WO2012169517A1 - 慢性疼痛モデル動物における自発痛行動自動測定法 - Google Patents

慢性疼痛モデル動物における自発痛行動自動測定法 Download PDF

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Abstract

【課題】慢性疼痛モデル動物における自発痛の測定法及び、慢性疼痛治療薬又は予防薬のスクリーニング方法を提供する。 【解決手段】本発明は、モデル動物の繰り返し行動に応じた磁場変化を検出する手段を備えた装置によって計測する工程を含む自発痛の測定法に関する。また、モデル動物の繰り返し行動の回数を前記方法で計測し、繰り返し行動の回数を低減させた被験物質を選択する工程などからなるの治療薬又は予防薬のスクリーニング方法に関する。

Description

慢性疼痛モデル動物における自発痛行動自動測定法
 本発明は、慢性疼痛モデル動物における自発痛の測定方法及びそれを用いる慢性疼痛治療薬のスクリーニング方法に関する。
痛みとは、現存する組織損傷を伴った、あるいはそのような経験から表現された不快な感覚、あるいは情動経験である(世界疼痛会議1979年)と定義され、急性疼痛と慢性疼痛に分けられる。
 急性疼痛は、生体の組織を侵害する侵害刺激が末梢侵害受容器(peripheral nociceptor)へ入力され、活動電位に変換されインパルスとして脊髄に伝えられ、そこで下行性など種々の抑制系の影響を受け、感覚伝導系を上行し大脳皮質へ達することによって自覚される。すなわち、急性疼痛とは侵害刺激による生理学的な痛みであり、生体における警告反応として意義がある。急性疼痛は侵害刺激の解除や損傷の治癒によって消失する。
 一方、慢性疼痛は、組織損傷が治癒したにもかかわらず訴えられる痛みや、明らかな組織損傷がないにもかかわらず訴えられる痛みのことである。すなわち、慢性疼痛とは、「疾患が通常治癒するのに必要な期間を超えているのにも関わらず訴えられる痛み、あるいは進行性の非がん性疾患に関する痛み」である。
 慢性疼痛は急性疼痛のような生体警告系としての生理学的な意義がなく、しかも3~6月以上持続し、患者の生活の質(quality of life)を大きく損なう。このように、慢性疼痛は独立した疾患であり、治療すなわち除痛が必要であるが、慢性疼痛の多くは難治性である。
 慢性疼痛には様々な種類があるが、神経障害によりもたらされる神経障害性疼痛(neuropathic pain)、および組織損傷によりもたらされる侵害受容性疼痛(nociceptive pain)に大別される。
 神経障害性疼痛は神経機能異常によって生じる痛みであり、有痛性糖尿病性神経障害(painful diabetic neuropathy)、化学療法剤誘発神経障害(chemotherapy-induced neuropathy)、帯状疱疹後疼痛(postherpetic pain)、中枢性疼痛症候群(central pain syndrome)、神経根引き抜き損傷(nerve root injury)、慢性腰痛(chronic low back pain)、外科手術後慢性疼痛(chronic postoperative pain)、三叉神経痛(trigeminal neuralgia)、複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome)などがある。神経障害性疼痛患者は自発痛(spontaneous pain)(外界から刺激を加えていないにもかかわらず感じる痛み)を主とする疼痛症状を主訴とするため(例えば、非特許文献1参照)、患者のquality of lifeの向上のためには、こうした自発痛を治療することが重要視されている。
 神経障害性疼痛治療を適応とした薬剤として、プレガバリン(Pregabalin)、デュロキセチン(Duloxetine)などがある。しかしながら、これらの薬剤の効果は限定的であり、神経障害性疼痛患者の自発痛を主体とする症状に十分に効果のある治療方法は未だにない。
 従って、慢性疼痛の疼痛症状、特に神経障害性疼痛患者の自発痛を主体とする疼痛症状に効果が十分な、さらに優れた治療薬の開発が強く求められており、このような治療薬開発を目的として、慢性疼痛モデル動物における自発痛に伴う行動を、客観的かつ簡便に測定する技術が求められている。
