明 細 書
薬物リン酸化酵素
技術分野
[0001] 本発明は、生体内で薬物をリン酸化する酵素に関する。更に、本発明は、上記酵 素を用いた化合物のリン酸化方法、該酵素によってリン酸化される化合物のスクリー ユング方法、及び被験者の被験化合物のリン酸化能を判定する方法等に関する。 背景技術
[0002] 医薬品の中には、患者に投与する段階では実際の薬効を有する化合物とは構造 を異にし、患者に投与すると生体内で代謝され構造が変化し、その薬効を発揮する ものがある。このような生体内で代謝される前の化合物はプロドラッグと呼ばれ、プロ ドラッグを薬効を示す化合物に代謝する酵素についても種々のものが知られている。
[0003] ァミノアルコール誘導体の中には生体内でリン酸化されることによって免疫抑制活 十生を示すものがある。例えば、 FTY720 (2-Amino-2-[2-(4-octylphenyl)ethyl]propane -1,3-diol hydrochloride)は、生体内でスフインゴシンキナーゼ 1及び 2によってリン酸 ィ匕を受 " 、 Γ 20-phosphate u.e.,、:ノ 2_ammo_ 2 phosphoryloxymethyl_4_(4_oct ylphenyDbutanol],になり、免疫抑制作用を示すと考えられている(The Journal of Biol ogical Chemistry, (2003), 278, ρ·47408— 47415)。
[0004] 一方、一般式(I) (式中、 R1及び R2は、水素原子である。 は、 CI— C6アルキル 基又はヒドロキシメチル基である。 R4は、水素原子、ハロゲン原子又は C1— C6アル キル基である。 R5は、水素原子、ハロゲン原子、シァノ基、 C1 C6ァノレキノレ基、 C1 —C6アルコキシ基、 C3— C6シクロアルキル基、ハロゲノ CI— C6アルキル基、フエ ニル基及びべンジルォキシ基からなる群より選択される基で 1乃至 3個置換されたフ ェニル基、ハロゲン原子又は水素原子であり、 Xは、ビニレン基(CH = CH基)、酸素 原子、硫黄原子又はメチルァミノ基である。 Yは、単結合、酸素原子、硫黄原子又は カルボニル基である。 Zは、単結合又は C1— C8アルキレン基である。 nは、 2又は 3 である。)で表される化合物についても生体内でリン酸化されることによって活性体に 変化し、免疫抑制活性を示すと考えられているが(日本国特許公開公報:特開 2005-
46141号公報)、生体内におけるリン酸化機構は不明であった。
[0005] これらの化合物のリン酸化機構を解明することは、生体内でリン酸化されることによ つて活性を示す化合物の探索や、活性発現の機構の解明、更には薬剤に対して感 受性を有する患者の選択等に有効であると考えられた。
[0006] [化 1]
[0007] ヒト フノレクトサミン一 3—キナーゼ関連タンパク質(human fructosamine_3_kinase-rel ated protein :以下、「ヒト FN3KRPJともいう。)はリブロサミンやサイコサミンのようなケ トサミンの 3位をリン酸化する活性を持つことが報告されている(Diabetes, (2003), 52, p.2888— 2895)が、生体内における役割は不明であった。
[0008] 本発明者は、生体内におけるリン酸化機構を解明するために鋭意研究をしたところ 、ヒト FN3KRP又はフルクトサミン一 3—キナーゼ(human fructosamine - 3 - kinase、 以下、「ヒト FN3K」ともいう。)と呼ばれているタンパク質が上記一般式 (I)で示される 化合物のリン酸化に関与していることを見出し、本発明を完成させた。
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0009] 本発明の 1つの課題は、例えば、(2R)— 2 アミノー 2 メチルー 4 [5—(5 フ ェニルペンタノィノレ)チォフェン 2—ィル]ブタン 1 オールのような、上記一般式 (I)で示される化合物を生体内でリン酸化する酵素を明らかにすることである。更に、 本発明の 1つの課題は、上記化合物をリン酸化する酵素を用いた該化合物のリン酸 化方法を提供することである。更に本発明の 1つの課題は該酵素によってリン酸化さ れる化合物をスクリーニングする方法を提供することである。更に本発明の 1つの課 題は、被験者の被験化合物のリン酸化能を判定する方法を提供すること等である。 課題を解決するための手段
[0010] 本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討を行ったところ、 (2R) - 2 - アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのような、上記一般式 Iで示される化合物をリン酸化する酵素がフルク トサミン一 3—キナーゼ関運タンノ ク質 (fructosamine— 3— kinase— related protein :以下 、「FN3KRP」ともいう。)及び/又はフルクトサミンー3—キナーゼ(fructosamine— 3 -kinase,以下、「FN3K」ともいう。)と呼ばれるタンパク質であることを見出し本発明 を完成させた。
[0011] すなわち、本発明は、
(1)下記の工程 1)乃至 3)を含む、ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kによってリン 酸化される物質のスクリーニング方法:
1)以下の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリペプチドと被験物質を接触させるェ 程;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
2)被験物質のリン酸エステルの生成量を測定する工程;
3)被験物質を上記 a)乃至 c)から選択されるポリペプチドと接触させない場合に測定 された、被験物質のリン酸エステルの量と上記 2)で測定されたリン酸エステルの生成 量を比較する工程、
(2)下記の工程 1)乃至 4)を含む、ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kによってリン 酸化される物質のスクリーニング方法:
1)以下の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリペプチドと被験物質を接触させる 工程;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
2)被験物質のリン酸エステルの生成量を測定する工程;
3)被験物質を上記 a)乃至 c)から選択されるポリペプチドと接触させない場合に測定 された、被験物質のリン酸エステルの量と上記 2)で測定されたリン酸エステルの生成 量を比較する工程;
4)被験物質を上記 a)乃至 c)から選択されるポリペプチドと接触させない場合に測定 された、リン酸エステルの量と比較して、上記 2)で測定されたリン酸エステルの量が 多い場合に被験物質がリン酸化されたと判定する工程。
(3)下記の工程 1)乃至 3)を含む、免疫抑制活性を有する物質のスクリーニング方法
1)以下の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリペプチドと被験物質を接触させるェ 程;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
2)被験物質のリン酸エステルの生成量を測定する工程;
3)被験物質を上記 a)乃至 c)から選択されるポリペプチドと接触させない場合に測定 された、被験物質のリン酸エステルの量と上記 2)で測定されたリン酸エステルの生成 量を比較する工程、
(4)下記の工程 1)乃至 4)を含む、免疫抑制活性を有する物質のスクリーニング方法
1)以下の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリペプチドと被験物質を接触させるェ 程;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
2)被験物質のリン酸エステルの生成量を測定する工程;
3)被験物質を上記 a)乃至 c)から選択されるポリペプチドと接触させない場合に測定 された、被験物質のリン酸エステルの量と上記 2)で測定されたリン酸エステルの生成 量を比較する工程。
4)被験物質を上記 a)乃至 c)から選択されるポリペプチドと接触させない場合に測定 された、リン酸エステルの量と比較して、上記 2)で測定されたリン酸エステルの量が 多い場合に被験物質が免疫抑制活性を有すると判定する工程、
(5)被験物質が、下記一般式 (I) (式中、 R1及び R2は、水素原子である。 R3は、 C1 - C6アルキル基又はヒドロキシメチル基である。 R4は、水素原子、ハロゲン原子又は C 1— C6アルキル基である。 R5は、水素原子、ハロゲン原子、シァノ基、 C1— C6アル キル基、 CI— C6アルコキシ基、 C3— C6シクロアルキル基、ハロゲノ CI— C6アルキ ル基、フエニル基及びべンジルォキシ基からなる群より選択される基で 1乃至 3個置 換されたフエニル基、ハロゲン原子又は水素原子であり、 Xは、ビニレン基(CH = C
H基)、酸素原子、硫黄原子又はメチルァミノ基である。 Yは、単結合、酸素原子、硫 黄原子又はカルボニル基である。 Zは、単結合又は CI— C8アルキレン基である。 n は、 2又は 3である。)で表される化合物であることを特徴とする、(1)乃至(4)のいず れカ、 1項に記載のスクリーニング方法、
[0012] [化 2]
[0013] (6)以下の工程 1)及び 2)を含む、リン酸エステルの製造方法
1)一般式 (I)を有する化合物と以下の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリぺプチ ドとを接触させる工程;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
2) 1)における反応溶液から一般式 (I)を有する化合物のリン酸エステルを取得する 工程、
(7)下記の工程 1)乃至 3)を含む、被験者の一般式 (I)を有する化合物のリン酸エス テルを生成する能力を判定する方法
1)被験者より採取した検体より全 RNAを抽出する工程;
2)全 RNAにおける、下記の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリヌクレオチドの発 現量を測定する工程;
a)配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 6乃至 935に示されるヌクレオチド配列を 含むことからなるポリヌクレオチド
b)配列表の配列番号 3のヌクレオチド番号 27から 956に示されるヌクレオチド配列を 含むことからなるポリヌクレオチド
c)上記 a)又は b)に記載のヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリ ヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダィズし、一般式 (I)を有する化合物 を生体内でリン酸化する能力を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
3) 2)で測定されたポリヌクレオチドの発現量と一般式 (I)を有する化合物を生体内で リン酸化する能力を有することが確認されている検体における、該ポリヌクレオチドの 発現量を比較し、被験者の一般式 (I)を有する化合物のリン酸化能を検定する工程
(8)下記の工程 1)及び 2)を含む、患者の一般式 (I)を有する化合物のリン酸エステ ルを生成する能力を判定する方法
1)被験者より採取した検体における、下記の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリ ペプチドの発現量を測定する工程;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
2) 1 )で測定されたポリペプチドの発現量と一般式 (I)を有する化合物を生体内でリン 酸化する能力を有することが確認されている検体における、該ポリペプチドの発現量 を比較し、被験者の一般式 (I)を有する化合物のリン酸化能を検定する工程、
(9)下記の工程 1)及び 2)を含む、患者の一般式 (I)を有する化合物のリン酸エステ ルを生成する能力を判定する方法
1)被験者より採取した検体における、下記の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリ ペプチドの酵素活性を測定する工程;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
2) 1 )で測定されたポリペプチドの酵素活性と一般式 (I)を有する化合物を生体内で リン酸化する能力を有することが確認されている検体における、該ポリペプチドの酵 素活性を比較し、被験者の一般式 (I)を有する化合物のリン酸化能を検定する工程
(10)下記の工程 1)乃至 3)を含む、被験者の一般式 (I)を有する化合物のリン酸ェ ステルを生成する能力を判定する方法
1)被験者より採取した検体における以下の a)乃至 c)からなる群から選択されるポリヌ クレオチドのヌクレオチド配列を調べる工程;
a)配列表の配列番号 1のヌクレオチド番号 1乃至 1466に示されるヌクレオチド配列 を含むことからなるポリヌクレオチド
b)配列表の配列番号 3のヌクレオチド番号 1から 1781に示されるヌクレオチド配列を 含むことからなるポリヌクレオチド
c)上記 a)又は b)に記載のヌクレオチド配列と相補的なヌクレオチド配列からなるポリ ヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダィズし、一般式 (I)を有する化合物 を生体内でリン酸化する能力を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
2) 上記ポリヌクレオチドにおける酵素活性に影響のあるヌクレオチド配列の変異の 有無を調べる工程;
3)該ポリヌクレオチドがコードするポリペプチドのリン酸化活性を低下させるヌクレオ チド配列の変異がある被験者は一般式 (I)を有する化合物のリン酸化能が低いと判 定し、該ポリペプチドのリン酸化活性を低下させるヌクレオチド配列の変異がな!/、被
験験者者はは一一般般式式 ((II))をを有有すするる化化合合物物ののリリンン酸酸化化能能をを有有すするるとと判判定定すするる工工程程、、
((1111 ))下下記記のの工工程程 11))乃乃至至 33))をを含含むむ、、以以下下のの aa))乃乃至至 cc))かかららななるる群群かからら選選択択さされれるるポポリリヌヌ ククレレオオチチドドががココーードドすするるポポリリペペププチチドドののリリンン酸酸化化活活性性にに影影響響ののああるるヌヌククレレオオチチドド配配列列のの 変変異異をを同同定定すするる方方法法。。
aa))配配列列表表のの配配列列番番号号 11ののヌヌククレレオオチチドド番番号号 11乃乃至至 11446666にに示示さされれるるヌヌククレレオオチチドド配配列列 をを含含むむここととかかららななるるポポリリヌヌククレレオオチチドド
