WO2009090873A1 - 燃料改質装置及びそれを用いた燃料供給システム - Google Patents

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Abstract

 本願発明は、大排気量の内燃機関を含む内燃期間に送られる液体燃料を十分に改質(微粒子化)する燃料改質装置及びそれを用いた燃料供給システムを提供する。  よって、この発明は、燃料タンクと内燃機関とを接続する配管上に設けられ、燃料が流入する流入口と、燃料が流出する流出口と、前記流入口及び前記流出口との間に位置する改質空間と、該改質空間の少なくとも一方に設けられる振動部と、該振動部を振動させる超音波振動子とを具備し、通過する燃料に超音波を印加してナノバブルを発生させる燃料改質装置において、前記流入口から流入する液体燃料を、前記振動部の振動によって前記振動部の振動面に沿って回転させる燃料回転機構と、前記液体燃料を、前記振動面に対して垂直に前記流出口に向かって渦巻状に移動させる垂直移動機構とを具備するものである。

Description

燃料改質装置及びそれを用いた燃料供給システム
 この発明は、内燃機関に液体燃料を供給する燃料配管上に設置され、通過する液体燃料に超音波振動を付与して液体燃料を改質する燃料改質装置及びそれを用いた燃料供給システムに関する。
 特許文献1は、内燃機関に供給する燃料を予め気化して完全燃焼させることを目的として、内燃機関用燃料を収容したタンク内において超音波振動を発生させて、燃料を超微粒子に分解した後、内燃機関に供給する前に気化させる装置を提供する。具体的には、気化発生装置は、気化タンクと、これに内蔵された出力振動素子と、空炊き防止スイッチとから構成される。
 特許文献2は、燃料ラインに、超音波振動子を取り付け、燃料を微粒化し、その下流に磁石若しくは電磁石を取り付け、微粒化された燃料をさらに活性化してイオン化させる燃料改善装置を提供する。
 特許文献3は、液体燃料油の粒子を超微粒子化することによって完全燃焼ができ、エネルギーの有効利用と共に低公害を達成するために、燃料油フィルタブラケットの上部中央に発信器と配線で連結された超音波振動子を設け、燃料油フィルターアッセンブリ内部を流通する液体燃料油の粒子を超微粒子上に分解する燃料油改質装置を提供する。
 特許文献4は、燃料容器の底面に、この底面から超音波を発振させる超音波発振手段を配設すると共に、その燃料容器内の燃料の液面高さに応じて超音波発振手段からの超音波の周波数を可変させる超音波周波数可変手段を有する燃料改質装置を提供する。
特開平7-151023号公報 特開2001-263180号公報 特開2002-332923号公報 特開2006-291143号公報
 上記特許文献1~4に記載されているように、燃料に超音波を印加し、その燃料を改質(微粒子化)する技術はすでに公知である。しかしながら、特許文献1及び特許文献4に開示されるように、燃料タンク内の液体燃料に超音波振動を印加して液体燃料を改質する場合、改質された燃料は空気との混合行程を経て燃焼行程に至るが、タンクから燃焼行程まで距離があるため、改質が劣化する可能性があり、またタンク内に収容された燃料全体を均等に改質することが不可能であるため、燃焼性能にばらつきが生じるという不具合が生じる。
 また、特許文献2に記載される燃料改善装置では、通常のパイプ上に超音波発振装置が配設されていることから、通過する液体燃料の微粒子化の効率が悪いという不具合が生じ、特許文献3に記載された燃料油改質装置においても、超音波振動子によって印加される液体燃料は、燃料油流出管に送出される前の燃料油フィルタブラケットを通過する燃料のみであり、燃料の通過速度が速いため十分な改質(微粒子化)ができないという不具合があった。
 また、船舶やディーゼルエンジン等の大排気量の内燃機関への燃料は、大流量で供給されるために、従来の方法では十分な効果が得られないという不具合があった。また、コモンレールを有する燃料噴射式の内燃機関の場合、燃料ポンプ直後に装着した場合、圧力不足になるという不具合もあった。
 このため、本願発明は、大排気量の内燃機関に送られる液体燃料を十分に改質(微粒子化)することができる燃料改質装置及びそれを用いた燃料供給システムを提供することにある。