 神経障害性疼痛の治療薬の開発のために、げっ歯類の神経障害性疼痛モデル動物が用いられており、神経の切断(transection)、結紮(ligation)、絞扼(constriction)など外科的処置により作成する方法や、化学物質やウィルスの暴露により神経に障害を与えて作成する方法が知られている。外科的処置により作成するモデルとしては、具体的には、坐骨神経絞扼(chronic constriction injury:CCI)モデル、坐骨神経部分損傷モデル(partial sciatic nerve injury model)、脊髄神経結紮モデル(spinal nerve ligation model)等が用いられている(例えば、非特許文献2~5参照)。これらの動物実験モデルでは、足底部の機械的刺激、熱刺激、冷刺激、電気刺激といった刺激による誘発痛に伴う疼痛行動の測定が一般的である。しかし、神経障害性疼痛は刺激によらない自発痛を伴うため、誘発痛に伴う疼痛行動測定ではない評価方法が望ましい。神経障害性疼痛モデル動物では疼痛刺激を与えない条件において、障害側の肢に肢上げ(lifting/guarding)、肢振り(flinching/shaking)、肢舐め(licking)といった多様な疼痛行動が観察され、これらの行動が自発痛に伴う疼痛行動の指標となる。従来は、係る疼痛行動の計測は実験者の目視によって行われてきた。しかしながら、実験者の主観や技量に依存して測定結果が変動することや、長時間の観察が必要なために実験者の負担が大きいという欠点がある。
 一方、アトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎などの痒みを症状とする疾患の治療薬の開発のために薬物投与などにより痒みを誘発したモデル動物が用いられている。係るモデル動物は、掻痒行動として後肢で体を強く引っ掻くことを繰り返す。このひっかき(scratching)行動を磁場変化検出により自動検出するための装置として、磁石を備えた動物を収容可能な空間を囲み、当該モデル動物のひっかき行動に応じた磁束の変化を電流の変化に変換する環状のコイルと、上記電流の変化を電圧の変化に変換する電流/電圧変換回路と、上記電圧の変化から所定の周波数成分を除去するフィルタ回路と、上記フィルタ回路の出力を動物のひっかき行動に対応した信号列に変換する変換回路と、上記信号列から疼痛行動の回数を計数する計数回路とを備えたことを特徴とする検出装置(掻痒測定システム)が報告されている(例えば、特許文献1、非特許文献6参照)。ひっかき行動は、マウスの場合、周波数約10~20Hzの電圧で表され、歩行などの通常の自発運動はそれより低い周波数で表される。
 ひっかき(scratching)行動を計測する装置としては、他に、金属リングを備えた動物を、銅製のコイルを備えたフェライトをはめ込んだ収容可能な空間を囲み、当該モデル動物のひっかき行動に応じたシグナルを計測することを特徴とする検出装置(pruritus detecting system)(例えば、非特許文献7)が報告されている。
 特許文献2には、発痛物質投与後のフリンチング(flinching)行動を磁場変化検出により自動計測する装置が記載されている。
 フォルマリンモデルに代表される発痛物質投与モデル動物は、急性疼痛モデル動物であり、係るモデル動物は、投与後一定時間内に集中的に疼痛行動が観察され、1日以内に消失する。またフォルマリンモデルではフリンチング(flinching)など特定の単一行動が自発痛行動の指標として用いられ、当該モデルにおけるフリンチング(flinching)行動は8Hz付近の周波数で表わされる。
以上のように従来技術では、ひっかき行動や、急性疼痛モデル動物における発痛物質投与後短時間で消失するフリンチング(flinching)行動を検出可能であるが、これらの行動は痒みあるいは急性疼痛を反映するものであり、またいずれも単一なものであり、特定の周波数の範囲内で表わされる。一方、慢性疼痛である神経障害性疼痛の自発痛に伴う疼痛行動は少なくとも1日以上、通常は1週間以上持続し、肢上げ(lifting/guarding)、肢振り(flinching/shaking)、肢舐め(licking)といった多様な肢動作が観測され、その行動の種類に応じて動きの大きさや速度が異なるため、特定の周波数を用いた検出方法で表わされた計測結果はこれらを反映するものではない。従って、慢性疼痛動物モデル動物の自発痛計測や慢性疼痛治療薬のスクリーニングの用途に用いることはできない。
特開2002-131307号公報 米国特許出願公開第2003/0233041号明細書