bb))配配列列表表のの配配列列番番号号 33ののヌヌククレレオオチチドド番番号号 11かからら 11778811にに示示さされれるるヌヌククレレオオチチドド配配列列をを 含含むむここととかかららななるるポポリリヌヌククレレオオチチドド
cc))上上記記 aa))又又はは bb))にに記記載載ののヌヌククレレオオチチドド配配列列とと相相補補的的ななヌヌククレレオオチチドド配配列列かかららななるるポポリリ ヌヌククレレオオチチドドととスストトリリンンジジェェンントトなな条条件件下下ででハハイイブブリリダダィィズズしし、、一一般般式式 ((II))をを有有すするる化化合合物物 をを生生体体内内ででリリンン酸酸化化すするる能能力力をを有有すするるポポリリペペププチチドドををココーードドすするるポポリリヌヌククレレオオチチドド
11))被被験験者者よよりり採採取取ししたた検検体体ににおおけけるる上上記記 aa))乃乃至至 cc))かかららななるる群群かからら選選択択さされれるるポポリリヌヌクク レレオオチチドドののヌヌククレレオオチチドド配配列列をを調調べべるる工工程程;;
22))上上記記ポポリリヌヌククレレオオチチドドににおおけけるるヌヌククレレオオチチドド配配列列のの変変異異のの有有無無をを調調べべるる工工程程;;
33))該該ポポリリヌヌククレレオオチチドド配配列列のの変変異異とと該該ポポリリヌヌククレレオオチチドドががココーードドすするるポポリリペペププチチドドののリリンン 酸酸化化活活性性のの関関連連をを調調べべ、、リリンン酸酸化化活活性性にに影影響響ののああるる、、ポポリリヌヌククレレオオチチドド配配列列のの変変異異をを 同同定定すするる工工程程、、
((1122))検検体体がが、、末末梢梢血血ででああるるここととをを特特徴徴ととすするる、、((77))乃乃至至((11 11))ののいいずずれれ力力、、 11項項にに記記載載 のの方方法法、、
((1133))下下記記のの 11))乃乃至至 55))かかららななるる群群かからら選選択択さされれるる少少ななくくとともも 11以以上上をを含含むむ薬薬物物代代謝謝能能 診診断断用用キキッットト
11))配配列列表表のの配配列列番番号号 11ままたたはは 33にに記記載載ののヌヌククレレオオチチドド配配列列かかららななるるポポリリヌヌククレレオオチチドドのの 一一部部乃乃至至全全部部をを特特異異的的にに増増幅幅すするるたためめのの 1155かからら 3300塩塩基基長長のの連連続続ししたたオオリリゴゴヌヌタタレレ ォォチチドドププラライイママ一一;;
22))配配列列表表のの配配列列番番号号 11ままたたはは 33にに記記載載ののヌヌククレレオオチチドド配配列列かかららななるるポポリリヌヌククレレオオチチドドにに スストトリリンンジジェェンントトなな条条件件下下ででハハイイブブリリダダィィズズしし、、該該ポポリリヌヌククレレオオチチドドをを検検出出すするるたためめのの 1155
3)上記 1 )に記載のォ 一または上記 2)に記載のポリヌクレオ
チドプローブのいずれか一つのポリヌクレオチドが固定された固相化試料;
4)下記の a)乃至 c)から選択されるポリペプチドに特異的に結合し、該タンパク質を検 出するための抗体;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
5)上記 4)に記載の抗体に結合する二次抗体、
力 なる。
発明の効果
[0014] 本発明により、ヒト フルクトサミンー3 キナーゼ関連タンパク質(human fructosami ne-3-kinase-related protein :以下、「ヒト FN3KRP」ともいう。)及び/又はヒト フル クトサミンー3—キナーゼ(human fructosamine - 3 - kinase,以下、「ヒト FN3K」ともい う。)を用いた該化合物のリン酸化方法を提供することができた。更に本発明により、 該酵素によってリン酸化される化合物をスクリーニングする方法を提供することができ た。更に本発明により、被験者の被験化合物のリン酸化能を判定する方法を提供す ること等ができた。
[0015] 1.定義
本明細書中において、「遺伝子」という語には、 DNAのみならずその mRNA、 cD NA及びその cRNAも含まれるものとする。また、本明細書中において、「ポリヌクレオ チド」という語は核酸と同じ意味で用いており、 DNA、 RNA、プローブ、オリゴヌタレ ォチド、及びプライマーも含まれている。本明細中においては、「ポリペプチド」と「蛋 白質」は区別せずに用いている。また、本明細書中において、「RNA画分」とは、 RN Aを含んでいる画分をいう。また、本明細書中において、「細胞」には、動物個体内の
細胞、培養細胞も含んでいる。本明細書中における「全 RNA画分」とは、全 RNAを 含む画分をいい、血液、各種臓器、各種組織、培養細胞等から RNAの抽出用の溶 媒等、通常の方法によって抽出された全 RNAが含まれている画分のことをいう。本明 細書中において、「ストリンジェントな条件でハイブリダィズする」とは、市販のハイブリ ダイゼーシヨン溶液 ExpressHyb Hybridization Solution (クロンテック社製)中、 68°Cで ハイブリダィズすること、または、 DNAを固定したフィルターを用いて 0.7-1.0Mの NaC 1存在下 68°Cでハイブリダィゼーシヨンを行なった後、 0.1-2倍濃度の SSC溶液(1倍濃 度 SSCとは 150mM NaCl、 15mM クェン酸ナトリウムからなる)を用い、 68°Cで洗浄す ることにより同定することができる条件またはそれと同等の条件でハイブリダィズする ことをいう。
[0016] 2.ヒト FN3KRP及びヒト FN3K
本発明で用いるヒト フルクトサミンー3—キナーゼ(human fructosamine-3-kinase: ヒト FN3K)及びヒトフルクトサミンー3—キナーゼ関連タンパク質(human fructosam ine-3-kinase-related protein:ヒト FN3KRP)はその全長タンパク質に限らず、本発 明で用いることができる化合物のリン酸化反応を行うことができる限りにおいて、その 一部の配列からなる部分ペプチドでも良い。また、ヒト由来細胞より取得された天然の タンパク質でもよいし、 PCR法等によってクローニングされた遺伝子によって当該タン ノ ク質を発現するように遺伝子組換えされた細胞より取得されたタンパク質でもよい。 また、これらのタンパク質は、精製されたものの他に、部分精製されたものでもよい。
[0017] ヒト FN3Kの cDNAのヌクレオチド配列は例えば、配列表の配列番号 1のヌクレオ チド番号 1乃至 1466に示されている。また、ヒト FN3Kのアミノ酸配列は、例えば、配 列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されている。ヒト FN3Kの cDNAの ヌクレオチド配列は GenBankにァクセッション番号: NM— 022158で登録されて!/ヽ
[0018] また、ヒト FN3KRPの cDNAのヌクレオチド配列は例えば、配列表の配列番号 3の ヌクレオチド番号 1乃至 1781に示されている。また、ヒト FN3KRPのアミノ酸配列は、 例えば、配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されている。ヒト FN3KR Pの cDNAのヌクレオチド配列は GenBankにァクセッション番号: NM 024619で
登録されている。
[0019] 本明細書中において、「ヒト FN3K遺伝子」とは、ヌクレオチド配列力 配列表の配 列番号 1のヌクレオチド番号 6乃至 935からなる遺伝子、または該ヌクレオチド配列か らなる遺伝子と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな 条件でハイブリダィズし、ヒト FN3Kと同一の生物活性を有する蛋白質をコードするヌ クレオチド配列からなる遺伝子を!/、う。
[0020] 本明細書中において、「ヒト FN3K」とは、アミノ酸配列が、配列表の配列番号 2のァ ミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなる蛋白質、または、該蛋白質のァ ミノ酸配列において、 1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたァミノ 酸配列からなり、かつ、ヒト FN3Kと同一の生物活性を有する蛋白質をいう。
[0021] 本明細書中において、「ヒト FN3KRP遺伝子」とは、ヌクレオチド配歹 IJが、配列表の 配列番号 3のヌクレオチド番号 27乃至 956からなる遺伝子、または該ヌクレオチド配 歹 IJからなる遺伝子と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェ ントな条件でハイブリダィズし、ヒト FN3KRPと同一の生物活性を有する蛋白質をコ ードするヌクレオチド配列からなる遺伝子をいう。本明細書中において、「ヒト FN3KR P」とは、アミノ酸配列が、配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるァ ミノ酸配列からなる蛋白質、または、該蛋白質のアミノ酸配列において、 1若しくは数 個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、ヒト FN3K RPと同一の生物活性を有する蛋白質をいう。
[0022] ヒト FN3K及びヒト FN3KRP、並びにその部分ペプチドに他のアミノ酸配列を付加 した融合タンパク質も、ヒト FN3K及びヒト FN3KRP、並びにその部分ペプチドに含 まれる。融合タンパク質としてはヒスチジンタグ融合タンパク質、 FLAG融合タンパク 質、 GFP等の蛍光色素融合タンパク質等を挙げることができるが、これらに限定され ない。
[0023] ヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPの酵素活性はヒト FN3K及び/又はヒト FN3K RP、基質になる物質を適当なバッファーでインキュベートし、生成物であるリン酸化 化合物を定量することによって測定することが出来る。例えばヒト FN3K及び/又は ヒト FN3KRPを(2R)—2—ァミノ一 2—メチノレ一 4— [5— (5—フエ二ルペンタノィル)
チォフェン 2—ィル]ブタン 1 オールとインキュベートし、生成されるリン酸エス テルを HPLCで定量することによって、酵素活性を測定することが出来る。
[0024] 3.ヒト FN3K cDNA及びヒト FN3KRP cDNAの取得
( 1 )ヒト FN3K cDNA
ヒト FN3K cDNAは市販品を用いることができ、例えば GeneCopoeia社より入手で きる(カタログ No. GC_W1392)。
[0025] また、ヒト FN3K cDNAはヒト FN3K遺伝子を含む cDNAライブラリーを用いて以 下のようにして取得することあでさる。
[0026] ヒト FN3K遺伝子を発現している cDNAライブラリーから、コロニーハイブリダィゼー シヨン法等、公知の方法に従い、完全長 cDNAを取得する。この完全長 cDNAを铸 型として PCR法を用いてヒト FN3K cDNAを取得する。 cDNAライブラリ一は例えば 、ヒト骨髄由来の cDNAライブラリーを用いることができる。市販のヒト cDNAライブラリ 一としては例えば、クロンテック社の Creator SMART Human cDNA Librariesを用い ることもできるし、また自ら cDNAライプ'ラリーを調製することもできる。
[0027] なお、コロニーハイブリダィゼーシヨンを行わずに、 cDNAライブラリーを铸型として 直接 PCRを行なってヒト FN3K cDNAを取得することもできる。
[0028] PCRプライマーとしてはヒト FN3K cDNAを増幅することができればよぐ公知の 方法で適当なプライマーを選択することができる。ヒト FN3K cDNAを増幅する PC R用プライマーとしては例えば以下のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを 選択すること力 Sでさる。
5 - atggagcagctgctgcgcgccgagctgcgc—3,、ノ。フ マー 1:目 ti歹1 J表の酉 ti歹1 J番 : oリ及び
5,_ ctacttgagcagccttcgcatggtgcccaa _3, (プライマー 2:酉己歹 IJ表の酉己歹 IJ番号: 6) 0
[0029] (2)ヒト FN3KRP cDNA
ヒト FN3KRP遺伝子を発現している cDNAライブラリーから、コロニーハイブリダィ ゼーシヨン法等、公知の方法に従い、完全長 cDNAを取得する。この完全長 cDNA を铸型として PCR法を用いてヒト FN3KRP cDNAを取得できる。 cDNAライブラリー は例えば、ヒト骨髄由来の cDNAライブラリーを用いることができる。市販のヒト cDNA
ライブラリ一として例えば、クロンテック社の Creator SMART Human cDNA Libraries を用いることもできるし、自ら cDNAライプ'ラリーを調製することもできる。
[0030] なお、 cDNAライブラリーを铸型として直接 PCRを行なってヒト FN3KRP cDNAを 取得することあでさる。
[0031] PCRプライマーとしてはヒト FN3KRP cDNAを増幅することができればよぐ公知 の方法で適当なプライマーを選択することができる。ヒト FN3KRP cDNAを増幅す る PCR用プライマーとしては例えば以下のヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチ ドを選択すること力 Sできる。
0 ― ataagaatgcggccgccaccatggaggagctgctgaggcg— 3 (プフ マー 3:酉己歹 IJ表の目 歹 lj 号: 7)及び、
5 ' - atagtttagcggccgctcacttgaccagattcctcat-3 ' (プライマー 4:酉己歹 IJ表の酉己歹 IJ番号: 8)
〇
[0032] なお、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、ヒト FN 3K遺伝子及び/又はヒト FN3KRP遺伝子の天然型のヌクレオチド配列の一部を他 のヌクレオチドへの置換やヌクレオチドの欠失、付加などの改変により、天然型のヒト FN3K遺伝子及び/又はヒト FN3KRP遺伝子と同等の生物活性を有するポリヌクレ ォチドを調製することが可能である。このように天然型のヌクレオチド配列においてヌ クレオチドが置換、欠失、もしくは付加したヌクレオチド配列を有し、天然型のヒト FN3 K遺伝子及び/又はヒト FN3KRP遺伝子と同等の生物活性を示すポリヌクレオチド もまた本発明に用いることができる。ヌクレオチド配列の改変は、例えば、制限酵素あ るいは DNAェキソヌクレアーゼによる欠失導入、部位特異的変異誘発法による変異 導入、変異プライマーを用いた PCR法によるヌクレオチド配列の改変、合成変異 DN Aの直接導入などの方法により行うことができる。また、ヒト FN3K遺伝子又はヒト FN 3KRP遺伝子と相補的なヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェント な条件でハイブリダィズし、ヒト FN3K又はヒト FN3KRPと同様の生物活性を有する ポリヌクレ才チドを使用することもできる。