 さらに、本願発明は、大排気量の内燃機関に送られる液体燃料を十分に改質(微粒子化)することができる燃料改質装置及びそれを用いた燃料供給システムを提供することにある。
 よって、この発明は、燃料タンクと内燃機関とを接続する配管上に設けられ、燃料が流入する流入口と、燃料が流出する流出口と、前記流入口及び前記流出口との間に位置する改質空間と、該改質空間の少なくとも一方に設けられる振動部と、該振動部を振動させる超音波振動子とを具備し、通過する燃料に超音波を印加してナノバブルを発生させる燃料改質装置において、前記流入口から流入する液体燃料を、前記振動部の振動によって前記振動部の振動面に沿って回転させる燃料回転機構と、前記液体燃料を、前記振動面に対して垂直に前記流出口に向かって渦巻状に移動させる垂直移動機構とを具備することにある。
 また、前記燃料回転機構及び前記垂直移動機構は、前記振動部から上方へ略半球状に突出するドーム形状の改質空間と、前記振動部の円形振動面近傍に開口する流入口と、前記改質空間の頂部近傍に開口する流出口とによって構成されることが望ましい。
 さらに、前記流出口は、前記振動部の振動面に対して垂直に位置するものであることが望ましいが、前記振動部の振動面に対して平行に位置するものであっても良い。
 さらにまた、前記燃料回転機構及び前記垂直移動機構は、前記振動部から下方に略半球状に突出するドーム形状の改質空間と、前記改質空間の頂部近傍に開口する流入口と、前記振動部の振動面に近接する前記ドーム形状の基底部近傍に開口する流出口とによって構成されることが望ましい。
 また、前記改質空間は、ドーム形状の内面を有するハウジングと、該ハウジングの基底部を遮蔽すると共に円形の振動面を有する振動プレートとによって画成され、前記ハウジングと前記振動プレートとの間には、弾性部材からなるシールが設けられることが望ましい。
 さらに、前記振動プレートは、所定の角度で扇状に広がると共に周方向に一定の角度で傾斜する複数の傾斜面を有することが望ましい。
 さらにまた、前記燃料回転機構及び前記垂直移動機構は、前記振動面から前記改質空間に略円錐状に突出する突出部であることが望ましい。また、この突出部には、その側面の周方向に沿って環状に延出する周溝部が高さ方向に所定の間隔で複数形成されること、その頂点から母線に沿って延出する放射溝部が周方向に所定の角度で複数形成されること、又は、その頂点からその側面に沿って底面方向に向かって螺旋状に螺旋溝が形成されることが望ましい。さらに、前記突出部の頂部には、凹部が形成されても良いものである。
 また、本願発明に係る燃料供給システムは、前述した燃料改質装置と、燃料タンクと、内燃機関と、それらを接続する配管とによって構成され、前記燃料改質装置が燃料タンクと内燃機関を接続する配管上に設けられることが望ましい。
 さらに、本願発明に係る燃料供給システムは、燃料タンクと、該燃料タンクに接続される燃料ポンプと、該燃料ポンプに接続されるコモンレールと、該コモンレールに接続される複数の内燃機関と、それらを接続する配管とによって構成され、前述した燃料改質装置が、前記内燃機関から燃料タンクに至る配管上に配されることが望ましい。
 さらに、前記燃料供給システムにおいて、内燃機関を制御するエンジンコントロールユニットからの信号に基づいて前記燃料改質装置を制御する制御手段を具備することが望ましい。
 さらにまた、前記燃料改質装置の上流側には、通過する燃料を冷却する燃料冷却装置が配されることが望ましい。
 本願発明の燃料改質装置によれば、内燃機関に送られる液体燃料を半球形のドーム状に形成された改質空間内に導いて超音波振動を印加することによって、液体燃料を改質空間内で、超音波振動の印加方向に渦巻き状に移動させることができるので、液体燃料内にキャビティを発生させることができると共に液体燃料の微粒子化が達成され、効率的に液体燃料を改質することが可能となり、内燃機関における燃焼効率を向上させることができるものである。また、これによって、燃費を向上させることができると共に完全燃焼を達成できることから、環境への悪影響を抑制できるものである。