The Journal of Pain、2004年、第5巻、p.491-497 Pain, 1988年, 第33巻, p.87-107 Pain, 1990年, 第43巻, p.205-218 Pain, 1992年, 第50巻, p.355-363 Pain, 2000年, 第87巻, p.149-158 株式会社ニューロサイエンス、"掻痒測定システム"、[online]、[2010年11月25日]、インターネット(http://www.neuro-s.co.jp/product/pdf/01-026.pdf) Journal of Pharmacological and Toxicological Methods, 2000年,第44巻, p.453-459
 慢性疼痛モデル動物である神経障害性疼痛モデル動物においては、持続した疼痛行動が観察され、肢上げ(lifting/guarding)、肢振り(flinching/shaking)、肢舐め(licking)といった多様な行動を含む。そのため、慢性疼痛による疼痛症状の測定、慢性疼痛治療薬のスクリーニングには、これらの多様な行動を客観的かつ簡便に計測する方法の開発が必要であった。
 本発明者らは、さらに優れた慢性疼痛による疼痛症状測定法、慢性疼痛治療薬のスクリーニング方法の開発を目的として、鋭意検討を行った。その結果、神経障害性疼痛モデル動物において磁場変化検出による行動測定装置を用い、測定環境や解析条件を最適化することにより、従来のひっかき行動やフリンチング(flinching)のような単一な特定行動のみならず、慢性疼痛時における肢上げ、肢振り、肢舐めといった多様な疼痛行動に伴う肢動作を自動計測できることを見出した。一方、これら、慢性疼痛に伴う多様な肢動作は、ラットの場合、周波数2.5~20Hzの範囲に表されるので、歩行などの通常の自発行動に伴う肢動作の周波数と直ちに区別することはできない。そこで、神経障害性疼痛モデル動物の肢動作の回数、および偽手術動物の肢動作の回数を計測し、これらを比較することにより、神経障害性疼痛モデル動物において、肢上げ、肢振り、肢舐めといった慢性疼痛に伴う多様な肢動作の回数が増加することを見出した。更には、こうして自動計測される神経障害性疼痛モデル動物における肢動作の回数増加が安定して観測されること、および肢動作の回数増加が既存の鎮痛剤の投与により低減することを確認して発明を完成させた。
 すなわち、本発明は、
[1] 慢性疼痛モデル動物における自発痛の測定方法であって、
1)当該モデル動物に磁場変化を検出するための物質を装着する工程、
2)当該モデル動物の繰り返し行動を、当該繰り返し行動に応じた磁場変化を検出する手段を備えた装置によって、計測する工程、を含む方法。
[2] 正常動物の繰り返し行動回数を計測し、上記モデル動物で得られた回数と比較することにより、自発痛に伴う繰り返し行動回数増加を検出する工程をさらに含む、[1]に記載の方法。
[3] 動物の繰り返し行動によって生じる磁場変化を電圧に変換後、濾波処理により特定の周波数の範囲を選択する工程をさらに含む、[1]又は[2]に記載の方法。
[4] 動作持続時間の検出下限値を0.01秒以上0.1秒以下に設定する工程をさらに含む、請求項1乃至3に記載の方法。
[5] 前記慢性疼痛モデル動物または前記正常動物を収容可能な空間に囲み、繰り返し行動を測定する[1]乃至[4]に記載の方法。
[6] 慢性疼痛治療薬または予防薬のスクリーニング方法であって、
1)被験物質を慢性疼痛モデル動物に投与する工程、
2)前記モデル動物の繰り返し行動の回数を[1]乃至[5]に記載の方法で計測し、繰り返し行動の回数を低減させた被験物質を慢性疼痛治療薬または予防薬として選択する工程、
を含む方法。
[7] 前記慢性疼痛モデル動物が、神経障害性疼痛モデル動物である[1]乃至[6]に記載の方法
[8] 神経障害性疼痛モデル動物が外科的処置により作成されたモデル動物である[7]に記載の方法。
[9] 外科的処置により作成された神経障害性疼痛モデル動物が、坐骨神経絞扼モデル動物である[8]に記載の方法。
[10]前記繰り返し行動が、肢上げ、肢振り、肢舐め、ひっかき行動、及び移所行動から選択される1又は2以上の行動である[1]乃至[9]に記載の方法。
[11] 前記動物がラットである[1]乃至[10]に記載の方法。
[12] [6]乃至[11]に記載された方法で選択された化合物。
[13] [12]に記載された化合物を含む慢性疼痛治療薬または予防薬。
[14] [12]に記載された化合物を含む神経障害性疼痛治療薬または予防薬。