[0033] 4. ヒト FN3K及びヒト FN3KRPの発現
(1)ヒト FN3K及びヒト FN3KRP発現ベクターの構築
ヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPは in vitroにて合成する、あるいは遺伝子操作 により宿主細胞に産生させることによって生産することができる。具体的には、ヒト FN 3K遺伝子及び/又はヒト FN3KRP遺伝子を発現可能なベクターに組み込んだ後、 転写と翻訳に必要な酵素、基質およびエネルギー物質を含む溶液中で合成する、あ るいは他の原核生物、または真核生物の宿主細胞を形質転換させることによってヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPを発現させることにより、ヒト FN3K及び/又はヒト F N3KRPを得ることが出来る。
[0034] 原核細胞の宿主としては、例えば、大腸菌(Escherichia coli)や枯草菌(Bacillus su btilis)などが挙げられる。 目的の遺伝子をこれらの宿主細胞内で形質転換させるに は、宿主と適合し得る種由来のレブリコンすなわち複製起点と、調節配列を含んでい るプラスミドベクターで宿主細胞を形質転換させる。また、ベクターとしては、形質転 換細胞に表現形質 (表現型)の選択性を付与することができる配列を有するものが好 ましい。
[0035] 例えば、大腸菌としては K12株、 DH5 a株などがよく用いられ、ベクターとしては、 一般に PBR322や pUC系、 pcDNA3. 1(+ ) (インビトロジェン社)等のプラスミドが用 いられるが、これらに限定されず、公知の各種菌株、およびベクターがいずれも使用 できる。
[0036] 枯草菌としては、例えば 207— 25株が好ましぐベクターとしては pTUB228 (Ohm ura、 . et al. (1984) J. Biochem. 95、 87— 93)などが用いられるが、これに限定され るものではない。枯草菌の α—アミラーゼのシグナルペプチド配列をコードする DNA 配列を連結することにより、菌体外での分泌発現も可能となる。
[0037] 真核細胞の宿主細胞には、脊椎動物、昆虫、酵母などの細胞が含まれ、脊椎動物 細胞としては、例えば、サルの細胞である COS細胞(Gluzman、 Υ. (1981) Cell 23、 1 75— 182、 ATCC: CRL— 1650)やチャイニーズ'ノ、ムスター卵巣細胞(CHO細胞、 A TCC : CCL— 61)のジヒドロ葉酸還元酵素欠損株(Urlaub、 G. and Chasin、し A. ( 1980) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77、 4126— 4220)等がよく用いられているが、これ らに限定されない。
[0038] 宿主細胞として、 HEK293細胞を用いる場合を例に取ると、例えば、ベクターとして p
cDNA3. 2— DEST (インビトロジェン社)を用いることが出来る。
[0039] 上記のようにして得られる形質転換体は、常法に従い培養することができ、該培養 により細胞内、または細胞外に目的のポリペプチドが産生される。該培養に用いられ る培地としては、採用した宿主細胞に応じて慣用される各種のものを適宜選択でき、 例えば、上記 HEK293細胞であれば、 RPMI1640培地やダルベッコ変法イーグル培 地などの培地に、必要に応じゥシ胎児血清などの血清成分を添加したものを使用で きる。
[0040] 上記培養により、形質転換体の細胞内または細胞外に産生される組換えタンパク 質は、該タンパク質の物理的性質や化学的性質などを利用した各種の公知の分離 操作法により分離 ·精製することができる。該方法としては、具体的には例えば、通常 のタンパク沈殿剤による処理、限外濾過、分子ふるいクロマトグラフィー(ゲル濾過)、 吸着クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、ァフィ二ティーク口マトグラフィ 一、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などの各種液体クロマトグラフィー、透析法 、これらの組合せなどを例示できる。また、発現させる組換えタンパク質に 6残基から なるヒスチジンを繋げることにより、ニッケルァフィ二ティーカラムで効率的に精製する こと力 Sできる。上記方法を組み合わせることにより容易に高収率、高純度で本発明の ポリペプチドを大量に製造できる。また、精製したポリペプチドの分子量は質量分析 器、 SDS— PAGE等通常の方法で決定することができる。
[0041] ヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPの精製に際しては酵素活性を指標にすること ができる。
[0042] 5.リン酸化酵素によってリン酸化を受ける化合物
本発明にお!/、てヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPの基質として用いることができ る化合物は、ヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPによってリン酸化される限りにおい て特に制限はないが例えば、下記一般式 (I)を有する化合物である。
[0043] [化 3]
[0044] また、上記一般式 (I)を有するァミノアルコール誘導体は、例えば、国際公開第 94 /08943号パンフレット(FTY720)、国際公開第 96/06068号パンフレット(FTY 類似化合物)、国際公開第 98/45249号パンフレット (FTY類似化合物)、国際公 開第 03/029184号パンフレット(ROX— 2127 : KRP— 203類似化合物)、国際 公開第 03/029205号パンフレツ卜(KRP— 203)、国際公開第 02/06268号パン フレット(チォフェン誘導体)、国際公開第 03/059880号パンフレット(ピロール誘 導体)、国際公開第 05/005383号パンフレット(置換ピロール誘導体)、国際公開 第 05/063671号パンフレット(ベンゼン環のエーテル誘導体)等に記載する方法に 従って製造することができる。
[0045] 本発明における上記一般式 (I)有するァミノアルコール誘導体を医薬組成物の有 効成分として用いるときの置換基として、好適な置換基を以下に示す。
[0046] R1及び R2は、好適には、水素原子である。
[0047] R3は、好適には、 C1 C6アルキル基又はヒドロキシメチル基であり、更に好適に は、メチル基又はヒドロキシメチル基である。
[0048] R4は、好適には、水素原子、ハロゲン原子又は C1 C6アルキル基であり、更に好 適には、水素原子、塩素原子又はメチル基であり、特に更に好適には、水素原子又 は塩素原子である。
[0049] R5は、例えば、水素原子、ハロゲン原子、シァノ基、 C1 C6ァノレキノレ基、 C1 -C6 アルコキシ基、 C3— C6シクロアルキル基、ハロゲノ C1— C6アルキル基、フエニル基 及びべンジルォキシ基からなる群より選択される基で 1乃至 3個置換されたフエニル 基、ハロゲン原子又は水素原子であり、好適には、水素原子、フッ素原子、塩素原子 、シァノ基、メチル基、メトキシ基、シクロプロピル基、トリフルォロメチル基、フエニル
基及びベンジルォキシ基からなる群より選択される基で 1乃至 3個置換されたフエ二 ル基、フッ素原子又は水素原子であり、更に好適には、水素原子、メチル基、メトキシ 基、トリフルォロメチル基、フエニル基及びベンジルォキシ基からなる群より選択され る基で 1乃至 3個置換されたフエ二ル基、フッ素原子又は水素原子であり、特に更に 好適には、フエニル基、 4 メチルフエニル基、 4ーメトキシフエ二ル基、 3—メトキシー 4 メチルフエニル基、 3—トリフルォロメチルフエニル基、 3—べンジルォキシフエ二 ル基、フッ素原子又は水素原子である。
[0050] Xは、好適には、ビニレン基(CH = CH基)、酸素原子、硫黄原子又はメチルァミノ 基であり、更に好適には、ビニレン基(CH = CH基)又はメチルァミノ基である。
[0051] Yは、好適には、単結合、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基であり、更に好適 には、単結合、酸素原子、又はカルボニル基である。
[0052] Zは、好適には、単結合又は C1 C8アルキレン基であり、更に好適には、単結合 、トリメチレン、テトラメチレン又はオタタメチレンである。
[0053] nは、好適には、 2又は 3であり、更に好適には、 2である。
[0054] 本発明におけるヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPの基質として用いることができ る化合物のうち、一般式 (I)を有するァミノアルコール誘導体として好適な化合物は、
2 アミノー 2 メチノレー 4 [1ーメチノレー 5- (5—フエニノレぺ 一ノレ 2—ィノレ]ブタン 1ーォーノレ、
2 ァミノ一 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [5 (2—メチルフエ二ノレ)ペンタノィ ノレ]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
2 ァミノ一 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [5 (3—メチルフエ二ノレ)ペンタノィ ノレ]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
2 ァミノ一 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [5 (4 メチルフエ二ノレ)ペンタノィ ノレ]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
2 ァミノ一 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [5 (2, 3 ジメチルフエニル)ペン タノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1ーォーノレ、
2 ァミノ一 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [5 (2, 4 ジメチルフエニル)ペン !ールー 2—ィル }ブタン 1ーォーノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [5— (2, 5 ジメチルフエ二ノレ)ペン -ノレー 2 ォーノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [5— (3, 4—ジメチルフエ二ノレ)ペン ローノレ一 2 1—オール、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [5—(3, 5—ジメチルフエニル)ペン タノィノレ]ピロ一ノレ 2 ォーノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [5—(3—メチルー 4ーメトキシフエ二 ノレ)ペンタノィル]ピロ一ノレ 2— 'レ }ブタン 1 オール、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチル 5— [5— (3—メトキシ一 4—メチルフエ二 ノレ)ペンタノィル]ピロ一ルー 2— -1一才一ノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [5—(4 シァノフエ二ノレ)ペンタノィ ノレ]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン ーォーノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [4一(2 メチルフエ二,
]ピロール 2—ィル }ブタン 才ーノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [4一(3—メチルフエ二'
]ピロール 2—ィル }ブタン一;! オール、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチル 5— [4— (4—メチルフエ二,
]ピロール 2—ィル }ブタン一;! ォーノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 メチルー 5— [4一(2, 3 ジメチルフエニル)ブタ ノィル]ピロール一 2—ィル }ブタ: — 1—オール、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 -メチルー 5— [4一(2, 4 ジメチルフエ二ノレ)ブタ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタ: — 1—才ーノレ、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 -メチルー 5— [4— (2, 5 ジメチルフ ':エー ノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ブタ: — 1—オール、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 -メチルー 5— [4— (3, 4—ジメチルフ ':エ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタ: 1 オール、
2 アミノー 2 メチル 4— {1 -メチルー 5— [4— (3, 5—ジメチルフ ':エ
ίール一 2- ' 1 オール、
22 ァァミミノノ一一 22 メメチチルル 44—— {{ 11——メメチチルル 55—— [[44——((33 メメチチルル 44 メメトトキキシシフフエエ二二 ノノレレ))ブブタタノノィィルル]]ピピロロ一一ルルーー 22——ィィルル }}ブブタタンン 11 オオーールル、、
22 ァァミミノノ一一 22 メメチチルル 44—— {{ 11——メメチチルル 55—— [[44——((33 メメトトキキシシ一一 44 メメチチルルフフエエ二二 ノノレレ))ブブタタノノィィルル]]ピピロローールル一一 22——ィィルル }}ブブタタンン一一 11 オオーールル及及びび
22 ァァミミノノ一一 22 メメチチルル 44—— {{ 11——メメチチルル 55—— [[44——((44 シシァァノノフフエエニニルル))ブブタタノノィィルル ]]ピピロローールル 22——ィィルル }}ブブタタンン 11 オオーールル並並びびにに、、
22 アアミミノノーー 22—— [[22——((44ーーォォククチチルルフフエエ二二ノノレレ))ェェチチルル]]ププロロパパンン 11 ,, 33 ジジオオーールル、、
