WO2010103831A1 - 振動モータ及び携帯機器 - Google Patents
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Definitions
- a vibration motor having a movable part that vibrates by a magnetic field generated by a coil is generally used.
- FIG. 24B is a cross-sectional view taken along the line X-X ′ of FIG.
- FIG. 25A is a top view of the vibration motor mounted on the PCB of the mobile phone by the mounting method of the first embodiment
- FIG. 25B is a front view of FIG. 25A viewed from the direction of the arrow.
- 26A is a cross-sectional view taken along the line A-A ′ of FIG. 25A
- FIG. 26B is a cross-sectional view taken along the line B-B ′ of FIG.
- FIG. 27A is a top view of the vibration motor mounted on the PCB of the mobile phone by the mounting method of the second embodiment
- FIG. 27B is a front view of FIG. 27A viewed from the direction of the arrow. It is.
- FIG. 5 (A) is a plan view for explaining the configuration of the spring with a plate of the vibration motor.
- FIG. 5B is a cross-sectional view for explaining the positional relationship between the movable part of the vibration motor and the countersunk spring.
- the countersunk spring 4 is made of a nonmagnetic material, and as shown in FIG. 5A, two plate springs 41a and 41b and a tray 42 are integrally formed.
- the movable part 2 is mounted on the tray 42 of the spring 4 with a tray.
- the countersunk spring 4 receives the movement of the movable part 2 by sandwiching and supporting both side surfaces in the movement direction of the movable part 2 by leaf springs 41a and 41b.
- SUS301, 304 etc. are suitable as a material which comprises the spring 4 with a plate.
- the positional relationship between the magnet 6 and the planar coil 34 is such that when the magnet 6 is moved to the maximum in the X1 direction, the region 9B and the S pole surface 6B are larger than the area where the region 9B and the N pole surface 6A overlap.
- the areas 9A and N are larger than the area where the area 9A and the S pole face 6B overlap. You may design so that the area where 6 A of pole surfaces overlap may become larger.
- the plate spring 4 has plate springs 409 and 410 that are similar to the plate springs 41 a and 41 b inside the plate springs 41 a and 41 b and do not have a joint portion with the tray 42. May be provided.
- the wiring substrate 20, the coil substrate 3, and the flexible substrate 300 are heat-bonded.
- the temperature and pressure during thermocompression bonding are, for example, a temperature of 180 ° C. and a pressure of 60 MPa, although depending on the properties of the anisotropic conductive adhesive film 350.
- the wiring substrate 20 and the coil substrate 3 are bonded to the flexible substrate 300 by the anisotropic conductive adhesive film 350, and the electrode of the coil substrate 3 is formed by the conductive path formed in the anisotropic conductive adhesive film 350.
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Abstract
振動モータ1は、可動部2と、可動部2を移動させる平面コイル9が形成されたコイル基板3と、可動部2及びコイル基板3を内部に収容する筐体5と、可動部2の移動方向において可動部2と筐体5との間に配置された皿付きバネ4と、平面コイル9の両端とそれぞれ接続されており、コイル基板3の一方の面上に設けられた柱状電極104、105とを備えている。そして、柱状電極104、105は、筐体5を貫通して外部に突出していることを特徴としている。
Description
本発明は、振動モータ及び振動モータを備えた携帯機器に関する。
近年、PDAや携帯電話機等の携帯機器の小型化により、携帯機器を振動させるための装置にも小型化が要求されている。このような装置は、小型化に伴い振動量の低下が問題となる。携帯機器を振動させるための装置としては、一般に、コイルが発生する磁界により振動する可動部を備えた振動モータが用いられている。
従来の振動モータとして、特許文献1には振動アクチュエータの構成が開示されている。
特許文献1に記載された振動アクチュエータは、固定部と、マグネット及びヨークから構成される可動部と、可動部を固定部に対して可動自在に保持するM字型の弾性部材と、マグネットの磁束と鎖交するコイルとを備えており、コイルに電流を流すことにより可動部が横方向(可動部の厚み方向とは垂直な方向)に直線移動する。
上記構成により、ブラシ付きモータを用いた従来の振動アクチュエータと比較して、摩耗部分をなくすことができる。そのため、ノイズの発生を抑制することができ、動作信頼性の高い振動アクチュエータを提供することができる。
特開2002-200460号公報(公開日:2002年7月16日)
しかしながら、特許文献1に記載された振動アクチュエータは、コイルがフレキシブル基板を介して駆動回路に接続される構成であるために、プリント基板等に表面実装することができない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、薄型化を図ることが可能であるとともに、表面実装が可能な振動モータ及び携帯機器を提供することである。