 本発明の方法は、慢性疼痛モデル動物における、自発痛に伴う繰り返し行動の簡便かつ客観性の高い評価法を提供でき、優れた慢性疼痛治療薬を開発する手段として有用である。
目視(visual observation)および自動計測(automated measurement)による肢動作の計測数(frequency of limb movement events)比較 (A)偽手術動物(sham)における自動計測(automated measurement)による肢動作の計測数,(B)坐骨神経絞扼動物(CCI)における自動計測による肢動作の計測数 坐骨神経絞扼モデル動物(CCI)における肢動作数(frequency of limb movement events)の経時的測定 坐骨神経絞扼モデル動物(CCI)における疼痛行動に対する鎮痛効果の測定、(A)プレガバリン(Pregabalin)、(B)デュロキセチン(Duloxetine)、(C)アミトリプチリン(Amitriptyline)、(D)ジクロフェナク(Diclofenac)
 以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
 本明細書において「繰り返し行動」(repeated movement)とは、刺激が無いにもかかわらず自発的に呈される動作、特に肢を動かす動作(肢動作)をいう。具体的には、例えば、肢上げ(lifting/guarding)、肢振り(flinching/shaking)、肢舐め(licking)、ひっかき行動(scratching)、歩行(walking)などの移所行動(locomotion)、跳躍(jumping)などが挙げられる。
 本明細書において「正常動物」とは、慢性疼痛モデル動物と同じ系統、性別、齢に属し疼痛を誘発させるような処置を施していない動物、慢性疼痛モデル動物と同じ系統、性別、齢に属し偽手術を施した動物をいう。
 本明細書において「濾波処理」(filtering treatment)とは、特定の周波数成分を取り出すことをいう。
 本明細書において「疼痛行動」とは、自発痛に伴う行動、特に、自発痛に伴う繰り返し行動をいう。
 本明細書において「動作持続時間」(movement duration)とは、繰り返し行動が持続する時間をいう。
 本発明に用いられる「動物」としては、哺乳動物が好ましい。哺乳動物としては、小型哺乳動物が挙げられ、例えば、げっ歯類動物であるラット、マウス、スナネズミ、モルモット、ハムスター等が挙げられる。別の態様としては、ウサギが挙げられる。また別の態様としては、イヌ、サルなどの大型哺乳動物が挙げられる。他の態様としては、ラット、マウス等が挙げられる。動物の性別、齢、体重、分娩の有無等については、目的とする病態モデル動物の作製および被験物質のスクリーニングに適用可能である限り特に限定されない。
 本発明に用いられる「慢性疼痛モデル動物」としては、神経障害性疼痛モデル、侵害受容性疼痛モデル等がある。慢性疼痛の誘発方法は自然発生であっても人工的に誘発させる方法であってもよいが、簡便なモデル動物としては人工的なものであることが望ましい。
 本発明に用いられる「神経障害性疼痛モデル」としては、神経の切断、結紮、絞扼など外科的処置により作成するモデルや、化学物質やウィルスの暴露により神経に障害を与えて作成する方法が挙げられる。外科的処置により作成するモデルとしては、坐骨神経絞扼モデル、坐骨神経部分損傷モデル、及び、脊髄神経結紮モデルなどがあげられる。
 本発明に用いられる「磁場変化を検出するための物質」としては、動物の行動を検出可能に装着できる形態であれば許容され、磁性体であれば特に制限されない。例えば、永久磁石、金属バンド、金属リングなどが挙げられる。金属バンドの金属としては、例えば、鉄、アルミニウムなどの金属が挙げられる。
 本発明において、磁場変化を検出するための物質を動物に装着する態様としては、モデル動物の繰り返し行動が検出される態様であれば特に制限されないが、慢性疼痛モデルの場合には障害により痛覚閾値低下を生じている部分に装着することが好ましい。坐骨神経絞扼モデルの場合は、絞扼した部位側の後肢の甲に永久磁石を挿入する方法、が挙げられる。