22 アアミミノノーー 22—— [[22—— ((44 ヘヘププチチルルォォキキシシフフエエニニルル))ェェチチルル]]ププロロパパンン 11 ,, 33 ジジォォ 一一ノノレレ、、
22 アアミミノノーー 22—— {{ 22—— [[44—— ((55——フフエエ二二ルルペペンンタタノノィィルル))フフエエニニルル]]ェェチチルル }}ププロロパパンン一一 11 ,, 33——ジジオオーールル、、
22 アアミミノノーー 22—— {{ 22—— [[44一一((55 シシククロロへへキキシシルルペペンンタタノノィィルル))フフエエニニルル]]ェェチチルル }}ププロロ パパンン—— 11 ,, 33——ジジ才才ーールル、、
22 アアミミノノーー 22—— {{ 22—— [[44一一((77 フフエエニニルルヘヘププタタノノィィルル))フフエエニニルル]]ェェチチルル }}ププロロパパンン一一 11 ,, 33——ジジオオーールル、、
22 アアミミノノーー 22——((22—— {{44 [[22——((44ーーメメトトキキシシフフエエニニルル))エエトトキキシシ]]フフエエ二二ルル}}ェェチチルル))ププ 口口パパンン 11 ,, 33——ジジオオーールル、、
22 アアミミノノーー 22——((22—— {{44 [[22——((44 エエトトキキシシフフエエニニルル))エエトトキキシシ]]フフエエニニルル }}ェェチチルル)) ププロロパパンン 11 ,, 33——ジジォォ一一ノノレレ、、
22 アアミミノノーー 22—— ((22—— {{44—— [[22—— ((33 フフルルオオロローー 44ーーメメトトキキシシフフエエニニルル))エエトトキキシシ]]フフエエ 二二ノノレレ }}ェェチチルル))ププロロパパンン 11 ,, 33——ジジォォ一一ノノレレ、、
22 アアミミノノーー 22 メメチチルル 44—— [[44—— ((44,, 44,, 55,, 55,, 55 ペペンンタタフフルルォォロロペペンンチチルルォォキキシシ)) フフエエニニルル]]ブブタタンン一一 11——オオーールル、、
22 ァァミミノノ一一 22 メメチチルル 44—— [[44—— ((33 ビビフフエエニニルル 44 ィィルルププロロポポキキシシ))フフエエニニルル]]
2 ァミノ一 2 メチル 4— [4— (3 ビフエ二ノレ 4 ィルプロピオニル)フエニル ]ブタン 1 オール、
2 アミノー 2 メチル 4— [3 メトキシ 4— (4—フエニルブトキシ)フエニル]ブ
タン 1一才一ノレ、
2 アミノー 2 メチル 4 [4- (5 フエ二ルペンチルォキシ)フエニル」ブタン 1一才一ノレ、
2 アミノー 2 メチル 4 [4一(5—フエ二ルペンタノィル)フエニル]ブタン 1 オール、
2 アミノー 2 メチル 4 (4一へキシルォキシフエニル)ブタン 1 オール、
2 アミノー 2 メチル 4 [4一(3—フエニルプロポキシ)フエニル]ブタン 1 - ォーノレ、
2 アミノー 2 メチルー 4 [4一(3—シクロへ: ェニル]ブタン
2 アミノー 2 メチル 4— [4— ( 5 シクロへキシルペンタノィノレ)フエニル]ブタ ン一 1—ォーノレ、
2—アミノー 2—メチルー 4一(4 ヘプチルォキシフエ二ノレ)ブタン 1 オール、
2 アミノー 2— [4— (3 ベンジルォキシフエノキシ) 2—クロ口フエニル]プロピ ノレ 1 , 3—プロパンジオール、
2 アミノー 2— [4— (3 ベンジルォキシフエ二ルチオ) 2 クロ口フエニル]プロ ピノレー 1 , 3—プロパンジオール、
2 アミノー 2 メチノレ 5— [4— (3 ベンジノレオキシフエノキシ) 2 クロ口フエ ニノレ]ペンタン一 1—ォーノレ、
2 アミノー 2 メチルー 5— [4— (3 ベンジルォキシフエ二ルチオ) 2 クロロフ ェニノレ]ペンタン一 1—ォーノレ、
2 アミノー 2 メチノレ 4 [ 5—( 5 フエ二ノレペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]
2 アミノー 2— [4— (3 ベンジルォキシフエ二ルチオ) 2 クロロフエ二ノレ]プロピ ルー 1 , 3—プロパンジオール(R〇X— 2127)、
2 アミノー 2— [4一(3 べンジルォキシフエ二ルチオ)ー2 クロ口フエ二ノレ]ェチル - 1 , 3 プロパンジオール(KRP— 203)、
2 アミノー 2 メチル 4— [1—メチル 5— (5 フエ二ルペンタノィノレ)ピロール一
2- 才ーノレ
2—ァミノ 2—メチルー 4一 1ーメチノレー 5— [4一(4ーメチノレフエ二,
ピロ一ノレ- 2—イノレ}ブタン- 1一オール、
2—ァミノ - 2—メチルー 4一 3—メチルー 5— [4— (3, 4ージメチルフエ:
2 - 1一才一ノレ、
2—ァミノ- 2—メチルー 4一 3—メチル一5— [4— (3, 4—ジメトキシフエ二,
2—ィル プ、タン一 1一才一ノレ、
2—ァミノ- 2—メチルー 4一 1ーメチルー 5—[4ー(3, 4—ジメチルフエ: ィルコピロ' ノレ一2- 一オール、
2—ァミノ- 2—メチルー 4一 3—クロロー 5— [4一(3, 4—ジメチルフエ二'
2 - 1一才一ノレ、
2—ァミノ- 2—メチルー 4一 1 , 3—ジメチルー 5— [4— (3, 4—ジメチルフエニル) 一ルー 2 レ}ブタン一 1ーォ一ノレ、
2—ァミノ- 2—メチルー 4一 1—メチル一3—クロ口一 5— [4— (3, 4—ジメトキシフ ェ 一ノレ - 2—ィル }ブタン一 1一オール、
2—ァミノ- 2—メチルー 4一 1 , 3—ジメチルー 5— [4— (3, 4—ジメトキシフエニル) 一ルー 2 レ}ブタンー1ーォ一ノレ、
2—ァミノ- 2—メチルー 3— 4一ヘプタノィルフエノキシ)プロパン一 1ーォーノレ、 2—アミノ2—メチルー 5— 1ーメチノレー 5— [4一(4ーメチノレフエ二,
ビローノレ- 2—ィル }ペンタン— 1—才ーノレ、
2—ァミノ- 2—メチルー 5— 5- [4 - (4-メチルフエ二'
2—ィルト ル、
2—ァミノ- 2—メチルー 3— 4一 [4一(4一メチルフエ二ノレ)ブタノィル]フエ二ルメト 才ーノレ
2—ァミノ- 2—メチルー 3— 2—クロ口一 4— [4— (4- エ
フエ二, ーォーノレ、
2—アミノ- - 2—メチル一3— 5—[4ー(3, 4—ジメチノレフ
エン一 2— - 1ーォーノレ、及び
2 アミノー 2— [2— (4 ォクチルフエニル)ェチル]プロパン 1, 3—ジオール(FT Y720)
であり、
更に好適な化合物は、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 [1 -メチルー 5— (5—フエニルぺ
ロール 2—ィル]ブタン 1ーォーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5—(2 メチルフエ二ノレ)ぺ ンタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン- L—オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5—(3—メチルフエニル)ぺ ンタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン- L—オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5—(4 メチルフエ二ノレ)ぺ ンタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン- L—オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5— (2, 3 ジメチルフエニル )ペンタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタ 1—才ーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5— (2, 4 ジメチルフエニル )ペンタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタ 1—才ーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5— (2, 5 ジメチルフエニル )ペンタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタ 1—才ーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5— (3, 4—ジメチルフエニル )ペンタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタ 1—才ーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5— (3, 5—ジメチルフエニル )ペンタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタ 1—才ーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5— (3—メチルー 4ーメトキシ フェニル)ペンタノィル]ピロール一 2 イノレ}ブタン 1ーォーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチルー 5— [5— (3—メトキシー4 メチル フェニル)ペンタノィル]ピロール一 2 イノレ}ブタン 1ーォーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 4 {1 メチル 5— [ 5—(4ーシァノフェニル)ペン
i一ルー 2- —才ーノレ、
(2R) 2—了 -2- -メチルー■4— {1ーメチル- -5-[4- (2- -メチル 7ェニノレ)ブタ ノィル ]ピ1: 2—ル一 2 レ}ブタン -1- -オール、
(2R) 2 —了 - -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (3- -メチル 7ェニノレ)ブタ ノィル ]ピ1: 2—ル一 2 レ}ブタン -1- -オール、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (4- -メチル 7ェニノレ)ブタ ノィル ]ピ1: 2—ル一 2 レ}ブタン -1- -オール、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (2, 3 ジメ : fルフ エル
)ブタノイノレ]ピ'ロー -ル一 -2—ィル 7、、タン 1ーォ'ール、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (2, 4ージメ : fルフ エル
)ブタノイノレ]ピ'ロー -ル一 -2—ィル 7、、タン 1ーォ'ール、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (2, 5 ジメ : fルフ エル
)ブタノイノレ]ピ'ロー -ル一 -2—ィル 7、、タン 1ーォ'ール、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (3, 4ージメ : fルフ エル
)ブタノイノレ]ピ'ロー -ル一 -2—ィル 7、、タン 1ーォ'ール、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (3, 5 ジメ : fルフ エル
)ブタノイノレ]ピ'ロー -ル一 -2—ィル 7、、タン 1ーォ'ール、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (3- -メチル-4ーメトキシ フエ-ル) 'ブタノ 'ィ'ルコピローノレ 2 —イノレ }ブタン- — 1ーォー 'ル、
(2R) 2 —了ソ- -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (3- -メトキシ 4 メチル フエ-ル) 'ブタノ 'ィ'ルコピローノレ 2 —イノレ }ブタン- — 1ーォー 'ル及び
(2R) 2 —了 -2- -メチルー ■4 — {1ーメチル- -5-[4- (4- —、、/ァノっ 'ェニノレ)ブタ ノィル ]ピ1: 2—ル一 2 レ}ブタン -1- -オール並びに、
(2R) 2 —了 - -2- -[2 -(4 オク F レフェニ .ル)ェチノ I ブ 'ロノくン一 1, 3 ジォ ール、
(2R) 2 —了 - -2- -[2 -(4 ヘプ:チルォキ、:ンフエニノレ)ェ : fル]プロ :パン— 1, 3 ジストル、
(2R) 2 —了 - -2- -{2— [4 (5—フエ二ルン ンタノイノレ)フ 'ェニル]ェチル }プロ パン— 1, 3—ジ才ール
(2 )ー2—ァミノー2—{ 2—[4ー(5—シクロへキシルペンタノィル)フエニル]ェチル }プロパン 1 , 3—ジオール、
(2R)— 2 アミノー 2— { 2— [4一(7 フエニルヘプタノィル)フエニル]ェチル }プロ パン— 1 , 3—ジ才ール、
(2R) 2 アミノー 2— (2- {4- [2- (4ーメトキシフエニル)エトキシ]フエ二ル}ェ チノレ)プロパン 1 , 3—ジォーノレ、
(2R) 2 アミノー 2— (2- {4- [2- (4 エトキシフエュル)エトキシ]フエ二ル}ェ チノレ)プロパン 1 , 3—ジォーノレ、
(2R)—2 ァミノ一 2—(2— {4— [2— (3 フルォロ一 4 メトキシフエニル)エトキシ ]フエ二ル}ェチノレ)プロパン 1 , 3—ジオール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— [4— (4, 4, 5, 5, 5 ペンタフノレォロペンチル ォキシ)フエニル]ブタン 1 オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチノレ一 4— [4— (3 ビフエ二ノレ一 4 ィノレプロポキシ)フェ ニノレ]ブタン一 1—ォーノレ、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— [4— (3 ビフエ二ノレ 4 ィルプロピオニル)フ ェニノレ]ブタン 1 オール、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— [3 メトキシ一 4— (4 フエニルブトキシ)フエ二 ノレ]ブタン 1ーォーノレ、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル一 4一 [4一( 5 フエ二ルペンチルォキシ)フエニル]ブ タン 1一才一ノレ、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— [4— ( 5—フエ二ルペンタノィル)フエニル]ブタ ン 1 オール、
( 2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— (4 へキシルォキシフエニル)ブタン 1ーォー ル、