本発明のある態様の振動モータは、上記課題を解決するために、磁石と、磁石の磁束と鎖交して配置され、磁石を移動させるコイルが形成されたコイル基板と、磁石およびコイル基板を内部に収容する筐体と、磁石の移動方向において磁石と筐体との間に配置された弾性部材と、コイルの両端とそれぞれ接続されており、コイル基板の一方の面上に設けられた電気接続部材と、コイル基板と対向するように筐体に設置され、複数層の配線層を有する配線基板と、を備え、筐体の一部が、実装基板との接合に供される固定部を担うことを特徴とする。
また、本発明のさらに他の態様の携帯機器は、上述した振動モータを備えることを特徴としている。また、本発明のさらに他の態様の携帯機器は、上述した振動モータと、コイルに供給する制御信号を発生させる制御信号発生回路と、を備え、制御信号発生回路と外部端子とが接続されていることを特徴としている。
本発明の振動モータは、可動部をコイル面に沿って移動させるために、可動部の移動スペースをその厚み方向に設ける必要がなく、薄型化することができる。また、上記振動モータでは、筐体を構成する配線基板の外部端子が電極部を介してコイルの両端に接続された電気接続部材と接続しているために、筐体の外部端子をプリント基板等に接続することにより、表面実装することが可能となる。また、筐体の一部である固定部が外部端子の接続先となる実装基板との接合に供されることにより、実装基板への実装時に、振動モータを実装基板に対して強固に固定することができ、振動モータの振動を実装基板に効率よく伝達させることができる。
また、本発明の携帯機器は、上記振動モータを容易に表面実装することができるとともに、上記振動モータを搭載することにより薄型化を図ることができる。
(実施形態1)
〔振動モータ〕
実施形態1に係る振動モータ1の構成について、図1~図5を参照して説明する。図1は、振動モータ1の構成を説明するための分解斜視図である。
〔振動モータ〕
実施形態1に係る振動モータ1の構成について、図1~図5を参照して説明する。図1は、振動モータ1の構成を説明するための分解斜視図である。
振動モータ1は、可動部2と、コイル基板3と、皿付きバネ4と、上側筐体5aと、下側筐体5bとから構成されている。上側筐体5a及び下側筐体5bは、互いの開口部を塞ぐように組み合わせることにより直方体の筐体5を形成する。筐体5の内部には、可動部2、コイル基板3及び皿付きバネ4が収容されている。振動モータ1は、コイル基板3に電流を流すことにより、筐体5内において可動部2を往復移動させ、皿付きバネ4及び筐体5で可動部2の移動を受け止めて振動する構成である。
図2は、可動部2の構成を説明するための分解斜視図である。可動部2は、磁石6と、筒型ヨーク7と、側面用ヨーク8とから構成されている。磁気シールドとしての機能を有する筒型ヨーク7及び側面用ヨーク8が磁石6を覆うことにより、磁石6の磁束が可動部2の外部に漏出することを抑制している。
磁石6は、磁性材料から構成された直方体の部材であり、その厚み方向に一対の磁極を有する2つの領域61、62と、領域61、62の間に磁性材料からなる中性領域63とを含む。ここで、領域61、62は、互いに磁極が逆方向となっている。
なお、磁石6は、単一の磁性材料に対して領域61、62及び中性領域63を含むように着磁することによって形成してもよいし、2つの磁石の間に磁化されていない磁性材料を挟んで接着することによって形成してもよい。
筒型ヨーク7は、保磁力が小さく透磁率が大きい材料によって構成された直方体の部材であり、その長手方向に中空が形成されている。筒型ヨーク7を構成する材料としては、パーマロイ、炭素鋼、普通鋼、珪素鋼、フェライト系ステンレス、パーメンジュール、マルテンサイト系ステンレス、析出硬化系ステンレス等が好適である。このように、筒型ヨーク7は透磁率が大きい材料から構成されているので、周囲の磁束線をより多くその内部に閉じこめることができる。磁石6と筒型ヨーク7との間に働く磁気引力により、磁石6は筒型ヨーク7の内壁底面に固定されている。このとき、磁石6の領域61、62及び中性領域63が筒型ヨーク7の開口面とは垂直な方向に延びるように、磁石6は筒型ヨーク7に固定されている。なお、磁石6と筒型ヨーク7との間の固定をより強固するために、接着剤を用いて接着させてもよい。
側面用ヨーク8は、筒型ヨーク7と同一の材料によって構成されており、筒型ヨーク7の両開口面のうち、磁石6が設けられている部分を塞ぐように配置された側面領域8aと、筒型ヨーク7の外壁底面を覆うように配置された底面領域8bとを含んでいる。側面領域8aの高さは、可動部2の移動によりコイル基板3と接触しないように、磁石6の側面の上端よりも下側に形成されている。なお、側面用ヨーク8と、磁石6及び筒型ヨーク7とは、接着剤を用いて固定されている。
図3(A)は振動モータ1の内部構造を説明するための上面図であり、図3(B)は図3(A)のA-A’断面図であり、図3(C)は図3(A)のB-B’断面図である。コイル基板3は、矩形状の基板であり、筒型ヨーク7の開口面からコイル基板3の長手方向に沿って挿入されている。コイル基板3の短辺側の両端部が上側筐体5a及び下側筐体5bで挟まれることにより、コイル基板3は筐体5に固定されている。コイル基板3と磁石6の磁極面とは、筒型ヨーク7の内部で平行になるように配置されている。ここで、平行とは、互いに平行な状態だけでなく、可動部2が往復移動する際の妨げにならない程度に平行な状態からずれた状態を含んでいる。
図4(A)は、振動モータのコイル基板の上層に形成された平面コイルの平面図である。図4(B)は、コイル基板の下層に形成された平面コイルの平面図である。図4(C)は、コイル基板のX-X’線に沿った断面図である。図4に示すように、平面コイル34は、コイル基板3の内部に2層の渦巻状に形成されている。
具体的には、コイル基板3は、図4(C)に示すように、5層構造となっており、コア層31と、コイル層32a、32bと、絶縁層33a、33bとから構成されている。
コア層31は、コイル基板3の芯材を担っており、たとえば、ガラスエポキシ樹脂により構成されている。
コイル層32aはコア層31の一方の面に設けられている。コイル層32aに、コア層31の一方の面側から平面視したときに、電極パッド10aからコイル基板3の中心部に向かって略矩形状に反時計回りに巻かれた上層コイル34a(平面コイル34の上層側のコイル)が設置されている。
コイル層32bはコア層31の他方の面に設けられている。コイル層32bに、コア層31の一方の面側から平面視したときに、コイル基板3の中心部から電極パッド10bに向かって略矩形状に反時計回りに巻かれた下層コイル34b(平面コイル34の下層側のコイル)が設置されている。
絶縁層33aは、コイル層32aを被覆するようにコア層31の一方の側に設けられている。絶縁層33aにより、コイル層32aに設けられた上層コイル34aが外部から絶縁されている。なお、絶縁層33aの電極パッド10a、10b部分には、外部との接続を行うための開口部が形成されている。
絶縁層33bは、コイル層32bを被覆するようにコア層31の他方の側に設けられている。絶縁層33bにより、コイル層32bに設けられた下層コイル34bが外部から絶縁されている。絶縁層33aおよび絶縁層33bは、たとえばエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂により構成される。なお、絶縁層33bの電極パッド10a、10b部分には、外部との接続を行うための開口部が形成されている。
上層コイル34aおよび下層コイル34bは、コイル基板3の中心部においてコア層31を貫通するビア導体を介して電気的に接続されている。また、コイル層32aおよびコイル層32bに形成された電極パッド10a同士(および電極パッド10b同士)は同様にコア層31を貫通するビア導体を介して電気的に接続されている。
また、平面コイル34は、図4(A)、(B)に示すように、コイル層32a、32bにおいて、コイル基板3の長手方向に沿って延びる複数のコイル線を含む領域9A、9Bを有しており、領域ごとに同じ方向に電流が流れるように形成されている。また、平面コイル34は、その両端が電極パッド10a、10bを介して図示しない駆動電流供給回路に接続されており、駆動電流供給回路から矢印A方向又はB方向に電流が供給される。駆動電流供給回路は、所定の周期で平面コイル34に供給する電流の方向を切り替える。
図5(A)は、振動モータの皿付きバネの構成を説明するための平面図である。図5(B)は、振動モータの可動部と皿付きバネの位置関係を説明するための断面図である。皿付きバネ4は非磁性材料から構成されており、図5(A)に示すように、2つの板バネ41a、41bと、受皿42とが一体的に形成されている。皿付きバネ4の受皿42上に可動部2が搭載される。皿付きバネ4は、可動部2の移動方向における両側面を板バネ41a、41bによって挟みこんで支持することにより、可動部2の移動を受け止める。皿付きバネ4を構成する材料としては、SUS301、304等が好適である。