 本発明に用いられる「磁場変化を検出する手段を備えた装置」としては、モデル動物の繰り返し行動を検出できる装置であれば特に制限されないが、永久磁石を動物にとりつけることにより動物の動きに応じて生じた磁束の変化を、収容ケージの周囲に配置した環状コイルによって電流に変換する装置、さらにこの電流の変化から動物の行動の回数を計数するための処理部を備えた装置(例えば、特開2002-131307号公報を参照)などが挙げられる。また別の態様としては、金属を動物にとりつけ、磁場を生じさせる装置により金属を磁化し、動物の動きに応じて金属より発生した渦電流により電磁場変化を生じさせ、この変化を受信コイルを用いて検出する装置、さらにこの電磁場変化から動物の行動の回数を計数するための処理部を備えた装置(例えば、米国特許出願公開第2003/0233041号明細書を参照)などが挙げられる。具体的には、MicroAct Scratching Test version 1.06(ニューロサイエンス(Neuroscience)社)、The Automated Formalin Test Device (カリフォルニア大学(University of California), サンディエゴ(San Diego))などが挙げられる。
 本発明において、自発痛に伴う繰り返し行動回数増加を検出する場合、疼痛モデル動物と正常動物の繰り返し行動回数を、同一の条件下で同一の装置を用いて測定し、正常動物で得られた回数と比較し、疼痛モデル動物における繰り返し行動回数の増加量を検出することが挙げられる。あるいは、疼痛モデル動物作成の前および作成後において同一の条件下で同一の装置を用いて繰り返し行動を測定し、作成前の回数と比較し、モデル作成後における繰り返し行動の増加量を検出することが挙げられる。
 本発明において、濾波処理により特定の周波数の範囲を選択する場合、自発痛に伴う繰り返し行動が検出できる周波数の範囲であれば特に制限されない。慢性疼痛モデル動物における自発痛に伴う繰り返し行動は、広い範囲の周波数で表わされ、例えば、フリンチング(flinching)行動は約8Hzで表わされることが多く、ひっかき行動は約10k~20Hzで表わされることが多い。慢性疼痛モデル動物において、多様な繰り返し行動を検出するためには、比較的広い範囲の周波数を選択することが好ましく、例えば、ラットの場合は約2.5~20Hzが挙げられる。
 本発明において、動物の繰り返し行動を、繰り返し行動に応じた磁場変化を検出する手段を備えた装置によって計測する場合、特定範囲の動作持続時間(duration)を示す繰り返し行動を選択して計測することもできる。特定範囲の動作持続時間を示す繰り返し行動を選択する場合、例えば、動作持続時間の下限値を設定して行うことができる。動作持続時間の検出下限値は、モデル動物の自発痛に伴う繰り返し行動を感度よく検出できる時間であれば特に制限はされないが、少ないノイズでかつ多様な繰り返し行動を検出するためには例えば、動作持続時間の検出下限値を0.01秒以上0.1秒以下、別の態様としては、0.05秒以上0.1秒以下に設定することが挙げられ、さらに別の態様としては0.09秒に設定することが挙げられる。
 本発明において、さらに繰り返し行動をより精度よく検出するために、特定の動作のみが過大評価されないよう、一定以下の動作途切れ時間(gap duration)は無視し、連続したひとつの動作として計数するよう設定することもできる。動作途切れ時間の設定範囲は、当該動作数を過大評価しないような範囲であれば特に制限されないが、例えば間隔の非常に短い複数の肢振り動作を連続した1回のスクラッチング動作として検出する場合、行動回数を過大評価しないよう、0.03秒以下の動作途切れ時間は無視し、連続したひとつの動作として計数するよう設定する方法が挙げられる。
 本発明で、動物の繰り返し行動を測定する場合、測定中の動物の適度な覚せいレベルを確保できる測定環境を設定し、一定の覚せいレベルであるが移所行動(歩行)は少ない状態を保つことが好ましい。測定環境は使用動物やモデルの種類に応じて適切な条件を選択する。例えば、実験室の照度を落とす、一定時間以上実験室や測定ケージに馴化させるといった条件設定が挙げられる。また、動物の疼痛行動への影響を最小化できる状態にするため、ケージの周囲は視野を遮断することが好ましい。正常動物の繰り返し行動を計測する場合には、疼痛モデル動物と同一の条件下で同一の装置を用いて測定する。
 本発明で用いられる「収容可能な空間」としては、動物の繰り返し行動を妨げず、動物の動きに伴い生じる磁束が影響を受けないような非磁性の材質で形成されるものであれば特に制限されないが、例えばアクリル樹脂を用いた筒状のものなどが挙げられる。
