WO2011068036A1

WO2011068036A1 - コミュニケーションシステムおよびコミュニケーション方法

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Publication number: WO2011068036A1
Application number: PCT/JP2010/070543
Authority: WO
Inventors: 昭彦戀塚
Original assignee: 株式会社ドワンゴ
Priority date: 2009-12-01
Filing date: 2010-11-18
Publication date: 2011-06-09
Also published as: JP5059089B2; JP2011119847A; US20120233254A1

Abstract

　ユーザ端末によって再生されるコンテンツに応じて入力されたコメントと、コンテンツの再生開始時点を基準としてコメントが入力された時点を示すコメント付与時間とをユーザ端末に配信するコメントサーバと、これらのサーバに接続されたユーザ端末とを有するコミュニケーションシステムにおいて、ユーザ端末が、受信したコンテンツを再生するとともに、コメントサーバから配信される複数のコメントを、コメントに対応するコメント付与時間に応じた複数の時間区分毎に分類し、時間区分毎に予め定められた件数のコメントをコンテンツに同期して出力する。

Description

コミュニケーションシステムおよびコミュニケーション方法

　本発明は、再生されるコンテンツの進行に応じて入力されるコメントを複数のユーザ端末間で共有するコミュニケーションシステムおよびコミュニケーション方法に関する。
　本願は、２００９年１２月１日に日本に出願された特願２００９－２７３５４０号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。

　ネットワークを介して接続された複数のユーザ端末から送信されるコメントを配信し、ユーザ同士のコミュニケーションの場を提供するコミュニケーションサービスが存在する。例えば、特許文献１には、大量のユーザ端末が接続可能なチャットサービスが記載されている。また、近年では、ユーザ端末において再生されるコンテンツの進行に合わせてユーザ端末に入力されるコメントを、コンテンツ画面に重ねて表示して複数のユーザ端末間で共有させるコミュニケーションサービスが提供されている。

日本国特開平１０－３３４０２１号公報

　しかしながら、このようなコミュニケーションサービスにおいて、大量（例えば、数万）のユーザ端末から送信されるコメントの全てを全てのユーザ端末に配信しても、大量のコメントを受信したユーザ端末のユーザが全てのコメントを読んで把握することは困難である。さらにこの場合、コメントサーバやネットワーク、ユーザ端末に過剰に負荷をかけることになる。そこで、１コンテンツにつき表示するコメント数を予め制限しておくことが考えられる。しかしながら、これでは、例えば図６に示すように、コンテンツの再生時間中の特定の時間帯にコメントが集中する場合がある。この場合、特定の時間帯においてのみ大量のコメントが表示され、他の時間帯においては全くコメントが表示されないといったことが発生する。すなわち、コメントが集中する時間帯においてはユーザが把握することができないほどの大量のコメントが表示される一方、コメントが付与されていない時間帯ではコメントが全く表示されないこととなる。これでは、入力されたコメントの内容に応じてユーザ同士が円滑なコミュニケーションを行うことは難しい場合があると考えられる。

　本発明は、このような状況に鑑みてなされたものである。本発明は、コンテンツを再生するとともにコンテンツに応じて入力されたコメントを出力するコミュニケーションサービスにおいて、再生時間中の特定の時間帯にコメントが集中し過ぎることを防ぐとともに、他の時間帯にコメントが出力されなくなることを防ぐようにコメント出力を制御するコミュニケーションシステムおよびコミュニケーション方法を提供する。

　上述した課題を解決するために、本発明のコミュニケーションシステムは、コンテンツに応じて入力された複数のコメントと、これらのコメントのコメント付与時間とを対応付けてコメント情報として記憶するとともにこのコメント情報を配信するコメントサーバと、コンテンツを配信するコンテンツサーバから配信されるコンテンツを再生するとともにコメントサーバから配信されるコメント情報に含まれる複数のコメントを表示する出力部と、コメントに対応するコメント付与時間に基づいて、コンテンツの再生時間を分割して作成された複数の時間区分毎にコメントを分類し、時間区分毎に予め定められた数以内の件数のコメントを表示対象として出力部に出力させる出力制御部とを有するユーザ端末を備える。

　本発明のコミュニケーションシステムにおいて、ユーザ端末の出力制御部が、コメントの件数が予め定められた件数に満たない時間区分が存在する場合に、コンテンツの再生開始時に、この時間区分に対応する最新のコメント情報をコメントサーバからさらに受信するようにしてもよい。

