WO2010071115A1

WO2010071115A1 - 握力サポート手袋

Info

Publication number: WO2010071115A1
Application number: PCT/JP2009/070849
Authority: WO
Inventors: 成行岩峪
Original assignee: Iwasako Shigeyuki
Priority date: 2008-12-15
Filing date: 2009-12-14
Publication date: 2010-06-24
Also published as: JP3148761U

Abstract

【課題】握力が弱い人や手に力が入りにくい人でもゴルフクラブのグリップや作業道具の柄などをしっかりと握れることができるグローブを提供する。【解決方法】グローブ本体の甲側に一端を固着若しくは係着させた伸縮帯状部材を備え、伸縮帯状部材の他端には第１の面ファスナー部が設けられ、グローブ本体の親指の付け根側面には第２の面ファスナー部が設けられた構成とされる。グローブを手に嵌めてグリップを握った状態で、伸縮帯状部材がグローブ本体の甲側（手の甲側）から小指・薬指ないしは小指・薬指・中指・人指し指を通るように伸縮帯状部材で巻き込み、親指の付け根にある面ファスナー部により伸縮帯状部材を固定でき、伸縮帯状部材による締め付けを握力の代わりとしてグリップを力強く握った状態を生み出すことができる。

Description

握力サポート手袋

　ゴルフやアイスホッケーなどスポーツにおいて、ゴルフクラブやスティックのグリップを握る際に、また、工事現場や工場において、作業道具や資材を取扱う際に、握力のない人や手に力が入りにくい人でもゴルフクラブや作業道具等をしっかり握ることができる手袋（グローブ）に関するものである。

　従来から、ゴルフクラブのグリップを握る際、握力が弱い人や手に力が入りにくい人は、グリップを離さないように、また、ずれやブレを生じないように、しっかりと握り締めることが困難である。また、握力が弱かったり、手に力が入りにくいことから、ゴルフクラブを思い切り振ることができず、ゴルフを楽しむことが難しい状況である。握力が弱い人や、手に障害があり、手に力が入りにくい人でもゴルフクラブを思い切り振れるようにすることで、より大勢の人がゴルフを楽しめる。

　このため、ゴルフ手袋（グローブ）に関して、インパクトからフォロースルーの際に、グリップの握りがずれるのを防止し、グリップの握り方を矯正するようなゴルフ手袋が知られていた（例えば、特許文献１を参照。）。これは、中指、薬指、小指の部分に段差を付けて接合しておき、グリップを握る際にゴルフ手袋の形が握りやすいように作られているものであった。このゴルフ手袋では握る形を補助することはできても、グリップを強く握ることに対しての対策は成されておらず、握力が弱い人や手に力が入りにくい人が使った場合にグリップをしっかり握ることができるといった効果は無かった。

　上記の他にも、例えば工事現場や工場において、作業道具や資材を取扱う際、握力のない人や手に力が入りにくい人が取扱う場合には、作業道具や資材をしっかりと握れず作業の効率が悪かったり、また、高所での作業や高所での運搬の際、作業道具や資材を落下させるといった危険性があった。

特開２００３－２９０４１２号公報

　上記の状況に鑑みて、本発明は、握力が弱い人や手に力が入りにくい人でもゴルフクラブのグリップや作業道具の柄などをしっかりと握れることができる手袋（グローブ）を提供することを目的とする。

　本発明者は、ゴルフクラブや作業道具となる金槌などを握る際に嵌める軍手や手袋などのグローブに対して、グリップや柄を握った形でグローブごとゴムバンドにより絞めつけることで、握力が弱い人や、手に力の入らない人でもゴルフクラブを強く握った状態を作り出せることに着眼し、試行錯誤の上、以下の構成の手袋（グローブ）を開発したものである。

　上記課題に鑑み、本発明に係る握力サポート手袋は、手袋本体の甲側に一端を固着若しくは係着させた伸縮帯状部材を備え、伸縮帯状部材の他端には第１の面ファスナー部が設けられ、手袋本体の親指の付け根側面には第２の面ファスナー部が設けられた構成とされる。

　かかる構成とすれば、手袋を手に嵌めてグリップを握った状態で、伸縮帯状部材が手袋本体の甲側（手の甲側）から小指・薬指ないしは小指・薬指・中指・人指し指を通るように伸縮帯状部材で巻き込み、親指の付け根にある面ファスナー部により伸縮帯状部材を固定でき、伸縮帯状部材による締め付けを握力の代わりとしてグリップを力強く握った状態を生み出すことが可能となる。

　これにより、握力が弱い人や手に力の入らない人でも、グリップを強く握った状態を疑似的に作り出すことができ、グリップを思うように握ることができる。

　ここで、伸縮帯状部材とは、伸縮性のある帯状のものであり、例えばゴムバンドである。また、伸縮帯状部材の一端を手袋本体の甲側に固着させるとは、伸縮帯状部材の一端を手袋本体に縫い付けたり、接着剤で接着させたり、手袋と一体成型することをいう。また、伸縮帯状部材の一端を手袋本体の甲側に係着させるとは、例えば面ファスナーを用いて伸縮帯状部材と手袋本体を接合させることをいう。