 本発明において、「被験物質」としては、例えば、医薬又は動物薬、およびそれらの候補化合物などが挙げられる。被験化合物としては、合成物の場合、例えば、ケミカルファイルに登録されている種々の公知化合物(ペプチドを含む)、コンビナトリアル・ケミストリー技術(Tetrahedron, 51, 8135-8137 (1995))等によって合成された化合物群、又はファージ・ディスプレイ法(J. Mol. Biol., 222, 301-310 (1991))などを応用して作成されたランダム・ペプチド群を用いることができる。また、天然物の場合、例えば、微生物、植物、海洋生物、又は動物由来の成分(例えば、培養上清、組織抽出物等)を用いることもできる。
 本発明において、被験物質を動物に投与する方法は、標的組織に十分量の被験化合物が到達するように、被験化合物を該動物に投与するものであれば特に制限はない。投与形態については、化合物に適した方法であればいずれの投与方法を選択することもできるが、例えば、被験化合物を固形、半固形、液状、エアロゾル等の形態で経口的もしくは非経口的(例:静脈内、筋肉内、腹腔内、動脈内、皮下、皮内、気道内、脊髄腔内、脳室内等)に投与することができる。被験化合物の投与量は、化合物の種類、動物種、体重、投与形態などによって異なり、例えば、動物が生存し得る範囲で、標的組織が機能し得る最高濃度以下の被験化合物に一定時間以上曝露され得るのに必要な量などが挙げられる。
 本発明の慢性疼痛治療薬または予防薬、神経障害性疼痛治療薬または予防薬は、当分野において通常用いられている薬剤用担体、賦形剤等を用いて通常使用されている方法によって調製することができる。投与は錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、液剤等による経口投与、又は、関節内、静脈内、筋肉内等の注射剤、坐剤、点眼剤、眼軟膏、経皮用液剤、軟膏剤、経皮用貼付剤、経粘膜液剤、経粘膜貼付剤、吸入剤等による非経口投与のいずれの形態であってもよい。
 本発明のスクリーニング方法において、繰り返し行動の回数を低減させる被験物質を選択する場合、例えば、被験物質投与前のモデル動物の繰り返し行動の回数あるいは被験物質の代わりに溶媒を投与したモデル動物の繰り返し行動の回数と比較して、被験物質を投与したモデル動物の繰り返し行動の回数が低下した場合に、当該被験物質を慢性疼痛治療薬又は予防薬として選択することが挙げられる。
 以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
実施例1
 肢動作(肢上げ/肢振り、肢舐め行動)の目視による観測結果および磁場変化検出による行動解析装置を用いた自動計測結果の比較
 動物は雄性 Sprague-Dawley ラット(6週齢、Japan SLC、 Hamamatsu、 Japan)を用いた。既報(Pain. 33:87, 1988)に準じ、ペントバルビタール麻酔下で左後肢の坐骨神経を露出し、4/0クロミックガットを用いて4か所緩く絞扼することにより坐骨神経絞扼(CCI)モデルを作成した。偽手術(Sham)群には坐骨神経の露出操作のみを同様に施した。
 坐骨神経絞扼を施してから4週間後に、イソフルラン麻酔下でラット左後肢甲部に磁場変化を検出するための磁石(直径1mm、長さ3mm)を留置針を用いて埋め込んだ。マグネット埋め込みより2日以上経過後、ラットを測定用のチャンバーに入れ、障害側肢である左後肢の動きを、目視による観測および磁場変化検出による行動解析装置を用いた自動計測によって計数した。
 目視による観測では、歩行など通常の移所行動によって生じる肢上げを正常な肢上げ、一方、移所行動を伴わない、すなわち前後に反対側肢の移動を伴わない左後肢のみの肢上げを痛みに伴う異常な肢上げとみなし、それぞれの回数を計測した。なお、目視による計測では、肢上げ時に肢振り行動を発現するか否かにかかわらず、1回の肢上げとして計数した。また、肢舐め行動も疼痛行動の指標として汎用されることから、左後肢の肢舐め行動出現の有無も同時に観察した。
 自動計測では、チャンバー周囲にあるコイルを通して、マグネットを装着した左後肢の動作数を、磁場変化検出機能を備えた行動解析装置(MicroAct Scratching Test version 1.06、ニューロサイエンス(Neuroscience)社、Tokyo、Japan)を用いて測定した。行動解析装置による自動計測時の解析パラメータは、周波数2.5-20Hz、検出閾値0.01V、動作持続時間(duration)0.09秒以上、動作途切れ時間(gap duration)0.03秒以下に設定した。目視による観測および自動計測は、ラットを測定用チャンバーに入れてから5分後より25分間実施した。
結果