(2R)— 2 アミノー 2 メチルー 4 [4一(3 フエニルプロポキシ)フエニル]ブタン — 1—才ーノレ、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— [4— (3 シクロへキシルプロポキシ)フエニル] プ、タン 1一才一ノレ、
(2R)— 2 アミノー 2 メチノレー 4— [4— (5 シクロへキシルペンタノィノレ)フエ二ノレ ]ブタン 1 オール、
( 2R)— 2 アミノー 2 メチル 4一(4 ヘプチルォキシフエ二ノレ)ブタン 1ーォー ル、
(2R)—2 アミノー 2— [4— (3—ペンジノレオキシフエノキシ) 2 クロ口フエ二ノレ] プロピノレー 1 , 3—プロパンジオール、
(2R)—2 アミノー 2— [4— (3 ベンジルォキシフエ二ルチオ) 2 クロ口フエニル ]プロピル 1 , 3—プロパンジオール、
(2R)—2 アミノー 2 メチノレ一 5— [4— (3 ベンジルォキシフエノキシ) 2 クロ 口フエニノレ]ペンタン一 1—ォーノレ、
(2R) 2 アミノー 2 メチノレー 5— [4一(3 べンジルォキシフエ二ルチオ)ー2— クロ口フエニノレ]ペンタン一 1—ォーノレ、
(2R)—2 アミノー 2 メチノレ一 4— [5— (5 フエ二ノレペンタノィノレ)チォフェン一 2 ーィノレ]ブタン 1ーォーノレ、
(2R)—2 アミノー 2— [4— (3 ベンジルォキシフエ二ルチオ) 2 クロ口フエニル ]プロピル—1 , 3—プロパンジオール(ROX— 2127)、
(2R)—2 アミノー 2— [4— (3 ベンジルォキシフエ二ルチオ) 2 クロ口フエニル ]ェチノレー 1 , 3 プロパンジォーノレ (KRP 203)、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— [ 1—メチル 5— ( 5—フエ二ルペンタノィノレ)ピ ロール 2—ィル]ブタン 1 オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル一 4一 { 1一メチル一 5— [4一(4一メチルフエ二ノレ)ブタ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 { 3 メチルー 5— [4一(3, 4 ジメチルフエ二 ノレ)ブタノィル]チォフェン 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— { 3 メチル 5— [4— (3, 4 ジメトキシフエ二 ノレ)ブタノィル]チォフェン 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 { 1ーメチルー 5—[4一(3, 4 ジメチルフエニル )ブタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)—2 ァミノ一 2 メチノレ一 4— { 3 クロ口一 5— [4— (3, 4 ジメチルフエニル )ブタノィル]チォフェン 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)— 2—ァミノ一 2—メチノレ一 4— { 1 , 3—ジメチル一 5— [4— (3, 4—ジメチルフ ェニル)ブタノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ブタン一 1—オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— { 1—メチル 3 クロ口一 5— [4— (3, 4 ジメ トキシフエ二ノレ)ブタノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ブタン一 1—オール、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチノレ一 4— { 1 , 3 ジメチル一 5— [4— (3, 4 ジメトキシフ ェニル)ブタノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ブタン一 1—オール、
(2S)—2—アミノー 2—メチルー 3—(4 ヘプタノィルフエノキシ)プロパンー1ーォ 一ノレ、
(2R)— 2—アミノー 2—メチル一 5— { 1一メチル一 5— [4一(4一メチルフエ二ノレ)ブ タノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ペンタン一 1—オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル一 5— { 5— [4一(4一メチルフエニル)ブタノィル]チォ フェン一 2—イノレ}ペンタン一 1一才一ノレ、
(2S)— 2 アミノー 2 メチノレー 3— { 4— [4— (4 メチルフエニル)ブタノィル]フエ ニルメトキシ}プロパン一 1—オール、
(2S)—2 アミノー 2 メチノレ一 3— { 2 クロ口一 4— [4— (4 メチルフエ二ノレ)ブタ ノィル]フエニルメトキシ}プロパン 1 オール、
(2S)— 2 アミノー 2 メチルー 3— { 5— [4一(3, 4 ジメチルフエニル)ブタノィル] チォフェン 2—ィルメトキシ}プロパン 1 オール、及び
(2R) 2—アミノー 2—[2—(4ーォクチルフエ二ノレ)ェチノレ]プロパン 1 , 3—ジォ 一ノレ(FTY720)
であり、
更に特に好適な化合物は、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— [ 1—メチル 5— ( 5—フエ二ルペンタノィノレ)ピ ロール 2—ィル]ブタン 1 オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 { 1ーメチルー 5—[5—(4 メチルフエ二ノレ)ぺ ンタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 {1ーメチルー 5—[5—(3, 4 ジメチルフエニル )ペンタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— {1—メチル 5— [5— (3 メチル 4 メトキシ フェニル)ペンタノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ブタン一 1—オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— {1—メチル 5— [5— (3 メトキシ一 4 メチル フェニル)ペンタノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ブタン一 1—オール、
( 2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [ 5— (4 シァノフェニル)ペン タノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4 { 1 メチル 5— [4 4 メチルフエ二ノレ)ブタ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 {1ーメチルー 5—[4一(3, 4 ジメチルフエニル )ブタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)—2 アミノー 2 メチル 4— {1—メチル 5— [4— (3 メチル 4 メトキシ フエ二ノレ)ブタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)—2 アミノー 2 メチル 4— {1—メチル 5— [4— (3 メトキシ一 4 メチル フエニル)ブタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール及び
( 2R)— 2 アミノー 2 メチル一 4一 { 1一メチル一 5— [4一(4ーシァノフェニル)ブタ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール並びに、
(2R) 2 アミノー 2—[2—(4ーォクチルフエ二ノレ)ェチノレ]プロパン 1, 3 ジォ ールであり、
更に好適には、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— [ 1—メチル 5— ( 5—フエ二ルペンタノィノレ)ピ ロール 2—ィル]ブタン 1 オール、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4 { 1 メチル 5— [4 4 メチルフエ二ノレ)ブタ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 {1ーメチルー 5—[4一(3, 4 ジメチルフエニル )ブタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)—2 アミノー 2 メチル 4— {1—メチル 5— [4— (3 メチル 4 メトキシ
フエ二ノレ)ブタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール、
(2R)—2 アミノー 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [4— (3 メトキシ一 4 メチル フエニル)ブタノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール及び
( 2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— { 1—メチル 5— [4— (4 シァノフェニル)ブタ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール並びに、
(2R) 2 アミノー 2—[2—(4ーォクチルフエ二ノレ)ェチノレ]プロパン 1 , 3 ジォ 一ノレである。
[0055] 以下に一般式 (I)を有するァミノアルコール誘導体として好適な化合物の構造式を 示す。
[0056] [化 4]
¾魏^
ieZS90/.00ZdfX3d οε εεΐ9譲 ooz OAV
n [ soo]
Z£ZS90/L0QZd£/13d εεΐ9ΐο8θοζ OAV
ο ™
32 PCT/JP2007/065232 化^ ¾番 構造式 化合物番号 構造式
6]
[L^] [6S00]
Z£ZS90/L00Zd£/lDd εεΐ9難 ooz OA
[0060] [化 8]
Z£ZS90/L00Zd£/13d 9ε εεΐ9ΐο/8θοζ OAV
[6^] [T 900]
ZCZS90/Z,00Zdf/X3d ZC fei9T0/800Z ΟΛ\
[0062] 上記 、 R
2
R
4及び ITの定義における「C 1— C6アルキル基」とは、例えば、メ チノレ基、ェチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、 2 メチルプロピル基、 3 メチルプロピル基、 2, 2, 2—トリメチルメチル基、ペンチル基又はへキシル基であ り得、好適には、メチル基、ェチル基又はプロピル基であり、更に好適には、メチル基 又はェチル基である。
[0063] 上記 R4及び R5の定義における「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素 原子又はヨウ素原子であり、好適には、フッ素原子又は塩素原子である。
[0064] 上記 R4及び R5の定義における「C1— C6アルコキシ基」とは、例えば、メトキシ基、 エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、 2 メチルプロポキシ基、 3 メチルプロポキシ基、 2, 2, 2—トリメチルメトキシ基、ペンチルォキシ基又はへキシ ルォキシ基であり、好適には、メトキシ基又はエトキシ基である。
[0065] 上記 R5の定義における、「C3— C6シクロアルキル基」とは、例えば、シクロプロピル 基、シクロブチル基、シクロペンチル基又はシクロへキシル基であり得、好適には、シ クロプロピル基又はシクロへキシル基である。
[0066] 上記 R5の定義における、「ハロゲノ C1— C6アルキル基」とは、上記 C1— C6アルキ
ル基にハロゲン原子が置換した基であり、例えば、フルォロメチル基、ジフルォロメチ ノレ基、トリフルォロメチル基、フルォロェチル基、ジフルォロェチル基、トリフルォロェ チル基、フルォロプロピル基、ジフルォロプロピル基、トリフルォロプロピル基、フルォ ロブチル基、ジフルォロブチル基、トリフルォロブチル基、フルォロペンチル基、ジフ ノレォロペンチル基、トリフルォロペンチル基、フルォ口へキシル基、ジフルォ口へキシ ノレ基、トリフルォ口へキシル基、ペンタフルォロェチル基、へキサフルォロプロピル基 、ノナフルォロブチル基、クロロメチル基、ジクロロメチル基、トリクロロメチル基、クロ口 ェチノレ基、ジクロロェチノレ基、トリクロロェチノレ基、クロ口プロピノレ基、ジクロロプロピノレ 基、トリクロ口プロピル基、クロロブチル基、ジクロロブチル基、トリクロロブチル基、クロ 口ペンチノレ基、ジクロロペンチノレ基、トリクロ口ペンチノレ基、クロ口へキシノレ基、ジクロロ へキシノレ基、トリクロ口へキシノレ基、ペンタクロロェチノレ基、へキサクロ口プロピノレ基、 ノナクロロブチル基であり得、好適には、フルォロメチル基、ジフルォロメチル基、トリ フルォロメチル基、フルォロェチル基、ジフルォロェチル基、トリフルォロェチル基、 フルォロプロピル基、ジフルォロプロピル基又はトリフルォロプロピル基であり、更に 好適には、トリフルォロメチル基又はトリフルォロェチル基である。
[0067] 上記 Zの定義における「C1 C8アルキレン基」とは、例えば、メチレン基、エチレン 基、プロピレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、へキサメチレン基、ヘプタメチ レン基又はオタタメチレン基であり得、好適には、炭素数 2乃至 8のアルキレン基であ り、更に好適には、エチレン基、プロピレン基、テトラメチレン基、ヘプタメチレン基又 はオタタメチレン基である。
[0068] 上記 Zの定義における「フッ素原子で 2乃至 8個置換された C1— C8アルキレン基」 とは、例えば、ジフルォロメチレン基、 1 , 1ージフルォロエチレン基、 1 , 1 , 2, 2—テト ラフルォロエチレン基、 1 , 1ージフルォロプロピレン基、 1 , 1 , 2, 2—テトラフルォロ プロピレン基、 1 , 1ージフルォロテトラメチレン基、 1 , 1 , 2, 2—テトラフルォロテトラメ チレン基、 1 , 1ージフルォロペンタメチレン基又は 1 , 1 , 2, 2—テトラフルォロペンタ メチレン基であり得、好適には、 1 , 1ージフルォロプロピレン基、 1 , 1 , 2, 2—テトラフ ノレォロプロピレン基、 1 , 1ージフルォロテトラメチレン基、 1 , 1 , 2, 2—テトラフルォロ テトラメチレン基、 1 , 1ージフルォロペンタメチレン基又は 1 , 1 , 2, 2—テトラフルォロ
ペンタメチレン基である。