 さらに、本願発明の燃料供給システムによれば、上流側に燃料冷却装置を設けたので、ナノバブルが熱により大きくなることを防止することができ、燃焼効率の低下を抑制することができるものである。
 さらにまた、本願発明の燃料改質装置によれば、内燃機関に送られる液体燃料を所定の大きさの改質空間内に導いて、改質空間に円錐状の突出する突出部によって超音波振動を印加するので、改質空間内を大量に通過する液体燃料内に効率よくキャビティを発生させることができると共に液体燃料の微粒子化が達成され、効率的に液体燃料を改質することが可能となり、内燃機関における燃焼効率を向上させることができるものである。また、これによって、燃費を向上させることができると共に完全燃焼を達成できることから、環境への悪影響を抑制できるものである。
 さらに、本願発明の燃料供給システムによれば、燃料噴射装置から燃料タンクへの戻り配管上に燃料改質装置を配したことによって、コモンレールへの燃料の供給圧力を低減させることなく、燃料を改質させることができ、さらに燃料タンク内で気泡を均一化させることができるという効果を奏するものである。
燃料改質装置を具備した第1の燃料供給システムの説明図である。 実施例1に係る改質部の断面図である。 実施例1に係る改質部の別方向の断面図である。 実施例2に係る改質部の断面図である。 実施例3に係る改質部の断面図である。 実施例4に係る改質部の断面図である。 (a),(b),(c)は、実施例4に係る改質部の振動プレートの変形例を示したものである。 本願発明の実施例5に係る燃料冷却装置と燃料改質装置を備えた第2の燃料供給システムの説明図である。 燃料冷却装置の一例を示したもので、(a)はその概略側面断面図、(b)は概略平面断面図である。 燃料改質装置を具備した本願発明の実施例6に係る第3の燃料供給システムの説明図である。 実施例6に係る燃料改質装置の断面図である。 実施例7に係る振動プレートの側面図である。 実施例8に係る振動プレートの平面図である。 実施例9に係る振動プレートの平面図である。 実施例10に係る振動プレートの一部断面側面図である。
符号の説明
 1 燃料改質装置
 2 燃料タンク
 3 内燃機関
 4,5 配管
 6,6A,6B 改質部
 7 超音波振動子
 8 エンジン制御ユニット
 9 振動子制御ユニット
 10 燃料冷却装置
 61 流入口
 62 流入パイプ
 63 流出口
 64 流出パイプ
 65 改質空間
 66 振動プレート
 67 内周面
 68 ハウジング
 69 シール部材
 70 ねじ部
 71 振動面
 80 乱流形成部
 81 傾斜面
 201 燃料改質装置
 202 燃料タンク
 203 コモンレール
 204 燃料ポンプ
 205 燃料噴射装置
 206 燃料供給通路
 207 燃料戻し通路
 208 冷却装置
 209 振動子制御ユニット
 211 改質部
 212 振動付与部
 213 改質空間
 214 ケーシング
 215 流入口
 216 流出口
 217 振動プレート
 218 突出部
 220 周溝部
 221 放射溝部
 222 螺旋溝部
 223 凹部
 300 第1の燃料供給システム
 400 第2の燃料供給システム
 500 第3の燃料供給システム
 以下、この発明の実施例について図面により説明する。
 本願発明に係る燃料改質装置1は、図1に示すように、燃料タンク2と内燃機関3との間を接続する配管4,5上に配されて、第1の燃料供給システム300を構成するもので、液体燃料が流れる改質部6と、改質部6に超音波振動を印加する超音波振動子(具体的にはボルト締めランジュバン振動子(BLT))7とによって構成される。また、前記BLT7は、前記内燃機関3を制御するエンジン制御ユニット(ECU)8からの信号に基づき、この信号に対応する信号を出力する振動子制御ユニット(VCU)9によって制御される。前記内燃機関3としては、液体燃料をキャブレータによって空気と混合して燃焼室に送出するガソリンエンジン又はディーゼルエンジンであっても、液体燃料を直接燃焼室に噴射する燃料噴射ポンプを備えたガソリンエンジン又はディーゼルエンジンであっても良いものである。
 尚、この実施例1においては、超音波振動子としてボルト締めランジュバン振動子(BLT)を用いたが、同様の効果を奏するものであれば、特に限定されない。