2つの板バネ41a、41bは、それぞれ筐体5に固定される固定部43a、43bと、可動部2を支持する支持部44a、44bを含んでいる。支持部44a、44bは、可動部2の移動を受け止めるために、筐体5と可動部2との間で1つの屈曲点45a、45bをそれぞれ有している。また、支持部44a、44bは、図5(B)に示すように、可動部2の重心Aを含む移動方向上に位置するように配置されており、その高さは可動部2の高さに合わせて設計されている。
一方、固定部43a、43bの上端の高さは、図5(C)に示すように、支持部44a、44bの上端の高さよりも低くなっている。これは、コイル基板3が配置された場合、固定部43a、43bの上端の高さを支持部44a、44bと同一にしていると、固定部43a、43bとコイル基板3とが接触してしまうためである。そのため、固定部43a、43bは、コイル基板3と接触しない高さに設計されている。
また、可動部2の移動に伴い、受皿42及び支持部44a、44bが下側筐体5bの内壁底面と接触しないように、受皿42及び支持部44a、44bの下端が固定部43a、43bの下端よりも高い位置にくるように構成されている。すなわち、皿付きバネ4は、下側筐体5bの内壁底面から浮いた状態で可動部2を保持する。また、受皿42は、可動部2が搭載されるために、可動部2の底面と略同一の形状を有している。
なお、振動モータ1の組み立て段階において、皿付きバネ4は、受皿42が2つに分かれており、一方の受皿42には板バネ41aが、他方の受皿42には板バネ41bが接続されている。各部品は、可動部2の底面に固定されることにより皿付きバネ4を構成する。
次に、振動モータ1の駆動方法について、図6を参照して説明する。図6(A)~(c)は、振動モータ1の駆動方法を説明するための断面図である。ここでは、可動部2をまずX1方向に移動させる場合について説明する。
振動モータ1を駆動する場合、コイル基板3の平面コイル9に、駆動電流供給回路より電極パッド10aを介して、図4(A)に示すA方向に電流が供給される。これにより、平面コイル9の領域9Aには、図6(A)に示すように、コイル基板3の長手方向に沿って紙面奥側から手前側、すなわちZ2方向に電流が流れる。また、平面コイル9の領域9Bには、コイル基板3の長手方向に沿って紙面手前側から奥側、すなわちZ1方向に電流が流れる。
ここで、磁石6のコイル基板3と対向する面のN極面6AとS極面6Bとの間において発生する磁界の向きは、N極面6A上においては、N極面6Aの表面からコイル基板3に向かった方向、すなわちY1方向となる。また、S極面6B上においては、コイル基板3からS極面6Bに向かった方向、すなわちY2方向となる。このように、磁石6のN極面6AとS極面6Bとの間において発生する磁界は、平面コイル9の領域9A、9Bの電流の流れる方向と直交することとなる。
そのため、平面コイル9の領域9Aを流れる電流は、磁石6のN極面6A上の磁界からX2方向への力を受ける。また、平面コイル9の領域9Bを流れる電流は、磁石6のS極面6B上の磁界からX2方向への力を受ける。すなわち、コイル基板3には、X2方向への力が作用する。
しかし、コイル基板3は上側筐体5a及び下側筐体5bにより固定されているので、磁石6は反作用によりX1方向への力を受けることになる。したがって、可動部2は、図6(B)に示すように、X1方向に移動する。このとき、可動部2は、X1方向において皿付きバネ4の板バネ41bに支持されているために、板バネ41bが撓んで可動部2の移動を受け止める。
次に、駆動電流供給回路は、平面コイル9に供給する電流の向きを、図4(B)に示すB方向に切り替える。これにより、平面コイル9の領域9Aには、図6(C)に示すように、コイル基板3の長手方向に沿って紙面手前側から奥側、すなわちZ1方向に電流が流れる。また、平面コイル9の領域9Bには、コイル基板3の長手方向に沿って紙面奥側から手前側、すなわちZ2方向に電流が流れる。
そのため、平面コイル9の領域9Aを流れる電流は、磁石6のN極面6A上の磁界からX1方向への力を受ける。また、平面コイル9の領域9Bを流れる電流は、磁石6のS極面6B上の磁界からX1方向への力を受ける。これにより、可動部2は、図6(C)に示すように、X2方向に移動する。このとき、可動部2は、X2方向において皿付きバネ4の板バネ41aに支持されているために、板バネ41aが撓んで可動部2の移動を受け止める。
以上のように、振動モータ1は、駆動電流供給回路により平面コイル9に供給する電流の方向を切り替えることにより、可動部2をX1方向及びX2方向に往復移動させる。このとき、駆動電流供給回路が平面コイル9に電流を供給するタイミングを調節することにより、可動部2を共振させることができ、大きな振動量を得ることが可能である。
なお、可動部2をX1方向に最大に移動させたとき、磁石6のN極面6Aが平面コイル9の領域9Bと重畳してしまうと、領域9Bを流れる電流がN極面6A上の磁界からX1方向の力を受け、磁石6にX2方向への力が作用してしまう。すなわち、可動部2が移動しようとする方向とは逆方向に力が作用し、振動モータ1の振動量が低下してしまう。
そこで、磁石6は、可動部2をX1方向に最大に移動させたとき、磁石6のN極面6Aが平面コイル9の領域9Bと重畳することがないように、中性領域63の幅が調節されている。中性領域63は磁化されていないので、領域9Bと対向したとしても、磁石6をX2方向へ移動させるための力は作用しない。また、可動部2をX2方向に最大に移動させた場合も同様に、磁石6のS極面6Bと平面コイル9の領域9Aとが重畳しないように、磁石6の中性領域63の幅が調節されている。したがって、中性領域63の幅は、磁石6と平面コイル9との関係で決定される。
以下に、本実施形態の振動モータ1の効果について説明する。
(1)振動モータ1は、可動部2をコイル基板3に沿って移動させている。これにより、可動部2の移動スペースをその厚み方向に設ける必要がなく、装置全体を薄型化することが可能である。
(2)振動モータ1は、下側筐体5bと筒型ヨーク7との間に板バネ41a、41bが設けられている。これにより、コイル基板3が挿入された部分を気にすることなく、板バネ41a、41bを配置することができ、設計自由度を向上させることができる。すなわち、板バネ41a、41bの設置位置を自由に設定でき、また、十分な高さを有する板バネ41a、41bを用いることが可能である。そのため、振動モータ1は、可動部2の移動を効率良く受け止めることができ、振動量を増大させることができる。
(3)振動モータ1は、板バネ41a、41bが可動部2の重心Aを含む移動方向上に位置するように配置されている。これにより、板バネ41a、41bが可動部2の移動を効率良く受け止めることができるため、振動モータ1の振動量を増大させることができる。
(4)振動モータ1は、筒型ヨーク7が磁気シールドとしての機能を有している。これにより、磁石6が生じる磁束が筒型ヨーク7内を通過するため、筒型ヨーク7が設けられていない場合と比較して、磁路を短くすることができる。そのため、平面コイル9に作用する磁力が大きくなり、振動モータ1の振動量を増大させることができる。
(5)振動モータ1は、筒型ヨーク7の両開口面のうち、磁石6が設けられている部分を塞ぐよう配置されるとともに、筒型ヨーク7の外壁底面を覆うように配置された側面用ヨーク8を備えている。これにより、磁石6のN極面6A、S極面6Bと、側面用ヨーク8の端部との間で磁束が形成されるため、側面用ヨーク8が設けられていない場合と比較して、磁路を短くすることができる。そのため、平面コイル9に作用する磁力が大きくなり、振動モータ1の振動量を増大させることができる。
(6)振動モータ1は、筒型ヨーク7及び側面用ヨーク8により、磁石6のコイル基板3と対向する面以外の部分を覆っている。これにより、磁石6が生じる磁束が可動部2の外部に漏出することを抑制することができるため、振動モータ1の動作効率を高めることができ、振動量を増大させることが可能である。
(7)振動モータ1の磁石6は、その厚み方向に一対の磁極を有する2つの領域61、62と、領域61、62の間に磁性材料からなる中性領域63とを含むように形成されており、領域61、62には互いに磁極が逆方向となっている。これにより、磁石6が生じる下方向の磁束を低減することができるため、振動モータ1における下方向への磁束漏れを抑制することができる。その結果、振動モータ1の動作効率を高めることができ、振動量を増大させることができる。