　また、本発明のコミュニケーションシステムにおいて、ユーザ端末の出力制御部が、コンテンツの再生中にコメントサーバから配信される新規のコメント情報を受信し、受信したコメント情報に含まれるコメントを予め定められた件数まで出力するようにしてもよい。

　また、本発明のコミュニケーションシステムにおいて、ユーザ端末が、コメント付与時間に応じた時間区分を識別する時間区分識別情報を生成する第１の時間区分判定部と、入力されるコメントと、第１の時間区分判定部によって生成された時間区分識別情報とをコメントサーバに送信するコメント送信部とを備えてもよい。

　また、本発明のコミュニケーションシステムにおいて、コメントサーバが、ユーザ端末から送信されるコメント付与時間に応じた時間区分を識別する時間区分識別情報を生成する第２の時間区分判定部を備えてもよい。

　また、本発明のコミュニケーションシステムにおいて、コメントサーバが、複数のユーザ端末から送信されるコメントが、時間区分毎に対応付けられて記憶されるコメント記憶部と、ユーザ端末から、時間区分を指定したコメント取得要求を受信し、受信したコメント取得要求により指定される時間区分を含むコメント情報をコメント記憶部から読み出して、コメント取得要求を送信したユーザ端末に配信するコメント配信部とを備えてもよい。

　さらにまた、本発明のコミュニケーション方法は、ユーザ端末によって再生されるコンテンツに応じて入力された複数のコメントと、これらのコメントのコメント付与時間とをユーザ端末に配信するステップと、ユーザ端末においてコンテンツの再生時間を分割して作成された複数の時間区分毎に、配信された複数のコメントをコメント付与時間に基づいて分類するステップと、ユーザ端末においてコンテンツを再生するとともに時間区分毎に予め定められた数以内の件数のコメントをコメント付与時間に基づいてコンテンツとともに表示するステップとを備える。

　以上説明したように、本発明によれば、ユーザ端末によって再生されるコンテンツに応じてユーザ端末に入力されるコメントと、コメントに対応付けられ、コンテンツの再生開始時点を基準としてコメントが入力された時点を示すコメント付与時間とをユーザ端末から受信し、複数のユーザ端末に配信するコメントサーバに接続されたユーザ端末が、受信したコンテンツを再生するとともに、コメントサーバから配信される複数のコメントを、そのコメント付与時間に応じた複数の時間区分毎に分類し、時間区分毎に定められた件数のコメントを出力するようにした。したがって、時間区分毎に一定以下の件数のコメントを出力することができ、コメントが集中する特定の時間帯のみに過剰にコメントが集中することを防ぐとともに、コメントが集中する時間帯以外の時間帯においてもコメントを出力することが可能となる。

本発明の一実施形態によるコミュニケーションシステムを示すブロック図である。本発明の一実施形態によるユーザ端末に表示される画面を示す図である。本発明の一実施形態により各時間区分に分類されたコメントの件数の例を示すグラフである。本発明の一実施形態によりコメント記憶部に記憶されるデータを示す図である。本発明の一実施形態によるコミュニケーションシステムの動作例を示すシーケンス図である。従来のコミュニケーションシステムにおけるコメントの偏りを示すグラフである。

　以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
　図１は、本実施形態によるコミュニケーションシステム１の構成を示すブロック図である。コミュニケーションシステム１は、複数のユーザ端末１００（ユーザ端末１００－１、ユーザ端末１００－２、ユーザ端末１００－３、・・・ユーザ端末１００－ｎ、・・・ユーザ端末１００－Ｎ）と、コンテンツサーバ２００と、コメントサーバ３００とを備えている。これらの構成要素はコンピュータ装置で構成され、ネットワークを介して接続されている。ここで、複数台のユーザ端末１００－Ｎ（Ｎは任意の整数）は同様の構成であるため、特に区別しない場合にはユーザ端末１００と表記して説明する。

　ユーザ端末１００は、コンテンツサーバ２００から配信されるコンテンツを再生し、コメントサーバ３００から配信されるコメントを付加して出力するコンピュータ装置である。ユーザ端末１００は、出力部１１０と、入力部１２０と、時間区分判定部１３０と、コメント送信部１４０と、コンテンツ受信部１５０と、コメント受信部１６０と、出力制御部１７０とを備えている。