 前記改質部6は、図2及び図3で示すように、燃料タンク2と配管4を介して接続される流入口61を有する流入側パイプ62と、内燃機関3と配管5を介して接続される流出口63を有する流出側パイプ64と、前記流入口61と前記流出口63との間に位置する改質空間65と、この改質空間65の下方を閉塞し、この改質空間65の下方に位置する振動プレート66とによって構成される。
 前記改質空間65は、略半球形形状のドーム形状の内周面67を有するハウジング68と、このハウジング68の基底部に位置する前記振動プレート66とによって画成される。また前記流入口61は前記ハウジング68の基底部であって前記改質空間65の下方側部に開口し、前記流出口63はドーム状の改質空間65の頂部に開口する。また、前記振動プレート66は、弾性部材からなるシール部材69を介して前記ハウジング68に固定される。さらに、前記振動子7に螺合されるねじ部70を有する。
 以上の構成により、内燃機関3が駆動されると、液体燃料が内燃機関3に吸引されることから、液体燃料は燃料タンク2から内燃機関3へ移動し、その途上で配管4から吸入パイプ62を介して吸入口61から改質空間65に流入する。これと同時に、内燃機関3の駆動信号がECU8からVCU9へ伝達され、BLT7が起動して超音波振動を前記振動プレート66に付与する。
 流入した液体燃料は、前記振動プレート66の振動面71に沿って移動すると共に超音波振動によって渦巻き状の力が印加される。このため、液体燃料は、前記振動プレート66の振動面71に沿って回転しつつ、改質空間65の頂部に位置する流出口63へ向かって上昇していく。これによって、液体燃料は、超音波振動の印加方向に回転しながら移動することとなるため、効率的に発生されたキャビティを含むこととなり、さらに液体燃料自体の微粒子化も伴って、液体燃料を改質することができ、最終的に内燃機関3の燃焼効率を向上させると共に、完全燃焼を達成できるので、燃費を向上させ、また排気ガスの有害成分を減少させることが可能となるものである。
 図4で示す実施例2に係る燃料改質装置1の改質部6Aは、実施例1の改質部6が、液体燃料の流出方向を超音波振動の印加方向と同一としたことに対して、前記改質空間65からの液体燃料の流出方向を、改質空間65の頂部から液体燃料の渦巻きに沿った方向、言い換えると前記超音波振動の印加方向と垂直としたことにある。この実施例2に示される改質部6Aにおいても、実施例1と同様の効果を得ることができるものである。尚、図4において示される実施例2において、実施例1と同一の箇所又は同一の作用を有する箇所には、同一の符号を付してその説明を省略する。
 図5で示す実施例3に係る燃料改質装置1の改質部6Bは、実質的に実施例1の改質部6の流入口63と流出口64の位置を逆にしたことを特徴とするものであり、必然的に改質空間65は逆ドーム形状となり、振動プレート66は、改質空間65の上方から改質空間65内の液体射燃料に超音波振動を印加することとなる。この場合、流入口61’から改質空間65に流入した液体燃料は、振動面71に向かって超音波振動に晒されながら振動面に向かって渦巻き状に移動し、振動面71に沿って流出口63’から内燃機関3へ移動する。この場合も、上記実施例1又は2の場合と同様の効果を得ることができる。
 上記実施例1,2又は3のそれぞれについて、液体燃料の密度、流量、粘度、超音波振動の周波数(振動数)等の条件によって、さらには内燃機関3の種類によって最適なものを選択することが可能である。また、改質空間65の容積、底面積の大きさ、高さ(深さ)等も最適なものを選択することが可能である。
 図6で示すように、実施例4に係る改質部6Cは、振動プレート66の振動面71に、所定の角度で扇状に広がると共に周方向に一定の角度で傾斜する傾斜面81からなる乱流形成部80を具備する。この乱流形成部80は、例えば図7(a)で示されるような4つの傾斜面81からなるもの、図7(b)で示されるような3つの傾斜面81からなるもの、図7(c)で示されるような8つの傾斜面81からなるものが適当であるが、6つの傾斜面を有するもの、5つの傾斜面を有するものであっても良い。それぞれの液体燃料のパラメータ、超音波振動の周波数(振動数)によって適切なものが選択されるものである。