[0069] 上記における塩とは、上記一般式 (I)を有するァミノアルコール誘導体力 塩基性 基としてアミノ基を有するため、酸と反応させることにより得られる塩であり、例えば、フ ッ化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸 塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリ フルォロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のような低級アルカンスルホン酸塩 、ベンゼンスルホン酸塩、 p—トルエンスルホン酸塩のようなァリールスルホン酸塩、 酢酸塩、リンゴ酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩、クェン酸塩、ァスコルビン酸塩、酒 石酸塩、シユウ酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;又は、グリシン塩、リジン塩、アル ギニン塩、オル二チン塩、グルタミン酸塩、ァスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩であり 得、好適には、塩酸塩、酢酸塩、フマール酸塩、コハク酸塩又はマレイン酸塩である
[0070] 本発明における一般式 (I)を有するァミノアルコール誘導体及びその薬理上許容さ れる塩は、その分子内に不斉炭素原子を有する場合には、光学異性体が存在する。 一般式 (I)を有するァミノアルコール誘導体のうち不斉炭素原子を有する化合物は、 単一の式、即ち R体として示されている力 製造方法等の都合により、 S体が副生成 物として混入する場合が考えられる。従って、そのような場合には、一般式 (I)を有す るァミノアルコール誘導体は光学異性体として、主に R体を含有するものである力 一 部に S体を含有する混合物をも含むものである。
[0071] 一般式 (I)を有するァミノアルコール誘導体及びその薬理上許容される塩は、大気 中に放置したり、又は、再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、 水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明の一般式 (I)を有するアミノアル コール誘導体の薬理上許容される塩に包含される。
[0072]
6.ヒト FN3KRP及び/またはヒト FN3Kを用いた化合物(I)のリン酸エステルの製造 方法
上記一般式(I)を有する化合物からヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kを用いて下 記一般式 (II)を有する化合物を製造することができる。
[0073] [化 10]
[0074]
R
2、 R
3、 R
4、 R
5、 X、 Y及び Zは前掲の化合物(I)と同じである。以下、一般 式 (II)で表される化合物を「化合物(II)」ともレ、う。 )
化合物(I)並びに、ヒト FN3KRP及び/またはヒト FN3Kを接触させることによって 上記化合物のリン酸エステルである化合物(II)を製造すること力 Sできる。
[0075] 化合物(II)の製造方法としては具体的には以下の方法を挙げることができるが化 合物(II)を製造できる限りにお!/、てこれらに限定されなレ、。
(1)ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K
化合物(II)の製造に用いることができるヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kは上記 「4」の項目に記載した方法によって赤血球から取得したものを用いることができるし、 ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kを発現する細胞から取得したものを用いることも できる。ヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPは精製したものを用いることもできるし、 粗精製のもの、細胞抽出液そのままを用いることもできる。また、ヒト FN3KRP及び/ 又はヒト FN3Kを発現する細胞をそのまま用いることもできる。
(2) 酵素反応
本発明の製造方法は、種々の態様で実施することができる。例えば、(a)ヒト FN3K 及び/又はヒト FN3KRPを発現する細胞に化合物(I)を接触させる、 (b)ヒト FN3K 及び/又はヒト FN3KRPを発現する細胞からの抽出物と化合物(I)を接触させる、 ( c)精製又は粗精製ヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPと化合物(I)を接触させる等 の方法を挙げること力できる。
[0076] なお、ヒト FN3K及びヒト FN3KRPによって化合物(I)から化合物(II)を製造するに 際しては、該酵素反応が起こるような条件とするのが望ましレ、。
[0077] 酵素反応産物は酵素反応後に、酵素反応産物である化合物(II)の生成量を測定
することによって分析すること力 sできる。化合物(II)の生成量は化合物 (II)の生成を測 定できる限りにおいて特に制限はないが、例えば、反応産物を HPLCに供して、化 合物(II)のピークを測定することによって測定することができる。
[0078] また、酵素反応産物である化合物(II)は反応系より精製することができる。
[0079] 7.ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kによってリン酸化される物質のスクリーニン グ方法
以下の方法によってヒト FN3KRPまたはヒト FN3Kによってリン酸化される物質を同 定すること力 Sできる。本方法は以下の工程を含む。
1)
i)ヒト FN3KRP又はヒト FN3Kを被験物質と接触させる工程;
ii)被験物質のリン酸エステルの生成量を測定する工程;
iii)被験物質をヒト FN3KRP又はヒト FN3Kと接触させない場合に測定された、被験 物質のリン酸エステルの量と上記 ii)で測定されたリン酸エステルの生成量を比較す る工程。
[0080]
2)
i)ヒト FN3KRP又はヒト FN3Kを被験物質と接触させる工程;
ii)被験物質のリン酸エステルの生成量を測定する工程;
iii)被験物質をヒト FN3KRP又はヒト FN3Kと接触させない場合に測定された、被験 物質のリン酸エステルの量と上記 ii)で測定されたリン酸エステルの生成量を比較す る工程。
iv)被験物質をヒト FN3KRP又はヒト FN3Kと接触させない場合に測定された、リン 酸エステルの量と比較して、上記 ii)で測定されたリン酸エステルの量が多!/、場合に 被験物質がリン酸化されたと判定する工程。
以下、各工程を説明する。
[0081] 1)について
1) i)について
本工程で用いるヒト FN3KRP又はヒト FN3Kとしては特に制限はないが、ヒト FN3
KRP又はヒト FN3Kを発現している細胞をそのまま用いることが出来るし、これらの細 胞の破砕液、これらの細胞から粗精製したヒト FN3KRP又はヒト FN3K、精製したヒト FN3KRP又はヒト FN3Kを用いることも出来る。また、上記「4·ヒト FN3K及びヒト FN 3KRPの発現」の項に記載の方法によって取得されたものを用いることも出来る。
[0082] 被験物質としては、上記「5.リン酸化酵素によってリン酸化を受ける化合物」の項に 記載した物質を用いることができるし、その他の化合物を用いることもできる。その他 の化合物の例としては、一般式 (I)を有する化合物以外の化合物、微生物の代謝産 物、植物や動物組織の抽出物、それらの誘導体またはそれらの混合物等が挙げられ る。被験物質の投与量や濃度は適宜設定するか、または例えば希釈系列を作成す るなどして複数種の投与量を設定してもよぐ個体、液体等適当な状態で投与するこ とができ、適当なバッファーに溶解したり、安定化剤等を加えたりしてもよい。培養細 胞を用いるスクリーニング方法の場合には、培地に添加して培養することができる。 培地に添加する場合には培養開始時から添加してもよいし、培養途中で添加しても 良ぐまた、添加の回数も 1回に限らない。被験物質存在下で培養する期間も適宜設 定してよいが、好ましくは 30分乃至 48時間である。哺乳動物個体に被験物質を投与 する場合は、被験物質の物性等により経口投与、静脈注射、腹腔内注射、経皮投与 、皮下注射等の投与形態を使い分ける。また、投与から、検体を得るまでの時間は適 当に選択することができる。
[0083] その他、反応液には、必要に応じ、 pH調整のための緩衝液が添加され得る。
[0084] これらの材料を混合し、例えば以下に示す反応を行う。
[0085] 温度条件: 0°C〜45°C、好適には 37°C
反応液の pH : 6〜9、好適には 7. 4
反応時間: 30秒〜 24時間、好適には 3時間
反応は、例えば、 384穴アツセィプレートを用いて行うことができる。
[0086] 1) ii)について
被験物質のリン酸エステルの量を測定する方法としては例えば HPLCを用いて生成 物を分離定量する方法を挙げることができる。そのような方法としては例えば以下の 方法を挙げることが出来るがこの方法に限定されない。
カラム: YMC— Pack ODS-A A— 312 (直径 6· Omm X長さ 150mm、粒子径 5〃 m 、(株)ワイ'ェム'シー)
移動相: 40%ァセトニトリル /0. 1 %トリフルォロ酢酸
流速: lmL/分
溶出方法:イソクラティック溶出
カラム温度: 40°C
検出波長: 295nm
1) iii)について
被験物質をヒト FN3KRP又はヒト FN3Kと接触させない場合に測定された被験物 質のリン酸エステルの量は、上記 1) ii)に記載した方法と同様の方法によって測定 することが出来る。そして、ヒト FN3KRP又はヒト FN3Kと接触させた場合と接触させ ない場合の被験物質のリン酸エステルの生成量を比較することが出来る。
[0087] 2)について
2)— i)乃至 iii)について
これらの工程は上記 1) i)乃至 iii)と同様の方法によって行うことが出来る。
2)— iv) について
上記 2)— iii)による比較の結果、上記 ii)における被験物質のリン酸エステルの生成 量が iii)に比べて多い場合に被験物質力 Sリン酸化されたと判定することが出来る。
[0088] 8.リン酸化能を利用した患者の薬物代謝能を調べる方法
ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kは一般式(I)を有する化合物を生体内でリン酸 化して、一般式 (Π)を有するリン酸エステルに変換する機能を有する。
[0089] 以下の方法によって、一般式 (I)を有する薬剤の患者における代謝能を調べること が出来る。
1)ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子の発現量を指標とした方法
以下の工程 i)乃至 iii)を含む:
i)被験者より採取した検体より全 RNAを抽出する工程;
ii)全 RNAにおけるヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子の発現量を測定する 工程;
iii) ii)で測定されたヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子の発現量と一般式(I) を有する化合物を生体内でリン酸化する能力を有することが確認されている検体に おける、ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子の発現量を比較し、被験者の一 般式 (I)を有する化合物のリン酸化能を検定する工程。
2)ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kタンパク質の発現量を指標とした方法
以下の工程 i)乃至 ii)を含む:
i)被験者より採取した検体中におけるヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kタンパク質 の発現量を該タンパク質に特異的に結合する抗体又はリガンドを用いて測定するェ 程;
ii) i)で測定されたタンパク質の発現量と、一般式 (I)を有する化合物を生体内でリン 酸化する能力を有することが確認されている検体における、ヒト FN3KRP及び/又 はヒト FN3Kタンパク質の発現量を比較し、被験者の一般式 (I)を有する化合物のリ ン酸化能を検定する工程。
3)ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kタンパク質の酵素活性を指標とした方法 i)被験者より採取した検体中におけるヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kタンパク質 の酵素活性を測定する工程;
ii) i)で測定されたタンパク質の酵素活性と、一般式 (I)を有する化合物を生体内でリ ン酸化する能力を有することが確認されている検体における、ヒト FN3KRP及び/ 又はヒト FN3Kタンパク質の酵素活性を比較し、被験者の一般式 (I)を有する化合物 のリン酸化能を検定する工程。
4)遺伝子の変異を利用した方法
i)被験者より採取した検体におけるヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子にお けるヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3Kのヌクレオチド配列を調べる工程;
ii) i)ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子における酵素活性に影響のあるヌク レオチド配列の変異の有無を調べる工程;
iii)ヒト FN3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子の活性を低下させるヌクレオチド配列 の変異がある被験者は一般式 (I)を有する化合物のリン酸化能が低いと判定し、ヒト F N3KRP及び/又はヒト FN3K遺伝子の活性を低下させるヌクレオチド配列の変異
カ い被験者は一般式 (I)を有する化合物のリン酸化能を有すると判定する工程。
[0091] 9.診断用キット
ヒト FN3K及び/又はヒト FN3KRPは生体内においてリン酸化されることによって 活性を有する化合物のリン酸化能を有する。したがって、以下のキットを用いることで 、被験者の薬物代謝能を調べることが出来る。該キットは具体的には以下のものであ
[0092] 下記の 1)乃至 5)からなる群から選択される少なくとも 1以上を含む薬物代謝能診断 用キット
1)配列表の配列番号 1または 3に記載のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドの 一部乃至全部を特異的に増幅するための 15から 30塩基長の連続したオリゴヌタレ ォチドプライマ一;
2)配列表の配列番号 1または 3に記載のヌクレオチド配列からなるポリヌクレオチドに ストリンジェントな条件下でハイブリダィズし、該ポリヌクレオチドを検出するための 15 ヌクレオチド以上の連続したポリヌクレオチドプローブ;
3)上記 1)に記載のオリゴヌクレオチドプライマーまたは上記 2)に記載のポリヌクレオ チドプローブのいずれか一つのポリヌクレオチドが固定された固相化試料;