(8)磁石6の中性領域63は、磁石6をX1方向に最大に移動させた場合に、平面コイル9の領域9Bと磁石6のN極面6Aとが重畳しないように設計されており、磁石6をX2方向に最大に移動させた場合に、平面コイル9の領域9Aと磁石6のS極面6Bとが重畳しないように設計されている。これにより、可動部2をX1、X2方向に最大に移動させた場合、可動部2が移動しようとする方向とは逆方向に力が作用することを防止することができる。そのため、振動モータ1の振動量を増大させることができる。
(9)振動モータ1の皿付きバネ4は、受皿42及び支持部44a、44bの下端が、固定部43a、43bの下端よりも高い位置にくるように構成されている。これにより、可動部2は下側筐体5bの内壁底面からは浮上した状態で保持されるために、可動部2が移動した場合に受皿42と下側筐体5bの内壁底面との間に摩擦が生じることを防止することができる。そのため、可動部2を効率良く移動させることができるために、振動モータ1の振動量を増大させることができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る振動モータ1の構成について、図7~図13を参照して説明する。
実施形態2に係る振動モータ1の構成について、図7~図13を参照して説明する。
図7は、実施形態2に係る振動モータの外観を示す斜視図である。図8は、実施形態2に係る振動モータの構成を説明するための分解斜視図である。図8に示すように、振動モータ1は、可動部2と、コイル基板3と、皿付きバネ4と、筐体5と、配線基板20とから構成されている。本実施形態の振動モータ1は、可動部2および筐体5の構成が実施形態1と異なっている。なお、その他の構成は実施形態1と同様であるため、説明は適宜省略する。
筐体5は、開口部を有する有底の形状をなしている。図7に示すように、筐体5の開口部を塞ぐように配線基板20が搭載されることにより、振動モータ1がパッケージ化されている。筐体5は、たとえばステンレス材などの金属材料により形成されている。
なお、筐体5の開口部には、コイル基板3の短辺に対応して、対向する辺にそれぞれ切り欠き部51が設けられている。切り欠き部51は、筐体5の開口部側壁端に対して凹部となっている。切り欠き部51の深さは、少なくともコイル基板3の厚さより大きく、切り欠き部51内にコイル基板3の短辺側の端部が収まるように設計されている。切り欠き部51の底部には、筐体5の内側に向けて突出した保持部52が設けられており、保持部52の上にコイル基板3を保持した状態で、コイル基板3が筐体5に固定されている。
また、筐体5の開口部には、切り欠き部51が設けられた辺と直交して対応する辺に、それぞれ切り欠き部53が設けられている。切り欠き部53は、筐体5の開口部側壁端に対して凹部となっている。切り欠き部53の深さは、配線基板20の厚さと同等または略同等である。切り欠き部53の底部には、筐体5の内側に向けて突出した保持部54が設けられており、保持部54の上に配線基板20に設けられた突出部29を保持した状態で、配線基板20が筐体5に固定されている。このように、切り欠き部53に配線基板20の突出部29をはめ込むことにより、配線基板20は筐体5の開口部の上方に突出することがないので、振動モータ1の厚さを筐体5の厚さに抑えることができる。
この他、筐体5の切り欠き部53の両脇には、筐体5の肉厚より厚くなっている固定部55がそれぞれ設けられている。固定部55の用途については後述する。
図9は、振動モータの可動部の構成を説明するための分解斜視図である。図9に示すように、可動部2は、磁石6と、筒型ヨーク7と、側面用ヨーク8とから構成されている。本実施形態の側面用ヨーク8の構成が、実施形態1と異なっている。
側面用ヨーク8は、磁石6の側面に沿って設けられる矩形状の枠部材である。側面用ヨーク8は、筒型ヨーク7の両開口面のうち、磁石6が設けられている部分を塞ぐように配置された側面領域8aと、筒型ヨーク7の内壁側面に沿うように配置された側面領域8cとを含んでいる。側面領域8aの高さは、磁石6の高さと同等であり、可動部2の移動時にコイル基板3に接触しないように設置されている。
図10(A)は、振動モータの平面図である。図10(B)、図10(C)は、それぞれ、図10(A)のA-A’線、B-B’線に沿った断面図である。図11は、筐体内部の振動モータの構成を示す平面図である。
図10および図11に示すように、コイル基板3は、矩形状の基板であり、筒型ヨーク7の開口面からコイル基板3の長手方向に沿って挿入されている。上述したように、コイル基板3の短辺側の両端部が筐体5の保持部52に保持された状態で、コイル基板3が筐体5に固定されている。コイル基板3と磁石6の磁極面とは、筒型ヨーク7の内部で平行になるように配置されている。
図12(A)は、配線基板20の構造を示す平面図である。図12(B)は、図12(A)のA-A’線に沿った断面図である。図12に示すように、配線基板20は、多層配線のプリント基板であり、絶縁樹脂層21、配線層22および配線層23を有する。
絶縁樹脂層21は、たとえばエポキシ樹脂などの絶縁性樹脂により構成される。絶縁樹脂層21の厚さは、たとえば100μmである。絶縁樹脂層21により、配線層22と配線層23とが絶縁されている。
配線層22は、絶縁樹脂層21の一方の面(振動モータ1の外面側)に設けられている。配線層22は、実装基板との接続に供される外部端子24を含む。本実施形態では、配線層22の一端に外部端子24が位置し、配線層22の他端に後述するビア導体25が接続されている。本実施形態では、外部端子24は、配線基板20の中央領域に位置するように配線層22により引き回されている。
配線層23は、絶縁樹脂層21の他方の面(筐体5の内部側)に設けられている。配線層23は、コイル基板3の平面コイル34との接続に供される電極部を含む。本実施形態では、配線層23自体が電極部であるが、配線層23は、配線層22と同様に電極部を有する配線パターンを有していてもよい。
絶縁樹脂層21の所定位置に絶縁樹脂層21を貫通するビア導体25が形成されている。ビア導体25により配線層22と配線層23とが電気的に接続されている。このように、本実施形態では、配線層22により外部端子24がビア導体25の位置から引き回されており、配線層23側の電極部の位置と配線層22の外部端子24の位置とが、配線基板20の面方向でずれている。
また、図12(A)に示すように、絶縁樹脂層21の一方の面の角部近傍に、実装基板への固定用のパッド26が設けられている。本実施形態では、絶縁樹脂層21の一方の面の四隅にそれぞれ、2行2列のパッド26が設けられている。各角部において、パッド26aの一辺は、図10(A)に示した固定部55に対応して形成されている切り欠き部27の辺と一致している。言い換えると、切り欠き部27の辺とパッド26aとの間に隙間がない。また、振動モータ1のパッド26aと切り欠き部27とが一致している辺は、可動部2の移動方向に対して垂直または略垂直となっている。
なお、配線層22およびパッド26は、絶縁樹脂層21の一方の面に形成された銅などのめっき膜をパターニングすることにより形成することができる。すなわち、配線層22とパッド26とは同一工程にて形成可能である。
なお、絶縁樹脂層21の一方の面上に、外部端子24およびパッド26が開口となるようなソルダーレジスト層などの保護層が設けられていてもよい。同様に、絶縁樹脂層21の他方の面上に、配線層23側の電極部が開口となるようなソルダーレジスト層などの保護層が設けられていてもよい。
図13は、配線基板とコイル基板との接続構造を示す図である。図13(A)は、図7のA-A’線に沿った断面図である。図13(B)は、図7のB-B’線に沿った断面図である。図13(A)、(B)に示すように、配線基板20に設けられた配線層23と、コイル基板3の電極パッド10a、10bとは、それぞれ柱状電極(電気接続部材)104、105を介して接続されている。柱状電極104、105は、それぞれ、柱状電極の高さを規定するスペーサ部104a、105aと、このスペーサ部の表面を被覆するように形成されて電極間を電気的に接続するはんだ部104b、105bとで構成されている。なお、スペーサ部104a、105aの融点は、はんだ部104b、105bの融点よりも高い。これにより、リフロー工程においてはんだ部104b、105bを溶融する際に、スペーサ部104a、105aが形状を維持するため、柱状電極104、105を所望の高さに保つことができる。スペーサ部104a、105aには、たとえば、銅などで構成される球状(ボール状)の部材が用いられる。なお、スペーサ部104a、105aは、たとえばエポキシ樹脂やフェノール樹脂などの絶縁部材で形成されていてもよい。
本実施形態の振動モータ1は、実施形態1の効果に加え、以下の効果を有する。
(10)筐体5の開口部を塞ぐように配線基板20が搭載されることにより、振動モータ1がパッケージ化されている。これにより、振動モータ1のコンパクト化、薄型化が図られる。
