定部の前記表示方式決定処理において、前記映像表示方式が前記二次元映像表示方式であると決定された後は、前記入力映像信号が示す映像を分離せずに出力する
　請求項１または２に記載の映像表示制御装置。
　入力映像信号が示す映像を、同じ大きさの２つの分割映像に分割し、前記２つの分割映像の間の相関性を示す相関性情報を求めて出力する画像解析ステップと、
　前記相関性情報に応じて、前記入力映像信号が示す映像が三次元映像か二次元映像かを判定する映像判定ステップと、
　前記映像判定ステップの結果に応じて、映像表示方式を前記三次元映像表示方式または前記二次元映像表示方式に決定する表示方式決定ステップと、
　前記表示方式決定ステップにおいて前記映像表示方式が三次元映像表示方式であると決定された後に、前記入力映像信号が示す映像を左目用映像と右目用映像とに分離するストリーム処理ステップと、
　前記ストリーム処理ステップで分離された前記左目用映像と前記右目用映像とから立体映像を表示するための立体映像信号を生成して出力する映像出力ステップとを含み、
　前記表示方式決定ステップでは、前記映像判定ステップの結果を仮映像情報として格納し、現在の前記映像表示方式を示す映像情報を取得して前記仮映像情報と比較し、前記映像情報と前記仮映像情報とが一致しないと判定した場合は、前記入力映像信号の経過時間情報を取得し、前記経過時間情報が所定時間以内の場合に前記映像情報を前記仮映像情報で更新することにより、前記映像表示方式を前記三次元映像表示方式または前記二次元映像表示方式に決定する
　映像表示制御方法。