4)下記の a)乃至 c)から選択されるポリペプチドに特異的に結合し、該タンパク質を 検出するための抗体;
a)配列表の配列番号 2のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
b)配列表の配列番号 4のアミノ酸番号 1乃至 309に示されるアミノ酸配列からなるポリ ペプチド
c)上記 a)又は b)から選択されるポリペプチドのアミノ酸配列において 1若しくは数個 のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつ、(2R)— 2— アミノー 2 メチル 4 [ 5—( 5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン 2 ィノレ]ブタ ンー 1 オールのリン酸化能を有するポリペプチド;
5)上記 4)に記載の抗体に結合する二次抗体。
図面の簡単な説明
[0093] [図 1]ヒト血液中の各構成成分による化合物 1のリン酸化
[図 2]各分画における反応産物濃度
[図 3]化合物 1のリン酸化活性
[図 4] (A) FTY720のリン酸化、(B)スフインゴシンのリン酸化
実施例
[0094] 以下実施例によって本発明を説明するが本発明は実施例に限定されるものではな い。なお、下記実施例において、遺伝子操作に関する各操作は特に明示がない限り 、 「モレキュラークローニング(Molecular Cloning) J (Sambrook, J.,Fritsch, E.F.および Maniatis, T.著、 Cold Spring Harbor Laboratory Press刊、 1989年)、その他の実験 書に記載されている方法、及び当業者に知られている方法により行った。また、市販 の試薬やキットを用いる場合には市販品の指示書に従って実施した。
(参考例)
(2R)—2 ァミノ一 2 メチノレ一 4— [5— (5 フエ二ルペンタノィノレ)チォフェン一 2 ィル]ブタン 1 オールの取得
以下の実験で用いる式 (I)で示される、(2R)— 2 ァミノ 2 メチル—4— [5— ( 5 フェニルペンタノィル)チォフェン 2 ィル]ブタン 1 オール(以下、「化合物 1」ともいう。)は、例えば、国際公開第 94/08943号パンフレット、国際公開第 96/ 06068号パンフレット、国際公開第 98/45249号パンフレット、国際公開第 03/02 9184号パンフレット、国際公開第 03/029205号パンフレット、国際公開第 02/06 268号パンフレット(実施例 19)、国際公開第 03/059880号パンフレット、国際公 開第 05/005383号パンフレット、国際公開第 05/063671号パンフレット等に記 載する方法に従って製造することができる。
[0096] (I) (2R)—2 アミノー 2 メチノレ一 4— [5— (5 フエニルぺ
2—ィル]ブタン 1 オール(化合物 1 )
(実施例 1)ヒト全血の調製
匿名化された 2名の供血者から約 lOOmLずつ末梢血を採血し、抗凝固剤として 3. 2% (w/v)クェン酸 3ナトリウム 2水和物溶液をヒト末梢血 lOOmL当り約 l lmL添加 してヒト全血とし、常法に従って、全血から赤血球、血漿、血小板、リンパ球の各画分 に分画した。
[0097]
(実施例 2)リン酸化活性の確認及びリン酸化活性の局在
実施例 1で得た各種構成成分について化合物 1に対するリン酸化活性を測定した 。反応基質には化合物 1を使用し、反応産物である化合物 1のリン酸エステルである 、リン酸 モノ(2R)—2 アミノー 2 メチノレー 4 [5—(5 フエ二ルペンタノィノレ)チ ォフェン 2—ィル]ブチル エステル(化合物 1のリン酸エステル)の生成量を定量 することによりリン酸化活性を測定した。
リン酸 モノ(2R)—2 アミノー 2 メチノレー 4 [5—(5 フエ二ルペンタノィノレ)チ
1. 5mL容ポリプロピレンチューブを 13本用意し、それぞれに実施例 1で得た全血 、血漿、赤血球、血小板、またはリンパ球を、全血、血漿、赤血球、血小板、リンパ球 、赤血球 +血漿、血小板 +血漿、リンパ球 +血漿、赤血球 +血小板 +リンパ球 +血 漿、赤血球 +血小板 +リンパ球、赤血球 +血小板 +血漿、赤血球 +リンパ球 +血漿 、血小板 +リンパ球 +血漿の組み合わせで分注し氷冷した。何れのチューブの分注 量も 500 Lとし、 2種類以上の構成成分を混ぜる場合は、各々等量を混合した上で 500 しとした。即ち 2種類混合の場合は 250 Lずつ、 3種類混合の場合は 166· 7 H Lずつ、四種類混合の場合は 125 H Lずつ分注し、総分注量を 500 μしとした。各 チューブに 100mg/mL 化合物 1/ジメチルスルホキシド溶液を 0. 5 しカロえて混 合(終濃度 ΙΟΟ g/mUした後氷冷し、これを 37°Cの湯浴中で 30分間インキュべ
ーシヨンした後、氷上に移した。各チューブに lmLのメタノールを加えて混合後、 HP LC測定時まで 20°Cで保存した。
[0099] 反応産物であるリン酸 モノ(2R)— 2 アミノー 2 メチルー 4 [5—(5 フエニル ペンタノィノレ)チォフェン 2—ィル]ブチル エステノレ(化合物 1のリン酸エステノレ)の 生成量は以下の装置及び条件下で測定した。
HPLC : LC- 10A システム((株)島津製作所)
VP
カラム: YMC— Pack ODS -A A— 312 (直径 6. OmmX長さ 150mm、粒子径 5 μ ΐ ^ (株)ワイ'ェム'シー)
移動相: 40%ァセトニトリル /0. 1 %トリフルォロ酢酸
流速: lmL/分
溶出方法:イソクラティック溶出
カラム温度: 40°C
検出波長: 295nm
保持時間: 6. 7分 (化合物 1のリン酸エステル)、 11. 1分 (化合物 1)、 14. 2分(1 ナフトール、内部標準物質) 反応終了後のチューブに 10 H gZmLの 1—ナフトール/メタノール溶液を、終濃 度 2. 5 g/mLとなるように添加した後混合し、 21 , 600 X g、 3分間、 4°Cで遠心分 離した。その上清 30 Lを上記 HPLC装置にロードし、各保持時間に出現するピー クの AUC値を測定した。化合物の AUC値を内部標準物質である 1 ナフトールの A UC値で補正した後、別途作成した検量線に外揷して化合物の濃度を得た。
[0100] 測定の結果、図 1に示したように、反応系に赤血球が存在する場合に化合物 1のリ ン酸エステルの生成量が多ぐ化合物 1がリン酸化されていることが判明し、全血中の 構成成分の内、赤血球が化合物 1をリン酸化する主たる存在であることが明らかにな つた。
[0101] (実施例 3)ヒト赤血球中における化合物 1をリン酸化する酵素の局在
赤血球より常法に従って、可溶性画分と膜画分を分画した。実施例 2と同様の方法 で化合物 1のリン酸化反応を調べたところ、図 2に示すように、赤血球の可溶性画分
に強いリン酸化活性が存在することが確認され、化合物 1をリン酸化する酵素は主に 赤血球の可溶性画分に存在することが明らかになった。
(実施例 4)ヒト赤血球可溶性画分からの化合物 1をリン酸化する酵素の精製 ( 1 ) 以下の方法により、ヒト赤血球の可溶性画分から化合物 1をリン酸化する酵素を精
; ^^し/
(1)酵素活性測定方法
酵素活性測定用の検体 4511 Lに対して、それぞれ終濃度で 10011 g/mL 化合 物 、 ImM ATP, 0. 5% CHAPS及び lOOmM HEPES, pH 7· 0、総量 75 μ Lとなるように添加した。 1—デォキシ一 1—モルフォリノフルクトース(1— deoxy— 1 -morpholinofructose; DMF,シグマ社)を加える場合は終濃度で ImMとなる ように反応液に加えた。 37°Cにて 1時間保温することにより化合物 1をリン酸化した後 150 Lのメタノールを添カロし、孔径 0· 45 mのフィルターで濾過することにより反 応停止及び蛋白質除去を行った。 10 Lの濾液を逆相クロマトグラフィーカラム (TS K-gel ODS— 100S、 直径 4. 6mm X長さ 150mm、東ソ一社)に供し、流速 lm L/分、カラム温度 40°Cにおいて 0· 1 % トリフルォロ酢酸を含む 40% ァセトニトリ ルによりイソクラティック溶出した。化合物 1及び化合物 1のリン酸エステルの検出は 2 95nmで行い、ピーク面積により化合物 1のリン酸エステルの生成量を測定した。上 記条件で 1 H g/mLの化合物 1のリン酸エステルを生成する活性を lU/mLと定義 した。以降の精製過程において、化合物 1をリン酸化する酵素の活性の測定には本 測定法を使用した。
(2)ヒト赤血球可溶性画分からの化合物 1をリン酸化する酵素の精製
匿名化されたボランティア 5名から各 lOOmLずつ、計 500mL採血し、常法に従つ て調製した赤血球可溶性画分から、化合物 1のリン酸化活性を指標に、硫酸アンモ ユウム塩析、疎水性相互作用カラム(HiTrap Phenyl HP 5mL GEヘルスケア ノ ィォサイエンス社)、色素結合ァフィ二ティカラム(HiTrap Blue HP lmL GEヘル スケア バイオサイエンス社)、陰イオン交換カラム(Resource Q lmL GEヘルス ケア バイオサイエンス社)、陽イオン交換カラム(Resource S lmL GEヘルスケ ァ バイオサイエンス社)、陽イオン交換カラム(Mono S PC 1. 6/5 GEヘルス
ケア バイオサイエンス社)、及びゲル濾過カラム(Superdex 75 PC 3.2/30、 GEヘル スケア ノ ィォサイエンス社)によって精製した。その結果、ヒト赤血球可溶性画分中 の化合物 1のリン酸化活性は、表 1に示した通り約 10,000倍まで濃縮された。
[0103] (表 1) 表 1 ヒト FN3K の精製表
蛋白質濃 活性回收
活性 容量 総蛋白質量 総活性 比活性 精製効
精製ステップ 度 率
[U/mL] [mL] [mg] [U] [U/mg] 率
[%] 可溶性画分 83000 3.2 50 4100 160 0.039 1.0 100
1) 硫酸アンモニゥム沈殿 9000 7.3 50 450 367 0.81 21 230
2) 疎水性相互作用カラム 170 1.7 60 10 100 10 260 63
3) 色素結合ァフィニ亍イカラム 870 5.1 4.0 3.5 20 5.9 150 13
4) 陰イオン交換カラム 210 2,1 10 2.1 21 10 260 13
5) 1 イオン交換カラム 87 2.8 4.0 0.35 11 32 820 6.9
6) 陽イオン交換カラム 10 7.1 0.20 0.0020 1.4 710 18000 0.88
7) ゲル璩過カラム 4.0 1.6 0.10 0.00040 0.16 410 10000 0.10
[0104] (実施例 5)質量分析による化合物 1をリン酸化する酵素の同定(1 )
実施例 4で得られた活性画分を SDS— PAGEに供し、 SDS— PAGEゲル上の各バン ドをゲルより切出し、常法に従い、トリプシン (モディファイドトリプシン、プロメガ社)を 加え 37°Cにて 12時間消化反応を行った。生成した消化ペプチドは液体クロマトダラ フィー(LC) /タンデム質量分析装置 (MS/MS)に供した。得られた質量スペクトル データは、データベース検索ソフトウェア(Mascot、マトリクスサイエンス社)により解 ネ丌した。ァータベースは National Center for Biotechnology Informationにより編纂さ れた GenBank nrデータベースを用いた。
[0105] その結果、化合物 1をリン酸化する酵素は、ヒト配列 fructosamine-3-kinase (FN3K 、 GenBank accession number NP— 071441 )であることが明らかになった。
[0106] (実施例 6)ヒト赤血球可溶性画分からの化合物 1をリン酸化する酵素の精製(2) ヒト FN3Kが化合物 1をリン酸化する酵素であることを確認するために、ヒト FN3Kの 競合阻害剤として知られている DMF (Biochem. J. (2000) vol. 352, ρ·835— 839)を用 いた阻害実験を行った。実施例 4における第 2精製段階の疎水性相互作用カラムの 活性分画は DMFにより顕著に阻害され、その IC 値は約 1 μ Μであった。これにより
50
、ヒト FN3Kが化合物 1をリン酸化する酵素であることが確認された。
[0107] 一方、可溶性画分及び第 1精製段階である硫酸アンモユウム沈殿を再可溶化した サンプルでは DMFによる阻害はほとんど観察されず、ヒト FN3Kとは異なる化合物 1 をリン酸化する酵素の存在もまた強く示唆された。 DMFの阻害の程度から考えて、こ の、ヒト FN3Kとは異なる酵素力 化合物 1をリン酸化する主な酵素であると推定され た。そこでこの酵素の精製を行った。
[0108] 精製にあたっては常に ImM DMF存在下、非存在下で酵素活性測定を行い、 DM Fにより阻害されない活性を指標に精製を進めた。
[0109] 実施例 4で得た硫酸アンモニゥム沈殿を陰イオン交換カラム(HiPrep Q 16/10 XL、 GEヘルスケア バイオサイエンス社)、色素結合ァフィ二ティカラム(HiTrap Blu e HP lmL)、陽イオン交換カラム(Mono S PC 1.6/5)、ゲル濾過カラム(Superde x 75 PC 3.2/30)により分画した。
[0110] 以上 5段階の精製過程を経た結果、表 2に示すように、第 2精製段階以降の酵素活 性は DMFにより阻害されず、最終的にこの精製法により化合物 1をリン酸化する酵 素の比活性は約 16 , 000倍に上昇した。
[0111] (表 2) ヒト FN3KRP の精製表 活性回収残存活性 活性 容量 総蛋白貧量総活性比活性精製効
精製ステップ 度 率 [%】
[U/mL] [mL] [mg] [U] [U/mg] 率
[%]
可溶性画分 100000 3.0 50 5200 150 0.029 1.0 100 81
1) 硫酸アンモニゥム沈殿 9100 5.0 50 460 250 0.55 19 170 89
2) 陰イオン交換カラム 640 5.5 10 6.4 55 8.7 300 36 98
3) 色素結合ァフィ二ティカラム 310 10 1.0 0.31 10 32 1100 6.6 110
4) 暘イオン交換カラム 5.0 8.5 0.20 0.00010 1.7 170058000 1.1 98
5) ゲル璩過カラム 3.0 1.4 0.10 0.00030 0.14 45016000 0.090未測定
残存活性:(1mM DMF存在下における酵素活性) ÷ (DMF非存在下における酵素活性) X 100(%)
[0112] (実施例 7)質量分析による化合物 1をリン酸化する酵素の同定 (2)
精製された活性画分を SDS— PAGEに供して得られた 33kDa付近のバンドを質量 分析にかけてこのバンドの蛋白質の同定を行った。その結果、いずれのバンドもヒト 目 [^hypothetical fructosamine Kinase— like protein (FN dKRP^ GenBankの protein databaseに Accession No. Q9HA64で登録されている。)と同一であることが確認され