 さらに、図8で示すように、本願発明に係る第2の燃料供給システム400は、燃料タンク2と燃料改質装置1との間の配管4上に、燃料冷却装置10を設けるものである。この燃料冷却装置10は、前記燃料改質装置1の振動子7と共に振動子制御ユニット9によって制御されるものである。これによって、エンジンが始動した場合に、エンジン制御ユニット8からの信号に基づいて振動子制御ユニット9が燃料改質装置1の振動子7及び燃料冷却装置10の冷却機構を制御するものである。
 以上の構成の第2の燃料供給システム400おいて、燃料改質装置1に供給される燃料の温度を低下させることができるので、熱によるバブルの巨大化を防止できるため、燃料改質装置1による効果を維持できるものである。
 前記燃料冷却装置10は、例えば図9(a),(b)で示すように、燃料が通過する冷却空間100を画成するケーシング101と、このケーシング101の側面に配され、前記振動子制御ユニット9からの信号によって制御される冷却手段としてのペルチェ素子102と、このペルチェ素子102の冷却側から前記冷却空間100内に延出する複数の吸熱プレート104と、前記ペルチェ素子102からの放熱を行う放熱部(ヒートシンク)103とによって構成され、流入口105から流入した燃料を冷却し、流出口106から燃料改質装置1の改質空間65に送出されるものである。この冷却装置10は、この実施例では、別体としてが、前記燃料改質装置1内に組み込むことも可能である。
 本願発明に係る第3の燃料供給システム500は、例えば図10に示すように、燃料タンク202と、燃料タンク202から燃料を吸い上げて所定の圧力でコモンレール203に供給する燃料ポンプ204と、それぞれの図示しないエンジンに燃料を噴射する燃料噴射装置205と、燃料タンク202とコモンレール203とを接続する燃料供給配管206と、コモンレール203及び燃料噴射装置205から燃料タンク202に至る燃料戻り配管207とを少なくとも具備するものである。
 図10で示す燃料供給システム500においては、コモンレール203の圧力、ひいては燃料噴射装置205の噴射圧力を良好に保つために、燃料改質装置201を燃料戻り配管207上に設けるようにしたが、燃料噴射装置205に供給される燃料の改質に重点を置く場合には、燃料改質装置201を燃料タンク202からコモンレール203に至る配管上に設けても良いものである。また、コモンレール203からそれぞれの燃料噴射装置205に至る各配管上に、それぞれ燃料改質装置201を設けるようにしてもよいものである。
 また、上述した燃料供給システム500において、前記燃料改質装置201の上流側には、通過する燃料を冷却する冷却装置208を設けるものである。これによって、燃料改質装置201において生じる気泡が熱の影響によって大きくなることを抑制できるものである。
 以上の燃料供給システム500に使用される本願発明に係る燃料改質装置201は、例えば図11に示すように、液体燃料が流れる改質部211と、改質部211に超音波振動を印加する超音波振動子(具体的にはボルト締めランジュバン振動子(BLT))を具備する振動付与部212とによって構成される。また、前記振動付与部212は、前記燃料噴射装置205を制御する図示しないエンジン制御ユニット(ECU)からの信号に基づいて振動子制御ユニット209によって制御される。
 尚、この実施例においては、超音波振動子としてボルト締めランジュバン振動子(BLT)を用いたが、同様の効果を奏するものであれば、特に限定するものではない。
 前記改質部211は、燃料が通過する改質空間213を画成するケーシング214と、前記燃料戻り配管207と前記改質空間213とを接続する流入口215と、前記改質空間213と燃料戻り配管207とを接続する流出口216と、前記ケーシング214と共に前記改質空間213を画成する振動プレート217とによって構成される。
 前記改質空間213は、略円筒状に形成され、前記ケーシング214と振動プレート217とによって画成され、さらに流入口215が前記振動プレート217に形成されると共に、前記流出口216は、燃料が前記改質空間213の下方から流出するように前記ケーシング214に配されるものである。尚、前記振動プレート217は、前記振動付与部212と結合される。