(11)パッケージ化された配線基板20において、配線基板20の中央領域に位置する、振動モータ1の外面側の外部端子24は、配線層22により引き回され、コイル基板3の電極パッド10a、10bと接続された筐体5の内部側の配線層23の電極部に電気的に接続されている。これにより、外部端子24の位置に関する設計自由度を高めることができる。
以上のように、本実施形態の振動モータ1の構成について説明してきたが、本発明の振動モータは上述した構成に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。以下に、振動モータ1の変形例及びその効果について説明する。
(A)実施形態1、2では、本発明の「コイル」として平面コイル34を用いているが、平面コイルに限られず、その厚み方向に厚みのあるコイルを用いてもよい。
(B)実施形態1、2では、本発明の「弾性部材」として板バネ41a、41bを用いているが、板バネに限られず、ねじりバネ等の他の構成の弾性部材を用いてもよい。ただし、どのような構成の弾性部材を用いるとしても、バネ定数を大きくするために、そのサイズは可動部2の高さに近い方が好ましい。
(C)実施形態1、2では、板バネ41a、41bが可動部2の重心Aを含む移動方向上に位置するように配置されているが、重心Aを含む移動方向上でなくとも、可動部2の移動方向に設けられていればよい。また、本実施形態では、可動部2の移動方向における両側面に板バネが設けられているが、可動部2の移動方向における一方の側面にのみ設けられている構成であってもよい。また、可動部2の移動方向における両側面において、それぞれ2つ以上の板バネが設けられている構成であってもかまわない。
(D)実施形態1、2では、皿付きバネ4は板バネ41a、41bと受皿42とが一体的に形成されているが、受皿42が設けられていない構成であってもかまわない。
(E)実施形態1、2では、皿付きバネ4は非磁性材料から構成されているが、磁性材料から構成されていてもよい。この場合、皿付きバネ4は磁気シールドとしての機能を有するために、磁石6が生じる磁束が振動モータ1の外部に漏出することを更に抑制することができる。そのため、振動モータ1の動作効率を高め、振動量を増大させることが可能である。
(F)実施形態1、2では、皿付きバネ4は一体的に形成されているが、本発明はこれに限られない。たとえば、振動モータ1の組み立て段階において、皿付きバネ4は、受皿42が2つに分かれており、一方の受皿42には板バネ41aが、他方の受皿42には板バネ41bが接続されている構成であってもよい。
(G)実施形態1、2では、コイル基板3の磁石6と対向する面には何も設けられていないが、コイル基板3表面の摩擦係数よりも低い摩擦係数を有する低摩擦層が形成されていてもよい。これにより、可動部2が移動する場合、コイル基板3と磁石6との摩擦によるエネルギーの損失を抑制できる。そのため、可動部2を効率的に移動させることができ、振動モータ1の振動量を増加させることが可能である。
(H)実施形態2では、可動部2は側面用ヨーク8で側面が囲まれた磁石6が筒型ヨーク7の内部に挿入された状態で固定されている構成であるが、本発明はこれに限られない。すなわち、可動部2は、磁石6を筒型ヨーク7の内部に挿入した上で、筒型ヨーク7の両開口面において、それぞれ、磁石6が設けられている部分を塞ぐように筒型ヨーク7の下方から筒型ヨーク7の外側を囲う側面用ヨーク8を用いてもよい。また、筒型ヨーク7の下端が開口面から突出しており、折り曲げることにより磁石6の側面を覆うような構成であってもかまわない。この場合、側面用ヨーク8を設ける必要が無くなるため、部品数を低減することができ、装置全体を薄型化することが可能である。
(I)実施形態1、2では、側面用ヨーク8の側面領域8aの高さは、磁石6の側面の高さと同等に形成されているが、本発明はこれに限られない。
例えば、振動モータ1を薄型化する必要が無い場合には、側面領域8aの高さを、磁石6の側面の上端よりも突出した構成とすることが好ましい。振動モータ1を薄型化する必要がなければ、側面領域8aを高くしたとしても、可動部2の移動によりコイル基板3と側面領域8aとが接触することは防止することができる。さらに、側面領域8aを高くすることにより、磁石6が生じる磁束が可動部2の外部に漏出することを更に抑制することができる。
なお、振動モータ1の振動量を本実施形態よりも更に増大させたい場合には、側面領域8aの上端を、磁石6の側面の上端と略同一とすることが好ましい。これにより、磁石6のN極面6A、S極面6Bと、側面用ヨーク8の端部との間で形成される磁束の磁路を最短とすることができる。そのため、平面コイル34に作用する磁力が更に大きくなり、振動モータ1の振動量を増大させることができる。
(J)実施形態1、2では、側面用ヨーク8を筒型ヨーク7と同一の材料によって構成しているが、異なる材料を用いてもよい。この場合、筒型ヨーク7は側面用ヨーク8よりも磁石6からの距離が遠いために、低磁界でも透磁率の高い材料、例えば、パーマロイ等が好適に用いられる。
(K)実施形態1、2では、磁石6と平面コイル34との位置関係が、磁石6をX1方向に最大に移動させた場合に、平面コイル34の領域9Bと磁石6のN極面6Aとが重畳しないように設計されており、磁石6をX2方向に最大に移動させた場合に、平面コイル34の領域9Aと磁石6のS極面6Bとが重畳しないように設計されているが、本発明はこれに限られない。
例えば、磁石6と平面コイル34との位置関係は、磁石6をX1方向に最大に移動させた場合に、領域9BとN極面6Aとが重畳する面積よりも、領域9BとS極面6Bとが重畳する面積の方が大きくなるように設計されており、磁石6をX2方向に最大に移動させた場合に、領域9AとS極面6Bとが重畳する面積よりも、領域9AとN極面6Aとが重畳する面積の方が大きくなるように設計されていてもよい。
これにより、可動部2をX1、X2方向に最大に移動させた場合であっても、可動部2が移動しようとする方向に作用する力を、その逆方向に作用する力よりも大きくすることができる。
また、実施形態1、2では、磁石6と平面コイル34との位置関係の調節を、磁石6の中性領域63の幅を調節することにより行っているが、皿付きバネ4の板バネ41a、41bの弾性力や、平面コイル34の領域9Aと領域9Bとの間隔や、筒型ヨーク7および側面用ヨーク8の短手方向の長さ等を調節することにより行ってもよい。
(L)皿付きバネ4の板バネ41a、41bの構成は、図14~図16に示すような種々の構成に変更可能である。
皿付きバネ4は、板バネ41a、41bの代わりに、図14に示すように、筐体5に固定された第1固定部403、404と支持部405、406との間に、更に筐体5に固定された第2固定部407、408が形成された板バネ401、402を用いてもよい。なお、第2固定部407、408は必ずしも筐体5に固定されている必要はなく、第2固定部407、408と支持部405、406との間で屈曲している構成であればよい。
また、皿付きバネ4は、図15に示すように、板バネ41a、41bの内側に、板バネ41a、41bと相似形状であって、受皿42との接合部を有しない板バネ409、410が設けられた構成であってもよい。
また、皿付きバネ4は、図16に示すように、図14に示す板バネ401、402の内側に、板バネ401、402と相似形状であって、受皿42との接合部を有しない板バネ411、412が設けられた構成であってもよい。
なお、図15において、板バネ409、410は板バネ41a、41bの外側に設けられていてもよく、図22において、板バネ411、412は板バネ401、402の外側に設けられていてもよい。
このように、固定部を2箇所有する構成としたり、2つの板バネを重ねることにより、板バネの膜厚を厚くすることなく、バネ定数を大きくすることができる。これにより、板バネの疲労耐性を低下させることなく、共振周波数を高めることができるため、振動モータ1の振動量を増大させることが可能である。
(実施形態3)
実施形態3に係る振動モータ1の構成について、図17~図20を参照して説明する。
実施形態3に係る振動モータ1の構成について、図17~図20を参照して説明する。
図17は、実施形態3に係る振動モータ1の外観を示す斜視図である。図18は、図17のA-A’線に沿った断面図である。実施形態3の振動モータの基本的な構成は、配線基板20とコイル基板3との電気的な接続方法を除き、実施形態2の振動モータと同様である。このため、実施形態3の振動モータについて、配線基板20とコイル基板3との接続構造を主として以下に説明する。