た。
[0113] ヒト FN3KRPの配列から予想された分子量は 35kDaと SDS— PAGEによる推定 分子量(33kDa)及びゲル濾過による推定分子量(24— 38kDa)と一致した。
[0114] 従って、本実施例により精製された化合物 1をリン酸化する酵素はヒト FN3KRPで あることが明らかになった。
(実施例 8)ヒト FN3KRP発現ベクターの構築
インビトロジェン社より購入したヒト FN3KRPの cDNAクローン(クローン ID : 335160 1)を制限酵素 Xhol及び EcoRIで処理して cDNAを取り出し、 Xhol及び EcoRIで処 理したプラスミドベクター、 pcDNA3. l ( + ) neo (インビトロジェン社)と結合した。結 合反応産物であるプラスミドで大腸菌 DH5 aを形質転換した。得られた形質転換体 を大量培養し、ヒト FN3KRPの cDNAを含む発現プラスミドベクター、 hFN3KRP/ pcDNA3. l ( + ) neoを得た。
(実施例 9)ヒト FN3K発現ベクターの構築
ゲートウェイテクノロジー(インビトロジェン社)を用いて、 GeneCopoeia社より購入し たヒト FN3Kの cDNAクローン(カタログ No. GC-W1392)から、哺乳類細胞用の発現 プラスミドベクター、 pcDNA3. 2— DESTに cDNAを移し替えた。反応後の DNA溶 液を用いて大腸菌 DH5 aを形質転換した。得られた形質転換体を大量培養し、ヒト FN3Kの cDNAを含む発現プラスミドベクター、 hFN3K/pcDNA3. 2— DESTを 得た。
[0115]
(実施例 10)ヒト FN3KRP/FN3K発現ベクターの遺伝子導入及び一過的発現細 胞からの細胞質画分の調製
ヒト FN3KRP及びヒト FN3Kが実際に化合物 1のリン酸化活性を有するか確認する 為、両遺伝子の発現ベクターを培養細胞に導入して一過的に発現させ、その細胞質 画分を調製した。
[0116] 75cm2培養フラスコ 3枚に HEK293細胞を播種し、 80%コンフルェントとなるまで 培養した。リポフエクタミンプラス試薬 (インビトロジェン社)を用いて、フラスコごとにプ ラスミド DNAなし、または の hFN3KRP/pcDNA3.1 ( + ) neo、または の hF
N3K/pcDNA3. 2— DESTで遺伝子導入し、約 27時間培養した。細胞を PBSで 洗浄した後、 2. 5mLの細胞溶解液(l OOmM HEPES , pH7. 4、 80% (v/v) CelLytic— M (シグマ社)、 ImM ジチオスレィトール、 50mL当り 1個のプロテア一 ゼ阻害剤カクテル(コンプリート EDTA— free、ロシュ社))を添加し、細胞が全て剥 がれるまで 4°Cで強く振盪した。剥がれた細胞及び上清を回収し、 20, 000 X g、 15 分間、 4°Cで超遠心分離した。上清を回収し、 200 ^ Lずつ小分けして液体窒素中で 凍結し、使用時まで— 80°Cで保存した。また上清の一部を取り蛋白質濃度を測定し た。
[0117]
(実施例 1 1 )細胞質画分の化合物 1をリン酸化する活性の測定
1. 5mL容ポリプロピレンチューブに、以下の終濃度となるように各成分を添加し、 総量を 250 しとして氷上に静置した(l OOmM HEPES , pH 7. 4、 5mM 塩 化マグネシウム、 ImM ATP、 ImM ジチオスレイト一ノレ、 0. 5% CHAPS , 100 μ g mL· 化合物 1、実施例 10で得た各々の細胞質画分: 18. 2、 54. 6、 163. 8 g相当量または無添加)。これを 37°Cの湯浴中で 3時間インキュベーションした後、 氷上に移した。各チューブに 0. 5mLのメタノールを加えて混合後、 HPLC測定時ま で— 20°Cで保存した。
[0118] 実施例 2に従って化合物 1のリン酸エステルの生成量を測定した結果、図 3に示し たように、ヒト FN3KRPまたはヒト FN3Kを発現させた細胞質画分を用いた場合のみ 化合物 1のリン酸エステルの生成が見られた。以上の結果より、ヒト FN3KRP及びヒト FN3Kが実際に化合物 1をリン酸化する活性を有することが明らかとなった。
(実施例 12) FTY720及びスフインゴシンに対するリン酸化能の確認
スフインゴシンキナーゼ 1及び 2は、生体内においてスフインゴシンをスフインゴシン 1 リン酸(S 1P)に変換する酵素である力 S、 FTY720をリン酸化して FTY720リン 酸エステルを生成することが知られてレ、る
FTY720リン酸エステル
(J Biol Chem. (2003) vol. 278, p. 47408— 47415) (FEBS Lett. ( 2003) vol. 554, p. 189— 193)。そこで逆に、ヒト FN3KRP及びヒト FN3K力 TY720またはスフインゴシンをリン酸化するか否かを検討した。
[0121] 1. 5mL容ポリプロピレンチューブを 18本用意し、それぞれに以下の終濃度となる ように各成分を添加し、総量を 250 しとして氷上に静置した(lOOmM HEPES, pH 7. 4、 5mM 塩化マグネシウム、 5mM ATP、 ImM ジチオスレイト一ノレ、 0. 5% CHAPS, ΙΟ , Μ FTY720またはスフインゴシン、実施例 10で得た各々の細 胞質画分: 91 g相当量)。これを 37°Cの湯浴中で 3時間インキュベーションした後、 氷上に移した。各チューブに 0. 5mLのメタノールを加えて混合後、 LC/MS/MS 測定時まで 20°Cで保存した。
[0122] FTY720リン酸エステルまたは S1Pの生成量を下記の LC/MS/MSシステムで 分析した。
[0123] LCシステム:
HPLC装置名:アジレント 1100シリーズ(アジレント テクノロジーズ社) オートサンプラー名: HTC PAL (CTC アナリテイクス社)
MS/MSシステム:
装置名: API4000 (アプライド バイオシステムズ/ MDS Sciex社) その結果、ヒト FN3KRP及びヒト FN3Kの両者共、 FTY720をわずかにリン酸化す る力 スフインゴシンに対するリン酸化能は有さないことが明らかとなった(図 4)。よつ てヒト FN3KRP及びヒト FN3Kは、化合物 1及び FTY720をリン酸化する酵素である ことが明らかになった。
[0124] (実施例 13)ヒト FN3KRP発現細胞質画分による化合物 1及び化合物 1の類縁体
のリン酸化反応
実施例 10で調製したヒト FN3KRP発現細胞質画分を用レ、て、以下の化合物のリン 酸化反応を行った。
(2R)—2 アミノー 2 メチノレ一 4— [5— (5 フエ二ノレペンタノィノレ)チォフェン一 2 ィル]ブタン 1 オール(化合物 1)、
2 -アミノー 2— [4— (3 ベンジルォキシフエ二ルチオ) 2—クロ口フエニル]プロピ ノレ 1 , 3—プロパンジオール(ROX— 2127)、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— [ 1—メチル 5— ( 5—フエ二ルペンタノィノレ)ピ ロール 2—ィル]ブタン 1 オール(化合物 2)、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル一 4一 { 1一メチル一 5— [4一 (4一メチルフエ二ノレ)ブタ ノィル]ピロ一ルー 2—ィル }ブタン 1 オール(化合物 3)、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 { 3 メチルー 5— [4一(3, 4 ジメチルフエ二 ル)ブタノィル]チォフェン 2—ィル }ブタン 1 オール(化合物 4)、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチル 4— { 3 メチル 5— [4— (3, 4 ジメトキシフエ二 ル)ブタノィル]チォフェン 2—ィル }ブタン 1 オール(化合物 5)、
(2R) 2 アミノー 2 メチルー 4 { 1ーメチルー 5—[4一(3, 4 ジメチルフエニル
)ブタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタン 1ーォーノレ(化合物 6 )、
(2R)—2 ァミノ一 2 メチノレ一 4— { 3 クロ口一 5— [4— (3, 4 ジメチルフエニル
)ブタノィル]チォフェン 2 ィル }ブタン 1 オール(化合物 7)、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチノレ一 4— { 1 , 3 ジメチル一 5— [4— (3, 4 ジメチルフ ェニル)ブタノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ブタン 1ーォーノレ(化合物 8 )、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 4— { 1—メチル 3 クロ口一 5— [4— (3, 4 ジメ トキシフエニル)ブタノィル]ピロ一ノレ 2 ィル }ブタン 1ーォーノレ(化合物 9 )、
(2R)— 2 ァミノ一 2 メチノレ一 4— { 1 , 3 ジメチル一 5— [4— (3, 4 ジメトキシフ ェニル)ブタノィル]ピロ一ノレ一 2—ィル }ブタン一 1—ォーノレ(化合物 10)、
2 -アミノー 2—メチノレー 3— (4—ヘプタノィルフエノキシ)プロパン一 1—ォーノレ(化 合物 11)、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル一 5— { 1一メチル一 5— [4一 (4一メチルフエ二ノレ)ブ
タノィル]ピロ一ノレ 2—ィル }ペンタン 1 オール(化合物 12)、
(2R)— 2 アミノー 2 メチル 5— { 5— [4一(4 メチルフエニル)ブタノィル]チォ フェン 2 イノレ}ペンタン 1ーォーノレ(化合物 13)、
2 -アミノー 2 メチノレー 3— { 4— [4— (4 メチルフエ二ノレ)ブタノィノレ]フエ二ルメト キシ }プロパン 1 オール(化合物 14)、
2 アミノー 2 メチルー3—{ 2 クロロー 4 [4ー(4 メチルフエ二ノレ)ブタノィル] フエニルメトキシ}プロパン 1 オール(化合物 15)、
2一アミノー 2 メチルー 3— { 5— [4一(3, 4 ジメチルフエニル)ブタノィル]チオフ ェン一 2 ィルメトキシ}プロパン一 1—オール(化合物 16)
反応溶液: lOOmM HEPES, ρΗ 7· 4、 5mM 塩化マグネシウム、 5mM ATP、 ImM ジチオスレイト一ノレ、 0. 5% CHAPS, 0. 328mg/mL ヒト FN3K RP発現細胞質画分
反応容量: 100 し
反応基質: 100
反応条件: 37°C、3時間
反応終了後、メタノール 200 Lを加えて攪拌し、遠心分離(16, OOO X g、 10分間 、 4°C)を行い、上清 20 Lを HPLCに供して以下に示す条件で分析を行った。
HPLC装置: HP1100 (アジレント 'テクノロジーズ社)
カラム: YMC— pack ODS A— 312
カラム温度: 40°C
流速: lmL/分
移動相: 30% ァセトニトリル(0. 1 % トリフルォロ酢酸)→
90% ァセトニトリル(0· 1 % トリフルォロ酢酸)
溶出方法:グラジェント溶出を実施。初期ァセトニトリル濃度及びグラジェント勾配 は化合物により変更した。典型的な方法は、
30% ァセトニトリル(0· 1 % トリフルォロ酢酸)→
90% ァセトニトリル(0. 1 % トリフルォロ酢酸)、
グラジェント勾配: 2%ァセトニトリル/分
検出波長: 295nm 又は 254nm 又は 230nm
各化合物のリン酸化効率は、以下の式に示すようにリン酸エステル及び未反応基 質のピーク面積を用いて算出した。
[0126] リン酸化効率(%) =リン酸エステルのピーク面積/ (リン酸エステルのピーク面積 +未反応基質のピーク面積) X 100
以上の測定の結果、ヒト FN3KRPが種々の化合物をリン酸化する酵素であることが 確認された(表 3)。
[0127] (表 3) 表 3 ヒト FN3KRP によるリン酸化効率
[0128] (実施例 14)ヒト FN3K発現細胞質画分による、化合物 1及び化合物 1の類縁体のリ ン酸化反応
実施例 10で調製したヒト FN3K発現細胞質画分を用いて、以下に示す条件で実 施例 13と同じ化合物 1及び化合物 1の類縁体のリン酸化反応を行った。
[0129] 反応溶液: lOOmM HEPES, pH 7. 4、 5mM 塩化マグネシウム、
5mM ATP、 ImM ジチオスレイト一ノレ、 0. 5% CHAPS,
0. 3mg/mL ヒト FN3K発現細胞質画分
反応容量: 100 し
反応基質: 100
反応条件: 37°C、3時間
反応終了後、メタノール 200 Lを加えて攪拌し、遠心分離(16, OOO X g、 10分間 、 4°C)を行い、上清 20 しを HPLCに供して、実施例 13に示した条件で分析を行つ た。各類縁体のリン酸化効率は実施例 13に示した式を用いて算出した。
[0130] その結果、ヒト FN3Kは化合物 1及び化合物 1の類縁体をリン酸化する酵素である ことが確認された (表 4)。
[0131] (表 4)
表 4 ヒト FN3K によるリン酸化効率
[0132] (実施例 15)ラット赤血球による化合物 1及び化合物 1の類縁体のリン酸化反応
Wistar— Imamichiラット(財団法人動物繁殖研究所より購入)から実施例 1と同様 にして赤血球を調製し、以下に示す条件で実施例 13と同じ化合物 1及び化合物 1の 類縁体のリン酸化反応を行った。
[0133] 反応溶液:ラット赤血球
反応容量: 500 し
反応条件: 37°C、 3時間
反応終了後、メタノール lmLを加えて攪拌し、遠心分離(16, OOO X g、 5分間、 4 °C)を行った。上清を再度遠心分離し(16, OOO X g、 10分間、 4°C)、改めて得た上 清 20 しを HPLCに供して、実施例 13に示した条件で分析を行った。各類縁体のリ
ン酸化効率は実施例 13に示した式を用いて算出した。
[0134] その結果、ラット赤血球は化合物 1及びその類縁体をリン酸化することが明らかにな つた (表 5)。
[0135] (表 5) 表 5 ラット赤血球によるリン酸化効率
[0136] 以上、実施例 1から実施例 15までの一連の実験により、ヒト赤血球中にはヒト FN3K RP及びヒト FN3Kが存在すること、またそれらが化合物 1、化合物 1の類縁体及び F TY720をリン酸化する酵素であることが示された。
産業上の利用可能性
[0137] 本発明により、例えば、(2R)— 2—ァミノ一 2—メチル一4— [5— (5—フエ二ルペン タノィル)チォフェン一 2—ィル]ブタン一 1一オールのような化合物を生体内でリン酸
化する酵素を明らかにすることができ、該酵素を用いた該化合物のリン酸化方法を提 供すること力 Sできた。更にまた、該酵素によってリン酸化される物質のスクリーニング 方法を提供することができた。更に、被験者の被験化合物のリン酸化能を判定する 方法を提供することができた。また、本酵素のリン酸化能を指標にして被験者の薬物 代謝能を判定する方法を提供した。