 目視による観測結果を表1に示した。偽手術群では殆どが正常肢上げ(normal limb movement)、すなわち歩行など移所行動に伴うものであったが、坐骨神経絞扼群では異常な肢上げ(aberrant limb movement)の回数の増大が認められた。また偽手術群では肢舐め行動が出現しなかったのに対し、坐骨神経絞扼群では4例中3例で肢舐め行動が出現した。目視(visual observation)による肢上げ回数(frequency of limb movement events)計測結果および行動解析装置を用いた自動計測(automated measurement)結果を図1 に示した。偽手術群では、いずれの方法による計測でも回数はほとんど変わらなかったが、坐骨神経絞扼群では、目視による観察と比べて行動解析装置を用いた自動計測において回数が増大する傾向が認められた。偽手術群および坐骨神経絞扼群において、目視による肢上げ回数計測結果に対し自動計測結果を個別にプロットした結果を、図2(A)および(B)にそれぞれ示した。肢舐め行動が出現しない個体(Animal without licking behavior)では目視による肢上げ回数計測結果と自動計測結果はほぼ一致した。一方、肢舐め行動が出現した個体(Animal showing licking behavior)では、自動計測結果の方が目視による計数結果を上回っていた。すなわち、本発明による自動計測方法では、肢上げに加え、肢なめ行動によっても計測回数の増大が認められた。
 これらの結果より、磁場変化検出機能を備えた行動解析装置により、正常、異常にかかわらず肢上げ回数が自動計測でき、加えて肢舐め行動による肢の動きも加算された計測結果が得られることから、肢動作数の増加を高感度に検出できることが明らかとなった。
 なお、自動計測において動作持続時間を0.5秒以上に設定した場合、ひっかき行動以外の繰り返し行動は適切に評価できなかった。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
実施例2
 磁場変化検出機能を備えた行動解析装置を用いた、坐骨神経絞扼モデルにおける肢動作数の経時的測定
 動物は雄性 Sprague-Dawley ラット(6週齢、Japan SLC、 Hamamatsu、 Japan)を用いた。実施例1に示した同様の方法を用い坐骨神経絞扼モデル動物の作成を行い、同日に磁場変化を検出するための磁石を左後肢に埋め込んだ。
 磁場変化検出による行動解析装置を用いて、坐骨神経絞扼1週間後から6週間後まで経時的に肢動作数を計測した。本実験においては、計測中の動物の状態をより安定化させるために、照度を20ルックス(lux)以下に落とした実験室で動物を20分以上馴化させた後、測定チャンバーに動物を入れ、5分後より30分間計測を行った。解析条件は実施例1と同様に設定した。全ての測定値は平均値±標準誤差として表記した。坐骨神経絞扼を施してから4週間後の、坐骨神経絞扼群と偽手術群間の測定値の統計学的有意差検定をstudentのt検定によって行った。危険率(P)5%未満を統計学的有意と判定した。
結果
 結果を図3に示す。神経絞扼手術6週間後 (weeks after surgery)までの観察期間中、肢動作数の増加が持続して観測された。4週間後において、偽手術群(sham)と比較し、坐骨神経絞扼群(CCI)では肢動作数(frequency of limb movement events)が有意に増加していた。(P < 0.05)。この結果より、磁場変化検出による行動解析装置を用い、坐骨神経絞扼モデルにおける自発痛に伴う肢動作数の増加を安定的に評価できることが明らかとなった。
実施例3
 磁場変化検出機能を備えた行動解析装置を用いた、坐骨神経絞扼モデルにおける自発痛に伴う肢動作数の増加に対する鎮痛薬の効果の測定
 実施例1に示した同様の方法を用い、坐骨神経絞扼モデル動物の作成を行い、4週間後に肢動作数を計測した。計測の3日前までに磁場変化を検出するための磁石を左後肢に埋め込んだ。予め、薬物評価の1日から2日前に肢動作数を30分間計測し、坐骨神経絞扼群で偽手術群と比べて有意な増加(危険率p<0.05)を示すことを確認した。また坐骨神経絞扼群の測定値平均が偏らないよう4群に群分けを行った。次に各種薬剤を経口投与(p.o.)した後、再び30分間計測を行い、薬剤の効果を調べた。各被験薬物の溶媒、投与用量、評価タイミングは表2に示した。
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