図17及び図18に示すように、実施形態3に係る振動モータ1では、配線基板20とコイル基板3とがフレキシブル基板300により電気的に接続されている。より具体的には、フレキシブル基板300を構成するエポキシ樹脂330の一方の主表面に設けられた配線層(図示せず)により、コイル基板3に設けられている電極パッド10と配線基板20に設けられている配線層23とが電気的に接続されている。フレキシブル基板300が湾曲することにより、一方の主表面に設けられた配線層の一方の端部(電極部)が配線層23が設けられた配線基板20の面に対向し、一方の主表面に設けられた配線層の他方の端部(電極部)が電極パッド10が設けられたコイル基板3の面に対向している。配線基板20とコイル基板3とのより具体的な接続構造については、後述する配線基板とコイル基板との接続方法において記載する。
(配線基板とコイル基板との接続方法)
図19及び図20を参照して、実施形態3における配線基板20とコイル基板3との接続方法について説明する。
図19及び図20を参照して、実施形態3における配線基板20とコイル基板3との接続方法について説明する。
図19(A)に示すように、振動モータ1において筒型ヨーク7に面する(図18参照)、コイル基板3の主表面および配線基板20の主表面を同じ側に向けて載置する。具体的には、コイル基板3に設けられている電極パッド10a、電極パッド10bと、配線基板20に設けられている一対の配線層23とが対向するように配線基板20とコイル基板3とを併設する。このときの、配線基板20とコイル基板3との間隔Wは、振動モータ1における、配線基板20とコイル基板3との間隔と同等である。
一方、配線基板20とコイル基板3とを電気的に接続するためのフレキシブル基板300を用意する。
図20(A)は、配線基板20およびコイル基板3に対向する側のフレキシブル基板300の平面図である。図26(B)は、図20(A)のA-A’線に沿ったフレキシブル基板300の断面図である。フレキシブル基板300には、電極パッド10a、10bにそれぞれ対応する電極部310a、310bが設けられている。また、フレキシブル基板300には、一対の配線層23にそれぞれ対応する電極部320a、320bが設けられている。電極部310aと電極部320aとは、エポキシ樹脂340の表面に形成された、銅などの導電部材からなる配線層330aにより電気的に接続されている。同様に、電極部310bと電極部320bとは、エポキシ樹脂340の表面に形成された、銅などの導電部材からなる配線層330bにより電気的に接続されている。なお、電極部310a、310b、320aおよび320bの表面は、それぞれNi/Au層312で被覆されている。エポキシ樹脂330の厚さは、たとえば、20μmである。また、配線層330a、配線層330bの厚さは、たとえば、20μmである。
図19(A)に戻り、フレキシブル基板300と同程度の大きさを有する異方性導電接着フィルム(ACF)350を用意する。コイル基板3の電極パッド10aとフレキシブル基板300の電極部310a、コイル基板3の電極パッド10bとフレキシブル基板300の電極部310b、配線基板20に設けられている一対の配線層23と、フレキシブル基板300の電極部320aおよび320bとの位置が合うように、異方性導電接着フィルム350を挟んで、配線基板20およびコイル基板3の上にフレキシブル基板300を重ね合わせる。
次に、図19(B)に示すように、配線基板20およびコイル基板3とフレキシブル基板300とを加熱圧着する。加熱圧着時の温度および圧力は、異方性導電接着フィルム350の性質にもよるが、たとえば、温度180℃、圧力60MPaである。これにより、異方性導電接着フィルム350により、配線基板20およびコイル基板3とフレキシブル基板300とが接着されるとともに、異方性導電接着フィルム350に形成された導電パスにより、コイル基板3の電極パッド10aとフレキシブル基板300の電極部310a、コイル基板3の電極パッド10bとフレキシブル基板300の電極部310b、配線基板20に設けられている一対の配線層23と、フレキシブル基板300の電極部320aおよび320bとがそれぞれ電気的に接続される。
以上のように、フレキシブル基板300を用いて配線基板20とコイル基板3とを電気的に接続した構造によれば、図19(C)に示すように、フレキシブル基板300を湾曲させて、電極パッド10a、10bが形成されたコイル基板3の主表面と、配線層23が形成された配線基板20の主表面とを対向させることができる。このように、フレキシブル基板300を湾曲させることで、図17及び図18に示すような振動モータの構成を実現することができる。
フレキシブル基板300を用いて配線基板20とコイル基板3とを電気的に接続する構造の利点として以下の点が挙げられる。
(1)フレキシブル基板300は柔軟性を持つため、配線基板20とコイル基板3との間隔の調整が容易である。
(2)フレキシブル基板300は薄型のシート状であるため、可動部2とのクリアランスを十分に取ることができる。
(3)異方性導電接着フィルム350により、フレキシブル基板300と、配線基板20およびコイル基板3とが一体化された構造になっているため、配線基板20およびコイル基板3の取り扱いが容易になるとともに、振動モータ1の組み立てを簡便に行うことができる。
(実施形態4)
実施形態4に係る振動モータ1の構成について、図21~図23を参照して説明する。
実施形態4に係る振動モータ1の構成について、図21~図23を参照して説明する。
図21は、実施形態4に係る振動モータ1の外観を示す斜視図である。図22は、図21のA-A’線に沿った断面図である。実施形態4の振動モータの基本的な構成は、実施形態3と同様に、配線基板20とコイル基板3との電気的な接続方法を除き、実施形態2の振動モータと同様である。このため、実施形態4の振動モータについて、配線基板20とコイル基板3との接続構造を主として以下に説明する。
図21及び図22に示すように、実施形態4に係る振動モータ1では、配線基板20とコイル基板3とが導電性部材400により電気的に接続されている。具体的には、導電性部材400が湾曲することにより、導電性部材400の一方の端部とコイル基板3に設けられている電極パッド10、導電性部材400の他方の端部と配線基板20に設けられている配線層23とが、それぞれ、はんだ410を介して電気的に接続されている。コイル基板3に設けられている電極パッド10および配線基板20に設けられている配線層23と、導電性部材400とを電気的に接続する部材は、はんだ410に限られず、導電性接着剤、異方性導電接着フィルムなどであってもよい。
導電性部材400としては、湾曲可能な厚さ(たとえば、100μm)の銅板および銅線などの導体、ならびにりん青銅などで形成された湾曲時に弾性を有する部材で形成された導電性バネが挙げられる。導電性部材400として銅板および銅線を用いる場合には、コイル基板3に設けられている電極パッド10等との接続部分を除いて、表面に酸化皮膜が形成されていることが望ましい。これによれば、導電性部材400間で短絡が生じることを抑制することができる。
(配線基板とコイル基板との接続方法)
図23を参照して、実施形態4における配線基板20とコイル基板3との接続方法について説明する。
図23を参照して、実施形態4における配線基板20とコイル基板3との接続方法について説明する。
図23(A)に示すように、振動モータ1において筒型ヨーク7に面する、コイル基板3の主表面および配線基板20の主表面を同じ側に向けて載置する。具体的には、コイル基板3に設けられている電極パッド10a、電極パッド10bと、配線基板20に設けられている一対の配線層23とが対向するように配線基板20とコイル基板3とを併設する。このときの、配線基板20とコイル基板3との間隔Wは、振動モータ1における、配線基板20とコイル基板3との間隔と同等である。
一方、配線基板20とコイル基板3とを電気的に接続するための導電性部材400を用意する。ここで、導電性部材400は湾曲可能な厚さ(たとえば、100μm)である。
次に、図23(B)に示すように、配線基板20およびコイル基板3と導電性部材400とをはんだ410を用いて電気的に接続する。はんだ410による接続方法は、特に限定されず、コイル基板3の電極パッド10と導電性部材400との間および配線基板20と導電性部材400との間に、はんだペースト、または、はんだボールを設置した状態で、加熱および加圧を行ってもよい。
以上のように、湾曲可能な厚さの導電性部材400を用いて配線基板20とコイル基板3とを電気的に接続した構造によれば、図23(C)に示すように、導電性部材400を湾曲させて、電極パッド10a、10bが形成されたコイル基板3の主表面と、配線層23が形成された配線基板20の主表面とを対向させることができる。このように、導電性部材400を湾曲させることで、図21及び図22に示すような振動モータの構成を実現することができる。
本実施の形態の効果としては以下が挙げられる。