　出力部１１０は、コンテンツサーバ２００から配信されるコンテンツと、コメントサーバ３００から配信されるコメントとを出力する。
　図２は、ユーザ端末４００に表示される画面例を示す図である。ここでは、動画情報であるコンテンツが再生される例を示している。画面中の再生領域１１１には、コンテンツサーバ２００から配信される動画と、他のユーザ端末１００から送信されコメントサーバ３００によって配信されたコメント１１２とが重ね合わせて表示される。コメントサーバ３００から配信されたコメント１１２は、動画上の右から左に流れるようにスクロールして表示される。これにより、コミュニケーションサービスのユーザは、動画を視聴しながら、動画の内容に応じて入力されるコメントを他のユーザと共有し、コミュニケーションを図ることが可能となる。

　入力フォーム１１３には、入力部１２０を介してユーザからコメントが入力される。ユーザが書込みボタン１１４をクリックすることによって、入力フォーム１１３に入力されたコメントや、コメント付与時間、動画識別情報、ユーザ識別情報などがコメントサーバ３００に送信される。ここで、コメント付与時間とは、コンテンツの再生開始時点からそのコメントが入力された時点までの経過時間（コンテンツの再生開示時点を基準として、コメントが入力された時点を示す時間）である。

　コメント一覧表示エリア１１５は、複数のユーザから入力されたコメントが表示される領域である。このようにリスト化されたコメントは、ユーザ端末１００のコメント受信部１６０がコメントサーバ３００から定期的に受信し、ユーザ端末１００の記憶領域に記憶される。コメント一覧表示エリア１１５には、コメントに付与された発言順序を示す番号１１５ａ、コメントを入力したユーザ名１１５ｂ、コメントの書き込みをしたコメント付与時間１１５ｃ、発言されたコメントの一部１１５ｄが、投稿された時間の順に従って表示される。この図においては、コメント付与時間１１５ｃは、コンテンツの再生開始時点からコメントが入力されるまでの経過秒数によって示されている。

　入力部１２０は、キーボードやマウスなどのデバイスであり、例えば上述した入力フォーム１１３へのテキストの入力や書込みボタン１１４の押下入力を受け付ける。
　時間区分判定部１３０は、入力部１２０にコメントが入力された時点を示すコメント付与時間に対応する時間区分を識別する時間区分識別情報を生成する。すなわち、時間区分判定部１３０は、出力部１１０に出力されるコンテンツの再生開始時点を基準として、入力部１２０に入力されたコメントのコメント付与時間、およびそのコメント付与時間に応じた時間区分を判定する。時間区分判定部１３０は、時間区分を１分としてコンテンツを分割する場合、コンテンツの再生時間が５分であれば、コンテンツの再生時間を５つの時間区分に分割し、それぞれの時間区分にそれらを識別する時間区分識別子Ｉ１、Ｉ２、Ｉ３、Ｉ４、およびＩ５を割当てる。次に、時間区分判定部１３０は、入力されたコメントのコメント付与時間が５秒である場合には、識別子Ｉ１をこのコメントの時間区分識別情報として生成し、入力されたコメントのコメント付与時間が２分３０秒である場合には、識別子Ｉ３をこのコメントの時間区分識別情報として生成する。

　コメント送信部１４０は、入力部１２０に入力されるコメントと、このコメントのコメント付与時間と、時間区分判定部１３０によって判定された時間区分識別情報Ｉ１～Ｉ５とを、コメントサーバ３００に送信する。
　コンテンツ受信部１５０は、コンテンツサーバ２００から配信されるコンテンツを受信する。
　コメント受信部１６０は、コメントサーバ３００から配信されるコメントを受信する。