　また、上記発明に係る握力サポート手袋の手袋本体の甲側には、第３の面ファスナー部が設けられ、伸縮帯状部材の一端には第４の面ファスナー部が設けられ、手袋本体と伸縮帯状部材が分離できる構成とされることが好ましい。手袋本体と伸縮帯状部材が分離できることで、疲労等により握力が弱くなってきた場合にのみ、手袋本体に伸縮帯状部材を取付け、普段は手袋本体から伸縮帯状部材を取外すことが可能となり、利便性が向上するからである。

　本発明においては、伸縮帯状部材の幅は、親指を除く指２本～指４本の幅であることが好適である。具体的には、伸縮帯状部材の幅は、３～１２ｃｍである。これは、ゴルフクラブや作業道具、資材など取扱う対象によって、伸縮帯状部材で巻き込み、締め付ける指が異なるからである。例えば、ゴルフクラブの場合、小指・薬指で十分であるが、作業道具や資材などの場合は、小指・薬指・中指・人指し指を通る範囲で伸縮帯状部材を巻きつけることになる。

　本発明に係る握力サポート手袋によれば、握力が弱い人や手に力が入りにくい人でもゴルフクラブのグリップや作業道具の柄などをしっかりと握れることができるといった効果がある。本発明によれば、ゴルフクラブや作業道具を力強く握るのが困難な人であっても、ゴムバンドなどの伸縮帯状部材の力でゴルフクラブなどを強く握った状態を疑似的に作り出せる。

　このため、もともと握力のない人や、指などに障害のある人、競技中に故障をしてしまい手に力が入らなくなってしまった人などのように、グリップを思うように握れない人でも、本発明の握力サポート手袋を使用することで、ゴルフクラブのグリップや作業道具の柄を握る力が増強されて、健常者と同じ様にゴルフのスイングや現場作業ができるようになる。
　また、健常者が使用した場合でも、よりグリップの握る力が増強され、ゴルフクラブのスイングや現場作業をよりスムーズに行うことができるようになる。

グローブ掌図グローブ甲図使用例図１使用例図２使用例図３実施例２の説明図

　以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。
なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。

　以下、本発明の第１の実施形態について説明する。
　本発明のゴルフグローブ１には、図１および図２に示すように、伸縮帯状部材であるゴムバンド３を手の甲に縫い付けてある。
　ゴムバンド３の先端掌側には、面ファスナー２ａが備えられており、ゴルフグローブ１の親指側にも面ファスナー２ｂが備えられている。面ファスナーは、具体的にはマジックテープ（登録商標）を用いているがこれに限定されるものではない。

　ゴルフグローブ１使用時は、この二つの面ファスナー（２ａ，２ｂ）同士をくっつけてゴムバンド３で手にゴルフクラブのグリップを固定することになる。
　ゴルフグローブ１の本体には特別な工夫は施されておらず、主にゴムバンド３を巻きつけることによって、ゴルフクラブを強く握った状態を疑似的に作り出し、握力の弱いためグリップを思うように握れない人のグリップを握る力を増強させるのである。

　ゴルフグローブ１の使用時は、ゴルフクラブのグリップ１０を自分の任意の位置に固定するが、ゴムバンド３で止めた後はあまり動かすことはできない。
　従って、図３に示すように固定前にグリップ１０の位置を決める。

　次に、ゴムバンド３の先端の面ファスナー２ａの部分を引っ張り、中指、薬指、小指を巻き込むように親指付け根部分の面ファスナー２ｂへ面ファスナー２ａをくっつける（図４を参照）。この状態のままスイングすることで、握力のない人や手に力が入りにくい人でもゴルフクラブがすっぽ抜けたりすることなく思い切りスイングできることになる（図５を参照）。

　以下、本発明の第２の実施形態について図６を用いて説明する。
　本発明の第２の実施形態であるゴルフグローブ１は、実施例１のゴルフグローブ１において、ゴムバンド３を縫いつけてある部分を面ファスナー２ｃ、２ｄとしてゴムバンド３を取り外し可能（脱着可能）にしてある。ゴムバンド３を取り外し可能にすることによって、通常のゴルフグローブとしても使用できる。疲労等により握力が弱くなってきた場合にのみ、グローブ本体に伸縮帯状部材を取付け、普段はグローブ本体から伸縮帯状部材を取外すことができるのである。

　ゴルフクラブを握るためのグローブ、アイスホッケーのスティックを握るためのグローブ、飛び職などが作業現場で用いる軍手などスポーツ、レジャーから広く産業用途に利用できる。

　　１　　・・・ゴルフグローブ
　　２ａ，２ｂ，２ｃ，２ｄ　・・・マジックテープ（登録商標）
　　３　　・・・ゴムバンド
　　１０　・・・グリップ

Claims

　手袋本体の甲側に一端を固着若しくは係着させた伸縮帯状部材を備え、前記伸縮帯状部材の他端には第１の面ファスナー部が設けられ、前記手袋本体の親指の付け根側面には第２の面ファスナー部が設けられたことを特徴とする握力サポート手袋。
　前記手袋本体の甲側には第３の面ファスナー部が設けられ、前記伸縮帯状部材の一端には第４の面ファスナー部が設けられ、前記手袋本体と前記伸縮帯状部材が分離できることを特徴とする請求項１に記載の握力サポート手袋。
　前記伸縮帯状部材の幅は、親指を除く指２本～指４本の幅であることを特徴とする請求項１又は２に記載の握力サポート手袋。
　前記伸縮帯状部材の幅は、３～１２ｃｍであることを特徴とする請求項１又は２に記載の握力サポート手袋。