 さらに、前記振動プレート217には、該振動プレート217から前記改質空間213内に円錐状に突出する突出部218が形成される。さらにまた、前記振動プレート217は前記振動付与部212に固着され、前記改質空間213と振動付与部212とを電気的に絶縁するものである。
 以上の構成により、内燃機関203が起動されると、燃料ポンプ204が起動し、液体燃料が燃料タンク202から吸引され、燃料供給配管206を介してコモンレール203に送出される。このコモンレール203では、燃料は一定の圧力が維持され、オバーフローした燃料は燃料戻り通路207を介して燃料タンク202に戻される。また、コモンレール203内の燃料は、各エンジンのシリンダ内に燃料噴射装置205を介して順次噴射され動力を得るが、燃料噴射装置205からの余分な燃料は燃料戻り通路207を介して燃料タンク202に戻される。このとき、冷却装置208を通過して冷却され、燃料改質装置201を通過して超音波振動が印加されて燃料内にナノバブルが形成される。そして、燃料タンク202内においてナノバブルが均一化され、燃料タンク204から吸引されてそれぞれのエンジンの燃焼効率を向上させるものである。
 前記燃料改質装置201において、改質空間213は、燃料が最低で約1秒間、改質空間13内に滞在するような大きさに設定されるもので、最低でも200ccの容積を有することが望ましい。
 また、実施例6に係る突出部218が、真円錐形状であることから、改質空間213内を通過する燃料に対して均質な超音波振動を付与できるという効果を奏する。
 前記振動プレート217の突出部218は、円錐形状に形成されるが、図12で示す実施例7に係る突出部218には、その側面の周方向に沿ってさらに環状に延出する周溝部220が、円錐の高さ方向に所定の間隔で複数形成されたものである。
 この実施例7に係る周溝部220が形成された突出部218が振動する場合、上述した実施例6の場合と異なり、燃料への振動方向が周溝部220の両側で異なることから超音波振動に干渉作用が加わるため、燃料に付与される音圧が変化し、実施例6とは異なる燃料の改質状態を実現できるものである。
 図13で示す実施例8の係る振動プレート217の突出部218には、その頂点から円錐の母線に沿って延出する放射溝部221が、側面の周方向に所定の角度で複数形成されたものである。
 この実施例8に係る振動プレート217の突出部218が振動する場合、この側面に沿って流れる燃料に乱流が生じるため、微細な液圧の変化が生じるため、超音波振動の伝達速度に変化が生じ、実施例6及び7とは異なる燃料の改質状態を実現できるものである。
 図14に示す実施例9に係る振動プレート217の突出部218には、その頂点からその側面に沿って底面方向に向かって螺旋状に螺旋溝部222が形成されたものである。
 この実施例9では、流入した燃料が螺旋溝部222に沿って移動しながら、超音波振動が付与されると同時に、前記実施例7に係る周溝部220と同様の効果も得られることが推定される。このため、上述した実施例とは、異なる燃料の改質状態を得ることができるものである。
 図14に示す実施例9は、前記振動プレート217の突出部218の頂部に、所定の大きさの凹部223を形成したことを特徴とするものである。
 この実施例10では、改質空間213の中央方向に向かって超音波振動を集中させることができるため、上述した実施例とは、異なる燃料の改質状態を得ることができるものである。
 以上の説明したように、本願発明は、実質的に内燃機関に供給される液体燃料の改質を目的としたものであるが、所定の空間に流入する流体(気体又は液体)に超音波振動を印加してその流体を改質することを目的とするものには、基本的に利用可能である。具体的には、燃料電池に供給される水素又は水素含有気体の改質、薬剤や化学的合成に使用される水の改質、化学反応を行うために供給される気体の微粒子化等に使用可能である。

Claims (16)