(1)導電性部材400を湾曲させることにより、配線基板20とコイル基板3との間隔の調整が容易である。
(1)導電性部材400を湾曲させることにより、配線基板20とコイル基板3との間隔の調整が容易である。
(2)導電性部材400は薄型の部材であるため、可動部2とのクリアランスを十分に取ることができる。
(3)導電性部材400としてりん青銅などで形成された湾曲時に弾性を有する部材を用いた場合には、配線基板20を振動モータ1に組み付けたときに、導電性部材400の一方の端部が配線基板20に押しつけられ、導電性部材400の他方の端部がコイル基板3に押しつけられるようにする。これによれば、導電性部材400の反発力により、導電性部材400と、コイル基板3に設けられている電極パッド10および配線基板20に設けられている配線層23との接続信頼性を向上させることができる。
〔携帯電話機〕
次に、実施形態に係る携帯電話機について図24を参照して説明する。図24(A)は本実施形態の携帯電話機100について説明するための上面図であり、図24(B)は図24(A)のX-X’断面図である。
次に、実施形態に係る携帯電話機について図24を参照して説明する。図24(A)は本実施形態の携帯電話機100について説明するための上面図であり、図24(B)は図24(A)のX-X’断面図である。
携帯電話機100は、図24(A)に示すように、筐体101に表示部102がはめ込まれた構成である。表示部102はタッチパネル方式のパネルであり、ユーザが表示部102に表示されたボタン部102aを押圧することにより携帯電話機100の操作が行われる。
また、筐体101の内部には、図24(B)に示すように、プリント基板などで構成される実装基板としてのPCB200と、PCB200に実装された振動モータ1とが収容されている。PCB200は、上述した駆動電流供給回路を含むICが搭載されており、筐体101の内壁面に固定されている。また、PCB200には、携帯電話機100の種々の機能を制御する制御回路を含むICも搭載されている。制御回路は、ボタン部102aが押圧されたことを検知した場合や、マナーモード設定時に着信を受けた場合等に、振動モータ1を振動させるように設定されている。
ここで、実施形態1に係る振動モータ1をPCB200に実装する方法について、第1実施例及び第2実施例を挙げて説明する。
(第1実施例)
まず、第1実施例の実装方法について、図25及び図26を参照して説明する。図25(A)は第1実施例の実装方法によりPCB200に実装された振動モータ1の上面図であり、図25(B)は図25(A)を矢印の方向から見た正面図である。図26(A)は図25(A)のA-A’断面図であり、図26(B)は図25(A)のB-B’断面図である。なお、図25(A)に示す振動モータ1は、PCB200側から見た図である。
まず、第1実施例の実装方法について、図25及び図26を参照して説明する。図25(A)は第1実施例の実装方法によりPCB200に実装された振動モータ1の上面図であり、図25(B)は図25(A)を矢印の方向から見た正面図である。図26(A)は図25(A)のA-A’断面図であり、図26(B)は図25(A)のB-B’断面図である。なお、図25(A)に示す振動モータ1は、PCB200側から見た図である。
PCB200の駆動電流供給回路は、振動モータ1の平面コイル9に電流を供給する必要がある。そのため、PCB200は、平面コイル9の両端部に接続された電極パッド10a、10bと、図26(A)、(B)に示すように、柱状電極104、105を介して接続される。
このとき、コイル基板3には、一方の短辺側にのみ電極パッド10a、10bが形成されているため、コイル基板3の他方の短辺側には、一方の短辺側と高さを合わせるためのダミー電極が設けられる。ダミー電極は、コイル基板3の他方の短辺側において、コイル基板3の長手方向に電極パッド10a、10bと平行に設けられている。
また、振動モータ1の上側筐体5aの上面には、電極パッド10a、10b及びダミー電極に対応する部分に開口部が設けられており、柱状電極104、105及びダミー電極はこの開口部を貫通して外部に突出している。なお、上側筐体5a及び下側筐体5bの側面は、図25(B)に示すように、コイル基板3が配置された位置から上側筐体5aの上面まで開口部が設けられている。
第1実施例の実装方法に用いられる振動モータ1は、その組み立て工程において、下側筐体5bの開口部を上側筐体5aで閉じる前に、コイル基板3の電極パッド10a、10b上に柱状電極104、105がハンダにより接続される。同様に、コイル基板3の他方の短辺上にも、ダミー電極がハンダにより接続される。そして、上側筐体5aに設けられた開口部と、柱状電極104、105及びダミー電極との位置を合わせて、下側筐体5bの開口部を上側筐体5aで閉じる。
このようにして組み立てられた振動モータ1は、上述したように、柱状電極104、105及びダミー電極が上側筐体5aの開口部を貫通して外部に突出している。この振動モータ1をPCB200に実装する場合、柱状電極104、105及びダミー電極の上側筐体5aの開口部から突出した部分がPCB200にハンダにより接続される。
(第2実施例)
次に、第2実施例の実装方法について、図27及び図28を参照して説明する。図27(A)は第2実施例の実装方法によりPCB200に実装された振動モータ1の上面図であり、図27(B)は図28(A)を矢印の方向から見た正面図である。図28(A)は図27(A)のA-A’断面図であり、図28(B)は図27(A)のB-B’断面図である。なお、図27(A)に示す振動モータ1は、PCB200側から見た図である。
次に、第2実施例の実装方法について、図27及び図28を参照して説明する。図27(A)は第2実施例の実装方法によりPCB200に実装された振動モータ1の上面図であり、図27(B)は図28(A)を矢印の方向から見た正面図である。図28(A)は図27(A)のA-A’断面図であり、図28(B)は図27(A)のB-B’断面図である。なお、図27(A)に示す振動モータ1は、PCB200側から見た図である。
ここで用いる振動モータ1は、第1実施例の振動モータ1とは電極パッドが設けられる位置が異なっている。すなわち、第1実施例の振動モータ1のコイル基板3では、平面コイル9の両端が一方の短辺側にくるように設計されているが、ここで用いる振動モータ1のコイル基板3では、平面コイル9の一端が一方の短辺側に、他端が他方の短辺側にくるように設計されている。
そのため、コイル基板3の一方の短辺側には、平面コイル9の一端と接続された電極パッド106が設けられ、電極パッド106に柱状電極108がハンダにより接続される。また、コイル基板3の他方の短辺側には、平面コイル9の他端と接続された電極パッド107が設けられ、電極パッド107に柱状電極109がハンダにより接続される。ここで、電極パッド106、107及び柱状電極108、109は、コイル基板3の短辺の長さに合わせて設計されている。
上側筐体5aの上面には、柱状電極108、109に対応する部分に開口部が設けられており、柱状電極108、109はこの開口部を貫通して外部に突出している。この振動モータ1をPCB200に実装する場合、柱状電極108、109の上側筐体5aの開口部から突出した部分がPCB200にハンダにより接続される。
また、上側筐体5a及び下側筐体5bの側面は、図27(B)に示すように、コイル基板3が配置された位置から上側筐体5aの上面まで開口部が設けられている。
なお、第2実施例の実装方法に用いられる振動モータ1の組み立て方法は、第1実施例の実装方法に用いられる振動モータ1の組み立て方法と同様であるので、説明は省略する。
以下に、第1実施例および第2実施例の実装方法により、実施形態1の振動モータ1が実装された携帯電話機100の効果について説明する。
(1)携帯電話機100は、薄型化を図ることが可能な実施形態1の振動モータ1を搭載している。これにより、携帯電話機100全体を薄型化することが可能となる。
(2)携帯電話機100は、電極パッド10a、10bと接続され、上側筐体5aを貫通して外部に突出した柱状電極104、105を有する振動モータ1を搭載している。これにより、振動モータ1を携帯電話機100のPCB200に表面実装することが可能となる。また、PCB200の駆動電流供給回路が、柱状電極104、105及び電極パッド10a、10bを介して、平面コイル9に電流を供給することが可能となる。
(3)携帯電話機100は、平面コイル9の一端がコイル基板3の一方の短辺側に、平面コイル9の他端がコイル基板3の他方の短辺側にくるように設計されており、平面コイル9の端部にそれぞれ電極パッド及び柱状電極が設けられた振動モータ1を搭載している。これにより、実装方向を気にすることなく振動モータ1をPCB200に実装することができ、携帯電話機100の製造工程を簡易化することができる。