　出力制御部１７０は、コンテンツ受信部１５０によって受信されたコンテンツと、コメント受信部１６０によって受信されたコメントとを出力部１１０に出力する。出力制御部１７０は、このコンテンツを、出力部１１０に供給することによってコンテンツを再生する。出力制御部１７０は、このコンテンツに付与された複数のコメントを、そのコメントのコメント付与時間に応じて出力部１１０に出力するが、時間区分毎に、予め定められた上限数（コメント保持数）以内の件数のコメントを出力するように制御する。
　図３は、出力制御部１７０による時間区分毎のコメント出力数の例を示す。時間区分の単位を１分とし、コンテンツの再生時間が５分である場合、コンテンツの再生時間は５つの時間区分Ｉ１～Ｉ５に分割される。コメント受信部１６０を介してコメントサーバ３００から例えば１０００件のコメントと、それぞれのコメントのコメント付与時間とを受信すると、出力制御部１７０は、受信したコメントをコメント付与時間に応じて時間区分毎に分類する。図３の例では、時間区分Ｉ１に３００件、時間区分Ｉ２に４００件、時間区分Ｉ３に２００件、時間区分Ｉ４に９７件、時間区分Ｉ５に３件のコメントが分類される。コメント保持数Ｙが２５０であるとすると、時間区分Ｉ１とＩ２とについてはコメント保持数を超えているので、２５０を超えるコメントを出力対象から除外し、出力対象のコメントだけを出力する。出力対象からコメント保持数を超えたコメントを除外する際には、コメントがコメントサーバ３００に送信された時刻がより古いものから除外する。

　出力制御部１７０は、コンテンツの再生開始時に、コメント受信部１６０を介してコメントサーバ３００から最新の複数件のコメントを再び受信する。すなわち、分割した時間区分のうち、分類されたコメントの件数が予め定められた上限数（コメント保持数）に満たない時間区分が存在する場合に、その時間区分に分類されるべきコメントをコメントサーバ３００からさらに受信する。コメント保持数は、出力制御部１７０の記憶領域に予め記憶される。
　図３の例では、上述したように、出力制御部１７０は、コンテンツの再生開始時点において、コメントサーバ３００から最新の１０００件のコメントを受信し、時間区分毎にコメントを分類している。時間区分毎のコメント保持数は２５０件であるので、時間区分Ｉ１およびＩ２については、コメント件数がコメント保持数以上である。一方、時間区分Ｉ３、Ｉ４およびＩ５については、コメント件数がコメント保持数に満たない。出力制御部１７０は、このようなコメント件数がコメント保持数に満たない時間区分Ｉ３、Ｉ４およびＩ５に分類されるべきコメントの取得要求をコメントサーバ３００に送信し、コメント受信部１６０を介して不足分のコメントを取得する。受信したコメントは、前述と同様に、時間区分毎に分類される。

　出力制御部１７０は、コンテンツの再生中においても、コメントサーバ３００から配信される新規のコメントを受信し、受信したコメントの件数が予め定められた上限数以内であれば出力部１１０に出力する。すなわち、ユーザ端末１００におけるコンテンツの再生中にも、他のユーザ端末１００からはそのコンテンツについて新たなコメントが入力されコメントサーバ３００に送信されている。コメント受信部１６０は、このような新たなコメントをポーリングによりコメントサーバ３００から取得している。出力制御部１７０は、このようにしてコメント受信部１６０が取得した新たなコメントについても出力対象とする。

　再び図１を参照すると、コンテンツサーバ２００は、複数のユーザ端末１００にコンテンツを配信するコンピュータ装置である。コンテンツサーバ２００は、コンテンツ記憶部２１０と、コンテンツ配信部２２０とを備えている。
　コンテンツ記憶部２１０には、ユーザ端末１００に配信されるコンテンツが記憶される。コンテンツ記憶部２１０に記憶されるコンテンツは、例えば、定められた長さの再生時間を有する動画や音声などの情報であり、例えば、予め撮影された料理番組の動画情報や、音楽動画、ゲーム動画等を含む。
　コンテンツ配信部２２０は、ユーザ端末１００から送信されるコンテンツ配信要求に応じて、コンテンツ記憶部２１０に記憶されたコンテンツを配信する。

　コメントサーバ３００は、あるコンテンツに対してユーザ端末１００から入力されたコメントと、そのコメントのコメント付与時間（そのコンテンツの再生開始時点を基準としてコメントが入力された時点を示す時間）とをユーザ端末１００から受信し、受信したコメントおよびコメント付与時間を蓄積して複数のユーザ端末１００に配信するコンピュータ装置である。コメントサーバ３００は、コメント受信部３１０と、記憶部３２０と、時間区分判定部３３０と、コメント配信部３４０とを備えている。