 全ての測定値は平均値±標準誤差として表記した。坐骨神経絞扼群(sham)と偽手術群(CCI)における測定値の間の統計学的有意差検定はstudentのt検定によって行った。危険率(P)5%未満を統計学的有意と判定した(P < 0.05を*として図中に表記した)。また、溶媒投与群と薬物投与群における測定値の間の統計学的有意差検定は、一元配置分散分析実施後、Dunnettの多重比較検定によって行った(P < 0.05を#として図中に表記した)。
結果
 結果を図4に示す。坐骨神経絞扼モデル動物の左後肢動作数増加に対し、プレガバリン(Pregabalin)は30 mg/kgで抑制傾向を示した。アミトリプチリン(Amitriptyline)、デュロキセチン(Duloxetine)は30 mg/kgで有意な抑制効果を示した。プレガバリンおよびデュロキセチンは、神経障害性疼痛治療薬として認可されており、また、アミトリプチリンは神経障害性疼痛患者での臨床試験において有効性が証明されている薬剤である。これらのことから、本結果は、神経障害性疼痛患者に対する有用な薬剤の鎮痛効果を、本評価方法を用いて検出できることを示した。
 一方、ジクロフェナク(Diclofenac)は10 mg/kgまでの用量で抑制効果は示さなかった。この結果は非ステロイド性抗炎症薬であるジクロフェナクが神経障害性疼痛に対しては有効では無いとする臨床における知見と一致した。本結果は、本評価方法は鎮痛薬の効果を非特異的には検出しないことを示した。
これらの結果は、当該方法を用いて神経障害性疼痛をはじめとする慢性疼痛の除痛を目的とした医薬品のスクリーニング、評価が可能であり、かつ当該方法がこれらの疾患患者における治療薬の臨床効果について、高い予測性を有することを示した。
 本発明は、慢性疼痛モデル動物における自発痛の測定方法及びそれを用いる慢性疼痛治療薬のスクリーニング方法に関する。本発明の方法は、慢性疼痛モデル動物における、自発痛に伴う繰り返し行動の簡便かつ客観性の高い評価法を提供でき、優れた慢性疼痛治療薬を開発する手段として有用である。

Claims (14)

  1. 慢性疼痛モデル動物における自発痛の測定方法であって、
    1)当該モデル動物に磁場変化を検出するための物質を装着する工程、
    2)当該モデル動物の繰り返し行動を、当該繰り返し行動に応じた磁場変化を検出する手段を備えた装置によって、計測する工程、
    を含む方法。
  2. 正常動物の繰り返し行動回数を計測し、上記モデル動物で得られた回数と比較することにより、自発痛に伴う繰り返し行動回数増加を検出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 動物の繰り返し行動によって生じる磁場変化を電圧に変換後、濾波処理により特定の周波数の範囲を選択する工程をさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
  4. 動作持続時間の検出下限値を0.01秒以上0.1秒以下に設定する工程をさらに含む、請求項1乃至3に記載の方法。
  5. 前記慢性疼痛モデル動物または前記正常動物を収容可能な空間に囲み、繰り返し行動を測定する請求項1乃至4に記載の方法。
  6. 慢性疼痛治療薬または予防薬のスクリーニング方法であって、
    1)被験物質を慢性疼痛モデル動物に投与する工程、
    2)前記モデル動物の繰り返し行動の回数を請求項1乃至5に記載の方法で計測し、繰り返し行動の回数を低減させた被験物質を慢性疼痛治療薬または予防薬として選択する工程、
    を含む方法。
  7. 前記慢性疼痛モデル動物が、神経障害性疼痛モデル動物である請求項1乃至6に記載の方法
  8. 神経障害性疼痛モデル動物が外科的処置により作成されたモデル動物である請求項7に記載の方法。
  9. 外科的処置により作成された神経障害性疼痛モデル動物が、坐骨神経絞扼モデル動物である請求項8に記載の方法。
  10. 前記繰り返し行動が、肢上げ、肢振り、肢舐め、ひっかき行動、及び移所行動から選択される1又は2以上の行動である請求項1乃至9に記載の方法。
  11. 前記動物がラットである請求項1乃至10に記載の方法。
  12. 請求項6乃至11に記載された方法で選択された化合物。
  13. 請求項12に記載された化合物を含む慢性疼痛治療薬または予防薬。
  14. 請求項12に記載された化合物を含む神経障害性疼痛治療薬または予防薬。
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