また、振動モータ1の上側筐体5aの上面の構造及び当該上面における柱状電極108、109の配置を、当該上面の中心に対して点対称となるように構成すれば、更に実装方向を気にすることなく、振動モータ1をPCB200に実装することが可能となる。
(4)携帯電話機100は、コイル基板3の短辺の長さに合わせて設計された電極パッド106、107及び柱状電極108、109が設けられた振動モータ1を搭載している。これにより、上側筐体5a及び下側筐体5bの側面の開口部のほとんどの領域を、電極パッド106、107及び柱状電極108、109により塞ぐことができるため、開口部から粉塵等が入り込むことを防止することができる。
次に、実施形態2に係る振動モータ1をPCB200に実装する方法について、図29を参照し、第3実施例を挙げて説明する。
(第3実施例)
PCB200の駆動電流供給回路は、振動モータ1の平面コイル34に電流を供給する必要がある。そのため、PCB200の表面に形成された電極パッド220と、配線基板20の一方の面に設けられた外部端子24とがはんだ部材250により電気的に接続されている。外部端子24は配線層22により引き回され、配線基板20の他方の面の配線層23に電気的に接続されている。さらに、配線層23は、柱状電極104(または柱状電極105)を介して、電極パッド10a(または電極パッド10b)に電気的に接続されている。これにより、PCB200の駆動電流供給回路から振動モータ1の平面コイル34に電流を供給することが可能となる。
PCB200の駆動電流供給回路は、振動モータ1の平面コイル34に電流を供給する必要がある。そのため、PCB200の表面に形成された電極パッド220と、配線基板20の一方の面に設けられた外部端子24とがはんだ部材250により電気的に接続されている。外部端子24は配線層22により引き回され、配線基板20の他方の面の配線層23に電気的に接続されている。さらに、配線層23は、柱状電極104(または柱状電極105)を介して、電極パッド10a(または電極パッド10b)に電気的に接続されている。これにより、PCB200の駆動電流供給回路から振動モータ1の平面コイル34に電流を供給することが可能となる。
また、パッド26は、それぞれに対応する位置に、PCB200の表面に設けられたパッド210と、はんだ部材240を介して固着されている。これにより、振動モータ1をPCB200に対してより強固に固定することができ、振動モータ1の振動をPCB200に伝達させることができる。
なお、パッド26aの近傍では、筐体5の開口部分に設けられた固定部55がはんだ部材240によりPCB200の表面に設けられた、パッド26aに対応するパッド210aと直に接続されている。これにより、振動モータ1をPCB200に対してより一層強固に固定することができ、振動モータ1の振動をPCB200にさらに効率よく伝達させることができる。
固定部55の表面は、はんだ部材240とのぬれ性を良好にするために、Niメッキなどで被覆されていることが望ましい。一例として、筐体5全体がNiメッキで被覆された構成が挙げられる。
なお、本実施形態では、振動モータ1側のパッド26aおよびPCB200側のパッド210aは電気的な接続に寄与しない固定用の部材であるが、PCB200側のパッド210aを接地電位としてもよい。固定部55がパッド210aと電気的に接続されているため、筐体5全体の電位を接地電位にすることができる。このように、固定部55が、振動モータ1の実装基板への固定とグランド接続の部材としての機能を併せ持つことにより、振動モータ1の構造を簡便化することができる。また、筐体5の電位を接地電位にすることにより、筐体5が電磁的なシールドとして機能し、振動モータ1からの電磁波が外部に漏れることが抑制される。
以下に、第3実施例の実装方法により、実施形態2の振動モータ1が実装された携帯電話機100の効果について説明する。
(1)携帯電話機100は、薄型化を図ることが可能な実施形態2の振動モータ1を搭載している。これにより、携帯電話機100全体を薄型化することが可能となる。
(2)実施形態2の振動モータ1では、コイル基板3の電極パッド10a、10bが、それぞれの柱状電極104、105を介して、筐体5を構成する配線基板20の配線層23(電極部)と接続されている。そして、この配線層23(電極部)はさらにビア導体25を介して外部端子24と接続されている。これにより、振動モータ1を携帯電話機100のPCB200に容易に表面実装することが可能となる。特に、配線基板20の任意の位置に外部端子24を引き回すことができるので、振動モータ1をPCB200に実装する際の設計自由度が向上する。
(3)筐体5の一部である固定部55がはんだ部材240によりPCB200の表面に設けられたパッド210と直に接続されている。これにより、振動モータ1をPCB200に対してより一層強固に固定することができ、振動モータ1の振動をPCB200にさらに効率よく伝達させることができる。
(4)振動モータ1のパッド26aと切り欠き部27とで一致する辺を可動部2の移動方向に対して垂直または略垂直に構成した。こうした状態で切り欠き部27に筐体5の固定部55を嵌め込むことで、振動モータ1の振動をPCB200にさらに効率よく伝達させることができる。
なお、上述した各実施形態では、振動モータ1が携帯電話機に搭載された構成について説明したが、本発明はこれに限られず、振動モータ1はPDA等の他の携帯機器に搭載されていてもよい。特に、タッチパネルを用いた携帯機器において、振動モータ1は好適に用いられる。
実施形態3および実施形態4で示したような配線基板20とコイル基板3との接続構造は、実施形態1にも適用可能である。また、実施形態3および実施形態4の振動モータ1も第3実施例の実装方法によりPCB200に実装することが可能である。
また、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 振動モータ
2 可動部
3 コイル基板
4 皿付きバネ(弾性部材)
5 筐体
5a 上側筐体
5b 下側筐体
6 磁石
7 筒型ヨーク
8 側面用ヨーク
9 平面コイル(コイル)
100 携帯電話機(携帯機器)
101 筐体
103 PCB
104、105、108、109 柱状電極
2 可動部
3 コイル基板
4 皿付きバネ(弾性部材)
5 筐体
5a 上側筐体
5b 下側筐体
6 磁石
7 筒型ヨーク
8 側面用ヨーク
9 平面コイル(コイル)
100 携帯電話機(携帯機器)
101 筐体
103 PCB
104、105、108、109 柱状電極
本発明は、表面実装が可能な振動モータ及び携帯機器に利用できる。
Claims (7)
- 磁石と、
前記磁石の磁束と鎖交して配置され、前記磁石を移動させるコイルが形成されたコイル基板と、
前記磁石および前記コイル基板を内部に収容する筐体と、
前記磁石の移動方向において前記磁石と前記筐体との間に配置された弾性部材と、
前記コイルの両端とそれぞれ接続されており、前記コイル基板の一方の面上に設けられた電気接続部材と、
前記コイル基板と対向するように前記筐体に設置され、複数層の配線層を有する配線基板と、
を備え、
前記配線基板は、前記コイル基板と対向する一方の面に設けられた一組の電極部を含む配線層と、前記コイル基板とは反対側の面に設けられ、前記一組の電極部とそれぞれ電気的に接続されている一組の外部端子を含む他の配線層とを含み、
前記電気接続部材は、前記一組の電極部にそれぞれ接続され、
前記一組の電極部が設置されている位置が、前記一組の外部端子が設置されている位置と、前記配線基板の面方向においてずれていることを特徴とする振動モータ。 - 前記電気接続部材は、スペーサ部と前記スペーサ部を被覆するはんだ部材とを含み、前記スペーサ部の融点が前記はんだ部材の融点より高い請求項1に記載の振動モータ。
- 前記筐体は、一方が開口部の有底体であり、前記配線基板によって前記開口部が塞がれている請求項1または2に記載の振動モータ。
- 前記電気接続部材は、フレキシブル基板である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記電気接続部材は、湾曲可能な導体からなる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の振動モータ。
- 前記電気接続部材は、湾曲時に弾性を有する請求項5に記載の振動モータ。
- 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の振動モータと、
前記コイルに供給する制御信号を発生させる制御信号発生回路と、
を備え、
前記制御信号発生回路と前記外部端子とが接続されていることを特徴とする携帯機器。
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