　コメント受信部３１０は、ユーザ端末１００から送信されるコメントとコメント付与時間とを受信し、コメント記憶部３２０に記憶させる。後述するように、コメント受信部３１０は、ユーザ端末１００から時間区分識別情報を受信するようにしても良い。
　コメント記憶部３２０には、コンテンツに付与されたコメントが記憶される。コメント記憶部３２０のデータ構造を示す図４を参照すると、コメント記憶部３２０には、コメントが付与されたコンテンツを識別するコンテンツ識別情報と、コメントと、そのコメントのコメント付与時間と、そのコメントの時間区分識別情報とが対応付けられてコメント情報として記憶される。ここでは、コメント付与時間を、（時間ｈｈ：分ｍｍ：秒ｓｓ）形式にて示しているが、秒数のみによって表されるようにしても良い。また、コメント記憶部３２０に記憶されているコメント情報は、コメント記憶部３２０に記憶された順序が識別できる構成となっている。例えば、コメント記憶部３２０には、コメントが記憶された時刻が対応付けられているようにしても良いし、新たにコメント情報が追加される度にインクリメントされるコメント識別情報が対応付けられるようにしても良い。これにより、コメント記憶部３２０に記憶されたコメントを読み出す際には、例えば、最新のコメントデータを任意の数だけ読み出すというようなこともできる。

　時間区分判定部３３０は、ユーザ端末１００の時間区分判定部１３０と同様の機能を持つ。すなわち、時間区分判定部３３０は、まず対象とするコンテンツの再生時間を予め定められた時間区分で分割する。次に、時間区分判定部３３０は、コメント記憶部３２０に記憶されたコメント付与時間に基づいて、コンテンツに対するコメントの付与時間に応じた時間区分を判定し、判定した時間区分の識別子を時間区分識別情報としてコメント記憶部３２０に記憶する。
　ユーザ端末１００において既に時間区分識別情報が生成判定され送信されたコメント情報については、対応する時間区分識別情報がコメント記憶部３２０に既に記憶されているが、このように、コメントサーバ３００の時間区分判定部３３０によって時間区分の判定を行なうようにしても良い。

　このように、コメントサーバ３００の時間区分判定部３３０が、コメント付与時点に応じた時間区分を判定して、時間区分識別情報を生成する場合には、ユーザ端末１００が時間区分判定部１３０を備えなくとも良い。
　また、既に稼働しているコミュニケーションシステムが存在し、時間区分識別情報を含まないコメント情報がサーバに蓄積されている場合には、そのコメント情報をコメントサーバ３００に記憶させ、時間区分判定部３３０によって、既存のコメント情報についても時間区分識別情報を付加して記憶させるようにすることができる。

　コメント配信部３４０は、コメント記憶部３２０に記憶されたコメントをユーザ端末１００に配信する。また、コメント配信部３４０は、ユーザ端末１００から、時間区分を指定したコメント取得要求を受信し、受信したコメント取得要求により指定される時間区分に分類されたコメントをコメント記憶部３２０から読み出す。読み出されたコメントは、コメント取得要求を送信したユーザ端末１００に配信される。ここで、コメント配信部３４０は、時間区分毎に予め定められた上限数以内の件数のコメントをユーザ端末１００に配信するようにしてもよい。

　次に、本実施形態によるコミュニケーションシステム１の動作を説明する。図５は、コミュニケーションシステム１において、ユーザ端末１００－１、コメントサーバ３００およびコンテンツサーバ２００間のコマンド、コメントおよびコンテンツの流れを示すシーケンス図である。
　まず、ユーザ端末１００－１は、コメントサーバ３００に対して、再生すべきコンテンツに付与されたＸ件（例えば、１０００件）のコメントを取得することを要求するコメント取得要求を送信する（ステップＳ１）。コメントサーバ３００が、このコメント取得要求を受信すると、コメント配信部３４０は、要求を満たすＸ件のコメントをコメント記憶部３２０から読み出し、ユーザ端末１００－１に配信する（ステップＳ２）。

　ユーザ端末１００のコメント受信部１６０が、コメントサーバ３００から配信されたコメントを受信すると、出力制御部１７０は、受信した１０００件のコメントを、それらのコメント付与時間に応じて、設定された時間区分に分類し、時間区分毎のコメント件数を算出する（ステップＳ３）。次に、出力制御部１７０は、各時間区分のうち、分類されたコメントの件数が予め定められたコメント保持数に満たない時間区分が存在するか否かを判定する（ステップＳ４）。