  1.  燃料タンクと内燃機関とを接続する配管上に設けられ、燃料が流入する流入口と、燃料が流出する流出口と、前記流入口及び前記流出口との間に位置する改質空間と、該改質空間の少なくとも一方に設けられる振動部と、該振動部を振動させる超音波振動子とを具備し、通過する燃料に超音波を印加してナノバブルを発生させる燃料改質装置において、
     前記流入口から流入する液体燃料を、前記振動部の振動によって前記振動部の振動面に沿って回転させる燃料回転機構と、
     前記液体燃料を、前記振動面に対して垂直に前記流出口に向かって渦巻状に移動させる垂直移動機構とを具備することを特徴とする燃料改質装置。
  2.  前記燃料回転機構及び前記垂直移動機構は、前記振動部から上方へ略半球状に突出するドーム形状の改質空間と、前記振動部の円形振動面近傍に開口する流入口と、前記改質空間の頂部近傍に開口する流出口とによって構成されることを特徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
  3.  前記流出口は、前記振動面に対して垂直に開口することを特徴とする請求項2記載の燃料改質装置。
  4.  前記流出口は、前記振動面に対して平行に開口することを特徴とする請求項2記載の燃料改質装置。
  5.  前記燃料回転機構及び前記垂直移動機構は、前記振動部から下方に略半球状に突出するドーム形状の改質空間と、前記改質空間の頂部近傍に開口する流入口と、前記振動部の振動面に近接する前記ドーム形状の基底部近傍に開口する流出口とによって構成されることを特徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
  6.  前記改質空間は、ドーム形状の内面を有するハウジングと、該ハウジングの基底部を遮蔽すると共に円形の振動面を有する振動プレートとによって画成され、前記ハウジングと前記振動プレートとの間には、弾性部材からなるシールが設けられることを特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の燃料改質装置。
  7.  前記振動プレートは、所定の角度で扇状に広がると共に周方向に一定の角度で傾斜する複数の傾斜面を有することを特徴とする請求項6記載の燃料改質装置。
  8.  前記燃料回転機構及び前記垂直移動機構は、前記振動面から前記改質空間に略円錐状に突出する突出部であることを特徴とする請求項1記載の燃料改質装置。
  9.  前記突出部には、その側面の周方向に沿って環状に延出する周溝部が高さ方向に所定の間隔で複数形成されることを特徴とする請求項8記載の燃料改質装置。
  10.  前記突出部には、その頂点から母線に沿って延出する放射溝部が周方向に所定の角度で複数形成されることを特徴とする請求項8記載の燃料改質装置。
  11.  前記突出部には、その頂点からその側面に沿って底面方向に向かって螺旋状に螺旋溝が形成されることを特徴とする請求項8記載の燃料改質装置。
  12.  前記突出部の頂部には、凹部が形成されることを特徴とする請求項8~11のいずれか1つに記載の燃料改質装置。
  13.  燃料タンクと、内燃機関と、それらを接続する配管とによって構成され、請求項1~12のいずれか1つに記載の燃料改質装置が燃料タンクと内燃機関を接続する配管上に設けられることを特徴とする燃料供給システム。
  14.  燃料タンクと、該燃料タンクに接続される燃料ポンプと、該燃料ポンプに接続されるコモンレールと、該コモンレールに接続される複数の内燃機関と、それらを接続する配管とによって構成され、前記請求項1~12のいずれか1つに記載の燃料改質装置が、前記内燃機関から燃料タンクに至る配管上に配されることを特徴とする燃料供給システム。
  15.  内燃機関を制御するエンジンコントロールユニットからの信号に基づいて前記燃料改質装置を制御する制御手段を具備することを特徴とする請求項13又は14に記載の燃料供給システム。
  16.  前記燃料改質装置の上流側には、通過する燃料を冷却する燃料冷却装置が配されることを特徴とする請求項13~15のいずれか1つに記載の燃料供給システム。
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