　出力制御部１７０が、コメントの件数がコメント保持数に満たない時間区分が存在しないと判定すると、ステップＳ７に進む（ステップＳ４：ＮＯ）。一方、ステップＳ４において、出力制御部１７０が、コメントの件数がコメント保持数に満たない時間区分が存在すると判定すると（ステップＳ４：ＹＥＳ）、ユーザ端末１００－１は、コメント保持数に満たない時間区分に分類されるべきコメントのコメント取得要求（不足分）をコメントサーバ３００に送信する（ステップＳ５）。

　コメントサーバ３００が、ユーザ端末１００－１から送信された不足分のコメント取得要求を受信すると、コメント配信部３４０は、コメント記憶部３２０から要求を満たすコメントを読み出し、ユーザ端末１００－１に配信する（ステップＳ６）。ユーザ端末１００－１の出力制御部１７０のコメント受信部１６０が、コメントサーバ３００から配信されたコメントを受信すると、出力制御部１７０は、受信したコメントをそれらのコメント付与時間に応じて、各時間区分に分類する。さらに、出力制御部１７０は、時間区分毎にコメント保持数を超えるコメントを表示対象から除外する（ステップＳ７）。出力制御部１７０は、例えば、コメント受信部１６０によって受信され記憶領域に記憶されたコメントを削除することにより、コメント保持数を超えるコメントを表示対象から除外する。

　出力制御部１７０は、コンテンツ受信部１５０がコンテンツサーバ２００から取得したコンテンツを出力部１１０に出力して再生させるとともに、表示対象と判定されたコメントを、コメント付与時間に応じて出力する（ステップＳ８）。
　さらに、出力制御部１７０は、コンテンツの再生中にも、一定間隔で新規追加分のコメントのコメント取得要求をコメントサーバ３００に送信し（ステップＳ９）、ポーリングを行なう。コメントサーバ３００のコメント配信部３４０は、新規コメントをコメント記憶部３２０から読み出してユーザ端末１００－１に配信する（ステップＳ１０）。出力制御部１７０は、コメントサーバ３００から配信されるコメントを受信すると、時間区分毎に、コメント保持数を超えるコメントを、古いものから順に表示対象から除外する（ステップＳ１１）。

　以上説明したように、本発明によれば、コンテンツを再生するとともにコンテンツに応答して入力されたコメントを出力するコミュニケーションサービスにいて、コメントの時間的な出力件数を平準化することができる。したがって、コンテンツの再生時間中の特定の時間帯にコメントが集中し過ぎることを防ぐとともに、他の時間帯にコメントが出力されなくなることを防ぐようにすることが可能となる。

　本実施形態では、コンテンツの再生時間を分割する際に、１分の時間区分によって区切り、全ての時間区分におけるコメント保持数を同一とした。この点、例えば時間区分に端数が出る場合には、端数に応じた件数をコメント保持数として良い。例えば、コンテンツの再生時間が４分３０秒であり、これを１分毎に時間区分を行う場合には、この再生時間は、４つの１分間の時間区分と１つの３０秒の時間区分に分割される。１分間の時間区分毎のコメント保持数が２５０件である場合には、３０秒の時間区分については（２５０×（３０／６０）＝）１２５件をコメント保持数とするようにしても良い。

　また、コメントを分割する時間区分は、コンテンツの内容等に応じて可変の時間区分を定めるようにしても良い。例えば、コンテンツの内容に応じて一幕、二幕などの区切りが存在する場合には、その区切りに合わせた時間区分を設定するようにしても良い。また、例えばコンテンツ中の登場人物毎の登場場面に応じて、時間区分を定めるようにしても良い。また、コンテンツを再生する際の再生の開始時間または終了時間が定まっておらず、リアルタイムに放送されるコンテンツについても、コメント付与時間に応じた時間区分識別情報を生成して付与し、時間区分毎に定められたコメント保持数に応じてコメントの配信を行うようにしても良い。

　時間区分毎のコメント保持数の件数は、コメントサーバ３００において固定の値を記憶しておくようにしても良いし、動的に変更可能としても良い。例えば、コンテンツ毎に異なるコメント保持数をコンテンツサーバ２００に記憶しておき、再生回数などのコンテンツの属性情報とともにユーザ端末１００に配信されるようにしても良い。また、ユーザ毎に異なるコメント保持数を定めておき、ユーザがログインを行なう際にログインサーバからユーザ端末１００に配信されるようにしても良い。また、ユーザ端末において任意のコメント保持数の入力を受付け、入力されたコメント保持数を適用するようにしても良い。また、特定のコンテンツに対応付けられてコメント記憶部３２０に記憶されたコメントの、時間区分毎のコメント件数の平均値をコメント保持数として適用するようにしても良い。

　なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりコミュニケーションサービスの提供を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、ＯＳや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境（あるいは表示環境）を備えたＷＷＷシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ＲＯＭ、ＣＤ－ＲＯＭ等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ（ＲＡＭ）のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。

　また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク（通信網）や電話回線等の通信回線（通信線）のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル（差分プログラム）であっても良い。

　本発明は、再生されるコンテンツの進行に応じて入力されるコメントを複数のユーザ端末間で共有するコミュニケーションシステムに用いることができ、コンテンツの再生時間内に表示される時間区分ごとのコメントの件数を平準化することができる。

　１　　　コミュニケーションシステム
　１００　ユーザ端末
　１１０　出力部
　１２０　入力部
　１３０　時間区分判定部
　１４０　コメント送信部
　１５０　コンテンツ受信部
　１６０　コメント受信部
　１７０　出力制御部
　２００　コンテンツサーバ
　２１０　コンテンツ記憶部
　２２０　コンテンツ配信部
　３００　コメントサーバ
　３１０　コメント受信部
　３２０　コメント記憶部
　３３０　時間区分判定部
　３４０　コメント配信部

Claims

　コンテンツに応じて入力された複数のコメントと、前記複数のコメントのコメント付与時間とを対応付けてコメント情報として記憶するとともに前記コメント情報を配信するコメントサーバと、
　コンテンツを配信するコンテンツサーバから配信される前記コンテンツを再生するとともに前記コメントサーバから配信されるコメント情報に含まれる複数の前記コメントを表示する出力部と、前記コメントに対応する前記コメント付与時間に基づいて、前記コンテンツの再生時間を分割して作成された複数の時間区分毎に当該コメントを分類し前記時間区分毎に予め定められた数以内の件数の前記コメントを表示対象として前記出力部に出力させる出力制御部とを有するユーザ端末と、
　を備えるコミュニケーションシステム。
　前記出力制御部は、分類された前記コメントの件数が前記予め定められた数に満たない前記時間区分が存在する場合に、前記コンテンツの再生開始時に、当該時間区分に対応する最新のコメント情報を前記コメントサーバからさらに受信する請求項１に記載のコミュニケーションシステム。
　前記出力制御部は、前記コンテンツの再生中に前記コメントサーバから配信される新規のコメント情報を受信し、受信したコメント情報に含まれるコメントを前記予め定められた数まで出力する請求項１に記載のコミュニケーションシステム。
　前記ユーザ端末は、
　前記コメント付与時間に応じた前記時間区分を識別する時間区分識別情報を生成する第１の時間区分判定部と、
　入力される前記コメントと、前記第１の時間区分判定部によって生成された前記時間区分識別情報とを前記コメントサーバに送信するコメント送信部と、
　を備える請求項１に記載のコミュニケーションシステム。
　前記コメントサーバは、前記ユーザ端末から送信される前記コメント付与時間に応じた前記時間区分を識別する時間区分識別情報を生成する第２の時間区分判定部を備える請求項１に記載のコミュニケーションシステム。
　前記コメントサーバは、
　前記複数のユーザ端末から送信される前記コメントが、前記時間区分毎に対応付けて記憶されるコメント記憶部と、
　前記ユーザ端末から、前記時間区分を指定したコメント取得要求を受信し、受信したコメント取得要求により指定される前記時間区分を含む前記コメント情報を前記コメント記憶部から読み出して、前記コメント取得要求を送信した前記ユーザ端末に配信するコメント配信部と、
　を備える請求項１に記載のコミュニケーションシステム。
　ユーザ端末によって再生されるコンテンツに応じて入力された複数のコメントと、当該コメントのコメント付与時間とを前記ユーザ端末に配信するステップと、
　前記ユーザ端末において、前記コンテンツの再生時間を分割して作成された複数の時間区分毎に、配信された前記複数の前記コメントを前記コメント付与時間に基づいて分類するステップと、
　前記ユーザ端末において前記コンテンツを再生するとともに、前記時間区分毎に予め定められた数以内の件数の前記コメントを前記コメント付与時間に基づいて前記コンテンツとともに表示するステップと
　を備えるコミュニケーション方法。